株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


竹島や尖閣諸島の領有権についての韓国・中国の主張を覆す証拠が数多く示さ
れている。間違いなく日本の領土であるという「事実」を日本人自身が知るべきだ。


2012年10月15日 月曜日

1889年発行の韓国の教科書に「竹島は韓国領でない」証拠発見 10月15日 週刊ポスト

まさに、やりたい放題。韓国の国会議員たちが「竹島上陸計画」を次々と発表している。国会行政委員会で10月16日の上陸が議決され、23日にも別の委員会が上陸を計画中だ。

 現在はこうして韓国が不法に実効支配し、好き放題に反日アピールが繰り広げられる竹島だが、歴史的には明らかに日本の領土だ。その「動かぬ証拠」となる資料がある

 日本は1880年の調査で竹島を確認し、1905年に島根県に編入することを閣議決定した。ジャーナリストの水間政憲氏が解説する。

「韓国側は『1905年当時、韓国は日本の保護国で反論できなかった』と主張しますが、そんなことはありません。日本の保護国になる以前の1899年に韓国で発行され、教科書として使われていた『大韓地誌』(写真)がその証拠です。教科書には韓国の領土範囲が記されていますが、そこに竹島は含まれていない」

『大韓地誌』の記述を日本語訳すると、以下のようになる。

〈わが大韓民国の位置はアジアの東部に在り、支那の東北部から日本海と黄海・渤海の間に突出した半島で、北緯33度15分より42度25分に至り、東経(グリニッジ天文台を基準とする)124度30分より130度35分に至り、東は日本海を界とし、西は黄海に浜し、南は日本海と黄海に臨み、東南は一海峡を隔てて日本の対馬と相対し……〉

 この記述と、そこに添付されている地図を対照すればわかるが、「竹島は韓国領ではありません」と韓国の教科書に書いてあったのだ。今の主張が捏造であることがはっきりわかる。

 10月12日に発売された『日本人が知っておくべき竹島・尖閣の真相』(SAPIO編集部・編)では水間氏をはじめとするジャーナリストたちが歴史資料などを丹念に紐解いたリポートを寄稿。

 竹島や尖閣諸島の領有権についての韓国・中国の主張を覆す証拠が数多く示されている。間違いなく日本の領土であるという「事実」を日本人自身が知ることは、全ての議論の出発点になるはずだ。


ポツダム宣言まで捻じ曲げる中国の歴史操作 10月15日 古是三春

971年6月の沖縄返還協定調印直前、当時のニクソン米大統領とキッシンジャー大統領補佐官(国家安全保障担当)が尖閣諸島を沖縄の一部とみなし日本の『残存主権』が及ぶことを確認していた」──10月3日付で時事通信がこう報じた

 尖閣諸島は筆者が本連載前回分で取り上げた通り、太平洋戦争終結直後から沖縄と共に米軍政下に置かれ、1972年の沖縄施政権返還と共に日本に戻されたものだ。時事通信記事では「残存主権」について、「外国施政下にある地域に潜在的に有する主権を指す」と解説している。この場合、米軍政下にあった尖閣諸島や沖縄には、日本の「残存主権(潜在主権)」があったということだ。

ニクソンとキッシンジャーが確認「尖閣諸島に日本の残存主権」

 ニクソン大統領とキッシンジャー補佐官は1971年6月7日午後、ホワイトハウスの大統領執務室でおよそ20分間、10日後に迫った沖縄返還協定署名に関連して、中華民国(台湾)が日本への返還に反対していた尖閣諸島の取り扱いを検討したという。これが音声資料としてカリフォルニア州のニクソン大統領図書館で保存されていたのだ。

 検討の中でキッシンジャー補佐官は、1945年に日本が台湾から撤退した際、尖閣諸島は「沖縄と共に残された。51年のサンフランシスコ講和条約で、沖縄の残存主権はわれわれによって認められた。その時にこれらの島々(尖閣諸島のこと)に関する大きな決断は成された」と主張した。

 併せて、中華民国との関係では、講和条約から71年に至るまで尖閣諸島に関する「特別な交渉は一切行われていない。既に(中華民国から)手放され、自動的に沖縄に含まれた。これが(今日までの)歴史だ」と述べ、ニクソン大統領はこの意見に賛同したという。(後略)



(私のコメント)

日本と韓国やロシアや中国との領土問題は、強力な指導者同士で無いと交渉にならず、上手くいって棚上げにするしかない。つまり双方とも我々のものだと主張するが手は出さないと言うやり方が採用される事が多い。小さな島をめぐって制裁合戦をすれば現在の日中のような事になり、中国に進出した企業は反日暴動に襲われて数十億円もの被害を被る。
 
韓国の竹島も、韓国側が勝手に桟橋やヘリポートや建物を建設して警護隊員を常駐させる事態となりましたが、日本側は巡視船すら航行できなくなりましたが、あまりにも日本政府の及び腰な態度が韓国に引っ込みが付かないところまでさせてしまった。双方が我が領土として主張するだけなら決着が付くまで棚上げにして置かせる事が出来なかったのだろうか?
 
韓国側の日本漁船や巡視船などへの銃撃で漁船員などに多くの死傷者を出すなどで、日本側は近づく事もできなくなり、1953年からは韓国に守備隊が常駐するようになってしまった。日本側は抗議するだけで近づく事もできなくなり韓国の実効支配が実現してしまっている。中国も尖閣諸島に対して領有を主張するようになったのは竹島のように既成事実を作って、日本船が近づいて来たら銃撃するなどすれば占領できると見ているからだろう。
 
現在では韓国における反日教育の一環として「独島は我が領土」と言う歌まで小学生に歌わせて教育している。まさに韓国のやりたい放題が日本が容認してきた背景には、日本の有力な政治家が韓国に買収されて強硬な対抗策を取れないようにしてしまったためであり、日韓議員連盟は自民党議員の巣窟になってしまった。日韓友好のためなら韓国の実効支配も容認するといった事でやってきた。
 
尖閣問題も70年代から中国が領有を主張するようになったのは、竹島問題が一つの誘引になっているのは明らかであり、中国の民間の武装集団を尖閣諸島に上陸させて近づく日本船を銃撃すれば、日本側は反撃できないだろう。だから常時海上保安庁が尖閣周辺をパトロールしなければならなくなっている。中国はこのような手段に打って出る事が想定されますが、それもこれも竹島の先例があるからだろう。
 
国境問題は、戦前においてもノモンハン事件のように戦争に発展しやすく、双方の痛み分けになることが多い。現代は戦争で決着を付けることは出来なくなり交渉で纏めるしかありませんが、中国も韓国も交渉で纏まる見込みは無い。日本の領有を認めれば政権が持たなくなり中国人や韓国人は半狂乱になってしまう。オリンピックにおいても試合会場で「独島は我が領土」と書いたプラカードを掲げる行為は、韓国選手は狂っているとしか言えません。
 
中国もアメリカの主要新聞に大きな広告を出しましたが、日中間の問題をどうしてアメリカで訴えるのだろうか? これは反日プロパガンダの一環であり「超限戦」の一環でもある。中国は日本のマスコミや左翼文化人や政治家を取り込んで行って韓国や台湾のように中国の属国化を図る事が中国の狙いだ。尖閣問題では日中間で経済制裁合戦が行なわれていますが、日本側は日本企業を中国から撤退させて中国経済にダメージを与えなければなりません。
 
以前なら中国や韓国は、日本に対して歴史カードを突きつけるだけで日本の政治家を平伏させて外交主導権取る事が出来ましたが、南京大虐殺や従軍慰安婦問題を持ち出しても民主党政権ではどうも勝手が違うようで、河村市長や橋下市長のように証拠があるなら出してみろと言うほどになって歴史カードが効かなくなって来た。そこで持ち出してきたのが竹島や尖閣諸島などの領有問題であり、反日教育のシンボルになっている。
 
中国はソ連崩壊によって共産主義で纏める事が出来なくなり反日が国家を纏める手段になってきた。韓国も反共で国家を纏めてきましたが、その存在価値が無くなり在韓米軍も実質的に撤退する。そうなると国家を纏めるには北朝鮮は同胞であり敵は日本だというキャンペーンで纏まるようになった。だから小学生のうちから徹底した反日教育で韓国の若い人を育ててきた。それがオリンピックの会場で反日プラカードを出すようになった原因でもある。
 
このようになると日本は、物的な証拠をそろえて冷静に反論して、中国や韓国の主張を打ち破っていくしかありません。南京大虐殺も従軍慰安婦も日本軍が関与した物的な証拠も無く証言ばかりの反日プロパガンダに過ぎない。だから中国や韓国は歴史記念館を建てて蝋人形などで残虐なシーンを再現して展示していますが、日本政府はそれを抗議するだけで放置している。
 
現代の戦争は、銃弾が飛び交う戦争ではなく「超限戦」の時代であり、「通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などを列挙している。そしてそのような戦争の原理として総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げている。」ような戦争の時代だ。
 
明らかに中国や韓国は日本に対して戦争を仕掛けてきているのであり、竹島や尖閣はその最前線になる。中国や韓国はアメリカを取り込むことで日本包囲網を気づくのが目的でアメリカで反日宣伝戦を行なっている。それに対して日本政府はその意識すらないようだ。日本のその気になれば経済制裁など効果的な手段があるのですが、韓国に対しては通貨スワップの停止や中国に対しては日系企業の中国からの引き揚げが有効だろう。
 
歴史論争でも日本は反論して対抗すべきであり、これは政府がするよりもネット上における言論戦であり、言論の自由が無い中国や韓国は情報戦争に弱い。情報戦争に弱いから報道を規制したりするのであり、小学生のうちから偏った歴史教育をしていけば狂った若者が暴走して収拾が付かなくなる。
 
 




中国経済の過剰なキャパシティは、必ず資金繰りの悪化や過剰在庫の問題を作り
出し、景気減速と共に流動性危機や価格暴落、つまりバブル崩壊を導き兼ねない


2012年10月14日 日曜日

中国バブル崩壊のトリガー 10月14日 ウォールストリート日記

香港・中国から直行便で16時間、地球の裏側であるNYで、マクロのヘッジファンドやPEファンドなどに勤めている元同僚達から「1億ドルの質問」として一番よく聞かれたのは、相変わらず「中国経済のバブルは、いつ、どのように崩壊するのか」という話でした。

ウォールストリートがこのように中国に高い関心を示すのは、中国のGDPが世界第二位の規模であるという事よりも、むしろそのような巨艦が、今まで年間10%前後のペースで成長していた為だと言える気がします。これはつまり、世界経済の「成長幅」の多くを中国が占めていたことを意味しており、これは単に「現在世界第二位の規模」、という事よりも、遥かに重要です。

(だからこそ、今でも「世界大三位」の経済大国であるはずの日本には、全く関心が集まらないわけですが、そうした話は「海外から見た日本・アジア」というカテゴリーを新作して、ここ数年で何度も書いて来た通りです。)

ちょうど一年ほど前にも、中国経済の先行きに対する見方は、北京から遠く離れるほどに悲観的であるように感じる、と書いた気がします。中でも世界の金融センターであるNYでは、中国経済はバブルである、とほぼ断定したような見方が、非常に多いように感じます。

繰り返しになりますが、彼らが気にしているのは、中国そのものの先行きもありますが、中国を需要地として依存している、資源国などの動向でもあります。もちろん、世界経済のけん引役が大コケしてしまえば、数多くの多国籍企業を抱える欧米経済も、当然無傷では済まないでしょうから、どうしても中国の動向には、高い関心が集まります。

ともかくウォールストリートにおける中国への見方は、「バブル」で大方一致しているように話していて感じるわけですが、そこで皆が頭を悩ませているのは、「バブルの崩壊は何によって引き起こされるのか」という話です。

中国経済の特殊性

中国経済は、特に現地に頻繁に足を運んでいると、そう簡単に大きく転ぶようには感じられません。中国共産党のここ十数年の経済運営の実績は、疑いようがありませんし、多額の外貨準備を抱え、GDP比での負債比率も比較的低い中国では、いざとなったら幾らでも景気刺激策を打てるのでは、と感じてしまいます。

また、一人当たりGDPではまだ途上国の域を出ていない中国経済は、まだまだ伸びシロがあるようにも思えます。また中国人は大変勤勉で、「アメリカンドリーム」ではないですが、誰もが頑張って勉強や仕事に励み、その結果裕福になることを、熱望しているように思います。そんな国だけに、突然の経済破綻という画を想像するのは、なかなか困難な話です。

しかし中国経済は、「システム」自体は1978年の改革開放期から、完全に資本主義に移行していますが、まだまだ多くの規制の下で「管理」されていると言える気がします。政府系の企業(SOEs)は巨大で、金融、運輸、通信、エネルギーなど、主要産業を独占や寡占の下に支配しています。

また、これだけの経済大国で、輸出依存国であるにも関わらず、人民元は管理通貨制を維持しています。それはつまり、内外の資金の流れが規制されている事を意味し、国内の金利も自由化されていません。そもそも大手銀行が全て政府系であることから、貸し出しの目標額まで「赤い電話」で指示されるとの話もあります。

そう考えると、政府が手綱を握っている限りは、1985年に日本がプラザ合意によって円の急騰を受け入れ、その対抗策としての日銀が過剰の金融緩和が資産バブルを引き起こして、その引き締め転換によってバブルが突如崩壊した、などと言うことは、起こらないかもしれません。

では何が中国のバブル(があるとすれば)を崩壊させ得るのでしょうか?

過剰投資がバブル崩壊を招く?

その手がかりとして、そもそも中国経済の問題の本質は何か、を考えてみることは、有用かもしれません。中でもアメリカ人投資家が一番懸念しているのは、世界中でバブルを形成しては崩壊させて来た、過剰投資の問題である気がします。

少し前になりますが、7月17日のFinancial Timesに、「The road to nowhere(どこにも続かない道)」というコラムが掲載されていました。そこでは、産業化が進み、国内でも最も裕福な省の一つである山東省(Shangdong)の青島(Qingdao)に、2011年に開業した橋が紹介されていました。

そのコラムによると、そのベイブリッヂは、市街地と、そこから遠く離れた農村地帯を結んでおり、6車線で全長42.5キロという、巨大なものだそうです。将来のベッドタウン化を睨んでの投資、ということになるかと思いますが、現時点ではガラガラだそうで、このコラムでは、このような無駄な投資を「bridge to nowhere」、どこにも続かない(先行きのない)橋、と揶揄していました。

このコラム二ストは、多くの政府関係者や投資家は、中国がまだまだインフラ投資が必要であると考えていることは認める、と書いています。しかし中国は実に9年間連続で、GDPの4割以上を固定資産投資に依存して来たそうで、6−7割が国内消費である先進国の経済との差は歴然としています。

投資の原資となるおカネは、もちろん高度経済成長によって作り出されたものもあるでしょうが、やはり管理通貨制の結果としての流動性の過剰供給という側面が強いことは、中国経済楽観派であっても、否定しないところである気がします。

そのような資産効率を考えない過剰投資は、「目標過達」を必題とした共産主義時代の悪習でもあると、中国人の友人は指摘しています。更に中国では、党内での激しい出世競争に勝ち抜くために、各都市の上層部が実績作りに奔走する傾向があります。それは、日本などの民主主義国が、おらが村に利益誘致をして選挙で票を獲得しようとする流れと、何ら違いはありません。

一つ違うのは、主要産業の多くが政府系(省営・市営も多い)であることから、いわゆる「政官財トライアングル」は、癒着を通り越して「一体化」していると言える点です。政府は政府系企業に大きな仕事を発注し、そこから金銭的、政治的見返りを受ける。この流れは、中国が過去2000年ずっと続けて来た、皇帝と一部官僚が全てを牛耳る王朝政治と全く同じであるという指摘も、よく耳にします。

過剰投資が行われている可能性のあるエリアは、道路、空港、オフィスビル、高層住宅、自動車工場、鉄工所、石炭炭鉱など、数え切れないほど存在するように思います。どれも「中国経済が発展を続ければ、いずれは必要になる」と言われますが、過剰なキャパシティは、必ず資金繰りの悪化や過剰在庫の問題を作り出し、景気減速と共に流動性危機や価格暴落、つまりバブル崩壊を導き兼ねないことは、言うまでもないかと思います。

管理通貨制は諸刃の剣?

先日、香港島と九龍半島の間のビクトリアハーバーを見下ろすIFC Mallの中にあるフレンチレストランで、食事をする機会がありました。煌びやかな内装、天井まで続く巨大なワインセラー、豪華な服装を身にまとった客、そして場違いにみすぼらしい服装の家族が1万円以上するディナーを食べている場面を見ていると、これがバブルでなくて何なのかと感じます。

またここ一週間で、少なくとも3人のヘッジファンド業界の同僚たち(全員がアメリカ人かヨーロッパ人)から、香港のマンションの家賃は高すぎて、家族を養うに必要な広さでそれなりの場所にある物件にはとても手が出ない。曲りなりにも自分はキャリアでそこそこ成功しているつもりなのに、これは一体どういうことだ、という話を聞きました。

それも、彼らの大家に言わせれば、そんなに高い家賃を取っていても、ここ数年で買った人にとっては、元々取得した時点での物件の値段が高すぎて、ネガティブイールドなのだそうです。香港の金利が2−3%と極めて低い水準であることを考えると、まさにアメリカの住宅バブル崩壊以前の世界を髣髴させるようです。

香港で不動産バブルが膨らんでいる要因は、少なくとも二つある気がします。一つは本土からの巨額の資金流入で、かつては100万米ドル相当の不動産投資を行えば、香港永住権を取れたことから、政府関係者やビジネスマンがこぞってマンションを買い漁り、子弟をを送り込んでいたそうです。

高速鉄道事故で有名になってしまった、起業家や投機の精神に溢れる人が多いといわれる温州(Wenzhou)のいわゆる「温州商人」も、その買い手の一派だと言われますが、2008年の金融危機以降、アメリカが大幅な金融緩和を実施し、その時期と香港の不動産価格暴騰が一致していることは、偶然ではない気がします。

つまり、そのような投機をひきつける理由はそもそも何かと言えば、やはり「管理通貨制」の問題に行き着くように思われます。香港ドルは米ドルとペッグされており、人民元も若干の変動はあるにせよ、基本的には米ドルに連動して動いています。先ほど書いた通り、中国では金利も管理されていて、インフレ率が預金金利を上回る状況もザラです。

経済が絶好調なのに、金利や為替の上昇という形でリバランスできない香港や中国は、その歪みが資産価格の暴騰という形で現れていても、不思議ではない気がします。行く先のないマネーが不動産や高級ワインに向かうという流れは、まさに80年代の日本のバブルと同じ現象に見えてしまいます。(一部の高級酒などは、賄賂としても利用価値大と考えられているようです。)

そのように考えると、アメリカ経済が今後も回復基調を続け、金利上昇を伴って通貨価値が上昇し始めるようなことになると、今までとは逆の流れが発生して、中国や香港の不動産市場は、一気に崩壊してしまうかもしれません。そのような事になれば確実に、中国経済は大問題を抱えることになる気がします。(後略)


(私のコメント)

東京で開かれたIMFの総会に中国の財務大臣も中央銀行総裁も出席しなかったのは、日本との尖閣問題よりも中国経済でかなりの異変が生じている為だろう。中国経済は北京オリンピックや上海万博の時にもバブル崩壊説がありましたが、そのつど政府による財政の梃入れで高度成長を維持して来た。中国はまだまだ途上国でありインフラ整備が遅れているから公共工事はいくらでもある。
 
と思っていましたが、需要と供給のバランスから見れば供給過剰な施設が目に見えるようになって来ました。日本でも東京湾アクアラインが1兆円かけて出来ましたが、瀬戸内海大橋にも言えるのですが、作っても利用者が少なくて大赤字になりました。中国でも同じような事が起きており、高速鉄道網を作っても乗客は少なく、青島に作られた巨大な大橋は利用者は少なくがらがらだ。
 
バブルの崩壊は過剰な投資によってもたらされるものであり、将来の需要を見込んで作られたものが無かった場合はそれが不良債権化してしまう。中国では超高層ビルやマンションが林立するようになりましたが、確かに住宅需要は13億人の都市化への需要を考えれば無限にあるように思えるだろう。しかし超高層マンションは維持管理に費用がかかり、家賃を安く貸すことは出来ない。
 
一戸建ての木造の平屋なら月1万円の家賃でも採算が合うこともあるのでしょうが、超高層マンションだと月20万円以下の家賃は考えられない。建設費用を回収する事もあるし電気代や設備維持管理費で数万円かかる。このような超高層マンションに住めるのは1%の富裕層だけであり、99%の貧困層は分譲でも賃貸でも住むことは不可能だ。これらの超高層ビルやマンションは空室だらけになり不良債権化していることだろう。
 
それが表面化していないのは、日本でも行なわれてきたように銀行が追い貸しをして粉飾しているからであり、追い貸しが続いている間は不良債権化しない。ウォールストリート日記では次のように書いています。
 
『過剰投資が行われている可能性のあるエリアは、道路、空港、オフィスビル、高層住宅、自動車工場、鉄工所、石炭炭鉱など、数え切れないほど存在するように思います。どれも「中国経済が発展を続ければ、いずれは必要になる」と言われますが、過剰なキャパシティは、必ず資金繰りの悪化や過剰在庫の問題を作り出し、景気減速と共に流動性危機や価格暴落、つまりバブル崩壊を導き兼ねないことは、言うまでもないかと思います。』

二桁以上の経済成長が続いていた時には不良債権化していなかった投資物件でも、景気が急減速すれば不良債権化してしまいます。そうなると転売して借金をチャラにすることも出来なくなります。日本企業も20000社以上も中国に進出してビジネスを展開してきましたが、先の反日デモで中国からの転出が目立つようになって来ました。人件費から見てもベトナムやインドネシアやミャンマーなど6億人の市場にシフトしているように見える。
 
なぜ中国に政治的リスクがあっても日本企業が進出するのかは、安い労働賃金と毎年二桁の高度成長があれば投資しても短期間に投資が回収できるという計算があったからだろう。しかし今では中国の労働賃金はASEAN諸国の倍になり。法体系も異なり最低8%の経済成長も維持できなくなっては、反日デモが無くても投資する価値は大きく低下している。
 
先日も通貨のトリレンマについて書きましたが、中国の人民元は資金の移動を制限する事でドルにリンクさせる事に成功している。金利すら管理されてインフレ率のほうが金利よりも高くなり、実質マイナス金利になることもある。そうなると現金で持っているよりも不動産で持っていようと言う事になり資産バブルがなかなか弾けない。それだけ泡が大きくなり破裂した時の打撃が大きくなる。
 
アメリカが中国に対してだけドルに対する固定的な相場を維持できたのは、アメリカと中国との経済同盟関係が出来ていたからだろう。しかし中国はいつまでもドルや米国債ばかり買い続けなければなりません。アメリカは急に中国包囲網を取り始めたのは、中国がドルや米国債を買わなくなったからであり、尖閣問題などはアメリカによる中国への脅しで米国債を買わせようという狙いもあるのだろう。
 
 
しかし外資が中国から逃げ始めれば、世界一の外貨準備もあっという間に減少してしまって米国債も買うことが出来なくなって来ているのではないだろうか?




私が現代の戦争は一発の弾丸も兵器も必要としないと思ったのは、1997年に起きた
アジア通貨危機の時である。タイ経済が破たんし内閣は総辞職に追い込まれた。


2012年10月13日 土曜日

現代の戦争 10月12日 田中良紹

 ジェームズ・リカーズ著『通貨戦争』(朝日新聞出版)に興味深い記述があった。2010年9月7日、尖閣諸島沖で中国の漁船と日本の海上保安庁の巡視船が衝突し、漁船の船長が逮捕された時、中国政府は船長の釈放と日本の謝罪を要求してレアアースの対日輸出を全面停止した。これに対し日本政府は9月15日に外国為替市場で日本円の価値を突然下落させて反撃したというのである。

 『通貨戦争』によれば円は人民元に対して3日間で約3パーセント下げ、日本政府がこの円安政策をとり続けていけば、中国の対日輸出は、インドネシアやベトナムなどに比べて不利になった。それから数週間で船長は釈放され、日本は形式的な謝罪を行い、円は上昇し始め、レアアースの輸出は再開された。

 「中国は輸出禁止によって日本を攻撃し、日本は通貨安政策で反撃したのである」。「深刻な事態への発展は避けられたが、両国は教訓を学び取り、次の戦いに備えてナイフを研ぐことになった」と同書は書いている。

 2010年9月15日の政府・日銀による6年半ぶりの「円売りドル買い」は、一般には1ドル82円台にまで上昇した円高を是正するために行われたと見られている。その直前に行われた小沢一郎氏と菅直人総理による民主党代表選挙で、小沢氏は菅総理の円高対応を批判し、自分なら為替介入に踏み切ると主張していた。

 そのため市場は「小沢氏が勝てば円安、菅氏が勝てば円高」と見ており、14日午後の代表戦で菅氏が勝利すると一気に円高が進み、円は15年4か月ぶりに82円台に突入したのである。そのために政府は為替介入に踏み切ったと見られていたが、ウォールストリートで長らく金融の仕事をし、ペンタゴンが主導する金融戦争シミュレーションにも参加したリカーズ氏はこれを日中経済戦争と捉えていた。

 リカーズ氏が言うように、2010年の尖閣を巡る衝突で「輸出禁止」と「通貨安政策」という武器を使い合った日中両国が、そこから「教訓を学び取り」、「ナイフを研いで」きたとするならば、今回の尖閣国有化を巡る衝突では何を武器にどのような戦いを繰り広げているのかよく目を凝らして見なければならないと思う。

 日米同盟に頼る事が中国との戦いに勝つ道だなどと主張する「他力本願」の生き方では冷戦後の世界を生き抜くことはできない。「他力本願」を主張する人たちはアメリカの軍事力に頼る事を戦争と考えているのだろうが、今や戦いは軍事力だけを意味しない。経済力、外交力、そして国民の意志こそが戦いの力なのである。

 ところで『通貨戦争』には2009年にジョンズ・ホプキンス大学のAPL(応用物理研究所)で行われた金融戦争シミュレーションの模様が描かれている。このAPLは日本軍による真珠湾攻撃の翌年に設立され、戦争に勝つための新兵器の開発に一貫して取り組んできた研究所である。そこでは金融兵器を使った模擬戦争も行われていた。

 2009年にはロシア組、アメリカ組、中国組などに分かれたチームが、インサイダー情報、相場操縦、仮装売買などあらゆる手段を使って、相手の通貨を叩き潰すために戦った。この時のシミュレーションではアメリカのドルが世界通貨の座を失いそうになった。

 私が現代の戦争は一発の弾丸も兵器も必要としないと思ったのは、1997年に起きたアジア通貨危機の時である。アメリカのヘッジファンドがタイのバーツに空売りを仕掛けたが、タイ中央銀行はこれを買い支えることが出来ず、バーツは暴落してそれまで好調だったタイ経済が破たんし内閣は総辞職に追い込まれた。

 それはインドネシアや韓国にも波及した。インドネシアでは急激なインフレが起き、食料品価格の上昇が暴動を招き、それが反政府運動につながり、32年間も独裁体制を敷いてきたスハルト大統領があっけなく失脚した。経済好調だった韓国も金融機関が巨額の不良債権を抱えて経済状態が悪化し、対外債務を払えないデフォルト寸前にまで追い込まれた。このため韓国はIMF(国際通貨基金)の管理下に入り、IMFの手で国家構造が変えられた。

 まさに一発の弾丸も飛ばずに国家体制が倒れていく様をこの時に見せつけられた。冷戦が終わって世界はグローバル化と情報化の時代を迎えたが、そうした時代の戦争とはこれではないかと私は思ったのである。

 同じような事はオウム真理教による地下鉄サリン事件の時にも思わされた。日本ではカルト教団内部の人間関係や教祖の人格などに報道の焦点が当てられたが、アメリカはこれを安全保障上の危機と捉えた。小集団が生物化学兵器を使用して国家転覆を図ろうとした事件と見たのである。

 アメリカ議会はオウムが支部を置いた各国に調査員を派遣して調査させ、またCIA、FBIを議会に招致して、ニューヨークにあった支部の捜査状況を報告させるなどまる2日をかけてオウム事件の公聴会を開いた。その結果、アメリカにはCBIRF(シーバーフ)と呼ばれる化学兵器、生物兵器、核兵器、放射能兵器に対処する即応部隊が作られた。

 3・11の福島原発事故で日本が放射能汚染にさらされた時、アメリカからこのCBIRF150名が日本に派遣されてきた。どんな活動をしたのかあまり報道されなかったが、私にはむしろ日本の自衛隊にそのような専門部隊がないことが驚きだった。原子炉建屋が爆発した時に出動したのは海水を散布するための自衛隊のヘリや、東京消防庁の消防車ばかりで、原発がテロに遭い破壊されたことを想定する専門部隊はなかったのである。

 北朝鮮の脅威を言って巨額の費用を投じ、イージス艦やMD(ミサイル防衛)をアメリカから買わされているが、現実の脅威は原発を破壊するテロや、小型スーツケースに入れた原爆によって放射能をまき散らすテロの方が、ミサイル攻撃より可能性は高いのである。あらぬ方向ばかりを向いて身を守った積りでいるのは現代の戦争に対応する感覚が麻痺しているとしか思えない。



(私のコメント)

私が株式日記を書き始めたのが1997年の5月からであり、正しく1997年のアジア通貨危機が起きた年です。TORAと言うハンドルネームも真珠湾攻撃の暗号の「TORATORATORA]から来ているのであり、アメリカはなんと酷い事をする国かと思い書き始めました。その当時はアメリカのグローバリズムを絶賛する論調が日本のテレビで溢れていて、アメリカ帝国主義は絶頂にあった。
 
まさにアメリカの投資ファンドは世界を動かし、タイやインドネシアや韓国はIMFの管理下に入り国家改造が行なわれた。まさに戦争をしなくとも金融で国家を支配できる事を証明しました。当時は日本も三洋証券や山一證券や北拓銀行があいつで潰れて、危機的な状況に見舞われていた。大和証券もアメリカ支店の飛ばしでアメリカでの営業が取り消しされた。
 
まさに日本も絶体絶命の瀬戸際まで追い込まれましたが、19あった都市銀行は整理統合されて三行になってしまった。長銀はたった10億円でリップルウッドに売却されましたが、その前に5兆円の公的資金が投入されていた。そして僅か4年で新生銀行として再上場して、リップルウッドは数千億円の投資益を稼ぎましたが、1円の税金も納めずにオランダに持っていってしまった。
 
このような大銀行の買収には日米の政財界の要人がかかわっており、中央・三井が買収に名乗りを上げていたが、どういう訳かリップルウッドに買収が決まってしまった。背後には宮沢財務長官やボルカー前FRB議長なども関与したものであり、アルゴア副大統領の2000年大統領選挙資金がらみだという見方もある。まさにリップルウッドはアメリカ大統領選挙の政治がらみで生じたようなものだろう。
 
1997年のアジア金融危機はウォール街が仕掛けたものであり、新たなる金融帝国主義が猛威を振るった年だ。これによってタイやインドネシアや韓国は主要企業がアメリカ資本によって買収されて、韓国の主要銀行主要企業も、もほとんど外資系になってしまった。おそらくアメリカ・ユダヤ金融資本は中国をターゲットに金融危機を仕掛けている最中だろう。中国が幾ら共産主義独裁政権でも経済が破綻すればソ連のように国家ごと破綻してしまう。
 
おそらく中国もIMFの管理下に入って国家改造が行なわれるのでしょうが、だから東京で開かれたIMF総会には中国の財務省も中央銀行総裁も参加しなかった。尖閣問題は表向きの理由に過ぎない。中国の内情は昨日のZAKZAKの記事にもあるように240兆円もの不良債権を抱えているようだ。中国は過去に何度もバブル崩壊の危機に直面してきましたが、政府が資金を投入すれば先送りする事ができる。
 
しかし累積する不良債権はそれだけ膨らむ事になるので、バブルが崩壊したら中国と言う国ごと吹き飛んでしまう。これが米中戦争の実態であり、アメリカもリーマンショックで金融危機状態ですが、アメリカもFRBが国債や不動産担保証券を買い捲って金融破たんを先送りしている。中国が時期を見計らってドルや米国債の売りあびせをすればアメリカのほうが先に金融破綻するだろう。
 
米中金融戦争で勝敗のカギを握るのは日本であり、反日デモで日本企業が中国から逃げ出せば中国の経済成長は止まり不良債権問題が一気に浮上してくる。つまり1997年のアジア金融危機と同じ事が中国で起きる。独裁国家と言えども経済が止まってしまえば独裁体制は崩壊して91年のソ連崩壊と同じ事が起きるだろう。
 
田中氏の言う現代の戦争とは、「まさに一発の弾丸も飛ばずに国家体制が倒れていく様をこの時に見せつけられた。冷戦が終わって世界はグローバル化と情報化の時代を迎えたが、そうした時代の戦争とはこれではないかと私は思ったのである。」とあるように、軍事力を行使しなくても一国の政権を崩壊させて国家改造させることが出来る。
 
一昨日書いた「超限戦」は、「通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などを列挙している。そしてそのような戦争の原理として総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げている。」と言うように、あらゆる事が戦争手段になる。
 
中国は日本に対しても、レアアースの禁輸や通関の遅延などで経済戦争を仕掛けてきたいますが、これは自爆テロのようなもので中国の崩壊を早めるだけだろう。なぜならな中国は外資によって経済発展してきたのに今はその外資を追い出そうとしている。日本もベトナムやインドネシアやインドやミャンマーなどに工場をシフトして来ていますが、中国の代わりになる国は幾らでもある。
 
「株式日記」は一個人のブログですが、情報戦やネットワーク戦やメディア戦の一端をになうものであり、韓国や中国が「歴史カード」を仕掛けてきてもこれを撃退して来た。アメリカが日本に金融戦争を仕掛けてきてもアメリカ自身がリーマンショックで投資銀行は全滅してしまった。まさに「株式日記」は情報戦やネットワーク戦やメディア戦で100戦100勝であり、後は政府日銀の頑固な円高政策を粉砕する事によって日本経済は復活して、中国やアメリカ経済は破綻して日本の一人勝ちになることを目指しています。
 
現代の戦争とは、田中氏が言うように「一発の弾丸も飛ばずに国家体制が倒れていく」戦争であり、一人の天才的戦略家がいれば、中国やアメリカのような超大国をも破綻させて、ソ連崩壊のような事が出来るだろう。
「超限戦」で謀略を仕掛けてきてもネットで暴いてしまえば、逆の効果をもたらして仕掛けたほうに跳ね返ってくる。反日デモも中国経済の停滞と破綻となって跳ね返る事になる。
 
 





クリントン米国務長官がハーバード大学での演説文が広く転載されている。
その内容は20年後中国は世界で、最も貧しい国になるというのだ。


2012年10月12日 金曜日

中国経済“反日”で崩壊に拍車!不良債権240兆円も…その自爆シナリオとは 10月11日 ZAKZAK

経済失速が懸念される中国で「致命的な爆弾」と懸念されているのが金融危機だ。過剰なインフラ投資や不動産バブル崩壊で、中国国内銀行は240兆円もの不良債権を抱える恐れがあり、資金・産業の流出や社会騒乱も予想される。欧米各国が対中投資を減らし始めるなか、尖閣問題を契機にした一連の反日工作や不買運動が中国経済の崩壊に拍車をかけるというのだ。その自爆シナリオとは−。

 東京で開催中の国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会に、中国の謝旭人財政相と中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が出席を見送った。

 中国の4大銀行である中国工商銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行もIMF総会の関連イベントを欠席。いずれも日本政府の尖閣諸島国有化への対抗措置とされるが、実は銀行自身にも暗雲が立ちこめているようだ。

 「4大銀行は中国の融資の82%を占め、ほとんどが国有企業に融資される。ところが国有企業の半分以上が赤字。国有企業は不動産投資をしているところが多いが、不動産の売れ残りだけで60兆円分あるとされ、融資の焦げ付きは大変なことになっている」と語るのは中国問題に詳しい評論家の宮崎正弘氏。

 さらに宮崎氏は「中国の銀行が抱える潜在的な不良債権は160兆〜240兆円」と指摘する。実に中国のGDP(国内総生産)約570兆円の3〜4割にあたる。

 不良債権問題といえば1990年代以降、日本経済を苦しめたことが記憶に新しい。日本の場合、住宅金融専門会社(住専)や大企業向けの融資が焦げ付いたのだが、中国の不良債権は「地方自治体に眠っている」(中国市場に詳しい金融関係者)という。

 中国各地の自治体は、一種のペーパーカンパニーである投資会社が銀行から融資を受ける形で資金調達し、インフラ投資を行っている。2008年のリーマン・ショック後にも高成長を維持するため、採算度外視で投資を続けたことが裏目に出たというのだ。

 「地方自治体は農民から収用した土地の利用権を売却するなどして借金返済に充ててきたが、不動産バブル崩壊で借金が返せなくなっている」(同)

 アジア太平洋地域のニュースを扱うサイト「ディプロマット」は、米国の研究者の試算として、中国内に約1万社あるという投資会社の債務が2010年末時点で最大14兆4000億元(約180兆円)、地方自治体の借金額は20兆1000億元(約250兆円)としている。

 こうした隠れ債務が実体経済をもむしばんでいる。東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏は「中国経済は相当に厳しめに見ておく必要がある。銀行は不良債権を抱え、鉄鋼や建設資材への過剰投資も深刻だ」と分析する。「中国はそんな数字を発表しないだろうが、実態はゼロ成長程度まで落ち込むのではないか」(前出の金融関係者)との観測もある。

 前出の宮崎氏も「銀行や大手不動産デベロッパーは太子党(共産党高級幹部の子弟)が経営しているので政府はつぶさず、資金をさらに供給して守ろうとする。しかし、海外の投資家は資金を引き揚げており、不動産も下がらないので傷は深くなるばかり。不満を持った国民の大暴動は避けられない」と話す。

 中国経済崩壊に拍車をかけるのが、尖閣問題を発端にした一連の反日活動だ。暴動による店舗や工場への直接被害、通関強化などのいやがらせを行ったほか、日本製品の不買運動では、大手自動車メーカーの販売激減という形で表面化した。

 前出の斎藤氏は「法体系があまりに違うことに驚いて中国から逃げ出す欧米企業も出始める中、長期投資を増やしてきたのが日本。その日本企業が尖閣問題で厳しい状況となり、中国のレピュテーション(評判)リスクがさらに意識されている」と明かす。

 たしかに日本貿易振興機構(ジェトロ)の統計でも、米国やフランス、オランダなどは2011年に対中直接投資を前年から2〜3割も減少させたが、ところが、日本は逆に49・6%増と突出して増やしており、このままでは中国経済と共倒れになりかねない。

 日本政府も企業も、ずうたいの大きい隣人との付き合い方を見直す時期にきている。


中国は最も貧しい国になる? 新唐人日本2012年7月5日付ニュース

【新唐人日本2012年7月5日付ニュース】最近ネット上で、クリントン米国務長官がハーバード大学での演説文が広く転載されている。その内容は20年後中国は世界で、最も貧しい国になるというのだ。

根拠は
1. 移民申請の状況から見て、中国9割の官僚家族と8割の富豪がすでに移民申請を出した。またはその意向がある。一国家の指導層と既得権益階級がなぜ自国に自信をなくすのか理解しがたい。

2. 中国人は社会の個体として、国家と社会に対して負うべき、責任と義務がわかっていない。国際社会に対して負うべき責任はなおさら分かっていない。受けた教育或いはメディアの宣伝はほとんどが憎しみと他人または他国を歪曲した内容で、人々の理性と公正な判断力を失わせる。
3. 中国は世界で数少ない信仰のない恐ろしい国で、全国民が崇拝するのは権力と金銭のみだ。利己的で愛心のない、同情心を失った国家が国際社会の尊重と信頼を得られると思うか?

4. 中国政府の所謂政治は人民を騙し人間性に背く以外の何物でもない。人民大衆は過去の権力の奴隷から今は金銭の奴隷に変わった。このような政権がいかに人民の尊重と信頼を得られるか。

5. 大多数の中国人は「面目が立ち」、「尊厳のある生活」とは何か全くわかっていない。民衆にとっては権力と金銭の獲得が生活の全てで、成功なのだ。全民腐敗、堕落といった現象は人類の歴史上でも空前絶後だ。

6. 憚ることのない環境破壊と資源の略奪、贅沢と浪費の生活方式は何個の地球だと供給できるのだろか?他国が危惧するのも当たり前だ。
中国政府はいつも民衆の注意力を他国にそらし、敵を造り、自分の圧力を外部に転嫁させようとするが、時代の流れと人類文明の趨勢に従い、自ら変革を起こし、民生に関心を払い、民主を重視し、無責任な抑圧をやめるべきだ。でないと、中国はますます不安定になり、将来大きい社会動乱と人道災難が出現し、20年後 中国は世界で最も貧しい国になるだろう。これは全人類と災難であり、米国の災難でもある。


(私のコメント)

表題のクリントン長官の記事は、ニューヨークにある新唐人TVという衛星放送局が報道したものですが、20年後には中国が最も貧しい国になると言う発言はかなり大胆な発言だ。20年後にはアメリカを追い抜くという予想もありますが、中国の経済発展は改革開放政策による外資による投資によるもので、外資が中国から逃げ出すようになればクリントン長官の予想のほうが当たるだろう。
 
18世紀頃からの中国の停滞の原因は、欧米列強との戦争に敗れた為ですが、それは結果であり中国は欧米の文明を受け入れる事が出来なかった為だ。なぜ受け入れられなかったかと言うのは中国人の中華思想的な排外主義によるものであり、中国人は自力で近代化することに失敗した。中国の近代化は日本からもたらされたものであり、だから中国人にとっては面白くないのだろう。
 
中華人民共和国という国名すら日本語であり、日本に欧米の文化が翻訳されてそれが中国にもたらされた。現在では多くの留学生を欧米や日本に送り込んでいますが、多くの留学生は戻りたがらない。アメリカやヨーロッパの大都市にはチャイナタウンが出来ていますが、富裕層を始めとして共産党幹部に至るまでクリントン長官の講演に見るように中国から脱出したがっている。
 
つまり、中国文化が欧米風の近代国家と馴染まないものであり、民主主義が大陸中国に根付く事は無いのだろう。中国は宗教不毛の地となり共産主義という宗教が共産党独裁体制を支えている。共産主義という言葉も日本語であり、英語の科学技術論文を直接中国語に翻訳するにはかなりの困難を伴う。むしろ翻訳するよりも英語を学んで英語で理解したほうが早い。
 
ヨーロッパでも同じ現象が起きており、非英語国のヨーロッパ人は医学や電子工学や金融などの専門家は英語で学んでいる。「株式日記」でもスウェーデン人の医者の話しを書きましたが、医学論文は英語で書かなければならない。ノーベル賞の発表のシーズンでもありますが、圧倒的にアメリカ人やイギリス人の受賞者が多い。選考基準が英語の論文であり、日本の学者が幾ら日本語で画期的なことを書いても評価されずに終わってしまう。
 
科学技術論文ばかりでなく聖書を中国語に翻訳するにしても、かなりの困難があり分裂騒ぎまで起きるほどだ。その一端を紹介してみます。
 

聖書翻訳

『宣教会議のこの分裂は主にTheosを「上帝」と訳すか「神」と訳すかで紛糾したことに端を発している。漢文の「神」では自然界の不思議な力を持つ精霊の類を含んでしまい、一神教の最高存在を示す言葉としては相応しくない。その一方で「上帝」は中国古来の存在であり、皇帝は上帝を祭る祭壇(天壇)で毎年冬至の日に儀式を営んでいた。カトリック宣教時代にはこうした儀式を「市民的慣習」とみるか異教の典礼とみるかで「典礼問題」が発生し、カトリックでは最終的に「天主」という訳語があてられたという経緯もある。『神天聖書』やブリッジマンの改訳聖書では「神」を、代表者訳では「上帝」が採用されている。この訳語問題は、その後も尾を引いたが、プロテスタントでも「天主」という訳語を採用するケースが増えているという。なお、日本へやってきたプロテスタント宣教師たちは「神」と訳したブリッジマンの改訳を参照して日本語訳を行ったので、日本のキリスト教会はその後一貫してTheosは「神」である。』

このように聖書のような経典すら翻訳が難しく、もはや論語や老子の古代中国と共産主義の現代中国とでは隔絶がある。日本語なら翻訳が難しければカタカナの読みを使えば済むが、Theosはデウスと書けば済む。コンピューター用語もカタカナなのオンパレードですが、英語の読みをそのままカタカナにするだけだから済むが中国語ではそうは行かない。このような問題は途上国全体でも起きており、大学教育は英語で行なわれている。

このように中国では進んだ文化を翻訳する事が難しく、多くが日本を通じて近代化がもたらされた。中国が近代国家になるためにはシンガポールや香港のように英語を公用語にしなければ近代国家にも民主国家にもなることは難しいだろう。しかし13億人の中国人が英語を話すようになることは想像ができませんが、インドやフィリピンが英語を公用語としているから一応の民主国家として成り立っているのだろう。

今年のノーベル医学生理学賞は中山教授が受賞しましたが、世界の最先端の科学技術を学ぶには英語か日本語が分からなければ理解する事は難しい。韓国のサムスンなどの研究所でも日本人化学者や技術者だらけで韓国語でも専門的な科学や技術の論文を翻訳するには難しい。中国人のような漢字の分かる国民なら日本語を学んだほうが早いと思うのですが、香港のように英語が出来ると香港人はカナダに移住してしまう。

このように中国人や韓国人が日本に異常なほどの反感を示すのは、日本人がやすやすと欧米の近代化と民主化を身に付けることが出来たのに、中国人は中国語と言う壁に阻まれて近代文化も民主政治も身に付けられない。香港やシンガポールのように英語を公用語にすればインドのように巨大国家でも民主化は可能でしょうが、中国人が中国語を話している限り近代化も民主化も無理だろう。

私としては中国人や韓国人のような漢字の分かる国民は、日本語を学んで近代科学や医学や社会科学を学んで近代国家となり民主国家になるべきだろうが、中国人のプライドがそれを許さないだろう。だから中国や韓国の反日デモは近代化や民主化への拒否反応であり、残る道は中国や韓国の公用語を英語にするしかないのだろう。

中国から外国資本が逃げてしまえば、中国の近代化はストップしてしまうだろう。「民主主義」という言葉も日本語であり、「近代化」も日本語であり、法律用語も経済用語も日本語が無いと分からない。その証拠に改革開放で中国は経済発展したのに、日本を全く国交が無い北朝鮮は停滞したままだ。日本と国交無しでは近代化や民主化をする事はできない。

ZAKZAKの記事にもあるように、「たしかに日本貿易振興機構(ジェトロ)の統計でも、米国やフランス、オランダなどは2011年に対中直接投資を前年から2〜3割も減少させたが、ところが、日本は逆に49・6%増と突出して増やしており、このままでは中国経済と共倒れになりかねない。」とありますが、「法体系があまりに違うことに驚いて中国から逃げ出す欧米企業も出始める中、長期投資を増やしてきたのが日本。」なのだ。

見た目は中国人と日本人は良く似てはいるが、文化では全く異なる世界の人々だ。国際常識が通用しない。





NBR報告は、中国の軍拡が米国の同盟諸国に与える影響について、「日本、
韓国、台湾に対し領土や海洋に関しての深刻な脅威を与え始めた」ことを指摘。


2012年10月11日 木曜日

米国「アジア戦略修正を」 中国軍拡で抑止機能果たせない 10月11日 産経新聞

【ワシントン=古森義久】アジアの安保情勢が中国の大規模な軍拡で根底から変わり、米国は年来のアジア戦略を基本的に修正しなければならないとする米国の官民の専門家による調査報告が10日までに公表された。この研究は、米国が独力ではアジアでの従来の抑止機能を果たせなくなっており、日本などの同盟国への防衛分担がとくに必要になったと述べている。

 米国民間のアジア研究機関「全米アジア研究部会(NBR)」が公表した「アジア戦略=中国の軍事的挑戦」で、ダン・ブルーメンソール元米国防総省中国部長、アンドリュー・エリクソン米海軍大学准教授ら中国の軍事やアジアの安全保障の専門家10人が共同執筆した。

 同報告は全体として「中国がここ20年間に接近阻止や情報戦争という領域での軍事能力を画期的に高めたために、米国は軍事力を優位に保つことで戦争の抑止や地域の安定を保つという年来のアジア戦略の主目標を果たせない状況となってきた」と総括し、米国は「アジアでなお優位に立ち、地域安定を保つために新政策をとらねばならない」と警告した。

同報告はとくに、中国の軍拡が米国の同盟諸国に与える影響について、「日本、韓国、台湾に対し領土や海洋に関しての深刻な脅威を与え始めた」ことを指摘。日本などが対中協調を求めながらも、中国側の軍拡を背景とした威圧的な挑戦に直面し、自国の防衛能力を強めるために米国との同盟関係を再重視するようになったと述べている。

 日本については、「中国の軍拡と戦略は日本の中期、長期いずれもの安全保障にとっての脅威となりつつあり、日本は中国への関与政策を試みる一方、米国との共同での防衛強化への期待を強めてきた」と述べている

 同報告は日本などのこうした要請にこたえるためにも米国がアジア新戦略で軍事的な抑止力を増す必要性を強調する一方、米国政府の財政危機を指摘して、日本や韓国など同盟諸国が共同防衛の分担を増やすことも欠かせないと力説した。



中国人民銀総裁ら欠席に遺憾の意 IMF専務理事「素晴らしい会合逃す」 10月11日 産経新聞

IMFのラガルド専務理事は11日、東京で開かれているIMF・世界銀行年次総会の開幕に当たって記者会見した。沖縄県・尖閣諸島をめぐる日本と中国の対立に関して「当事国やアジア太平洋地域のみでなく、世界経済にとっても協力的な解決が利益になる」と強調、日中対立の早期の解消に強い期待感を示した。

 ラガルド専務理事は「相対的に、アジア地域が最も経済成長をしている」と指摘。そのうえで「世界経済にとってこの地域は不可欠的に重要だ。IMFは対話の場、よりよい改善をする場だと思っている。見解の相違が長らくあったとしても、調和的な解決が迅速にできる」などと述べた。

 中国の謝旭人財政相と中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が総会を欠席したことについては「東京は秋の最も良い時期で、2人は素晴らしい会合を見逃した」と遺憾の意を示した。

 一方、世界経済の現状については「景気は回復しているが、必ずしも力強くない。以前の予想より失速している」と指摘。「成長の減速は先進国だけでなく、新興国、特にアジアににも影響している」と語った。

 日本経済については「東日本大震災からの復興努力が進んでいる。経済回復も早く進んでいることをこの1年で確認した」とした。



(私のコメント)

中国政府及び中国人は、感情的になるとまるで駄々っ子のように自制心が効かなくなる。以前に中国人の「気死」について書きましたが、興奮が収まらなくなって気絶して死んでしまう現象があるそうです。ある意味ではこれほど扱いやすい人たちはなく、挑発して感情的にさせれば感情の抑制が効かなくなって日本料理店を襲ったり日本車を引っくり返して気勢を上げる。
 
小学生の頃からの「愛国教育」が行き過ぎれば、ブレーキが利かなくなり中国政府も持て余すようになる。紅衛兵による文化大革命もブレーキが利かなくなって中国に大災害をもたらしましたが、中国に対してはこのような挑発戦術が効果的なようだ。小泉総理が靖国神社に100円硬貨を投げ入れただけで中国政府と中国人は半狂乱になる。まるでサルのようだ。
 
中国は核を積んだ大陸間弾道弾を持つ国であり、有人宇宙船も打ち上げているような超大国となりましたが、このようになると中国人の中華意識が再び甦って抑制が効かなくなる。特に最近は南シナ海や東シナ海における海洋進出の野心を表すようになり、日本に対しても尖閣諸島の領有を主張するようになった。昨日も書いたように尖閣は米中の最前線であり、ここで日本が引けば中国は「アメリカは手を出さない」とみて沖縄まで一気に領有を主張するようになるだろう。
 
韓国も竹島を実効支配して次は対馬は韓国の領土だと言ってきている。それに対して日本政府は中韓との友好関係を最優先して事なかれ的な対応で終始して来た。中国船員が尖閣に上陸しても公務執行妨害は問わずに強制送還した。中国人や韓国人には「日本に対してなら何をしても大丈夫だ」といった気持ちがあるのだろう。韓国の李大統領の発言や竹島上陸も日本政府は何もしてこないと見ていたのだろう。
 
中国の軍拡は、周辺諸国にとっても脅威になると同時にアメリカに対する挑戦的な態度を見せるようにもなって来た。昨日も書いたように人民元を東アジアの基軸通貨を目指すようになりドルの基軸通貨体制を脅かしている。それだけアメリカは中国に侮られるような存在となり、中国はアメリカを恐れなくなりました。だから韓国や台湾を中国圏に取り込みASEAN諸国にも手を伸ばしてきている。
 
日本は軍事力を持たないから米中の対立を見ているしかなく、アメリカが勝てばアメリカに付き、中国が勝てば中国に付くだけなのだろう。アメリカ政府は90年代から日本叩きを始めて日本経済も停滞を余儀なくされた。これでは軍事増強もままならなくなり赤字財政で防衛予算も削られる。それに対して中国は「超限戦」戦略で攻めてきますが、日本も対抗策を打たなければなりません。
 
「超限戦」とは、「通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などを列挙している。そしてそのような戦争の原理として総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げている。」と言うものであり、中国はアメリカのマスコミも買収してプロパガンダしている。
 
しかしこのような戦い方は国家としての品位を無くすし、同じ方法でやり返されたら中国のような分裂しやすい国家にとってはあらゆる統制を強化しなければならなくなり、分からないようにやらなければ効果が無い。アメリカやロシアにしても通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などやっていますが、露骨にやれば国際社会から非難されている。中国にしてもアメリカやロシアにしても程度の問題に過ぎない。
 
中国はグローバル経済社会の恩恵を受けて経済発展してきたにも拘らず、東京で開かれたIMF総会をボイコットしてラガルド専務理事から批判されている。中国はあまりにも大人げがなく幼稚園児のように駄々を捏ねているように見える。「株式日記」にしてもネットワーク戦でアメリカや中国やロシアや韓国などと戦っているようなものですが、英語で発信できないのが残念でならない。
 
しかし翻訳ソフトなどの発達で、翻訳されて海外でも読まれているようだ。コメント欄にはフェイスブック経由でコメントがよく寄せられている。アメリカなども金融戦を仕掛けてきて自分で自分の罠にはまってリーマンショックで自爆してしまった。中国にしても日本に対して嫌がらせ戦術で日貨排斥運動をしていますが、中国の工場で中国人が作った自動車を不買運動したところで自分達が困るだけだろう。バカな中国人が哀れでならない。
 
 




中韓が結託して仕掛けたかもしれない恐るべきワナ。日本側が「対中金融協調」
に応じるのは、対韓スワップ協力以上のお人よし通貨外交と言わざるをえない。


2012年10月10日 水曜日

アジアを人民元経済圏にするな  10月8日 産経新聞朝刊 【日曜経済講座】編集委員・田村秀男

今週、東京で国際通貨基金(IMF)・世界銀行総会が開かれる。「国際金融協調」は表看板、実は会議の舞台裏で通貨をめぐる国益ゲームが展開される。その点、日本が最も警戒すべきはアジアの標準通貨として台頭する中国・人民元である。どうすべきか。

 一国の通貨は他国のモノや資産の物差しになることによって、労せずして富を奪取できる。基軸通貨ドルが典型例で、米国はお札を刷ればいくらでも石油や金属資源を入手し、国債と引き換えに外国製品を買える。ドル安に誘導すれば、相手国の対米債権は目減りし、米国の対外実質債務は減る。

 早い話、日本政府は外貨準備を主として米国債で運用しているが、約40兆円もの評価損を被っている。2011年末の米国の官民の資産総額は21兆ドル(約1650兆円)を超えるが、ドルが一律に5%下落すれば1兆500億ドル強、米国の年間の経常収支赤字の2倍以上の評価益を得る。米国はドル印刷機のおかげで簡単に借金を帳消しにできるのだ。

 ◆ASEANも接近

 米国とまではいかないが、他国がわれわれの通貨で貿易や金融取引に応じるようになればしめたもの。主権国ならそう考える。

 中国は4年前のリーマン・ショック後、周辺の東南アジア諸国などに人民元建て貿易決済を広げる戦略を展開してきた。各国ともドル建て決済が主流なので容易ではないが、急がば回れだ。秘策は自由貿易協定(FTA)をてこにした貿易の拡大と、相手国通貨の人民元の変動への同調である。自国通貨が人民元に対して安定すれば中国との貿易が活発化する。その次のステップで人民元建ての直接決済を相手に勧める。ドルを介せば為替手数料を余計に払うし、為替変動リスクもつきまとう。「お互い、いいことずくめじゃありませんか」と。

 グラフは円と東アジア主要国・地域通貨の対ドル相場を「リーマン」時を基準に指数化し、比較した。マレーシア、タイ、台湾の通貨は今年に入ってから人民元に接近するようになった。特に台湾ドルは人民元の変動とほぼ完全に一致するようになった。それこそが8月末の人民元による直接決済中台合意の伏線だ。東南アジア諸国連合(ASEAN)もいずれ台湾に追随する公算が大きい。

 円、韓国ウォンは人民元と水準が大きくかけ離れているが、ウォンの変動幅はやはり今年初めから東南アジア通貨と同一化する傾向がある。韓国通貨当局はウォンの乱高下を抑えるという名目のもとに市場介入し、リーマン後、円に対して5割のウォン安に誘導。半導体や液晶などで対日競争力優位に立つと同時に、台湾やタイなどの通貨と歩調を合わせている。さらに日本抜きで中国とのFTA交渉に乗り出す気配だ。北京のシナリオ通り、韓国を含め東アジアはほぼ全域が人民元経済圏になるかもしれない。

 日本の「お人よし」ぶりには目を覆う。野田佳彦政権はこの6月、人民元にとって初めての海外通貨との直接取引に応じ、人民元のアジア標準通貨化に手を差し伸べた。沖縄県尖閣諸島の国有化に対して、執拗(しつよう)で理不尽、国際法を無視した共産党主導の反日暴力デモによる日本企業破壊にもかかわらず、野田政権は中国との通貨スワップや円・人民元の直接取引拡大、中国国債の購入、人民元建て債券市場の育成などに協力する。目先の利益にばかり目を向け、中国のアジア通貨覇権を後押しする能天気ぶりである。

 もともと、円はドル、ユーロに次ぐ国際通貨として認知され、企業も旅行者も世界の主要国のどこでも円で支払い、モノやサービスを購入できる。国債、社債、株式など円建ての金融資産は国際的に出回っている。

 ◆ハンディ背負う円

 ところが、円建て貿易決済は主に本国と海外現地法人の間など日本企業同士に限られ、多くは依然としてドル建て決済である。他通貨に比べて大きく変動する円は日本企業ばかりでなく海外の企業や政府にとってもリスクが大きく、地域の標準通貨としては人為的に相場変動を管理、抑制する人民元に比べて巨大なハンディを背負っている。

 このまま東アジアが人民元にのみ込まれてしまうと、日本の企業、金融機関とも人民元を手にしていないとアジア全域でビジネスができなくなる。中国共産党が指揮する人民元政策に翻弄(ほんろう)され、服従を余儀なくされる。経済の弱体化に伴い、日本は外交、安全保障面で不利になる。

 野田政権が今すぐとれる対抗策はある。人民元の自由変動相場制への移行を対中金融協調の条件とせよ。人民元相場の操縦に批判を強める米国などと水面下でスクラムを組んで、北京と対峙(たいじ)する。IMF・世銀総会はその絶好の場なのだ。


人民元とウォンが連合、円を排撃 10月5日  産経新聞特別記者・田村秀男

 日韓、日中の対立は経済関係にも及んでいるが、痛感するのは日本の通貨戦略の不在である。

 本欄ではすでに「日韓通貨スワップ協定」を取り上げた。円はリーマン・ショック後、ウォンに対して5割も高くなり、半導体、液晶など基幹部品産業がサムスンなど韓国勢にボロ負けに負け、瀕死状態に追い込まれている。韓国はスワップ協定により、逃げ足の速い海外からの短期資本のうち半額相当以上の外貨を日本から難なく調達できるので、安心してウォン安を放置できる。協定の期限は今月末で、野田佳彦政権もこのスワップ協定を見直しているが、国際金融市場の波乱を恐れる米国から延長を求められると、腰砕けになりそうな情勢だ。

 野田政権は中国との間で通貨スワップの他に、円・人民元の直接取引拡大、中国国債の購入、人民元建て債券市場の育成など金融市場協力強化の話し合いを進めている。執拗で理不尽、国際法を無視した共産党主導の反日暴力デモによる日本企業破壊にもかかわらず、である。野田政権と財務官僚は人民元取引や人民元建て金融市場の拡大で日本企業や金融機関が巨大なビジネス・チャンスを得られると踏んでいるからなのだが、国益そのものである通貨覇権を中国に譲り渡す羽目になるという危機感が欠如している。

 中国も韓国も日本の「ぼけ」ぶりを、さぞかし内心でせせら笑い、手を組んで日本の衰亡化を謀りめぐらせているのではないか、と疑わせるに十分なのが「リーマン」後の人民元、ウォンの円に対する相場動向である。

 中国の通貨当局は流入するドルを全面的に買い上げる市場介入を行い、日々担当者が鉛筆をなめながら人民元の対ドル相場を決める「管理変動相場制度」を続けている。米国からの「人民元安誘導操作」の批判を受けて、ごくわずかずつ人民元をドルに対して切り上げる。韓国の方は日本と同じく自由変動相場制度を建前にしている。中韓の制度の差からすれば、人民元とウォンの相場変動のパターンは大きく異なるのが当然なのだが、対円相場でみると、両者の変動の波形はほぼ一致している。2010年初めからは特に連動ぶりが顕著で、中韓間で気脈を通じないと不可能だ。

 水準のほうは、円は人民元に対して3割高、ウォンに対して5割高になっている。日本企業は韓国のライバルに対抗するためにも、ますます対中投資にのめりこむ。日本からの先進技術投資や地域での雇用を増やす流通業の進出を求める中国側の思うつぼだ。

 
中韓が結託して仕掛けたかもしれない恐るべきワナ。日本側が「対中金融協調」に応じるのは、対韓スワップ協力以上のお人よし通貨外交と言わざるをえない。対中金融協力とは、人民元の管理相場制を温存させたまま、海外での人民元の使い勝手をよくさせるご都合主義の国際化に手を貸すこと。対中協調は人民元の自由変動制移行を前提にすべきだ。


(私のコメント)

先週の「株式日記」では中国の人民元や韓国のウォンについて書いてきましたが、中国や韓国が好き勝手に為替介入して輸出に有利な政策を行なっているのに比べて、日本は頑なに円高政策を守っている。ドルやユーロに並ぶ国際通貨であるにも拘らず円の国際化が進まないのは、日本政府が円の国際化を望んでいないからだ。
 
円が貿易などで円で決済されるようになれば、円が基軸通貨化に近づくのですが、やはりアメリカに遠慮しているのだろうか? それに対して中国は人民元のアジア通貨圏の形成に着々と手を打って来ている。田村秀男氏の記事にもあるように、「マレーシア、タイ、台湾の通貨は今年に入ってから人民元に接近するようになった。」と指摘している。韓国のウォンもこれに歩調を合わせるようになって来た。
 
アメリカはこのような人民元通貨圏の結成に黙って見ているのだろうか? これは明らかにドルの基軸通貨制度に対する挑戦なのですが、中国はイラクのように叩き潰すわけには行かない。東アジア圏が人民元で決済されるようになればそれだけドルの存在価値がなくなり基軸通貨ではなくなる。このように見れば尖閣問題は日本と中国の問題ではなく、中国とアメリカの通貨戦争の最前線なのだ。
 
偶然にも東京でIMF総会が開かれるのは48年ぶりという事ですが、中国の代表団は欠席するようだ。尖閣問題が理由と言う事ですが、為替問題では中国は為替自由化を認めていない。だから出てこないのだろう。中国はG7にも参加していないから中央銀行総裁や財務大臣が国際会議に出る事はなくアメリカの圧力を回避している。それに対してG20では数の力でアメリカに対抗しようとしている。
 
アジア諸国の通貨が人民元に連動するようになって来たのは、ドルから人民元への流れが生じている為であり、それだけ中国経済に頼る国が増えてきたと言う事だ。リーマンショック前はアメリカがアジア諸国から大量にものを買ってましたが今では中国が一番のお得意様だ。日本にとっても中国が最大の貿易相手国でありアメリカは相対的に市場として小さくなっている。
 
アメリカが中国を敵視するように180度変わったのは、地政学的な問題よりもドル基軸通貨に対する中国の挑戦的な政策が原因だろう。日本も田村氏の記事にもあるように、「野田佳彦政権はこの6月、人民元にとって初めての海外通貨との直接取引に応じ、人民元のアジア標準通貨化に手を差し伸べた。」とありますが、これはアメリカにとってはドルに対する挑戦だ。日本がドル離れを起こして人民元決裁権に組み込まれる。
 
石原慎太郎がアメリカのワシントンで中国を挑発するような尖閣諸島購入すると言う発言は、中国に対する罠なのだろう。中国が尖閣に食らい付いてくればアメリカとしては中国を叩くチャンスが出来る。アメリカはドル基軸通貨制度がアメリカ経済の命綱であり、その特権を手放すつもりは無い。それに挑戦してきたイラクを叩きのめしたし、ユーロもギリシャ問題で崩壊寸前だ。今度は中国が挑戦してきましたが、尖閣がその決戦場になるだろう。
 
通貨の信用は経済力だけではなく軍事力などの裏づけが無いと弱い。日本の円が国際通貨になれないのは軍事力が無いためであり、中国が挑戦できるのは経済力ばかりでなくアメリカに対抗できる軍事力があるからだ。韓国も人民元に連動するようになって来たのは中国の通貨圏に組み込まれた事を意味する。アジアは世界の経済成長センターでありアメリカとしても黙って見ている訳には行かないだろう。
 
日本としてはアメリカと中国の通貨覇権戦争を黙って見ているしかない訳であり、中国が勝てば中国との貿易は人民通貨建てになるだけだ。タイやマレーシアや台湾は人民元に連動するようになりドルの影響は受けなくなって来た。これはIMFにとっても面白いはずが無い。アメリカはIMFを通じて新興国の金融支配をしてきたからIMFの権威もがた落ちだ。
 
日中韓のFTA交渉も進んできましたが、尖閣問題が起きてからは中断している。それに対して中韓の間でFTA交渉は進んでいるようだ。アメリカは国力の衰退で東アジアからも撤退していく以上は、ドルの基軸通貨も影が薄くなっていくのだろうか? しかしアメリカはカネの問題になると軍事力を行使してでも覇権を守ろうとするだろう。その場所は南シナ海か尖閣諸島になるだろう。その為にオスプレイが沖縄に配備された。
 
 




中国人の誰もが舶来の高級服を着て、高級外車に乗れる時代になった
としても、ずる賢く言い逃れをし、頑固で嘘をつく性格が変わるとは思えない


2012年10月9日 火曜日

恩を仇で返す国、中国 9月30日 伊勢雅臣

(前略)
 1930年代のアメリカで、キリスト教宣教師たちが中心となって貧しい中国を救おうと、官民あげての支援をしてきたのだが、その宣教師たちが虐待、虐殺されたり、彼等の建てた学校が焼き討ちや略奪にあっている。

__________
 私の知るところでは、1927年国民党が政権を握り、裏で排外政策を採って以来、略奪、放火などの暴力事件を含む学生暴動が起きないアメリカン・ミッションスクールは一つとしてない。国民党政権になった年、東部だけでも108校あったミッションスクールのうち、45校が数年間閉校となった。[3,p167]
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 こう記すのは、1931年からアメリカの副領事として上海、その後、福建省福州で勤めたラルフ・タウンゼントである。彼が1933年に出版した『暗黒大陸中国の真実』には、彼が直接、見聞し、あるいは副領事として巻き込まれた事件が数多く、記されている。


■3.虐殺された高齢の女宣教師

 同書には、カトリック系の宣教師に限った被害統計が引用されている。それによると、1912年から1932年までの約20年間で320人の宣教師が「逮捕」され、47人が殺害されている。「逮捕」とは身代金目当ての誘拐であるが、それでは聞こえが悪いから、中国側の「愛国運動」の一環として「逮捕」されたことになっている。

 福州での一例をタウンゼントはこう紹介している。

__________
 福州を流れる川の上流でのこと。高齢のイギリス人女宣教師が二人、追い剥ぎに捕まり「裁判され」、「帝国主義者」にされ、「残虐なる死刑」に処せられた。

生涯を聖職者として現地住民のために捧げた二人を待っていたのは、体中を切り刻まれ、長時間悶え苦しみ殺されるという無残な最期であった。当然ながら、中国国民党「政府」は何もしなかった。政策の一環であるから、助けるわけがない。
[3,p171]
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 山中の盗賊に、外国人宣教師が襲われる、ということは、どこでもあることかも知れない。しかし、金目のものを持っていない老女二人をわざわざ「残虐な処刑」にするのは、悪魔の所行である。

 また老宣教師二人から長年の恩を受けた住民も、せめて顕彰碑を建てるぐらいの事はあっても、しかるべきだろう。

 台湾では日本統治が始まった翌年の明治29(1896)年正月、台湾の近代化を目指して設立された最初の小学校に赴任した6人の日本人教員が抗日ゲリラに襲われて殺害されるという事件が起こったが、その犠牲者を祀る「六士先生之墓」が建立されている。これが心ある国民の態度であろう。[a]


■4.略奪を奨励する政府

 中国における外国人に対する暴動の特徴は、政府が外国人を守るどころか、外交政策の一環として、陰で操っているという点である。タウンゼントはこう書く。

__________
 中国中央政府に盗賊団や学生放火魔を取り締まるよう要請しても期待できない。しかし、「アメリカ資産に手を出すな」とお触れを出させるくらいのことを要求する権利はある。

しかし保護するどころか、過激排外学生におもねり、略奪を奨励する政府である。略奪行為の多くを私はじかに知っているのであるが、これに荷担した政府役人でも何のお咎めもなし。

 全在中国領事館を調査したら、1927年に国民党が政権を握ってからの略奪事件だけでも数千件にも上ると思われる。
[3,p286]
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「略奪を奨励する政府」とは、この時期の国民党政府に限らない。現在の共産党政府もそうだし、また1900年に起こった義和団事件での清国政府もそうであった。

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 この事件で宣教師はじめ外国人追放運動に可能な限りに軍事援助をしたのがあの西太后である。いつもながらそのやり口が汚い。義和団が不穏な動きを見せていたが、政府は宣教活動の「守護神」として理解を示していた。

そして義和団が無防備の宣教師を虐殺し、「できる」と見ると「君子豹変」した。数百の宣教師が殺害された。宣教師だけではない。「信者」のレッテルを貼られて虐殺された中国人は4桁にもなる。
[3,p173]
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 清国政府、国民党政府、共産党政府と三代の政府のいずれもが、同様に暴動を後押ししている以上、それは中国の政治文化の本質と言うべきだろう

 ちなみに、この義和団事件では、清国政府は外国人を守るどころか、その虐殺に理解を示したので、欧米諸国と日本は結束して、自国民保護のために出兵した。日本は地理的に近いことから、欧米諸国の要請を受けて最大の兵力を送った。

 この時、北京の公使館地区では欧米10カ国と日本の駐在武官たちによる自衛団が結成され、2ヶ月間、侵入しようとする暴徒と清国兵から、大使館員とその家族、周辺の住民を守り通した。その中心となって奮戦したのが、柴五郎中佐率いる日本将兵たちで、柴中佐には、欧米各国からの勲章授与が相次いだ。

 事件後、外国人の安全を守れない清国政府は、日本が自国民を守るための軍隊を清国内に駐留させる事を受け入れた。支那事変の発端となった盧溝橋事件で、日本軍が北京周辺にいたのは、侵略ではなく、あくまで自国民の保護のための権利であった。


■5.ミッションスクールを襲う学生や教職員

 アメリカのミッション・スクールを襲うのは、キリスト教に触れたことのない暴徒だけではない。自らの慈善活動で育てた学生たちからも襲われたのである。

__________
 代表例を挙げよう。慈善団体が援助する学校で、外人教師は交代して夜中に教室と宿舎の見回りをしている。「中国人学生の放火から校舎を守るため」である。

中国人学生とは何者か。宣教師が救ってやった者ではないか。奴隷同然の境遇から救い、将来のため教育を受けさせ、高い寮にまで入れた子ではないか。こういう子が夜の夜中に寮を抜け出し、自分が学ぶ寮や教室に火を放ち、「くたばれ、帝国主義のヤンキー野郎」と叫ぶのである。イギリス人も同じ扱いをされている。福州では去年、貴重な校舎を3ヶ月で三つも失った。[3,p166]

汕頭では学生と中国人教職員が混乱に乗じて校舎を占拠し外国人職員を追い出した。普段は愛嬌を振りまく中国人が、好機到来とみるや豹変する一例である。
[3,p167]
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(中略)

■7.「人生無駄にしたなあ」

 さて、こういう虐殺、暴動、放火、詐欺に悩まされながら、布教を続けたキリスト教宣教師たちは、成果を上げることができたのだろうか。ある老齢の女性医療宣教師が、次のように語った言葉が引用されている。

__________
 62歳になって帰国するんです。希望が持てなくなってね。34年間も片田舎で中国人のために医療宣教師として務めました。義和団事件の頃だって病院を離れなかったわ。・・・

62の今になって気づきました。「人生無駄にしたなあ」と。・・・ここでは何をしても無意味で、感謝もされないのです。本当に残念ですね。でもこれからは違うわ。アメリカに帰ったら若者に「宣教師として中国に行くなんて狂気の沙汰よ」と、命ある限り訴えようと思っています。
[3,p169]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 タウンゼントは、このおよそ80年前に出版された本で、未来をこう予想していた。

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 中国人の誰もが舶来の高級服を着て、高級外車に乗れる時代になったとしても、ずる賢く言い逃れをし、頑固で嘘をつく性格が変わるとは思えない。[3,p90]
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 まさしく中国人が高級服を着て、高級外車に乗れる時代となったが、今回の反日暴動を見れば、タウンゼントの予言は見事に当たった事が分かる。歴史は鏡である。歴史を見れば、中国の本質はすぐに見透かせる


(私のコメント)

中国は暗黒大陸であり、最近の中国における近代化は形だけであり中国人の本質は何も変わってはいない。それは最近の反日デモでも証明されましたが、デモが暴徒化しても中国政府は取り締ろうとはせず、警察のパトカーが引っくり返されても暴徒を放置していた。あくまでも「愛国無罪」なのだから反日デモを取り締ろうとすると暴徒の矛先が中国政府に向かってしまうからだ。
 
排外主義は日本だけではなく、アヘン戦争以来外国に侵略され続けてきた事に対する反発であり、日本に対してだけのものでは無い。それは伊勢氏の記事にもあるように、アメリカの副領事であったラルフ・タウンゼント氏の著書の『暗黒大陸中国の真実』を読めばよく分かる。しかし中国のこのような実態はなかなか紹介されずに13億の巨大市場に目が眩んだグローバル企業は中国に進出した。
 
これは新たなる帝国主義ともいえるのですが、中国人の安い労働賃金は、結局はグローパル企業と共産党幹部の利益にしかならない。国家単位の帝国主義から企業単位の帝国主義はなかなか国民には理解されていない。確かに中国を始めとしてASEAN諸国や韓国など新興国は目覚しい経済発展をしていますが、国家としては発展してもその利益はグローバル資本に持っていかれてしまう。
 
中国に進出しているパナソニックやトヨタやホンダなどのグローバル企業も、中国人労働者にとっては新たなる帝国主義にしか見えない。確かに外資は技術や生産設備などを持ち込んで工場を建てて雇用を増大させるから国家にとっては利益になる。そこから自立的な国家発展が出来ればウィンウィンの関係が出来ますが、人件費の上昇やインフレなどによるコストアップが起きれば外資は他国に移転して行く。
 
だから新興国は、国内資本と国産の技術で自立しようとして外資を追い出しにかかる。反日デモはその一環であり、日系企業の工場や企業を買収して国内資本で自立しようとする。しかしそれが上手く行くとは限らない。中国は毛沢東時代は自力更生で経済発展を目指しましたが、大躍進政策は大失敗をして多くの餓死者を出した。
 
かつての帝国主義の時代では、国家丸ごと植民地にして富を収奪してきましたが、現代の帝国主義はグローバル企業が国家の富を収奪して行く。先進国と言えども安い労働力を求めて工場を新興国に移転させて奴隷的な低賃金で働かせて富を収奪するのが現代の帝国主義だ。労働者が高い賃金でも働ける場所を得るには高い能力が要求される。
 
中国が18世紀までは超大国であり、まさに中華帝国だった。しかしロシアやイギリスやフランスとの戦争の敗れて植民地が毟り取られて行くようになり、日本との戦争にも敗れて大帝国は没落した。中国の没落の原因は中華思想であり、そこから来る排外主義であり、外国人襲撃事件が相次いだ。日本の幕末もそのような傾向がありましたが、徳川幕府は厳しく取締りを行なって犯人は処刑された。
 
ラルフ・タウンゼント氏が描いた著書では、「私の知るところでは、1927年国民党が政権を握り、裏で排外政策を採って以来、略奪、放火などの暴力事件を含む学生暴動が起きないアメリカン・ミッションスクールは一つとしてない。国民党政権になった年、東部だけでも108校あったミッションスクールのうち、45校が数年間閉校となった。」と記していますが、当事者だけに真実なのだろう。
 
中国にはヨーロッパやアメリカから数千人もの宣教師が送り込まれましたが著書によれば、『そして義和団が無防備の宣教師を虐殺し、「できる」と見ると「君子豹変」した。数百の宣教師が殺害された。宣教師だけではない。「信者」のレッテルを貼られて虐殺された中国人は4桁にもなる。』とありますが、このような事実は欧米ではあまり知られていないのはどうしてなのだろうか?
 
キリスト教宣教師達は、欧米列強の帝国主義の先導者であり、野蛮な地で殉教する事は使命であり、宣教師保護の名目のために軍隊を送り込んでは植民地にしていった。日本でも生麦事件のような外国人襲撃事件が起きましたがイギリスは大艦隊を送り込んで犯人の薩摩藩と戦争になった。負ければアヘン戦争のように日本もイギリスの植民地になった可能性がある。しかし生麦事件と歴史に名前が残っていると言う事は、それくらい外国人襲撃事件は少なく、明治維新の頃、欧米女性が一人で東北地方を旅行した記録がある。
 
日本と中国とを分けたのはこのような外国人に対する排外主義があったかどうかですが、日本政府は多くの外国人技術者を雇って近代化に努めたが、中国では排外主義的な暴動が起きて数百人の宣教師が殺された。その結果中国は欧米列強の植民地になりましたが、伊勢氏は、「清国政府、国民党政府、共産党政府と三代の政府のいずれもが、同様に暴動を後押ししている以上、それは中国の政治文化の本質と言うべきだろう。」と指摘していますが、先日の反日暴動も中国が何一つ変わっていないことが分かります。




韓国銀行(中央銀行)の金仲秀総裁は先月、中国に通貨スワップの常設化を
提案した。日本にもプライドを捨てて頭を下げるべきか、決断すべき時を迎えた。


2012年10月8日 月曜日

世界で通用しないウォンの悲哀 10月7日 朝鮮日報

米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン前議長は昨年、ニューヨークで開かれた投資家との会合で講演した。主催者は「講演料をドルで払いましょうか。それともユーロで払いましょうか」と尋ねた。グリーンスパン前議長は「フォーナインにしましょう」と答えたという。フォーナインとは、9が4つ、すなわち純度99.99%の金塊を指す。現在のような危機ではどこの国の通貨も信用できないというジョークだった。

 主権格付けは一国が借金を返済する能力を表す指標であり、国内総生産(GDP)は一国の経済の規模を示す指標だ。ある国の経済力が最も凝縮されているのがその国の通貨だ。経済が健全ならば通貨は信頼され、経済が崩壊すれば通貨も姿を消す。

 40年以上前、カンボジアの通貨は一夜で紙くずになった。経済が破綻し、新政権が樹立されると、それまでの通貨が無効化されたからだ。カンボジアの人々は旧紙幣を貼り合わせ、紙袋などにリサイクルした。

 エクアドルは2000年1月、財務省の庁舎前で自国通貨を燃やすセレモニーを行った。米ドルを同国の公式通貨に定めた直後だった。ハンバーガーもドル建てで売られるようになり、銀行預金もドル建てに変わった。しかし、「米国の植民地になるわけにはいかない」と叫ぶデモは起きなかった。国会での小競り合いもなかった。度重なるインフレ、金融危機、通貨危機が身にしみたエクアドル国民は自国通貨が煙の中に消えるセレモニーに拍手を送った。

 韓国ウォンがカンボジア、エクアドルの通貨のように没落すると考える人は誰もいないだろう。韓国はG20のメンバーであり、主権格付けもAクラスだ。世界の半導体市場を席巻し、世界最強の造船会社も持つ。そんな国の健全な通貨がいつの日か突然死することなど想像できるだろうか。

 たった1回の操作ミスでパソコンの秘密ファイルが消去されるように、ウォンが突然死するはずはないと信じるならば、我々は別の質問を投げ掛ける必要があるだろう。貿易規模が世界9位、経済規模が世界15位の国の通貨が外国では全く通用しないのか。なぜウォン建て債券が東京やロンドンでは売れず、ソウルでだけ売られるのか。なぜニューヨークの主要銀行に5万ウォン紙幣の札束を持っていっても、ドルに両替してくれないのか。

韓国人が中国の延辺朝鮮族自治州や韓国人が多いバンコクのゴルフ場でウォンが使えたからといって感激する時代は過ぎた。海外旅行中にウォンで支払いができたことで「祖国の力」を感じ、こぶしを握り締めるのも照れくさい。国際金融市場で存在価値を全く存在できないのがウォンの現実だ。

 イラクのサダム・フセインは米国と戦いながら、原油の輸出代金をユーロで受け取るよう命令した。しかし、彼が隠れていた地下壕(ごう)で拘束された際、米ドルで75ドルの現金が見つかった。米国をそれほど憎んでいたフセインも、生死が懸かった窮地で非常資金として使えるのはドルだけだと信じていたのだ。 

 独島(日本名・竹島)をめぐる紛争の余波が通貨摩擦に拡大した。日本は韓国が通貨スワップを延長するようひざまずかない限り、通貨同盟を維持できないとした。日本はどの急所を突けば、韓国が血の涙を流すかを熟知している。円は世界のどこでもドルやユーロと換えられる通貨だが、ウォン建て債券や韓国の金融商品は、フセインのドル札のような非常用の資金となるどころか、危機の兆しさえ見えれば、まず投げ売りすべき存在であることをよく知っているのだ。

 日本は4年前にも韓国が2000億ドルを超える外貨準備を持ちながら、途方にくれているのを横目に見ていた。現在韓国が3200億ドルを超える外貨準備を誇りながら、サブプライム関連の債券がどれだけ含まれているか、緊急時に現金化できる金額はどれほどかについて看破している。

 韓国銀行(中央銀行)の金仲秀(キム・ジュンス)総裁は先月、中国に通貨スワップの常設化を提案した。通貨同盟を恒久化しようと頭を下げた格好だ。日本にもプライドを捨てて頭を下げるべきか、問題を次の政権に持ち越すかを決断すべき時を迎えた。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領が就任した日、ウォン相場は1ドル=949ウォンだったが、今月5日のウォン相場は同1111ウォンで、17%もウォン安に振れた。ウォンがそれだけ価値を失ったことになる。ウォンの通貨としての価値が低下することも知らないまま、自動車、半導体の輸出を最優先してきた結果だ。国の経済がこれだけ大きくなった以上、そろそろウォンを金塊のように堅固な通貨に成長させるという指導者が現れてもよい時期ではなかろうか。



「韓日通貨スワップ、延長しなくてもよい」 10月8日 朝鮮日報

今月末で期限を迎える韓日通貨スワップの延長問題をめぐり、韓国政府の立場が「延長しなくても問題ない」という方向に傾いている。

 韓日両国は昨年10月、欧州財政危機の深刻化を受け、両国間の通貨スワップの規模を従来の130億ドルから700億ドルに増やした。今月末までに協定を延長しなければ、通貨スワップの規模は元の130億ドルに戻る。

 日本政府が今年8月、独島(日本名・竹島)問題で韓国と対立し、通貨スワップ縮小の可能性に言及した際も、韓国政府は「政経分離の原則に従い、冷静に対応する」として、協定延長の構えだった。

 韓国政府の関係者は7日、「ほかへの波及効果を除き、韓日通貨スワップそのものだけ見れば、延長しなくても問題にはならない」とし、日本側が最近「韓国側から通告がなければ延長しない」との姿勢を示していることに対しては「韓国が毅然と対処すべきとの意見が多数だ」と指摘した。別の韓国政府関係者も「現在は外国の資金が流入し過ぎて心配な状況だ。昨年は韓日通貨スワップが金融市場安定には必要だったが、現在は特に意味がない」と述べた。

 韓国政府の立場が大きく転換した背景には、複雑な要因がある。第一に問題が韓日両国の感情的な争いに発展し、韓国政府の選択の幅が狭まったことだ。韓日通貨スワップ問題に詳しい金融業界幹部は「まず頭を下げなければ延長しないという(日本側)の言葉に韓国政府がそのまま従うわけにはいかない。日本との対話は行うが、向こうに態度の変化がなければ、韓国から先に延長を提案しないというのが政府内部のムードだ」と説明した。

 最近の経済状況も韓日通貨スワップを延長しなくてもよい方向に流れている。先月には韓国の信用格付けが上方修正され、ウォンの対ドル相場は今月5日、年初来高値となる1ドル=1111.30ウォンまで上昇するなど、安定した状況だ。

 韓国政府の態度変化をめぐっては「日本との水面下での交渉力を高める狙いがある」との見方もある。韓国政府は今月末の延長期限を控え、今週東京で開幕する国際通貨基金(IMF)総会に朴宰完(パク・チェワン)企画財政部(省に相当)長官を派遣し、水面下でも折衝に乗り出す構えだ。



(私のコメント)

一昨日は中国の人民元に付いて書きましたが、人民元がドルやユーロや円のような国際決済通貨になるには高いハードルを乗り越えなければならない。それはトリレンマと言う不可能の三角形の事であり「資金の移動の自由」と自国の金融政策の独立性」と「為替相場の安定」を同時に操る事は不可能だ。中国の人民元は「移動の自由を制限」する事で為替管理に成功している。
 
日本の円は、「為替の安定」に失敗していますが、金融の量的緩和を強力に進めれば円高への一方通行は是正されるだろう。日本がしなければならないのは為替の安定であり、政府日銀は円が一定のゾーンで安定するように努めるべきなのですが、円は再び70円台で留まったままだ。この水準では家電は全滅状態であり自動車も苦しいだろう。そうなってしまうのはドルやユーロが切り下げ合戦をしているためであり、欧米の中央銀行は国債や不動産担保証券を買いまくっている。
 
今やドルやユーロや円のうちで一番信用があるのは円であり、基軸通貨であるドルがいつまで持つのか分かりません。ユーロは解体寸前の状況でありドイツが抜けるか分裂するかの瀬戸際に立たされてる。円だって国債の発行残高が1000兆円になり金利の動向が気になる。しかし民主党政権では派手に海外にカネをばら撒いており財源が無いというのは嘘なのだろうか?
 
今日は韓国のウォンについて書きますが、韓国の李大統領の発言と行動で日刊の為替スワップ協定が10月一杯で終了する。日本側は韓国からの申し出がなければ延長はしないようですが、韓国の中央銀行総裁は中国に対して通貨スワップの常設化を申し出た。韓国も貿易が黒字の間は通貨危機も起きませんがドル建て債権などの償還期限が来ればドルを調達しなければならない。
 
韓国政府は今のところ外貨は十分にあるということですが、ドルやユーロの切り下げ合戦の結果、韓国のウォンも高くなっている。韓国のウォンは日本の金融政策で影響が大きいですが、最近の日銀の金融緩和政策でウォンが高くなっていることもあるのだろう。中国の人民元も韓国のウォンも世界で自由に両替が出来ない。だから韓国企業がドル建てで輸出入をするのも中国と同じ理由だ。
 
日本の円もドルやユーロに並ぶ国際通貨なのだから、円建ての決済も多くなって行くべきなのでしょうが、政府日銀は積極的では無い。韓国のウォン建て債券は韓国でしか売れず為替リスクが伴う。日本もアメリカ国債などで円建て債サムライボンドを発行を要求してもいいはずですが、円建ての米国債なら為替リスクがなくなる。ユーロ債などは買い手が少ないから金利も高くなりやすい。
 
金利は通貨信用のバロメーターであり、日本の円は長い間ゼロ金利で世界に資金を供給して来た。アメリカもリーマンショック以来ゼロ金利で資金供給していますが、ドル建て債権などの償還が大量にあるからドルを大量に発行しないと金詰りになってしまう。今のところFRBが国債や不動産担保証券を大量に買っているから金融問題も一息ついていますが、FRBもいつまでも金融緩和をしていられないだろう。それは金利が上昇した時だ。
 
韓国のウォンは日本金融緩和を受けて上昇していますが、貿易黒字のうちはウォン高になるだろう。しかし貿易赤字になると、不安を感じる金融投機筋が一斉にウォン売り始めると暴落する。そんなときに登場したのが日本や中国による韓国への通貨スワップ協定ですが、李大統領の竹島上陸や天皇陛下発言などで日本は協定の延長を棚上げした。
 
韓国経済が好調なら問題は無いが、輸出が赤字に転落すると問題がまた出てくる。朝鮮日報では、「韓国銀行(中央銀行)の金仲秀(キム・ジュンス)総裁は先月、中国に通貨スワップの常設化を提案した。通貨同盟を恒久化しようと頭を下げた格好だ。日本にもプライドを捨てて頭を下げるべきか、問題を次の政権に持ち越すかを決断すべき時を迎えた。」と報じていますが、10月中に延長するかどうかが決まる。
 
韓国大統領の軽率な発言と行動が日本の思わぬ反発にあって、あたふたとしている様子が伺えますが、プライドの高い李大統領は日本謝罪もせず再延長も申し出ないだろう。しかし再び金融危機が来ると日本のせいでこうなったと言って来るのだろう。中国も外貨を今は豊富に保有しているから韓国に貸すことも出来ますが、中国も反日デモで外資が逃げ出してバブル崩壊も本格化するかわからない。
 




韓国の対日強硬策をモデルにすれば、尖閣諸島を奪うことも不可能ではない。
数百人単位を小艦艇で尖閣に上陸させ、日本側の実効支配を否定してみせる。


2012年10月7日 日曜日

尖閣は中国のもの?覆す証拠ここにあり 2010年 

中国が尖閣諸島の領有権を主張する根拠は、「昔から台湾の一部だった」ということである。だが、その主張を根底から覆す証拠が、拓殖大学・下條正男教授の調べで見つかった。その証拠とは、中国の地理書『大清一統志』に出てくる「北至鶏籠城」という記述。これは、台湾府の北限は「鶏籠城」までであり、尖閣諸島が台湾の領土に含まれていなかったことを意味する。だが、この事実を日本の多くのメディアは報じておらず、政府からも「とくにアプローチはない」と言う。下條教授は、こうした客観的な歴史の事実を突きつけることが、中国の尖閣諸島を巡る動きを封じる手段となり、韓国の竹島問題、ロシアの北方領土問題にも釘を刺すチャンスと訴える。

──「尖閣諸島が台湾の一部ではなかった」ことを示す証拠を見つけられたそうですが、それについて詳しく教えてください。

下條正男教授(以下、下條教授):国立公文書館等には清の乾隆帝(1711〜1799年)の勅命によって編纂された『大清一統志』という地理書が所蔵されています。これは、清朝の時代に編纂され、1744年に全356巻として完成したものです。いわば、中国の中央政府が国家事業として編纂した勅撰本ですが、その巻260で、台湾(府)の北東の境を、「北至鶏籠城」(北、鶏籠城に至る)と記述しているのを見つけました。鶏籠城は、台湾本島の北東部に位置しており、現在の地名では「基隆」付近です。基隆と尖閣諸島は約200kmも離れており、その間には棉花島や花瓶島といった島々も存在しますが、『大清一統志』では、それらの島々さえ台湾の領土の範囲に含めていないのです。つまり、1895年に日本政府が尖閣諸島を領土に編入したとき、そこが「無主の地」であったという日本側の主張は正しい、ということになります。中国は、尖閣諸島を「昔から台湾の一部だった」という理由で領有権を主張していますから、その主張を根底から覆すことができるわけです。

 現に『大清一統志』に収録されている「台湾府図」(写真1)でも、「鶏籠城界(境)」と記述されていますし、同時代に地方政府が編纂した『台湾府誌』にも同様の図(写真2)と記録があります。

 こうした事実は、11月4日付の産経新聞(2面)で取り上げられましたが、その後、他のメディアが報じることはありませんし、自民党の一部の国会議員の方が強い関心を示しているものの、政府からは何のアプローチもありません。

──メディアや政府からアプローチがないのは、なぜだと思われますか?

下條教授:そもそも、日本のメディアや政治家の多くは、国家主権や領土問題に対する関心が低いのです。尖閣の漁船衝突ビデオなどが大々的に報じられると、一見関心が高いようにも見えますが、根本的な問題には目が向けられていません。今回も、いつのまにか公務員の情報漏えい問題や中国警戒論に局限されました。私がこれまで研究してきた韓国との竹島問題も、本来は領土問題であるはずなのに、これを漁業問題(地域の問題)に矮小化しようとする一部勢力の動きも感じます。

「韓国を見習えば尖閣を奪える」と言い始めた中国

また、日本にはそういった領土問題、つまり国家主権に関することを考え、提言する機関がないのも事実です。韓国では島根県が「竹島の日」条例を制定すると、「東北アジア歴史財団」という組織を教育科学技術部の管轄下に設置し、年間約10億円もの予算を与えています。政府主導のもとに歴史認識問題に関する韓国の外交戦略を練っているのですが、中国でも、社会科学院が同じような役割を果たしています。しかし、日本では、たとえば竹島問題であれば、外務省の北東アジア課が担当し、日本海呼称問題については海上保安庁が専管するなど、国家としての基本戦略がないままに、縦割り行政の中で迷走しているのが現状です

 その結果、韓国に竹島の不法占拠を許し続け、2006年には竹島周辺の海底地名問題を機に、韓国は排他的経済水域の基点を鬱陵島から竹島に移しました。そして、今度は中国が、「韓国の手法を見習えば尖閣諸島を奪える」と言い始めている始末です。

──尖閣諸島の問題が、韓国の竹島問題と関連しているということでしょうか?

下條教授:そうです。香港の週刊誌「亜州週刊」は9月26日号で、「韓国奪回独島風雲録」と題し、「韓国の対日強硬策をモデルにすれば、日本から尖閣諸島を奪うことも不可能ではない」と報じました。

そして、ロシアの北方領土に対する動きも、これに連動していると見るべきです。というのも、時期を同じくして9月25日、ロシアは9月2日を「対日戦勝記念日」に定め、翌26日にはメドベージェフ大統領が訪中しました。そして、中ロ両国元首による「第二次世界大戦終結65年に関する共同声明」を発表したのですが、そこでは「中ロは第二次世界大戦の歴史の歪曲、ナチスや軍国主義分子とその共犯者の美化、解放者を矮小化するたくらみを断固として非難する」と日本を非難しています。これは韓国側の歴史認識と同次元です。その流れの中で、メドベージェフ大統領の国後島訪問が行われたのですが、日本のメディアは、国後島訪問を大々的に取り上げても、その背後のつながりをほとんど報じません

 このような中国、ロシア、韓国の現状を指して、10月9日のチャイナネットでは、日本は「四面楚歌」の状態にあると報じているのです。

 そこで韓国の国会(独島領土守護対策特別委員会)(*1)も11月25日、「東アジアでの中日、ロ日の領土紛争は、独島領有権の主張に好機」。「(尖閣諸島を実効支配している)日本が中国に対抗する論理は、(竹島を占拠する)私達が、日本に対し、独島の領有権を主張するためにそのまま使えばよい」。「日本は四面楚歌に置かれた」としました

 しかし、中韓ロが同じ土俵に上がった今こそ、日本は領土問題の解決に漕ぎ出すチャンスです。領土問題を国際舞台の場に持ち込み、今回見つかった史料のように、歴史的事実を突きつけることによって、これらの国々の主張を論破していくことができるからです

*1:独島は竹島の韓国名。独島領土守護対策特別委員会は2008年10月、日本の文部科学省が中学校社会科の学習指導要領解説書に竹島問題を記述したことに反発して発足。


──国際舞台の場というのは、具体的には国連を指しているのでしょうか?

下條教授:国連もひとつの場ですが、もっと広い意味で、国際世論と捉えてもらったほうがよいかと思います。

少なくとも、これまでの日本は、国際舞台を利用した韓国のプロパガンダに翻弄されてきました。例えば8月22日、韓国がオランダのハーグで「第16回、東海(*2)地名と海の名称に関する国際セミナー」(東海研究会、東北アジア歴史財団主催)を開催した際も、日本側は十分な反論をしていません。日本が反駁しない限り、国際世論は中韓ロに同調し、日本は領土問題でも発言権を失うかもしれません。日本海の呼称については、韓国が国連の地名標準化会議などで画策した結果、世界の35%が韓国側の主張する「東海/日本海」の併記を採用したと、韓国側は伝えています

*2:韓国では独島が日本海にあると日本の領海内にあるようで不適切、日本海を韓国側の呼称である東海に改めるべきと主張。韓国側の主張に歴史的根拠がない事実は、すでに「WEDGE」2009年5月号「日本海が地図から消える? 韓国のでたらめ領土工作」で指摘。


──国際舞台で戦うために、日本はまず何を始めるべきでしょうか?

下條教授:まずは、メディアが正しい情報を流していくことが重要です。メディアが報道することによって政治家の関心が高まりますし、国民の関心も高まれば、世論が政治家を後押しする形ができます。それと同時に、国際社会に向けた情報発信を行っていくことです。韓国は、自国の主張を英文に翻訳してネット上で流し、「独島(竹島)は韓国の領土」という広告を、ニューヨークタイムズやワシントンポスト、タイムズスクエアの電光掲示板にまで出すなど、あらゆる手段を駆使して国際世論にアピールしています。また、シンポジウムを頻繁に主催しては、韓国側の主張に同調する各国の学者たちを招き、彼らを利用して自国の正当性を宣伝しているのです

 日本も韓国のやり方を見習って、英文での情報発信やシンポジウムの開催など、対抗措置を講じていかなければなりません。ただ、そのためには、シンクタンクの存在が不可欠です。シンクタンクには、歴史、地理、国際法の専門家を集め、東アジアの歴史や地理をトータルに見ながら、今後どのような問題が起きてくるかを予測し、事前に対策が練れる体制を整えるべきです。日本の現状は、尖閣諸島、北方領土、竹島、それぞれ研究者が個々に研究を続けています。これらの研究者を一堂に集めて、日本の基本戦略を練っていくべきかと思います



「100人単位の中国活動家、尖閣上陸させる」 米専門家予測、日本の実効支配崩す 10月7日 産経新聞

【ワシントン=古森義久】尖閣諸島に対する中国側の今後の動向について、米国議会調査局で長年、同問題について研究してきたラリー・ニクシュ氏(現戦略国際問題研究所上級研究員)は5日、産経新聞のインタビューに応じて、中国側が今後100人単位の「活動家」を尖閣に上陸させて立てこもり、日本側の実効支配に挑戦する見通しが強いとの見解を語った。

 ニクシュ氏はまず中国の今後の出方について「軍事力での尖閣攻略という方法はまだその能力を有さないこともあって、ここ数年は実行に移すことはないだろうが、一つの選択肢として当然考え、そのための軍備強化を図ってはいるだろう」と述べた。

 同氏は同盟国としての日本にとって当面、最も警戒すべきなのは「中国政府が軍人ではない工作員を『愛国活動家』というような形で組織し、100人から数百人単位を小艦艇で尖閣に上陸させ、テントを張ったりして立てこもらせ、日本側の実効支配を否定してみせる作戦だろう」と強調した。(後略)



(私のコメント)

日本における領土問題は、韓国による竹島実効支配を認めてきた事から、尖閣にもその手が使えることが中国の狙いのようだ。産経新聞の記事にもあるように、民間人を数百人レベルで尖閣に上陸させて守りを固めてしまえば、日本は武力に訴えても取り返すだろうか? 中国側は民間人を装った軍人だから重装備で海上保安庁も手が出せない可能性がある。
 
南シナ海の南砂諸島も、素早く建物を建設して住民と警備隊を常駐させていますが、尖閣にもその手でやってくる可能性がある。その前に中国は常に巡視船を航行させて既成事実を作っていくだろう。そして日本の海上保安庁の警備の隙を付いて数百人の民間人を上陸させる。十分な食料と銃器などを持ち込めば警察も手が出せないだろう。
 
その先例になるのが、韓国の竹島であり当時の日本政府は何もすることが出来ずに韓国の実効支配を許してしまった。日本の巡視船が近づけば銃撃してくるから近づけない。さらにはコンクリート製の建物や桟橋やヘリポートまで作って要塞化してしまった。中国も尖閣諸島をその手で奪いに来るだろう。これは日本政府が韓国の竹島に対して何も出来なかった事がモデルになっている。
 
日本政府は竹島も北方領土も武力で取り返すことは出来ない。ならばプロパガンダの戦争になりますが日本政府にはそのような機関が無い。外務省は摩擦を恐れて何もしないし、民間の機関でやらなければなりませんが、シンクタンクを作っても天下り役人の受け皿になるだけの機関になってしまう。韓国が派手な外交宣伝戦を仕掛けているのに日本は何もしていない。
 
下條氏が言っていますが、「そもそも、日本のメディアや政治家の多くは、国家主権や領土問題に対する関心が低いのです。尖閣の漁船衝突ビデオなどが大々的に報じられると、一見関心が高いようにも見えますが、根本的な問題には目が向けられていません。今回も、いつのまにか公務員の情報漏えい問題や中国警戒論に局限されました。私がこれまで研究してきた韓国との竹島問題も、本来は領土問題であるはずなのに、これを漁業問題(地域の問題)に矮小化しようとする一部勢力の動きも感じます。」と言うように、日本国内の政治家やマスコミが領土問題を他の問題にすり替えてしまう為だ。
 
領土問題は法律で争うか歴史問題で争うかでも、どちらから攻めて来ても立ち向かえるだけの用意はしなければなりませんが、政府にその気が無い。今まで領土問題に関しては外交関係を優先して事なかれ主義で来たから韓国も中国もロシアも連携して日本を攻めて来た。法律論と歴史論争で国際社会に訴えなければなりませんが、日本の政治家はカネや票にならない問題には関心が薄い。
 
領土問題では中国とロシアが連携している事は中露首脳会談でも明らかですが、馬鹿な学者が尖閣はアメリカが仕掛けたものだといっている。メドベージェフが何でアメリカの手先なのか筋が通らない。韓国に関しても外交的な圧力をかけて韓国の李大統領に竹島に上陸させたのも中国の仕業だ。当然日本は反発するから日韓分断工作にもなる。
 
中国は尖閣に関しても日米の分断工作に使おうと考えているだろう。もし中国が尖閣に武装した工作員を百名規模で上陸させたら日本政府が動かなければなりませんが、工作員は民間人だから警察が出なければなりませんが機関銃やRPGなどで武装していたら手が出せない。もし自衛隊を出せば中国は救出を名目として軍隊を出してくるだろう。そうなると戦争になります。そのような場合米軍はどう動くだろうか?
 
もし日中間で小規模な戦闘が起きた場合に米軍が動かなかったら日米関係に亀裂が出来る。中国はおそらく強攻偵察部隊を出してくるかもしれない。もし米軍が出てきたら引くし、自衛隊だけなら撃退する作戦も考えられます。中国はこのような国境紛争になれているから駆け引きに出てくるだろう。それに対して日本の首相はこのような戦闘指揮官としての素養が無い。だいいち日本の自衛隊には海兵隊が無い。
 
中国や韓国は日本に対して外交宣伝戦を繰り広げていますが、日本政府はこのような外交宣伝戦に弱い。下條氏は、「韓国は、自国の主張を英文に翻訳してネット上で流し、「独島(竹島)は韓国の領土」という広告を、ニューヨークタイムズやワシントンポスト、タイムズスクエアの電光掲示板にまで出すなど、あらゆる手段を駆使して国際世論にアピールしています。また、シンポジウムを頻繁に主催しては、韓国側の主張に同調する各国の学者たちを招き、彼らを利用して自国の正当性を宣伝しているのです。」と言うように学者を取り込んでしまう。場合によっては金や女で買収もするだろう。
 
それ以外にも経済制裁合戦がありますが、日本と中国はどちらが勝つだろうか? 一昨日も書いたように中国の経済発展は日本などの外資が技術と資本を持ち込んで発展してきましたが、外資が逃げ出せば中国経済は停滞を余儀なくされます。日本にも跳ね返りが来ますが中国の代わりはASEAN諸国やインドなどの南アジアが代わりになるだけだ。
 




アジア通貨危機が中国に伝染しなかったのは、ひとえに中国が内外の
資金移動を厳しく規制し、為替相場の変動を抑制しているからだ。


2012年10月6日 土曜日

人民元国際化に政治の壁、通貨危機リスクも=竹中正治氏 9月26日 ロイター

[東京 26日 ロイター] 中国人民元の国際通貨としての台頭については、このフォーラムでも斉藤洋二氏、加藤隆俊氏が慎重ながらも将来的にその現実性は十分あると述べられている。

こうした比較的慎重な意見の一方で、「国内総生産(GDP)で日本を抜いて世界第二の経済大国になったのだから、人民元のプレゼンスが国際通貨として高まるのは自然」といった論調も中国内外で横行しているようだが、それは実に危うい俗論だ。

国際通貨化のプロセスは必然的に中国国内の経済・金融にまたがる既得権益のほぼ解体的な再編を意味するものであり、本気でそれを実現するならば「第二の革命」とでも呼ぶべき、高い政治的なハードルを乗り越える必要がある。その過程において政治体制の不安定化や、制度・政策の不整合を原因にした金融危機的な状況すら起こり得ることを指摘しておこう。

<人民元先物為替市場の構造的問題>

まず、今日のドルや円、ユーロのような「国際通貨」とは、貿易、投資、金融などの国際取引に世界中で使用されるものだ。したがって、世界の外為市場で自由に交換、売買できる条件が満たされる必要がある。

たとえば、日本と中国の間で「ドルや円ではなく、人民元建てで契約しましょう」と言われた場合、為替相場の変動リスクは日本の契約者が負うことになる。当然、日本の契約者は人民元の為替リスクをヘッジできる環境がなければ、一方的に為替リスクを負うことを拒む。外国為替のリスクヘッジ手段としては、先物為替取引が最も一般的であり、先物為替取引で人民元相場の変動リスクを回避する反対取引ができれば問題はない。ところが、現在、人民元については十分な流動性のある先物為替市場はできていない。

一方、ドル建てで契約すれば、日本の契約者はドルと円の為替変動リスクをドル円の先物取引でヘッジできる。また、中国の契約者にとっては、十分な流動性のあるドル・人民元先物市場はないものの、中国政府が常時大規模な外為市場への介入で事実上対ドルでの為替変動リスクを抑制しているので、短期なら大きな為替リスクを負わずに済む。そのため、日中間でもドルで契約される場合が一般的になるのだ。

では、なぜ流動性の高い人民元先物為替取引市場ができないのか。その理由は相互に関連した二つの事情による。

第一に、海外の金融機関などが中国の国内銀行に資金決済用の人民元口座を保有することを中国政府が禁じているからだ。そのため海外の銀行は中国国外で人民元と他通貨の交換取引をしようにも決済することができない。これは中国政府が人民元相場をできるだけコントロールする目的でそうしているのだ。

第二の理由は、中国が内外の資金移動を規制しているからだ。ドル、円、ユーロなど先進国通貨の間では居住者・非居住者の区別なく相互の交換、国境を越えた資金移動、各通貨建ての各種金融資産の売買が自由にできる。一方、中国政府は海外との間でそうした取引を依然厳しく規制している。少し専門的になるが、流動性の高い先物為替市場は二国間の資金移動が自由である条件の下で金利裁定原理に基づいた価格形成が行われて初めて可能になるのだ。

以上二つの事情の結果、海外では人民元の資金決済を前提としないNDF(ノンデリバラブル・フォワード)と呼ばれる外為相場取引しか利用できない。この市場は中国国内の外為市場と分離され、金利裁定原理も働かないので、流動性の乏しい狭隘なものにとどまっている。

なぜ中国は内外の資金移動を規制しているのか。それを理解するために国際通貨制度におけるトリレンマ(不可能の三角形)の命題を理解しておく必要がある。それは内外の資金移動の自由、自国の金融政策の独立性、為替相場の安定、この三つを同時に満たす通貨制度は原理的に不可能であり、同時に満たせるのは二つまでであるという原理だ。

なぜ同時に三つを満たすことができないのか。たとえば、日本が米ドルに対して1ドル=100円の固定相場制を採用したとする。同時に日本銀行と米連邦準備理事会(FRB)は独立した金融政策を行っており、10年物日本国債利回りは1%、同じくアメリカの10年物国債利回りは3%だとしよう。

この場合、もし内外の資金移動を自由にしておくと、日本の投資家は、保有していた日本国債を売って、米国債に大規模にシフトするだろう。固定相場制で為替リスクがほとんどないのだから、低利回りの日本国債から高利回りの米国債にシフトするのは当然だ。その結果、外為市場では投資家の円売り・ドル買いが殺到し、ドル相場は上昇しようとする。

それを抑えて固定相場を維持するためには、日本政府はドル売り介入をしなくてはならない。しかし、民間のドル買いの動きは、数百兆円もの日本国債が米ドルにシフトするか、あるいは日米金利差がゼロになるまで尽きないので、到底政府の介入では抑えることができない規模になる。つまり、固定相場は維持できなくなるのだ。もし固定相場を維持するなら、内外の資金移動を規制するか(「内外の資金移動の自由」の放棄)、あるいは日米間の金利差をゼロにする(「自国の金融政策の独立性」の放棄)しかない。

<トリレンマの原理とアジア通貨危機の教訓>

このトリレンマの原理に反した制度・政策は最終的には厳しい市場のしっぺ返しを食らう。その典型例が1997―98年のアジア通貨危機だ。

タイをはじめとするアセアン諸国は90年代に内外の資金移動の自由化を進めながら、同時に政府の外為市場介入で米ドルに対して固定的な相場を維持していた。一方、国内経済は日本を含む先進国からの直接投資の増加などもあって好況で、タイ・バーツの金利がドル金利を大幅に上回る状態となっていた。つまり、トリレンマの三つの条件を結果的に同時追求してしまった。

その結果、高金利の自国通貨と低金利のドルの金利格差に誘引されて、ドルで借り入れ、バーツに転換して国内投資に充てる取引残高(ドル・ショート・ポジション)が現地の企業や各種機関で莫大に積み上がった。それに目を付けたのがヘッジファンドだ。

彼らの仕掛けたバーツ売りでバーツの対ドル相場が下落し始めるや、ドル債務(ドル・ショート)を抱える企業もリスクヘッジのためにドル買い・バーツ売りに殺到した。途中までドル売り介入でバーツの下落を抑制していたタイ政府も外貨準備の底が見えてくると、介入を止め(97年7月)バーツ相場は急落した。その結果、ドル債務のバーツ換算額が急拡大し、莫大な為替損で企業は債務不履行となり、融資していた銀行にとっては不良債権の山となった。こうして通貨・金融危機に陥ってしまったのだ。

そして、インドネシアやマレーシアなど同様の構図にあった他国に危機は一気に伝染した。

当時、アジア通貨危機が中国に伝染しなかったのは、ひとえに中国が内外の資金移動を厳しく規制し、その意味でトリレンマの原理に整合的な制度をとっていたからだ。現在の中国は、為替相場は完全な固定相場ではないが、一種のクローリング・ペッグ(じわじわと変動させる半固定的相場制)を採用し、為替相場の変動を抑制している。その結果、内外の資金移動も規制している。(後略)



(私のコメント)

「株式日記」では、日本は米中の挟撃で経済が弱体化されてきたことを何度も書いてきましたが、アメリカは日本を円安政策を認めないから日銀も金融緩和が出来ない。それに対してアメリカは中国が世界第二位の経済大国になったにも拘らずドルに対する準固定相場を認めている。米国議会は何度も中国に対する為替操作国の指定を求めましたが、アメリカの大統領は指定を拒否し続けて来た。
 
日本の円高と中国の人民元安によって日本の輸出製造業は痛めつけられて、工場は中国へ移転を余儀なくされて来た。そして今では中国に進出した日本企業は、中国人労働者から賃上げストを仕掛けられて苦しんでいる。毎年20%もの賃上げされたらコスト高になって中国に進出した意味がありません。だから日本企業は中国から一斉に撤退していますが、先日の反日デモでそれは一気に加速されるだろう。
 
中国人労働者の賃上げは、国内のインフレの為であり、インフレはドル買いによる大幅な人民元が放出されている為だ。人民元はドルに対して固定相場をしてきたから、ドルが下がれば人民元も下がり、人民元でもってドルを買ってきた。それだけ市場に人民元は放出されるからインフレになる。ドルと共に人民元が切り下げられてくれば鉄鉱石や石炭や石油などの輸入価格が上がる。
 
竹中正治氏が述べているように日中貿易で円や元ではなくドルが使われているのは、人民元には先物為替市場が無いからだ。貿易には契約から決済にまで長い期間がかかるから外国為替のリスクヘッジのために先物市場で変動リスクを回避する。だから日中間の貿易でもドルが使われて来た。中国は輸出依存度が高いから為替も自由化したほうが合理的なのですが、日本がプラザ合意でダメージを負った事を見て、自由化や切り上げを拒否し続けている。
 
その理由として竹中氏は、「なぜ中国は内外の資金移動を規制しているのか。それを理解するために国際通貨制度におけるトリレンマ(不可能の三角形)の命題を理解しておく必要がある。それは内外の資金移動の自由、自国の金融政策の独立性、為替相場の安定、この三つを同時に満たす通貨制度は原理的に不可能であり、同時に満たせるのは二つまでであるという原理だ。」と述べていますが、自由化を拒否して独立性と為替の安定を優先している為だ。
 
日本はプラザ合意以来、円はドルに対していつも3%の金利差が付けられて来た。そうする事によって日本国内から資金がアメリカに流出して行った。そして多くがアメリカ国債の購入に使われて来た。中国も為替介入で得たドルをアメリカ国債を買ってきた。そうする事がアメリカの国益であり、ドルをジャンジャン印刷しまくって中国や日本から物を買い捲ってきた。
 
こんな事をすればアメリカ国内の製造業は安い中国製品にやられてしまって空洞化してしまった。このような政策は米中経済同盟によって仕組まれたものであり、ウォール街やグローバル企業にとっては有益であっても労働者にとってはアメリカの賃金が下げられてしまって中産階級が没落していく事になった。日本は米中の経済同盟によって苦しい立場に立たされましたが、アメリカに代わって中国と言う輸出先が拡大して、最大貿易相手国がアメリカから中国に代わった。
 
日本が中国のような固定相場にしようとすればどうなるだろうか? 竹中氏は、「それを抑えて固定相場を維持するためには、日本政府はドル売り介入をしなくてはならない。しかし、民間のドル買いの動きは、数百兆円もの日本国債が米ドルにシフトするか、あるいは日米金利差がゼロになるまで尽きないので、到底政府の介入では抑えることができない規模になる。つまり、固定相場は維持できなくなるのだ。もし固定相場を維持するなら、内外の資金移動を規制するか(「内外の資金移動の自由」の放棄)、あるいは日米間の金利差をゼロにする(「自国の金融政策の独立性」の放棄)しかない。」と述べていますが、円安にすることは不可能に近い。
 
1997年のアジア金融危機は、自由化を進めながらドルの固定相場を維持する結果生じたものであり、高金利の自国通貨と低金利のドルとの金利差で、ドルを借りて自国通貨で運用する金額が巨大になり、先物市場ではドル買いと自国通貨売りの残高が増えて行った。そこをヘッジファンドに狙われてドル買いバーツ売りによってアジア金融危機が仕掛けられた。ASEAN諸国はドル買いで自国通貨を支えようとしたが外貨が無くなり破綻した。
 
アジア通貨危機で中国が免れる事が出来たのは、自由化されていなかったためであり、マレーシアも通貨投機を規制して何とか切り抜ける事が出来た。中国はこのような教訓があるから為替の自由化は行なわずにドル固定性を維持していくだろう。しかしこれはアメリカ政府の容認が無ければ出来ない事であり、日本に対しては円安介入しようとすれば為替介入指定国になってスーパー301条の適用を受ける。
 
このように金融の世界から見れば、アメリカと中国は同盟国であり、日本は敵国として扱われている。中国はGDPで日本を追い抜いて世界第二位の経済大国になり、日本の経済成長は20年間もストップしたままであり、日本人の所得は下がり続けた。このようなアメリカ政府の意図は不明ですが、日本の弱体化はアメリカにとってプラスなのだろうか? 
 
アメリカ政府は中国を為替操作国指定をしないのは明らかにおかしいのですが、日本に対しては1ドル=75円にまで上げて日本の家電産業は壊滅的な被害を受けてしまった。さらに福島原発事故により天然ガスの大量輸入によって貿易赤字になっても円高は止まらない。ヨーロッパもソブリン危機でユーロ安が止まりませんが、ECBは無制限のユーロ国債の買いを発表した。世界中にドルやユーロが溢れかえって円だけが高くなっている。
 
竹中氏は人民元について、「政治的な理由で経済原理に反した制度・政策の大きな不整合を犯した場合、最終的には巨大なしっぺ返しを引き起こすことは、すでにアジア通貨危機を例に述べた。」というように、どこかで不都合な事が起きて収拾不可能な事態が訪れるだろう。それはドルやユーロでも起きており、印刷機で札をフル回転してばら撒けば、まさしく紙幣はただの紙になってしまうだろう。
 
 




日本企業を恨み、その反感は中国全体に拡がり、罷業や不買運動や工場や
店舗への攻撃が起こるだろう。ますます日本企業の「中国離れ」は加速する。


2012年10月5日 金曜日

中国離れについて 9月26日 内田樹

尖閣国有化をめぐる日中の対立が経済に大きな影響をもたらし始めた。
日本側ではトヨタ自動車が中国市場からの限定的な「撤退」を決めた。
工場の管理のむずかしさ、販売に対する国民感情の抵抗に加えて通関検査の強化で日本からの部品供給が停滞するリスクを抱え込んだからだ。
現地生産台数を10月は白紙に(昨年は7万8千台)、高級車レクサスなどの輸出は停止する。
他にも中国に生産拠点を置いている企業、中国市場をメインターゲットにしている企業は軒並み株価を下げている。
コマツの株価は5月から33%減。日産自動車が18%減、ホンダが11%減。新日鉄、住友化学なども20〜40%株価を下げた。
住友化学と言えば、経団連の米倉弘昌会長が会長をつとめる会社である。
その米倉会長は事態を重視して、トヨタの張富士夫会長らと昨日北京に飛んで事態鎮静のための交渉に当たっている。
経済界は日中での政治的対立の深まりをつねに懸念している。
米倉会長は2010年の尖閣での漁船衝突事件についても、領土問題では両国それぞれに言い分があるとして、政府方針(「領土問題は存在しない」)に異論を唱えて物議を醸した。
「尖閣なんかどうだっていいじゃないか」というのは中国を生産拠点、巨大な市場として依存している日本企業にとっては「口に出せない本音」である。
そんなことをうかつに口にしたら、こんどは国内のナショナリストから「売国企業」と名指されて、不買運動を起こされるリスクが高い。
だから、本音を言えば尖閣問題で国士気取りの発言をして、メディアでのお座敷を増やしている政治家たちに対しては、内心では腸が煮えくり返るような思いをしているはずである。
でも、口が裂けても言えない。
しかし、この反日デモで「口に出せない」苦しみを感じているのは日本のビジネスマンだけではない。中国のビジネスマンも同じ苦しみを味わっている。
中国景気は減速を続けているが、ここに来て一気に低落傾向が強まった。
株価指標である上海総合指数は3年7ヶ月ぶりの安値。5月から20%の下落である。
先行き不安から中国への投資も鈍化している。
中国の政体が国民的な支持を得て、国内を効果的に統治できているという信頼感は今回の反日デモで深く損なわれた。
また今回のデモの過程で、工場従業員たちが賃上げ要求や待遇改善を求めて暴動に近い行動を起こしたことも、企業の中国進出にブレーキをかけている。
既報のとおり、すでにトヨタをはじめとする日本企業は生産拠点を人件費の高い中国から人件費の安いインドネシアやマレーシアに移しつつある。
この流れは今回のデモで一層加速するはずである。
日本の場合は産業の空洞化はかなり長期にわたって徐々に進行したし、日本人の経営する企業である以上、国民経済的な配慮(自分さえよければ、地元はどうなってもいいのか・・・的疚しさ)から完全に自由ではなかった。
でも、日本企業(中国政府との合弁だが)が中国から撤退するのに、そのような逡巡はない。
生産拠点の「中国離れ」はこの後たぶん一気に進む。
かつて日本で起きたのと同じように、ある日数万人を雇用していた工場が消失する。
雇用がなくなり、地域経済が瓦解し、法人税収が失われる。
パナソニックの工場が移転した後、守口市は火が消えたようになったが、それでも市民はその「不運」に黙って耐えていた。
でも、中国ではそうはゆかない。
人々は自分たちを「裏切った」日本企業を恨み、その反感は中国全体に拡がり、罷業や不買運動や工場や店舗への攻撃が起こるだろう。
そして、ますます日本企業の「中国離れ」は加速する。
今回の反日デモはイデオロギー的なものであり、領土問題はデモで解決するようなレベルの問題ではないので、それで「問題の解決が遅れる」ことはあっても「とんとんと話が進む」ということはない。でも、経済的な意味で、このデモは大きな影響を与えた。
中国はこのデモが露呈した統治上の瑕疵ゆえに法外な額の国富をすでに失ったし、今も失いつつある。
それがどれくらいの規模のものになるのか、今政府内部では必死に試算をしているだろうが、たぶん計測不能である。
外資の「中国離れ」によって最も大きな影響を受けるのは、都市労働者である。
彼らは雇用を失うか、雇用条件の急激な劣化を強いられる。
直接に影響を受けるのは個別企業の従業員であった数万人、数十万だが、その波及効果はそれにとどまらない。
外国企業の「中国離れ」が政体そのものの危機にまで至る可能性は低いが、経済成長はこれで長期にわたる停滞を余儀なくされるであろう。
だから、反日デモを眺めながら、「尖閣なんかどうだっていいじゃないか。そんな小島のせいでオレに破産しろというのか」と歯がみしている中国のビジネスマンもたくさんいるはずである。
でも、彼らもそれは口には出せない。
ナショナリストに何をされるかわからないからである。
尖閣をめぐるナショナリズムの角突き合いで得をする人間は誰もいない。損をする人間は数え切れないほどいる。
でも、損をする人たちは「オレが損をするから、領土問題でもめるのはやめてくれ」という言葉を口に出すことが許されない。
この抑圧された「怨み」はどこに噴出することになるのだろうか。
それが日中両国民を「外交能力の高い統治者を選出する」というソリューションへ導けばよいのだが、たぶんそうはならないだろう。
暗い気持ちでいる人間が下す判断は必ず間違ったものになるからである。



(私のコメント)

今回の尖閣問題を原因とする反日デモで、日本製品の不買運動や日本車に対する襲撃事件や日本への観光旅行などのキャンセルが相次いでいる。中国政府や中国人はメンツを何よりも大切にするから、過激な反応を示して半狂乱の状態になってしまう。単なる岩でしかない小さな島をめぐる領有権争いはメンツの争いであり、小日本にメンツを潰されてあらゆる事に報復してくる。
 
中国人の中華思想は歴史的文化的なものだと思いますが、18世紀までは中国は世界の超大国だった。しかしその後は欧米列強の植民地となり、開発途上国になってしまった。長い間中国はアジアの盟主だったのに、ロシアやイギリスやフランスとの戦争で相次いで敗れて植民地化してしまった。最終的には日本の植民地にもなり鬱積した気持ちが中国人にあるのだろう。
 
近代化に失敗した中国と、近代化に成功した日本との違いはどこから来るのだろう。日本と中国は人種的には同じであるが、文化的には異なり、日本は民主主義が定着したのに中国は未だに国政選挙すら実施されていない。なぜ民主主義制度が中国では採用されないのか分かりませんが、国名は中華人民共和国だ。未だに共産党独裁国家であり世界第二位の経済大国になっても民主化が進まず、議会制度もあってないようなものだ。
 
政治が停滞しているのに経済だけが成長できるのは、経済発展が自立的なものではなく資本も技術も外資に依存した経済であり、多くの割合を輸出で稼いでいる。政治体制が旧態全としているのに経済だけが成長できるのは不自然だ。アジアの成長モデルを中国も採用したからですが、開発独裁体制はアジア経済の特徴でもある。
 
開発独裁体制というのは1980年代に出てきた言葉ですが、その原型は韓国にあり、続いて台湾やシンガポールなど独裁政治と経済成長とが合わさってきた。むしろ新興国にとっては独裁政治で果断にインフラを整備して外資を呼び込んで産業を興すことは最も合理的に思える。議会政治でぐずぐず議論して決めるよりも独裁者が強力な権限で決めていった方が効率的だからだ。
 
しかし開発独裁政治から民主政治に移行することはなかなか難しく、政治的混乱をもたらしやすい。韓国や台湾は一応民主化に成功しましたが、中国はなかなか民主化に踏み切れない。前にも書いたように中国や韓国は単なるナショナリズムだけでは纏まりきれず共産主義や反共と言う理念が無くなってしまうと国家そのものが存亡の危機期陥る。
 
その為には中国も韓国も新たなる理念が必要になり、それが「反日」であり歴史カードを突きつけて日本を罵倒し続ける事が彼らの理念になってしまった。日本も中韓による「反日」の本質に気がついてきたようですが、「株式日記」では彼らの「反日」の理念を覆す事により、中国や韓国を普通のナショナリズムだけで纏まれる国家にしなければならないと考えています。
 
中国人の日本料理店を襲撃したり日本車を引っくり返して奇声を上げている様子はまさに中国は野蛮国家であり、13億人の巨大市場は幻想に過ぎないのかもしれない。いずれは欧米資本に対しても排斥運動が起きて中国から撤退していくだろう。それよりもベトナムやミャンマーなど新たなる新興国に進出したほうが「反日」で無いだけに有望ではないかと思う。
 
 




巨大な隣国の台頭という厳しい国際環境の中で、韓国は中国と同じ
価値観・歴史観を表明し日本を叩く「従中卑日」戦略を採るようになった。


2012年10月4日 木曜日

「尖閣で中国完勝」と読んだ韓国の誤算 「従中卑日」に動くも「黄海のEEZ」で中国から脅し 10月4日 鈴置 高史

「日本を叩く時は中国の後ろをついて行く」という韓国の戦略が揺らぐ。「尖閣」で日本が韓国の予想を裏切って善戦しているうえ、共闘しているはずの中国から韓国自身が脅され始めたからである。

中韓も専門家は「法律論では自国が不利」

 韓国の金星煥・外交通商相は9月28日、国連総会の一般討論演説で日本に対し「従軍慰安婦への補償」を求めた。さらに「独島(竹島)問題の国際司法裁判所での協議拒否」を強調した。ただ、いずれも日本を名指しせず、間接的な表現をとった。

 金星煥・外交通商相は「歴史の暗い面に向き合い、過去の過ちを正せ」とも説教。「歴史」を持ち出したのは「慰安婦」でも「独島」でも「日本=戦犯国」を強調すれば世界の理解が得られるとの判断だ。

 ことに「尖閣」で激しく日本と対立する中国の歓心を買え、「独島」での対日圧力を増せると韓国は期待したのだろう。中国も「尖閣」は「日本=戦犯国」が奪ったもの、という理屈を掲げている。

 実際、その4日前の9月24日に金星煥・外交通商相は中国の楊潔?外相とニューヨークの国連本部で会談し「歴史」を掲げて対日共同戦線を張ることに改めて合意した。中韓両国とも専門家は法律論で日本と争えば自国が不利と知っている。

「対日歴史カード」で共闘する中韓

 聯合ニュースは以下のように報じた。「東北アジアの未来志向的な協力を推進するには、何よりも関連国家の正しい歴史認識が担保されねばならないと両外相の間で意見が一致した。これは国連総会で日本が歪曲した歴史観を土台にして中韓両国を挑発せぬよう圧迫を加えると同時に、日本が挑発を強行した場合には中韓両国が共同で対応しうるとの警告である」。

 9月26日、野田佳彦首相は「尖閣」や「竹島」を念頭に「国の主権、領土、領海を守ることは国家として当然の責務だ」、「領土や海域を巡る紛争は国際法に従い解決するべきだ」と演説した。ただ、対立の先鋭化を恐れてであろう、中国や韓国の国名はあげなかった。

 しかし、9月27日の一般討論演説で中国の楊潔?外相は尖閣諸島(中国名・釣魚島)について「日清戦争末期に日本が中国から釣魚島を盗んだ歴史的事実は変えられない」と異例の表現で日本を非難した。(中略)

韓国の「従中卑日」は2005年から

 巨大な隣国の台頭という厳しい国際環境の中で、韓国は中国と同じ価値観・歴史観を表明し日本を叩く――「従中卑日」戦略を採るようになった。

 2005年、「靖国神社参拝反対」をテコに日本の国連常任理事国入り阻止で中国に追従した際にその効果がはっきりと確認され、以降、「従中卑日」戦略が定番化した。韓国はこの戦略は以下のように外交上の利点が多い、と考えている。

(1)中国と一緒になって日本のイメージを落とすことで、その効果を大きく増せるうえ、日本からの反撃を減らせる――。今回、中国と一緒になって「戦犯国=日本の強欲な領土要求」を世界で宣伝しているのは、まさにこの狙いからだろう。

(2)「従中」が米国の不興を買いそうな時は「卑日」で言い訳できる――。典型的な例が、中国が不快感を示す日韓軍事協定を結べと米国から迫られた際に「戦犯国、日本の反省が足りない」という理由を掲げて拒否したケースだ(「中国に『日本と軍事協定を結ぶな』と脅される韓国」参照)。

(3)中国にとって「韓国は日本よりいい子」になるので、中国から日本よりは大事にされる――。実際、今回の中国の日本製品ボイコット運動で韓国製品の売り上げが伸びると韓国人は期待している(「漁夫の利か『とばっちり』か――『尖閣』で身構える韓国」参照)。

 こんな曲芸的な外交が長続きするのか、と思う人も多いだろう。だが、この「大国の間を泳ぎ渡る優れた新戦略」を得意げに説明してくれる韓国人がいるのも事実である。

「尖閣のワナ」を中国の肩越しに見守る韓国

 ただ、「曲芸」は「曲芸」だ。中国と共闘するほどに「韓国は、日本人への攻撃を政府が指導する中国と似たような国」と世界が見始める。それに、“殴られっぱなしだった日本”も、ついに韓国や中国に本気で反撃に出そうな気配だ。

 米中対立が深まれば、米国も「日本の謝罪が足りない」などという言い訳などには耳を貸さなくなり「日本の過去よりも、今、韓国は米中どちらの味方をするのか」と踏み絵を突き出すだろう。同時に中国も同じ踏み絵を取り出すに違いない。

 これまでそれなりの効果をあげてきたものの、少々怪しくなって来た「従中卑日」戦略を韓国は続けるのか――。韓国は、日中間の対立に見えて実は米中の覇権争いである「尖閣」の成り行きを必死で見守っているだろう。

 第1ラウンドでは、韓国の予想に反し日本は即座には白旗を掲げなかった。しかし、これから中国が対日経済制裁を強めつつ「領土問題の存在の認定」を迫れば、日本は思わずそれを飲んでしまうかもしれない。

 すでに橋下徹大阪市長らが「裁判すれば勝てる」との判断により問題の存在を認めようと言い出した。日本人は「領土問題の存在の認定」→「国際司法裁判所での審判」と考えている。

 しかし、中国人民解放軍は「存在の認定」→「軍事侵攻」のシナリオを描いているだろう。領土問題が存在する地域で軍事力を行使しても非難される筋合いはない、と彼らは考えるからだ。一方、米国は、日本が安易に中国に妥協すれば「尖閣」や「日本」を守る意思を失うだろう。

 中国は「尖閣のワナ」に陥り始めた日本を「シメシメ」と見ているに違いない。そして韓国も、中国の肩越しにそれをのぞいていることだろう。



(私のコメント)

日本政府は領土問題を国際法で解決しようとしているのに対して、韓国や中国は歴史カードを持ち出して対抗しようとしている。竹島領有は日韓併合の一環だと言う韓国と、尖閣は日清戦争で奪ったものだと言う中国の言い分は良く似ている。日本は戦犯国家なのだから反省が足りないとか言いたい放題の事を言っては日本を攻め立てる。
 
日本の左翼文化人やジャーナリストも中国や韓国に同調して日本政府を攻め立てて来た。そうなると日本政府は孤立して韓国や中国に謝罪を繰り返して来た。歴史カードを持ち出せばアメリカも韓国や中国に同調してアメリカ連邦議会では日本に対する従軍慰安婦非難決議までされた。しかしどうして歴史問題が科学的に検証されないのだろうか? 従軍慰安婦も南京大虐殺もプロパガンダとして利用されてしまった。
 
90年代から最近までアメリカはジャパンバッシングの一環として中国や韓国の歴史カードに同調的だった。ニューヨークタイムズやロスアンゼルスタイムズなどは日本批判を書き続けている。それに対して在米日本人も在米日本大使館も日本政府も反論らしい反論はなく、反論すれば反省が足らないと叩かれるのを恐れている。このような歴史カードは日本人を精神的に痛めつける目的で行なわれて来た。
 
日本の政治家も野中広務や河野洋平など中国や韓国に同調する政治家がのさばっていたから、中国や韓国の言いたい放題であり、それに反論した政治家は大臣などの辞任を迫られた。90年代はこのような歴史カードが吹き荒れた時代であり、一部の保守系雑誌で反論が書かれても一般国民はほとんど読まれる事もなかった。
 
竹島も韓国によって様々な施設が作られて観光地化していますが、そこまで放置してきたのは日本政府だ。尖閣も中国は環境づくりから始めているようで、「領土紛争問題の認定」から始めて、環境づくりが終われば実力行使で尖閣を奪う作戦だろう。何しろ中国はチベットやウイグルや内蒙古などを実力で奪って来た。南シナ海の南沙諸島も実力で奪っている。それに対して最近までアメリカは中立を崩さず、チベット問題にも南シナ海の領有問題も中国のなすがままだった。
 
中国の軍事大国化で第一列島ライン以西が中国の領海化しようとしていますが、台湾や韓国はその内側に入っている。今回の尖閣問題では台湾が中国側に付いた事がはっきりしましたが、台湾の漁船と巡視船を五十隻も尖閣周辺にまで出して来た。これは明らかに中国に同調した動きだ。親日国であった台湾まで中国に付くようになり、中国は台湾と韓国を使って日本包囲するつもりなのだろう。
 
自民党の総裁選挙で安部氏が選ばれたのは、このような状況によるものであり、中台韓の三カ国と日本は対峙しなければならない。中国は軍事以外のあらゆる制裁手段を用いて圧力をかけてくるだろう。日本はそれに対して耐えられるのだろうか? 中国の台頭に周辺諸国は対抗しきれなくなり、アメリカの影がだんだん薄くなって来ている。 
 
きのうも書いたように日本が韓国台湾に続いて中国に付くような事になれば、西太平洋の覇権はアメリカから中国に移る事になり、それはアメリカにとっても致命傷になり世界の覇権を失う事になるだろう。アメリカは尖閣の状況を見て原子力空母二隻やF22を沖縄に配備するなど出来るだけの事はしているが、韓国や台湾にアメリカ離れを変えさせるほどにはなっていない。
 
アメリカ自身も日本がどのように動くか注視しているのでしょうが、アメリカの関心の9割が中東に行ってしまっている。尖閣諸島の日中対立はアメリカのマスコミにはほとんど報道されていないようだ。尖閣が米中対立の分岐点になるかもしれないのに、大統領選挙にアメリカ国民の関心はほとんど行ってしまっている。日本も野田民主党政権はいつ選挙になるかわからない状況であり、選挙後の情勢も自民党が勝つにしても過半数は無理だろう。第三極の「維新の会」も竹島や尖閣の問題では馬脚を現してしまった。
 




最重要な北東アジア正面において、中国に屈することになれば、
米国は、世界覇権国(一極支配)の地位を完全に失いかねない。


2012年10月3日 水曜日

日本を盗人呼ばわりの中国、米国へ挑戦状 尖閣諸島を守れない米国は世界覇権を失う 10月2日 福山隆

日米同盟が破綻すれば、バラク・オバマ政権が打ち出したアジア太平洋重視の軍事戦略も破綻するだろう。

 まず、日米同盟が破綻すれば、朝鮮半島有事の韓国防衛の支援根拠が消失し、韓国は米韓同盟を見直さざるを得ないだろう。また、台湾の存立も決定的なダメージを被ることは論を俟たない。

 日本という「不沈空母」を失った米国が取り得る可能性のある戦略は、日本・韓国・台湾を切り捨て、東南アジアとオーストラリア・ニュ―ジーランドを繋ぐ線までフロント(戦線)を後退させたものだろう。

 米国とオーストラリアが、オーストラリア北部のポートダーウィンに新たに米海兵隊を駐留させることで合意したのはこのような理由からだろう。すなわち、米国は、北東アジア正面――特に日本――を切り捨てることも想定している可能性があると見るべきだ。

台頭する中国と凋落する米国、という文脈の中で、日米同盟の破綻は、米国の世界覇権(支配)を失う象徴的な事件となるだろう。

 冷戦時代には、米ソは、ユーラシアのリムランド――地政学者ニコラス・スパイクマンの造語で、北西ヨーロッパから中東、東南アジアに至るユーラシアの沿岸地帯を指す――であるヨーロッパとアジアさらには中東の三正面で対決する構図だった。

 それが、今日、米中はアジアの一正面だけで向き合っている。

 この、アジア正面のなかで、最重要な北東アジア正面において、中国に屈することになれば、米国は、世界覇権国(一極支配)の地位を完全に失いかねない。

世界通貨ドルの地位も失う米国

 軍事と経済は完全にリンクしている。今日、意図的に「ドル安」を保ちながらもドルが「世界の基軸通貨」の地位を維持できるのは、米国が軍事的に世界を支配しているからであろう。

 双子の赤字(貿易赤字=経常赤字=と財政赤字)やベビーブーマー世代の年金増大など、ただでさえ米国経済の先行きは暗い。このような中で、米国の国防予算には大鉈が振るわれる可能性が高い。

 米国は、いずれ戦後維持してきた世界的な軍事・経済覇権を失い、世界が多極化するのは時間の問題であると思われる。

中国の真の狙いは何か

 2012年9月17日、環球時報(電子版)によれば、インド防衛研究所の中国政治専門家ルクマニ・グプタ氏はその論文で「中国政府は米国がアジア太平洋重視戦略をどれほど重視しているかを判断するため、故意に尖閣問題をめぐる緊張を維持している」との説を述べているという。

 私もこの意見に賛成だ。

 軍事用語で「威力偵察」という言葉がある。敵の「本気度」や防備の「からくり」の秘密を暴くために、小規模の攻撃を仕かけることだ。

 中国は米国の日米同盟に対する「本気度」を試しているのだろう。日本を恫喝し続ける中国の視線の先にあるのは、度を失った日本の野田政権ではなく米国、なかんずくペンタゴンの反応であろう。これは、中国が台頭し、米国が凋落する限り、永遠に続くものと覚悟した方がよい。

 中国は、日本を脅し続けるが、その視線の先にあるのは、日本ではなく米国の反応だ。そして、中国が、「米国は本気ではない」と判断した瞬間に、尖閣諸島の軍事占領を目指すだろう。

米国は尖閣諸島を守るしかない!

 弱り目の米国が、世界の軍事・経済覇権国の地位から転落するのは時間の問題であろう。尖閣諸島問題の帰趨によっては、覇権を失う時期をいっそう早める可能性がある。

 従って、米国は、尖閣諸島問題を「他人事」として見るのではなく、「国運を左右する一大事」と位置づけ、同盟国である日本のために積極的にコミットすべきではなかろうか。それは、日本のためだけではなく、米国自身のためでもある。

 また、忘れてはならないのは、私たち日本国民自身の「国を守る気概」である。

 戦後米国の属国に甘んじ、国防を等閑視してきたことを猛省し、来年度予算から防衛費を2桁に増やすくらいの真剣さがなければ、国民の生命財産や領土を守る「本気度」を周辺国は信じないだろう。



(私のコメント)

昨日のクローズアップ現代で、「撤退が出来ない、日系企業の苦悩」を放送していましたが、親中派のNHKが変わったのだろうか? 今までは「中国の巨大市場を目指せ」と放送していたのが嘘みたいな事です。日経新聞やNHKなどの報道を真に受けていたらえらい目に遭う典型ですが、「株式日記」では早くから中国に進出する事は危険だと警告してきました。
 
最近の中国は毎年のように給料が20%も上昇して、進出した企業は赤字に転落しています。世界的なリーマンショックと中国国内のインフレでコストが上昇している。経営コンサルタントなどは企業売却を薦めていましたが、買い手は無く二束三文で売らなければなりません。何のことはなくただ同然で資本と技術を中国に提供したような形になる。
 
NHKの放送でも、工場閉鎖をめぐって従業員組合とトラブルになり監禁された社長が出ていましたが、隙を見て逃げる事が出来た。このような報道がされてもまだ中国に進出したがる中小企業が絶えませんが、ベトナムやミャンマーのほうが人件費は半分以下で安い。中国がこのように外資に対して強気に出てきたのは中国経済に対する自信が出てきたからでしょうが、中華思想の復活で外資が邪魔になってきたのだ。
 
中国が南シナ海のスプラトリー諸島や日本の尖閣諸島を取りに来たのは、中国海軍力が増強されてきた為であり、経済拡大は軍事力拡大を招く。つまりスプラトリー諸島や尖閣諸島は米中の軍事力のせめぎ合いの場所であり最前線に当たります。尖閣諸島をめぐる争いは日中間の争いでもありますが、中国が占領に成功すれば日米安保も日米同盟も破綻するだろう。
 
福山氏も書いているように、「日本単独で中国と本格的に事を構えるのは不可能だ。」「米国が、もし尖閣諸島をめぐる日中の対決にコミットしなければ、日米安保条約・日米同盟が破綻するのは説明の必要もないことだろう。」と述べていますが、アメリカはハワイ、グアム、オーストラリアにまで防衛ラインを下げてきている。これは中国に対するメッセージであり、そこで中国は強気に出てきたのだろう。
 
福山氏も、「日本・韓国・台湾を切り捨て、東南アジアとオーストラリア・ニュ―ジーランドを繋ぐ線までフロント(戦線)を後退させたものだろう。」「台頭する中国と凋落する米国、という文脈の中で、日米同盟の破綻は、米国の世界覇権(支配)を失う象徴的な事件となるだろう。」と述べていますが、アメリカの世界覇権は崩れつつある。
 
アメリカは90年代から日本の弱体化政策で、中国を重視して日本を軽視する傾向がありました。アメリカの大統領も日本を素通りして中国には9日間も滞在するほどとなり、アメリカは中国を戦略的パートナーと位置づけた。アメリカの対アジア外交は中国中心であり、政府部内では中国通はいても日本通はいなくなり、日本に対しては円高で輸出競争力を弱めて、中国に対しては人民元安を容認する政策を続けて来た。アメリカ政府は未だに中国を為替操作国とは指定していない。
 
中国が経済大国化して世界第二位のGDPを誇るようになり、日本は衰退の一途をたどっているのはアメリカの意図によるものであり、円高なのは仕方がないにしても中国の為替操作を容認しているのはその証拠だ。その結果、中国海軍は外洋進出を図り、第一列島ラインから第二列島ラインにまで勢力圏を広げようとしている。つまり韓国台湾フィリピンはアメリカに見捨てられた事になる。
 
韓国が竹島に大統領が上陸したのも、中国が尖閣諸島に漁船や巡視船を派遣するようになったのも、南シナ海の島を占有したのも、アメリカの防衛ラインの後退が招いた事であり、鳩山首相がどうこうという話ではない。日本の外務省は必死に在日米軍の引止めにかかっていますが、アメリカン衰退は明らかであり防衛ラインの後退は止むを得ないだろう。
 
福山氏は、「中国は米国の日米同盟に対する「本気度」を試しているのだろう。日本を恫喝し続ける中国の視線の先にあるのは、度を失った日本の野田政権ではなく米国、なかんずくペンタゴンの反応であろう。これは、中国が台頭し、米国が凋落する限り、永遠に続くものと覚悟した方がよい。」と言うように、中国の攻勢は止まらない。
 
アメリカはあと10年くらいは何とか持つのでしょうが、第二第三のリーマンショックが来ればアメリカはお終いだ。「株式日記」はリーマンショックの前の3月に住宅バブルが近く弾ける事を書きましたが、最近の欧米経済の行き詰まりは誰の目にも明らかですが、それでも日本の親米派は」アメリカの力を信じて止まない。もはや信仰に近いものがありますが、「株式日記」として預言するが、アメリカ株式の大暴落からアメリカの没落は本格化する。
 




この度の中韓の怒りは、見れば見るほどただのナショナリズムではありません。
人工的で自足できない国家統合の理念に起因しているとしか考えられないのです。


2012年10月2日 火曜日

日中韓の対立をナショナリズムで語ることの愚 10月1日 マイネ・ザッへ

中国の反日暴動や、韓国の反日姿勢を目の当たりにして、両国の過度なナショナリズムにあらためて驚いている人は多いと思います。そしてそれへの反動として日本でもナショナリズムが高まり、やがては衝突するのではないかと危惧する人も少なくないはずです。

軽薄なジャーナリズムは、ナショナリズムを嗅ぎ取るととにかく危険だと叫び、ただひたすら冷静になれと繰り返します。しかし歴史を見ると、ナショナリズムはそれほど危険なものではありません。睨み合う2つの国のナショナリズムが共振して増幅し、コントロール不能に陥って暴発するという現象は、ありそうでないのです。

人々がナショナリズムを意識し、ナショナリズムに突き動かされるようになったのはナポレオン戦争以降のことで、19世紀から20世紀初頭にかけての西洋は、遮るものなしにナショナリズムの暴風が吹き荒れた時代といえます。しかしこの時代は、戦争が常態ともいえる西欧史において例外的に平和な時代でした。国家間の摩擦は国際会議で妥協が探られ、何度か起きた大きな紛争の原因も、単純なナショナリズムに帰すことはできません。

ナショナリズム時代の最終的破滅とされる第一次大戦も、起爆スイッチを押したのはナショナリズムではありませんでした。なるほどオーストリアの皇太子夫妻を射殺したのはセルビア人のナショナリストでした。しかしそのときは誰も戦争になるとは予想しませんでした。最初に超えてはならない一線を超えたのは、ロシア、フランスと組んだセルビアに報復戦争をしかけたオーストリアです。そしてオーストリア=ハンガリー帝国という国家は目眩のするような多民族国家であり、当時の欧州において例外的にナショナリズムを否定し、皇帝を中心に「友愛」による共生を目指す国家でした。ナショナリズムの時代である19世紀は、ナショナリズムの高揚ではなく、アンチ・ナショナリズムにより暴発したのです。

そんなわけで、ナショナリズムというイズムは言われるほど危険なものではありません。ナショナリズムによる対立には、それがいかに激しい対立であろうと、相手もまた愛国者であるという了解を通じて互いへのリスペクトがあるため、国民と国家をヒステリカルな行動に走らせる要因にはなりにくいのです。では国家はどんなときに正気を失うのでしょうか?

1914年の夏にアンチ・ナショナリズム国オーストリアを軽率な行動に走らせた理由は明白です。セルビア人のナショナリズムを見過ごせば、セルビア人はもちろん、国内にいるその他の諸民族、チェコ人、スロバキア人、ポーランド人、ウクライナ人、スロベニア人、クロアチア人、ルーマニア人等々のナショナリズムを刺激して分離独立運動を加速させ、友愛多民族国家のオーストリアは存在意義を失い瓦解してしまうからです。

国家というのは必ず国家統合の理念を持ちます。日本のように言語や文化、歴史を共有する人々の集合体である「国民国家」はナショナリズムを基盤とし、アメリカ合衆国は自由を基盤とし、いくつかのイスラム諸国は宗教を基盤とし、かつて存在したソ連のような国は共産主義、そしてオーストリア帝国は友愛を基盤としました。そんな統合の理念が脅かされたとき、国家は激しく動揺し、ヒステリカルになりやすいのです。

ナショナリズムは統合の理念のひとつにすぎません。そしてあらゆる理念の中で最も自然で無理がないだけに、安定していて壊れにくいイズムです。外国との関係がどう変化しようと、外国に何を言われようと、ナショナリズムに立脚した国家の正当性は揺らぎません。ナショナリズムは目立つので危険視されがちですが、実のところ地に足がついた、ヒステリカルになりにくい理念なのです。

ですから本当に危険なのはナショナリズムではありません。危険なのは、人工的で自足できない国家統合の理念です。たとえばオーストリア帝国の「友愛」は、あまりに人工的で説得力を欠き、最終的には力でナショナリズムを叩き潰さない限り生存できない理念でした。ソ連の共産主義やドイツのナチズムは、常に「国際資本主義」に対する優位性を示し続けないと説得力を失うため、情報鎖国して幻想の中に閉じこもるか、軍事的に勝負に出るしかない理念でした。

では、今日本の周辺で吹き荒れる領土紛争は心配するに及ばないのでしょうか?

それがナショナリズムによって引き起こされているものなら、そうだと言えます。ナショナリズムによる摩擦など、酔っぱらいのケンカのようなもので、酔が覚めれば話し合いで解決します。
しかしこの度の中韓の怒りは、見れば見るほどただのナショナリズムではありません。残念ながら、彼らの怒りは人工的で自足できない国家統合の理念に起因しているとしか考えられないのです。

中国、韓国ともに非常にナショナリズムの強い国です。しかし両国ともに、ナショナリズムだけでなりたっている普通の国民国家ではありません

かつての中国には、ナショナリズムと並んで共産主義という理念があり、それが一党独裁強権政治の正当性を支えてきました。韓国の場合は、ナショナリズムと並んで「反共」という理念があり、それを北朝鮮に対して朝鮮半島の正当政権であることの拠り所としてきました

しかし両国の国家統合の理念は、冷戦の終結により1990年前後に瓦解してしまいました。本来であれば、このとき中国の共産党政権は崩壊し、中国大陸の地図は塗り替わるはずでした。韓国は破綻国家の北朝鮮を吸収したのち普通の国民国家へと脱皮するはずでした

ところがそうはなりませんでした。ロシアから旧東欧ブロックにかけて、統合の理念を失った国家が相次いで崩壊したヨーロッパに対して、アジアではものの見事にステータス・クオ(現状維持)が続いています。このグロテスクな不自然を可能にしているのが、「世界最凶の極悪国家日本によるホロコーストの被害者」という神話、「ホロコースト・ドグマ」なのです。

両国ともに、かつてはそれほど反日ではありませんでした。中国などは、政府レベルでも市民レベルでも世界有数の親日国でした。しかし1990年に前後して反日教育、反日プロパガンダに力を入れ始め、日本の悪行を告発する記念館を建設したり、新たな抗日記念日を制定したり、反日ドラマを量産したり、半世紀以上前の親日派を裁く法律を制定したりして、古い傷跡を切り開き、傷などなかった部位にまで新たな傷をつくる作業を始めました。

価値を失った共産主義や反共という理念のプロキシ(代理)として、自らをホロコーストの被害者とするイデオロギーを確立するためです。これにより、中国共産党は一党独裁を継続する大義名分を獲得し、韓国は北朝鮮の同胞を見殺しにして経済的繁栄を享受しつつ、都合よく民族愛を叫べる特殊な立場に立てるのです。

ユダヤ人作家ジェーン・デリンの次の言葉は、「ホロコーストの被害者」であることが現代においてどれほど強力なイデオロギーになるかを示しています。

私は核廃絶を支持しますが、イスラエルが核を保有していることは嬉しく思いますし、イスラエルの生き残りのためなら核の使用もやむを得ないと思います。あえて醜い言葉で極論するなら、もしイスラエルの生存とその他の人類60億のどちらをとるかと選択を迫られたら、私は400万人のイスラエル人をとります。」

社会的に認められている作家にここまで言わせるのは、ただのナショナリズムではありません。ナショナリズムとは似て非なる病んだイデオロギー、カルトです。今回、反日暴動について議論する英語の掲示板で、次のような中国系と思わしき人々によるコメントをあちこちで見かけました。

3500万人のアジア人を虐殺し、数百万人を性奴隷にするというナチスを遥かに凌駕する犯罪を犯しておきながら、その罪を認めようとしない日本人の所業について知れば、その被害者である中国人や韓国人の怒りは理解できる。人類共通の価値観を共有できない日本人は、世界で力を合わせて打倒すべきだ。

典型的なホロコースト・シンドロームです。しかしこのイデオロギーの恐ろしさはこれにとどまりません。イスラエルの心理学者ベンジャミン・ベイト・ハラミ氏は「政治目的を正当化するためにホロコースト・ドグマが使用されると、すべての議論がストップしてしまう」と警鐘を鳴らしていますが、こんなことが言えるのも氏がユダヤ人だからです。

さまざまな人種の人が書き込む英語の掲示板では、通常誰かが偏狭なコメントをすると、別の誰かが必ず皮肉を込めた反論を返すのですが、今回上のようなコメント対する反論はほとんど見られませんでした。


中韓の日本叩きをナショナリズムで語り、その観点から解決を探るのは的外れで不毛な行為です。今東アジアを揺るがしているのは、ナショナリズムなどという生ぬるいものではなく、もっと切実で醜く歪んだ怪物なのです。そして残念ながら、このような状況を平和的に解決した事例はまだありません。

イスラエルとアラブの抗争は言うに及ばず、各民族が「我こそはホロコーストの被害者。お前たちはナチスに協力した加害者である!」と主張して武器を手にした多民族国家ユーゴスラビアの分裂戦争は、互いに民族浄化の応酬で疲れ果てるまで鎮まることはなく、今なお諸民族間の憎悪は消えていません。

いくら日本のマスコミが「お互いに頭を冷やして」と訴えたところで、中韓は頭を冷やしませんし、日本人が単独で頭を冷やしたところでどうにもなりません。中韓がステータス・クオのために悪鬼日本を必要とする限り、領土を差し出しても、頭を下げても、金を出しても、その結果たとえ日本という国家が消滅してしまったとしても、日本と日本人への憎悪は消えないのです。

中韓がホロコースト・ドグマの構築に力を入れ始めた1990年にティーンエイジャーだった人たちは、今はまだ40歳以下です。彼らが社会の要職につくのはこれからで、先が思いやられます


(私のコメント)

今回の中韓による反日デモは、単なる日本への抗議デモではなく、自国のイデオロギーへの危機感が含まれているものだろう。中国の反日デモは容易に反政府デモに変化してしまいますが、中国共産党の正当性が揺らいでいるためだ。その為に91年のソ連崩壊以降に中国はイデオロギー崩壊の危機に見舞われて、正当性を強化する為に抗日戦争の勝利した共産党をアピールするようになった。
 
中国にとっては中国共産党を正当化するためにはナショナリズムを高めるだけではなく、共産党そのものを正当化する必要があるのでしょう。韓国も共産主義の防波堤といった役目が無くなり国家的なアイデンティティ意の危機がある。中国も韓国もソ連崩壊と共に国家的なアイデンティティの危機に陥った。ナショナリズムは何処の国にもあるものですが、中国や韓国は国家統合の理念がなければナショナリズムだけでは纏まりきれない弱さを抱えている。
 
日本のように自然発生的な国家で、海と言う自然の国境線に囲まれた国家は国家統合の理念も必要がなく分離独立を目指す地方もない。しかし中国は共産党が弱まれば国家分裂の危機を抱えているし、韓国はアメリカと日本の支援がなくなれば中国と北朝鮮の勢力によって統合されてしまうだろう。もはや反共と言う理念では韓国を纏めきれなくなり、あったか無かったかわからないような反日独立運動に統合理念を求めようとしている。
 
ソ連の崩壊と共に中央アジア諸国やバルト三国やウクライナなどが独立しましたが、中国共産党は崩壊せずに残り北朝鮮もベトナムも共産主義国家として生き残っている。中国は改革開放政策をとることによって高度成長経済を実現しましたが、同時に共産主義独裁に対する正当性や民主主義化を求める声も大きくなってくる。天安門事件は民主化を求める事件でしたが、ケ小平は軍隊でもって鎮圧した。
 
韓国も一応は民主主義国家ですが基本的に軍事独裁政権であり、言論の自由は制限されている。現在も北朝鮮からの軍事的な挑発があり、工作員も沢山入り込んでいる。にも拘らず反北朝鮮よりも反日運動が盛んなのは北朝鮮や中国の工作活動の成果だろう。韓国は小学生低学年から「独島は我が領土」と教え込んでいますが、国家的な理念が揺らいでいるからだろう。
 
中国や韓国に共通しているのは、マイネ・ザッへに書かれているように、日本によるホロコーストの被害者と言う理念だ。これはアメリカのユダヤ人の共感を得やすく、最近では南京大虐殺も30万人から40万人に10万人も増えている。従軍慰安婦も20万人にまで増えましたが、日本政府は謝罪外交で河野談話や村山談話で政治的な解決を図ろうとしましたが、かえってこじらせる結果になっている。
 
マイネ・ザッへでは次のように結論を述べています。『いくら日本のマスコミが「お互いに頭を冷やして」と訴えたところで、中韓は頭を冷やしませんし、日本人が単独で頭を冷やしたところでどうにもなりません。中韓がステータス・クオのために悪鬼日本を必要とする限り、領土を差し出しても、頭を下げても、金を出しても、その結果たとえ日本という国家が消滅してしまったとしても、日本と日本人への憎悪は消えないのです。』と言うように、幼少期から反日教育で刷り込みが行なわれると、ヒトラーユーゲントのような反日サイボーグのようになってしまう。
 
中国や韓国はこれからも日本に対しては歴史カードで突きつけてくるだろう。これは日米にとっても日米離反工作になる。一番いいのはアメリカの大統領が靖国神社を参拝してもらう事ですが、ブッシュ政権の時に実現しかけましたが、小泉総理はなぜか断り明治神宮参拝に切り替えられた。日本とアメリカが歴史観で一致する事があるのだろうか?
 
「株式日記」は1997年から書き続けてきましたが、大東亜戦争はまだ終わってはおらず、中国や韓国やアメリカとの歴史言論戦争が続けられている。これらの三国に共通しているのはホロコースト・シンドロームであり、彼らにとっては日本=ナチスドイツに当てはめられて、反論しようとすれば修正主義者として意見を封じてしまう。事実マスコミや政治家は東京裁判史観を遵守して戦後の日本人を小学生の時から教育して来た。これは中国や韓国が90年代から反日教育を始めたのと対照的だ。
 
アメリカは正義であり日本は戦争を起こした犯罪国家というレッテルは、マッカーサー憲法という形で植えつけられてしまった。NHKでは吉田茂のテレビドラマを放送していますが、マッカーサー憲法が存在する限り日本は敗戦国の汚名から避ける事はできない。しかし未だに自主憲法が制定される動きはなく吉田茂が言っていたように「占領国から押し付けられた憲法」は無効なのだ。
 
 




石破が負けたのは単純な話で、金を集められないからだ。自民党議員にとって
利権を持っている方に付く。だから地方票と議員票の間に乖離があったんだよ。


2012年10月1日 月曜日

闇の声:2012/09/27(木) 22:45:01

町村と森喜郎、そして中川の相克は相当なもので、安倍晋三の総裁就任はその相克の
賜物なのかもしれないな・・・同時に、利権争いの果ての安倍就任だから決して良い話じゃない。
総理になった暁にはまた醜い争いが起きるし、当然メディアも嗅ぎつけて叩く事になる。
自分がレアメタル利権にずぶずぶでそれを渡す渡さないの騒ぎがあって、じゃあ俺は引退するが利権は渡さない・・・
そう駄々をこねてモメ得を狙ってしくじったのが森だし、亀井が握り切れなかった日銀利権を浅ましくせしめようとしたのが
中川秀直・・・だからあの連中に尖閣も竹島も最初っから有った話じゃない。
結果的に日銀利権は安倍の手に落ちた訳だが、総理になるまで維持出来るかな??
当然亀井は小澤を使って奪取する事を狙ってるからねえ・・・あの頭で亀井の罠をかわせるかな?

石破が負けたのは単純な話で、金を集められないからだ。
同時に利権を殆ど持って無い。
金のない自民党議員にとって利権を持っている方に付くのはこれはもう仕方無いね。
だから地方票と議員票の間に乖離があったんだよ。
それにしても民主党は何で日銀利権を抑えて無かったかねえ・・・まあそこまで頭の回らない政党だからな。
小澤が居れば亀井を使って日銀法改正案を出して利権を抑えただろう。
そうなると自民党は都市銀行からの融資を受けられなくなる。
自分が自民党は早晩潰れると書いたのも当然亀井が日銀経由の都市銀行利権を抑えてると思ったからだ。
それが抑え切れて無かったんだろうなあ・・・
亀井も小澤も悔しがってるだろうさ。
まあこれで解散は遠退いただろうから、安倍の自滅を待つ他無いな。
松岡の話もそうだが、あの時期の農相や佐田玄一郎の話も良い勝負だ。
少しは成長しただろうなんて書いてる人が多いが聞いてる範囲で言えば何も変わってないよ。
そもそも、立候補した事自体が変わって無い証拠さ。
自殺者を出し、政治生命を終わらせた議員も出し・・・それで利権確保の中川の誘いに乗って
バカ面晒して立候補・・・笑えるね。
本当の国士愛国者なら俺だって万歳を叫ぶ。
安倍の周囲は国なんかどうだって良いんだ。
利権さえ手に入ればだから、俺は安倍は駄目だと考えている。

闇の声:2012/09/30(日) 13:41:25

まあこの投書はある意味高度な戦略の基に書かれてるんだろうなと感じた。
つまり、中国にとって仮想敵国である日本と言う存在は国を纏める上で真に好都合なのだ。
何度も書いてきたが、解放軍の佐官クラスは将官クラスに対する不満を持っている。
今でも中国の例えば甘粛省や陝西省などはまずしく、軍隊に入ってその食事の充実ぶりに驚いた何て
話も珍しくなく、これらの若者にとっては軍が絶対であり軍内部での昇進昇格を求める傾向が強い。
公安部に付いても同じ様な話で、ビジネスに関わっている党員達が贅沢な思いをしてるのを横目で見て
いつかどうにかしてやると思うのは当然なことだ。
それらの社会的なひずみが反日暴行の陰に有って、その動きを共産党中央や政府が止められなくなって来てると
言うのは認識すべきだろうと思う。
つまり、中国は戦略的に日本を敵対しすべきだと考えている可能性が高く、その戦略は国家機能の維持に密接に関係しているとも言えるのだろう。だから反日とは中国が国家を維持する上で欠かす事の出来ないアイテムなのだろう。
そう考えるとアメリカが中国に対して示威行動に出てきた理由も考え付く。
つまり必要と有れば中国はアメリカに対しても同様の行動を仕掛けてくる・・・
それを警戒しての事なのだろう。
>>120
自分は第二の文革があると考えている。
いずれそうしないとリセッションに対応出来ないだろう。
市場経済は中国人を豊かにしない、それを政治的命題として学ばなければ党が持たない。
かと言って未曾有の混乱を引き起こす政治対立は考えにくい・・・軍があるからだ。
結果的に軍が出てくる形での文革的な動きで思想統制や経済活動への制限を行っていくと思われる。

◆野田内閣は中国や韓国がどうなるかなど外交戦略がとにかくお粗末で
それが安倍晋三の登場で上手い事カバーされてしまうだろう。
一つには選挙は当分ない・・・その間に民主党は安倍政権時代の政策検証を本人を前にして
徹底的にやれる機会を得たと言える。
これは民主党にとって千載一遇のチャンスだ。
政権交代の目的が小泉改革の徹底検証だったとすれば、小泉の後継者だった安倍を徹底的に
攻め立てる事でその問題点が浮き彫りになってくるからだ。
何が問題なのかだが、安倍の政治手法と言うのは徹底した側近政治であり、自分に良い事を言ってくれる
人物以外を登用しない・・・高村を副総裁に据えたのは自分は中国問題を直接コメントしませんよと言う事で
何かあった時に身代わりで頸をはねとばす事を考えてるからだろう。
年金問題についても安倍内閣の時に大混乱を招いたが、それ以上に労働市場を大混乱に追い込んだ責任に関して
一向に顧みる様子も無い・・・つまり民政部門に関してはまるっきり無能だと思われても仕方が無い訳で、ここが
今に至る税と福祉の一体改革にも関連していると言われた場合安倍は理路整然と言い返せるだろうか・・・
自分は無理だと思う・・・そうなった場合急速に安倍離れ、そして自民離れが起きてくるだろうともみる。
ただそれが今までの様に維新の会に行くのかも疑問で、例えば大江らの動きがより国内政治にも反原発や基地問題で
関係してくる場合新たな動きとなってくるだろうとの可能性は否定出来ない。
右傾化には歯止めが掛かると観ているし、感情論的な主戦論は絶対認められない。
そうなると自民党である必要は一体何なのか、安倍がそれを示す事が出来るのか・・・になるが、自分はその双方とも
安倍には出来ない事だろうと考えている。
従って最終的に漁夫の利を得るのは意外と民主党かもしれないね。

一番やり易いのは、予算委員会で民主党の議員が閣僚に安倍内閣の時の
政策に様々な問題があったのではないか、その問題が今日の政策決定にどの様な影響を与えているか等
特に雇用問題と年金等福祉問題について質問をすれば良い。
財務大臣が噂されている様に前原なら感情論も交えて自民党批判を展開するだろう。
それを踏まえて党首討論をする訳だから、当然野田はその問題に触れる。
明確に答えられなければ当然安倍の評価は暴落するだろう・・・
>>137
今憲法改正をしなければならない理由が明確ではない。
自衛隊の出動は総理大臣が超法規的措置で行えば良いだけの話だ。
結局そこへ行くのかと暗澹たる気持ちだ。
今必要なのは消費拡大等庶民生活をどうするかで有り憲法等はどうでも良いのが
庶民の本音の筈・・・他に原発問題もある。
結局はバカの一つ覚えでそれしか無いのかと、議員ではなく党員は何のための総裁選挙だったのかと
無力感しか残らなくなり、結果党から離れて行くだろう。

◆安倍晋三はとにかく政権を取り戻したい・・・頭の中はそれしか無い感じだ。
しかし、庶民は決して忘れてはならない。
安倍は統治の為に政府の権限を拡大し権力の行使をし易くする施策には積極的に取り組んだが
(例えば防衛庁から省への昇格や教育基本法の改正、テロ特措法など)雇用改善や年金問題等は
結果的に未着手のままだったし(確かに年金問題は同情の余地はあるが)民生向上に付いて
何か考えていた節も感じられなかった。
今もそれは一緒で、統治には熱心だが庶民生活には極めて無頓着なのだ。
それだとまた同じ轍を踏むから安倍は駄目だよと言うのが草の根で支持率回復を図って来た党員達の本音で
にも拘らずそれが無視されてしまった・・・早い話が安倍以外なら誰でも良かったんだよ。
菅義偉の名前が出てきた時、ああやっぱりなの声は有った。
菅は政府による直接的な統治強化に極めて熱心な議員である。
安倍は公安含めて内政面でぎりぎり締め付けを図ろうとするだろう・・・その手先が菅だよ。
それと世耕ね・・・これが周囲を固めている以上やる事は前と一緒だ。
自分の観る処、選挙は来年で結果的に与野党拮抗はするだろうが民主党政権は続くだろう。
安倍よりも野田の方が、或いは細野の方がましだからだ。

安倍が参院選の時にどれだけ地方支部が困ったか、とにかく余りの評判の悪さに
みんな辟易としたし、しかも県連やその下の支部の苦労なんて何とも思って無かった。
野党になって積極的に県連や支部の苦労に頭を下げてくれたのは石破で、だから地方票は
石破に行ったのも一つある。
安倍の致命的な欠点は頭が悪い事とそれと下積みの党員の苦労を何とも思ってない事だ。
かかあに至ってはもっと酷くて鳩山のキチガイかかあと双璧だな。
かかあがしっかりしてないと選挙は駄目なんだよ・・・
安倍が支持率を落とす事間違いなしな話に、選対本部に河村を張り付ける事にした件がある。
河村が選挙し切るなら、林芳正は参院のままだ。
林に経済政策を仕切って欲しいと言う党員党友や支持者は多いのにそれを完全に封じ込める気だ・・・
結果的に安倍は自分のお友達以外と会話できないままである事を露呈させちゃったんだよ。
これ見て、ああ全く変わってねえなと思った関係者は相当多い。
実際ここの書き込みを見ていても、雇用対策に関係してくる話が批判として出て来ている。
それだけ安倍のやった事はネガティヴに捉えられてるんだ。
にも関わらずまたも憲法だ何て言われれば生活対策を万全にって支持者の声を無視した事になる。
選挙は来年だろうから、それまでにバカさ加減を露呈させて支持率は落ちて行くよ。

城島を財務相にしたのは一つには論功行賞と、意外な見方として首相候補に
名乗りを上げつつあるんだろうってのがある。
細野はまだ若いし、それと戦闘経験が無い。
その点城島は労組での様々な抗争を経て、国対委員長としても自民党をきりきり舞いさせた。
民主党にとっては(つまりこれは労組の典型的な発想法なのだが)何をどうするかでは無くて執行部の
安泰を図る事が第一なのだ・・・それに叶うのが城島だって訳だ。
だから彼は何もしないだろうし答弁もろくに出来ないだろう・・・が、国会軽視党執行部重視の輿石にしてみれば
それが一番良いのだ・・・国会はあくまで党の意見を出して意にそぐわなければどうぞご勝手にの場所なのだ。
民主党は安倍が自民党総裁になってくれた事で息を吹き返しつつある。

前原が国家戦略担当になったのは、何も国家的に何かしようって事じゃないだろう。
完全な安倍対策だ・・・もっと言えば、三党合意も反故にして選挙の為なら消費税増税を振り出しに戻しても良い位の
口約束を国民に向けてするかもしれない。
その位あの党はやるぞ。
文科相に田中真紀子が就任したのは森が持っている利権を奪い取るのもあるかもしれないが
ズバリ石原慎太郎対策的な意味もあるだろう。
あけすけにモノが言えるのは田中真紀子位だ。

中川の息子がどうしょうもないってのはずいぶん聞いていた。
すぐに泣くんだってな・・・父親からは相当怒鳴られてたらしい。
それもあって精神にトラウマを抱えてるとか・・・安倍晋三と同じだよ。
こう言うのは一度それなりの地位に就くと手のつけられない独裁者になる。
安倍は祖父や父の事を聞いてお前は立派になれると信じ込まされてきた・・・
それが総理の時に崩壊したから精神と肉体のバランスが崩れてああ言う事になったらしい。
だから徹底して政策の検証をやりながら貴方はあの時にどのような判断をしたんですか?あの時の
事が判らないからより良い政策立案の為にここで話してくださいと徹底してやれば良い。
今安倍を倒せば自民党は根底からひっくり返る。
もう一度短期間で総裁選をやる事は国民から見放されるからだ。
自分の処には党員党友から絶縁状を様々な賞状と一緒に送ってやったとの話が来ている。
その位安倍は党員を傷つけたんだよ。
傷付いた党員はそれでも辛抱した・・・一生懸命やってくれる議員も居て、もしかしたらの望みも出てきた。
それがふたを開けて見れば何年も前に戻った様な話で、しかも憲法改正・・・
手術して傷を縫合して、やっと目立たなくなったねと喜んでいたらぱっくりと開いてしまった様な話だとか。
安倍が総理の時、菅は総務利権を、中川は金融利権を、竹中は派遣等雇用関係の利権を手中にしようとしていた。
それが年金問題等で内閣が立ち往生し、福田に依ってそれらの動きは一旦は止まる。
だから与謝野と麻生で安倍を抜きにして政治をやってたと言うのもある意味真実だろう。
ただ手にした利権を手放さない連中が依然として安倍を担ぎ続けた。
それを打破する目的もあって福田は小澤との連携を模索した・・・が、それもとん挫する。
もうすぐ自民党は駄目になると自民党内部の声が民主党執行部に届き、それで小澤は思いとどまった。
全ては安倍周辺の声だとも聞いたな・・・中川が引退するのも恐らく安倍に用済みだと言われたんだろう。
安倍は冷淡だからね・・・人情の欠片も無い。
まあ今回も集中砲火を浴びて病院送りになるんじゃないか?


(私のコメント)

内閣改造が行なわれましたが、民主党政権も先がないから在庫一掃のの意味もあるのでしょう。例え1ヶ月でも大臣を務めればテレビでも元○○大臣と呼んでくれます。国会議員にとっては大臣の椅子は論功行賞の意味しかなく、大臣になって何をしたかなど国民は誰も知らない。数ヶ月で大臣が代わってしまうのだから各省庁にとってはいい迷惑で、そのつど再教育をしなければなりません。

10年も国会議員をやっていれば、族議員でなくとも政策を官僚と対等に話し合える必要がありますが、メモを出されないと答弁一つ出来ない。大臣がテレビに出るときも官僚からの資料を読まないと何も言えない。もちろん実務的なことは分からなくても政策が打ち出せるだけの勉強は必要だ。国内なた官僚のメモを読んでいればいいが、国際会談で菅総理のようにメモを見ながら会談していたのでは胡錦涛でなくても呆れるだろう。

このように内閣大改造が頻繁に行われる事に国民は怒るべきだろう。しっかりやっていた大臣ほど交代させられるのでは改造の意味がありません。田中真紀子文部大臣も前科があるから、文部省の官僚も気の毒ですが、官僚をどやしつけるだけしかできない。父親の田中角栄並みの気配りが出来ればいいのですが、世襲の国会議員は人の苦労がわからない。

自民党でも長老議員が相次いで引退するようですが、国会議員の息子にはどうしようもないほどの人物が多いようで、絆創膏農林大臣もいました。いちいち名前を書くわけには行きませんが、国会議員に立候補するまでは私人なので○○の息はダメだとは書けません。苦労をしてきた人でないと苦労が分からないのは当然であり、国会議員は有力国会議員の息子なら何の苦労もなく当選できる。

今回の自民党総裁選挙でどうして石破氏が党員票の過半数を得ることが出来たのか不思議でしたが、闇の声氏は次のように書いている。「安倍が参院選の時にどれだけ地方支部が困ったか、とにかく余りの評判の悪さにみんな辟易としたし、しかも県連やその下の支部の苦労なんて何とも思って無かった。野党になって積極的に県連や支部の苦労に頭を下げてくれたのは石破で、だから地方票は石破に行ったのも一つある。」と言うように、人柄にあるようだ。

安部氏が地方で評判が悪いのは、毛並みが良過ぎて末端の自民党員に対する気配りが出来ない事なのだろう。石原氏や安部氏が国会議員票を石破氏よりも票を集めたのは、利権があるからだろう。そうでなければ小泉内閣の時のように石破氏に決選投票でも票が集まったのでしょうが、政策的にリベラル過ぎて野田首相よりも左だ。せめて靖国神社に参拝すればご利益で総裁に選ばれたのかもしれません。

安部内閣の時も、8月15日に靖国神社の参拝していれば辞任せずに済んだだろう。今度内閣総理大臣になった時は8月15日に靖国に参拝して欲しいものですが、出来るのだろうか? 300万の英霊のたたりで潰瘍性大腸炎になって辞任しましたが、首相や天皇陛下が靖国に参拝できないと言うのは祟りがあってもおかしくはない。


戦没者への感謝や戦死者家族への共感が衰え、共同体の歴史を背負った感情の共有が弱体化した巨大な帝国の多くが消滅していきました。 2007年8月15日 株式日記

安倍総理は8月15日の参拝はしないようですが、どのような意図でしないのだろうか? あるいは外国からの政治的圧力でしないのだろうか? 外国からの圧力でしないというのならば靖国神社に祀られた英霊はどのように思うのであろうか? こうなる事は村山談話の継承や河野談話の継承などで想像はついたのですが、総理大臣をはじめとして天皇陛下も靖国神社を参拝されないと言うのは、一種の国家危機でもある。

外国からの圧力で靖国神社に祀られた戦没者に感謝の気持ちと、共同体としての歴史観の共有がなされなくなると言うのは、まさに国家が滅びる前兆でもある。もちろん日本武道館などでは天皇皇后両陛下ならびに総理も参列して毎年慰霊祭が行なわれていますが、外国からの圧力でそのような形式を取っているのであり、本当の慰霊ではない。

私が問題にしたいのは靖国神社に参拝するしないの問題ではなく、外国からの圧力で国家の代表者がしたくても出来ないと言う現象に危機感を持つのだ。外国からの圧力とは中国や韓国のことを指しますが、最近ではアメリカからの圧力も含まれているのではないかと想像する。従軍慰安婦問題などでアメリカの国務省は河野談話の継承を要求した。安倍総理の戦後レジュームの脱却というスローガンに警戒感を持ったから、靖国参拝でも反対の圧力をかけるようになったのかもしれない。(後略)



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