会社を辞めて、自分の会社を興し、軌道に載せるまでの紆余曲折を綴ったページ
Point 2. 順調なスタートのために

会社を辞めて起業することには、当然大きなリスクが伴います。
暫くの間は収入が0になることでしょう。しかし、支出はかなりあります。

会社を興すときに、まず考えなければならないのは、「路頭に迷わないことを確信する」ことです。

そして、順調なスタートをするために、収入の面で「ビジネスの見込みをつける」ことが必要ですし、
一方で、支出の面で「経費の見込みをつける」ことも必要です。
「会社を興す」の第2章では、これらの点を考えたいと思います。
Step 2. 収入を確保する

会社を辞めると収入は0になりますが、 払わなければならないお金が結構あります。 
例えば、住民税。前年分の収入に対して課税されているので、今年の収入が0でも払わなければなりません。
国民年金と国民健康保険(あるいは任意継続の健康保険料)・・・両方で月額¥35,000−位。
給料から自動引き落としにしていた、団体生命保険料や自動車任意保険料も払わなければなりません。

これらの払う義務がある支出と生活に必要なお金が入ってくるように、収入を確保する計画を作りましょう。

在職中は副業はできませんが、就職活動はできます。
Step 1. 路頭に迷わないかを判断する・・・・自分のバランスシートを作成する

会社を起こすことを考えるときの第一歩は、自分のバランスシートを作り、自分の財務面の健全性を把握することです。
会社を辞めてから半年間くらい、収入がないことも考えられます。
この期間を持ちこたえられるかどうか、はっきりと確信を持てない限り、会社を辞めてはいけません。

バランスシートには、ご承知のように借方と貸方があります。

資産の部には、流動資産と固定資産があります。
流動資産には、預貯金、有価証券(時価が良いでしょう)、退職金(予定額)を計上します。
固定資産には、土地建物の売却可能額(不動産業者手数料を引いた額)を計上します。

負債の部には、個人ですから借入金と未払金ぐらいでしょう。
借入金には、住宅ローンやその他のローンの残高を計上します。
未払金には、住民税一年分、1ヶ月分の社会保険額、半年分の健康保険料と生活費を計上します。
分かっている出費があれば、計上します。(子供の学費、生命保険料、固定資産税や車の税金などなど)

資産総額から負債総額を引いてください。残った額が起業に使える資本です。
有限会社なら設立費用が300万円+20万円程度、
それと運転資金(半年間の支出額)が残っていなければ、路頭に迷う危険性があります。

Step 3. スタートの規模を決める

準備できる資金額とビジネスの見通し、そして最も重要な「自己のビジネスビジョン」を考慮して
スタートの規模を決めます。

SOHOから始めるのか、オフィスを借りるのか、
オフィスを借りるなら、従業員を雇うのか、
従業員を雇うならば、正社員にするかパートにするか、
どんな仕事を担当させる人材を、何人雇うのか、

日本のビジネス慣行からすると、
株式会社で、都心(千代田区・港区・中央区)にオフィスがあり、
一流会社と取引がある会社の方が仕事を獲得しやすいので、慎重に検討して決めます。

2.順調なスタートのために
3.効率よく手続きするために
1.円満退社するために
4.軌道に乗せるために