シンデレラ
キャラの元々の性別は全く無視してください・・・(^^;)
昔、ある所にコナンという名前のかわいらしい男の子が住んでいました。
お母さんは既に亡くなっており、継母の小五郎と3人の元太、光彦、歩美という義理の姉に日夜こきつかわれておりました。
「コナン!!ビールはどーした、ビールは!!!」
「コナン君、そこの科学の本とってください!!!」
「コナン〜!!うな重まだかよ〜!!!」
「コナン君〜〜〜〜〜!!!」
ここぞとばかりに用事を言い付ける4人に呆れながらも、コナン君は明るい明日を夢見て毎日を暮らしておりました。
ある日、小五郎さんの元に一通の招待状が送られてきました。
お城の王子様に逢えるチャンスだと、小五郎も義理の姉達も有頂天です。
「おお!ただ酒が飲めるチャンスだ!!!」
「おっちゃん・・・なんか違うだろ・・・」
「王子様ってどんな方なんでしょうね〜!」
「王子様と結婚したら・・・・・・うな重毎日食えっかな〜!!」
「・・・・・お姫様になれるのね・・・・・・・うっとり・・・・・・」
「おいおい、歩美ちゃんはともかく、おめーら・・・男と結婚するのか・・・・・・・???」
「男とは限らないじゃないですか!」
「そうだ!毛利のおっさんも継母なんだぜ?・・・・・・・もしかしたら、絶世の美女かもしれねーじゃねーか!!」
「・・・・・・あ、それもありか・・・」
妙に元太君の言葉に納得したコナン君は、好奇心を刺激されて、パーティに行く気になったのですが・・・
「ああん!!?おめーは留守番だ!!!」
と継母の小五郎に冷たくあしらわれてしまいました。
「ええ〜っ!?なんでだよ――――っ!!」
「招待状は4人分しかねーんだよ!・・・・・おれと、元太と光彦、歩美・・・でちょうどだろーが!」
むくれるコナン君を置いて、4人はさっさとドレスアップして出かけて行きました。
「ちっくしょー・・・王子が誰なのか見たかったじゃねーか・・・」
ジャガイモをむきながら、コナン君は推理を始めました。
「二役はまずないな・・・。とすると・・・・・・・あの4人は除外されるから、可能性としては・・・・・・・・王子だから・・・キッド?・・・・いや、服部・・・大阪弁の王子・・・・ぶっ・・・」
想像上の服部王子にコナン君は必死に笑いをこらえています。
「・・・・・・ひゃはは・・・・・そ、それは・・・・ないだろーな・・・!!!・・・・・・女って可能性もあるか・・・ん〜・・・園子・・・おふくろ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・・・・・蘭・・・・・・とか・・・・・・??????」
コナン君の手の中のジャガイモが、音を立てて床の上を転がっていきました・・・。
「だとしたら・・・・・こ、こうしちゃいられねー!!!!!シ・・・シンデレラってキスシーンとかあったっけ!!!???」
でもこの作者の事です。例え原作になかろうと、それくらいやりかねない事くらいコナン君は充分知っていました。
青筋を立てて、コナン君は大慌てでクローゼットをひっくり返し始めました。
「招待状がねーくれー、潜り込めばなんとでもなる!!」
でも、出てくる服は、サイズが大きくて着れません・・・。
「あら、お困りのようね・・・・・・・・」
窓枠の人影に、コナン君は驚きました。
「は・・・・・・・灰原!!!???」
「・・・・・・・・舞踏会に行くつもり?」
「あ、ああ・・・おめーが魔女か・・・??」
「くすっ・・・・そうみたいね・・・・・・。でも、招待状もなし、服もなしじゃ、話にならないわね。・・・・・・・いい物持ってるんだけど、試してみる?」
そう言って哀ちゃんが取り出したのは・・・・・・
「・・・・・・・・・・それって、もしかして・・・・」
「そう、APTX4869の解毒剤の試作品。」
「それを飲んでどうすんだよ??」
「・・・・・あら、これを飲めば、その服のサイズはちょうどよくなると思うけど?」
半分納得して、コナン君は薬を受け取り、飲み込みました。
「ところで、おめー・・・・・・・・・っ・・・」
「始まったみたいね・・・」
コナン君は苦しみのあまり、床に倒れ込んでしまいました。
「・・・・・・・・・・・・これと、これと・・・・これ・・・、靴はこれでいいんじゃない?それから、馬車がいるわね・・・。博士に頼んで馬車に乗せていってもらいなさい。表で待っててくれてるから・・・。」
コナン君が変身している間に、哀ちゃんはその他の用意をさっさと整えてしまいました。
「・・・・・・・・・・・っ・・・・・苦しかった・・・・・・・・・」
コナン君は変身を終えて、新一君になっていました。
「・・・・・・こっちも用意できたわよ?・・・・さっさと着替えないと始まっちゃうんじゃない?」
「あ、ああ・・・そうだな・・・サンキュ、灰原!」
「あ・・・12時ごろに薬の効力が切れるわよ?気をつけるのね・・・・・・。」
哀ちゃんの言葉を全部聞かない内に、新一君は着替えを済ませると博士の馬車に乗り込んで行ってしまいました。
「分かってるのかしら・・・・・・・」
哀ちゃんの声は夜の闇に吸い込まれていきました。
「博士・・・ビートルはどうしたんだよ?」
「あ、あれか?あれは車検に出しておってな。一応昔話だしと思って、馬型ロボット作ってみたんじゃ、ほれ!うまく出来ておるだろ?」
新一君の視線の先には・・・はりぼての馬がありました。それはどこからどう見ても犬にしか見えませんでしたが、博士の機嫌を損ねるとお城まで行けないと思った新一君はあえてそれについては何も言いませんでした。
「ほお・・・・・お城の舞踏会になぁ・・・・・」
「ああ・・・。王子役が誰なのか興味あってな・・・」
「蘭君かもしれない・・・・・・・・と?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う・・・・・・」
新一君の視線が泳いだのを見逃す博士ではありません。
「はっはっは!若い若い!」
「・・・・・・・・・・博士は誰だと思う?」
「・・・そうじゃなぁ・・・蘭君か園子君辺りかのぉ・・・あ、ほれ、着いたぞぃ!」
「あ、ああ・・・サンキュ!博士!!」
新一君は何段もあるお城の階段を一気に駆け上がると、重々しい扉を強引に開けました。
「蘭!!!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?新一?どうしたの???」
「へ・・・・・・あれっ?おめー・・・その格好・・・」
「かわいいでしょ!」
蘭ちゃんはひらひらとスカートの裾を持ち、くるりと回ってみせました。
白いフリルのエプロンが深緑のスカートに映えて、とてもお似合いです。
「それ・・・って・・・」
「そ!メイド役なの♪こーゆーのもいいよねー♪」
新一君はいらぬ心配をして張り詰めていた気がすっと抜けて、その場にへたりと座り込んでしまいました。
「は・・・はは・・・なんだ・・・・・・慌てるこたなかったんじゃねーか・・・」
「ん?何?」
「あっ!・・・や・・・こっちの事!」
「それより〜、新一は何の役なの?」
「あ・・・シ・・・シンデレラ・・・かな・・・?」
「招待状はある?」
「や・・・持ってねーけど・・・」
「じゃ、王子様に会いに行かなきゃ!!連れてってあげる!!」
「えっ!!?ちょ・・・ちょっと待て!!!」
蘭ちゃんは強引に新一君の腕を掴むとぐいぐい引っ張っていきます。
「・・・あ、もしかして、王子は園子か!!?」
「え?・・・違うよ〜♪会ってからのお楽しみ!」
蘭ちゃんの余裕の表情から、相手は女性だとはとても思えません。
ま・・・まさか・・・服部・・・なんて事はねーよな・・・???
じゃなきゃ・・・目暮警部・・・ってのもありか!!??
新一君の表情からはどんどん余裕が無くなっていきます。
「王子様、王子様がお待ちしていらした方がお見えになられましたよ♪」
蘭ちゃんがうやうやしく、真紅のカーテンをめくるとそこには・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おっ・・・・・・・・・・・・・・おばさん!!!!!??????????」
そう、英理さんの姿があったのです。
「新一君!!??」
英理さんも驚いていました。
「一体どうして・・・!!?」
「あれ〜、お母さん違った?・・・招待状もないのにのこのこやってくる奴がいるはずだから、その人を直接私の所に通せって言ってたじゃない?」
蘭ちゃんの言葉に、英理さんは困ったような表情で黙ってしまいました。
けれど、ほんの少し頬が赤くなっているのを新一君は見逃しませんでした。
「ま・・・・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・・・・・・・・・・???」
そう、本物のシンデレラ役は小五郎さんだったのです。
「そういう事ならお手伝いしますよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
英理さんは溜息を漏らしました。
新一君は不思議そうに首を傾げる蘭ちゃんの手を取ると、大広間にいる継母の小五郎さんの所に行きました。
「お?・・・おめーが王子役だったのか?」
ビールに酔って、いい気分の小五郎さんが新一君の顔を見るなり、憮然としてしまいました。
「違いますよ。・・・王子様があなたにお会いしたそうなんですが・・・どうします?」
新一君の登場に少し不満そうな小五郎さんですが、愛娘の哀願も受けて、渋々訳も分からぬままさっきの部屋に通されました。
「えっ・・・・・・・・・英理!!!!??????????」
「・・・・・・・・あなた・・・・・・・・」
綺麗に着飾った英理さんに思わず見とれてしまった小五郎さんは、はっと我に返ると恥ずかしさのあまり、訳の分からない怒りが込みあげてきました。
世間で俗にいう八つ当たりと言う奴です。
「新一〜〜〜!!!!!!!!てめえ、図ったな―――――――!!!!!!!」
はっと危険を察知した新一君は、思わず外へと駆け出してしまいました。
パーティ会場を逃げ回り、やっと扉にまで辿り着くと、外には大きな時計の鐘の音が鳴り響いていました。
「あ・・・12時か・・・?」
「待て〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!」
「やべっ!」
ところが・・・階段を駆け降りている内に、新一君の体に急に変調が起きました。
そのせいで、新一君はうっかり階段をあと数段の所で踏み外してしまいました。
「・・・・・・・・!!!!!!」
それでも這うようにして何とか馬車まで辿り着くと、新一君は倒れてコナン君になってしまいました。
「やれやれ・・・・・・・見つからずにすんでよかったの〜・・・」
阿笠博士がそう呟いている頃、小五郎さんは新一君が落としていった靴を掴んで怒りに燃えていました。
「あ・・・あんのやろ〜〜〜〜・・・・・・・逃げやがったな!!!!?????この靴でぜってー見つけ出してやる!!!」
ですが、体の縮んだコナン君にその靴が合うはずはありません。
それでも小五郎さんは執念で毎日国中の人に靴を履かせては新一君を探しまわっているのでした。
こうしてコナン君は元の体に戻る日がまた一歩遠のいてしまったのだそうです。
ちゃんちゃん♪
UP00.6.10
ああ・・・もう既にぐちゃぐちゃ(笑)一番ありえなさそうな人という事で英理さんの王子様です♪・・・・・その相手は小五郎以外にありませんよね(^^;)互角に彼女に立ち向かえるのは彼くらいのもんでしょ(笑)