陰陽師・土御門有輝

第41話:夜


作:千菊丸さん
玉響は、政野将成の元へと嫁いだ。
雅和の死を受け、玉響は嗚咽した。
思い出の詰まった邸を取り上げられ、玉響は雅和の形見の琵琶と、琴を持っていった。

政野将成は、中宮史子側の大臣で、文観側についていた。
好色な男で、謀反者の妻を娶ったのは、玉響の美しさゆえであった。

祝宴が開かれた夜、招待客の誰もがみな、玉響の美しさにほれぼれとしていた。
流れるような金髪に、澄んだ蒼い瞳。

「・・気分がすぐれませぬので、さがらせていただきます。」
そう言うと将成が慌てふためるのを尻目に、玉響は部屋にさがった。

玉響は、雅和の形見の琵琶を爪弾いていた。

有輝を恨んではいない。
だが、政敵の元に嫁がされたことが屈辱的だった。

あんな男に。
私の身体を、あんな男に触れさせない。

怒りを身を震わせながら、琵琶を爪弾かせた。









追放編スタートです。
政敵の元へと嫁いだ玉響さん。
愛する人を失って、政敵に嫁がされた彼女は、どんなに辛かったでしょう。
将成、玉響のことを諦めなさそう。

Novel&Message by 千菊丸さん


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