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7月20日

掲示板の方でご指名がありましたので、僭越ながら超個人的意見を述べさせていただきます
・・・・・長くなりますよ

まず明記しておきますが、第一審の処分は決定しましたが、対象の4チームが揃って上告したようなので処分に変更がある可能性があります

セリエファンと言うよりサッカーファンとして、今回の不正問題は残念としか言いようがありません
しかも対象となった4チームが全て「複数回スクデットを経験&05-06シーズンで6位以内」なのですから、イタリアサッカー界としては悪夢としか形容し得ないでしょう
来季以降のセリエのみならず、CLをメインとした欧州戦にも悪影響を与えること必然です
そして第一審では「ミランのA残留及びユーヴェ・ヴィオラ・ラツィオのB降格」の判決・・・
ミランが"比較的軽い"処分になった事で権力や金銭の動きまで疑問視する意見も聞こえてきます

しかし、「降格処分」にのみ注目しがちな我々は事件の全貌をどれだけ把握&理解しているのでしょうか?

誰もが注目していた「クラブへの処分」
しかし判決には「クラブ関係者への処分」もあります
ちょっとそちらに注目してみました
(審判協会やイタリアサッカー協会の人間への処分は省略)
「活動禁止」処分の重い順に並べて見ましょう
ルチアーノ・モッジ:ユーヴェGM:5年
アントニオ・ジラウド:ユーヴェ幹部:5年
ディエゴ・デッラ・ヴァーレ:ヴィオラ名誉会長:4年
アンドレア・デッラ・ヴァーレ:ヴィオラ会長:3年6ヶ月
レナルド・メアーニ:ミラン関係者:3年6ヶ月
クラウディオ・ロティト:ラツィオ会長:3年
アドリアーノ・ガッリアーニ:ミラン会長代行:1年

そして不正疑惑をもう一度整理
@ユーヴェ・・・たくさん有り過ぎるので箇条書き
モッジが審判協会へ連絡をとり、担当審判を支持していた
ユーヴェ戦に限らず、ライバルチームのジャッジも関与していた
またユーヴェ戦を担当する審判には、ユーヴェ有利のジャッジを強要していた
同じくユーヴェと友好関係にあるチーム(レッジーナ・メッシーナ・シエナ及びラツィオ?)にも有利なジャッジを提供
ユーヴェとの対戦を次節に控えたチームの主力選手に必要以上の警告を与え、出場停止処分にしていたという疑惑もアリ

Aヴィオラ
セリエA初昇格となった新生ヴィオラは、豪華な選手構成とは裏腹に成績は低迷
31節のリヴォルノ戦後には18位(降格圏)に低迷・・・最終節のブレッシャ戦勝利でギリギリのA残留
この低迷劇もモッジの糸が見える
フィレンツェ市民の全面的な後押しを受けて昇格したヴィオラは、熱狂的なサポーターとやる気マンマンのフロント陣という理想的な状態でセリエAに"帰ってきた"
もともと「フィオレンティーナ」は「アンチユーヴェ」の代名詞
81-82シーズンでユーヴェに「勝点1差」でスクデットを奪われ(しかも最終節のヴィオラの得点が取り消されるジャッジ)、及び1990年の「ヴィオラの若きエース:ロベルト・バッジョをユーヴェが大金を積んで引き抜く」という因縁もある
ヴィオラはユーヴェにとって存在自体が煙たいと言っても過言ではない
開幕とほぼ同時に「ヴィオラへの不利なジャッジ」は多発し、後半戦には降格圏に突入
そこでヴィオラ会長デッラ・ヴァーレはモッジの傘下に入り、ギリギリの残留をとげる
今季の大躍進に関係あるかどうかは・・・個人の想像へおまかせ

Bラツィオ
基本的には「成績低迷のため降格しそうなところをモッジに連絡を取りギリギリ残留」とヴィオラと似たような状況・・・ですが、低迷と言えども最低で15位
終盤の7試合は4分3敗と勝ち星無しで最終順位は10位
こう見ると深刻ではないように見えますが、10位のラツィオ(の最終勝点)が44、降格した19位のブレッシャが41・・・その差はわずか1勝分
しかし、最近では証拠とされていた盗聴テープ自体の存在すら疑問視されているようで、二審以降でA残留の判決が出る可能性も見えてきた模様

以上が通称「システーマ・モッジ」の概要
そして

Cミラン
ミランに賭けられている疑惑は
「ミランのスタッフ:レナルド・メアーニが審判協会の副コミッショナー:ジェンナーロ・マッツェイに連絡を取り、ミラン戦の審判・副審の任命に関与していた」
というもの
さらにその交渉に当たってガッリアーニ会長代行の名前を出していることも明らかになっている
(ちなみにモッジが仲良くしていたのは任命担当のパオロ・ベルガモとピエールルイジ・パイレットだから別ルート)
このメアーニ氏は元審判でミランでは審判係という謎な部署についていたと言われているが、ミランのフロントは「幹部ではなく、外部の人間。彼がガッリアーニの名前を使って勝手にやったこと」と素っ気無い
しかしピルロは
「クラブの審判担当の職員が審判団のトップを話しをしていただけ」
「判定ミスの被害を受けたときにはいつも審判の代表者に電話して注意を呼びかけていた」
と言っており、少なくともミランの職員であることは間違いない

こうして並べてみると、ユーヴェの疑惑とミランの疑惑では内容こそ似通っているものの、実状では大きな差があると感じています
検察側のクラブに対する求刑もミランが最も軽いモノでした
そして判決内容をもう一度見ると
"システーマ・モッジ"に関わっているとされる3クラブの関係者は全員3年以上の活動停止
ミランからはメアーニが3年半、ガッリアーニが1年
これはつまり「メアーニは審判協会と接触していたためモッジらとほぼ同罪」ですが、
「ガッリアーニの関与はモッジらと同レベルとは証明できなかった」事も表しているのではないでしょうか?
求刑と判決を並べてみましょう
             求刑      判決
ユヴェントス     C1降格&−6 B降格−30
 モッジ        活動禁止5年  求刑通り
 ジラウド      同上      同上
フィオレンティーナ B降格−15  B降格−12
ラツィオ        B降格−15  B降格−7
ミラン         B降格−3   A残留−15
 ガッリアーニ    活動禁止2年  活動禁止1年

以上が個人的に把握している情報です・・・マトメるだけで大変な量ですなこりゃ
ここから来季のコトとかイロイロ書きたかったんですが、まだ最終判決も出てないのでその後にします


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