すてきなわるだくみ。

そろり、そろりと気配を消しながら、ゆっくりと・・・様子を伺う。

隠れ始めてかれこれ30分は経過している。

「なんでこんなこそこそしなくちゃなんねーんだ・・・」
いつもならとっくに誰かがそんなセリフを吐いている。



だけど


今日は


「・・・そんなにこそこそしてたらかえって怪しまれるわよ・・・」
灰原の言葉も耳に届かず、元太は大きな身体をはみださせながらげた箱に隠れて・・・

「いーんだよ、見つからなけりゃ怪しまれる事もねーんだからよ!」
「元太君、声が大きいですよっ!シッ!!」
「そう言う光彦君もっ、シッ!」
3人が隠れた下駄箱は、目標の方向から見れば無理やり隠れているのはすぐに分かるはずだった。それどころか、かえって目立つだろう事は容易に想像がついて・・・

灰原が小さくやれやれ、と溜息を吐いたその時だった。


「あ、来ましたよっ!」

光彦が小さく呟く。
灰原も、仕方ないから合わせようといった様子で、反対側のげた箱にそっとその身を隠した。

「気がついてくれるかなあ・・・」

「コナン君の事ですから、ちゃんと気がついてくれますよ」

カタン、と音を立てて下駄箱を開け・・・コナンは靴の上に置かれた封筒に気がついた。


「・・・気がついてくれたね!」
「ですね!」
「じゃあ、早速博士ん家に行ってうな重用意して待ってようぜ!」
「どうしてうな重なんですか・・・」
元太の「うな重」に呆れつつ・・・4人はコナンが封筒の中身に気をとられている内に、こっそり外に出・・・見つかってはいけないと、一気に校庭を走りぬけた。




3人の送ったそれは、暗号で書かれたパーティの招待状・・・


きっと、彼ならこんな子供だましの暗号なんてすぐに解けてしまうのだろうけれど



・・・彼らがこんな事をした意図に気がつくかしら・・・




謎解きが大好きな彼に、罪の無い、純粋に謎解きを楽しんでもらう為のプレゼント・・・

彼らなりに、一生懸命考えた暗号・・・



哀がふっと幸せそうに苦笑する。


「工藤君は幸せ者ね」


「なあに、灰原さん?」
「何でもないわ・・・誕生日のパーティに主役が遅れたら洒落にならないわね、ってそう言ったの」



うららかな春の日の午後。

素敵なわるだくみ。



あとがき。

おお、一番まともっ(笑)というか、らぶらぶ抜き(+わさび抜き?(大笑))

探偵団、書いてて楽しかったですv

しかし・・・主役のはずがセリフが一つもないぞ、コナン君っ(大笑)
コナン君が出てるのにセリフが無いなんて初めての事ですわ(^^;;;


仲間達に愛されるコナン君v(^▼^)
でもそれは、仲間の誰でも同じだと思うんです。

皆が一人一人を大切にしてる

これからも探偵団の皆にはそうであって欲しいですvvv