| 抱き締めたら、壊れてしまいそうな程に |
| 細くか弱いその小さな身体の中に |
| 限界が何処にあるのかすらも解らない |
| 恐ろしいほど膨大な能力(ちから)と |
| 足掻くことすら許されない |
| 生きとし生けるもの全ての命を左右するほど |
| 大きな運命を背負う少女。 |
| 絶望という言葉を知らないのではないかと疑ってしまうほど、 |
| 砂のひと握りもない、わずかな希望を信じて疑わない、 |
| 強い心と意思を持つ少女。 |
| 例えどんな事があろうとも、自分を貫き通し、 |
| 屈託のない、無邪気な幼子のような微笑で |
| 周囲の空気を和やかにすることができる |
| 今、オレの傍らで静かに眠りについている |
| この小さな小さな少女。 |
| これから先に待ちうけているであろう |
| 絶望的な未来から、 |
| ほんの微々たる力すらも持つことができない |
| このオレの何かが |
| 一瞬でもいいから、この少女を救う事ができるなら、 |
| オレは歓んで、自ら進んで、一生道化を演じ続けよう。 |
| 少女を押し潰そうとする、全ての障害から、 |
| 例えそれが、魔族であろうと、 |
| 親友や戦友、仲間や家族であろうと、 |
| 生きとし生けるもの全てであろうと、 |
| 神であろうとて、 |
| オレの全ての力を持って、遠ざけてやりたい。 |
| その為には、死すらも厭わない。 |
| 自分の命など、これっぽっちも惜しいとは思わない。 |
| 愛しいリナ、ただ一人の為に…… |
| <了> |