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ボリニュイは、戦争が始まったことに喜ぶ仲間を呆れながら見ていた。 「戦争だ!」 「遂に始まったぞ!」 「みんなで国を守ろう!」 (全く、みんな子どものように・・そんなに戦争が好きなのかねぇ?) ボリニュイにはわかっていた。 彼らは戦争に参加することによって得る地位や名誉が欲しいのだと。 (呆れた奴らだ。戦争に参加しても、何の意味もない。そこに流れるのは、血と涙だ。) 自室のベッドでくつろいでいた。 ボリニュイは、エドの額にある入れ墨のことを思っていた。 一体あれにはどういう意味があるのだろうか? そういえば彼の父親であるウィリーの額にも、同じ入れ墨がある。 ウィリーにも、この入れ墨は生まれた頃からあったという。 (何か特別なものなのか?だとしたら、私の槍傷は・・) ボリニュイはそっと、背中を触ってみる。 そこは、燃えるように熱かった。 「一体なんなんだ・・」 ボリニュイはそう言って背中をさすった。 そしてまた、奇妙な夢を見た。 今度はエドに似た少女が、自分の胸を裂いてむしゃぶりついているものだった。 『・・』 自分は少女の名を呼んでいる。 すると、少女が顔をあげた。 ルビーのような紅い瞳には、驚愕と深い悲しみの色を帯びていた。 Novel&Message by 千菊丸さん |