|
あの事件以来、有匡と有輝との間に、溝ができはじめていた。 (お父さんは僕が嫌いなんだ。) 幼い頃から、有匡は有輝に厳しかった。 イタズラをしたら、裏山に置き去りにされた。 有匡に甘えたり、抱きしめて貰ったりした記憶がない。 父の膝の上には、いつも華月がいた。 有匡にとって、華月は大事な、たった1人の娘。 自分と扱いが違うのは、華月の存在は有匡にとって特別だからだ。 自分なんか、有匡にとってはどうでもいいのだ。 有匡は、職場で祭文を唱えていた。 昨日、有輝を殴ったことを後悔した。 有輝に厳しい態度を取っているのは、有輝が長男で、いずれは自分の後を継ぐ者だから。 自分亡き後、一家を支える存在となるように、しつけたつもりだった。 しかし、有輝はそんな父の思いは理解できず、ないがしろにされたと思いこんでいる。 有匡と有輝の心のすれ違いは、決定的なものとなった [千菊丸さんコメント] すれ違いが決定的になった有匡さんと有輝君。跡継ぎとしてしっかり育てたつもりの有匡さんと、自分はないがしろにされたと思っている有輝君。 2人の和解はいつ、訪れるのだろうか・・ 。 |