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1534年11月28日。 ドルヴィエ邸に、アンヌ=カトリーヌ=オイゲーニュ=テレーズ=ドルヴィエと、その小姓カリンとの間に、長男・ガブリエルが誕生した。 金の髪に紅の瞳を持つガブリエルは、天使が地上に舞い降りたかのような可愛さだった。 だが−アンヌの災難はここから始まった。 いままで仕事一筋で生きてきたアンヌにとって、子育ては未知の世界だった。 赤ん坊と24時間、密着しなければならない毎日は、アンヌにとって戸惑いの連続だった。 母乳を3時間置きにやらねばならず、夜泣きが激しいので、アンヌは睡眠不足になった。 「なぜ、そんなに泣くの?」 ガブリエルを抱きながら、アンヌは呟いた。 ようやく寝付いたと思ったら、今度はおもらしをしていた。 アンヌはため息をつきながら、おしめを換えた。 早く仕事に復帰しなければ・・そう思うアンヌにとって、ガブリエルの存在は最初は煩わしいものとなった。 だが、時が経つとガブリエルの見せる表情、しぐさなどが可愛く見えてきた。 初めてガブリエルが母性というものを感じられた瞬間だった。 あんなに頼りなかったカリンも、立派な父親となっていた。 「ねぇ、カリン。」 ガブリエルを寝かしつけた後、アンヌはカリンを後ろから抱きしめた。 「何ですか?」 アンヌは意味ありげな笑みを浮かべ、カリンの耳元で囁いた。 「もう1人、欲しくなったわ。」 カリンは顔を赤く染めた。 「なっ、なっ・・」 「いいでしょう?それに子育てが楽しくなったのよ。」 ガブリエルが1歳となった時、既にアンヌはニコルを妊娠し、翌年8月に出産した。 アンヌ、母性に目覚める。 いままで孤独に包まれていた彼女が、愛する人の子供を産み、母となると変わる様子を書いてみました。 カリンちゃんとはラブラブですね。 女性って、子供を産んだら変わるものなんでしょうかね? 独身だから、まだわかりませんが。 女として生まれてきたなら、子供は産んでみたいな。 Novel&Message by 千菊丸さん |