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西暦1363年、晩冬。 有輝が陰陽頭となって半年が過ぎた。 陰陽頭の仕事は楽なものではなかったが、有輝は仕事に生きがいを感じていた。 親友の狼英は陰陽博士となり、新人の陰陽生の指導に当たっている。 匡喜は屏風画家として名を馳せ、京のみならず明国でも名の知れた画家となった。 有匡は、有輝のサポート役、そして陰陽寮のOBとして陰陽寮に顔を出し、講師として陰陽生に陰陽術の基礎を教えている。 年が明け、有輝達は母と生まれてくるはずだった弟か妹が眠る鎌倉へと墓参りにやってきた。 11年ぶりの故郷。 かつて、この地を離れたときは、悲しみと怨みで心が一杯だった。 だが、今は満たされた思いで鎌倉に来ていた。 「母さん、元気にしてる?」 母の眠る場所に花を供え、手を合わす。 「僕ね、陰陽頭になったんだ。色々あったけど・・もう大丈夫だよ。」 「有輝、そろそろ行くぞ。」 「わかった。」 立ち去る前に、有輝は母の墓を振り返った。 「また来るね、母さん。」 −陰陽師・土御門有輝 完−
意味不明な最終回ですいません・・。 そしていつも遅れてすいません。 8ヶ月余り、連載に付き合ってくださってありがとうございました。 新連載は、すでに考えております。 加藤知子先生の『天上の愛 地上の恋』の昼ドラパラレルで、家庭教師のアルフレートと、財閥の御曹司・ルドルフとの間に渦巻く愛と憎しみの物語です。 タイトルは、『百合と薔薇』。 楽しみにしていてください。 最後に、この連載に付き合っていただいてありがとうございました。 Novel&Message by 千菊丸さん |