13.螺旋

何の予定もない日曜日。いつものように予告もなしに彼女を呼び出す。
わがままを言って聞き入れられるのをみて、自分への愛情を確かめる。
錯覚かもしれないのに。

「何見てんの?」

熱心に専門雑誌の表紙を見ている彼女に問う。

「うーん、DNA?」

手元の雑誌に目を落とすと、それにはDNA二重螺旋のキレイなイラストが。

「おもしろい?」
「や、面白いって言うか。これって永遠に交わらないよね」

変なことを言うやつだ。怪訝に想いながらも螺旋構造を改めて見る。
確かに、この2本は永遠に交わらない、平行線のままだ。

「なんか私たちみたい」

ポツリと呟いた彼女の気持ちがなんだったのか。
心臓を鷲づかみにされたような気持ちだ。
彼女の本音が少しだけにじみ出たのかもしれない。

思わず後ろから抱きしめた背中の感触。
この暖かさは本物か?

眩暈がする。

お互いの肌の感触だけは確かなものだと。そう信じていたけれど。
それすらも幻かもしれない。

「いなくなるなよ」

初めて出す本気。

「うん、たぶん」

軽くかわされる。

のめり込むのも悪くないかもしれない。
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7.28.2004
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名前もでてない二人ですがシリーズ(?)第6段です。
振り回しているようで、振り回されているのはどっちでしょう?
と言うお話です。
予想外の出来事で祥子ちゃんはどうでるんでしょうかねぇ
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