サンタが街にやってくる

一つ前に戻る

by.石礫


「本日はクリスマス…佐藤さんは非番ですが、高木は登庁しています、約束している形跡もありません」
と言う事…だったが、白鳥達は、念には念を入れて高木に遅くまで仕事をさせた



高木が本庁から出ると、すっかり日は暮れ
外はすごく低い気温だった
「うわっ、寒い。」
彼の携帯の着メロが鳴る。その着メロは佐藤からの時にだけ鳴るメロディ
通りの向うから手を振る彼女が居た

「佐藤さんっ」
高木は佐藤の方に駆け寄った
「『高木君、メリークリスマス!』」目の前と、携帯から、佐藤の声が二重に聞こえる
「あ、メリークリスマス…クリスマス?ええっ!!?今日24日ですか?」
「忘れてた?」
「ははは……はい…。すみません!忘れてました。プレゼントを用意するの忘れてました。」
「実は、私もよ。プレゼント用意できてないんだ。ホント、ごめん。」
二人共、苦笑い。

「少し歩かない?」
「はい。」
「寒いでしょ。」
彼女は自分に巻いていたロングマフラーを高木にもかける。
「佐藤さん…外でまってたんじゃ?」
「あら、そんな事無いわよ。」

くっついて歩くと、とても温かい…

二人はゆっくりと歩く…
東都タワーのイルミネーションが遠く見える。

「オレ、佐藤さんが好きです」
「…はじめてね」
「はじめて?」

「はじめて、面と向って好きって言ってくれた。」
「そーでした?」
「そーよ。」

「私も、高木君の事、好きよ。」

二人で笑う。


サンタが街にやってきた

恋人達にクリスマスプレゼントを落して行ってくれた

真っ白なプレゼントが空から降ってきた…


FIN

後書き:(σほっ-▽-;)24日前にUPできた。ギリギリセーフ?この背景…思わず使っちゃた
自分の描いた…02年版のクリスマス配布絵(←縮尺単色版ブラウザで戻ってね)のイメージから出来たお話