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陰陽頭・安倍忠之が、突如引退を宣言した。 有能な陰陽師である忠之の突然の退任に、大臣達は動揺した。 「なぜだ、理由を申してみよ。」 「今回の一連の事件で、己の未熟さを知りました。」 忠之は親友の雅和を陰謀の魔の手から守れなかったこと、そして陰謀を止める術がなかった自分の未熟さを今回の事件で知り、その責任を取って辞任するという。 「お前の考えはわかった。だが、後任はどうする?」 「私は、もう決めております。」 そう言うと、忠之は微笑んだ。 陰陽寮では、忠之の後任が誰になるかで持ちきりだった。 「有輝かな?彼のお父上は先の幕府で活躍していた陰陽師だったっていうし。」 「狼英じゃないかな?100年に1人の奇才と謳われた雅和様の子だし。」 「親友同士で陰陽頭の座を争う・・なんだかドロドロだな。」 「おい、お前ら仕事しろ、仕事!」 おしゃべりに忙しい陰陽生達を、康成が一喝した。 「ったく、最近の若いもんはたるんどる!」 「・・君はまだ10代後半だろ?」 康成の親友・和愛(まさちか)は、あきれながら言った。 「ふっ、時の流れは速いのさ・・青春を謳歌しないと・・」 和愛はそそくさと康成の元を離れていった。 翌日、忠之は陰陽頭の引退を改めて宣言した。 「私の後を継ぐにふさわしい者を、ここで発表したいと思う。」 一瞬、陰陽寮に緊張が走った。 「陰陽頭には、土御門有輝を指名する。」 すいません、全70話と予定していましたが、全65話となりました。本当にすいません・・。 有輝、とうとう陰陽頭に。 祖父と同じ地位についた有輝が取った行動は?! Novel&Message by 千菊丸さん |