Desire

作:千菊丸さん



Part.43 悲劇

弓月はまた街を彷徨っていた。金色の髪を乱しながら。
ああ・・またやってしまった・・
弓月は路上に倒れ込んだ。
弓月は変化することを止めることが出来ない。
いつの間にか人を喰らっている。
弓月はどうやって家にたどり着いたのか憶えていない。
そして8月の半ば。
この日は登校日で、学校には生徒の話し声で溢れ返った。
「ねえねえ、新聞見た?」
「うん、連続殺人事件でしょ?」
明るい顔の生徒達に混じって、弓月1人だけが暗い顔だった。
休みは残りあとわずかしかない。
弓月は新学期を呪った。
そして長くて短い夏休みが終わり、新学期が始まった。
学校が始まってから弓月は夜が明けると全身がだるくなり、休んでいた。
美那子は弓月を心配して、何度も見舞いに来てくれた。
弓月は久しぶりに学校に行った。
教室の雰囲気は何も変わっていない。
その日、何も起こらずに学校が終わった。
しかし、その夜。
弓月は学校の帰りに駅前の本屋に立ち寄った。
1時間位した後、弓月はホームで電車を待っていた。
その時。
弓月の背後に30代くらいの、野球帽を被った細めの男がまわった。
次の瞬間、弓月は前かがみになって倒れた。
「危ない!」
弓月は、電車にはねられた。


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