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玉響は、政野将成の元へと嫁いだ。 雅和の死を受け、玉響は嗚咽した。 思い出の詰まった邸を取り上げられ、玉響は雅和の形見の琵琶と、琴を持っていった。 政野将成は、中宮史子側の大臣で、文観側についていた。 好色な男で、謀反者の妻を娶ったのは、玉響の美しさゆえであった。 祝宴が開かれた夜、招待客の誰もがみな、玉響の美しさにほれぼれとしていた。 流れるような金髪に、澄んだ蒼い瞳。 「・・気分がすぐれませぬので、さがらせていただきます。」 そう言うと将成が慌てふためるのを尻目に、玉響は部屋にさがった。 玉響は、雅和の形見の琵琶を爪弾いていた。 有輝を恨んではいない。 だが、政敵の元に嫁がされたことが屈辱的だった。 あんな男に。 私の身体を、あんな男に触れさせない。 怒りを身を震わせながら、琵琶を爪弾かせた。 追放編スタートです。 政敵の元へと嫁いだ玉響さん。 愛する人を失って、政敵に嫁がされた彼女は、どんなに辛かったでしょう。 将成、玉響のことを諦めなさそう。 Novel&Message by 千菊丸さん |