PURE

第五幕
『炎の涙』

第一章
第11話


作:千菊丸さん
エドがキッチンに入ると、そこにはパイを焼いているボリニュイがいた。
「何してるんだ、そんなことで。」
「見ての通りだ。」 ボリニュイはそう言って笑った。 「僕がやる。」
「いいや、私が。」
エドとボリニュイは、ポットを奪い合った。
その拍子に、ポットの中の湯がボリニュイの背中にかかった。
「ごめん!すぐに冷やさないと!」
エドはそう言って井戸から水を汲んできて、その水をボリニュイにかけた。
「大丈夫か?」
「ああ・・」
ボリニュイはそう言ってシャツを脱いだ。
「それは?」
エドがボリニュイの背中の傷を見た。
「これは生まれつきあるものだよ。」
ボリニュイはそう言って笑った。
「生まれた時からあるんだ。君の額にある入れ墨は?」
ボリニュイはそう言ってエドの髪を掻き上げた。
彼の額には、奇妙な目の入れ墨があった。
「生まれた頃からあるんだ。」
エドがそう言うと、ボリニュイはエドの額を撫でた。
その時、額が疼いた。
「どうした?」
「いや、なんでもない。」
エドはそう言ってパイを持った。
「行こう。レイチェル大叔母さんが待ってる。」









ボリニュイ=有匡さんの生まれ変わり、エド=火月ちゃんの生まれ変わりです。
有匡さんの槍傷と、火月ちゃんの額の入れ墨は、時を越えても残ります。
それはいつか2人が結ばれるまでの印という設定です。

Novel&Message by 千菊丸さん


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