紅い華

第35章:癒えぬ傷


作:千菊丸さん
「業平様、やめて、やめてくださいっ!」
 千寿丸は自分の上にのしかかった業平の体を押しのけようとしたが、ビクともしない。
「俺はお前に会ったときからずっと、ずっとお前が・・」
 業平はそう叫ぶと、千寿丸の唇を奪い、千寿丸の服を脱がした。
 隙をついて逃げようとした千寿丸だったが、業平に腕を掴まれてしまった。
「お前は俺のものになるんだ。」
 業平はそう言って、千寿丸を押し倒した。その目は人なつこい目ではなく、狂気で血走った目だった。
「やめて、やめてぇぇー!!」
「うるさい、黙れ!」
 千寿丸の悲鳴が、夜更けのホテルに響いた。

 翌朝。
 業平はバスローブを脱ぎ、スーツに着替えると、ベッドの方を一瞥して、部屋を出た。
 業平と入れ違いに、メイドが部屋に入ってきた。
 彼女は部屋に入るなり、悲鳴をあげた。
 部屋のベッドには、シーツを自分の血で濡らし、ぐったりと横たわった千寿丸がいた。
 千寿丸は病院に運ばれた。

「千寿、千寿・・」
 諸兄の声で、千寿丸は目覚めた。
 下半身に焼けた火箸にあてられたような激痛が走った。

「気づかれましたか。」
 医師が千寿丸に声をかけた。
「ここは・・」
「あなたは昨夜、乱暴された。性的暴行を受けたのです。」
 千寿丸は昨夜の出来事を思い出した。
 彼の叫び声が、病院に響いた。








業平様ファンの皆様、すいません。業平様の人格を思いっきり変えてしまいました・・私を煮るなり焼くなりしてください。
業平様は千寿丸のことをまるで自分の弟のように可愛がっていたのに・・でも、千寿丸が腹違いの弟であると判ったとき、過去に母に虐待された記憶が甦り、家庭を顧みなかった父への激しい憎しみが生まれ、その憎しみを千寿丸にぶつけてしまった・・。
千寿丸の受けた傷は深く、その姿を見た諸兄は、業平に対する憎しみを募らせてゆく・・。


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