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1325年12月7日、鎌倉。 陰陽師・土御門有匡邸に、新しい命の産声が響いた。 有匡と、火月との間に、待望の子どもが誕生したのだ。 唐の野猫族・紅牙族の未分化であった火月は、有匡と再会し、一緒に暮らし始めた。 火月は有匡の子どもが産みたいと望んでいたが、なかなかメスになることができず、火月は半ば絶望していた。 しかし、2人が再会して暮らし始めて2年目の冬に、火月はやっとメスになれた。そして、長年の願いが叶ったのだ。 生まれたのは、男の子だった。 「火月、よく頑張ったな。」 陣痛の時からずっと付き添っていた有匡は、涙を流しながら言った。 火月は、満足そうに微笑んだ。 生まれた子どもは、有匡の名前から一文字取って、「有輝」と名付けられた。 有輝は、両親に愛情を注がれ、すくすくと育っていった。 まだこのときは、自分に降りかかる様々な困難を知らずに・・。 [千菊丸さんコメント] 「火宵の月」二次創作小説です。今回は、有匡さんと火月ちゃんとの間に待望の子どもが生まれ、有輝と名付けられたその子が、様々な困難を乗り越えて、陰陽頭となるまでのサクセスストーリーです。 全70話を予定しています。 前半は家族との幸せな日々を描いていこいうと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。 |