花火と浴衣
うだる様な暑さ言うんは、こういうんやろなァ・・・
・・・年中日焼けしている様な健康的な肌を持ちあわせている目の前の幼馴染は、この暑さの中も普段と全く変わりない。
暑さで不機嫌になっとるアタシとはえらい違いやな・・・
もうじき日が暮れ始めると、この空にぽっかりと大きな花が咲く。
――毎年恒例の花火大会だ。
「なんや?人の顔ジロジロ見くさって・・・」
「・・・別になんもあらへんよ」
気付かれない様にトゲを含みながらもしれっと返す。
「どないする?・・・まだ花火まで時間あるんや、どっかで座って待つか?」
平次の「どっか」は大抵この場合、道端を指すのは経験上分かっていた。
「・・・浴衣がシワになってもぅたらイヤやん」
「そんな格好してくるからや・・・しゃあないなァ」
人がせっかく平次に見せよ思て、浴衣着てきてんのに・・・
和葉の眉間にシワが寄った。
「それやったらぶらっと歩いて時間潰そか・・・」
この近辺の店という店は、花火の見物客で既にいっぱいで・・・座るために何十分と立って待たされるのは、以前の経験上から目に見えていた。
「え、まだ歩くん・・・?」
花火で交通規制が敷かれている所為で、花火大会の為の臨時のシャトルバスの乗降所から延々歩いてきたのだ。
それでなくても慣れない下駄を履いて・・・既に足が痛い。
何よりこの熱気が数十倍に不満を膨れ上がらせてくれている。
ふっと溜息を漏らすと、ぽすっという音と共に、目の前が一瞬で真っ暗になった。
「な、なん!?」
「かぶっとけや・・・ちょっとでも涼しなるやろ?」
ちょこんと乗せられただけのそれに手をやる。平次のトレードマークの帽子は、ほんの少し平次の匂いがした。
・・・あれ?
「なんや?人の顔ジロジロ見くさって・・・」
一瞬あいた間の後―・・・
「なんでもあらへん!」
思わず微笑む。
なんや・・・
・・・平次もこんなに汗かいてるんやん・・・・・・
ほんの少し、平次の男の子としての意地が垣間見えて
ふと気がつけば、暑さも、足の痛みも、それによる不機嫌な感情も・・・
きれいすっぱり・・・どこかに消し飛んでいた。
「なァ、ちょっと歩かなアカンねやけど、露店見に行かへん?」
にこにことそう切り出す和葉に、半分呆れる様に平次が返す。
「って、おまえ、足大丈夫なんか?」
「ちょっとくらいやったら平気や。」
満面の笑みでそう答えた和葉に、
「・・・それやったら行くか」
と呟いた後、小さく「浴衣似合うとるで」と付け足した。
花火まであと1時間―・・・
久しぶりのたこやきシリーズです(^^;)
掲示板にあった、マリアさんの「帽子を貸してくれたおにーさんがへーちゃんみたいでした」といったカキコを見て、久しぶりに書きたい根性刺激されました(^^)
ありがとうございますvマリアさんvvv
気持ちの持ち方一つで、周りも環境も変わっていくんですよね(^^)
相変わらずのスランプですが・・・
もー・・・もちかたひとつでええええ・・・・
・・・・・・がふっ
・・・・・・・・・・・ぱたり