株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


署名がなされている『カイロ宣言』の公文書は無い
だから『ポツダム宣言』の第8条を履行する義務は無い


2004年1月15日 木曜日

『カイロ宣言』とは何か

そもそも『ポツダム宣言』とは、米(アメリカ)・英(イギリス)・中(支那)三国宣言とも呼ばれ、昭和20(1945年)年7月26日(〜8月2日)、先に敗戦したドイツの首都・ベルリン郊外のポツダムにおける、トルーマン・米大統領、チャーチル・英首相、スターリン・ソ連首相の三巨頭による会談によって( いわゆる「ポツダム会談」)決定された対日戦争終結条件を、支那(蒋介石政権)の同意を得て発表したものである。

しかし、この『ポツダム宣言』は、その条文に重大な欠陥をはらんでいたのではないだろうか。『ポツダム宣言』第8条、「カイロ宣言の条項は履行する」。この一文こそ、『ポツダム宣言』を空文かつ無効にする、重大な欠陥だったのだという説がある。では、欠陥である『カイロ宣言』とは一体どの様なものなのであろうか。

『カイロ宣言』とは、昭和18(1943年)年11月、エジプトのカイロにおける、ルーズヴェルト・米大統領、チャーチル・英首相、蒋介石・国府主席の三首脳による会談であり、いわゆる「カイロ会談」の際に発表されたものとされ、日本に対して無条件降伏を要求し、降伏後の日本の領土を決定したと言われている。

ところが、この『カイロ宣言』には三首脳の署名が無く、と言うよりそもそも現在に至る迄、署名がなされている『カイロ宣言』の公文書自体、誰一人見た事が無いのである。

蒋介石政権が署名していないし、イギリス政府もその存在を公式に否定している。とすると、『ポツダム宣言』第8条 、「カイロ宣言の条項は履行する」は、「幻の公文書」に記されている条項を履行する事を謳(うた)っている事になってしまうわけである。これは、一体どう解釈すれば良いのであろうか

『カイロ宣言』は無かったということは、日本の敗戦を決定づけた『ポツダム宣言』を裏打ちする筈の公文書がこの世に存在しない。これは、日本が受諾した『ポツダム宣言』自体が「無効」であり、第8条を履行する義務が無い事を示しているのではないであろうか。

では、あまりなじみのない『カイロ宣言』とは一体何なのであろうか。実は『カイロ宣言』とは、「宣言」(Declaration)では無く、「公報」・「公告」(Proclamation)と呼ぶべきものだったのである。『カイロ宣言』とは署名の無い「草稿」に終わっていたものなのである。以下、『カイロ宣言』と呼ばず、『カイロ公報』と記す。

さて、「草案」に終わった『カイロ公報』であるが、そこには「台湾・樺太・千島列島は、日本が違法な手段によって編入した地域である。」として、上記領土の放棄を謳っている。しかし、台湾は明治28(1895年)年の『下関条約』、千島列島は明治8(1875年)年の『千島・樺太交換条約』、そして、樺太(正確に言うと、北緯50度以南の南樺太)は明治38(1905年)年の『ポーツマス条約』(日露戦争講和条約)、と言った具合に、国際条約によって正規に取得した領土であり、『カイロ公報』の「違法な手段による編入」は事実に反しているのである。

と言う事は、「草案」に終わった『カイロ公報』の条項を日本が履行する義務は無い訳で、台湾・樺太はともかく、こと、千島列島、択捉エトロフ島以南の「北方領土」の領有権は、国際法上、日本に帰属する訳であると考えられる。この様な欠陥だらけの公文書(公文書と呼べるか疑問であるが)に、日本がいつ迄も束縛を受ける理由は無いと考える。

『ポツダム宣言』を受諾したと言っても、空文である『カイロ公報』に従う義務は無いのではないだろうか。日本の国家主権を回復すべき時期に来ていると思う。

「ポツダム宣言」に対する一考察

日本人の多くは「無条件降伏」したと信じている。確かに、完膚無きまでに叩きのめされたのだから、日本が「無条件降伏」したと考えられているのであろう。しかし、詳細に「ポツダム宣言」を読めば、日本は決して「無条件降伏」したのではないと考えられる。

  それは、「ポツダム宣言」の第五項に、「吾等の条件は左の如し。」と記載されているからである。ここで言う吾等とは第一項にある合衆国大統領、中華民国政府主席、グレート・ブリテン国総理大臣のことであり、「ポツダム宣言」というのは「我々は、このような条件を提示するから、日本は速やかに降伏せよ。」という連合国による降伏勧告書なのである。そして、その条件が第六項から十三項において示されているのである。

  この条件を掲げてあるということは、日本の降伏が「有条件降伏」であったということを示しているではないのではなかろうか。

では、もう少し詳しく検証してみたい。第二項から第三項までは、連合国がいかに強大な軍事力を保持しているか、そしてその行使によって日本の壊滅がもはや時間の問題であるから日本は早く降伏すべきであると明示している。

そして、第三項の「吾等の軍事力最高度の使用は、日本国軍隊の不可避且完全な壊滅を意味すべく、叉同様必然的に日本国土の完全なる破壊を意味すべし。」という個所は、原子爆弾の使用をほのめかしたものと言われている。勿論この事は、今だからこそ言えることであって当時の日本政府としては、アメリカが原子爆弾を使用するなどということは夢想だにできなかったのであろうから、「ポツダム宣言」を黙殺する以外に方法はなかったと考える。

第四項と六項には連合国は自由主義の国々を代表して、軍国主義国家ドイツ及び日本と戦っており、自由主義国家側に正義があり、軍国主義国家は悪であるということが明記されている。戦後、第2次世界大戦は、自由主義陣営と全体主義陣営の戦いであったという歴史観が一般的なものとなってしまったが、この第2次世界大戦に対する考え方は、すでに「ポツダム宣言」において定められていたものであると考えられる。

そして、この考え方は戦後世界を支配し、未だにその威力を失っていない。ただ、「ポツダム宣言」は、日本国そのものが悪いというのではなく、日本国をミスリードしてきた軍国主義者が悪いのであって、日本国民はむしろ彼らに騙されていたのだということを強調している。これは戦争責任の全てを軍国主義者に負わすことによって、国民全てが負うべき責任を国民から逃れさせ、マスコミ、学者、教育者などに戦前の日本国を全面的に批判させようとした、狡猾な占領政策に基づくものであると考える。

第八項には、「カイロ宣言の各項は、履行せらるべく、」とある。その「カイロ宣言」は前回のコラムにおいて、有効性の検証を行っているので詳細は省かせて頂く。補足させて頂くが『カイロ公報』には同盟国は、自国のための利益を求めず、また領土拡張の念も有しない。「同盟国の目的は、1914年の第1時世界大戦の開始以後に日本国が奪取し又は占領した太平洋における全ての島を日本から剥奪すること、並びに満州、台湾及び澎湖島のような日本国が清国人から盗取した全ての地域を中華民国に返還することにある。」とされている。

これは明らかに三大同盟国、特に米・英の領土についての大きな欺瞞がある。「自国の為には利益も求めず、領土拡大の念もない」と言っているが、第1次世界大戦開始以後としていることに大きな問題がある。1914年以前に溯れば、米・英は、世界各地に植民地を持った時代であり、自分たちが過去に犯した罪を暴露されるのを避ける為、この年代を定めたのである。というのは、この年以前のことを言うと、英はインド、香港、ビルマも返さなければならないし、米はハワイ、フィリピンも返さなければならないのである。

第九項には、「日本軍隊、完全に武装を解除せられたる後各自の家庭に復帰し、平和的且つ生産的の生活を営むの機会を得しめらるべし。」とある。日本政府が「ポツダム宣言」を受諾し、降伏文書に調印した後、太平洋の島々、中国、東南アジアの各地にいた大多数の日本軍将兵は、武装解除された後、速やかに復員することが出来た。しかしながらこれらの復員の影で、過酷な、また不当な戦争犯罪人の処罰が行われていたことを我々は忘れる事は出来ない。

それは、A級裁判もさる事ながら、B・C級裁判はまさに英・米・蘭・中国による復讐裁判と言ってよく、多くが冤罪であった事は明白である。正に「ポツダム宣言」にある「各自の家庭に復帰し、平和的且つ生産的の生活を営むの機会・・・」を奪われたのである。特に過酷であり許し難いのは、ソ連による60万人にものぼる日本軍将兵のシベリア抑留である。

ヤルタ秘密協定によって、ルーズベルトはスターリンに対し日本への参戦を許し、日本領土の割譲までも認めておきながら、例えソ連が「ポツダム宣言」の署名国ではないにしても、スターリンに日本参戦を認めた以上、ソ連の日本軍将兵のシベリア抑留を阻止する責任はあったはずである。此処においても、アメリカの「ポツダム宣言」違反は明らかであると考える。

第十項には、「吾等の俘虜を虐待せる者を含む一切の戦争犯罪人にたいしては厳重な処罰をあたえらるべし。」とある。東京裁判の開廷にあたって、日本政府は「ポツダム宣言」を受諾したのだから、東京裁判が行なわれる事はやむを得ない事だと考えていたのであり、日本の軍隊が各地で行なったいわゆる戦争犯罪行為は、パリの不戦条約においても禁止されていたのだから、厳重な処罰を受けても致し方ないと考えていた。

しかし、東京裁判は「平和に対する罪」「人道上の罪」という事後法によって新しい罪を作り出し日本を裁いたのである。これらの犯罪は国際法上存在しない罪であることは勿論であるが、極東国際軍事裁判条例自体が「ポツダム宣言」を逸脱して制定さるべきではないにも関わらず、条例が制定された事はアメリカの「ポツダム宣言」違反といえよう。

第十一項は、経済を持続し公正な実物賠償を許す程度の産業を維持することは認められることになろうが、戦争のための再軍備を可能にような産業については認められることはない。とうたっている。また、第十二項では、目的が達成され、日本人民の自由に表明された意思にしたがって平和を志向する責任ある政府が設立させたならばただちに、撤退することになる。としているが、しかしながら未だに米軍は駐留している。

さて、ここで問題となる第十三項である。現代語に訳すと、「われわれは、日本政府に、日本の軍隊すべての無条件降伏を今すぐ宣言し、日本軍が誠実にそうした行動をとるとの適切かつ充分な保障を提供することを要求する。日本にとってこれ以外の選択肢は、即刻かつ完全な破壊でしかない。」となる。

ここに「無条件降伏」という言葉があり、これをもって日本は「無条件降伏」したのだと理解されるようになったと考えられる。しかし、注意しなければならないのは、この場合の「無条件降伏」の主語は日本国軍隊であって、決して日本国政府ではないということである。すなわち、「無条件降伏」するのは、あくまでも軍隊であって日本国政府ではなく、日本国政府は無条件に連合国の支配を受け、連合国に従属するものではないのである。

しかしながらこのような意見に対し、現実として日本は戦争に敗れ、日本国政府が降伏したのだから明らかに「無条件降伏」であり「有条件降伏」と解釈するのは、詭弁に過ぎないとする意見が今日なおも根強く残っている。しかし、それは厳密を欠いた議論というべきで、そのような考えこそ物事の本質を眩ます恐れがあると考える。

確かに日本は戦争に敗れた。しかし「ポツダム宣言」受諾の時点においても確固たる政府が存在していたのであり、ドイツのように政府が崩壊してしまっていたのとは訳が違うのである。日本国政府の主権は、維持されていたのであり「国体の護持」という条件を日本から提示して「ポツダム宣言」を受諾したのであるから、日本は明らかに「有条件降伏」をしたと考えるべきであろう。

日本国再生倶楽部 管理人の隠し部屋 2002年12月


(私のコメント)
第二次世界大戦においてアメリカを戦争に参戦させたがった国は、ドイツに対するイギリスであり、日本に対する蒋介石率いる中国だった。その参加国の首脳がカイロに1943年11月に集まったことは確かだが、その公文書は存在していないらしい。だからカイロ宣言と称されるものは合意を得たものではなく、原案とか参加国の内の一カ国の案に過ぎなかったものだろう。それがなぜ「カイロ宣言」と称されるようになったのか不思議でならない。

イギリス自身否定していることから合意文書でないことは確かだ。おそらくアメリカの単独案だったのだろう。国際関係というのは、国際法や条約で決められるものではなく、圧倒的軍事力を持つアメリカが仕切っていたものと思われます。つまりアメリカがこうだと決めればそれが国際法であり条約なのだ。だから曖昧な部分を残しながらも、大筋でアメリカの言うがままに終戦処理がなされたと思う。

当時はアメリカだけが核の開発に成功しており、圧倒的軍事力は当時が一番だったと言える。だからポツダム宣言においてもイギリスのチャーチル首相はなすすべが無く、ソ連のスターリンもアメリカには逆らえなかった。だから終戦時に日本がアメリカにもの言える状況ではなく、アメリカのなすがままにせざるを得なかったことは同情できる。天皇の運命もアメリカに人質を取られたようなもので、戦争責任問題をかわすには日本はアメリカに何もいえなかった。

せめてサンフランシスコの講和条約が出来た後でも、カイロ宣言やポツダム条約に異議を唱える政治家がいなかったことは、日本人として情けない。また東京裁判も有条件降伏であるにもかかわらず、日本政府の裁判権が認められず連合国の一方的な裁判となり、適当な罪名をつけて処刑されたことに対し、日本が独立を回復した後も、長らく東京裁判に異議を唱える人はいなかった。いまだにA級戦犯は犯罪人であるかのように多くの日本人は思い込んでいる。

戦争は犯罪であると言うことは倫理的な言葉であり、戦争は外交上で認められた行為であり、いまだに戦争は世界各地で行われており、ユーゴのミロシェビッチが国際刑事法廷に立たされているのは例外的であり、戦争当事者が逮捕されて裁判に掛けられることはほとんど無く、ニュウルンベルグ裁判や東京裁判がいかに異常な報復裁判であるかが認識されるべきと思うのですが、戦後教育で洗脳された日本人はアメリカの奴隷民族と成り果てた。

私のような学校教育には劣等生で通してきたせいか、文部省の洗脳教育には染まらず、過激な民族主義的な言論を書いてき来ましたが、最近はどうも風向きが変わってきて、自衛隊のイラク派遣でも法案が簡単に通ってしまう。憲法を改正して日本の独立を訴えてきた私ですら、憲法を空文化してしまって良いのかと戸惑うほどだ。日本政府自身も憲法の法律を守らなくてよいとすると、政府によるいかなる犯罪も裁かれることが無い事になる。これは治安維持法より怖いことだ。

もしカイロ宣言が無効なものであるとするならば、ポツダム宣言の中の第八項は無効と見るべきか曖昧になってしまう。当時はアメリカが全て仕切っていたからそのまま通ってきたが、改めてその有効性について学会で改めて検討されるべきだろう。むしろアメリカによる広島、長崎への大量破壊兵器の使用や、東京空襲のような非戦闘員の殺害行為こそ国際法に違反した行為であり正式に裁かれるべきなのだが、日本の政治家も学者も誰も言い出さない。

昨日の日記で日中韓で歴史をめぐるサイバー戦争が行われているニュースを書きましたが、日本人もそろそろ洗脳から解けて、正々堂々と言論戦を中国や韓国に挑むべき時期が来ていると思う。日本の政治家や御用学者達は中韓の言いなりになることによってかえって誤解を与えトラブルを大きくしている。中国や韓国の若者は誤った反日教育で歪な歴史観を持っている。だからこそサイバー上で決着をつけて彼らの洗脳を解いてやるべきなのだ。




中国や韓国ではなぜ歴史の改竄が出来るのか。
韓中日、歴史めぐり「サイバー三国志」展開 [朝鮮日報]


2004年1月14日 水曜日

韓中日、歴史めぐり「サイバー三国志」展開 [朝鮮日報]

 最近、韓中日の北東アジア3国の国民間で、民族主義的な相互攻防が激しく展開されている。中国の高句麗(コグリョ)史に対する歴史編入問題、韓国の独(トク)島切手発行、日本首相の靖国神社参拝など、相次いで浮上した案件により、論争が巻き起こっている。

 特に、各国国民の間でインターネットを通じた討論が行われ、「サイバー三国志」と化しているのがその特徴。外信はこれを「3カ国内の民族主義の台頭」と分析した。

▲韓国と日本=今月1日、小泉純一郎・日本首相の靖国神社参拝に韓国が抗議すると、今回は日本が韓国の独島切手発行に抗議した。韓国情報通信部傘下の郵政事業本部が今月16日に発行する予定の独島のデザインが施された切手をめぐり、日本外相が発行停止を要請するなど、波紋を呼んでいる。

 両国のネチズンはお互い舌戦を展開し、主要サイトを集中攻撃、サーバーを麻痺させ、その様相は「サイバー壬辰倭乱(日本の豊臣秀吉が引き起こした戦争)」に例えられている。

▲中国と日本=中国メディアは最近中国の若者が「愛国者同盟網」などインターネットサイトを立ち上げ、小泉首相の神社参拝を非難するなど、抗日デモを展開しているとし、これを「インターネット抗日戦」と報じた。

 両国関係は昨年からにわかに冷え込み始めた。日本団体観光団の珠海集団売春事件、黒龍江省の日帝時代の化学兵器爆発事故など、一連の事件が発生する度にネチズンからの攻撃が殺到した。化学兵器爆発事故が発生した時は100万人の署名運動が展開された。

▲韓国と中国=相対的に見て葛藤は目立たない方だが、最近、発覚し始めた中国の高句麗史歪曲問題をめぐり、韓国国民の不満が高まっている。これに対するネチズンの動きも本格化している。

 ネチズン1万3000人余からなるサイバー外交使節団バンクが高句麗史を自国の歴史に取り込もうとする中国の「東北工程」プロジェクトに対抗し、昨年12月29日、「高句麗復興プロジェクト」を立ち上げた。全世界の歴史学者とユネスコ世界遺産学者1万3000人余に中国の歴史歪曲の不当さを電子メールなどで知らせる計画だ。

▲民族主義=米ニューヨークタイムス紙は「中国の民族主義は政府が共産主義に代替する国民統合イデオロギーを助長する側面がある」と指摘した。これに経済成長でプライドが高まったことから、民族主義の雰囲気が高まっているというのだ。

 日本は長い不況で失業率が高くなると、国民が“国”に頼り始め、ナショナリズムが復活していると、外信は分析した。

 韓国は米軍装甲車に轢かれ死亡した女子中学生のデモの際、反米情緒を中心にした民族主義の風が吹いた。

 英国のファイナンシャルタイムズ紙は中日の葛藤に対し、「若者が最も大きな反感を示している」とし、問題の深刻性を指摘した。

金スンボム記者sbkim@chosun.com

◆アジア漢字圏の文字改革


中国の文字改革は「音」から

 中国の文字改革は、清朝末期、19世紀の末から始まった。
 漢字には、「形・音・義」という3つの要素がある。「形」は、文字の形、すなわち字形のこと。「音」は、文字の音、字音をいう。そして「義」は、文字の意味、字義である。通常、文字改革というと、字形の簡略化だけを考えがちだが、中国の文字改革は字形・字音・字義の3つの要素をすべて含んでいる。とくに日本の場合と大きく異なるのは、字音の重視である。それは、中国語がきわめて音を重視する言語であることによる。字形は、どちらかというと、従属的な要素にすぎない。

当時、欧米列強や日本の国力増強の刺激を受けて、中国では「富国強兵」をはかるため、教育の普及が叫ばれた。その基礎となる識字教育と文字改革の第一歩は、字音の統一と発音記号の工夫だった。日本では漢字の一部を省略してカタカナをつくりだしたが、中国には発音を表す記号が存在しなかったからである。漢字の字音も漢字でしか表せないので、まず何百字かを覚えないかぎり、永遠に文字を読むことができない。外国人宣教師たちは、自分の母国語の文字を使って表音を試みていたが、中国全体に普及したわけではなかった。

 改革はまず1891年に学者の宋恕(そうじょ)が口火を切り、また翌92年にはローマ字をもとにした「切音新字」という発音記号体系が提案された。以後、多くのアイデアが提案されたが、もっとも広く行われたのは王照の「官話(合声)字母」(1900年完成)だった。やがて1913年に「読音統一会」が召集され、18年には漢字の発音符号である「注音字母(のち注音符号)」が公布され、現在も台湾では広く使われている。その後、58年には「漢語ピンイン(ピン音=注)方案」が公布され、中国式のローマ字であるピンインが使われるようになり、77年には国連においても中国の地名を書き表す場合の標準となった。それまで「Peking」と書かれていた「北京」は、「Beijing」と書かれるようになった。

中国の字形簡略化の冒険

 字形の簡略化も、清朝末年にはその必要が叫ばれ始めた。だがその歩みは遅く、1930年代の簡体字使用の試みも定着することはなかった。49年に中華人民共和国が成立すると、51年に中央政府教育部から「第一批簡体字表」(555字)が提出され、54年末には多方面の意見をとりいれて「漢字簡化方案(草案)」がまとめられ、56年1月の「人民日報」紙上で正式に公布された。

 この方案は、「すでによく使われている230字の簡化字」をはじめ、「修正をへて採用された285字の簡化字」「類推して使用可能な54の簡化偏旁」の3つの表からなっていた。簡化字の字形には民間で広く使われている行、草書体が採用され、さらに同音による書き換え(代替)も行われた。

 1964年2月、国務院は「言、食、郷、金」の独立して使われる4字の場合を除き、「漢字簡化方案」中の文字が偏旁となる場合、それを簡略化してよいという指示をだし、さらに5月には、中国文字改革委員会が2238字からなる「簡化字総表」を公表。学校や社会では、この字形が使われることとなった。「簡化字総表」は、偏旁として使用しない簡化字352字、偏旁として使用可能な簡化字132字と14の簡化偏旁、偏旁を類推簡化した簡化字1754字、からなっている。

 文化大革命直後の1977年には「第二次漢字簡化方案(草案)」が発表されたが、あまりに極端な簡略化を含んでいたため86年に正式に廃止され、代わって同年10月に「簡化字総表」の新版が発表された。新版には2235字が収められ、いくつかの漢字に対して一部調整がほどこされた。

中華人民共和国の成立後、中国は漢字の廃止に向かって走ってきた。それがようやく一段落し、漢字の有効性や積極的な見直しが始まったのは近年のことである。1986年12月に北京で開かれた「漢字問題学術討論会」には、全国から四十数名の学者、教育関係者などが集まり、言語学、文字学だけでなく、情報論、システム論、認知心理学、実験心理学、神経心理学など幅広い角度からの討論が行われた。

漢字をすてた朝鮮半島とベトナム

 朝鮮半島では古くから漢字が使われてきたが、1443年、朝鮮王朝の第4代・世宗によって「ハングル」が制定された。46年には「訓民正音」という名で公布され、公文書は漢文で書かれたが、民間ではハングルが広く流行した。

 4世紀余をへて、1894年には公文書の漢文が廃止され、漢字とハングルをまぜた国漢文混用体が使われることになり、雑誌や教科書もこれにならった。さらに、純ハングル体による言文一致の運動も起こったが、1910年の「韓国併合」によって弾圧をうけた。

 第2次世界大戦後、大韓民国では1948年10月に「ハングル専用法」が公布され、公文書もハングルで書くことになった。また翌49年6月には、朝鮮民主主義人民共和国で純ハングルの横書き体が採用された。70年代前半には、韓国の朴大統領によって学校教育における漢字教育の廃止が推進されたが、政府は72年に「漢文教育用基礎漢字1800字」を制定し、中学で900字、高校で900字を教えることにした。その字形は、「正字」とされる伝統的なものだった。

すでに若い世代では、自分の姓名すら漢字で書けない状況に対して、識者の間で批判が高まっていたが、1999年2月、韓国の文化観光相は政府公文書と道路標示に漢字を併用する方針を明らかにした。金大中大統領も、「漢字を無視すれば、古典と伝統文化を理解するのが難しい」と述べ、漢字教育の重要性を認めたといわれる。

 ベトナムでは、12世紀頃から「チュノム(字喃)」とよばれる独自の漢字が使われ始めた。しかし、中国伝来の漢字漢文が正統のものとされ、チュノムは俗字と見なされてきた。17世紀にやってきたイエズス会の宣教師たちは、ローマ字によってベトナム語を書き表そうと努力し、18世紀にはほぼ現在の表記法が完成したといわれる。1910年代には、「クオック・グー」普及運動が盛んになり、ローマ字化が大いにすすんだ。ベトナムでも、姓名を漢字で書くことがほとんどできない状況だが、韓国と同じく伝統や文化の継承のため「漢喃研究院」が設立され、研究がすすめられている。(後略)

日本語ものがたりのホームページ 紀田順一郎


◆中国語には文法がない?

中国語を学び始めて驚いたのは,中国語には文法がないということでした。同じクラスの友人の一人などは,
「何ていい加減な言葉なんだ。たーだ漢字を並べるだけなんだぜ。詩だの韻文なんかには便利かも知らんが,これじゃ厳密な論理構成なんて表現できやしない。俺たちにとっちゃ文法を覚えなくていいからラクだけどな。」
などと憤慨しているのか,喜んでいるのかわからないようなことを言っていたものです。

 確かに中国語は,文法(グラマー)が未発達です。一応主語,動詞,目的語の語順に並べるということは決まっているものの,欧米語では当たり前の現在・過去・未来や現在完了・過去完了などの時制も曖昧ですし,主格・所有格・目的格などの格の区別もありません。動詞の語尾変化も,ましてや男性名詞や女性名詞などの区別もありません。ただひたすら漢字を並べるだけ。意味と形が多少違うとはいえ,漢字には子供の頃から親しんでいる日本人としては,まことにしゃべりやすい言語です。


(私のコメント)
日本が西欧の文化を吸収して世界第二位の経済大国になったのに比べ、中国や朝鮮や台湾が立ち遅れてしまったのはなぜかというと、言語や文字に原因があったのではないかと思います。私は中国語や韓国語は全く勉強はした事がないので正確なことは言えませんが、民族的資質は日本人と変わりがないにもかかわらず、どうしてこのような差が出来てしまうのか、私なりの独断を言えば言語と文字に原因があるとしか思えない。

日本語は漢字を文字として受け入れて日本語の中に組み込むことに慣れてきた。だから、新しく英語やフランス語やドイツ語などが入ってきても、カタカナとして組み込むことによって一応は間に合わせることが出来る。欧米語と同じように左からの横書きも出来るからアルファベットをそのまま入れることも出来る。だからコンピューター用語もカタカナや英語をそのままに組み込んで対応が出来る。

ところが中国などでは日進月歩のコンピューター用語などはいちいち自国語で造語しなければならない。インターネットなど最近まで訳語が定まらず「電網」と訳しているが、人名なども当て字が定まるまで時間がかかるようだ。韓国などのハングルは表音文字だけだからどうやって学術用語を翻訳しているのだろうか。

不思議なのは中国人や韓国人のアメリカへの留学生の多さだ。日本でも明治時代からエリートは欧米に留学して学んできた。しかし韓国人留学生は数万人、中国人留学生は20万人もの大勢を欧米に送り込んでいる。本国では高等教育が出来ないために、最先端の技術を習得するためには直接留学せざるをえないのだ。日本では欧米に留学したエリートが日本に帰ってきて、日本語に訳して大学生などに教えてきた。

ところが中国や韓国などでは、他の発展途上国のように最先端の学術分野は英語を直接マスターしてしか技術を習得できないようだ。だからこそ数万から数十万人もの大量の留学生を送り込んで技術者を養成している。最近の中国の発展はアメリカ帰りの留学生が主体となっている。韓国などのハイテクエンジニアはみなアメリカ帰りのエリートで、英語がペラペラなのも当然だ。問題なのは自国でこのようなハイテクエンジニアを養成することが出来るかどうかだ。

中国語や韓国語は文法が未発達で欧米語を忠実に翻訳することは不可能なようだ。韓国語も受身型に当たるものがない。だから自然科学はなんとか翻訳できても、人文科学のような哲学や倫理学といった非常に抽象的な物事を自国語に完全に翻訳することが出来ない。更には中国や韓国は簡略化文字やハングルなどの文字に切り替えたために、現代の若者は昔の本を読むことが出来ない。

日本人は800年前の平家物語を読むことが出来るのに、中国人や韓国人の若者は戦前の自国語の書物が読むことが出来ないと言うことは恐ろしいことだ。歴史や文化からも断絶してしまっているのだ。もちろん多くの本が簡化文字やハングルに翻訳されているのだろうが、翻訳する時に事実を歪めてしまえば多くの人はそれを認識できない。だから日本人と中国人や韓国人とで共通の歴史認識を持つことは容易でないだろう。中国人も韓国人も旧漢字で書かれた書物を読むことが出来ない。

韓国も台湾も日本語で教育を受けた世代がいなくなり、欧米の文化を学ぶには直接英語で学ぶしか方法がなくなった。そのために中国や韓国ではアメリカ帰りのエリートと負け組みに別れてしまって、社会の階層化が出来てしまった。発展途上国は英語でしか高等教育が出来ない現象が中国や韓国でも起きている。

日本人はよく英語が出来ないことを指摘される。いまや、アメリカへ留学する大学生は日本の大学に入れない生徒の受け皿とまで言われてしまっている。もちろんこれは極端な例ですが、日本ではエリートでも英語力は落ちる一方で、英語を一生懸命学んでいるのは日本製品を海外へ売り込むための営業マンたちだ。

現在では日本の経済競争力が強すぎるために円高が止まらない。ところが欧米人にしろ他の外国人にしろ日本への商品の売込みが出来ないのは、日本語が難しいために日本への商品の売込みが出来ない。あまりにも文字が入り組んでで文法も複雑だ。日本語を完全にマスターできる欧米人は僅かしかいない。だから日本の高度な技術や文化がなかなか欧米に翻訳されず、技術や経済格差はつく一方だ。欧米ですら日本に追いつけないのに、中国や韓国が日本に追いつくのは、言語の問題や文字の断絶などで難しいと思う。




韓国「高句麗、我が歴史」 中国側の研究に官民が猛反発
高句麗を起源とする北朝鮮、三韓・新羅を起源とする韓国


2004年1月13日 火曜日

◆韓国「高句麗、我が歴史」 中国側の研究に官民が猛反発

中国東北部から朝鮮半島にかけて紀元前後に隆盛を誇った高句麗について、韓国の歴史学会や国会議員、市民団体がこぞって「中国が自国の歴史に組み込もうとしている。覇権主義の表れだ」と反発している。韓国外交通商省に対し、外交問題として取り上げるよう求める騒ぎになっている。

 「中国は歴史の歪曲(わいきょく)をただちに中断せよ」。先月9日、韓国の古代史学会や近現代史学会など17学会の代表がソウルで共同声明を出した。

 中国に是正を要求するほか、高句麗古墳群(北朝鮮)の世界文化遺産登録を文化観光省は支援せよ、との要求も盛り込んだ。同12日には与野党の国会議員25人が、政府に厳重な抗議を求める決議案を国会に出した。

 発端は、中国が02年から始めた国家プロジェクト「東北辺境の歴史と現状に関する研究」で、中朝関係や古代史の研究を洗い直していることにある。中国共産党系有力紙が「高句麗は中国の一部」などと主張したことが、歴史に敏感な韓国の神経を刺激した。

 高句麗は鴨緑江に近い今の中国吉林省集安を都とし、4世紀に朝鮮半島北部を領有、427年に平壌に遷都した。韓国にとっては、「三国時代を経て統一新羅、渤海へと続く韓国史の巨大な流れを形成した我々の歴史」(声明)だ。

 04年には中国で高句麗関係の古墳が世界文化遺産に承認される可能性もあり、歴史論争を超えた朝鮮半島の主導権争いも見え隠れする。 (アサヒコム 01/11 23:51)

◆朝鮮民族の起源を考える 

 韓国の新聞東亜日報の社説で以前朝鮮史五千年という話がマジで語られているのに仰天したことがあるが、それ以前にそこでの朝鮮民族という概念にも驚いた。私はどう考えても、朝鮮史は新羅統一をもって始まると考えていて疑ったことがなかったのだ。盲点があった。もちろん、統一新羅以前の古朝鮮を否定するわけではないが、古朝鮮の民族的な状況についてはあまり考察したことがなかった。理由は意外に単純だ。歴史学者岡田英弘から直接、前漢時代の東ユーラシア大陸の「朝鮮」は現代の朝鮮とは違うという話を直接伺って、疑念すら持たなかった。気になって手元にある岡田の著作を読み直したが、はっきりした言明が見つからない。もしかすると私の聞き違いかもしれない。それにしても、疑念すら持たなかったのは、百済が日本と同様に越人の起源を持つだろうと思っていたからだ。つまり、統一新羅以前には朝鮮民族の単一的な起源はないだろうと単純に考えていたわけだ。
 現状でも、その考えが違っているとも思っていない。また、くわしく考察できているわけでもないのだが、メモがてらに書いておきたい。
 史記によれば周の武王が殷を滅ぼしたとき、殷の最後の王である紂王の叔父箕子は現在の朝鮮に封ぜられたとある。これがいわゆる箕子朝鮮だが、殷自体が伝説なので史的考察の対象とはなりにくい。箕子は燕下の喀喇沁のキ(己其)侯をさすと見てよいので、朝鮮半島北部は燕下にあったことだろう。
 その後漢代に、燕人満(衛満)が部下とともに東方(半島方面)に亡命し立国したた。そのおり当地の民族衣装をきて紛れたというが、これを現代韓国の史学者は朝鮮族の服(椎結蛮夷服)だと考えている(参照)。
 満は現在の平壌を都とし、当地の真番、朝鮮、臨屯を服属させた。これが衛氏朝鮮(衛満朝鮮)である。衛満は漢の外臣扱いとなったが、その孫衛右渠は漢に敵対したため、漢によって滅ぼされ、楽浪・玄莵・臨屯・真番の四郡が置かれることになった。完全に中国下になったわけである。これがBC108。
 四郡の位置についてだが、岡田英弘は現在の朝鮮半島を分割するように比定しているが、井上秀雄は現在の北朝鮮に比定している。岡田が正しいようにも思われるが、井上の説が正しいなら、以上の古朝鮮の歴史は現在の韓国の地域とは関係のない歴史なのかもしれない。
 韓人については、BC44に真番の原住民として現れ、後の辰につながる。

建武二十年、韓人廉斯人蘇馬[言是]等詣樂浪貢獻。【廉斯、邑名也。[言是]音是】光武封蘇馬[言是]爲漢廉斯邑君、使屬樂浪郡、四時朝謁。 靈帝末、韓、wai[扁水旁歳]並盛、郡縣不能制。百姓苦亂、多流亡入韓者。

 高句麗が出現するのは先の井上はBC37ごろとするが、そうだろうか。いずれにせよ、後漢の衰えとともに高句麗が現れるのであって、檀君建国とはつながりようがない。また、以上の流れから見て、衛氏朝鮮をもって朝鮮民族の歴史起源とするのもやはり無理があるようには思われる。
 話は飛ぶが、現在中国域吉林省、黒龍江省、遼寧省など東北三省に二百万人の「朝鮮族」がいる。この人々の由来は現在の北朝鮮の朝鮮人と異なるものではないだろう。歴史的には10世紀に滅亡した渤海遺民かもしれない。日本の併合から逃れたとも言われているが、そう言われれば政治問題なので日本人による否定は難しいだろう。
 鴨緑河で北朝鮮の国境が引かれたのは、中ソの蜜月時代と北朝鮮がもとからソ連の傀儡国家として生まれたことによるのだろう。
 朝鮮の置かれた歴史状況に同情すると言えば、朝鮮人からは嫌がられるかもしれない。私はいずれなんらかの形で、半島に統一朝鮮が出現し、日本と並べる一億人の近代国家になるだろうと思っていた。だが、古朝鮮を巡るナショナリズムの動向を見ていると、そうならないのかもしれないとも思う。中国は現在東北工程によって中国域内の朝鮮族の中国化を進めている。そして、中国は突き詰めてしまえば、歴史的に朝鮮を独立した国家と認めているわけでもない。統一朝鮮はつねに中国と対立しつづけるだろうし、その対立は民族を分断させるだろう。 (極東ブログ 2003.12.02)

東アジア文化圏の形成 中国周辺の情勢年表


(私のコメント)
北朝鮮が崩壊した後の状況はどのようになるのだろうか。中国はいつでも金正日を暗殺して処分できると言っている。金正日はアメリカにプルトニウムの存在を示したが、アメリカは今はとても北朝鮮に手出しできる状態ではない。たぶん中国に北朝鮮を委ねるのだろうが、金正日から軍事体制国家に変わるのだろう。

歴史的に見ても朝鮮半島は古代は中国の領土であったし、統一新羅成立以後は中国の柵封体制に組み込まれた。しかし韓国では歴史をこのようには教えてはいない。だから日本の歴史教育にも中国の歴史見解にもクレームをつけるのだ。しかし韓国の大学生がアメリカやオーストラリアで問題を起こすのは、本国での歴史教育が間違っているからだ。

2002年のワールドカップで韓国の金大中大統領が、韓国5000年の歴史と挨拶してびっくりさせられたが、それくらい韓国の歴史教育は間違っているのだ。もし古代からの歴史を強調すると、もともと朝鮮半島は中国のものだと言うことになりかねない。朝鮮半島の統一を願うものなら韓国の起源は統一新羅としたほうが韓国のためだろう。

高句麗にしても中国吉林省に首都を置いた国家であり、それが四世紀ごろ北朝鮮に移ってきた国家であり、韓国は直接の高句麗の後継国ではない。唐と新羅の連合軍で高句麗を滅ぼし始めて朝鮮半島の統一がなったが、中国のおかげで朝鮮半島が統一できたと言うことになる。統一国家の成立そのものが中国抜きには出来なかった。滅んだ高句麗は首都を瀋陽に移した。

中国も中国でソウルをいまだに漢城と読んでいる。漢の時代は朝鮮は漢の領土であった名残ですが、韓国はその名前を今ではソウルに改めているが、それほど韓国は歴史にナーバスになっている。過去の歴史を持ち出して現代の領土論争をしたら世界中が戦争になってしまう。高句麗が韓国なのか中国なのかによって北朝鮮の帰属も変わってくる。だから中国も北朝鮮あたりは中国のものだと思っているのだろう。

現代の韓国民で戦後生まれはハングルしか文字を読むことが出来ず、過去の歴史から遮断されてしまった。漢字で書かれた戦前の歴史を専門家しか読めなくなっている。両親の名前すら漢字で書くことが出来なくなっている。だから韓国の若者が韓国の歴史を知らなくとも不思議ではない。ハングルの壁が韓国人を偏狭にしてしまって過去との柵を断ち切ろうとしている。

中国においても同じことが言える。古代の漢文と現代の中国語とは異なっている。漢字そのものも変わってきているし、中国人は古文として別の言語として漢文を扱っている。だから日本人が漢文を書いて中国人に見せても通じないそうだ。もちろん漢字の意味からある程度分かるのでしょうが、それくらい現代中国人と古代の中国文化とは断絶があり、むしろ日本のほうが古代中国文化の継承国といえるくらいだ。

だから中国人も数百年前の書物は専門家しか分からなくなっている。何度もモンゴルや清などの異民族に支配されてきたから文化そのものが変質しているのも無理はない。だから中国人だから中国の歴史に詳しいとはいえない。このように二つの国が日本の歴史教科書に不当な干渉をしてくるのは、自国の過去の歴史に疎いからだ。

日本人なら800年前の平家物語をそのまま読むことが出来る。だから歴史を改竄したくとも歴史書物が大量に残っているから出来ない。このような国は世界でも珍しく、ヨーロッパですら中世以前の歴史はラテン語が読めないと直に知る事は出来ない。だから日本人が歴史認識で外国人から干渉されるのは主客転倒した話であり、歴史を改竄しようとする国は歴史の浅い国なのだ。アメリカですら日本の歴史認識を東京裁判で捻じ曲げようとしたが、日本の歴史を捻じ曲げようとすれば、全ての書物を焼き捨てなければならない。それは不可能だ。

■1.韓国による歴史教科書修正要求は内政干渉か?■




こんなにアメリカ国債を購入して大丈夫か?
日本国民の財産をアメリカのため使う財務省


2004年1月12日 月曜日

◆津田栄  :エクゼトラスト投資顧問株式会社 顧問

 昨年の円売り介入総額は20兆円を越え、過去最高となっています。
それでも、今回、政府が日銀へアメリカ国債を買い戻し条件付きで売却して介入資金
調達を得ようとしたのは、今年度の為替介入資金枠が79兆円にも関わらず、すでに
数兆円を残すのみとなり、今後の急激な円高を阻止するには介入資金が不足する恐れ
があると判断した結果です。
しかも、来年度は61兆円拡大し、為替介入資金を140兆円まで引き上げる予算を
組んでいます。

 ところで、為替介入は、為替相場の急激な変動を抑制するために、財務省所管の外
国為替資金特別会計(外為特会)を通じて実施されます。外為特会は、国会が承認し
た介入資金枠内で、政府短期証券を発行して市中から資金を調達し、それを為替介入
に使って得た外貨を管理する国の特別会計です。
つまり、この外為特会では、片方で円の資金調達をしながら、一方で外貨(ほとんど
がドル建て資産であるアメリカ国債)を資産として保有していることになります。
その規模が、介入により膨らみ続け、今年度79兆円、来年度140兆円にまで拡大
する可能性があるということになります。

 つまり、これは、国会承認のもとで財務省の判断により為替介入する財布として使
われているといえます。そして、為替介入のほとんどを、円売り・ドル買いに使い、
手にしたドルをアメリカ国債に投資して、その結果が6500億ドル近くの外貨準備
高となっています(その意味で、膨大な外貨準備高も見かけでしかありませんが)。
今回は、その財布の中の円資金が寂しくなり、介入資金で買ったアメリカ国債を日銀
に担保として差し出して資金を借りるということです。

 一方、アメリカは、イラク関連費用の急増と、米国経済の回復のために、大型減税
などを実施した結果、4000億ドルを超える財政赤字を生み出し、その資金調達と
してアメリカ国債を大量発行しています。
また、アメリカ国内の資金不足からも経常収支は5000億ドルを越える赤字となっ
ています。
その穴埋めを日本の介入で得たドルを使って行われているのが実態です。
しかも、アメリカ国債の国別保有残高は3割を超えて、他を圧倒しています。

 結局、米国の財政を支援しているのが日本であり、その判断を財務省でなされてい
るということになります。
しかも、おかしなことは、日本が、膨大な国債を発行し、GDPの140%強の政府
債務を抱えて、他国の面倒を見る余裕がないはずなのに、アメリカ国債を買い続けて、
アメリカに資金を供給していることです。

 つまり、日本政府は、輸出等で稼いだ民間から国債発行により資金調達して、借金
をつくり、それで双子の赤字により下落するドル安・円高を食いとめ、そこで得たド
ルでアメリカ国債を買って、アメリカに資金供給し、アメリカの借金の貸主となって
いるということです。
それは、突き詰めれば、アメリカの借金の一部を日本の民間が担っているといえます。
もちろん、為替介入が輸出企業に対する所得移転であるという面は否めませんので、
その資金がアメリカに還流しているともいえます。

 一方、最近の他国の米国への資金供給は、変化を見せています。アメリカのITバ
ブル時に大量の資金を出してきた欧州は、景気低迷もあって急速に落ち込んできてい
ます。
その結果として、ドル安の流れは自然なのを、日本、中国、韓国などの対米輸出で稼
ぐアジア諸国がドル資産を買うことで食い止めています。
しかし、それも、為替リスクの増大から、中国のアメリカ国債売却の動きや、韓国の
外貨準備の多様化の動きなど変化し、唯一日本のみが買い続けています。

 こうしてみると、今すぐにドルが暴落するとか、アメリカ国債の価格が急落すると
かという状況でないため、あまり問題にされていませんが、このような日本の異常な
までのドル資産への傾斜は、大丈夫かといわれると不安を感じます。
そして、欧州や中国・韓国などアジア諸国も、為替リスクを警戒しながら、自国資産
を守ることに注力しています。

 そこには、各国とも、国民を意識した国の姿が窺えます。国民の厳しい評価が控え
ているからこそ、国の採るべき政策が決められているのだといえます。
しかし、日本では、国民ではなくあくまで国という基準でしか判断していません。
したがって、外為特会というブラックボックスを利用してなされる財務省の為替介入
の判断やそのコスト・効果などを議論するためのディスクローズが求められるべきで
す。

 さて、為替介入を見ると、日本とアメリカは、一種運命共同体と化しています。
ここまで来ると、日本は、アメリカ国債を通じて、経済・財政を支えており、アメリ
カが崩れれば、日本も崩れてしまう、しかもその資金は日本国民から出たものであり、
資産を失うことになります。
そして、日本は、為替介入によって得たドルでアメリカ国債に投資した結果として、
米国債券市場を支え、それが米国株式市場の堅調さを維持させ、そのことが回りまわ
って、日本株式市場、債券市場の堅調を現出させています。

 したがって、日本の為替介入は、日米の財政・経済・金融市場の相互依存関係を図
らずも浮かび上がらせているといえます。
しかし、アメリカは、お人好しではないはずです。自分たちにメリットがある限り日
本とともにいますが、もし日本が没落するのであれば、アメリカ政府は、アメリカ国
民の利益を最優先して日本を見捨てるのではないでしょうか。
もちろん、アメリカ戦略に組み込まれた日本はアメリカとどこまでもついていくと思
いますが、その依存関係を続けることが正しい選択なのか疑問を感じます。

 翻ってみれば、1980年代の前川レポートで規制緩和などにより内需中心の経済
構造への転換を提唱されながら、旧態依然の輸出中心の経済構造を維持し、内政的に
も、既得権益のある公共事業や農業などを中心とした産業構造を維持したことにより、
恒常的に円高圧力が続くことは必然であったといえます。それを阻止するために、毎
年のように為替介入が行われてきました。

 それを改めるために、構造改革が必要なのですが、現在のところ、政府は、円高に
対して介入により断固として阻止する姿勢しか見せません。
為替介入は、目先の一時的な問題先送りでしかなく、構造的な解決を見ない限り、為
替市場の大きな流れを変えることはできません。
今回の為替介入問題は、財政における借金の問題も絡んで、日本の構造問題が解決で
きていないことの裏返しであり、同時にアメリカ国債を通じて米国経済・財政と一体
化した自立しない、依存した日本の姿を見せているともいえましょう。

日本の主だった言論サイトのリンクページ


(私のコメント)
私は日頃から日本の財務省や日銀の金融政策を批判して来ましたが、為替の専門家達からも疑問が出されるようになって来ました。財務省・日銀が円高を防止すると称してドル買い介入していますが、今年度の為替介入資金枠が79兆円と日本の国家予算並になっていることを日本のテレビも新聞も報道しようとしない。YAHOOのニュースサイトで「為替介入資金」と入力して検索しても出てくるのは英国のフィナンシャルタイムズが報じたニュースだけだ。

日本の新聞・テレビは中央官庁からの見えない報道管制が引かれて、重要問題ほど日本国民に知らせないようにしている。あるいは新聞記者たちの資質が低くて官僚たちに手玉にとられているのかもしれない。しかし公表されたデーターを推理すれば見る人が見れば、これは大変なことだと分かる問題だ。79兆円もの資金枠を使いながら日本国民からは何の非難も出ない。知らないからだ。

もし79兆円もの資金を公共投資や、銀行が持つ不良債権を買い取るとか、銀行と企業が持つ持ち合い株式の買取などに使っていたら、金融危機など吹き飛んでいたはずだ。しかし財務省と日銀はアメリカ国債を79兆円も買い集め金庫の中に仕舞い込んでいる。実際にはアメリカ国債はアメリカの財務省に預けられて、売るに売れない仕組みになっている。そのような貴重な資金が財務省に塩付けになっているために日本のデフレは解決しないのだ。

これらの資金はもともとあったお金ではなく、日本で国債を生保などに買ってもらって、借金をしてドルを買っている。国債は期限が着たら償還しなければならないから、借り換えするか、国民から徴収した税金で償還することになる。もちろん足りるわけが無いから、増税して賄おうとする。日本国民の汗水流して働いた金が、アメリカ政府の減税による赤字穴埋めのために、日本の財務省・日銀は必死になってアメリカ国債を買っている。

もっと分かりやすく言えば、本来ならば日本の景気回復のために使われるべき日本の財政資金が、アメリカの景気を下支えするために使われてしまっているのだ。日本国内で国債を売った資金でアメリカ国債を買っているのだから間違いは無い。もし日本の財務省や日銀が円が暴落すると見ているのなら、その理屈は分かる。しかしイラクで泥沼の戦争に足を突っ込んだ今はドルが高くなるわけがない。

問題の核心は日本経済の戦略を、今まで参謀本部として立ててきた大蔵省がバブルの崩壊で自信を喪失してしまい、戦略を立てられなくなって、そこをアメリカに付け込まれてサマーズやルービンなどといった財務省金融マフィアにコントロールされてきたのだ。日本の経済とアメリカの経済は歴史が違うのだから同じわけがない。経済構造が異なるのにアメリカの学者や財務長官がアドバイスしたところで効果があるわけがない。スティグリッツ教授あたりの良識派なら多少は参考になるが。

「株式日記」でも前から書いてきましたが、アメリカが株式本位主義なら日本は土地本位主義である。日本の長引く不況は土地の下落が止まらないから続いているのだ。日本の老人達の持つ資産の大部分が土地や建物といった不動産だ。それに対して不動産の課税評価額を吊り上げて不動産を暴落させてしまった。バブル潰しのためですが日本の政治家達はなかなかこれを改めようとしない。

日本の経済戦略を考える上で基本におくべきは、日本は土地本位制であると言う認識を政治家や財務省が持つ事だ。だから日本の景気を立ち直らすためには土地の値段が上がるような政策にすれば良いのですが、日本のマスコミが土地や家の値段が高すぎると書きたてたために政策を誤ったのだ。バブル崩壊後日本の土地や建物は安くなりましたが日本経済も破綻状態になってしまった。たとえアパート暮らしでも職業はあったほうが良いし、老人達も年金より不動産収入があった方が良かったろう。私の「株式日記」で阿修羅に投稿されてきた主なものをいくつか紹介します。

2年経っても景気回復しない小泉改革 

日銀はインフレターゲットより株価ターゲット政策

竹中平蔵金融・経済財政政策担当大臣の真実

グリーンスパン議長はJPモルガンのデリパティブの危険性を示唆している

ドル暴落で日本経済はアルゼンチン化する




「加藤さんはインターネットに狂わされたのだと思う。」
ネットはまだ超マイナーなメディアにしか過ぎない。


2004年1月11日 日曜日

木曜日に野中広務さんの老兵は死なずを取り上げたので、その中の一文で拍手を送ったセンテンスをもう一つ紹介しておきましょう。この本は次回の私の日経ビジネスの書評の対象なのですが、そこでは詳しく触れられなかった部分です。

 この本にはいろいろ面白い回想が入っているのですが、「加藤の乱」にも一章が割り当てられていて、あのとき何故「次の総理」を約束されていた状況の加藤さんが森政権への反乱を企てたのかに関する野中さんの分析、というか印象が記されている。野中さんはなぜあの時に加藤さんが反乱に動いたかについて、次のように述べている。198ページです。

「私は加藤さんはインターネットに狂わされたのだと思う。」 この一文を読んだ瞬間に、「この人は勘がいいな。よく見ているな」と思いました。というもの私も加藤さんをあの段階で狂わしたのは

 「インターネット」
 「あの乱の直前に彼が開いた自分のホームページ」
 「そのホームページに送られてきた無数の、彼にとっては魅惑溢れるメール」

 だったと思っていたからです。今でもはっきり覚えているのですが、あの当時の加藤さんの記者会見の一つに、「私のところには、全国から”加藤立て、このままじゃいかん”というメールが一杯来るのです」という発言があり、その時の加藤さんの顔が非常に高揚していたのを覚えている。その瞬間に私は、「ああ、この人もネット病にかかったな」と思ったものでした。それ以来、私は加藤さんの人生を狂わしたのはネットと思っていたのです。その後テレビの番組などで御一緒したことはありますが、直接聞いたことはない。しかし間違いない、と思っていました。

 それを野中さんがズバッと指摘していたので、納得すると同時に「この人は鋭い」と思ったのです。これはどちらかというと、その業界でも先進的、新しもの好きの人に一般的に言えることなのですが、新しく出てきた技術を使ってみる、使うと頭が良いだけにその技術の持つポテンシャルが直ちに理解できる、理解できると世の中がどう変わるかも予想できる。たとえそれが遠い先の話しであってもです。

 恐らく加藤さん、つまり山形県出身の国会議員にとってみれば、ネット上にホームページを作っただけで全国から大量に送られてくる見ず知らずの人達からのメールは、非常に魅力的に、魅惑に満ちたものに見えたはずだし、「自分の味方はこんなにいる」と思ったに違いない。「これは凄い」と。もしかしたら、「こういう世の中になれば、首相も国民が直接選ぶことになるかもしれない」と加藤さんが考えたとしても不思議ではない。

 あの当時の森さんの支持率は酷いものでした。多くの人が彼の首相としての資質に不満を持っていた。それの不満のはけ口となった一つが加藤さんHPであり、そこへのメールだったと思っています。どのくらい届いたかは知らない。しかし、恐らく選挙区選出の議員の想像力を超えていたのだと思います。それが加藤さんを高揚させ、行動させた。

 しかし何でもそうですが、新しい技術が社会を変えるのは実にゆっくりなのです。今になってやっとネット技術が家電に入ろうとしている。生き物の人間の社会のワーキングを技術が変えるのには、実は凄い時間がかかるのです。彼は理解力があり、頭も良いが故にその技術を社会より先に咀嚼し、行動してしまった。野中さんの本にも、『(加藤さんは)「俺のメールを見てみろ」と私に言ったものだ』という一文がある。

 実は私は、ちょっと違う意味でネットに狂わされたもう一人の人として、ソニーの出井さんを考えているのです。彼は手元に届いたビジネス・ウィークで「ワースト経営者」に選ばれてしまった。逆にフォーブスでは松下の中村さんの評価が高かった。

 これには異論がある人がいるかもしれない。しかし、「digital dream kids」という標語を見た瞬間に、「ああ、ソニーは、そして出井さんは高揚しているな」と私は思った。この標語の出始めのころです。「デジタルで夢を見る子供達」とは、なかなか優れた標語だと思う。しかし、その夢が現実の世界に降りて来るには凄い時間がかかる。

 当時彼が出席した講演会やシンポジュームに何回も出席していたのですが、今でも鮮明に覚えているのは、デジタル技術が産業界に及ぼす影響を記者が聞くと彼は必ず、「あなたはそんな呑気な質問をしているが、これはあなたの業界の足下だって揺さぶる話しなのですよ....」と記者を逆に脅すように話していた。これがすっごく印象的だったのです。そうなんだが、そこまで強調する必要はないだろう、と。新聞社もそんなことを言われなくってもデジタル技術は徐々に入れている。

 ソニーは、デジタルで夢を見ようとした。しかし、良い言えば先を見すぎていた、悪く言えば夢に踊らさせて現実が見えていなかった。多分このギャップにどこかで気づいたはずです。あまり評価もしていなかった液晶やプラズマのテレビ技術が世の中に受け入れられるのを見て、焦りもあったはずだ。

 ソニーが打ち出した一つの結論、それはデフレ対策という意味もあっただろうし、「アナログ技術への回帰」の気持ちもあったのでしょうが、けじめとして出てきたのがクオリアだったという気がする。「digital dream kids」に対する自らのアンチテーゼとして「クオリア」を作った。

 しかし、クオリアの一製品である016のカメラには欠陥があったことが公表されている。一品38万円のカメラ。故障など出てはいけない筈のものです。つまり、ソニーは品質も疑問にさらされる事態となっている。もともとソニーの製品は立て付けが悪い、よく故障する。

 政界と産業界で「出色」「異色」と言われた二人の優秀な人間、それを狂わしたのがインターネット、もっと広い意味でのデジタル技術だとすれば、ネットやデジタル技術は罪作りなような気もする。しかし重要なのは、そういう犠牲者を生みながらも、この技術は世界を徐々に、そして確実に変えるだろう、ということだ。この二人にも fight back のチャンスがないわけではない。それが救いですが。

伊藤洋一氏のホームページ 2004年1月10日のデイバイデイ


(私のコメント)
伊藤氏のホームページは1996年の7月からで私のホームページより1年先輩になります。インターネットがパソコン通信と違うところはホームページが持てることだった。しかしながら当時は電話代がかかりネットサーフィンなどしていたら月に数万円の電話代がかかってしまう時代だったので、ネットにホームページを開く人も少なかった。

私の当時の電話代も2万円から3万円もかけていた。株式情報を仕入れるためでしたから、株で儲けて必要経費として支払うと割り切らなければならなかった。現在では月に3千円そこそこで出来るようになったのでだいぶ普及してきましたが、ネットの敷居はまだ高く一般大衆のものとはまだなっていない。テレビみたいにスイッチを押せばすぐに出来るようでないと大衆レベルまでの普及は難しい。

政治家も最近ようやくネットの認識も広まってきましたが、お年寄りたちのネット普及が低いと言うことで、本格的ではない。加藤紘一議員も日頃からネットを利用していれば、ネットの利用者が極一部しかいないことが分かっていたはずだ。7千万人の有権者のうちでネットを利用している人は数百万人に過ぎない。まだ十分の一にも満たない。

だから加藤紘一議員がネットを過信して失敗したのも時代が早すぎたのだ。今から考えれば森首相が野中広務から辞任の圧力をかけられても、なかなか辞任しなかったのは今辞任すれば加藤紘一に首相の座が行ってしまうからであった。どうせ辞任するなら同じ清和会の小泉純一郎に禅譲することを考えていた。思惑通り加藤の乱が失敗し、橋本龍太郎も総裁選で馬脚を現すことにより、同じ森派の小泉氏に首相の座を譲ることが出来た。森喜朗は首相としては無能でも政局は玄人だ。

そのおかげで森派は衆議院自民党では最大派閥になることが出来た。加藤の乱が失敗したのも野中広務をあてにして、ネットを信用しすぎたためだ。おそらく、じっとしていれば森首相の自滅を待っていれば首相が転がり込んできたことだろう。当時森首相に対抗していたのは加藤紘一しかいなかった。

近い将来、ネットが政治言論活動の主力になることだろう。だから加藤の乱が失敗したところでネット時代の先駆けを加藤氏がした事になる。しかしネット人口はまだ僅かであり、ユーザーも若い年代に偏ってそれも男性が圧倒的で女性のユーザーは五分の一ほどだ。だから政策主張も革新的で過激になっている。

ネット先進国の韓国では、30代のネット世代がノ・ムヒョン政権を誕生させた。日本もこれからネット世代が増えるに従い、ネットを利用した政治家から首相が誕生してくるのは間違いない。しかし自民党議員でネットを有効に利用しているのは僅かで、民主党の若手のほうがネットを利用している。だから加藤紘一のやり方は正しかったが時期を早まりすぎたのだ。

私にしてもインターネットの可能性は認めても、、実際にどのような形で生かして行くべきか試行錯誤の段階で、テレビを超えるメジャーなメディアとなるためには、数多くの試行錯誤を繰り返さなければならない。情報をやりとりする媒体としては新聞やテレビよりもはるかにネットのほうが早くて質量共に優れている。日本はそれを活かしきれる人材の養成にネックがあり、私の「「株式日記」のような政治的な言論サイトはまだ非常に少ない。




女子十二楽坊のバックには、中国政府が付いている
「中国版美女軍団」の政治利用とNHKへの政治工作


2004年1月10日 土曜日

◆女子十二楽坊 vs. 台湾独立〜「中国版美女軍団」の政治利用

中国には日本と違って、言論の自由や、職業選択、居住移転の自由のような基本的人権がない。それは、姚明の稼ぎを中国の官製団体が歩合制で巻き上げていることからも明らかだ(03年11月30日放送のNHKスペシャル『地球市場・富の攻防(9)最強商品・スーパースター』)。
となると、最近中国が日本に送り込んで来たミュージシャン、女子十二楽坊も中国の「官製アイドル」であると見て間違いない。

そもそも歌手でもない彼女らが03年大晦日のNHK『紅白歌合戦』に出場したというのは、おかしいではないか。
「歌わなくても出場していい」のなら、日野皓正だって国府弘子だって、極端な話、N響だって出場資格があるはずだ。インターネット上の海賊版ファイル交換システムやパソコン用CD-Rの普及で、ジャズやクラシックの演奏家もみんなCDが売れず収入が減っているのだ。『紅白』という日本最大の宣伝機会を得られるなら、出たい演奏家はいくらでもいる。

半世紀以上続いた『紅白歌合戦』の伝統をNHK側が発案して変えることはまずありえない(次の年から演奏家の売り込み殺到でパニックになるからだ)。これは「(歌わないけど)出場したい者」の側が、よほど巨大な力を背景に交渉しない限り不可能だ。
もちろん、その「巨大な力」は中国政府以外にありえない。

とはいえ、十二楽坊は中国と日本以外ではほとんど無名だ。今後、ギャラのよさから見て、中国より日本を主たる活動の舞台にすることは間違いない。そうなると、日本国内にいる間は、日本国憲法上の人権が彼女らにも適用されるので、彼女らは日本人と恋愛しようが結婚しようが、また反中国的な言動をとろうが自由…………ではない

彼女らの家族は中国にいる。中国では、犯罪者を刑罰として刑務所に入れる場合は裁判が必要だが、「反革命分子」を労働改造所に強制収容する場合は(刑罰でなく「教育」なので)裁判が要らない。だから、もし十二楽坊のだれかが国外で「反中国的な」言動をとったら、翌日には彼女の親は労働改造所送りになる恐れがある。そして、このことがわかっているので、国外在住の中国人は言動を慎むのだ。

映画『ラストエンペラー』の女優ジョアン・チェンが、星条旗に忠誠を誓って(星条旗が象徴する、中国にはない「自由」がほしくて)米国籍を取ったくせに「アメリカのパスポートのほうが海外で活動しやすいから国籍を変えた」などとウソをつかざるをえないのは、彼女がいみじくも述べているように両親が上海にいるから、また、彼女の祖父が文革時代に弾圧されて自殺に追い込まれており、中国の人権弾圧のこわさを知っているからだ(朝日新聞99年8月28日夕刊1面)。

●中国版美女軍団●
それでも、どうしても自由に目覚めて亡命などの反中国的行動をとる者が十二楽坊のなかから出たら、どうするのか? とくに外国人と恋愛した場合はそうなる可能性が高い。

が、対策は簡単だ。日本で活躍して有名になっているのは十二楽坊の「全体」であって、個々人ではない。もし、メンバーのなかに反中国的な傾向のある者が現れたら交代させればよい。いくらメンバーを入れ替えても女子十二楽坊という「ブランドネーム」は変わらないから、こういうグループは一度デビューしてある程度の知名度を得てしまうと、メンバーを入れ替えながら、半永久的に活動を続けることができるのだ。

十二楽坊の産みの親、王暁京プロデューサーはかつて中国ナンバーワン・ロッカー、崔健を日本に売り込もうとして失敗した経験があるので(人民日報Web版03年12月22日)おそらく十二楽坊については「モーニング娘。」を手本に戦略を練ったに相違ない。
(^^;)
絶対に反国家的な言動をとる心配がなく、国外ではいつも団体で行動する、となると、なんとなく北朝鮮がしばしば韓国に送り込む「美女軍団」と似てなくもない。もちろん「中国版」のほうが魅力があるのは確かだが。

十二楽坊の結成は01年。その中国国内でのデビューコンサートは、北京五輪開催決定の直後だった。
もちろん十二楽坊のプロデュース自体は「世界第2の音楽市場を制覇したい」という王暁京のビジネス上の野心から出たことは間違いない。が、すべての芸術活動は「国家や人民の利益に反しない」範囲内で行われるよう中国共産党が指導し制約していることもまた、中国の政治体制から見て間違いない。

たとえ中国政府がデビュー当時の十二楽坊になんら政治的価値を見出していなかったとしても、台湾が独立の動きを強めたときには、確実に彼女らの利用価値に気付くはずだ。

はたして彼女らは日本の世論を説得できるだろうか? 郭泰源に、台湾に勝てるだろうか?

筆者が中国政府の対日外交責任者なら、王暁京に命じてメンバーの1人を入れ替える( http://news.searchina.ne.jp/topic/005.html)。新メンバーは(演奏能力より)
日本語会話力と容姿と、「党と国家の方針」に対する理解力とを重視して選び、彼女だけは単独で日本の雑誌の表紙やグラビアにどんどん登場させ、TVの娯楽番組にも精力的に出演させる

その場合、台湾側はけっこう苦戦するだろう。

◆女子十二楽坊は実は13人だった

 女子十二楽坊のメンバーは実は13人だった。2日、東京・日本武道館で行われた公演のアンコールで、初めて13人全員がそろって演奏した。関係者によると彼女たちは中国の音楽楽団に在籍し、13人でチームを組んでいた。中国での仕事と重なったりしたため、日本ではメンバーを交替して12人で演奏してきたという。この日は「世界に一つだけの花」「川の流れのように」など日本の楽曲を含む全21曲を1万人のファンに披露した。琵琶を演奏したジャン・シュアンは「昨年はたくさんのファンに愛され、素晴らしい経験をしました。武道館で1年のスタートを切れるのはとても幸せです」と
日本語であいさつした。4月1日の神奈川・よこすか芸術劇場を皮切りに全国20カ所29公演の全国ツアーがスタートする。(日刊スポーツ)
[1月3日10時0分更新]

(私のコメント)
私の1月1日の日記は紅白歌合戦を取り上げました。そこでも韓国や中国のアーティストが出場していることをとり上げた。これは偶然ではなく、韓国や中国の日本に対する文化戦略である。中国公安部による日本の政界や財界に対する政治工作がハードな秘密工作なら、歌やドラマによる日本国民へのイメージ操作はソフトな秘密工作といえる。

12月31日にもアメリカのソフト戦略として英語と歌手のマドンナについて書きましたが、アメリカの文化戦略の衰えについて、マドンナに続く世界的スーパースターが出てこなくなった背景にはアメリカ文化の衰えが影響しているのだ。映画やドラマも中国や韓国のものが増えてきました。先日のNHKの「クローズアップ現代」でも韓国の文化戦略についてやっていました。

このように日本周辺の諸国は文化を戦略として日本に仕掛けてきている。最近日本のテレビでも韓国ドラマが放送されていますが、日本のマスコミは日本で大評判になっていると書きたてた。大評判と言うのだからテレビの視聴率が10%以上あったのかと言うとそうではない。おそらく1%もなかったであろう。それでも日本のマスコミはヨイショして書く。日本のテレビ業界に韓国の工作員が入っているからに他ならない。

べつによく出来た音楽や映画なら政府機関が売込みをかけなくとも日本でヒットしているはずだ。香港映画などもヒットしたものがあるし、BoAなどの日本向けに作られたアイドルもヒットしている。おそらく女子十二楽坊も日本市場を研究して作られたものだろう。だから日本の楽曲もレパートリーに含まれている。

ところが日本政府は文部省も外務省もこのような文化戦略をとっていない。文部省の文化戦略というと相撲とか歌舞伎ばかりを宣伝して、日本の現代文化についてはほとんど理解がない。アニメなどの文化も欧米で評価されて逆輸入されている始末だ。もっとも東大出の役人達にアニメやJ-POPのことなど分かるわけないのだが。

私も女子十二楽坊のCDを買ってみましたが、やはりルックスが売り物のアイドルグループだ。だからテレビなどでは評判になるだろうし、メンバーもモーニング娘のように入れ替えて人気を保つだろう。後は曲のアレンジを洗練させる必要があります。編曲自体がまだ少し野暮ったい。

このようなソフトパワーの韓国や中国の台頭は好ましい現象だ。NHKの「クローズアップ現代」でも韓国商品のイメージアップに繋がっていると解説していました。日本でも映画やドラマでも優れた作品を作り出して、海外へ売り込みを図るようにすべきだろう。ところが日本人はこのような自己をアピールすることが苦手であり、宮崎アニメなどもヨーロッパでは受賞などして評価されても、アメリカでは成功しているとは言えない。売込みがへただからだ。




リップルウッド1兆円超ボロ設け…新生銀2月上場
日本政府はいつまでアメリカに貢ぎ続けるのか


2004年1月9日 金曜日

◆長銀破たんから5年、売り出し価格1000円以上

「上場益1兆円」の野望がついに実現−。新生銀行は8日までに、2月19日を予定日として東京証券取引所に株式を上場する方針を固めた。一時国有化された銀行が再上場するのは初めて。

 同行は平成10年10月に経営破綻し、一時国有化された日本長期信用銀行をわずか10億円で買い取って設立。米投資会社リップルウッド・ホールディングスが経営権を握り、経営再建を進めていた。

 売り出し株式数は発行済み株式の30−50%に相当する3億−4億株程度となる見込み。売り出し価格は未定だが、市場関係者には「1株当たり1000円以上」との見方があり、売却額は数千億から1兆円に上るとみられる。

 破綻から5年、新生銀は国に劣化した債権を買い取らせる「瑕疵(かし)担保条項」の特約をフルに行使。行使実績は昨年5月までに累計321社、1兆1702億円に達する。融資先へ強硬な貸し剥(は)がしを迫り、そごうやマイカル、ライフ、第一ホテルなど大企業を次々と破綻に追い込んだ。

 「生殺与奪の権利を最大限に利用し、融資先が破綻しても国が肩代わりしてくれるから、自分は無傷。だから強引な取りたてが可能で、“濡れ手でアワ”の再上場」(大手銀関係者)など恨み節も聞かれた。

 一方、投資銀行業務や個人取引業務に力を入れ、収益力を強化。平成15年9月中間決算では最終利益が318億円となり、経営立て直しが進んできたことを示していた。

ZAKZAK 2004/01/08

◆米政権へ最大の貢ぎ物 東京新聞 1月7日朝刊

財務省によると、昨年初めから年末までに介入した額は約二十兆円だ。これは過去最高だった一九九九年の三倍近い額だ。しかも今年は介入枠を、現行の七十九兆円から百四十兆円まで増やす。そこで同省国際局為替市場課の山崎達雄課長に「ストップ円高」の決意を聞くと。

 山崎課長はまず「過去最大の介入枠にしたのは、昨年過去最大の円買いの動きがあったからだ」と円高阻止に向けた強い姿勢を示す。

 同時に「外国為替取引は、世界全体で一日一兆六千億ドルが動いている。これに百億ドルの介入をしても、為替相場を操作するのは不可能だ。日本の投入額は大海の中の一滴にすぎない」と言いながら説明する。

 「(介入枠拡大が)けん制と受け止められるのは結構なことだ。投機筋には、『下手に円に手を出すとやけどするよ』という圧力になる。一方、国内の企業関係者には安心感を与え、設備投資が活発化するなどの効果がある。(介入の目的は)市場に心理的影響を与えることにある」

 さらに「外国からは、この手法を『ずるい』という声も出ているようだ。でも、こうして政府は国民の損失を防いでいる」とも。

■短期国債売り米国債を購入

 介入に使う巨額資金の出どころは。この疑問に同課長は「税金と思っている人もいるがとんでもない。為券(外為証券)という短期国債を機関投資家(生保など)に買ってもらう。この資金でドルを買って、米国債を購入している」と解説した上でアピールする。

 「短期の為券の金利は極めて低いが、米国債はそれより高い。だから運用益が出ている。確かに、一ドル三百六十円時代に買った米国債もあって、昨年三月時点で六兆円の評価損が出てるが、これはあくまで帳簿上での損だ。この額以上の積立金もある」

(中略)
一方、UFJ総合研究所の五十嵐敬喜調査部長は、購入したドルの行方に注目しながら問題点を突く。

 「買ったドルのほとんどは米国債に投資されている。いつでも現金化でき、少なくとも満期には元本が保証されている米国債で持っているのが安全だからだ。だが、外貨準備という名目で買ってはいても、増えれば増えるほどリスクも高まる」

 「今でも、残高は六千四百億ドルで、外貨準備としては世界一だ。日本の資産でもあるが、国債を発行して調達した円で買っているので、反対側には負債がある。ドルが下がれば、資産の価値も目減りする。元になる金額が大きければ大きいほど、円高が進んだときの目減りリスクは大きい」

 第一生命経済研究所の熊野英生主任研究員は「昨年二十兆円を投じたが円高は進んでいる。ただ、もし介入しなかったらさらに強烈な円高になった可能性もある。判断は難しい。株価は円高に反応して落ちるので、輸出産業のダメージもさらに広がったかもしれない」と介入はやむを得ないとの認識を示す。

 ただ熊野氏は「昨年の米国の証券統計を見ると、一月から十月の間で米国の海外での長期国債購入者の49・6%が日本でダントツだった。二位の英国は14・7%、三位の中国でも10・7%にすぎない。購入者は日本政府とみられている。これは日本のドル買い介入で米国の財政赤字を支えている構図だ。ブッシュ政権に対する日本の支援で最も重要なのは、自衛隊のイラク派遣などではない。米国債を買っていることだ」と指摘した上で、歯止めのないドルの買い支えにくぎを刺す

 「もし今後、百四十兆円の枠を完全に使い切ると、対外純資産百八十兆円のうち七、八割がドル資産になってしまう。ドルが暴落したときのリスクがはねあがる。そもそも対外純資産は、貿易黒字として積み上げたものだ。介入は必要だが、国民の資産に対するリスク管理も考えなければならない」


(私のコメント)
新生銀行のことについては何度か日記に書いてきましたが、予想外に早く1兆円上場をすることが決まりました。5年余りで10億円が1兆円となって返って来るわけですから、最初からリップルウッドに1兆円を差上げたのも同じだ。何故リップルウッドが長銀を買収したのかも不透明で説明責任はなされていない。瑕疵担保責任なども後になって明らかにされたもので、柳沢金融担当大臣はアメリカに脅されたと言われている。

これはモデルケースの一つにすぎず、第二第三の新生銀行がこれから次々上場される。あおぞら銀行や東京スター銀行だ。いずれもハゲタカ外資に買収され、不良債権は日本政府がつぎ込んだ金で処理されている。当初の外資のふれこみでは企業再建技術に優れているからと言うことだったが、何のことはなく、単に経営姿勢がドライなだけで、特に優れた経営術を持っているわけではない。だからこそ再上場を早くして資本を回収しようとする。

アメリカ政府は日本政府を脅しつけて、やりたい放題のビジネスをしている。ブッシュ大統領自ら日本の首相に不良債権を早く処理しろと圧力をかけていたのが良い例だ。商取引なら合法的に行われているように見えますが、政治的圧力に屈して破格の値段でアメリカ資本に売られ、高値で買い戻しさせられればこれはれっきとした強盗だ。1兆円がリップルウッドに強奪されたのだ。

いつからアメリカはこのような強盗国家になったのか。たぶんソ連の崩壊前後からだろう。それ以前ならあまり悪どい事をやれば共産勢力に追いやる事になりますが、現在では泣き寝入りするしかない。イラクにしてもアメリカに侵略されることもなかっただろう。現在のロシアや中国ではアメリカに対抗できず、アメリカの一極支配は完成した。

日本が去年だけでも20兆円ものドルの買い支えしているのも、そうせざるをえないからだ。円高が日本の輸出産業に打撃を与えると言いますが、輸出産業も生産拠点を海外へ移していて直接の被害は少なくなっている。政府が為替介入をしてもリスクを政府が負うだけで意味はない。そこまでして日本政府はドルを買い支える必要がどこにあるのだろう。

日本は円と債券が異常に高く株式だけが低迷している。ところがアメリカは株と債権が高くドルだけが低迷している。資本の流れからすれば通貨、債券、株式と連動するはずだ。為替相場から見ればドルの流失は株式や債券の下落になるはずですが、その長期国債を日本が49%も買っている。英国や中国は十%台しか買っていない。日本が買わなければ債券は暴落し株式にも連動して暴落する構造になっている。

日本は円高なのですから債券も高い、ところが株式だけは安い。利回りから見ても株式のほうが高いくらいだ。これは国内の景気が不振なことと、政府が株高政策をとらないせいだ。バブル潰しのためにとられた税制がそのまま残っている。アメリカがバブルを潰さないように努力しているのに、日本の財務省や日銀はバブル潰しに懸命となったのはなぜか。

マスコミが騒いだせいと日本の官僚が無能だったせいですが、バブルを潰すことの弊害を認識していなかったせいだ。だからアメリカは戦争を始めてまで株や不動産の暴落を防いでいる。債券だって日本に一手買いさせて暴落を防いでいる。日本政府は国内経済の事よりアメリカ経済のために働いているようだ。国会議員がいくら騒いだところで小泉首相や竹中大臣が、アメリカばかり向いて政治をしているからどうしようもない。

日本が買い込んだ長期の米国債を売り払うことは出来ない。その分はアメリカに献上したことになる。それが去年一年だけで20兆円だ。その分はアメリカへの税金として納めたのだ。だからこそ私は日本はアメリカから独立すべきだと主張しているのですが、日本国の税収の半分もの金額をアメリカに支払っている仕組みを誰も指摘しない。

どっちみちドルと米国債は紙切れとなって日本に帰ってくる。その損失は日本国民への税金として請求されてくる。保険も年金もアメリカへ投資された分はまるまる損害となる。日本の政治家が愛国者ならその金を日本の経済再建のために使ったはずだ。ドルの買い支えに使われるより公共投資のほうがよっぽどマシだ。ところが小泉・竹中内閣は日本のことよりもアメリカ第一なのだ

アメリカによる世界経済支配の終焉 田中 宇





『アメリカからの“独立”が日本人を幸福にする』
「アメリカはイラクで勝つことは出来ない」


2004年1月8日 木曜日

アメリカはイラクで勝つことはできない

戦争を仕掛けることは敗北につながる。20世紀が世界の国々に教えたのは、まさにそのことだった。その意味で、歴史は根本的に変わっている。19世紀までは、大規模な軍事行動によって、大きな国家的利益を達成することが可能だった。しかし、いまはそれができなくなっている。われわれの時代には、地域的な紛争はおそらく続くだろうが、外国の領土に対して帝国主義的支配を行なおうとする動きは、大きな災いを招くものと理解されているのである。

ジョージ・W・ブッシュ政権は明らかに、このことを理解していない。2003年、アメリカはイラクに攻撃を仕掛けたが、アメリカは最終的にイラクで勝利することはできない。決してできない。そして、それがもとで、世界の大国としての権威は低下していくだろう。これはかなりの確信を持っていえることだ

いま、アメリカ人も非アメリカ人も、「今回のアメリカほど強大な国は、これまで存在したことがない」といっている。だが、 彼らはあることを見落としている。ブッシュ政権のこのところの行動は、「国家安全保障」についてのワシントンの公式の考え方 18世紀で止まったままのように見える古い考え方 が、今日の世界の現実とどれほど遊離しているかを示している、ということだ。

大規模な戦争は時代遅れだということは、日本人が第2次大戦以降、心の底から感じてきたことだ。それだけに、日本政府がアメリカのイラク占領を支援するために自衛隊を派遣すると約束したのは、実に皮肉である。日本の人々は、イラクに兵士を送っているほかのすべての国が、悲惨な結果をもたらすこの間違った企てに参加する愚かしさを理解するとき それは近いうちにやってくるはずだ まで、自衛隊のイラク派遣が先送りされ、為政者たちがこの約束をすっかり忘れてくれることを、ただ願うだけだ。イラクヘの自衛隊派遣という約束を破ることは、日本の国益に大いにかなっているのである。

なぜなら、イラクは出口のない泥沼だからだ。イラク駐留のアメリカ軍に対する度重なる攻撃は、フセイン政権の残党だけによるものだというワシントンのプロパガンダを信用してはいけない。アメリカの占領に対するイラクの抵抗勢カは、フセイン政権の残党だけではなく、イスラム・ナショナリストと、植民地的立場を受け入れるの を拒否するイラク人たちも加わっているのである。

この抵抗運動は激しさを増しており、イラク全土に拡大しつつある。外国人がイラクから出て行くまでは、抵抗がなくなることはないだろう。イラク人の大多数が、サダム・フセインによる専制統治が終わったことを喜んでいるだろうが、それでも彼らはアメリカに支配されることを受け入れてはいない。ある国の国民が外国による占領を受け入れるとしたら、それは自国のリーダーが相手の国を先に攻撃し、そして敗れたときだけだ。

今回のイラクは、こうしたケースではなかった。アメリカ人が何度となくイラク駐留について、第2次大戦後の日本やドイツを引き合いに出してきたことは、彼らが世界や歴史について、いかに無知であるかを示している

イラクの抵抗勢力による攻撃は、明確なメッセージを伝えている。占領軍や占領当局の近辺にいる者はもちろん、「復興」を支援している者も、人道支援のNG0の人々も、誰ひとりとして安全ではない、というメッセージである。外国の軍隊はどれもみな、たとえ国連のプルーのヘルメットをかぷっていようと、彼の地では無法な占領当局の協力者と見なされるだろう。

イラクの抵抗勢カが次第に組織を整えていく中で、外国の兵士はすべて、銑弾や爆弾、死を招く破壊活動の標的にされ続けるだろう。イラク侵攻によって帝国主義に突き進むというアメリカの企ては、歴史を知らない素人によって設計されたもので、悲劇に終わるのは目に見えているのだ。

米軍兵士の士気はひどく低下しており、恐怖から、あるいは威嚇という犯罪的な、間違った戦略の一環として、村々を破壊したり、罪もない人々を殺裁したりし始めている。こうした状況をよく知っている人たちは、ベトナムでのソンミ村虐殺事件(ベトナム戦争中の1968年、アメリカ軍はソンミ村で女性や子ども、老人を中心とする504人を虐殺した)のようなことが行なわれるのではないかと心配している。

政治的犯罪ともいうべきこの大きな誤りは、あまりにも悲劇的だ。プッシュ政権がイラクに留まる道を選んでも、この泥沼から逃げ出す道を選んでも、どちらにしてもイラクの混乱と中東地域のさらなる不安定化という悲惨な事態に立ち至ることになる

私たちの世界を変える力を最も備えている国の政府にとって、イラク問題は関心事項のトップにくる課題ではない。ホワイトハウスの戦略策定者たちには、イラクを含む他のどんなものよりも優先される明確な目的がひとつある。ジョージ・W・プッシュの再選である。

これはすなわち、2004年の晩春ないし初夏には間違いなく、殺傷される危険性がある地域には米軍兵士は多くは残っていないだろう、ということだ。アメリカ国民が、米兵の犠牲者を増やし続ける大統領を選ぶとは思えないからだ。まやかしの暫定政府がつくられて、イラク人への「主権」返還という茶番が行なわれるだろう。その茶番には、新たな多国間主義と国連の関与という、これまた茶番がついてくるかもしれない。大幅に人員を削減された米軍兵士は、新たにつくられた要塞のような堅い守りの軍事基地の中に引きこもることになるだろう。

アメリカのメディアは9.11以降、プッシュ政権にとって致命傷になると思われる疑問をぶつけることを避けてきた。そして今度は、米軍部隊の撤退は民主化への第一歩であり、アメリカはその任務を果たしたのだという印象を生み出すのにひと役買うだろう。 しかし、世界のほかの国々は、 アメリカの弱さを強く心に刻むことになるだろう

大きな力を維持するためには、ひとつの秘訣がある。潜在的な敵国を抑え付けるために、その力を実際に使ってはいけないのだ。「あれほどの軍事カを行使されたらどう なるか」と想像することで、他国はその大国に従うのである。しかし、いじめっ子のように実際に力を振り回したのでは、尊厳を失ってしまう。

もっと重要な点は、アメリカがいまやその限界を露呈したということだ。イラクの状況は手に負えなくなっている。プッシュの取り巻きたちがやりたいと公言してきたこと アラブ世界に民主主義を押し付けること を、ワシントンは達成することができない。アラブ世界に民主主義を広めるのは、もちろんすばらしいことだが、軍事力によってそれを実現するのは不可能だ。

ラクに留まるならば、アメリカに対する憎悪が高まって、イスタンプールのイギリス領事館爆破事件のような、イラクの外でのテロ活動が多発することになるだろう。一方で、イラクから撤退しても、アメリカの軍事力の信頼性は大きく損なわれるに違いない

北朝鮮の金正日が、「アメリカの軍專カはこの程度のものか」と思ったとしたら、それがどういう影響をもたらすか、想像してみていただきたい。北朝鮮はいうまでもなく日本のすぐそばにあり、日本人にとっては、もちろんイラクよりはるかに気がかりな国だ。あの閉鎖的な国の奇妙な脅しの習慣は、日本の国民全体の心理に、過去30年ほどのあいだに起きたどんな出来事よりも大きな衝撃を与え ている。日本の一般市民が拉致されで、あの恐ろしい国に連れ去られることがあるとわかったことで、対朝感情はさらに悪化している。

北朝鮮問題はイラク問題とつながっているが、その理由は、ジョージ・W・ブッシュが両国を「悪の枢軸」に入れたことだけにあるのではない。このつながりは、日本にとって極めて重要だ。それは次のようなきわめて単純な言葉でまとめることができるだろう。

アメリカの現政権は、イラクでどう物事を進めれば安全な結果が得られるのかわかっていない。同様に、北朝鮮の政権が恐ろしい行動に出るのを防ぐためには、どう対処すべきなのかもわかっていない。北朝鮮の場合は、イラクと違って多少は希望があるかもしれないが、その理曲はアメリカ以外の国、たとえば中国にあるのである。(P6−P12)

カレル・ヴァン・ウォルフレン著 アメリカからの“独立”が日本人を幸福にする


(私のコメント)
イラク問題を考える上で出発点を、アメリカがイラクで勝てるかどうかと言う点から始めることが重要な意味を持つ。アメリカがネオコンが考えているような完全な勝利を得るとするならば、勝ち馬に乗ると言う意味で自衛隊派遣も意味のあることになる。しかしそんなことがありえるのか。イラク国民が親米的になり、抵抗の意志を示さなくなる事はありえない。

先日、キッシンジャー博士のインタビューを載せましたが、ベトナム戦争の教訓は生かされていないようだ。アメリカ軍はベトナム戦争では軍事的に負けてはいなかった。しかしアメリカ国内の反戦運動の高まりから、ジョンソン大統領は引退をせまられ、政治交渉で和平が成立しアメリカ軍は撤退した。軍事的に踏みとどまってみたところでアメリカ本国のダメージに耐えられなかったからだ。

現在のアメリカ国内の状態はベトナム戦争当時より脆弱になっている。徴兵制は廃止されイラク駐留している陸上部隊の交代時期が来ているが、そのやりくりがつかなくなっている。どうしてもイラク駐留軍を現在のまま維持するには、選抜的な徴兵制を復活させる必要があります。アメリカ国民はそれを支持するだろうか。

アメリカはイラクに駐留しても地獄、イラクから撤退しても地獄という最悪の選択に踏み込んでしまった。妥協の産物としてイラクの主要なポイントに、強固な軍事基地を建設してそこに閉じこもる作戦をとる可能性があります。しかしそれではゲリラ兵を根絶やしにすることは出来ない。ゲリラ側も自由に行動できるからだ。

イラク全土を完全に制圧するには少なくとも40万の兵力が要ります。しかしそれは無理だ。それでは完全撤退すれば良いのかというと、それではイラクがテロリストの巣窟になってしまい、周囲の国からの干渉で内乱状態になってしまう。アメリカ軍としてはアフガニスタンのように統治することは放棄して拠点だけ守るしかなくなる。最近のニューズウィークではイラクの状況を次のように報じている。

11月、米軍はバグダッドやティクリートでゲリラ掃討作戦を開始。障害物をブルドーザーでつぶし、反米勢力の拠点とみられる農家に猛爆を加えた。ときには誤爆もあった。そして圧倒的な火力に頼るその戦法は、ベトナムの二番せんじにしかみえなかった。
 同時に米陸軍は、要塞に立てこもるようになった。バグダッド北東のバクーバーにあるウォーホース・キャンプでは、軍用滑走路の周辺に土の防壁が築かれ、有刺鉄線が張りめぐらされている。寝るときもヘルメットと防弾服は欠かせないありさまだ。
 米軍のキャンプ内には、ピザハットやバーガーキングまで登場。敷地内を移動するバス路線が、9本あるところもある。ベトナム戦争中に米軍最大級の前線基地があったダナンを思わせる光景だ。
 キャンプから車で外出するときは、攻撃を回避するため時速100キロ以上のスピードで道路の真ん中を突っ走る。爆弾を隠しやすい道路周辺の木々は抜き取られ、ヤシの木が美しく並んでいたバグダッド空港に通じる道も、今ではすっかり殺風景になった。
 こうした対策やゲリラ掃討作戦のおかげで米軍の死者は、11月の1日平均約4人から12月には1人程度にまで減った。だが、イラクの人々の信頼を得たからではない。
 「アメリカ人は自分の身を守ることしか考えていない」と、イラクの人々は不満をこぼす。市街などを巡回する兵士の数は、11月には1日1500人だったが、12月は500人に減らされた。


このような状況がしばらく続くことになるのだろう。日本の自衛隊も鉄条網に遮られた基地の中で駐留するようですが、一日3万円の特別手当が出るそうだ。へたに市街地に出れば襲撃される危険性があるから外出もままならず、復興支援もどの程度できるのだろうか。

今のところイラクゲリラを支援する国はないが、石油の宝庫であるイラクが放置されるはずもなく、徐々にゲリラ勢力を支援するところが出てくるはずだ。だからこそイラクのような国は民主政治が出来るはずもなく、サダム・フセインのような強力な独裁政権でないと統治は難しい。結局アメリカはイラクを放り出すことになるだろう。




車の事故「夫が」計画…故ダイアナ元妃、不安を記す
最近、仏から米英の陰謀が暴露されるのは何故か


2004年1月7日 水曜日

アメリカ国内のマスコミ・ジャーナリズムが、政府の干渉を受けて自主規制しているせいか、米英などの国内情報のすっぱ抜きがフランスから暴露されるニュースが相次いでいる。CIAの内幕もそうだし、アポロ宇宙船の月面着陸疑惑もそうですが、ダイアナ元皇太子妃の暗殺疑惑もフランスから暴露され始めている。この事件もたけしの特番で年末に放送されていたので紙上中継します。

株式日記と経済展望 ダイアナ暗殺はチャールズが計画か?




テレビ東京 「日高義樹のワシントンレポート」
キッシンジャー博士・2004年の予測(2)


2004年1月6日 火曜日

第3部 台湾をめぐる米中対決の危機は遠のいたか

◆三番目の主題は中国です。ワシントンの噂ではブッシュ政権は中国政府と秘密の取り決めを行ったと言われています。台湾海峡では軍事行動を起こさないと言う、台湾海峡の軍事的危機はなくなったと思いますか。

○まず、「取り決め」があるとは思わない。ブッシュ政権はアメリカ軍を動かすような状況の変化は望まないことをはっきりさせただけだ。交渉を通じての変化しか望まないと。同時に、中国も国内政治に集中するために平穏な時を望んでいると思う。新政権が発足して国内の半分の地方政府指導者と全国委員会の7人、16人の共産党政治局員の顔ぶれが変わったばかりだ。調整が大変だ。2004年中国が台湾海峡で対決を望むとは思わない。

◆台湾海峡における軍事的紛争はないだろうと言い続けてこられましたね。台湾海峡周辺のムードはかなり変わりました。ここ20〜30年我々はアメリカと中国が台湾海峡で対立すると考えてきました。その危険は基本的になくなったと思われますか。

○2004年も将来も軍事的対決があるとは思わない。

◆中国の経済状況が良くなり、戦争を望まない中流の人々が増えたからですか。彼らは経済を心配していると以前おっしゃいましたね。

○中国は戦争に訴えても台湾の独立を認めようとしないだろう。だが」「一つの中国」の原則が守られている限り、中国には軍事的行動を起こすよりも他にやる事がたくさんある。

◆台湾をどうするのでしょう。香港のような形を取る。平和的な統一?

○中国が台湾に提案しているのは香港より更に進んだ形の自治領になる事だ。だが、今のところ交渉が行われているわけではない。一方、台湾と中国本土間の経済活動は驚くほど拡大している。上海には30万人の台湾人が住んでいる。台湾は2番か3番目に大きい中国の貿易パートナーだ。両国の経済関係が強くなっていけば政治的にも近くなっていく事は考えられる。

◆資本主義の論理が、台湾の政治と軍事に勝るというわけですね。

○2004年に台湾をめぐる軍事的対決があるとは思わない。アメリカと中国の関係は今も良好だが2004年には更に良くなる。

◆台湾の人も、そう思っていますか。

○台湾には、オリンピックを利用すれば報復を恐れず中国に対抗できると考える人々がいる。正式に独立したいと望んでいる人々もいる。アメリカの問題は、中国の首相が訪米した時にブッシュ大統領が示唆したように議論の的になっている法的地位を変えることなく、事態を平穏に収めるために全力を尽くす必要がある事だ。

◆以前あなたは、政府に対する貧しい人々の反乱を懸念されていましたが今のところ、社会不安を抑える事に成功しているようです。どうやっているのですか、中国政府を良く知っておられますが。

○中国政府の新しい世代は以前の世代とは違っている。旧世代は共産党内部あるいは共産革命で経験を積んだ。だが、今の指導者達は共産主義者ではあるものの、技術畑の出身だ。技術や科学の専門学校を出ているので力を入れるところが違う。次に、彼らは複雑な経済を管理するための更に込み入った問題を抱えている。物事を進めるのが難しくなっている。私の見るところ中国の指導者達は国内を開発し、緊張にさらされる前に世界各国との関係を調整するためにも長い平和な期間が欲しいと考えている。

◆中国についての結論です。政権交代は順調に行われ、混乱は起きず将来に問題はないわけですね。

○近い将来に問題が起きるとは思わない。だが、中国は15億に近い人口を持つ巨大な国家で、地方意識が強い。ある地域で、あるいは何か問題が起きて異常な事態にならないとは言えない。だが、一般的に見れば中国の政権交代は極めてうまくいった。

第4部 ブッシュ大統領は再選されるか


◆アメリカの国内問題について伺います。ジャーナリストや、ハーバード大学の知識人などの間で「ブッシュ憎し」の動きがあるようです。これは30年前に経験された「ニクソン憎し」と同じものでしょうか。

○はっきりさせておくが私はブッシュ大統領が好きだ。彼を個人的に知っているし人間として好きだ。ブッシュ大統領とメディア、特にリベラルなメディアやインテリ達の関係は複雑だ。というのは、ブッシュ大統領がこれまでとは違うタイプだからだ。テキサス出身でインテリと言うわけではない。小さな都市やアメリカ中西部の支持を受けている。従って、インテリ達は彼と同じレベルで意思疎通が出来ないと感じている。だがこれは、40年前にジョンソン大統領にインテリが見せた反応とよく似ている。彼らは、どちらかと言えば否定的に対応した。だが、日本の人々はアメリカの国際的な新聞の記事にだまされてはならない。アメリカの中央部や小さな都市に行けばブッシュ大統領は非常に人気があり支持率は任期の3年目でも60%ある。これは極めて高い支持率だ。

◆大統領の国際関係と外交の能力はいかがでしょう。経験がないという人が大勢います。私は戦争も外交もうまくやっていると見ています。あなたは国際関係の専門家ですが大統領の実績をどう評価しますか。

○彼は大統領になる前も外交政策に詳しいふりはしなかった。経験のある助言者が必要だ。だが、私は彼の行動を高く評価している。テロに対する戦争は我々にとって全く新しい状況だ。他国政府の支援を受けた私的な組織が別の国の安全を脅かすという、これまでの歴史にも先例がない。ブッシュ大統領は、この戦いを断固として遂行している。アフガニスタン侵攻はたやすい決断ではなかった。イラク戦争の決断は更に困難だった。そう考えると大統領はかなり良くやっている。インテリとの意思の疎通と言う点から見るともう少し努力の必要がある。

◆戦争と外交における大統領の成功に驚かれているようですね。去年の今頃、大統領は孤立していました。現在は世界を圧倒しています。

○驚くべき進歩だ。イラクで成功すれば、他の国々が更に協力してくれるだろう。2004年は、ヨーロッパ諸国との関係が大きく改善される。日本との関係はすでに強くこの状態が続くだろう。

◆中国との関係も良好です。

○中国との関係は非常に良い。これまでと比べて最高に良いという人々がいる。確かに非常に良い。中国首相が去年12月にアメリカを訪問した事も効果があった。

◆フランスとドイツを嫌っています。これについて心配されていますか。

○それは2つの違った問題だ。フランスとドイツの立場は少し異なっている。私はヨーロッパ諸国とアメリカが極めて密接な関係を持つ外交政策の中で仕事をした。したがって、意見を述べるのは難しい。だが、ブッシュ政権の2期目にはヨーロッパとアメリカの関係が外交政策の焦点になると見ている。

◆なるほど。ロシアのプーチン大統領との関係ですが良好のようですね。どう評価されますか。

○プーチン大統領とブッシュ大統領の個人関係は非常に良い。だが、ロシアは大変な変動期にある。ロシアはかつて帝国だった。だが、今は1つの国にすぎない。ロシアは共産主義国家だったがもはや主義によって成り立つ国ではない。従って、ロシアの指導者にとって新世界に適応するのは並大抵の事ではない。このため、アメリカとロシアの間に問題が起きてくるのは避けられない。だが、そうした関係だとしてもより良い方向に向かっていると思う。私はブッシュ大統領が2期目を終えた時にはアメリカの外交政策に与えた影響の大きさでトルーマン大統領と比べられるようになると思っている。

◆なるほど。トルーマンは共産主義と厳しく対立し功績を挙げましたが、外交政策では評価されてなかったブッシュも同じですね。ブッシュ大統領は何のために戦っているのですか。何を考えているのでしょう。天然資源、石油ですか。

○ブッシュ大統領はまず世界のテロリストと戦っている。次に、テロリズム、大量破壊兵器伝統的な型にはまらない人間の渇望という新しい現実に適応する国際的なシステムを作るために戦っている。これは構造的なもので、その内容は状況次第だ。

第5部 自衛隊のイラク出動で日米安保は変わるか


◆日本の防衛政策について伺います。予定通りにいけば、日本政府は戦後始めて自衛隊を戦闘地域に出動させます。日本の自衛隊が戦闘地域で期待通り活躍した場合、次に何が起きるでしょうか。

○アメリカ人は日本を歴史的に見ずに戦後からだけ見ている。日本は武装せず、軍事力をもととする外交政策を行わず、数十年にわたって国内の政治と開発だけに集中してきたと。だが、これは歴史にある日本ではない。歴史的に見れば日本は武術を編み出し目覚しい外交政策を実施してきた国だ。従って、2004年以降当然の事に日本の歴史は新たな主張を始める事になる。外国への自衛隊の出動は、今回の場合象徴的行動に過ぎない。なぜなら、1000人の軍隊は大した数ではない。だが、両国の協力関係を象徴するものとして大いに感謝されるだろう。また、日本は政治のない経済大国だという国の内外のイメージを変える事になるだろう。自衛隊出動は重要な象徴的意味を持つ事になる。

◆2004年に自衛隊が出動することに関連しますが、アメリカ軍は拡散しつつあります。つまり、戦闘地域が増えています。もし、朝鮮半島に戦争が起きず、台湾海峡も静かだという事になれば極東から兵力を撤退させなければなりません。その場合、何が起きますか。

○アメリカがアジアから兵力を大幅に撤退させるとは思わない。近い将来には2004年に目立った動きがあるとは思わない。北朝鮮の問題がある。適正な兵力を維持しておかなければならない。それに東アジアに十分な兵力を置いておく必要がある。日米が協力して互いを守るという条約に従うと共に、アメリカの安全保障に対する脅威が出てきた場合に備えるためだ。従って、アメリカ軍の撤退の動きはアジアよりもヨーロッパで目立つだろう。

◆日米安保条約についてですが、もし、日本が戦闘地域で戦闘能力がある事を証明した場合条約を見直すべきだという人が出てくるでしょう。双方が責任を持つ形にするべきだと。今の条約ではアメリカが日本を守っています。そういった意見が強くなると思いますか。

○そういう意見はアメリカでより日本側で強くなるだろう。だが、そうした条件の下に協定が出来たのだから、条約の基本となる国際的条件が変われば、双方が現状に合わせた形にするべく、条約を再定義することになる。だが、関係をなくすべきだといった議論を始めないよう注意しなければならない。有害な中立主義をあちこちにはびこらせる事になるからだ。

◆ペンタゴンの戦略家、ピーター・ロドマン次官補が言ったのですが、

○彼は私のもとで働いていた。

◆そう聞きました。彼は自衛隊の戦闘地域への出動は日本の防衛政策の進化だと言いました進化であれば次の段階があります。日米安保条約を改定し、核武装するという人もいます。進化が始まれば誰にも止められない?

○日本は経済活動と歴史の仲に受け継いできた、より大きな役割を国際的に果たす事になる。日本は将来、更に大きな役割を担う事になる。軍事力で、どれだけの役割を果たすかは状況次第だ。いずれにしろ、1億の人口を持つ国が経済力だけというのは、いかにも不自然だ。従って、私は日本国内で自らの軍事能力が焦点になってくるだろうと思っている。

◆日本は将来、核兵器を持つようになると言いましたが、その時が近づいたのでしょうか。

○日本にはその能力がある。望むなら、すぐにも核兵器を持つだろう。北朝鮮との交渉結果が明らかになった後、基本的な決断がなされると思っている。もし、北朝鮮が核兵器を維持するならば日本は脅される前に、核の可能性を検討せざるを得なくなる。


(私のコメント)
台湾と中国をめぐる問題については、キッシンジャー博士は経済的結びつきから香港よりも独立性の高い自治領として問題が解決する可能性を示唆していますが、台湾では2008年オリンピック前に独立すれば中国は動けないとする見方がありますが、これも危険だろう。逆にモスクワオリンピック前にアフガニスタンを侵略したソ連のように、強引に台湾を併合して中国がオリンピックを開く可能性もあります。

むしろ中国の今後の動向ですが、2008年のオリンピックまでは経済は拡大し続けるとの見方が有力ですが、貧富の格差の増大が暴動騒ぎをもたらし、地域ごとの抗争も強くなり、共産主義と経済発展の共存は難しくなってゆく。

ブッシュ大統領は再選されるとキッシンジャー博士は強気な見方ですが、これもイラク次第で、イラクのゲリラもアメリカの大統領選挙を見ながら抵抗を続けるだろう。いずれにしろアメリカ軍は引くに引けないから、毎日のようにアメリカ兵の死者の報道は続くだろう。キッシンジャーは直接には言ってませんが、キリスト教右派の勢力に支持されて選挙に勝つことをいっている。またデタラメな選挙をやっても再選するかもしれない。

日高義樹氏は最近出した本でもアメリカ軍が日本から撤退すると書いていますが、これはキッシンジャーも他の政府要人も否定している。アメリカの世界戦略が日本の協力なしには成り立たないからだ。しかしながら最近の日本には私のような民族保守派の中から日本はアメリカの植民地であり日本は独立すべきだと言う意見が増えてきたことをキッシンジャーたちは警戒しているようだ。

左翼の反米ならキッシンジャーは中国とも深い仲だから相手にしていないが、日本の民族保守派の反米は伝統的なものだけに、政治家や学者、マスコミを総動員して押さえ込もうとしている。このような反米的保守派が増えてきたのは、アメリカの金融資本による日本の産業支配の動きに反発が起きているからだ。このまま日本経済が座して死を待つ状態ならば、日米安保を破棄せよといった強硬論も出てくることをキッシンジャーは考えるべきだろう。




テレビ東京 「日高義樹のワシントンレポート」
キッシンジャー博士・2004年の予測(1)


2004年1月5日 月曜日

第一部イラクは第二のベトナムになるか


◆今年の予測では、イラク、朝鮮半島、中国、ブッシュ大統領、それに日本について伺います。日本は戦後始めて自衛隊を戦闘地域に出動させます。まず、イラクですが、サダムが捕まった後どうなるでしょう。混乱は収まりますか?

○イラク政府を作るには難しい。イラクは第一次大戦後に作られた人工的な国だ。クルド、シーア、スンニー、それに多数の部族がいて統一政府を作るのは簡単ではない。だが、夏までに政府を作りアメリカ軍の立場は、「占領」から「同意による駐留」変わる。イラクは独立国家になる。だが国内問題が続いてすぐには落ち着かない。統一されるまでには数年かかるだろう。だが、進展するだろう。

◆イラクはシーア、スンニー、クルドなど、3つの国に分割されるでしょうか。

○3つに分割したら、近隣諸国が影響力を強めて介入しようとする。トルコはクルドを心配しているし、南のシーア地域はイランが歴史的な利害関係を持っている。スンニーの地域は南北ともに資源がない。分割は解決策にはならない。

◆30年前、ベトナム戦争の後始末をなさいました。アメリカには、イラクが第二のベトナムになると言う人たちがいますが。

○多くの点で、大きな違いがある。イラクにはベトナム戦争のように助けてくれる国がない。ベトナムはソビエトと共産主義中国が戦争を支援してくれた。多い時には10個師団の組織化された北ベトナムの戦闘部隊が南で戦っていた。イラクはそうしたものがない。外国での戦いという点では同じだが、ベトナムと比べる事は出来ない。

◆ジハードを戦うゲリラが助けるのでは、ビンラディンも逃亡中です。

○数千人を送り込むことは出来る。だが、イラクは砂漠で、ベトナムのジャングルのように隠れるところがない。都市部に行かねばならないが、サダムの事でも分かるように、都市部で生き残るためには住民の助けがいる。これは、情報活動の見地からすると、敵が、どこにいるかを教えてくれる一人か二人の密告者がいれば良いという事になる。歴史的に見ると都市部におけるゲリラ戦は防衛する側が勝っている。

◆これまで、アメリカ軍は都市部のテロと上手く戦っていますか。ベトナムでは手を焼きましたね。

○いや、ベトナムでもアメリカ軍は都市部のゲリラには勝った。組織化された北ベトナム軍との統合軍には勝てなかったが、では、イラク国内の暴動に対してはどうか。実に見事な軍事行動をとっている。当初は暴動の規模に驚かされ、都市部の戦闘については技術を含めて「学習期間」が必要だった。だが、サダムを捕まえたことでも分かるように、今では、上手くやれるようになった。目立った進展が見られるようになるだろう。

◆この状況から素早く抜け出す最良の方法はイラク暫定政府を作る事ですか。

○イラクの人々に、外国人ではなく自分達の指導者による政府に率いられていると感じさせる事が大事だ。暫定政府の設立は必須だが、アメリカの支援は不可欠だ。

◆最後の質問です。イラクの混乱が収まるまでどれくらいかかりますか。

○いつ終わるか、その前に、まずこの春に混乱が最高潮に達するだろう。今年前半は暴動の数が増えるが数ヵ月後、すなわち今年後半には目に見えてゲリラの軍事行動が減り数ヶ月にわたって同じ状態が続くだろう。

◆楽観しておられるわけですね。

○今年の初め、3〜4ヶ月は暴動が頂点に達し、それから急激に減ってゆく。

第二部金正日が暴発し韓国、日本を攻撃するか


◆北朝鮮問題です。ブッシュ大統領は北朝鮮を先制攻撃するでしょうか。やれますか

○やる?事が出来るか?それとも、やりそうか?

◆先制攻撃を、やりそうですか。

○2004年に米軍が朝鮮半島で行動することはないだろう。真剣な交渉に全力が挙げられる。だが、交渉が決裂した時にはアメリカだけでなく関係各国は他の手段を考えざるを得なくなる。

◆核開発施設に対する戦略爆撃の可能性は。CIAのウールジー元長官が提案しているように。

○個別の戦略爆撃は無用だ。話し合いで解決が付かない時には、他の手段で圧力をかけざるを得ないが2004年ではない。

◆「交渉」とおっしゃいました。外交交渉という意味ですね。クリントン大統領が、やろうとして失敗したのではありませんか。

○大統領による交渉は全て同じ結果を目指している。平和的解決だ。クリントン大統領の失敗は北朝鮮が核能力を保持するのを許してしまったことだ。やめさせようと毎年のように金を払ったが、施設を破壊することが出来なかった。北朝鮮は都合が良くなると協定を破り開発を再開した。クリントン大統領の譲歩を利用しただけだ。ブッシュ政権は、そうした協定はしないと思う。ブッシュ政権は協定するなら北朝鮮に核開発をやめるよう強制するだろう。

◆交渉や外交取引だけで核開発をやめさせられますか。

○いくつかの問題がある。北朝鮮は経済的に困窮しており、外国からの支援なしには、やっていかれない。次に日本、中国、アメリカ、ロシアといった主要国が関係している以上、交渉が決裂すれば、重大な結果になる。話し合いが失敗した場合には他の手段がとられる事になる。経済的手段を始めとして、ともあれ北朝鮮は、交渉が決裂すれば重大な結果になることを理解しなければならない。

◆金正日政権を崩壊させると言うのは、秘密工作などで?

○金正日が倒れるのを惜しむ者は誰もいないが、結果がどうなるか分からない手段に頼ることは反対だ。交渉が成功して、北朝鮮が国際的な監視の下、核開発をやめれば、金正日政権の性格も変わるだろう。国を挙げて努力してきた事をやめるのだから。そうなれば10年以内には北朝鮮は変わるだろう。問題は、数年以内にそれが出来るかどうかだ。2004年は、まず無理だろう。

◆6ヶ国協議が行われていますが、北朝鮮は「次は11月だ」と言いながら延期になりました。またもや金正日はゲームをやり始めました。いつまでアメリカは北朝鮮と交渉を続けられますか。

○どのくらい待てるか?

◆いえ、いつまで交渉を続けられるか、

○2つの期限がある。1つは交渉での期限で、6ヶ月だ。6ヶ月〜8ヶ月だ。妥当な期限だ。次は、話し合いがついた場合、その協定を実行に移すための期限だ。この2つが起きなかった場合には交渉そのものが北朝鮮の核開発とそれを隠蔽する手段になってしまう。

◆すると2004年半ば、あるいは年末に再び危機がやってくる。

○必ずしも危機とは言わないが何かが起きる。

◆その場合、中国は北朝鮮問題の解決に手を貸すでしょうか。

○まず、理解しておくべきは中国は我々のために北朝鮮と交渉するわけではないという事だ。中国は北朝鮮の核兵器を破壊する事はアメリカの利害と同じくらい中国の利害に関わると考えているから北朝鮮との交渉に協力している。つまり中国とアメリカは双方共に問題を抱えている。はっきり言えば北朝鮮の核はアメリカよりも日本にとって、より脅威だ。従って、中国は協定に手を貸すだろう。

◆北朝鮮が核開発をやめない場合、日本が核装備する事を中国は恐れているわけですね。

○状況を分析すれば、中国は次のような結論に達せざるを得ないだろう。「もし、北朝鮮が核兵器を保持していれば日本の指導者は北朝鮮の脅威に屈する事を潔しとせず、自ら核兵器を開発し、成功するだろう。」


(私のコメント)
日高義樹のワシントンレポートは毎年の正月にはキッシンジャー博士を招いてインタビューを行っています。今年はイラク戦争中ということで今後のアメリカがどのような手段をとってくるか、ブッシュ政権の政策指南役としてのキッシンジャーの発言が注目されています。さらには北朝鮮問題にも今年は重大な動きがあるだろう。その時アメリカはどのように動くのか、アメリカ外交の裏を知るキッシンジャーの発言をテキストにまとめてみました。

しかしながらキッシンジャーは共和党保守本流の人物であり、最近のネオコン一派とは異なる政策手段を持っている人物であり、ネオコンと保守本流との政策的確執がアメリカ外交を分かりにくくしている。もしネオコンが北朝鮮問題にも主導権を握れば、ボルトン国務次官補などが交渉の実権を握り、必ずしもキッシンジャーの言うとおりにならない。

しかしイラク問題でネオコンがしくじれば、保守本流のキッシンジャーの出番がやってくるだろう。イラク問題もキッシンジャーは強気な見方をしているが、そのとおりになるだろうか。都市部におけるゲリラを制圧するのは出来るだろう。しかしパレスチナを見れば分かるとおり、何十年にも及ぶ抵抗運動を鎮圧することは出来ない。弾圧すればするほどテロリストを生む結果となる。

アメリカは数十年にも及ぶゲリラとの戦いに勝利するとは思えない。キッシンジャーの予測が当たるか私の予測が当たるかは見てのお楽しみだが、当初のイラクゲリラの抵抗を予想できなかった楽観的過ぎるキッシンジャーは、またも予測を外す結果になるのではないか。ゲリラの背後にはロスチャイルドの影が見えるのだが。
(明日に続く)




「たけしの世界はこうして騙された」番組の中の人類
月面着陸はアメリカ政府の捏造であったのか?紙上中継


2004年1月4日 日曜日

(私のコメント)
大晦日のテレビは紅白歌合戦と格闘技の中継に挟まれて、たけしの番組はどのマスコミも取り上げませんが、非常に面白い番組をやっていた。一般の視聴者はこれを見てもお笑いのやらせ番組としてやり過ごしたことだろう。しかしながら考えてみると本当に捏造ではないかと思えてきます。紙上中継として再現しながら日記を書いて見ました。

株式日記と経済展望 アポロ計画はアメリカ政府の捏造であった?




アイン・ランド著 『肩をすくめたアトラス』
アメリカの大停電は何を予言しているのか


2004年1月3日 土曜日

◆アイン・ランド作品紹介 「肩をすくめたアトラス」 藤森かよこ

ダグニーは、無一文から祖父が設立し発展させたアメリカ屈指の大鉄道会社「タッガート大陸横断鉄道」(Taggart Transcontinental Railroad)(以後TTRと記す)の鉄道運行部門担当副社長である。34歳の若さながら、無能な社長の39歳の兄ジム(James Taggart)を歯牙にもかけず、大鉄道会社を運営する。少女時代から、彼女とこの鉄道会社は一体だった。代々発展してきたこの鉄道会社は、人間の可能性と有能さと責任の象徴だった。創業者の孫娘という立場を秘めて、毎夏をすごすハドソン河渓谷沿いの別荘近くにあるTTRの駅の夜勤電話番をアルバイトで勤めるほど、彼女は鉄道の全てを熟知し知悉したがった。大学でも工学を学んだ。

最近、彼女は、銀行家や音楽家や法律家から鉄道技師まで、どの分野においても、なぜか優秀な責任感豊かな人材に限って仕事を辞めて失踪してしまうことが多くなっていることに気がついている。そのために、以前では守られていた物資の納期とか工事の進展とか、鉄道の安全な管理などのシステムが正常に機能しなくなっている。

それに加えて、人間の創意工夫と努力を促す自由競争による社会の発展を信じるダグニーが危惧しているのが、政府の政策だった。政府は、自由競争を排した資本主義経済体制から、発明家や産業家や労働者が努力と頭脳で獲得した利益を国家が管理して「必要に応じて」国民に分配し、国民みなが繁栄できる「協同的共生社会」を実現する経済体制へ移行しようとしていた。

その大義の実現のために、政府が採る政策は、次のようなものである。適者生存の弱肉強食の企業間競争を排するために新奇な製品を発明して売り出したり、新事業を開拓したりことを制限する「反競争法」(Anti-dog-eat-dog Rule)の施行。優れた製品やサービスを提供できるがために市場を独占できる企業は独占的になり公共の福祉に反するので、すべての会社にとって規模に応じて必要な利益が得られるようにする「機会均等法」(Equalization of Opportunity Bill)実施。社会の安定した全体的協同的発展のために、労働者や従業員の固定化、離職や転職や解雇を禁じる「10ー289号指令」(Directive 10-289)の発令と徹底。ダグニーの兄は、自分の無能さを思い知らせる有能な産業家、企業家たちへのルサンチマンから、政府に加担して行く。彼は自分が楽に怠惰に生きて、社長の地位と金が保証されればいいと考えるだけの卑劣な人間だが、口では「最大多数の人々の幸福の実現が正義」だと唱える。

アメリカの産業はじょじょに衰退し、労働者は労働意欲をなくしていく。と同時に、前からの現象であった「人材の失踪」に拍車がかかり、TTRも含めたどの産業、商業分野も無責任と責任転嫁と無能と投げやりな人々のみが残される状態となっていく。社会の停滞と不安と増していく混乱の中で、人々の間には、答えようもない問題には"Who is John Galt?"と言う奇妙な習慣が、すでにいつからかできあがっていた。ダグニーは、そのジョン・ゴールトこそ、社会から有能な人材をどこかへ流出させる「破壊者」だと考えるようになる。ダグニーは、その破壊者から自分の鉄道会社を守らなければならない、最後までその破壊者と闘わなければならないと固く決心している。

休暇の旅行中にダグニーは、廃業された大自動車工場の廃屋に打ち捨てられたモーターの残骸を見て驚愕する。工学を専攻した優秀なエンジニアでもあるダグニーには、それが現行の輸送機関の問題をすべて解決できるような前代未聞の画期的モーターの完成品が人為的に破壊されたものとわかる。その未来を開くモーターの設計者をつきとめるために、ダグニーは様々な調査をするが、その設計者はわからない。

実は、そのモーターの設計者こそ、ジョン・ゴールトだった。彼は勤めていた大自動車会社が売却され、新しい経営者が「能力に応じて労働し、必要に応じて収入を得る」システムを導入し理想的な共同社会としての新しい企業を作りたいと発表した時に、会社を辞めた。自分が設計して完成させたモーターを破壊して失踪した。

能力のある者は労働過剰になるばかりで、収入は労働量や功績ではなく、家族数などの必要に応じて分配され、それも労働者の投票で決定されるという全体主義的システムのために、この自動車会社は、倒産する。なぜならば、有能な者の辞職と故意の怠慢が多くなり、無能な者は収入が保証されているので一層に怠惰になり、また労働者間の嫉妬反目(同僚の結婚や出産は、自分の収入の減少につながるから)は増大し、息の詰まるような相互監視の環境は、生産性を激減させ労働者の志気を壊滅させたからである。この現象を予測して早々と会社を捨てるだけの見識と勇気を持った男についての噂が、"Who is John Galt?"という流行りことばの起源になったのだった。

ジョン・ゴールトは、有能な人間の能力を搾取して、有能な人間の美徳を利用して自分は楽をして生きようとする寄生虫的人々に汚染されていく社会に見切りをつけて、新しい社会を創設しようと、賛同者を募ってコロラド山中に別社会を建設する。失踪した人材たちは、この別天地「ゴールト峡谷」(Galt's Gulch)を拠点として、この新世界にふさわしい人物を探し救出するために、「旧世界」では人目につかない労働で社会に埋もれながら活動していたのだ。

ゴールトは、10年以上もダグニーの鉄道会社の下級労働者をしながら、いずれダグニーをも「新世界」に誘うつもりで彼女の行動を監視していたのだ。真相を知って驚くダグニーだが、祖父から伝わる鉄道会社を見捨てるわけにはいかない。 社会はさらに停滞、混乱し、物資の輸送や交通がマヒし、農産物や工業製品も生産量が減少し、かつ生産地から消費地の都会まで物資は流通しなくなる。停電などエネルギー資源の管理、利用システムも破壊していく。

ゴールトは全米へのラジオ放送を通じて、新世界樹立の必要性、旧世界の搾取的構造破棄を唱えて、彼と彼の仲間の大義を国民に伝える。政府はあわてるが、混乱した社会に秩序をもたらす人材が政府機関にはいないので、ゴールトと妥協を図ろうとするが、ゴールトは拒否する。政府機関は彼を捕まえて拷問にかける。ダグニーや「新世界」の仲間たちは、ゴールトを救出する。

ダグニーも、ついに旧世界に絶望し彼らと行動をともにすることになる。システム機能不全のために混乱は一層拡大し、その収拾をつける責任ある機関も人材も旧世界にはいない。繁栄を極めたニューヨークにすら大停電が起き、アメリカ合衆国は破滅の道をたどる。しかし、ゴールトたちにとって、この終末こそが、アメリカの破滅こそが、「彼らのアメリカ」建国の真の始まりなのだ。

藤森かよこの日本アイン・ランド研究会のホームページ


(私のコメント)
「肩をすくめたアトラス」と言う本は日本ではまだ翻訳されて出版されておらず、太田龍氏などのホームページに紹介されている程度だ。しかしアメリカにおいては聖書に次ぐ影響力のある本として評価されている。このような話題の書がなぜ日本で出版されないのか不思議でなりません。内容については藤森かよこ氏のホームページに詳しく出ていたので紹介します。

著者のアイン・ランド女史はロシア生まれのユダヤ系アメリカ人ですが、「肩をすくめたアトラス」は1957年に出版された。そして一千万部の大ベストセラーにもなっている。それでも日本で出版の動きがみられないのは、何らかの圧力か契約のトラブルで宙に浮いているのか良くわからない。この本は太田龍氏によると次のように書いている。

「肩をすくめるアトラス」は、一千頁以上の超大作だが、その末尾、
 「すべての權威が失はれ、すべての法律が無效となり、道徳のひとかけらも存在せず、希望もなく、食糧もなく、食べものを得る方法もない。一切の秩序が崩壞瓦解し、道路がきれいに片付けられたそのとき、我々は、世界を再建するために、戻つてくるであらう」(「ユダヤ世界權力が崩壞する日」、百二十九頁)。
 右記の「肩をすくめるアトラス」は、フィリップ・ロスチャイルドが彼の情婦の一人、アイン・ランドに、イルミナティの近未來の行動計画を、小説のかたちで記述させた、暗號書のやうなものだと云ふ。
 しかもそれは、一九五七年に出版されてから、米國では、聖書に次ぐロングベストセラーと成り、一千萬部が販賣された、と傳えられる。
 その主人公ジョン・ガルトは、フィリップ・ロスチャイルドのコードネーム(暗號で表記された名前)。
そして前記の引用句は、このジョン・ガルト(フィリップ・ロスチャイルド)の言なのだ。


アメリカ人はこのような近未来を予言した書物が好きなようだ。そしてランド研究所が設立され、ランドの小説を元に哲学や政治思想の啓蒙運動を行っている。太田氏が指摘している通りロスチャイルドの情婦であったかどうかはわからない。そして藤森女史の翻訳によって、ランドの著作である「水源」が日本でも出版されるようだ。内容についてはホームページにありますが、これも日本での出版がなされなかったのは不思議だ。

アトラスで書かれた鉄道会社はアメリカの産業の基本をなすものであり、広瀬隆氏の著書によるとアメリカの財閥の本流は石炭産業と鉄道産業が基になっている。そこからオイルメジャーが発達し産業基盤となってゆく。だから舞台になっている鉄道会社はアメリカ産業の縮図として描かれているのだろう。

有能で責任感のある社員は会社を去って行き、無能で怠惰な人間が組織をだめにしてゆく。やがては自己保身のために会社から有能な人材を追い出し、硬直化して活気のない企業になってゆく。このような会社は日本の大企業でも見られることだ。画期的な新発明をしても社内から省みられず、ノーベル賞を受賞したとたん有名人になった田中さんのような人も出てくる。

このような現象は企業のみならず国家機関も覆ってゆく。やがてはカリフォル二アの大停電や去年8月の東部大停電となって顕在化してゆく。アメリカの産業は空洞化して設備は老朽化して、利益を優先した経営陣は新しい投資よりも財テクに夢中になる。やがてはアイン・ランド女史が描いたような世界が到来するのだろう。

アトラスに出てくるゴールドと言う人物の発言はロスチャイルドの発言と言う説がある。ならばロスチャイルドはアメリカの滅亡を待望しているのだろうか。と言うことは9・11はそのきっかけとなる出来事であり、アメリカ東部の大停電はその兆候が表れなのだろう。さらにイラクでの敗戦はアメリカの滅亡を決定的なものにするだろう。ロスチャイルドはそこまで見ている。




総理大臣の靖国参拝に中国、韓国が執拗に抗議は
外交的譲歩を勝ち得るための手段なのだ。


2004年1月2日 金曜日

参拝中止を強く要求 韓国外交通商省

 【ソウル1日共同】韓国の外交通商省は1日、小泉純一郎首相の靖国神社参拝について「わが国民の感情を再び傷つけたことに憂慮と憤怒を禁じ得ない」と批判、「これ以上参拝しないことを強く求める」とする報道官声明を発表した。通信社の聯合ニュースによると、韓国政府が小泉首相の参拝中止を直接的表現で要求したのは初めて。
 韓国メディアも同ニュースが「奇襲参拝」と速報、KBSテレビも「A級戦犯を美化する」と批判的に報じた。盧武鉉大統領が「未来志向の対日関係」を訴えているだけに強い対抗措置に出る可能性は少ないが、良好に進展する日韓関係に水を差すとの憂慮が出ている。
 声明は靖国神社を「過去の植民地支配と侵略でわが国民に被害と苦痛を与えた戦争犯罪者の遺灰がある」と指摘し、参拝は「理解できない」と強調。「隣国との友好関係を発展させるなら、過去の歴史を直視し、隣国の立場と国民感情を尊重すべきだ」と訴えた。(共同通信)
[1月1日20時30分更新]

外務次官が抗議の申し入れ 中国、対日感情悪化に拍車

 【北京1日共同】中国の王毅外務次官は1日、同国外務省に原田親仁駐中国臨時代理大使(公使)を呼び、小泉純一郎首相の靖国神社参拝に対し「強い憤りを表明し、強く非難する」と抗議の申し入れをした。北京の日本大使館が明らかにした。
 次官は靖国神社を「中国とアジア人民の鮮血で両手を血まみれにしたA級戦犯が祭られている」と指摘。首相の靖国参拝を「背信行為」とした上で「中国の人民は決して受け入れることができない」と強調した。
 胡錦濤指導部が対日関係重視の姿勢を示す一方、中国国内では昨年、黒竜江省チチハル市で起きた旧日本軍遺棄化学兵器による毒ガス流出事故などをきっかけに対日感情が一段と悪化した。首相の度重なる靖国参拝がこうした流れに拍車を掛けるのは必至で、日中間の首脳相互訪問の再開もさらに遠のくのは確実だ。(共同通信)
[1月1日17時53分更新]

◆小泉総理の靖国参拝を考える 加藤時男

第2の論点は、靖国神社にはA級戦犯が合祀されており、侵略戦争の犯罪者それの最高の責任者を祀っている靖国神社に参拝することは、侵略戦争を美化するものとの批判だ。
これについては、A級戦犯合祀の問題は解決ずみだと思う。
 なぜか。まず、東京裁判の正当性に疑問があるからだ。勝者のみで判・検事を構成し、国際法上の戦争裁判(捕虜虐待等)の範囲を超えたことは、インドのパール判事が指摘した通りである。
 日本はサンフランシスコ平和条約で東京裁判を受諾したではないか、というが、英文で読むとacceptsしたのはjudgmentで、文献からみて「裁判」ではなく「判決」を受諾した(したがって刑を執行した)と解すべきだ。
 さらに、国内では1953年に「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議」がなされ、A級戦犯も釈放され、賀屋興宣や重光葵は、後に大臣にも就いている。また、「遺族等援護法」や「恩給法」の改正により、戦犯遺族も戦没遺族として取り扱われるようになった。
 これらのことから、A級戦犯合祀の問題は国内的に解決した、と私は確信する


 第3は近隣諸国とくに中・韓の指導者の抗議である。確かに、日本の対外侵略・支配の歴史認識は重要だし、心の痛みを理解すべきだ。しかし、そのことと「戦没者への参拝」とは別の話。ましてや、「首相に靖国参拝をやめなさいとゲンメイ」した中国の外相の発言は非礼であり、外交上も拙劣である。この一言をもって、日本の多くの国民を小泉参拝支持に向かわせたことは間違いない。
 首相参拝後、東南アジアを歴訪した自民党の山崎拓幹事長ら一行に対し、カンボジアのフンセン首相が「総理の靖国参拝を理解」と述べたのを始め、支持の発言が多く、インドネシアのNo.3は「インドネシアの独立には日本の存在が貢献した」とまで発言している。
 これらの重大発言が、同行していた記者から報じられないのはなぜだろうか



(私のコメント)
日本の総理大臣の靖国参拝に中国、韓国が執拗に抗議をする問題については、毎年のように論じていますが、日本側も同じように何度でも反論すべきだ。そうしなければ中国、韓国は外交カードとして何度でも抗議してくるだろう。彼らの論理がA級戦犯が祀られるからいけないというが、彼らは愚かではあるが犯罪者ではない。

もし裁く権利があるとすれば日本国民から起訴されて日本の裁判で裁くべきなのだ。しかし東京裁判で刑に服した岸信介や賀屋興宣や重光葵は釈放され、大臣や首相にまでなっている。それらの行為に中国や韓国は抗議をしたのだろうか。死んだA級戦犯はけしからんが、生きて後に首相にまでなった岸信介は許されると言うのか。

つまり中国や韓国は、抗議をすれば外交的譲歩を勝ち得るための手段なのだ。しかしながら元共産党員だった野中広務は引退し、親中派の橋本派は二つに分裂して自民党内の発言権は以前のようにはない。かえって日本国民の強硬論を助長するだけだ。

「朝まで生テレビ」でも言っていましたが、日本人はイラク問題にはあまり関心がない。ところが小泉総理が街頭演説していても北朝鮮問題に話が及ぶと、観衆がシーンと静まってしまう。それだけ北朝鮮問題は関心が深い。中国でも瀋陽事件が起きると世論がわっと盛り上がる。それだけ日本国民も中国や韓国に対してはナーバスな反応を示す。

いまや東京の街の一部は中国人や韓国人に占拠されてしまったかのような印象だ。新宿の歌舞伎町は中国人マフィアが仕切っている。そして毎日のように中国人の犯罪が日本で起きている。未解決事件の多くがこのような外国人犯罪なのだ。だから日本人の中国、韓国への潜在的反感はかなり強まってきているのだろう。

日本の政治家や財界人から見れば近隣諸国とは友好的であるほうが仕事がやりやすい。ところが国民レベルになると反中国、反韓国感情がかなりあるようだ。東京でもそれだけ接触する機会が多ければトラブルも多発する。私なども街中で耳にする話し言葉は中国語や韓国語が多い。見た目では区別つかないために潜在的に恐怖感が貯まってきているのだろう。

このような時に小泉首相への靖国参拝批判は日本国民の感情に火に油を注ぐような事になりかねない。いままで中国や韓国は工作員を通じて、日本の政治家やマスコミなどへ圧力を掛けて、日本国民への東京裁判史観を植え付けてきた。A級戦犯が犯罪者であると決め付けたのは戦勝国だ。中国や韓国は戦勝国だということで日本に言いたい放題のことを言ってくる。しかし日本の国会ではA級戦犯は犯罪者であるとは一度も決義していない。




「紅白歌合戦」への出場を拒否するベテラン歌手
大衆の目に触れぬまま消えていってしまうだろう


2004年1月1日 木曜日

◆「紅白歌合戦」に出ない人々

 「紅白歌合戦」への出場を拒否するベテラン歌手たちがいる。まったく、信じられないことです。歌手としての自覚が足りないんじゃないでしょうか(追記・この文章、こういう書き出しのため、ときどき激しい抗議をもらいます。紅白フリークの僕としては、自分の好きな「紅白」に出てくれない大歌手の人々に対して〈負け犬の遠ぼえ〉的にわざと激しいことばを使っているわけ。どうか、以下の文章を一種の同情をもって読んでください)。

 第1回にも書いたように、「紅白」は、国民レベルで「この1年を惜しみ、祝福する」というほとんど唯一の祭典です。近年の視聴率は五十数パーセントですから、国民レベルというのは決して大げさではありません。参加する層が厚ければ厚いほど、同時代を生きた人々の共通記憶としてその年の「紅白」が銘記されることになります。そこに出場したがらないのは、もしや自分たちの歌が同時代に存在しなかったことにしたいのでしょうか。

 「出場辞退」する人のコメントを新聞などで読むと、「予定が合わなかった」「大晦日は家族と過ごしたい」「恥ずかしい」などという、理由にもならない理由を挙げています。しかしまた、「紅白に出ても売り上げに結びつかない」というのが真の理由だと指摘する向きもあります。

 何という浅ましい考えでしょうか。ディスクが100万枚売れたところで、その歌が後世に残るかどうかは保証されません。ある歌が後々までひろく人々に愛唱されるためには、どの時点かで、限られたグループだけに支持されるという状態から抜け出て、「大衆化」(popularization)というプロセスを経る必要があります。そのプロセスを経なければ、100万枚売れても「マイナー」なのです。そして、そのプロセスとしてもっとも重要視すべきは「紅白」にほかならないのです。「レコード大賞」や「ゴールドディスク大賞」ではありません。

 大衆化とは何でしょうか。いわゆる「ファン」だけに受けるような表現から徐々に脱皮し、自分と異なった価値観をもつ人々にも影響を与え、考え方を変えさせるようになることです。大衆化した表現は、マイナーだったころのある種の過激さはなくなっているかもしれませんが、そのかわり、これまでより多くの人々の心を打ち、慰め、励ますことができる可能性があります。

 「紅白」の観衆および視聴者は、老若男女多岐にわたります。これは、他のステージでは考えられないことです。そうした場で歌い、他世代の反感・共感の洗礼をうけてこそ、その歌手の歌が真の意味で人々に共有され、愛唱歌として残ることにもなります。それを、「もうからないから」「NHKはダサいから」というようなつまらない理由で出場拒否するのは、自分たちが日本の文化を担っているという責任感に欠けているとしか考えられません。

 「自分たちだけで受けていればいいんだ」というのは浅はかな考え方であり、そんな歌手は大手レコード会社から曲を出す必要はないのです。そのへんの駅前ででも歌っていればよろしい。

 「紅白」に出ない理由の中で、まあまあ理解できる発言として、「『紅白』の舞台では最高の状態で歌を聴いてもらえない」というのがあります。たしかに、大物アーティストのライブでは、専属のPAも付いているでしょうし、音響効果を好みの状態にすることができるでしょう。しかし、そういう歌手にかぎって、民放の番組ではいくらでも歌っていたりするので、やはりそれも言い訳のひとつにしかすぎないのだと思います。

 サ*ンオールス*ーズや松*谷由*といったレベルの歌手になると、もはや紅白よりもメジャーになっているため、出場する必要がないという説があります。しかし、それは間違っています。たとえライブで何万人動員したとしても、「自分のファンしか聴いていない」ステージで歌っているかぎりは、価値観の違う人々との軋轢を経ていないという意味で、マイナーの水準にとどまっているのです。

 サ*ンオールス*ーズは過去には3回出場しているわけですが、1984年以降は拒否組です。1985年にアルバム「kamakura」を出して新しい段階に達したといわれているこのグループは、それ以降「紅白」によって他世代の評価を受けていないのです。悪くすると、100年ぐらい後、このグループの代表曲として歌い継がれるのは「勝手にシンドバット」「いとしのエリー」「チャコの海岸物語」といった時期の歌に留まるかもしれないのです。

 NHK側の責任もあります。毎年の出演交渉の時、大御所の辞退組については、初めから許諾を得ることを諦めていはしないでしょうか。電話1本をおざなりにかけて、「はあ、だめですか、ではまた来年……」というようなことで済ませていなければ幸いです。拒否組の人には誠意を持って、〈あなたが「紅白」に出場しなければ日本国民全員が悲しむ〉こと、〈あなたは「紅白」に出るべく運命づけられているのだ〉ということを、相手に理解してもらえるまで繰り返し説いて、快諾を得るべきだと思います。
(1998.10.18)

Yeemarと紅白歌合戦のホームページ


(私のコメント)
私は紅白歌合戦は特にテレビにかじりついてみる方ではない。裏番組で面白いのをやっていればそちらに回すし、最後まで見ないで寝てしまったりもします。演歌歌手の桧舞台でもあるので張り切っているのは分かりますが、ヒット曲がなくて昔の曲ばかり歌っているのはいただけません。ヒット曲がなかったら出場を辞退するくらいの常識があってもいいと思う。

しかし若手のポップス系の歌手の出場辞退者続出で、しらけた感じもあるのは確かです。特に男子のポップス系はジャニーズ系を除けば数えるほどしかいなくなってしまう。だから女性歌手で聞きたい歌手が出るときだけチャンネルを回して見るのですが、やはり大物歌手が出ないので物足りない。新人でも紅白に出ないことを「売り」にしている面もあるのかもしれない。

歌を聴きたければCDを買えばいいというスタンスなのでしょうが、紅白に出なかったために一般の大衆に目に触れぬまま消えていってしまうのはもったいないような気がします。宇多田ヒカルや元ちとせは何故でないのだろう。他の民放には出ているのに、やはり紅白に出ないことを「うり」にするのだろうか。

他のNHKの歌番組に出ているのに紅白には出ないのは何故なのだろう。ギャラとかが合わないという事もないのだと思うが、歌手という狭い業界だけに、大御所的な演歌歌手とか、和田アキ子みたいにやたらと大物ぶる歌手がいるとやりづらいのは確かだろう。NHKは演歌歌手を優遇しすぎていると思う。そのためにポップスやロック系の歌手がボイコットしてしまう。

NHKの歌番組でも演歌系とポップス系の歌手が一緒に出ることはあまりない。以前は歌謡曲といっていましたが、それがポップス系と演歌にはっきり別れてしまった。年代で分けられるというより文化的な違いが出てきているようだ。歌手の出身を見ても演歌は東北に多く、ポップスは西日本に多い。特に大阪や沖縄などは目立ちます。

J-POPの影響のせいか台湾や韓国の歌手や中国からもアーティストが出ているように、国際的な広がりも出てきている。文化が似ているところなら交流も盛んになるだろう。以前から紅白歌合戦は海外でも放送されていた影響があるのだろう。



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