インバース家の人々

<序章>旅ノ剣士ガ一人ノ少女二出会ッタ話

作:りょーさん♪

 さてここにひとりの旅の剣士がいる。
 いささか複雑な事情があって、家伝の剣を背負って生家を飛び出し、流れるままの旅暮らし。取り柄と言えば、鍛え上げた剣の腕しかないから、自然それで口を糊すことになる。
 傭兵。護衛。刺客。血腥い仕事を繰り返す。追っ手もずいぶん斬った。己が背負った剣が重く、疎ましく、捨て去ろうと思った事もあった。
 ある日、偶然出会った男が、剣士の気持ちを変えた。
 ・・・・この剣で何ができるか、試してみるのも悪くない
     争いを生む以外にも、できることがあるのならば
 己が剣でできることを探し、更に旅を続けた。
 そして剣士は・・・・ひとりの少女に出会った。
 
 剣士の名は、ガウリイ・ガブリエフ
 少女の名は、リナ・インバース
 それから始まるふたりの旅を詳細に物語ると、巻物にして15巻はかかるだろう。
 ふたりは様々な人と出会い、多くの人ならぬ者と戦った。
 剣士はその剣でできることを見つけ、その剣を失い、新たな剣を手に入れた。
 剣に依らず、己自身ができることを。己自身がすべきことを、見つけた。
 守りたいもの。守るべきもの。共に在るべきもの。
 
 そして剣士は・・・・少女に言った。
 「お前の実家へ行こう」



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