株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


シャープは年末年始に倒産必至と見た投機筋が200円割れを執拗に、
大量に売り込んだから、借り株を加えた空売りは1.7億株に激増した。


2013年1月31日 木曜日

シャープ(6753)は200円以下で大量の空売りが入っている。
現在300円の株価は600円まで戻すかもしれない。


バイオから家電へ 1月28日 山本清治

(2)第2に、私は円安トレンドが続くと思って、「バイオの次は家電」と予想した。
(3)第3に、日本の輸出株を代表する家電3社(ソニー、パナソニック、シャープ)の中でもシャープが最安値圏で巨大な空売りを飲み込んだ。前回と重複するが、あえてシャープを取り上げた。
(4)株式市場には日本語で「袋のネズミ」、英語で「ボトルネック(ビンの首)」と呼ばれる相場の格言がある。巨大な空売りが狭い出口に向かって脱出しようとしたとき、パニックが起こる。シャープは「袋のネズミ」に発展する条件を備えている。

(二)シャープは大踏み上げも。

(1)安倍総理は2%のインフレ目標設定を日銀に強く要求し、同意させた。
(2)また安倍総理は10年以上の長期にわたって放置されたデフレを克服するためには大規模な過剰流動性の供給が不可欠だと考えて大型の財政投融資を断行した。
(3)政府と日銀が協調するジャブジャブ金融は円安を誘発し、円安は輸出産業に大きな活力を与える。
(4)このまま円安基調が続けば、輸出関連株を代表する家電3社の業績が好転し、人気の中心に浮上するだろう。
(5)中でも、シャープは年末年始に倒産必至と見た投機筋が200円割れを執拗に、大量に売り込んだから、借り株を加えた空売りは1.7億株に激増した。
(6)これに対する買い残は7,000万株に過ぎない。売残が買残の2.4倍に積み上がったシャープは大仕手戦に発展する条件が成熟している。
(7)シャープを売り込んだ弱気筋の根拠は大幅な赤字決算予想と深刻な資金繰り不安であったが、円安の進行につれて下半期の黒字転換が鮮明となったばかりか、予想される黒字幅は拡大一途をたどっている。
(8)安値を売り込んだ1億7,000万株は底値圏に取り残されて袋のネズミとなった。200円割れを売り叩いた投機資金は株価が330円台に急騰したためにすでに評価損率が50%近くに達したと推定される。
(9)安倍政権は金融緩和政策を断固として推進しているから、円安傾向が急速に終息するとは考えにくい。巨大な空売りがボトルネックに阻まれて大踏み上げを迫られる可能性は高まっている。

(三)日本対韓国の輸出競争力。

(1)韓国製自動車が虚偽の燃費効率をPRしていたことが米国で問題となり、韓国でも事実であることが検証されたと報道されている。
(2)昨年は対円で半値に暴落したウォンも反騰に転じている。過激なウォン安政策は韓国の自動車と電気の輸出競争力を支援したが、輸入物価の高騰を招き、国民の不満が鬱積している。新政権がウォン安政策を継続することは困難だろう。
(3)それゆえ今年は日本の輸出産業が実力を試される年となる。韓国と競合する家電3社が人気を挽回する好機となる。



Japan NO.1(ジャパン・ナンバーワン)!2013年内ニッケイ15,000円、2014年内18,000円!いよいよ日本株はアベノミクス・フィーバーを超えて本格上昇! 1月31日 増田俊男

私は「2013年は日本の時代」、2013年から「日本が世界経済を主導する」、「日本の株価が世界株をリードする」と「小冊子」その他で述べてきました。
本年の年賀では日本にとって「最高の年になる」と書いています。
本年になって日本の世界のマスコミ露出度はNo.1です
日本経済の好況と「株価長期上昇」にはいくつか「条件」があります。
それは、2013年から2014年夏まで、1)中東戦争が起きないこと、2)アメリカの国債デフォルトが起きないこと、3)本年7月参院選で自民党が勝利し参院の過半数を占め、日本に長期政権をもたらすこと、
1)は既に本誌で述べた通り、またオバマ大統領の新CIA長官や国防長官(ネオコン系から協調路線へ)の人事で中間選挙(2014年11月)までない、
2)1月23日米下院は連邦債務の法定上限超過を5月19にまで暫定的に認めたのでデフォルト問題は先送りとなった。3月末にオバマ大統領は自動的歳出削減と暫定予算の議会承認で紛糾するがデフォルト問題には至らない。毎月の金融緩和の内住宅ローン債権買い取り効果が出始め住宅価格と新築住宅件数が連続増加になってきたのでアメリカの景気は持ち直す。
3)参院選時(7月)時のニッケイ平均は高値更新中なので自民党が圧勝する可能性は大きい。

日本株の上昇が一過性でない理由

1)日本の株価上昇は2014年まで続く
アメリカの企業業績と住宅価格と売り上げの連続上昇が確認できたことから昨年までの経済先行き不安感が減少してきた。その結果資金が安全通貨である円や債券市場から株式市場(リスク市場)に移動し始めた。そこへアベノミクスで大型金融緩和、財政支出、経済成長戦略が打ち出された為東証で6割シェアの外資が日本株保有比率を増加し続ける。
2)日本の国の純債務は300兆円以下で国債は総て国内で消化され国民には1,500兆円の国債消化能力があるのでアメリカや欧州のような財政危機問題は日本で起きない。ニッケイ独歩高!

◆円安は何処まで続くか

1)債権市場から資金が株式市場に移行しているためアメリカの長期金利が2.0%まで上がり日本(0.9%)との金利差が拡大し、ドル高要因となっている。
しかし今後外資の日本株買いは2014年まで続くので90‐91円から大きく円高にならないだろう。
日本が無制限金融緩和に踏み切ったことで、5年前から無制限金融緩和を続けた結果現在NYダウが2007年10月の最高値(14,000ドル台)に接近したようにニッケイも2007年6月の18,138円に向かってもおかしくない。
アメリカは事実上の国債デフォルトをして債務を半減しなくてはならない事態であるが何時かは決まっていない。常識的には「バブルの最盛期」というのが定説。



(私のコメント)

株価の動きは、何処が大天井で何処が大底かは誰にも分からない。誰もが株を見放して見向きもしなくなったときが大底であり、誰もがもっと上がると考えて買う時が大天井になる。2000年代でも銀行株がそうであったように「りそな」の大底を買えた人は僅かだろう。今年に入ってシャープが倒産が時間の問題と見られていた時に買った人も僅かだろう。
 
しかしこういう時に買えるような人で無いと株は儲からない。ところが衆議院が解散した途端に株価は動き始めてシャープの株価は倍になった。倍になったところで半分売れば投資額は回収できて、倒産でもしない限りずっと持ち続けて値上がりを楽しめばいい。短期的に見ても7月の参院選挙までは株は上がり続けるだろう。アベノミクスで2%のインフレになるまで無制限の金融緩和が行なわれるからだ。
 
ネット上では、アベノミクスでは物価だけ上がって給料は上がらないと言う批判がありますが、景気が良くなり人手不足が表面化するまでは確かに給料は上がらないだろう。大企業も新卒の採用を控えてきたから少し景気が良くなると大量の新卒者を採用するようになり、中小企業までが人手不足で悲鳴を上げ始めるはずだ。数ヶ月前は、パナソニックが7000人のリストラをすると記事にしましたが、リストラするのはいいが景気が良くなって中堅社員がいなければ対応が出来なくなるのでは無いだろうか?
 
証券会社でも株価が上がると強気になり、下がると総弱気になるように、企業も家電各社が毎年のように数千人のリストラを行なって新規採用を控えてきた。パナソニックの本社も数百人しかいなくなり、リストラが完了した頃好景気が来て、人手不足で悲鳴を上げるようになる。バブル崩壊まではそんな事を繰り返してきた。当面は人材派遣会社で人員を確保するのでしょうが、それでも足らなければ初任給を上げて新卒を集めなければならない。
 
100円近くまで円安が進めば、輸出製造業が復活して為替差益もドカンドカン入ってくる。1ユーロも100円割れしていたのが123円までユーロ高が進んでいる。去年の9月ごろ97円で1ユーロに変えておけば今は123円にまでなっている。ユーロもギリシャやPIIGS諸国の破綻でユーロはお終いだと言われていた頃だ。しかしその頃のスペイン国債やイタリア国債を買った人はいないだろう。
 
このようの株にしても為替にしても逆張りが出来ない人は相場で儲ける事はできないだろう。ジョージ・ソロスが言っていた様に相場とは振り子のようなもので行くところまで行けば必ず戻ってくる。円高にしても行くところまで行って、シャープが倒産する話まで出れば政治が動くだろう。日銀の頑迷なほどの金融引き締め円高政策にも批判が集まるのは当然だろう。
 
増田俊男氏が、日経が年内に15000円とか来年は18000円とか言い始めていますが、増田氏の予想はあてにならないが、株価に強気な予想をする人が出てきた事は気分だけでも明るくなります。武者陵司氏までが強気になったときが株高も終わる時なのでしょうが、その武者氏までが強気な予想をしているから事態は複雑だ。逆指標の神様の予想が的中した事になる。本当に日経が18000円まで行くのだろうか?
 


「安倍相場」で株価2倍、1ドル=95円の分析! 失望売りのリスクも 2012年11月22日 ZAKZAK

「郵政解散時を上回る株価上昇の可能性がある」というのは元外資系証券ストラテジストで武者リサーチ代表の武者陵司氏。

「欧米の株価は08年のリーマン・ショック時を上回ったが、日本だけが低迷している。大胆な金融緩和で円高やデフレという固有の問題が解消され、日本の本来の実力が素直に評価されるだけで経済も株も上向きになる」と指摘。米国で減税停止と歳出削減が重なる「財政の崖」を乗り切ることや、欧州・中国経済の失速回避を前提条件として「為替は1ドル=90〜95円、日経平均は現状の2倍になってもおかしくない」と語る。

 株価の割安を示す指標の一つであるPBR(株価純資産倍率)について、「日本株は0・9倍台で、世界平均の半分程度しか評価されていない」と武者氏。それが各国並みに評価されて株価が2倍になれば、前回の安倍政権時の高値水準である1万8000円台に戻ることになる。





K-POPは米ビルボードチャートの上位に入っている曲のモノマネじゃないか」と
批判する人たちもいますが、日本人に技術のある人はあまり多くありません。


2013年1月30日 水曜日

韓国の悪いところを指摘するよりも日本は音楽開国しアジア音楽共同体を作るべき 1月29日 Taku Takahashi氏(m-flo)インタビュー

――海外展開では韓国勢が先行しています。

?韓国が世界に打って出たことには、内需だけではやっていけないという背景があったからです。日本の現状は、韓国の20年前と非常に似てきています。あの当時、彼らも何か悪いことがあったら、さまざまな物を日本のせいにし、ネガティブキャンペーンなどをしていました。ただ、そこで終わらず、そこから、内需から外需へシフトしていきました。当時も今も韓国でのプラチナムヒット(その国で最大の売り上げを記録した)曲の枚数は日本よりもはるかに少ない。

?日本にいても、韓国のPOP音楽(K-POP)とのサウンドの差を痛感する場面によく遭遇します。フェス(野外コンサート)などでも最近では韓国アイドル目当てのお客さんのほうが目立っていたり、最悪の場合フェスが終わってなくても、そのアイドルの演奏が終わったら、お客さんが帰ってしまう現状も目の当たりにしたことがあります。韓国のアイドルたちは歌がうまいし、ダンスも上手。アーティストでは無くてアイドルですよ?こういう指摘をすると、「(K-POPは)米ビルボードチャートの上位に入っている曲のモノマネじゃないか」と批判する人たちもいますが、日本人にビルボードの音真似ができるほど技術のある人はあまり多くありません。

――K-POPというと、アイドル以外にPSY(サイ)も世界で爆発的なヒットを記録している。

?正直、PSYの人気は幸運もあったと思います。ただ、このラッキーは海外で売るという意識がないと生まれません。

?韓国は「海外に出るしかないよね」と追い詰められた分、外需拡大を徹底して取り組んできました。まずは日本向けに音楽をローカライズ(現地化)したのですが、その最初が女性シンガーのBOAさんの頃から始まったんだと思います。また、韓国アイドルには帰国子女が多く、アメリカの音楽が好きな人達が、それを消化した作品をどんどん海外に発信している。しかも、日本だけじゃなく、他のアジアにも進出しないといけないと考えています。日本人アーティストがアジアへのローカライゼーション(現地化)を意識しているのは今のところ、ほとんど見たことがありません。

?PSYという幸運は、常に世界市場を狙っているという背景があったからこそ生まれたものと分析しています。「面白いおっちゃん」が踊ってるだけではなく、海外のポップスリスナーが身近に感じるビートが使われている。ビューワ数を操作したなどの色々な話をお聞きしますし、その真相は僕にもわかりません。仮にそうだと推測したとしても、あそこまでのバズ(大ヒット)を作るには、海外で成功しようとする戦略が無ければ絶対に起こりえません。

?日本の歌手でいうと、きゃりーぱみゅぱゅさんが世界で人気が高まっていて、僕も作品としても面白いと思っていますが、PSYと比べると数字の桁が違います。彼女の場合は、プロデューサーの中田ヤスタカくんが洋楽好きで、海外のダンス音楽の趣向と、日本的な和なメロディーを載せる方法を作り上げ、それが日本でヒットした。そして、きゃりーさんの独特なファッション性が海外でウケたもの。海外をビジネスとして戦略的に最初から意識していたというよりは、ベルギーやフィンランドに好きな人がいてくれた。アーティストとしては嬉しいことですが、業界的にはそれだけではまずい。音楽業界がそれらの国で当たっている理由を真剣に研究しているとは思えません。本来、さらなる突破口を見つけていかないといけないんです。

――歌手の育て方は違うのか。

?まず、育成期間が日本に比べて圧倒的に長いです。社会問題にもなりましたが、(歌手の卵を)合宿所に育成費をかけて、借金からスタートしている。しかもスポ根マンガのような厳しい合宿。僕もこれには異論はありますが、それが技術の向上を結果として出している。日本では、育成はそこそこしか時間をかけず、すぐデビューさせ、売れなかったら「はい、おしまい」というパターンが多い。

?韓国の歌手から聞いた話ですが、合宿の間、携帯を取り上げられて、毎朝、校庭を走らされて、歌のトレーニング、ダンスのトレーニングをする。そして、ルールが1つだけあります。「絶対泣いちゃいけない」。だから、みんなシャワーのなかで泣くらしいんです。日本の育成にそういうのは聞いたことがありません。(中略)

――確かにCDが落ち込むなか、業界はコンサートなど興行にシフトしている。

?今更という感じもありますが、確かに興行はすごく大事なことです。しかし、人を集めるのは非常に難しい。簡単に「ライブすれば大丈夫だ!」というわけにはいかないんです。そもそも国内では高齢化が加速しており、ライブに行く人口は小さくなっていきます。そうなるとマーケットを広げるしかないんです。そしてスポンサーも、より重要になってきています。

?ほとんどの日本の音楽家は日本だけを回っていますが、中国や韓国、ベトナムなど、さまざまな国に回れる環境をつくっていかないといけません。すでに他のアジアのアーティスト同士はそういったツアーを行っていて、日本だけが、かやの外状態になりつつあります。同時に、音楽家に日本に来てもらえるように「音楽開国」していかないと、将来さらに辛くなっていくでしょう。



(私のコメント)

日本のテレビ放送から音楽番組がほとんど消えてしまって、あったとしても1時間に5曲ぐらいしかやらないのでは音楽番組とは言えない。不思議な事に演歌系の歌番組はNHKでも民放でもあるのにPOPS系の歌番組は全く活気が無い。昔と変わらないのは紅白ぐらいで知らない歌手も一杯いた。私は音楽評論家でも業界に詳しいわけでも無いが、どうしてこうなってしまったのだろうか?
 
何度か書きましたが、日本のPOPS系の音楽はジャニーズとAKBとバーニングに仕切られてしまって、新人がテレビに出られなくなってしまった。音楽業界でもCDが売れなくなって新人を売り出せないせいもあるのでしょうが、街から音楽が消えてしまったのはどうしてなのだろうか? 以前なら何処でもBGMとしてヒットソングが流れていたが、今ではツタヤのレンタルショップぐらいだ。
 
BGMを流すだけでも、ジャスラックが著作権料を請求するからだろうか? ラジオでもおしゃべりばかりでヒット曲が流れない。もちろん有線放送などなら流せますが、有線放送自体が有料だからだ。テレビもラジオもこのような状況なので私はスカパーに加入して音楽放送を聴いていますが、スカパーの料金も決して安くは無い。お徳用のセットでも一月に4000円近くもかかる。
 
JASRACが日本の音楽産業をダメにしているとも言えますが、ネット上では違法ダウンロードが横行してCDが売れなくなっている。録画用のDVDやHDDにも課金しようとするなど何が何でもカネにしようとする為に街から音楽が消えてしまった。だから今どんな曲が流行っているのかもわからなくなってしまった。音楽が聞きたかったら金を払えと言う事なのでしょうが、不景気だと経費節減で音楽使用料もケチられる。
 
CDが売れなくなったのがダウンロード販売に変わったからと言うのでもなく、音楽そのものの売り上げが落ちている。JASRACがなかった頃は街にはヒット曲が溢れていた。いずれはユーチューブやニコニコ動画にも包括的使用料をかけるのでしょうが、JASRACはまさに音楽取り締り法のようなものだ。
 
音楽は書いて字のとおりに聞いて楽しむものであり、金儲けの手段ではないはずだ。もちろん歌手や音楽業界や作曲家などの利益を確保する事は否定はしませんが、レコードやCDが売れなくなり音楽を聴くこと自身にカネを取るようになった。まさに音楽のデフレスパイラルが起きてしまって、歌手も育たないし作曲家も仕事が減ってしまった。
 
日本や欧米ではこのように著作権が厳しくなり、音楽業界では一部の大スターを除いて新人が育ちにくくなってしまった。それに対して韓国では国策としてK−POPを育てている。スカパーなどのK−POP番組では1時間半あまりの番組でも20曲以上の歌手やグループが出て歌っている。さらには毎週のように新人がデビューしているから、常時100組以上のK−POPグループが活動している事になる。
 
韓国ではコンサートでもビデオやレコーダーで取り放題であり、著作権もあって無いようなものだろう。100組以上のグループが年に何曲も新曲を出すから、作曲される数も相当なものであり、日本とは比べようが無い。韓国の業界紙によれば、一般のサラリーマンよりも高収入を得ているのは5組ぐらいであり、ほとんどのK−POPアーティストはアルバイトをしながら生活しているようだ。
 
韓国や中国やその他のアジアでは著作権はあって無いようなものであり、CDもDVDも海賊盤だらけだ。韓国ではKーPOPは輸出商品であり。KARAや少女時代のように日本で売れれば初めてプロダクションも歌手も利益が出る。だから去年から一昨年にかけてK−POPグループの日本でビューラッシュが続きましたが、日本の音楽業界も音を上げてK−POPにストップをかけているようだ。
 
K−POPもアメリカやヨーロッパで売れればいいのでしょうが、売れたのはPSYの一曲だけでコミックソングみたいな曲だった。だからK−POP歌手が生活していけるかどうかは日本で売れるかどうかにかかっている。しかしジャニーズやAKBにファン層が被るから最近ではテレビに出にくくなっているようだ。紅白からもK−POPは選ばれなくなったのは、竹島問題よりも国内業界の圧力だろう。
 
Taku Takahashiによれば、「日本にいても、韓国のPOP音楽(K-POP)とのサウンドの差を痛感する場面によく遭遇します。フェス(野外コンサート)などでも最近では韓国アイドル目当てのお客さんのほうが目立っていたり、最悪の場合フェスが終わってなくても、そのアイドルの演奏が終わったら、お客さんが帰ってしまう現状も目の当たりにしたことがあります。韓国のアイドルたちは歌がうまいし、ダンスも上手。」と評していますが、確かにそのとおりだ。
 
日本のPOPSも、すっかり停滞した雰囲気があったところに、K−POPが殴り込みをかけてきたから勢いに差を感じるのは当然だろう。確かにK−POPと言っても玉石混合であり、K−POPの歌手や曲の大量生産は粗造乱造気味でKARAや少女時代でもCDの売り上げは半分から十分の一にまで落ちている。同じような曲に同じようなスタイルでは直ぐに飽きられるだろう。
 
Taku Takahashiの話では、「まず、育成期間が日本に比べて圧倒的に長いです。社会問題にもなりましたが、(歌手の卵を)合宿所に育成費をかけて、借金からスタートしている。しかもスポ根マンガのような厳しい合宿。僕もこれには異論はありますが、それが技術の向上を結果として出している。」と言う事ですが、厳しい韓国の社会状況が反映されている。
 
このような厳しい状況が、韓国人の反日感情のベースになっているのでしょうが、K−POPの歌手達は一生懸命に日本語を覚えて日本語で歌を歌っている。昨日のスカパーの番組を見ていたら韓国の歌番組で司会のシークレットが日本語で挨拶していた。以前なら日本語はタブーだったのに、KARAもソウルのコンサートでは日本語の歌を歌っていた。少なくとも韓国の若い世代では反日意識は薄れてきているようだ。
 
彼らは日本でのKARAや少女時代の活躍を知っているし、日本でのコンサートの様子もネットで伝えられている。韓国の学校で教えている日本人像が歪んでいる事に気がついているのだろう。K−POPの歌手達も日本での活躍で日本人が親切で優しい事を言っているから、K−POP世代では日本に対する感情が変わってきている。もし反日意識があるのなら日本語で歌を歌うKARAや少女時代は袋叩きにされたはずだ。
 
 




中国は、韓国を奴隷化していくだろう。韓国は、いつまでもどこかの属国の国だ。
今までもそうだし、これからもそうだ。それが韓国スタイルである。


2013年1月29日 火曜日

韓国という国は、遅かれ早かれ中国の奴隷国になる運命にある  1月23日 DARKNESS

アメリカ軍は当初、2012年4月17日に戦時作戦統制権を韓国軍に移管する予定だった。

アメリカはすでに国力を失っているので、東アジアから足抜けできるのであればそうしたがっている。だから、2012年には戦時作戦統制権を韓国軍に移管し、韓国から徐々に撤退しようとしていた。

李明博はこれを2015年まで延期するように申し出てアメリカはそれを飲んだが、いずれアメリカは韓国から軍をゆっくりと引いていく。

また、アメリカは経済的にも韓国から「足抜け」を始めているようにも見える。ゆっくりと、しかし確実にだ。

2013年1月23日、中央日報はアメリカのGE社が韓国の不動産市場から手を引いていることを報じている。ゴールドマン・サックスも韓国から手を引いた。

さらにアメリカのファンド運用会社であるバンガード・グループも投資した韓国株、総額90億ドルを大量処分することに2012年の末に決定して、実際に今年に入ってから大量処分している気配があるという。

在韓米軍が引き上げたとき、韓国は丸裸


アメリカの軍組織や企業が、奇しくも2013年に入ってから韓国から足抜けを開始している。

これは、韓国の新大統領である朴槿恵(パク・クネ)の動向を見て決めた結果ではなく、2012年後半から静かに起きている「不気味な事態」である。

2013年に入ってから、朴槿恵が何をしようと韓国が経済的に激震を起こす可能性が高いのは部外者でも推測できる。

アメリカ企業の韓国売りは、それを反映しているだけなのか、それとも韓国に何らかの異常事態が起きる前に逃げようとしているのかは分からない。

しかし、韓国が微妙な立場に立たされていることだけは間違いない。

方向性として、韓国はアメリカの影響力を脱して、中国になびいていく動きが起きているようだ。

アメリカは経済的な衰退を契機に、東アジアから撤退することを考えており、遅かれ早かれ韓国に戦時作戦統制権を返して地上軍も基地も撤退させていく。

在韓米軍が引き上げたとき、韓国は丸裸になる。

そのときには日本の勢力圏に入るか、中国の勢力圏に入るかしかない。韓国人の国民感情からすると、この国が日本の勢力圏に入ることはない。

つまり、韓国は遅かれ早かれ中国に飲み込まれていく。そして、昔のように中国の支配を受けることになる。北朝鮮と韓国は、いずれ中国の属国と化していくのかもしれない。(中略)

いつまで経っても南北が統一できないのはなぜか


いつまで経っても南北が統一できないのはなぜか。簡単だ。隷属している先が違うからである。韓国はアメリカにべったりだが、北朝鮮は中国にべったりだ。

それぞれの国の親玉が違うので、統一しようにも統一できないのである。

しかし、韓国がアメリカに見捨てられて中国の勢力圏に入るのであれば、親玉が中国になるので、もしかしたら「統一させて」もらえるのかもしれない。

これは、朝鮮半島に住む朝鮮民族が決める問題ではなく、中国がどうするかを決める。

中国がそのほうが都合が良いと思えばそうするだろうし、まだ早いと思えばしない。いずれ南北朝鮮の支配者になる中国が、それを決める。

現在、北朝鮮が異常国家のまま存続できているのは、中国もアメリカも互いにいろんな意味で存続してくれたほうが都合が良いからである。

今、北朝鮮のありとあらゆる土地・企業・資産は中国のものになっているのだ。中国は「生かさず、殺さず」で北朝鮮を統治している。

表看板は金(キム)一族を立てながら、裏では不動産や企業を根こそぎ収奪している。朝鮮民族はそこに住んでいるが、もはや土地も資源も、ほとんどが中国のものだ。

より深く収奪化していくには、いつまでも金正恩傀儡政権があってくれたほうが都合がいい。

一方のアメリカも、北朝鮮という脅威が存続してくれればくれるほど、韓国や日本に武器弾薬を売りつけることができるので好都合である。

武器を売りたくなれば、北朝鮮にミサイルを飛ばすように仕向ければ「東アジアの脅威」を演出できる。

翻弄されているだけの国、韓国


欧米は世界中のあちこちで、「分断統治」をしてきたが、東アジアでも朝鮮半島で見事なまでの分断統治を成功させている。

その中で、朝鮮民族は今も昔も大国の思惑に利用されたまま存続しているだけである。

利用されているのだが、朝鮮民族はそれを認める客観性を持たないので、「バランスを取る」という言い方をして大国の隷属を正当化している。

しかし、朝鮮民族が何かをしているのではない。

周辺国が、この国をいいように操って、朝鮮民族はそこに乗せられているだけでしかない。バランスを取っているのではない。翻弄されているのである。

2013年から2015年に渡って、アメリカは表向きは韓国を立てつつ、静かに韓国から引いていき、代わりに中国がその真空を埋める形になる。

いずれにせよ、アメリカに隷属された状態から、中国に隷属された状態に変わるだけだ。

中国が一気に韓国に対して影響力を持つのは、韓国が経済的な苦境に陥って中国の支援を受け入れたときだろう。

韓国はウォン売りの攻勢に遭った瞬間に国家崩壊するほど貧弱な国家でしかいない。

そこで2011年にアメリカに通貨スワップを申し入れたのだが、断られている。2012年には日本とは通貨スワップを結んだが、竹島上陸問題で吹っ飛んだ。

あと残っているのは中韓スワップだけだ。この瞬間に韓国は「離米従中」を決定づけられており、今後の命運は中国に握られることになった。

この中韓スワップは2014年に期限が来る。

2013年から2014年の間に、韓国で深刻な経済崩壊が起きるとどうなるのか。韓国はどんな屈辱的な条件を飲んでも中国との通貨スワップを哀願しなければならなくなるということだ。

中国は、そうやって韓国を奴隷化していくだろう。韓国は、いつまでもどこかの属国の国だ。今までもそうだし、これからもそうだ。それが韓国スタイルである。


(私のコメント)

「株式日記」では、韓国はアメリカに支援無しには存在できない事を何度も書いてきました。朝鮮戦争を見ても北朝鮮によってあっという間に釜山の一部を残して制圧されてしまった。アメリカ軍の反撃で韓国は何とか存続できましたが、地政学的にも韓国は2000年の昔から中国の王朝の属国として存在して来た。例外的に日韓併合から現代に至るまで韓国は中国の属国から逃れて来ていますが、アメリカが韓国から手を引けば中国の手に落ちるのは時間の問題だ。
 
それは、戦争によらなくても韓国は中国に支配されてしまうだろう。李明博大統領の竹島訪問や天皇への謝罪要求発言は、韓国が中国に忠誠を示す為のものであり、パクシネ次期大統領になっても韓国の方針は変わらないだろう。韓国の金持ち達は子弟をアメリカに留学させて、自分たちもアメリカやカナダに住宅を買っていつでも移住できるようにしている。
 
韓国人がアメリカに移住するのは韓国が実質的にアメリカの植民地であり、宗主国に移民が流入するのは当然の流れだ。アメリカに西海岸や東海岸の大都市にはコリアンタウンが作られている。このようになるのは韓国人の本音では韓国はいつか無くなると予感しているからだろう。同じような状況は台湾についても言えますが、アメリカの戦後処理の曖昧さが朝鮮半島と台湾にもたらされた。
 
アメリカは、朝鮮半島と台湾を日本から切り離せば、いずれは中国のものになるとは考えなかったのだろうか? まさか韓国に北朝鮮軍や中国軍が攻め込んでくるとは考えもしなかったのだろう。台湾に対しても中国は最初に台湾を攻めるつもりだったのが、朝鮮半島で戦争が始まったので人民解放軍を朝鮮半島に振り向けざるを得なくなった。
 
もっとも台湾は、蒋介石軍によって占領されて国民党のものになり台湾は中華民国となった。台湾人にしても韓国人にしても昨日まで日本人だったのに、日本の敗戦でいつの間にか独立させられて放置されてしまった。その空白に蒋介石の中国国民党が流れ込み、朝鮮半島には中国の毛沢東の軍が攻め込んで来た。台湾や朝鮮半島から日本軍がいなくなれば中国軍が攻めてくるのは必然であり、アメリカはそれを予想していなかった。
 
もし朝鮮人や台湾人に独立自尊の気運があれば、中国やロシアや日本との戦争に立ち上がっていなければならない。もちろん台湾も朝鮮も日本に統治が始まった当初は抵抗闘争もありましたが、数千人規模の死者に過ぎず、全国民的な武装蜂起はなかった。もし日本に軍事占領されても徹底抗戦して独立を守ると言う気概があれば日本は台湾や朝鮮を併合したろうか? 
 
アメリカは未だに日本を事実上軍事占領しているのも、日本人による反米闘争が無いからであり、国会で日米安保破棄を決議すれば、アメリカ軍は日本から出て行かなければならない。私が危惧をするのは台湾や朝鮮のように独立の気概をなくして強国支配を受け入れてしまう事であり、強国であるアメリカ軍が日本から撤退したら他の強国(中国)が流れ込んできても、僅かな抵抗で受け入れてしまうようになるだろう。
 
日本には自衛隊があっても憲法上は存在しない事になっている。「株式日記」では自主防衛と核武装を主張してきましたが、親米派は在日米軍基地を当然のものとして受け入れていますが、冷戦の崩壊でその存在意義も失われたにも拘らず米軍基地の存在に変わりが無い。しかしDarknessにも書かれているように、「アメリカはすでに国力を失っているので、東アジアから足抜けできるのであればそうしたがっている。」
 
霞ヶ関の官僚(外務省)は、アメリカの意図に気がついてアメリカ軍を引き止めるのに必死ですが、本音ではアメリカは孤立主義的になって行って覇権国として関与する事はなくなるだろう。アメリカの最近の軍事外交の関与には疑問を感じることが多々あります。イラク、アフガン戦争もそうだし、「アラブの春」やリビアもアメリカが仕掛けたのでしょうが、アラブから独裁者がいなくなればテロリストの天下になるだけだ。
 
東アジアに対しても同じであり、台湾や朝鮮を独立させてあげれば、独立を守る為に命がけで戦うだろうと考えていたのだろう。しかし朝鮮人や台湾人は支配慣れしているので他国と戦う事よりも強国に支配される事を望む。戦後の日本も非戦宣言で戦争するより支配を受け入れようと言う気運が高かった。憲法九条もその意図で作られたのでしょうが、日本が朝鮮や台湾のようになっていいのだろうか?
 
私がこのような危機意識を持ったのは、尖閣問題や竹島や北方領土などのように日本は三方から圧力を受けているからだ。それに対してアメリカは領土問題には関与しないとしている。自国の防衛を他国に依存するからそうなるのであり、韓国や台湾はアメリカに見捨てられていずれは消滅するのであろう。日本がそうならないためにはアメリカをあてにしてはならないのであり、日本を守ってくれるのは「日本軍」しかないと思うべきだ。
 
尖閣では、中国の威圧が続いていますが、日本の自主独立と核武装のチャンスではないだろうか。日本が核武装しても中国が日本を侵略しようとしているから仕方が無いといえばアメリカも認めるかもしれない。だから中国が尖閣を取りに来てくれたことに感謝すべきだろう。日本が核武装しなければ中国との対峙は出来ず、アメリカの核の傘に依存しなければなりませんが、アメリカは中国と戦争するつもりは無い。
 
 




今の水準が決して近所に迷惑を及ぼすような意図的な円安というのではない。
少なくともアメリカは絶対にこのレベルでは文句のつけようはないでしょう。


2013年1月28日 月曜日

米ウォール街、アベノミクスで「日本見直し論」高まる 1月26日 産経新聞

 ニューヨーク証券アナリスト協会が毎年1月に開催する「今年の相場予想会議」では、参加者から日本投資に関する質問が上がった。ウォール街の証券アナリストが集まるこの会議で日本株が取り上げられたのは、小泉政権下だった2006年以来のことだ。

 注目材料は、日本の2%の物価目標や量的緩和策とそれに伴う円安誘導策だ。世界最大規模の米ヘッジファンドブリッジウオーター・アソシエイツが昨年12月に上げた収益の稼ぎ頭が円売りや日本株買いといった日本がらみだった。円で資金を調達して海外投資する「キャリートレード」も盛り返している。

 米ゴールドマン・サックスなどウォール街を代表する金融機関も、日本株の投資見通しを相次いで上方修正しており、海外勢の日本株買い越し基調を後押ししている。



通貨戦争 1月27日 厭債害債

基本的なワタクシの考え方は、今起こっている円安は、最初のエントリーであげたテーゼを安部政権が修正しようとしていることにともなう文字通り「修正」のレベルであり、二つ目のエントリーに書いたような通貨戦争とかいうような近隣窮乏化策というのは今の水準に対しては明らかに言いすぎだと思います。最近特に欧州でそういうことを言う要人が多いようなんですが、特にドイツの方々に対しては「いいかげんにシロいボス」とでもいいたくなります。最初の記事ではアメリカなどの通貨政策を汚物の投げつけにたとえて、一方的に汚物を投げられてばかりではなくこちらからも汚物を投げ返したらどうか、但し介入は露骨過ぎてだめよ、みたいなことを書いたのですが、まさに安部政権の金融政策の考え方などは「汚物」そのものであって、こういうことを臆面もなくできる政権がようやく日本にも生まれたのかと、(半分皮肉も込めて)感銘を受けております。汚物の投げ合いとなりつつある国際通貨市場にようやく素手で日本政府が参戦し始めたという点で、欧州がまずびっくりしてしまったのではないかと。

最初のエントリーを書いたレベルがドル円90円台前後で、ようやくその水準に戻っただけであり、まさにこれからの経済状況の進展と政治の動向に左右されるべきものですが、今の水準が決して近所に迷惑を及ぼすような意図的な円安というのではない、という点だけはしっかり日本人としては押さえておく必要があります。まあいわば、これまで「いいヒト」すぎた日本人が少しだけアメリカや中国などに近い「ワル」の世界に足を踏み入れた、というレベルで、アメリカや中国がヤクの売人だとすれば日本はせいぜい中学生が喫茶店に行ったぐらいの話で、まあ周りから何を言われても気にする必要などありますまい。少なくともアメリカは絶対にこのレベルでは文句のつけようはないでしょうから。

円安で気分がよくなって株価が上昇する。これはとてもいいことです。景気は気から。気分が良くなれば動きも出る。ため込んでいたお金が少しでも動き出せば、景気がますます良くなる。そういう部分がありますから。しかしながら、いつまでも円安に頼れるのかというと、それもまた程度問題だし、そもそも為替だけで盛り上げるには限度があります。一定限度を超える円安とはこれから先は日本の国力の弱体化を具象化したものでしかないわけで、それはそれで問題だと思います。何度も繰り返しているように、日本国そのものの生産性というかそういうものを上げていく努力を並行して行わなければならないことは当然で、これはやはり人口構成や労働力人口の減少など重大な問題を抱えたままになっているという現実がある。

まあ今ぐらいのレベルでは通貨戦争とかそういうレベルの問題ではないので、諸外国のいうことなどまだ気にする必要もないでしょうし、アメリカや中国が露骨に言える立場でないことも確かですから、どうってことはないでしょう。100円前後までの円安は十分エンジョイさせていただいてもよろしいのではないかと思います。問題は実際に通貨を増発しても国債を事実上大量に引き受けてもインフレも景気も上がらなかったとき(十分可能性があると思いますが)一体どのような将来像が日本にとってありうるのか、良くわからなくなってくることです。その時こそ本当に「痛み」を伴う改革ができるのかどうかが試されるのだと思います。いまの安部政権の政策はいうなれば強力なカンフル剤注射」によって身体を動かせて体力を取り戻させる作戦ですが、残念ながら90年代以降あまり成功した例が日本にないものですから・・・


(私のコメント)

安倍内閣の支持率が9・5ポイント上昇し64・5%となったそうですが、株価の上昇で支持率が高まったようだ。20年間も株価は放置状態で、その間にはネットバブルや2007年にもミニバブルもありましたが、直ぐにデフレ状態に戻ってしまった。財務省の税制や日銀の引き締めで潰されたのですが、今回も財務省・日銀は潰しにかかるのだろうか? 
 
バブル崩壊以降、政治家達は株式に無関心な人が多くなり、株式市場からも「政治銘柄」と言われる仕手株が聞かれなくなった。昔は証券会社の腕力相場で「政治銘柄」といわれる株価が暴騰して、政治家も政治資金を稼いでいましたが、今では株式に興味を持つ政治家はいない。また、いたとしても今の日本の証券会社には株価を吊り上げられる証券会社もなくなった。
 
しかし政治と株価が大きな関係があることは、安倍内閣が出来そうな解散の話が出てから株価は上がり始めた。それくらい野田内閣の経済政策が酷かったからであり、消費税増税を強行した事が野田内閣の崩壊に繋がったのだろう。野田内閣の支持率は20%を割り込んで株価も低迷して来た。前原大臣が日銀の政策決定会合に出ても足元を見られて日銀は動かなかった。
 
日銀の白川総裁が安倍総理の意向を受け入れざるを得なかったのは、4月に日銀総裁の任期が切れることであり、少なくとも7月の参院選までは安倍内閣が続くと見られているから、次期日銀総裁の人事権は安倍総理にあるといえる。そこで金融緩和に理解のある日銀総裁を選ぶ事が予想されるから株価も動いたのだろう。円高株安から円安株高に変化した事でアベノミクスの行方が問われていますが、少なくとも参院選までは円安株高が続くだろう。
 
ドルとユーロの通貨切り下げ合戦に、日本の円が加わった事でドルとユーロが相対的に値上がりしている。それに対してアメリカの自動車業界やドイツのメルケル首相などが文句を言っていますが、ユーロ安でドイツ車を売りまくって儲けているのはドイツのほうだ。本来ならば1ドル=100円くらいが適正な為替相場だと思うのですが政府日銀は1ドル=75円台まで放置した。安住大臣が数兆円の介入をしても効果がなかったのは日銀が金融を引き締めていたからだ。
 
国際金融資本から見れば当面使う予定が無い現金は、高くなる一方の円に代えておくだろう。その貯まった円で日本国債を買っておけば儲かると思われていたから円が高くなった。しかし2%のインフレターゲットは無制限の金融緩和を意味するから円は安くなると見た国際金融資本は円からドルやユーロに代えている。あるいは売ってきた輸出関連株を買い戻している。
 
日本株は20年間放置されてきたから枯れ切った状態であり、売るべき株は売りつくされて、戻り売りを売られることは少ないだろう。シャープのように倒産を見込んで空売りしてきたところが担ぎ上げられて追証の山になっている。通貨戦争に円が参戦した事でドルとユーロは相対的に高くなりましたが、まだまだ水準訂正の段階でありアメリカやEUから文句を言われる水準ではない。
 
むしろ安くなったドルやユーロを一人で支えてきたのが円であり、最後の支えが無くなったドルやユーロの今後が心配だ。ドルは日本政府が買い支えるでしょうがユーロはどうなるのだろうか? 今まで唯一ドイツ経済が好調でしたがドイツが不況になるとユーロを買い支える国が無くなる。
 
 




竹中氏は、小渕政権の最初の頃にも「ケインズ政策は当然」と言っていたが、
ある日をもって発言を翻し、財政政策を強く批難するようになった。


2013年1月27日 日曜日

意思を持った「やじろべい」 1月28日 経済コラムマガジン

財政政策に対する異論

安倍政権は、デフレ経済に取組み様々な施策を打出している。市場はこれを好感し、株価は上昇し為替は円安が続いている。しかし今のところ株価にしても為替にしても適正水準への是正の途中である。たしかに人によって適正水準というものが多少異なるかもしれないが、安くなり過ぎた株価と高か過ぎた円が修正局面に入ったのである。

日本の株式市場では、株価の純資産倍率(PBR)が1倍以下の銘柄がゴロゴロしていた。つまり解散価値より時価総額が下回る会社が沢山あった。また株価収益率(PER)も相当低い水準で推移してきた。それほど日本の株式市場は非観的な空気がまん延していたのである。

円レートも75〜80円と、一つの目安である購買力平価(調査機関によってかなり異なる。国際通貨研究所という所は95円と言っている)の104〜107円に比べ、異常なほどの円高が続いていた(また円安が進めば輸入物価が上がり、これが国内物価にハネ返り購買力平価はさらに円安になる)。このような雰囲気を払拭したのが民主党から自民党への政権交代であり、総選挙前から打出した安倍自民党総裁のデフレ脱却という大方針である。

日本の株価が実態より低位に置かれていることに、いち早く気付いたのはやはり外資であった。総選挙前から、民主党政権の終焉を見越して日本の株式を買い始めていたようである。円安への動きも外資がリードしたのではないかと筆者は感じている。

日本の機関投資家は、状況の変化があってもなかなか動き出さないものであるが、外資はリスクを取りながら収益に貪欲な投資行動を行う。一方、日本の機関投資家はサラリーマン化していて、市場が確実に動き始めなければ行動を起さない。一般の投資家は、両極端であり外資と共に動き出した者がいれば、いまだに今日の市場の動きを半信半疑で眺めている者もいる。

年明け後も、株式市場と為替(円安傾向)は順調に推移してきた。多くの人々が楽観的にこのまま円安と株価の上昇が続くと感じていたと思われる。ところが連休中(12〜14日)の甘利経済財政担当相の「円安警戒」発言、そして15日の石破幹事長の「円安で困る企業や人がいる」発言が飛出し、円が急騰し株価も大きく下落した。

たしかにずっと円の下落と株価の上昇が続いてきたので、一面において利益確定の売りによる調整とも見られる。実際、甘利大臣は発言の撤回をしたため、この後一旦円安に動き、また株価は上昇に転じた。しかしどうしても甘利・石破発言が引っ掛るのか、その後の市場の動きに迷いが生じていた。

今日の日本経済の実態は良くない。13年の1〜3月はマイナス成長も有り得る。もし安倍政権の政策が功を奏し、経済状態が良くなるとしても先の話である。その中で希望を持てるとしたなら、この株価の上昇くらいなものである。もちろんいつもまでも一本調子の円安と株価上昇が続くことは有り得ないが、政権の中枢から市場の足を引張るような発言が飛出したことに筆者は違和感を持つ。

政権内部だけではなく、日経新聞や東洋経済などにも安倍政権の政策に対する異論が出るようになった。これらは全ての政策を否定するのではなく、財政政策への攻撃だけがやけに目立つ。日経の「経済教室」は、経済学者の「財政支出の伴う国債発行の増発」を牽制する文章を連日掲載していた。

ただ安倍政権に近い人々からは、まだ財政支出増大策に表立って反対する者は出ていない。しかし微妙な発言を行う者は結構いる。例えば浜田宏一内閣府参与である。浜田氏は「必要な公共投資は行えば良いが、財政政策は経済を押上げる力が弱い」と微妙な発言をしていて、その根拠に「マンデル・フレミング(MF)理論」を挙げている。いきなりマンデル・フレミング理論(変動相場制のもとでは財政政策は、国債増発によって金利が上昇し、政策の効果がなくなる)を持出したのには筆者も驚いたが、これについての言及は長くなるのでここでは割愛する(ケインジアンと思っていた浜田氏はどうもそうではないようだ)。だいたい万が一の金利の急上昇がないよう、安倍政権は金融緩和政策による環境整備を日銀に求めたものと筆者は理解している。

それにしても小渕政権の時の状況と似てきたと筆者は感じる。橋本政権の失政で経済は急落し、金融機関の不良債権問題が表面化した後に小渕政権はスタートした。周囲(マスコミを含め)は、当初、小渕政権の積極財政に賛同していた。ところが1年も経つと「経済状態は良くなった、次は財政再建だ」という声が溢れるようになり、これがそれ以降の小渕政権の財政政策の足を引張った。

産業競争力会議のメンバーである竹中平蔵氏は今のところ財政政策に異論を唱えていない。しかし竹中氏は、小渕政権の最初の頃にも「ケインズ政策は当然」と言っていたが、ある日をもって発言を翻し、財政政策を強く批難するようになった。それにしても安倍政権の財政政策への異論が出るのがちょっと早過ぎると感じる。筆者は、安倍経済政策が「三本の矢」と言われているが、確実に効果があるのは財政政策だけと見ている。(後略)


(私のコメント)

昨日は久しぶりに秋葉原に行って買い物をしてきましたが、店のカウンターには行列が出来ていた店が多かった。秋葉原で売っている電子製品はアジア製のものが多く、3TBのHDDも数ヶ月前は9千円台だったものが昨日は1万円台に値上がりしていた。このような所にも円安の影響が出始めて起きており、今のうちに買っておこうという客が多かったのだろう。
 
HDDやメモリーなどは為替相場に反映されやすく、今やHDDやメモリーはほとんどが外国製になってしまったからだろう。1ドル=80円から僅かな日数で90円になったから12%の円安で、秋葉原の店も在庫品が無くなれば新価格に改定されて値上がりするだろう。特に高額な輸入品は今のうちに買っておいたほうがいいかもしれない。
 
パソコンにしても値崩れで最高性能のノートパソコンが5万円台で買えましたが、このまま円安が進行すれば値上がりしていくだろう。だから私もメディアプレーヤーを買いましたが、もちろん中国製で秋葉原でも在庫が少なくなってきて、探し出してやっと買って来た。HDDも今のうちに買っておきたいのですが、時間が経てば値下がりするのが常識だったのに、円安は確実に輸入品の価格を高くする。
 
今までは時間が経てば商品の値段が下がって行ったから、人々は買い物を先延ばしにすることが多かったから、売り上げが落ちて行き商店やスーパーは値引きをして売ろうとする。長い間このような現象が続いてきたからそれが当たり前のように思ってきた。バブルを経験した事が無い若い人は当然そう思うだろう。それが20年も続いてきたのがアベノミクスで変わろうとしている。
 
しかし小渕内閣の時も「二兎を追わず」と固い決意で景気対策に取り組んだのですが、少し景気が良くなると学者やテレビの評論家達は財政のことを指摘して景気回復の芽を潰してしまう。国債の事を国の借金と言うからそうなるのですが、国債は利息の付く現金と同じだ。ゼロ金利の時は限りなく国債=現金と言っていい状況になる。国債は1000兆円の塊であり、償還期限が来れば日銀が現金の形で返せばいいだけの話だ。
 
国民が現金を銀行に預けても、銀行は貸出には使わずに国債を買って利息を稼ぐ。デフレ経済の時は貸出をするよりも国債を買っていた方がいいからですが、2%のインフレになる時は国債よりも貸し出しに回したほうがいいと銀行も考えるようになり信用通貨が増えだす。インフレになれば企業も内部留保で溜め込んでいるよりも投資に使うようになり、カネが回りだす。
 
しかし今までも、カネが回りだすと大蔵省は増税や歳出カットで景気の芽を潰して来た。このようなことが何度も続けば、アベノミクスも同じ運命を辿るかもしれません。大蔵省の役人にとっては増税が手柄であり、消費税を上げた勝栄二郎次官は財務省では英雄なのだ。日銀でも同じであり金融を引き締める事が業績として評価されるから白川日銀総裁も金融を引き締め続けてきた。
 
しかし昨日の秋葉原のHDDの値上がりは、諸物価の値上がりの先駆けであり、ガソリン価格も上がり始めてくるし電気代も上がり始めてくれば、国民からも物価の値上がりに苦情が出だすだろう。だから竹中氏のように最初はケインズ政策を支持しても、景気が少し良くなり物価が上がりだすと財政の事を言い出す。もちろん2%の物価目標だから目標に近づけば金融を引き締めて調整が必要になる。
 
秋葉原ではパソコン不況で店が次ぎ次ぐと潰れてきましたが、中国から安い商品が大量に入ってくるようになって、ディスカウント合戦になって売り上げが落ちて店が潰れた。高く仕入れて安く売っていれば店が潰れる。しかしインフレになれば安く仕入れたものがインフレ分だけ高く売れるから売り上げが伸びて店は儲かる。秋葉原に来ると今までのデフレの恐ろしさが目に見えますが、デフレでパソコンショップが次々と潰れた。
 
円安になれば中国からの輸入物も高くなっていくから、安いうちに仕入れておけば円安で物価高になった分が利益になる。9000円で買えた3TBのHDDが10500円で売られていたから、パソコンショップは1500円の利益が出たことになる。さらに値上がりが続けば買い急ぎも出てくるから余計に儲かる。外車や建売住宅などの高価格商品も買い急ぎが出るだろう。
 
私などの不動産業も、デフレのうちにビルの大規模改修工事などをして安く上げる事ができましたが、ペンキなどの塗料だって円が安くなって原材料の値上がりでかなり価格も高くなっていくだろう。だからアパートなどの大改修工事を計画していますが、物価の安い今のうちで無いと大改修の時期を失ってしまう。だから「株式日記」も書く暇も無くお休みの日も出てきますので、よろしくお願いします。
 
 




ソロス氏は、日本の当局が円相場をどこまで押し下げることができるかは、
米国がどの程度まで容認する意向であるかによって制限されるだろうと語った。


2013年1月26日 土曜日

ソロス氏:ユーロ存続の公算−日銀の政策は「本物」円下落へ 1月24日 ブルームバーグ

1月24日(ブルームバーグ):資産家で投資家のジョージ・ソロス氏は、ユーロは存続し、他の諸国が一段と拡張的な政策を推進する中で相場は上昇することになりそうだとの見通しを示した。同氏は、ドイツが提唱する財政緊縮策に対して最も積極的な批判を展開している人物の1人として知られる。

ソロス氏はスイスのダボスで開かれている世界経済フォーラム(WEF)年次総会で、財政緊縮を現時点で採用するのは誤った政策だとあらためて主張し、今後1、2年は「非常に緊迫した状況」が続くと予想した。

同氏は一方で、「通貨戦争」に各国が突入するリスクが存在し、これは欧州中央銀行(ECB)の行動様式を変えることにつながる危険があると指摘。主要国はそのような対立を回避するための合意点を見いだす必要があると訴えた。

ソロス氏は円相場の動きについて、日本銀行の政策が「本物」であることに起因しているとの見方を示す一方、日本の当局が円相場をどこまで押し下げることができるかは、米国がどの程度まで容認する意向であるかによって制限されるだろうと語った。

さらに「ユーロは上昇し、円は下落する」機運があると述べ、「事態がどこまで進むかは分からないが、どちらの方向に向かっているかを指摘することはできる」と付け加えた。



文句を言うのは自分が困るから! 1月24日 増田俊男

私は新年早々のインターネット・セミナーで「アメリカの反撃」と題してアベノミクス(安倍首相の経済政策)にアメリカが反撃してくると予告しておいたが、ご存知の通りここ数日間ドイツ連銀、イングランド・バンク、アメリカの自動車連盟等々からまるでマニュピレーション(操作)だと言わんばかりの非難の声が上がってきた。
オバマ大統領の経済政策の柱の一つは「輸出倍増計画」である。
国民の税金をたらふくつぎ込んで選挙資金をたらふく頂いた米自動車産業支援策である。
安倍晋三氏の「デフレ脱却宣言」の一言で円は78円から90円まで急騰
アメリカ、ドイツ、イギリス、欧州の自動車産業はアッパーカットを食らった
中国、韓国や他の新興国も対日競争力ダウン!
今まで日本のリーダーの「鶴の一声」でこれほど大きな影響を世界に与えた者がいただろうか


事実上の無制限金融緩和の生みの親はアメリカのFRB(アメリカの中央銀行)でECB(欧州中央銀行)、イングランド銀行等々先進国中央銀行はすべてFRBの追従者である
日本の中央銀行日銀だけは追従せず「日銀券ルール」(市場に流通している通貨量以上に国債を買わない決まり)を守ってきた
今回の安倍デフレ脱却宣言は「せっかくですから日本もFRBに従いましょう」と言うだけのこと。
FRBとFRBの追従者は日本がFRBに追従したことを非難する資格は無い!


アベノミクス批判をする国はアベノミクスで不利になるから。
逆に言えば日本が有利になることである。
多くの国からの批判の声が上がれば上がるほど日本有利が確実になる。
「1万円損した者がいるということは、1万円儲かった者がいると言うこと」!
さあ、これからはアベノミクスで日本経済の一人勝ち!
今に負け犬共が慌てて日本買いに走る!
当然、「円高」(ただし平均80円)、「株高」!(ただしニッケイが10,000円に接近後)。
安倍総理、おめでとうございます!



(私のコメント)

日本は物静かな超大国であり、隣の中国のような大言壮語する政治家もおらず、自らあまり目立たぬように国際会議でも発言しない。本物の超大国はこのように目立たぬように行動しないと周囲を敵に回してしまう。そして尖閣問題のように中国は取れると思って来たのでしょうが、「核心的利益」と言っておきながら手も足も出ない。そこがフィリピンやベトナムと違うところだ。
 
経済問題でも同じであり、中国はレアメタルを禁輸して来ましたが、困ったのは中国自身でありレアメタルは暴落して閉山に追い込まれている。尖閣問題も長引けば日本からの投資や技術移転が進まなくなり、中国から逃げ出す日系企業が相次いで、中国経済は停滞を余儀なくされるだろう。このように本物の超大国は何も言わなくても実力で相手を追い込むことが出来る。キャンキャン吼えるのは弱いからだ。
 
増田氏が述べているように、「ご存知の通りここ数日間ドイツ連銀、イングランド・バンク、アメリカの自動車連盟等々からまるでマニュピレーション(操作)だと言わんばかりの非難の声が上がってきた。」のは、彼らの悲鳴であり、日本がひとたび円安政策をとれば欧米の自動車産業をはじめとして、中国や韓国の家電産業も悲鳴を上げている。今まで日本は自制して来たから欧米や新興国は潤ってきた。
 
しかしアベノミクスに正面から批判できる国は無いだろう。増田氏は、「事実上の無制限金融緩和の生みの親はアメリカのFRB(アメリカの中央銀行)でECB(欧州中央銀行)、イングランド銀行等々先進国中央銀行はすべてFRBの追従者である。」のであり、G7各国と同じ事をしているだけだ。むしろ日銀が、「日本の中央銀行日銀だけは追従せず「日銀券ルール」(市場に流通している通貨量以上に国債を買わない決まり)を守ってきた。」のが間違いなのだ。
 
これはアメリカの暗黙の了解があるからであり、ブルームバーグの記事にあるように、「ソロス氏は円相場の動きについて、日本銀行の政策が「本物」であることに起因しているとの見方を示す一方、日本の当局が円相場をどこまで押し下げることができるかは、米国がどの程度まで容認する意向であるかによって制限されるだろうと語った。」とあるように、アメリカの思惑は中国への牽制だろう。
 
アメリカは、中国がなかなか言う事をきかないので「日本カード」を使って中国経済を締め上げて、東南アジアにシフトさせようとしている。中国はWTOなどの国際ルールを守らずレアメタルの禁輸や外資に対する嫌がらせを始めている。中国政府は相次いで日本から政治家を招いて階段を続けていますが、中国からのSOSのサインだろう。
 
アメリカにしても、いつ円安にクレームをつけてくるか分かりませんが、日本はFRBと同じ事をしているだけですよと言っておけばいい。為替に直接介入は効果が無いが、中央銀行による無制限介入は投機筋も手が出せない。せいぜい円をドルやユーロに換えておくしか手は無い。2%のインフレターゲットはうまく行くかはまだ分からない。人の気分で景気は変わるからだ。
 
もちろんこのまま円安株高が続く事は無く、戻しもあるのでしょうが、二番底を買うくらいの作戦を立てておくべきだろう。飛びついて買うと火傷をします。日本経済が成長をはじめれば今まで凍り付いていた株式や不動産が動き出す。金融緩和ということはお金がだぶついている状況だから金利もあまり上がらず、好景気の金利安が続くだろう。景気が過熱してきたら消費税を上げてブレーキをかければ暴走は防げる。それで財政再建も可能になる。
 




韓国の大学の先生たちは最近は国内学会でも英語で発表や質疑応答をされる。
それは英語がよくわからない同国民に対していささか敬意を欠いている。内田樹


2013年1月25日 金曜日

「14歳の子を持つ親たちへ」韓国語版への序文 1月24日 内田樹

みなさん、こんにちは。内田樹です。

『14歳の子を持つ親たちへ』の韓国語版が出ることになりました。

これで、『下流志向』、『街場の教育論』、『先生はえらい』、『若者よマルクスを読もう』、『私家版・ユダヤ文化論』、『日本辺境論』、『寝ながら学べる構造主義』に続いて、僕の本の8冊目の韓国語訳ということになります。短期間にこれだけ集中的にひとりの外国人の著述家の本が韓国語に訳されるというのは、かなり珍しい現象ではないかと思います。

訳されたのは僕が書いた本のうち、「学校教育にかかわる書物」と「ヨーロッパの哲学にかかわる書物」の2ジャンルに属するものです(『日本辺境論』だけがこの二つのカテゴリーのどちらにも入りません)。

それはたぶん「学校教育への市場原理の導入に対して批判的なテクスト」と「西欧哲学をわかりやすく解説するテクスト」の二種類のものが、韓国においては「ニーズがある」ということを意味しているのだと思います。「ニーズがある」と言ってもいいし、「サプライがない」と言ってもいい。たぶん、そこに韓国と日本の言説状況の「ずれ」があるのだと思います。序文として、すこしだけその「ずれ」について私見を述べておきたいと思います。

「学校教育への市場原理の導入に対して批判的なテクスト」と「西欧哲学をわかりやすく解説するテクスト」は扱っている主題もアプローチもずいぶん違いますけれど、共通する点があります。それは「そういうことを書くのは主として西欧哲学の専門家である大学の先生である」ということです。

「学校教育をいかに市場から守るか?」という問いに日頃から思い悩み、それと同時に「自分が専門的な知識を持っている哲学の『読み方』と『使い方』を、できるだけ多くの非専門家に伝えるにはどうすればいいか」をつねづね工夫している大学の教師がいれば、たぶん僕が書いているような書物を書くはずです。そして、そういう先生が一定数いれば、「サプライは足りている」わけで、何も日本人の書いた本を手間暇かけて韓国語訳することはありません。ということは、どうやら今の韓国の言説状況においては、「そういう人」が足りていないらしい。

僕はそんなふうに推論します。とりあえず、そのような仮説を立てた上で話を進めさせて頂きます。

「学校教育をどうやって市場原理から守るか」というのは、どうやら今の韓国ではあまり「人気のある主題」ではない。これはたぶん間違っていないと思います。それは「学校教育は市場原理に従属すべきだ」と思っている人が韓国のメディアではたぶんその反対の立場の人たちよりもつよい影響力を持っているということです

僕が使っている「市場原理」というのは「学校とは子どもたちに市場から要求される知識や技術やふるまい方を教えるところだ」という考え方のことです。

英語を使える人がたくさん欲しいという社会的要請があるなら、学校では英語を集中的に教えるべきである、コンピュータの知識が必要ならコンピュータを教えるべきである、金融の知識が必要なら金融工学を教えるべきである、介護技術が必要なら介護技術を教えるべきである・・・などなど。それだけ聞くとなかなか合理的に聞こえますけれど、この「市場の要請」はあくまで「市場の要請」であって、学校で学ぶ子どもたちの都合のことは配慮していません。例えばアメリカが没落して、軍事的にも経済的にも覇権を失い、中国が超大国になった場合に「北京官話ができる人がたくさん欲しい」という社会的需要が出てきたら、どうなるでしょう。「英語使いはもう不要」ということになる。学校で英語習得のために必死に努力してきたあげくに「あ、もう要りません」と言われた子どもたちはどうすればいいのか。それに対しては何の支援も言い訳も用意されていません

別に僕は極端な話をしているわけではありません。日本の大学で1960年代から70年代にかけて理科系でいちばん履修者の多かった第二外国語はロシア語でした。当時、ロシアは宇宙開発でも軍事研究でもアメリカと競争関係にあり、分野によってはアメリカをリードしていました。ですから、最新の科学的知見にアクセスしたいと願っている理系の学生たちは進んでロシア語を学んだのです。その後のソ連の没落によって理系のロシア語履修者は激減しました。たぶん今は限りなくゼロに近いでしょう

原子力工学も金融工学もそうでした。市場のニーズがあるときはどの大学でも飛ぶ鳥落とす勢いの看板学科でしたが、どちらももう昔日の栄光の影はありません

そういうものです。ニーズに合わせて教育プログラムをそのつど作り替えてゆくことを市場は学校に要求します。会社の経営者ならそう考えて当然です(僕だって会社の経営者ならそう要求します)。そうすれば、企業が自力で専門家を養成するときにかかるコストを「外部化」できるんですから。そのつど必要な専門的知識を教育するコストを大学に外部化すれば、企業はその分だけ収益を増やすことができる

企業側からすれば合理的な要求ですけれど、僕は、そういうしかたで学校が市場に従属することには反対です。学校は自律的に教育プログラムをコントロールし、卒業生たちがさまざまな危難に遭遇しても、それを切り抜け、末永く幸福で充実した人生が送れるように、汎用性の高い「生きる力」を身に付けされるところだと思っています。「とりあえず市場が必要とする」知識や技術をオン・デマンドで送り出すファクトリーではありません。

でも、僕のように考える人は日本の教師たちの中にも決して多くはありません。僕は日本でもかなり孤立した立場にいますが、韓国ではもっと孤立しているでしょう。でも、そういう少数の孤立した人たちが僕の本を読んでくれている。そして、「韓国でも日本でも、教育が直面している危機の構造は同じだ」と知って、ちょっとだけほっとしている。同じ危機感を持ち、解決のための方途を探っている人の数は一人でも多い方がいいから。そういうことではないかと思います

もう一つの僕の仮説は「哲学の『読み方』と『使い方』をできるだけ多くの非専門家に伝える」仕事を引き受けようという人が韓国の知識人の中にはあまりいないというものです

僕は韓国の大学の実情をほとんど知らないので、これは当て推量ですけれど、こういう「専門家と一般読者の間の架橋をする人」、「二つの界域に同時に共属するもの=トリックスター」的知識人が韓国社会ではあまり高い威信を得られないのではないかと僕は想像しています。もちろん、日本でも事情はそれほど変わりません。トリックスター型の学者には学問的な威信は認められませんし、専門家からはしばしばあらわに侮られます。でも、「そういう仕事を誰かがやらなければいけない」ということがわかっている編集者や読者は少なからずいます。そういう環境があるから、僕のような中途半端な学者でも生きてこられたわけです。

前に聞いた話ですけれど、韓国の大学の先生たちは最近は国内学会でも英語で発表や質疑応答をされるそうですね。グローバルスタンダードが英語なんだから、「世界に向けて発信」するためには英語が公用語で当然だという考え方なんでしょうけれど、それは英語がよくわからない同国民に対していささか敬意を欠いた態度ではないかと僕は思います

「英語ができる人」は「英語ができない人」のためにその能力を使うべきであって、「英語ができる人」たちだけの閉じられた知的交換の場を設けるというのは、ことの筋目が違うんじゃないかと僕は思います

専門的知識があるというのは「目がいい」とか「鼻がきく」とか「力持ちである」とかと同じようなたぐいの能力です。「目がいい人」は遠くに見えるものを見えない人に教えて上げられるし、「鼻がきく人」は他の人が気づかないうちに火災の発生に気がついて避難指示ができるし、「力持ちの人」は非力な人のために重いものを持って上げられる。それと同じように、自分が持っている能力は、それを持ってない人のためにこそ優先的に用いるべきだと僕は考えています。「目がいい人」ばかりが集まって「どこまで遠くが見えるか」競うようなことをするより、「目が悪い人」のために遠くを見てあげることの方がずっとたいせつな仕事だ。僕はそう思っていますけれど、こういう考え方をする人間は世界どこでも少数派です。もちろん日本国内でも僕は少数派です。そういう少数派に共感してくれる人が韓国にもたぶんいるんだと思います

僕と韓国の読者のみなさんとは海を隔てていますけれど、「教育を通じて次世代を守りたい。彼らを市場の消耗品にしたくない」と願っている、「専門知識はまず非専門家のために用いるものであって、専門家同士で優劣を競うために習得するものではない」と思っている。どちらもそれぞれの社会で少数派ではありますけれど、この点については、ボーダーを超えて共感し、連帯することはできる。そういうタイプの「グローバルなつながり」というのがあってもいいと僕は思います。

以上、「最近韓国語訳が多く出た」ことについてひとこと感想を申し上げました。長くなってすみません。(後略)



(私のコメント)

学校教育は何のためにあるのだろうか? 特に大学教育はサラリーマン予備校化して、大学に入って三年生になる頃から就職活動を始めるのは本末転倒だ。本当に優秀な学生なら独立起業を目指すべきであり、一流企業や高級官僚になっても能力を十分に生かせる事は無いだろう。自分の能力を十分に生かしたければ中小企業の社長になるべきであり、社長なら自分の好きなことが出来る。大企業だと幾ら優秀な人材でも生かせる機会は少ない。
 
先日も、内田樹氏の記事を借りて同じ事を書きましたが、凡庸な人材ならば東大のような一流大学を出て一流企業や高級官僚になったほうがいいのだろう。一流企業や役所は前例に基づいた事をやっているだけであり、ペーパーテストで優秀な成績ならばその能力は生かせるだろう。しかし前代未聞の正解の無い問題に出くわすとペーパーテスト秀才は既成概念に閉じこもってしまう。日銀の白川総裁がいい例だろう。
 
私のいう優秀な人材とは、不可能を可能にする人材であり、前代未聞の正解の無い問題を解ける人材の事だ。インフレターゲット政策にしてもアベノミクスにしても正解かどうかは時間が経たなければわからない。最近になってようやく小泉構造改革が間違っていた事が明らかになりましたが、高速道路公団を民営化して笹子トンネルのような事故が起きた。民営化すればメンテナンスが疎かになり、今まで行なわれていた点検を目視だけにしてしまった。
 
インフレターゲット政策にしてもネット上では多くの記事がありますが、経済学の本には無いだろう。東大出の秀才は教科書に書かれた事しか分からないが、インフレ目標政策が正しいかどうかは実証されていないのだから教科書に載っているわけが無い。中央銀行における量的な金融緩和にしても、どうすれば効果があるのかも財政で試して見なければ分からない。
 
学校教育は、学生の学力を選別するところではなく、学問のやり方を教えるところであり、実社会に出て本当の学問が始まる。しかし多くの学生は社会に出て働き始めると本を読むのを止めてしまう。実社会では即戦力を求めていますが、学校で即戦力を養成するのは市場原理主義的には正しいのでしょうが、市場の流れは猫の目のように変わる。
 
市場からは英語が出来る人材を求められても、実際に役に立つかは専門知識がなければ英会話が出来ても医学や科学や金融などの専門分野が分からなければ役に立たない。むしろ医者や科学者や金融業者が英語を習ったほうが近道だろう。野球の選手が日本で一流プレーヤーになって大リーグに行ってから英語を習ったほうが効率的なようなものだ。
 
内田氏は、「原子力工学も金融工学もそうでした。市場のニーズがあるときはどの大学でも飛ぶ鳥落とす勢いの看板学科でしたが、どちらももう昔日の栄光の影はありません。」と言うように、市場はいつも変化が激しく役に立たない事を学校でやっても意味が無い。「株式日記」では、エリートには歴史と古典を教えるべきだと書いてきましたが、東大出は歴史も古典も一部の学部でしか教えていない。
 
得の古典の哲学など、哲学科などで無ければ教えてはいないだろう。最近では高校でも古文や漢文を教えなくなっているようですが、中国の古典などを読まなくなっているからだろう。明治の日本の文化人が西欧の哲学などを訳す時に、漢文の素養があったから訳す事が出来たが、中国古典が分からなければ西欧の哲学や社会科学などを理解する事は不可能だっただろう。
 
時代の要請だからといって、学校でパソコンの事を教えたって、実社会に出る頃はスマートフォンが主流になってウィンドウズを習っても意味が無いだろう。パソコンのプログラマーが求められているからといって学校で教えてもプログラミングの流れは猫の目のように変わる。英語だってアメリカが没落すればどうなるかわからない。少し前はラテン語やフランス語がヨーロッパの公用語だった。
 
内田氏は、『韓国の大学の先生たちは最近は国内学会でも英語で発表や質疑応答をされるそうですね。グローバルスタンダードが英語なんだから、「世界に向けて発信」するためには英語が公用語で当然だという考え方なんでしょうけれど、それは英語がよくわからない同国民に対していささか敬意を欠いた態度ではないかと僕は思います。』と書いておられますが、専門分野の学問は自国語では出来ずに英語で無ければ論文が書けないといった事があるようだ。
 
新興国のエリートが英語が出来るのは、英語が出来なければ自国語では勉強が出来ないからであり、欧米に新興国の留学生が集まるのは、英語が出来なければ専門分野の勉強が出来ない為だ。韓国や中国などでは日本を通じて近代西欧文化を理解する事が多かった。内田氏の著書が8冊も韓国語に訳されると言うのは、その流れの一部だろう。
 
韓国では漢字が使われなくなり、ハングルだけで公文書も作られていますが、欧米の専門分野の論文は韓国語に翻訳する事は不可能なのだろう。だから英語を学んで大学では英語で授業を行なっている。これに比べると日本語で専門分野が学べる日本は世界的に見れば例外的なのだろう。中国人や韓国人に哲学や倫理学と言っても通用するのだろうか? それには「哲学」「倫理」と言う言葉が分からなければなりませんが、現代の韓国人や中国人は漢字が読めなくなっている。
 




尋常でない円安の影響が韓国企業の実績に表れる。世界市場で日本企業
と競合する韓国の業種の収益率が大きく悪化する見込みだ。中央日報


2013年1月24日 木曜日

ドル安より恐ろしい“円安空襲”…韓国の20業種のうち17業種で利益減少 1月24日 中央日報

 尋常でない円安の影響が韓国企業の実績に表れる。世界市場で日本企業と競合する韓国の自動車と自動車部品・情報技術(IT)・化学業種の収益率が大きく悪化する見込みだ。

  ウリィ投資証券が100円=1031ウォンの場合の国内主要20業種の敏感度を分析した結果、17業種で利益が減ることが分かった。原材料価格の下落という恩恵を受ける電力・ガスと運送、通信サービスの3業種だけが利益が増えると予想される。一方、1ドル=1000ウォンの場合、20業種のうち15業種の利益が減る。

  ウリィ投資証券のクァク・サンホ研究員は「円安のペースが過去に比べてかなり速い」とし「国内産業界はドル安より“円安空襲”により大きな打撃を受けそうだ」と述べた。

  自動車・鉄鋼・造船・機械など世界市場で日本企業と競争する韓国輸出企業の打撃は避けられない。自動車業種の場合、1株当たりの純利益が17%ほど減少することが分かった。これを受け、証券業界は自動車・機械関連株の今年の営業利益推定値を3−10%ほど下方設定している。

  蔚山発展研究院のイ・ギョンウ副研究委員は「過去10年間のウォン・円為替レートと現代車の輸出台数の相関関係を分析したところ、1%の円安で現代車の輸出は0.96%(約1万台)減ることが明らかになった」と述べた。イ研究委員は今年末まで100円=1031ウォンまでウォン高円安が進めば、現代車の輸出は14万台以上減ると予想した。

  部品・協力会社は円安ショックが“二重負担”になることを懸念している。今でも採算を合わせるのが難しいが、大企業が納品単価引き下げ圧力を加えてくる可能性があるということだ。

  S金属のキム代表は「為替レート効果は大企業−第1・2次協力会社へと連鎖的に悪影響を及ぼす」とし「(政府の大・中小企業共生政策で)雰囲気がかなり良くなったとはいえ、大企業が隠密に単価引き下げを要求したりもする」と述べた。また「この場合、価格競争力で維持してきた部品・素材会社は、為替レートを防御できる現地生産基地がない限り厳しい」と話した。


円安に無防備…月10億ウォン失う韓国企業も(1) 1月24日 中央日報

ボルト・ナットを製造するK社は昨年末から月10億ウォン(約8000万円)の為替差損を出している。同社は輸出が売上高の70%以上を占め、赤字を出してでも海外に納品しなければならない。しかし為替変動保険にも加入していないため、最近大きく動いている国際為替レートに無策だ。同社のキム常務は「海外市場では1−2%以内の納品価格で競争しているが、円安ショックのため対処できない状態」と述べた。

  日本に海苔を輸出するゴジェンコリアも同じだ。同社は年間単位で輸出単価契約をしているが、昨年は100円=1370ウォンを基準に納品契約をした。しかし最近、一時100円=1200ウォンを割った。これに伴い、20余日間で約1000万ウォンを失うことになった。単価調整を要請する計画だが、日本の会社が応じるかどうかは不透明だ。同社のチャン・オシク担当は「ここまで円安ウォン高が進むとは思っていなかった」とし「KIKO(ノックイン・ノックアウト、オプション取引)で損をした会社があまりにも多いため、為替変動保険に入っている会社は少ない」と話した。

  その間、為替レート防御策の準備をしてこなかった中堅・中小企業が、前例がないほどの「円安ショック」に苦しんでいる。大企業も事情がよくないが、ある程度は対応できている。海外生産比率(スマートフォン81%、自動車49%)を高め、世界的競争力を確保した会社もいくつかあるからだ。

  しかし中小企業は対応策がない。サムスン経済研究所によると、為替レートの変動で営業に影響を受ける程度は、中小企業が大企業より1.4倍大きい。すでに昨年10月の大韓商工会議所の調査(500輸出企業)で、76%が「為替差損が出た」と答えた。

  一部は注文も断らなければならないほどだ。忠清北道忠州で工具を製造するS社は先月から日本からの注文を受けていない。同社のチェ代表は「100円=1400ウォン前後で採算が合うので、今は輸出をあきらめるしかない」と語った。(後略)


(私のコメント)

アベノミクスによる円安が韓国経済を直撃している。とは言っても円は1ドル=89円台であり際立った円安水準ではないのですが、1ドル=100円位が適正な水準だろう。それほどまでこれまでの円高が酷かったのは日銀の通貨政策が酷かったからであり、インフレを恐れるあまりにデフレにしてしまうほど金融を引き締めてきた。
 
これは相対的なものであり、アメリカのドルやEUのユーロが国債を買い捲って通貨を溢れかえさせれば円が独歩高してしまう。スイスフランも同じように高かったのですが無制限介入をすると宣言してスイスフラン高は止まった。日本は2%のインフレターゲットで無制限の金融緩和を行なうと言う事であり、中央銀行に逆らう投機筋は無い。
 
このように通貨高に対しては、中央銀行は無制限に国債を買う通貨を発行する事で対抗する事が出来る。これに対して通貨安に対する対抗策は金利を高くする事と、手持ちのドルで自国通貨を買うしかない。もしドルの外貨準備がなければIMFなどからドルを借りなければならない。だから円高と言う事は日本銀行が投機筋に円札を刷りまくって売り向かえば確実に勝つ。
 
もし円がどんどん下げ止まらずに、1ドル=150円とか200円にまで暴落する事があるのだろうか? 国内産業が無いギリシャとかPIIGS諸国ならともかく、円が安くなれば世界中に日本製品が溢れる事になる。だから世界経済は円安に対して「通貨戦争」と言う言葉で悲鳴を上げてきている。一番悲鳴を上げているのが韓国であり、中央日報の記事に書いてあるとおりだ。中国もいずれ悲鳴を上げるはずだ。
 
円を安くするには日銀が金融緩和すれば安くなることは分かっていましたが、日銀は日銀の独立性に拘って政府からの金融緩和に対して抵抗して来た。しかし日銀総裁も5年の任期が過ぎれば交代するから、指名するのは政府と国会だから、この時期になれば日銀よりも政府の方が立場は強くなる。だから白川総裁も抵抗する事ができずに2%のインフレターゲットを飲まざるを得なかった。
 
韓国経済は日本経済とダブルから、円やウォンの水準で経済競争力が違ってくる。日銀の白川総裁と韓国の李明博大統領の人気は5年で一緒だから、白川、李体制で円高ウォン安が5年間続いた。おかげで韓国の輸出産業が好調になりサムスンのテレビやスマホが売れに売れて、現代の自動車もシェアを広げた。この4年間100ウォンが7円前後でしたが、リーマンショック前は100ウォンが13円だった。つまりウォンが半値に下がったまま4年間も続いた。
 
それだけ韓国の投機筋は、ウォンを借りて円を買って円高ウォン安を進めてきたのでしょうが、日本がアベノミクスで円安に振れると、あわてて円を売ってウォンを返さなければならない。その流れで韓国はウォン高で資金が逆流している。アベノミクスが当分続くと見れば、円を借りてドルやユーロやウォンなどに変えておけば儲かる。
 
アメリカのドルは、シェールガス石油革命でこれから高くなるかもしれない。それに対して日本は原発が止まって天然ガスの輸入で当分貿易は赤字が続くだろう。だから円を売ってドル預金しておけば確実に儲かるかもしれない。韓国なら近いからウォンに換えておけば韓国で買い物が出来る。今回の円安ウォン高で日本からの観光客が急減しているそうです。逆に韓国からの買い物客が円安の日本に来るようになるでしょう。
 


円安の襲撃…韓国の日本人観光客が急減(2) 1月21日 中央日報

19日晩、中央日報の記者が2時間半ほど仁寺洞(インサドン)を歩いたが、日本語は一言も聞こえなかった。中国人団体観光客ばかり目立った。

  日本人客が80%だった韓国民族衣装撮影スタジオもこの日、記者が訪れた時間には日本人が一人もいなかった。マーケティングを担当者(28)は「昨年11月から日本人客が半分に減った」と伝えた。最近は予約メールもなくなったという。中国人顧客は料金が2万ー3万ウォンの撮影をするが、日本人客は6万ウォンの撮影を選択するケースが多いため、売上高への打撃が大きい。

  仁寺洞の韓方化粧品専門店も同じだ。日本のテレビや雑誌に紹介され、昨年夏までは日本人の行列ができていたが、この日は客が少なかった。マネジャーは「以前は同じ製品を2、3個ほど買っていたが、最近は製品を見ながら悩み、一つだけ買う人が多い」と語った。

  ◇明洞の両替店も…

  19日、明洞の両替店のチェ・ビョンギさんは「昨年に比べて両替量が半分ほどに減った」とし「以前は日本人1人が10万円ほど両替していたが、最近は為替レートを見ながら1−2万円ずつ両替している」と話した。

  明洞で靴や帽子などを売るイ・カンウクさん(38)は「日本人観光客がいないので一日200万ウォンほどあった売上高が90万ウォンに減った」とし「客の半分が日本人だったが、今は20%程度」と語った。

  日本人がよく利用する一流ホテルも例外でない。ロッテホテルとプラザホテルの日本人の数は前年に比べて30%減った。ロッテマートソウル駅店も昨年9−12月、日本人客が前年比40%急減した。





シャープの株価が2.5倍に急騰した結果、売り方は追い証に次ぐ追い証で
資金繰りに窮している。仕手戦は売り方の踏み上げに発展する可能性がある。


2013年1月23日 水曜日

窮地を脱したシャープと窮地に陥った空売り筋。 1月21日 山本清治

自民党の圧勝と安倍内閣の誕生を日本国民は諸手を挙げて大歓迎した。安倍首相が打ち出した斬新で過激で断固とした「2%インフレ目標」を受けて円相場が急落し、株価が暴騰し、製造業の業績予想が好転した。今回は産業界の革命的変化を象徴する銘柄として「シャープ」を取り上げた。

(一)黒字転換で、株価が急騰。

(1)シャープの業績予想が黒字に転換し、その後も増額修正が続いている。
(2)<チャート1・シャープ週足>をご覧頂きたい。3ヶ月前には倒産説が横行して142円までたたき売られていた株価は、今や2.5倍の350円台に急騰した。
(3)逆に安値圏に取り残された「空売り」が追い証責めで窮地に追い込まれている。

(二)円安が増益に直結。

(1)安倍首相は日銀が2%のインフレ目標を政策目標に明示することを条件として、次期総裁の選定を進めている。
(2)安倍政権の矢継ぎ早の景気刺激策を受けて円高は円安に大転換し、ドル円相場は90円を突破してなお止まる気配が見えない。
(3)<チャート1・シャープ週足>と<チャート2・ドル円為替週足>を同じ時間軸で比較すれば一目瞭然、インフレ政策への大転換を受けて円安が進み、円安と連動してシャープの株価が反騰に転じている。

(三)巨大な空売りの踏み上げも。

(1)<チャート3・三市場信用残高>によれば、「売り」「買い」とも増勢一途をたどったが、先週末には買残7,000万株に対して売残が9,000万株に激増し、仕手戦の様相を深めている。
(2)さらにモルガン・スタンレー(3,392万株)、ドイチェバンク(1,677万株)等の機関投資家が大口の借り株(カッコ内)を用いて空売りしている。
(3)三市場残に借り株を加えた正味の取り組みは買い7,000万株に対して売り1億6,600万株で、2.4倍の大幅な売り越しとなった。
(4)売り方の頼みの綱はシャープの公募増資による新株供給であるが、1億株程度の増資であれば焼け石に水だろう。
(5)株価が2.5倍に急騰した結果、買い方は「高みの見物」を決め込んでいるが、売り方は追い証に次ぐ追い証で資金繰りに窮している。
(6)このまま金融緩和、円安、業績好転の連鎖が続けば、シャープの仕手戦は売り方の踏み上げに発展する可能性がある。


現在の日本株は「超過熱」の状態。過熱は売りだが、超過熱は“買い”だ! 1月23日 ダイアモンド・ザイ

日米共に、株式市場は年初から堅調に推移しています。18日のNYダウの終値は前日比53.68ドル高の13649.70ドルと、2007年12月10日以来、約5年1カ月ぶりの水準を回復し、リーマン・ショック後の高値を更新しました。

 また、18日の日経平均は、昨年来高値を更新し、前日比303.66円高と、終値は10913.30円と約2年9カ月ぶりの水準で、1日の上げ幅としては、東日本大震災後の2011年3月22日以来となる大きさでした。

 ちなみに、野田前首相が衆院解散を表明した昨年11月14日の8664.73円からの18日の10913.30円まで、日経平均の上昇幅は2248.57円、上昇率は25.95%に達しました。

 日経平均は週間ベースでは10週連続で上昇し、1987年2〜4月以来約26年ぶりの記録を実現しました。まさに、買い方にとっては、「アベノミクス万歳」といったところでしょう。

● 投資家はアベノミクスの是非を問うべきではない

 ところで、20日のNHKの日曜討論では、「どうなる日本経済 アベノミクスを問う」と題し、浜田宏一内閣官房参与・エール大学名誉教授と、野口悠紀雄早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問とが、金融政策について論戦を繰り広げていました。実に興味深い内容でした。

 この番組を観た投資家は、その議論の内容に対して、それぞれの印象を持っていると思います。しかしながら、正直、それはそれでどうでもいいことなのです。

 なぜなら、仮に、あなたが「アベノミクス」を否定したとしても、少なくとも、それが明らかに失敗したと分かるまで、安倍政権は安泰でしょうし、この政策は続けられる可能性が高いからです。

 もしあなたが、アベノミクスに否定的で、浜田氏の提唱する金融政策は無意味で、断じて実行するべきでないと思うなら、あなたが内閣総理大臣になるか、それとも、安倍首相に意見できる立場になるしかありません。それが無理なら、アベノミクスが実際の日本で実行された場合、どういう投資行動をとれば最も儲かるかを考えた方が得策でしょうし、時間を有意義に過ごせるというものです。

 やや乱暴な言い方をすれば、経済・金融政策を実行できる、総理大臣と閣僚(特に、重要な経済閣僚)と、彼らに意見できる官僚、経済学者や識者の意見しか、投資家にとって聞く意味がないということです。なぜなら、それ以外の人の意見や主張など、政策に反映されることはまずないのですから。

 つまり、投資で成り上がりたいのなら、政権与党の実力のある政治家や、そのブレーンの発言内容についてのみ、今まで以上に注意を払い、興味を持つべきだと思います。

 そして、政権が変わる、または、政策が変わりそうになったら、次は誰の一挙手一投足に気を配るべきかを考えるべきなのです。

 その意味では、20日の日曜討論は、浜田氏の主張がTVを通じて直接聞けたという意味で、非常に意義深い番組になったと思います。(後略)


(私のコメント)

「株式日記」は、書き始めた当初は株式日記だったのですが、20年続いたデフレ不況で株式市場は凍りついてしまって、証券会社も投資家達も日本から消えてしまった。途中でネット株が湧いた事がありましたが、ゲームソフト株で二百万円儲けたのを最後に株式から手を引いた。株式の格言に「休むのも相場」と言うのがありますが、株式市場は死んだも同然になってしまった。
 
最近ではコンピューター売買が主流となり、超高速売買などと言う手法が証券会社で行なわれています。これでは個人のデイトレーダーも全滅でしょう。ネット売買で注文を出してもコンピューターによる超高速売買でみんな食われてしまう。「株式日記」の読者の99%は株式投資をしたこともなければ関心も無い人がほとんどでしょう。しかし株式の動きは社会の鏡であり、新聞やテレビで報道していない事も見抜いている。
 
最近は株式の動きは無きに等しいから株式の事を書くことがありませんでしたが、アベノミクスの円安株高で動きらしい動きが出てきた。最近の株式の急騰は、株式相場の20年ぶりの大転換点になるかもしれません。ネット株相場はあっという間に消えてしまいましたが、政府日銀の金融政策の大転換は、株と不動産相場の大転換になるかもしれません。
 
読者のほとんどは、バブル崩壊前の株式投資や不動産投資の経験が無い人ばかりでしょう。そして多くの株式投資家や不動産投資家たちは破産して消えていってしまった。私はその数少ない生き残りの一人であり、失敗経験を語れる僅かな一人だろう。振り返ってみれば勘で株式投資をしたほうが成績が良くて、パソコンなどでデーター分析するようになってから株式は儲からなくなった。
 
当時は、株式チャートブックを眺めながら、この株が動きそうだと言う株を買って数日後にストップ高した事もあった。「勘」だけはパソコン分析でも出来ない事だから、カネをどぶに捨てるつもりで買う覚悟がいる。例えば倒産寸前の「シャープ」の142円で買った人はまずい無いだろう。しかしこれを買える人でなければ株式投資では儲からない。まだまだ株式は動き始めたばかりであり、二番底を待つべきだろう。
 
誰も株式の「大天井」が分からないように、「大底」も誰もわからない。「たけしのTVタックル」で高橋洋一氏が言っていましたが、「バブルは崩壊したからバブルと言う」のであって、バブルを崩壊させずにソフトランディングさせるのが政府や日銀の役目なのですが、風船を破裂させるように潰したから20年もの大不況になってしまった。FRBがやっているように不良債権化した不動産担保証券を買い取ってしまえば、市場にカネが溢れて株価も高値を維持して、住宅市場も底が見えてきた。
 
山本清治氏が書いているように「シャープ」が仕手化していますが、業務提携の話があった台湾の実業家のホンバイの経営者が「シャープ」を株を空売りして買い占めようとしたようだ。それが円安株高で「シャープ」の株が350円以上になって空売りが担ぎ上げられてしまった。今慌てて買い戻しているのでしょうが、空売りしたのはホンバイの社長だけでは無いだろう。
 
「シャープ」は、まさに地獄を見たのでしょうが、円安のおかげで山本清治氏の予想では黒字転換で株価が急騰している。底値の142円で買って300円で半分売れば「シャープ」が潰れても損はしない。まさにカネをどぶに捨てるつもりで株をやらなければ株は儲からない。まだまだ相場は始まったばかりであり、第二第三の「シャープ」はごろごろ転がっている。
 
はたしてアベノミクスは成功するだろうか? それが分からなければ株に手を出しても損をするだけだろう。昨日も書いたように、海外の反応はブルームバーグのように通貨戦争だと書き立てている。今まで世界からバカにされていた日本経済が円安によって逆襲が始まろうとしている。世界中の通貨がドルに対して暴落しているのに円だけが高くなったと言う事は、円が実質的な基軸通貨であり、日本の経済力が世界一だと言う証明なのですが、少し円安になっただけで韓国は顔が真っ青だ。
 
世界戦略的に見れば、91年のソ連崩壊で冷戦が終わって、アメリカは日本潰しにかかって来た。その手段の一つが円高ドル安であり、アメリカはドル札を刷りまくって円を吊り上げた。中国に対しては人民元を1ドル=2元から8元にまで切り下げて、日本に対して近隣窮乏化政策を仕掛けて来た。これでは日本の輸出産業は全滅するはずでしたが、リーマンショックでアメリカが先にやられてしまった。
 
アメリカにとって日本の弱体化はアメリカにとって利益なのだろうか? 「株式日記」ではその疑問を何度も書いてきましたが、中国が軍事大国化を露わにしてきて太平洋に乗り出して来た。その象徴が尖閣ですが、中国の海洋進出を抑えられるのは日本しか無い。その為にアメリカは日本の円安を認めることで中国にお灸をすえる事にしたようだ。中国の輸出産業は日中対立で大打撃を負うはずだ。
 
アルジェリアの襲撃事件に見るように、新興国への進出は楽観できるものではなく、BRICs諸国は政治不安が大きくていつテロ事件が起きるかもわからない。やはり国際金融資本にとっては世界最強の日本に投資するのが一番だと言うコンセンサスが出来ているのかもしれない。だから円安株高は外人が仕掛けている。
 




2004年3月までの1年3カ月に日本が35兆2000億円を費やした介入の
失敗に対し、安倍首相は一文も使わずに円押し下げに成功している。


2013年1月22日 火曜日

今度の通貨戦争は世界大戦に,日本が口火−ペセック  1月22日 ブルームバーグ

1月22日(ブルームバーグ):米財務長官に就任後、ジャック・ルー氏がまずやる仕事は「嘘をつく」ことだろう。

ガイトナー長官の後任としての1日目に、新長官は米国の長年の政策に変更はないと市場を安心させるため、「強いドルを支持する」と言わなければならない。しかし真実からこれほど遠い発言もない。何しろ円はドルに対して2年半ぶりの安値を付け、世界中が日本の電撃作戦にどう反撃しようかと考えているのだから。

通貨戦争パート2に備えよう。経済成長の実現が難しくなる世界で、政策運営はゼロサムゲームになった。米国も中国も、変化を約束した安倍晋三首相のあいまいな言葉が外国為替市場の流れを変えたスピードに不意を突かれた。大々的な反撃があることは確実だ。

LGTグループの南アジア投資戦略責任者、サイモン・グロースホッジ氏は「日本はゴールの明確でない円安政策で新たな通貨戦争の口火を切った。日本の成功には皆驚かされた」と述べた。「どの国も、既に厳しい輸出環境の中でさらなる自国通貨高を望まない」と付け加えた。

中国の新指導者、習近平共産党総書記は難しい時期に権力の座に就いた。汚職や言うことを聞かない国内メディア、環境汚染と問題山積だ。不利な為替動向による輸出急減だけは真っ平だろう。韓国の朴槿恵次期大統領も同じだ。アジア中の政策当局者らが行動するだろう。

フィリピンのアキノ大統領もタイのキティラット財務相も対策を練っている。政府と日本銀行が円安政策で足並みをそろえる中で、各国は危機感を募らせる。

欧州も参戦

欧州勢も黙ってはいない。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)はユーロ相場が「危険なほど高い」と発言した。スイスとロシアからも警戒発言が出た。米国も例外ではない。オバマ政権2期目の焦点は製造業の復活だ。そのためにはドル安が必須だ。

長期的には、主要7カ国(G7)の協力なしに日本が円安基調を維持することは不可能だ。結局、円高はいつも、ユーロとドルの魅力が円に対して低下したという結果にすぎない。安倍首相がデフレを終わらせると期待する向きは円資産を求めることから、円が反発するのは不可避に思われる。

ただ、2004年3月までの1年3カ月に日本が35兆2000億円を費やした介入の失敗を歴史の前例と考えることは恐らくできないだろう。これまでのところ、安倍首相は一文も使わずに円押し下げに成功している。その結果、2013年には激烈な通貨戦争の恐れがある。

通貨戦争をするほど愚かではないという各国政府の公式発言など信じてはならない。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は先週、報復の脅威が新たな通貨切り下げ競争を防ぐだろうと発言した。しかしこれは希望的観測だ。緊張の度合いを示す一つの指標として、日本の政権交代以来、中銀での為替関連発言が急増している。

通貨切り下げという「近隣窮乏化政策」は、これを採用する国や地域が少ない場合にはうまくいく。しかし向こう1年には皆が一斉に、輸出によって自国経済の苦境を脱しようとするだろう。通貨の強さで最下位を目指す競争が世界で始まる。ルー氏が米財務長官として本気で強いドルを望むなら、他の全員が大喜びで望みをかなえてくれることだろう。(ウィリアム・ペセック)

(ウィリアム・ペセック氏はブルームバーグ・ビューのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)



(私のコメント)

ドルとユーロの切り下げ合戦に、日本の円が参戦してきて劇的な効果を上げている。今までは直接介入して35兆円も使っても何の効果もなかったのに、安倍政権ではリップサービスだけで円安株高を演出している。それは直接介入は効果が無いということであり、あっても長続きしない。それは日銀が金融を引き締めていれば元に戻るのは分かりきった事だからだ。
 
しかし日本政府と日銀が2%のインフレターゲットを取ると決めれば、いわば2%の物価高になるまで無制限に金融緩和するということであり、世界の投機筋にとっては「無制限」と言う言葉に弱い。中央銀行の資金力にかなう投機筋は無いわけであり、日銀は無制限に円札を刷る事が出来る。結果的に銀行は国債を売って現金を手にして何かに投資しなければ金利が得られない。
 
日銀による国債の買いオペで銀行は国債運用で金利を稼ぐ事ができなくなり、何らかの投資をして金利を稼ぐ必要がある。その一つが株式に投資することであり、もう一つが外債に投資することになるだろう。銀行は株高になれば含み資産が増えてリスクのある投資が出来るようになり、それだけ信用通貨が市場の出回ることになる。外債を買えば円を売ってドルうやユーロを買うから円安になる。
 
まさに2%のインフレターゲット政策は、日本にとってはデフレスパイラルを逆転させる政策であり、昨日の「たけしのTVタックル」でも高橋洋一氏が得意げに解説していました。財務省の官僚と日銀の官僚はバカばかりだから直接介入しては失敗を繰り返して来た。日銀がデフレになるように金融を引き締めているから数兆円ドル買いしても、短期国債で買っているから直ぐに償還されて円買いされてチャラになるからだ。
 
2%のインフレになるまで無制限の金融緩和だから、100兆円でも200兆円でも国債の買いオペが続くわけだから市場へのインパクトは大きい。さらには財政政策でも13兆円の補正だからこれだけでもかなり思い切った政策になる。90年代から幾ら政府が景気対策を打っても効果が長続きしなかったのは日銀が金融を量的に引き締めてきたからであり、それを告発したのがリチャード・ヴェルナー(著)の「円の支配者」だった。
 
日本の経済評論家には日銀出身者も多く、経済記者たちも日銀の受け売りをする記者が多い。だから日銀の政策を批判する事はタブーであり、批判すれば異端者扱いされた。財務省も似たり寄ったりで20年に及ぶ長期不況の責任は財務省と日銀にある。「株式日記」ではインフレターゲット政策を主張してきましたが、日本ではそんな事は不可能だと言われて来た。
 
学者の中にもインフレターゲットを主張する学者もいたが、マスコミから無視される事も多く、日銀は既に金融緩和をしているという主張が繰り返されて来た。しかし金融緩和しているかどうかは、株式相場を見れば分かるのであり、日銀の資金供給と株価はリンクしているように見える。資金供給を絞れば円が上がり株価は下がる。逆に資金供給を拡大すれば円は安くなり株価は上がる。
 
ブールームバーグの記事は、日本の電撃作戦と評しているが、日本はまだ何もしていない。今日の日銀の政策決定会合で初めて2%の物価安定目標が決められますが、デフレからインフレに持っていくには相当な資金供給が必要になる。なおかつ財政出動もして「インフレになるぞー」と言う強力なメッセージも必要だ。財務省は財政均衡に凝り固まっているし国債残高にも神経質になっている。日銀はインフレを恐れるあまりに金融を締めまくっている。
 
それを改めさせるには政治の判断が必要でしたが、今までそれを判断できる人が出てこなかった。小渕総理がそれをしようとしましたが突然の死亡で終わってしまった。円が高くなり金利がゼロ金利と言う事は市場は資金供給を求めているサインなのですが、財務省や日銀の官僚達にはそのサインの意味が分からない。ドルとユーロの通貨戦争に円も参戦したと言う事ですが、世界中が悲鳴を上げ始めている。
 
しかし日本はまだ何もしていないのだから、外国はクレームのつけようが無い。では何故これほど円安株高が起きているのかと言うと、近いうちに白川日銀総裁が交代して、インフレターゲット政策に積極的な日銀総裁がなるだろうと言う期待から円や株が動いている。つまり日本経済は「日銀のプリンス達が景気を左右している」と言う神話が暴かれたからだ。
 




韓国や中国で、「日本はこんなに酷い事をした」と言う記念館でも作らなければ、
独立した政府が自国民を大虐殺した歴史が隠蔽できないからだ。


2013年1月20日 日曜日

日本企業の移転加速が拍車 崩れる「世界の工場」の地位=中国 1月19日 サーチナ

 中国メディア・鳳凰網は18日、日本企業による中国撤退が加速するなど、中国の「世界の工場」としての地位が失われつつあるとする評論記事を掲載した。

  記事はまず、中国政府・商務部が16日に発表したデータで、2012年の外資による中国への直接投資が前年比で−3.7%と、09年の世界金融危機時以来のマイナス成長となったことを紹介した。

  このデータについて、周期的な減少や中国国内の経済成長原則、ヨーロッパの債務危機の影響との意見があるとしたうえで、「長期的な賃金上昇傾向や、特に基礎製造業の競争力が弱まったことが原因だ」と論じ、タイやインドネシアでは12年に外資の直接投資額が大きく増加したことを挙げた。

  記事はさらに「外資の中国撤退を加速させた決定的な役割を果たしたのが、日本だ」とし、昨年9月の日中関係悪化以降に多くの日本企業がリスク回避のために第2の生産基地を探し始めたことを紹介した。

  その一方で、中国ほど大きな市場や成熟した生産ネットワークが提供できる国は米国以外にはないことから、日本企業の中国離れは限定的だとする専門家の意見を紹介するとともに、多くの企業が沿岸部よりコストの低い内陸地域へと国内での移転先を求めているとするデータを挙げ、「他国への移転は中国の放棄を意味しない」と論じた。(編集担当:柳川俊之)



「日本の満州統治政策」の研究が始まった 佐々木良昭・東京財団シニア・リサーチ・フェロー

 アメリカ政府、もっと具体的にいえば国防省が日本の満州統治に大きな関心を払っているようである。アメリカ国防省は、民間シンクタンクに依頼し、昨年の秋頃から、日本の満州統治に関する研究を始めているとの情報がある。

 アメリカの「日本の満州統治研究」はイラクだけでなく、対北朝鮮政策でも日本の満州統治を参考とするのではないかとの見方をしている向きもあるようだ。最近、「中国の朝鮮半島についての歴史認識を改めようとする動き」が新聞で報じられているが、うがった見方をすれば、このようなアメリカの動向が影響を与えているとも考えられるのである。

 日本の満州統治時代に対する歴史的評価は別とし、日本は一万二千人程度、つまり一個師団規模の軍隊を満州に送り込んだだけで、一〜二年の短期間で犯罪と麻薬がはびこっていた満州地域を平定し、満州国を建設することに成功しているのだ。

 アメリカが今後のイラク統治を考える際に、日本の進めた満州統治政策を参考としてゆくことは、充分あり得ることだ。日本は何故満州でこのような成功をおさめることができたのか、そして、その後に何故日本は失敗への道をたどったのかは、陸上自衛隊をイラクに派遣したいま、実は日本も再考すべきテーマであろうと思われる。」



(私のコメント)

今朝のフジテレビの「報道2001」で、中国では「抗日ドラマ」を連日報道している事を特集していました。内容的には、凶悪な日本軍が中国の農民などを一方的に虐殺しているシーンがありましたが、とても気分がめいってしまいました。視聴率でもトップだそうですが、日本軍はそんなに凶悪だったのだろうか? むしろ蒋介石軍の方が凶悪だったのではないだろうか? 蒋介石軍は日本軍をやっつける為に黄河決壊させて自国民を逆に数十万人殺している。
 
日本軍はむしろ黄河決壊による水難救助作業を行なっており、堤防修理なども日本軍と中国農民とで行なっている。抗日ドラマでは日本軍や蒋介石軍が悪者で共産党軍の正当性を主張するものでしょうが、共産党軍はゲリラ戦主体であり、大戦後も当初は蒋介石軍が圧倒していて弱体だった。
 
現在は鳩山元首相が中国を訪問して、中国に盛んにリップサービスを行なってルーピー振りを発揮していますが、南京大虐殺の記念館なども訪問して中国の宣伝工作に一役買っている。日本の反日左翼にとっては自民党政権を攻撃するには中国や韓国の反日運動に同調する事が政治運動の一つになっている。これでは民主党が再び政権を取る事が難しくなり、旧社会党のように消滅するのでは無いだろうか。
 
中国の高度経済成長は、外資の資本と技術によるものであり、元を切り下げて輸出に有利な状況を整えて経済発展して来た。それまでは自力更生で頑張ってきましたが、ケ小平は自力更生に見切りをつけて改革開放政策に踏み切った。その結果中国は世界の工場とまで言われるようになり、世界は中国製品で溢れるようになった。
 
このことに関しても、「抗日ドラマ」と同じであり嘘で固められたプロパガンダで、中国が自力で経済大国なったかのようにのぼせ上がっているように見える。外資にはもう用が無くなったとして税制優遇もなくして、労働争議で賃上げストで外資を追い出しにかかっている。しかしサーチナの記事を見れば分かるように、外資の流入と技術移転がストップすれば中国経済にとってマイナスになる。
 
「抗日ドラマ」を連日放送して日本への反日感情を高める事がはたして中国の為になるのだろうか? 中国人は「抗日ドラマ」を「愛国ドラマ」と言っていますが、史実とはかけ離れたドラマを見て面白いのだろうか? 毛沢東などは、日本軍が蒋介石軍を中国主要部から追い払ってくれたおかげで中国共産党は感謝しているとまで言っている。
 
現在の日中対立や日韓対立は、日本の反日左翼が煽っているのであり、中国の「抗日ドラマ」や韓国の「反日ドラマ」は基本的な疑問が抜けている。日本の朝鮮や満州や台湾統治は強権的に押さえつけて支配したのではなく、軍や警察も極めて少数で支配統治できたのは何故なのかと言う事だ。「抗日ドラマ」のような事をしていれば大量の軍や警察を投入しなければならない。
 
アメリカ政府は、日本による満州統治を研究しているそうですが、「日本の満州統治時代に対する歴史的評価は別とし、日本は一万二千人程度、つまり一個師団規模の軍隊を満州に送り込んだだけで、一〜二年の短期間で犯罪と麻薬がはびこっていた満州地域を平定し、満州国を建設することに成功しているのだ。」と佐々木良昭氏が書いている。
 
戦後においても、日本は中国や韓国に莫大な経済援助をしてインフラを整備して高度経済成長の基礎を作った。さらには工場進出などをして技術移転を行なって経済成長を支援している。このような事を見れば日本に感謝してもいいはずですが、竹島問題や尖閣問題を口実にして日本に対する非難攻撃をやめない。日本による朝鮮統治や満州統治や台湾統治が上手く行った為に、日本から独立はアメリカから与えられたものだ。
 
南北朝鮮にしても、台湾にしても、中国にしても政府軍が自国民を大虐殺した歴史がある。それから見れは日本による植民地統治は当初は数百人数千人規模の抵抗運動による殺害はあったが、治安が安定すれば武装闘争は満州で限られたものだった。大戦末期になって日本の敗戦が明らかになっても満州や台湾や朝鮮で武装蜂起が起きなかった。武力による弾圧よりも公正な統治が行われた為だ。
 
韓国や中国で、政府による反日プロパガンダは、戦後に独立した政府よりも日本による統治の方がましだったということを隠蔽するものであり、「日本はこんなに酷い事をした」と言う記念館でも作らなければ、独立した政府が自国民を大虐殺した歴史が隠蔽できないからだ。経済発展でも同じであり日本や欧米などの外資頼みであり、日本からの技術移転のおかげで経済発展が促された。中韓台の三国の本音には日本統治時代のほうが良かったというのがあるのかもしれない。
 


「台湾は日本の領土」を主張する “超”親日派『台湾民政府』を直撃! 1月16日 週刊実話

台湾は今、アジア支配を目指す中国の併呑危機に面している。このような事態を招き、台湾人を“国無き民”にしたのは、米国の戦後60余年にわたる曖昧な対台湾政策が原因であり、この問題の解決には日米両国の参与が欠かせない

 こう主張する総勢220名の『台湾民政府』一行が、12月20日に来日した。日本のメディアがほとんど報じない中、その目的を、同政府の主席を務めている曾根憲昭氏に聞いた。
 「2008年2月、国際戦争法の自衛権に基づいて、本土台湾人により『台湾民政府』が設立されました。今回の来日目的は、まず靖国神社に参り、3万9100柱の台湾英霊の慰霊祭を行うこと。12月23日に皇居前において天皇誕生祝賀会に参賀すること。そして日本政府に対し、台湾の“日本復帰”を求めるPRを行うことの3つです」

 折からの「尖閣問題」に関しては、台湾の在り方が、日本のシーレーン防衛に大きな影響力を持つことは紛れもない事実。同政府の存在は、日本の国益に沿うのだろうか。
 「台湾民政府の立ち位置は、戦後の沖縄と同じく、台湾は米国占領下の“大日本帝国”であったというものです。『我々は日本人である。従って近い将来、英連邦のように“天皇陛下の台湾”という“日本連邦”の一国として国際法に基づく台湾を樹立し、その後、国連に加入する』という目的を持っています」(外交問題に詳しいジャーナリスト)

 台湾がいまだ日本国であるという理論は、にわかには信じがたい。だが、このジャーナリストによると、国際法上、台湾の“日本復帰”は決して非現実的ではないという。
 「サンフランシスコ平和条約において、日本は台湾の“領土の権利”を放棄しただけで『主権はいまだ日本が擁している』という彼らの主張を覆す論拠がないのです。現地台湾の支持がどの程度か不明ですが、日米両国がカギを握っているのは間違いありません」(同)

 安倍“新政権”が、尖閣、竹島だけでなく、この台湾問題にどう取り組むのかも注目である。




アマゾンがアップルのビジネスを侵食しようとしてきています。秋のiPhone5S
からのドコモ取り扱いの可能性はゼロから五分五分までは高まってきた。


2013年1月19日 土曜日

アップル帝国に挑むアマゾン 1月18日 大西宏

ビジネスは生き馬の目を抜く世界といわれていますが、アマゾンがアップルのビジネスを侵食しようとしてきています。もちろんKindleが、タブレット市場で勢いづき、この成長分野でサムスンやASUSとともにアップルからシェアを奪ってきていることもありますが、それよりは、これまでアップル製品とプラットフォームに顧客を囲い込み、ハードで稼ぎ、さらにコンテンツ販売でも稼ぐ土俵に土足で乗り込み、この構図を崩そうという動きが起こって来ています。

それにしてもASUSはよくやりますね。以前、ASUSの販売力を過小評価しNexus7は日本では売れないだろうと見誤ってしまいましたが、2012年12月では、国内ではサムスンもアップルをも抜いてトップに躍り出ていました。たとえiPad miniの品薄が原因だとしても立派にポジションを固めたという感じです。
ASUS、「Nexus7」でAppleの「iPad」を上回るータブレットシェア :

さてアップルの動きがなにか遅い、もうジョブズ時代のようなサプライズがなくなってしまったと感じ始めている人は多いと思います。もうイノベーションの切り札を生み出せなくなってしまったのでしょうか。勢いが鈍るとかならず、ライバルはその市場を奪いにやってくるものです。

日本では、アップルの電子書籍が出遅れているために、iPadとかiPad miniを持っていても、電子書籍はアマゾンなどで購入しています。それが当たり前になってくると日本での電子書籍は、これまでのようにiPadとかiPad miniユーザーを自動的にコンテンツ販売でも囲い込めるという図式は成り立たなくなります。

そしてさらに、アマゾンはiPhoneとiPod touch向けに最適化した「Amazon MP3 Store」をオープンするそうです。いやはやこれが成功するかどうかは見ものです。
米Amazon、iPhoneとiPod touch向けに最適化した「Amazon MP3 Store」をオープン (1/1):MarkeZine(マーケジン) :
 

アマゾンとしては、アンドロイドユーザーだけでなく、アップルユーザーにもコンテンツの販売を広げていこうということですが、この流れができると、アップルが差別化できるのはハードとアプリだけになってしまいます。
これまでなら価格主導の市場はアンドロイド、クオリティ志向の市場はアップルと棲み分けてきたと感じるのですが、その際も崩れかねないのではないでしょうか。ユーザーの立ち位置からすれば歓迎そのものですが。



状況一転!ドコモがiPhoneを扱う条件 1月18日 大関暁夫

ドコモ側の考えうるiPhone取り扱いに向けたネックは、年末に私が書いたとおり、@既存のコンテンツサービス維持、Aアップル製品に市場を席巻される電波行政面での懸念、Bドコモと二人三脚でガラケービジネスモデルを支えてきた大手家電各社の擁護、です。しかしこのいずれもが、アップル側が提示する高い販売シェアノルマにかかわるものであり、そのシェアが交渉によって引き下げる余地が生まれるのなら、俄然ドコモのiPhone取り扱いは現実味を帯びてくるでしょう。

では、どのくらいの販売シェアノルマまで下がるならドコモは取り扱いにGOを出すのかです。ランチェスター戦略にけるシェアの考え方から探ってみます。有名な目安数値に42%というのがあります。これは特定の市場において「独走」を決定付ける数値であり、アップルはこれまで戦略的に考えてこの42%を上回る販売シェアノルマを提示し、ドコモの携帯販売においても独走を実現しようと目論んでいたに違いありません。ドコモ側(および大株主の日本政府側)とするなら、この42%は最低でも下回らなくては話にならないわけで、これまでの交渉がたびたび決裂してきた理由はここにあります。

42%の次にある目安数値は、26%。これは市場争いをする際に言われる「強者」を決定付ける数値です。すなわちiPhoneが販売ノルマで26%以上のシェアを持つなら、ドコモの全製品内で「強者」に位置づけられることは確実であり、ドコモや日本政府の思惑からすればこの数値も上回ることは好ましくないはずなのです。

さらにその次は、19%と11%です。19%は市場における上位グループの目安、11%は市場に影響を与える存在の目安数値です。すなわち、少しアバウトに言うなら10〜20%あたりが「存在感がありながらも強い存在にはあと一歩」といった市場シェアになります。ここらあたりがドコモや日本政府的には、どうにか納得でアップルと握手できる限界点ではないのかと考えられるところです。問題はアップルがこの数値をどう考えるかです。現実的には恐らく20〜25%ぐらいが両者の攻防ラインになるのではないかと考えます。

ドコモがアップルとの交渉を継続していることは確実であり、これまでは隔たりが大きかった両者の主張ですが、シェアの面でアップル側からの歩み寄りが見られるなら、一気に交渉成立ということもありうる展開だろうと思います。ドコモもiPhoneの勢いが落ちているとはいえ、今年度の業績下方修正を受けて迎える加藤体制にとって2年目の来年度は正念場。販売台数、ナンバーポータブル大幅増加が見込めるiPhoneは製品の勢いは落ちていようとも確実に欲しいアイテムではあります。一方のアップルもジョブズ後の新製品開発力の低下が否めない中での減速で、販売戦略の強化は至上命題でもあります。

両者の思惑の変化による歩み寄りも現実味を帯び、秋のiPhone5S(?)からのドコモ取り扱いの可能性はゼロから五分五分までは高まってきたとみていいでしょう。秋からの取り扱いを前提で考えるなら、来年度入り前の2〜3月が交渉のヤマ場になるのではないでしょうか。両社の動向を注目して追いかけたいと思います。



(私のコメント)

最近の情報家電戦争はめまぐるしく状況が変化して来ています。一ヶ月前に書いた事が引っくり返されるような事も起きます。デスクトップパソコンも隅に追いやられて、主力のノートパソコンもだんだんとタブレットパソコンに侵食されて来ています。インターネットを主に使うユーザーならパソコンでもスマホでもかまわないわけですが、その中では7インチのタブレットパソコンが新品で1万円台で売りに出されています。
 
特売品なら新品でも1万円以下でも売っている機種もあります。タブレットでも10インチでは大きくて持ち歩きには不便ですが、7インチならポケットに入る大きさです。持ち歩きならスマートフォンが便利ですが、インターネットには画面が小さすぎる。せいぜいメールなどにしか使えない。しかも価格的にも軽さから言っても7インチタブレットが安くて実用性があるように思える。
 
要するに7インチタブレットは、インターネットに特化したパソコンであり、ハードもソフトも不必要なものは取り払って、なおかつ持ち歩きも出来て、画面も何とか見るには十分な大きさと言うと7インチタブレットになるのだろう。アマゾンからキンドルが1万円台で発売されて、グーグルからネクサス7が2万円そこそこで発売された。これでは小型ノートパソコンは売れなくなるだろう。
 
10インチクラスのタブレットは、大きさから持ち歩きにくいし、家で使うにはノートパソコンで十分だ。私自身は相変わらずデスクトップとノートパソコンでスマホもタブレットも持っていない。外に出歩く時は財布だけで十分であり携帯もスマホも持ち歩くには面倒だ。ゲラケーもスマホも買ってはみたが使わないから引き出しの中にしまいっ放しだ。
 
もし使うとすれば、7インチのタブレットであり、アマゾンのキンドルなら通信料金もかからない。電子書籍にもなるしネットやメールも出来るしポケットに入るから携帯性もある。iPhoneが追ったほど売れずに生産を半減すると言ったニュースがありましたが、アンドロイドスマホやタブレットに売れ行きが分散しているからだろう。ニュースでもNexus7がiPadを上回る売れ行きだ。
 
iPhoneとiPadも、いずれは安くて高性能なアンドロイドが出てくれば負けることは予想が付きましたが、状況の変化はあまりにも急激だ。 ビジネススタイルもアマゾンはキンドルを原価割れで売っていますが、その分はサービスで稼いでいくための道具に過ぎないと言う事だ。私もアマゾンで多くの物を買うようになりましたが、このようなネット販売は、テレビ通販も脅かすほどになり、物流に革命が本当に起きつつある。
 
iPhoneの売れ行き不振が、ドコモがiPhoneを売り出すきっかけになるかもしれないと言う話があります。それだけアップルは強気で有利な条件を突きつけていたからですが、「総販売台数の50%近いシェアをノルマとして要求」と言うのはドコモは飲めないだろう。それは国産メーカーを切り捨てる事になるからですが、もしそれが20%台ならドコモはiPhoneを扱うようになるかもしれない。
 
性能的にもiPhoneとアンドロイドスマホとは、そんなに差がなくなってきたようだ。何よりも価格ではアンドロイドスマホが安くて性能も大差ないとなれば、高いiPhoneより安いアンドロイドスマホが売れるようになった。タブレットでもNexus7がiPadを上回るようになった。それに対抗して廉価版のiPhoneを開発していると言う事ですが、製品単体では価格競争になって利益が出なくなってくるだろう。
 
そうなればアップルも強気にはなってはおれずに、ドコモに有利な条件でiPhoneを売るようになるだろう。しかしながら私は幾らタブレットが安くなっても買う気にはなれない。日本では電子書籍に期待したが、未だに出版業界では電子書籍に消極的であり、著作権の問題もなかなか進展せずに新刊書の電子販売が進まない。仕方が無いから自分で電子化する自炊も検討したが、本をばらさなければならない。
 
「株式日記」も一種の電子書籍ですが、ネット環境があればスマホでもタブレットでも読むことが出来る。私が欲しいのはスマホでもなくタブレットでもなく、本をばらさずにスキャンが自動的に出来るスキャナーであり、それが出来れば多くの書籍を自分で電子化してタブレットで読むことが出来るようになるだろう。電子書籍端末は一台のタブレットに数千冊も蔵書が出来るから、自宅に溢れかえった本を整理することが出来る。
 




アフリカ大陸や中国大陸は暗黒大陸であり、強権的長期独裁国家でなければ
政治は安定しないのであり、「アラブの春」によって民主化の安定は無い。


2013年1月18日 金曜日

アルジェリア拘束事件の背景にあるマリ戦争 1月17日 酒井啓子

突然の事件に、驚いた。アルジェリアでの日本人拘束事件である。

 13年前、凄惨な内戦に一応の終止符を打ち、一昨年の「アラブの春」では周辺国で政権が次々に倒れていくのを横目で見ながらも、アルジェリアのブーテフリカ政権は健在だ。反政府デモは少なくないが、原油輸出額は2003年以降急速に伸びていまや内戦時の七倍近く、経済成長率もここ数年2〜3%と、悪くはない。今回被害にあった日揮をはじめ、伊藤忠、三井、三菱など、日本は70年代から大手商社がアルジェリア向けに大型の建設プラントを輸出してきた。

 そのアルジェリアで何故このような事件が起きたのか。それは、隣国マリの状況と連動しているに違いない。マリでは1月11日、マリ北部の反乱勢力を抑えようとする政府軍の要請を受けて、フランスが軍事介入、戦争状態に突入したからである。

 マリ戦争の原因は、複雑だ。メディアが伝えるような、「北部=イスラーム過激派=アルカーイダ対マリ政府=欧米諸国」、という理解は、短絡的に過ぎる。

 まず、政府軍と戦う北部の反政府勢力の根にあるのは、トゥワイレグ部族を中心とした北部の、富の集中する南部との貧富格差に対する不満と、南部からの分離運動である。この分離独立運動は最近のことではなく、アフリカ諸国が独立を果たした60年代初期にはすでに芽生えていた。しかし、政府軍との力の優劣は歴然としており、ほとんど成果をあげなかった。

 そのバランスが崩れたのが、「アラブの春」、特に隣国リビアでの政権交代である。内戦状態となったリビアでは武器弾薬が溢れたが、それらが国境を超えてマリ北部に流入、反政府派の手に渡った。また、リビアのカダフィ大佐はアフリカ諸国から多くの傭兵を抱えていた。カダフィ体制崩壊後、これら傭兵は自国に帰還するわけだが、そのことが各国政府軍のバランスを揺るがせる。マリはその典型例だ。元傭兵軍人が戻ったことで、軍内の権力関係が変化し、2012年3月には軍事クーデタが起きた。これらのことが一気に、マリの政府・反政府関係を逆転させることとなったのである。

 さらに複雑なのは、北部の分離運動は当初、トゥワイレグ部族を中心に世俗的な民族運動を展開していたのに、そこにイスラーム勢力が加わったことだ。アンサール・ディーンというイスラーム厳格派がそれだが、エジプトのムスリム同胞団などのように、比較的穏健な勢力だとも言われる。むしろ危惧されるのが、「北アフリカのアルカーイダ」や「西アフリカのジハード運動」の存在だろう。彼らはアンサール・ディーンと歩を共にしているが、彼らの多くはマリ人ではなく、内戦時代のアルジェリアやリビアから流入したとも言われる。

 周辺国で結成しているECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)やフランスがマリ介入を考えるようになったのは、昨年秋以降、世俗民族運動に代わりこうしたイスラーム勢力が、北部勢力の間で主流を占めたからである。この展開は、まさにアフガニスタンなどで、アルカーイダの台頭と外国の軍事介入の負のスパイラルを起こしてきた過去の事例と同じではないか。ソ連軍の駐留に抵抗し、地元社会に根ざしたタリバンが、国際的に孤立するなかでアルカーイダに協力を仰ぎ、アルカーイダに母屋を乗っ取られる。米軍の軍事介入で一旦は政権転覆されたものの、戦後も再びタリバンは一大勢力を誇っている。チェチェン紛争も、そうだ。チェチェンの民族独立闘争から始まった運動が、ロシアの徹底した弾圧に並行して、抵抗側は外国から来たイスラーム義勇兵への依存を強める。

 暴力的なアルカーイダ系と、アンサール・ディーンの関係を断たせればよいに違いない、という政府/仏側の発想も、過去の経験の踏襲だ。イラク戦争後駐留していた米軍は、アルカーイダをイラク社会から孤立させるために、スンナ派アラブの諸部族にカネをばら撒いた。結果、一時期の内戦状態に比べて治安は落ち着いたが、宗派対立の根本的な問題は解消できないままにある。

 イラクにせよ、アフガニスタンにせよ、外国、特にアフリカに植民地支配をした経験を持つ国が軍事介入して、効果を挙げられた試しはない。米国はそれに懲りたので、介入には控えめだ。しかし、今回はフランスが先走っている。

 そのフランスが期待するのが、アルジェリアだ。内戦を乗り越え、対テロ戦争の経験を持つアルジェリアに、なんとかマリ戦争で主導的立場に立って欲しい――。そんなフランスの秋波に対して、「巻き込まれて自国が再び内戦に逆戻りするのは困る」と、アルジェリアは懸念する。今回の事件は、そのアルジェリアへの「警告」なのだろうか。すでに引きずり込まれてしまったアルジェリアは、今後どう関与するのか。



(私のコメント)

アルジェリアの人質拘束事件で、安否不明の日本人14人のニュースで持ちきりですが、日本人が関係していなければ大きくは報道されないニュースであり、それくらい中東やアフリカ諸国ではテロや武力衝突事件はありふれている。当初はマリにフランス軍が介入したと言ったニュースなどで報道されていましたが、今回の日本人拘束事件も関連した事件のようだ。
 
問題の根源はリビア内戦ですが、ガダフィー大佐がリビアで長期独裁政権を握っていましたが、「アラブの春」の影響で欧米諸国からの援助で反政府派がガダフィー政権を打ち倒した。リビアは石油産出国だから欧米の石油資本はリビアの石油を前から狙っていた。しかしガダフィー大佐を失脚させれば、彼に雇われていた外人部隊は故郷に帰って暴れ始める。
 
それがマリのフランス軍介入に繋がっている。アルカイーダの戦士達もリビアから各地に散っていって内戦を引き起こすだろう。シリアの内戦もシリア政府軍とアルカイーダの戦いであり、決して反政府の民主派勢力だけではない。現実的に考えればアフリカ大陸や中国大陸は強権的独裁政権でなければ収まらない地帯であり、国民が民主化を求めても内乱をもたらすだけであり、それに介入して来たアメリカもようやく手を引き始めた。
 
アメリカは長い間、中東の石油のために軍事介入を続けてきましたが、アメリカ国内に大量のシェールガスやシェールオイルが採掘可能になったために、中東や北アフリカの石油は戦略的な価値が低下して来た。アメリカが長年イスラエルの言いなりになっていたのも、中東に介入する口実の為であり、中東の石油に頼らなくてもよくなればイスラエルの戦略的な価値も低下する。
 
もちろん日本にとっては、中東の石油は日本のエネルギー資源の大半を賄っているから、むしろ日本が中東に介入する事が考えられるだろう。しかし灯台下暗しで日本にも大量にエネルギー資源があるにも拘らず、そのような科学技術の開発にはカネが回ってこない。大東亜戦争にしても「石油の一滴は血の一滴」と言いながら戦争を始めましたが、満州の大慶油田には大量の油田が眠っていた。
 
中国のレアメタルにしても、中国は輸出禁輸をしてきましたが代替品が見つかって無価値なものになりつつある。欧米各国が中東やアフリカに軍事介入するのは、多くが地下資源などの思惑の為ですが、それだけの軍事費にカネを使うなら何故技術開発に金を回さないのだろうか? 軍人にとっては戦争は飯の種だから理由をつけては戦争を始めたがりますが、「アラブの春」も「テロとの戦い」も石油がらみの利権の為の戦争だった。
 
リビアのガダフィー大佐を失脚させたのも、NATO軍の空爆でも分かるように明らかに欧米の介入によるものであり、決して民主化のために国民が立ち上がったものではない。確かに反政府勢力はあったが部族対立のようなものであり、欧米のガダフィ−大佐やエジプトのムバラク大統領を失脚させる為に介入するのは混乱を招くだけだろう。それがリマに飛び火してアルジェリアで人質事件に繋がっている。
 
アルカイーダもアメリカ軍も戦争で飯を食っているのであり、戦争がなくなると産軍複合体が困る事になる。尖閣の問題にしても、尖閣諸島の海底地下には大量の石油やガスが埋蔵されているとされているからであり、日本はこのような経済水域では世界で6番目の広さを持っている。日本では鉱物資源が無いと戦前から教育されていますが、嘘であり海底地下には石油もガスもレアメタルも有り余るほどある。ただ採掘技術が無いだけだ。
 
戦前の日本にしても、石油採掘技術に金を回していれば大慶油田や遼河石油も発見できて、当時は500万キロリットルあれば十分だったが、大慶油田は数千万キロリットル産出できた。しかし当時は採掘技術のみならず石油精製技術もなく、軍事予算にばかりカネを使っていた。現在でも政治家は「何故スーパーコンピューターは一番ではなくて二番ではダメなのか」と言う政治家が居るくらいであり、科学技術音痴には困ったものだ。
 
中東やアフリカで部族紛争や宗教対立などで紛争が絶えませんが、欧米は介入すべきでは無いと思う。日本でも戦前の中国の内戦に介入して失敗しましたが、逆恨みをされるだけであり、将来的に中国で内戦が再び起きても、フランスがマリに介入したような事はすべきで無い。戦前の日本も朝鮮半島や中国大陸(満州)の近代化にカネや人的な援助が行なわれましたが、援助が無くなれば元の暗黒大陸に戻ってしまった。
 
 




日韓分断に成功した中国は、そろそろ本丸の米韓分断に動くだろう。その手始めが
次期政権への「北の核実験を中韓協商で抑える」という提案になる可能性が高い。


2013年1月17日 木曜日

韓国は中国の「核のワナ」にはまるのか 「中韓協商を結べば北朝鮮は抑えてやろう……」 1月17日 鈴置高史

北朝鮮が近く核実験するという噂が流れた。焦る韓国に中国は親切に言った。「私が止めてみようか」。韓国は思わず中国を頼む心境に陥った――。しかし「中国の協力」は毒まんじゅうだ。韓国が安全保障を米国ではなく、中国に頼る第一歩となるからだ。

「1月20日までに北が核実験」

 2013年1月12日、中央日報は“特ダネ”を載せた。見出しは「北朝鮮、13−20日に核実験強行の情報」。記事によると「在北京の北朝鮮の役人が中国の関係者に『13−20日に核実験を実施予定』と話したという情報を韓国政府が入手した」。そして「(別の)北京の対北朝鮮消息筋も『新たな核実験は核弾頭の小型化・軽量化のためのものと聞いている』と説明した」と付け加えた。

 この報道を受け、朴槿恵・次期大統領は12日「挑発には断固として対応する。北朝鮮は無謀な核実験計画を中断しなければならない」と述べた(中央日報、1月13日付)。

 もし、北朝鮮が核実験を実施し成功すれば韓国は大変な痛手を受ける。核保有国となった北朝鮮は恐ろしく強腰となり、韓国に無理難題を吹っ掛けるようになるに違いない。

 北の核保有を防げなかった米国は韓国には「我が国の核があるから大丈夫」と言ってみせるだろうが、北を大事に扱うようになるかもしれない。北朝鮮が核兵器をテロリストに売らず、また、ミサイルを米国に向けないなら、自身に大きな問題は波及しないからだ。

韓国の国論は分裂へ

 韓国は分裂する。右派は北朝鮮への強硬策を叫び、核開発を進めろと政府に要求するだろう。極左派は北朝鮮との融和策をとれば核の脅威は消える、と主張するに違いない。結構多くの韓国人が「民族の核」に誇りを持つだろうから、その主張に賛同する人も出てくるかもしれない。

 市場の地合いにもよるが、韓国から外貨が一気に流れ出る可能性がある。レームダック化した李明博大統領はもう動けない。朴槿恵氏は大統領就任前にも北の核実験に神経を配らざるを得ない。

 北の核実験説が流れる前から中国は韓国に対し「北朝鮮への共同対処」を誘っていた。10日、中国の特使として朴槿恵・次期大統領を表敬した張志軍・外務次官は「朝鮮半島を含む地域と国際問題について、両国間の調整を強化していくことを希望する」と述べた。(中略)

中韓協商が成功すれば「米韓」にヒビ

 朝鮮日報の池海範・論説委員は1月1日付のコラム「習近平と朴槿恵が手を携えれば」でこう書いた。「朴槿恵・次期大統領が提示した『朝鮮半島信頼プロセス』は北朝鮮に対する抑止力の基盤のうえで、南北間の民間経済交流から活性化するものだ。この点では中国と一致する部分が多い。(韓中の)2人の指導者が手を携えて北の挑発を抑えながら経済改革に誘導する解決策を見いだした時、両国は真の『戦略的協力同伴者時代』を開くだろう」

 中国が持ちかける前から韓国では「中国頼みの北朝鮮政策」が浮上していたのだ。朴槿恵政権は中国と協力し、米国を形式的には入れた「中韓米3国協商による北朝鮮融和網」を作ろうとするかもしれない。

 ただ、それは成功するほどに米韓同盟にヒビを入れていくことになろう。なぜなら、米国の軍事的威嚇にも屈せず核ミサイル開発を進めて来た北朝鮮が、中国の言うことは聞くことが明らかになってしまうからだ。

 それはとりもなおさず、韓国の安全を担保できるのが米韓同盟ではなく、中韓同盟であることを意味する。ちなみに、韓国の仮想敵は北朝鮮であって、中国ではない。

韓国は中米間で等距離外交を

 心配性の日本人が「中韓協商がうまくいった時に米韓同盟はどうするのか?」と韓国人に聞くと、こんな答えが返ってくる。「そんな大げさな話ではない。ちょっと中国の力を借りるだけだ」「米国の圧倒的な軍事力で北朝鮮の正面を抑える。後ろからは中国に羽交い締めにしてもらう。米中双方に助けてもらえばいい」。彼らの口裏からは2つの超大国を使いこなす快感も感じとれる。

 そうだろうか。そんな簡単な話だろうか――。楚樹龍・副所長の記事の後半は中韓・米韓関係に関しての「アドバイス」だ。そこには中国の本心がはっきりと書いてある。ポイントは以下の通りだ。

・韓国は中国と米国の間で等距離外交をすべきだ。
・韓国は経済、地理、歴史、文化的に米国よりも中国にはるかに近いからだ。
・韓国は安保を除きすべての部門で中国から利益を得ながら、外交は米国に偏しているとの認識も中国の一部にはある。

もう、韓国の従中はここまで来たのか、という感じだ。安保で米国だけに助けて貰っている現時点でさえ、中国は「中米の間の等距離」を要求した。今後、北の核実験などを巡り中国にも世話になったら「中国により近い位置」に来いと言いだすだろう。そして、こうした上から目線の中国の要求が、韓国の新聞にちゃんと載るようになったのだ。

日韓分断に成功した後は……

 2012年、李明博政権は中国の圧力に屈し、米国の求めた日韓軍事協定の締結を放棄した。半面、中国には同じ協定を申し込んだ(「中国に『日本と軍事協定を結ぶな』と脅される韓国」参照)。

 2013年1月には、靖国神社への放火容疑者である中国人を日韓間の協定を無視して中国に送り返した。もちろん中国の要求を受け入れてのことだ。

 ちなみに、楚樹龍・副所長の記事の中ほどは日韓関係に関する「アドバイス」だ。

・中国と日本は今後数年間、緊張関係、部分的には対立関係を続けるだろう。韓国は(中日間で)中立政策を維持するのがよい。
・中日両国に対する(韓国の)政策は自ら選んで決めた戦略に基づくべきと考える。

 以上の要約を読めば、日本に関して李明博政権が中国の要求に実に素直に従い、あるいは要求以上に従ってきたことが分かる。日韓分断に成功した中国は、そろそろ本丸の米韓分断に動くだろう。その手始めが次期政権への「北の核実験を中韓協商で抑える」という提案になる可能性が高い。

 2013年2月末から政権を担う朴槿恵氏は、中国からの引力が猛烈に強まる中、どう舵をとるのか。安倍晋三首相が予想外に韓国に低姿勢に出ているのも、韓国が今、中国の手に落ちんとしているからに違いない。

 1月15日、米国務省のヌランド報道官は定例会見で、北朝鮮政策を見直す計画はないと明らかにした。聯合ニュースによると、朴槿恵・次期大統領が大統領選挙期間中に北朝鮮政策を変える考えを示したことに対応した。ヌランド報道官は、北東アジアの安全を確保するために、米日韓で2国間、3国間協議を続けることが重要だと強調した。

 韓国が「中韓協商」に動かないよう、米国はクギを刺したのだ。



(私のコメント)

北朝鮮は中国の「鉄砲玉」であり、中国は北朝鮮を生かさず殺さずで属国扱いしている。北朝鮮のミサイルも核実験も中国が支援しているのでしょうが、そうでなければ北朝鮮はミサイルも核実験もできるような国ではない。中国は北朝鮮を制裁するならオイルパイプのバルブを閉めるだけで、北朝鮮は停電して機能が麻痺して動かなくなる。
 
北朝鮮は、麻薬や偽タバコなどまで輸出しないと外貨が稼げない国家であり、巨額な費用がかかるロケット開発や核爆弾の開発などできるわけがない。中国がコントロールできる程度の援助があってロケットや核開発が進められているのだ。六カ国協議は中国は最初からやる気がなく、アメリカは中国が北朝鮮を止めてくれることを期待したが、裏切られたようだ。中国は北朝鮮がなかなか言うことを聞かないと言っているが、バルブ一つで干上がるような国をコントロールできないとは考えられない。
 
中国は北朝鮮を「鉄砲玉」にしてアメリカや韓国を揺さぶっていますが、最終的には北朝鮮にアメリカまで届く核ミサイルを開発させるだろう。アメリカ政府も腰が引けているから北朝鮮に対しては経済制裁以上のことはできない。90年代に北朝鮮を叩き潰すことを計画したが韓国が反対してできなかった。その時が朝鮮半島を統一する唯一のチャンスでしたが、今となっては中国の軍事大国化で北朝鮮に手が出せない。
 
中国は北朝鮮をカードにして韓国との協商を呼びかけていますが、中国の米韓分断工作だろう。一連の李大統領の行動を見ても中国に取り込まれていることが伺われますが、アメリカが持ちかけた日韓の軍事協定も土壇場でキャンセルされましたが、中国人放火犯の中国への引渡しも、次期大統領であるパク・クネ大統領の指示によるものだろう。
 
鈴置氏の記事によれば、日中の対立はしばらく続くが韓国は中立を維持しろと言われているらしい。韓国はアメリカの支援も得ながら中国の支援も得ていけると思っているらしい。韓国人の話では、「そんな大げさな話ではない。ちょっと中国の力を借りるだけだ」「米国の圧倒的な軍事力で北朝鮮の正面を抑える。後ろからは中国に羽交い締めにしてもらう。米中双方に助けてもらえばいい」。なんと韓国人はおめでたい外交感覚なのだろうか。
 
北朝鮮も一時は中国とソ連の援助合戦でうまく立ち回ってきましたが、冷戦が崩壊するとともにロシアからも中国からも援助がもらえなくなり大量の餓死者まで出すようになった。韓国にしてもアメリカや日本の援助で現在の経済発展があったにもかかわらず、これからもアメリカや日本から援助されて当然といった感覚でいるようだ。しかし米中の冷戦時代に入れば韓国と台湾は中国につかざるを得ない。地理的に中国の圧力に敵わないからだ。
 
そして極東の覇権争いでは、尖閣諸島が戦場となって日中の睨み合いが続いていますが、アメリカは日本がどの程度中国に対抗できるか見定めているのだろう。尖閣を巡る睨み合いは数年続くと思いますが、日本としては憲法を改正して自衛隊を国軍化して拡大強化していかなければなりません。いわばアメリカの「鉄砲玉」となって中国と対峙する覚悟がいるだろう。
 
日中が直接戦争することはないでしょうが、日本軍と韓国軍や台湾軍との代理戦争が起きるかもしれない。中国の戦略としては韓国や台湾は将棋の駒に過ぎず日本との戦争を仕掛けるかもしれない。そのために竹島問題や尖閣問題が火種になる。今は米中がバランスしているから起きないが、アメリカが極東から手を引けば日本が孤立して中韓台に囲まれることになるだろう。
 
アメリカはTPPを踏み絵にして日本への加入を迫っていますが、韓国と中国はTPPには加盟しない。ちょうど中国が主体となる東アジア共同体との綱引きになりますが、台湾と韓国は中国に深入りしすぎてアメリカとは手が組めない。韓国自身はアメリカとも中国ともバランサーとしてうまくやって行けると思っているのでしょうが、ウォン高円安はアメリカが仕掛けているのではないだろうか?
 
 


急速に進むウォン高円安…価格競争力が脅威=韓国 1月14日 中央日報

 円が急速に下落し輸出企業の負担が大きくなっている。

  韓国銀行などが13日に明らかにしたところによると、今年に入り円は米ドルに対し2.6%切り下げられた。2日の1ドル=86.66円から11日には88.91円まで大きく下がった。この期間にドル当たりのウォンの価値は1063.5ウォンから1054.7ウォンに0.83%上昇した。円の変動幅がウォンより3倍大きかった。日本の安倍政権の金融緩和のためだ。日本政府は11日に20兆2000億円規模の景気浮揚策を確定した。

  KB投資証券のムン・ジョンヒ研究員は、「昨年ドルに対し円は11.28%下落し、ウォンは7.37%上がったが、今年に入り変動幅がさらに大きくなっている。長期的に見ると円は下落傾向が続くだろう」と明らかにした。

  円安とウォン高が進み一部輸出業種の価格競争力が脅威を受けている。韓国銀行がこのほど発表した12月の輸出企業景況指数は2009年3月以後で最も低かった。大信証券のパク・ジュンソプ研究員は、「日本との輸出競争が激しい石油類と化学鉄鋼製品が円安の影響を多く受ける」と診断した。自動車部品と完成車も代表的な影響業種に選ばれる。パク研究員によると韓国の自動車メーカーが実際に競争力に影響を受ける為替相場は1ドル=90円だ。専門家らはただ、円の下落速度は多少鈍化するとみている。年初に円安があまりに急速に進んだためだ。

  LG経済研究院のイ・ジピョン首席研究員は、「購買力基準で短期円相場は1ドル=85〜92円。ウォン高円安がゆるやかに進み世界の景気が回復されれば韓国の産業には大きな衝撃にならないだろう」との見方を示した。






「幻想の平和」:クリストファー・レイン(著)「アメリカは日米安保条約を破棄し、独立
した大国として日本が必要とする、いかなる軍事力の獲得をも手助けすべきなのだ」


2013年1月16日 水曜日

幻想の平和 1940年から現在までのアメリカの大戦略:クリストファー・レイン

最も参考になったカスタマーレビュー

二〇三〇年代が近づくにつれて、日本は「アメリカが中国から守ってくれる」という想定の上に大戦略を立てることはできなくなる。日本は「アメリカが去った後の東アジア」という状況に対応できるよう準備を進めなければならないし、このためには自分たちの力で立ち上がり、国防の責任を背負うことが必要になってくる。
 本書前書きで、著者のクリストファー・レイン氏はこう警告する。彼はいかなる根拠に基づいて、このように言い切るのだろうか。それを理解するキーワードが、「オフショア・バランシング(offshore balancing)」である。
 レイン氏によれば、これまでアメリカの歴代政権が採用してきた大戦略は、「優越」(primacy:もしくは''覇権'”egemony)か「選択的関与」(selective engagement)であった。彼は、これらの大戦略に代えて「オフショア・バランシング」の採用を提唱する。
 リアリストの系譜に位置するレイン氏は、「覇権」という大戦略のリスクとコストが増大していると考えている。彼は、自分の地域の外にまで覇権を維持しようとするアメリカは、このままでは過去の帝国と同じように手を広げ過ぎて国力が続かなくなり没落すると懸念するのだ。
 これが、彼が「オフショア・バランシング」を提唱する理由だ。
 「オフショア・バランシング」には、(1)将来ユーラシア大陸で起こるかもしれない大国間戦争からアメリカを隔離しておくこと、(2)アメリカが「信頼性を守るための戦争」を戦ったり、従属する国家のために不必要な戦争を行わなければならなくなるのを避けること、(3)アメリカ本土のテロリズムに対する脆弱性を減らすこと、(4)国際システムにおけるアメリカの相対的なパワー・ポジションと、戦略的な行動の自由を最大化すること──という四つの狙いがある。
 この戦略では、ユーラシアの主要国に自ら国防の責任を負わせることになる。相手に責任を譲渡する戦略であるだけでなく、その責任を避けることを狙った戦略であり、ヨーロッパについては、アメリカがNATOから脱退し、ヨーロッパから軍事力を撤退させることを主張する。そして、アジアについてレイン氏は次のように書いている。
 「中国に対して過剰に敵対的な政策の実行を避けることになる。アジア最大で潜在的には最も強力な国家である中国が、地域で政治、軍事、経済面で今までよりも積極的な役割を求め、しかも東アジアにおける現在のアメリカの圧倒的な状態に挑戦しつつあるのはきわめて自然なことであると言えよう」(401頁)
 このような政策をアメリカが採用すれば、日本は重大な危機に直面する。これこそが、オフショア・バランシングの狙いなのである。つまり、アジア各国が中国の脅威に対して、自らバランシングを行う責任が生じてくるというわけだ。レイン氏は、次のように言い切る。
 「アメリカは日米安保条約を破棄し、独立した大国として日本が必要とする、いかなる軍事力の獲得──これには安全な報復核抑止力や、日本が海上輸送ルートや東・南シナ海の領土主権を守るために必要となる機動投射能力も含まれる──をも手助けすべきなのだ」
 こうした戦略が実際に採用されることはないと決めつけてはならない。すでに、オフショア・バランシングの考え方は、政策に生かされつつある。二〇一一年二月二十五日にはゲイツ国防長官がウェストポイントの米陸軍士官学校で行ったスピーチで、オフショア・バランシングを「アメリカの次の大戦略である」として提唱している。
 また訳者の奥山真司氏が「解説」で指摘する通り、パトリック・キャレット元海兵隊大佐が提案した「キャレット計画」は、ユーラシア大陸から離れて本平洋のオセアニア周辺海域から中国を牽制する、まさに「オフショア」的な発想である。
 「オフショア・バランシング」は、大統領選挙の共和党候補の座を狙うロン・ポール議員の外交戦略にも共通する部分がある。
 本書は、アメリカの大戦略の転換を見据え、わが国の国防の在り方を再検討する上で、必読の一書である。
(『月刊日本』2012年3月号)より転載


アメリカの世界観 1月14日 地政学を英国で学んだ

●アメリカの大戦略の思想の根底を形成しているのは「ウィルソン主義」。これはアメリカの対外拡大主義的なリベラル派のイデオロギーの略称。

●「ウィルソン主義」はアメリカの大戦略から一度も消え去ったことがない。

●現在のアメリカの政策家たちは、アメリカが安全を確保できるのは「門戸開放」(open door)された世界の中だけだと考えている。

●この「門戸開放世界」(the Open Door World)というのはアメリカ式のリベラルなイデオロギーによってできあがった世界のことであり、アメリカを自分のいる地域よりも外での覇権へと駆り立てているのは、国際システムの構造的な圧力ではなく、この門戸開放政策そのものだ。

●実はアメリカは二〇世紀初頭から最も安全な状態にあり、911以降でもテロでさえ「実在的な脅威」とはなっていない。

●ところがアメリカの対外政策のエリートたちは、伝統的に「自分たちが危ない状態にある」という感覚に悩まされ続けている

●アメリカは自分たちが「特殊な国である」と感じている。それがいわゆる「例外主義」だ。

●この「例外主義」と「安全への恐怖」が組合わさって「門戸開放」という考え方がうまれた。

●「門戸開放」の最終目標は「国際的な環境をアメリカの都合のよい状態につくりかえること」となる。なぜならアメリカ国内の価値観の健全性は、海外の門戸開放世界の維持とリンクしていることになるからだ。

●これが安全保障の政策につながってくると、「アメリカが安全を確保できるのは、イデオロギー面で似たような価値観をもっている国だけが存在する世界である」という信念につながる。

●ところがこのような信念をもつアメリカ式のリベラリズムというのは、結果としてそれ以外の政治的イデオロギーにたいして非寛容的になってしまう。これはそもそも「リベラル=寛容性」ということを考えると大いなる矛盾だ。

●そしてこれが結果的に「国内での安全を確保するためには、海外の敵対的なイデオロギーを絶滅させなければならない」という考えにつながってくる。

このようなジレンマを解決するひとつの方法が、民主制度の海外への輸出。そしてこれがいわゆるネオコンの思想や「民主制平和論」(デモクラティックピースセオリー)の考え方の土台になっていることはいうまでもない。

●ウィルソン主義のリベラリズムは、「アメリカが世界の目指すべきモデルであり、どの国よりも優れた価値と制度をもっている」という自意識の上に成り立っていることになる。

●ところがこれは、アメリカが必然的に自国とは違う文化や政治システムを受けつけないことを意味している。



(私のコメント)

「株式日記」では、日本の戦略として自主防衛と核武装を主張してきましたが、中国が台頭して勢力圏の拡大を目指せば、アメリカはどう対応するだろうか? 常識的に考えれば中国に対抗できる国を支援してバランスをとる戦略をとるはずだ。中国に対抗できる国としてはロシアやインドなどがありますが、中国は北のロシアや南のインドではなく、東に勢力を広げて韓国台湾からASEAN諸国を勢力圏にしようとするだろう。
 
21世紀は、東アジアが世界の成長センターとなり、すでにGDPで世界第2位と3位の国が東アジアにある。オバマ大統領も再選後の海外訪問はASEAN諸国となりましたが、安倍総理もASEAN諸国を一番初めに訪問する。アメリカとしても東アジアを取り込んだ経済圏を目指しているのでしょうが、中国もアメリカ抜きの東アジア共同体を構想している。
 
日本の外交は、アメリカとさえ上手くやっていればいいとする親米外交が主軸でしたが、アメリカはアジアのパートナーとして中国を選ぶかもしれない。それはクリントン大統領からオバマ大統領に至るまで日本素通り外交が展開されて、オバマ大統領は米中のG2外交を中国に呼びかけた。ソ連が崩壊するまでの80年代までは日米が基軸となった外交が行われてきましたが、ソ連が崩壊した後はアメリカは露骨に日本潰しにかかって来た。
 
バランスオブパワー外交からいえば当然であり、アジア市場を日本に取られてしまう事を恐れたからだろう。プラザ合意あたりが対日外交の転機だったのでしょうが、日本政府はアメリカの「意図」に対する警戒心がなかった。冷戦崩壊後も日米同盟は変わらないと見るほうが不自然であり、アメリカは中国を日本封じ込めのパートナーにした。当時のアメリカではいかに日本を封じ込めるかの本が何冊も出版されていた。
 
しかし今や中国は、日本を追い抜いて経済大国となり、近い将来アメリカ経済も上回ると言う予想が出回るようになり、アメリカ政府の態度も急転換しつつある。軍事予算もアメリカを上回る事も想定される事態となり、クリストファー・レインのように、「台湾を中国に任せ、日本を自立・核武装させるアメリカの大戦略」を主張する戦略家も現れた。
 
はたしてアメリカが没落して中国の経済成長がこのまま進むのかははっきりしませんが、アメリカは大幅な軍事予算の削減が求められているし、中国は毎年経済成長以上の軍事予算の伸びだ。日本としては、アメリカや中国の前からそっと姿を消して、米中の覇権争いを傍観して居ればいいのだろう。尖閣の問題も日中間の問題というよりも米中間の問題であり、台湾の帰属問題と尖閣は同じ構図だ。
 
すでに台湾の馬政権は中国に取り込まれており、尖閣は台湾のものだと主張するようになった。韓国との竹島問題も中国の圧力で李明博大統領は竹島に上陸した。北方領土もメドベージェフが二度も上陸して日本を牽制している。しかし日本にはこれに対抗するだけの戦力がなく、現状を変えることは不可能だ。日本としては現状を守るだけで、中韓ロに取り囲まれても何も出来ない。
 
しかもアメリカからは円高ドル安を強いられて経済的にも苦境に立たされて四面楚歌の状況になってしまった。日本は大東亜戦争に敗れて蟄居を命ぜられた国であり、韓国や中国は日本に対して従軍慰安婦や南京大虐殺を言い立てられても日本の政治家達は反論する事すらはばかられた。日本の戦略としてはアメリカと中国が覇権争いを始めるのを見ていればいいのであり、日本は勝ったほうに付けばいい。
 
アメリカから見れば日本の態度は不甲斐ないものに見えるのでしょうが、そのようにさせたのはアメリカだ。鳩山元首相が中国を訪問していますが、親中国派の政治家であり沖縄から米軍基地を海外に移転させようとした。さらには日米中の等距離外交を打ち出しましたが、当時のオバマ大統領の米中G2外交を見て日本も中国に接近しようとした。米中を分断するためには、日本はアメリカと距離を置き、中国に接近してアメリカ抜きの東アジア共同体構想を打ち出す必要があった。
 
アメリカは日本を叩き過ぎた事で、日本に親中派政権が出来てアメリカ離れをするとは計算していなかったのだろう。90年代から日本叩きを続ければ日本に反米機運が高まるのは当然であり、自民党政権はアメリカの支持を失い政権をも失った。日本はいわば死んだふりをして政権交代して戦後初の反米政権が出来たのですが、直ぐに鳩山内閣は潰された。
 
アメリカの対中国政策は、親中派と反中派が二つに分かれている。経済面では米中は切っても切れない関係となり、軍事外交的には米中の利害は対立している。そこでアメリカの現実的戦略としてはバランスオブパワーで日中の軍事バランスを均衡させて安定化させる。その為にはクリストファー・レインのように、「オフショア・バランシング」の採用を提唱する。

アメリカは、日本のように従属する国家を守るのではなく、「アメリカは日米安保条約を破棄し、独立した大国として日本が必要とする、いかなる軍事力の獲得──これには安全な報復核抑止力や、日本が海上輸送ルートや東・南シナ海の領土主権を守るために必要となる機動投射能力も含まれる──をも手助けすべきなのだ」と言う主張は今は少数はですが、近い将来には憲法を改正して日本の核武装を認める事があるだろう。
 



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