PURE

第五幕
『炎の涙』

第一章
第19話


作:千菊丸さん
1918年8月、イギリス・ロンドン

レイチェルは1人、自宅で原稿を書いていた。
60近い体は、あちこちで悲鳴をあげているが、彼女は書くことをやめなかった。
何故なら、この戦争の愚かさを小説として世に広めたいからだ。
数日前、レイチェルはウィリーとエドが負傷したという知らせを受け、2人が収容されている病院へと駆けつけた。
そこで見た光景に、レイチェルは目を疑った。
手足のない者、気が狂った者。
病院には戦争で傷ついた兵士であふれかえっていた。
(これが戦争なの?!)
レイチェルは病院で見た光景にショックを受けた。
幸い、ウィリーとエドは無事だった。
だがウィリーは、レイチェルが呼びかけても反応しなかった。
家に帰っても、ウィリーは時折遠くを眺めていたかと思うと、奇声をあげて暴れたりした。
これは何かおかしいーレイチェルは、ウィリーを精神科医に見せた。
ウィリーは戦争によって、精神を病んでいた。
「恐らく戦場で色々なものを見たんでしょう。その結果、彼の精神は耐えきれずに崩壊していったんでしょう。」
40を過ぎた医者は更に、ウィリーは回復しないだろうと言った。
「父さん・・」
変わり果てた父の姿に、エドは涙した。
エドは爆撃の衝撃で脊髄を激しく損傷し、下半身不随となっていた。
1918年11月。
ドイツが降伏し、第一次世界大戦は終結した。
だが、喪った命はあまりにも多かった。









第一次世界大戦については少ししか書いていませんでしたが、この戦争によって多くの人命が奪われてしまったことは事実です。
そして、この戦争によって大量破壊・殺戮を目的とする兵器が開発されました。

戦争は、残酷で愚かです。

Novel&Message by 千菊丸さん


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