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さてここにひとりの旅の剣士がいる。 いささか複雑な事情があって、家伝の剣を背負って生家を飛び出し、流れるままの旅暮らし。取り柄と言えば、鍛え上げた剣の腕しかないから、自然それで口を糊すことになる。 傭兵。護衛。刺客。血腥い仕事を繰り返す。追っ手もずいぶん斬った。己が背負った剣が重く、疎ましく、捨て去ろうと思った事もあった。 ある日、偶然出会った男が、剣士の気持ちを変えた。 ・・・・この剣で何ができるか、試してみるのも悪くない 争いを生む以外にも、できることがあるのならば 己が剣でできることを探し、更に旅を続けた。 そして剣士は・・・・ひとりの少女に出会った。 剣士の名は、ガウリイ・ガブリエフ 少女の名は、リナ・インバース それから始まるふたりの旅を詳細に物語ると、巻物にして15巻はかかるだろう。 ふたりは様々な人と出会い、多くの人ならぬ者と戦った。 剣士はその剣でできることを見つけ、その剣を失い、新たな剣を手に入れた。 剣に依らず、己自身ができることを。己自身がすべきことを、見つけた。 守りたいもの。守るべきもの。共に在るべきもの。 そして剣士は・・・・少女に言った。 「お前の実家へ行こう」 |