Cookie

一つ前に戻る

by,石礫


佐藤さんからバレンタインデーのチョコを貰って、オレは少しだけ舞い上がった…たとえ義理でも、
・・・本命でお返しをすればいい事だ!!

と、思い…ホワイトデー用に、クッキーを買ったは良いが…

 

何時渡しても良いように持っていても…いざっって時は、…だ、ダメだ!……全然、渡せねぇー。

 

どうしようと、どうしようと悩んでも、仕事はまってくれない訳で…

 

捜査にでました。
逃走する犯人を追いかけました。
そして、犯人を取り押さえた。瞬間、

ぐしゃ・・・

オレの背広のポケットから、ぐ…ぐしゃ…ぁ?と、言う音がっ!イヤーぁな音がしたなぁと、瞬間的に寒気を覚えた。

持っていた、クッキー…袋物だったので…中身のクッキーは思いっきり割れてました。

ひゅるるるる(T△T)

ほ…本命クッキーが…持ってるんじゃなかった…(T_T)

 

少しへこんで、警視庁に戻ると、佐藤さんが、白鳥さんからホワイトデーのお返しを貰っていました。
白鳥さんのお返しの品は…明らかに高級だとわかるクッキーと、すっげー豪華な花束。あ…明らかに、本命のお返し…。

・・・・ま、負けたっ(ー□ーlll)

 

机の上に出した俺が佐藤さんにあげようと思っていたクッキー…割れてっけど。え−い、これは…く、食ってやる!!

「あら、…高木君。何これ・・・・。お菓子なんて、良いのかなぁ?」
佐藤さんが俺に話しかけてきたぁ、さ、佐藤さーん(;▽;)
「あ、こ、これは・・・」
「これ、私にくれない?」
「え・・・?・・・・・え?えーと。割れてぐしゃぐしゃですけど?」
割れてるクッキーを食べる佐藤さん。
「おいしいわよ。これ、それに、おなかに入れば、割れてても、一緒よ。」
と、言って笑った。

佐藤さんの笑顔に、オレはとても、ドキドキしてた。佐藤さんに、この鼓動が聞こえるんじゃ無いかと思った。
「佐藤さん・・・あの…ですね。僕は佐藤さんが…」

 

「高木君!!さっき出したこの調書、間違い多いですよ!!」
(゚□゚;)!!白鳥さんの声に、オレは、思いっきり、血の気が引いた。や、やべっ!!

「す、すみませんでした!!すぐに直します!!」

 

高木は急いで調書を書きなおしに行った。

 

「高木君…もう、オシイッ、告られるかと思ったのに−っ。」
と、佐藤は呟いた。

FIN


後書き:もう少し、君に勇気があれば(笑)…ほんと、惜しかったね佐藤さん!