ファンの心意気とはっ

一つ前に戻る

by,石礫


彼は、かなりのプロレスファンである…。


ずいぶん小さな頃は、プロレスラーになろうと思っていた
自分はレスラーに向かないと思ったのはそれより少しだけ大きくなった頃
レスラーになる夢は叶わなかったけど、今もプロレスが大好きだ。だから、憧れの人は帝都プロレスの木場さん。


高木と佐藤はプロレスの試合を見に来ていた。前座試合を見ていた、ちょうど、前に捜査で会った事のある大神の試合
試合は、大神の負けだった。
捜査で大神が、実はチャンピオンのウルフェイスだと知って、高木は、前より、更にウルフェイス=大神ファンになった
「あーあ…あそこで技だしてればな……ふう(σ-_-;)(大神さん、次の試合まで、体を休めてくださいっ)」

「大神相変らず、よわっ」 「顔だけだよな」などと言う大神についての言葉に反応してしまう高木

「…っ(何も知らないで!大神さんは技を封印しているんだぞ!)」

「高木君?」
握りこぶしをフルフル震わせる高木に佐藤は不思議な顔した

「え?いや、なんでもないっす。いやぁ〜、さ、最近、大神さんのファンで(^▽^;)」
「ヘー。そーなんだ。なんか、負けてるけど」
「そ、そーなんです。負けるんですけど…なんか、負けっぷりが良いって言うか…ねぇ」
はははと乾いた笑いを浮かべながら…思わず、ごまかす高木


メーンエベントのウルフェイスの試合に高木達は集中してて、デート所の雰囲気なんて皆無だった。
たとえ、白鳥達が邪魔しようと思っても、手出しする気にもなれないほどだ


帰り道、二人は一緒に歩いている

「ふー。凄かったね。強いよねウルフェイスって」
「そーですね♪(やっぱり、大神さんはすげぇ…二つの試合をこなすなんて…)」
楽しそうで嬉しそうな子供の様なキラキラしてる高木の顔を見てる佐藤

「ねえ、高木君…」
「はい?」

「高木君ってさ、ウルフェイスの正体知ってるんでしょ?」

「えっ」

「だって、あの時捜査行ったんだから、見たんでしょマスク取った顔…ねーねー黙ってるから教えて?」
「えっと、メ、メキシコ人でしたよ(すみません!佐藤さん!でも、こればっかりはっ)」
「ふーん…なんかごまかしてない?」
「いえ、全然!!(゚□゚lll)」


彼は、ウルフェイスの正体は墓場まで持って行くとまで、心に誓っていたのだった。


FIN

後書き:黙っているのが、やっぱ、ファンって物でしょう?高木君はプロレス関係には口が堅いと思うな