PURE

第五幕
『炎の涙』

第二章
第6話


作:千菊丸さん
1941年12月8日、東京。
花梨は匡峰の援助により、なんとか女学校を卒業するまで女学校に通えることになった。
「今日は寒いわねぇ。」
凛夏はそう言って両手をこすりあわせた。
「うん、寒いね。 今日雪が降るかもしれないね。」
凛夏と花梨が、『いわしろ』の裏口に入ると、菊と栄次郎がラジオの前で正座していた。
「お父さん、お母さん、どうかしたの?」
「・・戦争が、始まったんだよ。」
1941年12月8日。
日本軍はハワイの真珠湾にて奇襲攻撃をし、それによって太平洋戦争が勃発した。
その日から、花梨の生活は一変した。
日米ハーフである花梨は、「アメ公」と罵られ子ども達から石を投げられた。
女学校でも、「スパイ」、「アメ公は出て行け」という手紙が毎日、机の中に投げ込まれた。
(なんで私がこんな目に遭わなきゃいけないの?)
花梨は石を投げつけられるたびに、そう思っていた。
そんなある日。
花梨は店を手伝うため、早めに帰ろうと下足箱へと向かうと、そこには数人の女学生達が待ち伏せしていた。
「ちょっと話あるんだけど、いい?」
花梨は女学生達に体育館裏へと連れて行かれた。
「あんた、さっさと学校やめなよ。」
「目障りなんだよ!」
花梨は犬のフンを投げつけられ、その場でうずくまった。
「立ちなさいよ!」
女学生達は花梨をリンチした。










Novel&Message by 千菊丸さん


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