| ご…ごめん。本日のPC時間たいむあっぷでございます(泣)もうちょっと書いていい?(おねだりvv) | くみくみ | HP | 2001/12/30 00:33 | ||
| 「蘭ねーちゃん… もう大丈夫だよ」 腕の中で声がして我に返る。 ああ… コナンくん… 「犯人は捕まったし…」 身じろぎをしながら振り向く幼い顔。 困ったように微笑って。 「和葉ねーちゃんは平次にーちゃんがちゃんと守ってあげたからね」 目前で起きた殺人と。 目まぐるしいまでの解決劇。 内容が判然とはつかめないまま。男が振り上げたナイフの鈍い輝きだけが目に焼き付いている。 咄嗟に駆け上がった舞台の上。 しがみつくように小さな身体を抱きしめた。 和葉ちゃんのように他人を庇う。そんなコトはとても無理… 私にそんな気持ちの余裕は無い。 ただこの子が…。コナンくんが傷つけられるのが怖くて。 「先刻。高木刑事にいろいろ訊いてたら。もう犯行手段も解っちゃってるみたいだったし」 手の震えが止まらない。 「ね?もう大丈夫だから…」 重ねて言われても…まだ… 「………和葉ねーちゃん…ケガしてないか心配だし……」 見上げる視線。 「ね……?」 「つまり、2幕が始まった時点で、まだ被害者が生きていたとしたら、そう言ってんねや」 何度か言葉をかけられている内に。腕の中の温もりに安堵して。 胸の動悸が納まって周りの様子が見えてくる。 「生きて…って。何ぃ!?」 「そうなんですよ。警部。そう考えると全てが見えてくるんです」 服部くんの言葉に驚愕した目暮警部へ。引き継ぐように高木刑事が事件の謎解きを始めた。 「劇団内部には確執があったようですし。「団長を困らせてやろう」とでも理由付ければ被害者は簡単に話に乗ってきたんじゃないでしょうか。2幕が始まってからも被害者は身動きせず。そうなれば死体役で動きの取れない太田さんは非常に困ったことになったでしょうからね。」 どうです?と太田さんに話を向ければ。 「それは…確かに… 実際あの時も酷く困惑しましたからね…」 「赤っ恥をかかせてやろう…とでも言ったんですか?」 質問の矛先は警官に両脇から拘束されている星崎さんに向けられる。 応えはなく。 変わりにぎろりとキツい視線が送られた。 「時間を見計らって…。さもアドリブを利かせたように舞台へと極自然に上がったあなたは。揺り動かすフリをして毒針を被害者の頭部へと…」「おいおい高木くん。そんな見てきたように…」 「いえ。事実を整理して見つめなおせばコレしかないんです。真実はいつもひとつっきりしかありませんから」 「……………でも針は…」 「コナンくんが言ってたじゃありませんか。あんなところに入れるなんて危険だし。隠し場所としてはあまりにも稚拙だと」 「だがな…」 「毒がどれほど強力なモノだったとしても。触れられれば何らかの反応もあったでしょうし。唸り声のひとつも出したかも知れない。でも何れもないという…」 「ふむ…」 |
|||||
| 遅くなりましたっ!! くぬぎちゃんvv 締めをよろしくねっvv | くみくみ | HP | 2001/12/30 22:27 | ||
| 「幕が上がれば明るくなるマイナス分を差し引いても。かかるBGMに声は紛れますし。衆人監視ではまさかという先入観から。幕が上がった時点で動きを見せなかった被害者は既に死亡していたと誰もが思いこむ…。それが狙いだったのでしょう」 「なるほど。舞台の上で。さらに明るくなったその場所で観客を前にして殺人が行われるなどとは…思わん…確かに。…ん?だが待ちたまえ!凶器はどうなったんだ?」 「え?」 「針状のものだということだが。太田さんの上着のポケットから出てきただけで他からは…」 「えっ…あ。そう…ですね…」 名推理ぶりを披露してきた高木刑事の目が泳ぐ。 先刻の立ち回りや飛び出した言葉から。星崎さんが犯人なのは間違いのないところなのだろうけれど。 えっと… 物的証拠…だったっけ? それがないと。状況からどれほど怪しいと思われても。決定的な判断は下せないと…聞いた。 幼馴染と。 自分の親が探偵… しかも世間から名探偵などと言われているモノなんかやっていると。 知らず耳年増になってしまう。 私自身は何度こういった場に居合わせる機会が有っても慣れることは少しもなかったけれど… 高木刑事が話している間。睨み付けるような視線を送っていた星崎さんは。 片眉を上げると。おやおやと言った相手を見下すような表情になる。 イヤ…な顔つきだった。 「靴…」 え? 「星崎のおにーさん。折角のホームズの扮装なのに靴で台無しなんだもん。…そっか。台無しにしてでもその靴が履きたかったんだね」 腕の中に囲い込んでいたコナンくんがそう口にする。 嫌悪感を隠そうともしない目つきで星崎さんがこちらに顔を向けた。 「先刻からなんだかんだうるさいんだよ!!」 凄みを利かせた怒号はそれでも少し上擦って。コナンくんの指摘が痛いところを突いたのだと私にも解る。 しっかり腕を捕らえられていなければ掴みかかってくるに違いないその勢いに。けれどコナンくんは少しも怯まなかった。 「針はその靴の底… ゴム底の部分に刺し込んで隠したんでしょ? そうだな… 針を刺すのに。 月島さんにも… その靴にもね。…素手じゃ無理だろうから…」 「せやな。その…白い手袋の中に。なんや仕掛けがしてあるんやろな」 隣に。そう言葉を挟みながら服部くんが進み出る。 『和葉ねーちゃんは平次にーちゃんがちゃんと守ってあげたからね』 コナンくんの言葉通り。和葉ちゃんの肩を抱くように回された手。 「図星つかれたからて。そんな大きな声張り上げるやなんて無様やで?」 |
|||||
| 遅くなりましたあああ!!って・・・え!?くぬぎが締めなの!?煤i ■|||) | くぬぎ | 2002/01/04 21:32 | |||
| 燭台を投げつけた時とはうって変わった、余裕のある平次のその言葉の響きに。ふと大きく溜息を吐いて、彼は彼女を見た。彼女は眉をひそめたまま悲しそうにこちらを見ている。 求める視線に彼女が応えたのは、「ごめんなさい」という一言・・・それだけだった。 「・・・いつも・・・そうだ、オレが本当に欲しかった物は手に入らない・・・良い役も、お前も・・・」 「・・・良い役・・・・・?」 思わず返した彼女の言葉に、彼はふっと微笑んだ。・・・憂いを帯びた瞳で。 「・・・オレにはもっと力がある。いつもそう思ってた。こんな、お飾りな役じゃなくて・・・もっと演技力が要される役だってこなせるんだって・・・でも、太田には敵わないんだって事も知ってた。・・・同じ劇団に居て、チャンスを狙って・・・でも、太田は色々声を掛けられて、チャンスを持ちかけられても、この劇団の可能性を潰してきた。・・・太田は良いよな、可能性がいくらでもある。いざとなったらこの劇団を見捨ててしまえば良いんだ。真央を見捨てた時みたいに・・・団員を見捨ててしまえば良い」 吐き捨てるかの様な星崎の言葉に、真央が太田の制止を振り切って前へ進み出た。 「違う・・・それは違うわ!私が迷ってたから・・・団長はわざと突き放したの、・・・私にチャンスを掴めって、無駄にするなって・・・私が売れる様になる為には、私がこの劇団に依存してるわけにはいかないから・・・だからわざと冷たくしてたの!」 「・・・真央のそういう所が好きだったよ」 「・・・お兄さんはヤキモチやいてたんだね」 蘭の腕の中。小さな姿の彼がそう呟いたその言葉は、居合わせた人々の視線を集めるには十分だった。 「・・・太田さんの演技に。・・・真央さんの気持ちが自分の物にならない事に。最初は月島さんと真央さんが付き合ってるんだって思ってたんだね?だから、邪魔者を一度に消してしまおうとそう思った。・・・欲しいものを持っている人を消してしまえば、それが手に入るんだって思ったんだ」 さすがにその小さな子どもの姿でのその言葉は挑発と言うには行き過ぎだと、蘭が「コナン君!」と制したが、その言葉は構わずに続いた。 「・・・そんな曇った気持ちじゃ、本当の事は見えないし、きっと何も手には入らないよ?」 「そのボウズの言う通りや・・・欲しいモンがあるんやったら、そないな小細工しとらんと・・・正面切って立ち向かえばエエねん。何にも言わへんと、相手に自分の思う様に動いてくれなんて甘えるんもエエ加減にせぇや」 正面切ってか、と星崎が呟いた。 「月島も・・・何も言わなかったけれど、同じ気持ちでいたのは気がついてたんだ・・・だから『利用』した。『太陽と月の名が指し示す様に、お前は太田には敵わないんだ』って・・・太田が劇団を仕切っている限り、奴より上にはなれない、太田をちょっと困らせてやらないかって。・・・この推理劇で、容疑者と被害者を無理やり入れ替えさせて、太田に自分の限界を知らせてやろうって持ちかけたんだ・・・」 だから被害者は2幕が始まっても起き上がらなかったんだ、と高木刑事が声をあげた。 「汚いやり方だっていう事は・・・承知の上だったんだ・・・でも、こうでもしなければ・・・」 淡々とした口調・・・抜け殻の様だ、と星崎自身もそう思っていた。もう、全てがどうでも良かった。 「済まなかった・・・」 そう言いながら一歩前に進み出た太田を見ようともせず、星崎は舞台の端をぼんやりと眺めていた。 「お前が・・・月島の死に驚いて見せたあの表情・・・あれは、お前が月島の首に掛けた手に気づかせない為の演技だったんだな・・・」 「・・・中々真に迫ってたろ・・・」 「ああ、お前の演技力を見くびってたよ・・・」 「鏡の前で延々繰り返してきてたんだ・・・この日の為に、な」 「一番近くで観ていたオレですらすっかり騙されたよ・・・」 太田の言葉に、星崎が微笑った。・・・重い荷物をやっと降ろせた、そんな微笑みで。 「・・・お前を被害者に選ばなかったのは、その言葉が聞きたかった所為かもしれないな・・・」 |
|||||
| 平和らぶらぶ一直線〜^^;でバトンっ!! | くぬぎ | 2002/01/04 22:51 | |||
| 星崎が連行される段になって、着替えを要望してきたのは・・・恐らくその場に居合わせた小さなシャーロキアンを気遣っての事だろう。・・・元は穏やかな青年だったのかもしれない。ただ、欲しい物を手に入れる術を知らずに、欲望が捻じ曲がってしまっただけで。 彼が連れ出された後、マスコミがホテルの前に押し寄せた。顔を知られている真央をそっと裏口から逃がしてもらえる様に目暮警部に頼んだ。勿論、真央本人は嫌がったのだが、太田が「オレはもう逃げないから」と約束すると、驚く程素直に従った。 事情聴取と裏づけを取る為の『協力』を終え、4人が解放されたのは、もう日付が変わろうとしている時間だった。 「真っ暗だね・・・」 「うん・・・」 「あの二人、大丈夫かなぁ・・・」 「・・・大丈夫なんじゃない?」 歩きながら向けられたそのいつもの微笑みに。心から安堵する。 「うん・・・」 伸ばされたその小さな手は・・・泣きたくなる程暖かく、安心出来た。 手を伸ばせばすぐそこに・・・口に出せばすぐ側に。居てくれるのだという安心感に包まれる。 「あ、ちょっと離れちゃった・・・」 少し早足になるコナンをそっと制して。蘭が微笑んだ。 「・・・もう少しだけ」 あまりに柔らかいその微笑みに、思わず頬が熱を持った。 ############################################################################### かさかさと足元で音を立てる落ち葉の舞う道は、木々が並んで・・・いつもとは違う雰囲気に少し戸惑った。 いや、いつもとは違うのは・・・その周りの景色の所為ではなく、二人の間を流れる空気・・・と言った方が正しいのだろう。事実、ホテルを出た後、並んで歩いている間に交わされた言葉は無い。 恐ろしい程に無口だった。 ホテルでは肩に手を回していたけれど。犯人が連行された後は、すっと離れて・・・いつもと変わらない距離に戻っていた。そして、今は無言の内に怒りを押さえ込んだかの様な雰囲気なのである。和葉にとってはワケが分からないのは当然だった。 ・・・でも、このまんまやなんて・・・嫌やん・・・ 何を怒っているのかは分からない。・・・分からないが、自分が平次を怒らせたのだというのは分かっていた。・・・それ以前に自分が平次に腹を立てていたのはどうでも良い程にそれが気になった。 意を決して「平次」と声を掛けると、平次は面倒だと言わんばかりに「なんや?」と返してきた。 ここで怯むワケにはいかない・・・ 「あの、ゴメンな・・・」 「・・・何怒っとるんか分かっとるんやな・・・?」 「・・・や、何か分からへんけど・・・怒らせてしもたみたいやし・・・アタシの所為で怒っとる・・・んやろ?」 素っ気無く、そやな、と返して・・・平次は「怒っとる理由くらい考えてみ、ボケ」と返してきた。 「・・・アタシが機嫌直さんと・・・いつまでも怒っとったから・・・」 その瞬間、平次がキレた。 「アホー!!!そないな事や無いやろ、ボケ!!!」 びくっと・・・思わず身を竦めた和葉に、構わず平次の罵声が飛び散る。 「何であないな危ない真似しよったんや!怪我でもしとったらどないすねん!!相手はナイフ持っとったんやで!?マトモに刺されとったらどないすねん!!」 すごい剣幕でまくし立てる平次に、子どもの様におずおずと和葉は弁解する。 「あ、合気道で・・・」 「あれは余裕無かったんやろ!ホンマに!あのねーちゃん庇うんで精一杯やったはずや!」 「そんな事あらへん、・・・反撃もしよう思たら出来たんやもん・・・」 「・・・それやったら何であないに簡単に投げとばされたんや!?言うてみぃ!」 「あれは・・・・・・」 そう、本当に余裕などどこにも無かったのだ。・・・相手がナイフを持っているのは飛び込む前に気がついたのだけれど・・・間合いも何も考える余裕すら無かったのだから。 「・・・こっちは寿命が縮んだんや!!!ええか、二度と!!あんな無茶するんやない!!約束出来ひんのやったら、お前は金輪際どこにもついて来させへん!!!」 ひとしきり、その激しい感情をぶつけ終えて・・・肩で息をする平次の目の前で和葉の両目が潤んだ。 「な・・・なんや、泣いてもアカンで・・・」 違う・・・違ったんや・・・ アタシが無茶しよったって怒ってたんやんか・・・ 久しぶりに見た幼馴染の泣き顔にたじろいだ平次に、ぎゅっとしがみついた。 「ゴメン、ゴメンな・・・」 思わぬ和葉の行動に、流石の平次も慌てた。 |
|||||
| ラブラブは無理だってばあ(><。)しかもコ蘭書けなかった〜!くーねー頼みます♪ | つかさ | 2002/01/05 17:58 | |||
| 「か、和葉?な、なんや、お前らしくないな。なあ・・・?」 平次が動揺しているのはわかってた。でも。 今だけは。どうしても自分の感情が抑えられなかった。 ごめんな、平次・・・。 しばらくして。涙がようやく止まった頃。 言葉につまった平次の大きな手が、無言のまま優しく頭をなでてきた。 ほっとする大きな手。そして不器用ななで方。 ・・・なんか・・・似合わないよね。 そう思うと急に肩が震えるほど笑いが込上げてきて。 両手で口をふさいでも笑い声がもれてしまったのだろう。 平次の手が離れて顔を覗き込んできた。 「な、泣いてるんかと思えば、お前なに笑ってんねん?」 「だ、だって。平次が・・・優しいんだもん。おかしゅうてたまらんわ」 「どういう意味やねん!」 我慢できずに大声で笑ってしまった。 ありがとう平次。うち、やっぱり平次しかおれへんわ。 口では怒って見せても。平次の表情が和らいでるのがわかった。 ねえ知ってる?その笑顔がうち、大好きやから・・・。 ずっと大好きやからね? 「なあなあ平次。今日泊まるホテルまでちょっと遠回りして帰ろ?」 「なんやねん急に。あかん、今から寄るとこあんねん」 「え?こんな時間にどこ行くん?」 「いいからお前も来てみ」 くるりと背中を見せて、すたすたと歩き出す平次に。慌てておいかけてその 腕をつかんで、並んで歩き出す。 いいよね、だってもうすぐクリスマス。 これくらいプレゼントもらったって・・・いいよね? 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 どうしても泣かせてしまうんやな、俺は。 こんな言い方する事、ないのにな。 和葉が突き飛ばされたとき。あの場に警察も工藤もいなかったら。 俺はどうしていただろう? あの女優のねーちゃんをかばってナイフの前に飛び込んだ和葉。 それに対して、冷静になれるわけがない。 それなのに。 こいつはなぜ俺が怒っているのかわかっていない。 俺がどんな思いをしたのかわかっていない。 だからこそ怒鳴った。 でも。 それは言い訳。単なる八つ当たりだ。 それも本当はわかっていた。 自分の身を挺してかばおうとする。 いかにも和葉らしいじゃないか。それもわかっているはず。 ただ単にこの気持ちをどこにぶつければいいのか、わからなかっただけ。 そしてまた。泣かせてしまった。 「平次、どこ行くの?」 和葉の言葉に返事もせずに、シャッターの半分降りかけた店に入って いった。当然日付も回ろうとしている時間に営業しているわけがない事も わかっていたけど。 それでも。関西人をなめてもらっては困る。 粘りに粘った成果。 片手には紙袋。 それをそのまま和葉の前に突き出した。 「お前にやるわ」 こんなことしかしてやれない。それでも。 和葉が袋から取り出した物。 淡いピンクのハイヒール。 「平次・・・これ・・・」 「お前ほしがってたのこの靴なんやろ?」 「そ、そうやけど・・・なんでわかったん?」 「あほ、俺は探偵やぞ?それくらいわかるわ」 寒さで赤みを帯びた和葉の頬が、更に赤みを帯びて。 満面の笑み。 まるで花が咲くように・・・。 なんとなく照れくさい。たぶん自分も赤いだろう顔を見られたくなくて。 背中を向けて歩き出す。 今度は和葉の腕も声もついてくる様子がなく。振り返ってみる。 そこにはしゃがみこんで靴を履き替えている和葉の姿があった。 「和葉、何してんねん?」 「どう?似合う?」 「何も今履かんでも・・・」 「だって履きたかったんやもん」 嬉しそうに駆けてくる和葉に。素直に声が掛けられず。 「靴擦れしてもしらへんぞ」 「いいの・・・」 そう言って。和葉は再び俺の腕をとった。 「ありがとう」 |
|||||
| んじゃ。コ蘭… くそー。仲いいよねー… 最終回。…ですvv | くみくみ | HP | 2002/01/07 17:09 | ||
| 「へー……。平次にーちゃん…やるじゃない…」 「ほんと。ちょっとびっくりね」 そっと。 その店の表からは死角になるビルの切れ目にふたりで入りこみ様子を覗って15分ほど… 繰り広げられた光景は元々の心配を余所に。見ているこっちが赤面するような展開となっていた。 服部が無愛想に突き出した腕の先には。それに輪をかけたように愛想のない紙袋。 …ったく何やってんだか。と不安になりつつ見守れば。 彼女は。 それを受け取った彼女はふわりと… そう… 正に花が開くように微笑んだのだ。 「………でもさ。もうちょっと何とかならないのかなー」 「ん?」 「だって。クリスマスの…プレゼントのつもりなんでしょ?お花を添えるとか…リボンとか…せめて箱くらい… 」 「まあ…ふふふ」 声を潜めて笑う蘭の息が頬にかかる。 いつのまにか背後にいた蘭がしゃがみこんでいた。 肩に感じる微かな重みが。添えられるように置かれたその手のひらのものだと少しの間の後気付いた。 「いいのよ。あれで」 「でも…」 「服部君らしくていいじゃない。それに和葉ちゃんは満足してるみたいよ。ほら…」 確かに。 愛想皆無の袋から靴を出した彼女は。 嬉しそうにそれをそこで履いてみせた。 動く唇は。「ありがとう」そう形作って。 「いいなー」 声がうんと近く耳元でした。 「あんな風に私も…」 オレの肩にかけられた両の手に。少しだけ力が入って… 「どこにいるのかなあ…」 主語はなかったけれど…。解り過ぎてしまう想いの向かう先。 振り向けず。ただ立ち竦んだ。 腕をとられて慌てる服部の様子を目で追う。 『あんな風にオレも…』 心の中でそう思う。 誓うよ。 おめえの元に戻ったら。必ず正直に想いを告げること。 ぎゃあぎゃあと賑やかに… ばかだな…。折角のムードが台無しじゃねーか… いつでも。いつまでも傍に有れるなどと簡単に考えていたあの頃のオレ自身の姿と重なる。 大切にしてやれ。うーんと。 真っ直ぐに。服部だけを見つめている女の子。 ったく…おめーには勿体ねえくらいだぞ? 「なになに?和葉ちゃんが気になるの?」 「えっ?」 突然向けられた問い。 聞き損なった…誰が何だって? 「うんうん。いい感じだったもんね。パーティ会場で…」 「え?」 なんなんだ? 「こう顔を寄せ合っちゃって…。ま。服部君が焦るのも無理ないかもね」 「蘭ねーちゃん?」 「和葉ちゃん可愛いしぃ?」 「ち…違っ…!誤解だよっ!!」 「ふ〜ん。そお?」 目が。目が疑ってんぞ!おいっ!! 「で?」 「な…何っ??」 「………和葉ちゃんの膝って座りごこちよかった?」 絶句。 ぷっ。と吹き出した後。あはははvvと笑う蘭を見てやっとからかわれたのだと気がついた。 「蘭ねーちゃんっ!!」 時刻は深夜を指していたけれど。 もうすぐクリスマスというこの季節。 街はまだまだ賑わっている。 叫んだその声は喧騒に紛れ。蘭の笑顔だけがイルミネーションに映えた。 |
|||||