思い出

新一が書斎で古いアルバムをめくっていると、コナンが慌てて駆け込んできた。
「・・・・・・・・・・どうしたんだ?・・・・ケンカ・・・でもなさそうだな?」
息を切らしながらコナンが答える。
「・・・・お・・・・・・追いかけられて・・・・・・」

コナンが逃げてくるとは一体どういう相手なのだろう・・・。
コナンはぜえぜえと息を切らしている。
この分だと全力疾走してきたんだな・・・?

新一の好奇心が疼いた。

「ケンカに負けた・・・・・のか?」
にやりと笑いながらそう問い掛ける。
違う事は分かっていた。でも、そう聞けばコナンが負けじと本当の事を言い返してくる事も分かっていたのだ。
「ちっ、違うよ!!!そんなんじゃなくって・・・変な連中が・・・・・・・・」
「変な・・・?」
表にいるだろうか・・・?
新一はそっとカーテンの隙間から外を見た。
「・・・・・・・・・・・・・・・?」
誰もいない・・・。

水を一杯飲んだコナンは、窓に近づかないように注意しているのが分かる。

「誰に追いかけられたんだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

あくまで話す気がないようだ。

まあ、いずれ・・・

今回は見送る事にして、新一は手元のアルバムに目を落とした。

「何見てるの・・・?」
そっと後ろから覗き込むコナンに、新一が微笑みながら答える。
「お父さんが・・・お前ぐらいの頃の写真だよ・・・」
「・・・お父さん小さい頃、メガネしてたの?」
「ま・・・色々と事情があってね・・・」
複雑な微笑みに、コナンはふ〜んと返事をしている。まあ、もっとも話した所で、コナンの理解の域は越えているだろう・・・。
新一はぱらっとページをめくった。
「あ!!!」
思わず小さく叫んだコナンに、新一はきょとんとしながら尋ねた。
「どうした?」
「・・・これ、お父さんだよね?・・・周りにいるのは・・・・・・誰?」
コナンの指の先には、光彦と、元太と歩美の姿が写っていた。
「・・・そうだなぁ・・・悪友ってトコかな・・・?」
コナンは新一の表情を見つめた。
複雑な微笑みではあったが、嫌な感じはしない。
「・・・・・・こいつが―・・・元太って言ってな、何を見てもうな重うな重って、うな重で計算する奴で、元太を中心にして、少年探偵団なんて作ってたんだ・・・。」
新一の言葉に、コナンが反応した。
「少年・・・探偵団?」
「ああ、そう・・・こいつらとイタリアの強盗団を捕まえた事もあったし・・・今思うと無茶苦茶してたな・・・」
新一の口元から苦笑がこぼれる・・・。
「これは光彦・・・ガキのくせにって程冷めた口きく奴で、時々こっちがびっくりするような頭の切れも見せてたな。」
「この女の子は?」
「・・・ああ・・・この人は・・・・・・・・・・・コナンも知ってる人だよ・・・気がつかないか?」
「お母さん!?」
一瞬目が点になった新一は、次の瞬間爆笑していた。
「違う違うっ!!・・・・・・まあ、確かに似てるけどな・・・蘭の小さかった頃に・・・。ませてたな、こいつは・・・。こっちが怯んじまう程・・・」
少し切なそうな表情で、新一はアルバムを閉じた―・・・。
躊躇いながら、コナンは新一に尋ねる―・・・。

「お父さん、この人達と・・・会えて良かった?・・・友達になれて・・・良かった?」

突然の予期しない質問に、一瞬きょとんとしたが、新一はすぐに微笑んだ―・・・。

「ああ・・・こいつらと出会えた事・・・感謝してるよ・・・!」

新一の見せた笑顔に、コナンも迷いが晴れたように微笑んだ。
「そっか!!!・・・・・・・・・出かけてくるねっ!」
「え?・・・どこへ?」
「僕の悪友の所っ!」
いつも持ち歩いているサッカーボールも持たず、コナンはそのままの格好で外へ飛び出た。
「・・・・・・・・・・・・・・・?」
新一はきょとんとしながら、我が子が玄関を出る様子を眺めていた―・・・。

「え!!???」

それは、一瞬錯覚かと思う様な光景だった。

「元太!?・・・光彦・・・・・・・!!!???」

コナンを家の門の所で出迎えたのは、在りし日の彼らに生き写しの子ども達だった―・・・・・・。

コナンを囲んで、何やら相談しているようだ。

「あ〜あ・・・苦労するぞ、お前・・・!」
苦笑しつつ、コナン達の背中を見送ると、新一は懐かしさの詰まったアルバムを本棚に戻した。

また新しい物語が始まる予感を胸に抱いて・・・・・・・・

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いかがでしょう(^^;)
我ながら、変な方向に進んでますが・・・(笑)

いえね、くぬぎとしては、新一にーちゃんには一刻も早く元の姿に戻って、蘭ちゃんを安心させてあげて欲しいって思いと、コナンには歩美ちゃん達とずっと一緒に成長して欲しかった思いもありまして、そういうジレンマに答えを出すならこういった形かな、と勝手に想像させていただきました・・・。ええ、もうホントに勝手に(^^;)

あ、でも原作が終わっちゃうのが一番やだ!!!!!!!!!!!!!それはやだ!!!!!!!!!ね、皆様っ!!!!!!!
そんな事になったらくぬぎは泣くううううううううううううううううううっっぅつぅっぅつっっ!!!!!!!!!(←すでに号泣(T■T、、))