株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


1号機のベント実施時間を「12時放出開始」へと遅らせて試算し直させて
いた図が存在するのだ。正午とは、首相が視察を終えて官邸に戻った直後だ。


2011年5月31日 火曜日

福島原発でベント遅れたのは首相の思いつき視察のせいだった 5月31日 週刊ポスト

東日本大震災発生直後の3月12日15時半過ぎ、東京電力福島第一原子力発電所1号機の建屋で水素爆発が起きた。菅直人首相は、事前に専門家から大丈夫との説明を受けていたため、この事態に激怒した。しかし水素爆発そのものが、自身の初動ミスで起きたものだ。

 東電は事故から2か月以上経ってから、1〜3号炉が炉心溶融を起こしていたという分析結果を発表した。菅首相は「聞いてなかった。知っていて嘘をついていたことはない」というが、それこそ真っ赤な嘘である。

 震災が発生した3月11日の22時、原子力災害対策本部の事務局は、ERSS(緊急時対策支援システム)を稼働させて福島原発の事故進展予測を行ない、メルトダウンを明確に予測し、その情報は官邸にも報告されていた。

 ERSSとは全国の原発の原子炉の圧力、温度などのプラント情報をリアルタイムで把握し、事故が起きればその後の進展を予測して、炉心溶融などに至る時間や放射性物質の放出量をはじき出すシステムだ。

 保安院の資料によると、予測は原子炉の冷却水の水位などプラント情報が比較的失われなかった2号機を中心として行なわれた。

 2号機は地震発生の11日14時47分に緊急停止し、20時30分に原子炉への注水機能が喪失。そして22時のERSS予測にはこう記されていた。

〈22:50 炉心露出
 23:50 燃料被覆管破損
 24:50 燃料溶融
 27:20 原子炉格納容器設計最高圧到達。原子炉格納容器ベントにより放射性物質の放出〉

 燃料溶融も、原子炉格納容器の弁を開けて放射性物質を含む蒸気を排出するベントをしなければ格納容器が設計最高圧を超えて危険な状態になることも官邸に伝えられていたのである。原子力災害対策本部事務局は、この2号機の予測をもとに、1号機と3号機の事故進展予測も行なっていた。

 これだけ重要で正確な情報があったのだから、その日のうちに避難地域を拡大させなければならなかったことはいうまでもない。

 それ以上に罪が重いのは、このERSS予測が、その後も公表されなかった理由だ。それがあれば住民の被曝は最小限にとどめられたはずなのだ。

 この予測が隠されたのは、ベントが遅れた理由が、菅氏の“思いつき視察”だったことを明白に示すからではなかったか。

 緊急停止した原子炉のうち、真っ先に非常用電源が止まって危機に陥ったのは1号機だった。そこで原子力災害対策本部は、ERSS予測通りに12日の「3時半」に1号機のベントを実施する計画を立てた。

 それを物語る資料がある。同日未明の1時12分、同対策本部は気象情報をもとに放射性物質の拡散予測を行なう文科省のSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)に、「3時半放出開始」という条件で、1号機のベントによる放射能拡散を予測させた。

 この時の試算図では、風は海に向かい、内陸部に放射性物質は拡散しないという結果を弾き出した。すなわち、被害を最小限に抑えるタイミングであることを示していた。

 それを妨害したのが「視察に行く」と言い出した菅首相だった。

 当時、首相官邸のオペレーションルームには警察、防衛、国交など各省庁から集められた課長補佐クラスが詰め、首相の原発視察の調整を行なっていた。そこに原子力災害対策本部の事務局からSPEEDI試算図がファックス送信された。

「オペレーションルームでコピーは回覧された。ベントを予定通りに行なえば、総理を被曝させることになる。行かなければ、絶好のタイミングでベントできる。視察を中止すべきだという慎重論も出たが、結局、総理の意向が優先された」(内閣官房の事務スタッフ)

 ここから官邸はベント延期に動き出した。

 菅首相の原発視察(12日7〜8時)は、3時過ぎから開かれた枝野氏の記者会見で発表された。それと同時に、ベントの予定時間が変更された。

 証拠がある。枝野会見後の3時53分、原子力災害対策本部事務局はSPEEDIを運用する文科省に、1号機のベント実施時間を「12時(正午)放出開始」へと遅らせて試算し直させていた図が存在するのだ。正午とは、首相が視察を終えて官邸に戻った直後だ。この延期は首相を被曝させないためだとしか合理的に説明できない。

 だからこそ、枝野官房長官はSPEEDIの1時12分に作成された「3時30分からベントした場合の試算図」が官邸に送られていたことが発覚すると、「私も総理も見ていない」(5月20日の記者会見)と言い張って責任逃れしようと躍起になったのだろう。


(私のコメント)

福島原発の災害の復旧の見通しは、いまだに立っていませんが、震災後、バッテリーが持っている5,6時間までに注水とベントの用意がされていなければならなかった。しかしそのような事は全停電を想定した訓練と用意が出来ていなければ無利だっただろう。当時は電源の復旧に全力が注がれていて、発電機車を現場に運び込むことに精一杯であった。
 
しかし発電機車は災害後の交通混雑で当日に現場に届いたのは1台だったという。しかも変電室が水没したために電源は繋げなかった。同時並行的にポンプ車による注水用意が行われていなければなりませんが、当日の現場は地震と津波による破壊で、足場も十分ではなく、そこまでの用意は難しかっただろう。つまり万が一の用意がなされていなかったから、万が一の事故が起きたのだ。
 
週刊ポストの記事にもあるように午後10時には炉心が破損し始めていて、「メルトダウンを明確に予測し、その情報は官邸にも報告されていた。」とされているが、『菅首相は「聞いてなかった。知っていて嘘をついていたことはない」というが、それこそ真っ赤な嘘である。』という記事の真実はどうなのだろうか?
 
問題なのは、官邸と現場との間に東京電力と原子力安全保安院があって、情報が直に上がっていなかった事が考えられる。その為に合同の対策本部室があるのですが、その為の災害訓練を去年の10月に行なっていたのですが、菅総理はその事をまったく忘れていた。東日本一帯が停電のためにテレビ会議も出来る状況ではなかった。
 
東日本一帯を襲った大規模地震で停電することは当然想定されるべきことですが、阪神大震災の時も神戸一帯の情報がなかなか東京に入ってこなかった。電話も無線も停電で使えなくなっていたからだ。だからテレビ局のヘリが刻々と現地の状況を伝えているのに、政府の動きが鈍く、当時の村山総理は翌日まで淡々と予定通りの日程をこなしていた。
 
官邸は一番情報の中心になければならないのに、情報が途中で遮断されて届かない。今回は専門家による助言もいろいろと問題があったようだ。斑目委員長の「水素爆発はない」という助言も間違いだったし、海水の注入で「再臨界の可能性はゼロではない」という発言も不適切だったものだ。政府の原子力安全保安院も真っ先に現場から逃げ出して、ますます現場の状況は把握できなくなってしまった。
 
最近になって東京電力はメルトダウンを認めましたが、状況認識の遅れが災害の拡大に繋がってしまう。政府や官邸も同じようなものであり、大本営発表を思わせるような楽観的な予測を流し続けた。テレビでは電源が復旧すれば冷却システムが働いて原子炉は安定状態になるはずだった。しかし実際は地震と津波で配管などが破壊して冷却システムは稼動できなかった。
 
政府や官邸は現場のバックアップにとどめるべきであり、現場に駆けつけてハッパをかけることは現場を混乱させるだけであり、菅総理はしてはならないことをしたのは確かだ。大災害が起きて全体の状況が把握できていないのに、最高指揮官が指令所を数時間も離れたのでは手遅れになるような事態もあったのではないだろうか?
 
菅総理は政治的パフォーマンスのために、カメラマンを引き連れて現場視察に出かけた。しかしそのような事は災害担当大臣がすべきことであり、災害は24時間以内の初動の遅れが致命傷になることがある。水素爆発も約一日後に起きてしまいましたが、それが東北から関東にかけての放射能汚染に繋がっている。
 
海水の注入も水素爆発が起きてからの事であり、東京電力は水素爆発が起きるまでは早期に復旧できると見ていたのだろう。だから海水注入をためらった。東京電力は、会長は中国に視察旅行に行っており、社長は大阪に出張していた。経営幹部の不在が決断の遅れにつながったのでしょうが、東京電力の危機管理の甘さは社長も会長も本社を不在にしていたことでも分かる。
 
民主党政権も、政権運営に不慣れで緊急時の対応がまずいのは経験が無いからだ。菅総理のパフォーマンスも周囲がしっかりしていないからですが、菅総理の性格上の問題でもあるのだろう。周囲を怒鳴り散らすようでは人が集まらなくなり総理は孤立する。菅総理はこれといった腹心もおらず、首相になれたのも反小沢で党が纏まっただけだ。
 
私から見れば鳩山首相のほうがまだましだったと思いますが、菅総理では党が纏まらない。有望な若手も政権から排除されて人材を育てる力量もないようだ。大臣も年功による序列が優先されて、知らない名前の大臣が多い。野党経験ばかりが長くて大臣になったとたんに威張り散らして仕事が出来ない。まともにやったのは長妻厚生大臣くらいであり、ポスト菅の有力な前原大臣は逃げ出してしまった。
 
問題なのは有力なポスト菅がいないことであり、小沢一郎も力が落ちて造反議員を50人も集められない。結局は小沢一郎も金がなければただの人であり、本当に総理になりたければ菅総理を引き摺り下ろすくらいの力量がないと総理は務まらない。若手もみんな纏まることもできず解散を恐れている。民主党政権も総すくみ状態のまま菅政権だけが続いていくのだろう。
 




オバマ政権は5回連続で中国の為替操作国認定を見送り、中国で事業
展開している約230の米企業は、財務省は正しい判定を下したと言う。


2011年5月30日 月曜日

日銀はお札を増刷したあとは回収し、円マネー量は10年で20%しか増えなかった。
プラザ合意で円を高くする事で日本は中国へ資本も工場も移転させられた。


米為替報告で中国の為替操作国認定見送り、オバマ政権で5回連続 5月30日 ロイター

[ワシントン 27日 ロイター] 米財務省は27日、主要貿易相手国の為替政策に関する半期に一度の報告書(為替政策報告書)を公表し、中国の「為替操作国」認定を見送った。ただ中国は人民元相場の上昇ペースを加速させる必要があるとの見解を示した。

 財務省は報告書で、人民元の2010年6月以降の上昇、中国が最近、引き続き人民元の弾力性を促進していくと表明したことから、為替操作国には当たらないとの見解を示した。

 しかし、中国のドル準備の急速な積み上がりや経常黒字の拡大見通しなど多くの要因は「ことごとく、人民元の実質実効為替相場が依然、大きく過小評価されていることを示唆する」と指摘。

 「財務省の観点では、これまでの進展は不十分で、一段と速い進展が必要となる」とした。

 同報告書は4月15日に公表されるはずだったが、5月初めに米中戦略・経済対話が予定されていた関係で延期されていた。

 27日の外国為替市場で人民元は前日比ほぼ横ばいの1ドル=6.4917元で取引を終えた。中国当局が人民元の柔軟性を高めるとの方針を発表した2010年6月からは5.15%の上昇となる。

 オバマ政権は5回連続で中国の為替操作国認定を見送ったことになる。

 米議員、鉄鋼や繊維など輸入製品との競争にさらされている業界からは、人民元が40%も過小評価され、中国企業の国際競争力を不当に高めているとの指摘が聞かれている。

 だが、中国で事業展開している約230の米企業を代表する米中ビジネス評議会(USCBC)のエニス副代表は、財務省は正しい判定を下したと言う。

 「USCBCはこれまで繰り返し、中国が人民元相場をより市場原理を反映したものにすべきと訴えてきたが、中国を操作国と認定しても得るものは何もない」と述べた。

 米議会では数年前から、中国に人民元切り上げ圧力をかける狙いの法案を目指す動きがあるが、まだ可決に至った法案はない。

 次期駐中国大使に指名されているロック商務長官は26日、上院外交委員会で、人民元の一段の弾力化が、米中の経済不均衡を是正するカギとの認識を示した。

 今回の為替報告は、中国を含め、すべての評価対象国について、為替操作国にあたらないと判定した。



中国マネーに買いたたかれる 5月22日 田村秀男

 久方ぶりにニューヨーク、ワシントンに立ち寄ってみたら、耳に入る話題は「チャイナ」についてばかり。現金を鞄(かばん)に詰めた中国人の買い手がマンハッタンを跋扈(ばっこ)している、寮費を含めた年間の授業料が500万円もする東部某名門大学への中国人留学生数が4年間で10倍増えた、国防総省の情報技術(IT)スタッフには中国人が採用されている、などなどだ。極めつきは、ワシントンに本部がある世界銀行のご託宣で、2025年には人民元がドル、ユーロと並ぶ3大基軸通貨になるという。隣の国際通貨基金(IMF)では、とんでもない容疑で逮捕されたストロスカーン前専務理事の後任にはポストを独占してきた欧米に代わって中国から選ばれるという説が流れるのも無理はない。

急速な台頭

 中国マネーパワーの急速な台頭を端的に示すのは人民元現預金合計量(M2)である。米中枢同時テロ「9・11」直前から現在までの10年間で5倍以上増えた。対照的に、日銀はお札を増刷したあとは回収し、円マネー量は10年で20%しか増えなかった。デフレが慢性化し物価の下落以上の速度で国内総生産(GDP)規模は縮小し続け、昨年には中国に抜かれた。

 人民元を裏打ちしているのはドルである。中国は米国からなだれ込んでくるドル資金を人民元に換え、それを元手に国有商業銀行融資を増やしてきた。中国政府は外国為替レートを管理し、人民元相場をドルに対して小刻みに切り上げてきた。人民元は円のような国際決済通貨とはいえず、中国から外への持ち出しは制限されているが、中国の企業、投資家、消費者は本国の銀行の口座にある預金量に応じて外国でほぼ自由に投資やショッピングができる。

 「紙切れ」という点では人民元はドル、ユーロ、円など主要国通貨と同じで、しかも現在唯一の世界基軸通貨ドルに比べて値打ちが上昇を続けているのだから、人民元は変動が激しい円以上に国際市場で幅をきかせられる。

 中枢テロ後、米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン議長(当時)とブッシュ政権(同)は金融緩和により住宅市場にてこ入れし、住宅ローンを証券化して史上空前の住宅ブームを演出した。中国は中枢テロから3カ月後の世界貿易機関(WTO)加盟を弾みにして、対米輸出に加速をかけてきた。国内外企業からの自動車、家電部門などへの国内投資が活発化し、生産規模が拡大していく。

もくろんだ株価上昇

 米住宅市場と証券化商品はいずれもバブルとなって膨張し、08年9月に破裂した。リーマン・ショックである。米国の武器は連邦準備銀行券(ドル札)だ。FRBは不良資産化した住宅ローン担保証券、次には米国債の大量買い取りに乗り出した。FRBのドル資金供給残高は「リーマン」前には100兆円相当弱だったが、現在までに約200兆円相当を上積みする量的緩和政策をとって金融市場に流し込んだ。

 その最大の狙いは、株価の引き上げである。米金融機関が手にしたFRB資金の多くが株式市場に回りリーマンで暴落した株価が底を打ち、反転していく。米国の家計の株式保有は1200兆円相当もあり、株価が上がれば消費者心理が上向く。そこで国内生産が増えて雇用が増えるとオバマ政権とバーナンキFRB議長はもくろんだのだが、失業率の改善はなかなか進まない。国内の消費需要の対象が中国など新興国の製品に回るからである。

 グラフをみれば、米株価と米国のモノの輸入額が驚くほどぴったりと連動して推移していることがわかる。米国のドルじゃぶじゃぶ政策は中国を筆頭に世界経済の回復を牽引(けんいん)する半面、肝心の米国の雇用増への寄与度は弱い。それでも、原油価格の高騰がとまれば、米株価の上昇基調は維持され、米国内消費景気を下支えするだろう。

深刻な被害

 最も深刻なのは未曽有の大震災を被った日本である。菅直人政権は復興財源確保のために増税を真っ先に考える。政府も日銀も円高・デフレ容認に傾斜するのだから、消費も輸出も細る恐れが強い

 日本にとって、「3・11」の意味はもはや明白だ。日本という国と国民が貧しくなることは火を見るよりも明らかで国家非常事態の局面にある。中国は弱る日本をマネー力にもの言わせて、安く買いたたくだろう。政府と日銀の首脳とも無為無策を続けるなら、即刻退場すべきだ。


(私のコメント)

ロイターと田村氏の記事を読んでもらえれば分かるように、米中の経済同盟は磐石であり、日本は米中の同盟によって封じ込められていることが分かる。中国には数百もの大企業が進出して「中国価格」で世界に物を売っている。アメリカは資本と技術を供与して、中国は土地と労働力を提供することで共存共栄を図っている。
 
ネトウヨなどは米中の冷戦という人がいるが、それはポーズだけであり、日本に米軍基地があろうがなかろうが米中は利害が一致しているから対立することは無い。米中が対立すればアメリカの大企業や金融機関が困ることになる。クリントン国務長官ほど食わせ者はいないのであり、日本に対しては中国の脅威から守ってあげると言いながら、裏では中国と手を組んでいる。
 
米中同盟の狙いは日本の封じ込めであり、アメリカの金融力と中国の労働力が結びつけば無敵であり、その狙いは日本の経済技術力破壊だ。最近の米国内のトヨタたたきやソニーたたきは、裏では政府が糸を引いており、ソニーへのハッカー攻撃も日本企業への嫌がらせだ。去年のトヨタたたきではGMが息を吹き返してきたことを見れば明らかだ。
 
GMは中国に大規模に進出しており、トヨタはリコール騒ぎで苦戦している。中国は世界一の自動車大国ですが、GMとトヨタの決戦場でもある。

 
トヨタとGMのトップ争い 中国市場がカギ「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年2月23日

トヨタにとって、如何に中国市場での販売台数をのばせるかがカギとなる。

過去三年間で、中国市場の自動車販売台数は880万台から1800万台にまで伸びた。しかし、トヨタの販売台数は50万台から80万台に微増しただけで、2011年の販売目標もわずか90万台としている。

これと比べ、GMとVWは中国市場において200万台の大台を突破している。また、「新参者」である現代−KIAと日産も100万台を突破し、短期間の間にトヨタを追い越した。このまま既定戦略を推し進めれば、トヨタは競争相手から置いてけぼりを食らうことになるだろう。

 
(私のコメント)
 
今でもGMの利益はアメリカの利益であり、GMの株が上がればアメリカ国民の資産価値が上がり、購買力の増大に繋がる。これはGMだけの話だけではなくアメリカの大企業の戦略なのだ。アメリカの株価はバブルの頂点の頃と変わりがありませんが、日本の株価は40000円近くから10000円割れまで四分の一にまで下がってしまった。
 
日本政府とアメリカ政府の一番の違いは株価に対する政策の違いであり、アメリカ政府は絶えず株価に対する関心は高い。それに対して日本の政治家たちは株価に無関心だ。アメリカでは株を買うことは愛国者ですが日本では株で儲けることはホリエモンのように非国民扱いだ。株式日記という名前から分かるように株の事を書いても、コメントを見ても株をやっている人はほとんどいないようだ。
 
株式の世界から見れば、米中同盟の存在は明らかなのですが、日本人には見えないようだ。沖縄の基地問題でもアメリカの意図は明らかであり、中国とアメリカは対立しているように見せかけながら、日本を分割支配しようと企んでいる。国会の勢力を見てもアメポチとチャイナポチで二分されている。自民党と民主党双方が親米派と親中派に分かれているから政権交代しても意味がない。
 
オバマ政権は5回連続で中国の為替操作国認定を見送っていますが、当然の行為であり近隣窮乏政策であり、日本を円高にしておけば日本経済は自然に衰退化していく。日本企業は円高に音を上げて中国へと工場を移して、日本の工場労働者の賃金は中国の賃金と競争させられて劇的に下げさせられた。
 
オバマ政権が中国の人民元の安い為替固定に寛容なのは、中国がドルを買い支えてくれる限りドル安政策も安心だからだ。ドルを買って人民元を固定させるには中国は札を刷って買っている。日本も札を刷ってばら撒けば円安になって国内のマネーが溢れて景気も良くなるのですが、日銀は金融緩和を頑としてやらない。
 
もし日本政府・日銀が円安政策をとって円安になったら、世界中は日本車や日本の家電製品で溢れるだろう。中国もアメリカもヨーロッパもそれは歓迎しない。1980年代の一時期に世界は日本性の自動車や家電製品が溢れた時期がありましたが、欧米政府はそれに音を上げて85年のプラザ合意で強制的に円高にさせられた。
 
欧米は日本に対してはプラザ合意を押し付けても、中国に対してはプラザ合意がないのはなぜなのだろうか? それは欧米も日本も大企業は工場を中国に進出させており、中国は日米欧を引き込んで人民元安を受け入れさせている。それは日米欧の大企業にとっては利益であるのですが、先進国の労働者には不利益だ。
 
だからアメリカでも連邦議会は国民の代表だから中国の為替操作国認定に積極的ですが、オバマ政権は大企業の味方だから見送っている。欧米から見れば日本の技術力は脅威だが中国には独自の技術力がなく脅威にならないと見ているからだろう。現に中国ブランドの自動車や家電製品が世界に溢れているだろうか? アジアやロシアやアフリカなどでは中国製の自動車が輸出されているが先進国では中国車はほとんど売れない。
 
このようにして見れば、米中の利害は一致しており、日本は、中国の安い労働力とアメリカの金融資本力の挟み撃ちに遭っている。これを打開するには日本も米中のように紙幣を大量に刷ってばら撒くことですが、1000兆円の国公債を日銀が買い取れば市中の溢れた札束は海外に流れ出して大量の円売りドル買いになって円安になり、80年代の頃のように日本が世界の工場になるだろう。しかし欧米はそれを歓迎しない。
 
日本に米軍基地があるのは、そのような動きをすれば在日米軍基地が動いて日本政府を制圧するだろう。日本はいまだにアメリカの占領地であり、そのような構造が中国には丸見えだ。だから中国はアメリカと手を組むことで日本を弱体化させてアジアの盟主になろうとしている。アメリカから見れば中国が軍事力を強化してくれば、日本政府に対しても「守ってあげますよ」と在日米軍の存在価値が高まることになるから、米中同盟の意図にかなうことになる。
 
このような構図を崩すには、日本は米中の分断を図らなければなりませんが、それが出来るような政治家も戦略家もいない。米中のG2体制はオバマ政権の戦略でもあり、21世紀は米中で仕切って行きましょうとオバマは演説している。中国もアメリカを後ろ盾にすれば無敵であることを知っている。だから対立するように見えても米中は結局は利害が一致しているから手を組むことになる。
 
 




経産省・資源エネルギー庁の本心は東電の温存だ。そのために
税金投入も厭わない姿勢だったが、それは財務省に阻まれた。


2011年5月29日 日曜日

経産省広報は取材から逃げ回るだけ 「政府は国民を守り、メディアが報じる」 というウソはもはや通じない パラダイムシフトが起きている 5月27日 長谷川 幸洋

深刻な危機になればなるほど怖い話を書けなくなる、というジレンマに陥っている。

 これは、かつて「大本営発表」を垂れ流した事情と本質的に同じである。当局が好ましくない「戦争は負けている」という真実を書けば、メディアの責任が問われ、投獄されてしまう。いまは投獄されないかもしれないが「風評被害」と批判されるのだ。

 たとえば、メルトダウンは4月末にテレビ朝日系列の『朝まで生テレビ!』に出演した原発推進派と反対派の専門家が番組中で奇しくも一致して認めていた。推進派と反対派が一致して「もうメルトダウンしていると思う」と語ったところに「報じるべき、新しいニュース」があった。

 スタジオで同席していた私がその点を指摘すると、なにが起きたか。

 同じく出演していた大塚耕平厚生労働副大臣が私の発言に割って入り「ちょっと待ってください。これは全国の人が見ている。まだ分からないことを確定的に言うべきではない」と発言を制止したのだ。

 このシーンが事態を象徴している。

 大塚はそうやってメルトダウン話が一人歩きするのを封じた。私が「あなたは政府の人間だからね」と言ったら、大塚は「いや、そうじゃない」と返した。大塚は分かっている事態を正確に伝えるべきだと思ったのかもしれない。それはそれでよし、としよう。

 だが、メディアが政府と同じであってはいけない。

官僚の「本音」こそ、報じるべきだ

 立場の異なる最高の専門家がともに指摘するなら、それをそのまま伝えるべきなのだ。「朝ナマ」は討論形式ながら、それをやった。だが、ストレートニュースとしてメルトダウンの可能性を真正面から報じたメディアはあっただろうか。

 メルトダウンの可能性がもっと早い段階で報じられていれば、飯舘村をはじめ被災者たちの避難ももっと上手に進んだかもしれない。事実は後になってみなければ分からない。だが、結果的に「可能性という真実」を報じなかったことで、浴びなくてもよかった放射能を浴びた住民もいたはずだ。

 東電の賠償問題でも同じことが言える。

 経産省・資源エネルギー庁の本心は東電の温存だ。そのために税金投入も厭わない姿勢だったが、それは財務省に阻まれた。すると銀行の金融支援が鍵を握る。銀行の支援がなければ資金がショートして、不測の経営破綻が起きかねない。

 だから細野は枝野幸男官房長官が「銀行に債権放棄を」と発言すると「それでは、いったい何のために苦労して案をまとめたんだ」と反発したのである。

 経産省・エネ庁は東電温存のためなら将来の電気料金値上げで「国民に賠償負担のつけを回してもかまわない」と本心から思っている。そういう官僚の本心を報じないと、普通の人々は「国民負担を極小化する」という政府の公式発言にまどわされてしまう。

 メディアは政府ではないのだから、政府の大本営発表ばかりを大々的に報じるのではなく、細野のような官僚の本心が表れた発言こそ報じるべきなのだ。

 オフレコかどうかなんて、はっきり言えば、たいした問題ではない。メディアが自立しているかどうかの問題である。

官僚の信頼が得られない、そんな批判はチャンチャラおかしい

 ネットでの議論を読むと、「オフレコ話を書いてしまうと、官僚から情報をとれなくなる」とか「信頼関係を損ねる」とか議論もあった。それに短く反論しておこう。

 表の政策情報は別に官僚から話を聞かなくても、いまは役所のホームページをみれば、いくらでも手に入る。それ以外の情報をオフレコで聞いたところで、報じなければ、なんの意味があるのか。

 かつて私は官僚にとって「特Aクラスのポチ記者」だった。だからこそ、たとえば財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の臨時委員にもなった。そういう私からみると「官僚に信頼されなければ情報がとれない」などとは、チャンチャラおかしくて話にならない。官僚が信頼するとは「自分のポチとして使える」というだけの話である。

 官僚が記者に書いてもらいたくて流す情報とは、ほとんどが「官僚の既得権益にプラスになる話」である。その本質が分からないなら、ジャーナリスト失格である。細野発言は珍しく本音がポロッと漏れ出た例外なのだ。だからこそ書く価値があった。それだけの話である。

 こういうメディアと官僚の構造問題に関心のある向きは、拙著『日本国の正体 政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か』(2009年、講談社)を参照していただきたい。(後略)



(私のコメント)

昨日も書いたように、放射能汚染の広がりは現在も続いており、福島原発からは毎日水蒸気が漏れ出ている。水蒸気は乾けば放射線物質だけが落ちてくる。文部省は放射線測定を発表していますが、それは18メートルも上空の値であり、地表の放射能の影響が及ばないところだ。普通は人の歩く高さの放射線を測らなければ意味がないのですが、わざわざ意味の無い高いところの測定結果を発表して誤魔化そうとしている。
 
メルトダウンも専門家も分かっていたことなのにマスコミはメルトダウンを報道しなかった。政府から不確かなことは報道するなと圧力があるからですが、冷却が止まって5時間も経てば炉心がメルトダウンを起こすのは常識だ。だから株式日記でも19日にメルトダウンと書いた。災害が起きた当初は混乱して情報も限られたものしかないから、そこから分析して書くしかない。
 
マスコミにしても科学部の記者がいるはずなのですが、政府が発表したものしか書かなくなります。それは長谷川氏が書いているようにメディアが政府と同じであってはならない。東京電力がこれからどうなるかが問題ですが、実質的に東京電力は債務超過会社であり、公的資金がないと経営が成り立たなくなっている。東京電力は決して起こしてはならない原発事故を起こしてしまったのだから倒産も当然だろう。
 
これからの国家的エネルギー政策も、原発一本やりの政策が転換せざるを得なくなるうえで、今の電力会社体制が障害になってしまう。送配電分離を行なう上で東京電力も分割されて配電部門だけで存続されるようになるかもしれない。現在の原発は国営となって廃炉にされていきますが、火力などの発電所は売却されて賠償金に当てられるだろう。
 
原子力発電や核燃料サイクルは技術的に金食い虫になっており、核のゴミはどこにも処分場がない。新興国も原発に走り出していますが、核兵器の拡散にも繋がることであり、原子力発電はどちらにしても筋が良くない。経済産業省が東京電力存続に拘るのならば、やがては電気料金として国民にツケが回ってくる。そうなると高い電気料金を払うくらいならと自家発電が盛んになるだろう。
 
今日のテレビ朝日のフロントラインで、黒岩神奈川県知事が出ていましたが、「日本でも、太陽光発電の電力の全量買い取りが必要。40円/kwh、20年」という中身の法案を提案していましたが、菅総理のサミットでの発言もこれを意味しているのだろう。同じ電気料金が上がるのならこの方向に行くべきなのでしょうが、国の政策として国会が法案として通すのだろうか?
 
経産省・資源エネルギー庁は東京電力とズブズブの関係であり、従来の利権構造は崩したくないようだ。原発関連予算には毎年4300億円も使われてきましたが、10年なら4兆3千億円も使われたということだ。現状でも化石燃料を燃やす火力発電では燃料費の高騰もありますが、太陽光や風力や地熱や海流発電なら海外にエネルギーを依存しなくても済むようになる。
 
原子力発電が安全であるという神話が崩れた以上は、それに代わるエネルギー政策が必要になりますが、国も電力会社も原子力ルネッサンスということで50%を原発で賄おうとしていた。電力会社としては原発が一番儲かるからなのでしょうが、致命的な欠陥が今回の災害で明らかになった。核燃料サイクルも「もんじゅ」が事故で大変な状況になっている。要するに原子力は技術的に無理なのだ。
 
長谷川氏が最後で書いているように、官僚は既得権益を守ることに対しては死に物狂いで行動する。国家的な利益は二の次であり、自分の天下り先の利益のために国の利益を捻じ曲げてしまう。このような事が60年間続いてきたために官僚栄えて民貧しくなってきたのだ。経産省の原子力安全保安院は今回の事故の責任は誰も取らないだろう。ならば彼らの天下り先である東京電力を潰してしまわなければ官僚の利権は温存される。
 
東京は、今日も空から核汚染物質が降り続いていますが、官僚たちはこの事実を隠そうとしている。特に雨の日は核汚染物質も雨に付着して落ちてくるから注意が必要だ。官僚たちはいかに放射線量を誤魔化そうとしているかは測り方からも明らかであり、国民をバカにしている。
 




東京脱出」が現実になる日 東京の数値が、茨城や千葉、埼玉で観測した
結果より総じて高いという結果が出たのだ。セシウム137の半減期は約30年


2011年5月28日 土曜日

「東京脱出」が現実になる日福島第一原発メルトダウン3発の衝撃! 5月27日 現代ビジネス

もはや福島第一原発には、「棺」すらないのか。事故発生から2ヵ月、東京電力は津波発生直後に1号機が「メルトダウン(炉心溶融)」を起こしていた事実をついに認め、2~3号機についても炉心が溶け出している可能性を示唆した。

「メルトダウンはしていない」

 幾度もそう繰り返してきた発表を自ら覆した東電は、これまで着々と進めてきた「水棺」作業を断念した。いまだ熱を発し続ける原子炉を冷やすため、原子炉格納容器の上部まで水を満たすべく注水を続けてきたが、圧力容器の破損による水漏れで約1ヵ月経っても圧力容器の下底部にわずかにしか水がたまっていないことが判明したからだ。これは単なる作業工程の躓(つまず)きに留まらず、新たに汚染水を増やすというジレンマを生んでいる。

 内閣府・原子力委員会専門委員の青山繁晴氏が言う。

「注水に費やした水が放射性物質に高濃度で汚染され、構内に約10万tもたまっています。この汚染水と、同じく高い放射線量の瓦礫が現場の作業を阻んでいます。原子力の平和利用(原子力発電)が始まって60年ほど経ちますが、このような事態を人類が経験したことはありません。これは原発大国であるフランスの『アレバ社』やアメリカにとってももちろん同じことなので、彼らの動きは鈍い。海外に頼るより、中小企業を含めた日本の技術を結集することが急務です」

 福島第一原発が自縄自縛(じじょうじばく)に陥っているにもかかわらず、東京電力は7月までに原子炉を安定的に冷やし、5~8ヵ月以内に事故を収束させるという目標に固執する。

 5月17日に発表した収束工程表の改訂版では、タービン建屋や原子炉建屋にたまった水を原子炉に戻して冷やす「循環注水冷却」を新たに採用したが、同時に、「うまく行くかは未知数」と認めている。

 元東芝の原子炉格納容器設計者で、柏崎刈羽原発や浜岡原発、女川原発の設計に携わった工学博士の後藤政志氏は、「圧力容器が破損している以上、循環システムは奏効しない」と語る。

「汚染水が漏れ続け、圧力容器や格納容器の水位や破損状況すら正確に把握できていない状況で冷却水を循環させるという議論をしてもナンセンスです。1号機では溶けた核燃料や構造材である『溶融デブリ』が圧力容器を貫通して格納容器に落ちている可能性が高く、周囲に水がない状態で新たに水と接触すると水蒸気爆発を起こす危険性もある。

 炉内の温度が急激に高まっていない現段階では、溶融デブリは幸運にも水に浸かっていると考えられますが、それも『温度計が正しければ』という仮定が外れません」

 元京都大学原子炉実験所講師・小林圭二氏も水蒸気爆発を「今後起こりうる事態」と認めながら、溶融デブリが巨大化していく危険性を指摘する。危惧されているのはMOX燃料を使用し、最も高い放射性物質を放出する3号機に他ならない。4月26日には110・4℃だった圧力容器下部の温度は5月9日には154・3℃に上昇し、一進一退を繰り返している。

「3号機の温度が上がったのは、圧力容器の中でバラバラに溶け出していた燃料が底に落ちて合体して塊になり、高温になっていることが原因だと疑われます」

亀戸のセシウムは300倍超に

 圧力容器や格納容器から漏れ出す放射性物質と、構内に溜まっている汚染水は、目に見えない雨となり風となり日本列島に降り注いでいる。多くの国民に衝撃を与えたのが、神奈川県の足柄茶から放射性セシウムが検出されたというニュースだった。

 5月11日、遥か250km離れた福島第一原発から関東平野を越えて、足柄市の生葉から暫定基準値(1kg当たり500ベクレル)を超える1kg当たり570ベクレルを検出、13日には小田原市や清川村でも軒並み基準値を超え、同県6市町村に広がっている。通常は距離が遠いほど放射性物質は少なくなるが、福島方面から流れてきた風が箱根や丹沢など付近の標高の高い山々にあたり、吹きだまったり雨になって放射性物質が降り注いだ可能性が指摘されている。日本大学歯学部専任講師(放射線防護学)の野口邦和氏が言う。

「セシウムは人体に入ると、骨や脂肪を除く全身にほぼ均等に広がり、晩発性障害で将来的にがんを引き起こす危険性がある。また、放射性物質は一概に距離と比較して薄まるわけではなく、チェルノブイリでもホットスポット的に遠距離でも検出値が高い地域がありました」

 出荷直前に安全性を強調しようとした検査で予想外の結果が出た生産農家の心中は察するに余りある。そして神奈川で検出された基準値を超えるセシウムは、1300万人が暮らす首都・東京への放射能汚染の懸念をより強くさせるものだ。その深刻さを計る上で近畿大学・環境解析学教授の山崎秀夫氏の研究データは興味深い。

山崎氏は東京や埼玉、千葉や茨城、福島の土壌中(地下1cm)の1kg当たりのセシウム濃度を実測。東京の数値が茨城や千葉、埼玉で観測した結果より総じて高いという結果が出たのだ。

「首都圏の土壌が汚染されているというのは事実ですが、なぜ東京で比較的高い数値が出たのかは研究の段階です。(後略)



(私のコメント)

福島の原発災害に対して様々な風評被害が出回っていますが、政府や東京電力は情報を出来るだけ先送りにして、誤魔化しきれなくなると公表するようだ。今でも福島の原発からは水蒸気とともに放射能が200キロ離れた東京まで降り注いでいます。極めて微量なのですが、長期間にわたって降り注ぐとホットスポットなどでは大きな値となって出るようです。
 
政府や東京都が発表している放射線量は、地上から18メートルも高い地点の放射線の値であり、地上に降り注いだ放射能は測定していない。放射線はどの高さで計るかで値も違ってきますが、地上に降り注いだ放射能に近いところで計ると10倍くらいの値が出る。普通手に持って計る場合は1メートルくらいの高さになりますが、とんでもない高さのところで線量を測定している。
 
確かに放射線は距離が離れれば数値は落ちますが、放射能は風に流されてところかまわず降り注いできます。東京が埼玉や茨城よりも高い数値が出るのは風に流された放射能が丹沢山系に当たって落ちてくるからでしょう。だから足柄のお茶に高い濃度のセシウムが検出された。放射能は花粉のような飛び方をするから、降り注いだ放射能は水に流されて低いところに溜まって貯水場の汚泥などに溜まる。
 
NHKが発表している放射線の値もビルの屋上などで測定した値であり、地上1メートルで計れば10倍くらいの数値でもおかしくはない。国土交通省の政務官の小泉俊明氏が溜池の交差点で測定したら0・128マイクロシーベルト(時)になったそうだ。年に直すと1、2ミリシーベルトになる。昨日のニュースでも子供は1ミリシーベルト(年)が基準になりますが、東京も子供は危険なのだろうか?
 
福島原発から出ている放射能はどれくらいなのか、政府も東京電力も測定していないようだ。格納容器は破損して、水蒸気爆発で屋根が吹っ飛んで使用済み燃料棒を冷やすために水をかけて冷やしていますが大量の水蒸気と共に微量の放射能が毎日撒き散らかっている。汚染水を浄化して冷却に使おうとしていますが、容器が破損しているのに出来るのだろうか?
 
政府や東京電力は楽観的な予測を流し続けていますが、時間が経つと少しずつ情報を公開してくる。メルトダウンも当初から分かっていたのでしょうが伏せられてきた。当初の放射能汚染地域もようやく公表されましたが、問題は今も続いている放射能の拡散がどれほど進んでいるかが公表されていない。地上18メートルで放射線を測定しても意味がないと思うのですが、どうして地上1メートルで測定しなのだろうか?
 
政治においては情報の公開が民主政治においては重要なことですが、確かに情報を遮断すれば北朝鮮のように独裁政治も可能になるだろう。日本でも戦時中は大本営発表の情報しか知らされなかった。今回の大災害でも政府や東京電力は情報を隠して楽観的な情報だけ流し続けた。放射能のデーターも簡単に計れるから線量計を手に入れて自分で測定するしかないのでしょうが、政府が大量の線量計を税関で止めているらしい。
 
文部省では『地表から放射性物質の影響を受けない高さの目安として10メートルが推奨される』と指導していますが、それでは地表がどれだけ放射能汚染されているかが分からなくなる。子供は特に地上から1メートルくらいの空気を吸っているから、地表がどれくらい汚染されているかが問題になっている。年間1ミリシーベルト以上は危険なら東京の一部も危険ということになる。
 
問題は学者でもどれくらいの放射線量なら危険なのか分からないことであり、チェルノブイリのデーターも子供の甲状腺ガンが増えたというデータぐらいで、規制値をどれくらいにとれば安全かのデーターがない。1ミリか20ミリか100ミリか、どれが目安なのか数年後にならないと分からない。今は低いほうが安全だということしか分からない。
 
今分かってきたのは、福島原発を廃炉にするには時間と費用がかかるという事であり、核燃料が容器の外に漏れ出して冷却が難しくなっている事だ。建屋の底には数万トンもの水が溜まり放射能汚染している。冷却するには集中的に水を循環させなければなりませんが、容器が壊れて核燃料が外に流れ出ているようだから集中的に水で冷やすことが出来ない。
 
政府も東京電力も希望的な予測を発表して工程表まで発表していますが、原子炉容器内部がどうなっているのか分からないのでは対策の立てようがない。これから半年以上は水蒸気と共に核物質ももれ出てくるのを止める事はできない。ならば地上に降り注いでいる放射能のデーターを克明に調べて発表すべきだろう。
 




住宅購入は「近郊型から都心部へ」のトレンドがさらに強まってくるだろう。
今回の震災で多くの方が帰宅難民・通勤難民になった。


2011年5月27日 金曜日

トップアナリストが語る震災後の住宅事情 「都心周辺マンションの人気がさらに加速! 地震に強いお買い得物件はこうして見つけよう」 5月27日 石澤卓志

――今後の住宅購入トレンドをどう見ているか。

 もともと起きていた「近郊型から都心部へ」のトレンドがさらに強まってくるだろう。今回の震災で多くの方が帰宅難民・通勤難民になった。また、東京電力が行った計画停電でも東京23区だけが別扱いになったことからも、「都心部が有利」という意識を持った人が多い。したがって、交通利便性はもちろんのこと、他の面からも都心部の人気が高まる結果になるはずだ。

――これから東京圏で人気になるのはどのエリアだろうか。

 東日本レインズのデータによると、都心3区(千代田区、中央区、港区)の成約数は減少しているものの、もともとの物件の供給量が少ないこともあり、価格が上がっている。都心の交通利便性の点でもこれらの地域の優勢が認識されてくるだろう。

 台東区、江東区、葛飾区、墨田区などの城東エリアは比較的安いマンションの大量供給が起きていたが、価格が上がり始めている。ただ、このエリアはもともと軟弱地盤といわれる土地も含まれている。実際に今回の震災による被害はひどくなかったが、安全な物件を物色する傾向が予想されるため、人気物件とそうでない物件がはっきりと分かれると考えられる。とはいえ、引き続き比較的手ごろに買える点で、有力なエリアだろう。

 もともと高級住宅街である城南、城西エリアは、若干価格が落ちてきている。そもそも割高感があったが、この震災でその意識がより強まったようだ。とはいえ、人気エリアであることは変わりないため、若干の下落程度で止まるだろう。

 また今回の震災を機に、各企業等が震災の支援や本業へ資本を集中させるために、手持ちの所有地を売却する動きが加速する可能性がある。その所有地は、昔の工場地帯が相対的に多く、湾岸エリアがマンション供給の中心地になってくる。そのエリアは確かに埋立地の印象が非常に強いが、その評価の低下をカバーできるような防災面に配慮した物件が増えてくるだろう。

――東京都内で比較的地震に強い“安全な地域”はどこだろうか。

 銀行等のデータセンターは、最近では土地の減少から湾岸エリアにも建設されているが、以前は地盤が強固な場所につくるのが鉄則だった。そうした基本からいうならば、目黒近辺の山手線の内側と多摩あたりの丘陵地は地盤が硬く、全般的には地震からの安心度が高いだろう。ただし、ディベロッパーごとの差もあるので、個別物件の防災対策の内容も見極めていただきたい。

――今後、地震に強い安心で安全な住宅を購入するためには、どのようなことに気をつけるべきだろうか。

 まず、地盤の硬さを確かめていただきたい。千葉県では2万1000地点以上のボーリング調査に基づいた地質調査の結果をインターネットで公表しており、地盤の強度等を表す指標=N値によってそれぞれの土地の地盤の硬さが示されている。また、他の都道府県も液状化等のハザードマップを公表しており、特に東京都では詳細なマップが都庁等で発売され、誰でも入手することができる。これからマンションを購入される方は、これらを参考に安全な立地を選ぶとよいだろう。

 先ほども述べたように、ディベロッパーが地盤改良工事を十分に行っているか、防災対策に実績があるかどうかにも注意する必要がある。また、マンションそのものが被害を受けなくとも、ライフラインが寸断されれば何の意味もない。実際、浦安では下水の復旧が遅れたことによって住民の多くが不便な生活を送った。ライフライン等にきちんとした対応を行っている自治体かどうかも判断の1つとするべきだろう。

 そして、震災では上記のようなハード面の対策だけでは限界があり、実はソフト面の対策がより重要である。岩手県釜石市は今回の震災でも、小学生・中学生の犠牲がほとんどなかったが、それは防災訓練をしっかりと行っていたため生徒たちが自主的に避難したことが大きい。同様に、住民が面倒がることが多いが個別のマンション管理組合で行う防災訓練などは改善の余地があるだろう。

 そうした点からも住宅選びでは、マンション管理に定評がある管理会社であるかどうかも重要な要素になる。マンション住宅管理の受託件数や防災面での対応の仕方などについて、販売会社や管理が予定されている会社に聞いてみるといいだろう。

 最後に、都心部に住むと人間関係が希薄になりがちだが、周辺の自治体、住民同士の助け合いはとても重要な観点だ。マンションを選ぶ時になかなか選択肢に入ってこない点だが、地域コミュニティも最も重要な要素の1つとして、ぜひ考慮していただきたい。



(私のコメント)

東日本大震災が与えた被害は津波や原発事故に隠れがちですが、東北一体が地盤の崩れなどで被害を受けている。新潟のほうにも畑が地割れなどで耕作が出来ないところも多くあるようだ。関東などでも浦安などの埋立地などが液状化現象で大きな被害を受けた。地盤の液状化などでガス水道がやられてトイレも使えない住宅が続出した。今回の地震は長時間の揺れが液状化をもたらした。
 
地盤の強さでも揺れ方も違ってくるし、一般の戸建て住宅は基礎工事も規模が小さいから家が斜めに傾いて使えなくなった住宅が続出した。それに対してマンションなどは基礎工事が行なわれているから、道路は液状化してもマンション自体は無事だったところが多い。阪神大震災の時はマンションでも壊れたところが多かったですが、新耐震基準で立てられたマンションはほとんど被害はなかったようだ。
 
老朽化した戸建ての木造住宅は地震や火災にも弱く地盤の流動化で斜めになったりして災害に弱い。それに対して新耐震基準で建てられた鉄筋コンクリートマンションは、地震や火災に強く流動化にも強いことが証明された。ただし電気や水道やガスなどのインフラがやられると建物は無事でも復旧するまで使えなくなる。
 
だからこれからのマンションは、インフラ破壊に強いマンションが売り出されるのではないだろうか。たとえば電気は自家発電機を備え付けて停電でも停電しないマンションとか、上下水道も井戸や浄化槽などを完備して断水しないマンションとか売りに出されるかもしれない。私が経営するアパートはガスはプロパンであり、水道もあるが井戸も浄化槽も完備していて災害に強いアパートになっている。いずれは太陽電池などで電気も自給できるように構想しています。
 
津波なども三陸などでは高層マンションが避難場所に指定されて助かった人も大勢います。沿岸地域の町は、鉄筋コンクリートの高層マンションを町営住宅などで整備すべきだろう。一戸建てを希望する人は高台に建てるようにすべきだろう。東京などでもゼロメートル地帯がありますが、住宅は鉄筋コンクリートの高層マンションに建て替えさせるべきだろう。
 
しかし東京の住宅の鉄筋化と高層化がなかなか進みませんが、三陸で津波にあった人のように多くの人が私が生きている内には大震災はないだろうと考えている。日本で大震災が起きると数万人単位で死者が出ますが、木造住宅が密集して建てられており、倒壊と火災で犠牲者が多くなってしまう。政府が統治能力がないから都市の防災化がなかなか進みませんが、大震災が起きてから後悔することになるだろう。
 
今老朽化した木造住宅に住んでいる人は、売り払って鉄筋の高層マンションに引っ越したほうがいいだろう。その方が鍵一つで外出も出来るし、管理のしっかりしたマンションなら老後の一人暮らしでも心配がない。最近では管理を売りにしたマンションも出来てきましたが、介護や健康管理、食事などの各サービスが充実し、高齢者用のマンションも出来てきています。
 
石澤氏が書いているように、都会では人間関係が希薄になり、家族といえども介護は期待できなくなりました。ならば介護つきマンションに住んでヘルパーに食事や入浴などの面倒も見てもらったほうがいいだろう。団塊の世代も今はまだ60代で元気ですが、80歳90歳になったら家族もいなくなって介護の世話にならざるを得ないだろう。
 
三陸沿岸の避難所でも高齢の避難者が多くいますが、このような人たちほど災害に強いマンションで生活すべきだろう。インフラが破壊された時でも最低限の電気や水道やガスが使えるようにしてあれば、避難所もいらなくなる。病院などでも建物は無事でも電気もない水も無くては病院として機能しない。電気などは数時間の停電でも命にかかわりますが、太陽電池と蓄電池の組み合わせで非常用の設備をすべきだろう。ジーゼル発電機では燃料がなくなれば使えない。
 
東京においても、計画停電は通勤の足を混乱させた。その為に都心回帰が起きていますが、自転車で通勤することがブームになって来ています。23区内のマンションなら都心の勤め先まで自転車で30分で通勤できる。自転車なら駐車場も車の維持費もかからないから安く生活が出来る。私自身も最近では自転車で間に合わせる事が多くなりました。
 
 




じつはもう80円すら大きく割り込む可能性がなくなり、早ければ7月以降
に、遅くても9月以降に86円を超えて、年末までに90〜95円になる。


2011年5月26日 木曜日

4月では31年ぶり貿易赤字 5月25日 NHK

先月の貿易収支は、東日本大震災の影響で自動車の輸出台数が過去最低となるなど、輸出が大きく落ち込んだことから、4月としては31年ぶりの貿易赤字となりました。

財務省が発表した貿易統計の速報によりますと、先月の輸出は、5兆1557億円と前の年の同じ月を12.5%下回って2か月連続の減少となり、減少幅は、金融危機の影響で輸出が大きく減少したおととし10月以来、18か月ぶりの大幅な落ち込みとなりました。

これは、震災の影響で自動車生産が大幅に減少したため輸出台数が統計の比較が可能な昭和54年以降、過去最低となったことや、半導体などの電子部品でも輸出が大きく減少したことなどによるものです。一方、輸入は原油などの資源価格が高騰したことから8.9%増加し、5兆6194億円となりました。

この結果、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は4637億円の大幅な貿易赤字になりました。先月は、大型連休を前に輸出が増えるため貿易黒字が続いていましたが、今回、31年ぶりに貿易赤字となりました。財務省は「先月は、震災による輸出の落ち込みが大きく響いた形だ。先行きについては、自動車などの生産の回復のペースや、資源価格の動向に注意する必要がある」と話しています。



円高・米ドル安はもう終わった可能性が高いと私が考えるこれだけの理由 5月24日 吉田 恒

米ドルの一進一退が続いています。

?ただ、じつはもう80円すら大きく割り込む可能性がなくなり、早ければ7月以降に、遅くても9月以降に86円を超えて、年末までに90〜95円になる――。過去の「米ドル高パターン」を参考にすると、そんなシナリオになりそうです。

■再び80円を大きく割れるかどうかが重要なカギ

?米ドルは5月初めに一時80円割れとなりましたが、その後は81〜82円を中心とした一進一退が続いています。

?これは、3月17日につけたザラ場(取引時間中)の76円台、終値の78円台が大底で、5月初めの80円割れが「一番底」を打ったことを再確認する「二番底」だったということでしょうか?

?そのカンタンな見極め方の1つは、再び80円割れとなるかということです。つまり、米ドルが大底を打って、新たな「米ドル高・円安トレンド」が始まっているならば、米ドルは80円を大きく下回ることはないでしょう。

?逆に言えば、米ドル/円が再び80円を大きく下回るようならば、まだ大底を打っていなかった可能性が出てくるということです。(中略)

■「米ドル高」が始まっていても、6月までは一進一退が続く

?この「資料1」を見ながら、「米ドル高・円安」が始まった時にどんなクセがあるのか、もう少し考えてみましょう。

?みなさんの中には、4月にいったん勢いよく85円台まで「米ドル高」となったものの、その後に急失速して一進一退となっていることから、米ドル/円の方向感がわかりにくいと感じている人も少なくないかもしれません。

?しかし、「米ドル高」が始まって40〜50営業日が過ぎたところでは、いつも「こんな程度」ということのようです。

?今回、86円突破目前で失速した「米ドル高」でしたが、86円を超えると終値ベースでは10%以上の「米ドル高」という計算になります。

?しかし、「資料1」を見てわかるように、過去4回のケースでは、「米ドル高」が始まってから40営業日程度で、対円で10%以上も米ドルが上昇したことはありません

?「資料1」の4つのケースで、「米ドル高」が始まって、最短で「10%のカベ」を超えて米ドルの上昇が広がっていったのはピンク色のグラフですが、それでも80営業日程度、つまり、3カ月半ほどかかっていました。

?それどころか、青色のグラフは「10%のカベ」突破まで130営業日程度かかっていました。カレンダー的にいうと、半年もかかったのです。

?ここからわかることは、最短でも3カ月半、場合によっては半年以上かかるのが普通だということです

今回の場合、「米ドルの終値ベースで10%以上の上昇」は「86円突破」を意味しますが、それは早くても7月以降、場合によっては秋以降となるはずです。

?それまでは、米ドルは上がっても1割までで、86円以下で上下動を繰り返すのが「正しい米ドル高」なのです。

その意味では、今回の場合も「始まったばかりの米ドル高」という意味では、極めて普通の動きだと言えそうです。

?もちろん、それでも先ほどお話ししたように、もしもこの先80円を大きく米ドルが割り込むことがあれば、それは過去の「米ドル高パターン」では説明できない動きですから、まだ「米ドル高」は始まっていなかったということになります。

■「円高」はもはや終わったと考えるのが基本か

?今のところ、その可能性は低いと思っていますが、もし、米ドルが再び80円を大きく割り込み、あの76円台で大底を打っていなかった、つまり、「米ドル高」が始まっていなかったとしても、「米ドル高」のスタートへ大きな時間の違いはないと思います。

?この5月で、2007年6月に「円高トレンド」が始まってから丸4年過ぎたことになります。過去20年間で「米ドル安・円高」が4年以上続いたのは1回しかありません

?その意味では、「円高トレンド」が終了して、「円安・米ドル高トレンド」が開始するタイミングが、大きくずれる可能性はどんどん少なくなっていると思います。
?
?また、このような「時間」ということとは別に、「1000年に一度」とされるあの3月に起きた東日本大震災の影響は、やはり「円安トレンド」の開始を早めることはあっても、遅くするものではないと思います

?大震災発生直後は、1995年の阪神・淡路大震災発生直後に円一段高となったこととの類似性がさかんに指摘されましたが、それよりも注目すべきは、貿易収支への影響でしょう。

?「資料2」のように、阪神・淡路大震災の後、貿易黒字は急減しました。

?それは輸入が急増したためで、今回の東日本大震災後も同様の輸入急増が予想されます。

?そして、阪神・淡路大震災当時よりすでに貿易黒字水準が低いこと、当時以上に今回は輸出減少が大きくなりそうなことからすると、阪神・淡路大震災後以上に貿易収支の悪化が懸念されそうです。(後略)



阪神大震災の後79円の円高の後、98年には145円の円安になった。東日本大震災の後76円の円高の後、2014年には120円の円安へ? 4月7日 株式日記

3月16日の株式日記のコメント欄にて次のようにコメントしました。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/d4956c5b78f288f709d9570667543786

◆いまこそドル買いのチャンスではないでしょうか? 
日本が滅亡してもドルは使える。
円はただの紙切れになるかもしれないから円は安くなるとヘッジファンドは考えないのでしょうか?


3月17日には1ドル=76円にまで円高になりましたが、4月6日現在では1ドル=85円の円安になりました。20日たらずで9円も値が動きましたが、株式日記を見てドル買いをした人はおそらくいないでしょう。しかし阪神淡路大震災の時のチャートを見れば、いったん円高に振れても長期的には円安になります。



(私のコメント)

NHKの記事にもあるように、4月に31年ぶりの貿易赤字になりましたが、慢性的な日本の貿易黒字が円高の基本的な原因でした。その流れが東日本大震災で大きく崩れました。日本の国内生産が大きく止まり、海外からの石油や天然ガスなどの輸入が大幅に増えれば貿易赤字になります。そうなるとアメリカがいくらドル安にしようとしても思うようにはならないでしょう。
 
原発の事故で制約が生まれて工場生産も節電で生産活動もままならなくなりました。被災した部品工場の影響で自動車生産が元に戻るには11月ごろになるようです。浜岡原発の停止で日本全国の原発の運転の再開は難しくなり、その穴埋めをLNG液化天然ガスなどの輸入増大で賄わなければなりません。これは原発の発電が出来なくなればずっと続くことになります。
 
東日本大震災の被害総額は25兆円とも言われていますが、被災した地方の復旧には膨大な資材を輸入しなければなりません。同じような事は阪神大震災でもありましたが、その時には数年後に145円までの円安になった。これからの日本はしばらく貿易赤字が続くから円が売られやすくなるでしょう。最近また80円近くまで円高になりましたが、頭の切り替えが遅いからでしょう。
 
日本からアメリカへの資金の流れが止まれば、アメリカ政府もドル安からドル高に切り替えざるを得なくなってくるでしょう。あくまでもドル安は日本や中国がドルを買ってくれることが前提だからだ。日銀がまた資金供給を絞ってデフレ円高にしようとしていますが、貿易赤字で不況下の物価高になるのではないだろうか。海外からの輸入物価が上がり値上げの動きが出てくるだろう。
 
これはあくまでも予測だから外れることもあります。アメリカの財政も限界に来てデフォルトの危険性もあり、日本が持つ官民合わせて800兆円ものドル債がパーになるかもしれません。東京電力の社債や株券もパーになる可能性もある。アメリカに投資されている800兆円は保険のようなものであり、今回の東日本大震災のような大災害が起こればこのドル債が保険になる。
 
日本の31年ぶりの貿易赤字は一時的という見方もありますが、福島原発の事故による電力危機は長期的なものになる。当面は火力発電に頼らなければなりませんが、石油や天然ガスや石炭は上がり続けるだろう。自然エネルギーが原子力発電の代わりになる時は来るのだろうか? 日本中が太陽電池パネルになれば出来るのでしょうが、膨大な費用がかかる。
 
原子力エネルギーは確かに電力発電には安さでは有効なエネルギーでしたが、燃料棒や廃炉処理や事故が起きた時のコストが計算に入ってはいない。福島県の一部が人間が住めない地域になるのですから結果的には原子力エネルギーは技術的にも無理なのかもしれない。日本は当面エネルギー切り替えのコストと時間がかかり不利になるだろう。それが貿易赤字に反映する。
 
円安がいいか、円高がいいかは後になってわかるのでしょうが、日本は円高を生かしきれなかったのだろう。これから数年は円安傾向になるのでしょうが、それは貿易赤字が数年続くかもしれないからだ。日本の円高は貿易黒字の反映であり、黒字を溜め込んでも国民生活が豊かになるわけではない。海外旅行すれば円高も活きますが国内だけでは輸入品が安くなるだけで国内経済はデフレでぱっとしなかった。
 
日本は円安が続いたとしても海外資産が大きいから円安になれば海外資産が日本に帰ってくるきっかけにもなるだろう。今日は1ドル=82円の円高ですがドルに変えておけば1,2年は高利回りが期待できるかもしれない。当面は石油やガスを買わなければなりませんがドルでないと買えない。世界的にも脱原発の動きが強まり化石燃料をドルで買うからドルは数年は安くはならないだろう。
 
先日書いたように、金は使わなければ価値はなく、2500万円も60歳以上の老人は金を溜め込んでいますが、大震災でいつ死ぬか分からない。生きているうちに持ち金は使いきってしまったほうがいいだろう。国家も同じであり、日本は貯め込んでいるばかりで政府が借金しなければ使う人がいない。1000兆円の借金というのは政府の借金であり、国民にとっては資産になる。
 
しかし国債の利回りも超低金利であり、政府はもっと借金をして日本中に太陽光発電や風力発電や地熱発電や海流発電などに投資をして、自然エネルギーの確保に迫られている。孫氏は太陽光発電に投資するようですが、日本政府は自然エネルギー投資に驚くほど消極的だった。原子力中心のエネルギー政策だったからであり、東京電力は政治力で自然エネルギー開発を潰してきた
 
 




原子力の資源のウランは実は、石油に比べても数分の1、石炭に比べ
れば数十分の1しかないという、大変貧弱な資源であったわけです。


2011年5月24日 火曜日

小出裕章氏の話「参議院行政監視委員会」(テキストお越し) 5月24日  Minipo blog

小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)

まず、私自身は原子力に夢を持って、原子力に夢を抱いて、原子力工学科というところに入った人間です。

なぜそんなことになったかというと、原子力こそ未来のエネルギー源だと思ったからです。無尽蔵にあると、石油や石炭は枯渇してしまうから将来は原子力だということを信じてこの場に足を踏み入れた人間です。

しかし入ってみて調べてみたところ、原子力というのは大変貧弱な資源だという事に気付きました。

今これからこのスライドに再生不能のエネルギー資源というものの量を順番に書いていこうと思います。

まず、一番多い資源は石炭です。

え、大変膨大に地球上にあるということがわかっています。

しかし今書いた四角は究極埋蔵量です。

実際に経済的に掘れるとわかっているのは確認埋蔵量といわれているわけですが、この青い部分だけだという事です。

この四角が一体どれくらいの事を意味しているかというと右の上にちいちゃな四角を書きましたが、これは世界が1年ごとに使っているエネルギーの総量です。

石油の現在の確認埋蔵量だけで言っても、数字で書くとこんな事になりますが、60年、70年はあるし、究極埋蔵量がすべて使えるとすると800年近くあるというほど石炭はたくさんあることがわかっています

その次に天然ガスもあることがわかっている、石油もある。
そしてオイルシェール・タールサンドといっている現在あまり使っていない資源があるということがすでにわかっているわけです。

そして、私自身はこういう化石燃料というものがいずれ枯渇してしまうから原子力だと思ったわけですが、原子力の資源のウランは実はこれしかないのです。
石油に比べても数分の1、石炭に比べれば数十分の1しかないという、大変貧弱な資源であったわけです。

ただ、私がこれを言うと、原子力を進めてきた行政サイドの方々はそれはちょっと違うんだ。と。そこに書いたのは核分裂性のウランの資源量だけを書いただろう。実は自分達が原子力で使おうと思っているのは、核分裂性のウランではなくてプルトニウムなんだと。いうわけです。つまり非核分裂性のウランをプルトニウムに変換して使うからエネルギーとして意味があることだということを言っているわけです

どういうことかというとこういうことです。
まず、ウランを掘ってくるという事はどんな意味としても必要です。
それを濃縮とか加工という作業を行って原子力発電所で燃やすと。
これが現在やっていることなわけです。

しかし、これを幾らやったたところで、いま聞いていただいたように原子力はエネルギー資源にはならないのです。
そこで原子力を推進している人たちはこんな事ではないと言っているわけですね。

ウランはもちろん掘ってくるわけですけどあるところからプルトニウムというものにして高速増殖炉という特殊な原子炉をつくってプルトニウムをどんどん増殖させていくと。
それを再処理とかしながらぐるぐる核燃料サイクルで回しながらエネルギー源にするんだ言ったわけですね。
で、最後は高レベル放射線廃棄物という大変厄介なごみがでてきますので、それをいつか処分しなければいけないという仕事を描いたわけです。
ただ、プルトニウムという物質は地球上に一滴もないので、仕方ないので現在の原子力発電所から出てくるプルトニウムというのを再処理して高速増殖炉を中心とする核燃料サイクルに引き渡すというこういう構想を練ったわけです。

しかし、その構想の一番中心が高速増殖炉にあるわけですが、この高速増殖炉は実はできないのです。

日本の高速増殖炉計画がどのように計画されて破綻して言ったかということを今からこの図に示そうと思います。

横軸は1960から2010まで書いてありますが西暦です。
え、何をこれから書くかというと、原子力開発利用長期計画というものが出来た年度を横軸にしようと思います。縦軸のほうは1980から2060まで数字が書いてありますが、これはそれぞれの原子力開発利用長期計画で高速増殖炉がいつ実用化できるかという風に考えたかというその見通しの年度を書きます。

原子力開発利用長期計画で一番最初に高速増殖炉に触れられたのは、第三回の長期計画。1968年でした。その時の長期計画では、高速増殖炉は1980年代の前半に実用化すると書いてある。

ところが、しばらくしましたら、それは難しいという事になりまして、次の原子力開発利用長期計画では1990年前後にならないと実用化できないと書き換えました。

それもまたできなくて5年経って改定された時には高速増殖炉は2000年前後に実用化すると書き換えたわけです。

ところがこれも出来ませんでした。
次の改定では2010年に実用化すると書きました。
これも出来ませんでした。
次は2020年代にもう実用化ではありません。技術体系を確立したいという目標に変わりました。
ところがこれも出来ませんでした。

次には2030年に技術体系を確立したいということになり、では次の長期計画でどうなったかといいますと、2000年に長期計画の改訂があったのですが、とうとうこのときには年度を示す事も出来なくなりました。

私はしかたなくここにバッテンをつけました。

そしてまた5年後に長期計画が改定されまして、今度は原子力政策大綱というような名前に改定されましたが、その改定では2050年に1機目の高速増殖炉をとにかく造りたいという計画になってきたわけです

みなさんこの図をどのようにご覧になるのでしょうか。

私はここに一本の線を引きました。

どんどんどんどん目標が逃げていく事がわかっていただけると思います。

この図は縦軸も横軸も1マスが10年で、この線は何を示しているかというと10年経つと目標が20年先に逃げる。ということです。

10年経って目標が10年先に逃げたら絶対にたどり着けません。
それ以上に酷くて10年たつと20年先に目標が逃げていくわけですから永遠にこんなものにはたどり着けないという事をわからなければいけないと私は思います。

ところが、こういう長期計画を作ってきた原子力委員会というところ、あるいはそれを支えてきた行政は一切責任を取らないという事で今日まで来ているわけです。

日本はもんじゅという高速増殖炉という原型炉だけでもすでに一兆円以上の金を捨ててしまいました。現在の裁判制度で言うと1億円の詐欺をすると1年実刑になるそうです。

では一兆円の詐欺をしたら何年実刑をくらわなければいけないか。一万年です。
原子力安全委員会、あるいは経産省、通産省等々行政に関わった人の中でもんじゅに責任ある人が何人いるのか私は良く知りません。

でも仮に100人だとすれば一人ひとり100人実刑を処さなければいけないというそれほどの事をやってきて、結局だれも未だに何の責任も取らないままいるというそういうことになっているのです。

原子力の場というのは大変異常な世界だと私には思えます。

次はいま現在進行中の福島の事故の事を一言申し上げます。
みなさんはご存知だと思いますけれど、原子力発電というのは大変膨大な放射能を取り扱うというそういう技術です。

いまここに真っ白なスライドがありますが、左の下のほうに今私は小さい四角を書きました。これは何かといいますと広島の原爆が爆発したときに燃えたウランの量です。800グラムです。みなさんどなたでも手で持てる、それくらいのウランが燃えて広島の町が壊滅したわけです。

では原子力発電の電気も原子力発電所から来ているわけですけれどこれをやるために一体どのくらいのウランを燃やすかというと、一つの原子力発電所が1年動くたびに1トンのウランを燃やすと、それほどの事をやっているわけです。

つまりそれだけの核分裂生成物という放射性物質を作り出しながらやっているということになります。

原発は機械です。機械が時々故障を起こしたり、事故を起こしたりするのは当たり前の事です。

原発を動かしているのは人間です。人間は神ではありません。時には誤りも犯します。当たり前のことなわけです。

私達がどんなに事故が起こって欲しくないと願ったところで、破局的事故の可能性は常に持っています。いつか起きるかもしれない。という事になっているわけです。

そこでじゃ、原子力推進する人たちがどういう対策を取ったかというと、破局的事故はめったに起きない。そんなものを想定する事を想定する事はおかしい。想定不適当という烙印を押して無視してしまうという事にしたわけです。

どうやって、破局的事故が起きないかというと、これは中部電力のホームページから取ってきた説明文ですけれど、たくさんの壁があると、放射能を外部に漏らさないための壁があるといっているのですが、このうちで特に重要なのは第四の壁というところに書いている原子炉格納容器という入れ物です。

巨大な鋼鉄製の容器ですけれど、これが何時いかなる時でも放射能を閉じ込めるというそういう考え方にしたわけです。原子炉立地審査指針というものがあって、その指針に基づいて重大事項仮想事故というかなり厳しい事故を考えていると彼らは言うわけですけれど、そういう事故では格納容器という放射能を閉じ込める最後の防壁は絶対に壊れないとそういう仮定になってしまっているのです。

絶対に壊れないなら放射能は出るはずはないということになってしまいますので、原子力発電所はいついかなる時でも安全だと。放射能の漏れてくるような事故を考えるのは想定不適当。想定不適当事故という烙印を押して無視する事にしたわけです。

ところが破局的事故が起きて現在進行中です。

大変なあの悲惨な事がいま福島を中心に起きているという事はたぶん皆さんもご承知いただいていることだと思います。

ただ、その現在進行中の事故にどうやって行政が向き合ってきているかということについても大変不適切な対応が私はたくさんあったと思います。

防災というものの原則は、危険を大きめに評価してあらかじめ対策を取って住民を守ると。もし危険を過大に評価していたのだとしたら、これは過大だった、でも住民に被害を与えなくて良かったと、胸をなでおろすとそれが防災の原則だと思いますが、実は日本の政府がやってきたことは、一貫して事故を過小評価して楽観的な見通しで公表してきました。

国際事故評価尺度で当初レベル4だと、いうような事を言ってずっとその評価を変えない。レベル5といったことはありましたけれど。最後の最後になってレベル7.あまりにも遅い対応の仕方をしている。

避難区域に関しても一番初めは3キロメートルの住民を避難指示出す。これは万一の事を考えての指示です。といったのです。

しかし、しばらくしたら今度10キロメートルの人たちに避難指示を出しました。これは万が一の事を考えての処置だと言ったのです。

ところがそれからしばらくしたら、20キロメートルの人たちに避難指示を出しました。その時もこれは万一の時を考えての指示です。といいながらどんどんどんどん後手後手に対策がなっていったという経過を辿りました。

私は、パニックを下げる唯一の手段というのは正確な情報を常に公開するということだと思います。

そうして初めて行政や国が住民から信頼を得る。そしてパニックを回避するんだと私は思ってきたのですが、残念ながら日本の行政はそうではありませんでした。

常に情報を隠して、危機的な状況じゃないという事を常に言いたがる。
SPEEDIという100億円以上のお金をかけて25年もかけて築き上げてきた事故時の計算。
それすらも隠してしまって住民には知らせないということをやったわけです。

それから、現在まだ続いていますが、誰の責任かを明確にしないまま労働者や住民に犠牲を強制しています。

福島の原発で働く労働者の被曝の限度量を引き上げてしまったり、あるいは住民に対して強制避難をさせる時に基準を現在の立法府が決めた基準とは全く違ってまた、引き上げてしまう、というようなことをやろうとしている。

本当にこんな事をやっていていいのだろうか?と私は思います。

現在進行中の福島の原発事故の本当の被害っていったいどれだけになるんだろうかと私は考えてしまうと、途方にくれます。

失われる土地というのはもし、現在の日本の法律を厳密に適応するのなら福島県全域といってもいいくらいの広大な土地を放棄しなければならないと思います。
それを避けようとすれば住民の被曝限度を引き上げるしかなくなりますけれど、そうすれば住民たちは被曝を強制されるという事になります。

一次産業はこれからものすごい苦難に陥るようになると思います。農業・漁業を中心として商品が売れないという事になる。そして住民達は故郷を追われて生活が崩壊していくという事になるはずだと私は思っています。

東京電力に賠償をきちっとさせるという話はありますけれども、東京電力がいくら賠償したところで足りないのです。

なんど倒産してもたぶん足りないのです。日本国が倒産してもたぶん購いきれないほどの被害が私は出るのだろうと思っています。本当に賠償するのならばということです。

最後になりますが、ガンジーが7つの社会的罪という事を言っていて、彼のお墓にそれが碑文として残っています。

一番初めは「理念無き政治」です。

この場にお集まりの方々は政治に携わっている方々ですので十分にこの言葉をかみ締めていただきたい。

そのほかたくさん「労働無き富」「良心無き快楽」「人格無き学識」
「道徳無き商業」これは東京電力をはじめとする電力会社に当てはまると私は思います。
そして「人間性無き科学」。これは私も含めたいわゆるアカデニズムの世界がこれまで原子力に丸ごと加担してきたということを私はこれで問いたいと思います。

最後は「献身無き崇拝」宗教をお持ちの方はこの言葉もかみ締めていただきたいと思います。

終わりにいたします。有難うございました。


    小出裕章さん
http://www.youtube.com/watch?v=UTsNeiSn-Zo   1/5  (13:57)
            小出裕章さん〜後藤政志さん
http://www.youtube.com/watch?v=qUwJw05wHzg  2/5  (13:57)
            後藤政志さん〜石橋克彦さん
http://www.youtube.com/watch?v=jGjuU8CHNCM  3/5  (14:19)
                  石橋克彦さん
http://www.youtube.com/watch?v=CJxYKaCg-Ls  4/5  (13:16)
            石橋克彦さん〜孫正義さん
http://www.youtube.com/watch?v=T5GRCyTYDNs  5/5  (13:35)
参議院 行政監視委員会  質疑応答
http://www.youtube.com/watch?v=HpLru5wRi20   1/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=zR_mcDOZZnw  2/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=eaBjDn_Q1Hk   3/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=6ObsV-NB-t8   4/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=aAPhbiXkVEI   5/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=MuFWCSXwEoE  6/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=UC--OHqY1As  7/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=QOKhnChC264  8/9  (14:30)
http://www.youtube.com/watch?v=poObgA2fT1Y   9/9  (11:02)


(私のコメント)

日本は民主主義国家であり、言論の自由も認められた国家であると思ってきましたが、福島原発の大災害でも、まるで戦時並みの政府による情報統制が行なわれた。つまりソ連のチェルノブイリ並の情報統制が行なわれた。ネット上では流言飛語が飛びかって、出所不明の情報が飛び交った。そのような状況で何が確実な情報なのか時間が経たないと分からない。
 
最近になって政府も少しずつ情報を公開し始めましたが、そのようになって初めてどれがデマであり、どれが本当の情報か分かり始めている。株式日記でも3月19日から「メルトダウン」と言う言葉を使ってきましたが、政府と東京電力はようやく「メルトダウン」を認めた。当初は限られた情報から分析するしかないわけですが、基本的知識があればメルトダウンは誰でもわかっていたはずだ。
 
より詳しいことは専門家の話しを聞かなければなりませんが、専門家もピンからキリまであって、NHKの報道に出ていた東大大学院教授の解説ほど視聴者をバカにした解説はない。水素爆発の事も予知していなかったしメルトダウンも一言も言わない。電源さえ回復すれば直ぐにも冷却が再開されるかのような楽観的な予測を流し続けた。
 
福島第一原発はまだ進行中であり、発表される情報は予想以上に悪化を示すものばかりだ。小出教授の話でも3月15日の時点の東京では、かなり高い数値の放射能が測定されていたが、上からの指示で発表は抑えられてしまった。その後の水道水の汚染でそれが証明されましたが、政府が発表したのは半減期の8日間が過ぎてからだった。
 
ユーチューブを見てもらえば分かりますが、小出氏の話では一立方当たり数百ベクレルで、1時間呼吸していると内部被爆で20マイクロシーベルトになったそうです。だから本当なら東京でも外出禁止令が出てもおかしくない状況であり、外部被爆と内部被爆の違いもNHKの番組ではまったく言わない。肝心な情報を言わないのはなぜなのか。ソ連と同じように国民に知らせない事がマスコミの役割なのだ。
 
孫氏の話では放射線の線量計にしても税関などで500台が足止めされたままであり、中国から供与された多くの線量計も配られた形跡がない。SPEEDIの情報も最近まで公表されず、菅総理だけが福島訪問でSPEEDIが活用されていた。飯館村ではSPEEDIが公表されていれば人や家畜などの被爆も少なくできただろう。それだけでも菅内閣の総辞職ものなのですが、国民はなぜ怒らないのだろう?
 
もちろん強制退去を迫られている飯館村の村民は怒っている。それが日本国民の怒りにならない。東京でも3月15日頃は毎時20マイクロシーベルトの体内被曝をしていたという事を知れば東京都民も怒るのでしょうが、マスコミがそれを報道しない。水道水の汚染でペットボトルの水が売り切れになりましたが、発表された時は既に都民はそれを飲んでいた。
 
枝野官房長官は「今のところ問題はない」と言っていますが、どこがどれだけ汚染されているのかさっぱり分からない。NHKでは関東地方の線量を発表していますが、問題がないから発表しているのであり、問題があるとパニックを恐れて報道が控えられてしまうようだ。気の毒なのは福島原発周辺の人たちであり、何も知らされないままにされている。
 
福島原発の周囲の土地が将来どうなるか、分かる人には分かっているのですが、マスコミはこれを報道しない。昨日のテレビタックルでも原子力発電の専門家が出ていましたが、マグマのようになっている核燃料に水をかけて冷やしているのですが、中から吹き出た放射能が水と一緒になって蒸気となって撒き散らかされている。そして水が乾くとプルトニウムなどの重い物質が周囲に落ちている。
 
水素爆発のあった頃と比べれば極めて微量だが、期間が長引けば放射能が堆積して線量が増えてくる。政府の発表している値は嘘ではないが、ガンマ線だけでありアルファ線やベータ線は発表していない。子供の被爆限界は年間1ミリシーベルトなのですが、政府は20ミリシーベルトに引き上げた。そうすれば子供がどうなるかは分からない。分からないから余計に恐怖感が募る。
 
小出教授は最後にガンジーの言葉を紹介していますが、「理念無き政治」「労働無き富」「良心無き快楽」「人格無き学識」は、今の日本にきつい言葉になるだろう。「理念無き政治」とはまさしく菅総理の政治スタイルであり、左翼でありながらアメリカの言いなりであり、総理の座を守るためなら国民を平気で犠牲にするだろう。
 
日本の学者たちも「人格無き学識」は、原子力村の学者にふさわしい言葉だ。原子力村は原子力政策を批判すると村八分にしてしまう。「労働無き富」「道徳無き商業」は東京電力の経営者に聞いてほしい言葉であり、東京電力は独占経営にあぐらをかいて、厳しい仕事は下請け企業に丸投げだ。エネルギーを独占しているのだから電力会社の力は巨大になり、政治をコントロールするまでの力を持つようになった。
 
最後の「献身無き崇拝」は、小泉信者や小沢信者などの盲目的崇拝者であり、政治を人任せにして一任してしまうと信者と同じになる。菅総理を引き摺り下ろして小沢氏を総理にしても政治はますます悪化していくだろう。国会議員の多くは東京電力などに取り込まれてしまって、原子力政策に批判的だった河野太郎議員などは冷や飯を食わされてきた。
 
最悪なのは与謝野馨大臣であり、自民党の比例で当選しながら離党して民主党政権の大臣になっている。消費税の増税を叫び災害復旧費用も増税で賄おうと発言している。金と権力に追従して東京電力の代理人のようになっている。福島原発事故も不可抗力の自然災害ということで東京電力と官僚の味方のようだ。まさに政官財の癒着の象徴のような政治家だ。
 
テレビタックルでも政官財の癒着を攻撃していましたが、自然エネルギーが冷や飯を食ってきたのは政官財のトライアングルが潰してきたのだ。小出教授も原子力発電のウランの埋蔵量は石油の数分の一であり石炭の数十分の一だそうです。核燃料サイクルの見通しはつかなくなり、「もんじゅ」は事故を起こして手が付けられない。もし福島第一原発が事故を起こしていなければ、日本は原子力発電を50%にしようとしていた。考えてみると恐ろしいことだ。
 




アメリカは世界中の預金を自分の預金であるかのごとく自由に使い、
バブルのもとでそのお金を運用し、膨大なキャピタルゲインを得ていった。


2011年5月23日 月曜日

◆超マクロ展望世界経済の真実 水野和夫、萱野稔人:著


水野和夫・萱野稔人 「超マクロ展望 世界経済の真実」  (6) アメリカのあとにヘゲモニーを握る国はどこか 4月30日 Victoria

1 中国はアメリカのヘゲモニーを奪い取るか

これまで、世界資本主義のヘゲモニーが移動するときは、より大きな軍事的支配力をもつ国家に移動してきた。

金融危機までのバブルでふくらんだ金融資産が投資され、ものすごい勢いで成長している中国だが、アメリカに拮抗するだけの軍事力がないので、ヘゲモニーを確立することは難しいと思われる。

単に、生産拠点や技術が移転され、経済成長がなされ資本蓄積が行われるようになるだけでは、資本主義のヘゲモニーは動かない。

ヘゲモニーを獲得するためには、世界のお金やモノの動きに関するさまざまなルールや制度を策定する力がどうしても必要だ。

例えば、韓国のサムスン・グループのあげた利益のうち半分ほどは欧米系の資本にすいあげられていると言われている。

外資がどんどん入ってきて株を買い占めてしまったので、配当というかたちで利益はが他国の資本へと流れていくためだ。

だから、これからは、生産を通じて資本の蓄積がおこなわれる場所と、軍事的あるいは金融的に世界経済がコントロールされる場所が分裂して、世界の中でヘゲモニーが分担されるようになっていくのではないか。

2 先進国の中産階級の没落

実物経済のもとで利潤がもたらされる場所と、その利潤が集約されコントロールされる場所が分離すると、資本と国民の分離が生じる。

利益は普通、国民に還元されるが、資本と国民が分離すると、中産階級は十分な利益を享受できなくなる。

その影響が深刻なのは、先進国の中産階級だ。

生産拠点がどんどん先進国から新興国に移り、先進国の資本が新興国の生産現場と結びつくようになると、先進国の国民に仕事やお金がまわってこなくなってしまう。

先進国の資本が自国の国民を見捨てるわけで、先進国の労働者は新興国の労働者との国際競争に敗れて没落してしまう。

グローバルな世界の中で、資本主義のルール策定や運営にたずさわるひとたちはより大きな利益を得るが、その繁栄の裏で、多くの中産階級以下の人たちが没落していくだろう。

3 新興国の台頭がもたらす本当のインパクト

ヨーロッパのグローバル化が進展した1870年から2001年に着目すると、地球の人口の約15%だけが豊かな生活を営むことができたのがわかる。

つまり、15%の人々が、残りの85%から資源を安く輸入して資本主義のメリットを享受してきたわけだ。

全地球がグローバル化する現代では、OECD加盟国の10億人以外の、57億人全員が資本主義の恩恵を受けようとする。

しかし、全員がグローバル化していくと、安く仕入れる先がもうなくなってしまう。

これからは、先進国に新興国が合わさって、資源の争奪戦が激化していくだろう。

世界中の人たちが、むちゃくちゃに資源を使わないようにしないと、これから世界は破滅の方向へと向かっていくかもしれない。


水野和夫・萱野稔人 「超マクロ展望 世界経済の真実」  (8) 米ソ冷戦の構図の中で起こった日本のバブル 5月1日 Victoria

1 ドルを強くすることがアメリカの国益

1971年のニクソン・ショック以降、アメリカは一環してドルを強くするための政策を打ち出す。

実物経済で勝負するのではなく、金融経済で優位性を確立しようとしたためである。

80年代のレーガノミックスは失敗したが、95年のルービンの「強いドル」政策は成功した。

80年代にアメリカは国債を売って資金を調達しようとしたが、95年は、主に株式で集めた。

株式だと利払いが発生しないので、対外的な支払いが増えない。

当時、年間8000億ドルの経常赤字に対して、1兆2000億ドルの資本流入があった。

差し引き4000億ドルを海外投資にまわして、そこで高いリターンを上げる。

その際、アメリカの中をバブルにするだけでなく、投資する相手国もバブルにして、海外から調達したお金を使って高いキャピタルゲインを得ようとした。

こうして、バブルに依存する構造がうまれていった。

2 国際資本の完全移動性とバブル

アメリカの「強いドル」政策が成功したのは、この時点までに、国際資本の完全移動性が実現していたからである。

このような比喩がある。

「国際資本が完全に移動していないときは、日本人は日本の領土内にプールをつくり、そこに貯蓄という水を入れて、日本人だけがそのプールで無料で泳ぐことができた。

アメリカ人が「そっちで泳ぎたい」と行っても「高い入場料を払ってください」といわれてしまう。

しかし、国際資本が自由化されると、太平洋と大西洋にひとつだけ大きなプールをつくり、みんなで自由に貯蓄をいれて入場無料で泳ぐことができるようになった。

これでアメリカはプールに水をいれる努力をすることなく、自由に泳げるわけである。

一方、日本は一生懸命貯蓄をして、がんばってプールに水をいれている」

こうやって、アメリカは世界中の預金を自分の預金であるかのごとく自由に使い、バブルのもとでそのお金を運用し、膨大なキャピタルゲインを得ていった。

3 米ソ冷戦の終焉と日本のバブル

89年11月にベルリンの壁が崩壊し、その二ヶ月後の89年12月末に日経平均株価がピークをつける。

そこがバブルのピークで、年が明けると、日経先物市場で外国人投資家主導でどんどん売り浴びせがなされ、日経平均がみるみる下がっていく。

ここから読み取れることは、80年代の土地バブルはアメリカの対ソ冷戦の構図の中で起きたということだ。

日本は自らバブルを創出することによって対米資金環流を積極化し、軍拡を続けていたアメリカを金融面で支えた。

ソビエト連邦との軍拡競争で拡大するアメリカの財政赤字を、日本の企業がファイナンスしたわけである。

バブルはたんなる貿易問題の結果として生まれたものではなく、日米の間でお金が環流するようなシステムを意図的に強化しようとした結果生まれたものだった。

日本のバブルは、アメリカが実物経済の落ち込みをおぎなうためにバブルを必要としていた状況で、アメリカに先行してバブルを肩代わりしたものだと位置づけてよい。

そして、バブル崩壊後、日本は低成長社会のもとで金融経済化していく先進国がぶつかるであろう問題をいちはやく経験してきたのである。



(私のコメント)

お金は使うことによって価値を生ずるものであり、貯めて持っているだけでは何の価値もない。逆に貯めて持っていなくても借りて使えば価値を生ずることが出来る。先日も日本の60歳以上の人の貯蓄が平均で2500万円もあることを書きましたが、彼らはなぜ金を使わないのだろうか? 2500万円も持っているのなら、1500万円くらい不動産投資すれば今なら上手くすれば10%の利回りがある。
 
私自身も3000万円借金してアパートに投資をして、今でも年に230万円の家賃収入がある。借金は返済が終わっているので家賃=収入だ。もっとも誰がやっても成功するとは限らないが、貯蓄を持っていても運用する能力がなければ貯蓄は何の価値もない。若い人でも貯蓄がなくても運用する頭があれば借金して投資して金を稼ぐことが出来る。
 
日本全体を見ても、2500万円の貯蓄を持ったままの老人と同じであり、国際収支は黒字で世界最大の債権国なのですが、日本の人々の生活レベルは低下する一方だ。頭を使って積極的な投資をして金を稼ぐべきなのでしょうが、日本人は臆病な国民性で、投資をして金を稼ごうという人は少ない。日本人はまじめでバカ正直で地道なことを好んで、イチかバチかの勝負事はしない。
 
その意味ではアングロサクソンは、イチかバチかの勝負事が大好きであり命知らずの国民性を持っている。16世紀においては船で外洋に出ることは非常に危険であり、遭難して死ぬ確率が非常に高かった。今なら有人の宇宙飛行のようなものですが、当時の外洋の航海は嵐ばかりでなく海賊の襲撃もあり、死を覚悟しなければ出来ないことだった。それに対して日本人は鎖国して国内に引きこもってしまった。
 
だから大英帝国が七つの海を支配したのに対して、日本は島に引きこもって世界の覇権争いから大きく遅れてしまった。明治に入って日本は大英帝国に刺激されて海外制覇に乗り出しましたが、既に帝国主義の時代は終わりかけていた。領土を獲得して植民地から財産を略奪するよりも、資本主義が発達して金が世界を自由に動けば、金融帝国主義で稼いだほうが割がいいことになっていた。
 
しかし金融帝国は世界地図で見てもどこにもなく目には見えない帝国だ。金融帝国を見るには財務諸表などを分析しないと見えてこない。たとえば韓国のサムスンを見ても、表向きは韓国の代表的な企業ですが、資本から見れば過半数が外国資本だ。日本の大企業の3割近くは外国資本ですが、ソニーやキヤノンはもはや日本企業とはいえない。
 
「超マクロ展望」に欠かれているように、中国の経済成長は外資による投資によるものであり、このまま中国が経済発展してアメリカを凌ぐ超大国になるかといえば、外資はいつまでも中国に投資し続けるわけではなく、いつかは投資を回収にかかるだろう。中国には自国を代表するようなグローバル企業がない。経済規模がいくら大きくても実態は世界の下請工場に過ぎない。
 
中国は高度成長を維持するためには、外資に代わって自前で技術開発して、ブランド化をして付加価値をつけなければなりませんが、そのようなものは見かけない。このような状況で中国が軍事大国化しても、外資が引き上げてしまえば後には何も残らないだろう。中国が請け負っているのは生産であり、先進工業国の生産を中国が安い労賃で引き受けているだけだ。その為に先進国の生産が空洞化して中産階級がどんどん縮小している。
 
「超マクロ展望」ではアメリカの軍事力と日本の経済力がソ連を崩壊させた仕組みを述べていますが、アメリカの軍事力増強を日本の資金が賄った形だ。しかしソ連の崩壊によって冷戦が崩壊すると、アメリカは昨日の味方は今日の敵というわけで、日本叩きに来た。しかしアメリカが超大国でいることは日本の資金無しにはできないことであり、日本から見ればアメリカも中国も日本の投資先だ。
 
金融の自由化で、アメリカのヘッジファンドは日本のゼロ金利で資金を調達して新興国に投資をしてきた。新興国も経済成長で資金が貯まるとアメリカのヘッジファンドに資金を預けて資本が還流した。日本は20年間、一生懸命貯蓄するばかりで自ら投資しようとはしない。またドルに代わる基軸通貨になる野心もないようだ。しかしドル以外で高くなっている通貨は日本の円だけであり、中国の人民元は野心はあっても通貨高になると中国経済は耐えられない。
 
アメリカ経済にしても中国経済にしても、陰で支えているのは日本経済であり、東日本大震災で日本がダメージを受けて資金が還流して円が高くなっている。日本企業の重要部品の生産が止まると世界の生産がストップしてしまうことを誰が気がついていただろうか。自動車用コンピューターのマイコンを日本は40%生産していますが、それが止まってしまった。
 
日本は世界に気がつかれない様に世界のヘゲモニーを握ろうとしているのかもしれませんが、アメリカと中国という二つの超大国を、日本が金融や産業技術で支えているようなものだ。マスコミでは日本の衰退を盛んに記事にしていますが、日本の円高とゼロ金利がなぜこれほど長く続いているのか分かっていないのだろう。
 




絶対に起こしてはならない原発事故を起こした東電は、破産こそが、
対立の激しい問題を解決するための、時の試練を経た唯一の方法なのだ。


2011年5月22日 日曜日

東電救済策−日本の社会主義的解決方法 5月18日 ウォールストリートジャーナル

政府によるみせかけの東京電力救済計画のような大失策が、「進歩」にみえるのは、日本においてだけだろう。政治家は、矛盾に満ちたシグナルを市場や企業、納税者に送り続けている。銀行の経営陣は抵抗し、東電はその間に挟まれた状態だ。自民党が紫煙たちのぼる舞台裏でこういった決断を下してきた戦後60年間とは対照的に、日本は今、より「正直な」社会主義という形につまずきながらも向かっていることを示しているのかもしれない。

東電についての政府の計画は、多かれ少なかれ、日本から出てくると予想されていたものだ。日本政府は、福島第1原子力発電所事故の被害者への賠償を行うための機構を納税者負担により設立する見込みで、東電とその他の電力会社が返済していくとみられている。賠償総額には上限がないものの、過度の金融混乱を避けるため、東電の年間返済額には「穏やかな上限」が設けられる。

 この問題をめぐっては、ここ数日、さまざまな意見、批判が相次いでいる。枝野幸男官房長官は13日、東電債権者である大手銀行がまず、震災以前に貸した債権を放棄しなければ、政府の賠償スキームに納税者の理解は得られないと発言。一方、野田佳彦財務相と自見庄三郎金融相は、債務再編は東電と債権者の間の問題だとし、政府の介入に否定的な見方を示した。

 一方、銀行側もこれまでにない反応を示している。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の永易克典社長は16日、枝野長官の発言について、「非常に唐突で違和感がある」と語った。おそらく永易社長はこう言いたかったのだろう――政府の支援計画、とりわけ東電債権者に現段階で損失を強いるやり方は、東電が破産手続きを選んだ場合に予想される枠組みから大きく外れている、と。

 当然のことだが、より市場主導型の国では、破産が、まさに東電の取るべき手段である。福島第1原発事故の結果、東電が抱えることになる負債の額はまだ確定されていないものの、政府が賠償に上限を設けない限り、巨額になることは確かだ。また、他の多くの電力会社と同様、東電は多額の負債を抱える。東電は、日本で最大級の社債発行体であり、3月11日以前の銀行の東電向け債権は約2兆円ともいわれる。企業の資産がこのような状態にある以上、破産こそが、対立の激しい問題を解決するための、時の試練を経た唯一の方法なのだ。

 とはいえ、本当に破産という事態を望む者は誰もいない。東電が破産すれば、(法的義務はなくても)政治的な理由から、政府が賠償のための支出を余儀なくされる、と政治家は理解している。永易社長は「唐突で違和感がある」と述べたものの、銀行側は、枝野長官の債権放棄発言は震災前の融資に関するもの、と受け止めた。東電の破産となれば、銀行は、震災後2カ月間に融資した2兆円近くの債権についても大幅償却の必要に迫られる。銀行は、おそらく震災前の融資の損失を乗り越えられるだろうが、震災後の融資分の減損処理もあわせると経営に対する影響は大きい。

 しかし、こういったこと自体、日本では特に珍しくはない。日本は常に大企業の破産を回避してきた。事業会社の破産としては戦後最大となった日本航空の破たん処理でさえ、政府主導で注意深く行われた。

 新しいことは、東電のような企業リスクを社会がどのような形で扱うべきかについて、国民の議論がついに始まったことである。この議論はほとんど偶然によるものだ。菅直人首相は、こうした場合の長年の政治手法だった「舞台裏取引」が苦手だとお見受けする。民主党は、何をしたいのかについて本当に混乱しているようだ。彼らは、緊迫した記者会見やインタビューのカメラを前にして、「党内」議論をやっている。これでは、銀行など、他の関係者に議論に口を差し挟む余地を与えるだけだ。

 日本政府が東電を破産させるという正論を行わないとしたら、政府は、国民の前で十分な議論のもとに合意をまとめるという方法としては正しいが、間違ったことをすることになる。納税者は、この問題から無傷で逃れられると期待するべきではない。しかし、少なくとも、誰が責めを負うべきかについて国民は知っている。



(私のコメント)

今日も朝からテレビでは原発の事故の問題のオンパレードです。原発の事故は絶対に起こしてはならないというのが日本のエネルギー政策の基本原則なのですが、実際に原発の事故は起きてしまった。起きてはならない事故が起きると、福島県のみならず東京にも放射能が飛んできた。おかげで風評被害で野菜や牛乳は売れなくなり、コンビニから乾電池からミネラルウォーターまで無くなってしまった。
 
原子炉は圧力容器や格納容器がしっかりしているから放射能は漏れないと言う話でしたが、いまだに放射能は撒き散らかされている。メルトダウンで圧力容器の底が抜けて核燃料がこぼれ出ているらしい。こうなると核燃料を回収する作業は数十年間はかかることになるだろう。使用済み燃料棒はなんとか回収できるかもしれませんが、量がとても多い。
 
東京電力は盛んに「想定外」を連発して責任を逃れようとしていますが、安全対策を怠った責任は東京電力にある。地震や津波も沿岸地域では定期的に起きており、後からでも地震や津波対策は出来たはずだ。政府の原子力政策も原子力安全委員会も経済産業省の原子力安全保安院も監視機関として機能しない仕組みにも問題があった。
 
つまり政府と東京電力双方に事故が起きる原因が内在していたのですが、一民間会社では原子力発電は、事故の事を考えれば荷が重過ぎるのであり、実際に事故を起こしてしまった東電は倒産は免れないところだ。常識的経営感覚がある経営者なら原子力発電はリスクがあってやりたくなかったことだろう。しかし九電力会社は原発を保有している。
 
日本の経営の特質は、横並び経営であり、みんな一斉に同じ事をやる。銀行の金融危機でも銀行は金融自由化で一斉に土地を担保に貸し出し競争を始めた。その土地が暴落すると全部の銀行が経営危機が起きてしまった。原子力発電でも我も我もと原子力発電を始めましたが、大消費地を抱える東京電力や関西電力は仕方がないにしても、沖縄を除く全部が原子力発電を始めてしまった。
 
ウォールストリートジャーナルは社会主義的と書いていますが、最終的に連帯責任で負うべきであり例外を許そうとはしない社会だ。それは学校教育から連帯責任を負わせることで相互監視させるような仕組みにしている。だから日本人にとっては村八分が一番きつい制裁であり、教室でも村八分が「いじめ」の手段になる。
 
原子力村でも、原子力発電が危険だと言うと原子力村から村八分にされる世界であり、自己主張することは難しい。みんな同じ事をして連帯責任だから一致団結はしやすいが、例外を認めない非寛容な世界になる。原子力発電でも賛成か反対かのどちらかであり、多様性がない。今回の事故の賠償責任にしても連帯責任で国民全部にしわ寄せが行くのだろう。
 
銀行の貸し手責任も有って無きがごとくであり、倒産する可能性の高い東電に事故後に2兆円近くも貸した銀行は貸し手責任を問われるだろう。実質的に東電は債務超過の状態であり、会社更生法などで出直すべきだろう。計画停電はそれに対する牽制の意味で行なったものであり、東電が倒産すれば停電しますよと言う脅しだった。
 
最終的には新東京電力が業務を引き継げばいいのであり、債務を清算して年金などもカットしてゼロからやり直せば良い。与謝野大臣は債権放棄など常識的にありえないといっていますが、東京電力は普通の株式会社だ。だからウォールストリートジャーナルは破産を主張していますが、他の電力会社への見せしめのためにも破産させるべきだろう。そうすれば他の電力会社は原発経営に慎重になるだろう。今まで電力会社は事故を起こしても国が面倒見てくれると思っているから原発事故が起きたのだ。
 
日本は多様な意見を認めようとはしないで、一致団結ばかりを尊重している。異論を言う者がいれば村八分にして冷や飯を食わせる。しかしそのような方法では、今回のような大事故が起きてしまうと責任の追求が曖昧になり、新しい仕組みづくりが出来なくなってしまう。曖昧なままに事故が処理されて東電は救済されて元のままなら、再び同じような事故は起きるだろう。柏崎の原発事故にしても中越地震で周辺設備が破損したのに、福島第一原発には防災対策が検討されなかった。
 
公務員制度も、年功賃金制度や解雇の規制や天下りなど霞ヶ関村の掟に背くものは村八分にされますが、公務員も正規公務員と派遣とでは天と地ほどの差がある。東京電力も本社で正規社員として働いている社員と、下請けで危険な業務をしている社員とでは天と地ほどの差がある。問題を起こしているのは規制に守られた正規社員であり、彼らは楽な仕事をして危険な仕事は下請けに回す。
 




供給の多様化や需要側の自助努力(自家発電など)が必要になりますが、
そうした方向を促すには発送電分離が不可欠となります。岸 博幸


2011年5月21日 土曜日

菅政権の「発送電分離」発言は東電批判に迎合したリップサービスにしか聞こえない 5月20日 岸博幸

発送電分離には政策的に3つの大きな意義がある

 日本の電力の供給体制の特徴を一言で言えば、発送電一体と地域独占になります。電力会社が発電と送電を一体的に運営し、かつ地域内(東京電力で言えば首都圏の1都8県)の電力供給を独占的に行なってきたのです。

 ちなみに、過去の規制緩和の流れの中で、海外と比較して高い電力料金の低廉化などを目的に、まず発電部門の自由化が、そして大口需要家に対する電力小売の自由化が行なわれました。その結果、今では電力量ベースで既存契約の63%が自由化の対象になっています。

 ただ、新規参入者も(発送電一体の)電力会社の電力供給網を使わないといけなく、かつ託送料(供給網の利用料)も電力会社が独自に設定できるなどの理由により、実際の電力販売に占める新規参入者のシェアは3%にも満たない状況になっていました。

 そうした状況の下で福島第一原発の事故が起き、被災者に対する損害賠償のスキームが決められる中で、発送電分離が声高に言われるようになりましたが、気になるのは、どうも「東電批判」「東電いじめ」の材料として官邸の政治家が発言しているように見えることです。

 しかし、発送電分離は政策的に3つの大きな意義があります。一つは、結果的に発送電分離につながる資産売却を通じて、損害賠償の減資を捻出することです。最近は官邸も東電に対して火力発電所の売却を打診したようですが、こうしたアプローチは非常に正しいと言えます。

 もう一つは、電力供給の安定化という観点です。必要な電力は一つの電力会社がいつでも安定的に供給するという体制は、福島原発のような大規模な事故が起きた場合に脆弱であることが明らかになりました。従って、供給の多様化や需要側の自助努力(自家発電など)が必要になりますが、そうした方向を促すには発送電分離が不可欠となります。

そして最後の一つは、原子力依存の低下です。原子力発電所は初期投資のコストが数千億円と膨大なため、そのコストは長期的にしか回収できません。つまり、電力の独占供給体制の下でこそ有効なエネルギー源なのです。発送電分離で電力産業の競争を促進することは、安全性をなおざりにしたまま国策で原子力を強引に推進してきた体制を見直すためにも、重要なのです。

損害賠償スキームとの矛盾

 このように、発送電分離は政策的に非常に重要な意味を持っているのですが、残念ながら官邸の政治家の方々はそうした意義を理解しているとは思えないし、かつそれを真剣に実現しようとしているのかとなると懐疑的にならざるを得ません。それは、5月13日に決められた原発事故の損害賠償スキームとの間で明らかに矛盾が生じるからです。

 最大の矛盾は、損害賠償スキームが発送電一体と地域独占を前提にしている可能性が高いことです。このスキームでは、東京電力が損害賠償の責任を無限に負い、機構に対して毎年2千億円程度返済し続けることになっています。しかし、そのためには東京電力が収益性の高い企業であり続ける必要がありますので、独占の維持は不可欠になるのです。

 それを逃れるには、4〜8兆円になると言われる賠償金額の多くを、東京電力のリストラ&資産売却と、さらには政府のムダ金の拠出で一気に捻出するしかありません。

 もう一つの矛盾は、政府は今後も原子力を推進しようとしていることです。発送電分離を本当に行なった場合、原子力発電事業は初期投資コストや安全面などでリスクが大きいので、民間の事業体で担うのは困難なはずです。そう考えると、原子力発電所を東京電力から分離して国営にしない限り、発送電分離とは両立し得ないのではないでしょうか。

 このように考えると、首相や官房長官が発送電分離に言及しているというのは、どうも東電批判に迎合したリップサービスにしか見えません。ついでに言えば、官房長官が東京電力の金融債権カットに言及したのも、東京電力が債務超過に陥っておらず、かつ株の減資も行なわれていない段階で金融債権をまずカットというのはあり得ないことを考えると、同様にリップサービスでしかありません。(後略)



(私のコメント)

東京も真夏並の暑さになりましたが、今年の夏は電力不足が予想されます。浜岡原発の停止に続いて全国の原発が稼動するのかが流動的になってきました。電力はほしいが大震災が怖いと言うところですが、安全対策にこれほどの注意が高まっていれば、当面は大震災は起きないだろう。福島第一原発の大災害は油断しきっていたから起きた事故だ。
 
原発の安全神話が一人歩きをして、安全対策をとる事自体が安全神話を傷つけるとして、事故対策用のロボットなども開発したにも拘らず廃棄されてしまった。原子力発電所も40年も経てば金属パイプなども劣化してきて破断しやすくなります。本体は丈夫に作られていても周辺の配管は壊れやすくなっています。事実今回の地震でも配管がかなりやられていたようだ。
 
ジーゼル発電機にしても40年も経てばメンテナンスが十分でなければ故障して動かなくなるだろう。マンションなども配管も30年も経てば交換しないと錆びて水が流れなくなります。もちろん原子力発電所の配管とマンションの配管とは別物でしょうが、金属疲労などで破断しやすくなる。電気回路も40年も経てば接点などが逝かれて働かなくなる可能性があります。
 
原発では1年3ヶ月ごとに定期点検を行なうことになっていますが、本当に必要な点検が行なわれていたのだろうか? 最近の報道では津波が来る前に冷却装置が停止していたと言うニュースもあります。発電機も津波が来る前まで稼動していたのだろうか? 非常用バッテリーが働いている8時間以内に冷却水が外部から注入できる体制が作れなければメルトダウンは防げない。
 
外部電源車も津波に流された瓦礫や浸水などで繋ぐことが出来ず、例え繋いだとしても冷却装置は動いただろうか? このように考えると最初から外部からポンプ車で注入することがベストだったのでしょうが、東京電力ではメルトダウンが始まって圧力が高まってもベントすらためらっていた様だ。このような状況を想定した訓練が出来ていなければ対処は最初から無理だったのだろう。
 
このように原子力発電所は、大震災が起きると非常に危険な設備となり、コントロールすることが難しくなる。想定演習が出来ていればいいのですが、このような想定は原発安全神話が崩れると言うことで想定すらしてこなかったのだろう。浜岡原発をあの場所に作るのも非常に危険であり事故れば東海道が寸断されて経済活動に致命的な打撃になる。いかに想定がずさんであるかが分かる。
 
最初から民間の電力会社が原子力発電をすること自体が間違っているのであり、事故ればその電力会社が吹っ飛んでしまうほど影響が大きい。だから小さな事故でも隠蔽して原発安全神話を作る必要があった。それが今回の大災害が起きて原発安全神話が崩壊した以上は、日本のエネルギー行政を根本的に転換する時が来たと思うべきだろう。
 
電力会社による地域独占経営は戦中の国家総力戦体制の下で作られたものであり、戦前では電力は様々な会社が発電していて九つの配電会社が配電していた。昨日も書いたように戦中体制がそのまま現代まで続いているのが不思議ですが、平時と戦時の切り替えが日本は出来ていないのだろう。日本が発展途上国なら国家総力戦体制でもいいのでしょうが、60年以上も平和が続いているのに体制が変わらなければ歪が出る。
 
岸博幸氏が発送電分離について書いていますが、「残念ながら官邸の政治家の方々はそうした意義を理解しているとは思えないし、かつそれを真剣に実現しようとしているのかとなると懐疑的にならざるを得ません。」と指摘しています。発送電分離とは現在の電力会社を解体することですが、東京電力を解体できるのだろうか?
 
官房長官の金融機関への債権放棄の話も、菅総理の発送電分離もリップサービスであり、本人も出来るとは思ってもいないのかもしれない。90年代においても通産省では発送電分離が真剣に構想されたことがありましたが、東京電力の政治力で潰されてきた。自民党も民主党も電力会社がスポンサーであり支援組織でもあった。
 
電力会社から見れば地域独占経営は殿様商売であり、コスト+利益を販売価格に出来る。だからこそ日本の電気料金が高いのですが、東京電力は公務員以上に優遇されている。それが福島原発の事故により大規模停電の危険性が認識されるようになり、大規模発電所から地域分散型の発電体制に切り替えていくべきだろう。
 
大工場では自家発電設備のあるところもありますが、技術革新によって小型発電機の性能が良くなって、各家庭においても自家発電で電気が賄えるようになるだろう。具体的にはソーラー発電や燃料電池などによる発電で電気代の節約が出来るようになる。それを妨害してきたのが東京電力であり政治の力だった。福島原発の事故は不幸なことですが、これを発送電分離政策のきっかけにすべきだろう。
 
 




若者の就職難は、企業は経営が悪化しても、正社員を解雇する前に、
新卒採用を抑制するべきだとする判例
があったことによるところが大きい。


2011年5月20日 金曜日

日本の貯蓄の6割が60歳以上の世帯に集中 5月19日 月明飛錫

総務省が昨日発表した2010年平均の家計調査 貯蓄負債編(2人以上の世帯)によると、1世帯当たりの平均貯蓄額は前年比1.2%増の1657万円となり、5年ぶりに増加した。

貯蓄額の年代別の割合をみると、60歳以上の世帯が全体の62.4%にのぼり、この比率は前年比1.7ポイント上昇した。さらに過去に遡って推移を見ると、ほぼ一貫して貯蓄が高齢世帯に集中し、30代以下の貯蓄が減少していることがわかる

1.貯蓄が60歳以上の世帯へ集中

下のグラフは、総務省が発表している家計調査による、年代別の貯蓄額の割合の推移。

スペースがなくて、29歳以下の貯蓄の割合がグラフからはみ出しているが、2002年が0.8%、2010年が0.4%となっており、もともと少ないの割合がさらに少なくなっている。なお、この統計は2人以上世帯が対象となっているため、単身者は入っていない。

貯蓄額にみる60歳以上の世帯の比率は、2002年には53.2%だったのが、2010年には62.4%に上昇した。家計調査は2002年以降しか現在公表されていないので、それ以前と比較することができないのが残念だ。

60歳以上の世帯の割合自体が上昇していることも、高齢者に貯蓄が集中する理由になっている。

グラフを見てわかるとおり、2002年と比較すると、50代が世帯数でも貯蓄額でも大幅に減少しているが、これは団塊の世代が60代に移行しつつあるためと考えられる。

2.20代と30代の平均貯蓄額が大幅に減少

各世代の平均貯蓄額の推移を見ると、下のグラフのように概ね微減の傾向にある。

2002年を100とした場合、2010年は、29歳以下74.0、30〜39歳86.9、40〜49歳95.8、50〜59歳91.0、60〜69歳99.8、70歳以上88.3となっており、特に29歳以下と30〜39歳の貯蓄額減少の比率が著しい。

下のグラフは、29歳以下と30〜39歳だけを取り出して、平均貯蓄額の推移をみたもの。

29歳以下の貯蓄は、2002年に366万円だったのが2010年には271万円に減少し、30〜39歳では2002年に726万円だったのが2010年には631万円に減少した。

最近、20代・30代では将来のために貯蓄をする人が増えていると聞くが、統計上はそうした傾向は見られない。若者の間では非正規雇用が増えているので、貯蓄できる人とできない人に二極化しているのかもしれない。

なお、今回の家計調査は2010年の平均であり、東日本大震災の影響は含まれていない。先月発表された3月の家計調査では、消費は前年同月比8%減少しており、自粛ムードの影響が見られる。今年の貯蓄がどうなるかについては、震災を経て安全指向が高まり貯蓄が増えるかどうかもポイントになるだろう。



就職氷河期世代のいま〜改めて終身雇用について考えた 2010年9月24日 月明飛錫

終身雇用と年功序列は、日本の伝統ではない

終身雇用と年功序列、企業別労働組合は、日本型企業の三種の神器のようにいわれているが、これが日本の伝統であるというわけではない。

歴史を遡れば、明治時代には転職はあたりまえで、仕事のできる社員ほど、企業を渡り歩いていた。企業側が社員を引き抜いても、業界で悪評がたったわけでもなかった。

大正期の大阪市『労働調査報告』には、「国労働者の最大欠点は何と云っても同一工場に勤務して居る期間の短いこと」とあるそうだ。

こうした労働市場のダイナミズムが、明治時代の新たな産業の成長を支えた側面もある。(中略)

野口悠紀雄さんの「1940年体制 さらば戦時経済」によると、長期雇用契約や年功序列賃金は、この戦時経済制度を通じて全国的に普及していった。

更に高度成長期には、終身雇用と年功序列賃金に代表される日本型経営が、成長のエンジンとなった。

勤続年数が増加すれば給料が上がるため、従業員はその組織に長くとどまることがメリットとなり、会社への高い忠誠心を持ち、滅私奉公的に働いた。

企業側では新卒を採用して訓練することで、職場の雰囲気に合わせて仕事をする、みなで力を合わせて目標を達成するようがんばるという集団主義を生み出し、保養施設や寮・社宅などの福利厚生を充実させていった。

また、労働行政は長期雇用を理想とし、技術革新でそれまでの仕事がなくなっても、配置転換で継続して勤務させることを企業に求めた。いわば、企業内で雇用調整を行っていたのである。大企業がさまざまな事業を抱えていたことも、これを可能にしたし、系列やグループ企業がこれを支えた。

転職コストが増大

この長期雇用契約や年功序列賃金という労働者の囲い込みシステムには、問題もある。勤続年数が評価されるのは同じ会社にいる場合に限定され、他社に移ると引き継がれない恐れがあるため、転職コストが高くなった

また採用時に職務内容をはっきり決めず、入社してからも配置転換を頻繁に行うために、結果的に専門的能力のない、他社で働くことが難しいゼネラリストを大量に生み出した。

こうした状況で、「ここでしか働けない社員」は、やめたくてもやめられず、過酷な労働を強制されても拒否できず、過労死という問題にもつながった。

しわ寄せが若者に

就職氷河期を生み出したのは、企業は経営が悪化しても、正社員を解雇する前に、新卒採用を抑制するべきだとする判例があったことによるところが大きい。

いわば既得権を守ることを社会全体で推進した結果、不況の荒波を若者がかぶった。

そして、新卒で就職できなかった若者は、フリーターや派遣社員となって、キャリアアップの難しいワーキングプアとなっていった。

日本の社会は、企業の終身雇用の仕組みを基本にした社会システムを設計しているので、派遣社員などそこから漏れる人に対するセーフティーネットが、十分に整備されていない。

だから、派遣切りのような現象がおこった。(後略)



(私のコメント)

現代の日本経済のスランプ状態は、戦中戦後体制を現在でも続けていることに原因の一つがあるのだろう。戦中戦後の一時期には効果を発揮した点があるのでしょうが、戦後が終わったと言う時期が来ても、その体制を続けている。月明飛錫のブログで書かれているように、「終身雇用と年功序列、企業別労働組合は、日本型企業の三種の神器のようにいわれているが、これが日本の伝統であるというわけではない。」
 
戦後の高度成長期にもこの体制はうまく機能しましたが、低成長時代になるとこのような体制は弊害をもたらすようになっている。昨日のクローズアップ現代でも時代のニーズに合わない職業訓練のことを取り上げていましたが、職業訓練を受けても再就職が難しい。企業側は中高年社員を解雇することは倒産するほどの経営危機でないと解雇は難しく、年功賃金で上がった高給取りを減らすことが出来ない。
 
その結果、新規採用を減らして会社は逆ピラミッド構造になり、会社は働かない中高年社員を多く抱え込んでいる。会社が年々拡大していれば年功賃金体系でも新規採用を維持できますが、低成長になり企業収益が減ると人件費の負担が重くなってくる。会社は新入社員がやっていた仕事を派遣社員に任せることで人件費の増加を防いでいますが、若い派遣社員は使い捨てだ。
 
戦前の雇用体系は欧米と同じような仕組みであり、転職は当たり前であり定年まで勤め上げるといった話はあまり聞かない。戦前の偉人伝を読んでも転職が多い。高橋是清にしても教師になったり官僚になったり実業家になったりと転職歴が多い。また普通のサラリーマンが失業しても国に帰って農家を手伝うことも多かった。
 
それが戦時体制になると国家総動員法で「労働者の移動を防止し、企業側も勝手な採用や退職、解雇ができないようにした。」 その名残が戦後の終身雇用年功序列となって残りましたが、日本の伝統的な雇用形態ではないようだ。JALにしても高給取りばかりになって年金負担などが重くのしかかり倒産しましたが、日本の大企業は多かれ少なかれ雇用負担や年金負担が重くのしかかっている。
 
日本企業は解雇が制約されているので派遣社員などの非正規雇用で若年労働者を確保していますが、彼らは契約が切れれば会社から去っていく。年金負担もなく解雇もしやすい。正社員の雇用が守られすぎればこのような歪を生む。年功賃金制度もそれなりのメリットがありますが、時代の変化に適応しにくいことも確かだろう。
 
有名大学を出て大企業に就職して定年まで勤め上げることが一つの成功パターンになりましたが、それが本人にとっても会社にとっても良いことなのだろうか? 最近では一部上場企業でも次々倒産してるし大企業はいつまでもあるわけではない。だからサラリーマンも若いときは仕事を覚えて資金を貯めて転職してキャリアアップするか独立起業するような仕組みにすべきだろう。
 
日本のような年功賃金では転職は難しく、中途採用の高齢者を新入社員と一緒に働かせる事は人事体型が崩れるので会社は中途採用をしたがらない。だから優れた技能を持った社員でも同業他社に転職すれば一から出直しであり、年功賃金も崩れてしまう。このように年功賃金で正社員として働いていれば高給が約束されて貯蓄も増えていく。
 
それに対して若い人は派遣や非正規雇用で低賃金だから貯蓄も出来ずに技能も高めることも出来ないでいる。冒頭にグラフを見ても60歳以上が2500万円近くの貯蓄があるのに、29歳以下は300万円、39歳以下は600万程度しか貯蓄がない。これは平均値だから非正規社員だけならもっと低いだろう。
 
定年退職したサラリーマンにしてみれば、2500万円の貯蓄があっても年金収入があっても生活防衛のために使うことは控えるだろう。オレオレ詐欺事件を見ても高齢者が1000万円以上も騙し取られる事件が起きている。だから暴力団などが高齢者の貯蓄を狙った犯罪を企てる。しかし天国には金を持っていけないのだから2500万円も貯めこんでいる事はばかばかしいことなのですが、老後が不安だからだろう。
 
サラリーマンは定年退職すれば、仕事をしたくても仕事がない。年金で生活できても働けないから不安なのであり、不安を無くすには定年退職のない仕事をすればいい。しかし定年退職してからそのような仕事を見つけることは難しい。だから若い人は30代40代で独立起業すべきだと書きますが、起業に失敗して再就職することは難しい。
 
日本で新産業がなかなか育たないのも若い人の起業が少ないからですが、日本全体にとってもマイナスだろう。職業訓練を受けても実務経験が無ければなかなか再就職が難しい。クローズアップ現代ではデンマークの事情を伝えていましたが、国家プロジェクトとして風車発電などを育成して転職者を雇用している。日本では橋や道路や新幹線を作るばかりで雇用を生み出すような国家プロジェクトがない。
 
私の経験ではサラリーマンは若い人でないと適応できない職業であり、中高年サラリーマンは会社の粗大ゴミ化してしまう。植木等が言うようなサラリーマンは気楽な稼業ではなく、老サラリーマンほど哀れなものはない。経験なども変化の激しい社会では生かす機会もなく新しい仕事に適応が出来ない。現場での経験が生かされる仕事はサラリーマンでは限られている。
 
銀行などの仕事も人海戦術で預金を集めていた頃とは大きく仕事が変わってしまった。サラリーマンの仕事はコンピューターでオンライン化が進んで、マニュアルを読まないと何も仕事が出来ない。しかしコンピューター操作をいくら覚えたところで定年退職してしまえばコンピュータ操作など何の役にも立たない。

年功序列を維持するために、「採用時に職務内容をはっきり決めず、入社してからも配置転換を頻繁に行うために、結果的に専門的能力のない」人材の育成方法では、その社内では役に立っても転職すると何の役にも立たない。だから転職がしにくくなり人材の流動化も難しくなる。スペシャリストとして技能を身に付けるには独立して起業するしかないのでしょうが、それは若いときでないと難しいだろう。




ウィキリークスから見える、日本の税金で給料をもらいながら、平気で時の
首相を米国に売り渡す感覚。コイツら日本人なのか。それともスパイなのか


2011年5月19日 木曜日

外務・防衛官僚の対米隷属体質暴いたウィキリークス 5月9日 日刊ゲンダイ

鳩山政権はかくして潰された

 内部告発サイト「ウィキリークス」で、日米間の最新の公電文書が次々とバクロされ、注目を集めている。そこであらためて分かったのは米国ベッタリで“暗躍”する防衛・外務官僚の姿だ。大マスコミは詳しく報じていないが、沖縄・普天間基地移設問題をめぐるやりとりでは、束になって「鳩山前首相潰し」をもくろむ官僚のロコツな発言が生々しく出てくる。

 例えば、高見沢将林・防衛政策局長は09年10月12日、キャンベル国務次官補との昼食会で、普天間基地県外移転を模索する鳩山政権の方針について「米側が早期に柔軟さを見せるべきではない」と発言。県外阻止の姿勢を鮮明にしろと助言していたから驚く。

 一方、藪中三十二・外務事務次官は09年12月21日のルース大使との昼食会で「いまは政治的な過渡期。(普天間問題では)日米がより非公式な形で対話を進めるほうが、公式的な協議の枠組みを定めるより望ましい」として、政治家そっちのけで勝手に協議を提案。藪中は「世論一般やメディアの一部は安全保障問題をよく理解していない。テレビのコメンテーターや政治家たちを教育することに価値があるかも」とも指摘し、人気のあるテレビコメンテーターを挙げたという。薄っぺらな薄汚い発想だ。

 このほか、09年11月27日付の公電では、核密約調査を進める民主党政権に懸念を示す在日米国大使館のズムワルト首席公使に対し、梅本和義・北米局長が「普天間問題より悩ましい問題。鳩山政権は、調査がもたらす影響を理解していない」などと、これまた米国寄りの姿勢を強調していた。

 日本の税金で給料をもらいながら、平気で時の首相を米国に売り渡す感覚。コイツら本当に日本人なのか。それともスパイなのか。


ニューヨークタイムズに掲載されたウィキリークス日本発公電について 5月16日 極東ブログ

「ご不満な影の将軍」というのは言うまでもなく小沢一郎であり、そのお小姓役をやっているのが山岡賢次である。公電に描かれた山岡の言動は爆笑を禁じ得ないほど滑稽な姿であるが、ようはこれが米国側に見える小沢という政治家の姿でもある。同時に、民主党の内情というのがここまで笑劇として米側に筒抜けだったのかという侘び寂びの情感も漂う。

「"お馬鹿"な首相」となれば鳩山由紀夫とならざるをえないが、「お馬鹿」と呼んでいるのは米国ではなく、外務省・斎木昭隆アジア大洋州局長であり、対象も鳩山氏でなく民主党全体と読めないこともない。簡単に言えば、日本の官僚が民主党政府について「馬鹿すぎてやってらんないっすよ」と米国にこぼしているという図であり、この図は「日本が担う大きな役割」にも描かれている。

 不敵な官僚と批判するのはたやすいが、公電の文脈を見れば官僚の愚痴も理解できるだろうし、米側も同情的に了解していることも伝わってくる。

 「死亡した北朝鮮拉致者」については、朝日新聞が結果として隠蔽した情報なので、ニューヨークタイムズのように堂々と見出しにされると国際的には奇妙な絵になってしまう。

 「中国軍事力への警戒」だが、長島昭久などよる民主党の外交戦略と高見沢将林防衛政策局長など官僚の思惑、米側キャンベル国務次官補の、ある意味崖っぷちの意気込みのマリアージュが、どいつもこいも何考えてんだかなあという不条理劇のようで文学的にも味わい深い。

 しかし笑って済ませる寸劇でもない。途中キャンベルさんがぶっち切れてとんでもないことを言っている。この話、なぜかあまり注目されていないようだ。もしかすると、日本のジャーナリズムもわかってないんじゃないかという気もしてくる。こうした点でも日本は終わったなあという荒涼感もある。この件について別途エントリを書いたほうがよいのかもしれない。

 「普天間基地移設案は"死んでいる"」はいわゆる普天間問題の背景の一幕で、この幕の道化役は松野頼久である。道化役を上手にこなしているだけかもしれないが、公電文学の描写にはルース大使の憐憫の視線を含有していると読める。山岡氏といい松野氏といい、公電に描かれる民主党議員の姿は国民に尻向けてあっかんべーでもしているな稚拙な滑稽さがあり、憎めない。(後略)


(私のコメント)

日本の外交交渉で、外務省や防衛省の高級官僚たちによって、政権内の情報が筒抜けになっている事をウィキリークスが暴露しているにも拘らず、テレビではまったく報道されず、この問題を取り上げているブログも少ない。極東ブログでも「しかし日本のメディアでもブログでもさほど話題になっているふうには見えない。なぜだろうか。」と書いていますが、何故なのだろうか?

日本政府部内の情報が外国に筒抜けになることをスパイ行為といいますが、外務省や防衛省の高級官僚たちは何故捕まらないのだろうか? 沖縄の米軍基地問題は日本の防衛政策の基本的な問題ですが、藪中三十二・外務事務次官は09年12月21日のルース大使との昼食会で政治家そっちのけで勝手に協議を提案しています。
 
まさに外交は政治家よりも外交官僚が仕切るという構図が見えますが、日本の政治家に外交問題を取り扱う権限がないようだ。このように自国の政治家をバカにする官僚たちは、アメリカこそ日本の外交や防衛を仕切る存在として認識しており、日本の政治家に外交と防衛を決定させる権限はない。自民党の政治家は最初からアメリカに外交と防衛を丸投げしていましたが、鳩山民主党政権では外交と防衛も政治主導を目指そうとしていた。
 
日本政府に外交と防衛の権限がないことは株式日記にも書いてきましたが、ウィキリークスはこのような構造を米公電で明らかにしてくれた。日米安保と憲法9条がある限り日本は独立国ではないのであり、独自外交を行なおうとすると外務省のスパイたちによってアメリカ政府に通告されて、首相は失脚してしまう。マスコミもまたスパイの一味であり、田中角栄を失脚させたのはマスコミだ。
 
最近の国会中継を見ても、質問に出されるのは福島原発や大震災のことばかりで、ウィキリークスによる暴露問題で国会で議題にならないのは不思議だ。もっとも野党の自民党時代からの外交機密が暴露されたのだから、国会審議に持ち出せば自民党外交の汚点が明らかになってしまう。
 
東日本大震災のどさくさに紛れた時期だから朝日新聞などで暴露してアリバイを作っているのかもしれませんが、ブログでもウィキリークスの暴露があまり話題になっていないのは。やはり福島原発や大震災に関心が行ってしまっているからだろう。菅総理の外国人からの献金問題もどこかに消えてしまったし、菅総理は東日本大震災を政権延命のために使っている。
 
日本の政治家がいくら政治主導を言ったところで、中央官庁が米中のスパイだらけでは外交が出来ないのであり、政府はスパイ防止法を作って情報漏えいしたスパイを捕まえて終身刑に処すべきだろう。そうしなければとても独自外交など出来ないのであり、情報管理の厳しかった戦前でも中堅幹部がスパイに取り込まれてしまっていた。
 
米公電で明らかになったことは、政府部内の動きが逐一アメリカ当局に報告されていることであり、それが暴露されても国会内で問題にならない事は、国会がいかに腐敗堕落しているかの証拠になる。ブログでこのように書き立てても国民の関心は福島や大震災に行っており、政府やマスコミの思うがままに世論が誘導されている。
 
鳩山首相は官僚たちの裏切りで辞任に追い込まれましたが、それを見ていた菅総理は官僚とアメリカの言いなりになることで政権の維持を図ろうとしている。国民や国益は菅総理にとっては二の次の問題であり、日本の外交防衛戦略は無きに等しい。鳩山首相はアメリカ離れを模索しましたが、中国の台頭は日本にとって危機でもあり、チャンスでもある。
 
最近でも米中はますます緊密な連携を強めており、米中による冷戦体制を言う日本人もいるが、アメリカはポーズだけであり、米中戦略対話でもそれが確認されている。これでは日本政府がまともにアメリカの相手にされないのも当然なのですが、外務省や防衛省のスパイたちを何とかしなければどうすることも出来ない。
 




名誉毀損の訴えがあり削除しました。


2011年5月18日 水曜日





震災後の日本は蓄電池やスマートメーター、制御システムなど
スマートグリッドを構成する技術の実用化を加速していくことになる。


2011年5月17日 火曜日

いまこそ求められる スマートグリッド、エネルギー利用効率の高い街づくり 4月25日  日刊工業新聞

電力需給を効率的に制御するスマートグリッド(次世代電力網)への期待は東日本大震災後も変わることはなく、むしろ高まりそうだ。津波に襲われた東北地方の被災地を環境先進都市として復興する時にも、電力の供給力不足に伴い企業や家庭の節電対策を強化する時にも、スマートグリッドの導入は考慮される。震災後の日本は蓄電池やスマートメーター、制御システムなどスマートグリッドを構成する技術の実用化を加速していくことになる。

安定した電力供給−規模に応じて構成自在

 スマートグリッドは電力と電力需給情報を供給側と需要側で双方向にやりとりして電力を制御し、エネルギー利用効率の高い街や地域(スマートコミュニティー)をつくる手段と定義できる。太陽光や風力など天候や時間帯によって発電量が大きく変動する"じゃじゃ馬"の自然エネルギーを原子力や火力などの大規模電源と協調させ、電力網を安定させる技術ともいえる。自然エネルギーを導入しながら、電力需給を効率的に制御する。これは震災後の日本が必要とする技術とシステム、発想だ。

 震災により壊滅的な被害を受けた地域を、自然エネルギーを本格導入した環境先進都市として復興しようとの認識は官民で共有されつつある。自然エネルギーの導入にはスマートグリッドが欠かせない。

 加えて、スマートグリッドはさまざまな都市の発電環境の規模、発展段階に応じ、自在に構成を変えられる。津波に襲われた地域は漁業や水産加工業が盛んだが、平野部の大都市に比べれば人口は少なく、都市の規模は小さい。

 こうした場合、比較的小さな街や工場群を束ねる小規模なスマートグリッドである「マイクログリッド」が街づくりに生かせる。大都市や工業地帯向けの大規模なシステムをそのまま持ち込むのは非現実的。津波の被害を受けた地域では「広範囲をカバーするスマートグリッドというより、マイクログリッドのような小規模なシステムになっていくだろう」(経済産業省)と見られている。

スマートメーター導入−電力需要情報を集中管理

 津波や強い揺れに見舞われなかった地域でも、震災は産業活動に大きな影を落としている。原子力発電所の停止などにより、東京電力と東北電力の電力供給能力は大幅に低下。計画停電はひとまず終了しているが、夏場には電力不足が顕在化する。政府は企業やビル、一般家庭に節電対策と努力を求めている。

 スマートグリッドは供給側で自然エネルギーの大量導入を可能にする一方、企業や家庭など電力を使用する需要側にも大きな変化をもたらす。通信機能を備えた新型の電力計「スマートメーター」の設置により電力需要情報を集中管理し、特定の地域で余っている電力を不足地域に回したり、住宅を何軒か束ねて蓄電池を置き昼間と夜間で需給調整をしたりといった姿がスマートグリッドやスマートコミュニティーの将来像だ。

 震災後に実施した計画停電は企業の業種を問わなかったため、連続稼働する必要のある業種には不都合な点が多かった。スマートグリッドが普及すれば、きめ細かく電力を制御でき、こうした不都合は減らせる方向にある。

 例えば、自動車部品工場が多い地域には自動車産業全体を考慮して電力供給したり、鉄道などの基礎的なインフラには最低限必要な電力を優先的に供給し続けたりすることができるだろう。また昼間人口の少ない郊外での太陽光発電による余剰電力を不足地域に回したり、定置の蓄電池や電気自動車(EV)の電池にためたりといったことも夢物語ではなくなる。

 スマートグリッドは5年、10年の時間軸を持った構想でもあり、今すぐにこうした姿を実現できるわけではない。ただ、実態に沿って用途を絞り込んだ小規模なシステムならば、現実味は増す。その時、カギになるのはスマートメーターの普及。経産省の計画では2020年代の可能な限り早期に、原則すべての需要家(企業やビル、家庭など)がスマートメーターを導入するとしている。震災復興の中で、普及ペースは速まる可能性がある。

国内外で実証実験−グローバル活動、基礎づくり

 震災復興は目前の課題だが、平時から実証実験や開発支援をしていなければ対応はできない。現在、政府を中心に国内外でさまざまな実証が行われている。

 海外実証の目的はまず第一に、世界のさまざまな地域に合ったシステム構築を複数こなすことで類型化し、日本企業がグローバルに活動できる基礎をつくること。東アジア各国では経済発展に伴い、人口集中と都市化が進む。今後、環境負荷と資源消費の少ない都市開発プロジェクトが増加するとみられる。

 米国や欧州のような先進国でも、自然エネルギー量を政策的に増やしたり、老朽化した電力設備を更新したりするためにスマートグリッドが活用される。発展途上国の電気が通っていない奥地や、陸地と電力網がつながっていない離島では、小規模完結型のマイクログリッドのニーズが見込める。

 海外実証の第二の目的は国際標準化に乗り遅れ、日本の主要産業が"ガラパゴス化"しないようにする点だ。欧米勢はスマートグリッドのシステムや構成機器を互いに接続するインターフェース部分を中心に、国際標準化の取り組みを進める。日本政府が欧米諸国と共同実証を進める背景には、国際標準化のイニシアティブを握る狙いがある。(後略)



(私のコメント)

日本では電力会社が発電所で発電して一方的に配電するシステムですが、これだと発電所に異変があった時に家庭は電力供給がストップして真っ暗になってしまう。スマートグリッド構想では各家庭が太陽電池パネルや風力で発電して、夜間は電気自動車などのバッテリーも利用する。つまりグリーンニューディールには電気自動車まで構想に含まれている。

これでヨーロッパもアメリカもグリーンニューディール政策に踏み切ったわけですが、日本ではこのような総合的な政策は打ち出せてはいない。太陽電池パネルや電気自動車の開発などでは世界の最先端を行っているにもかかわらず、国家的な総合戦略としての発想が無い。中央官庁は経済産業省や国土交通省や環境省などでバラバラであり、縦割り行政の弊害で総合戦略が立てられない。

「株式日記」では公共事業として科学技術開発を主張してきましたが、日本では公共事業というと橋や道路や箱物しか発想が無い。だから経済政策としての公共事業を主張することは悪であり無駄使いの代名詞にされてきた。日本は90年代からのバブル崩壊で日本版ニューディール政策が求められてきたのですが、財務省が財政の再建を最優先して公共事業は毎年削られてきた。

日本でも太陽電池パネルなどには政府からの助成政策などあったのですが、小泉竹中内閣は2005年に太陽電池パネルへの設置助成などを打ち切ってしまった。今年になってようやく助成は復活しましたが、日本の政治がいかに総合経済戦略などの構想力が無いかを示している。

日本はエネルギーのほとんどを海外に頼っており、石油ショックが来るたびに脱石油が叫ばれるのですが、危機が去ると忘れてしまう。ヨーロッパでは早くから脱炭素社会を打ち出してドイツを中心に太陽光発電や風力発電の普及に努力してきた。そしてアメリカでもグリーンニューディール政策が始まった。そして日本では福田内閣まで財政再建が最優先政策であり景気対策としての公共事業は削られてきた。

公共事業を推進を主張する経済学者やエコノミストも具体的な公共事業は打ち出せなかったのも事実なのですが、不況が続くような時は政府が財政を出動させれなければ経済は縮小してしまう。テレビなどでも公共事業というと道路や橋などに短絡してしまって、高速道路はいるのいらなのと言った議論に収束してしまう。日本人は頭が硬直しやすくて全く新しい発想という事が出来ない。

日本では家屋の屋根に太陽光発電パネルを見かけるのは極めて希だし、風力発電の風車を見かけることも極めて希だ。日本の地方行政も中央の政策ばかり見つめて、独自のエネルギー自給政策思いつかないのだろうか? 太陽光発電所にしても風力発電所にしても小さなコストから始められるし、電力を安く供給できれば産業誘致にもなるはずだ。

NHKの特番でも四国の村で10年前に風力発電所を作って、電力を売って村の財政を助けようというプランを実行しようとした村長が出ていた。しかし四国電力までの送電線の建設や電力価格がネックとなって計画は実現しなかった。日本の電力会社も買電には積極的ではなく、とてもアメリカで行われるようなスマートグリッド構想などの計画には反対だろう。電力の自由化に反対しているからですが、これらは政治が動かなければ実現しない。

アメリカは石油や石炭や天然ガスが豊富であり自給ができる国だ。だから電気も日本に比べると大変安い。それにもかかわらずオバマ大統領はグリーンニューディール政策で低炭素社会を目指している。30年から50年先まで考えれば石油は足りなくなり、いまから脱石油社会を構想しなければ間に合わなくなる。しかし中央官庁の官僚も政治家も今日の事しか考えない。

マスコミも公共事業というと「熊が出るような所に高速道路を作れと言うのか」と言った感情的な反発を煽るのみで、全く新しい発想の公共事業に対しても一緒くたにしてカットし続けた。メガフロートも東京湾に浮かべられて実験されましたが中国に鉄くずとして売られてしまって、なぜ広い海上に太陽光発電所を作ると言った発想が無いのだろうか? ヨーロッパではサハラ砂漠が太陽熱発電の用地として注目されている。

このような事は国家プロジェクトとしてでなければ出来ないことなのですが、財務省の役人は財政再建しか興味が無いようだ。麻生内閣になってようやく景気対策としての取り組みに前向きになりましたが、中国では54兆円の公共事業を始めるし、アメリカでは80兆円の公共事業を始める。つまり日本の財務省の財政再建政策は間違っていたのであり、景気を回復させて税収を増やす事で財政再建を図るのが正しい政策だ。

米国のオバマ政権は「グリーン・ニューディール」計画は低炭素社会と「スマート・グリッド」の革新からという米国の深遠な戦略が読み取れる 2009年3月20日 株式日記より


(本日の私のコメント)

二年前の株式日記は、今日の日本の電力事情を予言したような内容ですが、コメント欄には私の意見に対する否定的なコメントが非常に多い。中には「高速増殖炉か核融合炉しかない」といったコメントありますが、「もんじゅ」は今どうなっているか、いま非常に悲惨な状況になっている。福島第一原発事故で分かったように核分裂を制御することは非常に難しい。事故れば手のうちようがなくなる。

電力の低コスト化、低炭素化を目指すなら原子力発電を増やす以外に道はないです。」と書いてきたコメントもありますが、今ならバカじゃないかと言われるだろう。「日本の電力会社の質をなめてはいけない。アメリカは2,3周遅れたレベルである。」と書いてきたコメントもありますが、東京電力の技術力に低さは福島第一原発で証明済みだ。

トラさん、あなたは技術的な知識蓄積がないんじゃないかな?」と書いてきたコメントもありますが、電気工学部を出た第一種電気工事士に対する言葉なのでしょうか? いまやインバーターで交流を直流にしたり直流を交流にすることは家電製品に普通に使われています。

念のため書いておきますが、環境に一番優しいのは原子力ですから」と半分専門家がコメントしていますが、福島県に行って言ってほしいものだ。太陽電池や風力発電機はいつでも撤去することが出来ますが、福島第一原発は、おそらく100年くらい手が付けられないだろう。メルトダウンを起こして核燃料が簡単には取り出せないからだ。

このように株式日記は、将来の技術開発の傾向を正確に見通しているし、原発に対しても燃料棒や廃炉の問題などを指摘してきました。電力会社が市場独占することは傲慢経営になるのは必然であり、原子力安全神話も崩壊した。日本のこれからは中央統制社会から地方分散社会になり、電力も一社独占から自由化して、スマートグリッドでインターネットのように電力を制御するのが時代の流れだ。




原発利権を、いわゆる土建屋的な見地で利用したのが田中角栄元首相だ。
原発建設は地元に大きな利益をもたらし、それが選挙における票田になる。


2011年5月16日 月曜日

原発マネーに群がった政治家・学者・マスコミ、この国は電力会社に丸ごと買収されていた 5月16日 週刊現代

「日本の原子力政策は、次のようなロジックで成り立っています。『原子力発電は、絶対に必要である』『だから原子力発電は、絶対に安全だということにしなければならない』。

 これは怖い理屈です。危ないから注意しろと言っただけで、危険人物とみなされてしまう。リスクをまともに計量する姿勢は踏み潰され、事実を隠したり、見て見ぬふりをしたりすることが、あたかも正義であるかのような、倒錯した価値観ができてしまう

 政府と東電は現在、数兆円以上に及ぶ賠償金を捻出するため、なんと電気料金の大幅アップを画策している。これも国民の意思から乖離した倒錯≠セ。

 この国はいったい、どこでおかしくなったのか。周期的に必ず巨大地震や大津波が襲ってくることを知りながら、なぜ54基もの原発を作ってしまったのか。そもそもレールを最初に敷いたのは、言うまでもなく「政治」である。

 自らが原発誘致にも関わったことがある自民党の長老議員は、その発端≠ノついてこう語る。

「原発というと、初代原子力委員会委員長の正力松太郎氏(元読売新聞社主)と、その盟友の中曽根康弘元首相の名が挙がる。ただその背景には、かつての米ソ冷戦構造下における『日本の核武装化』への布石があった。それが'70年代のオイルショックを経て、『資源のない日本における原子力の平和利用』と大義名分がすり替わり、政官民が一体となって原発を推進した」

 1基あたりの建設費用が5000億円以上とされる原発の建設は、政治家にとっては巨大な公共事業であり、利権となってきた。

「原発を地元に誘致すれば、交付金はじゃぶじゃぶ入って来るし、選挙も安泰になります。東京電力の役員が個人名で自民党に献金をしていたことが発覚しましたが、一方で民主党も、労組側、つまり電力総連の支持を受けた議員がいる。そうやって原発は、これまで60年以上も乳母日傘で国の厚い庇護を受けてきたわけです」(社民党・福島瑞穂党首)

 昨年1年間に、電力各社が会長・社長ら役員の個人名義で自民党の政治団体「国民政治協会」に行った献金の総額は、およそ3500万円に上る。

原発利権を、いわゆる土建屋的な見地で利用したのが田中角栄元首相だ。地元の新潟に柏崎刈羽原発を誘致する際、田中氏は土地取引で4億円の利益を上げたことが知られている(『原発と地震?柏崎刈羽「震度7」の警告』新潟日報社特別取材班・講談社刊)。

 原発立地の地元にカネを落として住民を懐柔する、電源三法(電源開発促進税法、特別会計に関する法律、発電用施設周辺地域整備法)交付金の仕組みを作ったのも、自民党の有力者だった田中氏である。

「原発建設はゼネコンや地元の土建業者に大きな利益をもたらし、それがそのまま選挙における票田になる。選挙の際には、電力会社やメーカー、建設会社の下請けや孫請けの業者が、マシーンとして作用してきた。そういう田中氏の手法を引き継いだのが、その弟子である竹下登元首相らであり、さらに渡部恒三元衆院副議長や、小沢一郎元民主党代表らに受け継がれていった」(自民党閣僚経験者)

 原発推進に関して言えば、政界には右も左も、大物議員もそうでない議員も、まったく区別がない。中曽根氏の直弟子で日本原子力発電出身の与謝野馨経財相。身内の警備会社が原発警備を請け負っている亀井静香・国民新党代表。日立製作所で原発プラントの設計に携わり、日立労組や電力総連から絶大な支持がある大畠章宏国交相・・・。

 ちなみに菅首相にしても、有力ブレーンの笹森清元連合会長は元東京電力労組委員長だ。仙谷由人内閣官房副長官や前原誠司前外相も、原発プラントの輸出を進めてきた経緯があり、原発推進派に数えられる。社民党や共産党を除き、政界で原発の危険性を訴えてきた政治家は、数えるほどに過ぎない。(中略)

そして、この政官財一体となった原発推進キャンペーンに、資金や研究環境の便宜供与を受けて加担しているのが、いわゆる御用学者≠スちだ。

 事故発生後、「原発は絶対に爆発しません」と菅首相に吹き込んでいた原子力安全委員会の班目春樹委員長(元東大工学部教授)を筆頭に、空疎な安全神話≠唱える学者たちの存在が表面化した。端から見たら非常識としか思えない、こうした御用学者が居並ぶ理由を、元京都大学原子炉実験所講師の小林圭二氏はこう説明する。

「電機や機械と違い、原子力の場合は研究におカネがかかり過ぎるのです。国や電力会社がカネを出さなければ研究ができない異質の分野が原子力なのです。だから研究の裾野が広がらず、異なる価値観が共存することもない。したがって原子力村には相互批判がなく、いつでも『原発は安全』になってしまう」

 原子力村では、准教授になった途端に国から声がかかり、各種委員会など原子力関連の政府組織に名を連ねることができるようになる。すると、より詳しい研究資料の入手もできるようになり、学生の指導もしやすくなる。電力会社から多額の謝礼で講演の依頼なども入るようになり、定年後には各社が運営する研究所所長などのポストも用意されるという。(後略)



(私のコメント)

原子力電源開発は、道路特定財源と同じように神聖不可侵の国会議員達の利権となり、それは自民党も民主党もその利権にどっぷりと浸かってきた。原子力発電は正力松太郎や中曽根康弘が音頭をとって始めたことですが、その当時は添えが正論だったのでしょうが、利権として固定化されると止めることが不可能になり、次々と日本全国に原子力発電所が建設されるようになった。

田中内閣から中曽根内閣に交代した時も、原子力利権が切り札になったのかもしれない。確かに冷戦時代なら日本の核武装は当時のソ連や中国に対する切り札になり、だからこそアメリカも日本の原子力開発に対して容認したのかもしれない。今でも中国やロシアに対する日本の核武装は一つの切り札なのでしょうが、アメリカも日本の核武装は認めない。

しかし時代が経つにつれて、日本の原子力発電は一つの利権となり、日本のエネルギー政策の中心となり、それは民主党政権になってからも続けられて、民主党の原子力発電推進により50%まで拡大しようとしていた。民主党にも渡部恒三氏なども原子力利権議員の中心であり、地元の福島県は原子力発電所のメッカになっている。

与謝野馨経済財政大臣も中曽根氏直系の原子力推進議員であり、民主党政権は原発利権内閣であることに変わりがない。さらに日本の原発輸出においても民主党は積極的な推進政策をとってきましたが、これが福島第一原発事故を小さく見せようとして情報操作が行なわれてきた原因でもあるのだろう。

日本はとかく原発に賛成か反対かの二元論で行なわれてきましたが、政官財のトライアングルは原発慎重論者を排斥して、それが原因で安全対策が御座なりになってしまったのだろう。原子力安全委員会も原子力安全保安院も原子力発電の安全対策のお目付け役なのですが、原子力村で固めてしまってはチェック機能が働かなくなっていた。

原子力開発は数千億円単位でかかるものだから、国家でなければなかなか取り組めない分野ですが、原発を民間会社がやること自体が無理があったのだろう。東京電力でも原発担当者は、数々の原発トラブルで責任を取らされて排除されてきてしまった。だから今の東京電力の経営陣には原発出身者がいない。

これまでも原発の小さな事故は、たびたび起きていたのですが隠蔽されてきたのは、原子力安全神話が作られてしまって、政官財の利権構造で安全性に対する柔軟な体制が作られずに来てしまった。学会も東京大学を中心に原子力村が作られて、危険性を指摘すると原子力村から排除されてきた。

しかしこれからのエネルギー政策で原子力発電が無くてはならないものなのだろうか? 採掘技術の進歩で天然ガスの埋蔵量が膨大なものと確認がされており、CO2排出量も石油や石炭に比べると少なくて発電コストも安く、現在でもLNGによる発電量が一番多くなっている。また自然エネルギーに関しても技術開発の進歩で普及が進み始めている。

現在でも原子力発電はごく限られた国で行なわれていますが、日本やアメリカやロシアなどで原発災害が起きたように、原子力発電は非常に危険なもののようだ。ロシアやアメリカの原発事故は誤操作によるもので、発電を止めればそれで収まるものではない。原発は軽水炉以外にも比較的安全な原発も開発されていますが、しかし何が起きるかわからない。

原子力開発には毎年4500億円もつぎ込まれてきましたが、これを他の自然エネルギー開発に向ければかなりの開発が進むのではないだろうか? 原子力安全委員会の委員長・委員らの年俸は約1785万円も貰っていますが、これも学者への口止め料になってきていた。国会議員も原子力利権に群がり経済界もマスコミも東京電力から金が配られて来ていた。

これは道路利権と同じ構造であり、予算配分が固定化されると、それに群がるシロアリは日本の財政を食い尽くしていく。日本の毎年作られる財政赤字もこのような固定化した支出に手が出せないから減らすことが出来ませんでしたが、原発事故が起きないと原発利権を見直すことが出来ないような構造が出来てしまっている。



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