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エドがキッチンに入ると、そこにはパイを焼いているボリニュイがいた。 「何してるんだ、そんなことで。」 「見ての通りだ。」 ボリニュイはそう言って笑った。 「僕がやる。」 「いいや、私が。」 エドとボリニュイは、ポットを奪い合った。 その拍子に、ポットの中の湯がボリニュイの背中にかかった。 「ごめん!すぐに冷やさないと!」 エドはそう言って井戸から水を汲んできて、その水をボリニュイにかけた。 「大丈夫か?」 「ああ・・」 ボリニュイはそう言ってシャツを脱いだ。 「それは?」 エドがボリニュイの背中の傷を見た。 「これは生まれつきあるものだよ。」 ボリニュイはそう言って笑った。 「生まれた時からあるんだ。君の額にある入れ墨は?」 ボリニュイはそう言ってエドの髪を掻き上げた。 彼の額には、奇妙な目の入れ墨があった。 「生まれた頃からあるんだ。」 エドがそう言うと、ボリニュイはエドの額を撫でた。 その時、額が疼いた。 「どうした?」 「いや、なんでもない。」 エドはそう言ってパイを持った。 「行こう。レイチェル大叔母さんが待ってる。」 ボリニュイ=有匡さんの生まれ変わり、エド=火月ちゃんの生まれ変わりです。 有匡さんの槍傷と、火月ちゃんの額の入れ墨は、時を越えても残ります。 それはいつか2人が結ばれるまでの印という設定です。 Novel&Message by 千菊丸さん |