紅い華

第5章:夢


作:千菊丸さん
 千寿丸は病室のベッドで眠っていた。

 夢を、見た。

 阿じゃ梨様の大きな手に抱かれて、如意輪園の中庭で幼い千寿丸は絵本を読んでいた。
『せんじゅは本が好きか?』
『うん、好き。でも阿じゃ梨様の方が大好き!!』
『そうか、そうか。』
 突然、暗雲が立ちこめ、雨が降ってきた。
 いつの間にか阿じゃ梨様はいなくなっていた。
『阿じゃ梨様、どこー』
 千寿丸は阿じゃ梨様を捜し回るが、見つからない。
 やっと千寿丸は阿じゃ梨様を見つけた。
 しかしー
『いままでどこで何してやがった、このクソガキ!!』
 千寿丸が見つけたのは阿じゃ梨様ではなく、1人の鬼だった。
 鬼は棍棒を千寿丸に叩きつける。
『この疫病神!』
 般若が千寿丸を激しく蹴り上げる。
 阿じゃ梨様はもういなかった。
『阿じゃ梨様ぁ・・』

 全身傷だらけになりながら、千寿丸は暗闇の中で1人、泣いていた。
 その時彼の前に光が現れた。
『もう泣かないで。私と一緒に行こう。』
 優しい男の声がした。
 千寿丸は男の手を掴んだ。

(今の夢は一体・・)
 不思議な夢だった。
 何かを予見させるかのような。








千寿丸、不思議な夢を見る。
またまた意味不明な文ですいません。
千寿丸が見ていたのは予知夢の一種で、夢の中の光の中にいる男は諸兄です。
ちなみに鬼と般若は千寿丸の養父母です。
次回、この夢の意味が明らかになります。

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