紅い華

第48章:業平の涙


作:千菊丸さん
 地下室の銃声を聞きつけて、業平が地下室の扉を蹴り破ってきた。
 そこには、脳味噌が飛び散り、床に倒れて絶命している母がいた。
「母・・上・・」
 諸兄と目が合った。
「お前が、母上を殺したんだな、母上を・・」
 激しい怒りで業平は床に転がっている拳銃を、諸兄に向けた。
「殺してやる!お前なんか!」
「業平、これは事故だ、わかってくれ!」
「わかってたまるか!お前は母上を殺したんだ!」
「業平様、違います。諸兄様は千寿を助けようとして・・」
 そう言うと千寿丸は諸兄の前に立ちはだかった。
「諸兄様を撃つのなら、私を撃ってください!お兄様に殺されるのなら本望です!」
 業平の目が見開いた。

 はじめて千寿が俺を「お兄様」と呼んでくれた・・・。

「諸兄、事故だったんだな・・わかった、お前は千寿を連れて早く逃げろ。」
「業平、お前・・」
「警察が来る、だから早く!」
「ありがとう、業平・・」
「千寿。」
「はい?」
「俺を・・兄と呼んでくれて、ありがとう・・いままで、すまなかったな・・」

 諸兄は千寿丸を連れて地下室を後にした。

 業平は母の遺骸の横で、喜びの涙を流した。








業平が、千寿丸にはじめて兄と呼ばれ、涙を流す。脳味噌が飛び散った母の遺骸の横で・・なんかグロテスクな場面でうれし泣きってありえませんね(汗)。
業平は千寿丸に対する仕打ちを心から詫びたんですね・・。


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