Manufacturing of recognition

一つ前に戻る

by,石礫


認識は作られる

…以外なほど、簡単に

彼の恋人は、人を信じ易い傾向が見うけられる…それはある意味、恋人の遺伝と先天的性質なのかもしれ無いが…




「えっと、ホワイトデーのクッキー作り」

台所で何かをしているナルトに、何をしているかを尋ねて、カカシに返って来た答えがこれである


サクラから借りてきたと言うお菓子作りの本には、作ろうとしているレシピの頁に付箋がつけてあった
「…2色の生地を組み合わせて模様にする?」
「そう言う事だってば」
「結構、手間かかりそうだね」他のページもパラパラと捲っている


「カカシ先生には、カカシ先生の顔の形、ちょっと大きめに作って見ましたってばよ!!」

…他にも数人の顔の形をしてるのもある


パタン。本を閉じる。

「……ついでだから、オレがナルトにやる分も作らせてよ」
「良いってばよ」


ナイフ代わりのクナイを持つとスルスルっと作り出す

「できた。」
「どれどれ?」

「ナルトの顔」
「おおっ、ちょっと似てるかも」

カカシは以外に器用だった


「……所で、ナルト。一つ質問があるんだけど?」
「なに?」

「…何人に配るの?」
ナルト手作りクッキーは結構な量だった
「こんだけ」と、
メモをカカシの目の前に翳して見せる、メモを目にしてしばらく固まるカカシ。
「……10人以上いるけど…………皆ナルトにチョコくれたの?」
「うん。くれた!」
「………………で、全員に…やるの?」
「勿論!」
「…ま、義理?…でしょ」
「日頃、お世話になってるお礼だってばよ!」
「……………へー………そーなんだ」

ナルトは気付かなかったが、カカシの頭の中では、クッキーを貰う全ての者への、報復を考えていたのだった


結局の所、全ての結論として…

木ノ葉には「ナルトの事になると、カカシは大人げなく嫉妬深い」という一つの認識が囁かれているが
その認識は3月14日。新たにされる事になる

「容赦無く制裁を食らわされるぞ!気をつけろ」と言う認識が足されたのである


後日談として、14日〜翌15日にかけ、木ノ葉病院には外来の患者が激増したらしい…との事

FIN

後書き:結局、配ったシーンは一つもなし(笑)…きっと、14日には世にも恐ろしい出来事が…(爆)05.03.04