2.短い話をする
短い話の定義
「意図を持った、10分以内の話」
意図を持たない話は、「おしゃべり」といいます。
1. 意図を確認する
まず意図を確認します。「私はどんな意図でこの話をしようとしているのか」
短い話の代表的な意図には、次のものがあります。
l 説得する
l 説明する
l 伝達する
l 要求する
l 依頼する
これらの意図で話をする場合、どういう風に組み立てればいいのでしょうか。
2. 話の筋を組み立てる
意図によって、効果的に話をする大筋があります。
l 説得する場合
Ø 相手が、あなたの意見に賛成の場合は、「結論 → 理由」の順番で話します。
早く「賛成!」と言いたいのですから、結論を先に伝えて安心させてあげます。
Ø 相手が、あなたの意見に反対の場合は、「理由 → 結論」の順番で話します。
「反対!」という意見を言われる前に、自分の意見を聞いてもらうためです。
l 説明する場合
Ø 最も重要なことは「相手がわかる言葉で話す」ことです。
4才の子供に、「パソコン」を説明するとしたら、どんな言葉を使いますか?
難しい言葉は、喩えを出したりして説明するはずです。
CPU ・・・・・・ 人間が出した命令を考えるところ
メモリ ・・・・・・ 考えたことや前にしたことを覚えておくところ
のように。
Ø 話す順序は、「必ずわかることから始めて、少しずつ難しくしていきます」
いきなり難しい話をすると、聞き手は聞こうとする気をなくします。
Ø 確認しながら進めます。少し話したら、「ここまではいいですか?」と尋ねて
みます。理解できていないことがわかったら、言葉を変えて説明します。
質問することで、「どこまでならわかるのか」を知ることができます。
説明する相手のレベルを知ることができます。
l 伝達する場合
Ø 「事実と意見を分けて話す」ことが大切です。
「風邪をひいて40度の熱があるので、今日は休みます」という情報を伝達
する時、「明日も無理みたいです」という、自分の意見を付け加えないことです。
Ø 意見を言う時は、「ここからは私の意見ですが、」と前置きしてから話します。
l 要求する場合
Ø 相手が要求を受け入れそうな場合は、「要求 → 理由」の順序で話します。
Ø 受け入れるか、拒否するか、わからない時は、「理由 → 要求」の順序が
良いでしょう。
Ø 拒否しそうな時は、「理由 → あなたへの影響 → 要求」にします。
あなたの要求を受け入れてあげると、あなたにどんな良い影響があるか、
拒否すると、あなたがどれくらい困るかがわかると、拒否しにくいものです。
Ø 「要求する内容」は、はっきりと具体的に、誤解されないように話します。
例えは極力避け、数字で伝えられることは数字を示すのが良いでしょう。
必要なら、要求を伝えた後で、相手に確認を求めてください。
l 依頼する場合
Ø 相手が受け入れてくれそうか、拒否しそうかにかかわらず、
「理由 → あなたへの影響 → 依頼」にします。お願いするのですから、
その背景も説明しておくと、好意的に引き受けてくれるでしょう。