Merry Christmas くみくみ HP 2001/11/16 11:13
その時。

彼はわたしの肩に手をかけ抱き寄せた。
耳元に感じる吐息。近い体温。

そうして。そのままの姿勢で手渡される小箱…
「○○○○○○○○」
囁かれた言葉に胸が熱くなる。

*******************

12月になっていた。

窓から見える街路樹は。もうすっかりその葉の全てを落とし。厳しい冬への備えを終えている。
閉めきられた部屋の中にはホットカーペットとファンヒーター。
ガラス一枚隔てた向こうとは雲泥の差だろう。
フルに活躍させるにはまだ早いような気もしたけれど…

「コナンくん。そんな風に横になって本読んでるとまた眠っちゃうでしょ?」
「う…うん…。もうちょっと…」

上の空の受答えはいつものことだ。
食事の後の習慣のように広げた本の先。のめり込んで行く別の世界。「謎」と「怪奇」と。それを鮮やかに解いてみせる「探偵」と。
現実でもイヤと言うほど味わっているはずなのに…
小さな背中に向けて。諦めの篭ったため息をこぼした。

少々寒かろうが。気の済むまでこうしているのは間違いない。
だからせめて風邪などひかせないようにと部屋を暖かくする。
甘い…かしら…
そうは思うのだけれど…

所在無く視線を移ろわせる。
と…几帳面に畳まれた新聞が目に入った。…彼が読んだのだろう。お父さんじゃこうはいかない…
そんなことを考えながら手を伸ばした。


なにっその○はっ!?煤i ■|||)らぶらぶの申し子って^^;;;くぬぎは照れ屋さんだからそっちには進まないと思いますわvvv(笑) くぬぎ HP 2001/11/16 15:20
この間は居心地が良すぎて、そのまま眠ってしまったから。
翌朝声が涸れかけて、「ほら」と。たしなめる様に叱られた。

あの日は、手にした本の世界に魅了されてそのまま戻ってこれなかったから。

だから今日は、蘭が食事の後片付けを終えるまで・・・何度目か分からない位に読み慣れた本のページをめくる。


どう切り出そうか・・・と

そればかりが気になって。


伸ばした手がふと止まった気配に。ちらっとそちらを見れば・・・ふっと口元に笑みを浮かべて。
伸ばしたその指先ですっと新聞を手に取った。


綺麗だよな・・・と。


そう思ったのをきっかけにして。思い切って口を開いた。

「あのさあ・・・蘭ねーちゃん・・・」
「ん?なぁに?」

なんてところでバトン渡すんだあ(><。)と、困ってるの図 つかさ 2001/11/17 22:10
あまりにも自然に振り向く笑顔に。
思わず出かけた言葉を飲み込み。視線を泳がせて。

「・・・明日、用事ある?」

ようやく出てきた言葉。もどかしい。今の姿じゃなかったら、
もっとストレートに言えただろうか?
上目遣いに蘭の表情を確かめると。
首を傾けて、きょとんとした瞳で見下ろしていた。

「コナン君の方が、あるかなって思ってたけど?」

ふふっ、と笑って蘭が顔を近づける。
・・・綺麗だ、と思う。

「あるわけないよ」

苦笑して言ってみたものの。
本当は歩美達に誘われたパーティを断ったのは昨日の事。
ふふふ〜んだ。蘭ちゃん視点に戻してやるうううう!! くみくみ HP 2001/11/18 06:47
近づいて言葉を返せば。
視線を落とした後。近づいた分気付かないほどのさりげなさで離れていく。
距離をおかれていると思った。

「そお?今日コナンくんが留守にしてる間に光彦くんから電話があったのよ。『コナンくん。明日何か手の離せない程の大切な用事があるんですか?』って…」

え?…と形作られた口元。
それから。
音をたてるかと思うほどさあっと頬が赤く染まった。

「いや。あ…その…」
「ん?」
「あの。あのね…」
「うん」
「…新聞…」
「はい?」

思いがけない応えに。手に取った新聞に目が行く。これ?と指差してみた。

「あ。それじゃなくて。1週間くらい前のなんだけど。」
「…?」
「ちょっと…読んでたら「愛読者クイズ」とかいうのがあってね。」
「へ〜え」
「解答はFAXでどうぞ。…って書いてあったから。博士のところから送ったんだけど…」
「…それで?」
「………当たっちゃったんだよ…」


なるほど〜「当たったブツ」う〜ん・・・意外性を狙ってみませう♪ くぬぎ HP 2001/11/18 16:46

「クリスマスのディナー・・・」
「・・・あ、それってもしかして『X’masミステリー』のクイズ?」

それはちょっと大きくて。赤と緑のカラー広告で随分と派手な物だったし。蘭が記憶していたのも知っていたのも意外な事じゃなかった。
「でも、あれすごく難しかったのに・・・よく当たったわね、コナン君・・・」
「え?そう?」

そこまで言いかけて。はっと我に返った。

まずい・・・そのクイズはちょっとやそっとで解ける様な簡単な問題じゃなかったから・・・。
勿論、その賞品も気にならなかったと言えば嘘だけれど。つい謎解きに夢中になって、後先考えずに送ってしまったものだった。・・・勿論、『工藤新一』の名前も。ちょっとヤツらを警戒しすぎかなと思ったけれど『江戸川コナン』の名前も出せないから。阿笠博士の名前を借りて応募して。

当選の通知が来た時点では推理が当たった事に満足していた。

灰原に冷やかされてやっと我に返ったのだ。

”当たったチケットはどうするんだ?”という事に。
灰原と博士に譲ろうとしたのだけれど。「自分の尻拭いくらい自分でしなさい?」と軽く断られた。

まあ、ディナー中に劇中劇で推理ごっこ・・・なんて、灰原の趣味じゃないのは分かりきっていたのだけれど。


「あ、・・・あのね、新一にーちゃんが・・・阿笠博士の名前で応募したの・・・」
「新一が?・・・どうして自分で応募しなかったのかしら・・・」
「え、ええと、ほら!新一にーちゃんその日都合悪くて行けないって言ってたし、万が一にでも主催者の人に『工藤新一が来る』って期待させちゃ悪いからって・・・そんな様な事言ってたよ?」

相当弱いだろうなというその『理由』だったけれど。蘭も「ふうん?」と言ってそれ以上追求しなかった。

「で、どうして私?」
にっこりと微笑んで顔を覗き込まれて。

・・・半分わかっていて聞いてるんじゃねーか?と。ちょっと頬に熱を持った。