ずっと友達だよ!・prologue
 
 
「あいつのこと、好きなんだろ?」
 それは、まだ12月もまだ始まったばかりの頃…
 突然言われたその一言は、私にある決意をさせた。
 この人なら、協力してくれるかもしれない…そう思ったから。
「ねぇっ!ちょっとお願いしたいことがあるんだけど…いいかなっ!」
「ん?珍しいな、どうしたんだ?」
 私は、イチかバチかの賭けをしようとしていた。
「その人を…振り向かせたいんだっ!協力…してくれないかなぁ?」
 そう、いまだに覚えてる…
 ちょっとビックリした顔をされたけど、すぐに『いいよ』と言ってくれた彼の返事…
「きゃはは、ありがとっ!」
 そして後にやってくる不安を忘れ去ろうと、無邪気に笑っていた私…
 
 そう、無理かもしれないということは最初からわかっていた。
 
 私が立てた作戦は、途中までうまく行っていた…と思う。
 けれどやっぱり…私に振り向いてはくれなかった。
 思い出のクリスマス・イブの日…
 途中から…ううん、最初から私と違う人のことを考えていることはわかっていても。
 その人よりずっとずっとそばにいた私。なんとかなるかもしれない…私の方が有利なんだ!と自分に言い聞かせて、精一杯の努力をした。
 抱きつきながら、告白をして…
 そうしないと、すぐにどこかに行ってしまいそうだったから。
 だけど答えは…予想通り、だった。当たってほしくなかった予想…
 結局、抱きついたところでどこかに行ってしまうのは一緒だった。
 次の瞬間、私は一人ぼっちになっていて…
 そしてほほに流れる、冷たい雨。
 私だけしか感じることのできない、目からあふれだすその雨は、しばらく止みそうになかった。
 
 それから先、私は何をしていたのかよく覚えていない。
 次に意識が戻ったのは、あの相談に乗ってくれた彼の家の前…
 気が付くと私は、玄関のチャイムを押していた。