株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


共同債ではPIIGS債に連帯保証を負うことになるドイツが、ギリシア、
スペイン、そしてイタリアの債務を肩代わりすることと同じで す。


2012年6月30日 土曜日

ギリシアとスペインの債務問題は、 ユーロ崩壊への道程(3) 6月30日 吉田繁治

■5.スペインの債務問題の結論

▼ギリシアのユーロ離脱は必然

金融市場では、ギリシアがユーロ離脱を迫られる可能性は、2012年 内に30%程度としか見られていません。ギリシア国債の回収を保証 しているCDSの回収保証保険の料率が、現在、30%くらいだからです。 CDSは、対象債券がデフォルト(利払いと返済の不能)になったと き、その回収を保証する金融保険です。CDSは金融機関の相互で掛 け合うものです。公開市場はない相対(あいたい:OTC)の取引です。
 
 ギリシアの長期国債の金利は、30%付近です(12年6月)。デフォ ルトのリスク確率であるCDSの保険料率と、長期国債の金利は、ほ ぼイコールになります。 12年6月17日の、ギリシアの再選挙次第と見られていますが、その 結果がどうであれ、債務問題では、変わるものではない。(注)こ の原稿は6月17日以前に書いたものです。「ギリシアの債務は、返済しないのではなく、どの政党が政権につ いても返済と利払いができない。」からです。
 
 ●債務問題は、政府の意思には、かかわりません。返済できる資金がないことが問題です。どの政党でも返済と利払いはしなければな らない。しかし返せないものはどうやっても返せない。これが真実 です。(注)ユーロでは、真実を塗り固める先延ばしの策が多い。社債が発行できず、銀行融資も受けられず、倒産する企業を想定す ればわかるでしょう。 売上が上がれば返済できると言う。しかし仕入と賃金の支払いにも不足するようになると、売上は上がりません。債務カットしか、方 法はなくなります。
 
【ギリシアのユーロ離脱】
 
ユーロ離脱は、その後のドラクマの下落によって、ギリシアの商品価格、観光価格、賃金が、おそらく1/3(推計)に向かい切り下が ることです。 これによってユーロ・米国・日本から見れば1/3に安くなった観光価格によって、暴動の恐れのため激減しているギリシア観光は、増 えるでしょう。 例えが悪いと叱られますが、沖縄が別の通貨で観光が今の10万円付近ではなく、3万円に下がれば、沖縄に行く人が急に増えるでしょ う。
 
沖縄製品も1/3の価格に下がると、本土にもってくれば飛ぶよ うに売れます。沖縄の住宅も1/3に下がるので、3000万円のものが1000万円に下が り、本土からの投資が増えます。パナソニックやソニーも、工場投 資をします。ドラクマに回帰し通貨価値が1/3になると、ギリシア商品、不動産、 労働に、このような「競争力」の回復が起こります。
 
【債務はデフォルトする】
 
ただし、現在のギリシアのユーロ建ての債務(約80兆円とGDPの2 倍)は、1/3に安くなったドラクマにとって3倍の重みになるので、 返済と利払いはますます無理になります。以上から、ギリシアのユーロ離脱とは、欧州の銀行が、対ギリシア への債権をカットせねばならないことを意味するのです。ドイツ国 民は、金融資産のうち、40兆円(50%)くらいは「実質的に」失うことになるでしょう。
 
実質的にということの意味は、ECBのユーロ増刷分を、損失を蒙っ たドイツの金融機関に、低い金利で与えねばならないからです。(注)日本のバブル崩壊の後、政府・日銀は、ゼロ金利策をとりま した。これは預金者がもつ800兆円の預金の金利が、ほぼゼロに下 がったということです。損失を蒙っていた銀行は、預金金利の支払いがないという特典を受けています。
 
 2%が普通の預金金利とすれば、1998年のゼロ金利以降の14年間で、 [800兆円×2%×14年=224兆円]の所得移転分が、預金者から銀行に与えられたことになります。日本の銀行は14年間のゼロ金利、 つまり世帯が受け取るべき金利所得の移転の特典で、回復したので す。
 
ゼロ金利で損をしたのは、預金者(特に純預金をもつ50歳以上の世帯)であり、国民です。銀行が、不良債権の特別損失を引いた申告 所得(税務上の利益)で、プラスを出して納税するようになったの は、やっと2012年からです。ドイツ国民が、ギリシアのユーロ離脱で蒙る金融資産の損は、以上 のような構造からのものです。
 
 ▼スペインのユーロ離脱
 
GREXIT(グレクジット:ギリシアのユーロ離脱)は、将来の可能性ではない。近々の、現実になりつつあります。 もちろん、EU(欧州経済連合)は、ギリシアの統一通貨からの離脱 は、債務超過国のスペインやイタリアにまで波及するので、ギリシアの離脱は、なんとしても避けたいという姿勢を続け、マネーを貸 し続けます。 EU(欧州経済連合)も、ギリシアだけだったら、「ユーロ離脱」と いう結論を出したはずです。40兆円程度の債務カットなら、EUにとって、堪えられる金額だからです。
 
【問題】
 
●問題は、ギリシアに続くスペインです。本稿で数値分析したよう に、スペインが、対外債務188兆円に対し、自力で利払いし返済できる可能性はない。その188兆円を含む、国内の総債務400兆円も同 じです。 結果は、いずれデフォルトするということです。というより、現在 はすでに、ECB(欧州中央銀行)から、マドリッドの中央銀行への追い貸しがないと、金利も払えない。
 
 「事実上、デフォルト」しています。ECBの仕組みは、加盟17ヵ国 の中央銀行支店に、本店(フランクフルト)からマネーを振り込むものです。各国の支店は、ユーロの印刷はできません。 スペインの年間GDPは、債務の1/4の100兆円くらいしかありません。 しかも今後、当面、毎年数%ずつ減少する見込みです。 2012年には、スペインが自国の国債を発行しても、買い手がない。 国債が発行できないということは、政府にもお金がないということ です。これが、国債金利の上昇が意味することです。
 
こうした状況であってもスペイン債の金利上昇が7%程度で止まっ ているのは、スペイン政府の新規国債の発行がないからです。その 分、ECBが貸付をし、スペイン債を買っています。(注)欧州では、これどころか、銀行間の短期資金の融通が、スト ップしています。ECB本店(フランクフルト)が一手に引き受け、 不足資金を供給しています。
 
【時間とともに増えるのが負債】
 
こうした債務問題は、時間が経てば、借金が軽くなって解決する ものではありません。時間とともに、支払うべき金利が増えます。払えない金利分は、新たに借りることしかない。債務は、毎月膨ら んで行きます。つまり返済ができない債務危機は、毎月、深まるの です。 高い金利のサラ金に利払と返済をしないと、金利が金利を生んで、負債額が、毎月、転がる雪だるまのように増えるのと、国家の債務 も同じです。時間が経てば経つほど、利払いと返済が、一層不可能 になってゆくのが借金です。
 
結論を言えば、ギリシアのユーロ離脱があると、その直後には、ス ペインもユーロを離脱せざるを得なくなります。その結果は、欧州 の銀行にとっては、おそらく200兆円規模(スペインのGDPの2倍)の債務カット、つまり損失です。イタリアの債務(総額400兆円) のデフォルトが加われば、ユーロの全面崩壊になります。
 
 ■6.ユーロ共同債の発行という方法はない
 
 EU(欧州経済連合)では、「ユーロ共同債」の発行も俎上に上がっ ては、ドイツの反対で、消えています。ユーロ共同債の目的は、そ れを作って、政府が資金をもつ中国と、500兆円を超える対外資産が巨大な日本に売ることです。つまり、中国と日本のマネーをユー ロに集めることです。 共同債は、資金難の企業と、財務が健全な企業が合併し、共同で社債を発行し、それを売り、倒産寸前の企業に必要な資金を与えるこ とです。(注)債務の返済と利払いができないことが倒産です。
 
共同債ではPIIGS債に連帯保証を負うことになるドイツが、ギリシア、スペイン、そしてイタリアの債務を肩代わりすることと同じで す。 ドイツは、ここまで行うでしょうか。メルケル首相が合意を迫られ ても、国民の世論の意をうけて動くドイツ議会は、拒否するでしょう。つまり、共同債の発行はできない。
 
 共同債の発行で、ドイツがギリシア、スペイン、そしてイタリアの 債務(総額では400兆円)を肩代わりすれば、ユーロは守れるでしょう。 しかしその代償で、ドイツは、国民の金融資産400兆円を失います。 これに対し、国民が黙っていることは、絶対にない。政府に不信任 を突きつけるでしょう。ということは、この政策は採れないということです。
 
 ■7.じゃ、どうなるか
 
共同債の発行がドイツの反対でできないとなると、 残される方法は、
(1)ギリシアとスペインのユーロ離脱と、
(2)続くイタリアに対しては、ECBによるユーロの増刷です。
 
ギリシアとスペインのユーロ離脱は、両国の対外債務200兆円規模 が、デフォルトし、英国を含む欧州の銀行の損失、米銀の損失になることです。欧州の全銀行の自己資本は、100兆円程度しかありま せん。 ここに200兆円の損失が生じると、欧州と米国の銀行は債務超過に なり、資産・負債の清算をしなければならなくなります。これは、ユーロと世界に、リーマン・ショックの2倍の信用恐慌を生みます。 これを避けるためは、ECBが、不足する200兆円の資本を、印刷マ ネーで拠出すること、つまり国有化になるでしょう。ちょうど東電のようなものです。ユーロは、60円水準に暴落することになる。
 
▼最後の貸し手BIS
 
実態では、BIS(国際決済銀行)がその資本を出すこと、つまり、欧州のほぼ全銀行の、BISによる買収になるかも知れません。 これは、BISがECBを通じて、一時国有化された長期信用銀行を買収 したリップルウッドと外銀のような「ハゲタカ・ファンド」になることです。 リップルウッドは、この長銀に、日本政府が不足していた7兆9000 億円の公的資金(資本)を投入したあと、7兆円のお土産(みや げ)をもらって、買収したのです(2000年)。長銀は、現在は新生銀行になっています。リップルウッドは、株の再上場の利益を得て います。
 
長銀の買収に似たプロセスをとって、最後に笑うのは、世界の最後 の貸し手、つまり「各国中央銀行の上の中央銀行」であると自称する私的な資本のBISでしょう。BISは、保有する金を、傘下の中央銀 行に貸し付けています。 最近、ユーロ17ヵ国を、米国より大きなお得意様とする中国の輸出 BISの資本は、前号(有料版598号)で述べたように、その資本では、 米国の民間3銀行が支配しています。(JPモルガン、ファースト・ ナショナル・バンク・オブNY、ファースト・ナショナル・バンク・オブ・シカゴ・・・この三行の資本は・・・として首魁を遡れま す)
 
 資本家の3行にとって、表面では損をし、最終的に儲ける一世一代 の勝負が、ユーロの債務問題だったようにも思えます。本稿は、金融市場の認識を、時間軸では数歩進めて、書いています。 3年という、悠長な期間ではない。1年6ヶ月でしょう。金融市場の 認識が早ければ、2012年内でしょう。銀行の決算に合わせ、四半期(3月、6月、9月、12月)に、事件が 起こりながら・・・
 
【後記:ユーロ崩壊と日本の輸出】
 
日本にとっては、米国住宅ローンのデフォルトが原因だったリーマン・ショック(08年9月〜)の、約2倍の規模の、金融・経済的なシ ョックが襲うということです。 が急減しています。その中国への輸出が、対米より多いのが日本です。
 
 2011年では、日本の対中輸出は13兆円、対米は10兆円です。対中輸 出品の主なものは、中国の内需用ではなく、中国で組み立て欧米に 輸出する三角貿易用です。このため、中国の欧州への輸出の減少は、日本からの中国輸出の減 少を意味します。中国にある日本の工場から欧州に輸出しても、国 別になるGDP計算では、中国の輸出として勘定されています。
 
 
前FRB議長のグリーンスパンが書いた『ゴールドと経済的自由: GOLD and ECONOMIC FREEDOM』を翻訳し、解釈しようかと思っています。欧州中央銀行やFRB、そして日銀が、マネーを大量印刷する ことの意味は、どういったものかを考えるためです。
 
 私的な資本の中央銀行(BISと米国FRBは、政府ではなく私的資本です)による紙幣印刷で、狙われることが分かるからです。本人がド ルを印刷する側に立ったとき、グリーンスパンは、自分が書いた過 去のマネーへの論考をどう考えていたのか?金と交換できない紙幣を使うことは、経済的な自由でなく、政府・ 中央銀行に、その価値をコントロールされることだと述べているの です。


(私のコメント)

ヨーロッパの金融危機が長引いていますが、追い貸しを続けていればいつまでも先送りする事ができます。その代わりにPIIGS諸国債の債務残高は膨らんで行きます。ギリシャやスペインはもはやデフォルト状態なのですが、ECBが追い貸しを続けているので何とか破局は避けられています。ドイツはユーロ共同債に断固反対を貫いていますが、ドイツが引き受ければギリシャやスペインの借金を肩代わりする事になるからです。
 
ギリシャだけなら40兆円程度なのでユーロ離脱しても何とか処理ができるでしょうが、スペインやイタリアまで波及して行くからそれもできない。ドイツがみんな面倒を見てくれればいいのですが400兆円規模になればドイツ経済がまいってしまう。日本のバブル崩壊で失った1500兆円や日本政府の国債残高1000兆に比べればたいした金額ではないのですが、ドイツにとっては耐えられない金額になる。
 
ギリシャやスペインの輸出商品と言ってもぴんと来ないように、ギリシャやスペインにはもはや返済能力がないと見るべきなのでしょう。混乱をさせない為に追い貸しをして先送りにしているだけです。日本のバブル崩壊でも4,5年も経てば景気が回復して過剰債務も解消できると見ていましたが、結局はダメな金融機関は潰すと言う方針に転換して日本経済はさらに悪化してしまった。
 
日本の金融機関は政府日銀のゼロ金利政策で金融機関に利益供与して不良債権処理をさせてきましたが、そのような方法は時間がかかり、吉田氏は、「2%が普通の預金金利とすれば、1998年のゼロ金利以降の14年間で、[800兆円×2%×14年=224兆円]の所得移転分が、預金者から銀行に与えられたことになります。日本の銀行は14年間のゼロ金利、つまり世帯が受け取るべき金利所得の移転の特典で、回復したのです。」というように、預金者から銀行に200兆円以上もの利益が転嫁している。
 
日本の金融問題は、債権者も債務者も日本国内であり、1000兆円の国債もほとんどが国内で消化されている。しかしユーロ諸国は国外から借金をしておりそれが返せないから問題になっているる。自国通貨建てなら中央銀行が紙幣を印刷して返そうと思えばできますが、為替相場が暴落する。アメリカは例外であり、国外から大量の借金を抱えながらも大量のドル紙幣を印刷して金融危機を乗り越えてきている。
 
しかしユーロ諸国は、中央銀行が勝手にユーロを印刷できないから世界中から資金を借りてきて追い貸しをしている。国内にこれといった産業が無いギリシャやスペインが借金ができたのはユーロのおかげであり、不動産ブームで建設ラッシュが続いてきたからだ。ギリシャやスペインは別荘地としての開発ラッシュで好景気で沸いていた。スペインでは1億円の豪邸などが売りに出されていた。
 
日本のバブルも多くがリゾート開発ブームで作り出されたものですが、バブルが崩壊した後はリゾート構想は破綻して廃墟になってしまっている。ギリシャもスペインもイタリアも観光=リゾート開発で経済発展しましたが、ユーロ債発行ができるようになり海外に売ってリゾートマンションブームが起きた。東欧などからも建設労働者がやってきて、さらにバブルは拡大した。
 
ならば日本のように公共投資をして景気を下支えすればいいのでしょうが、産業基盤が脆弱だから内需拡大による景気拡大が出来ない。観光産業しかないのに観光客が増えなければ意味が無いからだ。だから出来rことは緊縮財政で財政赤字を減らす事であり、海外からの産業誘致でも出来ればいいのでしょうが、ユーロがかえって産業誘致を邪魔している。
 
ギリシャやスペインはサラ金経済にはまってしまって借金の残高は増えて行く。ドイツが全部借金の返済を引き受けてくれればいいのでしょうが、ドイツ人はそこまでお人好しではない。同じヨーロッパ人なのにスペイン人やギリシャ人はドイツ人のような勤勉さを要求するのは無理なのだろう。言葉も違えば文化水準も違う。つまり最初からヨーロッパを一つにまとめる事が無理だったのだろう。
 
来るべき世界的金融大恐慌が来れば、金融の流れがストップして世界貿易もストップ状態になるだろう。最終的には超大金持ちの国際金融財閥が投売りに出された企業や資産を買い占めて行く。日本には1500兆円の金融資産や企業が持つ内部留保が山のように溜まっている。ヨーロッパの金融恐慌はアメリカにも当然飛び火するから欧米の企業を日本が買い占めて行くようになるのではないだろうか? 
 




日本のように「温暖化が怖いから原子力」(数年前)、「原発事故があったから
太陽光」(2011年)などとネコの目のように変わっていては国の力は伸びません


2012年6月29日 金曜日

だまされるエネルギー5 素人参加のエネルギー基本政策の可否 6月28日 武田邦彦(中部大学)

何でもアメリカに学ぶのは問題ですが、どう見てもアメリカの方が国益を考え、戦略もシッカリしている場合もあり、それを学ぶのは日本にとって良いことと思います。

その時に「アメリカがこうしているから日本も」という短絡的な事ではなく、日本的な特徴を活かしてアメリカの言動を参考にするのが大切と思います。

この図はアメリカのエネルギー計画ですが、基本的に化石燃料(既存の石油・石炭・天然ガス)でまかなうようにできていて、原子力、まして自然エネルギーなどは脇役です。アメリカがなぜこのような計画なのか日本人も考える必要があるでしょう。

つまり、アメリカではDOE(エネルギー省)が100年後、30年後のエネルギー計画を立て、それに基づいて政策が決定されます。エネルギーというのはかなり難しいので、専門家がよく考えて議論をして、それが骨子にならないとなかなか成功しません。日本のように「温暖化が怖いから原子力」(数年前)、「原発事故があったから太陽光」(2011年)などとネコの目のように変わっていては国の力は伸びません。

また、一般の人がエネルギーを考えるのは良いことなのですが、そのときは第一にマスメディアが正しく伝えること、第二に一般の人も国際情勢、資源状態をよく調べて議論することが大切です。このブログで苦言を呈したように、女性の指導者のように「わたし、何も知らないけれどよい子になりたいから自然エネルギー」という論理では国を滅ぼすことになります。

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でも、そのための前提がありますが、それは国の方で議論するときに専門家が「御用学者」でないことが必要です。でも、私がその生き証人であるように、現在の日本では「御用学者でないと国の政策を議論できない」という制約があります。

まず第一に日常的な研究費を獲得するためには、国かもしくは国に直結している学術振興会などに申請しなければならず、「国の政策に反する研究提案」が認められる可能性は低い。つまり、「研究費を多く獲得し、研究成果をあげている学者は基本的に御用学者」という体制ができあがっている。

第二に、たとえ国の委員に任命されていても、批判的なことを発言すると呼ばれない。辞令を首相からもらっても役人が出席を決めているからだ。

だから、御用学者が「お金をもらうため」にエネルギーを議論するから、もちろん「化石燃料は枯渇する。CO2で温暖化する」という前提だから学問的な議論は不可能であることがわかる.従って日本では「国のエネルギー政策を高い学問的レベルで議論して決める」ということができない。

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このように考えると、現在の日本でもっとも望ましいエネルギー政策は「民間に任せて補助金を出さない」ことにつきる。なにしろ東電は巨大なお金を持っていた。現実的には経産省も東電の部下だったことからわかるように、エネルギーの転換をすることは容易だ。

「エネルギーは国が決め無ければならない」というのは幻想で、現在のように東電、トヨタ自動車、新日鉄のような巨大会社が存在するので、民間がエネルギーを選択すれば赤字になりたくないので、自然に最も効率的なエネルギーが決まる。

電力費の0.20%の研究費で運営していた電力中央研究所が太陽光発電を開発していなかったのは「意味が無いから」である。



福島原発事故の回顧・・なぜ事故が起こったか(1)安全設計 6月26日 武田邦彦(中部大学)

福島第一の原発事故の原因調査が行われているが、マスコミで報道される内容から判断すると「工学的ものに対する安全に対する考え」が学問的にかなり低いように感じられる.原発ぐらいの難しい工学的産物については、安全に関する高度な認識が必要だと考えられる。

つまり、事故原因の解明には次のような要因を順序よく検討していかなければならない。
1)もともと安全設計が存在したのか?
2)安全設計は安全を保つのに充分だったか?
3)異変が起こったとき自動的に事故にならない設計はあったのか?
4)施工は安全設計を反映していたか?
5)訓練は設計を実現するものだったか?
6)事故時の行動は設計にもとづいていたか?

すべてがOKでも事故が起こったのなら、安全設計に問題があり、もしそうでないなら人的要因や事故当時の行動が問題になる.たとえば「菅首相とベント」がたびたび新聞などを賑わせるが、これは1)から5)が明らかで、6)の問題であることを言っているが、報道から見るところ、1)から5)を確かめずに議論されていると考えられる。

たとえば、事故当時、「ベントを明けるべきかどうか?」という判断が必要という事になると、「安全設計に問題があった」と言うことになる。電源が切れて冷却が止まり、崩壊熱で原子炉内の温度が上昇し、水がジルコニウムと反応して水素を発生し、ガスによって炉内の圧力が上がった場合で、その圧力を外に逃がしてやる必要が生じる・・・このシナリオは電源が落ちた場合、一直線で進むものである.

だから、ベントには自動弁がついていて人間の判断の余地が入らないはずだからだ。水素圧力があがり、原子炉が内部から爆発する危険を生じた場合、それは大事故になるから放射性物質の放出を覚悟してベントを明けるか、ベントの先に大きな袋がついていて、そこにガスを退避させなければならない。

このぐらいは普通の安全設計に入っていて、多くの化学工場ではラプチャーディスクなどの非常時用の機器が備えられているし、そこから毒ガスが出る場合は、出る先に処理設備を持っているのが普通である.

つまり、もし今回の事件の「原因」がベントのタイミングであるとすると、それは「ベントのタイミングを間違った」ことが事故原因ではなく、「ベントのタイミングを人間が判断しなければならないという間違った安全設計」の問題である.

・・・・・・・・・

この結論がどちらかはきわめて大切で、もし安全設計の問題なら、全国の原発の再開では、設計変更が大切であり、判断ミスなら訓練をやり直すということになるからである.

事故調査は論理的でなければならず、学問的に高度であり、さらに誠実、公開などが必須要件である.実に怪しい??



(私のコメント)

日本の政治構造の問題は、昨日も書いたように官僚が実権を持ちすぎているために政治家や学者は都合がいいように使われてしまう存在になってしまったいる。霞ヶ関は予算と情報を握っているから自由に政治家や学者やマスコミを操る事ができる。だから霞ヶ関は予算の権限と情報の公開はしたがらない。政治家も学者もマスコミも情報と予算が欲しいから官僚の言いなりになる。
 
憲法上では政治家や内閣が一番権限を握っている制度なのですが、幾ら法律上の権限を強めても政治家がバカだと権限を行使できず、官僚任せになってしまう。霞ヶ関への人事権も内閣や官邸が持っているはずなのですが、実際には事務次官が人事権を行使している。だから官僚一人ひとりが事務次官のほうを見て大臣の存在はお飾りになってしまう。
 
学者にしても、武田教授が書いているように学者を御用学者にしてしまうのは、予算と情報の便宜を図れば簡単に御用学者にしてしまうことができる。霞ヶ関の意向に逆らえば予算をカットしたり審議会への出席も出来なくなる。そうなると情報も入らなくなるから学者も弱い。マスコミも記者クラブを通じて情報を統制して記事を書かせている。大手新聞には官房機密費から情報収集費という名目で金が渡されているらしい。
 
だから霞ヶ関は、政治家に向かってもっと増税しろと命令するようになるのは当然の成り行きですが、それに異議を唱える政治家が小沢一郎一派だけと言うのはなんとも情けないことだ。民間会社に例えれば組合が強くなりすぎて組合の委員長が社長に向かって「ああしろ」「こうしろ」と命令しているようなものだ。だから豪華な公務員宿舎が続々と作られて給与も増額されて会社(政府)は赤字経営が続いている。
 
会社が赤字経営ならリストラして無駄な出費は抑えなければなりませんが、天下り先の特殊法人は増える一方だし、給与もボーナスも減額される事は少ない。もっと国民から税金を取り立てろという霞ヶ関はシロアリであり日本国を根本から腐らせる。国民はマスコミ報道でデタラメをテレビのワイドショーなどで吹き込まれてしまって、御用学者が増税を正当化している。
 
霞ヶ関官僚が優秀なら、福島第一原発のような大事故が起きるはずがないのですが、原子力安全保安院は安全対策を電力会社の都合を優先して御座なりにしてしまった。武田教授が事故の原因究明について6つの項目を挙げていますが、(1)から(6)まで問題があったから最悪の事故にまで行ってしまった。原子力安全保安院も原子力安全委員会も水素爆発の危険性を認識していなかったのは明らかであり、専門家としての能力が疑われる。
 
原子力発電所は、一旦大事故が起きれば取り返しの付かない大災害になるから安全対策は学者が中心になって検討されるべきなのですが、政府の方針に逆らうような発言をすれば直ぐに検討委員会から外されてしまう。政治家にしても官僚にしても素人だから専門分野の口出しすべきではないのですが、「国策民営」と言う事で電力会社が金をばら撒いて安全対策が御座なりになってしまった。
 
国のエネルギー戦略にしても、日本のエネルギー戦略は脱CO2として原子力が54%も占める計画を立てていましたが、福一の大災害後は自然エネルギーだの太陽光だのと言い始める。しかし火力発電でも効率化が進んできてCO2の発生は少なくできる。原子力や自然エネルギーは補助的な割合に過ぎず、天然ガスや石炭火力発電の割合は大きくなる方向にある。原子力発電はまだ研究段階であり100%安全な原発ができるまで商業化されるべきではなかった。
 
武田教授が言うように、最終的には国民の理解を深めてエネルギー政策が進められなければなりませんが、電力会社が金をばら撒いて原子力発電に邁進した。火力発電では燃料費にコストがかかるから原子力にしたがる。電力会社の発表では原子力が5円そこそこなのに火力が12円と言うのはおかしい。そこには原子力発電所の解体費用や災害時の補償料などは含まれていない数字なのだろう。福一では補償費用だけで東京電力が吹き飛ぶほどの費用がかかるのに5円とはおかしい。
 
結局は電力会社や原子力安全保安院が、十分な情報を公開しないから政治家も国民も原子力が安全なのか安いのかも判断できない。私自身も原子力発電に関しては素人なのですが、停電しただけでメルトダウンする事だけは分かった。極めて軽水炉型の原発は危険であり、次世代型の安全な原子炉を作るべきなのだ。高温ガス炉では自然停止が確認されて、使用済み核燃料も処理がしやすくなる。
 
もともと原子力発電は国策的に決められたもので、アメリカ製の原子炉と燃料棒を売りつけるために行なわれたものだろう。アメリカはスリーマイル事故以降は原子炉の製造はなくなりましたが、日本では続々と作られ続けた。スリーマイルの事故を十分に安全対策に生かすべきだったのですが、水素爆発の事など知らなかった事は原発業界の怠慢だろう。韓国の原子炉も小さな事故が続発していますが、軽水炉型の原子炉は危険だ。
 
もちろん安全対策もされてきましたがそれだけコストもかかるようになり、原発の発電コストは上がる一方だろう。システム的にもし原発が暴走し始めたらバッテリー電源で安全装置が自動的に働くようになり、最悪の場合でもベントしてフィルターで外部に漏れないようにしなければならない。大飯原発ではベント装置も3年後になるようですが、日本国中の原発にベントとフィルターをつけたら相当な金額になる。もっともこれは福島原発が事故を起こす前にやっておくべき事だった。
 




増税官僚は、自分達の思い通りになる野田・谷垣のゴールデンコンビのいる
うちに増税をやらせた。次の総選挙で増税法案に賛成した議員を落選させよう!


2012年6月28日 木曜日

2012年06月26日、衆議院本会議にて渡辺喜美代表が行った消費増税に対する反対討論の原稿全文です。

みんなの党代表渡辺喜美です。増税法案に大反対の立場から討論いたします。
議場をみわたすと、約8割以上が増税翼賛議員になろうという、おぞましい光景です。
1930年代の準戦時体制下で政党内閣制は崩壊しました。
選挙の洗礼を受けない官僚内閣制が完成し、後に大政翼賛体制が確立、官僚ファシズムが横行しました。正に、今、国会が増税官僚のシナリオに乗って、日本政治史の一大汚点を作ろうとしています。

民主党は選挙で国民に約束したことは守らない。政権交代後3人目の総理大臣になったら、官僚の腹話術でしゃべる人形と化し、マニフェストに書いてないことに命を賭ける。今や、第2自民党内閣であり、選挙の洗礼を受けていない増税官僚内閣、国民に対する嘘つき内閣と言えるでしょう。

国会は、官僚の決めた増税追認機関に成ろうとしています。増税官僚は、自分達の思い通りになる野田総理・谷垣総裁のゴールデンコンビのいるうちに増税をやらせようと画作した。正に「千載一遇のチャンス」。そして、民自公の3党談合ですべてが決まるようになった。

もともと、社会保障・税の一体改革とは、社会保障の薄い皮で増税のアンコをくるんだ薄皮まんじゅうでした。でも、野党自民党を使った官僚の腹話術で、最低保障年金制度、後期高齢者医療制度の廃止、給付付き税額控除の導入、歳入庁創設が全て事実上の撤回。増税のアンコしか残っておりません。

欧州金融危機のさ中の消費税増税決定は、1997年アジア通貨危機と日本の金融危機が重なった時と類似します。消費増税など9兆円の負担増に加え、国会では財政構造改革法という目先の赤字国債を減らす法案を通しました。結果として、同法は、金融パニックとデフレ突入で翌年には御破算になったんです。

増税の前にやるべきことがあるだろう!まず、震災復興と原発事故対応です。そして、みんなの党は、デフレ脱却で名目4%成長を達成する、議員・公務員が身を削り、国のヘソクリ吐き出しと天下り根絶を訴えます。社会保障制度は所得の再分配です。逆進性の高い消費税を使うべきではありません。歳入庁を作って所得税の体系の中で再分配をやるのが王道です。みんなの党は結党以来、消費税は全額地方の財源にすべきと言ってきました。官僚統制・中央集権体制を打破するにはこれが一番手っ取り早い方法だからです。

野田総理が政権交代前に言っていたシロアリ退治はどうしたのか。公務員の身分付き天下りである現役出向は全面解禁で、天下りシロアリ城は益々強化された。特別会計のヘソクリは相変わらず、シロアリのエサになっている。嘘つき増税をやっても平気なのですか。

民主党・自民党の心ある人達に申し上げます。

「派閥の前に党がある。党の前に国家・国民がある」。

国会議員は全国民の代表です。誰の代理人でもありません。自らの信念に従って、行動し、国民の負託に答える政治的義務を負っている。これは、政治道義上の至上命令、即ち「義命」であります。国民に約束もしていない増税法案に賛成しようという民主党の皆さん、
「あなた方は、国会議員として恥ずかしくないのですか!」

今からでも遅くはない。党議拘束などはね返し、自らの信ずるところに従って投票して下さい!私自身の経験からも言えることですが、党議に反し、離党覚悟で信念ある行動をした議員を国民はよく見ています。国民も天も決して見捨てることはありません。

国民の皆さん、決して政治を諦めないでください。民自公の増税翼賛会に対し、みんなの党がちゃぶ台返しを用意します。政界再編をやりましょう。野田内閣は国民に対するウソつき、ウソつき、ウソつき内閣。ダメ出し権を行使しましょう。次の総選挙で増税法案に賛成した議員に必ず鉄槌を食らわしましょう!以上、私の反対討論を終わります。



消費税増税法案衆議院議員賛成者リスト

議員名 会派 選挙区 態度
赤松 広隆 民主 愛知5 賛成
阿久津 幸彦 民主 東京24 賛成
安住 淳 民主 宮城5 賛成
阿知波 吉信 民主 岐阜5 賛成
網屋 信介 民主 (比)九州 賛成
荒井 聰 民主 北海道3 賛成
五十嵐 文彦 民主 埼玉9 賛成
池田 元久 民主 神奈川6 賛成
石井 登志郎 民主 兵庫7 賛成
石毛 えい子 民主 (比)東京都 賛成
石田 勝之 民主 埼玉2 賛成
石津 政雄 民主 茨城2 賛成
泉 健太 民主 京都3 賛成
磯谷 香代子 民主 (比)東海 賛成
市村 浩一郎 民主 兵庫6 賛成
井戸 まさえ 民主 兵庫1 賛成
糸川 正晃 民主 (比)北陸信越 賛成
稲富 修二 民主 福岡2 賛成
稲見 哲男 民主 大阪5 賛成
今井 雅人 民主 (比)東海 賛成
打越 あかし 民主 (比)九州 賛成
生方 幸夫 民主 千葉6 賛成
枝野 幸男 民主 埼玉5 賛成
江端 貴子 民主 東京10 賛成
大泉 ひろこ 民主 茨城6 賛成
大串 博志 民主 佐賀2 賛成
逢坂 誠二 民主 北海道8 賛成
大島 敦 民主 埼玉6 賛成
大谷 信盛 民主 大阪9 賛成
大西 健介 民主 愛知13 賛成
大西 孝典 民主 (比)近畿 賛成
大畠 章宏 民主 茨城5 賛成
岡田 克也 民主 三重3 賛成
岡田 康裕 民主 兵庫10 賛成
緒方 林太郎 民主 福岡9 賛成
岡本 充功 民主 愛知9 賛成
小川 淳也 民主 香川1 賛成
奥田 建 民主 石川1 賛成
奥野 総一郎 民主 千葉9 賛成
奥村 展三 民主 滋賀4 賛成
小野塚 勝俊 民主 埼玉8 賛成
小原 舞 民主 (比)近畿 賛成
海江田 万里 民主 東京1 賛成
柿沼 正明 民主 群馬3 賛成
勝又 恒一郎 民主 (比)南関東 賛成
加藤 公一 民主 東京20 賛成
金森 正 民主 (比)東海 賛成
鹿野 道彦 民主 山形1 賛成
神山 洋介 民主 神奈川17 賛成
川口 浩 民主 (比)北関東 賛成
川口 博 民主 秋田2 賛成
川越 孝洋 民主 (比)九州 賛成
川端 達夫 民主 滋賀1 賛成
川村 秀三郎 民主 宮崎1 賛成
菅 直人 民主 東京18 賛成
城井 崇 民主 福岡10 賛成
菊田 真紀子 民主 新潟4 賛成
岸本 周平 民主 和歌山1 賛成
北神 圭朗 民主 京都4 賛成
吉良 州司 民主 大分1 賛成
櫛渕 万里 民主 東京23 賛成
楠田 大蔵 民主 福岡5 賛成
沓掛 哲男 民主 (比)北陸信越 賛成
工藤 仁美 民主 (比)北海道 賛成
黒岩 宇洋 民主 新潟3 賛成
桑原 功 民主 (比)北関東 賛成
玄葉 光一郎 民主 福島3 賛成
郡 和子 民主 宮城1 賛成
古賀 一成 民主 (比)九州 賛成
小平 忠正 民主 北海道10 賛成
後藤 斎 民主 山梨3 賛成
後藤 祐一 民主 神奈川16 賛成
小宮山 洋子 民主 東京6 賛成
小室 寿明 民主 (比)中国 賛成
小山 展弘 民主 静岡3 賛成
近藤 和也 民主 石川3 賛成
近藤 昭一 民主 愛知3 賛成
近藤 洋介 民主 山形2 賛成
斉木 武志 民主 (比)東海 賛成
斉藤 進 民主 静岡8 賛成
齋藤 勁 民主 (比)南関東 賛成
坂口 岳洋 民主 山梨2 賛成
阪口 直人 民主 和歌山2 賛成
佐々木 隆博 民主 北海道6 賛成
笹木 竜三 民主 (比)北陸信越 賛成
柴橋 正直 民主 岐阜1 賛成
下条 みつ 民主 長野2 賛成
城島 光力 民主 神奈川10 賛成
白石 洋一 民主 愛媛3 賛成
神風 英男 民主 埼玉4 賛成
末松 義規 民主 東京19 賛成
杉本 かずみ 民主 愛知10 賛成
首藤 信彦 民主 神奈川7 賛成
仙谷 由人 民主 徳島1 賛成
園田 康博 民主 岐阜3 賛成
高井 崇志 民主 (比)中国 賛成
高井 美穂 民主 徳島2 賛成
高木 義明 民主 長崎1 賛成
高野 守 民主 (比)北関東 賛成
高橋 昭一 民主 兵庫4 賛成
高橋 英行 民主 (比)四国 賛成
高邑 勉 民主 (比)中国 賛成
高山 智司 民主 埼玉15 賛成
滝 実 民主 奈良2 賛成
竹田 光明 民主 (比)東京都 賛成
武正 公一 民主 埼玉1 賛成
田島 一成 民主 滋賀2 賛成
田嶋 要 民主 千葉1 賛成
田中けいしゅう 民主 神奈川5 賛成
田中 眞紀子 民主 新潟5 賛成
田中 美絵子 民主 (比)北陸信越 賛成
田名部 匡代 民主 (比)東北 賛成
玉木 朝子 民主 (比)北関東 賛成
玉木 雄一郎 民主 香川2 賛成
田村 謙治 民主 静岡4 賛成
樽床 伸二 民主 大阪12 賛成
津川 祥吾 民主 静岡2 賛成
津島 恭一 民主 (比)東北 賛成
辻元 清美 民主 大阪10 賛成
筒井 信隆 民主 新潟6 賛成
津村 啓介 民主 岡山2 賛成
手塚 仁雄 民主 東京5 賛成
寺田 学 民主 秋田1 賛成
道休 誠一郎 民主 (比)九州 賛成
富岡 芳忠 民主 (比)北関東 賛成
中井 洽 民主 三重1 賛成
永江 孝子 民主 (比)四国 賛成
長尾 敬 民主 大阪14 賛成
中川 正春 民主 三重2 賛成
長島 昭久 民主 東京21 賛成
長島 一由 民主 神奈川4 賛成
中塚 一宏 民主 神奈川12 賛成
長妻 昭 民主 東京7 賛成
中根 康浩 民主 愛知12 賛成
中野 寛成 民主 大阪8 賛成
中野 譲 民主 埼玉14 賛成
仲野 博子 民主 (比)北海道 賛成
中林 美恵子 民主 神奈川1 賛成
中屋 大介 民主 (比)九州 賛成
長安 豊 民主 大阪19 賛成
中山 義活 民主 東京2 賛成
仁木 博文 民主 (比)四国 賛成
西村 智奈美 民主 新潟1 賛成
野木 実 民主 (比)北関東 賛成
野田 国義 民主 (比)九州 賛成
野田 佳彦 民主 千葉4 賛成
橋本 博明 民主 広島3 賛成
鉢呂 吉雄 民主 北海道4 賛成
花咲 宏基 民主 (比)中国 賛成
浜本 宏 民主 (比)近畿 賛成
早川 久美子 民主 (比)東京都 賛成
伴野 豊 民主 愛知8 賛成
樋口 俊一 民主 (比)近畿 賛成
平岡 秀夫 民主 山口2 賛成
平野 博文 民主 大阪11 賛成
藤井 裕久 民主 (比)南関東 賛成
藤田 一枝 民主 福岡3 賛成
藤田 大助 民主 (比)東海 賛成
藤田 憲彦 民主 東京4 賛成
藤村 修 民主 大阪7 賛成
古川 元久 民主 愛知2 賛成
古本 伸一郎 民主 愛知11 賛成
細川 律夫 民主 埼玉3 賛成
細野 豪志 民主 静岡5 賛成
本多 平直 民主 埼玉12 賛成
前原 誠司 民主 京都2 賛成
牧野 聖修 民主 静岡1 賛成
松岡 広隆 民主 (比)近畿 賛成
松崎 公昭 民主 千葉8 賛成
松原 仁 民主 東京3 賛成
松宮 勲 民主 (比)北陸信越 賛成
松本 大輔 民主 広島2 賛成
松本 剛明 民主 兵庫11 賛成
松本 龍 民主 福岡1 賛成
馬淵 澄夫 民主 奈良1 賛成
三日月 大造 民主 滋賀3 賛成
三谷 光男 民主 広島5 賛成
三井 辨雄 民主 北海道2 賛成
皆吉 稲生 民主 (比)九州 賛成
三村 和也 民主 (比)南関東 賛成
宮島 大典 民主 長崎4 賛成
向山 好一 民主 兵庫2 賛成
村越 祐民 民主 千葉5 賛成
室井 秀子 民主 (比)近畿 賛成
本村 賢太郎 民主 神奈川14 賛成
森岡 洋一郎 民主 埼玉13 賛成
森本 和義 民主 愛知15 賛成
森本 哲生 民主 三重4 賛成
森山 浩行 民主 大阪16 賛成
矢崎 公二 民主 長野4 賛成
谷田川 元 民主 千葉10 賛成
山尾 志桜里 民主 愛知7 賛成
山口 和之 民主 (比)東北 賛成
山口 壯 民主 兵庫12 賛成
山崎 誠 民主 (比)南関東 賛成
山崎 摩耶 民主 (比)北海道 賛成
山田 良司 民主 (比)東海 賛成
山井 和則 民主 京都6 賛成
山花 郁夫 民主 東京22 賛成
山本 剛正 民主 (比)九州 賛成
柚木 道義 民主 岡山4 賛成
湯原 俊二 民主 (比)中国 賛成
横光 克彦 民主 大分3 賛成
吉川 政重 民主 奈良3 賛成
吉田 泉 民主 福島5 賛成
吉田 おさむ 民主 大阪4 賛成
吉田 公一 民主 (比)東京都 賛成
吉田 統彦 民主 (比)東海 賛成
笠 浩史 民主 神奈川9 賛成
若井 康彦 民主 千葉13 賛成
若泉 征三 民主 (比)北陸信越 賛成
鷲尾 英一郎 民主 新潟2 賛成
和嶋 未希 民主 (比)東北 賛成
和田 隆志 民主 広島7 賛成
渡部 恒三 民主 福島4 賛成
渡辺 周 民主 静岡6 賛成
下地 幹郎 国民 沖縄1 賛成
中島 正純 国民 大阪3 賛成
松下 忠洋 国民 鹿児島3 賛成

逢沢 一郎 自民 岡山1 賛成
赤澤 亮正 自民 鳥取2 賛成
秋葉 賢也 自民 (比)東北 賛成
麻生 太郎 自民 福岡8 賛成
安倍 晋三 自民 山口4 賛成
あべ 俊子 自民 (比)中国 賛成
甘利 明 自民 (比)南関東 賛成
石田 真敏 自民 (比)近畿 賛成
石破 茂 自民 鳥取1 賛成
石原 伸晃 自民 東京8 賛成
伊東 良孝 自民 北海道7 賛成
稲田 朋美 自民 福井1 賛成
井上 信治 自民 東京25 賛成
伊吹 文明 自民 (比)近畿 賛成
今津 寛 自民 (比)北海道 賛成
今村 雅弘 自民 (比)九州 賛成
岩屋 毅 自民 (比)九州 賛成
江渡 聡徳 自民 青森2 賛成
江藤 拓 自民 宮崎2 賛成
遠藤 利明 自民 (比)東北 賛成
大島 理森 自民 青森3 賛成
大野 功統 自民 香川3 賛成
小里 泰弘 自民 鹿児島4 賛成
小野寺 五典 自民 宮城6 賛成
小渕 優子 自民 群馬5 賛成
梶山 弘志 自民 茨城4 賛成
加藤 勝信 自民 岡山5 賛成
加藤 紘一 自民 山形3 賛成
金子 一義 自民 岐阜4 賛成
金子 恭之 自民 熊本5 賛成
金田 勝年 自民 (比)東北 賛成
鴨下 一郎 自民 (比)東京都 賛成
河井 克行 自民 (比)中国 賛成
川崎 二郎 自民 (比)東海 賛成
河村 建夫 自民 山口3 賛成
城内 実 自民 静岡7 賛成
岸田 文雄 自民 広島1 賛成
北村 茂男 自民 (比)北陸信越 賛成
北村 誠吾 自民 (比)九州 賛成
木村 太郎 自民 青森4 賛成
小池 百合子 自民 (比)東京都 賛成
小泉 進次郎 自民 神奈川11 賛成
小泉 龍司 自民 埼玉11 賛成
河野 太郎 自民 神奈川15 賛成
高村 正彦 自民 山口1 賛成
古賀 誠 自民 福岡7 賛成
後藤田 正純 自民 徳島3 賛成
近藤 三津枝 自民 (比)近畿 賛成
齋藤 健 自民 (比)南関東 賛成
坂本 哲志 自民 熊本3 賛成
佐田 玄一郎 自民 (比)北関東 賛成
佐藤 勉 自民 (比)北関東 賛成
塩崎 恭久 自民 愛媛1 賛成
塩谷 立 自民 (比)東海 賛成
柴山 昌彦 自民 (比)北関東 賛成
下村 博文 自民 東京11 賛成
新藤 義孝 自民 (比)北関東 賛成
菅 義偉 自民 神奈川2 賛成
菅原 一秀 自民 (比)東京都 賛成
平 将明 自民 (比)東京都 賛成
高市 早苗 自民 (比)近畿 賛成
高木 毅 自民 福井3 賛成
竹下 亘 自民 島根2 賛成
武田 良太 自民 福岡11 賛成
武部 勤 自民 (比)北海道 賛成
竹本 直一 自民 (比)近畿 賛成
橘 慶一郎 自民 富山3 賛成
田中 和徳 自民 (比)南関東 賛成
棚橋 泰文 自民 岐阜2 賛成
谷 公一 自民 (比)近畿 賛成
谷垣 禎一 自民 京都5 賛成
谷川 弥一 自民 (比)九州 賛成
谷畑 孝 自民 (比)近畿 賛成
田野瀬良太郎 自民 奈良4 賛成
田村 憲久 自民 (比)東海 賛成
徳田 毅 自民 鹿児島2 賛成
永岡 桂子 自民 (比)北関東 賛成
長島 忠美 自民 (比)北陸信越 賛成
長勢 甚遠 自民 (比)北陸信越 賛成
中谷 元 自民 高知2 賛成
中村 喜四郎 自民 茨城7 賛成
二階 俊博 自民 和歌山3 賛成
西野 あきら 自民 大阪13 賛成
西村 康稔 自民 兵庫9 賛成
丹羽 秀樹 自民 愛知6 賛成
額賀 福志郎 自民 (比)北関東 賛成
野田 聖子 自民 (比)東海 賛成
野田 毅 自民 (比)九州 賛成
馳 浩 自民 (比)北陸信越 賛成
浜田 靖一 自民 千葉12 賛成
林 幹雄 自民 (比)南関東 賛成
平井 たくや 自民 (比)四国 賛成
平沢 勝栄 自民 東京17 賛成
福井 照 自民 高知1 賛成
福田 康夫 自民 群馬4 賛成
古川 禎久 自民 宮崎3 賛成
古屋 圭司 自民 (比)東海 賛成
細田 博之 自民 島根1 賛成
保利 耕輔 自民 佐賀3 賛成
町村 信孝 自民 北海道5 賛成
松浪 健太 自民 (比)近畿 賛成
松野 博一 自民 (比)南関東 賛成
松本 純 自民 (比)南関東 賛成
三ッ矢 憲生 自民 三重5 賛成
宮腰 光寛 自民 富山2 賛成
村上 誠一郎 自民 愛媛2 賛成
村田 吉隆 自民 (比)中国 賛成
望月 義夫 自民 (比)東海 賛成
茂木 敏充 自民 栃木5 賛成
森 英介 自民 千葉11 賛成
森 喜朗 自民 石川2 賛成
森山 裕 自民 鹿児島5 賛成
柳本 卓治 自民 (比)近畿 賛成
山口 俊一 自民 (比)四国 賛成
山本 公一 自民 愛媛4 賛成
山本 幸三 自民 (比)九州 賛成
山本 拓 自民 福井2 賛成
山本 有二 自民 高知3 賛成
吉野 正芳 自民 (比)東北 賛成
園田 博之 日本 熊本4 賛成
平沼 赳夫 日本 岡山3 賛成
赤松 正雄 公明 (比)近畿 賛成
池坊 保子 公明 (比)近畿 賛成
石井 啓一 公明 (比)北関東 賛成
石田 祝稔 公明 (比)四国 賛成
稲津 久 公明 (比)北海道 賛成
井上 義久 公明 (比)東北 賛成
漆原 良夫 公明 (比)北陸信越 賛成
江田 康幸 公明 (比)九州 賛成
遠藤 乙彦 公明 (比)北関東 賛成
大口 善徳 公明 (比)東海 賛成
斉藤 鉄夫 公明 (比)中国 賛成
坂口 力 公明 (比)東海 賛成
佐藤 茂樹 公明 (比)近畿 賛成
高木 美智代 公明 (比)東京都 賛成
高木 陽介 公明 (比)東京都 賛成
竹内 譲 公明 (比)近畿 賛成
遠山 清彦 公明 (比)九州 賛成
富田 茂之 公明 (比)南関東 賛成
西 博義 公明 (比)近畿 賛成
東 順治 公明 (比)九州 賛成
古屋 範子 公明 (比)南関東 賛成
衛藤 征士郎 無 (比)九州 賛成
土肥 隆一 無 兵庫3 賛成



(私のコメント)

みんなの党の渡辺喜美代表の国会演説全文を紹介しましたが、全くこのとおりであり、民主も自民も公明も賛成する体制翼賛政治が復活してしまった。だから次の選挙では上に掲げた消費税賛成議員たちを落選させましょう。あいうえお順に並んでいるので直ぐに自分の選挙区の議員が賛成したかどうか見つかると思いますが、「みんなの党」「維新の会」の候補に投票する事で政治が変わります。
 
上の表のリストは、官僚の言いなりになる議員たちであり、増税翼賛議員たちでもあります。特に自民党は消費税増税を掲げて大敗北して野党に転落したのにまだ懲りずに消費税増税に賛成しています。彼ら自民党は確信犯であり消費税増税のたびに選挙で大敗北してきたのですが、財務官僚出身議員が多いからでしょう。
 
自民党は政権を取るのに目が眩んでしまって、早期解散を焦るがために三党合意と言う民主党の罠にはまってしまった。自民党の谷垣総裁がバカだからですが、黙っていれば政権が転がり込んできたのに政権復帰の芽を自ら摘んでしまった。「みんなの党」や「維新の会」は上記の選挙区に全部に候補者を立てるべきであり、消費税増税に賛成した議員を全員落選させるべきだろう。そうしなければ翼賛政治は解消しない。
 
やるべき事をやらずに増税だけが実施されてしまって国民の生活は苦しくなるばかりであり、景気回復の芽を摘んでしまっている。税を中央政府に集めてそれを地方に分配していたのでは中央官僚の権力は強くなるばかりであり、天下りなどの特権を増やすだけだ。民主党政権になって天下りがより拡大して現役出向で官僚の権限は強くなる一方だ。
 
国民の選挙で選ばれた国会議員は体制翼賛化してしまって議会の体をなさなくなってしまいました。野田総理や谷垣総裁のように財務官僚に取り込まれてしまって彼らの言いなりでは、選挙する意味が無くなってしまう。自公民の体制翼賛政治を打ち破るには次の選挙で消費税増税に賛成した議員を全員落選させましょう。そして天下りは廃止してリストラされた官僚はハローワークに行かせるようにしましょう。民間ではそれが当たり前だからだ。
 




野田佳彦首相以下、既存の大政党にとって、橋下・大阪維新の会は最大の
脅威となりました。官邸は維新の会潰しのため、躍起となっています


2012年6月27日 水曜日

橋下徹が殺される!民主と自民が手を組んで この男を必死に潰そうとしている日本も世界も変わったのに、変わらないのはこの国の中枢だけ(1) 6月26日 週刊現代

あいつらを再起不能にせよ

 東京・霞が関近くの某所では、月に2回、各省庁のキャリア官僚が集まり、勉強会と称する意見交換会が開かれている。

 出席する官僚たちの所属はさまざま。財務省、総務省、経産省、外務省、厚労省、国交省・・・・・・。さらに警察庁と文科省のキャリアも最近、そこに加わった。

 彼らの話題の中心は、橋下徹・大阪市長である。だが、褒めるものはいない。

総務省 橋下氏の存在により、われわれが、もっとも省益を損なうことになる。

経産省 やたらと攻撃的な人物。彼が政権を取ったら、狙い通りに霞が関は潰されてしまうのではないか。

 橋下・大阪維新の会が掲げる目標は、「霞が関解体」と「地方分権」だ。その煽りをもっとも受ける、2省の危機感は強い。

外務省 とはいえ彼は外交・安全保障問題について詳しくない。あの調子では、まだ国政は無理だろう。

 一方でそんな他人事のような意見も出る。だが、楽観論はすぐに他の出席者によって否定される。

「そもそも、外交機密費なんて真っ先にメスが入れられるぞ、というわけです。橋下政権ができれば、国家公務員の大規模な削減と大幅な給与カットが行われるのも間違いない。どの省庁も危惧を強めています。だからホンネは皆決まっていますよ。なんとかして橋下氏を排除したいということです」(経産省キャリア)

 橋下徹・大阪市長が、窮地に陥っている。関西電力・大飯原発の再稼働問題で、政府の方針に異を唱えて反対をしてきた橋下氏は、最後は「ブラックアウト(不測の大停電)危機」という政財界・マスコミが一体となった大キャンペーンに屈し、再稼働容認に転じた。

 停電が起きたら、すべて橋下のせい---。原発・電力ムラのプロパガンダによって四面楚歌の状態となり、橋下氏が妥協を余儀なくされた事実は、本誌が前号で報じた通り。大メディアは「敗北宣言」とことさらに強調し、支持率は低下。橋下氏の勢いに、やや陰りが出たようにも見える。

 冒頭で紹介した高級官僚たちのホンネが示すように、橋下氏の失墜を誰よりも望んでいるのは、中央≠フエスタブリッシュメント=既存の勢力だ。橋下氏が「ぶっ壊す」と宣言した霞が関や、永田町の大政党にしてみれば、いまや橋下氏ほど厄介な人間はいない。

「早く潰れてしまえ」

そう熱望する人々が、巧妙かつ陰湿に世論までコントロールを図り、完全に同氏を包囲している。

「野田佳彦首相以下、既存の大政党やその所属国会議員にとって、橋下・大阪維新の会は最大の脅威となりました。官邸は維新の会潰しのため、スキャンダル情報の収集に躍起となっています」(官邸関係者)

 もしも橋下氏が中央政界に進出し、さらに政権を取ることができれば、この国の硬直しきった中枢は完全に打ち壊され、焦土と化す。だが、当の「中枢」に身を置く人々にしてみれば、それだけは、断固として避けなければならない。

「原発・電力不足問題で橋下氏のターゲットとなった経産省では、幹部が『奴だけは徹底的に叩け』と宣言して、組織的に橋下潰しに動いています。彼らにとっては、大阪市の特別顧問に、省の裏切り者である古賀茂明氏や、霞が関解体論を唱える元財務省の高橋洋一氏が就いているのが大問題なのです。彼らが再起不能になるまで、とにかく叩きまくるつもりでいる」(同・官邸関係者)

 そして霞が関以上に橋下氏の勢力伸張を恐れているのが、政権が崖っぷちにある野田首相ら現政権幹部と、増税のため彼らと談合している自民党幹部らだ。

 消費増税を含む税と社会保障の一体改革を巡り、攻防を続ける与野党だが、「もしも解散総選挙になれば、橋下にやられる」という危機感においては、あますところなく一致している。

「関西の小選挙区議席は48ありますが、消費増税を巡る民主・自民の野合政治に批判が集まる中、ヘタをすれば40議席近くを大阪維新の会が占拠してしまう恐れがある。

 したがって、野田首相にしろ、自民党の谷垣禎一総裁にしろ、橋下氏を封じ込めることは消費増税と同等の重要性を持ちます。原発再稼働で橋下氏を叩きに叩いたのは、それが背景にあります」(民主党幹部)

仙谷の仕掛けた罠

 首相らにとっては、大阪で橋下氏がことあるごとに声を上げ、政府を攻撃することに腸が煮えくり返っている。各種会議では、幹部が集まるたび「あの男のスタンドプレイを何とかしろ」「目立ちたがりが」などと罵声が飛び交うという。

 生真面目で知られる岡田克也副総理ですら、「『(橋下氏を)やっつけなくちゃね!』と力んでいた」(民主党中堅議員)というから、その嫌悪感は根深い。

「自民党も同じですよ。政党支持率で民主党に勝っているとはいえ、大阪維新の会には劣勢を強いられている。なので、『橋下はどうせ自滅する。時機を待て』という重鎮も多く、それが、しぶしぶ野田政権との修正協議に応じている理由です」(自民党中堅議員)

 だが、こうした多くの永田町の国会議員の中でも、もっとも橋下氏に敵愾心を抱いているのは、政権の黒幕=A仙谷由人民主党政調会長代行だという。(中略)

「私も橋下さんは、発言とは裏腹に、総選挙になれば間違いなく国政に出てくると思います。橋下さんもここに来て現実の政治をよく見るようになってきて、『選挙の候補者は、維新の会でなく他党候補でもOK』と言いはじめました。

 大阪都構想にしても、脱原発にしても、橋下さんには『国政で正さねばならない』という思いがある。そして、そのチャンスは今しかない。数年後の選挙を待っていたら、遅いのです」(政治評論家・有馬晴海氏)

 野田首相はまんまと橋下氏の誘いに乗り、「いつでも解散できる」という強気な態度で反対派を牽制、悲願とする消費増税を成し遂げようとしている。

 しかし、どのような過程を経ようと、3年前の公約にもなかった消費税アップを確定させ、国民を裏切った時点で、野田政権は終わりだ。永田町では9月の民主党代表選の前後までに、首相が衆院を解散して民意を問わざるを得なくなるという観測が根強い。

 野田首相は、最悪、自分は退くことになっても民主党政権は存続できると油断しているようだ。だがそこで満を持し、死んだフリ≠していた橋下氏の東上が始まる。

 橋下氏側近の一人がこう語る。

「維新政治塾では、塾生を915人に絞り込みました。そのうち500人が関東圏出身ですが、彼らにはこう言っています。『あなた方に維新の成功がかかっている』と。彼らが自宅や職場に戻り、橋下・維新の会の考えや価値観を、箱根の山を越えて伝えていく。

 関東の議員さんたちは、自分の地元は橋下なんて関係ないと思っているでしょう。しかし違う。何も考えず油断している既成政党の議員の地元に、いつの間にか維新の考えが浸透し、旗が立っているわけですよ」

 官僚機構のムダも削らず、負担を国民に押し付けたいがための消費増税、頑迷固陋な電力ムラの論理で進む原発の再稼働と再推進・・・・・・。永田町で繰り広げられているのは、「変わらない」あるいは「変わりたくない」人々による茶番だ。

 橋下徹は、それをじっと見ている。民意不在のバカげた政争に、国民が愛想を尽かし、逆襲の機会が来るのをじっと窺っている。

 そしてその日は、すぐにでもやってくるだろう。



(私のコメント)

昨日の国会中継を見るに付けて、民主党も自民党も霞ヶ関の言いなりであり、霞が関は単なる行政機関であるにも拘らず政府を思いのままに操れる最高権力機関になってしまった。彼らに逆らえば小沢一郎のように政治生命を絶たれるようになり、霞ヶ関の言いなりになる人物しか総理や大臣になれなくなってしまった。国民から選ばれた国会議員よりも単なる官僚のほうが権力を持ってしまっているのは異常だ。
 
民主党もダメなら、自民党もわざわざ三党合意しないほうが政権が転がり込んでいるのに、民主党と一緒になって増税に賛成するのは自殺行為だ。大連立状態になれば国民の選択肢も無いだろうと言う計算なのでしょうが、有力な新党ができれば民主と自民を合わせても少数与党になる事もありえる。野田も谷垣もバカだからその辺の読みが出来ないのだろう。
 
そもそも自民党が野党に転落したのも消費税が原因であり、財務官僚に取り込まれてしまって彼らの言いなりになってしまう。これは国会議員がだらしがないからであり、大臣に逆らう官僚は左遷すればいいのですが、大臣も満足に務まらない国会議員が大臣になるから官僚の言いなりになってしまう。政権の各大臣がこのような状況では、特殊法人は作り放題であり豪華な公務員宿舎も作りたい放題作ってしまう。
 
国家財政が危機だという割には官僚たちは国家予算を好き勝手に使っていますが、足りなくなれば消費税を増税して国民から税金を取り立てればいいと考えている。もはや既存の政党の民主や自民も霞ヶ関の言いなりになり選挙も空洞化してしまっている。このような状況を立て直すには強力な政治家が出てこないと公務員制度改革は無理であり、霞ヶ関に逆らえばみんなの党の渡辺よしみ行革担当大臣のように自民党からも追い出されてしまう。
 
地方などにおいては、県知事や市長は直接国民から選ばれるからそれなりの権限を持っていますが、地方議会も地方公務員の言いなりだから市長や県知事などは孤立しやすい。地方も赤字財政であり地方公務員の行政改革も待ったなしなのですが、高額すぎる公務員給与が地方財政の赤字の大きな原因の一つに成っている。大阪府も大阪市も破綻自治体の一歩手前まで行きましたが、橋本徹氏が大阪府知事や大阪市長になって行政改革に取り組んでいる。
 
名古屋の河村市長も減税を訴えていますが、市議会との対立でなかなか改革は進まない。結局は選挙でダメ議員を選ぶ有権者が悪いのですが、最初はまともな議員でも長い間議員をやっていくうちに既得権にズブズブになってしまって地方の行政組織の言いなりになってしまう。そして議員歳費も公務員給与もお手盛りで引き上げられていく。
 
その中で橋下大阪市長は霞ヶ関解体、地方分権を訴えていますが、霞ヶ関官僚にとっては橋下市長が率いる「維新の会」が政権を取ったら厄介なことになると警戒している。霞ヶ関にとっては民主や自民を取り込みに成功したから大満足なのでしょうが、有権者をバカにしていると橋下徹のような過激な政治家を国会に送り込んで大改革に取り組むかもしれない。
 
その為には衆参の両院で過半数を取らなければなりませんが、既成政党の議員も引き抜いていけば自公民の大連立体制は崩れていくだろう。新党が政権をとっても民主党の二の舞になると言う事も考えられますが、小政党に転落した自民党保守派を取り込んでいけばいいのではないかと思う。それらを決めるのは有権者であり、今のまま増税でもいいというのなら既成政党に票を入れればいいし、増税がいやなら新党に入れて霞ヶ関を大改革して勝栄二郎を首にしてハローワークに行かせましょう。
 
マスコミも霞ヶ関の言いなりだから橋下徹を潰しにかかるだろう。官僚組織を使えば検察のように証拠を捏造して幾らでもスキャンダルを仕掛ける事ができる。徹底した尾行が付いて酒飲んで電車の乗れば痴漢にすることなど朝飯前だ。高橋洋一氏のように窃盗犯に仕立てる事も簡単だ。しかしやりすぎればフロッピーの改竄や調査報告書偽造などのように検察自身がぼろを出して来た。
 
野田総理大臣は指揮権を行使して検察官を処分しようとした小川法務大臣を辞めさせましたが、野田総理とはこのような人物であり、霞ヶ関官僚の言いなりだ。次の選挙では野田総理を落選させなければなりません。さらに消費税増税に賛成した議員も落選させなければなりません。そうしなければ霞ヶ関改革は進まないからだ。   
 


消費税増税賛成亡国議員リスト、民主党偏(選挙区はづれています)

相原 史乃
南関東比例 赤松 広隆
愛知5 阿久津 幸彦
東京24 安住 淳
宮城5
阿知波 吉信
岐阜5 網屋 信介
鹿児島5(比) 荒井 聰
北海道3 五十嵐 文彦
埼玉9 池田 元久
神奈川6 石井 登志郎
兵庫7
石毛 えい子
東京比例 石関 貴史
群馬2 石田 勝之
埼玉2 石津 政雄
茨城2
石森 久嗣
栃木1 泉 健太
京都3 磯谷 香代子
東海比例 市村 浩一郎
兵庫6 糸川 正晃
福井2(比)
井戸 まさえ
兵庫1 稲富 修二
福岡2 稲見 哲男
大阪5 今井 雅人
岐阜4(比) 打越 あかし
鹿児島2(比) 生方 幸夫
千葉6
枝野 幸男
埼玉5 江端 貴子
東京10 大泉 ひろこ
茨城6 大串 博志
佐賀2 逢坂 誠二
北海道8 大島 敦
埼玉6
太田 和美
福島2 大谷 信盛
大阪9 大西 健介
愛知13 大西 孝典
奈良4(比) 大畠 章宏
茨城5
岡田 克也
三重3 岡田 康裕
兵庫10 岡本 充功
愛知9
緒方 林太郎
福岡9 小川 淳也
香川1 奥田 建
石川1 奥野 総一郎
千葉9 奥村 展三
滋賀4
小沢 鋭仁
山梨1 小野塚 勝俊
山梨1 小原 舞
京都5(比) 海江田 万里
東京1 柿沼 正明
群馬3 笠原 多見子
東海比例
梶原 康弘
兵庫5 勝又 恒一郎
神奈川15(比) 加藤 公一
東京20 金森 正
東海比例
鹿野 道彦
山形1 神山 洋介
神奈川17 川口 博
秋田2(無所属) 川口 浩
北関東比例 川越 孝洋
九州比例
川端 達夫
滋賀1 川村 秀三郎
宮崎1(無所属) 菅 直人
東京18 城井 崇
福岡10 黄川田 徹
岩手3
菊田 真紀子
新潟4 岸本 周平
和歌山1 北神 圭朗
京都4
吉良 州司
大分1 櫛渕 万里
東京23 楠田 大蔵
福岡5 沓掛 哲男
北陸信越比例 工藤 仁美
北海道比例
黒岩 宇洋
新潟3 黒田 雄
千葉2 桑原 功
北関東比例 玄葉 光一郎
福島3
郡 和子
宮城1 古賀 一成
福岡6(比) 小平 忠正
北海道10
小室 寿明
島根1(比) 小山 展弘
静岡3 近藤 洋介
山形2 近藤 和也
石川3 近藤 昭一
愛知3
後藤 祐一
神奈川16 後藤 斎
山梨3 斉木 武志
静岡7(比) 齋藤 勁
南関東比例 斉藤 進
静岡8 坂口 岳洋
山梨2
阪口 直人
和歌山2 佐々木隆博
北海道6 笹木 竜三
福井1(比) 篠原 孝
長野1 柴橋 正直
岐阜1
下条 みつ
長野2 白石 洋一
愛媛3 城島 光力
神奈川10 神風 英男
埼玉4 末松 義規
東京19 杉本 かずみ
愛知10
菅川 洋
広島1(比) 首藤 信彦
神奈川7 仙谷 由人
徳島1 園田 康博
岐阜3
空本 誠喜
広島4 高井 崇志
岡山1(比) 高井 美穂
徳島2 高木 義明
長崎1 高野 守
茨城4(比)
高橋 昭一
兵庫4 高橋 英行
愛媛4(比) 高松 和夫
東北比例 高邑 勉
山口1(比) 高山 智司
埼玉15 滝 実
奈良2
竹田 光明
東京比例 武正 公一
埼玉1 田嶋 要
千葉1 田島 一成
滋賀2 田中けいしゅう
神奈川5
田中 眞紀子
新潟5 田中 美絵子
石川2(比) 田名部 匡代
青森3(比) 玉木 朝子
北関東比例 玉置 公良
和歌山3 玉木 雄一郎
香川2
田村 謙治
静岡4 樽床 伸二
大阪12 津川 祥吾
静岡2 津島 恭一
青森4(比) 辻 恵
大阪17
辻元 清美
大阪10(社・無) 筒井 信隆
新潟6 津村 啓介
岡山2 手塚 仁雄
東京5 寺田 学
秋田1 富岡 芳忠
栃木5(比)
道休 誠一郎
宮崎2(比) 中井 洽
三重1 中川 正春
三重2 中塚 一宏
神奈川12
中根 康浩
愛知12 仲野 博子
北海道7(比) 中野 譲
埼玉14 中野 寛成
大阪8 中林 美恵子
神奈川1
中屋 大介
九州比例 中山 義活
東京2 永江 孝子
愛媛1(比) 長尾 敬
大阪14 長島 昭久
東京21 長島 一由
神奈川4
長妻 昭
東京7 長安 豊
大阪19 仁木 博文
徳島3(比) 西村智奈美
新潟1 野木 実
北関東比例 野田 国義
福岡7(比)
野田 佳彦
千葉4 橋本 清仁
宮城3 (比) 橋本 博明
広島3
羽田 孜
長野3 鉢呂 吉雄
北海道4 初鹿 明博
東京16 花咲 宏基
岡山5(比) 浜本 宏
近畿比例
早川久美子
東京17(比) 原口 一博
佐賀1 伴野 豊
愛知8 樋口 俊一
近畿比例 平岡 秀夫
山口2
平野 博文
大阪11 福田 昭夫
栃木2 藤井 裕久
南関東比例
藤田 一枝
福岡3 藤田 大助
三重5(比) 藤田 憲彦
東京4 藤村 修
大阪7 古川 元久
愛知2 古本 伸一郎
愛知11
細川 律夫
埼玉3 細野 豪志
静岡7 本多 平直
埼玉12 前原 誠司
京都2 牧野 聖修
静岡1
松岡 広隆
近畿比例 松崎 公昭
千葉8 松原 仁
東京3 松宮 勲
福井3(比)
松本 剛明
兵庫11 松本 大輔
広島2 松本 龍
福岡1 馬淵 澄夫
奈良1 三日月 大造
滋賀3
三谷 光男
広島5 三井 辨雄
北海道2 皆吉 稲生
鹿児島4(比) 三村 和也
神奈川2(比) 宮崎 岳志
群馬1
宮島 大典
長崎4(比) 向山 好一
兵庫2 村井 宗明
富山1 村越 祐民
千葉5 室井 秀子
近畿比例
本村 賢太郎
神奈川14 森岡 洋一郎
埼玉13 森本 和義
愛知15 森本 哲生
三重4 森山 浩行
大阪16 矢崎 公二
長野4
谷田川 元
千葉10 柳田 和己
茨城7(比) 山尾 志桜里
愛知7 山岡 達丸
北海道比例 山口 和之
東北比例
山口 壯
兵庫12 山崎 摩耶
北海道比例 山崎 誠
神奈川8(比) 山田 良司
東海比例 山井 和則
京都6
山花 郁夫
東京22 山本 剛正
福岡8(比) 湯原 俊二
鳥取2(比) 柚木 道義
岡山4 横光 克彦
大分3 横山 北斗
青森1
吉川 政重
奈良3 吉田 泉
福島5 吉田 おさむ
大阪4 吉田 公一
東京比例 吉田 統彦
東海比例 笠 浩史
神奈川9
若井 康彦
千葉13 若泉 征三
北陸信越比例 鷲尾 英一郎
新潟2 和嶋 未希
東北比例 渡部 恒三
福島4 渡辺 周
静岡6
和田 隆志
広島7     横路 孝弘
北海道1(議長・無所属)





経済的合理性によって子どもたちを学習させようとすれば、「誰がもっとも無知・
無教養でありながら、最高レベルの学歴を手に入れたか」を競うようになる。


2012年6月26日 火曜日

韓国の教育事情はどうなっているんだろう 6月26日 内田樹

韓国からお客さまが来た。
Silla University のパク教授と、Danjae school のパク先生。そのご令息で一橋大学留学中のパク君と、そのお友だちの生巣さん(彼女は日本人)。
パク教授は『先生はえらい』の翻訳者である。
パク先生は『下流志向』を読んで、膝を叩いて(ほんとうに叩いたらしい)、叩きすぎて膝が痛くなったので、そのあと韓国語版のウチダ本を順番に読書会で取り上げて、教員仲間でお読み頂いているそうである。
『先生はえらい』も、この方々のおかげで出ることになった。
このあと『街場の教育論』、『街場のメディア論』を続けて翻訳出版したいという。
隣国で自分の本が読まれることはたいへんにうれしいけれど、それは翻って言えば、日本と同じ問題を韓国社会も抱え込んでいるということである。
韓国はご存じの通り、かつての日本に似た受験競争・学歴社会である。
高学歴を手に入れることが死活的な重要性を持ってくる。
卒業証書の種別によって、将来の収入や地位が決まる。
そのせいで、一時的にはたいへん活発に子どもたちは勉強するようになる。
だが、ある段階で、おそらく日本で起きたように、子どもたちはぱたりと学習努力を止めてしまう。
パク先生たちが危機感を持っておられるのは、すでにそのような予兆が韓国内で見られるからだろう。

教育の「目的」が経済的な優位性を確保することに限定されれば、必ず教育「過程」そのもののうちにも効率化や経済合理性や費用対効果や原価率という概念が入り込んでくる。
必ず、入り込んでくる。
そのとき、子どもたちは「最低の学習努力で、最も高値の学歴を手に入れる方法」を競うようになる。
ビジネスマンたちが、最も安いコストで、最も利幅の多い商品を売り込もうとするのと同じことである。
子どもたちは単位であれ、成績であれ、卒業証書であれ、それを手に入れるための「ミニマムの学習努力」を探し始める。
そして、すぐにミニマムが固定値ではなく、同学齢集団の学力の関数であることに気づく。
つまり、「みんな」が毎日自宅学習を5時間勉強するなら、ミニマムは5時間だが、「みんな」が1時間なら、ミニマムもそれに連動するということである。
「みんな」が5時間のときに、相対的優位に立つためには6時間、7時間の自宅学習が求められるが、「みんな」が1時間なら、2時間で優位に立てる。
だから、賢い子どもたちはすぐに周囲の子どもたちの学習意欲を減殺することが競争的環境においては、自己努力よりも圧倒的に費用対効果がよいことに気づく。
まわりの子どもたちの学習意欲を減殺する方法はいくつかあるがもっとも有効なのは、「教育過程は実はそのまま経済活動である」というこの説明をうるさく言い立て、子どもたちが学校教育に対してシニックな態度をもつことをデフォルトにすることである。

学習が経済活動なら、最少の学習努力で最大の利益を上げた子どもが「最も賢い子ども」として称揚されることになる。
3分の2の出席と、60点が必要な教科では、そのミニマムをピンポイントで射貫いた学生は、当該教科で満点を取った学生よりも「優秀」なのである。
これはビジネスマンが「最低のコスト、最大のベネフィット」をめざすマインドと同一である。
さらに言えば、大学が「助成金の減額分が最少化し、かつ学納金が最大化する入学者数」をめざして入試の合否判定をするときのロジックとも同一である。
だから、親も教師も「ミニマム」を狙う学生に向かって、これを制止するロジックを持っていない。
額に汗して働いてちびちび稼ぐ人間より、キーボードをかちゃかちゃ叩いて数分で何億円も稼ぐ人間の方が「賢い」というルールで「世間」が動いているときに、子どもたちが「なぜ、自分たちだけは違うルールを適用されるのか」と抗議してきたときに、彼らに学習することの「本質的なたいせつさ」を説くことのできる人間はいない。

学生たちはミニマムを狙ってくるが、もちろん狙いはしばしば外れる。
それが「60点が合格最低点のときに65点をとってしまう」というかたちで外れるのは例外であり、「60点が最低点のときに55点をとってしまう」というかたちで外れるのが「ふつう」である。
クラスの半数以上が最低点に満たないという場合、教員はそれらの学生を落とすことを許されない。
教務から「いったいあなたはどんな授業をしているのだ」と「教育力の不足」を責められ、「再履修クラスのための教室の余裕もないし、教員の増員も手当てできない」からという理由で、「55点でも通してください。いいじゃないですか、5点くらい」というふうに説得されるのである(言葉づかいが妙にリアルだが、これは私が教務部長だったことと無関係ではない)。
「いいじゃないですか55点なら」はたちまち次の学期には「いいじゃないですか50点なら」になり、あっという間に「いいじゃないですか30点なら」というふうに下方修正されるのである。
「ミニマムが下方修正された」ということについての学生たちの情報収集力はきわめて高い。
そして、短期間のうちに、大学の定期試験の難度は中学生レベルにまで下がってしまうのである

経済的合理性によって子どもたちを学習させようとすれば、ある段階から、子どもたちは急坂を転げ落ちるように学習意欲を失い、「誰がもっとも無知・無教養でありながら、最高レベルの学歴を手に入れたか」を競うようになる。
「誰がいちばんバカか」を競うようになる。
奇妙な話に聞えるかも知れないが、それが学校教育に市場原理を持ち込んだことの悪魔的なコロラリーなのである。
それが世界でもっとも早く、もっとも劇症的に起きたのが日本である。
かつて世界でもっとも勤勉だった日本の子どもたちは、教育の市場化にともなって、今は世界でもっとも勉強しない子どもたちになった。
「教育の市場化」が進行する国では、遅かれ早かれ同じことが起きる。
現に、韓国では、たぶんそのような事態が起きつつある。
いずれ中国でも、シンガポールでも、マレーシアでも、ベトナムでも、同じような学力崩壊現象が起きるだろう。
日本における学力崩壊趨勢がどこで「底」を打って、V字回復することになるのか、私にはまだ見通しが立たない。
私にわかるのは、文科省や中教審や国家戦略会議のような「教育の市場化」を推進する勢力の影響を完全に遮断したかたちで子どもたちを教育する場が今、日本各地で同時多発的に生まれているはずだし、生まれなければならないということだけである。

8月に韓国に行ったときに、現地の学校教育事情を現場の先生がたから詳しくうかがってこようと思っている。
それについては帰国してからご報告したいと思う。



(私のコメント)

「株式日記」は収入を得る為に書かれたものではなく、無料サイトであり誰かに言われて書いているものでもない。むしろ光電話回線料金やプロバイダー料金やウェブサイトサーバー料金など10000円近い出費で書いています。だから読者が多かろうが少なかろうが利益には繋がらないのであり、経済活動として書いているものではない。
 
では「株式日記」は何のために書いているのかと言えば、自分自身のためであり自分の能力開発のために書いている。「株式日記」を書くためには多くの本やテレビや新聞や他のブログなどを読まなければならないし、それが自然と能力開発に繋がっている。さらに「株式日記」に社会的な影響力が出ればいいのですが、ネットのブログはミニコミでありマスコミの物量にはかなうわけも無い。
 
本日の国会でも「消費税増税法案」が可決されるようですが、「株式日記」では増税に反対の記事を書き続けてきましたが、国会に対しても何の影響力を持たない。しかし書いている事が少しずつ効果を上げてくる事もあり、小泉構造改革に反対し続けてきたことも成果として実ってきている。市場原理主義の弊害がリーマンショックなどで明らかになってきたからだ。
 
経済合理性から考えれば「株式日記」を書き続ける事は割に合わない仕事であり、誰かに評価される為でもなく、自分自身への自己学習の一環のようなものだ。私は学校などに行っても教科の勉強は最小限度するだけでほとんど受験勉強もしなかった。大学時代もほとんど一夜漬けの勉強ぐらいで卒業してしまったから、内田樹氏が書いているような「最低の学習努力で、最も高値の学歴を手に入れる方法」で学生時代をすごしたことになる。
 
しかし、学校で教えている事は日常生活で必要としている学力のほんの一部であり、教課外学習はいろいろと本を読んだりして知識を広く持つようにした。だから宿題が出る以外は時間があれば、様々な本を読む事に使ってきて、本箱を幾つ用意しても本で溢れるようになった。だから英語や数学や国語をもっと勉強していれば一流大学も入学できたのでしょうが、二流大学でもかまわないと考えていた。
 
本を読んできた事で、サラリーマンよりも独立自営業の方がいいと考えており、銀行に就職したのも社会勉強で5年か10年で転職を考えていたから一流大学を目指す事は考えていなかった。昔は大学の学費も安く文科系の学部なら年30万円程度だったのに、今では大学の授業料は文科系でも年100万円以上もかかる。これでは親は大変な出費になりますが、親の心子知らずで大学生達の学力低下が問題になっている。
 
少子化で学生の数が減るはずなのに大学の数は増え続けているのは、当然大学生の質的な低下をもたらします。大学さえ選ばなければ誰もが大学に進学できて大卒者になれるから受験勉強もしなくなり、早稲田や慶応もAO入試で入る学生が多くなった。受験戦争の負担を減らそうと言うのでしょうが、結果的に大学生の質的な低下に繋がっている。
 
入試競争は一部のブランド大学に限られてきて、東大生も以前の明治大学レベルまで落ちてきているそうです。最近では大企業も大学よりも進学高校で選別するようになり、大学のレベルはあてにならなくなってきたのだろう。内田樹氏は『「みんな」が5時間のときに、相対的優位に立つためには6時間、7時間の自宅学習が求められるが、「みんな」が1時間なら、2時間で優位に立てる。だから、賢い子どもたちはすぐに周囲の子どもたちの学習意欲を減殺することが競争的環境においては、自己努力よりも圧倒的に費用対効果がよいことに気づく。』と指摘していますが、ゆとり教育がそれに当たるだろう。
 

内田氏は、『経済的合理性によって子どもたちを学習させようとすれば、ある段階から、子どもたちは急坂を転げ落ちるように学習意欲を失い、「誰がもっとも無知・無教養でありながら、最高レベルの学歴を手に入れたか」を競うようになる。「誰がいちばんバカか」を競うようになる。奇妙な話に聞えるかも知れないが、それが学校教育に市場原理を持ち込んだことの悪魔的なコロラリーなのである。それが世界でもっとも早く、もっとも劇症的に起きたのが日本である。』と言うのは、日本の大学の現状なのだろう。
 
だから一流大学を出ると、本を一切読まなくなり勉強もしなくなる。東大出と言うブランドで能力が証明されているからわざわざ勉強しなくても出世コースに乗れる。霞ヶ関や一流企業で起きている事はエリートの能力低下であり、通産省出身の堺屋氏も官僚の能力低下を嘆いている。内田氏は、「かつて世界でもっとも勤勉だった日本の子どもたちは、教育の市場化にともなって、今は世界でもっとも勉強しない子どもたちになった。」と言うのは本当だろう。
 
「株式日記」を書き続けるには、毎日勉強を続けなければ記事を書く事はできないだろう。私は本屋に行くたびに何冊かの本を買ってきては机に積んでおきますが、それでも読みきれない。ましてサラリーマンや公務員では本を読む暇も無いから時代の流れが読めなくなる。攻めて「株式日記」を読んでいただければ、時代の流れはある程度は分かるのではないだろうか?
 




追い詰められているのは小沢氏でも野田総理でもなく自民党ではないかと
私は思う。9月までの国会の中で自民党に何が起きてくるかに注目している。


2012年6月25日 月曜日

追い詰められているのは誰か 6月25日 田中良紹の「国会探検」

今月の15日に社会保障と税の一体改革で3党合意が成立した時、私は私の想定していた政局がいよいよ幕を開けたと思った。想定の前提はまず3党合意が達成され、消費税法案が今国会で成立し、そこに自民党が巻き込まれる事である。そうしないと「何も決められない政治」からの脱却は図れない。

 1日も早い解散・総選挙を求める自民党は、当初は消費税に賛成せずに野田政権を解散に追い込む戦略を立てていた。そのため問責決議案を可決して野田内閣の閣僚を次々に交代させ、重要法案も成立させない戦術を取った。「ねじれ国会」であるから自民党には苦もなく出来る戦術で、「何も決められない政治」はこうして続いていた。

 最大の山場は赤字国債発行法案の採決の時に訪れる筈であった。この法案が可決されないと成立した筈の今年度予算は、財源が足りずに執行が出来なくなる。震災からの復興どころか国民生活は大混乱に陥り、日本経済は破綻に追い込まれる。昨年は8月に菅総理が首を差し出して、退陣との引き換えに赤字国債発行法案を可決させる事が出来た。

 「ねじれ」がある限り今年も同じ事が想定されていた。野田総理は9月の民主党代表戦挙に再出馬どころか夏には退陣せざるを得ない状況に置かれていたのである。その状況から脱するために何をするのかに私は注目していた。すると昨年11月に野田総理は突然「社会保障と税の一体改革に政治生命を賭ける」と言い出し、それを国際公約にした。国際公約したという事は出来なければ退陣するという意味である。

 どうせ今年の夏までしかない政治生命だから、自民党がマニフェストに掲げる消費増税に擦り寄り、それに自民党を巻き込む戦術に出たと私には見えた。自民党は過去の経験から増税を掲げて選挙をやれば敗北する事を良く知っている。責任のない野党だから消費増税をマニフェストに掲げたが、自分ひとりで成立させる気などさらさらない。やる時には民主党を巻き込む事が必須の条件と考えていた。

 ところが野田総理が消費増税に「不退転の決意」と言いだした。すると一方で消費増税論者の小沢一郎氏が「マニフェスト違反だから認められない」と猛反対し、民主党は真っ二つになった。自民党ははじめは野田総理の「本気度」を疑っていたが、次第に民主党内の対立が激しさを増し、それに目を奪われて民主党分裂が現実になると思い込んだ。

 民主党の分裂を助長させ、小沢氏を政界から駆逐できれば、自民党の思惑通りになると思ったのか、自民党は野田総理と手を組む事を決めた。消費増税に反対するつもりだった公明党も蚊帳の外に置かれる事を嫌い、3党合意はこうして成立した。3党が合意すれば民主党の中から造反が出ても法案成立は確実である。これで自民党は増税に責任を持つ「加害者の政党」になった。

 3党合意が成立した時に自民党幹部は野田総理の言葉をそのまま引用して「これで決められない政治から脱却する」と言った。野田総理はそれを聞いてほくそえんだに相違ない。これで首を差し出さなくとも赤字国債発行法案の可決が見えてきたからである。

 政治を読めないおバカメディアは、3党合意の瞬間から増税反対の小沢氏らは政界で孤立し、追い詰められていくと報じた。民主党分裂は不可避だとも報じた。確かに分裂状態は不可避である。そう見せる事で自民党を3党合意に引き込んだのだから、分裂状態に見えなければ困る。しかし小沢氏らが「追い詰められた」とする見方は上っ面を撫でただけの「表層雪崩」である。

 根拠は消費税法案に反対票を投ずれば民主党から除名されるから、それを恐れて小沢氏のグループから脱落者が相次ぐというのだが、これは政治の修羅場を知らないサラリーマン的思考である。私は前回「民主党の半数が反対を表明すれば処分は出来ない」と書いたが、実際には半数も必要ないようだ。「54」が造反すれば与野党逆転になるため「50」を超えれば処分した側が自分の首を絞める。議員にもサラリーマン的思考はあるだろうが、国民の声は増税反対だからそちらに組する方が選挙には有利になる。

 かつて郵政民営化法案に反対票を投じた自民党議員は選挙で公認されなかったが、除名された記憶はない。そもそも政党というのは国家の方向性に対する考えが同じであれば、すべての政策で一致する必要などない。自民党の前身である自由党は吉田自由党と鳩山自由党とに分かれて180度異なる安全保障政策を主張した。かたや再軍備に反対してアメリカに従属する道を選び、一方は民族自立を訴えて再軍備を主張した。選挙では同じ党員が全く逆の主張をして、それが自由党を大勝させた。

 ともかく民主党は分裂状態でいる事が必要である。野田総理が小沢氏と対立している限り、自民党は野田総理を簡単には潰せない。その野田政権は選挙制度改革法案を今の国会に提出している。これに公明党が賛成すれば自民党が反対しても法案は成立する。この法案は公明党が自民党と選挙協力しなくとも現有議席を確保できる法案だから自民党にとって一大事である。公明党の選挙協力がなくなれば各小選挙区で自民党候補者は3万票程度の票を減らす事になり大打撃を受ける。

 今国会で消費税法案が成立すれば、国民からは「我々に負担を強いるなら行政府も立法府も身を切る改革を徹底してやれ」という声が高まる。つまり消費税法案が成立すればそれだけ無駄を省く改革を求めるプレッシャーも強まり、2年後の実施に至るまで選挙制度改革や公務員改革など「身を切る改革」が最重要の政治課題になる。

 さらに国民不在の3党談合で成立したという後ろ暗い誕生のいきさつが、小沢氏の言う「増税の前にやるべき事がある」という主張を後押する。実施の前には衆議院選挙と参議院選挙が必ずあるから、議員たちは必死になって改革を訴え続ける。自民党が消費税成立後に強く求めている解散・総選挙は「身を切る改革」の真剣度を測る選挙になるのである。その真剣度が足りないと国民が判断すれば増税反対派が選挙で勝利し、消費税は「リコール」される。

 それにしてもここに来て分からないのが自民党だ。3党合意の後で「決められない政治から脱却する」と言ったかと思えば、「赤字国債発行法案と引き換えに野田総理を解散に追い込む」と言ってみたり、「解散よりも野田民主党と大連立して政権復帰した方が良い」と言う一方で、「大連立すべきではない」という声もある。

 追い詰められているのは小沢氏でも野田総理でもなく自民党ではないかと私は思う。民主党の分裂に目を奪われているうち消費増税に加担する側に引き込まれ、「1日も早い解散」を求めながら国会を9月8日まで延長され、野田政権と手を組むのか戦うのかの方針を決められず、谷垣総裁のリーダーシップも見えない。9月までの国会の中で自民党に何が起きてくるか。私は民主党の分裂よりそちらに注目している。



(私のコメント)

今回の三党合意騒動で一番馬鹿な目を見ているのは自民党の谷垣総裁であり、昨日の亀井静香氏の指摘のように正攻法で野田政権を追い込んでいけば、次の衆院選挙では黙っていても政権が転がり込んでくるはずだった。しかし三党合意で自民党も消費税増税の加害者になり自公民どこもだめと言う事になった。
 
野田総理は、三党合意で実質的な大連立の足がかりをつかんが形になり、そうなれば邪魔なのは小沢一派と言う事になる。こうなれば消費税増税に反対する勢力は小沢一派と小政党だけになり、政策協議で三党合意で何でも出来る体制が出来上がる。そうなれば野田総理の大勝利であり、任期一杯の1年半は実質的大連立で何でも出来る体制になる。
 
バカを見るのは谷垣自民党であり、消費税増税の加害者になり、次の選挙でも民主党への批判票がとれなくなる。谷垣総裁と石原幹事長は何を考えて三党合意に踏み切ったんだろうか? 田中良紹氏によれば選挙法の改正が絡んでいるらしい。比例代表を30議席減らす代わりに小政党に有利な制度に変えるとなると公明党が賛成するかもしれない。自民党は公明党の組織に乗っかっているから3万票が消えてなくなれば大問題だ。
 
安部晋三元総理が批判したように、三党合意の引き換えに話し合い解散の密約でもあれば別ですが、谷垣総裁の三党合意は、様々な思惑に踊らされた結果なのだろう。しかし話し合い解散は反故にされて国会は9月まで大幅な延長で早期解散は無理になった。民主党の分裂も反対票が54票以上でても除名は無く、党が割れなければ意味が無い。
 
谷垣総裁にしてみれば放置していても民主党内で分裂騒動してくれれば、黙っていても民主党に支持率は下がり批判票が自民党に回ってくる。公明党もそう考えていたのでしょうが谷垣総裁が血迷って三党合意に踏み切ったので、今度は自民党内が分裂含みになって来た。安部元総理の批判もそうですが消費税増税反対派もいる。自民もダメ民主もダメとなれば第三極である「みんなの党」や「維新の会」が大量に候補者を立てて批判票を集めるだろう。
 
場合によっては大連立批判で民主、自民合わせても過半数に達しない恐れも出てくるかもしれない。「小沢新党」や「維新の会」の大躍進で200前後の議席を取れば野党合わせれば、自民、民主の大連立でも過半数割れでは洒落にもならない。それくらい消費税増税は景気に悪影響が出て国民生活を圧迫して来た。しかし公務員や国会議員はデフレの影響は受けず90年代も給与は上がり続けてきた。
 
このような予想が出来るのは有権者の浮動層が過半数を占める為であり、風が吹き次第では「小沢新党」や「維新の会」に票が流れればそのような予想も成り立つ。既成政党対新党の対立になり、大連立による暴走を恐れる有権者は新党に票を入れる確率は高い。小選挙区は僅かな票差で議席には大差がつくから予想は難しいが、消費税増税是か非かや原発再稼動是か非かといった大問題があれば、投票率が上がって既成政党には不利になる。
 
大雑把なイメージとしては
 
民主党・・・・100
自民党・・・・130
小沢新党・・100
維新の会・・・80(みんなの党含む)
公明その他・70
 
といったイメージですが、民主と自民が大敗北で新党が大躍進するかもしれない。国会中継を見ていますが自民党の重鎮が代表質問していますが、何を言いたいのかわからない。結局密室の三党の談合で決まったから公には出来ない。谷垣自民党は民主から小沢を追い出して大連立すればやりやすいと考えたのでしょうが、亀井静香氏が指摘したように正攻法で攻めて行ったほうが有権者には分かりやすい。
 
 




自民党にとっては、増税に賛成して話し合い解散に持っていくより、内閣
不信任案を出して正面から解散に追い込んだ方が得策なんだよ。
亀井静香


2012年6月24日 日曜日

消費増税法案 「造反」70人規模に 民主、鳩山系に拡大 6月24日 産経新聞

 消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革関連法案の衆院採決で反対する意向の民主党議員が50人に迫ることが23日、わかった。野田佳彦首相周辺も同日、「50人近くが反対し、さらに20人程度が棄権、欠席を含めて造反する可能性がある」と分析し、態度が不明な20人程度の議員を対象に電話による説得工作を続けた。造反者には除籍を含む厳しい処分を下す方針だ。

 採決で反対する小沢一郎元代表の勢力は、採決後の新党結成を視野に45人分の離党届を取りまとめている。鳩山由紀夫元首相に近い松野頼久、初鹿明博両衆院議員も23日までに鳩山氏に反対する方針を伝えた。

 首相は23日、記者団に対し「まだ採決まで(日時が)ある。すべてが一致結束して行動してもらえるように最後まで全力を尽くしていきたい」と述べた。

 民主党の藤井裕久税制調査会長はBS日テレの番組で「党の方針に反すると言うことは党員として適当ではない、と野田さんが明確におっしゃっている」と語り、小沢氏らを牽制(けんせい)した。


維新、衆院選準備加速 6月24日 産経新聞

橋下徹大阪市長は23日午後、自身が率いる大阪維新の会の次期衆院選候補を育成する「維新政治塾」2期目の入塾式で「国民と政治をつなぐ仕組みをつくり直す。国のかたちを変えるための本当の戦士になってもらう。戦いに勝たないと意味がない」と述べ、次期衆院選勝利へ準備を加速させる考えを示し、約900人の塾生にげきを飛ばした。

 橋下氏は「政治への不信感はピークだ。民主党政権は、意思決定の仕組みが構築できていないがゆえに党内ですら決定できない」と指摘し、衆院選勝利に向けて「声なき声の『ふわっとした民意』をどう拾っていくかだ」と訴えた。

 入塾式には石原慎太郎東京都知事が出席し、非公開で講演した。参加者によると、石原氏は「この国を今の霞が関に任せておけない。そのために一緒に頑張ろう」と呼びかけた。

 石原氏は入塾式後、記者団に「東京と大阪がいろんな形で手を組んでいく必要がある」と語った。同時に「私はもうじき世を去る人、この人(橋下氏)はこれから来る人だ」とも述べ、橋下氏の国政転出に強い期待を示した。


安倍元首相、修正合意を批判「解散約束させるべきだった」 6月22日 産経新聞

自民党の安倍晋三元首相は22日夜のBS朝日の番組収録で、消費税増税を含む社会保障・税一体改革関連法案の修正合意について「譲歩するなら首相に法案成立後の解散を約束させるべきだった。結果として野田政権の延命に手を貸した」と述べ、自民党執行部の対応を批判。法案の衆院採決日程が26日に先送りされたことを挙げ「合意による信頼関係は崩れている。民主党は信用できない」と強調した。

 民主党の小沢一郎元代表らが内閣不信任決議案を提出した場合の対応については「民主、自民、公明の3党合意について、民主党を信頼するに値しないと判断するに至れば、当然不信任案に賛成する」と断言。小沢氏との連携については「一緒に政治や政策をやることはない。一日も早く解散する機会として活用するだけだ」と述べた。


不良債権問題の解決はヤクザの殲滅から 避難所18

名無しさん:2012/06/24(日) 00:01:57

松田賢弥たちが「筆跡の似た人に小沢を貶める手紙を書かせる」
⇒「10名以上にばらまく」
⇒「怒った後援会の人、文春にたれこむ」
⇒「高橋嘉信元秘書が、和子夫人の筆跡だと持ち上げる」
というシナリオ

離婚していたら、"小澤和子"で手紙を書くのも変だし、
離婚していなくて協議中にこんな手紙書いたら「離婚されて当然」
になるから、遺産とかでは不利になるし

あたかも岩手に住んでいるかのような手紙だが、
小沢夫人は、世田谷区の小沢氏の家に住んでいたのだから
岩手には住んでいない

和子さんは、普段の署名では、「小澤」ではなく、「小沢」と書いている。


(私のコメント)

永田町には年中いろいろな怪文書が出回りますが、電話一本で内容が確認できるような物が、週刊文春や大手新聞に出回るのは、それだけジャーナリストや新聞記者の質が低下してきたからだろう。小沢夫人の手紙と称するものは、内容自体がデタラメであり、離婚しているのに「小澤和子」と最後に書くだろうか? 本人に直筆によれば「小沢和子」と書いているはずなのですがそれもおかしい。それに「逃げた」と書いているのに小沢氏も夫人も東京に住んでいる。
 
これに踊らされる民主党議員も頭が悪いから騙される人もいる。要するに最初から誹謗中傷する怪文書であったわけですが、仕掛けたのは仙谷一派らしい。もっと頭が悪いのは自民党の谷垣総裁であり、三党合意で自民党が得るものは何なのだろうか? 選挙前に消費税増税に賛成すれば選挙で逆風が吹きますが、解散の密約すらなかったらしい。安部元首相がそのように発言している。
 
26日の採決の前に内閣不信任案が出ると言う噂もありますが、誰が指すかは不明ですが、安部元総理は、「合意による信頼関係は崩れている。民主党は信用できない」「民主、自民、公明の3党合意について、民主党を信頼するに値しないと判断するに至れば、当然不信任案に賛成する」と断言している。野田総理は解散無き消費税増税可決を目指していたのでしょうが、流れは一気に解散総選挙に流れ始めた。
 
「維新の会」も22日に会合を開いて橋下大阪市長や石原慎太郎都知事が講演を開きましたが、総選挙に向かって動きが加速している。三党合意のおかげで民主も自民もダメとなれば新党に票は流れる。今回の選挙は浮動票が動いて「新党」に地すべり的な大勝があるかもしれない。財政再建のためには徹底した霞ヶ関のリストラが必要ですが、民主や自民にはそれが出来ない。民主はやるといって出来なかったし、自民が政権を失ったのも霞ヶ関改革が出来なかったからだ。
 
三党合意が出来た理由としては、亀井静香氏の説によれば、『退陣したら民主党内で首相選びが始まる。そこで今の主流派が「小沢首相でいい」というならば別だが、そうはならない。「小沢首相だったら自民党の谷垣禎一総裁の方がましだ」となる可能性だってある。そこで民主党は分裂するだろうな。そして民主党主流派と谷垣自民党が連立だか何だか知らんが、選挙管理内閣を作るわけだ。』という目論見だったのかもしれない。
 
しかし既に民主と自民の信頼関係は21日に採決が行われなかった事で揺らいでおり、9月8日までの大幅な会期延長は自公への裏切りになる。そこで亀井氏は、「旗手は誰か。永田町の既成政党は無理さ。国民に信用されてないんだから。中央が真空状態になっている中、橋下徹大阪市長、大村秀章愛知県知事、河村たかし名古屋市長、さらに石原慎太郎東京都知事と地方でうねりが起きている。」と見ている。
 
小沢一郎と石原慎太郎を結びつけるのが亀井静香氏になると思いますが、亀井氏がいた頃の民主党政権はいくつかの改革が行なわれかけましたが、党内クーデターで鳩山、小沢氏が追い出されて、亀井氏も国民新党から追い出された。その結果が三党合意ですが、谷垣自民党総裁の大失策になる。財務省の官僚に騙されて野田総理も谷垣総裁も踊らされてしまった。
 
自民党内でも安部氏の発言に見るように谷垣総裁への反発は大きくなってる。「維新の会」の動きが活発になるにつれて、自民党内の右派勢力が連携を探る動きが出てくるだろう。石原慎太郎都知事が動いて、維新と自民右派の連立政権が出来るのではないだろうか? 


「増税は不可能だし、政権は9月まで持たない」 亀井静香・国民新党前代表 5月8日 産経新聞

小沢一郎民主党元代表は絶対に消費税増税反対の旗を降ろさないよ。降ろしたら政治生命はおしまいだ。増税を進めようとする野田佳彦首相は退陣に追い込まれる。間違いなく…。

 自民党は消費税増税の度に選挙で負けてきたんだぞ。だから3月29日に首相と2時間半話した時も「自民党があんたたちに協力するなんてあるはずねぇぞ」と言ってやったんだ。自民党にとっては、増税に賛成して話し合い解散に持っていくより、内閣不信任案を出して正面から解散に追い込んだ方が得策なんだよ。(後略)





選挙後、第一党は自民党だが過半数に届かない。橋下徹大阪市長率いる
大阪維新の会などの新党勢力も大きく躍進。自公と維新の会との連立政権誕生


2012年6月23日 土曜日

橋下首相なら「石破官房長官!?」という皮算用 6月22日 プレジデント

「今、選挙をやったら民主党が負けることは野田総理もわかっている。いいアイデアがあれば苦労しない」(輿石東民主党幹事長)―野田佳彦首相は消費増税法案の成立に政治生命を懸けるというが、法案の成否にかかわらず、民主党政権に対する国民の信頼はもはや回復不能。次の総選挙での大敗、野党転落は避けられない情勢だ。

 「選挙後、第一党は自民党だが過半数に届かない。橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会などの新党勢力も大きく躍進。このため自民党と維新の会、公明党などとの連立政権誕生の可能性がある。民主党政権打倒を掲げた橋下氏が民主党と組むことはありえない」と全国紙政治部の選挙担当記者は読む。

 連立のキーパーソンは、飛ぶ鳥を落とす勢いの橋下氏。維新の獲得議席数によっては、橋下首相誕生の可能性さえささやかれている。その場合、注目されるのが次期自民党総裁の有力候補である石破茂前政調会長の動向だ。石破氏は石原伸晃幹事長とともに九月の自民党総裁選出馬が確実視されている。

 あまり知られていないことだが、石破氏は防衛大臣当時から、橋下氏の政治姿勢を高く評価し、連携を模索してきた経緯がある。石破氏周辺が話す。

 「橋下氏が大阪府知事に初当選したとき、官邸や主だった官庁を挨拶回りしました。最初に訪問したのは宮内庁。日本の象徴・天皇陛下をお世話しているのだから当然のことで、次に訪ねたのが首相官邸だったのも順当だった」

 ところが、三番目の訪問先は財務省でも外務省でもなく、何と防衛省。

 「その理由を石破氏が聞くと、橋下氏は“自衛隊があるからこそ、今の日本がある”と答えたそうです。政界きっての安全保障通の石破氏はこの言葉に感激、周囲に“橋下という人物は素晴らしい。感動した”とベタ褒めだった」

 その後も石破氏は折に触れて「参院廃止・一院制とか、首相公選制とか、橋下氏の思想・考え方は私とよく似ている」などとエールを送り続けてきた。

 石破氏周辺からは、「橋下首相なら女房役の官房長官は石破氏では」との声も聞こえてくるが、それは少々気が早いようで……。


不良債権問題の解決はヤクザの殲滅から 避難所19

闇の声:2012/06/22(金) 22:59:46
小澤が出て行った場合、パーシャル連合はむしろ組み易くなる。
みんなの党は公務員制度の抜本的改革を条件に、維新の会と共同歩調を取るだろう。
そうなると政策ごとの連携とは言え、民主党中間派と歩調を合わせやすくなる、
何の事は無い、今回の消費税騒動で自民と歩調を合わせた閣僚や執行部を追い出せば
それでパーシャル連合は成立するだろう。
小澤は党外から野田や前原達を引きずり降ろしに掛かるだろうし、鳩山や菅直人も同じ考えだと聞いた。
民主が150程度に落ちても小澤系とみんなの党、維新の会で250は稼げそうだが票読みだ。
問題は信濃町で、これは池田大作次第・・・ただ、今回の三党合意でも自民との間には隙間風が吹いた。
その意味でこの連立に公明が加わる可能性はゼロではない。
野田にどうやって詰め腹を切らせるか、誰が首に鈴を付けるかだね。

この数字、何で民主党がこれだけ当選するんだと思われるだろう。
一つ言える事は、自民党の人気が依然として低いだけではなく、これと言った候補者がいない。
前回落ちた元職の復帰戦的な意味合いが強いが、悉く資質的に劣る。
酷いのになるとバカ息子を弔い合戦と称して出す例もかなりあるとかで・・・それでは今までと一緒だ。
そんな事をやって世間が許す訳が無いと思わない執行部は完全に感覚がずれている。
それだけ自民党執行部と世間の間には溝があり、今回の消費税騒動でまたあの連中が戻ってくるのかと失望させたのが事実だ。
自分も復帰させるべきではないと思う候補者が多すぎる・・・だから民主がダメだから自民と言う考え方は避けてほしいと思う。

◆それは党是として消費税増税を決めてるんだから、ご指摘の様になるかと。
逆に言えば、あの国会質問レベルに落とさないと民主党は理解出来ない。
そこが大問題。
野田毅は「民主党の政策決定プロセスには常に問題が潜んでいる」と第一次鳩山内閣時代から
ずっと指摘してきた経緯があり、それは今に至っても全く改善されてない。
両院総会を開けないのもその一つでしょ?
いや実は策略でしたと言うならそれはあっぱれだが、今のままでは野田毅が指摘していた
「我々は民主党がまとまるか不安なんですよ」との懸念を払拭出来るどころか混乱は激しさを増すばかり。
野田佳彦が代表を放り出して代表選に全てを委ねますと言うならそれはそれで良いが、民主党の政治のやり方の
稚拙さを一向に改善できないまま時間だけが経過すると言う悪いパターンに陥る。 
それこそ究極の政治不信ですよ・・・



(私のコメント)

今日も政局話になりますが、果たして26日に採決が行なわれるのだろうか? 自民党の谷垣総裁が三党合意と早期解散との密約があったという話は昨日書きましたが、79日間の会期延長で民主党に騙された事がはっきりしている。79日間あれば消費税関連法案なども次々と作られて既成事実化するだろう。つまり解散なき消費税増税が実現する事になる。
 
それに待ったをかけたのが小沢一郎であり、新党含みで法案に反対に回った。54名の反対票で与党体制はひっくり返りますが、この土日の間に取り込み合戦が行なわれている。民主党の1年生議員にしてみれば1日でも長く国会議員でいたい筈だ。次の選挙では民主党のマニフェスト違反や消費税増税で批判票で落ちる事がはっきりしている。
 
三党合意のシナリオを書いたのは財務省の官僚だろう。財務省にしてみれば増税さえ出来れば勝栄二郎の功績になるから、民主党政権だろうが自民党政権だろうが、どちらも財務省主導の政権になる。政治家としての小沢一郎を葬るのは霞ヶ関も横田幕府も思いは一緒だ。小沢一郎の夫人の手紙まで出してきたのは文春ですが、文春はCIAの工作機関だ。
 
昨日も書いたように自民党は何もしなくても次の選挙では民主党政権の批判票を集めて大勝するはずなのに、どうして三党合意に踏み切ったのかと言う事だ。消費税に賛成票を投ずれば次の選挙では不利に働く。財務省の官僚は国民は消費税に賛成ですよと唆されたのかもしれませんが、それはシロアリ退治が済んでからの話だ。
 
民主党が第二自民党になり政策合意が出来るのは不思議ではありませんが、自公民体制で大連立が出来るという単純な話ではない。出来るものならとっくに出来ている。大連立で一番の障害になるのは選挙であり、民主も自民も選挙区を譲るはずが無い。小選挙区制は一人しか当選しないから大連立はなりえない。バカなのは騙された谷垣総裁であり、石原幹事長も同罪だ。
 
自民党は予算関連法案をストップさせておけば野田内閣は辞任するか解散に追い込まれますが、谷垣総裁はなぜ三党合意に踏み切ったのだろうか? 財務省に騙されたとしか考えられませんが、消費税増税に賛成しても選挙で勝てますよという情報に騙されたのだろう。マスコミもウソ情報で消費税増税に国民の賛成が多いと報じている。
 
今日はウェークアップで橋下大阪市長が出ていましたが、国会議員や霞ヶ関の官僚は現場の状況が分からない。そして上から目線でああしろ、こうしろと命じてくる。生活保護一つ手続きでも事細かな事まで口を挟んでくる。霞ヶ関中央集権体制は現代の日本では二重行政になってしまって効率が悪く予算ばかりかかるから財政が赤字なのだ。
 
橋下大阪市長が言うように国家の仕組みから抜本的に作り直さないと、霞ヶ関独裁体制は肥大化して行って予算バカ食いの国家になってしまう。だから財務省は釈迦力になって消費税増税に動いている。野田民主党も谷垣自民党も霞ヶ関官僚の言いなりで国家の改造など出来るはずがない。国土交通省や厚生省などは地方政府に任せて国会は外交と防衛を審議すればいいはずだ。そうすれば国会議員も大幅に削減できる。
 
今日の橋下市長の話では、まだはっきりとは言いませんが国政選挙には200以上の選挙区に候補者を立ててくるだろう。政権が取れるとなれば財界にはスポンサーが幾らでもいる。民主や自民がこれだけバカな議員ぞろいなら、立候補するだけでも批判票が「維新の会」に集まるだろう。だからもっとどたばたしてくれれば橋下徹にとっては願ったりかなったりだ。
 
 




自民党の谷垣総裁は、法案賛成にまわる代価として「話し合い解散」を
見込んでいたのに、それが不首尾に終わりそうだと焦っているのだろう。


2012年6月22日 金曜日

消費税増税法案成立でも焦りが募る谷垣禎一自民党総裁の誤算 6月22日 田中秀征 [元経済企画庁長官]

国会の会期末を控え、消費税増税法案についての民・自・公3党の修正合意が成立。一気に展望が開けたように見えるが、谷垣禎一自民党総裁の顔に歓びはない。むしろ、日増しに焦りの色が濃くなっているように見受けられる。

 谷垣総裁は、変節した野田佳彦首相と比べて愚直なほど一貫して消費税増税の必要性を強調してきた人。ようやく念願がかなうところまで辿り着いたのだから、もっと元気になっても当然であろう。

 推察するに、谷垣総裁は、法案賛成にまわる代価として「話し合い解散」を見込んでいたのに、それが不首尾に終わりそうだと感じて焦っているのだろう。

 政治の局面が大きく展開したとき、そこには必ず勝者と敗者がいる。

 今回の勝者は、財務省と、与野党の財務省OBの政治家と言ってよい。

 すなわち、財務省と民主党の財務省OB、それに自民党の財務省OBの“鉄のトライアングル”が勝者であった。(もちろん、それは現時点のことである

 野田首相はそれに乗って走り、ここまで歩を進めてきたが、財務省に身を委ねたことによって生じた民主党内の亀裂など今後の政治的困難を思えば、それほど歓んではいられない。

解散を避けたい“鉄の三角形”と野田首相
そして取り残される谷垣総裁

 さて、谷垣総裁には解散要求に関して2つの大きな誤算があった。

 1つは、そもそも「話し合い解散」を、法案賛成の交換条件とすることは、公然とした大義名分には成り得ないことだ。

 政治的密約としてはあり得ても、世論に訴えるにはかなりの無理がある。単なる党利党略、政党エゴとみられることが避けられない。

 おそらく彼が解散・総選挙を主張し続けたのは、落選している多くの同志への温情であろう。

当初の谷垣氏の主張は、法案を作成したら審議採決をする前に総選挙で民意を問うべきだということであった。それなら筋が通り、世論の圧倒的な支持を受けただろう。それを徹底できなかったことが失敗であった。

 もう1つは、衆議院の解散・総選挙を最も避けたいのは、前述の“鉄のトライアングル”と野田首相だということを察知できなかったこと。

 法案を成立させても、直後に総選挙があれば凍結派が圧勝して「単なる消費増税」では葬られることは目に見えている。

 それに、解散・総選挙までそれなりの期間がなければ、実務上の準備を進めて既成事実を積み重ねることができない。また、「駆け込み需要」と「復興特需」によって「経済状況の好転」を実現させる時間もない。

 この認識はそのまま野田首相にも吹き込まれているだろう。

 財務省サイドでは「谷垣さんには解散を言わせておけ」と言うことだったのではないか。

 おそらく谷垣総裁は、修正協議が始まって以来、自分が取り残されていくことを肌で感じてきたに違いない。

 ただ、今回の勝者はあくまでも一次予選の勝者に過ぎない。このまま最後の増税実施まで行くかというと、そうならない可能性の方が高いと私は考えている。

 まずは、採決後の民主党の行方と、その後の3党の協力連携に注目したい。特に民主党中間派と言われる人たちの政治家としての覚悟を測る絶好の機会だと思っている。



支離滅裂、党利党略だけの自民党、公明党・・・明日採決しろ!でも今日限りの会期延長は反対! 6月21日 江田けんじ

自民党、公明党は一体何を言っているのか?!

 日頃は、国会で十分審議?してと言いながら、増税関連の3党修正法案については、昨夜、国?会に提出されたばかりなのに、ろくろく審議もせず、明日採決しろ?と迫る。

 さらに支離滅裂なのは、明日の採決を主張しながら、今日が会期末?の国会延長には反対する。とても常人では理解しがたい、すべて「?党利党略」だけの政党だ。

 その「党利党略」ぶりを解説しよう。

 まず、なぜ、自民、民主は採決を急ぐのか。それは報道されているとおり、早期に民主党の分裂を誘い、早期解散に追い込むためだ。そこで、わざわざ本日、民自公の幹事長会談を開いて「明日採決するよう最大限努力」と合意した。

 なのに、なぜ、今日限りで終わりの国会会期延長に自民、公明は反対したのか?矛盾するではないか。それは、せいぜいお盆前までの延長と思っていた両党が、9月8日までの大幅延長を決めた民主党に裏切られたと思ったからだ。これでは、だらだら国会が続き、早期解散に追い込めなくなる。

 要は、相変わらず国民不在の、政局オンリー、統治党略オンリーの政治が展開されているのだ。「筋」や「論理」、「正当性」のへったくれもない。

 ちなみに、みんなの党は、日頃、「通年国会」(一年中国会開会)と、平場で国民注視の下での国会審議を重視しているので、本日の衆院本会議でも大幅会期延長に賛成、そのうえで、増税関連法案等は十分審議すべしという立場だ。昨日も、私を含め野党6党幹事長で衆院議長に申し入れ、「丁寧な審議をするよう民主党の国対委員長には伝える」との言質を得た。



(私のコメント)

ニュースの焦点はもっぱら小沢一郎の動きに焦点が当たっていますが、自民党がなぜ三党合意に動いたのかと言うことだ。おそらく三党合意と引き換えに「話し合い解散」が密約されていたのに、民主党は大幅な会期延長で騙されたと始めて気がついたのだろう。谷垣総裁は人が良いだけで政治家には向いている人物ではない。そんな人物を総裁に据えるようでは自民党も人材がいない。
 
自民党は黙っていても選挙になれば民主党批判票が集まって政権復帰が出来る見込みなのに、なぜ三党合意に動いたのだろうか? 自民党も消費税増税に賛成すれば批判票も取れなくなり勝てる選挙も勝てなくなることが谷垣総裁には分からないのだろうか? 「話し合い解散」は密約だから「だまされた」と言う論理は成り立たない。野田総理はマニフェストと正反対の事を平気で出来る男だから「密約」も反故にすることなど平気だ。
 
79日の大幅な会期延長は、消費税増税の既成事実作りのためであり、「話し合い解散つぶし」なのだ。これらの設計図を描いているのは財務省であり、自民と民主の大蔵OB議員たちなのだ。しかし民主党内の反対派も54名の造反者が出れば与党は過半数割れするから、野田総理不信任案も通る可能性がでてくる。そうなると消費税増税に賛成した自民党と民主党対消費税増税に反対した新党の対決になってしまう。
 
そのような選挙が行なわれれば、自公民三党合計でも過半数割れして新党が第一党になる可能性がある。現在のような経済情勢で消費税増税すれば90年代の日本よりも酷い状況になる事は明らかだ。谷垣総裁は解散総選挙に焦りすぎて三党合意に踏み切ったのだろう。これには私も驚いた。交渉ごとでは欲に駆られたほうが騙される。
 
自民党ではあくまでも消費税増税では選挙で民意を問えと言うのが正論であり選挙でも民主党批判票が集まり自民党は大勝したはずだ。それが三党合意で谷垣総裁は台無しにしてしまった。解散総選挙を先送りにしたいのは民主党全員の願いだし、財務省も解散には大反対だろう。解散総選挙で増税反対派が勝てば増税法案は潰されるからだ。
 
自民党の谷垣総裁がバカだからこうなるのですが、一番喜んでいるのは「新党」で出馬する候補者たちだろう。新党ラッシュが出来て「みんなの党」や「維新の会」などが統一会派を立てて200以上の選挙区に候補者が出ると言う話がありますが、選挙参謀には小沢一郎がなるかもしれない。橋下徹と小沢一郎は万が一のためにパイプが出来ている。それとは別に石原慎太郎が橋下徹と組む話が出ていますが、どう動くのだろうか?
 
三党合意で民主党も自民党もダメな政党である事が国民にばれてしまった。霞ヶ関の言いなりなのは民主も自民も変わりがない。霞ヶ関が実権を握っている限り増税路線は変えられないし、公務員制度改革も手が付けられない。シロアリ官僚を退治してくれるのは「新党」が政権を取らなければ無利だろう。民主党の失敗を生かして政権を取ったらすぐに法案を提出して成立させる事ですが、参議院では既成政党が多数派だが、来年には参院選挙もある。実績を上げれば参院選でも「新党」が勝つ可能性がある。




既成政党対民衆と言う構図が出来、政権交代が起きる前夜と同じ様な状況だ。
「維新の会」はどれだけ新人を集める事が出来るか、それがカギとなるだろう。


2012年6月21日 木曜日

不良債権問題の解決はヤクザの殲滅から 避難所18

闇の声:2012/06/20(水) 09:21:52

こうなってしまった以上、民主党には何も期待出来ない。
自公政権の政策検証をして、特にお金の面で日本の現状はどうなってるんだと言う事を国民は知る必要があったし
その上で税制はどうしましょう等議論を役所の机の上だけではなくて広い議論をすべきだと自分は考えていた。
自民党と言うのは所詮官僚と財界と学術の権威を笠に着ての政治になる。
当然税制等政策選択の理由は難しい話で世間一般の人が聞いても理解出来ない場合もある。
しかし・・・自民党関係者の間からも、小泉改革とは何だったのか、第三者的な目から検証すべきだと言う声はあった。
麻生内閣でそれをやりたかったが、リーマンショック等で何も出来なくなった。
実は、自民党は本来この三年間で自分の手で改革出来るチャンスを貰ったにも関わらず消費税増税と言う官僚が予てから
用意していた政策に飛びついて、民主党を攻撃しつつもその導入を国民に諮らずに採決させると言う暴挙に出たと言える。
同じ消費税増税だと諸兄等は言われるだろうが、麻生の時に主張していたのは政権を失う事を覚悟の上での増税宣言で
今やっているのは政権復帰の為の増税宣言なのだ・・・どっちを向いて声を出したか、自ずからお分かりだろう。
改革を放棄して権力だけを志向した、つまり国民切り捨てを最悪の形でやったって事であり、それに手を貸したのが野田佳彦だと言えるだろう。
じゃあ小澤が正義だったんだろうかと言えばそうではない。
彼も大衆の側を向いていない。
この一連の暴挙を何故彼自ら国民に説明しないのか・・・それが出来ない限り本当の意味での支持者は増えないだろう。
造反劇に参加した方が次の選挙で有名になって良いかな?的な軽薄な議員ばかりになる。
それこそ有田の薄ら禿オウム野郎みたいな話だ。
便所の裸電球みたいな頭しやがって・・・

◆今回の茶番劇で評価を落とした議員は他にも大勢いる。
まずもう一人の小沢だろうな・・・小沢鋭仁だ。
彼は次世代のリーダーを担えるかと目されていたが、テレビでその醜態を晒してしまった。
この三年間、政権担当前と同じ事を呟いていたに過ぎず、今に至っても何をするか態度が明確ではない。
恰幅の良さ等リーダー然としていたのは上辺だけで、それ以外は何もない事が判ってしまった。
そもそも年金改革や消費税問題を党で手掛けていたのに今回の動きに何も言わないのはそれこそ
国民への配信に他ならないと思うが・・・
海江田は地に落ちただけではなく地下にもぐったとしか言えない。
原発問題でも彼の行動で不明な点がある等、政権交代が仮に起きたとしたら、真っ先に俎上に乗せられるだろう。
菅直人の性格からして徹底して逃げ回るだろうから、余計その追求は厳しいモノとなる。
民主党政権下でなければ彼は生き延びられない。
原口は言うに及ばず、古川や大塚はどうするんだろうか?
特に菅直人や鳩山の政策指南役だったらしい古川は困るだろうねえ・・・

じゃあ野田佳彦と前原や岡田と自民党が組むかと言えばこれも難しい面がある。
と言うか、出来ないんじゃないかな・・・短期的に政策ごとのすり合わせは出来ても
連立までは無理だろうと思う。
その隙をついて小澤一郎が大衆に訴え掛ける事が出来れば既成政党対民衆と言う構図が出来、政権交代が起きる前夜と
同じ様な状況になって行く・・・その時にどれだけ新人を集める事が出来るか、それがカギとなるだろう。
政治を志す資質のある人、金は無くてもとにかく出来る事だけをやろう、俺も泥をかぶると言えるかどうか・・・
少なくとも鳩山の金をあてにする間は無理だ。

◆あの野郎ぶっ殺してやると思わせたのばかりだよ。
評価が変わらなかったのは枝野くらいだろ。
とにかく、今回の三党合意で最高に評価を下げたのは長妻だね。
これで野田の腰巾着として生きる他途は無くなったよ。
官僚から総スカン、党員から総スカン、議員から総スカンで・・・
野田だって粗大ゴミ扱いするかもしれないし。

◆懇談会の意味も、幹事長の意味も、代表の意味も何も無い。

ある奴が言ってた・・・酔って電話して来てね。
「俺はある奴が許せん。もうそいつブン殴って辞める」って言うから
落ち着きなよと宥めたんだ。
そもそも何で許せないんだと聞いたら、ずっと社会党にいて社民党になって
民主党に入っててやってる事は自民党より酷い。
もはや感情論しか党内論議で出てないって言ってたな。
じゃあ法案提出の準備はしてたのかと、誰が何をしてたのかと問い質したら
いやあ執行部一任ですからと言う返事。
三人で政治やってたのが民主党の真実ですかねと言う事だわ。
あと、言っても仕方のない事だが、菅直人どうしてるんだと聞いたら、当人は今の騒ぎに付いて
及び腰で当事者能力を欠いてますってたな・・・


(私のコメント)

自民党は黙っていれば次の選挙で政権が転がり込んでくるのに、どうして野田民主党の誘いに乗って消費税増税に回ったのだろうか? これでは民主党と同じ穴のムジナになり、「既成政党」対「維新の会」の対決選挙になって自民も民主も大惨敗するかもしれない。自民党も民主党も結局はシロアリ官僚を退治できなかったことになり逆に官僚の言いなりであることがはっきりしてしまった。
 
小沢一郎は反対して党を割る決意を固めたようですが、どれだけの議員がついてくるだろうか? 民主党が二つに割れることははっきりすれば、民主党政権は崩壊して野田民主党政権に参院が問責決議をたたきつければ解散か総辞職に追い込まれる。消費税増税と定数是正がセットになっているから衆院で通ってしまえば参院では定数是正だけが可決されて問責で辞任か解散だ。
 
造反議員が54人反対票を投ずれば与党は過半数割れになり、衆参の議院運営は全て止まってしまう。今度は野田総理の首を挿げ替えても過半数割れだから解散せざるを得なくなる。だから自公民の三党合意は罠なのかもしれない。しかし衆院で自民党も公明党も賛成票を投ずれば次の選挙では批判を浴びて苦戦は必死になる。そして「維新の会」が雪崩れてきな大勝利で自公民は野党に転落するのか?
 
野田総理としては自公民の三党の大連立で切り抜けようとしているのでしょうが、闇の声氏は「じゃあ野田佳彦と前原や岡田と自民党が組むかと言えばこれも難しい面がある。と言うか、出来ないんじゃないかな・・・短期的に政策ごとのすり合わせは出来ても連立までは無理だろうと思う。」と言うように、野田、前原、岡田では自民と組めるはずが無い。
 
民主党が二つに割れて解散総選挙の流れが出来れば、消費税増税の審議はどこかに吹っ飛んでしまうだろう。自民党議員だって消費税増税に賛成して選挙で落とされたくは無いから法案の可決成立は不可能になるだろう。同時に谷垣総裁も三党合意の責任を取って辞めざるを得なくなる。三党合意が民主党を二つに割る罠だとすれば、私にも理解できますが、小沢一派の離党が見えてきて政局はあわただしくなって来た。
 
とにかく公債特例法案が通らなければ、国家公務員の給与もストップするから、野田総理の首を出しても今回の事で解散総選挙するしか手はなくなる。問題は定数是正が出来ていないことであり、選挙の見込みがはっきりすれば、あっさりと成立して選挙モードに突入する。自公民の議員も選挙区に戻れば実は増税反対ですと態度を切り替えるだろう。しかしマニフェストをあっさりと反故にしたくらいだから信用はされない。
 
衆院では9月8日までの会期延長が決まりましたが、自公は反対していた。小沢グループが60名を超えたと言う情報もありますが、それが反対に回れば増税法案は衆議院でも否決される。自民党と公明党は踏んだり蹴ったりになりますが、消費税増税に賛成か反対かははっきりする。国会で賛成票を投じながら選挙区では反対だと言う論理は通らない。
 
結局は「既成政党」対「新党」の戦いになるのでしょうが、マスコミやネットにおける「維新の会」へのネガキャンが激しい。「橋下徹は○○の手先だ」といった類のものですが、「株式日記」では自民党が野党になる前から議員を全部入れ替える事が必要だと書いて来た。自民党も官僚の言いなりで公務員制度改革は無理だし民主党に期待したが、自民党以上に官僚の言いなり政党だった。
 
闇の声が言っているように、「そもそも何で許せないんだと聞いたら、ずっと社会党にいて社民党になって
民主党に入っててやってる事は自民党より酷い。」と言うのでは、何のために社会党議員だったのかということになる。輿石参議院会長はもともとは日教組出身の社会党議員だったが、今では消費税増税のために先頭に立って活動している。国会議員というものはそういうものなのだろうか?
 
 


会期79日延長提案に反発 “謀略”説も 6月20日 ニッカンスポーツ

自民、公明両党は20日、国会会期を79日間延長するとの民主党方針に「根拠不明で開いた口がふさがらない」(自民党幹部)と反発した。

 自民党の岸田文雄国対委員長は「期間が適切なのか。大変無責任なものを感じる」と批判。公明党の漆原良夫国対委員長も「延長は7月末までで十分だ」と強調した。

 自公両党は8月10日ごろまでの延長を想定。最も早い衆院解散のタイミングとして、社会保障と税の一体改革法案の成立後、野田佳彦首相が延長国会の会期末に解散する日程を期待した。その場合、衆院選は9月9日投開票が有力との見方も両党内に浮上していた。

 しかし、民主党は予想を大きく上回る延長幅を提示。首相に解散を約束させる「話し合い解散」を目指してきた自民党幹部は「こちらを怒らせて一体改革法案の修正合意をご破算にするつもりだ」と、早期解散に反対する輿石東民主党幹事長らの“謀略”だと指摘した。(共同)



(私のコメント)

民主と自民の騙しあいのような様相を呈してきましたが、議席と政権さえ取れればそれでいいいのであり、三党合意は土壇場でぶち壊しになるかもしれない。9月9日の投票日説まで得てきましたが、民主党は9月8日まで国会を開いているつもりらしい。民主党はズルズルと先送りにして1日にでも長く国会議員でいたいのだろう。自民党でも1日も早く選挙で勝って政権を奪還したいのでしょうが、三党合意で自民党も信用を失ってしまった。国民不在の国会内の駆け引きは自分の政治生命を無くすだけだろう。




アメリカのキリスト教が非常に戦闘的なのは、ヨーロッパの宗教戦争時代の
キリスト教だからであり、インディアンの大虐殺や原爆の使用は必然なのだ。


2012年6月20日 水曜日

書評 文芸評論家 富岡幸一郎 「正論」平成24年7月号より 6月5日 西尾幹二のインターネット日録

「脱東京裁判史観」探求の新たな到達点

 「アメリカは一種の『闇の宗教』をかかえているとみています」と著者が雑誌『諸君!』の討論会で発言し周囲を驚かした話が出てくるが、「大東亜戦争は宗教戦争だった」という本書を貫く主張に驚く読者もいるだろう。

 しかし日米戦争を世界史の潮流のなかで捉え直すとき、著者の洞察はきわめて本質的な問題提起となる。「闇の宗教」とは、アメリカのキリスト教がヨーロッパでの宗教戦争に敗れたピューリタンたちが、新天地で建国を果たした経緯による。彼らの「神の国」信仰は宗教原理主義を色濃く抱え込んでいるからだ。著者は直接にそのような言い方はしていないが、米国のキリスト教は16世紀宗教改革の異端は(再洗礼派のような過激性)を起源としているからこそ、その「正義」の言動は破壊性と倒錯性を孕む。インディアンの虐殺、南北戦争、そして太平洋をホワイトパシフィックと化し日本に原爆を投下した歴史を辿れば(近くでは予防的先制攻撃なる概念の捏造によるイラク攻撃など)枚挙に暇がない。

 日本はなぜアメリカと戦争したかではなく、「なぜアメリカは日本と戦争したのか」が問われなければ日米戦争の本質は永遠に封印されたままになる。その封印を解く鍵は米国の根っこにあるその宗教的ラジカリズムなのである。西へと膨張する「神の国」と衝突せざるをえなかった日本もまた、もうひとつの「神の国」であり、西洋列強の強圧のなかで「国体」を歴史的伝統の天皇信仰により形成した日本人は、この“文明の衝突”を不可避のものとするほかはなかった。本書の最終章「歴史の運命を知れ」は『江戸のダイナミズム』で日・中・欧の壮大な比較文明論を展開した著者ならではの説得力のある一文であり、情緒的な宿命論ではない。

 もうひとつ本書で看過してはならないのは、昭和天皇の「戦争責任」に言及している個所である。左翼が欺瞞的な平和主義からいうのとはむろん異なり、開戦の詔書は天皇の名によって記されており、それは日本が「神の国」であり、その「国体」によって宗教戦争を戦い抜いたことの歴史的証言だからである。天皇に責任はなかった、悪いのは陸軍だ軍人だといった議論はいわゆる保守派のなかにもあるが、それは大東亜戦争の本質を見ようしないばかりでなく、「戦争は悪である」という典型的な戦後レジームの言辞に過ぎない。これは別の形で、著者の平成の皇室に向けた発言の真意にも重なるのである。

 紙幅がなく詳述できぬのが残念だが最後に、日米の全く異質な「神の国」の激突を国学者として洞察した折口信夫が敗戦後に「神やぶれたまふ」と語ったことに対して、本書は否「やぶれた」のはどちらかという歴史への、日本人への究極の問いを未来に向けて孕んでいることを指摘しておきたい。

文芸評論家 富岡幸一郎



春先きに鳥取大学教授(ドイツ文学)の武田修志さんから次の書簡をいたゞいていた。 6月15日 西尾幹二のインターネット日録

この本の中でわたしが最も共感しましたのは、111ページ〜112ページの次の言葉です

 (日本人は)「戦争を含む過去の歴史をトータルとして・・・肯定すべきである・・・・」「つまり、悪だからと否定し、陸軍をスケープゴートに仕立てて責任を追及するような、そういう女々しい精神ではなく、たとえ悪であろうとなかろうと、過去から逃れるすべはないのであり、過去をことごとく肯定する強靭な精神を持つことが、今の日本人に求められている最大の心の試練だと申しあげざるを得ないんです。

 なぜかというと、天皇は、あの時代において全的存在であって、天皇の戦争責任を否定することは国民が自分を否定すること、自分の歴史を否定することと同じになってしまうからです。(・・・)私に言わせれば、天皇は平和主義者だと言って、それを通じて戦後の自分たちも平和主義者だと言いたくて、悪かったのは過去の軍人だ、軍部だ、そんな言い逃れで過去の一時代から目を逸らすのは、言ってみればアリバイづくりをしているようなものです。(・・・)」

 目の覚めるような真実の言葉です。久しぶりにこういう心に響く言説に出会って、背筋がしゃんとしてくるのを感じます。かつては小林秀雄や田中美知太郎を読むと、こういう言葉に出会うことができたように思いますが、今や、こういうことが言える言論人は先生一人になってしまわれたようです。

 しかし、小林秀雄からも田中美知太郎からも聞けなかった言葉が、右の引用文にはあるように思います。「天皇は、あの時代において全的存在であって、天皇の戦争責任を否定することは国民が自分を否定すること、自分の歴史を否定することと同じになってしまう」この言葉に、私は今回特に感銘を受けました。「天皇は」、あの当時、我々日本人にとって「全的存在」であった――この理解はたいへんに独創的です。日本人にとっての天皇を「全的存在」という一語でとらえた歴史家がいままでにいるのでしょうか。――その存在を否定すると我々全部を否定してしまうことになる存在、全的存在・・・「全的存在」という言葉は、これから天皇を論ずるときのキーワードになるかもしれません。

 御著書『天皇と原爆』は、拝読して、全編教えられることばかりでしたが、今回、右に書いたこととは別に、もう一つ目の覚めるような、何とも嬉しい知識を一つ得ることができました。それは「わが國家は生まれた國であって作られた國では無いといふこと」です。先生の言葉で言い直せば「自然発生国家」だということです。なるほど!とこの指摘には感激しました。これは、日本という國の根本的性格を一言で言い表しているように思います。そして、そもそも日本人のだれもが、そんなふうに何となく感じているのではないでしょうか。『ヨーロッパの個人主義』の中の叙述も、33歳の先生が、直感的に「日本は自然発生国家だ」とご存じであったところから生まれた文章ではないでしょうか。

 今回、先生が大東亜戦争の原因を糾明するために、「なぜアメリカは日本と戦争したのか」と、アメリカ側の立場を問題にする視点を持ち出されたのが、すでに全く独創的ですが、この観点から見ていくとき、おのずからのように、アメリカという国の「宗教国家としての側面」がさまざまに検討されることになったのは、私にとってたいへん印象的でした。宗教国家としてのアメリカ?これは、非常に多くの日本の知識人の盲点ではなかったかと思います。私も全くこれまでこのような関心の持ち方をしたことがなく、先生の博覧強記に教えられることばかりでした。

 この点に関する先生の論述を辿っていて、私は強く、アメリカ人の無意識の深さということを感じました。アメリカの歴史をたどれば、そこにどれだけの「悪」があるか、これを振り返る力をこの国の人々は非常に微弱にしか持ち合わせていない、そしてそのことと、彼らが宗教を頼りにする心性は深く結びついている――そんなことを感じました。これは、別の言い方をすれば、アメリカという国を相手にするには、アメリカの表向きの主張のみならず、いつも、その無意識の部分まで洞察しないと、うまく交際できない相手であるということです。御著書を拝読していますと、こういう点について、日本人はあまりに無自覚だったのではないかと反省させられます。



(私のコメント)

ヨーロッパの歴史は、大ローマ帝国滅亡後は戦争に次ぐ戦争の歴史であり、ローマ帝国の滅亡の原因も、その後の戦争に次ぐ戦争にもキリスト教が深く関与している。5世紀から15世紀ごろのヨーロッパはキリスト教の権力が強く、戦争も小規模で散発的なものでしたが、十字軍遠征の頃からキリスト教の権威も落ち始めて免罪符などの販売で宗教改革の機運が出てきて、16世紀頃からの宗教改革でキリスト教は新教と旧教に別れて宗教戦争が繰り返されるようになった。
 
特にドイツの30年戦争では、ドイツの人口が三分の一にまで減ってしまうほどの過酷な戦争であり、多くのヨーロッパ人は戦乱を避けて新天地のアメリカを目指した。さらには宗教戦争に敗れた人たちも命からがらアメリカに逃れた。アメリカはイギリスの植民地であったが、犯罪者たちの流刑地でもあり、古くからのアメリカ人の子孫の多くは犯罪者なのだ。
 
現代でもヨーロッパ系アメリカ人を分類すると、非常に信心深いアメリカ人と荒くれ者のアメリカ人とに分けられます。彼らの祖先をたどれば宗教戦争によってアメリカ逃れた人たちと、犯罪者として流刑地に送られてきた人たちが多かったからだろう。アメリカが独立してからは犯罪者の流刑地ではなくなりましたが、その後はヨーロッパの戦乱を逃れてきた人たちが多くなり宗教戦争による弾圧を逃れてきた人たちだ。
 
第二次世界大戦でも、ユダヤ教徒が弾圧されて多くのユダヤ人がアメリカに逃れましたが、これも一種の宗教弾圧を逃れてきた移民になる。現代のアメリカ人がヨーロッパに比べても非常に信心深いのは歴史的に当然なのだろう。しかも宗教戦争の戦乱を逃れてきた移民だから非常に戦闘的なキリスト教であり、そこがヨーロッパのキリスト教徒は違うところだ。
 
ヨーロッパは宗教戦争で荒廃しきって、1648年のウェストファリア条約で政治と宗教の分離が図られた。つまりアメリカのキリスト教は宗教戦争を経験していないから、政治と宗教の分離が不明確であり、現代でも世界に多くのキリスト教宣教師を送り込んでいるのはアメリカだ。現代の日本でも年末が近くなるとキリスト教の宣伝カーが走り回りますが、アメリカ人宣教師が非常に多い。
 
中国などにも戦前は数千人のアメリカ人宣教師が送られていましたが、数億人の人口を持つ中国は彼らにとっては新天地に思えたのだろう。それに比べると日本へのキリスト教布教は思わしくなく、宗教国家アメリカの想いは日本よりも中国に傾くのは当然なのだろう。さらに天罰として原爆攻撃によって破滅的打撃を与えれば日本人もキリスト教に入信者が爆発的に増えると考えたのかもしれない。
 
「株式日記」では、大東亜戦争は植民地解放と人種差別撤廃の解放戦争だとて意義付けてきましたが、日本のフィリピンや韓国に次ぐキリスト教国家にしようと考えたのだろう。韓国は三割がキリスト教信者となり最大勢力になりましたが、日本はキリスト教信者は1%にも満たない。韓国のキリスト教国化はアメリカの宣教師にとっては最近における輝かしい成果であるのだろう。
 
大戦後においてもアメリカは、日本に大量のキリスト教宣教師を送り込んできましたが、成果ははかばかしくは無かった。大東亜戦争で日本は戦争犯罪を犯した犯罪国家として精神的に痛めつければキリスト教に入信する人が増えると考えたのでしょうが、日本は韓国とは違って、400年前のヨーロッパの宗教戦争と同じ時期に宗教戦争を戦っている。ある意味ではヨーロッパよりも早く政治と宗教の分離が行なわれていた。
 
秀吉や家康は直ぐにキリスト教の危険性に気がついて弾圧にかかりましたが、当時のキリスト教が非常に戦闘的であり、多くのキリシタン大名が誕生した。しかし日本人の娘を性奴隷として世界に売り払っていたのも事実であり、キリシタン追放令にその事実が書かれている。だから日本でキリスト教が広まらないのはそのような歴史があるからだ。
 
つまり大東亜戦争は、キリスト教国アメリカと非キリスト教国日本の戦いでもあり、フィリピン、韓国に次ぐキリスト教化を図りましたが、成功していない。戦前は白人でキリスト教国でなければ文明国ではないと思われていて、日本もアメリカ人にとってはアジアの有色人種の国であり、戦争で勝つことによって日本をキリスト教国化できると考えたのだろう。
 


日本の歴史教科書はキリシタンが日本の娘を50万人も海外に奴隷として売った事は教えないのはなぜか? 2006年1月27日 株式日記

しかし、アルメイダが行ったのは、善事ばかりではなく、悪事もありました。それは奴隷売買を仲介したことです。わた〕まここで、鬼塚英昭著「天皇のロザリオ」P249〜257から、部分的に引用したいと思います。

「徳富蘇峰の『近世日本国民史』の初版に、秀吉の朝鮮出兵従軍記者の見聞録がのっている。『キリシタン大名、小名、豪族たちが、火薬がほしいぱかりに女たちを南蛮船に運び、獣のごとく縛って船内に押し込むゆえに、女たちが泣き叫ぴ、わめくさま地獄のごとし』。ザヴィエルは日本をヨーロッパの帝国主義に売り渡す役割を演じ、ユダヤ人でマラーノ(改宗ユダヤ人)のアルメイダは、日本に火薬を売り込み、交換に日本女性を奴隷船に連れこんで海外で売りさばいたボスの中のボスであつた。

キリシタン大名の大友、大村、有馬の甥たちが、天正少年使節団として、ローマ法王のもとにいったが、その報告書を見ると、キリシタン大名の悪行が世界に及んでいることが証明されよう。

『行く先々で日本女性がどこまでいっても沢山目につく。ヨーロッパ各地で50万という。肌白くみめよき日本の娘たちが秘所まるだしにつながれ、もてあそばれ、奴隷らの国にまで転売されていくのを正視できない。鉄の伽をはめられ、同国人をかかる遠い地に売り払う徒への憤りも、もともとなれど、白人文明でありながら、何故同じ人間を奴隷にいたす。ポルトガル人の教会や師父が硝石(火薬の原料)と交換し、インドやアフリカまで売っている』と。

日本のカトリック教徒たち(プロテスタントもふくめて)は、キリシタン殉教者の悲劇を語り継ぐ。しかし、かの少年使節団の書いた(50万人の悲劇)を、火薬一樽で50人の娘が売られていった悲劇をどうして語り継ごうとしないのか。キリシタン大名たちに神杜・仏閣を焼かれた悲劇の歴史を無視し続けるのか。


数千万人の黒人奴隷がアメリカ大陸に運ばれ、数百万人の原住民が殺され、数十万人の日本娘が世界中に売られた事実を、今こそ、日本のキリスト教徒たちは考え、語り継がれよ。その勇気があれぱの話だが」。
(以上で「天皇の回ザリオ」からの引用を終ります)



(私のコメント)
韓国の李大統領が盛んに、日本軍による従軍慰安婦問題を取り上げるのは、背後にはアメリカのキリスト教団体の指示によるものだろう。日本軍だって韓国人女性を性奴隷として強制連行したではないかと言いたいのだろう。このようにキリスト教宣教師たちは日本国民たちを精神的に痛めつけることで信者を増やそうとしている。





文科省と保安院は、被曝データを公表せず、首相官邸にも伝えなかった
という。記事の内容を読めば、もはや官僚による犯罪行為だ。上杉隆


2012年6月19日 火曜日

30キロ超にわたり1時間当たり125マイクロシーベルトを超える高い線量の
地域が帯状に広がっていることが判明。
この線量は8時間で一般市民の年間被曝(ひばく)線量の限度を超える数値だった。


いまさら大々的に報じても完全に手遅れ 朝日新聞一面トップ記事「米情報 避難に生かさず」 6月19日 上杉隆

「相変わらずの恥知らずだな」

 生放送直前、北海道U型テレビ(UHB)の出演者控室で、朝日新聞の一面トップ記事を教えられて、思わずそうつぶやいた。

 番組終了後、朝日新聞を読んだ。実際、それはまったくひどいものだった。

 記事の内容のことを言っているのではない。記事は正しい。問題は、一面トップのそのニュースは一年前に既知のもので、いまさら大々的に報じても完全に手遅れなのである

 〈米の放射線実測図、政府が放置 原発事故避難に生かさず

 東京電力福島第一原子力発電所の事故直後の昨年3月17〜19日、米エネルギー省が米軍機で空から放射線測定(モニタリング)を行って詳細な「汚染地図」を提供したのに、日本政府はこのデータを公表せず、住民の避難に活用していなかったことがわかった。放射性物質が大量に放出される中、北西方向に帯状に広がる高濃度地域が一目でわかるデータが死蔵され、大勢の住民が汚染地域を避難先や避難経路に選んだ

 政府の初動対応では、汚染の広がりを予測する緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の試算結果の公表遅れが問題となった。同システムの予測値と決定的に違うのは、米エネルギー省のデータが放射能の拡散方向を示す実測値だったことだ。

 米エネルギー省は原発事故直後の昨年3月17〜19日、米軍機2機に、地上の放射線量の分布を電子地図に表示する空中測定システム(AMS)と呼ばれる機材を搭載して、福島第一原発から半径約45キロの地域の線量を計測した。

 その結果、福島県の浪江町や飯舘村などを含む福島第一の北西方向に、30キロ超にわたり1時間当たり125マイクロシーベルトを超える高い線量の地域が帯状に広がっていることが判明。この線量は8時間で一般市民の年間被曝(ひばく)線量の限度を超える数値だった。

外務省によると、測定結果を基に作製された汚染地図は3月18日と20日の計2回、在日米大使館経由で同省に電子メールで提供され、同省が直後にメールを経済産業省原子力安全・保安院と、線量測定の実務を担っていた文部科学省にそれぞれ転送した。文科省科学技術・学術政策局の渡辺格次長ら複数の関係機関幹部によれば、同省と保安院は、データを公表せず、首相官邸や原子力安全委員会にも伝えなかったという(以下略)〉(朝日新聞6月18日朝刊)。

 記事の内容を読めば、もはや官僚による犯罪行為だ。それはそれで大問題で一面トップにふさわしいのだが問題は別のところにある。

 それは、こんなことは一年前に知っていたことなのだ。しかも、朝日新聞の記者も知っていたはずだ。なにしろ東電会見で当の朝日新聞記者が質問をしている。

 一年以上前、私の予告した通りのことが進行している。日本の記者クラブメディアは決定的な誤報があった場合、まずは時間稼ぎをし、ほとぼりの冷めたころに巧妙に修正し、そして最後は「わかった」報道によって責任を逃れるはずだという指摘通りのことをまたしてもやったのだ。(後略)



(私のコメント)

昨日の高橋洋一氏の記事に書かれていたように、官僚が総理や大臣を手玉に取るのは簡単であり、官僚組織の一番の強みは情報を握ってしまっていることだ。政権の命運を左右するほどの重要な情報でも、米軍から提供された被曝データも文部科学官僚によって握りつぶされてしまった。あるいは伝えていても政治家である大臣が握りつぶしたとなると政局になってしまうから、知らなかったと大臣は惚けているのかもしれない。
 
つまり文部科学省の官僚によって、福島県の地元民は情報が提供されず見殺しにされた。米軍から提供されたデータは実測データであり、SPEEDIのような予測図ではない。SPEEDIのデータも福島県庁で止まってしまって、一番危険な飯館村などには伝えられなかった。特に子供などは影響が大きいから一刻も早く知らせて避難させるべきだった。
 
当時の枝野官房長官は原発災害の専門家ではないから官僚の書いたメモを読み上げるだけで、「今のところ問題は無い」といった無責任なコメントを発表するばかりであり、SPEEDIの事すら知らなかった。ネット上では問題になっていたにも拘らず、官僚や官邸は我関せずであり他人事のように対応した。データを発表することで国民がパニックになる事を官僚は一番恐れたのかもしれない。


「海水注入を知らなかった」「SPEEDIの報告を受けていなかった」のが真実ならば政権担当能力はゼロ。国難の時に政権を任せるわけにはいかない。 2011年6月2日 株式日記

 番組の中で細野豪志総理補佐官が語っていたように菅政権は「パニックを恐れて公表を控えた」のである。細野氏はその事を反省していたが、公表しなかったために被爆をしなくても良い人が被爆をした。これはその責任を誰が取るのかという問題である。ところが番組はそういう方向にならない。「日本の組織は滅茶苦茶だ」と責任の所在を広げてあいまいにし、「あいつもこいつも悪い」と鬱憤晴らしをして終るのである。

 そして問題なのはこの番組で枝野官房長官がSPEEDIのデータを「報告を受けていない」と発言した部分である。番組はそこを問題にすべきであった。この発言が本当ならば霞が関を掌握しなければならない立場の官房長官は失格と言わざるを得ない。そんな政権に政治を任せておけないと言う話になる。

 しかし原子力災害が起きている時に放射能データを官邸に報告しない役人などいるはずがない。つまり枝野官房長官も嘘をついている可能性が高いのである。むしろ細野氏が言ったように菅政権はパニックを恐れて情報を隠蔽した。それで周辺住民の被害は拡大した。その責任を追及されると困るので「情報を共有出来なかった」と嘘をついて組織上の問題にすりかえているのである。



(私のコメント)

ちょうど1年前の株式日記の記事ですが、SPEEDIの事は国会でも問題になり、結局は菅総理も枝野官房長官も責任を取るような形で野田内閣に引き継がれましたが、このような犯罪行為の責任を取らされないのはなぜなのだろうか? 日本の政治家は「知らなかった」と言えば免責されるのは、官僚に責任転嫁できるからです。しかし文科省科学技術・学術政策局の渡辺格次長ら複数の関係機関幹部が処分されることは無い。

上杉氏によれば、「記事の内容を読めば、もはや官僚による犯罪行為だ。それはそれで大問題で一面トップにふさわしいのだが問題は別のところにある。それは、こんなことは一年前に知っていたことなのだ。しかも、朝日新聞の記者も知っていたはずだ。なにしろ東電会見で当の朝日新聞記者が質問をしている。」と指摘しているように朝日新聞も米軍による実測データがあることを知っていたが報道されなかった。
 
おそらく官邸から、国民がパニックになる事を恐れて担当官庁かマスコミに対して緘口令が出されたのだろう。日本の記者クラブ組織なら情報統制は簡単であり、「株式日記」が幾ら真実を書きたてたところで何の影響も起きない。この次期に米軍のデータが出たのは、国会がすったもんだでそれどころではないからであり、国民はオウム真理教の逃亡犯が捕まったことに目が行ってしまっている。
 
福島県民にしてみれば、政府が県民の安全を御座なりにされていることに怒るべきなのですが、被災者たちは毎日の生活に追われて途方にくれている。特に飯館村などは直接の被害者なのですが、30キロ県外であった為に避難が遅れた。逆に20キロ圏内でも線量が低いところもあり同心円状に避難区域が広げられたのは間違いだ。
 
何度も書くように官僚は情報を一手に握ってしまっているから、政治家や御用学者を自在に扱える。なぜ学者が御用学者になってしまうかは、昨日高橋洋一氏が書いたとおりですが、御用学者は官僚によって養成されたインチキ学者たちなのだ。もう一度掲載しますが御用学者は、「御用学者を官僚が仕立てることも簡単だ。(1)審議会、勉強会委員にする(先生のご意見が聞きたいとおだてる)、(2)資料、メモだし(研究サポート)、(3)顎足海外出張(ファーストグレードアップ、現地アテンドなど)、(4)弟子の就職斡旋(公的機関紹介)、(5)研究費や委託調査費の優先配分だ。洗脳されたマスコミ、御用学者、官僚の強固なトライアングルが生まれて、そこから大半の情報が発信される。」ように審議会や海外出張や留学や研究費や就職などで取り込まれてしまう。
 
テレビで出ている御用学者が一番けしからんのですが、ネットで袋叩きに合うから原子力関係の学者も最近は見かけなくなった。安全委員会の委員になるだけでも1週間に1時間程度の会議に出るだけで年に1600万円もの報酬がもらえる。こんな金の使い方をしていれば予算はいくらあっても足りないだろう。その足りない分を消費税増税で賄おうと言うのが官僚たちの狙いだ。
 


◆ケイシーまつおか氏の2/29 のtweets より(現在はすべて削除されている)
http://enzai.9-11.jp/?p=10614

(1)今日、夕方の酒席である有名なエコノミストと同席。こうした著名な人には珍しく原発問題を語っていた。彼の確認したところでは、「政府の今やっていることは最善策である」という。少しカチンときたので黙って聞くことにした―。
posted at 01:30:46
(2)彼が指摘するのは、@菅首相が「アメリカに占領されるぞ」と話した事Aその後、特捜部も菅直人らに事情聴取すらしない事B国際会議でも菅直人が招かれ歓迎されている事――これらにはちゃんと理由が‥。菅首相は実はアメリカや世界中と連携して今の福島と関東の被曝を敢えて許したのだという。
posted at 01:31:02
(3)もしもあの時、本当に福島と関東地区に避難命令を出し、3000万人以上を避難させたら、経済はマヒ、株価や日本国債も暴落・利回は上がり世界経済は大混乱に陥った。その後の欧州危機も重なり、今では世界中で戦争が起きていた、折しも3.11は中東のジャスミン革命の真只中だった
posted at 01:31:48
4)東電は情報を管理すらできず、一方米国からは矢の催促。専門家の話を聞いた菅直人氏は「最悪の事態」を想定し、一度は3000万人の避難を指示しようとしたという。それを止めたのは、アメリカ。すぐさま官邸を情報はスルーされるようになり、重要な情報も首相と側近は本当に知らされず骨抜きに。
posted at 01:32:03
(5)アメリカや欧米諸国は、日本にいる自国民の安全は守りつつ、日本の経済活動は止まらないよう情報操作に乗り出し、官僚組織や大手マスコミそして慌てふためく東電も巻き込んだ。 当時、親米派議員だけが先回りした動きができたのはこのため。トモダチ作戦決行も直前まで首相は知らなかった。
posted at 01:32:18
(6)東電は官邸でなくアメリカ軍に情報を提供。彼らは自分達の手には負えないと知っている。自衛隊も。頼れるのは世界最高の原子力対応ノウハウを持つ米軍の特殊部隊しかいない。その情報を元に在日米軍や外資系企業幹部、そしてマスコミ幹部には情報は渡り、官邸はその二次情報に頼るしかなかった
posted at 01:32:33
7)そうしたアメリカの意図や行動を見て、菅首相は「アメリカに占領されるぞ」と側近に語ったという。もし彼が首都圏3000万人の避難を強行していたら在日米軍と第7艦隊は日本を災害救助と原発事故収束の名のもとに押え、全責任を不人気の菅首相に…。菅氏らが生命の危険を感じたのも無理は無い
posted at 01:32:42
8)つまり、今の福島県民の被曝も、首都圏の人達の被曝も、汚染食品の流通も、すべてアメリカや世界経済の崩壊を避けるための、「捨て石」となった。福島県民と子供達、そして首都圏の人達を犠牲にすることで、世界経済と秩序を守った。確かに未だに世界各国は日本の産品を禁輸している
posted at 01:32:51
(9)確かに、経済政策も白川日銀総裁はどれだけ円高が進んでも通貨供給をしなかった。日本から企業、外資系企業を逃がす戦略をアメリカが取り、日本の資産を売却し高い円で海外企業や資産を買い移転させる。事実、それで外資の拠点は去り、外国人が株を持つ日本企業の空洞化が進んでいる。
posted at 01:33:01
10)今の状態は、日本国民が放射能被曝を続けながら経済活動だけは世界経済は崩壊しない程度に回し続けるように全てが操作されている。諸外国から見れば、福島の子供が何人甲状腺癌で死のうが関係ない。むしろ都合がいい。政府首脳も上級官僚もマスコミ幹部もそれに逆らえない。彼らにも生活がある
posted at 01:33:11
(11)優秀なハズの国会議員が放射能問題では矛盾したことを言うのには理由がある。これが「最善策」だからだ、世界そして日本にとって。だから、福島の人達は逃げなければ、単に見殺しにされるだけ…彼の言うとおりだ。その彼も公の場では言わない。彼にも生活がある。今夜は酒で口が滑っただけだ‥
posted at 01:33:22
12)世界経済と日本にとって、福島の人達が、日本の子供達が人知れず安楽死してゆくのが「最善策」なら逃げるしか生き残る手はない。―なぜ、菅直人が逮捕も取り調べもされず、海外でも堂々としていられるのか…彼は「世界経済を救った」のだ。福島の子供達の命と日本の運命をを引換に…。
posted at 01:33:35
13)まぁ、酒席の戯言。信じるも信じないも、私次第か。。。





民主党は、党の基本方針を反故にした事で、かつての社会党のように
選挙で消えてなくなる。「国民の生活が第一」を捨て去ったからだ。


2012年6月18日 月曜日

維新の会、みんなの党は第三極でなく第二極になる!民自公の八百長増税談合なんて報じるのもばからしい 6月18日 高橋洋一

先週13日、衆院社会保障税一体改革委員会の公聴会に出席した。役人を長くやっていたので、法案審議が100時間を超えたこともあり、公聴会後に採決できるという意味で、公聴会は消化試合のようなものだ

 だいたい、微妙な時期だったら私のような反対論を主張する人が国会に呼ばれるはずない。かつて参考人出席を拒否されたのは、本コラムでも書いた(高橋洋一の参考人出席はガチンコで拒否!「やらせ質問」国会が封印した「増税に不都合な真実」2012.02.27 )。公述の前に、旧知の民主党議員(増税派)が来たが、余裕綽々だった。

 そこでも、公聴会では消費税増税の問題を10ほど上げて網羅的に説明した。具体的には、(1)デフレの解消が先、(2)財政再建の必要性が乏しいこと、(3)欧州危機時にやることでないこと、(4)不公平の是正が先、(5)歳入庁の創設が先、(6)消費税の社会保障目的税化の誤り、(7)消費税は地方税とすべきこと、(8)無駄の削減・行革が先、(9)資産売却・埋蔵金が先、(10)マニフェスト違反である。

 公述内容は、ダイアモンドオンラインで図表とともに書いてある。ただ、それは事前に用意した草稿である。実際、直前に話を加えたところもある。はじめに、社会保障と税の一体改革というが、一言で言えば、社会保障の薄皮、中身は消費税あんこたっぷりの薄皮饅頭といった。これに対して、斎藤やすのり議員(きずな)から、もう薄皮もなくなり、消費税だけのあんこになっているという発言があった。

 最低保障年金、後期高齢者医療制度の廃止は国民会議(ただし、民主の要求で国会議員もメンバーになることを妨げないので、再び自公民での談合機関になる可能性がある)行き、つまり先送りなので、まさしくそのとおりだ。そのほか、増税とは税率を上げることで増収には直結しない。財政再建のために増税が必要というが、これは正しくない。私は財政再建の立場だが、経済成長なくして財政再建なしだ、といったことを述べた。別にこれは目新しい話ではなく、諸外国の歴史からの教訓である。

 そして、15日に民・自・公の増税3党合意。昨年8月の東電救済法、今年3月の改正労働者派遣法、4月の郵政民営化逆行法などで民・自・公は談合で増税大連立の練習を行い、それで今回の消費税増税談合で事実上の大連立完成。本コラムでは、書いてきたが、最悪のシナリオになっている(反対派から離党騒ぎまで起きているが、政治家たちの奮起に期待!消費税増税案「今国会、3つのシナリオ」2012.04.02)。

 ここ数日来の「消費増税」、「大飯原発再開」の見出しにあきれているところに、16日に「決められない政治からの脱却」という増税翼賛会の大新聞の報道に、ほとほとこの国の政治・メディアのダメさにあいそがついた。

 大新聞が似たような論調の時には、だいたい後ろに官僚がいる。大蔵省にいたときの実話であるが、あるキャンペーンを行う時、課長クラス以上に対し各紙論説クラスやコメンテーターに根回してどのように書かせるか、言わせるかを競わせた。役人として出世競争になるのだから各課長は必死である。16日の「決められない政治からの脱却」の大合唱は邪推かもしれないが、そうしたマスコミ対策の結果かもしれない。

 マスコミを官僚が洗脳する方法は単純だ。(1)出向くこと(取材先にいくことが多いマスコミにいくとそれだけで先方は恐縮)、(2)内部資料といって資料をもっていく(マスコミはデータを調べられないから喜ばれる。内部資料といってもマスコミ配布用)、(3)メールアドレス、携帯電話を教える(取材源の確保になって喜ばれる)だ。

なお、ややそれるが、御用学者を官僚が仕立てることも簡単だ。(1)審議会、勉強会委員にする(先生のご意見が聞きたいとおだてる)、(2)資料、メモだし(研究サポート)、(3)顎足海外出張(ファーストグレードアップ、現地アテンドなど)、(4)弟子の就職斡旋(公的機関紹介)、(5)研究費や委託調査費の優先配分だ。洗脳されたマスコミ、御用学者、官僚の強固なトライアングルが生まれて、そこから大半の情報が発信される。

 もともと不勉強なマスコミを籠絡するのは官僚にとってやさしい。マニフェストに書いてない消費税増税を命がけで行い、その上でマニフェストに書いていることを潰しているだけで、いかに今の野田政権がやっていることが間抜けなことがわかるだろう。

 民主党の人がいくらマニフェストは捨てていないといっても、残っていても薄皮か、ところどころに薄皮の痕跡がある程度だ。それを「決められない政治からの脱却」といって、持ち上げる大新聞はちょっと異常だ。マニフェストに書かれていない増税を命がけで決めるのがおかしいだけだ。しかも、マニフェストに書かれた社会保障関係はみんな先送りで、増税だけを決めた。

 民主党内には、社会保障と税の一体改革といったのが間違いで、財政再建のためといえばよかったと真顔でいう人もいる。本当に困った人だ。政権交代で、予算組み替えがうまくできず、歳出規模が自公政権と比べて10兆円以上増加してしまい、その穴埋めに使われるだけだ。ちなみに福田政権時の予算にすれば、消費税増税も不要である。( 財務省とのなれ合いで自民党政権時代よりも10兆円以上歳出が増えた民主党政権。大増税に導く2012年度予算はこんなにデタラメだ2011.12.26)

 今回の消費税増税について、海外からの評価が高いと浮かれるているところもあるが、所詮海外のことである。はっきり言えば、日本がこの経済危機の前にセオリーから外れる緊縮策をとって日本が自滅することは、外国にとってメリットである。15日発行の英国エコノミスト誌なんて、斜め横から見ているので、消費税増税に進む野田総理を絶賛しているが、こういうのは額面通りに受け取れない話だ。

 消費税増税については、だいたい決着がついていて残念だが、政治は一寸先は闇という言葉もある。そこにかけてみたい気持ちもある。野田総理は、17日夕、G20出席のため出発した。G20の初日だけ出席して、20日早朝に帰国する予定だ。G20で消費税増税をいい国内反対を牽制するようだが、それが仇になる可能性もある。

 民主党は3党合意したものの、党内手続きが残っている。自民党は総務会で了承とされているが5名が反対した。月曜日にヒラバ(自民党全員参加の会議)が行われる。そこでどのような議論になるのか。民主党も同じようなものだ。党首のいない間に、議論紛糾で間違いが起きないとはいえない。

 数だけであれば、民主290−小沢G90+自民119+公明21+国民・大地6=346。自民から造反がでても小沢Gを少し取り崩せば、過半数240どころか衆院2/3の320もクリアできる。できれば、民主で小沢G以外の中間派90でも多くの造反がでるくらいで、民主党が分裂する危機になって、21日までの採決が先送りになることを祈りたい。

 ちなみに、1997年の消費税増税の決定は村山内閣である。自民党、社会党、さきがけの連立内閣だ。社会党は、この連立で安保条約肯定、原発肯定、非武装中立の放棄など従来の政策を放棄させられた。しかも消費税増税に加担したため、最終的には消えてなくなった。

今の民主党も、重要法案である消費税増税で合意しているので自公と事実上の連立である。その結果、社会保障などでマニフェストをほぼ放棄している。森本防衛大臣を入閣させており、安全保障面でも自公と差はない。

 原発再稼働もなし崩し的に容認し自公と同じだ。こうしてみると、党の根幹政策の転換で、民主党は「社会党化」している。おそらく、月曜日、火曜日でクーデターが起きずに、20日野田・谷垣党首会談が行われば、民主党は自公との事実上の連立状態が確定するが、その後には、民主党が消滅するだろう。

 となると、消費税増税、原発再稼働について、反対のところがぽっかり空く。いまのところ、消費税増税反対、原発再稼働反対は5割を上回っている。総選挙の時期は確定していないが、民主、自民の代表戦、総裁選後の9月以降とも言われている。そうした支持者を集めれば「第二極」かそれ以上になれる。維新の会、みんなの党はその有力な候補だ。


(私のコメント)

高橋洋一氏の記事を読むと、官僚たちが政治家や御用学者をどのように操っているかが良く分かる。政治家も御用学者も頭のいい人が多いはずなのですが、官僚たちの一番の武器は情報であり、マスコミを情報を餌に官僚に取り込まれてしまう。総理大臣や各省の大臣が一番に嘆くことは情報が上がってこないことだ。
 
総理や大臣にしても、なりたての頃は何も分からないから情報は上がってこない。課長クラスの名前と顔が分かる頃には辞めているから情報が上がらない。もちろん担当省庁の情報を全て一人の大臣が掌握することは無理だが、○○の事は○○課長に聞けば分かるといったことが分かれば官僚を掌握することが出来る。しかし実際はそのような事は事務次官が実質的に仕切っており、人事権まで事務次官が決めている。
 
マスコミも官僚の手にかかれば新聞やテレビの論説委員などに根回しをしてキャンペーンを競わせる。「大新聞が似たような論調の時には、だいたい後ろに官僚がいる。大蔵省にいたときの実話であるが、あるキャンペーンを行う時、課長クラス以上に対し各紙論説クラスやコメンテーターに根回してどのように書かせるか、言わせるかを競わせた。役人として出世競争になるのだから各課長は必死である。16日の「決められない政治からの脱却」の大合唱は邪推かもしれないが、そうしたマスコミ対策の結果かもしれない。」と言うように、マスコミの背後には官僚がいる。
 
御用学者も、官僚に頭が上がらないのは財務省などのコネは絶大だからだ。高橋氏は、「御用学者を官僚が仕立てることも簡単だ。(1)審議会、勉強会委員にする(先生のご意見が聞きたいとおだてる)、(2)資料、メモだし(研究サポート)、(3)顎足海外出張(ファーストグレードアップ、現地アテンドなど)、(4)弟子の就職斡旋(公的機関紹介)、(5)研究費や委託調査費の優先配分だ。洗脳されたマスコミ、御用学者、官僚の強固なトライアングルが生まれて、そこから大半の情報が発信される。」のだから御用学者は官僚の言いなりになる。
 
官僚の数十万人もの人的な組織を政治家が掌握するには、大臣を4,5年以上は担当して業務を掌握しなければ無理だろう。官僚はそのような実力のある大臣ができると困るから、絶えず政権を揺さぶって総理や大臣を頻繁に交代させて無力化してしまう。それでも自民党時代は族議員がいて厚生族や農林族や外交族や防衛族議員がいて省内の官僚の掌握していたが、民主党にはそのような族議員が少ない。
 
民主党にはそのような族議員がいないことに政権についてから気がついたから、官僚に丸投げした政策運営になってしまって、東日本大震災でも菅内閣は何をどうするのか分からず対策委員会ばかりを20近くも作り出した。情報を上げても総理や官房長官はその意味が分からないから決定に時間ばかりかかることになる。
 
新聞各紙に、「16日の「決められない政治からの脱却」の大合唱は邪推かもしれないが、そうしたマスコミ対策の結果かもしれない。」と高橋氏は推測していますが、万年野党の政治家が政権をとっても行政知識がまるでないのだから何も出来ないのは当然だ。宮崎県の口蹄疫でも農林大臣は何も分からずメキシコに行ってしまった。福島第一原発災害でも文部科学大臣や経済産業大臣は緊急にやるべき対策を決められなかった。
 
高橋氏が指摘しているように、予算編成のことも分からないから予算組み替えも出来ずに財政は膨らんだままになってしまった。「政権交代で、予算組み替えがうまくできず、歳出規模が自公政権と比べて10兆円以上増加してしまい、その穴埋めに使われるだけだ。ちなみに福田政権時の予算にすれば、消費税増税も不要である。」ように、民主党には大蔵族もおらず予算の事が分からない。
 
政治がこのような状況では官僚任せになり、野田総理大臣は官僚に言われるままになって第二自民党になってしまった。そして本来の消費税増税に反対する民主党議員を切り捨てて、実質的に自民党に合流して大連立をしようというのだろう。そうならない為には民主党は野田総理がメキシコから帰国する前に野田総理を辞めさせなければ民主党は分裂する。
 
実質的に民主党は、党是である「国民の生活が第一」と言うスローガンを反故にしてしまった。これはかつての社会党が従来の政策を転換したことと似ている。そして旧社会党は解体消滅してしまった。高橋氏は、「1997年の消費税増税の決定は村山内閣である。自民党、社会党、さきがけの連立内閣だ。社会党は、この連立で安保条約肯定、原発肯定、非武装中立の放棄など従来の政策を放棄させられた。しかも消費税増税に加担したため、最終的には消えてなくなった。」ように、民主党は消えて無くなる。
 
自民党と第二自民党が大連立を組めば、野党が無くなり議会は機能しなくなりますが、「みんなの党」や「維新の会」が実質的な野党として全選挙区で候補を立てれば自公民の既成政党は大敗北して行くだろう。小沢一郎はもはや過去の人であり、鳩山由紀夫は菅総理に騙されて政策は「国民の生活が第一」という党の方針は「官僚の生活が第一」になってしまった。
 
今度の総選挙では、消費税増税や原発再稼動が大きな争点になると思いますが、民主党も自民党も賛成で、反対する大政党が無い。共産や社民は無理ですが、「みんなの党」と「維新の会」に期待するしかない。今後の政局は21日に決まりますが、民主党は分裂するだろうか?
 




3党が合意したので民主党内の3分の2が反対しても法案は成立する。法案の
成立はほぼ確実になった。政権は3党の消費税賛成派による大連立状態となる。


2012年6月17日 日曜日

序盤の攻防 6月16日 田中良紹

民主、自民、公明の3党は「社会保障と税の一体改革」の修正協議で合意した。主張の異なる社会保障政策の根幹は棚上げにし消費税を上げる事だけが決まった。「残るは民主党内の反対グループがどうするか。政局はいよいよ最終局面に入った」とメディアは報じている。しかし私は長い政局のほんの序盤が始まったところだと見ている。

 3党が合意したので民主党内の3分の2が反対しても法案は成立する。法案の成立はほぼ確実になった。しかし法案の成立を阻止する事が難しくとも、党内の半数以上が反対すれば、それを執行部が処分する事も難しい。処分をすれば民主党は分裂し、しなくとも分裂状態となって、政界は消費税賛成派と反対派に二分される。政権は3党の消費税賛成派による大連立状態となる。

 私は自民党も公明党も消費税法案に賛成せずに野田政権を解散・総選挙に追い込みたいのが本音だったと思っている。それなら消費税賛成派のレッテルを貼られずに選挙を戦う事が出来る。民主党の社会保障政策を批判し、マニフェストを破った民主党の矛盾を攻撃する事が出来る。選挙の争点は消費税ではなく「民主党マニフェストの嘘」になる。

 そのため自民党は野田総理から申し込まれた「修正協議」を受け入れず、次々にハードルを上げて野田政権を揺さぶった。これに対し野田総理は「選挙マニフェストに消費増税10%を掲げた自民党が修正協議に応じないのはおかしい」と反撃する一方で、次々に自民党の要望を受け入れて自民党を「修正協議」に引き込んだ。

 自民党の狙いは一日も早い政権への復帰である。そのためには解散・総選挙か大連立を野田総理に飲ませるしかない。「修正協議」との引き換えに「話し合い解散」や「小沢抜き大連立」が言われたのはそのためである。「話し合い解散」は消費税を選挙争点にせずに民主党から政権を奪う方法であり、「小沢抜き大連立」では選挙をする必要もなく、しかも唯一手ごわい小沢氏抜きの大連立なら事実上の自民党政権の復活になる。

 野田総理は消費税法案の成立なしに解散・総選挙をする気がない事を繰り返し明言した。そこで自民党は消費税法案に反対して野田政権を解散・総選挙に追い込む戦術を見直す方向に舵を切った。メディアは野田―小沢会談の後で「野田総理が党内融和から自民党との協力に舵を切った」と言うが、野田総理は昨年11月のG20で消費増税を国際公約した時点で既に「自民党との協力」に舵を切っている。ねじれ国会で消費税を上げるにはそれしか方法はない。野田総理の狙いは初めから自民党に協力させる所にある。

 「修正協議」に舵を切った自民党は、民主党がマニフェストの撤回を棚上げ出来るように、社会保障政策については「国民会議」で議論するという「助け舟」を出し、強硬姿勢から一転してソフトランディングに持ち込んだ。

 そこで自民党の思惑通りに事が運ぶのかを考えてみる。自民党が「修正協議」に舵を切った事で「一日も早い解散・総選挙」はどうなるか。消費税法案の成立を最優先する野田総理の方針で、解散は成立の後になる。その前に野田政権を潰せば消費税法案もやり直しとなり輿石幹事長の言うように解散は来年まで遠ざかる。そうなると自民党は野田政権を潰せない。

 総理の首がかかる筈だった赤字国債発行法案をはじめ重要法案の成立に自民党は協力せざるを得なくなった。中でも注目は選挙制度改革である。最高裁判所から違憲状態と言われている選挙制度を手付かずに済ませる訳にはいかない。このまま解散すれば最高裁が選挙結果を無効にする可能性がある。一方で増税するのに議員定数を削減しないのも国民の理解を得られない。自民党は選挙制度改革にも協力せざるを得なくなった。

 それが「修正協議」に引き込んだ野田総理の狙いだと私は思う。一方で自民党には解散・総選挙より、消費税に反対する小沢グループを排除して大連立した方が良いという考えが出てくる。消費税が成立した直後に選挙をやれば嫌でも消費税が争点になる。その時点で決まっているのは増税だけで社会保障の詳細は協議中である。国民の理解が得られるとは思えない。また消費税で協力した自民党と民主党が何を争点に選挙を戦うのかも分からない。

 恐らく自民党は大連立をして選挙をやらずにほとぼりを冷まし、来年度予算編成にも関与して自民党的バラマキを国民に約束した方が選挙に有利になると考えるのではないか。そうなれば次の選挙は自民党と民主党が戦う選挙ではない。消費税賛成派と反対派が激突する選挙になる。消費税が政界再編の軸になっていくのである。

 また今国会で消費税法案が成立しても、実施されるのは2年後の4月からである。それまでに必ず衆議院選挙と参議院選挙が行なわれる。つまり消費税法案の成立前に国民がその是非を判断する事は出来ないが、
成立した後で法案を「リコール」する権利は国民に与えられている。国民不在の談合で決まった事を国民が決め直す事が出来るのはその時である。


(私のコメント)

国会内では、与野党の駆け引き合戦で魑魅魍魎の世界になっている。テレビで国会議員の討論を聞いていても何を言っているのかわからない。御互いに騙しあい合戦をしているのだから第三者が聞いても良く分からないのが当然であり、本音は絶対言わないのが駆け引きで勝つ常道だ。テレビでも建前の議論でしか言わないから、双方の本音がどこになるのかが分からなければ分からないのが当然だ。

新聞などでは三党合意で、民主党内の増税反対派や中間派が反対しても、自公の票で消費税増税法案は可決されることになる。反対派や中間派も腰砕けになって党議拘束でいやいやながら賛成するのかも知れない。そうなれば野田総理の大勝利であり、同時に大連立への道が開けることになるが、選挙が1年半以内にやってくる。その時点で消費税増税に賛成した国会議員が厳しい批判される事になる。

民主党も自民党もシロアリを退治せずに増税するとは何事かと批判を浴びて、「維新の会」が大躍進して政権を取るかもしれない。小沢グループやみんなの党や公明党も合流して自民党からも脱藩者が出来きて「維新の会」に合流するだろう。そうなることを自民党の谷垣総裁は考えるだろうか? 国民の本音はシロアリを退治してからの消費税増税にならなければならない。

国会議員制度改革も行なわれず、現状でも5増5減しなければ違憲状態であり、特例法案も自民党も公明党も賛成する合意が出来たのだろうか? 特例法案は野田民主党内閣を追い込める切り札なのですが、自民党の原の内が分からない。野田総理はその為に解散をちらつかせていますが、定数是正が国会議員の一番の関心かもしれない。民主党は比例区を減らすことを考えていますが、公明党などは受け入れられない。

田中良紹氏が自民党の思惑を解説していますが、野田政権を潰しても解散が先送りになり総理の首が代わるだけだ。自民党としては一刻も早く政権に復帰したいのが本音であり、社会党の村山政権が出来たのも自民党が政権に復帰する為であり、自民党は一刻も早く政権復帰しなければ金がなくなり空中分解する。だから野田総理の誘いに乗って消費税と定数是正と解散をセットで合意しようという作戦なのだろう。

三党合意は、まさに談合政治そのものですが、衆院で消費税増税が可決されても参院で否決されれば廃案になる。衆院で定数是正が可決されれば選挙態勢は整いますが、野田総理を辞めさせても総理が変わるだけでは解散にならない。ポイントは田中良紹氏が指摘しているように、「また今国会で消費税法案が成立しても、実施されるのは2年後の4月からである。それまでに必ず衆議院選挙と参議院選挙が行なわれる。つまり消費税法案の成立前に国民がその是非を判断する事は出来ないが、成立した後で消費税を「リコール」する権利が国民に与えられている。」

だから、来年の衆参同一選挙では、消費税の賛否が選挙の争点になることが避けられない。国会は任期途中で解散させることは非常に難しく、総理が解散させるか総理大臣不信任決議が可決された時だけだ。その為には過半数を占めている与党を分裂させなければならない。自民党の作戦は一つは消費税で民主党を分裂させることであり、野田総理を追い詰めても自民党がやったように総理の首を変えればいいだけの話だ。

シロアリ官僚たちは、与野党を操りながら着々と利権を拡大して来た。小選挙区制度で政権の交代が出来るようになっても、結局は官僚に操られて民主党は第二自民党になってしまった。霞ヶ関とアメリカの言いなりにならなければ政権は運営できないからそうなるのですが、選挙制度から変えていかないと政治主導の政治は出来ない事が民主党政権で証明された。

安定した政権が作れるには、中選挙区に戻すか比例代表制にして多党化して連立政権が常態となるような制度が望ましい。そうすれば衆参の捩れは連立を組みかえれば解消できる。ギリシャでも連立政権ですが連立が不成立で再選挙になりました。緊縮財政是か非かで選挙が行なわれていますが、日本でも消費税増税是か非かで選挙すればいい。公務員制度改革も焦点になるでしょうが、米英流の二大政党制では日本は官僚主導で機能しないようだ。




警察官から職務質問されて、スマートフォンから違法ダウンロードされた
音楽や画像が出てきたら、現行犯で逮捕され、最高で懲役二年の法律が可決


2012年6月16日 土曜日

ハードディスクに眠る違法データと遺書 6月15日 小田嶋隆

要するに、民主党の側では、消費税の増税案を通すためなら自公両党に対してかなり譲歩する決意を固めているということで、「違法ダウンロード刑事罰化法案」の丸呑みは、ほかにもいくつかある民主党側からの「妥協」のひとつとして差し出される案件であるようなのだ。

 なんとくだらない経緯だろうか。

 建前論を述べさせていただくなら、法案はひとつひとつ、個別に、各々の主旨に沿って検討されるべきでものだ。Aの法案を通すために、Bの法案を人質として差し出すといったようなことがあってはならない。その種の取引は、法案に対する冒涜であるのみならず、国会審議の名を汚すものだ。

 が、そんな綺麗事を言ってみてもはじまらない。
 現実に、法案は、人質案件として、一両日中に採決される日程に乗っかっている。花一匁で売りに出される哀れな命みたいな調子で、インターネットの自由は、政局の生贄に差し出されようとしているのである。

 個人的には、音楽著作権および違法ダウンロード周辺の話題は、10年ほど前から興味を持って追いかけてきた問題だ。過去に何回かコラムで取り上げたこともあるし、関連の記事は常にチェックしていた。私個人としては、こういうふうにひとつの問題を追い続けることは珍しい。だから、ちょっと責任を感じてもいる。最終局面に入る前に、もう少しアピールしておけばよかったのかもしれない。

ちなみに、この法案には日本弁護士連合会(日弁連)も公式に反対の意思を表明している。HPには、会長名で、以下の文書が掲載されいる。
違法ダウンロードに対する刑事罰の導入に反対する会長声明。」

 未読の方は、ぜひ参照してみてほしい。現状で、刑罰化が不適切である理由がわかりやすく列挙されている。

 というわけで、日弁連の声明に、わたくしごときが付け加える言葉はほとんど無いのだが、気は心ということもあるので、ともあれ、以下、最後の抵抗として、思うところを書き残しておくことにする。

 法案が想定している刑事罰は、報道によれば、最高で懲役2年ということになっている。この量刑が重いのか軽いのか、私には判断できない。
 心配なのは、むしろ捜査段階だ。

 というのも、実際に、違法コンテンツがダウンロードされている証拠を明らかにするためには、容疑者となった人間のパソコンなりハードディスクなりを押収しないとならないはずなのだが、だとすると、ここに違法ファイルとは別の問題が生じる気がするからだ。

 まず何よりターゲットの「違法コンテンツ」とは無関係な、あらゆるデータが捜査陣の手に渡ることになる。
 これは、とても深刻なことだ。

 パソコン(の記憶媒体)の中には、一人の人間の人生をすべて凝縮した内実が詰め込まれている。

 何を大げさな、と言う人がいるかもしれないが、何も大げさなことはない。21世紀の人間の人生は、ハードディスクの中で展開されているところのものだ。データとしてはそれ以上でも以下でもない。(中略)

 情報というのはそういうものだ。すなわち、情報それ自体ではなくて、情報が指し示すところの関係や、情報が暗示する未来が特定の観察者にとって、価値を持つのである。

 もっとおそろしいケースも考えられる。
 そもそも、われわれは、自分がダウンロードしているファイルをすべて把握しているわけではない。

 送られてくるメールについても同様だ。
 わたくしたちのハードディスクには、日々意味のわからないファイルが蓄積しており、身に覚えのない書き込みが積み重なっている。

 とすれば、そうした親書やファイルの中に非合法なものが含まれていないと、誰が断言できるだろうか。
「知りませんよ」
 と、いくら主張しても、警察はわかってくれないかもしれない
「反骨のコラムニスト、HDDにロリコン画像を秘匿」
 仮に、捜査の側が誰かを陥れようとしたら、どんなことだって可能なはずだ。

最後に、本筋の反論を述べておく。
 私がこの法案に反対するのは、この罰則化が、誰の得にもならないと考えるからだ。

 もし仮に、違法ダウンロードを刑罰化することで、CDの売り上げが復活し、有料ダウンロードの件数が増加し、結果としてそれらが音楽産業の繁栄につながるのであれば、犠牲は犠牲として、この法案にも、一定の意義はあったということになるはずだ。

 でも、そういうことにはならない。

 生きている牛の心臓のまわりの肉を10ポンド切り取って食べることが可能なのだとしても、それをしたら、次の日から、牛は、乳を出さなくなるはずだからだ。
 悲劇を防ぐためには、自制心を持たなければならない。
 牛が乳を出している間は、牛の解体を思いとどまらないといけない。
 でも、シャイロックは肉を要求するだろう。
 そういうヤツなのだ。
 で、解体した牛から乳を絞ろうとするだろう。

 法案は、たぶん、かわいそうな牛の遺書だ。
 開けようとすると、すべてが消えてしまうはずだ。
 合掌。



(私のコメント)

ここ数日、自公民の談合政治を批判してきましたが、テレビのニュースはオウムの高橋容疑者逮捕のニュースに時間が割かれている。こんなことは菊池容疑者が逮捕された時から予想されたことであり、NHKではニュースの時間を延長して報道した。それに比べると自公民の談合による消費税増税法案に合意のニュースは小さすぎるように感じる。

13兆円の増税法案なのに国民の反対する意見がブログを見ても、驚くほど少ないのは何でだろうか? 2ちゃんねるを見てもトップニュースは、AKB48の指原莉乃のスキャンダルがトップニュースで、博多のHKT48に移籍が決まったことだそうです。それが2ちゃんねるのトップニュースなのはオタク向けの掲示板だからだろう。

時事ブログを眺め回しても、自公民による談合による野党不在の消費税増税が強行されることに対する抗議の記事が少ない。新聞では日刊ゲンダイが頑張ってはいるが、国民生活に関係の深い法案改悪でデモ一つ起きないのが不思議だ。時事ブログは左翼系が多いせいか大飯原発再開のほうに関心が行ってしまっている。

自公民の談合政治で、もう一つ生活に密着した法律の改悪がなされようとしていますが、小田島氏が書いているように、「違法ダウンロード刑事罰化(罰則化)問題」が非常に問題だ。今までなら私的な利用ならパソコンアドでコピーする行為は認められてきましたがそれも出来なくなり、「こうした流れを受けて、音楽等の私的違法ダウンロードについて、自民党及び公明党が、政府提案の著作権法の一部を改正する法律案を修正し、刑事罰(2年以下の懲役または200万円以下の罰金)を設ける法案が整えられる。」そうです。

つまりマートフォンなどに、違法にダウンロードされた音楽や画像が有ったら、警察官の取調べを受けて現行犯逮捕されるということです。つまりアイチューンズなどのような有料サイトからダウンロードした音楽以外は違法ダウンロードしたものとみなされるし、ネット上の画像もダウンロードして著作権者から訴えられれば現行犯逮捕になるだろう。

現在の国会議員はネットに対する理解がなく、裁判官や検察もネット文化についての認識が無い。本やレコードの時代の法律をネットに当てはめて、しかも罰則化しようとしている。日本は官僚国家だから、国会議員は官僚に命ぜられるままに法律を作り改正していますが、「ダウンロード違法化」から、作られて、次々と改正されて厳罰化されていくのが官僚のやり口だ。消費税も3%から始まってどこまで引き上げられるかわからない状況だ。

最初はダウンロード禁止だけで罰則はついていなかった。最初は非常にゆるい法律を作ってから、しばらく経つと官僚たちによる厳罰化の改正が行なわれて、取り締る為の特殊法人が作られて官僚が天下ることになる。今度は刑罰が伴う法律改正だから、街を歩いていても警察官から職務質問されてスマートフォンがチェックされることになって違法な音楽や画像が出てくれば現行犯逮捕だ。国民はそれを知らない。

これらの法律は、規制の既得権者の利益になり、利益を受けるのはレコード会社や出版社であり、ネットは著作権者とユーザーを直接結びつけるものであり、レコード会社も出版社も要らなくなる。それを刑罰つきの法律で阻止しようと言うのでしょうが、現行犯で捕まれば2年の懲役刑だ。家の中なら警察官も捜査令状が無ければ入れないから無理でしょうが、街中をスマートフォンを持ち歩いて音楽を聴いていたら、正規にダウンロードした音楽か調べられることになる。

だからこれからは警察官に職務質問されないためにはスマートフォンや携帯端末は持ち歩かないほうがいいのだろう。電子書籍もなかなか普及しませんが、既存の出版社や印刷業者や製本業者や流通業者や書店などが抵抗しているからだ。だから私的に電子書籍化して利用している人もいましたが、訴えられれば違法とされて刑罰まで課される事になる。

一番危険性のあるのは、別件で逮捕されて自宅のパソコンなどが押収されて、HDDが徹底的に調べ上げられて違法ダウンロードされた画像や動画や音楽が出てきたら、別件では無罪でも違法ダウンロードの私的利用で刑罰が適用されてしまう。最近ではメールが捜査の有力手段になっていますが、パソコンやスマホでは抹消したメールはサーバーには何年も残っている。それで捕まったりする。


違法ダウンロードに対する刑事罰の導入に反対する会長声明

報道等によれば、音楽等の私的違法ダウンロードについて、自民党及び公明党は、政府提案の著作権法の一部を改正する法律案を修正し、刑事罰(2年以下の懲役または200万円以下の罰金)を設ける方針であり、民主党も受入れについて検討しているとのことである。

当連合会は、昨年12月15日付けで「違法ダウンロードに対する刑事罰の導入に関する意見書」を取りまとめ、違法ダウンロードは、コンテンツ産業の健全な成長を阻害するおそれのある由々しき問題であるとの認識を持ちつつも、直ちに刑事罰を導入することに対しては反対の意見を表明した。

その主な理由は、
@私的領域における行為に対する刑事罰を規定するには極めて慎重でなければならないところ、私人による個々の違法ダウンロードによる財産的損害は極めて軽微であり、未だ刑事罰を導入するだけの当罰性ある行為であるとは認識されるには至っていないと考えられること、

A民事上、私的使用目的であっても例外的に違法とされている複製行為(著作権法30条1項柱書の適用が除外されている行為)のうち、ダウンロードのみに刑事罰を導入することは刑の均衡を失することになること、

B違法アップロードに対する罰則規定の活用や著作権教育の一層の充実など、他により制限的でない違法ダウンロード規制手段が存在すること、

Cダウンロードを民事上違法とした平成21年改正著作権法の適用の実態を見極める必要があること、

D刑事罰には民事罰よりも抑止力が期待できるとの意見があるが、刑事罰の対象とするだけで違法ダウンロードを中止するかについては疑問があることなどである

仮に、違法ダウンロードに対する刑事罰が導入されたとしても、音楽関連ファイル数のみで年間推計約12億ファイルにも及ぶとされている(「動画サイトの利用実態調査検討委員会報告書」(2011年8月))違法ダウンロード行為者を全て検挙することは非現実的であり、警察による恣意的な運用がなされるおそれがあることから、国民のネットワーク利用に対する萎縮的効果は計り知れないものがある。また、インターネットの利用者には青少年も多いため、その影響についても考慮されるべきである。

海外において、刑事罰が定められている国においても、それが積極的には運用されていないという実態があり、国際的な比較からも、現時点で刑罰化を急がなければならないとは考えられない。

したがって、まずは、違法アップロードの検挙実績とその成果を慎重に検討し、違法アップロード対策をより充実させることを検討すべきであり、これを抜きにして違法ダウンロードを直ちに刑事罰の対象とすることは、あまりにも拙速と言わざるを得ない。

 よって、今回の違法ダウンロードに対する刑事罰の導入には反対であり、今通常国会において拙速な修正案の提案やそれに関する審議がなされることがないように強く求める。

2012年(平成24年)4月27日
日本弁護士連合会
会長 宇都宮 健児


(私のコメント)
血迷った民主党が消費税のために自公案に妥協するのは問題ですが、談合政治の弊害で政治が無力化して、シロアリ官僚の言うがままに消費税増税と音楽等の私的違法ダウンロード刑罰化で国民を苦しめようとしています。しかし国民の多くは法律が成立して施行されるまで法律の存在を知りません。「株式日記」で警告しても読者は僅かしかいません。

国会のテレビ中継を見ていても国会議員のばかげた質疑は見ていても嫌になりますが、国会議員が質問をしても答弁するほうは意味不明な答弁をするばかりで質疑になっていない。今朝のテレビでも石原幹事長が出ていましたが、なぜ今この時期に消費税増税なのかと言う質問をしても、石原幹事長は長々と意味不明なことを言っていた。これでは国民の政治への信頼は失墜するばかりだ。野田内閣の支持率はたったの8%だそうですが、竹下内閣以来の低支持率だ。



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