Mintage candy
by.石礫
一つの過去…3月14日
「2月14日にチョコくれたからね。これ、お返しにあげる。」
カカシから渡されたのは、缶に入ったキャンディ。
「かぁしありがとってば」と、小さなナルトはお礼を言った
缶の口を開けて
缶をガラガラと鳴らしながら取り出す
黄色いキャンディ
口の中に入れた黄色いキャンディ。美味しいねとカカシに笑いかけると
カカシは自分にもちょーだいと、口付けてナルトの口の中から黄色いキャンディを掠め取りました
「ナルトの髪の色のは…んー。パイン味かな?」
「むーっ!じゃ、なるとはかぁしのいろっ」
その言葉にくすっと笑うカカシに、はて?と思いつつナルトが口に入れた白い色のキャンディは…
ナルトには、美味しく無かったので
カカシの口に口付けて、カカシの口の中に白い色のキャンディ入れてあげました
「んー。これは薄荷味v」と、カカシはやけに嬉しそうに白い色のキャンディを口の中で転がしていた
ナルトは薄荷味の口直しに、苺味の赤いキャンディを食べました
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それから、時が経った…ある3月14日
ナルトは缶から取り出した色取り取りのキャンディを全て出して選り分けた
「カカシ先生!これ、オレの愛のお返しだってばよ。受けとって?」
カカシの掌の上には白い色の飴ばかり…
「……これ、子供に大不評な薄荷味ばっかでしょーが」
カカシのツッコミにナルトは、てへっと可愛く照れてみせる
そんなのには引っ掛からないと…ムスッとしてたが、それでも、カカシは一粒、薄荷味のキャンディを口に放り込んだ
「あ、オレのお返しね。はい」
「カカシ先生ありがとうだってばよ」
自分のチョコお返しをカカシから貰い満足顔のナルト。カカシは、そんなナルトをじっと見つめ…
「…ナルトの大きな愛に…こんなんだけじゃ。全然、足りてないよね!!…よし!残りは、オレの体で返すね」
「ちょ、ちょっとっ!だ、大丈夫だってばよ!ぜ、全然足りてるってっ!!」
「なーに言ってんのっ!足りないって!さっきの薄荷飴のお礼の分も入れても全然足りない。」
「……絶対!あ、ありえねーってばよ」
ナルトは真っ青な顔で…単なるイタズラのつもりだったのにーと叫んでいましたが
そう言うのにお構いなく「薄荷飴のお礼は一粒一晩?」と呟くカカシに…思わず涙した
FIN
後書き:罠に、はまってんのね(ーー;)缶入りのキャンディ。イメージは某商品です…○○○と○○○式では薄荷の数がかなり違うらしい06.2.28