紅い華

第28章:阿じゃ梨様との再会


作:千菊丸さん
 千寿丸は警察に保護された後、聖母マリア病院に入院した。極度の栄養失調と脱水症状で一時は危険な状態に陥ったが、その後容態は安定し、快方に向かっていった。
「千寿、調子はどうだ?」
「諸兄様!」
 千寿丸はベッドから上半身を起こして、読んでいた本をサイドテーブルに置き、うれしそうに叫んだ。
「千寿、静かにしろよ。」
「すいません。」
 千寿丸は恥ずかしそうに頭を下げた。
 諸兄はサイドテーブルに置かれた本を見た。
「『ジェイン・エア』か・・この前は『小公女』を読んでいたな。名作はよく読むのか?」
「はい。昔、阿じゃ梨様が読んでくださったので・・それに、『小公女』と『ジェイン・エア』・・この2冊は如意輪園を離れる日の朝、阿じゃ梨様が渡してくださったのです・・諸兄様、千寿は、阿じゃ梨様にお会いしとうございます・・」
 千寿丸は如意輪園を出て以来、会っていない阿じゃり様を思い出して涙した。
「なんとかしよう。」
 9月、新学期が始まり、千寿丸は回復し、聖光学院に復学した。妙宝丸は拓尊の一件があって、千寿丸をますます目の敵にした。
 千寿丸は荷物をまとめ、諸兄と共に暮らすことになった。
「千寿、お前が会いたがっていた人に会えるぞ。」
 マンションの部屋のドアの前に立って、諸兄はにっこりと笑って言った。
 千寿丸がドアを開けると、リビングのソファでは阿じゃ梨様がくつろいでいた。
「千寿、久しいのう。」
「阿じゃ梨様!」
 千寿丸は阿じゃ梨様を一緒に住むことになった。








千寿丸、阿じゃ梨様と再会し、一緒に住むことになる。阿じゃ梨様は千寿丸にとっては親同然ですから、一緒に住めることは何よりの幸せ。
親と言えばそろそろ千寿丸の親を明らかにしようかと思います。


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