名探偵KAITO(番外編)第1幕



「快斗〜っ!」
白いワンピースを風になびかせ、満面の笑みで青子が駆け寄ってくる。
重い荷物を二つも抱えて、快斗は不機嫌丸出しで青子をじろりと睨んだ―・・・

「海に行こう」

そう言い出したのは青子の方だった。
最近元気の無い快斗を気遣っての事だったのだろう。・・・快斗の返事に、青子は嬉しそうに微笑んでプランを練り始めた。

『・・・めちゃくちゃ大胆な事考えるよな・・・こいつ・・・』

幼なじみとはいえ、男と女である。そんな事を思いもしていないのだろう。快斗は苦笑しつつ、そんな嬉しそうな青子を見ていた。
「・・・・・・・・いつまで幼なじみのつもりでいるんだか・・・」
「え?何?・・・何か言った?」
「・・・・・重いんだよ、おめーも自分の荷物くれー自分で持て!!!」

快斗の罵声に、青子は嬉しそうに微笑む

「・・・・・・・・・ふふっ」
「・・・なんだよ!?」

「良かった!快斗がいつもの快斗で!」

「バーロ・・・おれはいつだっておれじゃねーか・・・」
「そういう意味じゃないもーん!」

皮肉めいて舌を出し、青子は自分の荷物を手に取った。

普段一緒にいる男友達にも、誰にも気付かれなかった快斗の演技を・・・元気なフリを、青子はやっぱり見抜いていたのだ・・・。
胸の奥にくすぐったい嬉しさを感じて、快斗は青子が掴んだバッグをひょいと自分の肩に掛け直した。

「持ってってやるよ・・・おめーの鈍足だと民宿に着くまでに日が暮れちまうからな!!」

「・・・・・なによぉ、重いから持てって言ったの誰よー!」
「鈍足のアホ子に持たせて遅くなんのはやだからな!!」
「なによ、バ快斗に言われたくないわよ!!バ快斗!!!」
「アホ子!!!」

いつものじゃれあっこの最中に、青子が目指していた民宿を見つけた。
「あ、あれだよ!あの青い屋根の・・・」
快斗も青子の視線の先を追う・・・。

それは、高台にある漁師の家・・・といった言葉がぴったりくるような家だった。実際、主は漁師をしていて、夏の間だけ民宿として空いている部屋を貸しているのだ。

「うへ〜・・・こんな坂登んなきゃいけねーのかよ〜!!!」
快斗は目の前に広がった坂道に情けない声を出す。
「ぐずぐずしないっ!!さっさと登る!」
手ぶらの青子は駆け上るように元気に坂をあがっていく。

「早く〜!!!」
快斗に声をかけ、青子が振り向いて駆け出した―・・・瞬間、青子は目の前に現れた人にぶつかってはじかれ、一人転んでしまった。

「だ・・・大丈夫?」

「・・・・・あっ、はい!大丈夫です・・・ごめんなさい、よそ見してて・・・」

青子がぶつかった男は、すっと手を差し伸べて、青子を起こした。

「おれもよそ見してたんだ・・・ごめんね」
「何してんだよ!・・・すいません、こいつおっちょこちょいで・・・」
ようやく追いついた快斗も、男に頭を下げた。

「かわいいね。・・・・・・君の彼女かな?」
男はにこっと微笑んで二人を交互に眺めた。
「ちっ、違います!!・・・幼なじみです、ただの!!!」
「ただので悪かったなー、ただので・・・!」
赤くなって否定する青子に、少しむっとして、快斗は皮肉を言う・・・。

そんな二人を見る男の悲しそうな視線に、快斗はふっと気付いた。男も、快斗に気付かれたのを察したように、また明るく微笑んだ。

「あ・・・ごめん、ちょっと昔の事を・・・おれにも幼なじみの女の子がいて・・・そいつの事思い出しちゃって・・・」
「・・・その方どうかされたんですか?」
青子がきょとんと聞き返す。

「・・・・・・・2年前の今ごろかな・・・」

男の表情から、それ以上聞かなくても察しはついた。

「ご、ごめんなさい・・・!」
「や・・・いいんだ・・・。彼氏君、彼女・・・大切にしろよ?」

男はにこっと微笑むと、後ろ手に手を振り、海の方へとまっすぐ向かって行った。

「彼氏じゃねーって・・・」

嫌そうにぼそっと呟く快斗の言葉に、青子の反論が始まる・・・。

「あ〜あ、あの人みたいに快斗もオトナにならなきゃね!!」
「おめーだって、充分子どもじゃねーか!」
「あら、女の子はいきなりオトナになるものなのよ?」

海をバックに少し大人びた微笑みを見せた青子に、快斗は一瞬ドキッとしてしまった。

「・・・なぁ〜んてね!恵子の受け売り〜!!!」
「ばっ・・・・・・・ばっかやろ――――!!!おめーが急に成長するかっ!!!」

快斗の声が、坂道に響いていった。



やっと辿り着いた民宿で、二人は少し休んでいた。
とりあえず・・・で通された部屋は、8畳の和室で、真ん中に机がどんと置いてある他は何もなかった。

「部屋は別々なんだろーな?」
「あったりまえでしょー!!!何変な想像してたのよっ!!」
「するか、バカ!」
「そんな事より海行こっ、海!!」
「疲れた!!・・・・・・・おれは寝る!!」
「じゃいいもん、青子一人で泳いでくるっ!!」

青子はそう言うと、自分の鞄の中からごそごそと水着の入ったバッグを取り出して、隣の部屋へ入る。

「のぞかないでよっ!!!!」

「誰がおめーの着替えなんか覗くかっ!!!」

快斗の言葉を遮るように、ふすまがぴしゃんと閉まった。
「たくもー・・・ガキはいつまでたってもガキだよな・・・」


いつのまにうとうとしていたのか、人のいる気配と物音で快斗は目を覚ました。

「・・・あ、悪いね、起こしちゃったかい?」
人の良さそうな品の良い中年男性が快斗に声をかける。
「・・・・・・・あ、いえ・・・・・今何時ですか・・・?」
「ええと・・・・・3時だよ。お連れの女の子なら、まだ帰ってないよ?」
快斗の様子に、中年男性はにこっと微笑みながらそう答える。

「・・・・・・あ、そうですか・・・・」
うろたえながらも、快斗は彼の手元を見た。

品の良い彼によく似合う腕時計、海に泳ぎに来るといった様子でもなさそうなその出立ち―・・・。吸い殻でいっぱいになった灰皿。それに・・・ノート型パソコン・・・?

快斗の視線を追って、彼はふっと微笑んで説明をはじめた。

「・・・ああ、不思議だよね。海に遊びに来たって様子にも見えないし。・・・仕事でね、物書きをしてるんだ。次回の作品にこういった海の風景が出てくるんでね。」
「物書き・・・小説家?」
「そんなとこさ。三文小説を書いてる・・・。妻にも子どもにも内緒で来たんでね、大きな声じゃ言えないんだがね。しばらくここに厄介になってるんだけど、この時間は部屋にいると邪魔になってしまうんで、ここで書かせてもらってるのさ。」

人懐っこい笑みを浮かべる彼に、快斗は興味を抱いた。

「・・・どうしておれに女の連れがいるって・・・」
「・・・ん?簡単な事さ。この部屋には君しかいないのに、そこの女物のバッグを見れば・・・ね?見ず知らずの他人のバッグに寄り添うように自分のバッグを置く人間はまずいない。ここから、君に女性の連れがいるなという事が分かる。・・・それに、玄関には男物の靴の他には、ここのおばさんの靴やサンダルしか出ていない・・・。つまり、彼女は不在だと・・・こういう事さ。」
「そっか・・・。おじさんの書いてるのは推理小説ですか?」
「そ・・・。トリックに煮詰まっちゃってね・・・。あ、悪いけど、良かったら相手をしてくれないかい?」

そう言って彼が持ってきたのは将棋板だった。

「ここの主人から拝借してきたんだ。・・・昔は息子を相手によくしてたんだけどね。」
「息子さんいらっしゃるんですか・・・」
「君と同じくらいだよ。」
「へえ・・・高校生ですか?」

にこっと微笑みながら、快斗は駒を動かした。

「・・・・・・・ふむ・・・なかなかやるね・・・・・・それじゃ、これなら・・・・・・?」
「・・・・・・こう・・・・・・どう、おじさん?」
「あ・・・そうか、その手があったか・・・・・・これならどうだい?」
「甘いよ、こう返せば・・・・・・・ほら」
「・・・・あ!」

小説家との駆け引きは実に楽しく、快斗は時間の経つのも忘れて将棋に没頭していった。

青子が戻って来た頃には、日が傾きかけていた。
「ただいま〜・・・」
「・・・おう・・・遅かったな・・・・・・」
「こちらは?」
「あ、どうも・・・初めまして、売れない小説家です。」
「あ、いえ、こちらこそ初めまして・・・中森青子です。・・・快斗、お知り合い?」
「さっき知り合ったんだよ・・・」
将棋に夢中の快斗が素っ気無く返事をすると、青子はほっぺたをぷくっと膨らませていた。
「もー、大変だったんだよ!・・・変な男の人達に絡まれて!!」
「・・・ふ〜〜〜〜ん・・・・・」
「でね、さっきここでぶつかった人が―・・・赤木桂さんって言うんだけどね、お友達の人達と助けてくれたの!カッコよかったんだよ!!」

嬉しそうに話す青子に目もくれず、快斗はひたすら将棋板とにらめっこしている。

「・・・聞いてる?快斗・・・?」
「・・・・・・・・・ん〜・・・・・・・聞いてる・・・・・・・・」
「でねっ、桂さん達もここに泊まってるんだって!!」
「・・・・ん〜・・・・・・・・・・聞いてるって・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・ん・・・・・・・・・聞いてる・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・東京特許許可局・・・・・」
「・・・・・・・・ん〜・・・・・・・・・・聞いてる・・・・・・・・・・」
「聞いてないじゃないっ!!!」

青子と快斗のやりとりに、小説家は苦笑してしまった。

「ほら、笑われちゃたじゃない」
「誰のせいだよ、誰のっ!!」
「いや、申し訳ない・・・おかげで創作意欲が湧いてきたよ、ありがとう!それじゃ、この続きは明日にでも!」

小説家はそう告げると、パソコンを持っていそいそと部屋へ戻っていった。

「・・・・ね、今の人なんか、快斗のお父さんに似てるね・・・外見じゃなくて、なんか、雰囲気というか・・・」
「あ、おめーも思った?似てねーんだけど、どっか似てるんだ・・・。」
機嫌を直して微笑む青子に、快斗はさっきの話の続きを尋ねた。
「・・・ナンパされて困ってた所を助けてくれたの。桂さん、大学の先輩と合宿で来てるんだって。先輩もここに泊まってるって聞いてるよ」
食事に向かう快斗と青子を、呼びとめたのはその先輩だった。
「あ、青子ちゃん!」
「あっ、先程はどうもありがとうございました!・・・快斗、こちらが駒沢さん。桂さんの二つ上の先輩なんだって。それから、こちらが飛田さんと馬場さん。駒沢さんと同じ年なんですよね。」
「青子ちゃんに名前を呼んでもらえるなんて、嬉しいね!」
「光栄、光栄!」
興味はなかったが、快斗は一応礼儀として挨拶を交わした。
「彼氏じゃないんだよねぇ・・・どういう関係?」
青子に絡み付くような視線を送る男達に、少し不快感を感じながら快斗は視線を遮るかのように青子の前にすっと出た。

「保護者みたいなもんです。先程は青子がご迷惑をおかけしたみたいですが、ありがとうございました!!」

表面上は礼儀正しく装ってはいるものの、快斗の心中は穏やかではなかった。

青子の奴、こいつらの視線を感じてねーのか・・・?

こうなると、青子の肌が出ている服装も、何だか気になる。

「いえいえ、ご丁寧にどうも!」
にこやかに立ち去る3人の後ろから、桂がやってきた。

どうやら一部始終を見ていたらしい。
その視線の険しさに、快斗も驚いてしまった。

「快斗ぉ、行こっ!ご飯冷めちゃうよー」
「あ・・・ああ・・・」

青子に手を引かれ、快斗は夕飯の支度を終えた部屋に入っていった。


地元で採れた魚料理の数々に、快斗は閉口してしまった。

「おいしーねーっ!」

快斗の心中も知らず、青子は刺し身を口に頬張っている。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わざと・・・・・・か??」


既に全身に鳥肌が立っている。

快斗自身、こうなる事は予想していなかった。考えてみれば、ここは海・・・当然と言っては当然の事なのだが・・・。

「快斗、食べず嫌いって知ってる?・・・・・・・・・・・・・・・・食べさせてあげるっ・・・・はい、ア―ンして!」
「う、うわっ!!!・・・ばっかやろ―――!!!見せるな、んなモン!!」

快斗の絶叫が民宿にこだました。



「な〜によ〜お、ちょっとくらい食べてもいいじゃない〜!!」
青子の不満そうな声に、快斗は後ろを振り返った。

「ば〜っかみたい!折角お魚のおいしい所まで来たのにさ、おにぎり買いに行くなんて・・・」
「嫌いなもんは嫌いなんだよ!」
「・・・・・・だって・・・食わず嫌いなら、食べたら治るかもしれないじゃない・・・」
「治るって・・・・病気じゃねーんだから・・・・・・・・」

歩く足を止めて、青子はシュンとしてしまった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゃ、おめーが作れよ・・・・・・・・・そしたら食ってやるよ・・・・・・・・・・・・」

「・・・え?」
ぽつりと呟いた快斗の意外な言葉に、青子は顔を上げた。

「ただし!!腕上げろよ!!それからじゃねーと食わねーぞっ!!!」
「・・・・・・うんっ!」

照れて早足になった快斗に、青子は走って追いつく。

「えへへ、絶対だよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・忘れてなかったらな・・・・・・・」

そんな二人を、桂は暗闇に紛れて様子を見ていた。




既に暗くなった海水浴場を、観光客の花火が照らしている。
派手な花火があがる毎に、わあっといった歓声があがる。

「きれいだね!」
「・・・・・・・・・ああ・・・・」

花火を見上げる二人に、馬場と駒沢が声をかけた。

「よお、どこに行ってたんだ?」
「さっき花火に誘おうと思って寄ったんだけど、二人ともいなかったから・・・・・・」
「あ、快斗お魚駄目で、ちょっとおにぎりを買いに行ってたんです。」

にこっと微笑んで答える青子を見ると、まだ男達の視線に気付いていないようだ。花火を一緒にと誘われて、嬉しそうに男達の輪の中に躊躇う事もなく入っていく。

「でも青子だしな・・・そんなはずねーか・・・」

胸の中の一抹の不安を消し去ろうとするかのように、快斗は少し輪から離れて見守る事にした。


「・・・・・・なあ・・・」

突然桂に話し掛けられて、快斗は戸惑った。


「・・・・・・・・・あの子、一人にするなよ?」

「・・・あの子って・・・青子ですか?」


桂の表情は険しい―・・・
「そうだ。・・・かわいい幼なじみが大切だったらな。連中、狙ってるぞ。」

「連中?」

「・・・おしゃべりはここまでだ。・・・・・・・・・・・・守ってやれよ?」


最後にそう言うと、桂はさっきまでとは裏腹な親し気な笑顔で仲間の元に戻っていった。




宿に戻った頃にはもう10時を回っていた。
花火は9時までと決められているのだが、波打ち際を二人であの後散歩していたために遅くなってしまったのだ。
「綺麗だったね!・・・明日は快斗も一緒に泳ごうね」
「あ、ああ・・・」
「絶対だよ?」
「・・・なんかあったのか?」

不安げに微笑む青子に、思わず快斗はそう尋ねてしまった。

「・・・・・・・・・・・別に・・・・・」
「別にって表情してねーぞ、おめー・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・怖かったんだもん・・・・・・・」

叱られた子犬のように、青子はシュンとして上目遣いで快斗を見上げる。

『かわいーじゃねーか・・・』
快斗は動揺を必死に押えた。

「・・・・・・・・・・・・・そーゆー時はおれんとこに来りゃいーだろ?」
「・・・・・・・・・行けなかったら?」
「快斗!!って呼べばいーじゃねーか・・・」
「・・・・・・・・・・呼んだら来てくれる・・・・?」
「しゃーねーから助けに行ってやるよ!」


久しぶりにつないだ手は、どこかくすぐったかった。




部屋割りに少し不安を抱きつつ、快斗は襖を閉めた。
青子と快斗は当然別々の部屋なのだが、和室を8部屋に区切った状態で、青子をコの字に取り囲むかのように、大学生達の部屋がそれぞれ集まってきているのだ。
大学生達に不信を抱いていない青子に、「部屋を替わってやる」と言った所で聞き入れるはずもない。

視線くらいで・・・とも思ったのだが、桂の海での言葉も気になった。

ふすまを隔てて二人は一旦部屋に戻ったのだが・・・

「・・・・・・・・青子・・・・・・・・・」
恐る恐る快斗は隣の青子に話しかけた。
「・・・・・・・・・・・・・なあに?」
「・・・もう寝たか?」
「・・・・・・快斗、眠くないの?」
「・・・ああ・・・昼寝してたしな・・・」
「ね、そっち行っていい?」

青子の声が少し震えている。

「・・ああ・・・」
快斗の言葉に遠慮がちにふすまが開いた。

「・・・・・・どうした?」


「・・・・・・・・・・なんか、いるみたい・・・・・・ここ・・・・・・・・」

「は?」

「・・・・・・・・・・・・・・さっきから誰かに見られてるような気がして・・・・・・」


青子のすぐ隣には駒沢の部屋・・・前に馬場の部屋。多分気配の主は奴等だろう。快斗の部屋に面しているのは飛田だけだし、こちらの方が安全ではある。


「しゃーねーな・・・変わってやるよ・・・」

内心ホッとしつつも、快斗はそう言った。

男に覗かれる趣味はないが、致し方ない。


「やっ、やだ、行かないでよぉ、怖いじゃない〜!」


青子は既に半分涙目である。

「いね〜って、そんなん・・・。」
そう言いつつも、快斗は二つの布団をふすまを隔てて隣り合わせに敷いた。

「ふすまを頭の方だけ開けて、手をつないでりゃ怖くねーだろ?」
「う・・・うん・・・でもふすま痛まない?開けてた方が良くない?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・おめーなー・・・・・・・・・」

この際だから、どうしてだか教えてやろうかと思ったものの、快斗は踏みとどまった。

快斗の手を、嬉しそうに握る青子を見ていたら言えるはずもなかった。


「・・・・・・・・・・良かった、快斗がいてくれて・・・・・・・」
「・・・おれが守ってやるって言っただろ・・・」
「・・・うん・・・」

安心したのだろう、青子の瞼が徐々に重くなっていくのが快斗にも分かった。



「・・・・・・・心配すんなよ・・・何があってもおめーの事だけは守ってやるから・・・」


快斗の声が届いたのかどうかの所で、青子の寝息が聞こえた。

「・・・・・・・・・・・・・・・おやすみ」



快斗も優しい気持ちの中、目を閉じた。






翌朝巻き込まれる事件の事など、思いもよらずに・・・・・・・・・・

廊 下

駒沢の部屋

桂の部屋

青子の部屋

馬場の部屋

快斗の部屋

飛田の部屋




食事用の大きな和室・24畳位




はい、第1幕なんです、これ(^^;)
まるちゃねいさまのHPに献上したものなのですが、残念な事にサイト閉じられる事になってしまいましたので、どんぐりにてアップさせていただきました。
さすがに他所様に献上する物とあって、シチュエーションは分かりやすくなってますね(^^;)

しかし・・・1年前こんなの書いてたのか〜と今読み返すと冷や汗だらだらだらだら・・・・・・・・(^^;;;;;

KAITOでこうならコナン#なんてとてもじゃないけれど読み返せませんねえ(いえ、かえって大笑いしちゃうかも(^^;))