株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


代表選は僅差で菅直人が勝つ様に仕込む。 小沢は党務に専念する
形とし、鳩山が二人を和解させ、副総理兼外相として含みを持たせる。


2010年9月15日 水曜日

710 :闇の声:2010/09/11(土) 09:26:38 ID:sgAVcnDx 2ちゃんねる

読ませて頂いて、はたと気がついた事がある。
それは、今の日本の不景気は、ある意味過剰管理不況なのではないかと言う事だね。

上に「くら」の事が書いてあるし、居酒屋の異常っぷりもだんだん明るみに出てきている。
メディアが提灯を付ける経営者の多くが、金をメディアにまき散らして名声を創ってもらっている
タイプの経営者だ・・・

その連中は裏ではものすごい締め付けを管理と称してやっていて、しかも創業者一族以外は絶対に
良い地位には就けない仕組みになっている。
創業者の利益は守られるべきではあるが、しかし過剰管理をやって人材を潰す事と意味は異なる。

何が言いたいのかと言うと、振興銀行は過剰管理で金融機関が委縮しているから、それを何とかしましょうと
設立された銀行のはずで、木村剛は中小企業融資にそれなりのノウハウがあり、育成出来ると大威張りでトップに
就任したはずだ・・・言い換えれば、金融庁が過剰管理で金融機関を締め付けて、金融機関は行内を締め付けた。
その結果、金の流れが悪くなって思い切った投資が出来なくなり、逼塞感が強まっている。
実は今回の措置、金融庁は大歓迎なのだ・・・金融機関を締め付ける格好の理由となるからだ。

仙谷は喝采を叫んだだろうね・・・見ろ、金融機関なんてそんな連中の集まりだとね。
それでも金は貸しださなければならないし、借りなければ企業はやっていけない。
しかし・・・それをものの見事に壊したって事だ。

◆良いきっかけでこの話が出来るけれども、メディア関係が下請けの、そのまた下請けで
製作させてる事はご存じだろうと思う。
これらの経営状態が極めて悪い・・・元請けからの入金が遅れて、スタッフへの支払いが滞りだしている。
だからその日暮らしの金融頼みで、都銀から地銀から信金から信組まで返済猶予とか利払い猶予、新規貸出など
とにかく頭を下げっぱなしなんだな・・・
ルポライターなんて取材費を街金で借りて行ってるくらいひっ迫している。
テレビ局の杜撰な管理がその根本原因で、空伝票を切りまくった事も拍車をかけている。
金縁ブタの様な街金と極道の手先は出鱈目な話を流すし、まともに金融を扱えなくなっている。
これは大きいね・・・
SFCGはメディア関係の顧客が多かったんだ。
甘かったからね。

結局小泉改革と言うのは、小泉純一郎と言う稀代の独裁者がいて、従わないと
どうなるか判らないから、とりあえず面従腹背していようが実態だったのかなと思う。
政党にとって大勝利の後の衰退は、危機意識の欠如と現状認識の甘さが招く
人材の枯渇って事なんだろうね。

小沢は自分の腹心が左派系なので、結果的にどうしても資本家寄りの政策は声高に言えない
弱みが出ていると思う。
地域振興と言うとすぐにイベントだの観光だのと言うけれども、それは日本の基礎を支える
製造業をどうするんですかとの一番大事な議論からの逃避を意味するのかと、正直良い気持ちはしない。
前原にがっかりしたのは、観光が大事だの鉄道がどうのと言う枝葉を口にはするが
根幹をなす産業構造等はあまり聞いた事が無い。
見方が極めて矮小であり、所詮ニッチしか語れないのかなと感じたからだ。
まして、野田に至っては大臣にならない方が良かったんだろうとしか思えない。
それが明らかになり、このままでいけば過去に例を見ない政治不信状態に陥るだろうね。


◆党の中枢は圧倒的に小沢優位だ。
そもそも、仙谷は内閣だから威張っていられる。
結果的に党をまとめて、少なくとも三年間選挙をせずに与党でいるには
小沢と妥協しなければならない。
それは簡単な話で、小沢が菅直人に一言「いろいろあったけど、また頑張ろう」と言えば
済んでしまう話だ(表向きだが・・・)
小沢はあっさりとそうするだろうし、仙谷は官房長官の地位を死守する為にも
あっさりと頭を下げそうな気はする。
ただ、雌犬同士の咬みつき合いが必ずしもそうさせない状態になるかもしれないな。
今は五分五分かな・・・
小沢の強みは顔の見えない小沢軍団がいる事だ。
それが党中枢を握っている事だね。
党の為に「敢えて我が身を泣いて切る事に致しました」と言えば支持率も上がるし党中枢は無傷だ。
それを取るだろうと思っている・・・まだ判らないけどね。
書く事がふらついてるが、そのくらい微妙な情勢だね・・・感情論も含めてだが。

◆かかあとかかあだ。
海外に行きたくて仕方がないのさ。
自分が民主党にあきれ果てている理由の一つに、支持母体が幅広い支持を集め人材を募る
運動を全くしてない事があげられる。
自民党もひどいモノだったけれど、民主党はもっと偏った支持基盤を是正出来ないばかりか
逆にそれに対する依存が酷くなっている。
サポーターの数がめちゃくちゃなのも、各支持母体が党中央での発言力を増す為に数を水増しした
事があげられる(としておこう)

赤旗が無料で赤旗を配る・・・それを広げて読んだだけで支持者だとカウントした様な事をやってる。
支持層の広がりが全くない事がだんだん明るみに出てきて、それを糊塗するので必死なんだ。
余りに寄り合い所帯だって事だね。
それでも割れないのは、与党って甘い水さ。

政権交代を支持はしたが、それは政治改革の一環であり、誰もが民主党は
もっとまともな政党だと思ったんだろう。
自分もそうだった。
自民党政権時代の末期、赤坂周辺での噂話なんて酷いもので、これなら自民党は
解党した方がましだと思った。
金と女と酒が自民党なら、どっちが勝つかと猟官と売名行為が民主党だ。
その陰で置き去りにされる重要な政治課題や経済問題。


大事なのは支持層が固まった結果が選挙結果とは言えない事だろう。
つまり、9/14時点でどっちが多いと言うだけの話で、常に流動化する。
だから不安定であり、常に数合わせを党内でしなければならない。
それでまともな政策論議が出来るだろうか??
そりゃメディアにしてみれば面白いが、被害を被るのは国民だよ。

◆782 :闇の声:2010/09/11(土) 20:39:19 ID:sgAVcnDx

結局、民主党に金融のノウハウが無さ過ぎて、主導権を官僚に握られてしまった。
もともと政治主導で作られた振興銀だから、政権交代で消え去る運命だったんだろう。
ただ、民主党の金融政策・・・金融に関する基本姿勢は完全に産業界から総すかんを食うだろう。
それが判らないで国民皆さんの云々と演説している菅直人は大馬鹿野郎だ。

さっきこんな電話をもらった。
代表選は僅差で菅直人が勝つ様に仕込む。
国会議員からは血判取ってどっちに投票するか事前に決めさせて、それを覆したら直ちに
議員辞職を迫る。
そしてサポーターと地方からの票数を操作し、僅差で菅直人に勝たせる。
小沢は党務に専念する形とし、鳩山が二人を和解させ、副総理兼外相として
(ここからが凄い!!)次期総理に含みを持たせる。

あり得ない話ではないなと思ったね。
今日はこれからいろいろな人と会わなければならない。
振興銀行の件、まだまだ尾を引きそうだね・・・
それにしても、何で作家風情を社長にしたかね・・・
あの時点で、何やってんだと言えなかったんだろうか。

◆818 :闇の声:2010/09/12(日) 10:49:05 ID:gkUerOLG

下請けいじめの事だけれども、民主党は本来下請けいじめをどのくらい無くせるか判らないにせよ
何かの対策は打てたはずだし、それをやり易いだろうと思っていた。
詐欺師だと書かれていたけれども、自分が民主党に期待していた中に、この下請けいじめと
中小企業に対する金融支援問題があった。
もっと中小企業を活かす政策を考え、実行するんじゃないかとかすかな期待を抱いていた。
それは余りにも自民党が庶民感覚を失い、>>810にある様なリストが出る等
もはやまともな政治家がどれだけいるのだろうと絶望したからでもある。
しかし現実には、民主党は産業政策に関してこれと言って特徴が無く、単に目立つ言葉を
連ねるだけだなと気がついた・・・
円高にしても、単独で介入してどうにかなる話ではないし、中長期的なトレンドを
変える事は不可能だろうから、日銀総裁を呼びつけて怒鳴ったところでどうにもならない。
ただ、姿勢を示す必要はあったし、その姿勢の一つに中小企業対策があったはずだ。
今朝の議論を聞いていても、心構えは言うけれどもそこから先が何もない。
それを一年間繰り返してきただけの政治が、政権交代の成果なのかと言う事だ。
議論はするが、議論=政治だと思っている政党では何もできない。
知事時代の片山氏が高速道路問題でいろいろ語っていた内容よりも遙かに低い程度の議論であり
そんな事はとっくに判ってる・・・それを繰り返しては政治だと思わせている。

◆振興銀行の問題で、自分達の内輪では当然何人逮捕者が出て当然国会で
証人喚問など行われるだろうと踏んでいたが・・・
現実には行われなかったね。
官僚が隠したんだと言うのではなくて、民主党にそれだけの知識が無くて、あれだけの
政争のネタをみすみす逃してしまい、結果小泉改革を検証するチャンスを逸したんだと
言う事だね・・・

これほど判りやすいネタは無いんだよ・・・しかも、国民にしてみればネームバリューのある
人物が獄に落ちたんだから・・・
それさえ活かせないのなら、経済実態の把握と対策立案はもっと難しい。
黒白はっきりするテーマではないからだ。
そうなると、民主党政権下では経済政策は極めて期待出来ない事になる。

それはそうと、今朝一つ気がついた事があった。
信濃町とみんなが出てなかった事だ。
あれの示す意味は決して小さくないよ。
もし、菅直人が勝利しました・・・しかし小沢は党を握り、そして
連立が成立する・・・のではないかと言う思いを強くした。



(私のコメント)
昨日も書きましたが菅氏が勝ったのはサポーター票で大差がついたわけですが、民主党の党員票が22万票で菅氏が13万票で小沢氏が9万票だった。しかし全部で22万票の投票しかないのはそれだけの組織しかない訳です。公明党の党員数が42万票で共産党の党員数も40万人といいますから、いかに民主党の党組織が出来ていないかがわかります。国会議員も地方議員も党員獲得がほとんどできていない。

これでは国民投票の代わりにもならず、特定の組織集団が加わったらどうなるか分かりきっている。例えば公明党が連立を組んで統一会派になって代表選挙を選んだら創価学会の票42万票が決め手になってしまう。自民党の場合は120万人の党員数がいますが、民主党はサポーターをあわせても24万人くらいしかいない。

それだけ国会議員の組織力が弱いわけですが、後援会組織を最初から作り上げる事は大変だ。カネをかければ簡単に出来るのでしょうが、政治資金だけで作る事は困難だろう。民主党は一年生議員が大半だから後援会組織がほとんどできていないことを今回の代表選挙で明らかになった。

民主党も地方議会ではまだ少数派であり、地方議員でも後援会組織が出来ていない。これでは風任せの選挙になり次の衆議院選挙では民主党は大敗するだろう。民主党議員もテレビの前ではいろいろ言うが官僚の抵抗に遭うと何も出来ない事がわかった。鳩山首相はそれで立ち往生しましたが菅首相は官僚に迎合する事で政権基盤を固めている。

自民党にしても民主党にしても無党派層を取り込んだところが勝つわけですが、無党派層は政策的な軸があるわけではなく、マスコミが煽れば簡単に風が吹いてしまう。今回もネットが小沢支援が多かったのですが、ネットで無党派層を動かす事は無理だ。有名ブロガーも小沢支持で動いていましたがほとんど影響がなかった。「二階堂コム」や「切込隊長」は代表選挙を冷ややかな目線で見ていましたが、「株式日記」もどちらを支持することも無く見てるだけにしました。

間違ってはいけないのはブログが世論の代弁をする事はあっても、世論を動かす事は無理であり、テレビの影響力に比べれば対抗勢力にもならない。「株式日記」が小泉構造改革を批判して自民党の腐敗振りを批判して政権交代が起きましたが、これはマスコミがあまり書かない事を書いてきた結果に過ぎない。しかしブログ御三家の動向を見れば世論の動向が掴めるのも確かだ。

自民党が腐敗堕落してダメなら、民主党も口先だけの無力な政党で公務員制度改革も手が付けられない。日米中の正三角関係といいながらアメリカに脅されるとすぐに態度を変える。菅内閣にいたっては小泉内閣張りのアメポチ内閣だ。アメリカや中国に馬鹿にされないためには揺さぶりをかける意味で沖縄の普天間基地問題は重要だ。

闇の声氏は日本新興銀行の問題点を書いていますが、小泉竹中内閣の総括をする意味で民主党は絶好の切り札をもっていたのですが、民主党には金融政策に強い幹部がいない。野田財務大臣も木偶の坊で政局には強くても政策には手も足も出ない。情報が官僚頼みだから簡単に操られてしまう。

マスコミも情報を官僚に頼っているからマスコミと官僚は一体だ。官僚は自分たちに都合の悪い情報は隠してしまう。しかし政治家にしても官僚にしても10年もやっていると世間との感覚がずれてきて社会の末端の事が分からなくなってくる。だから世間の感覚からずれた法案が出来て自分で自分の首を絞めることになりますが、菅首相の消費税も世間からずれている財務官僚が増税を言っているからだ。

小沢氏は予算の組み換えをすれば財源は出来ると言うのは正しいが話が具体的ではない。民主党のマニフェストでは公務員の人件費2割カットとうたっているが、小沢氏は選挙演説では一言も言わない。特殊法人の原則廃止も事業仕分けのような項目でカットしようとしても無理だろう。しかし人件費を一律2割カットすれば13兆円の財源が出来る。これほど具体的な話はない。


何と幼稚な議論を・・・民主党代表選 9月6日 江田けんじ

しかし、民主党政権が、あなたが、約束したのは「207兆円の予算の総組み替えで20兆円の財源を捻出」することでしょう。確かに、融雪装置付き道路を敷くために、わざわざ誰も使わないスキー場を建設するのはムダだが、それを是正しても数千万の削減だ。そんな桁が四桁も五桁も違う話を後生大事に長々としないでくれと言いたくなる。

 大体、この小沢氏という人は典型的なマキャべリスト。権力を握るためには手段を選ばない。自分が権力(闇の権力を含む。)を握れるか否か、そのために選挙に勝てるか否か、それ一点で判断し行動する政治家であり、そう考えれば、これほどわかりやすい政治家もいない。

 政治理念や政策は、したがって、それに一番都合よく、その後からついてくる。もっともらしく理念や政策を語るが、その実、そんなことはどうでもいい。また、都合が悪くなれば、いつでも180度違うことが平気で言える。日本改造計画では「構造改革派」「自己責任の小さな政府」だったが、今は、「分配・バラマキ重視の社会主義路線」だ。

 一方の菅総理の方も、時々、ペーパーに目を落としながらの官僚主導の「答弁」で、その象徴的な場面は、小沢氏が「一括交付金」の早急な導入を求めた時に、「いや社会資本整備交付金を新設した」と答えた場面であろう。

 事務方が用意した答弁をそのまま読んで、それは単に名前を交付金に変えただけで、実はまだ縦割りの紐がついた補助金でしかないという実態を小沢氏に指摘されて右往左往していた。ことほど左様に、国政のことが、まだあまりおわかりになっていないようだ。菅氏には、首相のリーダーシップ云々以前の問題があるように思える。

 今、日本が置かれている状況を考えると、こんな幼稚な議論をしている場合ではないのだ。一国のトップをコロコロ変えるのは恥ずかしい。その通りだが、どちらが代表、総理になっても、いずれにせよ短命政権に終わるだろう。そうなら、歴史のページは早く繰った方が良い。それがこの国のためだ。そのための大きな地殻変動が、この国の政治にひたひたと近づいている。



(私のコメント)
菅氏にしても小沢氏にしても、わたしが支持しなかったのは、公務員制度改革でマニフェストに書かれている公務員の給与2割カットについて何も言わなかった事だ。天下りの廃止も特殊法人の廃止も項目で廃止しようとしても無理だ。それよりも1600万円ももらっている理事長の年俸を800万円にすれば5割カットできる。




日本企業は商品化や技術開発で先行しても、市場が拡大する
収穫期にその果実を後発の韓国勢にかすめ取られているのだ。


2010年9月14日 火曜日

LEDテレビにも「日韓逆転」の構図  4月6日 日経新聞

韓国メーカーは開発時間を短縮するため、ベンチャーなど外部の技術導入をいとわない。世界各国の現地法人が有望ベンチャーの技術を丹念に調べ、自社の開発に役にたつと判断したらすぐにアプローチして教えを請う。どうしても欲しい技術なら、企業買収や技術者のスカウトもちゅうちょしない。技術流出を恐れ特許などを自社内に囲い込むブラックボックス戦略を大事にするシャープなど日本の大手に根強く残る自前主義の開発戦略ではまねできない。

 サムスンの開発戦略の特徴は迅速な投資判断だけでなく、次のメシの種の製品が立ち上がるまで、旧世代の成熟製品を我慢強く、息長く売り込み、事業の採算を確保して開発資金を捻出(ねんしゅつ)、新技術に果敢に挑戦する重層構造にある。

 液晶テレビでもサムスンはバックライトに蛍光ランプを使う普及価格帯の製品で低価格競争を仕掛け、まず提携先のソニーに安いパネルを供給して参戦させ、最大のライバルであるシャープを低価格競争に引きずり込み疲弊させるのに成功した。日本勢のLEDテレビ開発戦略が遅れるのを尻目に量産化で先陣を切り、同じ液晶テレビなのにLEDテレビという新しいカテゴリーを作ってしまうマーケティング戦略にシャープなどは舌を巻いたはずだ。

 安さだけでなく画質や品質に優れたサムスンブランドをより強固に確立するのに成功したビジネスモデルは立体的な映像を楽しめる3D(3次元)テレビでもいかんなく発揮され、早くもトップランナーの地位をつかんだ。売れ筋商品にこだわり、次世代製品の投入にいつも出遅れる日本勢の“単線戦略”では今後も勝ち目は薄い。

 DRAM、液晶パネル、DVDプレーヤー、太陽電池セル、カーナビ。グローバル市場で大量普及が始まると日本は例外なく市場シェアを失っている。日本企業は商品化や技術開発で先行しても、市場が拡大する収穫期にその果実を後発のアジア勢にかすめ取られているのだ。

 韓国メーカーに対する技術力、デザイン、ブランド力で日本の優位性はまだ十分にあるだけに、日本企業同士の連携を進め、ベンチャーの技術を活用して新市場開拓と商品化のスピードを速めれば、今なら勝ち目はある。要は社内抗争にうつつを抜かす暇があるなら、世界との競争に勝つための戦略を磨き、失敗を恐れずに新しいことにチャレンジする経営者の起業家精神があるかどうかだ。


日本発の最先端材料、先に韓国企業が使うジレンマ  5月28日 日経新聞

日本の大学研究者が発明した新しい電子材料が、韓国サムスン電子など海外企業によって次々と最初に製品化されようとしている。日本の優れた基礎研究が海外から注目されるのは誇るべきだ。しかし1番目のユーザーが日本企業でないのは残念だ。研究の価値をあまり評価していないのか、それとも2番手以降のスタートで追い越す自信があるのだろうか。

 九州大学の菊池裕嗣教授は、横浜市で26日に開幕した高分子学会で、チッソ石油化学(東京・千代田、岡田俊一社長)、日油と共同で開発した新しい液晶材料「高分子安定化ブルー相(PSBP)」を紹介した。電圧をかけると現在のネマティック相と呼ぶ液晶材料の10倍も速く動く。

 2002年に発明して以来、菊池教授らは8年かけて実用的な液晶テレビに使えるレベルまで材料の特性を高めた。バックライトに重ねて40ボルトの電圧をかけると、セ氏0〜60度の範囲で1千分の1秒の間隔で明るさが1千倍上下して明滅する。製品に使うには駆動電圧を20ボルトに下げ、使用温度をセ氏零下20度〜80度に広げる必要があるが、「あと2年で実現できるだろう」(菊池教授)

 現在の液晶材料をPSBPに代えれば、液晶に高速動作が求められるカラーフィルター不要の大画面や3次元(3D)テレビを作れる。

 カラーフィルターは明るさを下げる原因になっていたので、取り除けばテレビ全体の6割以上を占めるバックライトの消費電力を3分の1以下に減らしても同じ明るさを維持できる。

 
ところが最初の製品化を目指すのは日本企業でなくサムスン電子。2年前の5月、米国で開いた国際ディスプレー学会(SID)で世界で初めてPSBPを使ったディスプレーを紹介した。当時のPSBPはまだ未完成だったため、SIDの参加者によれば、画質の見栄えが悪かったようだ。しかし菊池教授は「力ずくとは言え試作したのは世界で最初。これから日本企業が実用化してもサムスンのマネをしたと言われる」と残念がる。


(私のコメント)
民主党の代表選挙が行なわれていますが、菅氏が民主党代表に選ばれました。やはりサポーター票で大差が付き政治とカネのダメージが大きかった。しかし菅氏も小沢氏も70歳に近い高齢者だ。小沢氏には健康面での不安もある。なぜ若手の民主党議員が代表選挙に出ないのだろうか? 出ても勝てないという事なのでしょうが、たとえ負けるにしても出ておいたほうがいい場合もある。

日本は年功序列社会だから高齢者が社会の中枢にいつまでも居座ってしまって若手に席を譲る事は少ない。企業も同じで社長も一期か二期勤め上げると次に交代して行く。これでは大きな業績を残すまもなく交代する事になり、任期の間、大過なく勤めることが重点になってしまう。

日本企業の停滞はいろいろ原因がありますが、有能な人材を抜擢して登用できない事であり、事なかれ的な人材が多くなり、思い切った決断が出来ない社長が会社を動かす事になる。政界も同じであり、たとえ若手を抜擢しても古手の議員が足を引っ張りにかかる。自民党の安倍首相も民主党の前原代表も長続きしなかった。

それに対して儒教国家でありながら韓国はトップダウン社会であり政治も大統領制をとっている。韓国を代表する企業であるサムスンも強力なトップによるスピード経営がプラスに働いている。特に電子産業は技術革新のスピードが速くて、遅れをとれば三洋電機のように吸収合併されてしまう。

傾きかけた企業を立て直すには有能な人材を抜擢して、企業を活性化することが必要ですが、年功序列化した社会では外部から有能な人材を登用する事は難しい。三洋電機は経営能力のない野中ともよ氏を社長に迎えましたが、野中氏に旧経営陣を刷新できる能力があるはずも無く井植一族のダミーでしかなかった。

もし社長を年俸7億円で公募したら世界中から有能な人材が応募してきたと思いますが、日本にはそのような伝統は無い。部外者に社長をさせるくらいなら倒産させたほうがいいと考える経営陣が多い。技術的には三洋電機は電池事業などでリードしており技術的な資産は多かった。

三洋電機は日本の代表的な家電会社であり他の日本の家電会社も同じような問題を抱えているのではないだろうか? 私は家電量販店などでテレビやパソコンなどの電気製品を毎日のように見ているのですが、3Dテレビなどに力を入れていました。しかし画像がなかなか立体的に見えずこれでは売れないだろうと思いました。

むしろLEDテレビなどの方がパネルを薄く出来て高級感があります。しかし日経新聞の記事でもあるようにLEDテレビでは韓国勢のほうが先行している。技術的には日本が開発したのですが自社開発に拘ってベンチャーが実用化した技術を大手家電メーカーは採用しようとはしなかった。何でも自社開発しようという意識が韓国に遅れをとる原因なのだろう。

韓国や台湾や中国のメーカーが低価格競争で世界のシェアを広げてきたのに対して、日本は低価格競争に巻き込まれて日本の技術力が生かされていない。収益が上がらないから新しい技術に対しても消極的になり、悪循環になっている。ソニーはセルプロセッサーに5000億円もかけて開発しましたが結局はプレイステーション3にしか使えなかった。

ブルーレイにしてもなかなかDVDからの移行も進まず、レンタルビデオ屋でもブルーレイは僅かしか置いてない。日本が技術開発して特許で固めても外国勢がそれに乗ってこなければ携帯電話のようにガラパゴス化してしまう。パソコンにしてもビデオにしてもソフトに主導権があり、日本の家電メーカーはソフトを下請けに任せている。

日本が手本にしなければならないのはアップルであり、アップルはソフト開発を主力にしてiPodやiPhoneやiPadなどヒット商品を立て続けに出していますが、垂直統合型のビジネスでマイクロソフトを上回る会社にしている。しかし日本の家電会社にスティーブン・ジョブスのような個性の強い人物が社長になる事は考えられません。

日本が技術開発で先行しても、それを商品に生かす能力がサムスンに遅れをとってしまう原因だ。アップルにしてもジュブスの独裁的な経営が生かされていますが日本の家電メーカーにはそれが出来ない。責任を取った決断が下せずリスクに対しても消極的になり経営が横並び的になる。

政治家にしても同じであり、責任を取った決断が下せず官僚任せの政治になってしまう。菅氏が首相を続投する事になりましたが、自民党的な政治手法では日本のスランプは解消できないだろう。小沢一郎にしても金集めは上手ですが政策には特にこれといった能力はない。ネットでは小沢待望論が強かったですが、幹事長としてはよくても首相の器ではない。




竹中平蔵、木村剛に逆らう銀行や企業を倒産させた、この二人のやりた
い放題を許した小泉政権は史上最悪、最低の内閣だったということです


2010年9月13日 月曜日

竹中平蔵と木村剛が演じた狂気の時代。 9月13日 山本清治

(一)竹中平蔵と木村剛の狂気。

(1)小泉政権下で金融担当大臣に抜擢された竹中平蔵は、郵政民営化に成功した余勢を駆って、異常な金融改革を断行した。
(2)竹中大臣は欧米の無担保金融を信奉する確信犯であったが、竹中大臣が金融庁顧問にスカウトした木村剛は、巨大銀行と巨大企業30社を名指しで「つぶせ」と叫び、多くの優良企業を倒産させた実行犯である。
(3)マスコミは狂気に満ちた竹中大臣の金融政策を支持していたが、私は断固として二人の暴挙を批判し通した。
(4)借金が多いと非難された総合商社を代表して、住友商事の社長は、総合商社は資源を持たない日本で、政府に代わって資源の確保に奔走しているのだ、と正面から反論した。
(5)しかし竹中大臣は反対論に耳を貸さなかった。竹中平蔵と木村剛に追い詰められて、三和銀行は事実上破綻し、三菱銀行に吸収合併された。日本一のスーパーダイエーも事実上破綻し、イオンに吸収合併された。
(6)不動産は売り一色となり、買い手不在の中を大暴落した。

(二)竹中平蔵はユダヤ資本の手先。

(1)この時、海外で資金を集めた外資系ファンドが、暴落した不動産を一手に買い集めて巨額の利益を独り占めした。
(2)彼らは悪辣な手法を駆使して年率40%の利益を荒稼ぎした。稼ぎすぎた利益を隠すためにタックスヘイブンに送金して脱税を計り、国税庁に摘発された外資系ファンドもあった。
(3)私は、竹中平蔵を「ユダヤ資本の手先」と断じて徹底的に批判した。

(三)木村剛の転落。

(1)異常な狂気の時代は小泉内閣の退陣と共に幕を閉じた。
(2)木村剛はどさくさにまぎれて日本振興銀行を設立した。しかし日本振興銀行は設立7年にして倒産した。
(3)竹中大臣の下で権勢をふるった木村剛は犯罪者に転落し、逮捕され、乱脈経営が白日の下にさらされた。
(4)これが東大卒、日銀出身、金融庁顧問、日本振興銀行社長という金ピカの経歴の末期であった。

(四)竹中退場で即座に復活した日本の金融システム。

(1)小泉政権の独裁政治が終わると、竹中平蔵が導入した欧米の無担保金融システムは即座に崩壊し、伝統的な不動産担保の金融システムが復活した。
(2)欧米では、担保の代わりに格付け会社が企業や証券を格付けし、格付けに基づいて企業や証券を評価する。しかしリーマンショックでは格付け会社とリーマンが結託して不良債権を隠していたために金融システムそのものが破綻し、欧米の銀行は軒並みに巨額の不良債権をかぶった。
(3)しかし日本の金融システムは不動産を担保とし、国土交通省が年2回、全国の不動産相場を公表している。銀行は担保価値以上の融資を行わないから、リーマンショックとは無縁であった。

(五)ユダヤ人の金融と日本・中国の金融。

(1)香港では現在も英国のHSBCホールディングス(香港上海銀行)が金融を仕切っているが、基本は不動産担保金融である。中国本土でも金持ちはおおむね土地持ちである。
(2)欧米の無担保金融は3600年の永きにわたって世界各地を流浪したユダヤ人が考案したシステムである。
(3)土地を持たなかったユダヤ人と土着の中国人や日本人とで、異なる金融システムが発達したのは当然である。
(4)しかし竹中平蔵は国家権力を振りかざしてユダヤ資本が構築した金融システムを日本に導入し、木村剛に指図して逆らう銀行や企業を倒産させた。
(5)私は今、改めて竹中平蔵に問いたい。
(6)第1に、今でもユダヤ人の金融システムが正しいと思っているのだろうか。
(7)第2に、自分が金融庁の顧問にスカウトした獄中の木村剛を、現在はどう見ているのだろうか。



日本振興銀行事件 作家・高杉良が斬る 竹中平蔵と木村剛の大罪 7月2日 週刊朝日

確かにサブプライム問題が火を噴く07年上期まで日本は景気拡大を続けましたが、それはあくまでも円安を背景にした輸出企業が牽引したもので、恩恵は大企業に集中しました。竹中プランは景気回復に何ら寄与しなかったばかりか、デフレ不況下に強引に不良債権処理を進め、かつ緊縮財政を断行したばかりに国内需要を根こそぎ破壊してしまい、地方の商店街をシャッター通りに変えてしまったことを忘れてはいけません。

 また、不良債権処理を進めるにあたり、「厳格」という名を隠れ蓑にした、金融庁の罪深い資産査定が行われましたが、その査定がどれだけ不適切であったのか、04年以降のメガバンクの決算を見れば、火を見るより明らかでしょう。

 竹中氏率いる金融庁に追いつめられ、東京三菱銀行に実質吸収され「消失」したUFJ銀行は巨額の貸倒引当金戻り益を計上しましたね。そのとき一部の新聞は「三菱UFJフィナンシャル・グループの収益がトヨタを超えた」とバカなことを書きましたが、正常債権を不良債権に落とすことを目的とするかのような資産査定によって必要のない引当金を積まされたことが明らかになったわけです。銀行の過剰な不良債権の処理で、ハゲタカ外資が巨利を貪った一方、数多くの中小企業が資金繰りに行き詰まって倒産し、失業者があふれたのです。投入するまでもなかった公的資金の原資は、私たちの血税でした。恣意的な裁量行政によって弱者を切り捨て、国を破壊した竹中氏の犯した罪は途方もなく大きいのです。その片棒を担いだのが木村氏ですよ。そして、この二人のやりたい放題を許した小泉政権は史上最悪、最低の内閣だったということです。 構成 本誌・中村 裕



(私のコメント)
「株式日記」では小泉竹中の経済政策を批判してきましたが、木村剛の逮捕で彼らのやってきたことが間違っていたかが、大衆レベルでもわかるようになった。特に竹中平蔵の銀行を追い込んでいく有様は、アメリカ政府のバックがあってこそ出来る事であり、抵抗勢力の政治家も反対する事も出来ず逆に自民党から追放されてしまった。

小泉首相にしても経済の事はまるで分からず竹中平蔵大臣に任せきりになり、総務大臣や金融大臣を兼任して日本の金融業界を切り刻んできた。竹中大臣はアメリカ政府の代理人であり竹中大臣を批判することはアメリカ政府を批判するに等しかった。竹中大臣のおかげで三和銀行も倒産しダイエーも破綻した。

木村剛も竹中平蔵が連れて来たスタッフであり、例の「30社リスト」を作ったのは木村剛だ。テレビ朝日のサンプロには毎週のように竹中平蔵が出演して木村剛も良く出ていた。田原総一郎も毎週のようにゾンビ企業は潰せとテレビで言い続けてきた。そして青木建設が潰れると小泉首相は構造改革が進んでいると言い放った。

大衆とマスコミは小泉首相の構造改革を支持して内閣支持率も高かった。そして小泉竹中の経済政策を批判するリチャード・クー氏や植草一秀氏はテレビに出られなくなり、植草氏は尾行されて痴漢行為の現行犯で逮捕された。高橋洋一氏も窃盗で捕まりましたが、これも現行犯だった。現行犯で逮捕されると無罪を立証する事が不可能に近くて社会的に抹殺されてしまう。

構造改革のおかげで多くの企業倒産で担保になっていた不動産が投売りされてハゲタカファンドがタダ同然で買いあさっていった。ハゲタカファンドにとっても不動産再生事業は短期間に利益を出せる打ち出の小槌であり、都心のビルは外資系ファンドに買い占められた。

不動産担保金融は日本の金融システムですが、欧米の金融機関も住宅ローンなどで不動産担保金融を拡大してバブル景気に沸いた。住宅価値が上がることで担保価値も上がりそれを担保に消費者ローンで消費を拡大して20年以上以上もの消費拡大景気が続いた。しかしサブプライムローンの破綻が広がりアメリカのバブルも崩壊した。

木村剛の日本振興銀行は7年で倒産しましたが、やっている事は商工ローンと変わらず不良債権の転売ビジネスのようなものだった。預金者から6000億円もの預金を集めて高利で貸しまくって業績を上げた。しかしやっている事は詐欺であり高額の報酬で利益を独り占めして、タックスヘイブンにカネをプールして高飛びするつもりだったのだろう。


「日本振興銀行の詐欺」について。 9月11日 ニュースと感想

日本振興銀行についていろいろ報道されている。「日本初のペイオフ」とか「乱脈経営」とか。では、なぜそういう問題が起こったのか?
 この問題は、その本質を「詐欺」と見なすと、理解できる。

 日本振興銀行は、乱脈融資をした。価値のない屑債券を購入したり、倒産同然の企業に融資したりした。ではなぜ、そういう滅茶苦茶なことをしたのか? 
 その答えは簡単だ。「自転車操業」と同様で、大金をつぎこむことで、破綻を一時延ばししたのだ。赤字事業に大金をつぎこめば、そのつぎこんだ大金は、戻ってこない。まともな頭があれば、そんな馬鹿げたことはしない。
 しかし、日本振興銀行は、そういうことをした。社員や重役が大反対しても、木村剛が頭ごなしに大声で命令して、無理やり大金をつぎこんだ。では、なぜ? 
 そういうことをすれば、日本振興銀行に莫大な赤字が生じる。しかしそれは、破綻させてしまえば、負担はゼロで済む。赤字は納税者と出資者が払うだけだ。木村剛は赤字の負担をしないで済む。彼自身はちっとも損しない。
 その一方、木村剛は、高額の役員所得を得た。また、偽装決算によって巨額の配当や株価売却益も得た(はずだ)。また、SFCGとつるんでいた ことで、裏金やリベートの環流もあったはずだ。

 こうして木村剛は、日本振興銀行を食い物にすることで、巨額の金を得た。これは、自転車操業が続く限り、得られる金だ。だから、少しでも長く自転車操業を続けようとした。

  預金者の金 → 日本振興銀行 → ゴミ会社
             ↑      ↓
             └──────┘


 ゴミ会社は、本来、不渡り再建を出すことで、倒産するはずだった。しかし、そこに追加融資をすることで、不渡りを出す時期を先延ばしする。(自転車操業)。
 そんなことをすれば、回収不能金が増えるから、本当ならばやらない。しかし、銀行の利益が目的ではなく、木村剛の利益が目的だから、このような滅茶苦茶が実行される。異を唱えれば、木村剛によって左遷される。

 実を言うと、この構図は、リーマンショックに似ている。
 「駄目な債権にどんどん融資して、回収不能金を増やしながら、当面の利益(配当)だけを獲得する。しかしいつか、回収不能金が顕在化して、一挙に巨額の赤字がのしかかる。しかし、そのときは、経営者はやめてしまう。経営者は、やめる前に、巨額の役員報酬を得る」

 会社にギャンブルをさせて、会社に赤字を出させるが、会社を一時的に黒字に見せかけて、その間に巨額の役員報酬を取る。……基本的な構図は、日本振興銀行と木村剛の場合と、ほぼ同様だ。
 ただ、リーマンショックのときの米国金融界は、それほど露骨ではなかった。金融工学による「証券化」みたいなことをやって、「こうすれば、打ち出の小槌によって、金が湧いて出るんです」というふうに語って、人々をだました。それでたいていの人がだまされた。(高度な数学を理解できないせいで、だまされた。)
 その点、木村剛の方は、はるかに単純だ。金融工学なんか使わない。破綻確実の企業に無理やり融資して、そこから一部の金を吸い取って、自分のポケットに入れるだけだ。そしてそのための方法は、金融工学のかわりに、「恫喝」だ。言うことを聞かない部下を左遷・解雇する、という方法で、自分の詐欺活動を実行した。

 要するに、木村剛においては、詐欺と、ワンマン経営とは、表裏一体である。通常ならば、詐欺による銀行倒産なんていう馬鹿げたことは、社員によって阻止される。しかし、ワンマン経営であれば、会社全体が詐欺を実行することも可能となる。……そして、その目的は、「一将功成りて万骨枯る」である。たとえ他の全員が不幸になったとしても、一将だけが大儲けできればいいのだ。
 
これが日本振興銀行において起こったことであった。そして、結果は彼のもくろみ通りで、日本人全体と出資者とが、ペイオフの形で、尻ぬぐいをするわけだ。……つまり、あなたもまた、木村剛にかなりの金額を奪われる。(そのうちの一部が木村剛に入る。エコキャップ詐欺に似ていますね。人々は大損して、推進者だけが比較的少額の利益を得る。)


(私のコメント)
アメリカの金融機関もリスクの高いビジネスをして高い報酬を得る。成功していればいいが経営に失敗しても国が税金で穴埋めしてくれて、経営者は高額な退職金をもらってバイバイだ。木村剛もそれを狙っていたのでしょうが証拠隠滅で捕まった。アメリカの場合はアメリカ自身が金融立国で金融でカネを稼ごうとして失敗した。ドル札を刷りまくり国債を世界中に売りまくって、いずれはデフォルトするつもりなのだろう。泣きを見るのがドルや国債を買ってきた日本だ。




尖閣諸島の問題は沖縄の米軍基地問題に直結する。普天間に海兵隊
基地があっても抑止力にもならず即応性も出撃しなければ意味がない。


2010年9月12日 日曜日

菅首相、南西諸島へ自衛隊配備「検討」=小沢氏、尖閣の領有権強調 9月5日 時事通信社

 菅直人首相は5日のNHK討論番組で、日本周辺海域での中国海軍の活動活発化を踏まえ、南西諸島への自衛隊配備について「一つの検討課題だ」と述べ、前向きな考えを示した。北沢俊美防衛相が積極姿勢を示しており、防衛省は2011年度予算概算要求に調査費を計上した。

 一方、民主党の小沢一郎前幹事長は日中関係に関して、「一番問題なのは尖閣諸島。歴史上も尖閣諸島が中国の領土になったことは一度もない」と強調。小沢氏は親中派で知られるが、「日韓、日中関係は日米関係に次いで重要だ」とも語り、米中両国と等距離外交を行うべきだとする「正三角形」論を修正した。米国内にある小沢氏の外交スタンスへの反発を和らげる狙いとみられる。



米国:国務次官補「尖閣諸島は日米安保対象」 毎日新聞 2010年8月17日

【ワシントン草野和彦】中国が領有権を主張する沖縄県の尖閣諸島について、クローリー米国務次官補(広報担当)は16日の記者会見で、過去の米政権同様、日米安全保障条約の適用対象になるとの認識を改めて示した。

 次官補は「尖閣諸島の領有権についての米国の立場は示さない」とする一方、(1)尖閣諸島は日本の施政下にある(2)安保条約5条は日本の施政下にある領域に適用される−−と指摘。その上で、「条約が尖閣諸島に適用されるかと問われれば、そうだ」と語った。

 次官補の発言は、尖閣諸島を巡る共同通信の報道に関するもの。報道は、オバマ政権が中国に配慮してブッシュ前政権の政策を変更し、安保条約の適用対象と直接的に言及しないことにしたという内容だった。



全国知事会で石原知事激怒「こんな総理かなわん!」 5月27日 産経新聞

「こんな総理、かなわんわ…」。27日に東京都千代田区の都道府県会館で開催された全国知事会議に出席した石原慎太郎知事は、鳩山由紀夫首相の安全保障に関する認識にいらだちを隠さなかった。会議は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題で、政府が沖縄の負担軽減策の柱とした訓練の全国分散移転をめぐって開かれたが、鳩山首相は予想に違わずほぼ四面楚歌(そか)だった。

 石原知事をいらだたせたのは、意見交換の席上での鳩山首相の発言だった。

 石原知事は尖閣諸島防衛での米国の消極性を例示。その上で「日本の領土を守らないなら、何のため沖縄に膨大な基地を構えるのか。抑止力を現政府がアメリカに問いたださない限り、訓練分散を論じる足場がない」と糾弾した。

 また、「総理は外国人参政権の問題で、『日本列島は日本人のためだけのものではない』と述べたが衝撃だ」とも。

 これに対し、鳩山首相は「日中の間で衝突があったとき、アメリカは安保条約の立場で行動する。しかし(尖閣諸島の)帰属問題は日中当事者同士で議論して結論を出す、と私は理解をしている」と回答した。

 この言葉に、会議途中で退席した石原知事は怒り心頭の様子を隠さなかった。報道陣に、「日中間で尖閣諸島の帰属を協議しようって、こんなバカをいう総理大臣いるのか? 正式に(米国から)返還されたんだ。ばかな会合だよ。ナンセンス!」。

 意見交換ではこのほか、一部訓練の移転先候補の徳之島を抱える鹿児島県の伊藤祐一郎知事が「政府は全く分からない。今の状況は極めて厳しいと端的に伝えたい」と述べるなど、厳しい意見が相次いだ。

 鳩山首相は報道陣の問いかけに一瞥(いちべつ)したのみで無言のまま会場を足早に後にした。

 石原知事、鳩山首相が去った後、会議は訓練分散への最終見解をめぐり紛糾。結局、政府から具体案が提示された際は「協力していく」という当初案を、「真(しん)摯(し)に対応していく」と弱めた表明に止めることでまとまった。


(私のコメント)
中国が尖閣諸島に漁船を繰り出してきましたが、この漁船がえらく頑丈で高性能な漁船らしい。海上保安庁の巡視船に体当たりして巡視船の方がへこんでしまった。さらに中国側は元軍艦を改造した監視船を出してきましたが、これらの一連の活動は南シナ海で行なわれてきたことと同じ目的を持っている。

8日の株式日記にもインドネシアと中国のトラブルを紹介しましたが、中国は東シナ海の覇権を主張し始めたのだろう。韓国の哨戒艦沈没事件も正体は不明ですが、北朝鮮の潜水艦に魚雷で沈められたらしい。しかし北朝鮮が単独でこのような事が出来るのだろうか? 金正日が中国を最近二度にわたって訪問していますが、この事件と関係があるのだろう。

中国にとって目障りなのが米軍である事は明らかですが、韓国の哨戒艦沈没事件で米軍がどのような対抗策を打ち出してくるか中国は注意深く観察している。尖閣諸島への漁船領海侵犯事件でも、日本の民主党政権がどのような対応をするか探りに出たのだろう。ちょうど民主党の代表選挙でもあり菅氏や小沢氏も尖閣諸島の領有権を主張している。

これから見ると鳩山前首相の尖閣諸島領有権問題に対する発言が明らかにおかしい。領土領海問題で曖昧な態度だとかえって竹島問題のように問題をこじらせてしまうのであり、尖閣諸島の問題も日中国交回復の時に問題を先送りにしてしまった。日本政府は外交を最優先して問題を先送りで片付けています。8日の株式日記で

「日本はその気になれば領土問題で大いにナショナリズムを煽る材料があるわけであり、竹島返還運動や北方領土返還運動や尖閣諸島問題で国民運動を盛り上げれば面白いのではないかと思う。問題が拗れて武力衝突にまで緊張が高まれば日本の防衛費増強も楽になるだろう。」

と書きましたが、尖閣諸島の領有権問題で沖縄の米軍がどう出るかが問題だろう。尖閣諸島の領土問題ではアメリカの国務省の態度は明らかですが、中国はそれを承知で尖閣諸島で仕掛けてくるのはなぜだろうか? 米中関係の東アジアでの力関係の微妙な変化が、韓国の哨戒艦沈没事件や南シナ海の南沙諸島問題にも反映してくる。

黄海は公海なのですがアメリカの原子力空母が入れなくなってしまっている。やがては東シナ海や南シナ海からもアメリカ海軍は追い出されて中国沿岸に近づけないような事態も想定が出来る。だから日本は日本の防衛をアメリカに頼りすぎるのは危険なことであり、沖縄の米軍基地が抑止力として機能しなくなって来ており、普天間に海兵隊基地があってもじっとして動かないのでは基地のある意味がない。

だから尖閣諸島問題でも、問題が大きくなるにつれて米軍が動くかどうかを良く観察しなければならない。アメリカのクリントン国務長官がハノイで強硬発言しましたがリップサービスに過ぎない。尖閣諸島問題でも国務省は日本の領土と発言していますが、問題は米軍がそれで動いてくれるかどうかだ。

昔ならアメリカのリップサービスでもそれなりの効果があったのですが、中国の軍事的台頭とアメリカの軍事プレゼンスの低下は明らかになって来ている。中国が一言抗議するだけでアメリカの原子力空母が黄海に入れないのだ。アメリカもそれだけ腰が引けているという事であり、日本の防衛をアメリカ任せにすることは非常に危険だ。

基本的には自分の国は自分で守るべきであり日米安保は気休めであり充てにしてはならない。尖閣諸島問題でもトラブルが拡大して武力衝突が生じた場合、沖縄の海兵隊は動くだろうか? 動かなければ抑止力も効果が無いことが証明されて、沖縄に基地を置くことが即応性の為だと言うのならば意味が無い事になる。

アメリカにしても中東問題で手一杯であり、東アジアで軍事衝突が起きても動ける状態ではない。沖縄の海兵隊は空っぽであり中東に出払ったままだ。中国もアメリカの足元を見透かして南シナ海や東シナ海での勢力誇示にやりたい放題でも、アメリカの腰の引けた対応は同盟国を不安にさせている。

このような状況では台湾の置かれた状況も、台湾開放の前哨戦としての尖閣諸島占領作戦なのかもしれない。問題はアメリカが動くかどうかを中国は見定めており、動かないと見れば台湾開放作戦に打って出るだろう。アメリカは外交的な抗議はするだろうが米軍は動かない。その疑いを晴らしたければ尖閣諸島で米海兵隊は軍事訓練をして中国に警告すべきなのだ。そうすれば沖縄県民も海兵隊の存在意義を認めるだろう。


海兵隊は尖閣諸島を守ってくれるのか? 5月21日 澤田朋啓

東シナ海における軍事プレゼンスを考えた場合、沖縄に海兵隊が必要であるということは私は否定しません。

ただ、ここでひとつ勘違いしてはいけないことがあります。現状、沖縄に海兵隊は必要です。しかし例えば、尖閣諸島が他国の侵略に晒された場合、海兵隊は自ら血を流して尖閣諸島を奪い返してくれるでしょうか? Yes, of course. とはいえない現実がそこにはあります。

以前からあちこちで指摘されてきたことですが、根拠はこちらです。小泉政権時代に日米間でまとめられた合意、「日米同盟: 未来のための変革と再編」をみてみましょう。
http://www.mofa.go.jp/Mofaj/area/usa/hosho/henkaku_saihen.html

この中に、2.役割・任務・能力についての基本的考え方という項目があり、そこにこんな文が載っています。

(引用)
日本は、弾道ミサイル攻撃やゲリラ、特殊部隊による攻撃、島嶼部への侵略といった、新たな脅威や多様な事態への対処を含めて、自らを防衛し、周辺事態に対応する。これらの目的のために、日本の防衛態勢は、2004年の防衛計画の大綱に従って強化される。

米国は、日本の防衛のため、及び、周辺事態を抑止し、これに対応するため、前方展開兵力を維持し、必要に応じて兵力を増強する。米国は、日本の防衛のために必要なあらゆる支援を提供する。
(引用終わり)

これらの文章をそのまま読むと、沖縄の離島は自衛隊が主体的に防衛しなさい、ってことですね。米国は必要なあらゆる支援を提供するとありますが、あくまで「支援」(原文ではsupport)ですので、米軍が主体的に行動する訳ではなさそうです。

独立国ならば、自国の領土が侵略された場合は自国の軍隊がこれを守ることは当たり前のことなのですが、あらためてその必要性を文書で確認されるとドキッとしてしまう人が多いのではないのでしょうか? そういった事実を国民に説明することのないまま、なんとなく海兵隊がいれば沖縄を守ってくれるだろうというイメージが広まるのは非常に危険なことだと思います。

この文書の日本語はあくまでも仮訳であり、正文は英語しかないことも変です。また、日本国憲法の7条に、天皇は外交文書を認証するって定められているのですが、この文書は天皇の認証を受けたのでしょうか? そんな文書が正式な外交文書として果たして有効なのでしょうか? いざ尖閣諸島で有事が生じた際に、アメリカにこの文書を根拠として、「支援」はするけど前線に兵士は投入しないといわれたら、どうするつもりなのでしょうか?

日本における米軍の役割についてもっと根本的なところから議論をすすめるべきですが、普天間問題が単なる場所の問題になってしまっているのが残念です。


(私のコメント)
アメリカの合意文書を見ると、日本は日本で自分で守れ。アメリカは抑止には力を貸すが支援だけで何もしないよと言っているように思える。つまり沖縄に海兵隊基地を借りるだけで動きませんよと、米軍が居るだけで中国はおとなしくしていますよと言っているのですが、最近の中国は海軍力増強で増長して、アメリカのプレゼンスは無きに等しい。




日本の大学だと、7万人くらい教授はいるけど、ノーベル賞取った
人はひとりもいない。日本の大学教授は「3日やったら辞められない」


2010年9月11日 土曜日

大学に行くなら本気で勉強を。川成 洋 さん(法政大学教授) MAMMO.TV

ーー大学の現状を赤裸々に述べた『大学崩壊!』は10万部売れました。反響はどうですか。

周囲の反応?「おもしろかったよ」とみんな言うね。あの本を内部告発だと思っている人もいるけど、本当のことを言っただけ。「大学教授にはバカが多すぎる」とね。当たり前のことを書いただけだから、それに思い当たる後ろ暗い連中は正面切って何も言わない。

あの本の最後の頁に僕は自分の120冊あまりの著作リストを載せているんだが、あれは「文句があるんならこれくらい仕事してから言いなさいよ」という意味だ。大学教授は仕事してはじめて教授と言えるものですよ。

ーー仕事をせずに教授になれる仕組みとは驚きました。

原因は徒弟制だね。例えば、新しく教員を採用するのに採用試験はしないんだね。一般の民間企業のような採用試験がまったくない。あるポストが空いたときに、知り合いで埋めてしまう。当然、採用した人間と採用された人間の子弟関係が、もっと言えば正確には親分子分の関係、いやヤクザのような関係が生まれる。そういうドロドロした人間関係があるんだ。

ーーそうした採用をチェックする機関がないのですか。

まったくないね。大学の教員採用制度がそういうふうになっているのも多少は仕方ないところもある。もし、あなたが物理学の教員だとして、物理学研究室に採用されたとする。そこがいやになったからといって「明日から英語の研究室に行きたい」と言うわけにはいかない。制度に流動性がないから、いまの大学教員は淀むしかない状態になっている。
国立大学につとめている人はいやがっているが、国立大学が独立行政法人化(注1)されれば、競争原理が働くようになる。大学間の競争だけでなく、大学内の教官同士も競争することになってくるから、流動性も少しは高まってくるだろう。

ーーそうしたことは日本の大学に特殊な現象ですか。

僕はケンブリッジ大学に客員研修員として留学したことが2回あって、その経験からいうと、ある教授ポストが空いたら、他の大学からそのポストを狙って何人か立候補する。そこで論文の数や中身の審査が行われる。

ケンブリッジだと1校で、49人ほどのノーベル賞受賞者が教授として在籍している。日本の大学だと全国に600校あって、7万人くらい教授はいるけど、ノーベル賞取った人はひとりもいない。これが競争社会にいる教授とそうでない生ぬるい環境との違い。日本の大学教授は「3日やったら辞められない」と言われている。

ーー大学生の学力低下が指摘されていますが、そうしたことを実感されていますか。

勉強をするしないよりも、勉強ができないんだ!いま早稲田大学も慶應大学も5割近くは無試験で学生を入れている。文部省は推薦枠は3割だと言っているが、実際は5割はいるね。

あなたね、英語の辞典ひかせたらひけないんですよ。アルファベットの順番がわからないんだもの。全員ではないけど、そういう人も確実にいる。ここ(法政大学)は世間的には東京六大学のひとつとして名は通っているけど、その程度なんです。

分数の計算ができない東大、京大の文学部1年生。少数の計算ができない慶應、早稲田大学の経済学部1年生の例が報告されたことがあるけど、日本を代表する大学がそうしたありさまですよ。

大学の講義で必要な知識が何もないのだから講義が成立しない。だから高等学校の先生に来てもらって補習授業をする大学まである。国立大学の6割が補習授業の必要があると言われている。大学教授も学生も、どちらも崩壊している。



日本の学生の就職「超」氷河期は永久に続く - 藤沢数希 9月9日 金融日記

一昔前は一流大学に入学しさえすればそれなりの企業に就職できたし、大学での勉強はあまり重要ではなかった。しかしここ数年の間に出口の部分が大きく変わった。知的能力に乏しい日本の学生に、日本の企業は突然のようにノーを突きつけるようになったのだ。この傾向は今後も変わらないだろうし、アジアの学生との競争はますますはげしくなっていくだろう。また日本の大企業は海外採用を増やし、外国人を上手く組織に組み込むノウハウを蓄積していくだろう。要するに、日本の学生の就職氷河期というのは景気の悪化による一時的なものではなく、今後も恒常的に続いていくものなのだ。日本の学生の就職「超」氷河期は終わらないのだ。

しかし長い目で見れば、日本の学生が就職できないというのは日本にとっていいことかもしれない。大学教育の出口の部分が変わったことによって、大学生が知的訓練を積むことにより真剣になるし、大学側もよりよい教育機会を提供するという競争にさらされるからだ。そういう意味で今の大学教育は今後の大きな変化の前の過渡期なのかもしれない。筆者は日本の大学教育がよい方向に変わっていくことを切に願っている。



(私のコメント)
マスコミ報道では大学生で就職できない人が2割もいると言う事ですが、以前の株式日記でも書いたように、就職できないのは確かに大学は卒業はしても大学生としての能力が備わっていないからだろう。今の企業は即戦力を求めているから、新卒で採用して社内で教育しなおすゆとりがなくなって来ている。

企業側も韓国や中国企業の追い上げを受けているから、本当に能力がある大学生なら引っ張りだこのはずだ。しかし大学三年になると就職活動に追われて勉強もそぞろと言うのでは大学に入った意味がない。私が大学にいた頃も大学はレジャーランド化して、アルバイトする学生と遊んでいる学生ばかりで教室はいつもガラガラだった。

それでも試験時期になると友達からノートを借りてヤマを教えてもらえれば楽に合格点が取れた。大学教授の講義も退屈そのもので、教室がガラガラになるのも無理は無く、大学は学問の墓場になってしまっている。大学は勉強したい人が行くべき所であり、学歴をつけて会社に就職するための就職施設ではない。

今年は大卒でも二割の人が就職できなかったそうですが、これは会社が採用を絞っていると言うよりも年々大卒者が増え続けているからだろう。2010年には大卒者は33万人なりましたが60年代は10万人だった。少子化で子供の数が減っているのに大学生は三倍にも増えている。

最近では大学が増えすぎて学生を集めるのに苦労している大学が多くなり、早稲田や慶応といった名門大学でも学生を確保する為に5割近くが無試験で入学している。これでは日本の大学生のレベルも落ちる訳ですが、アルファベットの順番も分からない分数計算も出来ない大学生では企業も採用しないのはあたりまえだ。

本来なら中卒や高卒で就職していた学生が大学に無試験で入ってくる。これでは大学レベルの講義も成り立たないのは想像ができますが、さらにゆとり教育の弊害が今になって大学生の就職にも影響しているのだろう。法政大学の川成教授が書いているように日本の大学は既に崩壊している。

大学自身のレベルも、大学教授がコネと人脈でなれるのだから大学教授のレベルも知れたものだ。日本には7万人も大学教授がいるのにノーベル賞学者は一人もいない。20年間一つも研究論文を書かない大学教授もいるくらいで、大学教授を三日やったら辞められないだろう。そんな大学に入っても時間の無駄であり学費の無駄だ。

少子化なのに大学が増えたのは文部省官僚の天下り先でもあり、エリート官僚の天下り先として大学教授はおいしいイスだ。研究論文も書いていないのに官僚が大学教授になれるのはコネがあればなれるからだ。こんな大学教授に高い授業料を払って学ぶ学生も気の毒ですが、これでは日本の企業も大学生を見限るのも当たり前だろう。

私自身は大学は古典を学ぶ為に行くところだと考えています。社会人になると古典を学ぶ事は時間的に環境的に難しい。しかし高校生には古典は難しすぎる。大学生はどれだけ古典から学んだかが真価を問われるのですが、現代の大学生は本すら満足に読まない。私自身は法学部の学生でしたが、西洋の古典ではマキャベリの「君主論」「政略論」や中国古典の「老子」「荘子」や日本の古典では「徒然草」「葉隠」などを読みふけった。だから株式日記のバックボーンにはこれらの古典が思想の柱になっている。

他にも古典は読んだのですが、社会人になって読んでおいて良かったと思えるのはこれらであったと言う事です。グローバル時代に入って海外のエリートとも話し合う機会も増えると思うのですが、会話の中に古典の文章を挟み込むことで知的レベルが計られる。コロンビア大学では二年生の教養課程で次のような必須科目が組まれています。


[紐育滞在記]コロンビア大学のコア・カリキュラム 2010年2月5日 Family Affair

ざっと見ただけでもプラトン『国家』、アリストテレス『ニコマコス倫理学』、『政治学』、聖書(旧約、新約)、アウグスティヌス『神の国』、コーラン、マキャヴェリ『君主論』、『政略論』、デカルト『省察』、ホッブス『リヴァイアサン』、ロック『統治二論』。これが前期の課題図書。

ちなみに後期の課題図書は以下の通り。ルソー『社会契約論』、『人間不平等起原論』、スミス『国富論』、ヒューム『道徳原理研究』、カント『道徳形而上学原論』、アメリカ独立革命関連文書、フランス革命関連文書、バーク『フランス革命の省察』、ウルストンクラフト『女性の権利の擁護』、トクヴィル『アメリカの民主主義』、ヘーゲル『歴史哲学講義』、ミル『自由論』、マルクス、ダーウィン『種の起原』、ニーチェ『道徳の系譜』、デュボイス『黒人のたましい』、フロイト『精神分析入門』、ウルフ『三ギニー』。

これが二年生の必修科目だ。しかも本当に驚くのは、この科目は学部、専攻を問わず全員が履修することになっている。もう一度繰り返すぞ。これ、文系理系を問わず学部の二年生全員が同じシラバスに沿って履修する科目である。

いろんな意味ですごくないか。日本の大学に務める身として、これは心の底から驚いた。もちろん、とくに人文学を専門とする立場からすれば、こんな時代錯誤にみえるカリキュラムが21世紀にも入って残っていることに単純に驚くし、もっといえば素直にうらやましいとも思う。


(私のコメント)
日本の政治家やビジネスエリートたちが、欧米のエリートの前で会話が出来なくなってしまうのは、英語がどうこうと言うよりも共通の知識とも言うべき古典の知識がないからだろう。もちろん古典は本を一度読んでレポートを書いたぐらいでは身に付かないのであり、社会人になって思い悩みながら古典を読み直すことに意味がある。




米金利水準と整合的に説明できるのは80円台まで。それを超えて
70円台へとオーバーシュートする事態は、金利ではもはや説明できない


2010年9月10日 金曜日

米経済が「異例なほど不確実」になるほど円高は確実に 9月9日 田中泰輔 野村證券外国為替ストラテジスト

崩れた米国の「自律回復メカニズム」が
「異例なほど確実な円高」を生む

――今回、米国がこれほどまでに厳しい状況に陥っているのはなぜなのか。

 景気悪化を受けて金融緩和政策で金利が下げると、最初に反応しやすいのが住宅市場だ。住宅ローンが借りやすくなり、住宅建設・購入が増えると建築資材や大型耐久財が売れ、その需要を見ながら在庫投資が増える。そして雇用や設備投資も増えるという良い連鎖になる。これが金利低下から始まる自律回復メカニズムである。

 ところが今回は金融問題の後遺症で、金融機関や家計がバランスシート調整、債務削減を進めており、この自律回復メカニズムが損なわれてしまった。そのため政策支援の継続がまだまだ必要とされている。ところが今年前半、予想外に良い経済指標の発表が続き、金融不況の後でも経済はひとたび上向けばそれはそれで「自律回復メカニズムが自然と機能する」かの過信が芽生えた感がある。そのため、年半ば過ぎに景気指標が再び下振れ始めた時、政策継続の対応・準備がおろそかになり、先行き不安を招いた。

 この「自律メカニズムが働いていない」というのが、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が語った「異例なほど不確実」という状況だ。「異例なほど不確実」と言われるほどの状況では、国際金融フローは滞り、債権国通貨の円が「確実に」上昇しやすくなる。米経済が不確実で先行きが不透明な間、円は上がりやすいままだ。

米景気と米金利から予測すれば
2012年でも円安トレンドは難しい

――今後、相場はどう動くだろうか。

 昨今の円の対ドル相場は、米国情勢次第であり、米金利の動向が最善のシグナルになっている。例えば米国債2年物利回りの動きとドル・円相場が非常に密接に連動している。同利回りが最近0.5%前後まで低下すると、ドル・円相場も85円前後になった。米国でデフレ懸念が強まり、この金利が0.4%まで下がれば、ドル・円も82〜83円だろう。この観点から言えば、米景気見通しが改善し、金利に先高感が出てくれば、円高地合いも一服するはずだ。米利上げ観測が出てくるほど経済指標が改善すれば、金利の先高観に応じて数か月ぐらい円安になる展開も考えられる。

 しかし、2〜3年続くような円安トレンドが形成されるのは、米国・世界経済の回復が進んで、利上げが何度か行われ、内外金利差がある程度確保されてからだろう。現時点の想定では、米国は向こう1、2年利上げできないかもしれない。そうだとすれば、円安トレンドへの転換は2012年でも難しいだろう。

 ドル・円相場を専ら米金利で説明しているが、ドル・円は昔から何かと政治に翻弄されがちだったとして、「政治と円」の関係を質問されることが少なくない。クリントン政権が93年当時、日本との貿易交渉でア円高誘導発言を繰り返し、実際に円高になったことで、「ドル・円は政治相場」という心証が強められた。

 しかし当時も円高は米金利によって明快に説明できた。92〜93年は、米国で貯蓄貸付組合の経営危機が相次ぎ、この金融問題で景気が低迷し、米2年物金利の低下に歩調を合わせてドル安・円高になった。仮にこの金利動向に逆らって、米政権がドル高・円安誘導しようと試みても成功しなかったはずだ。彼らは金利環境から典型的な円高・ドル安地合いであることを日米貿易交渉での脅しとして巧みに活用したに過ぎない。現在、日本では民主党代表選の行方が為替に与える影響も話題だが、シンプルに米金利動向を尺度に評価すれば、円相場にはほとんど無関係であることが容易に理解されよう。

パニックが起これば70円台も
しかし一時的なものに留まるだろう

―― 一部では、70円台の円高も囁かれている。その可能性は考えられるか。

 米国でデフレ懸念が継続すれば、FRBは量的金融緩和を拡充し、2011年にかけて2年物金利が0.4%前後かそれ以下に向かう可能性も排除できない。その時、低下余地が相対的に大きい5年物、10年物金利も一段と下落し、おそらくドル・円相場も80円に接近するだろう。

 金利・為替市場が市場として機能し、相互の連動関係が保たれる間なら、0%に接近した米金利水準と整合的に説明できるのは80円台まで。それを超えて70円台へとオーバーシュートする事態は、金利ではもはや説明できない、一部のパニック的なポジションの投げによるものだろうと考えている。

 例えば3月決算を控えた時期に、80円台前半での日銀の追加緩和や為替介入も円高抑止力にならなかったという無力感、米国でも量的緩和の拡充やブッシュ減税が継続されてなお経済見通しが改善しないという失望感、80円の大台、79.75円の歴史的円高水準を突破する恐怖感が嵩じて、一部ドル・ポジションが投げ売りされる展開だ。

 もっともその程度の投げ売りであれば、為替介入によって市場の需給バランスを均し、相場を押し返すことは可能である。米見通しが一段と悪化し、世界的に株式などのリスク資産市場の動揺が強まる場合は、G7の協調介入、G20の景気対策なども期待される。政策支援の継続を受けて先行き見通しが改善し、米金利見通しも落ち着けば、円相場も米金利と整合的に80円台で推移させられるだろう。

 したがって、現時点の基本シナリオでは、70円台へのオーバーシュートは長続きしそうもないと想定している。円相場は米国側の情勢代という「あなた任せ」の展開ながら、日本の政策対応にも、パニック的なポジションの投げ売りを抑止し、金利とバランスの良い80円台を持続させる程度の効用は期待できる。



(私のコメント)
アメリカのドルとEUのユーロが切り下げ合戦をしていますが、そのために円が避難場所として買われている。つまり円がドルとユーロの価値を支えているわけであり、円を無理やり安くすればドルとユーロは相対的に高くなり安くさせた意味が無くなる。ニクソンショック以前は金が交換価値の規準になっていたのですが、ニクソンショックでドルと金との兌換制度は無くなった。

金の代わりになっているのが石油ですが、石油相場は不景気にもかかわらず70ドル台で高値安定している。だから景気がいいのは産油国でありアブダビなど次々と新しいプロジェクトを立ち上げている。90年代は20ドル程度の相場だったから3倍以上の値上がりだ。長期的に見ればドルを世界にばら撒いてきたからドルの価値は低下して行くのは当然だ。

世界の大金持ちたちはドルが値下がりするのは心配だからユーロなどに代えて来たのですが、ユーロもギリシャ危機で値下がりが続いている。ドルもユーロも値下がりが続けばそれに代わる通貨は今のところ円しかない。日本の通貨当局にすれば円を国際化するチャンスでもあるのですが、通貨当局はそうする意欲はない。

世界の大金持ちから見れば2007年に円を買っておけば1ドルで120円かうことが出来た。それが今では35円も値上がりしているから年率10%以上の利益を3年間で上げて事になる。しかも通貨売買には税金がかからない。自分が経営する銀行にやらせれば為替手数料もかからない。

海外から見れば、それだけ日本経済は良く見えるのでしょう。アメリカ経済の実態はFRBが債務超過の噂が出ているくらいであり、ファニーメイやフレディマックが倒産すればアメリカが倒産したような状況に置かれてしまう。昨日も書いたようにFRBは住宅公社のMCBを1,1兆ドルも買い込んでいる。

ヨーロッパにしても銀行がCDSを大量に買い込んでにっちもさっちも行かない状態であり、ECBまでもが国債を買い込まなければならない状態になっている。日本は経常収支も黒字であり円高になるのも不自然な事ではない。アメリカはバブル崩壊で日本と同じようなデフレになる兆しが見えてきた。

日本とアメリカは二大経済大国であり通貨供給国でもあります。アメリカのヘッジファンドは日本でゼロ金利の資金を調達して国内や新興国に投資をしてきました。それがリーマンショックや新興国バブル崩壊で資金の流れが逆流し始めている。だからドルに対して上げている通貨は円だけだ。

これからはデフレに見舞われる日本とアメリカと、インフレに見舞われる新興国に二極分化するだろう。信用通貨制度の下では経済力のある日本とアメリカが金余りになり超低金利で金余りになるのに対して、新興国は投資資金の引揚げで金詰りになり金利が急騰してインフレになる。新興国も中国を始め今は景気がいいのですが資金の引揚げが本格化すれば1997年のアジア通貨危機のようなことが起こる。

日本やアメリカが金余りになりデフレ経済になる。金融緩和しても金利が下がるだけで投資先がないから国債を買うしかない。だから世界中の大金持ちも日本やアメリカの国債を買ってリスクからの逃避が起きる。新興国は様々な事業が破綻して銀行も次々潰れて企業も倒産する。中国も世界の工場で景気はいいが資金の引揚げが起きれば世界一豊富な外貨もあっという間に無くなるだろう。

日本が円高で大変だと言うのはマスコミが作り上げた幻想であり、円が高くなければ石油も鉄鉱石も石炭も食料も買うことが出来ない。輸出企業も大変だと言うが、短期的には大変でも長期的には円を国際通貨にして円建てで円経済圏を作っていくべきだろう。中国が元を国際化して人民元経済圏を作ろうとしていますが無理だろう。

心配なのがアメリカ経済の今後ですが、経済対策も限度があり日本のようなデフレが定着するだろう。銀行倒産や企業倒産もこれから本格化して、消費も減っていく。金利がいくら下がっても銀行はカネを貸してくれないのだから景気が良くならない。膨れ上がった借金の山を小さくしていくには徳政令で一気に借金をチャラにするか、20年30年かけて借金を地道に返していくしかない。

徳政令で一気に借金をチャラにすれば短期間で片がつきますが、不良債権がどれくらいあるのか、何処がどれだけ借金を抱えているのかまるで分からない。しかし徳政令を一度出してしまうと信用通貨制度は一気に崩壊してしまい、米国債など誰も買わなくなってしまうだろう。ロシアなどはデフォルトの常習犯ですがロシア国債など買う人がいない。

デフレ経済と言うのは物価が年々下がっていって金利は超低金利で利息が付かない。だからタンス預金が増えて金は世の中に出回らなくなってしまう。だからデノミをしてタンス預金をあぶりだす必要があります。以前もデノミの話がありましたが便乗値上げなどでインフレの時は出来ませんがデフレの時はいろいろなメリットがある。現金を誰がどれだけ持っているかが分かってしまうからだ。





上海発第2の大津波は、世界がなす術がないのだから、災厄の
スケール、長さともリーマン・ショックをはるかにしのぐ恐れがある。


2010年9月9日 木曜日

人民元“増刷”バブルがコントロールを失いいよいよ秒読み「中国発巨大不況」が暴発する 8月4日 田村秀男

上海発の大災厄が
やって来る!?

 ここで懸念されるのはリーマン・ショックに次ぐ第2の世界的規模での負の連鎖の発生である。米国の景気回復はおぼつかないし、欧州はギリシャ危機が示すように南欧などの公的債務の肥大化で金融市場が揺れている。日本では菅直人政権が財務官僚に誘導されて消費税増税を言い出し、デフレ助長策に出ている。頼みは新興国市場、特に中国のブームしかない。まるで全世界が上海市場という「蜘蛛の糸」に殺到してすがりつく状態が続いてきた。

 中国の国有商業銀行は放漫融資に伴い膨れ上がる不良債権対策のために、世界市場史前例のない規模での増資準備にかかった。すると株式の需給関係は一挙に悪化し、上海株という糸は切れ、ぶらさがる世界を奈落に落とし込む。ニューヨーク、さらに東京、ムンバイ(インド)、ロンドンと株式暴落は全世界に波及しよう。

 リーマン・ショックでは世界が日本円換算約1440兆円の金融資産を失った。ドル札の印刷増など約1260兆円、米国の国内総生産(GDP)相当分もの公的資金投入で危機進行に歯止めをかけたが、弾薬はもう尽きた。各国の公的債務は膨れ上がり、米連邦準備制度理事会(FRB)の財務は不良資産で埋め尽くされている。これ以上ドルもユーロも垂れ流すわけにいかない。上海発第2の大津波は、世界がなす術がないのだから、災厄のスケール、長さともリーマン・ショックをはるかにしのぐ恐れがある

 中国のバブルは崩壊しない、という丹羽大使らの楽観論はこうした金融市場のグローバル化の中心に、中国が位置づけられていることを忘れた論理だと言わざるをえない。

 不動産市場が冷えても、丹羽氏らビジネス界では、中国の国内市場や購買力の拡大は続くとみるに違いない。対ドル相場をわずかながら弾力化した人民元は小刻みながら切り上がる。人民元を持つ中国の中間層の購買力は確かに上昇しよう。

 中国人が持つおカネの総量(現預金総額)を外貨換算すると日米をそれぞれ約100兆円上回る規模に膨れ上がっている。中国のおカネである人民元はドルや円と違って通用する地域が限定される「非兌換通貨」のはずなのだが、そんな教科書用語なんてもう古い。「銀聯」と呼ばれるデビット・カードさえあれば、国外で人民元による買い物も宿泊も自由だ。おまけに日本の金融機関も企業も人民元建てのビジネス取引を増やしている。

人民元の05年7月からの3年間の弾力化期には年率で約5・5%切り上がった。今回も同じようなペースで人民元を切り上げると仮定しよう。すると人民元の1年定期預金金利は2・25%だから、合計で年間7・75%の利回りが見込める。日本の企業も個人も中国のマネー膨張を大いに活用するチャンスだと期待するのも無理はない。

 だが、経済というものはそんな簡単な算術計算では推し量れない。日本の景気を下支えしている対中輸出は09年1月から増え始めた。以来、対中輸出は中国の不動産価格の上昇と連動してきた。不動産相場が下降局面に入れば中国の日本製品への需要も減少に転じる可能性が大いにある。(後略)



株価低迷のなかで超大型IPOを強行!中国政府の切迫した事情とは? 6月11日 週刊ダイヤモンド

中国株式市場の低迷が続いている。上海総合指数は4月半ば以降、約20%下落した。背景には、他国の市場と同様に欧州危機による世界経済の先行き不透明感もあるが、主因は中国国内にある。金融引き締め、すなわち銀行への窓口指導による融資抑制と、不動産バブル抑制策、そしてさらなる引き締め策への警戒である。「昨年とは逆の回転が始まった」(肖敏捷・ファンネックス・アセット・マネジメント・チーフエコノミスト)。

 そんな状況下で、超大型IPOが行われる。元国営の“四大商業銀行”のうち、最後に残る中国農業銀行の上場が7月半ばに予定されているのだ。

 香港、上海へのダブル上場で発行株式数は最大476億株、資金調達額は200〜300億人民元(約2兆7000億〜4兆円)。過去最大のIPOである。需給面からはマイナス要因となるのは間違いない。


「当局にもその認識はあり、市場にあまり影響を出さないかたちにしている。財政部と国内の政策ファンドが大きな比率を持ち、市場に放出されるものを買い切るため、影響は大きくない」(小原篤次・みずほセキュリティーズアジア・エグゼクティブディレクター)

 とはいえ、タイミングとしては明らかに悪い。2005〜07年に上場した四大商業銀行の他の3行では、上場後株価が大幅に上昇し、06年の中国工商銀行に至っては銀行の時価総額で世界一に躍り出た。だが今回は、株価低迷のなかで目論見どおりの資金を調達できない可能性もある。(後略)


(私のコメント)
日本におけるバブル崩壊は、株式のバブルが崩壊しても不動産バブルはしばらく続いていた。90年4月に不動産総量規制が行なわれても農林中金などが対象外で不動産融資が続いていたからだ。結果的に総量規制でバブルを潰すのが良かったのか意見は分かれています。欧米などは積極的に金融緩和と景気刺激策で日本の二の舞いは避けようとしています。

中国の54兆円の財政投資によってバブル崩壊の延命を図っていますが、中国の銀行もかなりの不良債権を抱えているはずだ。中国は以前にも銀行の不良債権を買い取って国が償却してしまいましたが、アメリカのFRBも不動産担保証券などの不良債権を買い取って金融危機を回避しようとしている。日本もこのように銀行の不良債権を買い取って梃入れすべきだったのでしょうが、マスコミは農林中金への公的資金投入はけしからんとキャンペーンを張った。

中国は冒頭の上海株式チャートを見ていただければ分かるように、北京オリンピックバブルと上海万博バブルの二つのバブルを生じている。中国は独裁国家だから党が決めれば直ぐに実行できるから強力な景気梃入れ策もできますが、日本は政府が弱体化してなかなか有効な手段を取る事ができない。

本来にならば景気が好調ならば人民元を切り上げてインフレ回避に動くべきなのでしょうが、カネをばら撒き続けて不動産バブルを発生させている。しかしこのような景気刺激策はバブルをより大きく膨らませるだけであり、本格的なバブル崩壊が起きたら日本以上の巨大な不良債権が出来上がって、以前のように国が買い取ろうにも対応出来無い事になるかもしれない。

9月2日にアメリカの借金問題を書きましたが、中国も膨大な信用通貨を増大させて借金の総額は膨れ上がっているだろう。これらの借金はいつかは返さなければならないものですが、借りた人たちは投資目的で買ったマンションをより高値で売って返済するつもりでいる。日本の土地ころがしやマンションころがしと同じだ。

中国の大銀行は国営だから日本以上の護送船団方式であり、不良債権があれば国が買い取り民間への株式の売却で資金を得ている。日本のメガバンクも資本増強に追われていますが、中国の銀行は親方日の丸だから、アメリカの住宅公社のようなものであり潰すに潰せなくて最終的には国が全部責任を負わねばならない。


米ファニーメイとフレディマック、上場廃止へ 6月17日 ロイター

[ニューヨーク 16日 ロイター] 米連邦住宅金融局(FHFA)は16日、米政府系住宅金融機関(GSE)の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)とFNM.N連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)FRE.Nを上場廃止にすると発表した。

 株価がニューヨーク証券取引所の基準を満たさなくなったため。

 今後は店頭市場で取引されることになる。ファニーメイとフレディーマックは2008年9月から公的管理下にある。

 FHFAは両社に対し、普通株と優先株をすべての国内取引所で上場廃止するよう指示した。

 FHFAのデマルコ局長代行は声明で「FHFAが両社に対して上場廃止を指示したのは現在の業績や今後の見通しを踏まえたものではない。また、監督・管理機関としてのFHFAの決定や結論とも関係はない」と述べた。

 その上で、株価の維持や赤字抑制に関する上場規定が上場廃止決定の理由と説明した。

 NYSE上場株式は株価が終値で1ドルを下回ると上場廃止となる可能性があるが、ファニーメイとフレディーマックの株価は30営業日以上、1ドル付近で推移している。



(私のコメント)
FRBはこのような政府系金融機関のMBSを1,1兆ドルも抱え込んでいますが、債権や証券が紙切れになればFRBは債務超過に陥る。受託ローンの破綻は年々増え続けているからファニーメイとフレディマックは先が無い。中国はこの政府系金融機関債を大量に買い込んでいますが、米国債の信用にも影響が出るのではないだろうか?

中国の超大型IPOがありましたが、日本のNTT株売却を連想させます。政府もNTT株を高く売りつけようとして株高をあおりましたが、中国も国営銀行株の売却で株価を吊り上げて中国工商銀行は時価総額世界一になった。中国はこのように景気のいい話が溢れているのですが、日本は株価の低迷で打つ手が無い。株価が低迷しているのに円だけが高いのは中国とは全く逆だ。

上海株式のチャートを見ると50年60年に一度の大天井であり、再びこのような株式ブームが来ることは当分ないだろう。日本の株式ブームも89年末に大天井を打って20年近くも株価は低迷している。株式を長い間やってきたのでチャートの山の形を見てそのように見えるのですが、しばらくは中国もいろいろな手を打つでしょうが、たぶん日本と同じようになるだろう。



◆9月3日の記事でまたしてもいろいろ間違ったこと書いてしまったようで、「JSF氏は大変にご立腹です」と言うコメントが入りました。私は専門家ではないので素人なりの意見を書いたのですが、JSF信者からの誹謗中傷が寄せられています。間違っている点は直しますが「謝罪しろ」とか「取り消せ」と言う事は言論弾圧だ。




中国は尖閣諸島に漁船を出して日本の出方をうかがっているが、
中国の挑発行動が頻発すれば日本国民の中国警戒心は高まる。


2010年9月8日 水曜日

漁船衝突で丹羽大使に抗議=「妨害」中止を要求−中国 9月8日 時事通信

【北京時事】新華社電によると、中国の宋濤外務次官は7日、外務省に日本の丹羽宇一郎大使を呼び、東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近で同日午前、日本の巡視船と中国漁船が衝突した問題で抗議し、日本側に「(漁船への)違法な妨害活動」をやめるよう要求した。

 一方、北京の日本大使館は「漁船の不法操業で今回の事態が生じた」として、丹羽大使から中国外務省に対して遺憾の意を伝え、漁船への指導、監督を徹底し、再発を防止するよう強く申し入れたとしている。日本外務省も在日中国大使館に対して同様の申し入れを行った。

 中国外務省の姜瑜・副報道局長は記者会見で「釣魚島と付属の島は中国領土であり、日本の巡視船が付近の海域で、中国の船舶や人員に危険を及ぼす行為をしてはならない」と日本側に要求。「事態の推移を注意深く見守り、さらに対応する権利を留保する」とけん制した。 

 東シナ海では4月から5月にかけ、中国海軍の艦載ヘリコプターが海上自衛隊の護衛艦に近接飛行したり、中国の海洋調査船が日本の海上保安庁の測量船を追跡したりするなど、トラブルが相次いだ。日中政府間では海上での衝突回避のため、連絡態勢をつくることで一致し、協議が進められている。(2010/09/08-01:06)


尖閣沖で巡視船2隻と接触…中国で自国漁船を大絶賛の声 9月7日 サーチナ

尖閣諸島の久場島(くばじま)の北北西約12キロキロメートルの海上で7日午前10時15分ごろ、海上保安庁の巡視船「よなくに」が操業中の中国のトロール船に退去命令をしたところ、同漁船が「よなくに」に接触、巡視船「みずき」にも接触した件で、中国のインターネットでは自国漁船を絶賛する書き込みが相次いだ。

  中国漁船は日本の領海内で操業していた。「よなくに」が退去警告したところ、漁船は接触して逃走。「みずき」が停船を求めて並走中、漁船は再び接触した。第11階上保安本部は同日午後0時55分、漁船を停止させ、「みずき」の乗組員6人が立ち入り検査を始めた。

  環球網は、「日本の多数の巡視船が釣魚島(尖閣諸島の中国名)で中国の漁船と“衝突”」の見出しで、「中国の漁船が日本の巡視船と衝突した後、追跡した巡視船と再び衝突」、「巡視船は一部が損傷を受けた。しかし死傷はなかった」などと報じた。日本(が主張する)の領海内だったことは伝えず、釣魚島の名に、(日本は尖閣諸島と称する)と書き添えた。

  環球網のコメント欄には、漁船を称賛する書き込みが相次いだ。軍ではなくて民間人でありながら血と汗で祖国を守ったとする書き込みや、漁船でなくて空母だったらよかったとの意見がある。

  日本を非難するコメントも相次いでいる。巡視船は故意に漁船を沈めようとしたと主張する書き込みもある。(編集担当:如月隼人)



「インドネシア海軍艦も応戦準備に」 〜中国、武装艦で威嚇“拿捕の漁船解放しなければ攻撃する” 一触即発の海 7月26日 毎日新聞

青く、穏やかな南シナ海に緊張が走った。6月23日、インドネシア領ナトゥナ諸島のラウト島から北西57カイリ(約105キロ)。 現場海域からの立ち退きを命じるインドネシア海軍艦船に対し、中国の白い大型漁業監視船が、「拿捕(だほ)した中国漁船を解放しなければ攻撃する」と警告。大口径の機銃が銃口を向け、インドネシア海軍艦も応戦準備に入った−−。

「洋上対決」は前日、同じ海域で10隻以上の中国漁船団が操業したのが発端だ。インドネシア警備艇がうち1隻を拿捕した。 「排他的経済水域(EEZ)内であり、他国は勝手に操業できない」(当局者)ためだ。だが約30分後、2隻の白い中国の漁業監視船が現れ、「インドネシアのEEZとは認めていない」と無線で主張し、解放を要求してきた。

毎日新聞が入手した現場撮影のビデオ映像によると、中国監視船のうち1隻の船首付近には漢字で「漁政311」の船名がある。 軍艦を改造して昨年3月、南シナ海に投入された中国最大の漁業監視船だ。排水量は4450トン。漁業を統括する中国農業省の所属で、船体色こそ白だが、どっしりと洋上に浮かぶ姿は正に軍艦だ。

警備艇はいったん、漁船を放したが翌朝、応援のインドネシア海軍艦船の到着を待って再び拿捕した。だが中国側は、海軍艦の登場にもひるまなかった。ファイバー製の警備艇は被弾すればひとたまりもない。やむなく漁船を解放したという。中国監視船は5月15日にも拿捕漁船を解放させていた。「武装護衛艦付きの違法操業はこれが初めて」(インドネシア政府当局者)だった。

同じ南シナ海で、中国は、西沙(英語名パラセル)諸島や南沙(同スプラトリー)諸島でベトナムやフィリピンと領有権を巡って衝突してきた。台湾の海軍関係者は「ナトゥナの北に豊かな海底油田がある」といい、中国の狙いが水産資源より地下資源獲得である可能性を示した。


(私のコメント)
日本は中国、韓国、ロシアと領土問題を抱えていますが、領土問題はナショナリズムを盛り上げるには格好の材料であり、中国や韓国やロシアは領土問題をナショナリズム高揚運動に使っている。日本の政治家は、これに対してはひたすら低姿勢で基本的に先送りで対処してきた。そのおかげで韓国には竹島を乗っ取られるし北方領土はロシアに奪われてしまった。

日本はその気になれば領土問題で大いにナショナリズムを煽る材料があるわけであり、竹島返還運動や北方領土返還運動や尖閣諸島問題で国民運動を盛り上げれば面白いのではないかと思う。問題が拗れて武力衝突にまで緊張が高まれば日本の防衛費増強も楽になるだろう。

中国海軍力増強は軍艦の数においてアメリカを上回るほどになりましたが、アメリカの国力低下と中国の台頭を象徴する出来事だ。ロシアもアメリカを上回る軍艦の数を誇っていましたが、ソ連崩壊と90年代の混乱でフランス海軍並みの規模になってしまった。軍艦の数と海軍力とは必ずしも比例しないのですが、軍艦の数が多いと言う事はそれだけ海軍予算も多いということだ。

中国も韓国もロシアも領土問題で日本を挑発すれば、国内でもそれに対抗した愛国勢力が騒ぎ出すだけであり、周辺国にとってはやぶ蛇になるだけではないだろうか? 中国の軍事増強によって日本がそれに対抗して軍備増強すれば日本という寝た子を起こす事になる。中国にとっては最悪の選択だ。


海自潜水艦を増強 活発化する中国海軍に対処 防衛大綱改定 7月25日 産経新聞

防衛省は24日、年末に改定する「防衛計画の大綱」で海上自衛隊の潜水艦を増強する方針を 固めた。現在の18隻態勢から20隻台に引き上げる。昭和51年に初めて策定した防衛大綱で 隻数を定めて以降、増強は初めて。東シナ海と太平洋で中国海軍の動きが活発化し、活動範囲が 広がっていることや、北朝鮮潜水艦による魚雷攻撃と断定された韓国哨戒艦撃沈事件を受け、日米の抑止力と情報収集能力を強化する狙いがある。

海自の潜水艦は51年策定の防衛大綱の「別表」で16隻と定め、その後の大綱改定でもそのまま だった。ほぼ毎年、最も老朽化した1隻が退役する代わりに新造艦1隻が就役することで、18隻 態勢(教育訓練用の2隻を含む)が維持されてきた。20隻台に増強する際には、新造のペースは 変えず、退役時期を延ばす計画だ。船体技術の向上や運用に工夫を凝らすことで使用期間の延長が可能という。 (後略)


(私のコメント)
同じような事は南シナ海でも起きており、ASEAN諸国の海軍力増強が続いている。昔ならアメリカ海軍の睨みが効いていたから、東アジアの軍備拡大競争は押さえられていましたが、米中関係の微妙な力の変化が生じている。アメリカ海軍自慢の原子力空母も中国の通常型潜水艦が射程圏内に突如浮上するなど、中国の挑発活動が活発になっている。

昔は原子力潜水艦と通常型潜水艦は性能において決定的な差がありましたが、最近においては通常型潜水艦の性能向上は著しく、スターリング機関やリチウムイオン電池の実用化など、場所を限れば原子力潜水艦と対等の戦力を持つことが出来るようになった。現在では2週間以上もの潜行活動も可能になり、待ち伏せれば原子力空母も捕捉してミサイル一発で沈めることが出来る。

中国の漁船を使った挑発行動は今後も行なわれるだろう。海底ガス田の開発においても中国は海軍艦船まで出してきましたが、漁業活動でも4500トンもの漁業監視船を出してくる事も考えられる。そうなると海上保安庁もヘリコプター搭載の大型巡視船を出してにらみ合いになるかもしれない。

90年代までは外交問題においては日本はひたすら謝罪外交に徹して摩擦を起こさない事が第一課題であった。だから韓国が竹島を占領して常駐施設を作ってもどうする事も出来なかった。大臣の発言でも韓国から抗議されると大臣のクビが飛んだ。さすがに最近ではこのような事はなくなりましたが、中国が反日デモを煽れば日本も反中国感情が出てくるようになり風向きが変わってきた。

アメリカが中国の抗議で黄海の原子力空母の演習も見合わせるようになり、アメリカ海軍は中国海軍力に対して及び腰の態度が目立つようになったのは気にかかる。アメリカ第七艦隊でも中国沿岸海域では勝ち目は無いだろう。沖縄の普天間基地問題でもアメリカがグアムへの移転を決めたのも沖縄では中国のミサイル攻撃を防ぎきれないからだ。

このようにアメリカ海軍も頼りにならなくなってくれば日本は自主防衛体制を整える必要がありますが、その為には日本国内の世論の支持が必要だ。その為には中国による軍事的挑発で日本国民を怒らせる必要があります。北朝鮮ももっとがんばってミサイルを飛ばしたり核実験をして日本国民を不安のどん底に陥れましょう。




英語の拡大に伴い、スウェーデンでは「分野の消失」の危険性が叫ばれ
るようになりました。その国の科学や文化が消失してしまうという意味です


2010年9月7日 火曜日

The Enligsh, French and Swedish documents are revised in May 2005.

なぜ母語は大切か

この章はスウェーデン人以外のみなさんにとっても、とても大切な内容ですので、ぜひ飛ばさず読んでください。ここでお話することは、私の母語であるスウェーデン語に限らず、世界中のほとんどの言語にも当てはまることです。みなさんの母語がまだ危機に瀕していなくても、もしかして数年後にはそうなっているかもしれないのです。私たちはお互い助け合うべきなのです。少数の言語しか存在しない世界に向かって進む道は、不安と争いで満ちているのです。

世界では英語による植民地化が進行しています。外国から受ける政治的、文化的、技術的な影響は好ましくない影響を与えるというよりは、かえって豊かにしてくれることがわかっています。しかしあまりに急速に英語の影響を与えたために、今やスウェーデンの言葉や文化を脅かす存在にまでなってしまいました。スウェーデン人言語学者の中には、数世代後には、スウェーデンの主要言語は英語になってしまうかもしれないと言っている学者もいます。そのときには、言語だけではなく、文化も英語に支配されてしまっていることでしょう。

何千語という言語が消える

言語学者らによると、100年後には、何千という言語が消えてしまうそうです。

スウェーデンでは、状況によっては、スウェーデン語より英語の方が主に使われることがあるという困った状況になっています。ここ何十年かで、特に自然科学、医学、工学といった分野の研究や高等教育で、英語がだんだんと力を増しています。

分野の消失

英語の拡大に伴い、スウェーデンでは「分野の消失」の危険性が叫ばれるようになりました。ここでいう「分野の消失」とは、科学や文化において、ある分野そのものそっくり失ってしまうという意味です。

例えば、医学に関する「分野の消失」の例として、次のような現象がみられます。

 

学術論文の大部分は、概して英語で書かれています。スウェーデン語の論文には英語の要約を必ず付けなければなりませんが、英語の論文にはスウェーデン語による要約は必要ではありません。

言葉だって死ぬ

言語が衰え消えてしまうとき、一体そこでは何が起こっているのでしょうか。ある分野で一旦言語の使用が止まってしまうと、もはやこの言語はその分野におけるコミュニケーション手段として発達しなくなってしまいます。新しい事象に対応する言葉も生まれなくなってしまいます。例えば、スウェーデン語が医学研究の分野で使われなくなったとしましょう。その場合、やがてスウェーデン語で話した方がいいような場合でも、新しい研究に関して書いたり話したりするためにスウェーデン語を使うのは難しくなるでしょう。これは、医学のある分野において、スウェーデン語がある医学知識を説明する言語として機能を失ってしまったという、「分野の消失」のシナリオを表しています。もしこのような状況が続けば、学生はもっぱら英語で医学を学ぶばかりであり、スウェーデン語から医学全体が遠ざかってしまうということにもなりかねないのです。

スウェーデン語審議会(Svenska Spraknamnden)では、「分野」全体がスウェーデン語を必要としなくなってしまうのではないかと憂慮しています。国際化がますます進む政治の世界においても、銀行業、財政、コンピュータ、情報技術の世界においても、スウェーデン語の単語と表現が不足しています。このことを考えれば、スウェーデンの教育と研究が英語で行われていることは、何も不思議なことではないのです。

スウェーデンがEUに加盟して以来、政治の分野において、英語が重要な役割を占めるようになりました。産業や商業では、スウェーデンの多くの会社が、英語を企業言語として採用しています。つまり話すときには主に英語を使い、書類は英語で作成するといった具合です。こういったケースでは、スウェーデン人同士がコーヒーを飲むときぐらいにしか、スウェーデン語を耳にすることができません。

ここで起こっていることは、つまり、スウェーデン語が自国の文化と社会を伝承する力を失いつつあるということを意味しています。

スウェーデン語から英語への「分野の消失」は、とりわけ、社会に関する民主主義的な議論からほとんどのスウェーデン人が締め出され、大事な知識からも遠ざけられてしまうことを意味します。このような「分野の消失」は、数々の問題を引き起こします。例えば、専門家以外の人々に知識を広めることが困難になります。科学研究における問題を見通す力を弱め、様々な疑問に対応するために欠くことのできない一般の議論が開かれる機会も減少します。将来、科学者たちが自分の母語で科学的知識を語ることができないからといって、環境や医療の論議などに関する科学者の知識もろとも、国内の議論から隔絶されてしまってもいいと思いますか。

遺伝子工学は私たちみんなのこと

スウェーデン語に適切な専門用語が存在しなければ、専門家と専門家以外の人々の間のコミュニケーションは、困難に満ちたものになるかもしれません。私たちスウェーデン人がスウェーデン語で、遺伝子工学や国民経済について議論できるということは、非常に大切なことなのです。新たな発見がスウェーデン語で普及しなければ、スウェーデンの企業がそれらの発見を利用できる可能性は減ってしまうでしょう。

分野の消失は、雪だるま式にどんどん周辺の分野を引き連れ、大きくなってしまいます。今日のスウェーデンがいい例です。スウェーデンの小学校、中学校、高校では、その後に続く高等教育の大部分が英語で行われている現状を踏まえ、ますます英語による教育を増やしています。

家庭の言葉

もし様々な分野がスウェーデン語から次々と姿を消していったら、社会に大きな反響を引き起こすでしょう。スウェーデン語はもっぱら日常語や家庭の言葉として使われ、英語がスウェーデンの公用語(学校および職場、行政機関などで使用される言葉)として使われるというような結果になるかもしれません。このような地位の「高い」言語、「低い」言語が存在するという現象は、そう珍しいことではありません。例えば、以前植民地だった国などでは、国民の大多数が母国語を別にもっているにもかかわらず、植民地時代の言語が、今でも学校で一般的に使われているのはよくあることです。しかし、これらの国でみられる前例は、あまり好ましい例とは言えないようです。それどころか、教育が貧しい成果しか生み出せず、社会的緊張まで招く、間違いなく不健康なものなのです。

みなさんは、私が単に大げさに話しているだけだと思うかもしれませんが、残念ながらここで述べていることは事実なのです。

競争力をつけるか、消えるか

私たちが気がつかないうちに、スウェーデン語はだんだん衰弱しています。いずれ同じスウェーデン人でも、英語を話せる人と話せない人の二つのグループに分かれてしまうでしょう。スウェーデン語が邪魔な存在となり、地域社会に息づく豊かで自立した言葉としては、もはや機能しなくなるでしょう。これは民主主義を脅かすものです。そんな状況にスウェーデンが陥ってしまったら、今さらエスペラント語を導入しようとしても、もう遅いのです。そうなると、日々国際化が進むこの競争の激しい世界で、スウェーデンがその地位を守り続ける道は一つしか残っていません。英語で教育を受けた学生の割合を増やすしかないのです。競争力をつけるか、または消えていくかの二つしか、選ぶ道はないのです。スウェーデン語が。英語に取って代わることなどまずあり得ません。この激しい国際競争を必死で乗り切ろうとしなければ、再び私たちがこの高度に発達した福祉制度を手に入れることは不可能でしょう。より多くのスウェーデン人が英語を自由に話せるようにならない限り、この科学技術の上に築かれた世界市場で生き残ることはできないのです。

スウェーデン語の勉強はそんなに大切じゃない

スウェーデンでは、自分の子どもを、英語で教育を行っている中学、高校に入れようとする親が増えています。語学教師の話によると、子どもにはしっかり英語を勉強して欲しいが、スウェーデン語はそれほどきっちり学ばなくてもかまわないという親もいるそうです。確かにこの英語社会では、小学校に上がったときから、すべての教育を英語で行った方がいいのかもしれません。

仮に、私たちスウェーデン人が英語を話す国民だとしたら、EUにおけるスウェーデンの発言力はもっと大きかったのかもしれません。

英語を話すEUと、アメリカ、カナダ、オーストラリア、その他の英語圏の国が一緒になって、英語以外のほとんどの言葉を社会の進歩から取り残しつつ、願わくは、長期的に英語の占拠する世界を作ろうとしているわけです。このこと自体は、私が理想とする、すべての人が互いに意見を交わせるよりよい世界になるわけですから、よりよい世界につながると言えるのかもしれません。

高まる民族間の緊張

スウェーデン語から英語への変遷は、そのプロセスの間中、スウェーデン社会を苦しめることでしょう。民族的背景と階級により分けられた人々の溝は深まるばかりでしょう。私たちは言葉を使って知識や経験を整理します。その言葉が違う言語に変わってしまうと、結果的には大量の知識を失うこととなり、近い将来、国際競争をくぐり抜けていくことは一層困難になります。

スウェーデンが研究先進国としてその地位を守り続けるためには、スウェーデンの科学者が英語を話せなくてはいけません。しかし、彼ら科学者がスウェーデン語で自分の研究内容について、英語同様に話したり書いたりできることは求められていません。「人間にとって母語とは、言語という乗り物と、精神という乗り物を動かすエンジンのようなものなのです。」最もよい成果をあげようと思えば、科学者は翻訳家を雇い、自分の母語で文章を書くべきなのです。スウェーデンの言語の権威によると、人は自分の母語で考えるときに、最大の能力を発揮できるのだそうです。

地方の博物館

もちろんいくつかの分野では、英語が使用され、その分野で最も有力な言語になっても構わないのです。科学や労働市場の国際化により、英語しか実務用語として通用しないことがよくあります。しかし、ある分野において、スウェーデン語が全く通用しなくなったとき、つまり、発達を続けるコンピュータ言語、遺伝子工学、家族法、農業経済について、スウェーデン語で話したり、書いたりできなくなったときが問題なのです。その時、人々は愚かになりはじめ、社会的格差が生まれるのです。たくさんの分野がその影響を受ければ受けるほど、その現象はひどくなります。この「分野の消失」を何度も経験した言語は、最後には、家庭生活や儀式、地方の博物館といったところでしか使われない、狭く限られた言語になってしまうのです。

私たちEU加盟国は、今、言葉の選択に迫られています。明日では間に合わないのです。今何が起こっているのかを知り、私たちの運命に対して責任を負わなければならないのです。24もの公用語をもつEUでは、組織としてうまく機能しません。通訳や翻訳に法外な経費がかかるでしょう。会議、書類すべてを、あらゆる言語に訳すに足るだけの経済力と人材があると思うのは、あまりに非現実的です。EUが24もの公用語をもつことを認めるのは、実は、英語がますます支配を強める世界や文化を認めることでもあります。さらに、多様な文化が存在するヨーロッパを否定し、少数の文化しか存在しない世界を認めることを意味するのです。



(私のコメント)
英語を公用語とする言葉の問題は「株式日記」でも何度も書いてきましたが、最近ではEUの国際会議でも英語で演説をするフランス人やドイツ人も多くなりました。だから国際会議における日本の発言者は通訳を挟まなければ発言ができないので機会が狭まってしまう。しかし英語は公用語として適しているのかと言うと英語は非常に難しい。

会話自体はフランス語やドイツ語や他の外国語と変わりがないのでしょうが、表記が非常に複雑であり、同じ単語でも文脈によって意味も違ってきます。ヨーロッパ人なら文化が近いから英語を身につけるのは簡単と思いがちですが、スウェーデン人の医者であるハンス・マルブ氏にとっても英語は難しい言語だと指摘している。

英語を母国語とする人口は決して多くは無く4億人弱しかいない。中国語やスペイン語を母国語とする人のほうが多いのですが、経済力や科学技術力などの分野での影響力で英語が世界の公用語としてデェフェクト・スタンダードになっている。楽天やユニクロなど英語を社内の公用語とするニュースがありましたが、ユニクロに行ったら英語で社員に話しかけなければならないのでしょうか?

EUの発足によってヨーロッパ人たちは20あまりもの公用語が入り乱れる事になり、便宜上英語の公用語化が進んだ。通訳を介していては費用がかさむ事になり手続きも複雑になる。ヨーロッパの教育においても高等教育は英語で行われる事が多くなり、スウェーデンでは小学校から英語教育が行なわれて中学や高校では英語で教育が行なわれる学校を選ぶスウェーデン人が増えている。

このままではヨーロッパも英語の植民地化が進む事になり、とくに人口の少ない北欧では英語が彼らの母国語になる日も近いのではないだろうか? 人口が数百万人では図書の翻訳も採算に合わないし専門図書は英語を学んで読まなければ高等教育も成り立たない。だから欧州のインテリはみんな英語が出来る。

しかしその事は、その国の科学や文化が消失する事を意味しており、それらの国の歴史も失われた言語を学びなおさなければ分からなくなる。学術論文も英語で書かなければ学界から評価の対象にならなくなり、多くの英語を母国語としない国民は英語の学習のハンデが負わされる事になる。しかし英語は簡単な言語ではない。


英語

英語には、色々な種類があります。それぞれ固有の単語と発音をもち、つづりの違う単語もたくさんあります。アメリカ、オーストラリア、ベリーズ、カナダ、イギリス、フィリピン、香港、インド、インドネシア、アイルランド、ジャマイカ、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、南アフリカ、トリニダード・トバゴ、ジンバブエで使われている英語は、それぞれ話し方、つづり方が異なります。地方で話されている英語の多くは、普通の英語を話す人々には理解できなかったり、理解しにくかったりします。このような違いは、イギリス英語やアメリカ英語にも見られます。英語を話す国の多くは、それぞれの国の理由から、自分の国の英語をこれからも使い続けたいと考えています。

ほかの多くの国々と同様、スウェーデンでも学校では主に容認発音(RP)という英語を教えています。この英語はまた、オックスフォード英語、クウィーン英語、BBC英語とも呼ばれており、イギリス人口の3〜5%の人しか使用していません。このRPという英語の中にも異なる形態が存在します。イギリス諸島で一般的によく使われている英語は、コクニー英語、エスチュアリー英語、ウェールズ英語、北部英語、アイルランド英語、そして異なる方言がいくつか存在するスコットランド英語です。

一般アメリカ語

アメリカには、少なくとも方言が3つあります。北部英語(米国北東部、ニューイングランドおよびニューヨーク)、南部英語(バージニア州からテキサス州までの地域およびメーソン・ディクソン線より南全域)、その他の地域で話されている一般アメリカ語の3つです。

英語はつづりが難しく、文法が不規則で例外だらけの言語です。母語が英語でない人のうち一体何人が、政治、労働組合、感情に関する内容について議論するのに、自分の言いたいことを十分に英語で話したり、書いたりできるでしょうか。せいぜい数パーセントに過ぎず、その人たちはみな、誰もが言語の才能に恵まれた人なのです。アメリカ大統領のスピーチの内容を理解し、その内容についていけることができる人は一体何人いるでしょうか。多くはないはずです。英語を難しくしている要因の一つに、英語は言語の変化のスピードが速いということがあげられます。書き言葉でも俗語表現の使用が増え、それらは政治的、専門的な文章にさえ見られるようになりました。

しゃっくり

母語が英語である人にとっても、つづりを習得するのは難しいのです。例えば、次のつづり“ -ough”の発音の仕方は6通りもあります。以下の単語の発音を比べてみてください。

though, tough, enough, through, plough, cough, hiccough

17世紀から変わっていない

英語のつづり方は17世紀からほとんど変わっていません。英語の表記法を一新することはできないのでしょうか。残念ながら、英語には一つの文字が一つの音を表すというシステムがないので、それは無理な話です。実際の20音の母音を表すのに、英語の5つの母音の文字では足りません。もし表記法を改変したとしても、新しくアルファベットを増やすか、または英語の発音体系そのものを改変しなければなりません。どちらの方法も現実的な方法とは言えません。英語は世界中それぞれの地域によって、発音が大きく異なるので、どの地域の英語をもとに新しい表記法を作るか、意見をまとめるのはほとんど不可能です。そのうえ、英語表記の改変を実行に移せるような権威をもつ言語機関がないのですから、やはり表記の改変は無理なようです。

スウェーデン人英語学者、ヤン・スヴァルトヴィック(Jan Svartvik)は、著書の中で次のように述べています。(出典参照)

「英語の人気がとくに高まり、世界中に広く普及しましたが、この状況はかえって、将来英語が国際語になる可能性を難しくしています。世界で話されている英語の中には、わかりにくい英語もあります。お互いに理解し合えなくなるほど、英語がさらに複雑に分化するという、困った状況にもなりかねないと危惧する人も少なくありません。…」

「…学者たちは、英語に関する、ますます多くの論文を書いています。マック・モレイ(Mac Murray)は、母語から別の外国語に切り替える危険性について、貧困な英語力は貧困な思考につながる、ということを次のように示唆しています。『英語が母語でない人が科学雑誌に書いた英語の文章は、微妙なニュアンスに欠けた含みのない文章である。』」

111人の医者

2000年、デンマーク人とノルウェー人とスウェーデン人の一般開業医111人が、10分間、全く同じ内容の論文を読むという実験が行われました。被験者の半分は母語で、残りの半分は英語で読みます。実験直後、被験者は論文の内容に関する質問項目に答えます。この実験に参加したデンマーク人、ノルウェー人、スウェーデン人の医者は、誰もが学校教育の早い段階から英語を学び始め、テレビや映画を通じてずっと英語に慣れ親しんできた人ばかりです。また、彼らの母語は英語に近い言語です。医学コースの学術論文の大部分を英語で読んできており、今でも被験者の多くが、英文の医学雑誌を講読しています。被験者となった医者は自らの英語理解能力が優れていると答えています。また、毎週、英語でなんらかの医学情報を得ている人は全体の42%でした。

実験結果では、自分の母語で論文を読んだ被験者の方が、英語で論文を読んだ被験者に比べ、はるかによい結果を示していました。英語で論文を読んだ人は、母語で呼んだ人の数値から25%も下回る数値を示していました。

出典:Lakartidningen(スウェーデンの医学専門雑誌), 26−27号, 2002年

一般のスウェーデン人学生は、中学校卒業(9年間の義務教育)の時点で、表現語彙:約1000語、理解語彙:約1500〜2000語を習得しているべきだとされています。(後略)



(私のコメント)
日本で本当に英語が公用語となって英語を学んでもはたしてそれがプラスになるだろうか? スウェーデン人のハンス・マルブ氏の記事にもあるように、英語の文献とスウェーデン語の文献を読まして理解力を計ってみたら、英語の文献を読んだグループでは理解力で25%も劣っていた。

母国語を棄てて英語を公用語化すると言う事は、アメリカ人やイギリス人に比べて25%のハンデが課される事であり、これでは各分野の研究もアメリカ、イギリスに立ち遅れてしまう事になる。ヨーロッパ人にとっても完全に母国語を捨て去る事は困難であり、難しい英語を身に付けなければならない。インドやフィリピンは英語が公用語ですが、他のASEAN諸国に比べると高度経済成長に立ち遅れているのは英語のせいだろう。

「株式日記」を毎日書いていて、コメント欄を見てみると、かなり誤解して読んでいる人がかなりいるようだ。日本人が日本語の文章を読んでも長文となると完全に理解する事は難しい。それが英語だったら理解不足は25%どころではないだろう。5%も意味の分からない単語があるとその文章は理解できないと言う事ですが、それほど文章を介在させて意味を伝える事は難しい。




日銀にとって金融政策は「統帥権」なのだ。政府支出で人件費に向かう
のは総額65兆円に達する、20%削減で13兆円もの財源を確保できる。


2010年9月6日 月曜日

菅・小沢「代表選」政策論争で決定的に欠けている「金融政策」30〜40兆円の量的緩和で1ドル100円に 9月6日 高橋洋一 現代ビジネス

代表選の最中、金融政策に言及すると、マスコミから、中央銀行の独立性を損なうとの批判が出るから避けているという見方もあるかもしれない。しかし、こんな批判は、日本のメディアが不勉強なだけだ。金融政策の目標に言及することは、先進国で共有されている考え方である。

 事実、5月下旬に、バーナンキFRB(連邦準備理事会)議長が来日して講演したときにも、金融政策の目標を中央銀行が独立して決めるのではなく、政治で決めるのは民主主義国家では当たり前といっている。しかし、このときも、日銀に洗脳されているマスコミはまったく報道しなかった。

 いずれにしても、金融政策の話が欠けているので、民主党代表選の景気・円高対策に迫力がない。菅氏はマニフェスト微修正で、小沢氏マニフェスト遵守という程度である。マニフェストにない景気・円高対策こそ、差別化できる分野なのに、金融政策に言及していないのである。

今の円高を打開しようとすれば、日銀がバランスシートを拡大させればいいのだ。上の図を統計的に分析すれば、例えば、円ドルレートを100円くらいにしようとすれば、30〜40兆円増の量的緩和をやって、バランスシートを拡大すればいい。

 為替レートについて、露骨に目標として切り下げ競争をするのもどうかと思うが、今や先進国間で協調介入などない。各国とも必死に金融緩和して結果としてレート引き下げを行っている。

 では、どうすべきか。

国際慣行とも整合的、かつ、中央銀行の独立性に反しない政府と日銀の共有目標として、物価安定目標がある。現時点でいえば、2年以内でインフレ率を2%程度にすると言う目標なら、30〜40兆円の量的緩和は、その目標達成のために政策として自然に出てくるものである。

 こうした国際的にもオーソドックスで精錬され、国際的な批判を受けず、しかも現在の日本の経済問題に対処できるような政策は、菅対小沢の論争では見られないのだろうか。



「消費税増税」は当面不要。「一般政府消費支出」の「人件費2割カット」で「13兆円の財源確保」が可能。「民主党政権」は「消費税率引き上げ」より「公務員改革」を優先せよ! 8月17日 森永卓郎

国家公務員と地方公務員の人件費は総額27兆円余り

賃金センサスにおける規模10人以上の全企業の平均年収(442万円)は、同1000人以上の大企業の平均年収(550万円)よりも、ちょうど20%低くなっている。

つまりは、法律(国家公務員法)の考え方どおりに、政府が「本当の民間平均の給与水準」に国家公務員給与を合わせれば、民主党のいう「国家公務員の総人件費2割削減」など、すぐにでも実現できるのだ。

一方、民主党からは、国家公務員の人件費は総額5兆円程度しかないのだから、たとえその総人件費を20%削減しても、それによって生み出される財源は1兆円程度に過ぎない、といった声も聞かれる。

ところが、国家公務員の給与が下がれば、当然のことながら、それに連動する地方公務員の給与も下がる。

財務省によれば、平成22年(2010年)の公務部門の人件費(国家公務員と地方公務員の合計)は27兆6000億円である。

独立行政法人などの人件費も削減対象にすべきだ

これに、民主党政権が事業仕分けの対象にするなど「ムダ」の象徴と位置づけている独法などの人件費も加えてみてはどうか。

すなわち、公務部門の27兆6000億円に、独立行政法人の9300億円、国立大学法人の8900億円、特殊法人の2兆3600億円、認可法人の4200億円を加えると、総額は32兆2000億円に達する。

(ちなみに、各法人の人件費はいずれも山下栄一・参議院議員(公明党)の質問趣意書による政府回答に基づいている)

この総額32兆2000億円を20%カットすれば、6兆円以上(6兆4400億円)の財源を確保できるのだ。

さらに、総務省が中心となって関係府省庁の共同事業として5年ごとに作成する「産業連関表」の平成17年(2005年)版を見ると、もっと驚愕の事実が判明する。

「一般政府消費支出」の人件費分は総額で約65兆円

「一般政府消費支出(公共事業以外の政府支出)」の総額は91兆円だが、そのほぼすべてを「公務(37兆円)」「教育・研究(17兆円)」「医療・保健・社会保障・介護(37兆円)」の3分野が占めている。

この3分野の人件費比率は、「公務」58%、「教育・研究」83%、「医療・保健・社会保障・介護」81%??。

したがって、おおまかにいえば、各分野の人件費は「公務」21兆円、「教育・研究」14兆円、「医療・保健・社会保障・介護」30兆円、と見ることができる。

そして、それらをすべて足すと、合計で65兆円になる。


つまり、一般政府消費支出のなかで人件費に向かうのは総額65兆円に達する、と考えられるわけだ。

その総額65兆円を20%削減すると、実に13兆円もの財源を確保できる

私学助成金のある程度のカットもやむを得ない

菅首相は参院選前に「消費税10%」に言及した。

消費税率を10%に引き上げて得られる財源が12兆5000億円といわれるから、一般政府消費支出の人件費分を2割削減することによって、それ以上の財源を捻出できるのだ。

その削減対象のなかには、私自身に関わりのあるものもある。

私はいま私立大学の教職に就いている。

私立大学の教員の給料というのは、その一部が国の私学助成金で賄われている。私が勤めている大学の規模はさほど大きくないが、それでも教員給料の1割程度が私学助成金から出ているのではないか、と思う。

つまり、私立大学の教員給料の一部にも税金が投入されているわけだ。

政府が公務員給与の削減に踏み切るのであれば、私はそうした私学助成金もある程度カットするのはやむを得ない、と考えている。

「税金で食っている人たち」が痛みを分かち合おう!

要するに、こういうことだ。

もうこれ以上、政府が民間に「痛み」を押し付けるわけにはいかない。ならば、「税金で食っている人たち」が一律に痛みを分かち合う必要がある。そのコンセンサス(合意)さえできれば、消費税率引き上げと同規模の財政(歳出)カットを行うことができる??。

こう考えると、国家公務員の総人件費2割削減によって出てくる財源は1兆円程度に過ぎないから消費税増税も必要だとする民主党のような考え方と、それを入り口にして「税金で食っている人たち」すべての人件費を一律にある程度カットすることによって消費税増税と同規模の13兆円程度の財源を生み出そうとする発想には、雲泥の差があることが分かるだろう。

私は、消費税増税を持ち出す前に民主党内でまずこういう議論をすべきだった、と思う。

そして、それが国を預かる「政権党」の覚悟だ、とも思う。

一般政府消費支出の人件費をバッサリ削るべきだ!

そもそも、歴史的な政権交代のきっかけとなった昨年(2009年)の総選挙で民主党は、予算を根っこから洗い直す、といった趣旨の主張を行っていたはずだ。

ところが現実には、民主党政権はそれにほとんど手を付けていない。

はっきり言おう。

民主党政権は、「政治パフォーマンス」と揶揄されるような事業仕分けで個別事業費をチマチマ削るのではなく、特別会計を含めた国家予算を抜本的に洗い直すことによって一般政府消費支出のなかの人件費をバッサリ削るべきなのだ。

もちろん、そうなれば、(国家・地方)公務員に大きなしわ寄せが行くだろう。

しかし、そもそも公務員給与が「本当の民間平均給与」よりも高くてよいのか、といった問題もある。

公務員のフリンジ・ベネフィットはケタ違いに大きい?

しかも、公務員の「フリンジ・ベネフィット(給与のほかに得られる利益)」は民間と比べてケタ違いに大きい、ともいわれる。

退職金もそう、年金もそう……。福利厚生なども含めれば、公務員は民間より格段に恵まれている。

実際、私は講演などで地方に行く機会が多いのだが、その際に地元の人たち(もちろん、民間人)から「公務員はいいよなぁ」という話ばかりを耳にする。

地方経済の疲弊が進むにつれ、給与の官民格差も拡大している、ともいわれる。

そうしたなかで、菅首相が参院選前にノーテンキに消費税増税などを口にしたものだから、民主党は地方で惨敗したのだ(1人区での負け方を見れば、そのことは明らかだ)。

民主党政権は、消費税増税をいう前に、まず公務員改革を優先して行うべきではないのか。


(私のコメント)
今政府がやらなければならないことは金融緩和と公務員の人件費の二割カットだ。しかしそれを菅政権に求めても出来ないだろう。国会は国権の最高機関といわれていますが、それは建前であり国権の最高機関はアメリカ政府にあり二番目が官僚組織だ。三番目が国会であり政府権力も官僚に支配されている。

鳩山民主党政権がアメリカとの対等の関係を求めましたが、日本政府とアメリカ政府とは対等ではない。官僚組織もアメリカの言いなりであり財務省も外務省もアメリカの言いなりにしか動かない。日本の総理大臣が行っても官僚は動かない。日銀も官僚組織だから「統帥権」を楯に金融政策に手が出せない。

昨日のテレビを見てもテレビの司会者は、公務員の人件費20%カットのマニフェストの事は一言も触れようとはしない。金融政策についても日銀の専権事項だということで触れようともしない。それでは日本の総理大臣になったとしても何も出来ない事を意味する。

「株式日記」では金融緩和と公務員の人件費の20%カットはずっと主張し続けていますが、内閣が何も出来ないのは横田幕府と官僚組織が日本政府の上に立って改革を阻んでいるからだ。金融を緩和しようとしても円安にすればドル安の意味がなくなるからアメリカ政府が抗議してくる。公務員の給与カットは公務員組合が反対してカットできない。

菅氏にしても小沢氏にしても、アメリカや官僚組織には逆らえないから「失われた10年」は解決が難しい。政府の財政赤字の大きな原因は高すぎる公務員給与が原因であり、森永氏が書いているように一般政府支出の65兆円の20%をカットできれば13兆円の予算が浮く。

さらに高橋氏が書いているように30兆円から40兆円の金融緩和を行なえば円高とデフレから脱却できるのですが、政府は日銀とアメリカを起こらせるのが恐いから菅首相もこの問題から逃げているのだ。アメリカ政府はなりふり構わず金融緩和してドル札をばら撒いていますが意図的なドル安政策だ。

通貨マフィアは非常に恐ろしい組織であり日銀や財務省は彼らの言いなりだ。彼らに逆らった中川昭一大臣は薬を飲まされて記者会見を行なって世界中にその様子は配信された。それが元で中川氏は失脚しましたが、世襲ののボンボン議員だから簡単に罠に嵌められてしまった。

冒頭のグラフを見れば分かるように、欧米の中央銀行はみんなBSを膨らましているのに、日銀は相対的に金融を引き締めている事になる。だから円高になるのですが、御用学者たちは高橋氏や森永氏をトンデモ学者と非難している。資金需要が無いから金融緩和しても無駄だと言う論理ですが、デフレだから資金需要が出てこない。インフレ気味になるほど金融緩和すれば資金需要はどっと出てくるだろう。

全ての物が値下がりする時代では投資は発生せず現金でもっていた方が良い。しかしインフレ気味になると一斉に企業は現金から物に代えてインフレに対処しようとする。しかしそうしようとするとマスコミが超インフレになると馬鹿騒ぎをする。日銀官僚にたぶらかされているからだ。




バカウヨの立場で見れば、自身がアメリカ売国奴をやっているくせに恐怖
心から「小沢は中国の売国奴」などと馬鹿の一つ覚えで騒ぐのである。


2010年9月5日 日曜日

「沖縄の米海兵隊いらない」小沢氏の安保縮小論に狼狽するバカウヨども 世相両断 9月4日 世相両断

今回の民主党代表選もバカウヨの立場で見れば、菅は無能な「バカサヨ」だからあしらいやすいが小沢は何をやらかすか解らないので不気味である。自身がアメリカ売国奴をやっているくせに恐怖心から「小沢は中国の売国奴」などと馬鹿の一つ覚えで騒ぐのである。

ネット上のバカウヨに限らず右翼ぶって鷹派を気取っている連中は大概がアメリカ隷属主義者である。某インチキエロ教団から小遣いを貰っている連中や工作員をしている者も多い。

自民党の出自が進駐軍が日本支配のために売国奴を集めてでっち上げた政党だから、CIAによって捏造された団体とつるむのも道理である。実際はインチキエロ教団の方が格上で自民党の鷹派議員はその監視下にあると推定される。

アメリカさんは自民党に相当するインチキ政党が適当に政権交代して「民主主義でござい」とうそぶいている国だが、一党独裁の中国以下の独裁政権というのが実態である。しかし、決して盤石な支配体制ではなく支配者はコロコロ代わっている。

独裁下にあっても支配層の力関係が複雑怪奇なので、現在誰が本当の支配者なのかはなかなか見えてこない。大統領が権力の中枢にいるなどと思い込んでいる連中はおめでたい限りである。

アメリカの権力構造は財閥間の野合によるものである。同族間でも支配権を巡って骨肉の争いを展開されており、まさに日本の鎌倉時代みたいな入り組んだ政治抗争状態なのである。

アメリカやヨーロッパの財閥は、日本とは異なり早い段階から国家的制約を無視するようにしているので、アメリカやEU諸国の国家概念も実態は形骸化している。

国威発揚などと言って欧米がオリンピックやワールドカップなどを派手に喧伝しているのも庶民を縛り付けておくための方便に過ぎない。アジア・アフリカ諸国は欧米の作戦に踊らされて騒いでいるのである。

隷属する庶民が国家意識を喪失して逃げ出してしまえば、威張りようがないのは古今を問わず支配者が抱える宿命である。

バカウヨが口にする「日の丸・君が代・靖国神社」も稚拙ながらオリンピックと同じ発想である。しかし、日本人は朝鮮人ほど所属意識を洗脳されてはいない。

自民党を政権から追い払ったのはアメリカである。自民党がアメリカに逆らったわけではないが、アメリカ側が自民党の利用価値に見限ったのである。自民党を擁護する勢力が地盤沈下したとも考えられる。

自民党もアメリカの意向のままに動く清和会系と土着ボス系や成り上がり系などとの間に軋轢があり、派閥抗争が繰り広げられていたことは周知の通りである。

現在の民主党は反清和会系で自民党を飛び出した連中が作った政党であることもよく知られている。

アメリカ側にも長期政権で土着化し横柄になった自民党を毛嫌いし、「自国のように茶番の政権交代をやらせたほうがいい」という意見は以前からあった。細川政権などはその発想で生まれた政権である。

民主党の実態は「自民党ほどではないが、アメリカの息がかかった政党」と言ったところである。オーナーである鳩山氏が某秘密結社に関与していると推定されていることも意味深い。

自民党は前述したように進駐軍が売国奴を集めて急造した政党だが、民主党は本部ビルの怪しげな看板を見るまでもなく秘密結社が最初から関与していたと考えられる。

ともにアメリカの利権団体だが、進駐軍は軍事産業や石油産業の関与が伺われ、秘密結社は1ドル札でも解るように金融と縁が深い。勿論、金融財閥も石油や軍事に手を出しているし、石油軍事産業も自前の金融機関を作っている。金融と石油軍事産業は密接に関係しているのだが、出発点が違うのである。

今回の民主党抗争劇も、結論的にはアメリカの掌上での話である。

岡田外相、小沢氏の「海兵隊不要」発言に反論 「抑止力との関係でどう説明するのか」

民主党も自民党同様の野合集団だが、野合の配置具合が多少異なるのが党としてのアイデンティティーである。

しかし、国民の立場からしてみれば、両者の区別は付きにくい。「自民党が政権を持とうが民主党が持とうが大差ないし、菅だろうが小沢だろうがこれまた大差ない」と言ってしまえばそれまでだが、選択肢が限られているなら、よりましな選択をしなければならない。しなびたナスを選ぶか腐りかかったカボチャを選ぶかの悲しい選択だが、この場合カボチャを選ぶのがましな選択である。まだ食えるところが残っているからだ。


(私のコメント)
「株式日記」は菅直人支持でもなく小沢一郎支持でもない。一番政治的に近いのは亀井静香氏の政策ですが、亀井氏は菅政権が出来てから内閣から追放されてしまった。だから小沢氏が代表選挙で勝利して亀井氏が内閣に復帰してくれれば一番いい。亀井氏は記者クラブの記者会見を開放して郵政法案も後もう一歩のところで菅首相にストップされてしまった。

だから鳩山、小沢、亀井氏のそろった内閣では多少の期待感がありましたが、菅内閣になって自民党と同じ従米路線に戻ってしまった。つまり政策は官僚丸投げであり外交と防衛はアメリカの言いなりになることで政権の安泰を図ろうと言う路線だ。これは小泉内閣から露骨になりネトウヨは熱烈な小泉信者であり対米従属論者だ。

自民党政権はCIAとヤクザが作った政権であり、アメリカに見捨てられた事で政権を失ってしまった。なぜアメリカが自民党を見捨てたのかと言うとアメリカ内部にも権力の交代があったためである。アメリカには二つの流れがあり戦争屋と金融屋の二つの勢力が争っている。しかし戦争屋もイラク戦争で負け、金融屋もリーマンショックで爆弾を抱えて先がない。

戦争屋は経世会の政治家を次々と葬ってきましたが、普通ならば小沢一郎もとっくに葬られていてもおかしくない。しかし検察の起訴からも逃れて民主党の代表選挙で元気なのはどうしてだろうか? いままでの常識で考えればたとえ代表選挙で勝ってもすぐに抹殺される事が予想される。なのになぜ小沢一郎は首相になろうとするのだろうか?

「株式日記」では民主党内閣のやるべき事は自民党政権では出来ないパンドラの箱を開けることだと書いてきました。パンドラの箱とは沖縄の米軍基地問題であり公務員制度改革だ。公務員制度改革で2割の給与カットをしなければ財政赤字問題は解決しない。対米関係も公務員制度も自民党政権ではどうしようも出来ない。しかし何とかしなければ日本はこのままジリ貧状態になってしまう。

自民党政権を本当にダメにしたのは小泉政権であり、小泉首相は本当に自民党をぶっ壊してしまった。今までの地方の政権基盤を解体してしまったからだ。そこまで自民党を傲慢にしてしまったのは小泉純一郎であり地方を切り捨てて浮動層を取り込もうとした。浮動層はマスコミの報道に弱くてテレビを使えばどうにでも操れると思い込んだのだろう。

今回のマスコミも菅支持一色ですが、代表選挙には公職選挙法が適用外だからいくらでも扇動する事ができる。「株式日記」のコメント欄もアメリカ従属路線を支持するネトウヨの書き込みで一杯ですが、自分たちを保守とか右翼とか言いながら対米従属路線なのは論理矛盾だ。そして中国を敵視しているが中国とアメリカが組んでいる事に目をつぶっている。アメリカも中国も日本から金を巻き上げることしか考えていない。


米国戦争屋に過剰適応するマスコミはなぜ、小沢氏をこれほど怖がるのか 9月4日 新ベンチャー革命

4.日本のマスコミのボス・米国戦争屋は、小沢氏に一目置いている

 上記の推論からすれば、小沢氏抹殺を期待しているのは、米戦争屋であり、そのロボット・日本のマスコミが、小沢潰しに狂奔していることになります。

 しかしながら、小沢氏に限って、話はそう単純ではありません、筆者の見方では、米戦争屋は、本音では、小沢氏に一目置いているのです。もし、小沢氏が、戦争屋にとって、単純に抹殺の対象であれば、とっくの昔、小沢氏は故・中川氏のように、消されていたでしょう。

 米戦争屋は、戦争のプロです、ということは、戦略(敵に勝つための策)のプロでもあります。彼らは“敵”を極めて重視します。小沢氏は、まさしく戦争屋の対日戦略上の“敵”ですが、単に“虫けらの敵”ではなく、大事な“お敵さま”なのです。ちなみに、北朝鮮のキム・ジョンイル将軍様も、戦争屋にとって大事な“お敵さま”です、だから今もって健在です、病気ながら。

 お敵さまとは、戦争屋にとって“戦略的に利用価値のある敵”ということです。たとえば、日米太平洋戦争時、米国の敵は日本でした。当時の敵国・日本の最高責任者、それは昭和天皇でした。にもかかわらず、1945年、日本の無条件降伏後、敵国の最高責任者・天皇は、戦犯として処刑されていません、なぜなら、戦争屋の対日戦略上、利用価値があったからです。

5.小沢氏が、戦争屋支配からの自立を目指していることが、戦争屋に評価されている(?)

 小沢氏が、戦争屋による対日支配から自立を目指すことは、戦争屋にとって、到底、許されません、だから、戦争屋にとって小沢氏は紛れもなく敵です。しかしながら、小沢氏の過去の政治行動を分析すると、彼の政治能力は一頭地を抜いているとわかります。

 さて、戦争屋の戦略思考パターン、それはアウトサイド・イン思考です。つまり、戦争屋自身が、日本の政治家であれば、当然、小沢氏のようなパルチザン的思想をもつはずなのです。その観点から、並みいる悪徳ペンタゴン日本人(注2)は、日本国民にとって許しがたい売国奴(裏切り者、Treacherous Jap)であると、もっともよく認識しているのが、誰あろう、戦争屋自身なのです。要するに、戦争屋からみて、小泉・竹中コンビのようなカワユイ悪徳ペンタゴン日本人こそ、彼らの本音では、唾棄すべき“虫けらジャップ”なのです。悪徳ペンタゴン日本人、よく覚えとけ!

 小泉政権以降、戦争屋ジャパンハンドラーは、味を占めて図に乗り、日本介入が露骨になっています、さらに金融危機以降は、戦争屋も苦境に陥って、日本がラストリゾートとなっています。その状況から、戦争屋は、かつて昭和天皇を生かして活用したように、小沢氏の活用を選択肢(オプション)として残していることがわかります、その証拠に、小沢氏が未だ、健在だからです、彼らが本気で消す気なら、とっくに消しています。

6.マスコミに恐れられる小沢氏は、日本に不可欠の政治家であることを意味する

 日本のマスコミがあれだけ、小沢氏を恐れるということは、裏返せば、それだけすごい政治家であることを意味します。言い換えれば、小沢氏は日本に稀有の存在なのです。戦争屋から見れば、自分たちにすり寄る“虫けらジャップ”ばかりの中で、小沢氏はひときわ異彩を放つのです。敵ながらあっぱれ!と・・・。

 戦争屋にとって虫けらにすぎない、悪徳ペンタゴン・マスコミ人は完全に過剰適応症候群に陥っており、絶対的存在である戦争屋に過剰適応しているにすぎません。その結果、小沢氏を異様に毛嫌いしたり、過剰に怖がったりしています。彼らのヒステリックな反応から、サラリーマン根性のかたまりの団塊世代マスコミ人幹部(ビロンガー)は、すでに精神が正常ではないと言ってよいでしょう。


(私のコメント)
菅氏が勝つか小沢氏が勝つか私には分かりませんが、どちらを支持しているわけではない。しかしせっかく政権交代したのだからパンドラの箱を開けて65年間に貯まった日本の垢を取り除かなければなりません。オバマ政権は危険な反日政権でありアメリカと中国が組んで日本を潰そうとしている。円高、ドル安、人民元安で日本経済は円高で潰される。アメリカの金融屋も日本が唯一のカモなのだ。




小沢一郎は「スーパーモーニング」で、米軍普天間問題について、
「海兵隊は必要ないと思う」「日米は対等な関係だ」と持論を強調した。


2010年9月4日 土曜日

小沢一郎 ワイドショー生出演 雄弁 9月3日 日刊ゲンダイ

民主党代表選が日に日にエスカレートしている。

 小沢一郎はきょう(3日)朝、テレビ朝日の「スーパーモーニング」に生出演。自らの政治資金問題については、検察審査会が「起訴議決」を出した場合の対応について「堂々と受けて自分の潔白を主張したい」と語り、改めて起訴に同意する考えを明らかにした。首相になった場合、国務大臣は首相の同意がなければ訴追されないとする憲法75条の規定を適用する考えのないことを重ねて示したものだ。

 また、米軍普天間問題についても、「海兵隊は必要ないと思う」「日米は対等な関係だ」と持論を強調した。対米従属外交を続けている菅首相との違いをアピールした格好だ。テレビ出演後は、菅支持派のベテラン、江田五月前参院議長の部屋を皮切りに、民主党議員412人全員の議員会館の事務所を一軒一軒、戸別訪問(写真)。菅陣営がイメージ選挙で乗り切ろうとしているのに対し、地道なドブ板戦術で訴える。また、楢床国対委員長が小沢支持を表明した。


民主党代表選挙 普天間代替 小沢氏「具体案なし」 第7艦隊に関する発言は否定せず 読売新聞 9月3日 朝刊 日本軍事情報センター

記事の概要

民主党代表選に立候補した菅首相と小沢前幹事長は2日、東京・内幸町の日本記者クラブで開かれた公開討論会で、政権運営や「政治とカネ」などを巡って激しい論戦を繰り広げた。

この討論会で普天間問題に関する小沢氏の対米姿勢に関する記事があった。

小沢氏は昨年、「米海軍第7艦隊で米軍の極東におけるプレゼンスは十分だ」と発言したほか、在沖海兵隊のグアム移転に関する日米協定案に反対するなど、近年、米国と距離を置く言動を繰り返してきた。

小沢氏は、沖縄の普天間飛行場問題を巡る日米合意についても、「尊重するが、このままでは進まない。(米国と沖縄の)両者が納得する知恵を出さなくてはいけない」と延べ、見直しを示唆した。

その一方で、自身の解決策は持ち合わせていないことを認めた。

第7艦隊に関する自身の発言には、「兵器や軍事技術の発展で、前線に大きな兵力をとどめておく意味はない。(米軍の)海兵隊その他がいなくなれば、第7艦隊が一番大きな存在になる。第7艦隊は極東に残ることが必要だ」と、従来の見解に変わりがないことを説明。

10年以内に日本における米軍は第7艦隊だけで十分とになるとの見通しを示した。

コメント

この発言が小沢氏の凄いところである。決して、軍事常識を無視した無茶な発言や思考ではない。

1991年の湾岸戦争、2003年のイラク開戦で、アメリカにとって地球の裏側にあたる中東に、数十万人規模の米軍を緊急展開させることに成功した。

これは従来の「前方展開戦略」に対する新たな挑戦と実験だった。

事前集積船に兵器や弾薬、燃料や食糧などを積んで、ペルシャ湾やインド洋のディエゴガルシア島に待機させる。短時間で紛争地に投入できるためである。また、クエートなどの親米国には戦車や火砲、装甲車などを事前集積しておく。有事には民間の旅客機をチャーターして米兵が軽装で中東にかけつけ、事前集積の兵器を受けとって出動する。

また大型高速輸送船を多数保有して、短時間で数千キロの海を渡って軍事物資を前線に届ける後方支援態勢を固めた。

米本土の戦闘機や攻撃機、大型輸送機などは、空中給油を繰り返して、短時間で前線基地に飛来する。

これが小沢氏のいう「兵器や軍事技術の進歩で前線に大きな兵力をとどめておく必要はない」という意味である。

すなわち米軍が、ドイツ、日本、韓国などに兵力を置いた「前方展開戦略」を廃棄して、新たな「緊急展開戦略」に変更するのが、米軍再編の根幹なのである。

これは米国が日本や韓国を見捨てたことではなく、極東におけるプレゼンスは維持・拡大しつつも、兵力はグアム、ハワイ、米本土に下げるという意味なのである。

ただし唯一の例外は、米海軍の第7艦隊である。横須賀を母港とする第7艦隊は、艦の修理やメンテナンスを行える施設が、日本を除けば米本土の西海岸まで帰るしかない。(ハワイやグアムにはない)

そこで横須賀配置を変更しないで、艦のメンテナンスに太平洋を往復する時間的なロスをなくしたのである。

横須賀周辺には世界でトップレベルの艦船修理施設がある。また、呉、佐世保などにも、技術的に優秀な艦船修理施設がある。

さらに付け加えれば、小沢氏が10年以内に日本における米軍は第7艦隊だけで十分というのは、北朝鮮という危ない国家が10年以内に消滅すれば、挑戦半島から在韓米軍が撤退し、沖縄からも海兵隊が撤退するという意味である。

これらは小沢氏の分析ではなく、アメリカ政府が米軍再編として検討している課題である。

すでに何年もこのHPを読まれている方はご存じのことだが、最近になって読み始めた方のために再度説明することにした。

だから小沢氏の発言は「日本の防衛は第7艦隊だけでいいという危険な考えだ」と批判すれば、それで困るのはアメリカ側である。しかしアメリカ側としては「兵器や技術進歩で戦略が変化することを勉強して欲しい」と反論するだろう。


(私のコメント)
民主党の代表選挙がテレビでも舌戦が繰り広げられていますが、菅首相と小沢元幹事長の違いはアメリカとの距離感だろう。菅首相が従米路線で自民党と変わらないのに対して小沢路線では対米自立を模索する路線だ。鳩山前内閣では対米自立路線でしたが最終的にはアメリカに踏み潰されてしまった。だから菅内閣も不本意ながらの従米路線でアメリカやマスコミの支援で支えられている。

私自身は小沢一郎を支持していませんが、対米自立路線では意見が一致する。「株式日記」のコメント欄には中国に対する非難コメントが良く投稿されますが、アメリカにしても中国と大して変わらないデタラメな国家であり、イラクやアフガニスタンへの攻撃は一般市民を巻き添えにして数十万人も殺している。アメリカという国はそれほど極悪な国なのですがネトウヨは中国ばかり非難する。

菅首相自身も首相になってからも、アメリカがあれやこれやとうるさく内政干渉してくるので嫌気がさしているようだ。円高問題に対してもいろいろと干渉してきて日銀の白川総裁がアメリカまで出かけて、ようやくあの程度の金融緩和策がとられた。ドル安円高というのはそれだけドル債権を踏み倒している事なのですが、民主党は円建ての米国債しか買わないと発言する議員がいた。

最近の米中関係の変化は日中関係にも微妙な影響をもたらして来ているので、日本国内でもアメリカ離れを模索する動きが出ても当然だ。小沢一郎の第七艦隊でも十分と言う発言の意味は、湾岸戦争やイラク戦争で見られたように高速長距離輸送が可能になり前線に基地を展開しなくても対応ができるようになったためだ。

極東においても、朝鮮半島や台湾海峡で緊張が高まっても、グアム島を基地とすれば輸送力の近代化によって対応する事が可能になったという事なのだろう。アメリカが辺野古に基地を置く事にこだわっているのは米軍再編に逆行することですが、「大人の事情」でもあるのだろう。

私は自主独立の立場から在日米軍基地の段階的縮小を主張していますが、アメリカ政府においても経済情勢の悪化から大幅な軍縮が必要になっている。その意味で日本とアメリカの利害は一致しており、在日米軍基地の段階的な縮小と最終的には駐留なき安保の形に持って行くべきだろう。

アメリカは基本的に中国や北朝鮮とは戦わない方針であり、だからこそ中国がクレームを付けると原子力空母を黄海の訓練から外してしまった。クリントン長官のハノイでの発言は単なるリップサービスであり、米中の暗黙の東アジア共同支配戦略は米中政府の動きを見れば分かる。

東アジアを米中で共同支配する上で障害になるのが日本であり、それは在日米軍基地を展開しておく事で日本の台頭を封じ込める事だ。それは日本に対しては円を83円にまで高くしおきながら中国の人民元をドルにリンクさせている事を容認している事からもアメリカの悪意は明らかだ。日本経済は空洞化して中国は世界の工場として経済発展して軍事力を増大させている。

つまり米中は対立しているように見せかけながら、ASEAN諸国や韓国や台湾や日本を分断統治する事で米中の利害は一致している。台湾も自主独立を陳政権は模索したがアメリカに潰されて親中派の馬政権が誕生した。日本も安倍政権が戦後レジームの脱却をスローガンを立てましたがアメリカに警戒されて辞任に追い込まれた。

このように米中はアジア諸国の自主独立の動きをつぶしながら共同支配する事が米中の戦略になっている。韓国のノムヒョン政権もアメリカからの自立を目指しましたが、アメリカに潰されて最後は不可解な自殺を遂げた。日本でも経世会の政治家が病死や不慮の事故死で死んでいますが、小沢一郎も病死か事故死で片付けられるだろう。

これに対して日本はアメリカの衰退と中国の台頭を生かして自主独立の機会をうかがうべきだろう。日本がアメリカに付き従ってきたのもアメリカの強大な経済力と軍事力があったからですが、アメリカはどちらも大きなダメージを負って、今までのように世界から物を買うことが出来なくなったし、軍事ハイテク技術はアフガニスタンにような山岳ゲリラには通用しない。

中国はアメリカと手を組む素振りを見せながらアフリカや南米に手を伸ばして来ている。脱アメリカを目指す南米やアフリカにとっては中国の台頭は大歓迎であり、G20の国際会議でもアメリカの影は薄くなり中国の存在感が強まった。このように中国を調子に乗せて好き勝手にさせればアメリカとの摩擦は増えていくだろう。

このように中国がアフリカや中南米に勢力を伸ばしてもアメリカはこれに対抗する動きが見られない。イラクやアフガニスタンで精一杯だったからですが、東アジアでも中国の勢力拡大にアメリカは手が出せない。小沢一郎が代表選挙に出られたのも中国との関係があるからでしょうが、アメリカはこれに対して疑心暗鬼になっている。


オバマ米大統領は「米中両国間の関係が、21世紀を形づくる。世界中のどの2国間関係よりも重要だ」とあいさつした。その狙いは何か? 2009年7月28日 株式日記

アメリカの日本に対する外交と中国に対する外交の差はどうしてでて来るのだろうか? 米中経済戦略対話がワシントンで開かれていますが、オバマ大統領は「アメリカにとって中国が世界のどこの国よりも重要だ」と挨拶した。まさにアメリカ大統領みずから米中G2体制を宣言したようなものですが、日本の麻生首相はサミットで会談を申し込んでもオバマ大統領は多忙で応じてもらえなかった。

自民党にとって対米関係は政権を維持するための命綱のようなものですが、野党政権が誕生しそうになると外交防衛政策を持ち出せば自民党に票が集まった。しかしそのアメリカのオバマ大統領が日本よりも中国が重要だと宣言されては自民党の面目は形無しだ。オバマ大統領みずから日本に非自民政権が出来てもかまわないと言うサインなのだろう。

アメリカ経済の落ち込みでアメリカへの輸出は四割も減った。当分回復する見込みはないだろう。ならば日本はアメリカに代わる市場を探さなければなりませんが、それは必然的に日本のアメリカ離れを加速させるだろう。だからいくら自民党が外交防衛政策で対米関係が大事と訴えてもあまり効果が無くなって来ている。日本は中国やインドなどを巨大市場に育てる必要がでてきた。

中国も外交ではしたたかであり米中経済戦略対話で米国債を買うアメリカの期待に応えながら着々と対米包囲網を築いている。中国は表では握手しながら裏ではナイフを突きつけあう外交が得意だ。中国は中華思想の国でありアメリカとの対等な関係はありえない。アメリカも覇権意識の強い国だから中国に対して米中で世界を支配しましょうともちかけているのだろう。

このようにアメリカ外交が中国一辺倒になれば、従来の同盟国だったEU諸国や日本が離れていくのは当然だ。だから日本にも民主党政権が出来てアメリカとの関係も冷ややかなものに変わって行くかもしれない。米中経済同盟は日本やEUの力を弱める点では利害が共通している。アメリカ企業は中国の安い労働力で巨額の利益を上げることが出来る。中国もアメリカからの資本と技術で経済が発展すれば米中の共存共栄関係は敵無しだ。

しかしアメリカのカネはどこから来ているのかというと日本からだ。日本経済が停滞すれば日本のカネがあまりアメリカに流れる。アメリカはそのカネで投資や消費に回してきた。しかしアメリカでバブルが破裂して不良債権の山が出来れば、政府は借金して財政で穴を埋めなければならない。アメリカ政府はその借金の穴を中国に埋めてもらおうというのだろう。その意味ではアメリカにとって中国は最も重要な国だ。





海上自衛隊の戦闘艦艇は推進機関でも大きな遅れをとっています。
しかも未だに統合電気推進システムIESを導入する気配もありません。


2010年9月3日 金曜日

統合電気推進導入に大きく遅れをとる海自 8月30日 清谷真一公式ブログ

拙著、「防衛破綻」では水上戦闘艦の推進システムとして、統合電気推進システム(IES、Integrated Electric System)を紹介したかったのですが、紙面の都合で割愛しました。そこでIESに関してここでご紹介をしようと思います。

 現在米海軍を含めて先進国を中心に、水上戦闘艦艇の推進システムとして低燃費で、ライフ・サイクル・コストが低いなど多くのメリットがある統合電気推進システム導入のトレンドに加速がついています。

 ところが伝統墨守というか、海自はこのIESの導入に消極的です。
 
 海自の戦闘艦艇はステルス化でも大きく諸外国に遅れをとりましたが、推進機関でも大きな遅れをとっています。しかも未だにIESを導入する気配もありません。

 海自は現在3自衛隊でもっとも多くの燃料を消費してるにもかかわらず、です。
 
 このブログでも何度も紹介していますが、燃料費の高騰は人件費、装備の維持修理費などと共に、装備調達費を圧迫してます。燃料費の低減は海自に海自にとっては焦眉の急のはずです。

 例えば燃料費が3自衛隊で1000億円として、その2割が削減できれば、200億円、3割が削減できれば300億円が浮きます。逆に省エネをしないならば、それだけのカネを捨てているにの等しいことになります。

 諸外国では燃費を重視する艦隊補給艦などにはディーゼル・エンジンを搭載する例が多いのですが、海自はこれにまでガスタービンを採用しています。このため「ましゅう」などでは自艦の燃料消費が大きく、他の艦に補給する燃料が減ってしまっています。
 そこまでしてガスタータービン・エンジンにこだわらなければならない「大人の事情」でもあるのでしょうか。

 海自の水上戦闘艦が主流となっているCOGAGは複数のガスタービン・エンジンを組み合わせ、ギアボックスを通じて可変ピッチプロペラを駆動させます。また艦内への電力供給は専用の発電機が使用されます。

 対してIEPはガスタービンやディーゼルを発電機として使用し、推進用モーターを駆動させます。

 このためギアボックスが不要となります。ゆえに騒音の発生が大きく減少するし、耐久性、信頼性が向上します。 ガスタービンとディーゼルを混合することも容易です。従来のシステムだとガスタービン・エンジンとディーゼル・エンジンを組み合わせると個別にギアボックスが必要でしたが、IEPではその必要がありません。
 ですから高速に適したガスタービン発電機と、燃費に優れたディーゼル発電機を容易に組み合わせることができます。
 
 また高価で複雑な可変ピッチプロペラも必要ありません。ですから前後進の切替も簡単かつ迅速に行えます。更には艦内に電力を供給する専用の発電機も必要ありません。

 IEPは推進用のモーターとシャフトラインだけを艦底部に配置すればよいので、発電機、コンバーター、スイッチボードなどは艦底部におく必要がありません。
 例えばタービン発電機を上甲板に配置すれば、艦底部まで吸排気装置を引き込む必要がなくなるので、煙突などに必要なスペースが大きく削減できるだけではなく、発電機の取り外しや交換が極め容易かつ低コストで可能となります。
 
 つまり、船体がコンパクトでき、また設計の自由度があがります。また運用コストと整備にかかる時間が低減できます。

 速力に応じて必要な電力を供給すればいいので、低・中速時には1基のエンジンを動かせばいいわけで、エンジンを定格に近い状態で運転することによって燃費の向上が期待できます。
 水上戦闘艦艇が年間を通じて高速で航行する時間は極めて少ないわけで、大多数の時間は低速・中速で航行します。ですから低速・中速での燃費が向上すれば艦の燃費の向上は劇的に改善します。
 
 更に必要に応じて年次検査などをは無関係にエンジンを換装できるので、艦艇の稼働率が大きく向上します。
また艦内への電力供給に専用の発電機も必要ありません。

 更に、高度な自動化による省力化、省人化可能であり、乗組員を減らすことができます。これは特に人手不足の海自にとっては大きなメリットのはずです。

 つまりIESにはライフ・サイクル・コストの低減できるというメリットがあります。
 
 英海軍のケースだと旧式のタイプ42(5000トン級)に対して、IEPを採用したタイプ45(7000トン級)では、船体が1.5倍になっているにもかかわらず、燃料消費は半分以下となっており、単純比較でも45パーセントの燃料の節約となっています。

 仮に1日の30キロリットルの燃料が削減でき、年120日に航行するのであれば年間2億5千万円の燃料費が削減できます。

 問題は導入コストですが、例えばタイプ45と同様なIEPを導入する場合、価格は75億円(1ポンド140円換算)、ライセンス生産の場合、1.5倍として100億円程度でしょう。
 対してCOGAGを採用した19DDはタービン・エンジンと減速器、発電機などで概ね50億円です。

 輸入IEPのコストが約2倍。輸入ならば1.5倍程度です。燃料費や整備コストの低減、人員削減などの要素を加味すれば3〜7年で初期投資の差は解消します。先の英海軍のケースだと約5年で価格差分を解消しています。

 また燃費の向上は燃料の中東依存を減らすことになります。さらに天然ガスやバイオマス、石炭からでも燃料が作れるFT法による合成燃料を税導入すれば、さらに劇的に燃料の中東依存が減り安全保障上メリットが大きい。
 米国防総省はすでにFT燃料の導入し、使用燃料の削減を精力的に推進しています。これは経費削減もさることながら、燃料の中東依存を減らして安全保障上のリスクを低減するためでもあります。

 また二酸化炭素の低減にもなります。
 現在国を挙げて二酸化炭素の削減に取り組んでいるわけです。経済的な価値を生み出さず、消費するだけの自衛隊が発生させる二酸化炭素を削減する意義は小さくないと思います。

 海自で導入が進まない理由の一つとしては艦艇用エンジンメーカーの抵抗があるいわれています。いままで、必要だった減速機や可変ピッチ・プロペラが必要なくなります。
 その分の仕事減ってしまいます。またエンジンもCOGAGに比べてより小さなもので、済んでしまいます。また保守・修理の仕事も減ります。
 つまりエンジンメーカーとしては売り上げが大きく減り、商売の旨味が減ります。

 ですが、それは電気機関車やディーゼル機関車が導入される時代に、SLを作っている車輌メーカーが、自分の仕事が減るから電気機関車やディーゼル機関車の導入を妨害するようなものです。

 こういう利権で喰っていこうという会社は、生存競争から脱落します。この手の会社は他の分野でも同様なネイチャーで商売をやっている想像されます。それが世に言う「企業文化」です。

 米国の自動車メーカーのビッグスリーはハイブリッド車や電気自動車の開発に乗り遅れました。自動車は石油燃料のエンジンで走るもの。自動車の労組は細かく職能ごとに区切られていますから、新しいハイブリッド車や電気自動車を開発しても現場で生産ができない。労組が反対します。
 現在ビッグスリーがどうなっているか、いまさら述べる必要もないでしょう。

 さて、株安の昨今、このような体質の企業の株を投資家が買うでしょうか。


(私のコメント)
以前の株式日記で戦艦大和になぜジーゼルエンジンを採用しなかったのかと言う疑問を書きましたが、大型艦船の航続距離を伸ばすにはジーゼルエンジンがダントツの熱効率であり、大型軍用艦船においては航続距離の長さが致命傷になる。戦艦大和は結局のところ蒸気タービンエンジンで28ノットしか出ず航続距離も16ノットで7000海里程度しか走れない。

それに対するアメリカの戦艦はアイオワ級で33ノットの高速性能と15ノットで16600海里の航続距離も持っていた。性能からしてジーゼルエンジンと思ったのですが、週刊オブイェクトのJSF氏から蒸気タービンだという指摘を受けた。調べたら確かにそのとおりですが蒸気ギヤードタービンエンジンで21万馬力なのに対して大和は15万馬力で負けていた。

分からないのはアイオワがどうして16600海里も走れたのかと言う事ですが、ドイツのポケット戦艦は20、000海里の航続距離で大西洋を縦横無尽に走る事ができたのもジーゼルエンジンだったからだ。アイオワは減速機の進歩によって航続距離と高速性能を実現したのだろう。それに対して戦艦大和は片道沖縄までしか航続距離が無い。

総合的に考えれば戦艦大和がジーゼルエンジンを採用して10000海里以上の航続距離を走れたとしても、随行する駆逐艦が燃料切れになっては意味が無いので燃料タンクを減らして7000海里になったのだろう。これが当時の帝国海軍の技術力の限界であり、だから大和はトラック島まで基地を移さなければならなかったのだろう。

南洋での艦隊決戦を想定したからでしょうが、トラック島に海軍基地を置いた事でアメリカ軍の空襲を受けて帝国海軍は大打撃を受けてしまった。結局は蒸気タービンエンジンでは燃料を食うので油輸送船団を伴って行動しなければならず海軍の作戦行動の制約になった。

現在では大型船舶用ジーゼルエンジンが作られていますが、最近では各国海軍も燃費の重視で補助艦艇にはジーゼルエンジンを使っていることが多くなりました。アメリカ海軍の航空母艦や潜水艦に原子力を用いているのも燃料の補給の心配が無い為であり、それほど軍用艦船においては航続距離の問題は重要だ。

最近では海上自衛隊も2万トンほどの多目的空母が近く建造されるようですが、それもガスタービンエンジンで30ノットは出るようですが、航続距離は現在の護衛艦と同じくらいだろう。イージス艦でも20ノットで6000海里ではインド洋や南太平洋に行くためには補給艦を伴うかあちこち立ち寄らねばならない。平時ならそれでもいいのでしょうが戦時になったら燃料の補給はままならなくなる。

だからこそ私は軍用艦船においてもジーゼルエンジン化が進むだろうと予想したのですが、イギリスの最新鋭空母には統合電気推進システムIESが採用される。つまり航空母艦にもハイブリッド化が進む訳であり、ガスタービンやジーゼルエンジンで発電しながら電動モーターで走るようになる。低速巡航時にはジーゼルエンジンの発電で走り高速時にはガスタービンの発電を加えるようなシステムでしょう。

電気推進システムの軍艦はとくに新しいものではなく、第二次大戦中のアメリカの戦艦ニューメキシコが蒸気タービンで発電して電動機で推進するシステムでした。しかし蒸気タービン発電では従来の戦艦と性能が大して変わりが無く後にギアードタービンに代えられた。

最近になって海上自衛隊でも「ひゅうが」「いせ」などの2万トン近い大型艦が作られるようになりましたが、清谷氏が指摘するようにガスタービン一辺倒なのはどうしてなのだろうか? 護衛艦のような沿岸警備用ならいいのでしょうが、多目的空母となるとインド洋や南太平洋まで行動半径が無ければ役に立たない。大戦中の航空母艦も18ノットで10、000海里程度の航続距離がありましたが、「しらね」や「いせ」はイージス艦と同じ6000海里程度の航続距離しかないのだろう。

イギリスの最新鋭空母のクイ−ンエリザベスはガスタービンやジーゼルで発電して電動機で走る設計ですが、これなら航続距離と高速性能を両立させる事ができる。IEPなら原動機と発電機を分離して自由にレイアウトできるから広い艦内を確保する事ができる。自動車では日本のハイブリッドカーが先頭を走っているのに、大型軍用艦においては統合電気推進システム(IES)は検討もされていないのは不可解だ。

戦艦大和が活躍できなかったのは重装甲の不沈艦として設計された為に高速性能も航続距離も少なく艦隊決戦用に作られたためだ。しかし戦艦大和は不沈艦ではなかった。金剛や霧島が高速と10000海里もの航続距離で活躍できたのに対して大和の設計思想が間違っていた為だ。

海上自衛隊は主力大型艦を作るに当たって同じ間違いを犯しているように見える。ガスタービンエンジンでは燃料馬鹿食いで航続距離が短くなる。海上自衛隊は沿岸警備用の海軍であり大型の軍用艦船は65年以上も作ってはいない。22DDHもガスタービンの多目的空母ですが、IESにすべきではないだろうか?

戦艦大和にジーゼルエンジンも採用していれば金剛や霧島のようにソロモン海で活躍できたいたはずだ。しかし当時の技術力では大型船舶用のジーゼルエンジンは出来なかった。しかし戦後になって商業船舶用の大型ジーゼルエンジンが出来るようになり大型タンカーやコンテナ船などはジーゼルエンジンが主力になりました。アメリカ海軍も強襲揚陸艦などがハイブリッド化されている。

海上自衛隊の幹部はおそらく頭が凝り固まって蒸気タービン→ガスタービンという事で凝り固まってしまっているのかもしれません。JSF氏は私をど素人の妄想と切り捨てられてしまいましたが、これからの大型軍用船舶もガスタービンとジーゼルの発電機との電気推進は、ど素人の妄想と切り捨てるのだろうか? 

戦艦大和は秘密兵器として作られましたが、出来上がってみると戦艦としても高速性と航続距離で問題があった。現在の海上自衛隊の建艦思想にも問題があるように見えます。素人は黙っていろとの発言は帝国陸海軍軍人の悪い癖なのでしょうが、22DDHなどがガスタービンで役に立つのだろうか? インド洋への給油活動でもイージス艦に補給艦がくっついて行きましたが補給艦がないとインド洋までの外洋を航行できないのがガスタービン艦の弱点だ。




アメリカは借金というコカイン中毒になっていて、ラリッている状態です。
借金という「毒」に成り立っていたアメリカ経済は、いずれ崩壊する。


2010年9月2日 木曜日

借金で成り立っていたアメリカ経済は崩壊する 8月28日 小崎壮平

上のグラフは、アメリカの家計・民間企業・政府を含めたアメリカ総債務(対GDP比)です。

2008年のリーマンショック以降レバレッジ解消と言われていますが、

アメリカ総債務はピーク2009年1Qの52.9兆ドルから現在の52.1兆ドルに落ちています。

まだたったの1.5%しかレバレッジは解消されていないのです。

世界大恐慌前1930年、アメリカ総債務ピークは対GDP比で260%でした。

その後、急激な信用収縮(爆縮)がおき、アメリカ経済は大恐慌に陥ったのです。

このグラフで興味深いのは、最近のアメリカ総債務が1930年レベルに達したのは
90年後半のネットバブルだったことです。

そのネットバブルが崩壊した後も、ブッシュ政権時代に信用は拡大し続けたのです(緑線)。

2000年のネットバブル崩壊が引き金となって信用バブルも崩壊しておかしくなかったといえますが、
2000年代にいったい何が起きたのか?

次のグラフが説明してくれます。

上のグラフは、家計(青)、民間企業(灰色)、政府(オレンジ)部門別の債務流入推移となります。
2007年頃まで、家計と民間企業は借入を行っていました。

2001年における利下げにより、民間企業や人は主に不動産に投資しました。
サブプライムローンに象徴される信用審査を甘くした過剰融資など信用が膨らんだ要因があります。

そして、サブプライム危機や不動産市場に限界がきた2008年から家計や民間が借り入れが激減しました。
その家計や民間部門の代わりになって借入を増やしたのが政府(オレンジ)となります


この政府債務が増ええていることが、レバレッジ解消を抑えている主要因となっています。
かれらの支出によって、かろうじて経済が延命しているだけの話といえます。


アメリカの2QのGDPが1.6%だったことが発表されましたが、そのうち0.86%が政府支出による影響でした。
政府支出なければ、すでにGDPは1%をきっている状態です。

僕たちは問わなければならないこと。

政府による延命はいつまで可能なのか?

アンソニーロビンスがいうように、アメリカは借金というコカイン中毒になっていて、ラリッている状態なんです。
いったんコカインがなくなると、手は震えだし正気ではいられなくなる。
狂気となってコカインを追い求め、パニックに陥る。

リハビリセンターで中毒者は長い時間をかけて麻薬という毒を肉体と精神から抜き出さなければならない。

借金という「毒」に成り立っていたアメリカ経済は、いずれ崩壊する。

あとはタイミングの問題です。


日銀が円高に対し無力な真の理由とは?カギは「米国債バブル」の破裂にあり! 8月31日 吉田恒

日銀の追加緩和決定でも円高が止まりません。ただ、日銀に円高転換を期待することのほうが、そもそもムリなのではないでしょうか?

 それでは、円高がもう止まらないのかと言えば、そうでもなさそうです。円高転換の「兆し」が出てきたと思います。

■米ドル/円の転換のカギは「米国債バブル」の破裂か?

 8月27日(金)のNY市場で、一時84円台から85円台へと大きく「円安・米ドル高」への反動が入りました。これは、米ドル/円と連動性の強い米国の金利が急反発した影響が大きかったと思います。

 下のグラフは米ドル/円と米国の長期金利のグラフを重ねたものですが、これを見ると、この間の対円での米ドルの下落が、米国の長期金利低下と連動してきたことがよくわかります。

つまり「米ドル安・円高」は、日本政府・日銀の対応が鈍かったからというのではなく、米国の金利が低下したためということになります

 そうであれば、「米ドル安・円高」が止まるかどうかは、日本政府・日銀の対応ではなく、米国の金利低下が止まるか否かがカギということになるでしょう。

 さて、その米国の長期金利ですが、一時2.5%を割り込むまで低下する中で、90日移動平均線からのカイ離率がマイナス20%以上に拡大してきています。

90日移動平均線からのカイ離率がマイナス20%以上に拡大したのは、過去30年間で3回しかありませんでした。

 その意味では、今回の米国の長期金利低下は「10年に一度あるかないか」というぐらい、異例の下がり過ぎだった可能性がありそうです

 つまり、「バブル」と言い換えても過言ではなく、そういった下がり過ぎの中で、27日に米国の長期金利は急反発に転じました。これは米国債の「バブル破裂」が始まった可能性があるのではないでしょうか?

■巨額の財政赤字でも米国債が買われているが…

 このような米国金利の下がり過ぎ、債券価格の上がり過ぎといった「バブル」を演出したのは、前回のコラムで書いた日本の銀行の米国債買いが大きな役割を果たしていたと思います「なぜ、円高になっているのか?円高の『主犯』は日本の銀行だ!」を参照)

 その半面、米国人、たとえばヘッジファンドのような投機筋は、8月初めまではむしろ、正反対の「売り」に回っていたようでした。


(私のコメント)
日本のバブル崩壊前は、家計も企業も借金を目一杯しまくって土地や不動産を買いまくっていました。それがバブル崩壊の原因ですが借金には返済能力と言う限界があります。バブルは土地さえ買っておけば永遠に値上がりすると言う神話があったからですが、政府による貸し出し規制によってバブル崩壊が始まった。

冒頭のグラフはアメリカでも同じ事が起きていたことの証明ですが、1920年代のバブルに比べると今回のバブルの大きさは巨大です。1929年の大恐慌の時は急激な信用収縮が起きてアメリカ経済は壊滅的な打撃を負いました。この時の総債務残高が上回る時は1990年代の後半であり、実に60年もの歳月がかかりました。

アメリカ政府はこの時の教訓を生かして政府が借金をして信用収縮に対して対策を打っています。日本も同じように政府が借金をして信用収縮を防いでいますがいつまで持つのでしょうか? しかし日本は国内の資金で借金をしていますがアメリカは外国から借金をして財政を支えています。

アメリカの国債を買っているのは中国と日本とFRBですが、アメリカ国内のヘッジファンドは売っているようです。問題は中国がいつまで国債を買い続けて行くかですが、アメリカ政府は夜も眠れないくらいに国債の売れ行きが心配なことでしょう。日本の銀行もアメリカ国債を買ってアメリカの財政を支えていますが、アメリカ政府は中国に対するほどの気の使い方をしないのはなぜでしょうか? 日本にはアメリカの軍事基地があるのでそれで脅せば日本政府はすぐに言う事を聞くからです。

もし日本に小沢政権が誕生すればアメリカの財政を支えるような米国債の買いを続けるのでしょうか? 中国政府は外貨の分散化をはかっているようですが、日本国債を大量に買い始めました。最近の円の値上がりはドルも不安だしユーロもダメとなれば後は買えるのは円しかないと言うことでしょう。

冒頭のグラフを見れば分かるように、アメリカの総債務はGDPの350%を越えていますが、1930年の対GDP比は260%だった。問題は政府が信用収縮をいつまで支え続けられるかですが、信用収縮の大爆発が起きれば、日本のように「失われた10年」どころではないでしょう。

日本の銀行はだぶついた資金を日本国債や米国債を買っていますが、どうしてリスクの高い米国債を買うのだろうか? アメリカ政府筋は日本の郵貯にも米国債買いを強制しているようですが、米国債は近いうちに暴落する危険性が高い。ユーロの暴落もゴールドマンサックスが仕掛けた噂もありますがドルを買い支えさせるための陰謀なのだろう。

アメリカがここまで総債務を膨らませることが出来たのはITバブルや住宅バブルなどで膨らまし続けたからですが、金融立国を目指して世界中の金融を一手に担ってきた実績があったからでしょう。しかしサブプライム問題やリーマンショックでアメリカの投資銀行は無くなってしまった。

日本の公的債務が1000兆円で大変だと騒いでいますが、GDPの200%ほどでしかない。しかも超低金利が続いているから利子負担額も小さくて済みますが、アメリカでもし数%の長期金利上昇が起きれば利子を負担しきれるのだろうか? アメリカも不況が続けば行き場を失った資金が米国債を買うこともあるのでしょうが、いつまで続くか日本のように長期は無理でしょう。

もし日本の景気が良くなって、資金需要が出来たらアメリカからの資金の引揚げが行われるだろう。そうなった時がアメリカ経済のショック死を迎える時ですが、アメリカ経済を支えているのは日本の資金であり、その日本で政権の交代が起きたと言う事はアメリカにとっての不安材料でもあるでしょう。




電子書籍の普及で作家や記者の争奪戦が近い将来行なわれるだろう。
有名なブロガーもプラットホームに囲い込まれて有料化も進むだろう。


2010年9月1日 水曜日

プラットフォーム確立が勝負 米国勢vs.日本勢、バトル開始 8月31日 産経新聞

 アップルの多機能情報端末「iPad(アイパッド)」の登場を契機に、国内で電子書籍の普及が現実味を帯びている。紙の本は時代遅れとなり、書店は姿を消すのか。ビジネスチャンスと存亡の危機を前に、慌ただしさを増す動きを追った。

「書籍1冊か電子データを提供してもらう以外、手間や費用はかかりません。価格や販売国は出版社の皆さんで設定できます」

 7月初旬、東京都内で開かれた出版業界の見本市。米ネット検索大手グーグルの担当者が熱弁をふるった。言葉遣いは丁寧で、ブースを埋めた来場者に協力を求める姿勢に徹している。

 会場全体に熱気が漂う。米国を中心に急伸する電子書籍が「日本でも間もなく普及する」と見込んだ企業の担当者が押し寄せ、4日間の来場者はおよそ8万7千人。前年を2万人以上も上回った。

 グーグルは来年初めまでに日本で電子書籍サービス「グーグルエディション」を立ち上げる方針だ。担当者は全国の出版社に足を運び、「店頭」に並べる書籍の収集に余念がない。

 売れた電子書籍の取り分はグーグルが最大49%。残りは著者を含む出版社側がとる。販売サイトを持つ出版社はグーグルの検索画面から潜在読者を誘導できるほか、閲覧データも提供される。紙の書籍を買いたい顧客は書店情報を得られるなど、条件は悪くない。

 「読者はいろいろな端末や販売チャンネルから購入できます。購入後は、グーグルのサーバーにある自分の『電子本棚』にいつでもアクセス可能です」

 グーグルの訪問を受けたある出版会社社長は「日本企業のシステムで電子書籍を出そうと思ったが、考えを変えた」と明かす。

 米国で電子書籍の「2強」と呼ばれる電子機器大手アップルとネット通販大手アマゾン・ドット・コムも、日本語書籍の準備を進めている。本離れが進むとはいえ、日本の書籍・雑誌の年間販売額は約2兆円。参入を目指す企業には魅力的に映るに違いない。

 迎え撃つ日本勢の先鋒(せんぽう)はソニーだ。2年前、閲覧専用端末「リーダー」を米国で販売し、配信サイトも整えてアマゾンと競ってきた。一時は3割以上のシェアを占めたが、最近は劣勢を強いられている。

 それだけに、母国での巻き返しへの思いは強い。

 「日本ならではの展開をする」(ソニー幹部)と7月、KDDI、凸版印刷、朝日新聞社の3社と事業会社を設立した。

 「プラットホームをいかに握るかが勝負だ」

 電子書籍ビジネスの将来について、日本の出版関係者は異口同音に語る。

 プラットホームとは、音楽や書籍などのコンテンツ(情報の内容)をそろえて流通、課金する仕組みを指す。運営に成功すれば購入者とコンテンツ提供者を囲い込め、巨額の手数料収入が見込める。米アップルの音楽配信サービス「iTunes(アイチューンズ)ストア」は、その典型例だ。

米出版社協会によると、米国の今年上期の電子書籍売上高(推計)は約1億7970万ドル(約150億円)。前年同期の約3倍に膨らみ、書籍全体に占めるシェアも09年から5ポイント増の8.3%に伸びた。電子書籍のプラットホームを押さえる、アップルとアマゾン・ドット・コムの躍進が背景にある。

 「2強」のプラットホームは基本的に自社端末で電子書籍を提供し、課金するもので「垂直統合型モデル」と呼ばれる。電子書籍専用端末「キンドル」を07年に投入したアマゾンは自社通販サイトを活用し、販売額を伸ばした。著者や出版社と直接交渉して紙の本より低価格で売り出し、小売価格の約3割を手数料収入で稼ぎ出す。アップルも、音楽配信で成功した手法を電子書籍に応用している。

 業界標準のプラットホームを握れば、他社のつけ入るすきはない。

 「日本の出版文化が損なわれる」

 7月末に設立された電子書籍の業界団体会長に就いた大日本印刷の高波光一副社長は、記者会見でアップルなど米国勢の戦略に警戒感をあらわにした。国内の関連業界は申し合わせたかのように「文化」という言葉を使い、利益を死守したい焦りをにじませる。

 米国勢が押し寄せる前に国産プラットホームを普及させようと講談社など31の大手出版社は3月、紙の本との共存共栄を模索する協会を発足させた。

 KDDIなどと前出の事業会社を設立したソニーは、プラットホームを他社に開放する方針だ。ソニー側の利幅は小さくなるものの、国内勢による電子書籍の普及を目指し「名よりも実を取る」(関係者)格好だ。

 電機メーカーではシャープも年内にプラットホームを立ち上げて閲覧用端末を発売するほか、8月にはNTTドコモと大日本印刷が提携を発表した。大日本印刷は10月から、約10万点の書籍をそろえた電子書店を開く。

 作家と出版社で作品を練り、印刷会社、取次会社、書店という流れで書籍を提供してきた日本の出版業界だが、米国勢の進出で「根本的に構造が変わるかもしれない」(大手書店)と危機感を強めている。業界としては従来の仕組みを電子書籍ビジネスに持ち込み、いかに共存共栄を図るかに腐心している。

 ただ、印刷会社や書店が「個々に生き残りを図ろうとする」(講談社)結果、プラットホームはすでに乱立模様でもある。「『書店発』の電子書籍流通モデルを確立させたい」と紀伊国屋書店は9月、本格配信をスタートさせるほか、流通大手のセブン&アイ・ホールディングスも参入を決めた。

 8月3日(現地時間)、前身を含め約150年の歴史を持ち、全米に700店を展開する米国最大の書店チェーン、バーンズ・アンド・ノーブルが身売りする可能性を明らかにした。電子書籍への対応が遅れた同社のレオナルド・リッジオ会長は「デジタルの流れはあらがいようがない。戦略を見直すほかない」と、あきらめ顔だ。

 出版ビジネスの勢力図を塗り替える破壊力を秘める電子書籍。日本でプラットホーム争いに勝ち残るのは米国勢か日本勢か。熾烈(しれつ)な闘いは始まっている。



(私のコメント)
電子書籍化の問題が最近の大きな話題になっていますが、アップルのアイパッドの発売が日本での電子書籍化に火をつけた。日本でも数年前には電子書籍端末などが売られていましたが、ソニーもパナソニックもまるでやる気が無くて2年前には発売も取り止めてしまった。著作権などの問題がありコンテンツが揃えられなかった事がネックとなりましたが、アマゾンやアップルがプラットホームを作って商圏を広げて来ている。

やがてはアメリカ国内だけではなく日本にも上陸してくるのは時間の問題だ。日本人は法律と聞いただけで思考が停止してしまうのですが、音楽ソフトも米アップルの音楽配信サービス「iTunes(アイチューンズ)ストア」に集約されてしまって日本のレコード会社は左前になってしまった。

携帯電話の普及は音楽ソフトのネット配信を可能にしましたが、次は書籍がネット配信の舞台になりつつあります。携帯電話なら小額課金も可能になるし課金システムの構築も楽だからだ。アイパッドの電子書籍も携帯電話のシステムを利用したものであり、アマゾンなどは電子書籍購入代金の通信料まで負担するシステムで普及している。

インターネットも携帯電話がベースになることで一般に普及するようになりましたが、パソコンは使える人が限られるのでインターネットも限られてきました。「株式日記」もパソコンで見るように作られているのですが、携帯電話で見ている人も5000人以上います。

いまのところはインターネットも普及期であり利用方法はこれからが本格的な商業利用に時代になって行く。いまのところは新聞記事も各新聞が無料で見られるようになっていますが、電子書籍が普及してアマゾンのキンドルやアップルのアイパッドなどの専用機器で見る事が普通になるだろう。パソコンは何でも出来ますが設定が難しく専用機器でなければ全ての人が扱えるものにはなりません。

パソコンは徐々に廃れていき、キンドルやアイパッドのような専用機器でネット利用が普通になるだろう。キンドルは250グラムの軽さで値段も8000円台の安さだから本や新聞などもキンドルなどで見ることが普通になるだろう。電池も一回の充電で2週間は持つから携帯性も優れている。

このように専用端末による電子書籍の普及はネットのブログなどもキンドルやアイパッドで見ることが普通になり、プラットホームから自動的に課金システムが働くようになって、新聞記事を読んでも有名なブログを読んでも有料で見ることが普通になるだろう。もちろん現在のパソコンで見る無料のブログも残りますが、見る人も少なくて廃れていくだろう。

電子書籍の普及には著作権などの問題がありますが、クラウドなどでいつでも何処でも見られるようになりますがコピーはできなくなります。現在のインターネットのシステムではコピーされるのは避けられないから無料で公開するしかないのですが、有料化を進めるにはコピーが不可能なクラウドで電子書籍を購入してもファイルをダウンロードするのではなくて、いつでも見られる権利が手に入るだけとなる。

だから有料化が進めば「株式日記」も新聞記事やブログをコピーして貼り付けていますが、そのような事は不可能になる。キンドルなどは独自のファイル形式で他の端末では読むことが出来ずキンドル端末を買うことが必要条件になります。それに対して日本の出版業界は例によって対応がバラバラであり様々な団体がプラットホーム造りをしていますが、パソコンや携帯のときのようにスタンダードを外国に取られてしまうだろう。

いわばアマゾンのキンドルやアップルのiTunes(アイチューンズ)ストアは黒船なのですが、音楽配信などのように国境を越える問題は日本がいくら著作権で守ろうとしても電子データーは国境を簡単に越えてしまうから日本だけでがんばっても無意味なのだ。だから電子書籍にしてもアメリカでシステムがいったん出来てしまえばそれが世界標準になって、音楽にしても書籍にしても世界に配信されてしまう。

今でもアマゾンで本を買うことはアメリカ本社から本を買った事になり日本にあるのは配送所だけだ。だからいったんプラットホームが世界的規模で構築されてしまえば音楽配信も電子書籍の配信も国境を越えたビジネスが成り立ってしまう。現在でもアダルトビデオはアメリカから配信されていますが、日本政府はそれを取り締まる事は出来ない。

それがイヤなのなら中国のようにネット回線を切ってしまって数万人ものネット監視人でネットを監視しなければならなくなる。ユーチューブなどの動画の配信もいまのところは無料配信されていますが、アップルはiTVというシステムでテレビの番組の配信システムを作ろうとしていますが、iTunesの動画配信版となるのだろうか?

現在の日本の著作権法はネットができる前の法律でネットを取り締っていますが、アメリカではネット時代の著作権法を改正して世界的なネットビジネスを展開しようとしている。グーグルのグーグルブックスは廃刊になった本などを片っ端から電子書籍化していますが、英語文化圏で電子書籍ビジネスが先行している。

ネット上の著作権法の概念としてフェアユースの概念がありますが、正当な理由があれば著作権者の了解を得なくても済むと言う概念ですが、日本ではこのような法改正がなされる事はなかなか難しい。だからグーグルなどの検索行為なども日本では著作権法違反だとして取り締った結果、日本ではネット検索事業が違法行為になってしまった。時代に合わない法律は悪法なのですが日本ではなかなか法改正がなされない。

電子書籍が日本でなかなか普及しないのも著作権法が時代遅れだからであり、「株式日記」でもネット時代にあった法改正を訴えていますが、日本では著作権法は言論弾圧の手段に使われてしまっている。だから「株式日記」のコピペは違法だと言うコメントが後をたちませんがフェアユースの法概念が分かっていないのだ。


米国著作権法における「フェア・ユース」の考え方について 栗原潔のテクノロジー時評Ver2

米国の著作権法には「フェア・ユース」(公正利用)という考え方があります。ものすごく簡単に言えば、仮に著作物を許可なく利用(コピー等)しても、「誰も損してないだろ、常識的に考えて」という場合には著作権侵害としないという考え方です。法律上は、以下の点を考慮して「フェア・ユース」かどうかが判断されることになります。

1.利用の目的と性格(営利目的か非営利か等)
2.著作物の性質(高度な創作か事実に基づいたものか等)
3.利用された部分の量と重要性
4.著作物の潜在的価値に対する利用の及ぼす影響(著作者が損をするか等)(中略)

一般に、日本式でどこまでがOKなのかを法律として明文化しておくと、何が合法で何が違法なのがはっきりするというメリットがありますが、世の中の変化が激しいときには、法律が世の中の現状に合わなくなってしまうというリスクがあります。もちろん、法律を世の中の現状に合わせて変えていけばよいのですが、どうしてもスピード的に追いつけないケースもあります。

一方、アメリカ式におおざっぱに決めておくと、融通は利きますし、世の中の変化にも追随しやすいのですが、グレーゾーンが常に存在しますのでこれってひょっとすると違法じゃないのという不安定な状況になりますし、利害の衝突が合ったときには裁判でカタを付けることになってしまいます。行き過ぎた訴訟社会となって、得するのは弁護士だけということにもなりかねません。

ということで、両者は一長一短です。

しかし、環境の変化が急速な著作権の世界ではある程度は「フェア・ユース」の考え方を採用して柔軟性を高めた方がよいのではという識者(例:『著作権法概説』田村善之)もおられるようですし、私もそう思います。ただし、そもそも米国の法体系は判例重視、日本の法体系は制定法重視なので、米国著作権の「フェア・ユース」の考え方をそのまま日本に適用するのは難しいのですが、立法テクニックとして調整は付くと思います。

「フェア・ユース」の法理なんて認めたら、消費者の違法コピーを助長するだけではと思われるかもしれませんが、「フェア・ユース」の考え方がないということは企業側にとっても不都合な場合があります。

たとえば、日本の著作権法の解釈では、サーチエンジンがWebコンテンツのキャッシュを作成することは複製とされています。当然ながら、私的複製でも引用目的でもないですから、文言通り解釈すれば、サーチエンジン企業はWebコンテンツ制作者の著作権を侵害していることになります(「黙示許諾」があるのでOKではという説あり)。なので、日本のサーチエンジン企業は米国にサーバを置いて、侵害を回避しているようです(米国では、グーグルと某作家の間の裁判の結果、サーチエンジンがキャッシュにコピーするのは「フェア・ユース」との判例がありますので大丈夫なわけです)。

さすがにこれはまずいので、検索業者のキャッシュへの複製は許諾がなくてもOKとする著作権法の改正の動きがありますが、今年中に検討を行うというレベルでスピード的にはまったく現状に追いつけていません。さらに言えば、著作権侵害の刑事犯罪では属地主義ではなく属人主義が適用されるので、日本人が複製を行う限り米国にサーバをおいても著作権侵害の刑事責任は回避できないのではというもあったりする(やはり「黙示許諾」でOKだという説もあり)ので、現状ではサーチエンジン企業に勤務する日本国籍社員のみなさんは、懲役10年以下(本年7月の著作権法改正以降)に相当する重大な刑事犯罪を犯している可能性があるわけです(皮肉として書いてますので念のため)。

まー、こういう明らかにおかしな状況を防ぐためにも、日本の著作権制度においても何らかの形で「フェア・ユース」的な考え方を取り込むことは重要ではと思うわけです。





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