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千鶴子はワインを傾けながら、諸兄をどのように破滅させようかと考えていた。 (あのガキめ、まだまだ青臭いと侮ってたら、なかなか言うじゃないか・・) 千寿丸のことがよほど大切だとみえる。 もし、諸兄の目の前で、千寿丸がいなくなったら? 千鶴子は不敵な笑みを浮かべると、パソコンへと向かい、仕事を再開した。 そのころ、千寿丸は病院で手当を受けていた。千鶴子に階段から突き落とされた時、千寿丸は左足を骨折していた。 たいしたものではなかったが、松葉杖をつくはめとなった。 「諸兄様、ご迷惑をかけてしまって、申し訳ございません。」 「何を言う。あのときは夢中で・・魔女からお前を救い出そうと必死でな。」 千寿丸は諸兄の言葉を聞いて、吹きだした。 「笑ったな、こいつ!」 諸兄はそう言うと、千寿丸の頭を小突いた。 「今週の日曜日に、ミュージカルでも観ないか?」 「はい。千寿は『オペラ座の怪人』が観たいです。」 「そうか・・俺は『アイーダ』が観たいなあ。」 結局、諸兄が折れて、今週の日曜日に、『オペラ座の怪人』をみにいくことになった。 ミュージカルを観るのが初めてな千寿丸は、日曜を楽しみにしていた。 「チケット、取れたぞ。」 待ちに待った日曜日の夜、千寿丸と諸兄はミュージカルを心から堪能した。 帰りの車の中で、千寿丸は興奮しっぱなしだった。 諸兄は、後ろの車が、自分たちをつけていることに気づいた。 千鶴子の策略が動き出す。 諸兄と千寿丸がミュージカルに行くという設定がありましたが、あれは最初、映画を観にいくという設定だったんですが、映画じゃありきたりなんで、ミュージカルにしました。 2人が観たミュージカルは、もちろん劇団四季さんのです。劇団四季のミュージカル、一度は観てみたいものですが、チケットがすぐに完売してしまうので・・観るのはいつのことやら。 |