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有輝と琴弥は、雅和の元で力を切磋琢磨しあっていた。 狼英も加わり、3人は、親友となった。 だが、倫成達は、それを快く思わなかった。 ある日のこと。 倫成が有輝にからんだ。 「お師匠様は知ってるのかな?お前が罪人の子だってことを。」 有輝は無視したが、倫成は有輝にまとわりつき、口汚く罵った。 「うるさい!」 あまりにもしつこいので、有輝は倫成を殴った。 「何をしている!一体何の騒ぎだ!」 玉響が有輝と倫成を引き離した。 「お前なんか生まれてこなければよかったんだ!この一族の恥曝しが!」 「黙れ!」 玉響は倫成を殴った。 「お前は家柄のことを誇っているようだが、家柄だけで出世できると思うな!一流の陰陽師には、それに備わった能力と人格がなければならない。その両方をお前は持っていない!相手を罵り、金で力を示そうとするやつは、ここから出ていけ!お前はもう追放だ!」 倫成は泣きじゃくりながら雅和邸を飛び出しっていった。取り巻き達が慌てて後を追う。 その日の夜、玉響は部屋に有輝を呼んだ。 「お前はよく我慢したね。それでこそ一流の陰陽師の器だ。いいか、有輝、お前は父上を恨んではいけない。父上はお前をいつも想ってくださっている。いいかい、決して恨んではいけないよ。」 有輝が部屋を出た後、玉響は夫の寝所へと忍び込んだ。 「なんだ、いきなり。」 雅和は、夜這いしてきた妻に驚いた。 「いいだろ、たまには。」 倫成、玉響に追放される。 まぁ自業自得でしょうね。 話は変わりますが、玉響さんのことを紹介しておきましょう。 玉響は、鬼族の頭の妹で、武術の達人。竹を割ったような性格で、曲がったことは大嫌い。 雅和の最大の理解者である。 権力や富、地位といったものには固執しない。 有輝達にとって「第2の母」。 家柄だけで力を誇示しようとする倫成を一喝し、追放したのは、倫成の態度があまりにもひどかったのと、玉響の逆鱗に触れたのでしょうね。 |