微かに潤んだ瞳。 赤く染まる頬。 硬く結んだ唇。 時折零れる喘ぎ。 徐々に荒くなる呼吸。 小さな膨らみに落とす唇。 それに応えるは背中の撓り。 静かな空間に聞こえるのは 二人の息と重なる音だけ。 頭が真っ白になる感覚。 ひとつに融けていく錯覚。 時折押し寄せる幸福感に 小さなその体をきつく抱き締める。 離さないと心に誓う。 守り通すと心に決める。 この安らぎと心地よさと、 お前の過去も未来も全て。 生まれた時の姿のままで 心地よい睡魔に身を委ね 快楽の波にたゆたいながら ゆっくりと目を閉じる。 白い肌に転々と浮かぶは 紅く刻まれた想いの印。 体を寄せ合い、熱を分け合い ひと時の幸せに浸り眠る。 心休まる時の無い 戦いに明け暮れる日々に身を投じ、 世界の全てをその小さな体に背負い けれども誰にも知られる事も無く。 傷つくばかりの日々に 唯一の安らぎになってあげられれば こんなにも、生きている意味が 感じられることはないと、そう思う。 共に旅をし、共に戦い、 共に重荷を分かち合って、 いままでも、そして、これからも 一緒に生きて行けたらいい。 わずかばかりの支えでもいい ほんの少しの助けでもいい ただ、お前さんの傍に居られるだけで オレは満たされるのだから。 お前さんの選んだ道であれば それがたとえ、罪の道であろうとも この身が果てるまで、ついて行こう。。 それが、オレの選んだ道。 目が覚めたのなら 裸のままの素直な心で この想いを、この気持ちを お前さんに告げよう。 共に生きて行こう。 この身が朽ちるまで。 この世が終わるまで。 お前さんに愛想を付かされるその時まで。 お前さんを守りたい。 このオレに出来る事なら、 その小さな胸に、体にのしかかる 全ての苦しみ、痛み、悲しみから。 その丸い小さな瞳を 涙で曇らせる事がないように。 いつでもその涙を 拭い去ってあげられるように。 傍に居て欲しい、これからも、ずっと。 傍に居たいと思う。これからも、ずっと。 辛い日々が待っていようとも、 悲しい結末が待っていようとも。 お前さんと一緒に居れない、その事だけが、 今のオレには耐えられないのだから。
Fin. |