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相馬野馬追振興
太田神社の一番螺 & 飯舘歴史探訪

飯舘歴史探訪の話はコチラ

相馬太田神社の一番螺

大晦日の夜、太田神社で吹かれる礼螺
それは年の初めの野馬追行事

神前に捧げる一年最初の祝いの螺

しかし今年はもう一吹き
年が変わる前に、改めて吹かれる鎮魂の螺

夜の社に厳かに螺の音が響き渡りました
2012年、あけましておめでとうございます。

2011年の年越し、そして2012年の正月は南相馬で迎えました。
大晦日の夜、太田神社で吹かれる一番螺を聞くためです。
今回はNHKの「ゆく年くる年」の撮影もありましたので、その様子もレポートしたいと思います。(^^ヾ

2011年12月31日。
大晦日まで仕事でしたが午後3時には終ったので、その足で南相馬へ。
いつものように常磐道から磐越道へ。三春から川俣、飯舘へと通るルートです。
飯舘村に入ってすぐの所にある初発神社を前回のレポートで掲載しましたが、
この日は初詣に来る人のためか、小さな灯りが点いていました。
ふと気になって車を止め、ちょっと神社に立ち寄ったところ……。
と、その話は長くなりますで別に掲載しますね。(^^ヾ → 飯舘歴史探訪はコチラ。

そんなこんなで南相馬市に到着。一休みしてから太田神社に向いました。
大晦日・夜10時頃。

太田神社は明るく照らされていました。
周囲は田んぼばかり。神社だけが煌々としています。
この照明は「ゆく年くる年」の撮影用かな?


新年の一番螺のことは以前から話しで聞いていました。
いつか見に行きたいとは思っていましたが
2011年の震災のことやこれからのことを考えて、
そして今年はNHKの撮影もあるということから
見に行くことを決めました。
神社の西側にある駐車場にはNHKの車が停まっていて
たくさんの器材が並べられていました。
駐車場にある公会堂を準備部屋にしているようですね。
スタッフ達も準備に忙しそうです。

野馬追では中ノ郷の騎馬武者が集まる場所です。
2011年は中ノ郷の野馬追は大幅に縮小されましたが
例年ならここにたくさんの騎馬武者が集まります。
野馬追の1日目。
中ノ郷の騎馬武者達が神社に参拝するため
ここに馬を繋いでいきます。

2012年は再びその光景が見れると良いですね。
聞いたところ、打合せは夜9時頃から始まっていて
螺役長達はすでに社務所の2階に集まっているそうです。

社務所前には大きな焚火が焚かれていました。
消防団の人達が火をシッカリと見守っています。
大晦日の夜まで本当に御苦労様です。(^^ヾ

火の周りには同じように一番螺を聞きに集まった人達が
暖を取っていました。

社務所の2階の窓に螺役達の影が見えます。
人が集まっているか気になるのかな?
やがて他の螺役達も集まってきました。
夏場には暑そうな陣羽織も流石に冬の夜は寒そうです。

螺役達は神社に参拝した後、社務所2階に向います。


社務所前にはだんだん人が集まってきました。
みんな焚火の周りに寄ってきます。
友人知人たちも来たので挨拶したり話をしたり。

年越しは南相馬で、と避難先から帰ってきた人もいました。
プォ〜〜〜プォ〜〜〜。

と、社から変な声が聞こえてきました。
見ると撮影スタッフ達が何やらリハーサル?をしています。
スタッフ2人が螺役を真似て螺を持つような格好をして
手には冊子?を丸めて口にあてています。

音は声で表現してますが……なんともオカシな光景です。(^^;
スタッフ達は至って真剣な様子ですが
周りで見ている人達は面白そうに笑っています。
小さな子供も笑っていました。

終った後、2人のスタッフは流石に恥かしそうでした。
時間が近づき、螺役達が社に出てきました。
やっぱり皆さん寒そうです。(^^;


NHKのスタッフから説明がありました。
「11時45分から『ゆく年くる年』の生中継をさせて頂きます。
 お騒がせしますがよろしくお願い致します。」


それから撮影中は携帯電話の着信音は鳴らないようにとか
カメラのフラッシュは焚かないでほしいなど、
いくつかのお願いがありました。

「法螺貝の音や雰囲気をキレイにテレビをご覧の皆様に
 伝えたいと思います。ご協力をお願い致します!」
下からの様子を撮影するカメラ。
螺役達の表情を撮るのでしょうか?

カメラは螺役達の正面、後方斜め上からと3箇所あるようです。


生中継なので分刻み、秒刻みで予定が組まれています。
時間管理をするスタッフも大変そうですね。(^^;
11時45分を回り、放送は始まりましたが
南相馬のパートまではまだ少し時間があるそうです。

「大変お待たせしております。
 あと3分ほどで入ります。申し訳ありません。」


低姿勢で好感的なNHKのスタッフさん。
螺役達も寒そうながら撮影が始まるのを待ちます。

「あと1分ほどで福島のパートになります。
 準備の方、よろしくお願いします。」
いよいよ撮影まで秒読み段階です。
写真右下は実際にテレビで流れた映像です。

こんな感じで映っていたんですね。(^^ヾ
撮影してる時はどんな感じか全く分かりませんでした。

(放送のナレーション)
「福島県南相馬市の相馬太田神社です。
 東京電力福島第一原発から22km。
 9月末まで緊急時避難準備区域に指定されていました。
 放射線への不安などから数万人が町を離れています。」



スタッフは螺役の下でタイミングを計ります。
テレビでは神社に参拝する家族の光景が映し出されます。


「正月は故郷で過ごしたいと避難先から戻ってきた人達。
 2012年こそは家族揃って故郷ですごせますように……
 人々の祈りには安心できる暮らしへの願いが
 込められています。」



絵馬が映し出された頃、
スタッフが螺役長の足を叩いて合図を出しました。
「陰陽礼螺っ!」

螺役長が告げると礼螺が始まりました。


「この地方で千年の歴史を誇る祭、
 相馬野馬追の法螺貝です。
 夏には鎧や兜を身につけた騎馬武者が
 勇壮に駆けまわります。
 しかし2011年は原発事故の影響で
 この神社が執り行う祭は中止になりました。

 いつもの年ならば新年を祝うために吹く法螺貝。
 今年は特別な音が響いています。
 螺の口を伏せる「伏せ螺」。
 亡くなった人達を弔う時にだけ吹きます。

 大津波が襲った海岸に向って鎮魂の音が響きます。」



低い音と高い音が吹き鳴らされる鎮魂の螺。
大晦日の夜、南相馬市から全国へ。
礼螺の音が響き渡りました。
「どうもありがとうございました!
 中継は無事終りました。
 お騒がせしました。ありがとうございました!」


NHKのスタッフが明るい声で中継の終了を告げました。

テレビでは法螺貝が鳴りやむ前に中継は終り。
なんだか呆気ない中継ですね。(^^;

ちなみに。
右の写真の丸で囲ったのが自分です。
一応、チョロっとだけ映っていました。(^^ヾ
まぁ、どうでもいいことですが。
中継が終るとNHKのスタッフはバタバタと撤収作業に。
一番螺は撮っていかないんですね。(^^;


螺役達は社の中に入ってしまいました。
社の中で祈りの式が行われているようです。

やがて時間は11時59分から0時00分に。
2011年から2012年に変わりました。

すると社の中から太鼓の音が聞こえてきました。
それに合わせるように法螺貝の音が響きます。
新年最初の一番螺は神前に捧げられます。
式が終り螺役や神主様が社の外に出てきました。

「皆様あけましておめでとうございます。」

「去年の罪穢れをお祓いして
 新しい年をお迎えしたいと思いますので
 只今よりお祓いを執り行います。」


神主様からの新年の挨拶の後、
集まった人達のお祓いが始まりました。

祝詞を読み上げお祓いをしてくれる神主様。
2011年の罪穢れを取り除き、新しい年へ……。
「礼螺っ!」

螺役長が掛け声をかけると改めて螺役達による
新年の一番螺が吹き鳴らされました。

いつものように螺の口は上向きに。
野馬追の時のような強く静かな螺の音。

これこそが太田神社の一番螺なんですね。
この法螺貝もNHKの中継で流して欲しかったです。
一番螺の後、餅投げが行われました。

餅投げに参加するなんて随分と久しぶりです。(^^;
なんとしても取ろうと頑張りますがなかなか取れません。
自分の方に来ても取り損ねて弾いちゃったり
下に落ちたのも他の人に取られたり……。

それでもなんとか2個取ることができました。(^^ヾ

「餅を取れない奴は旗も取れない」
野馬追ではそんなことも言われるそうです。

今年こそは神旗争奪戦を見たいですね。
餅投げが終ると集まっていた人達は
改めて初詣をしたりお守りを買ったり。
おみくじしている人もいたので自分も早速、運試しを。
結果は「末吉」でした。(^^ヾ
「心をやわらかにしていれば、やがて運が開けます」と。
ただ恋愛は「あきらめなさい」と書かれていましたorz


撮影用の照明を外された神社は薄暗くなっていました。
いつもはこのくらいの明るさなんでしょうね。
なんとなく寂しいけれど、心は落ち着いていく感じです。

一番螺、餅投げと騒がしかった社もだんだん静かに。
そうしていつもの静けさが広がっていくのでしょう。
真っ暗な空。
写真では真っ暗だけど
実際は星空が広がり月が輝いていました。


テレビでも流れた鎮魂の礼螺。
そして、相馬太田神社の一番螺。

一番螺は相馬野馬追の雰囲気を感じさせました。

新たな年を迎え入れるための礼螺。
新たな一年を進み始めるための礼螺。

今年もまた相馬野馬追と共に。
あちこち走り回ることになるでしょうね。(^^ヾ

皆様、2012年もよろしくお願い致します。
今回はYouTubeに一番螺の映像をアップしました。見てくださいね。(^^ヾ
元旦の一番螺も野馬追行事の一つ。
螺役達は毎年一番螺を吹くために太田神社に集まります。
「親父が螺役なので家で一緒に年越ししたことがない。」
ある螺役の息子さんが苦笑しながら言っていました。
それはそれで大変ですね。家族の方達もご苦労さまです。(^^;

その後、若狭宅に戻って就寝。元旦は遅くまで寝ていました。(^^ヾ
以上、太田神社の一番螺レポートでした。

相馬太田神社の一番螺 & 飯舘歴史探訪  終

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