誕生日おめでとう

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by,石礫

…思い出すのは…あの日々
『誕生日?』
「生まれた日を祝うんだ」
『私の時代も、虎次郎の時代もそんな物ありませんでした。』
「無いって?」
『元旦に皆一つずつ年を取るんですよ』
「えー?そうなんだ。じゃ、佐為って自分の生まれた日は知らないの?」
『ええ、必要ありませんでしからね。』
「…だったら、オレと一緒に祝うか」
『え?』
「誕生日おめでとう佐為。」
『ヒカル…』
「あ、ダメだった?」
『ありがとうヒカル。』
とても嬉しそうな佐為。そんな、嬉しそうな佐為を見るとヒカルは嬉かった。

『誕生日おめでとうヒカル。』

「……佐為」
誕生日には…二人で誕生日を祝った記憶と大切な人の声を思い出す……

9月20日に日付が変わる寸前に…携帯に着信
「はい…進藤です」
日付が変わり、耳元に聞こえるのはHappyBirthdayを歌う愛する人の歌声
『誕生日おめでとう進藤。』
「ありがとう緒方先生。」

fin
後書き:↑イメージ画なので言葉無しで…確か、平安時代や江戸時代は数え年だったと思ったので……