陰陽師・土御門有輝

第4話:心の溝


作:千菊丸さん
あの事件以来、有匡と有輝との間に、溝ができはじめていた。
(お父さんは僕が嫌いなんだ。)
幼い頃から、有匡は有輝に厳しかった。
イタズラをしたら、裏山に置き去りにされた。
有匡に甘えたり、抱きしめて貰ったりした記憶がない。
父の膝の上には、いつも華月がいた。
有匡にとって、華月は大事な、たった1人の娘。
自分と扱いが違うのは、華月の存在は有匡にとって特別だからだ。
自分なんか、有匡にとってはどうでもいいのだ。

有匡は、職場で祭文を唱えていた。
昨日、有輝を殴ったことを後悔した。
有輝に厳しい態度を取っているのは、有輝が長男で、いずれは自分の後を継ぐ者だから。
自分亡き後、一家を支える存在となるように、しつけたつもりだった。
しかし、有輝はそんな父の思いは理解できず、ないがしろにされたと思いこんでいる。

有匡と有輝の心のすれ違いは、決定的なものとなった








[千菊丸さんコメント]

すれ違いが決定的になった有匡さんと有輝君。跡継ぎとしてしっかり育てたつもりの有匡さんと、自分はないがしろにされたと思っている有輝君。
2人の和解はいつ、訪れるのだろうか・・

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