株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


今の日本は「政治と官僚とマスコミと一部の資本家が利益を独占」し、
国民は収入減や失業の中で「何も言わない国民」になってしまいました。


2011年11月30日 水曜日

大阪ダブル選挙で橋下氏が圧勝した意味 11月28日 ケンミレ株式情報

橋下市長の世直し戦略

「大阪維新の会」が大阪府知事選と大阪市長選に圧勝しました。この圧勝の意味は何なのか?

当初は五分五分とも言われていた大阪市長選でしたが、途中から橋下氏圧勝に変わりました。これは日本にとっては非常に大きな出来事といえます。

今の日本には「日本を変える大志を持った政治家」が必要です。しかし、党人派の政治家は国会議員をはじめとした「自分を引き上げてくれた恩人」がおり、官僚派の政治家にも「自分を引き上げてくれた政治家と自分がいた省庁の既得権益」がついていますので、政治家や官僚では日本を変えることができません。

橋下氏が大阪府知事の時に1100億円の経費削減を行って、1年で万年赤字の大阪府を、財政黒字に変えました。このときのテレビを見た人もいると思いますが、橋下氏は大阪府議会で「泣いて自分の政策を訴えて」いました。この熱情と大志が日本を変えるのに必要です。

今の日本は「政治と官僚と一部の資本家が利益を独占」し、国民は収入減や失業の中で「何も言わない国民」になってしまいました。つまり、国に革命が起こる環境が整っているのですが、肝心の「国を変える政治家」が生まれておりませんでした。

この「大阪維新の会」の成功によって、私だけでなく、多くの既得権益を持たない人は「大阪維新の会」が国政に参加し、これまでの既得権益を打破して、公正な日本社会を作ってくれるかもしれないと期待したのではないかと思います。

公務員法の改正や教育委員会法の改正は、誰が考えても「抵抗が大きすぎて無理」と思いますし、ばらまいた予算を受け取っている既得権益者の抵抗、天下り先を確保し続けるために規制強化を行っている行政の抵抗は、国では国会議員がみんな失敗したように「優秀な人材の詭弁によって阻止されている」ことからも不可能に感じられます。

つまり、橋下氏は「これまで不可能と言われてきた問題に挑戦する」わけですから、明治維新の薩長土肥の英雄群に匹敵する挑戦を行おうとしているわけです。

明治維新の時には色々な人材が活躍しました。今は「大阪維新の会」だけですが、これが全国の個性的な意見を言う知事や市長に波及し、討幕に匹敵する「既成政党を討つ」にまで発展すれば、日本は世界の流れに逆らって「弱者が人間らしい生活を送れる数少ない国の一つ」になるかもしれません。私は橋下氏を心から応援しますが、願わくば橋下氏が日本の将来を変える政治家になってほしいと思います。

もう一つ、実際には分かりませんが「橋下氏には優秀で公平性を持った、正義感を持ったブレイン」がいると思います。昔から歴史が変わるときには「清廉潔白な指導者」に「清廉潔白な指導者に惚れて優秀な人材たちが集まって」きて、歴史が変わります。

これまでは小泉元総理の息子が出てくるまで日本は暗黒の時代が続くだろうと思っていましたが、今回の橋下氏の過去から現在の行動や思想を聞いて、もしかしたら「橋下氏が日本を変える人」になるかもしれないと漠然と思いました。

橋下氏の発言を聞きますと「今までの政治家」とはまったく違った発言になっています。何が違うのかといいますと、橋下氏の発言には「ごまかしに使う形容詞」がまったく無いことです。

民主党の総理は全て使いましたし、特に菅前総理と野田総理は頻繁に使っています。どんな言葉を使っているのかと言いますと「精一杯」「できるかぎり」「しっかりと」「真剣に」「がんばる」などですが、これは「心の中で思うことで、人に向って言う言葉」ではありません。しかし、実行力が無い人や実行できない人は「心地よい言葉で人を騙す」ときにこの言葉を使います。



(私のコメント)

民主党も自民党も同じ穴のムジナであり、野田総理も谷垣自民党総裁も消費税増税に賛成している。つまり民主党の議員も自民党の議員も税金で収入を得ているわけであり、有権者である納税者の事は考えていない。財務省の役人も国会議員も自分の生活が優先で「国民の生活が第一」と言った民主党は政権をとったらその事を忘れてしまった。
 
橋下氏がマスコミのバッシング攻勢でも効果が無かったのは、マスコミも既成の制度に守られて新規参入がない世界で守られているからだ。橋下氏は大阪府に乗り込んで大幅な歳出カットに成功しましたが職員の人件費のカットで300億円も財政は改善した。総額で1100億円の経費削減で財政黒字に変えましたが、国政でなぜ公務員の人件費カットが行なわれないのだろうか?
 
「株式日記」では公務員の人件費カットを何度も何度も訴え続けているのですが、国政の政治家には届かない。民主党は選挙の時は公務員制度改革や人件費二割カットなどはいっても、政権をとったとたんに忘れてしまったようだ。野田総理も安住財務大臣も財務官僚の操り人形になってしまって、政権の支持率も急落している。橋本徹知事に出来てどうして野田佳彦首相には出来ないのでしょうか? 政治力がないからです。
 
マスコミも橋本候補を独裁者だと攻撃しましたが、言わせているのは中央官庁の役人たちでしょう。もし大阪で行財政改革が成功すれば、橋下氏は中央政界に乗り込んでくるかもしれません。国会議員の議員定数削減も、参議院を50名くらいにして衆議院も300名で十分だろう。衆議院が300名なら過半数は150名だから、党の掌握も楽になり党が二つに割れたままの民主党のような状況は防げる。
 
大阪も大阪府と大阪市の二重行政が問題になっていますが、国と県でも二重行政が問題になっても何も手が付けられていません。ケンミレでは「公務員法の改正や教育委員会法の改正は、誰が考えても「抵抗が大きすぎて無理」と思いますし、ばらまいた予算を受け取っている既得権益者の抵抗、天下り先を確保し続けるために規制強化を行っている行政の抵抗は、国では国会議員がみんな失敗したように「優秀な人材の詭弁によって阻止されている」ことからも不可能に感じられます。」と指摘していますが、国家公務員が国会議員の言うことを聞かなくなってしまった。
 
官僚たちが権力を掌握できるのは、国会議員が同じ穴のムジナだからですが、野田総理を見れば分かるように国際条約と国内法の関係も分からない人物が、首相として国際会議に出ているのは危険なことだ。テレビでは党首討論を行なっていますが、お互いに政策を出せ出せと言いながら、お互いにはっきりしたことは言わない。双方とも消費税増税を言っていたはずなのに、お互いにはっきりしたことは言わない。
 
本筋は、大阪の橋下知事がやったような職員の賃金カットであり、政府の無駄な歳出カットだ。しかし野田総理ではそれが出来ない。谷垣氏は公務員給与カットで野田総理に質問していたが、7,8%のカットの法案を出すと答えていたが、20%と言う数字はどこかに消えてしまった。マニフェストが反故にされてしまった以上は、野田政権は衆議院を解散して総選挙を行なうべきだ。
 
もし総選挙が行なわれたならば、民主党も自民党の議員を総員入れ替えるような選挙にしなければならない。大阪のダブル選挙は既成政党への批判であり、共産党まで後援した対立候補は負けた。地方議会も地方公務員も癒着してしまってお手盛りで給与を上げてきましたが、橋本知事は一人で交渉して財政を立て直した。これを国政でやろうと思えば出来ると思うのですが、現職議員では人材がいない。
 
官僚の言いなりになっていては国民の支持率は下がる一方であり、国民の支持率が高ければ官僚も抵抗は出来ないだろう。マスコミも独裁者だと書きたてるのでしょうが、それくらいの政治家が出てこなければ財政の建て直しは出来ない。ケンミレでは「討幕に匹敵する「既成政党を討つ」にまで発展すれば、日本は世界の流れに逆らって「弱者が人間らしい生活を送れる数少ない国の一つ」になるかもしれません。私は橋下氏を心から応援しますが、願わくば橋下氏が日本の将来を変える政治家になってほしいと思います。」と書いていますが、首相は公選ではないから難しい。
 
いずれにしても民主党にも自民党にも人材がいなくて、やる気のある若手議員も10年も議員でいると国民世論が分からなくなってくるようだ。その為には新人の議員が出やすいような選挙制度にして、ネット選挙にして金のかからない選挙にして、候補の資質が分かるようなサイトを作らせて双方向で有権者との対話が出来るようにすべきだ。
 
 




ギリシャやイタリアの危機を見て震え上がった世界各国の投資家は、
生き残るかどうか分からないと見て、ソブリン債の投げ売りを続けている。


2011年11月29日 火曜日

2011年11月に入ってからのユーロ圏大混乱とカタストロフィ 11月22日 ダークネス

2011年に入ってから中東の独裁政権崩壊から日本の原発問題、そしてアメリカのデフォルト危機、ユーロ崩壊の動きと、立て続けに問題が起きている。

しかも、すべてが「崩壊の先延ばし」の努力が続けられているので完全崩壊は来ていない。

必ず世界を震撼させる出来事が起きる。

今でも、いつ崩壊してもおかしくないような薄氷を踏む状態が続いて、経済は何も知らない一般人でさえ何か得体のしれない不穏なものを感じるようになっている。(中略)

ギリシャやイタリアの危機を見て震え上がった世界各国の投資家はすでに欧州全体が生き残るかどうか分からないと見て、ソブリン債の投げ売りを続けている。

ギリシャやイタリアの新内閣ができても、その動きは止まらず、止まるどころかフランスや、ユーロ圏ではない東欧にまで危機が波及していった。

フランスの銀行はすでにギリシャ国債やイタリア国債をしこたま抱えて身動きがとれなくなっている。

フランス政府は銀行を守るために銀行株の空売りを禁止する処置を取っていたが、これを継続させて引き続き銀行を守ろうとしている。

しかし、株式は売り込まれており、このまま危機が収まらずに推移するのであれば、恐らく大銀行の破綻が現実的になるところにまで事態は悪化している。

フランスだけではなく、ドイツのドイツ公的セクター銀行も格下げされており、いよいよユーロ崩壊も最終章に入ってきていることが窺わせる動きとなった。

メルケル首相はキリスト教民主同盟(CDU)党大会で11月14日に、このように演説している。

「EUの安定・成長協定に違反した国には自動制裁を発動する必要がある」

「金融取引税、銀行課税、ショートセリング(空売り)禁止といった措置を、少なくともユーロ圏全体で実施していく必要がある」

もちろん、このすべてに他国から反対があり、一枚岩では決まらない問題も抱えている。しかし、これをしなければどうなるのか。

「通貨ユーロが崩壊すれば欧州も崩壊する恐れがある」

と、メルケル首相は言った。

「欧州は最も厳しい時期の1つ、おそらく、第二次大戦後最も厳しい局面に直面している」

今週に入っても、すでに大きな動きが次々と起きている。スペインでは与党が惨敗し、ハンガリーはIMFに金融支援を打診している。

11月21日 仏国債利回り上昇、格付けにマイナスの影響
11月21日 スペインで政権交代。経済悪化で与党が歴史的大敗
11月22日 ハンガリー、IMFとEUに金融支援を打診
11月22日 ドイツ経済は今後困難な状況に、債務危機が成長圧迫
11月22日 ギリシャのユーロ離脱、損失は計り知れず
11月22日 債務危機、周辺国から中核国に拡大
11月22日 ユーロ圏、対ギリシャ次回支援行う用意

11月に入ってからユーロ圏の崩壊の度合いが大きくなっているのは、非常に危険な兆候であり、問題は収束しているというよりも拡大している。

負の連鎖によって危機が危機を呼んでおり、臨界点を超えたところで、何かが「爆発」する。世界が12月を無事に乗り切るかどうかも怪しくなってきている。

ユーロが崩壊すれば、負の連鎖はさらにアメリカへ、日本へ、中国へと続いていく。

2012年は非常に悲惨な、人類史上稀に見る経済的カタストロフィに見舞われる可能性も高くなってきた。


(私のコメント)

しばらくは「株式日記」もTPP加盟問題に集中的に書いてきましたが、バカ総理を抱えると、それを修正させるにはえらく手間がかかります。国際条約と国内法がどちらが優先されるかも知らない総理は危険極まりない。野田総理をコントロールしていた財務官僚や外務官僚も、野田総理がこれほどバカとは思ってもいなかったのでしょう。弁護士の枝野経済産業大臣も同じような事を言っていた。
 
安住財務大臣もすっかり大臣からスポークスマンになってしまって、民主党も人材の質的な未熟さが目立ちます。テレビの前では威勢のいい事は言っていても、官僚に言いくるめられて、言いなりになってしまう。官僚に指示を与えるのが政治家の役割なのですが、何も分からないから何も支持が出来ない。安住大臣は「プールにガソリンを溜めておけ」と言ったそうですが、その程度の頭しかない軽い人なのでしょう。
 
政治家のレベルを見るには演説である程度分かりますが、役人の書いた原稿を読むだけの政治家が多すぎる。大阪ダブル選挙で橋下氏が勝利できたのも演説が上手いからです。弁護士出身だからボロは出さずバラエティー番組などでも毒舌で人気があったから、大衆を扇動する演説は上手い。国会議員であれだけ自分の言葉で演説できる議員はいない。大阪府の組合ともやりあって賃金カットも行なった。
 
危機を感じた中央政界は、共産党まで同調してマスコミを動員して橋本叩きを行ないましたが、逆襲を食らって負けてしまった。それくらい中央政界には人材がいなくてバカ議員ばかりだ。だから官僚にコントロールされてしまう。


 
今日の話題は世界経済におけるヨーロッパのソブリン危機ですが、投資家も疑心暗鬼になってヨーロッパの国債を買い控えている。売ろうと思っても買う人がいない。日本の国債やアメリカの国債なら自国通貨建てなので中央銀行が最後の買い手になる。ところがECBは最後の買い手にはならない。通貨を統合するなら政治も統合しなければなりませんが、その常識がヨーロッパ合衆国にはなかった。
 
フランスも結局はイタリアやスペインのお仲間であり、投機筋に狙われている。インターバンクシステムも危機的な状況にあり、いつ巨大銀行が倒産しても不思議ではない。それだけ銀行はヨーロッパの国債を買い貯めているからですが、暴落すれば債務超過で倒産する。イタリアやスペインあたりの国債になると日本の銀行も買っているから損失は大きいだろう。
 
銀行やファンドは、イタリアやスペインの国債が売るに売れないので、米国債や日本国債を売って資金を手当てしなければならないから日本にも影響が出ている。しかし日米の国債は自国通貨建てだから償還自体には問題がない。最終的にはイタリアやスペインやフランスもIMFの管理下に入って徹底的なリストラをするしかなくなるだろう。それが嫌ならドイツに財政を任せるから助けてくれと言うしかありません。だからドイツは最後まで泣きついてくるのを待っているのだろうか?
 
投機筋に狙われないためには、絶対的な信用がある通貨で買い支える必要がありますが、ドイツがユーロから離脱してドイツマルクを復活して暴落したユーロを買い支える図式が描ける。ドイツマルクが急騰してユーロが暴落して、ドイツ資本がヨーロッパ中の企業や資産をタダ同然で買ってしまえばドイツによるヨーロッパ統一が実現する。
 
日本の円高もその発想で、新興国バブルが破裂して通貨も国債も暴落したら、日本がアジアの企業や資産を買収して、新大東亜共栄圏を作ればいい。日銀が国債の買取を行なえば1000兆円の資金が市場に出るからその金で世界の企業や資産を買い取ってしまえばいい。アメリカ企業も中国企業も日本資本に買収されて、投資利益が日本に還流してくれば、日本こそ本物の金融立国になったことになる。
 
以前のバブルの頃は、アメリカのビルや映画会社やゴルフ場などを買って損をしましたが、これからはISD条項で日本が主導する国際機関で裁定すれば損することないだろう。アメリカでビルやゴルフ場を買っても後から不利な条件を付けられて損害を被りましたが、アメリカに対してこそISD条項が必要だ。日本はドイツのように最後までカネを出さずに、破綻した国家が泣きついてくるまで待っていればいい。
 
マスコミは円高で大変だと書きたてていますが、最後は通貨の信用価値の高い通貨の国が世界の覇権国家となることが出来るのであり、ユーロもドルも人民元もインフレで紙切れ同然になる日が来るだろう。その時には日本銀行が最後の買い手となって円を供給して世界の資産を買い占めてしまえばいい。それと同時に日本が世界の警察官として軍事力を整備して利息の取立てをきちんとしなければなりません。軍隊はその為にあるのだ。
 
 




国民の本当の敵は政治家ではない。本当の敵は公務員の身分制度、
それと癒着、結託したメディアなのである。大阪からの日本革命だ!


2011年11月28日 月曜日

大阪ダブル選に想う 11月21日 前阿久根市長 竹原信一のブログ

 「大阪に行かれたということですが、大阪市長、府知事選挙の予想を」と、(株)データ・マックスの児玉社長からテーマをいただいた。「私は選挙が下手ですからその手のことはさっぱり」と、正直に申し上げた。選挙は難しい。有権者に、本当の話をそのまましてもなかなか通じない。反対する人、無関心な人、そして自分を支持してきた人までが政治や議会の真実をまったく理解してはいない。かなり深く選挙にかかわってきた人たちも肝心なことをほとんどわかってはいない。
 「議会制民主主義の真実は演芸会である」。そのことを知らない。議会も選挙も演芸会。ほとんどの国民は、大阪にたとえて言えば「吉本新喜劇」、それが議会や選挙だと思い込んでいる。

 演芸会だから演説や報道、うわさなどの掛け合いがポイントになる。政治のほとんど、経済、教育、報道までが官僚独裁であることは隠されたままだ。役人と結託したメディアが、客受けしそうな部分や、選挙介入に役立つ部分を抽出して報道している。教育とメディアが政治の幻想をねつ造し続けている。だから選挙予想は難しい。演芸会場で芸人の客受けを予想するようなもの、しばしば派手な嘘が客に受ける。客はほとんど勝手な思い込みだけで投票する。このように薄っぺらでバカバカしいやり方で選挙が仕組まれている。

 そもそも、「市長と議員が議論して物事を決めている」と、皆さんは思い込んでいる。しかし議会には議論がない。議会では議論をしてはいけない仕組みになっている。そのことを、議員を体験した人以外はほとんど理解できない。議会だから議論があって当たり前だと思うのが正常だ。しかし議会には議論がない。奇形が議会の通常、常識なのだ。奇形の民主主義だ。

 政治貧困の原因は、おそらくこの辺りにあるのだろう。議会では、市長や議員など、提案者が質問に3回だけ答えて、議員だけで多数決する。それだけだ。議員同士の議論をしてはいけない。繰り返して言う。議会には議論が存在しない。

 このことを長年議会のあり方に関心を持ち、市議会議員定数削減にも尽力してきた方に、あらためて丁寧にお話しさせていただいたところ、その方は大変に驚いた。「一般の人にそんな話をしても、とても受け入れてはもらえない。そんなことを言うあなたが変人だと言われます」。これには私のほうが驚いた。この話は、私が繰り返し言ってきたことだからある程度、理解いただいていると思っていた。しかし一番肝心なことがまったく通じていなかった。それでもその方が私を支持してきたのは、何かの感性に突き動かされてのことだったのだろう。

 「この国には憲法を守る仕組みが無い」、「役人身分は憲法も法も守らない、国民に我慢を強いるのに法律を利用するだけ」、「裁判所が役所に従属し、判決はでたらめが横行している」、「役人身分権力から国民を守る仕組みもない」、「法治に見せかけた、役人身分による野生の無法国家である」、「政治家は、たまたま役人社会に就職できた臨時職員身分」などを話してもなかなか受け入れてはもらえまい。おぞまし過ぎる社会全体の真実を受け入れる事は、誰にとっても非常に難しいことだと思う。

 今回の大阪市長、府知事選挙についても触れておきたい。市長候補・橋元徹氏、府知事候補・松井一郎氏、維新の会は実に正直、そして誠実だ。まっすぐに公務員の身分制度を指摘している。そのため自民、民主、共産そして記者クラブ報道、週刊誌などから攻撃を受けることになった。他方、大阪市長に出馬している前市長はもちろん、府知事候補の倉田かおる氏は「上から目線ではなく、府民と市町村が主役の府政」など、記者クラブメディアと結託し、作り上げたエセ構図を利用している。本質的には住民の誤解を利用している。

 橋本徹氏は講演会で語った。「嘘、デタラメな報道をされて、最初は頭にきた。でも、あれだけやられると吹っ切れた」。結局、国民の本当の敵は政治家ではない。本当の敵は公務員の身分制度、それと癒着、結託したメディアなのである。大阪からの日本革命を心から期待する。


名古屋・河村市長が橋下氏らとの連携に意欲(愛知県) 11月28日 中京テレビ

大阪のダブル選挙の結果を受け、政策などで橋下氏と協調する名古屋市の河村たかし市長は27日、都構想などでさらなる連携を図りたいと意欲を見せた。大阪府知事・市長のダブル選挙で、地域政党・大阪維新の会の橋下徹氏と松井一郎氏の当選が決まったことを受け、同じ地域政党として連携を図ってきた河村市長が27日夜、取材に応じた。河村市長は「味方は多いほうがいいし、期待は大きい。やりぬかないといけない」「名古屋と大阪が組むと独立できる。一緒にやるとめちゃくちゃ強いですよ」と明るい表情で語った。橋下氏と同じ都構想を愛知県の大村秀章知事と掲げる河村市長は、地方自治のあり方を変えようと、今後も橋下氏らと連携を深めていきたいと話した。


(私のコメント)

大阪府知事と大阪市長のダブル選挙で、橋下徹前知事が率いる地域政党「大阪維新の会」が勝利して、市長選では民主党が自民、共産両党と相乗りで現職候補を支援したが大敗した。国民の怒りがそれだけ高まっているのですが、自民党も民主党もマスコミもその事が分かっていないし、名古屋市の河村たかし氏の市長選挙でも既成政党は大敗しましたが、まともに受け取ろうとしない。
 
民主党政権は二年経ちましたが、公民給与カット二割も公務員制度改革にも手を付けていない。名古屋市長選挙や大阪ダブル選挙で既成政党が大敗しているのに、自民党も民主党も地方だからとまともに受け取ろうとしていない。自民党や民主党は公務員の言いなりになることによって国民の支持を失ってしまった。それが大阪のダブル選挙で結果が出ても既成政党の反応は鈍い。
 
元阿久根市長の竹原信一氏がブログで書いているように、「市長と議員が議論して物事を決めている」と、皆さんは思い込んでいる。しかし議会には議論がない。議会では議論をしてはいけない仕組みになっている。そのことを、議員を体験した人以外はほとんど理解できない。議会だから議論があって当たり前だと思うのが正常だ。しかし議会には議論がない。奇形が議会の通常、常識なのだ。奇形の民主主義だ。」と書いていますが、地方議会は演芸会に過ぎない。
 
地方議会と地方公務員は一体化してしまっており、給与なども地方議会と地方公務員とでお手盛りで決めている。地方財政が火の車でも関係無しだ。公務員の平均給与は730万円なのに対して、民間の平均給与は470万円で200万円以上の開きがある。このような状態がバブル崩壊以降続いていても公務員の給与カットはなかなか実施されない。
 
地方で豪邸を建てたり、高級車を乗り回しているのは公務員が多くなり、地方に行くほど官民の格差が広がっている。子供の進学にも差が出てくるから公務員の子供は一流大学を出て公務員になりますが、民間ではワーキングプア化して進学もままならなくなり、格差の拡大が広がっている。このように書くと「私はそんなにもらっていない」と言った書き込みがありますが、年金や退職金などを考慮していないからだ。
 
年金や退職金の格差は、まさにボッタクリであり掛け金だけでなく多くの税金が使われている。議会と公務員の馴れ合いは地方だけではなく霞ヶ関と国会でも馴れ合いが進んでいる。小泉構造改革でも国民には痛みを強いても公務員には痛みは強いることはしない。それに対して医療保険制度改革には毎年2200億円のカットが強いられた。おかげで地方の病院の勤務医不足で病院廃業が相次いでいる。
 
このような自民党政権の失政が続いて、民主党は「国民の生活が第一」というスローガンを打ち出して政権をとりましたが、官僚主導の政治は変わらず、マニフェストに掲げた公務員制度改革はかえって後退してしまった。大阪は財政破綻で橋下知事が誕生しましたが、大阪府職員との交渉などで賃金カットも行なって財政改革が進むようになった。
 
それが今回の大阪ダブル選挙の勝利にも繋がっていますが、民主党も自民党も公務員の賃金カットすれば支持率が上がるのに逃げてばかりいる。大阪市や名古屋市が直接選挙で選ばれるのにいたいして、日本国の総理大臣が間接選挙で選ばれるから、河村氏や橋下氏のような市長が選ばれる事はない。どちらかと言うと年功序列で選ばれて、高齢化してやる気をなくしている。野田総理は54歳で若いのですが、政治のやり方は調整型だから変わりばえがしない。
 
竹原氏がブログで書いているように、「市長候補・橋元徹氏、府知事候補・松井一郎氏、維新の会は実に正直、そして誠実だ。まっすぐに公務員の身分制度を指摘している。そのため自民、民主、共産そして記者クラブ報道、週刊誌などから攻撃を受けることになった。他方、大阪市長に出馬している前市長はもちろん、府知事候補の倉田かおる氏は「上から目線ではなく、府民と市町村が主役の府政」など、記者クラブメディアと結託し、作り上げたエセ構図を利用している。本質的には住民の誤解を利用している。」と指摘した。
 
日本のマスコミは中立公正ではなく、霞ヶ関の言いなりであり記者クラブ制度で情報を独占して国民世論を操作できると信じてきた。霞ヶ関が打ち出している政策は消費税増税と公務員制度改革の阻止ですが、国民を敵に回せば橋下知事や河村市長のような人物が国政にも出てくるようになるだろう。阿久根市の市長は追い落とせたのでしょうが、大阪や名古屋はそのような事は無理だ。
 




アメリカと中国の「勝者のモラルハザード」がはしなくも露呈したように、新自由
主義経済体制において、「露をおろす」ことにはほとんど熱意を示さなかった。


2011年11月27日 日曜日

『百年目』のトリクルダウン 11月25日 内田樹

柳井のグローバル人材定義はこうだ。
「私の定義は簡単です。日本でやっている仕事が、世界中どこでもできる人。少子化で日本は市場としての魅力が薄れ、企業は世界で競争しないと成長できなくなった。必要なのは、その国の文化や思考を理解して、相手と本音で話せる力です。」
ビジネス言語は世界中どこでも英語である。「これからのビジネスで英語が話せないのは、車を運転するのに免許がないのと一緒」。
だから、優秀だが英語だけは苦手という学生は「いらない」と断言する。
「そんなに甘くないよ。10年後の日本の立場を考えると国内でしか通用しない人材は生き残れない。(・・・)日本の学生もアジアの学生と競争しているのだと思わないと」
「3−5年で本部社員の半分は外国人にする。英語なしでは会議もできなくなる」
これは「就活する君へ」というシリーズの一部である。

私は読んで厭な気分になった。
たしかに一私企業の経営者として見るなら、この発言は整合的である。
激烈な国際競争を勝ち残るためには、生産性が高く、効率的で、タフで、世界中のどこに行っても「使える」人材が欲しい。
国籍は関係ない。社員の全員が外国人でも別に構わない。
生産拠点も商品開発もその方が効率がいいなら、海外に移転する。
この理屈は収益だけを考える一企業の経営者としては合理的な発言である。
だが、ここには「国民経済」という観点はほとんどそっくり抜け落ちている。
国民経済というのは、日本列島から出られない、日本語しか話せない、日本固有のローカルな文化の中でしか生きている気がしない圧倒的マジョリティを「どうやって食わせるか」というリアルな課題に愚直に答えることである。
端的には、この列島に生きる人たちの「完全雇用」をめざすことである。
老人も子供も、病人も健常者も、能力の高い人間も低い人間も、全員が「食える」ようなシステムを設計することである。
「世界中どこでも働き、生きていける日本人」という柳井氏の示す「グローバル人材」の条件が意味するのは、「雇用について、『こっち』に面倒をかけない人間になれ」ということである。
雇用について、行政や企業に支援を求めるような人間になるな、ということである。
そんな面倒な人間は「いらない」ということである。
そのような人間を雇用して、教育し、育ててゆく「コスト」はその分だけ企業の収益率を下げるからである。
ここには、国民国家の幼い同胞たちを育成し、支援し、雇用するのは、年長者の、とりわけ「成功した年長者」の義務だという国民経済の思想が欠落している。
企業が未熟な若者を受け容れ、根気よく育てることによって生じる人件費コストは、企業の収益を目減りさせはするが、国民国家の存立のためには不可避のものである。
落語『百年目』の大旦那さんは道楽を覚えた大番頭を呼んで、こんな説諭をする。
「一軒の主を旦那と言うが、その訳をご存じか。昔、天竺に栴檀(せんだん)という立派な木があり、その下に南縁草(なんえんそう)という汚い草が沢山茂っていた。目障りだというので、南縁草を抜いてしまったら、栴檀が枯れてしまった。調べてみると、栴檀は南縁草を肥やしにして、南縁草は栴檀の露で育っていた事が分かった。栴檀が育つと、南縁草も育つ。栴檀の”だん”と南縁草の”なん”を取って”だんなん”、それが”旦那”になったという。こじつけだろうが、私とお前の仲も栴檀と南縁草だ。店に戻れば、今度はお前が栴檀、店の者が南縁草。店の栴檀は元気がいいが、南縁草はちと元気が無い。少し南縁草にも露を降ろしてやって下さい。」
これが日本的な文字通りの「トリクルダウン」(つゆおろし)理論である。
新自由主義者が唱えた「トリクルダウン」理論というのは、勝ち目のありそうな「栴檀」に資源を集中して、それが国際競争に勝ったら、「露」がしもじもの「南縁草」にまでゆきわたる、という理屈のものだった。
だが、アメリカと中国の「勝者のモラルハザード」がはしなくも露呈したように、新自由主義経済体制において、おおかたの「栴檀」たちは、「南縁草」から収奪することには熱心だったが、「露をおろす」ことにはほとんど熱意を示さなかった。
店の若い番頭や手代や丁稚たちは始末が悪いと叱り飛ばす大番頭が、実は裏では遊興に耽って下の者に「露を下ろす」義務を忘れていたことを大旦那さんはぴしりと指摘する。
『百年目』が教えるのは、「トリクルダウン」理論は「南縁草が枯れたら栴檀も枯れる」という運命共同体の意識が自覚されている集団においては有効であるが、「南縁草が枯れても、栴檀は栄える」と思っている人たちが勝者グループを形成するような集団においては無効だということである。
私が「国民経済」ということばで指しているのは、私たちがからめとられている、このある種の「植物的環境」のことである。
「そこに根を下ろしたもの」はそこから動くことができない。
だから、AからBへ養分を備給し、BからAへ養分が環流するという互酬的なシステムが不可欠なのである。
柳井のいう「グローバル人材」というのは、要するに「どこにも根を持たない人間」のことである。
だから、誰にも養分を提供しないし、誰からも養分の提供を求めない。労働契約にある通りの仕事をして、遅滞なくその代価を受け取る。相互支援もオーバーアチーブも教育も、何もない。
そういうふうに規格化されて、世界どこでも互換可能で、不要になればそのまま現地で廃棄しても構わないという「人材」が大量に供給されれば、企業の生産性は高まり、人件費コストは抑制され、収益は右肩上がりに増大するだろう。
繰り返し言うが、一私企業の経営者が求職者たちに「高い能力と安い賃金」を求めるのは、きわめて合理的なふるまいである。
だが、そんなことが続けば、いずれ日本国内の「南縁草」は枯死する。
多国籍企業はそのときには日本を出て、「南縁草」が繁茂している海外のエリアに根を下ろして、そこで新たな養分を吸い上げるシステムを構築するだろう(そして、そこが枯れたらまた次の場所に移るのだ)。
後期資本主義の「栴檀」たちは『百年目』の船場の大店と違って、「根を持たない」から、そういうことができる。
誤解してほしくないが、私はそれが「悪だ」と言っているわけではない。
現代の企業家にとって金儲けは端的に「善」である。
けれども、『百年目』の時代はそうではなかった。
私はその時代に生きていたかったと思う。
それだけのことである。



(私のコメント)

ユニクロの柳井会長が「グローバル人材論」を述べているそうですが、世界展開をしている企業の社長ならば、「必要なのは、その国の文化や思考を理解して、相手と本音で話せる力です」と述べていることは当然です。グローバル企業や多国籍企業には国籍がないから、ユニクロも多国籍企業になる。もはや日本企業ではなく世界企業なのだ。
 
従業員もアジアや欧米店舗を出せば、現地の人を大量に採用して従業員も多国籍化する。そうなればユニクロの経営幹部も多国籍化してくるのは当然の流れだ。しかし日本の大企業においてはグローバル企業でも経営幹部はほとんどが日本人と言うのが普通であり、外国人は現地法人の社長あたりで止まってしまう事が多いようだ。
 
時間が経てば本社の役員にも外国人重役が出てくるのは当然であり、社長が外人社長という例も出てきました。外資に乗っ取られたと言うのではなく企業のグローバル化には外人社長のほうが世界企業と言ったイメージがでてくるからかもしれない。オリンパスなどもイギリス人の社長でしたが、飛ばしの問題を告発しようとして首になった。
 
世界的企業と言えども日本人経営幹部で固めるのも、ユニクロのように積極的に人材から多国籍化しようという企業など自由ですが、どちらも一長一短がある。どちらが正しいか時間が決めることなのでしょうが、業種にもよりけりなのだろう。経営幹部までもが多国籍化すれば会議は何語で話すべきなのだろうか? 状況的には日本企業で日本人社長でも役員が外人が多数なら英語で話すようになるだろう。
 
オリンパスなどは、イギリス人社長と日本人会長や他の日本人幹部とが意思疎通が出来なくて生じたトラブルなのだろう。昔のバブルの損失の後始末を飛ばしで処理してきましたが、一部の幹部しか知らせなかったのだろう。事件の全貌は分かりませんが、善悪はともかくとして意思疎通に円滑さがなくなるのは避けられない。
 
リーマンショック以降では、グローバル企業と国民国家の利害対立が激しくなり、政府に対して様々な要求を突きつける事が多くなってきた。日本の経団連も法人税を安くしろとか消費税を上げろとか製造業にも派遣社員を認めろとか多くの注文を出すようになってきた。金融立国を目指していたアメリカでも様々な金融規制は外されて投資銀行は世界金融で巨額の利益を出すようになった。もはやグローバル企業が国家を動かすようになり、労働者に不利な法律が通るようになってきてしまった。
 
日本でも市場原理主義とか規制の撤廃などが進められてきましたが、強者には有利な法律が通って弱者には福祉や保護法などが撤廃されて弱者に鞭打つ法律が多くなってきたように見える。アメリカでは富める者が起業等で多くの雇用を生み出すと言った論理がまかり通ってきましたが、富める者への減税や優遇措置が行なわれて、貧しい者へは何もなされないことが多くなってきたように見える。
 
日本でもダム理論と言って、企業が繁栄すれば利益が下に流れていくと言った事が言われましたが、利益は企業に内部留保されて200兆円も貯めこまれて労働者には分配されなかった。富める者は利益を独占して使わないから金が回らなくなり消費が低迷するようになってしまった。
 
ニューヨークのデモが広がっているように、1%の勝者と99%の敗者が別れるようになり、中産階級がどんどん消滅して来ている。企業はリストラでますます利益が上がるようになり労働者は非正規社員化して賃金水準が下げられた。政府の規制緩和の成果ですが、これでは雇用は増えない。累進課税も平準化されて富める者は減税されて貧しいものには保険料の値上げや減税の撤廃で税制は過酷になった。
 
国民国家は少子高齢化で社会福祉負担が大きくなり、企業や富める者は減税で優遇されるのは国家経営としては矛盾している。社会主義政策では富める者から税金を取って貧しい者に分配することで所得再分配が行なわれてきましたが、市場原理主義はそのような社会主義的な政策を吹き飛ばしてしまった。大企業や富める者は増税したら外国に出て行くと脅すからですが、そのような非国民は出て行ってもらったほうがいいだろう。
 
内田樹氏は落語の「百年目」を引き合いに出して説明していますが、『アメリカと中国の「勝者のモラルハザード」がはしなくも露呈したように、新自由主義経済体制において、おおかたの「栴檀」たちは、「南縁草」から収奪することには熱心だったが、「露をおろす」ことにはほとんど熱意を示さなかった。』と指摘するように、富める者は外車に乗りまわしているのに貧しい者はインフレで苦しんでいる。
 
不況が長期化するのは富が一部の者に集中してカネが回らなくなったからであり、累進課税を平準化で富める者がますます富み、貧しい者には賃金カットなどでますます貧しくなってきたからだろう。社会主義的な政策は行なわれなくなり、小泉構造改革は市場原理主義政策を取り入れて格差が拡大してしまった。民主党はそれを批判して「国民の生活が第一」というスローガンで政権をとったのに、いつの間にか小泉政権以上の新自由主義政権になっている。だからTPP加盟を野田総理は言い始めた。
 
 




TPPは、アメリカの仕掛けてきたたいへんな罠です。アメリカは
農協の共済に集まっているお金を持っていこうとしているんです。


2011年11月26日 土曜日

◆空気を読んだらTPP、米国に首を差し出した日本 11月25日 マット安川 南丘喜八郎

「逃げすぎ」の野田首相は、政治家の名に値しない

南丘 野田(佳彦・首相)さんは日本をどうするか、という基本的なビジョンを持っていません。国民に対して、私は何をやろうとしているのかということをいっさい表明していない。

 にもかかわらず、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加を決めた。衆参両院で集中審議を3時間半やった時に彼は何と言ったか。態度はまだ決めていないと言ったんですよ。しかし、その日の夜の記者会見で、交渉参加を決めたと表明した。

 最初から分かっていたわけです。ならばなぜ集中審議で、私は交渉に参加するということを前提にして議論をしないのか。野田さんは逃げすぎ、卑怯極まりない。政治家の名に値しないと思います。

 そもそもTPPは、昨年12月に横浜で行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で菅(直人・前首相)さんが参加したいとの意向を表明したわけですが、それまでTPPなんて日本の新聞にほとんど出てこなかった。要するにみんな知らないんです。

 この1年の間に本当に議論したのかというと、ほとんどしていない。それで参加することを表明しちゃった。こんなバカなことがありますか。

 TPPに関しては内閣の中でも意見が違っています。反対者がいっぱいいる。しかし、みな個人的には反対だけど、野田さんがおやりになるというのなら意見を言いませんと。

 小泉(純一郎)政権の時に郵政民営化の問題がありましたが、この時に最後まで反対した人が閣内にいました。島村宜伸(当時農林水産大臣)さんです。小泉さんは彼を罷免した。野田さんはそこまでやらなければいけない。議論を尽くさなければいけません。

TPPという米国の仕掛けてきた大きな罠に乗ってしまった日本

郵政民営化は、アメリカが要求してきたことです。現実にアメリカの対日要望書に書いてあり、アメリカからギャンギャン攻められたわけです。

 しかし、小泉さんも、当時の担当大臣だった竹中平蔵さんも、そういうことはないと国会で答弁していた。だけど、アメリカの当局者と秘密裏に何十回も会っていた。ウソをついて法律を通したわけです。で、いまどうなっているか。地方の特定郵便局は次々につぶれています。

 昔はおじいちゃん、おばあちゃんのところに郵便局の人が自転車で来て、お金を預かって、ちゃんと口座に入れていた。買い物の手伝いなどもしていた。そういうサービスがなくなり、地方のセーフティーネットが崩れてきているんです。

 TPPだって同じです。いやもっとひどい。TPPは、アメリカの仕掛けてきたたいへんな罠です。アメリカはもっと大がかりに日本の市場開放を狙ってきています。日本の農業は完全にダメになりますが、それだけではない。アメリカは農協の共済に集まっているお金を持っていこうとしているんです。

 昨年1月の一般教書演説で、オバマ大統領が何を言ったか。今後5年間でアメリカの輸出を倍増すると言ったんです。つまりアメリカは日本に徹底的に輸出攻勢をかけると。それなのに日本の財界も政治家も、TPPで日本の製品をアメリカに買ってもらえると言っている。何を考えているのか、バカじゃないのかと思いますね。

 だいたい菅さんも野田さんも間違っているのは、日本は鎖国していたから国を開こうと言うんですが、これは全部ウソです。アメリカなどほかの国々に比べて、日本の平均関税率というのはうんと低いんです。日本が一番市場を開いている。

 それを国民に向かって、これは「第二の開国」だとか「第三の開国」だとか言っている。日本はちっとも閉鎖なんかしていませんよ。

 それでTPPのバスに乗っちゃった。野田総理一人で乗るならいいですが、国民を全部乗せた。アメリカはどこに連れていくか分かりません。運転手はアメリカです。日本は絶対に運転手になれない。

戦後いろいろな日米交渉があったけれども、おそらく日本が2国間交渉で勝ったケースはゼロです。TPPに参加すべきだと言う人の中には、2国間だと日本は負けるから多国間交渉でやった方がいいんだという意見があります。ほかの8カ国と一緒にアメリカに対峙すればいいんだと。できっこないじゃないですか。ほかの国は全部アメリカの手下なんだから。日本は孤立せざるを得ません。

日独伊三国同盟と同じ、無責任な政治家連中が日本を破滅に導く

 昭和15年、大東亜戦争に突入する前の年に、何が起きたか。ヒトラーのドイツがパリを占領し、フランスが降伏した。そしてドイツは連日イギリスを空爆し、イギリスも降伏するだろう、だから日本はドイツと手をつながないとたいへんだ、「バスに乗り遅れるな」という議論があったんです。

 ソ連が下りてくる、アメリカが西に向かってくるという状況で、ドイツと手を握ればわれわれは安全なんだと。つまりヒトラーの運転しているバスにわれわれも乗ろうと。どこに行くか分からないバスにですよ。

 当時もほとんど議論がなく、みんなバスに乗っちゃった。それで昭和15年に日独伊三国同盟を結び、その結果、翌年昭和16年に大東亜戦争が勃発し、4年後の昭和20年に日本は無条件降伏するわけです。その間に何人死んだか。民間人400万人、軍人百数十万人です。

 兵隊のうち7割から8割は敵の弾に当たって死んだんじゃない。餓死です、病死です。そういう戦争に引きずり込んだのは、「バスに乗り遅れるな」という議論をやった当時の政治家連中です。

 しかし、その政治家連中は何ら責任を取ることはなかった。これはいいか悪いかの議論はありますが、東京裁判で7人が絞首刑になっただけです。あとは知らんぷりして生き残ったんです。

 彼らは東京裁判で何と言ったか。連合国側の検察官に「あなたは三国同盟に賛成したんでしょ」と聞かれると、「いや私個人としては反対でしたが、その場の空気で賛成せざるを得ませんでした」と、みんなそう言ったんですよ。

 誰ひとりとして「俺はやるべきだと思っていた」と答えた人はいなかった。当時の国会議員、政府の政策を決定する人たちがいかに自分の意見がなく、空気によって支配されて、結果として日本を敗北に追い込んだか。

 TPPも同じです。空気ですよ。閣内にいる人は内心は反対だけれども、こういう空気だからしょうがない、賛成せざるを得なかったんだと説明しているはずです。二枚舌を使っているんです。誰も責任なんか取りっこありませんよ。



(私のコメント)

今回のTPP加盟問題で、マスコミはしでかした一番の罪は、情報がないと言った理由で詳しい報道がなかったことだ。あったとしても関税の撤廃や貿易自由化に関することばかりで、中に含まれた毒薬条項は中野氏がネットなどで詳しく解説していたのに、テレビなどで中野氏が出てきた事はあまりない。もっぱら亀井氏や山田氏を取り囲んで、TPP推進論者が3,4人で吊るし上げると言ったことを繰り返した。
 
関税の撤廃については、工業製品については自由化は進んでおり、農産物に高関税品目が残っているだけだ。それだけの問題なら私自身も現在の日本の農政を批判してきた。しかしTPPは24項目に及ぶ項目があり、農産物自由化問題は問題の一つに過ぎない。その他の23の項目についての事を国民も国会議員も知らないまま、野田総理はいきなり加盟推進に動き出した。
 
国会での集中審議で、野田総理はISD条項のことを知らなかった。国際条約が国内法に優先すると言う原則を知らない人が日本を動かしているのだ。それだけでも総理辞任に追い込まれても不思議ではないのですが、自民党自身もTPP加盟問題では二つに割れている。消費税でも安住大臣などが国際公約として上げると言いながら国内では反対派が主流だ。
 
「株式日記」でもTPPはアメリカが仕掛けてきた罠だと書き続けてきましたが、ISD条項が決まればアメリカからハゲタカ弁護士がやってきて、あらゆる事に非関税障壁だと国際機関に訴えることが目に見えている。国内法を制定しようと思っても、いちいちTPPに違反しないか審議しなければならず、アメリカによる内政干渉が合法化されることになる。TPP賛成派はそれらはデマだと否定しますが、今までなら内政問題だと抵抗することが出来ましたが、これからは出来なくなる。
 
アメリカは自らの政策として、製造業を海外に移転させて金融立国を目指した。金融で稼いで税金も消費も賄えばアメリカ経済は発展すると計算したのだろう。金融立国もIT革命も結局は幻想に過ぎなかったわけですが、アメリカはサブプライムと言う毒薬を仕込んだ金融商品を世界中に売り歩いて、リーマンショックでアメリカは致命傷を負っている。今はカンフル注射で先送りしていますが、いずれ毒が回ってきてアメリカは終わる。
 
結局はアメリカは日本に抱きついて来た訳ですが、本来ならば中国に抱きつくべきだろう。中国の経済発展はアメリカが中国から大量に物を買ってきたからですが、資本も技術もアメリカから提供されて中国は世界の工場となった。アメリカのスーパーで売られているものは多くがメイドインチャイナであり、それで儲けているのはウォルマートなどのスーパーだ。アメリカはドル札を刷っては中国からそれで物を買ってきた。アメリカにとっては笑いが止まらない話だ。
 
アメリカとはそういう国であり、自分に都合のいい制度をつくり当然のようにその制度を外国に押し付けてくる。TPPもその一つなのでしょうが、その中にISD条項と言う毒薬が含まれている。日本人はそれを食べて毒薬が回り始めて毒薬に気がつくようになる。憲法九条と安保も毒薬の一種なのですが、気ついたときは日本は毒が回って自主独立の常識を忘れてしまっている。
 
アメリカ人の常識としては「騙される人が悪い」のであり、中国人も同じように考えている。だからアメリカ人と中国人は相性が良く、騙しあい合戦をしている。それに対して日本人は人を騙すことは信用を失うことを意味するから、日本では信用を失えば誰も相手にしてくれなくなる。日本では口約束でも守らなければ仲間はずれになることもありますが、アメリカでは分厚い契約書を交わさなければならない。
 
南丘氏は記事で「戦後いろいろな日米交渉があったけれども、おそらく日本が2国間交渉で勝ったケースはゼロです。TPPに参加すべきだと言う人の中には、2国間だと日本は負けるから多国間交渉でやった方がいいんだという意見があります。ほかの8カ国と一緒にアメリカに対峙すればいいんだと。できっこないじゃないですか。ほかの国は全部アメリカの手下なんだから。」と指摘していますが、外務省がアメリカの手先では、アメリカの言うことは何でも反対しておいたほうがいいだろう。
 
 




首都圏を囲んで米軍の拠点基地が存在する国など世界中見渡してもどこ
にも存在しない。日米地位協定改定もできずにTPPで交渉など出来ない。


2011年11月25日 金曜日

TPP:野田首相「国益損ねてまで交渉参加せず」−−参院予算委 11月15日 毎日新聞

 参院予算委員会は15日午前、野田佳彦首相と全閣僚が出席して11年度第3次補正予算案に関する基本的質疑を行った。首相は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)について「交渉参加に向けて関係国と協議に入る」と表明したことに関して「何が何でも、国益を損ねてまで交渉参加することはない」と述べた。協議の結果次第で不参加を判断する可能性に言及することで、協議入りに理解を求めた発言だ。

 自民党の山本一太氏が「(協議の)結果によっては参加しない選択肢もあるのか」とただしたのに答えた。首相は「あくまで国益を実現する視点で協議に入る。主体的な判断を我々がすることはある」と指摘。また「9カ国の同意がいるので、我々がいろいろ言っても(9カ国が)『入らないでくれ』と言うこともある。予断は許さない」と述べた。鹿野道彦農相は「交渉参加を前提とするものではないと理解している」と述べた。



「日米安保と米軍再編」と題し、前田哲男さんの講演 2010年7月20日 カサナグのフィリピン
6)何を要求するか!米軍撤退に向けた「行動計画」


 この米軍再編と日米統合化の過程を止めるには、どのように反対すればいいか、ということが問題となる。米軍撤退に向けた「行動計画」を提示していかなくてはならない。

 日本ほど一貫して気前のいい国はない。米軍駐留費の75%を日本政府がわざわざ負担している。
 この先「思いやり予算協定」の第6次延長(2010年末に期限切れ)をしないことだ。米政府に対し、駐留費を出さなければ維持できないような基地は、“自発的返還”させるように迫らなければならない。
 政権交代への期待は、このなし崩し的な米軍再編と自衛隊の組入れを、やめさせることにある。民主党政権に、どれほど、また何が期待できるか、である。

 フィリピンの例を見てみよう。フィリピンからは、米軍基地はなくなったし、米軍は撤退した。現在、米比相互防衛条約、米比軍訪問協定が存在し、米軍がミンダナオなどに反テロ戦争を口実に駐留している。いろんな事情や不完全さもあるが、基地返還、米軍撤退の一例であり、一つの道筋である。わたしたちが政権交代に期待するのは、部分的な変革かもしれない。しかしそうであっても、政権交代の条件下でどのような部分的な変革を、どうやって実現していくか、考えなければならない。

 韓国の例。 金大中政権の誕生によって、司令部の移動、部隊の削減を実現した。米軍司令部に戦時司令権があり、米軍が統率するとされてきたが、交渉により、韓国軍の司令権は独立分割することに合意した。地位協定も改訂した。韓国の地位協定は非常に不平等なものだったので、日本並みにすることになった。それに加えて、より進んだ「環境規定」を入れることに成功している。韓国政府の粘り強い交渉によって実現した。

 いま一つの例はドイツであろう。ドイツ内の駐留米軍は大幅に削減されたし、基地も減らした。旧東ドイツには外国基地、米軍基地はない。また、米兵の犯罪・事故に対してもドイツ国内法の適用、優先へと改めさせた。この点は、日本とは大違いである。

 現在の日米地位協定では、米軍基地が返還された際に、たとえ環境汚染されていたとしても、地位協定によって米軍には環境復帰させる義務はない。ドイツ・韓国と比べても、不平等な、遅れた状態にある。

 まずは、地位協定の改定を申し入れ、「国内環境基準の遵守」、「原状回復義務」を明記させることだ。ドイツ・シュレーダー政権、韓国・金大中政権が実現したのだから、できないはずはない。
 日本にはすでに「旧軍港市転換法」という国内法がある。当法律によれば、旧軍港市4市、すなわち横須賀・佐世保・呉・舞鶴市の場合は、民間や市有地に転換後でも、環境汚染などしていた場合、国は環境復帰させる無限責任があると規定している。すなわち、米政府にこの国内法に相当する義務を負わせなくてはならない。

 このような課題を、この先民主党への批判は継続しながら、どのように実現していくか?どのように、何を取り組んでいくべきか、わたしたちは米軍撤退に向けた「行動計画」をもったうえで運動のさらなる展開と強化を図っていかなくてはならない。


日米地位協定「改定そのものも視野」 岡田外相が明言 2010年2月5日 琉球新報

【東京】岡田克也外相は5日午前の衆院予算委員会で、日米地位協定について「協定そのものの改定についても話題にすることを視野においている」とし、普天間飛行場移設問題の解決以降、日米との協議の場で日米地位協定改定を話題にすることを明言した。
 さらに「運用(の見直し)でできる部分もあるが十分になされていなかったとの指摘もある。日米間で協議をしたい」と述べた。照屋寛徳衆院議員(社民)への答弁。【琉球新報電子版】


(私のコメント)

野田総理大臣は「国益を損ねてまで交渉参加せず」と言っていますが、日米地位協定改定すら出来ない政府に、そんなことが出来るはずがない。岡田元外務大臣が言っていたような日米地位協定の改定の動きは全くない。昨日のニュースでも米軍軍属の裁判権についてのニュースも運用の見直しに過ぎず改定ではない。
 
日米で対等な外交交渉など出来る筈もなく、首都圏にはアメリカ軍の軍事基地が取り囲むように存在している。そのような状況を民主党は当初は認識していなかったようだ。だから岡田発言が出たのでしょうが、米軍はどうやら日本政府閣僚にすら口出ししているように見える。鳩山や岡田は反米的だと言ったことで党の役職からも外れている。
 
菅政権以降は民主党は自民党のようになり、アメリカの言いなりになるようになってしまった。これでは政権交代の意味がなく、民主的な選挙を行なって政権が代わっても政策が変わらなければ何の意味が無い。現在の民主党政権は親米中道政権であり、自民党政権も親米中道政権であり政策の違いを見つけることが難しくなってしまった。
 
日本には愛国保守政党がなく、あってもミニ政党だ。国会議員にとっては民主党議員でも自民党の議員でもどちらでもよくて、自民党で公認を得られないから民主党から選挙に出たような議員がたくさんいる。政党を政策で選べとか政策を議論しろといっても現在の状況では無意味だ。反米的な政党も共産党や社民党などミニ政党だけであり、自民党と民主党は政策の違いは見当たらない。
 
このようになってしまうのも、日本の首都圏にアメリカ軍の軍事基地が取り囲むようにあることであり、ある自民党の実力者の話では15分以内に米軍の特殊部隊がどこにでも出撃できるようになっていると言うことです。東京のど真ん中に米軍のヘリポートがあるのは何のためだろうか? このような状況で日本とアメリカ政府とが対等な外交交渉などできるわけがない。
 
野田総理がいくら「国益そこねてまで交渉せず」といったところで、単なる念仏に過ぎなくなる。民主党政権樹立の立役者だった小沢一郎は起訴されて裁判中の身だし、鳩山由紀夫は党内勢力を失ってしまった。そうなってしまったのもアメリカ政権を怒らせたからですが、東京地検や外務省などアメリカの言いなりになる政府組織がある以上は、アメリカの言いなりになってしまう。
 
親米保守派はTPP問題で本性を現して来ました。CIAからカネや利権をもらっているからなのでしょうが、大手マスコミも例外なくTPP賛成派だ。リストを上げれば以下のようになりますが、治外法権的な条約にどうして賛成するのでしょうか? あるいはISD条項についてよく知らないまま賛成しているのかもしれません。テレビなどのマスコミだって外資規制で守られているのですが、非関税障壁と言われれば外資に買収されるだろう。
 
 
▼▼▼TPP賛成派▼▼▼

【自民党】 麻生太郎 安倍晋三 小泉進次郎 平沢勝栄 河野太郎、三原じゅん子
石波茂 菅義偉 甘利明、伊吹文明 石原伸晃、鴨下一郎、岸田文雄、丸山和也、
小池百合子 茂木敏充、平将明、中曽根弘文、丸川珠代、(リスト等から)
 
【民主党】 長島昭久 玄葉光一郎 枝野幸男 岡田克也 松原仁 藤井裕久 前原誠司 野田佳彦 
 
☆党☆【みんなの党】
 
【知事】 橋下徹

【言論人】 櫻井よしこ 猪瀬直樹、山際澄夫、竹中平蔵 古賀茂明 池田信夫、田原総一郎、田中直毅 田久保忠衛 三宅久之、森本敏、藤原帰一、福田和也、勝間和代、阿比留瑠比
 


TPP、感情論を超えて討議せよ 11月24日 櫻井よしこ 週刊新潮

TPPに参加すれば、医療、国民皆保険などの制度が根幹から揺らぐとの議論もある。現在はTPP協議の場においてまだ議論の対象になっていないこれらの事案が、将来、議論の対象となる可能性があるのはそのとおりだ。しかし、各国が全力をあげて臨む交渉の舞台に日本も出ていくことこそが重要ではないか。


(私のコメント)

櫻井よしこ氏は、「TPP協議の場においてまだ議論の対象になっていない」と一言で片付けていますが、それがアメリカの罠であることに気がつかないのだろうか? 米韓FTAやNAFTAなどでISD条項が問題になっていますが、オーストラリアも米豪FTAでISD条項が問題になり外されている。対等な関係ならISD条項は機能するのでしょうが、アメリカは中国を悪役にして、オバマ大統領は野田総理に中国に付くか我々に付くかと問うて来たそうだ。それがアメリカのやり方なのだ。




TPP加入で米国をとるか、ASEAN+6で中国、インドをとるか、
板挟みになった日本としては非常に難しい局面となっている。


2011年11月24日 木曜日

TPPに対し反対論(慎重論)にならざるを得ないこれだけの理由 11月23日 行政調査新聞

詳細はご自身で納得いくまで吟味していただきたいが、日本にとってTPPとは強烈な毒薬であることを認識していただきたい。その主な点は以下の通りだ。

・TPP分野での国境は撤廃される状態になる。外国から低賃金労働者が入って来る。日本人は低賃金を我慢したり、職に就けなくなるなど、景気悪化、社会混乱が始まる。

・世界的不景気、デフレに呑み込まれ、日本のカネは米国に簒奪される。

国民皆保険制度がなくなる可能性が高い。風邪をひいただけでも数万円、ガンの手術など数百万円にもなる可能性がある。

遺伝子組み換え食品や添加物などが間違いなく蔓延する。米国産牛肉の検査や月齢制限の基準が壊れ、食の不安が広がる。外食がその不安に輪をかける。

・日本の農業は極めて厳しい状態に陥るが、農業より深刻な問題は酪農。日本の酪農は壊滅。林業も成り立たなくなり、山野が荒れ果てる。

米国が決めた方針に基づき、日本の政令、法律すら変更される。生産地表示や添加物表示は消えてなくなる。日本語以外に英語(米語)が公用語に定められる可能性もある。また英語にしないことで賠償金を徴収される可能性が高い。

・何より二千年にわたり築いてきた日本文化が根底から破壊される。

加盟国との間で不都合が生じた場合、国際機関の裁定に委ねることになるが、その機関にはTPP後発国である日本は入れない。

加盟してしまえば日本の意思で脱退することができない。TPPは蟻地獄と同じ仕組みになっている。「入ってみて、どうなるか見てみよう」などという甘い考えは許されないのだ。(中略)

シンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、チリという弱小4カ国が始めたTPPに、超巨大国家・米国が参入を決めた動機は何だったのか。

オバマは大統領就任以前にはTPPに興味を示していなかった。

そんなオバマがTPP参入に動いたウラには、モンサント社、カーギル社、デュポン社の要請もしくは圧力があったと考えられる。モンサントは言わずと知れた米国に本籍を置く超巨大多国籍バイオ化学メーカー。遺伝子組み換え作物の開発、販売で知られ、遺伝子組み換え業界では世界の9割以上を支配している。カーギルは米国籍の世界最大の穀物メジャー。デュポンは仏人デュポンが創設した米国籍の化学メーカーで、火薬製造、ウラン・プルトニウム製造で名高い。

日本のTPP加入に向けて全力を挙げているのは経団連の米倉弘昌(住友化学会長)だが、住友化学はモンサントと密接な関係にある。通説として米倉会長はモンサントの代理人とされ、米倉が日本のTPP加入に熱心な理由はモンサントからの圧力と推測できる。

かつて日本が原発を導入するにあたり、世論工作を行ったのは、CIAのエージェントとして「ポダム」というコードネームを付けられていた正力松太郎(当時読売新聞社主)だったことが、最近になって明らかにされたが、米倉経団連会長はモンサント社のエージェントとして、正力松太郎と同様に、米国籍企業のために働いている可能性が考えられる。

ところがそうした状況下、今年の夏以降、世界の経済支配体制に異変が起きている。最初の異変は6月上旬に開催されたビルダーバーグ会議だった。ビルダーバーグ会議とは年に一度、欧米の実力者が集まって政治経済に関する取り決めを行う会議で、「陰のサミット」とも呼ばれる。今年もスイスのサンモリッツに集結したが、「会議そのものは開催されなかった」という。またこのとき、D・ロックフェラーJr.が車椅子姿で現れ、さまざまな憶測が流された。

その後、ますます奇妙な噂が世界中に流された。D・ロックフェラーJr.が英国MI6に追われ、インドに逃亡したとか、インドの核シェルターに逃れていたD・ロックフェラーJr.が拉致された等々。物語としては面白いが、どうにも真実味に欠ける。ただしこうした面白おかしい噂話の中に、いくぶんかの真実が含まれている。

これまで世界経済を支配してきたロックフェラー、ロスチャイルドといったいわゆるユダヤ国際金融資本が足元から揺らいでいるようなのだ。

ロックフェラーといえば、米国を支配する財閥で、米国を「ロックフェラー帝国」と呼ぶほど。ロスチャイルドもまた世界を支配する大財閥。いわゆる「ユダヤ陰謀論」の主役だ。ところがロックフェラーもロスチャイルドも、その他国際金融資本が軒並み多大な損失を被っているとの観測が強い。

これに関する分析は本論とは関係が薄いので割愛するが、要するにモンサント、カーギル、デュポン等の背後にいる大財閥が、今年の夏以降、経済的損失を抱え窮地に立たされている状況が見え始めている。それはひと言でいえば、これまで世界経済を動かしてきた勢力が衰退し、新たな力が浮上しつつあるということだ。世界の経済的勢力バランスに乱れが生じ、TPPどころではないのだ。

アジアからの「ラブコール」

TPP参加か不参加か。与野党それぞれ内部対立を抱えながらさまざまな形で議論が続いていた17日、ASEAN(東南アジア諸国連合)から「アジア大経済圏構想」が発表された。ASEAN10カ国に日中韓印豪ニュージーランドの6カ国を加えた自由貿易圏を作ろうという計画だ。

この「ASEAN+6」構想は、すでに平成17年(2005年)から俎上に上っていたもので、今回改めて2013年以降の創設が提案されたのだ。

TPPが現在の9カ国に、日本、カナダ、メキシコを加えた12カ国のGDP合計は約25兆ドル。「ASEAN+6」は約17兆ドルと、規模の面では若干劣るが、何よりアジア圏を中心とする広域貿易圏が誕生する。

しかも「ASEAN+6」はTPPより緩やかで、日本の主張を通しやすい。2008年にASEANと日本が包括的経済連携協定を結んだときにも、農産物は関税撤廃の例外と認められた経緯がある。

民主党執行部はこの広域自由貿易圏構想を表向きには高く評価している。インドネシア、バリ島のASEANの会議に出席した野田首相自身、「それぞれ活発な議論が行われる環境が出来てきた」とASEANの提案を歓迎するコメントを口にしている。しかし現実には、TPP加入で米国をとるか、ASEAN+6で中国、インドをとるか、板挟みになった日本としては非常に難しい局面となっている。

ここで読者諸氏に熟考していただきたい。熟考して胆に落とし込んでいただきたい。TPP加入という劇薬を飲むか、飲まないか。

この劇薬を飲まなくても、新たな活路は用意されている。しかもそれはアジアの隣国たちと共に歩む道であり、日本が実力を十二分に発揮できる可能性に溢れている。

TPP加入反対を心に決めた読者には、さらにお願いしたいことがある。その反対の意思を周囲に広めていただきたい。いま日本中に、TPPに「参加してみてもいいのでは」といった漠然とした雰囲気が流されている。この曖昧な雰囲気を打ち壊すことができるのは、明確にTPP加入反対を語ることができる諸氏たちだけなのだ。



(私のコメント)

韓国国会が催涙ガスが立ち込める中で、米韓FTAの批准が可決されましたが、韓国に立場からすれば批准を否決することは許されない。韓国の李大統領はオバマ大統領から国賓として大歓待され、米連邦議会でも批准決議がなされた。このようになって韓国議会が批准を拒否したらどうなるか、アメリカはひつこく第三の事件を起こして報復してくるだろう。
 
日本に対しても強烈な圧力をかけて菅前総理は突然TPP加盟を言い出した。アメリカ政府では日本は圧力をかければ何でも言うことを聞くと思われているし、去年はトヨタなどが欠陥騒動を持ち出されて、トヨタの社長が議会に呼び出されて吊るし上げを食った。中年女性の証人が現れて涙ながらにトヨタ車の欠陥を訴えた。マスコミも暴走映像を捏造して報道した。アメリカはそのような事を平気でする。
 
年次改革要望書も極めて内政干渉の色彩が強いものでしたが、アメリカから毎年突きつけられても政府やマスコミは一切その事を報道しなかった。その為にわけの分からぬ改革案が次々と法制化されていく原因が分かりましたが、国民に情報公開しなければ国民も国会議員も知らないのだから次々と可決されてしまう。TPPのISD条項は形を変えた年次改革要望書であり、今度は何でも非関税障壁だと訴えることが出来る。
 
日米が対等な関係なら、国際機関に訴えられても公正な採決がなされる可能性がありますが、日米関係は対等ではない。アメリカ政府は日本政府にありとあらゆる要求を突きつけてきますが、日本政府がアメリカ政府に要求を突きつけることがあるのだろうか? 年次改革要望書でも日本から出たのは「もっとビザの発給を早くしてくれ」と言った程度のものしか出てこない。
 
日本国内で米軍属が犯罪を起こしても、日本の警察は米軍属を逮捕して起訴することが出来なかった実態が報道されていますが、民主党は日米地位協定の改定を公約にしていたはずですが、米軍属においては日本は治外法権がそのまま残されている。米軍が「公務証明書」を発行すれば日本の警察は手も足も出せなくなっている。その為に3年間に52人の米軍続が不起訴になっている。これで日米は対等だと言えるでしょうか。
 
このような状況で日本政府は何事もアメリカ政府に対して受身にならざるを得ず、TPPが突きつけられれば日本政府としては抵抗できる手段は先送りにしか出来ない。どうしても出来ない場合は総理大臣の首を差し出して先送りにする。沖縄の普天間問題もその一例ですが、アメリカ政府はKYだからにかなか引き下がることはしない。
 
昨日も書いたように、日本はTPPとASEAN+6とを両天秤にかけて判断すればいいのであり、日本の加わらないTPPやASEAN+6は有名無実になってしまう。中国はもちろんTPPには反対だが孤立化を恐れている。その為にASEAN+6が動き始めましたが、6ヶ国の中は日中韓印豪ニュージーランドの6カ国であり、アメリカが入っていない。日本がどちらを選ぶかはこれからの問題ですが、野田総理大臣もASEAN+3のほうが経済効果があると国会でも言っている。
 
アメリカのような訴訟社会を日本国内で認めるようなことは、安定していた日本社会を混乱させるだけだろう。韓国は来年一月から米韓FTAが実施されるようになり、ISD条項の成り行きが注目されますが、日本はその様子を見ていれば、TPPのISD条項がどんなものか知る事になるだろう。ISD条項はアメリカのトロイの木馬であり、サムスンの電子端末もアップルから知的財産権の侵害だと訴えられていますが、この世な事が韓国で頻発するようになるのだろう。
 


米軍属の犯罪、裁かれず 06年から裁判権に空白 11月13日 朝日新聞

 日本国内に駐留する米軍に勤務している民間米国人(軍属)が公務中に犯罪をした場合、事実上、日本でも米国でも裁判を受けない「空白」状態に陥っていることが分かった。明確なルールがないまま、日本で裁判をする運用が続いていたが、2006年から米国の姿勢が変わったという。

 沖縄県で交通死亡事故を起こした米軍属の男性(24)を那覇地検が不起訴にした事件で、那覇検察審査会が5月に「起訴相当」の議決を出したことで問題が表面化。日米の関係当局は今後のルールをつくるため、協議を進めている。

 日米地位協定は公務中の軍人、軍属の犯罪について「米軍が第1次裁判権を持つ」と規定。軍人に対しては軍の裁判にあたる軍法会議で処分を決めている。

 しかし、1960年に米連邦最高裁で「軍属を平時に軍法会議にかけることは憲法違反だ」とする判決があり、関係者によると、日米両政府は60年代以降、この判決を尊重。地位協定の規定は変えないまま、米軍が軍属に公務証明書を発行しないことによって、日本に裁判権を事実上委ねる運用を続けてきたという。

 ところが、米軍は06年から、公務中の軍属の犯罪について証明書の発行を再開。日本の検察当局も「裁判権がない」として、公務中の軍属の犯罪については不起訴にしている。法務省によると、08〜10年の3年間に米軍属52人が公務中を理由に不起訴となったという。



(私のコメント)

このような状況で日本がTPPに加わることは、飛んで火にいる夏の虫であり、TPPに賛成する親米保守派は「売国奴」であることが分かった。経団連の米倉会長が「通説として米倉会長はモンサントの代理人とされ、米倉が日本のTPP加入に熱心な理由はモンサントからの圧力と推測できる。」と行政調査新聞に書かれていますが、日本はCIAや外国の工作員がやりたい放題のことが出来る。つまり日本は独立国としての体をなしていない。
 





中国はこれまで、当該地域における米国との潜在的な競争にばかり注目し、
日本の役割を軽視していた。中米間が争うことで、最終的に日本が利益を得た


2011年11月23日 水曜日

東アジアサミット、最大の勝者は日本 11月21日 人民網日本語版

 東アジアサミット(EAS)が先週土曜日に閉幕した。しかし、中米両国は結局共通認識に達することができず、ASEANはいくつかの承諾を取り付けたが実施にはまだ時間がかかり、新たに参加したロシアもCIS諸国とのFTA締結に忙しく、あまり熱心ではなかった。ところが驚くべきことに、これまでずっと控えめな態度で各国の動きを静観してきた日本が今回、大きな利益を上げたのだ。第一財経日報が伝えた。

 この状況に関し、中国現代国際関係研究院グローバル化研究センターの劉軍紅主任は、「現在、アジア太平洋における主な矛盾は依然として日米間の矛盾だ。しかも日本はこれまでずっと、自国にとって不利な戦略体制を瓦解させようと努めてきた。しかし中国はこれまで、当該地域における米国との潜在的な競争にばかり注目し、日本の役割を軽視していた。中米間が争うことで、最終的に日本が利益を得た」と語る。

 ▽最大の勝者は日本

 記者:このほど閉幕したEASの成果について総合的に評価してください。

 劉軍紅:我々が想像したほど楽観的な状況ではない。米国・ロシアの参加による影響は多方面に及び、長期化するだろう。今回のサミットの成果は主に3つある。1つ目は海上安全保障問題に関する共通認識。2つ目は「ASEAN+3」から「ASEAN+6」へのFTA拡大。3つ目は中日韓FTA産官学共同研究を早期に始める方針を確認したことだ。

 記者:日本は今回、東南アジアのインフラ建設だけでも250億ドルの援助を承諾するなど、大きな動きを見せました。

 劉軍紅:日本は総事業費2兆円規模のインフラ整備に対し支援を表明した。これには建設、衛星提供、防災・減災体系、予報などが含まれ、ASEANで日本モデルの普及を推進していく。日本は今回のEASにおける最大の勝者と言える。

 記者:それはなぜですか?

 劉軍紅:野田首相が帰国前に語ったように、今回日本の外交戦略は基本的に成功を収めた。ここ1年間の外交努力、会議の議事日程と議題、各国の駆け引きなどから判断するに、日本は所定の目標を基本的に実現したと言える。

 日本の目標は大きく分けて3つある。1つ目は、米ロのEAS参加後、多国間の安全保障問題に関する議題の討論を促進し、中国の戦略的メリットを抑制すること。2つ目は、ASEAN+3からASEAN+6への枠組み転換を図ること。3つ目は、ASEANのインフラ建設を効果的にコントロールすること。

 結果、中米両国がEASから得たものはほとんどなく、ASEANはいくつかの承諾を取り付けただけだったが、日本は実益と戦略的メリットを獲得しただけでなく、米国の正面攻撃を回避し、矛先を中国に向けさせることに成功した。この点から見るに、日本の策略は成功したと言える。

▽日本、うまく立ち回って「ASEAN+6」への拡大に成功

 記者:将来の東アジアの主導権についてはどう見ますか?日本が重要な役割を果たすでしょうか?

 劉軍紅:そうだと言える。表面上は米国が主導権を握るように見えるが、米国は東アジアの枠組み内で経済協力について話し合いをするのではなく、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を推進していく。これにより、日本はこの枠組みの中で矛盾を利用しつつ、事実上の指導権を握ることができるようになる。実は日本はすでにそれを実行している。日本はサミット前にTPP交渉への参加を宣言し、東アジアを動揺させた。もし日本、メキシコ、カナダがTPPに参加すれば、TPP参加国のGDPが世界全体の39%を占めることになり、ASEAN+3のFTAの影響力が下がるからだ。そこで日本がASEAN+6にしたらどうかと提案したところ、各国は皆同意し、結局思惑通りとなった。

 実際、日本はTPPという「てこ」を使ってEASを動かした。日本はまだTPP交渉に正式に参加したと宣言したわけではない。正式な参加は理論的にはまだ6カ月先のことであり、来年春以降にならないと確定しないのだ。

 記者:中国はTPPをどのように見るべきでしょうか?

 劉軍紅:これは一種の駆け引きと言える。まず基本的な判断が必要だ。まず、TPPが合意に達したと仮定すると、中国に対するマイナス影響はどれくらいなのか。もう1つは、もし中国も参加したらどうか、実行可能性はあるのかということだ。現在のところ、実行可能性はあきらかに無いと言える。関税だけをとっても、現在の中国の関税は米国を大幅に下回っている。

 百歩譲ってもし合意に達したとしても、TPPの効果が現れるのは各参加国と中国との間で経済貿易関係が生じたときだけだ。しかも現在の関税水準を上回ることはなく、3−4年の緩衝期間もある。こうして見ると、中国はTPPにうろたえる必要はなく、動きを静観するという態度でいればよいことが分かる。ただし、ASEANとの関係を引き続き深化させる、ASEAN+3を動揺させない、という2つの原則が必要だ。

▽真のライバルは日本

 記者:中国はこの変化にどのように対応すべきでしょうか?

 劉軍紅:我々は反省するべきだ。中国はこれまでずっとASEANと緊密な関係を築こうと努めてきたが、現在、この努力は全く報われていない。これは自国にも原因があり、改善の必要があるが、一方で、ライバル国による瓦解の動きを軽視してきたことも原因だ。我々を瓦解させようとするライバル国は、実は日本であり、これまであまり重視してこなかった。

 これからは、過度に理想的な考え方や物言いを調整すべきだ。例えば現在、中国は米ドル体制に挑戦する能力が全く無いのだから、米ドル体制を変化させようとする考えを提起する必要は無い。また、金融危機にかこつけて米国の経済成長モデルを批判する必要もない。そんなことをすれば、米国が中国に対して小細工をしかけ、その他の小国が動揺するだけだ。中米が互いに争えば日本が得をする。これは中国の真の利益を失うことにつながる。

 日本が行っているのは戦略的な瓦解もあり、戦術的な瓦解もある。今回のサミットのほかにも、日本はこのほど、20年ぶりに東京証券取引所などの取引時間を30分延長した。これは、アジア金融市場で日本の影響力を拡張させようという意図の表れであり、日本円にアジアでの主導権を握らせようという意図は明らかだ。

 地域協力において日本の戦略は変わらず、その方向性を堅持している。一方で1997年以降、中国の地域協力における戦略的メリットは基本的に瓦解された。日本が2006年に定めた「ASEANをすばやく攻略し、中韓をけん制し、東アジア共同体の主導権を握る」という目標は、今日も基本的にその方向を維持し続けており、ますます好調と言える。(編集SN)


(私のコメント)

国家戦略と言うのは、一部の国際政治学者や外務省官僚や情報部分析家などしか興味はないことなのでしょうが、日本にはあいにく国際レベルの国家戦略家がいない。キッシンジャーやブレジンスキーなどの著書は世界各国で翻訳されて読まれていますが、日本にはそのレベルの戦略家がいない。だから外国から見れば日本が何を考えているのかが分からない。
 
アメリカの政府高官と日本の政治家との会談でも、日本の政治家は日本の国家戦略を語ることが出来ない。「地政学」と言う学問分野ですら大学で教えているところはなく、国際政治学レベルに留まってしまっている。「孫氏」や「マキャべり」などの古典から国家戦略をきちんと学べば基礎的なことは分かるのでしょうが、日本の大学では古典は古典に過ぎず、地政学的に学ぶところはない。
 
たとえばA国と言う超大国とC国という超大国に挟まれたB国はどのように外交すべきだろうか? 古典を読めばそれらの答は書かれていますが、日本の政治家が古典を読んでいる可能性は低い。歴史を学んで分かることは大国に挟まれた小国は強い方に付くのが生き残る道だ。現代においてA国とC国にパワーバランスが変化しつつある状態では、A国とC国をクールに分析する必要がありますが日本にはそのような情報部が無い。
 
A国とC国に挟まれたB国が、どちらについても勝敗に影響がない場合は強い方に付くしか生きる道はありませんが、B国が強国であり、B国がどちらに付くかで勝敗が左右される場合はB国が外交の主導権を取ることが出来る。いわゆるバランスオブパワー外交は外交の基本原則ですが、明治の日本の政治家は大英帝国と組むことで、大清帝国を滅ぼし帝政ロシアを崩壊させてきた。戦後においてもアメリカと組むことでソ連との冷戦でソ連崩壊に追い込んだ。中国人やロシア人の戦略家はその事を知っているだろうか。
 
ロシアにしても中国にしても、日本を敵にしている限り太平洋に出ることは不可能だし、清国以来の中国の衰退は日本に太平洋への道が塞がれてしまっているからだ。中国にとっては台湾の併合は国家戦略上最重要課題であり、中国はアメリカを諜略して台湾を手に入れようとしている。しかし台湾を領有するには日本を諜略すべきであり、日米を分断する必要がある。しかし尖閣諸島問題や沖縄も中国のものだと喧嘩を吹っかけてきている。
 
それほど日本が置かれた地政学的な位置は重要であり、アメリカはそれを知っているから、なかなか日本から軍事基地を引き揚げてはくれない。しかし中国軍事的な台頭は東アジアのアメリカの軍事的なプレゼンスを脅かしつつある。米中は軍事的には対立を演出していながらも経済は米中経済は一体だ。オバマ大統領は米中によるG2構想を打ち出しましたが、それは米中以外を敵に回しかねないから中国は拒否した。
 
米中戦略的パートナーシップは1998年にクリントン大統領時代によって打ち出されましたが、オバマ大統領の米中G2構想はそれをさらに強化したものと見られた。このようなアメリカによる中国へのラブコールの戦略的な意図ははっきりとは述べられていないが、親中派のキッシンジャーかブレジンスキーが入れ知恵したものだろう。その目的は日本を含むアジアの共同支配だ。
 
危機感を感じた日本は、2009年8月30日の総選挙によって鳩山民主党政権を誕生させて沖縄の海兵隊軍事基地移転を打ち出した。今までになかった日本政府の行動ですが、親中派のオバマ政権への牽制であり、米中G2同盟によって日本を敵に回せばアメリカはアジアへの足場を失う。その後オバマ大統領とクリントン国務長官は対中政策を180度転換した。「株式日記」では次のように書いた。
 
 


一番心配な事態は、中国軍が大量のミサイルで台湾に圧力をかけ、国民党の馬政権の台湾が戦意を喪失し、白旗を上げるケースです。 2009年10月8日 株式日記

このようにアメリカの政権が親中派で固められれば、日本としては90年代のクリントン政権のようなジャパンバッシングを回避するには、自民党のようにアメリカに擦り寄るのではなく、田中角栄のように中国に大きく舵を取らざるを得ない。日本を叩けば叩くほど中国に擦り寄るポーズを示せばアメリカ政府としても叩くわけには行かなくなるだろう。

日本の外交戦略としては米中の挟撃を回避するにはそれしか方法がない。オバマ大統領の米中G2構想に対して日本は埋没していくのだろうか? 鳩山首相のアメリカを除いた東アジア共同体構想はそれに対する牽制だろう。アメリカが異議を言って来たのなら米中のG2を見習っているだけととぼければいい。


米国は加えず=「東アジア共同体」で外相表明 2009年10月7日 時事通信

岡田克也外相は7日午後、都内の日本外国特派員協会で講演し、鳩山由紀夫首相がアジア重視の観点から提唱している「東アジア共同体」構想について、「日本、中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)、インド、オーストラリア、ニュージーランドの範囲で(構成を)考えたい」と述べ、米国は正式な加盟国としない形で創設を目指す考えを表明した。
 共同体構想をめぐり、政府高官が米国を正式メンバーとしない方針を明言したのは初めて。外相は、貿易交渉などの相手として米国を「排除しない」とも語り、一定の配慮を示したが、鳩山政権に対して「反米的」との見方もある米側が反発を強めることも予想される。 
 外相は、10日に予定される日中韓首脳会談で東アジア共同体の在り方について意見交換したいと説明。「まず経済から始め、エネルギー、環境、保健衛生などに協力分野を拡大していきたい」とする一方、域内の通貨統合については「かなり先の話になる」との見通しを示した。
 また、中韓両国との間で歴史共同研究を推進し、「共通の教科書」の作成を将来的な検討課題にすべきだとの考えを明らかにした。(2009/10/07-16:59)


(私のコメント)

このように鳩山民主党政権は「東アジア共同体」にアメリカを排除する構想を打ち出した。これは明らかにオバマ大統領のG2に対抗するものであり、オバマ政権は対中政策を180度変えてまでして、今度はTPPで対中包囲網を言い始めた。しかしTPPに日本が加わらなければTPPそのものが成り立たない。その証拠に日本が加盟交渉加わると表明したとたんにカナダやメキシコやその他のアジア諸国も名乗りを上げ始めた。
 
人民網の記事も日本の影響力を指摘していますが、ASEAN+3やASEAN+6などの話も動き始めた。日本がTPPに加わるのか、それともASEAN+3・6に加わるかで日米中の関係は大きく変わる。分かりやすく言えば日本の動き次第で世界は大きく変わる。世界はアメリカ一極の世界から多極化して行き、日本も一極として外交しなければ米中に翻弄されてしまう。だから自主外交と核武装は長期戦略として必要なのだ。
 





「TPP交渉参加は日本に利益をもたらすか」については「NO」が87%。
「不利になった場合は離脱できると思うか」は「思わない」が89%と大多数


2011年11月22日 火曜日

TPP問題「政府の説明不十分」94% 11月17日 産経新聞

「TPP問題」について、15日までに9125人(男性6527人、女性2598人)から回答がありました=表参照。

 「TPP交渉参加は日本に利益をもたらすか」については「NO」が87%に達しました。「交渉参加をしても不利になった場合は離脱できると思うか」は「思わない」が89%と大多数を占め、「政府の説明は十分か」については「NO」が94%と圧倒的大差をつけました。

(1)TPP交渉参加は日本に利益をもたらすか

13%←YES NO→87%

(2)交渉参加をしても不利になった場合は離脱できると思うか

11%←YES NO→89%

(3)政府の説明は十分か

6%←YES NO→94% 

◆新たなビジネスも

 埼玉・男性会社員(51)「日本の経済、雇用を支えるためには輸出力が重要。参加しなければますます日本の雇用は海外へ移ってしまう」

 東京・男性医師(38)「強い円の力を最大限に利用し、外国の農地で新たなビジネスを展開することも可能ではないか」

 インドネシア在住・男性会社経営者(54)「日本の農業は強引に改革をしないと壊滅に向かうだけ。TPP加入を機に生き残れる農業を作ってほしい」

 神奈川・主婦(66)「経済活性化につながるのではと多少の期待をしている。おいしく安全な果物、野菜、米が、海外駐在の日本人家族にとって、今より手に入れやすくなるのでは」

 兵庫・男性会社員(32)「世界共通の流通のルールができあがるひな形になりえるのではないか。基準や表示義務がある程度整えば、日本の商品は安全な高級品として通用する」

 奈良・男性自営業(59)「交渉に不利な要件が発生した場合は当然離脱できると思う」

どこにメリットが?

 香川・女性会社員(50)「TPPは現代版日米修好通商条約であり、本質は日本を永久に経済植民地化するものだ」

 東京・女性会社員(43)「米国が牽(けん)制(せい)してきたように、途中で抜けることも、有利なルール作りにももう加わることはできないと分かっているはず」

 石川・男性会社員(35)「自動車なども海外で現地生産されており、どこにメリットがあるのかまったくの疑問だ」

 米国在住・主婦(67)「どんなに相手を思いやっても日本に良いことをしてくれる国などありません。特に米国は。日本の価値観を捨てて何を得るのか」

 大阪・女子大学生(18)「TPPは日本国民にはとても大きな問題なのに、政府は国民の意見を聞きも反映もしない」

 愛知・男性会社員(54)「日本のメリットが抽象論しか出てこない訳の分からない協定とやらを、なぜマスメディアが血眼になってあおりたてるのか。今回の騒動の最大の謎だ」



(私のコメント)

産経新聞の記事を見ていただければ分かるように、もはや大手新聞やテレビ局を買収して国民世論を思うがままに動かすことは難しくなってきたことを数字が示している。9000人以上もの回答者からのアンケートだから、いつもの電話で無作為に抽出してどうのうこうのといったインチキアンケートではない。新聞社の調査は固定電話のアンケートで対象がどうしてもテレビしか見ない家庭の主婦や老人に傾くし、携帯電話ではどうしてアンケートをとらないのだろうか?
 
新聞社の選挙予想などが比較的正確なのは、選挙に行く有権者が主婦層や老人層が圧倒的だから正確な結果が出ますが、携帯電話を主に使っている働き盛りのサラリーマンや若者は固定電話を使っていないか昼間は携帯電話しか繋がらない。そしてニュースもテレビや新聞よりもネットでニュースを知ることが多い。だから大手マスコミの世論調査とネットでは結果にズレが出ることが多い。
 
ニュースの質や量や速報性において大手マスコミはかなわないのであり、テレビではニュース解説はほとんどやらないが、ネットでは「株式日記」のようにニュース解説ブログが多い。さらにはテレビや新聞で作為的な報道があればネットから集中的な非難が浴びせられて、NHKやフジテレビのようにデモ隊にまで押しかけられるようになりました。だからだんだん大手マスコミも作為的な報道はやりにくくなっている。
 
大手マスコミの強さは、中央官庁からの記者クラブを独占していることにありましたが、それも自由報道協会などによって崩されかけている。政治家たちも記者クラブに踊らされることに嫌悪感を感じて、小沢一郎などのようにネット記者会見にしか出ない政治家も増えてきた。ネット記者会見なら会見がカットされることもないし時間的な制約もない。記者クラブの会見だと記者に作為的な記事を書かれて政治家とトラブルが良く起きる。
 
これは大手マスコミだけではなく、情報を管理してきた中央官庁にとっても国民への情報操作がしにくくなり、情報操作がばれればネットで叩かれる。ネット社会はネットによるマスコミや政界への監視が厳しくなり、政治家の嘘はすぐにばらされる。国家戦略についても、今までは中央官庁が行なってきましたが、「株式日記」のように国家戦略家を自称する人も出てきて、影響力もまして来ている。
 
TPP交渉問題でも、日本政府もアメリカ政府もこれほど日本での反対運動が大きくなるとは想定外のことだったのではないだろうか? 「株式日記」でもISD条項の危険性を毎日のように書き続けてきましたが、TPP賛成派はISD条項の事は触れたがらない。アメリカの戦略は非常に狡猾であり、中国と対立を演出しながらアジア諸国を言いなりにする戦略であり、1997年のアジア金融危機も多くの国がIMFの管理下に入り、多くのアジア企業が買収されて、それは韓国を見ればよく分かる。
 
このようなアメリカ金融資本によるアジア収奪戦略は、「株式日記」でも書き続けてきましたが、だからこそTPP条約の危険性が手に取るように分かるのだ。親米保守派は中国包囲網と関連付けて賛成しているようですが、アメリカと中国の経済関係は日本よりも2,5倍も大きい。だからアメリカによる中国包囲網など茶版劇であり、チベットやウイグル問題などもアメリカ政府は見て見ぬフリだ。
 
アメリカは中国包囲網などといいながら、中国と手を組んでアジアを管理するつもりなのだろう。その為に一番邪魔になるのは日本の自主独立派であり、日本の核武装を一番警戒しているのもアメリカであり中国だ。日本が核武装すれば米中によるアジア管理は出来なくなり、TPPによる経済収奪もままならなくなる。私のような天才的国家戦略家から見ればアメリカの意図は見え見えであり、アメリカはそれだけ焦っているのだ。(笑)
 




ISD条項そのものより、相手がアメリカであるからこそ問題なんです。
訴訟大国で何でも訴えるアメリカのルールが押し付けられるだろう。


2011年11月21日 月曜日

ISD条項とは?他国とのISD条項との違いは?疑問と反論 11月20日 すべては「気づき」

ISD条項とは
ISDとはInvestor-State Dispute の略で、「投資家vs国家間の紛争」。
その名のとおり、国家に対する投資家(企業)のための規定です。

「ISD条項」の代わりに、ISDSと呼ぶこともあります。これはISD Settlementの略。
(Settlement=条項)野田首相が国会で言ったのはこのISDSですね。

このISD条項、またはISDSが、TPPには盛り込まれているのです。

TPPでは、今回アメリカが日本に対して「非関税障壁の撤廃」を強く求めています。
下記の記事に記載したとおりです。

TPP 日本政府は米声明否定、米は正当発言として維持

この非関税障壁は、関税のかかる物以外、サービス、保険、医療などすべてが対象となります。よって「国民皆保険制度」が非関税障壁とみなされれば撤廃が求められます。

「国民皆保険制度」がなくなり、医療費を自費で数百万払わなければならなくなる、と
言われているのは、この非関税障壁の撤廃が理由です。

そしてもし、日本側が拒否をしたとすると、撤廃するべきを撤廃せず、そのために外資保険企業が損害を被った、と判断すれば、日本政府をこのISD条項に基づいて訴えることができます。

よって、国民皆保険制度が撤廃されるか、または多額の賠償金を支払うこととなります。TPPには「非関税障壁の撤廃」が原則として例外なく盛り込まれています。

ここでは国民皆保険制度を例にしていますが、他の分野でも同じことが起こり得るということなんです。医療制度だって変えられる可能性もあるし、雇用制度やその他、日本語でさえ非関税障壁とみなされる可能性だってあります。

TPP、日本の公用語が英語になる日が来る?

そんな馬鹿なと思われるかもしれませんが、ありえない話ではないのです。いきなり日本語をやめて英語を話せということは現実できないし、それはないとしても、たとえば運転免許証や公式文章に使われる日本語は非関税障壁だから、とみなされれば英語併記が義務になるでしょう。

また今までは日本の英語教育に問題がある点もあり、日本における英語力は厳しいものでしたが、TPPでアメリカからどっと教師が流入して、いずれ授業も英語で行うことに・・・ということだってありえないわけではありません。雇用の国境の壁がなくなり、海外から労働者がどっと押し寄せることになるのも、このTPPで容易に予想されること。

上記にも書きましたが、フィリピンは母国語がありながら英語が公用語とされています。街では看板や表示、掲示は英語が義務付けられていますので、すべて英語です。当然、学校の授業も英語でされます。しっかりした教育を受けてない人などは英語なんて読めませんが、もちろんそんなのおかまいなし。こういう例があるだけに、「絶対ありえない」ことではないと思っています。

ISD条項、そして非関税障壁の撤廃については、類似の内容を過去記事にも書いていますので、ご参照いただければと思います。

TPPの危険 日本の制度・法が外資に潰される
TPP関連記事の一覧はこちら
まとめると、ISD条項というのは、外資企業が損害を被ったと判断した時に、相手国
(日本政府)を訴えることができるという条項です。

ネットで見かけたISD条項への疑問や反論についての見解
このISD条項について、ネットでいくつか疑問や反論を見かけているので、そのことについて書いてみようと思います。

疑問と反論より
◆ISD条項により、アメリカ企業が日本政府を訴えるだけでなく、日本企業が進出してアメリカ政府を訴えることもできるのでは?

論理上は可能であるものの、巨大ショッピングモールに対して、小さな個人商店がショッピングモールにやってきて戦いを挑むようなもの。力関係の点においても、アメリカ外資の規模を見ても、そしてまた日本の多くの企業の株主の多くが外資であることを考えても、非関税障壁が理由で訴えを起こされるのは日本という図式。

◆既に日本は25カ国以上とISD条項を結んでいるし、今まで何の問題もなかったのに、
今さら騒ぐなどおかしい

(中略)

ISD条項そのものより、相手がアメリカであるからこそ問題なんです。訴訟大国で何でも訴えるアメリカのルールが押し付けられるからこそ問題なのであって、過去に結んだ他の国々とのISD条項とは比較になりません。

アメリカには、たとえば政府と癒着したモンサント社が控えています。モンサント社は過去にもカナダの農家を訴えたりしています。モンサント社の損害になるから、と遺伝子組換え食品の表示を撤廃しろと言われたらそうせざるを得なくなります。ただでさえ放射能汚染問題があるのに、遺伝子組換え食品で食の安全が失われます。

日本がISD条項を結んでいる国々は、日本がそれらの国々の属国になっているわけではありません、利害関係の上でも一致、力関係においても日本の方が大きいです。

対してアメリカにとって、日本は事実上の属国です。日本に米軍基地が全部でいくつあることでしょう。現実的な力関係を無視し、そして要求をつきつけてきているのはアメリカだという事実を無視した反論です。

(中略)

慶応大の金子勝教授(財政学)も「米国は紛争解決が肥大化している。何でも訴える米国のルールが押しつけられる」と懸念する。

実際、米国がカナダやメキシコと結ぷ北米自由貿易協定(NAFTA)では、ISD条項に基づく紛争が絶えない。

国連機関に持ち込まれた仲裁例では、メキシコの自治体が米国企業による有機廃棄物の埋め立て許可を取り消したケースがある。投資した米企業の訴えで、メキシコ政府は約千六百七十万jの賠償を負わされた。

自治体が住民の安全や環境を守ろうとしても、私企業の利益が優先されるのが実情だ。このため、オーストラリアは米国とのEPAでISD条項をかたくなに拒否。

野田首相が「日本は周回遅れ」と焦る韓国でも、米韓自由貿易協定(FTA)に含まれるこの規定を野党などが「毒素条項」と非難、紛糾している。

金子教授は「米国が絡むISD条項には各国が警戒している。訴訟を通して国内ルールが反故(ほご)にされ、変質を迫られる危険がある」と語る。

佐藤議員も「水源近くの土地を守る規制をしても、その規制が『差別』と訴えられる可能性がある。最終的にISD条項に従って、国内法を曲げるしかない」と危ぶむ。
まったくもって、ここに書かれているとおり。(後略)


(私のコメント)

TPP問題において、TPPに賛成する親米保守派が「売国奴」であることがはっきりと分かったと思いますが、小泉進次郎もその一人です。日ごろはいい事を言ってはいてもアメリカで洗脳されて帰ってきて、親の七光りで国会議員になりました。彼は小泉純一郎が築いた利権を守るために議員になったのであり、日本の国益を守るためではなりません。それがTPPではっきりとした。
 
櫻井よしこ氏も日ごろはいい事を言ってはいても、日米の力関係を理解していないようだ。もっぱら農業問題を上げてTPP賛成を言っていますが、ISD条項の話は一言も出てこない。直接的には言ってないが松原仁議員のように、「国益に反するなら反論すればいい」と言うばかりで、アメリカにNOが言える状況で無いから問題なのだ。
 
土曜日のNHKの特番では、財務省出身の榊原英資氏が反対派で、外務省出身の田中均氏が賛成派だったのには訳がある。もしTPP条約が成立してISD条項が入っていたらどうなるだろうか。財務省や総務省や農林省が国内法を作ろうとしても、外務省からそれはTPP条約に違反しますよと言われれば財務省などはそれに従わなければならなくなる。つまり外務省がすべての省の上位に立つことになる。
 
国際条約が国内法に優先するとなれば、国際条約が憲法に等しい働きをする事になり、日本国内の国内法がすべて精査されて作り変えなければならなくなる。そうしなければ訴訟が大好きなアメリカから訴訟が国際機関に出されて日本政府は賠償金を払わなければならなくなるだろう。アメリカ人には常識と言うものがなく「コーヒーショップでコーヒーをこぼして火傷をした」と言うことで訴訟するくらい当たり前の国だ。
 
韓国やカナダやメキシコは気の毒だが、このようなアメリカ企業からの訴訟が出されて政府は敗訴して巨額な賠償金を支払わされている。国際機関の多くがアメリカ人が選ばれているから公正な採決などされるわけがない。日本国内のありとあらゆる事がアメリカ企業から非関税障壁として訴訟が出されて日本国内はどうなっていくか予想が出来ない。しかも野田総理大臣はその事を知らなかった。
 
「ISD条項とは?」でも書かれているように、日本語ですら非関税障壁だとアメリカ企業から訴えられて、公共事業などの入札文書など英語表記を義務付けることなどが考えられる。大学入試も日本語だけなのは不公正であり英語の入試も認めろとか英語で授業しないのは不公正だと訴えてくるかもしれない。この逆のことは考えられない。ハーバード大学に日本語の入試を認めろといっても相手にされないし、アメリカの公共工事に日本語の文書を義務付けろと言うのも相手にされない。
 
TPPはアメリカによる植民地化政策の手段であり、だからこそカナダは消極的であったしオーストラリアはISD条項に反対した。同じ英語国だからISD条項の危険性が分かっていたからだ。日本の外務省の資料にもISD条項が日本政府の希望条件として入っていたが、外務省の省益を考えれば不思議ではない。TPP条約で日本のすべての国内法が監視できるのだから外務省の天下になる。
 
日本の外務省の最高権力者は総理大臣ではなくアメリカ大統領と見れば分かりやすい。天木直人氏は外務省がこっそりとホームページを書き換えたことを指摘しています。その意図は明らかでしょう。
 


 「書き換えられた外務省HPの日米首脳会談概要」疑惑 11月19日 天木直人

それは本文四行目の中ごろにある「自分自身が判断した」の後に、次のような
文章が新たの付け加えられたのだ。

 「昨年11月に決定した『包括的経済連携に関する基本方針』に基づき高い
レベルの経済連携を進めていく」

 これは明らかな意図的追加であり、大きな意味を持つ。

 周知のとおり今回の日米首脳会談では、野田首相がすべての品目および
サービスを交渉の対象とする事について、オバマ大統領との会談で言ったか
言わなかったかで日米間の発表ぶりが異なった。

 日本側が米国に訂正を求めたが米国は応じなかった。

 そのことが野田首相の裏切り、二枚舌ではないか、という批判につながった。

 そしてその問題の追及は今後も続くに違いない。

 それを見越して外務省はアリバイ工作をしたに違いない。

 外務省のHPを作成する部局は対外広報部でありマイナーな部局だ。物事の
何もわかっていない連中が担当部局からの情報を貼り付けているだけだ。

 その部局がこんな重要な問題で加筆・修正できるはずはない。

 これは明らかに日米首脳会談を担当している部局が追加修正させたのだ。

 誰が、どういう配慮から、この重大な追加修正を命じたのか。

 それは、野田首相や玄葉外務大臣、枝野経済産業大臣の指示か。それとも
外務官僚の小細工か。

 そうだとしたら首相や大臣はそれを知っていたのか。

 外務省と経済産業省の共謀か。それとも外務官僚の浅知恵か。

 これらの検証はこの国の外交を考える上で極めて重要だ。

 政治家と官僚の主導権の実態を知る上で、極めて重要だ。

 政府・官僚が国民を欺いているかどうかを知る上で極めて重要だ。

 そして何よりもこの国のメディアが権力監視の役割を果たしているかどうか
を知る上で極めて重要だ。



(私のコメント)

このような状況ではアメリカ政府と対等な交渉など出来るわけがない。野田総理は明らかに言ってはいないにも拘らず、外務省のホームページではこっそりと文章が書き加えられて、アメリカ政府の解釈が正しいかのように書き換えられている。外務省はアメリカのスパイの巣窟だから、そんな事が起きるのだ。




沖縄から豪州への海兵隊の移動は中国近傍からの撤退だし、TPPは
米企業を儲けさすために日本経済を弱めてしまうものになる可能性が高い。


2011年11月20日 日曜日

同盟国も責任分担を 米国防長官、予算削減で 10月12日 産経新聞

パネッタ米国防長官は11日、ワシントン市内で講演し、米政府の債務削減に伴い国防予算圧縮を迫られていることに関し、「(日本などの)同盟国にも自国の安全保障により責任を担ってほしい」と強調した。

 パネッタ氏は米軍の規模縮小は避けられないとしながらも、「幅広い脅威に対応するため、能力の高い軍隊でなければならない」と指摘。ハイテク兵器の効率運用などを推進する方針を表明した。

 ただ、予算削減後もアジアや中東などを重視し米軍のプレゼンスを維持していく考えを示した。

 パネッタ氏は今後10年間で4500億ドル(約34兆5千億円)の国防予算削減を目標に掲げている。(共同)



中国包囲網の虚実(2) 11月17日  田中 宇

▼中国包囲網の「遠巻き」化

 今回の件に関して中国では、マスコミが米国や豪州を批判する論調を載せているが、中国政府は米豪を非難していない。中国政府は米豪の行動に意表を突かれ、何も言えないのだという見方があるが、今回の動きは遅くとも9月に報じられ始めており、中国政府は十分に予測できたはずだ。むしろ、今回の件は中国にとって脅威になっていないので看過していると考えた方が妥当だ。(The U.S. expands military activity in Australia and stresses its Asian presence.

 今、海兵隊が駐屯している沖縄は、中国本土からの距離が約500キロだ。それに対し、来年から海兵隊が駐屯する豪州のダーウィンは、中国本土からの距離が十倍の5000キロもある。海兵隊は中国との敵対を強めるのでなく、中国の近くから撤退していくのである。米軍が初めて豪州に駐屯する点は「中国包囲網」という感じもするが、米軍は中国と露骨に敵対するのでなく「遠巻き」にしている感じだ。海兵隊にはグアムに移る予定の部隊もいるが、グアムは中国から約2500キロで、これまた撤退していく方向になる。

 豪州への駐留は、中国とASEANが対立する南沙群島の近くに米軍を置くことを意味するという指摘もあるが、南沙群島までの距離は、沖縄から2500キロ、ダーウィンから3000キロだ。沖縄からダーウィンへの海兵隊の移動は、南沙群島に近づくことになっていない。

 海兵隊の一部が沖縄から豪州やグアムに移ることの意味については、沖縄だと中国が自国の影響圏の境界線と考える「第1列島線」に隣接し、中国軍のミサイルが飛んでくる場所なので、もっと遠くて安全な「第2列島線」の外側である豪州やグアムに移るのだという指摘がなされている。(US and Australia tighten military ties September 14, 2011

 2つの列島線とは「中国は朝鮮半島から沖縄の西側沖合、台湾、南沙群島をつないだ第1列島線の西側を影響圏とし、米国は伊豆諸島からグアム島、フィリピン、インドネシアをつなぐ第2列島線の東側を影響圏として、相互に干渉しない」という米中の暗黙(ないし秘密)の了解事項のことだ。第1、第2列島線の地図)(消えゆく中国包囲網

 今回の件が、第1列島線の近くにいる沖縄海兵隊を、第2列島線の外側の豪州やグアム島に移すことを意味するのだとしたら、それは、中国が日本(沖縄)を攻撃してきたときに米軍が日本を守るつもりがないことになり、日米安保条約が空文であることを意味している。米政府は、中国包囲網を作ることを示唆するが、具体的にやっているのは包囲網をしだいに「遠巻き」にすることだ。現実は、中国包囲網の強化とは逆の、第2列島線以東への撤退である。白を黒と言いくるめている感じだ。

 オバマは豪州での演説で、今後の米国がアジア太平洋地域を重視していくことを強調した。オバマは豪州からインドネシアのバリ島に行き、米大統領として初めて東アジアサミット(ASEAN+日中韓印豪)に出席する。TPPでは、米国が経済面でアジア太平洋を重視していることを示している。日本では、米国は急にアジアを重視するようになったと歓迎されている。

 しかし、沖縄から豪州への海兵隊の移動は中国近傍からの撤退だし、TPPは米企業を儲けさすために日本経済を弱めてしまうものになる可能性が高く、米国は同盟国に対する思いやりに欠けている。米国は韓国に対しても、米韓FTAを通じ、韓国経済を痛めつけようとしている。米政府の「アジア重視」は、裏表があり、目くらましが多い。貿易協定で日韓を蹂躙する米国



(私のコメント)

「株式日記」では、アメリカ軍は財政危機によって東アジアから去っていくだろうと言う長期予測をしています。「株式日記」はもともとは経済ブログでしたが、アメリカの経済破綻は先送りしているだけでFRBの力が尽きれば国債や不動産担保証券を買い支えきれなくなり、買えば買うほどインフレと金利が急騰してアメリカ国民は無一文になる。ドイツや戦後の日本や90年代のロシアに起きたことがアメリカでも起きるようになるだろう。
 
それは現在のアメリカ政府やFRBがやっていることを見れば必然であり、中央銀行が大規模な国債や社債を買い支えるようになったら確実にインフレ爆弾が破裂する。アメリカン失業率は9%台のままだし、金融機関の倒産も続いている。アメリカの銀行もPIIGS諸国の国債を大量に買っているからだ。イタリアやスペインの国債利回りも7%を越えてきた。それだけ国債が値下がりしてアメリカの銀行やファンドが含み損を抱えている。
 
現在はヨーロッパの金融危機に目が集まっていますが、確実にアメリカ経済にも波及する。問題はアメリカの財政で削れるところは軍事予算しかなく、10年間で34兆円の予算カットを目指している。アメリカは中東やアジアでの軍事的プレゼンスは維持するとコメントしているが、リップサービスと見なければ予算的な辻褄が合わなくなる。オバマ大統領のオーストラリア、東南アジア歴訪も外交的な攻勢で軍事的な後退を誤魔化そうと言うものだ。
 
アメリカ軍は、やがてはアラスカーハワイーオーストラリアのラインまで後退するだろう。だからオーストラリアに初めて海兵隊基地を設ける。おそらく沖縄やグアムから移転するのでしょうが、日本の外務省や防衛省はそれを阻止するために辺野古に海兵隊基地を造ろうとしていますが、空っぽの軍事基地を作っても意味はないだろう。つまり台湾有事が起きてもオーストラリアの基地は5000キロも離れている。
 
マスコミの記事は例によって「オーストラリアの基地は中国包囲網」と大宣伝していますが、実際にはアメリカの防衛ラインの後退だ。もはや中国の中距離ミサイルによって第一列島線では防衛は不可能になり、オーストラリアまで後退するのだ。アメリカ政府は台湾に対してF16の売却を断った。その事によって米中の裏取引で台湾は中国に平和裏に併合されることになるのだろう。
 
次期アメリカ大統領が共和党ならまた変わるでしょうが、オバマ政権では台湾や韓国は見捨てるつもりだろう。だからこそ韓国は焦ってTPP不平等条約にサインして土下座していますが、オバマ大統領は日本に対してもTPPで土下座を要求している。アメリカは既に韓国や台湾を諦めていますが、その前に投資した分をごっそりと持ち帰らなければならない。つまり韓国台湾は経済的にはアメリカに支配され外交的には中国に支配されるようになる。それでは日本はどうなるかが問題だ。
 
日本は自主防衛の意志を固めなければ、韓国や台湾と同じ運命をたどるようになるだろう。もちろんアメリカとの防衛条約がありますが、アメリカは本気で中国と戦争するつもりはない。アメリカが中国に強く言っているのは南シナ海の自由航行権であり、それさえ米中で合意できればアメリカは引くかもしれない。
 
中国の軍拡はアメリカにも脅威のはずなのですが、中国沿岸に関する限りアメリカ軍に勝ち目は無い。もし中国が負けそうになれば核ミサイルをアメリカに撃ち込むだろう。オバマ大統領のアジア重視政策は経済的な理由によるものであり、中国包囲網だと脅せば中国はドルや米国債を買うだろうと言う狙いだ。それ以上の意図はない。
 
最近のアメリカ外交は、同盟国には厳しく中国やロシアには甘い。言い方を変えれば核ミサイルをもつ中国やロシアには甘いが核ミサイルを持たない同盟国には露骨に収奪に来ている。それが米韓FTAでありTPPだ。もしこれがなければ私もアメリカの意図が見えなかった。オーストラリアやカナダやニュージーランドの動向を見ればアメリカの本質が分かるだろう。日本にはそれが分かる専門家がほとんどいない。




ギリシャ、イタリア、スペイン、と次々と国債の危機が発生している。
EU帝国化が始まってきた。正に「ドイツの欧州統一三度目の正直」である。


2011年11月19日 土曜日

ゲルマンのヨーロッパ無血統一 1月17日 増田俊男

国家に責任を持つ国会議員の皆様も投資に励む方々も今回の本誌に注目していただきたい。

今、世界最大の問題が欧州財政危機であることは衆目の認めること。そこで先ずEU(ヨーロッパ連合)が生まれた背景を知っておく必要がある。

第一次大戦、第二次大戦を経験しヨーロッパ諸国は疲弊し、かつての世界の政治、経済への影響力が地に落ちた。戦後、世界を主導したのはアメリカであり世界市場はドルを基軸とした体制になった。ドルの支配力を全世界に徹底させるためアメリカは世界にグローバル化を推進しドルが国境を越えて世界の隅々まで浸透する戦略を採った。日本と同様国民の社会的精神と才能に恵まれたドイツは第一次大戦と第二次大戦でヨーロッパの統一を試みたが甚大な犠牲を被っただけで実現出来なかった。

ドイツはヨーロッパ市場がアメリカのドルの支配下になり、さらにグローバル化の大波が押し寄せてくる中で危機感を募らせた。そこで「犠牲無きヨーロッパ統合」、ヨーロッパ連合(EU)の構想が生まれたのである。今日のEUはヨーロッパ統一というドイツの強いManifest Destiny(国家、民族の悲願)の意志が隠されていることを知らねばならない。

「統合=連盟=連合」と「統一」の違いは、連合・統合は加盟国の自由を尊重した「集まり」であり統一は加盟国に対して強制力を持った「帝国」である。

1999年EU発足に伴う2000年からのユーロ域内共通通貨でドイツ以外の諸国は通貨インフレとなり対ドイツ貿易赤字と対外債務が膨張した。

ヨーロッパの通貨インフレ・バブルは当然のこととして崩壊し今やドイツ以外の域内諸国は財政危機に瀕するに至った。

昨日(16日)EUは域内諸国の財政政策に強制力を持つことを決議し、何処の国もEUを頼るためには反対は出来なかった。EU連合のEU帝国化が始まってきた。正に「ドイツの欧州統一三度目の正直」である。

これでEUとは何かが理解できたと思う。

次に欧州財政危機とは何かの認識を持っていただきたい。

EU加盟27カ国の内17カ国が共通通貨であるユーロを自国通貨としている。

EU加盟のための経済条件が財政赤字のGDP比3%以下とされていたことはご存知の通り。ギリシャはもとよりかつてソ連の衛星国がこぞってEU加盟を希望し、オリンパスではないが「不実記載」までして帳簿上の赤字を減らし瞬く間に加盟国が増えた。域内の通貨の信用度が低い後進国や途上国に限り進んでユーロ採用を決めたのである。そしてその結果が今日の財政危機である。

このように欧州財政危機は構造問題であって金融問題ではない。

では何故ドイツは欧州財政危機を救うべく経済成長を目的とした構造改革を進めず、「戦後最大の危機」などと危機を煽るのであろうか。

ローマ帝国崩壊以来一度も、誰も統一出来なかったヨーロッパを統一するにはヨーロッパ諸国を否が応でもEU連合ではなくEU帝国に統合する必要があるからだ。

ドイツがEU統合に邪魔になる国を排除しながらどのようにヨーロッパを統一するか、書けば支障をきたすので「勉強会」でお話しします。



(私のコメント)

ヨーロッパの債務危機は、ギリシャからイタリアやスペインに飛び火していますが、100兆円のECBの基金はあっという間に無くなるだろう。ECBと言う最後の買い手がなくなれば金利が急騰して国債は暴落するだろう。国債の発行残高が膨大だから利払いも7%を超えると危機的な状況になる。
 
日本やアメリカはゼロ金利だから国債の金利負担も大きくはありませんが、たとえ金利が上がっても日本は円建ての国債だから1万円札を刷りまくれば利払いや償還は出来ます。終戦直後は国債は暴落して金利が急騰しましたが、日本は円を刷りまくってとにかく償還した。その為に狂乱インフレになりましたが、円が急落して1ドル360円になって、戦後の輸出で高度成長が出来た。
 
だから自国通貨である限りは国債も返せなくなることは理論上ありえない。だから日本はインフレを恐れることなく国債を発行して日銀に買い取らせても、デフレが解消して円が暴落して輸出産業が復活して高度成長が実現するかもしれない。しかしユーロ参加国はそのような事が出来ない。ECBも勝手にユーロを刷りまくることが出来ない。
 
ECBは基金でイタリア国債を買っていますが、基金が尽きればそれまでだ。フランスあたりはECBが資金提供できる仕組みを提案していますが、そうなるとドイツのような健全な諸国まで狂乱インフレに巻き込まれてしまう。ドイツはワイマール共和国の時に狂乱インフレを経験してドイツ国民は無一文になってしまった経験があるから反対だろう。
 
終戦直後の日本の円も国債も紙切れ同然になってしまったわけですが、通貨価値を回復するには勤勉に働いて円の信用を回復させなければなりません。日本は世界銀行から金を借りて新幹線などを作りましたが全部返して高度成長で経済大国になった。イタリアやスペインにそれだけの国民の勤勉性や産業を興す能力があるのだろうか? 
 
結局は通貨の価値を裏付けるのは国民の労働力の質と勤勉性だ。円が高くなる一方なのは日本の技術力と国民の勤勉性が評価されているからであり、財務省は1000兆円の借金で大変だと騒いでいますが、政府日銀は世界の資金供給源となっているのだから国債を発行して資金を世界にばら撒かないとマネーが回らなくなってしまう。
 
ユーロ圏諸国でそれが出来るのはドイツだけであり、ドイツ人の勤勉性と質の高さでユーロを支えなければなりません。しかしドイツはユーロを離脱してマルクに戻るかもしれません。どちらを選ぶかはドイツ人しだいですが、ドイツ人に覚悟があるのならドイツが中心となったEUに再編成されて平和裏に大陸ヨーロッパは政治的にも経済的にも統一されるかもしれません。
 
イタリア、スペインの次はフランスだろうと言う噂がありますが、この三つの国が破産すれば天下はドイツに転がり込んでくる。ドイツはその時が来るまで動かないだろう。イタリアやスペインやフランスは借金の返済が済むまでドイツの言いなりになり働いて返さなければならないかもしれない。その為にはドイツ人も決意と寛容さを備えていなければなりませんが、出来るだろうか? ドイツ人に寛容さがあればヨーロッパはとっくに統一できていただろう。


The Anglo-Americansは事実上世界を支配するための秘密のマスタープランを持ち、それを300年にわたって忠実に実行してきた。2010年4月17日 株式日記

当時の日本は戦国から徳川の時代ですが、オランダ人たちはアフリカ大陸やユーラシア大陸を回って日本に来るまでのタフな精神力を持っていた。それに対して日本は徳川幕府に統一されると急速に内向きになり鎖国して閉じこもってしまった。現代においても明治から昭和の戦争時代を過ぎて戦乱から回復すると内向きになりつつあるような気がします。

この状況を熊谷氏は「自己陶酔にふける閉鎖社会と成り果てた日本社会の姿は、sea-powerとして活動する小国オランダとは対照的な“国家のかたち”である。」と述べていますが、日本が世界の覇権国となれると書いても、コメント欄には内向きな否定的なコメントで溢れかえるような状況だ。日米安保で軍事までもがアメリカ任せでは優秀な人材も育つはずも無い。

オランダが英国にシーパワーを取られたのはフランスからの軍事的脅威がありイギリスに助けを求めたからだ。自国の防衛を外国に頼るようではやがてはその外国に美味い汁をすすられる様になってしまう。英国もドイツからの脅威にアメリカの助けを借りましたがアメリカに世界の覇権を奪われる結果になった。自国の防衛を外国に頼る事はいかに危険なことであるかは歴史が教えてくれる。

英国やアメリカが長期にわたって覇権を維持できたのは本土の安全が維持できた事が大きな原因だ。大陸国家は絶えず隣国からの脅威に晒されるから安定している時は強大な国家が出来ても内乱などが起きれば急速に弱体化してしまう。日本は島国だから治安も保ちやすく国土の安全も維持しやすい。だから英国やアメリカのような強大な海軍力を持つことが出来る。

ロシアや中国やインドやヨーロッパ大陸国は強大な国が出来ても長期にわたる治安と安全を保つ事は難しい。政治が乱れれば内乱の原因にもなりロシアや中国やインドは絶えずテロ事件が起きている。ソ連のように一度崩壊してしまうと海軍力が元に戻る事は長期の時間がかかり覇権を維持する事は難しい。

中国にしても絶えず内乱の脅威に晒されて経済発展は砂上の楼閣だ。このようにして見れば英国、アメリカが衰退して行けば残るのは日本しかない。欧米の戦略家には英米の一極支配と多極支配体制の二つの見方がありますが、英国は巧みに大陸国家同士を対立させて覇権を維持してきた。このような外交的な戦略のノウハウは英国が持っていたものだ。

バランス・オブ・パワーと言う考え方は英国の発明ではないが、英国の戦略家は歴史に学んでそれを運用してきた。熊谷氏は「英国とオランダの違いは、sea powerとthe balance of powerをキチっと結びつけ、実に巧妙に組み合せその支配力を強化し、統治力を固めていったところにある」と書いていますが、日本はそのような事を考えるエリートがいない。(後略)


(私のコメント)

私は増田俊男氏とは異なり、ドイツ人にヨーロッパ統一の能力はないと見ています。オランダ人並みの開放性があれば別ですがドイツ人はあまりにも差別的であり偏狭な国民性だ。300年にわたりアングロサクソンの天下もアメリカの衰退で終わろうとしている。もはやアメリカは多民族化してアングロサクソンの国でもない。日本人はかつては大東亜建設の意思を持っていたが、アメリカ占領軍によって日本は邪悪な帝国主義国家と洗脳されてしまった。しかし戦前の日本統治が現代のアジアの繁栄の元をを築いたと言えるのではないだろうか。




TPPをアメリカが中国に対抗するための安全保障戦略だと言うピンボケ
論議もあるが、中国やインドを排除したらアメリカ経済は立ち行かない。


2011年11月18日 金曜日

弱みはアメリカにあり 11月16日 田中良紹

 TPPを巡る議論を要約すると、「アメリカに国益を侵されるから反対」と「アメリカと組まなければ日本の国益は守れない」の二つに分かれる。一見対立する主張だが、どちらも日米関係はアメリカが強く日本は弱いと考えている。

 アメリカとの戦争に敗れて従属的立場に置かれた日本人が、そうした見方をするのは理解できなくもないが、1990年から10年以上アメリカ議会を見てきた私は「本当にそうか?」という気になる。

 アメリカは世界最強の軍隊を持ち、ドルは世界の基軸通貨で、世界中の資源を押さえ、世界の情報を操作する力を持っている。しかし第二次大戦以降アメリカは戦争に勝った事がない。朝鮮戦争は引き分けで「思い出したくもない戦争」である。そのコンプレックスがアメリカをベトナム戦争に駆り立て、建国以来初めて戦争に敗れた。

 イラクやアフガニスタンでの戦争も勝利したとは言えない。しかもその戦争によってアメリカ経済は蝕まれ、財政赤字が止まらなくなった。かつて盟友のヨーロッパはEUを作ってアメリカと対峙するようになり、ユーロがドルの地位を脅かし始める。おまけにEU諸国間の関税撤廃によってヨーロッパ向け農業製品の輸出もままならなくなった。

 冷戦構造を利用してのし上がった日本に「ものづくり」で敗れ、金融と情報産業に特化して世界を支配しようとしたが、金融商品がアメリカ経済を破綻させ、米国民は今や塗炭の苦しみの中にある。アメリカ資本主義に対する国民の信頼は崩れ、経済の建て直しが最優先の課題である。

 一方で経済の成長力はアジアにある。アメリカがアジア太平洋地域に目を向けてくるのは当然だ。アメリカにとってアジアは死活的に重要で、この地域で何とか覇権を握りたい。それがTPPに力を入れる理由だが、アメリカ主導でこの交渉をまとめ上げる事が出来るかは予断を許さない。アメリカ議会が日本を参加させる事に慎重なのはその懸念の表れである。日本との交渉では思うにまかせなかった苦い過去があるからだ。

 日本はアメリカとの交渉で実にしたたかだった。それを「言いなりになる」と考えてしまうのは小泉政権を見たからである。主張を鮮明にする政治手法は勝つか負けるかのどちらかになる。弱い相手には勝てるが強い相手には言いなりになるしかない。そこがかつての自民党と違う。かつての日本は強い相手から実益を得る術を心得ていた。日米経済戦争に勝ったのはアメリカではなく日本である。

 09年の総選挙で民主党は「アメリカとの自由貿易協定の締結」をマニフェストに掲げ、そのセーフティネットとして「農家戸別所得補償」をマニフェストに入れた。そもそも民主党はアメリカと自由貿易をやる方針だった。それが実現しなかったのはアメリカが二国間交渉を受け付けなかったからである。

 そしてアメリカはTPPという多国間協議に乗り出した。その真意はまだ定かではないが、一般的には多国間協議の方が交渉は複雑になる。それこそアメリカ主導が実現するかは予断を許さない。一方で成長力著しい中国と技術力世界一の日本が手を組み、そこに韓国が加われば、アメリカはアジアで取り残される。TPPの方が何とか主導権を握れるとアメリカは捉えている事になる。

 だから日米の間でつばぜり合いが始まった。ハワイでの日米首脳会談で野田総理が「あらゆる物品を自由化交渉の対象にすると言った」とホワイトハウスが発表し、日本の外務省は「言っていない」と異例の抗議をした。外務省は「ホワイトハウスは誤りを認めた」と言うが、ホワイトハウスは「訂正しない」と言う。「これまで日本側が言ってきた事を総合して発表したのだ」と言う。

 つまり菅政権が言った事を野田総理が言った事にしたというのだ。誠に自分勝手な都合の良い解釈だが、これがアメリカの外交のやり方である。アメリカと付き合う時には常に相手が二枚舌である事を腹に収めておく必要がある。アメリカの言った事を鵜呑みにすると判断を誤る。

 これを見て「日本はアメリカに勝てない」と思う者は、「だから交渉に参加してはならない」と言う事になる。しかし参加しないとどうなるか。アメリカが黙っている筈はない。江戸の仇を長崎でという話になる。どこでどんな報復を受けるか分からない。予想のつかない攻撃を受けるのは交渉するより始末が悪い。

 私は今回のアメリカの態度を「弱さの表われ」と見る。野田総理の参加表明の仕方を見て、アメリカのペースにならないと判断したホワイトハウスが、アメリカにとって都合の良い菅政権の方針を勝手に付け加えたのである。そうしないとアメリカ議会や国民を説得できないからだ。

 「だったら徹底して抗議し、発言を訂正させろ」と言う者もいるが、それでは政治にならない。そんなところで肩をいからせたら利益になるものも利益にならなくなる。ここは弱い者の顔を立てて「貸し」を作るのが得策である。

 それもこれも日本国内に強い反対論のある事が一定の効果を挙げているのである。それをうまく使いながら、アメリカ主導に見せかけて、日本がアジアから利益を得られるようにするのが日本の国益である。中国やインドも参加させる方向に持ち込めればTPPも意義が出てくる。

 TPPをアメリカが中国に対抗するための安全保障戦略だと言うピンボケ論議もあるが、中国やインドを排除したらアメリカ経済は立ち行かない。中国やインドをアメリカンスタンダードに持ち込みたいのがアメリカである。それがTPPの行き着く先だと私は思っている。そのプロセスで各国が国益をかけた交渉を繰り広げる。

 アメリカの二枚舌とやりあうには、こちらも二枚舌で対抗すれば良い。にっこり笑って相手の急所を刺すが、しかし決裂するほどは刺さない。それが外交である。ところが国内には敵を間違えている連中が居る。二枚舌とやりあう自国の総理を二枚舌と批判する野党や、国民に本当の事を説明しろと迫るメディアである。交渉の手の内をさらせと迫るメディアが世界中にあるだろうか。この国の弱さはその辺りにある。



(私のコメント)

最近のテレビ報道や新聞報道を見ても面白くないのは、大手の新聞やテレビ局がジャーナリズムの機能を果たせず、単なる日本政府やアメリカ政府の宣伝広報機関であることが、TPP問題の報道で国民にも分かってしまったからだ。NHKからテレビ東京にいたるまで皆TPP賛成報道に終始した。TPPは24項目にもわたる広い分野の協定ですが、日本のマスコミはもっぱら農業問題として報道した。

今まで見たテレビ番組でTPPに一番公正に報道していたのは、お笑いバラエティー番組の「たけしのTVタックル」の一つだけだ。賛成論者4人と反対論者4人とで議論していましたが、最初は賛成論者だった三宅氏までもが、アメリカと対等な交渉など出来る訳ないと断じた。賛成論者は日本に不利益な事なら反対すればいいと言うばかりで、独善的なアメリカ政府が日本の言うことなど聞く訳がない。

田中良紹氏の記事にもあるように、「野田総理が「あらゆる物品を自由化交渉の対象にすると言った」とホワイトハウスが発表し、日本の外務省は「言っていない」と異例の抗議をした。外務省は「ホワイトハウスは誤りを認めた」と言うが、ホワイトハウスは「訂正しない」と言う。「これまで日本側が言ってきた事を総合して発表したのだ」と言う。」と言うアメリカ政府の強引さであり、明らかに言ってない事も言った事にされてしまう。

アメリカ政府や在日アメリカ大使館やCIAは、これほど日本でTPP反対運動が大きくなるとは予想していなかったのだろう。小泉郵政民営化の時はアレほどうまくいったのに、今回上手く行かなかったのは、すっかり日本の大手新聞やテレビ局が信用を失っているからだ。昨日も書いたように日本の政治家もマスコミも親米保守派は、オポチョニスト便乗主義者でありコラボレーションニスト転向者裏切り者であることが知れてきたからだ。

今回非常に幸運だったのは米韓FTAが非常な不平等条約で韓国内で大規模なデモが起きていたことであり、ISD条項と言う国家の自治権を失わせるような項目が含まれていたことだ。もちろん公正に国際機関が裁定してくれればいいが、カナダやメキシコはNAFTAでアメリカよりの国際機関の裁定に泣かされてきた。しかも野田総理は国際条約が国内法より優先されることを知らなかった。TVタックルでもその事を突いていましたが、マスコミはその事を報道しなかった。

昨日も書いたようにマスコミは戦前においては戦争を煽り、1945年9月を境に180度転向して、日本を戦争犯罪国家と決め付けるよな報道するようになった。つまり新聞やテレビの言いなりになっていると日本を誤った道にマスコミによって誘導されてしまう。大手の新聞記者たちは記者クラブに所属して政府やアメリカ大使館の宣伝広報機関化した自身を恥ずかしく思わないようだ。

しかしネット化した社会においては、マスコミよりも「株式日記」に書かれた事のほうが正しいぞと気づき始めている。もちろんブログの中にも酷い記事を書き続けているところもあるが、読者の数を見れば勝敗は歴然としている。多くが親米保守派のブログですが、農業問題に絞ったものや対中包囲網の一環だとするもので、本来のTPPの問題から目をそらせるものだった。

動画サイトでも「たけしのTVタックル」がアップされていますが、コメント蘭を見れば大手マスコミがどんなに扇動しようが国民は真実を知るようになって来ている。このコメントを見てTPP賛成派の三宅久之、石川和男、松原仁、柿沢未途は自分がピエロになっていることに気がつくべきだ。


<<とあるところでのコメント>>

・ハラグチェは本当にTV大好きだなw

・三橋さんいい顔してきましたね。中野さんの話しは毎度スッキリして気分いいです。是非次はお二人でスタジオに参加してもらいたいです。それと、BKD48のメンバー?の柿沢さんには「売りたかった〜♪×2」を次回番組で歌ってもらいたい。そして、石川さん・・・顔に【The売・国・奴】って書いてある-んじゃないかと思えるくらい人相が悪いですよ。もう、テレビに出ないでください。

・原口はとっとと離党でもなんでもして売国民主から日本を守ってみろ!政治力や交渉力なんか無い民主党にできるものではない!11/11の野田記者会見直前まで行われていた国会の佐藤ゆかり議員の質疑をみたら、野田がisd条項すら全く知らなかったころが露-呈している!この答弁をすべての国民は絶対に見るべきだ。そんな状態で交渉など出来るわけなかろう!?

・民主の推進派はお花畑な連中ばかりって結論しました。一時でもポッポを党首に選んだ連中に交渉能力があるわけ無いだろ(笑)交渉能力なんて人が見逃すような情報をちゃんと分析できる人じゃないと。その辺自民の林芳正の(2011.11.11) 林芳正 「TPP集中審議」見るべき?

・今回はテレビ局側の人選がまあまあよかった?

・これを見てもまだ野田を支持する奴はいないだろ?

・みんなの党の柿沢議員は、考えが甘すぎて話にならない。こんな政-治家にとてもじゃないけど国政は委ねられない。8:53「もしか-するとこれだって変えられるかもしれない」?ふざけるな! 9:40松原議員も同じ。今から交渉参加を求めても、米国では、議会との90日間の協議が必要であり、合意目標とされる来年7月までの間に、日本が交渉の席に加われるのは、わずか数カ月しかない。これでルールメーキングに日本の主張を十分反映させられるとは思えない。現に、今回のAPECでは、TPPの大枠が合意された首脳会合の際、日本は、オブザーバーとして席に着くことも許さ-れなかったではないか。 松原議員や原口議員が民主党に残っている事が、民主党を余計性質-悪くさせている。彼らは、民主党への不満のガス抜きをしているに-過ぎない。?

・本件に関する三宅さんの考え方(取り組み姿勢)にはがっかりしています。主権国家としての国際的な立場、ものの見方が甘いですね。中野先生、三橋さん応援しています。日本のために頑張ってください!!!? ・ISD条項解説が 10秒目から 3:30秒まで 銀河万丈さんのナレーションと 三橋貴明さんが 判りやすく図柄入りで解説されているので、日本国民は是非見てほしいな 如何にこれでTPPが危険なのかが 判る素晴らしい 番組内容となっております。? ・中野先生、分かりやすい!日本でも国民運動にする必要があるのでは?まだひっくり返すチャンスはあるように思うが・・・それから山本一太が松原仁と比較にならないほど良いことが改めて分かった。原口は論外としても民主の議員って何故こんなに阿呆ばっかり・・・?

・そろそろ構造改革や自由貿易がデフレ下では無力だと気付かないか?効率性が上がって淘汰され、失業した人達はこのデフレ下での再就職が困難になるんだぞ。そのせいでさらにデフレ加速。もういい加減にしてほしいわ。? ・三宅ボケたか!!国会くらいみろ。野田はisd条項を全く知らなかったじゃないか!!? ・野田さんISD条項のことを、ISDS条項って言ってたのを聞いて驚愕してしまいました。? ・三橋さん、中野さんガンバレ。参考になります。たね蒔き「TPP交渉 アメリカから見ると・・・」 で検索してください。アメリカ側から見たTPP やっぱり選挙対策。?

・日本企業が訴訟地獄で潰されてしまうのに何の交渉もしない民主党-。日本が弱れば東アジア共同体受け入れさせて完全に中国の奴隷化完了。?

・ISDで訴えられるのは政府ですよ。原告側が勝訴した場合、賠償-金(当該国民の税金)を支払うか障壁と”判断された”法律の撤廃を求められます。他のTPP加盟国に存在しない法制度は非関税障壁とみなされる可能性が高く、危険な条項だと思います。そもそも一企業や投資家が一国の法制度に口出しできるという考え方が異常なのです。

・三宅さんは憲法改正論者なわけだけど、あれも出来てないよね外圧で日本を変える事を肯定するのなら、アメリカが作った今の憲法も変えなくていいじゃないって事になるよね? ・江戸時代に開国したはいいが、不平等条約を結ばれ、結果的に尊皇攘夷になってるじゃん。だったら、最初から尊皇攘夷でいいだろっていう話。何もかも差し込まれて最終的に戦争しか選択肢が無いようにさせたいのかな??

・賛成派だか推進派だか知らんが見事に馬鹿を露呈したな・・・混合診療がいい?推進派は一度マイケル・ムーアの「シッコ」をとくと見ろ!?

・三宅さん残念。みんなの党は、グローバリストなので国民がどうなろうが知ったこ-とではない。?

・開国ではなく、日本が外堀を自ら埋めているだけである。外圧によって改革などと政治家が話すこと自体が自らの無能さを示-している。たとえ改革されてもアメリカの都合に合わせた改革がされるだけで-ある。農業改革とtppをそもそも一緒に考えるじたいが愚かといえる。

・賛成派は薄っぺらいね。特に民主党の連中は自分たちが何やらかしたか反省もない。?

・感想としては日本がしっかりと交渉できるかどうか!というところ-か。しかし尖閣事件の敗北といい、消費税upの公約を外国で勝手にしてくるような政府に期待できるはずも無いし、信用もできない。 TPPは憲法9条改正後にしてください。?

・推進派は具体的なこうしたい。みたいなビジョンが無いね。推進側はISD条項をオーストラリアが外した事実ですか。いつでも降りられると言うのはどこまで本当なんでしょうか。反対側はほぼソース付きなんですね。アメリカ通商怖い。推進側は自由貿易で、農業と産業を推進したいみたいだけど、世界-的に見て不況なんだから、すっげー殴りあってる鉄火場にわざわざ-首を突っ込まなくても、いいと思うんだけどね。内需を温めた方が日本のためにも世界のためにもなりそうだが。リスクとリターンがあってないように見える。短期的には、物価が安くなって恩恵がありそうだけど、やっぱそれを超えるようなマイナスになりそうだなー。医療とか金融とか公共事業とか食の安全とか運輸運送とか、放送通-信とかエネルギーか。日本が支援している途上国にも間接的な影響もあり得そうだ。中東-とか南アジアとか。? ・推進賛成してる方は理想論ばかりですね。今までの日本の外交を見てきてる人たちのはずなのになぜそこまで楽観的、期待を持って日本の外交を見れるのかが不思議でしかたないです。?

・早速のうpありがとう。三橋さんキー局デビューばんざーい!?





結局、日本の政治家とマスコミ人の大部分は、オポチュニスティック
(便乗主義的)なコラボレーショニスト(祖国を裏切った奴)なのです。


2011年11月17日 木曜日

自主防衛を急げ! 日下公人 伊藤貫:著

日本の左翼と親米保守はコラポレーショニスト…伊藤

ノーブレス.オブリージュという言葉の意味する「気高さ、勇気、自尊心」とは正反対の意味を持っ言葉が、コラボレーショニストという言葉です。戦いに敗れて敵軍に占領されたとたん、パッと手の平を返すように占領軍に協力し始める人間のことです。したがってコラボレーショニストというのは「協力者」というよりはるかに悪い意味で、「祖国を裏切った奴」という意味です。

さて、敗戦後、日本に進駐してきたアメリカ軍と米国務省は、つぎの三つの政策を日本に押しつけてきました。

@日本から永遠に自主防衛能力と独立外交能力を剥奪しておくための憲法九条。

A戦前の日本は「邪悪な帝国主義国家」であり、その日本を懲らしめたアメリカは「国際正義を実現した道徳的に立派な民主主義国」である、というストーリー(筋書き)の東京裁判史観。

B日本を衛星国(属国)としてアメリカの世界支配システムに組み入れ、米占領軍が日本列島に設置した軍事基地を半永久的に使用するための仕組み、すなわち日米安保条約。

これら三つの政策が、敗戦国日本を半永久的に支配しておくために米政府が考えついた「対日支配政策・三点セット」なのです。

満州事変から一九四五年の夏まで、朝日新聞やNHKや日本の学校教師は、軍部の戦争遂行にせっせと協力してきました。彼らは、軍部による戦争プロパガンダを広めて、ナイーヴな国民を洗脳するための道具として大活躍してきた。ところが四五年九月に占領軍が乗り込んできたら、彼らは手の平を返すように、あっという間に占領軍の反日プロパガンダ、日本を永遠に無力国家としておくためのプロパガンダーの道具となってしまったのです。朝日・NHK・日教組等は二十一世紀になっても、まだこの「日本無力化プロパガンダ」を続けています。

日本の護憲左翼勢力がコラポレーショニスト集団であることは明らかです。朝日やNHKは在日米軍の存在に対して批判的なトーンの報道をすることが多いのですが、しかし彼らは、「日米同盟を破棄して、米軍を追い出せ」とは、口が裂けても言わない。そんなことが起きたら「日本人が、自分の国を自分で守る」という、護憲左翼にとって『究極の悪夢』が実現してしまう。「どんなことがあっても、日本人にだけは自主防衛させるな」というのが朝日やNHKの「信念」なのです。

おもしろいことに、米国務省.ペンタゴン・CIAの対日政策担当官にも、これら日本の左翼と同じ「信念」を持っている人が多い。彼らも、日本人から永遠に自主防衛能力を剥奪しておきたい。日本の親米保守派は、「朝日新聞やNHKは反米的なメディアだから、米政府は彼らを嫌っているのだろう」と思い込んでいるみたいですが、そうでもないのです。以前、私が国務省のアジア政策担当官とお喋りしていたら、彼は、「日本の保守派は、アメリカ政府が『朝日』や『毎日』を嫌っていると思い込んでいるが、そうとは限らない。日本の左翼メディアが、アメリカの対日政策にとって都合の良い存在であることも多いのだ。日本の保守ナショナリスト勢力を抑えておくために、『朝回』。や『毎日』の存在は役に立っている」と述べていました。

米国務省も、日本の左翼メディアがコラボレーショニスト集団として「アメリカの対日管理政策にとってポジティブな機能」を果たしていることを認識しているのです。日本の反核運動も、「中朝露三カ国の核ミサイルのターゲットとなり、不利で危険な立場におかれている日本人にだけは、自主的な核抑止力を持たせない」と決めている米政府にとって、「使って便利なコラボレーショニスト勢力」として機能しています。最近、東京のアメリカ大使館が日本の反核運動にせっせと協力し、広島や長崎の「反核セレモニー」にわざとらしい態度で出席しているのはそのためです。

その一方、日本の親米保守勢力も、コラボレーショニストとして機能してきました。彼らはたしかに「対日支配政策・三点セット」のうち、@の憲法九条とAの東京裁判史観に対して不満を持ってきました。しかし彼らは過去半世紀間、本気で憲法を無効化し、自主防衛能力を回復しようと努力してきたわけではない。親米保守というのは本質的にはマテリアリスト的なオポチュニスト(便乗主義者・日和見主義者)の集団ですから、憲法の無効化や、自主防衛能力の回復という目的のために「たとえ米政府に反対されても、厳しい対日制裁を受けても“歯を喰いしばって死に物狂いの努力をする」という人たちではないのです。代表的な親米保守勢力であった自民党は、口先では「自主憲法」とか「自主防衛」とかいろいろリップ.サービスしてきましたが、それだけのことです。彼らの本音は、「敗戦国日本は『三分の一国家』でいいじゃないの。アメリカさんにくっついておカネ儲けして、甘い汁を吸おうじゃありませんか」というものでした。

吉田茂の補佐官として米占領軍との交渉役を務めた白洲次郎は、親米保守派の日本人について、「私は占領中、最下等のパンパンすら風上に置くまいと思われるような相当の数の紳士を知っている。軍国主義全盛時代は軍人の長靴をハンカチで拭き、占領中は米国人に媚びた奴らとパンパンと、どこが違うか」と述べています(パンパンとは、米兵相手の売春婦のこと)。

そして白洲は、占領が終わった後の日本の親米保守派のことを、「独立回復後の今日でもそうである。米語を話し、とにかく米国人のご機嫌をとらんと努力する以外のことは考えない日本人が、残念ながら多数存在する」と述べています。私がこの白洲のコメントを読んだのは一九九〇年代のことですが、「なんだ、親米保守というのはやっぱり、戦前から『強そうな奴』(戦前の回本軍部、戦後のアメリカ政府)に媚びへつらうだけのコラボレーショニストだったのか」と感じました。

結局、敗戦国日本の護憲左翼と親米保守のほとんどは、コラボレーショニストなのです。彼らは覇権国アメリカに属国化されたことを「これ幸い」とし、カネ儲けのことしか考えず、せっせとバンドワゴン外交自主防衛しないで、勝ち馬に乗ろうとする依存主義・便乗主義の外交政策1を実行してきました。石橋湛山のように「戦前は帝国陸軍に真っ向から反対して迫害され、戦後は米占領軍に真正面から挑戦してパージされる」という堅固な節操を示した日本人は、ごく少数でした。石橋湛山はすごいですね。石橋は、朝日新聞やNHKや親米保守派のような恥知らずのオポチュニストではなかった。

ちょっと意地の悪いことを言いますと、少なくとも私には、護憲左翼の『朝日』『毎日』と親米保守派の『読売』『日経』『産経』が、それほど違っているようには見えないのです。地球市民派の民主党と対米依存派の自民党も、それほど違っているようには見えません。自民党政治家の九割は、明日、民主党に移籍しても、「民主党議員」として立派に通用する人たちです。結局、日本の政治家とマスコミ人の大部分は、本質的にはオポチュニスティックなコラボレーショニストなのです。

CIAとペンタゴンは、今後二十年間の中国の経済成長率と軍事予算成長率は、アメリカの経済成長率と軍事予算成長率をはるかに超えるだろう、と予測しています。のちに詳しく説明しますが、二〇二〇年代になると東アジァ地域における米中の経済力・軍事カバランスは「中国優位・米国劣位」になっている可能性が強い。国務省、CIA、ペンタゴンの戦略立案者のなかには、「アメリカはいずれ、東アジアからの撤退を余儀なくされるかもしれない」と予測している者もいます。敗戦国日本の護憲左翼・親米保守というコラボレーショニスト集団が「東アジア地域の新しいバランス・オブ・パワー環境に、どう対応するか」が見ものです。

ここで思い出すのはニクソン、フォード両政権で国務長官を務めたキッシンジャーの論文です。私は、キッシンジャーの性格(利己的で陰険、狡滑、偽善的、強欲、サディスティック)が嫌いなのですが、しかし彼の頭脳はきわめて明晰です。彼は、歴史の流れとバランス.オプ.パワーの推移に対していシャープな分析力と深い洞察力を持っ人です。キッシンジャーには、日本の護憲左翼と親米保守の双方に特徴的な「国際関係に対する甘い幻想」がいっさいありません。

そのキッシンジャーが「戦争に負けて敵軍に占領された国には、二っの対応策しかない」と指摘しています。それらは、

@占領軍に対して、長期間の徹底的なゲリラ戦を実行する。

A目先の利益と安全を確保するため、占領軍に協力し服従するコラボレーショニストになる。

@についていえば、第二次大戦後のアルジェリア、ベトナム、アフガニスタン、レバノン、パレスチナ等のように、たとえ正規軍同士の戦争で完敗してもゲリラ戦士になって何十年も抵抗を続ける、占領国がギプ・アッブするまでゲリラ戦を止めない、ということですから、人的にも経済的にも大変なコストを払うやり方です。

それにたいしてAのコラボレーショニスト政策は、はるかに楽です。少なくとも国民を大量に殺されなくてすみますし、せっせと服従し恭順の意を示していれば、そのうち峻烈な占領政策を緩和してくれるかもしれない、という希望を持つことができます。しかし「長期間、コラボレーショニスト体制を続ける敗戦国には、かならず二つの問題が生じる」とキッシンジャーは指摘しています。

一つは、国家の「ディ・レジティマタイゼーション」です。国家がレジティマシー(正統性)を失う、という意味です。

敵国の占領軍が押し付けてきた憲法や法律、行政制度、教育制度、歴史解釈(敗北した国は「道徳的に劣等な国」であり、戦勝国は「道徳的に優越した正義の国」であるという歴史解釈1をそのまま使うわけですから、敗戦国の国民は、「何だ、自分の国は、占領軍の言いなりになっているだけのエセ国家か」と思うようになる。外見的には「立派な独立国(経済大国)に見えたとしても、国民は本音レベルでは、(この国は・戦勝国に服従してい属国にすぎない)ということを知っている。周囲の国もその国を本当の独立国として扱わない。そうなると国家としての正当性とクレディビリティ(信憑性)を失ってしまいます。だれも尊敬しない国家となる。

コラボレーシヨニズムの二つ目の弊害は、国の「ディ・モラライゼーション)です。

「モラル」「道徳」ではなく、「モラール」(士気、気概、撃心)を失う、ということです。国民が士気を失い、「「何だ自分の国は、所詮戦勝国にペコペコするだけの属国か。戦勝国の顔色を窺っている卑怯者国家か」と感じるようになる。そして、「こんな国のことなど、本気で考える必要はない。自分が出世して金持ちになれば、それで十分だ「御国のために」なんてダサいこと言うよりも、自分の趣味と私生活を大切にする生き方に専念しよう」ということになってしまう。

そうなった国は当然のことながら、十三歳の少女が近隣諸国のスパイに拉致されても、本気でフアイト・.バツクして拉致された少女を取り戻そうとしない。覇権主義国アメリカから「周囲の全体主義国家がすべて核武装しても、お前たち日本人にだけは自主防衛させないLと桐喝されると、親米保守の言論人や自民党の政治家のように、あっというまに屈服してしまう。戦勝国のご意向やご命令に対して、正々堂々と公開の場で「異議を申し立てる」なんていう「傳越」なことは、絶対にやらない。とにかく、強そうな相手(アメリカや中国)に対してへらへらと追従笑いを浮かべて、わざとらしい態度で相手の言い分に賛成してみせて、その場を誤魔化そうとする。そんな卑屈なコラボレーショニスト国家の国民が、士気と忠誠心を失ってしまうのは当然のことです。

キッシンジャーが「コラボレーショニズムは、国家のディ・レジティマタイゼーションとディ・モラライゼーションを起こす」と書いているのを読んだとき、私は、「何だ、キッシンジャーは、敗戦後の日本のことを言っているのか」と思いました。

ド・ゴール大統領は、「自国の運命を自分で決めようとせず『友好国』の政策判断に任せてしまう国は、自国の国防政策に対して興味を失ってしまう。自国の防衛を他国任せにするような国は、独立国としての存在理由をすでに失っている」と指摘しています。クーヴ・ド・ミュルヴィル仏外相も、「自分の国を自分で守るということをしない国は、独立国ではない。そのような国の住民は、無責任国民となる」と述べています。過去半世紀間の日本の状況を、そのまま描写したようなコメントです。(P90〜P99)



(私のコメント)

もはや日本の左翼は、ソ連崩壊によって政治的な力を失い社会党は解散してしまいました。だから現代の日本は親米保守勢力の天下となり、自民党も民主党も親米勢力になってしまった。日本には自主独立を主張する真の保守派は少数派であり、自主独立を主張する文化人や評論家はテレビに出られなくなり、政治家も自民党からはじき出されてしまった。

自民党も民主党もオポチュニスト(便乗主義者・日和見主義者)の集団ですから、政権をとったとたんに政治公約のことなど忘れてしまう。「憲法の無効化や、自主防衛能力の回復という目的のために「たとえ米政府に反対されても、厳しい対日制裁を受けても“歯を喰いしばって死に物狂いの努力をする」という人たちではないのです。」

日本の戦前と戦後は単に政治的方向性を引っくり返しただけであり、白洲次郎は「軍国主義全盛時代は軍人の長靴をハンカチで拭き、占領中は米国人に媚びた奴らとパンパン(売春婦)と、どこが違うか」と述べています。もっとも親米保守派も風向きが変わればカメレオンのように変身するのかもしれませんが、一応親米保守派は政界でもマスコミでも主流になっている。

左翼が政治的な力を喪失してしまった以上、TPP問題でも親米保守と自主独立保守の対立図式が出来つつある。経済だけで見れば実質的な経済規模は「自主防衛を急げ!」の著書でも中国とアメリカは並んだと書かれていますが、実際に現在の日本との経済交流規模においても中国がアメリカを圧倒している。

このようなアメリカの衰退と中国の台頭は日本外交にも微妙な影響が出て来ていますが、中国の対等とアメリカの衰退は自主独立保守派にとっては一つのチャンスでもあるだろう。名前についても親米保守派と言っていますが、左翼ではないと言った意味合いに過ぎず、親米と保守というのは言葉として論理矛盾であり親米属国派と言うべきだろう。この著書では「裏切り者」と断じていますが、時代が変われば自主独立派に衣替えするかもしれない。

マスコミにおいても同じであり、著書でも「満州事変から一九四五年の夏まで、朝日新聞やNHKや日本の学校教師は、軍部の戦争遂行にせっせと協力してきました。彼らは、軍部による戦争プロパガンダを広めて、ナイーヴな国民を洗脳するための道具として大活躍してきた。ところが四五年九月に占領軍が乗り込んできたら、彼らは手の平を返すように、あっという間に占領軍の反日プロパガンダ、日本を永遠に無力国家としておくためのプロパガンダーの道具となってしまったのです。朝日・NHK・日教組等は二十一世紀になっても、まだこの「日本無力化プロパガンダ」を続けています。」と断じています。

TPP問題を見れば分かるようにマスコミは朝日毎日から読売産経にいたるまでTPP賛成派だ。親米保守派から見れば当然であり、彼らは強い者の味方であり日和見便乗主義であり、敗戦後、日本に進駐してきたアメリカ軍と米国務省は、つぎの三つの政策を日本に押しつけてきました。

@日本から永遠に自主防衛能力と独立外交能力を剥奪しておくための憲法九条。

A戦前の日本は「邪悪な帝国主義国家」であり、その日本を懲らしめたアメリカは「国際正義を実現した道徳的に立派な民主主義国」である、というストーリー(筋書き)の東京裁判史観。

B日本を衛星国(属国)としてアメリカの世界支配システムに組み入れ、米占領軍が日本列島に設置した軍事基地を半永久的に使用するための仕組み、すなわち日米安保条約。

これをTPPに重ね合わせれば、日本は関税の自主権失い、国際条約が国内法に優先される結果、アメリカは日本に対する内政干渉も合法的に出来るようになった。つまり日本は永久的なアメリカの植民地となり、日本政府は自国の国民の健康や福祉よりもアメリカの利益が優先されるようになる。現に米韓FTAでそれが実現しつつある。

自民党も民主党もポーズとしては憲法の改正や東京裁判史観を批判はしてますが、65年経っても自民党政権は憲法改正手続法も整備してこなかった。これでは日米安保を解消して核武装への道は不可能に近いだろう。「株式日記」では自主独立と核武装を主張してきましたが、それを「自主防衛を急げ!」では理論的に詳しく書かれている。学者や国会議員の先生にも読んで欲しい本ですが、多くが日和見便乗主義者であり、TPPで日本国民の健康や福祉を犠牲にしてアメリカに尽くすことが国益だと考える人たちばかりだ。




国際条約が優先する法の常識を知らない野田の頭が悪すぎたことが逆に
米のTPP中国包囲網作戦を壊し、日本にとって奏功するかもしれない展開だ。


2011年11月16日 水曜日

TPP騒動:アメリカの思うようにコトが運びそうにない要因が山積み  11月14日 属国離脱への道

◆これが米国流、いきなりの騙し討ち

 ISD条約すら知らなかったド素人・野田首相がTPP交渉参加の表明を行って以来、動きが急だ。

 アメリカはカモねぎ日本に早速、「すべての物品とサービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」とブラフをかませた。

 「聞いてないよ」と焦ったのが野田だ。「発表を行った事実はない」と慌てて日本側は否定文書を発表したものの、米フローマン大統領副補佐官は「両首脳はTPPの包括的な議論をした。(米側の)発表はそのままだ」と否定はしない。

 野田も「交渉参加すれば、アメリカ様が満足してくれる」という奴隷根性があまりにも甘かったことをいきなり知らされただろう。

 アメリカらしい汚いやり方だが、この程度は序の口だろう。本来なら、この時点で撤退を宣言すべきである。が、そこまで奴隷政府に期待するのは無理だろう。だが、このまま日本国民の反感、反米気運がますます大きくなり、交渉が暗雲に乗り上げる可能性が高まったのはいいことだ。

米自動車業界は日本の参加に反対。クズ車がさらに売れなくなる

 さらに、本家米国の自動車業界は日本のTPP参加に反対を表明した。「日本に都合の良い通商慣行を正当化し、重要な通商合意の進展を妨げる」と批判したという。

 日本車がいま以上に米国内で流通すれば、せっかくトヨタを謀略で衰退させた努力も水の泡となってしまう。大きいだけのハリボテ・アメ車と日本車では、ハナから勝負にならないのだ。それをよく分かっているから、アメリカの自動車団体は日本のTPP参加に反対なのだ。アメリカは、日本国内に反米、米国内には反日の火種を抱えながらTPPを主導していかねばならない。

◆中国・ロシアが関心、カナダ・メキシコは交渉に参加表明

 一方、日本の交渉参加表明と前後して、中国ロシアが相次いでTPPへの関心を示した。これら両国はアメリカから誘われてすらいなかった。それは、TPPが米ドル防衛のため東アジア分断を意図するものであるからだ。だからアメリカとすれば、中露は排除した上で、思いのまま日本を食い尽くしたい。ではあるが、環太平洋と謳っている以上、交渉参加の申し出があれば受けざるを得ない。

 日本にとってラッキーなのは、中国ロシアというタフ・ネゴシエイターが加わってくれば、アメリカの一人勝ち路線が大きく崩れることになる点だ。

 逆にアメリカは、中国ロシア側のこうした発言を苦い思いで聞いていることだろう。属国日本の馬鹿官僚政治家を意のままに騙し、日本市場をハイエナのごとく独り占めするつもりだったからだ。

 中国のこうした意向を踏まえた上、野田首相が中国にも参加を呼びかけた。これには、アメリカも「ふざけるな!」ぶちかましたいところだったが、沈黙するしかない。カモねぎ野田の頭が悪すぎたことが逆に米のTPP中国包囲網作戦を壊し、日本にとって奏功するかもしれない展開だ。

 どうせTPPを強制されるなら、中国ロシアにも入ってもらってアメリカの企てを換骨奪胎していただきたい。

 さらにカナダ、メキシコもTPP交渉参加を正式に表明した。「中国包囲網を気にしなくて良いのなら、自分たちも参加するよ」というところだろうか。

TPP発効前に米経済崩壊の可能性。米抜きの自由貿易協定に持ち込め

 たたでさえ各国特有の火種を抱えているところに決してアメリカの意のままとなるとは限らない国々が参加することは交渉力がまるで期待できない政治家が政府の中枢を占める日本にあっては、一種の福音となるかもしれない。

 なるほど、親米ポチ派の言うが如く日本は戦後、アメリカへの輸出によって富を築いてきた面もあるだろう。だが、日本を太平洋戦争へと誘導したのはアメリカであり、戦後はアジア支配の戦略上、日本を属国としてきた。別に日本がお願いしたわけではない。しかも、およそ同盟国に対してなすべきこととは思えない謀略の数々をCIAにやらせてきた。

 経済崩壊が近いアメリカに、これ以上、日本人の富を収奪させるわけにはいかない。わたしたち自身もグローバリズムという米国化の強要によって、一億総中流社会を崩壊させられてしまったのだ。アメリカの面倒を見る余裕はすでにない。これ以上の米国化は御免被りたい。米国のためのTPPによって、日本国民が犠牲にならなければならない理由は一切ない。

 というわけで、TPP批准までは、紆余曲折がありそうだ。協議参加国が増えれば増えるほど批准までの時間は長くなり、TPP発効を前に米国が金融経済崩壊する可能性が高まる。なにしろ、今夏にはデフォルト間際まで追い詰められた国である。ドルが崩壊し、ドル基軸通貨体制が終焉することは、世界中に平和をもたらすはずである。

 その後は、ゆっくりとアメリカ抜きで各国の尊厳・主権を重んじた上で自由貿易協定を結べばいい。強欲で謀略中毒のアメリカ抜きの自由貿易協定、これこそが理想である。

 いずれにしても、現在の国会内の状況からして、そう簡単に批准はできないはず。仙谷、前原らがどんな薄汚い謀略を仕掛けてくるか。楽しみに拝見させていただきましょう。


(私のコメント)

昨日は長期的な視野から見たTPPをめぐる日本とアメリカの戦略について書きましたが、地政学的に見て日本を支配する国が太平洋を支配し世界を動かすことが出来る。歴史的に見ても17世紀のオランダは日本との貿易を独占することで、その利益で東インド会社を運営して世界の覇権国家となった。しかし英蘭戦争で英国が勝ってオランダの利権をそっくり英国がもぎ取った。

大英帝国は、ボーア戦争に苦しみながらも日英同盟を結ぶことでロシアとの冷戦に勝利して、日露戦争で帝政ロシアが敗れて、数年して帝政ロシアが崩壊した。同じことが日米関係でも言えるのであり、米ソ冷戦で日本のP3Cがソ連海軍の動きを封じて、ソ連の太平洋進出を阻止してソ連はアフガニスタンからインド洋を目指しましたが10年の戦争でソ連の国力は消耗して崩壊した。

現在アメリカが世界の覇権国家でいられるのは日米同盟があるからであり、日本との同盟解消されればアメリカは太平洋の支配権を失ってアメリカは普通の大国になるだろう。そのことを一番良く知っているのがアメリカの戦略家たちだ。だから沖縄の海兵隊の基地の移転に際してもアメリカは非常に神経質な対応をした。

日本との同盟関係がギクシャクして青い顔になるのはアメリカ政府であり日本政府ではない。その事を一番よく分からせてくれたのがTPPをめぐるゴタゴタであり、TPPに日本が加わるか加わらないかでTPPの価値が大きく違ってくる。アメリカは中国包囲網の一環という形でTPPを打ち上げたのでしょうが、日本が加わらなければ中国包囲は不可能だ。

アメリカの最終的な目標は中国市場ですが、中国はなかなか国際ルールの中に入ってこようとはしない。WYOには加盟してもレアメタルを勝手に輸出禁止にするなどしたい放題だ。世界第二位の経済大国になっても人民元の自由化もしない。(出来ない) 中国もインドも人口的には巨大市場に見えるのでしょうが、アメリカの思い通りの市場にはなれないだろう。なかなか市場ルールに従わないからだ。

TPPにはISD条項があって、新興国の勝手な行政から国際機関に裁定権限を設けて、新興国の勝手な動きを封じ込めようとするものだろう。しかしアメリカ政府はカナダやオーストラリアにもISD条項を当てはめようとして顰蹙を買っている。韓国でもISD条項が問題になり大規模なデモが起きていますが、TPP加盟国が広がれば合意形成は難しくなりTPP自体が纏まらなくなるだろう。

日本としてはASEAN+3という枠組みも構想としてありますが、実質的には日中韓の三国とASEAN諸国との関係は深まっている。それはタイの洪水騒ぎでも日本企業が受けた影響の大きさでも分かりますが、東日本大震災でも中韓やASEAN諸国は大きな影響を受けた。実質的にASEAN+3は動き始めているのであり、アメリカは何とかしてこの中に入りたいというのがアメリカの本音だろう。

だから日本がTPPへの参加交渉から抜けるよと言ったら、真っ青になるのはアメリカ政府だ。日本がTPP入らなければカナダもメキシコも中国も加盟を見送る可能性が高くなりTPPは分解する。アメリカ主導のTPPなどオーストラリアやニュージーランドも歓迎はしていない。オーストラリアはISD条項を米豪FTAから外させた。

日本のマスコミ報道は非常に悪質であり、一方的な報道を繰り返していますが、大衆レベルは騙せても、いくら報道管制をしてもネットから情報が広まってしまうから政府の思い通りには行かなくなって来ている。人材派遣法も結局は骨抜きにして可決されるようですが、自民党も民主党もみんなの党もアメリカの犬であり、日本の国益を追求しているのは亀井静香氏の「国民新党」と「立ち上がれ日本」しかなく、ミニ政党しかない。

自民党も民主党も外資や大企業から金をもらって政治をしてるから彼らの言いなりの政治をしている。政党助成金がありながら政治献金で政治家たちは金を貯めこんで、家業になってしまっている。国会議員には一人当たり1億円以上の金が配給されるから、政治家をなかなか辞めようとはしなくなる。政治そのものより金儲けが目的の議員が多くなり、庶民の生活が分からなくなって来ている。



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