株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


G20では、追加景気刺激策よりも、リーマン・ショック後の財政政策
で積み上がった膨大な借金を減らすことを優先した形となりました。


2010年6月30日 水曜日

G20で論議を呼んだ緊縮財政の是非 6月30日 Financial Times

先日開催された20カ国・地域(G20)による首脳会議は概ね平穏だったが、論議を呼ぶ大きな問題が1つあった。グローバル経済が景気後退の淵から這い上がってきたこの時期に、経済成長にダメージを与える恐れのある厳しい緊縮財政を導入するのは果たして正しいことなのかという問題だ。

 論争の場は市場に移っており、投資家たちの心も揺れている。大胆な歳出削減方針を掲げた国を称賛してその通貨や国債を買うかと思えば、財政規律の厳格化は政治を不安定にさせるとか、下手をすれば景気の二番底を招きかねないとの不安感から同じ国を批判して売り手に回ることもあるといった具合だ。

 先進国の間ではここ数週間、記録的な財政赤字と膨大な公的債務残高を抑制する政策が相次いで発表されている。

債券・為替市場は各国の緊縮財政措置を概ね歓迎しているが・・・

 東京からマドリードに至るまで、こうした政策は債券・為替市場で歓迎されている。大半の投資家はこれらの国々の債務を、先進国が直面する最大の問題と見なしており、それを削減する決意が示されたと解釈しているのだ。

 英国では先週、歳出削減や増税により今後5年間で計1130億ポンドの財政緊縮を行うという緊急予算案が発表された後、英ポンドが6週間ぶりに1ポンド=1.50ドルの大台を回復した。英国債も続伸し、英国政府の平均借り入れコストがわずか3.2%という記録的な水準に低下するのに寄与した。

 日本でも10年物国債の利回りが7年ぶりの低水準を記録した。財政健全化の高い目標が先週発表されたことや、消費税率の引き上げを検討するかもしれないと菅直人首相が発言したことを受けて、日本円も上昇した。


 しかし、このように明るいシグナルが出ており、多くの投資家の間でこうした政策が全体的に支持されているにもかかわらず、ユーロ圏の周縁国では国債の下落(利回りは上昇)が続いている。ユーロ圏の債務問題はとにかく深刻だという不安や、必要な改革を実行するに足る強い政治的意思があるのかという疑念がまだ渦巻いているためだ。

ユーロ圏周縁国の国債利回りはなお上昇

 ギリシャとポルトガルの国債利回りは、5月10日の総額7500億ユーロに上る「衝撃と畏怖」の緊急支援制度発表以降で最も高い水準になっており、スペイン国債の利回りも今月に入って2008年以来の高水準をつけている。

 ただ為替市場では、ユーロが今月になって対ドルで4年ぶりの安値をつけた後は安定している。ユーロ圏全域で大幅な財政緊縮が計画されていることなどが寄与した格好だ。しかし投資家はまだ、この単一通貨の今後について確信を持てずにいる。

 市場では、政府が緊縮財政を推進しすぎ、巨額の債務返済に必要な経済成長をストップさせてしまう恐れはないのかという点が強く懸念されている。

 シュローダーの欧州・英国債券部門の責任者ジェイミー・スタッダード氏はこう語る。「肥満体の人が運動しようと思ってスポーツジムに行くようなものだ。体重が180キロもある人の場合、ランニングマシンを使うときはどこまで頑張っていいか気をつけないといけない。下手をすると心臓発作を起こしてしまう」

 財政赤字削減計画を発表したものの、その実行に手間取る国が多いのではないかとの懸念もある。職を失って生活水準が劇的に低下した人々の抗議活動やデモが頻発すれば、政治的な意志が萎えかねないからだ。

英国や日本の国民は、痛みを受け入れる覚悟ができている?

 欧州ではこれまでに、ドイツが今後4年間で800億ユーロの歳出削減と増税を承認しており、フランスも法定退職年齢を引き上げる計画を明らかにした。

 イタリアは250億ユーロの緊縮財政パッケージを発表し、スペインも150億ユーロのプログラムを公表している。ポルトガルは、2011年までに財政赤字をGDP(国内総生産)比で4.6%にまで圧縮する計画だ。

 一方、アイルランドは昨年12月に公表した予算でいち早くこの問題に取り組んでおり、厳しい緊縮財政プログラムが既に始まっている。

 ここで際立っているのは、緊縮財政への反発が欧州大陸のユーロ圏諸国で集中的に生じていることである。アイルランドや英国、日本ではデモは行われていない。この3カ国の国民は、財政緊縮による経済的な痛みを受け入れる覚悟が比較的できているようだ。

デモが頻発すれば緊縮財政やユーロの行方に多大な影響

 しかし、ベルリン、パリ、ローマ、マドリード、リスボン、アテネなどでの街頭デモに何千という数の人々が参加している光景を見た投資家たちは、警戒感を次第に強めつつある。

 抗議の声を上げる人々は、政府による歳出削減の程度を左右する可能性があり、ひいては単一通貨ユーロやユーロ建て債券の市場の行方にも多大な影響を及ぼす恐れもあるというのがその理由だ。

 スタンダード銀行のスティーブ・バロー氏は次のように述べている。「政府の行動を律して変化をもたらす力を持っているのは労働組合でも有権者でもなく金融市場だから、デモや抗議行動はそれほど重要でないように見えるかもしれない。しかし経済環境がこれほど悪くなると、恐らく金融市場の反応ではなく、政策当局者の行動の社会的な側面の方が重要になるだろう」

 英国、アイルランド、そして日本の一般大衆に緊縮財政を受け入れる覚悟があるように見えることは、それぞれの国債相場をある程度下支えしている。ポンドや日本円の上昇にもつながっている。

 抱えている問題が国によって異なることなどから、財政をどの程度緊縮すべきなのかという点が最も重要な議論になる。これはまた、米国が特に検討しなければならない問題でもある。米国は経済成長を刺激する政策を続ける必要がまだあると認識しており、規模の大きな先進国としては唯一、厳しい緊縮財政政策の導入を今のところ拒んでいる。

深刻な財政問題を抱えた米国の出方

 ベアリング・アセット・マネジメントの債券為替部門を率いるアラン・ワイルド氏はこう分析する。「今注目すべきは米国だ。米国の財政の状況を深く掘り下げていけば、一部の州や大都市が事実上破産していることが明らかになるだろう。米国はこのダメージの修復にいつ取り組み始めるつもりなのだろうか」

 いずれは米国も、公的債務残高を削減する計画を発表しなければならない。その残高は現在、ユーロ圏の債務の合計額をはるかに上回るレベルに達している。そうした計画が発表されれば、すべてが宙に浮く恐れがあり、欧州での議論にも影を落としかねないと一部の投資家は心配している。


「G20首脳宣言」と株式市場に与える影響 6月29日 ケンミレ株式情報

G20(20カ国首脳会議)の首脳宣言で、2013年までに日本を除いた先進国は財政赤字を半減するという数値目標が盛り込まれました。つまり今回のG20では、景気回復の腰折れリスクが残っている中で、景気回復をさらに確実にするためのさらなる追加景気刺激策よりも、まずは2008年のリーマン・ショック後に総動員した財政政策で積み上がった膨大な借金を減らすことを優先した形となりました。

特に対GDP比で財政赤字が膨らんでいるのが日本と欧州ですが、数値目標から免除された日本を除く欧州各国では、この膨大な借金を減らすためには増税や公務員の人件費削減などによって「入を増やして出を抑える」しか方法はありませんので、当然「国民の痛みを伴う」ことになりますから個人消費が冷え込み、その結果として経済成長に水を差す可能性があります。

そこで困るのが欧州を重要な輸出市場としている米国で、リーマン・ショック後の迅速かつ積極的な追加景気対策でようやく取り戻しかけてきた景気回復の足取りを、ドル安を容認しながら「5年で輸出を倍増する」ことで確実にしようとしたシナリオが狂う可能性が出てきたからです。

つまり今回のG20の首脳宣言で財政赤字削減がメインテーマになったことで、欧州の経済成長は鈍く、また米国の景気回復にもブレーキが掛かるとの見通しが市場に広がってきたことが、ドル円チャートで円がオーバーバリューを越えてきた背景にあるのではないかと思います。



(私のコメント)
株と為替がまた大きく動いているようですが、先日カナダで行なわれたG20の会議での景気回復よりも財政再建を優先すると言う決議が、ヨーロッパにおける信用不安を再び引き起こす事になり、日本の失われた20年と同じように欧米でも景気対策と財政再建の政策を行ったり来たりする事になるのだろう。

景気対策と財政再建はどちらを優先すべきかは、少なくとも日本やアメリカにおいては景気対策を優先しないと財政再建もままならないだろう。ヨーロッパにおいてはユーロと言う共通通貨の影響で為替調整が機能せず、中央銀行も日銀やFRBのようには機動的な金融政策が出来ない。さらにギリシャやラテン諸国にはデモやストライキの頻発が経済の混乱をもたらすだろう。

日本やアメリカにおいては円相場やドル相場というバロメーターがあるからそれを見ながら金融調節をすべきなのですが、日銀はかたくなに金融を量的に引き締めて円高をもたらしている。民間は借金の返済を最優先して借り入れを控えているし、銀行は新規融資に慎重になり国債ばかり買い込むようになっている。

信用不安を経験していつ潰されるかといった経験をすると、企業も銀行も信用を収縮させて直ぐにでも換金ができる国債ばかり買うようになってしまう。ならば国は国債を供給して民間の信用収縮の穴を埋めなければなりませんが、財務省も日銀もそのような仕組みが分かっていないようだ。

先週のテレビでもリチャード・クー氏が、BBCなどに日本の経験を述べているそうです。菅首相もG20などにおいて日本の経験を述べて、景気が回復しかけても財政再建を急いではならないと言うべきでしたが、景気対策と財政再建を同時にやると「第三の道」を言っていましたが、増税で景気が良くなるわけがありません。

地道に政府の歳出カットと減税を続けながら景気回復と財政再建を行なうべきなのだ。歳出カットも公務員の給与カットを行なわなければ財政再建は進まない。しかしながら自民党政権でも民主党政権でも官僚の抵抗にあって公務員の給与カットは進みませんが、それが出来なければいつまで経っても財政の再建は出来ない。

「第二の道」である新自由主義政策は格差を生み従業員の賃金低下をもたらして消費が減少してデフレを招いてしまった。企業は利益を内部留保と株式配当と役員報酬に使ってしまって従業員への給与アップになならずに消費は拡大しなかった。秋葉原の無差別殺人事件もマツダの無差別殺人事件も新自由主義政策がもたらしたものだ。

要するに菅総理の経済政策は財務省主導の経済政策であり、官僚たちが成長産業を決めるらしい。まさに「官僚たちの夏」の現代版ですが、これは小説が作り上げた神話でありテレビドラマの見すぎによるものだ。当時は円ドルは1ドル360円に固定されており何を作って輸出しても儲かった。

むしろ財務大臣を民間から起用してみたらどうなのだろう。日銀総裁も日銀の出身者がなっているがこれも民間人を適用したらどうだろう。アメリカの財務長官もFRB議長も民間の出身者だ。しかし菅首相は何も分からない国会議員を財務大臣にして日銀OBを総裁にしている。これでは今までと何も変わらず閉塞したままだろう。


菅直人首相「第三の道」政策では経済成長も円安もムリ 「増税すると景気がよくなる」を検証する 6月7日 高橋洋一

 菅直人新政権の経済運営がどうなるか。

 さっそく証券会社から「菅政権で成長する。円安にもなる。だから日本株か外債投資がおすすめです」との商売熱心な勧誘がきた。

たしかに、今年1月初めの財務大臣に就任した当初は、財務省事務方の意向を無視して、円安発言をするなど威勢が良かった。ところが、財務省によって直ちにその発言は打ち消され、すぐに雲行きはあやしくなる。

 その後、菅財務相は1月下旬に国会で子ども手当の乗数効果(子ども手当の何倍のマクロ経済効果があるか)が答弁できず立ち往生。さらに2月上旬、G7会合で財務官僚の手厚いアテンドを受けた。

 そのあたりから、事務方との関係がずいぶん変わり、「菅財務相はよく勉強している」との意見が霞ヶ関に出回った。

 そして、案の定、2月中旬、菅財務相はテレビ番組で消費税引き上げを含む税制抜本改革を議論すると言い切った。それまでは消費税引き上げを議論するとしても来年以降と言っていた。それを変更して大幅に前倒ししたのである。

 これは菅財務相が財務官僚の手にうちに完全に落ちたこと、「菅落ち」を意味している。

 はたして菅新政権で、日本経済がどうなるのか。円安になるのだろうか。

 それを読み解くカギは、「脱小沢」と「脱・脱官僚(=官僚主導)」だ。脱小沢は組閣と党人事をみれば明らかである。

 一方、脱・脱官僚も、副長官に松井孝治氏(留任)と古川元久氏という、ともに経産OBと財務省OBを充てている人事をみれば明白だろう。菅首相は財務省の手に落ちているのである。(後略)



(私のコメント)
財務省や日銀任せでは「失われt20年」を繰り返すだけであり、財務省の官僚も日銀の官僚も前例のある事しか分からない。バブルの発生や崩壊も大蔵官僚や日銀官僚の経済に対する無知から生じているのであり、信用が収縮している現状ではその穴を政府が埋めなければGDPも名目成長率も落ち込んでしまう。

経済成長政策と財政再建政策を交互に繰り返してきたからGDPも横ばいを続けていますが、インフレになる事を恐れながらデフレ経済にしてしまっている。景気対策としては減税と金融緩和で消費を伸ばして税収を伸ばすべきなのだ。

高橋洋一氏も「ギリシャは年金がデタラメで公務員の給料が高いから財政が危機に陥ったのだ。」とはっきりと指摘している。、しかし菅首相は財務省に取り込まれて増税路線に走ろうとしている。だから今日の株価も下げているのだ。




日本のトップエリートはなぜ英語が話せないのだろうか? 
外国では英語力=仕事力だが日本ではそうではないからだ。


2010年6月29日 火曜日

ユニクロ:新世界戦略 英語公用化…12年3月から  6月24日 毎日新聞

カジュアル衣料のユニクロを展開するファーストリテイリングは23日、12年3月から社内の公用語を英語にする方針を明らかにした。日本のオフィスも含めて、幹部による会議や文書は基本的に英語とする。海外展開を加速させており、グローバル化に対応した言語の共通化が不可欠と判断した。

 柳井正会長兼社長は毎日新聞の取材に「日本の会社が世界企業として生き残るため」と語った。導入までに「海外で業務ができる最低限の水準」(柳井会長)として、国際英語能力テスト「TOEIC」で700点以上の取得を求める。日本人のほか中国人など非英語圏の幹部や店長には研修を受けさせる。

 幹部社員の賃金体系も世界で統一し、店長クラスの海外異動を日常化させる。新卒採用も外国人を増やし、11年入社は600人の半数、12年は1000人の3分の2、13年は1500人の4分の3を外国人にする計画だ。

 同社は国内で809店、海外で136店(中国54店、韓国48店、欧州17店、香港13店、米国1店など)を展開しているが、人口減などで日本市場はいずれ頭打ちになるとみていて、海外出店を加速させる方針。20年までに売上高を現在の7倍超の5兆円とする目標を掲げており、このうち海外の比率を7割程度(10年2月中間期は10.1%)に高めたい考えだ。

 日本企業が英語を公用語にしたケースは、カルロス・ゴーン氏を社長に迎えた日産自動車などがあるが、日本人がトップの会社では楽天など極めて限られている。【井出晋平】



「仕事はできるが英語はできない」なんて考えはそのうち無くなる  6月29日Casual Thoughts

私は社会人になってからずっと外資系企業なので、彼らが言わんとしていることがわからんでもないが、英語ができるだけで生き残れるほど残念ながら甘い世界ではない。経験則で言えば、「仕事はできないが英語ができる」人間は、中途採用の面接においてはそれなりのアドバンテージをえることができる。外人は往々にして、履歴書上の経歴と英語でのコミュニケーション能力を重視しがち。

「仕事もできないし、英語もできない」と玉砕必死だが、履歴書と英語の力で始めの関門を見事突破したという人は何名か見たことがある。ただ、外人はとにかく即戦力重視。ひいたくじが外れであっても、採用した者の責任として、忍耐強くその人を育てるという温情あふれる人はあまりいない。なので、外人にうまくとりいって採用されても、メッキがはがれたら、あっという間に見切られてしまう。成果がでなければいつ職を失ってもおかしくない世界で、英語だけできれば仕事はできなくても大丈夫などありえないのだ


日本語が亡びるとき、IME も亡びる 2008年11月16日 生駒日記

根本的に論理が破綻していると思われるのは、母語としての英語と第二言語としての英語を混同して進めているところである。どこかで読んだ話だが、ある国際会議の基調講演で招待講演者が「いま科学の世界でもっとも使われている言語は英語ではありません」と話を始めると、聴衆はざわめき始めたが、「科学の世界でもっとも使われている言語はブロークン・イングリッシュです。だからみなさんも自信を持って英語で議論してください」と続けると拍手喝采で、その国際会議はずっと各地で「ブロークン・イングリッシュ」での議論が盛んで大成功だった、という話がある。

このように、学問語としても今流通しているのは Queen's English でも米語でもなく、意思伝達のための手段としての言語、英語である。まあ、著者は「小説を書く(書ける)言語」、もしくは「小説が読める言語」に一番関心があるようなので、「ワタシが読む小説の言語が英語になるなんて耐えられない」という感じなんだろうが……


三木谷さんってここまで頭わるかったっけ?(楽天が社内公用語を英語化の件) 5月14日 Web屋のネタ帳

こういうことをしだすとどうなるか? 英語ができるだけで仕事はまったくできない人間が跋扈するようになるのだ。日本国内の外資系の現場を知っている人が100人いたら100人とも心当たりあると言うだろう。 極端な例だがTetsuya Kitahataみたいなのが身近に出現するケースだってありえなくもない。 仕事がまわらなくなるどころか社員の間にまったく無駄な軋轢を増幅させるだけで、世界に打って出る前に自滅するのがオチである。百害あって一利なしとは言わないが、90害あって10利ぐらいしかなく、ハイリスクローリターンすぎてハーバードのMBAが聞いて笑わせてくれる。

人間のしゃべる言語に優劣はない。話が通じるか通じないか、ただそれだけだ。それは実は、互いの理解を深めようという志(こころざし)があるかないか、そういった、意思の強さに帰着する。あの技術が知りたくて、ソースコードやマニュアルや開発者のブログ(全部英語)を必死に追う、Redwood Cityの某所で1週間以内に出来うる限りのノウハウを得るべくまずパブに行って酒飲んで仲良くなってからいろいろ聞き出す、そこにあるのはTOEICのスコアではなくて意思だ。っていう話はあくまで技術屋としての俺のケースだが、他のジャンルでも同じことだろう。

世界を目指す意思があるのなら、まず指揮官自らが先頭を切るべきだろう?アメリカでもヨーロッパでも行けよ。背中を見せてみろ。 楽天だってあんだけ人数いりゃあ根性のあるやつもいるだろう。希望者を何人か連れてって「また創業」すればいい。社長自ら周りに英会話教えながらさ。国内の楽天の仕事なんてもう今いる人員で十分まわるんだから留守の心配なんて無用だろう?


英語公用語化について 6月24日 内田樹

英語が公用語という環境では、「仕事はできるが英語はできない」という人間よりも「仕事はできないが英語ができる」という人間が高い格付けを得ることになる。

英語が公用語になったある学部では、英語運用能力と、知的ランキングが同期してしまって、授業が困難になったという話を聴いたことがある。

その学部では「ネイティヴスピーカー」が知的序列の最上位に来て、次に「帰国子女」が来て、最後に「日本育ちで、学校で英語を勉強した人間」が来る。

日本人教師たちのほとんどは最後のグループに属するので、教師が授業で何かを訥々と話しても、ネイティブが滑らかな英語でそれを遮り「あなたは間違っている」というと、クラスは一斉にネイティブに理ありとする雰囲気になってしまうのだそうである。
教師はたまりません、とその学部の先生が涙目で言っていた。

これもある大学の話。
ネイティブの教員が教授会で、この大学の教員はバカばかりで、私に英語で話しかけてくる同僚がほとんどいないと(英語で)演説したことがあった。

この人は「自分に誰も話しかけてこないこと」の理由をもっぱら同僚たちの英語運用能力の不足に求めていたが、「厭なやつには誰も話しかけない」という経験則を勘定に入れ忘れた彼女の知的不調の方がむしろコミュニケーション失調の主因のように思われる。

というように日本の組織で、英語を公用語化した場合には、いろいろな悲喜劇が展開することになる。


(私のコメント)
カナダでG8サミットが行なわれて菅首相も外交デビューを果たしました。正式な会議の席などでは通訳がつくからいいのでしょうが、パーティーなどの非公式な場では通訳を付ける訳には行かずに日本代表はポツンと壁の花になってしまうことが多い。これでは情報の収集には不都合であり、政治家や国の代表になるような人は日常会話が出来る程度に英語が出来た方がいい。

日常会話程度の英会話なら仕事をしながらでもマスターできると思うのですが、実際にはアメリカやイギリスに留学や駐在員として行った人でも英語を話そうとはしない。麻生首相や鳩山首相は家柄も良くて海外留学経験も豊富ですが、それでも発音がネイティブの人には聞き取りにくかったようだ。福田首相や上げ首相も留学や駐在経験がありましたが会話に不自由しないレベルではなかった。

政界でも経済界でもある程度出世すれば国際会議や海外からの客と話をしなければならなくなりますが、仕事の合い間にでもどうして英語を勉強しないのだろうか? テレビを見てもニュースショーの司会者でも英語が出来ずに通訳任せでインタビューしている事が多い。日本では英語力よりも仕事の出来る事が最重要であり、必要な時は通訳を付ければいいと言うのが普通だ。

メジャーリーグのイチロー選手も記者会見では一度も英語で話そうとはしませんが、どうしてなのだろう。プロ野球の選手だから野球が出来ればさほど困る事がないからだろう。それでも専任の通訳がついている。日本の政治家や経済人が英語が出来ないのはカネがあるから通訳を雇う事で英会話を勉強する必要が無い。

しかしラテンアメリカやカリブ海から来ている野球選手は、専任の通訳を付けることなど無理だから必死に英語を勉強して英語でインタビューで答える。政界や経済界でも通訳任せで国際会議や国際会談は間に合うから英語を勉強しなくとも済む。しかしG8のような仲間内の会談ともなると通訳をつけるという事も出来ないから菅首相のように一人ポツンとたたずむようになる。

冒頭の毎日新聞の記事によればユニクロや楽天などは英語を社内の公用語とするそうです。その事自体は会社の勝手ですが、はたして上手く行くのだろうか? 英語が出来て当然のような学界や報道業界でも英語が話せる人は少ない。鳩山首相はオバマ大統領に「トラストミー」と言って信用を失ってしまった。英語が話せるつもりでも間違って使ってしまうととんでもない事になってしまう。

ユニクロや楽天はなぜ英語を社内の公用語にする必要があるのだろうか? ユニクロなど店舗展開から見れば中国語を公用語にしたほうがいいのではないだろうか? 世界人口から見ても中国語を母国語とする人が一番多い。しかしヨーロッパなどEUの会議では英語が公用語になりイタリヤやドイツやフランス代表など英語でスピーチしている。

だからG8の会議では日本は文化的に一人カヤの外に置かれてしまう。これは仕方の無い事であり菅首相が決して無能なのではない。鳩山首相のように中途半端に英語を使ったりすればとんでもない結果をもたらす事もある。特に英米人を相手に英語で会談するのは危険だろう。だからイチローも記者会見では英語を使わない。

一つの単語でもいろいろな意味があるから、英米人が非英米人の話す英語にいちいちクレームを付けようとすれば付けれるだろう。鳩山首相の「トラストミー」もそれに引っかかってしまった。通訳を使っていれば通訳ミスで済むのですが、中途半端に英語は英米人相手には使わない方がいいのだろう。トヨタの社長もそれで失敗している。


トヨタ豊田章男社長の英語力 2月22日 まさりんの部屋

「Believe me. Toyota’s car is safety
(信じてほしい トヨタの車は安全です)」。愛車「カムリ」を運転中、ラジオから
日本人がしゃべる英語が流れてきた。トヨタ自動車の大量リコール問題で豊田章男社長が
5日行った会見の一幕だった。

「この人の英語は変だよ」。後部座席の子供たちが口をそろえた。「『Safety』
じゃなくって『Safe』でしょ」。文法の間違いはさておき、興味深かったのは、
9歳の息子の感想だった。


「ビリーブ・ミーは、子供が大人に怒られたときよく言うよ。『うそじゃない。僕はやっていない』って。
でも、豊田さんはあやまったんでしょ。だったら、おかしいと思う」


豊田社長のおわびの言葉は、米メディアに繰り返し引用されている。企業のトップが頭を下げるのは、
日本ではおなじみの光景だが、「ビリーブ・ミー」は少々感情的に響く。



(私のコメント)
外務省なども英語の専門家を抱えていますが、国際条約の文章でもとんでもない誤訳が沢山ある。東京裁判を受諾したのか、東京裁判の判決を受諾したのかでは意味が異なるのですがジャッジメンツとあるように「S」が付いているのは東京裁判が複数あったということなのか? だから英米人と英語で交渉するのは彼らの手であり、交渉内容よりも言葉の使い方に因縁をつけてきて有利にしようとする。ビジネスでも同じことが言えるだろう。

新興国ではアメリカに大量の留学生を送っている。だからエリートたちはみんな英語が話せるから国際会議でも英語が公用語化している。だから非英語圏では英語力=仕事力という公式も成り立つ。中国人や韓国人と話す時も英語を使うと言うのは違和感がありますが、ユニクロや楽天が社内の公用語を英語にしようと言うのはアメリカ語でもイギリス語でもなくブロークンイングリッシュの事だろう。




担税力のある人や企業がたくさん税を納めることによって所得
再分配は機能するのに、それがなされていないのが問題なのです。


2010年6月28日 月曜日

所得再分配があまり機能していない日本で消費税をあげたら・・・ 6月26日 Afternoon Cafe

2.このように所得再分配機能があまり働いていない原因は何かというと、太田氏は次のことをあげています。

日本は外国に比べて税率が全体として低く、所得が上の方になっても税率も上昇度合いが小さい。このことが、全体としての再分配効果(ジニ係数の低下効果)を小さくしている。 また、日本では負担率は、中央値でのそれと低所得層のそれとの差が小さい。特に、中央値付近での税率が小さいことが目立つ。

労働年齢層に対する社会保障給付(生活保護、失業給付、家族給付支出)が極めて少ない。また、その労働年齢層への支出(移転)のうち低所得層に向かうという累進性が小さいために再分配効果が小さい。

●家族給付支出は OECD23カ国平均で 1.8%(税控除を入れると 2.1%)、日本は 0.5%(同 1.0%)である。北欧諸国では現金で 1.5〜2、サービスを入れて3%を超える。フランスもさらに税控除を含めては3%を超える。

日本では家族給付等が小さい一方、欧州諸国で家族給付・税控除の大きい国で相対的貧困率低下効果が大きい。それらのことも日本の所得再分配を他国に比べて小さなものとしている。(日本でも子ども手当が始まったが、どうなることやら・・)

●尚、阿部彩さん(「子どもの貧困」の著者)は、国民健康保険加入世帯について低所得者の方が中位所得者よりも負担率が高いこと、被用者世帯を含めた全世帯でも低所得者の方が中位所得者よりも負担率が高いことを指摘しています。

日本の低所得者層は、所得に不相応な負担を強いられているのがわかります。
『「高所得者層」は所得のシェアに比べると負担が少ない。このような所得と所得と負担の配分の違いが、貧困率の「逆転」という現象を引き起こしているのである。』(『』内は著書からの抜粋)

なお、日々出費している消費税は逆進性がありますから、実際にはさらに低所得者層は負担が大きくなっているものと思われます。

3.従って、所得再分配を機能させるためには
・労働年齢層(現役世代)への社会保障給付(生活保護、失業手当、家族給付)を大きくする。
・所得に応じた税率を見直し、高額所得者の税率を増やす。

等、低所得者への負担を減らし給付を増やす(給付としてカウントできないものも含めて。たとえば教育費や給食費の無償化、給付型奨学金、子どもの医療費の無償化など)ことが必要ではないかと私は考えました。保険料負担のあり方も工夫する余地があると思います。

しかし、もしここで、逆進性の強い消費税を増税し、カネがいっぱいある企業の法人税を減税するという税制政策をとったらどういうことになるでしょうか?

低所得者層ほど負担は増大します。格差が益々広がり相対的貧困率が益々あがることにこれ以上説明はいらないでしょう。
従って、税制に関しては、所得再分配が機能するように高額所得者や大企業の税率を上げ、逆進性の強い消費税を見直すべき、という結論以外ないと思うのです。

尚、菅首相は「消費税は社会保障費や少子化対策にあてる」といっていますが、こんなおかしな話はありません。

だって、アチコチから集められた税金は全部が一緒くたになって一旦国庫に入り、そこから各々に振り分けられるのですから、「消費税増税分を社会保障費にあてる」というのはありえないのです。(社会保障費を特別会計にし、消費税を特定の歳入にしてそれにあてるというならわかりますが)

消費税増税はいつも法人税減税とセットにされて行われてきました。つまり、消費税増税は単純に法人税の減税分を補う帳尻合わせに過ぎないのです。

このまやかしについて村野瀬玲奈さんと大脇道場さんがわかりやすく書いてくださってるので、是非お読みください。

村野瀬玲奈の秘書課広報室
「社会保障のための消費税」という表現に丸め込まれそうなあなたに。 (不定期連載『決まり文句を疑う』)

大脇道場
NO.1703 消費税を考える重要情報

ところで、消費税増税について、「無駄を徹底的に排除しない限り消費税は上げるべきではない」という主張をみかけることがあります(一部民主党支持者やみんなの党がそうでしょう)

これは増税そのものを全否定する考え方です。現在担税力ある高額所得者の税率は不当に低いと思われるのですが、高額所得者や内部留保たっぷりため込んでる大企業に対して増税することも拒むのです。

私はこの考え方には二つの理由から賛成できません。
充実した所得再分配を行うには豊かな財源は必要ですが、これでは豊かな財源は期待できません。

また、無駄を省くことのみを要求するだけでは、現在の不公平税制をそのまま維持しろと言ってるのと同じではないしょうか?

財源が足りないのは全て「官僚の無駄遣い」のせいだという官僚=悪の神話にとらわれていて全体像が見えてない気がします。この考え方は、公務員の人員や人件費の削減にも繋がり、ひいては国会の比例定数議員の削減にも繋がりますから、なおさら賛成できません(残念ながら国民は比例定数議員の削減=無駄の削減として賛成に回ってる人が多いようです)

税金を取ることそれ自体が悪なのではありません。
そうではなく、不公平のないように、担税力のある人や企業がたくさん税を納めることによって所得再分配は機能するのに、それがなされていないのが問題なのです。


鳩山首相が「法人税減税に意欲」だって 2010年3月14日 重信川の岸辺から

まず、日本の財政赤字が巨額に膨らんでいるのは、歳出が多いというよりも歳入が減少しているからです。税収は、最も多かった1990年度の60.1兆円と比べると、2008年度は44.3兆円と、15.8兆円も減少しております。この間、所得税は11.0兆円、法人税は8.4兆円減少しているのに対し、消費税は6.7兆円増えています。
こうした歳入の減少は、景気低迷の結果と言われますが、2008年度の名目GDPは、494兆円とまがりなりにも1990年度の451兆円を上回っております。それにも関らず所得税や法人税が減っているのは税率を引き下げた結果です。ちなみに、前述の専門家委員会で委員長代理を務める大沢真理東京大学教授は、社会保障費の財源がないなら、所得税の累進税率と法人税率をともに91年の水準に戻せばいいと言っておられました。


(私のコメント)
日本ではデフレ経済の影響で所得の低下現象が起きていますが、消費税増税によって税収を補おうとしている。国会議員の頭の悪さは致し方ないのでしょうが、財務省の官僚たちの頭の悪さも似たり寄ったりだ。なぜ60兆円もあった税収が40兆円に落ちてしまったのか、それは法人税などを減税したからだ。

GDPがほとんど横ばいなのに税収が60兆円から40兆円にまで落ち込んだのは、自然に税収が落ち込む事は理論上ありえない。法人税などが減税されたから20兆円も落ち込んだのだ。そしてその穴埋めを消費税でしようというのが財務省側の考えだ。エコノミストが言うように所得税の累進税率と法人税の税率を91年の水準に戻せば税収は理論的に考えてもGDPが変わらないなら60兆円の水準に戻るはずだ。

では減ってしまった20兆円はどこに消えてしまったのでしょうか? それは法人企業の借金の返済と内部留保の蓄積にまわされてしまった。さらに企業幹部報酬も増大している。まさに法人にとっては至れり尽くせりの政府の税制ですが、企業は減税と従業員報酬のカットによって利益はバブル期並みの利益も出す所も出ている。しかし利益は従業員には回されなかった。

中国では従業員の賃上げストライキが波状的に起きていますが、日本では賃上げストライキは死語に近い状況になってしまった。なぜ日本人はストライキをしないのでしょうか? 企業幹部からはストライキをすれば工場をたたんで中国に引っ越すと脅されているからですが、騙されているのだ。

なぜそのような事がおきるのかというと、新聞やテレビが正確な情報を流さず企業や霞ヶ関がデタラメな情報を流すからだ。企業が法人税が高いから出て行くというのなら出て行かせればいいのであり、「株式日記」ではトヨタの奥田相談役やキヤノンの御手洗会長を国外追放しろとまで書きました。

日本企業が工場を海外に建設しているのは事実ですが、それは国内市場が縮小している為であり法人税が高い為ではなりません。企業は国内市場の縮小を海外市場の拡大で補っているのだ。どうしたら国内市場を拡大できるかと言うと消費を増やすしかないのですが、企業は人件費をカットするしサラリーマン減税は廃止するし新規採用を控えていては消費が増えるはずが無い。

この上さらに財務省は消費税の増税を国会議員に吹き込んでいますが、何度も言うように国会銀は馬鹿だから財務省の官僚の言う事を真に受けてしまう。「株式日記」を読んで勉強してくれれば騙される事もないのですが、彼らはパソコンも満足に扱えない人が多い。ブログを見ればそれは良く分かる。

高所得者も税金を高くされるなら外国に移住すると言いますが、金融資産をタックスヘイブンに移すことがあっても自身は移住する事は数としては多くない。税金を払うのがイヤなら国外に行ってもらってもたいした影響はない。累進課税も91年頃の水準にすれば税収は20兆円ぐらい出るはずだ。それが出来ないから消費税増税を言い出しているのだ。

それよりも問題なのは所得再分配システムが上手く機能していないために、低所得者の負担が大きくて消費にその分が回っていない。累進課税の平準化で高所得者の負担率が欧米各国よりも少なくなっている。医療費は大金持ちも低所得者でも同じようにかかるが、医療費の負担割合は低所得者の方が大きくなってしまっている。

昨日なども各党の政策責任者がテレビ討論していましたが、一番経済の現状が分かっているのが共産党であり、冒頭のグラフも赤旗から引用していますが、企業の内部留保が飛躍的に増えている半面で従業員給与が2006年からガクンと落ち込んでいる。これは派遣法の改正で製造業にも認められて切り替えが進んだ為だ。

企業がこんなに内部留保を厚くするのは資金効率からいって非効率なのですが、先行投資を控えているからでもある。先行投資をしないから日本企業はヒット商品を作れなくなってしまった。アップルのアイフォーンやアイパッドは予約をしないと買えないほどのヒット商品となりましたが、日本の家電メーカーは何をしていたのだろうか?

日本のメーカーは物作りの精神を忘れて政府に法人税の減税を要求して従業員の給与を派遣社員に切り替えてカットしている。それで内部留保を溜め込んでいるのですが、株価にはちっとも反映されていない。アップルとソニーやパナソニックは企業規模が違いますが、総資産額においてアップルはマイクロソフトを抜いて世界一になっている。

ソニーやパナソニックなど輸出企業は円高だから利益が出ないと言っていますが、ヒット商品が作れなくなってしまったから利益が出ないのだ。アイフォーンやアイパッドなど日本企業が作ろうと思えば作れた商品だ。ソニーはウォークマンやプレイステーションなどヒット商品があったのですがクリエイティブな社員がいなくなって平凡な会社になってしまった。

要するに政府に圧力をかけて法人税を負けさせて、従業員の給与をカットすれば会社の利益が出る。その利益を役員報酬やストックオプションで億単位の給与を貰うようになった。このように法人税を納めず社員の給与もカットし続ければ会社は利益が出て重役たちは高給貰ってウハウハだ。

しかしこのような実態はテレビなどでは報道される事は無い。テレビのスポンサーの多くは大企業であり、法人税は40%で世界一高いという事だけ報道する。だから国会議員たちもそれを真に受けて消費税を上げて法人税を安くしようという事になる。こんなことを続けていたら企業の内部留保を増大させて無能な役員報酬が増えるだけだ。


法人税 「40%は高い」といいながら実は…ソニー12% 住友化学16% 6月24日 「しんぶん赤旗」

試算は大企業に対する優遇税制が一段と強まった2003年度から09年度の7年間を対象にしています。経常利益の上位100社(単体)で負担率は平均33・7%でした。

 財界は法人税の実効税率を25%に引き下げるよう政府に要求していますが、日本経団連の会長企業、住友化学が払っている法人課税の負担率はわずか16・6%でした。前会長の企業、キヤノンは34・6%です。

 自動車メーカーでは最大手のトヨタ自動車が30・1%、本田技研工業は24・5%でした。電機ではパナソニックが17・6%、ソニーが12・9%。鳩山由紀夫前首相が大量の株式を保有していたブリヂストンは21・3%でした。

 大企業は研究開発減税で大幅な恩恵を受けるほか、海外進出を進めている多国籍企業には外国税額控除などの優遇措置があり、40%の税率は骨抜きにされています。

 法人実効税率は国税である法人税に地方税である法人住民税、法人事業税を加えた税率です。この試算では、景気変動の影響を除くため各社の決算データから7年間の税引前当期純利益と法人3税の合計額で実際の負担率を計算しました。銀行・証券・保険業と純粋持ち株会社は除きました。




日本人は辺境島国に棲み言語思想の習慣を持たない。だから海外
から伝わる言語思想が入ってきても、対立する言説がなく寛容です。


2010年6月27日 日曜日

なぜ日本人は民主主義よりも資本主義に順応したのか 6月25日 pikarrr

(要点のみ)
習慣が破れることへの日本人の強迫性

ファーストフードではみなが淡々と注文し食事をしているが、たまにお年寄りが必死に店員と交渉しているのを見かける。はじめてなのか、注文のシステム自体を知らずに恥ずかしそうに懸命に注文している。しかしこのような場面は誰にでもあるだろう。初めての手続きに慣れないだけではなく回りから浮いていることが恥ずかしい。

日本人にとって習慣で処理できないこと、始めての場面に出くわしてフリーズしてしまうこと、は恐怖である。それは日本人でなくても恐怖だろうが、多くを習慣で処理できるハイコンテクストな社会を生きている日本人には強迫的な恐怖である。

外国人は多かれ少なかれ異文化が身近にあり生まれながらに「習慣の破れ」を経験する。そして対処方法も訓練として身につけている。習慣の破れをいかに乗り越えるかといえば、簡単に言えば開き直りの自己主張しかない。そのために西洋人は笑顔と交えた社交性の技術を身につけている。

ハイコンテクストな社会を生き、習慣の破れに慣れていない日本人は慣れずキョドってしまう。自らを主張するとは慣習を越えて自らを曝け出すことであり日本人にはとても不慣れな技術である。

思想は身体訓練で伝承される

日本人に思想が無いわけでなく、わざ、習慣、身体訓練として伝承され、言語化されないわけです。実は思想の在り方としてはこちらが一般的です。太古から民族はそうして思想を伝承してきたわけです。まず理解しないといけないことは、言葉は思想伝達法としてほぼ使いものにならないということです。

たとえば会ったことも見たこともない民族がいて彼らの思想について書いた本を読んで何がわかるでしょうか。実際に一緒に生活してみないとなにもわかりません。

言語信仰に毒された現代人にはこれを理解することがまずできない。まさに「馬鹿の壁」が目の前にある。*1

たとえば旨いザーサイを食べたリボーターはいかに読者にその旨さを伝えるか。日本人同士は親しげに「食べてみなよ」と勧めます。西洋哲学者はそれをメタファーや造語を駆使して伝えるわけです。それは実際に食べるより素晴らしくみなを魅了するわけですが、正確な伝達とは別です。

言語思想の暴力性

言語で思想を伝えなければならない状況はとても極限的な状況です。その状況とは多民族に自らの思想の正当性を訴えかける弁論述です。

日本人が日本人論を書き始めたのは明治入り知識人が留学を始めてからです。島国日本では思想は、わざ、習慣、身体訓練であり、他者に自らの思想を訴えた経験もなく、当然、うまく言語化できない。それが近代日本知識人の劣等感だったわけです。

いまでもよく、日本人は明確な言語思想をもち外国に主張しなければならないといいますが、本当でしょうか。言語思想を語りあえばわかりあえるのでしょうか。

そもそも西洋の近代思想はいかに発展したか。世界の資本主義化と密接な関係があるわけです。すなわち西洋の貿易先(資本主義)を広めるために、海外に向けては植民地化の正当性を巧みに訴えるためです。たとえば日本人もアジアへ侵略した時は珍しくその思想を懸命にしゃべりましたね。

日本人思想の成功法則

日本人は辺境島国に棲み言語思想の習慣を持たない。だから海外から伝わる言語思想が入ってきても、対立する言説がなく寛容ですぐに「かぶれ」る。日本人はいままでの日本人はダメだといいつつ、世代ごとに到来する渡来思想にかぶれている。しかしこれは習慣としての日本思想にすぐに影響がないからできてる、うわっつらです。

たとえばラップミュージックは日本に輸入され30年近く経ちやっと歌謡曲レベルにまで浸透してきましたが、日本人に「YO!」とか言われるとお尻がくすぐったい。

外来思想が真に日本人の思想に影響を与えるには時間をかけて習慣化するときです。人が一度覚えた習慣は簡単に変わらないことを考えると、世代を変えないと新たな習慣は吸収されないといえます。そして習慣化される長い過程で外来思想はいつの間にか日本風にアレンジされているわけです。ここに日本人の伝統的な成功法則があります。

「民主主義的な平等」を習慣化することの困難さ

「貨幣の前の平等」は市場経済が浸透することである程度習慣化されて社会に根付くでしょう。実際日本の資本主義は護送船団型としてやって社会に習慣化されて根付きました。不平等(搾取)はおこっているでしょうが、社会全体が豊かになることで許容されてきた。

それに対して貨幣の前の平等を超えた「民主主義的な平等」は、まず言語思考し、理論化して、法整備して制度を作り、さらに教育して、実戦として習慣として社会へ浸透させなければならない。特に言語思考から理論化する習慣に乏しい日本人の苦手な領域です。

過剰な平等は習慣によって社会秩序を維持することに長けた日本人には、杓子定規で感じるでしょう。だから西洋での制度導入を横目に、理念への理解とは関係なく、導入してみるということになります。

民主党支持の左旋回が目指すものは

では現在日本でおこっている長期自民党保守政権から民主党政権への左(リベラル)旋回はいかなる意味を持っているのでしょうか。遅ればせながらとうとう日本にも市民(プロレタリア)革命が起きようとしているのでしょうか。

事業仕分けのパフォーマンスに一喜一憂し、首がすげ変えただけで支持する。そこには民主主義の権利と責任のような理念とは別世界ですね。

「貨幣の前の平等」はまた人を無名にすることで孤立させます。だから資本主義への高い順応は自由ですが、孤独である社会を作ります。護送船団型会社社会は個人を地域コミュニティから孤立化させることでまた会社コミュニティへの強い帰属を生み出しました。

しかし護送船団型会社社会が解体しつつあるいま、もどる地域コミュニティもなく、孤立した人々はもはや政府に頼るしかありません。しかし正確には「貨幣の前の平等」による自由気ままを経験している人々の目当ては政府の財布です。「貨幣の前の平等」の習慣を自由に生きたいが先立つものがない。だから富の分配に群がる、ということでしょう。

日本人が民主主義なる理念を習慣化する日が来るのか。そもそも必要なのか。サンデル先生に相談しましょうか。


(私のコメント)
左派政党であるはずの民主党政権が一年も経たずに右旋回をして新自由主義政党になってしまったようだ。菅首相も市民運動出身の左派的な政治家だったはずですが、法人税の減税とその減収を補う為の消費税増税を打ち出してきた。民主党政権では「国民の生活が第一」として弱者救済的な政策を打ち出して国民の支持を得たはずなのに、政権をとって1年も経たずに官僚に取り込まれて自民党と変わらない政党になってしまった。

このように政党のバックボーンとなるべき思想の転換がどうして起きてしまうのか? 社会主義と自由主義とは背反する思想でありながら日本では名前だけ借りて双方とも民主主義政党を名乗っている。新自由主義が暴走して格差社会が日本でも出来つつありますが、貨幣の前の平等とは、生まれも育ちも違っていても貨幣を持っていればその交換価値は同じだという事です。

昔は貨幣を持っていても決して平等ではなかった。士農工商といって商人は金を持っていても身分は一番下であり卑しい存在に置かれた。それが四民平等となって貨幣の前の平等になり、士族だろうが農民だろうが商人だろうが平等にカネを使うことが出来るようになった。貨幣の前の平等とは自由主義のことであり、誰もが働けばカネを稼ぐ事が求められるようになった。だから士族も働いて明治の社会を作っていった。

しかしそのような社会はカネがカネを生み出す社会を作り出して、金持ちはますます豊かになり貧しいものはいくら働いても豊かになれない社会を作り出す。それに対して民主主義の平等とは社会主義のことであり、富の再分配をしていかないと格差社会を是正できないと主張する。

戦後の日本においては自由民主党と言う自由主義と民主主義を併せ持つ政党が一つになり60年近い長期政権を維持してきましたが、自民党は所得再分配制度を取り入れて国民の誰もが中流意識を持つまでになりました。大金持ちでは累進課税で8割以上もの課税が課せられた。いわば日本は一番進んだ社会主義国家とも言われたのですが、小泉構造改革で大胆な新自由主義経済に舵を切った。

金持ちはより金持ちとなって経済を活性化して行くということが言われましたが、格差を広げるだけとなっている。その失敗が政権を失うきっかけとなりましたが、政権を奪った民主党は社会主義的な政策を打ち出して格差を是正していくはずだった。それに対して法人税の減税と消費税の増税は格差を広げさせる。

このような菅政権の新自由主義的への政策転換は自民党とどのような違いがあるか分からなくなる。結局は財務省の官僚に政策を丸投げしているから自民も民主も変わらなくなってしまうのだ。景気の拡大と格差の是正は高度成長の時期なら可能でしょうがゼロ成長の時代では「第三の道」と言っても無理でしょう。

日本には昔から貨幣経済が根付いていたから「貨幣の前の平等」には直ぐに順応する事ができましたが、「民主主義の平等」は社会主義思想でありヨーロッパから入ってきたものだ。「民主主義の平等」とは格差の是正などで誰もが最低限の人権や生活が保障される思想ですが、憲法には書かれていても格差を実感させる事は最近まで無かった。それまでは日本中が貧しかったからだ。

ところが日本でも経済が長期にわたって停滞し始めて、経済の活性化のために新自由主義的政策が取り入れられるようになって累進課税が平準化されて高額所得者や法人税の減税が行なわれた。自由民主党が新自由主義的政策で医療などの負担を増やす半面でグローバル化に対応すると言う事で法人税の減税や高額所得者の減税が行なわれた。その結果会社の経営者には1億円以上の報酬を得る経営者が続出するようになった。

そのような歪みが目立つようになったから「国民の生活が第一」という民主党に支持が集まったのですが菅政権の政策は格差を拡大させる方向のものだ。民主党にも小泉構造改革を支持する勢力がある。つまり日本には自由主義か民主主義かの思想的なバックボーンで政党化されているのではなく人間関係などの人的な要素で政党化している。

今回の小政党の乱立も思想的なバックボーンのある政党はないからそうなるのでしょう。共産党や社民党などは左翼政党として社会主義や共産主義の思想的バックボーンがあるが、中道政党には自由主義も民主主義もごちゃ混ぜだ。しかし自由主義と民主主義は相反する思想であり両立させる事はゼロサム社会では理論的にありえない。

                   ◆◆◆

日本では思想が生活習慣になっているが言語化されていないために外国から言語で思想が入ってきた時に言語で対抗する事ができない。だから日本の思想も言語化して外国に理解してもらう必要がありますが、言語による論争が無い為にスタイルだけ真似て受け入れようとする。文化にしてもファッションにしてもスタイルだけ真似て受け入れる。

外国から異文化が入ってきた時に、言論で対抗できない為に明治維新や昭和の戦後などにおいて外国から異文化がどっと入ってきて抵抗無く受け入れてきた。しかし従来の日本的な文化はそれで滅んでしまったのだろうか? 異文化を受け入れながらも生活習慣化して受け入れるものと排除するものを選別して来ている。しかしそれには時間がかかるだろう。

外国では異文化の混在は避けられないから、異文化に対する対応の仕方も言語化されて議論する事ができる。それに対して日本は異文化が入ってきた時に言論で議論する習慣がない。明治期にヨーロッパから自由主義的資本主義が入って来ても摩擦が起きることなく受け入れた。大戦後の時もアメリカからリベラルな民主主義が入ってきた時も摩擦無く受け入れた。対抗すべき日本の思想が言語化されていないために受け入れざるを得なかったのだ。

自由主義でも民主主義でもない日本の思想が言語化されていれば異文化が入ってきた時も議論をして対抗する事もできたのでしょうが、若い人を中心にしてスタイルや形だけ真似ようとする。戦後もジャズやロック音楽が入ってきて受け入れましたがJ−POP的に習慣化するまでに時間がかかる。戦前から流行歌はあっても大量にジャズやロックが入ってくると若い人はそれに飛びついて歌謡曲は年寄りしか聴かなくなった。

日本でも多くのジャズバンドやロックバンドが出来て100%コピーする事に夢中になった。それがグループサウンドになってジャズでもロックでもないJーPOPになって、今では欧米のヒット曲が日本ではほとんど聞かれなくなっている。では日本的な音楽は何なのかと聞かれても言語化していないから説明の仕様が無い。思想なども音楽と同じように日本的な思想はあるのだが言語として説明できないから、むしろ完璧に真似して受け入れている内に換骨奪胎して日本的に習慣化してしまう。

思想的なものを言語で現して議論して分かり合えるものなのだろうか? 同じアジアでも中国などは常に異文化と接して来ているから欧米の文化や思想を言語化して排除してきた。それが中華思想だ。それが西欧近代文明を日本が取り入れて成功すると他のアジア諸国も日本に留学生などを送って近代化しようとした。

音楽や食文化などは言語として伝える事はできない。実際に聞いてみるか味わってみなければ分かるはずが無い。それと同じように思想も言語として現す事は無理なのであり習慣化して始めて分かるものなのだろう。しかし異文化を持つ異民族に理解してもらう為には言語化して現さなければならない。

日本は欧米の議会制民主主義を100%真似て取り入れてきましたが、それを換骨奪胎して日本に習慣化して根付かせるには時間がかかることなのでしょう。「民主主義的な平等思想」も社会主義として入ってきましたが、資本主義が発展して歪みが出てきて始めて理解できる事だ。日本はようやくその段階に来ていますが、民主党はその受け皿にならないのだろうか?

日本は言語化された文化を持たないために論争する事は無く外国文化を100%受け入れてしまう。しかし取り入れてみて習慣化できないものは排除して行く。自由主義思想も民主主義思想も100%真似してみて受け入れられないものは排除して日本化していくのだろう。

参院選挙による与野党の政策の混乱は、民主党が格差を是正すべき政策から転換してしまった事だ。格差は官民格差が生じており、公務員が730万円の所得を貰っているのに民間の平均賃金は470万円だ。正社員と非正規社員の所得の格差も倍近くある。しかし民主党政権ではこの問題を先送りにしてしまった。

民主党はこの「民主主義的な平等」と言う意味を理解していないのだろう。そして国家予算の分捕り合戦において公務員や天下り役人たちが有利になっている。このような不平等なこのような社会が出来てしまった事に対して民主党は天下りの禁止や公民の給与二割カットを公約して政権をとったのに反故にしてしまっている。ならば民主党は自由党に名前を変えるべきなのだ。




いずれまた「秋葉原」のような事件が起きるだろうと警告しましたが、
民主党政権になっても「同一価値労働同一賃金」は実現していない。


2010年6月26日 土曜日

マツダ工場11人殺傷の容疑者 秋葉原通り魔事件との共通点 6月23日 J-CASTニュース

 11人もの無差別殺傷事件を起こしたマツダの元期間社員は、同社の関連企業などを転々としていたと報じられている。同社への恨みを供述しているというが、この間に何があったのか。

   「秋葉原と同じことをしてやろうと思った」。広島県警に殺人未遂の疑いで逮捕された引寺利明容疑者(42)は、2010年6月22日朝に起こした悲惨な事件について、こう供述したという。

「退職を求めていたとは聞いていない」

   秋葉原通り魔事件と共通しているのは、引寺容疑者も自動車関連工場に非正規社員として勤めていたことだ。そして両者とも、孤独で、何かに深い恨みを抱いていた。

   マツダ側の説明によると、引寺容疑者は3月25日、広島県の本社宇品工場で直接雇用の期間社員として半年契約で採用された。研修を経て、4月1日からバンパー製造部門で働いていたが、同14日に「一身上の都合」で突然退職した。この間、有給休暇を2日取っており、実働はわずか8日間だった。

   引寺容疑者は、「工場を解雇された」と供述しているというが、同社は、「トラブルはなかった」としており、主張が食い違っている。

   期間社員として働くまで、引寺容疑者は、同社の関連企業などを転々としていたらしい。新聞各紙によると、広島市内の工業高校を卒業後は、マツダ関連の部品メーカーに入社。約6年半勤めて、1992年に依願退職した。その後は、同社関連の部品メーカーを含めて、派遣社員として複数の会社を転々としていた。08年5月には自己破産したことも分かっている。

   マツダ工場で期間社員として働いた後は、ゴム製品の加工メーカーで派遣社員として働くなどしていたという。

   こうした経歴の中で、マツダへの恨みが募ったことはないのか。

   同社の広報部では、「他社でのことは、個人情報にも関わりますので、お答えすることではないと考えています。また、こちらから退職を求めていたということも、一切聞いていません」と言う。2日も有休を取ったことについても、引寺容疑者の希望だったとしている。(後略)



マツダ工場内暴走事件の衝撃 6月23日 JanJan

もちろん、今の日本には以下のような状況がある。

 当事者は当事者で、生きるのに精一杯で、他人を省みる余裕がない場合も多い。
一方、当事者以外は、「俺には関係ない」「自己責任だろ」などと切り捨てて済ませがちである。そして、個人が暴発するまで、問題が放置される。そんな状態が続いてきたことが大問題である。

 残念ながら、我が民主党でも、いわゆる「自己責任論」にとらわれた議員なりスタッフなりが少なくないのです。党を内側から見ていてそれは痛感する。「なぜ、民主党が総選挙で勝ったか」、理解していない方も多いのではないか?

 労働運動にも問題はあった。2008年末の派遣切り騒動の後、共産党がマツダ正門前でビラを配っていたら、「組合役員が、ビラを受け取った人(派遣切りに遭った派遣社員)を追いかけて、ビラをひったくった」のです。別にわたしは共産党を支持するわけではないのですが(参院選では与野党として激しくぶつかり合います)ビラをひったくるなんて、厳密に刑法を適用したら犯罪になります。

派遣社員追いかけ、労組がビラを奪う マツダ正門前の寒々しい光景
http://www.news.janjan.jp/living/0812/0812073041/1.php

■「過去の成功体験」が変化を妨げる

 さらに、連合の一般組合員にも、いざ非正規社員の話となれば、冷淡な方が少なくないのが現実ではないか?実は組合幹部(いわゆるダラ幹と揶揄されている)だけの問題ではない、と思います。

 例えば、地方で、仕事がなくなり、仕方なく東京や名古屋、広島にやってきて、いわゆる(違法派遣を含めた)ブラックな職場で働かざるを得なくなった人も多い。しかし、そういう事情を知らない人は、「甘えている」「そんなところで働かなければ良いのでは?」などという認識になるのでしょう。

 もちろん、年配の正社員や公務員でも、子どもが非常勤職員や派遣しか就職口がなかったことなどを機会に問題意識を持っていただいている方もおられます。

 「自分は多少恵まれているからいいや」では済ませてはいけないのですが、現実にはそうなりがちである。

 もう、「官僚や議員が企業を保護する。そして企業が世帯主を保護する。しわよせは、下請け企業に。」という、モデルは、成り立たない。高度成長期からバブルまでの遺物です。大手企業は、古いモデルを護持するためにも、しわ寄せを、下請け企業から派遣労働者へと広げていったのです。

 もちろん、政権が代わり、雇用保険適用拡大、高校授業料無償化など、前向きな変化は見られる。

 民主党を支持する労働組合でも変化は起きています。広島電鉄では非正規社員と正社員の均等待遇に踏み出し、「広電方式」として市長にも紹介されるなど、名高い。県庁でも、非常勤労組ができた。「事件現場」となってしまったマツダでも7月から契約社員を労組に組織しようと方針転換したばかりである。(実際には、共産党や独立系ユニオンなどの浸透を恐れた面が多分にあるでしょうが。)

 でも、結局、残念ながらまだまだです。日本が20年の遅れを取り戻すのには時間が掛かる、と思います。

■「何のための政権交代か?」といわれないために

  なお、自民党時代には、下手に「同一価値労働同一賃金」などをいえば「正社員の待遇を非正社員に合わされるだけでは?」という疑心暗鬼は、組合側にもあったでしょう。

 しかし、政権交代が起きた今、そんな屁理屈を振り回している場合ではない。  同一価値労働同一賃金(むしろ、派遣などは不安定な分、手取り時給は二倍くらいでいい。)を行う。お金持ちに甘く、課税ベースも小さくなった所得税を見直す。

 そのかわり、正社員も、教育や医療、住宅などの負担は減る。そういう社会に転換させねばならない。
 
 秋葉原やマツダで事件があったからどうこうではない。日本はこの20年間、やるべきことをサボっていた。それをきちんと処理すべきである、と感じます。

 正直、経営者も政治家も、労働組合も、「冷戦+高度成長」という組み合わせの時代感覚から抜け出していないのが実態でしょう。なまじそれで「うまくいっていたように見えた」から、なかなか、変えられないのかも知れない。

  だから、経営者は、21世紀になっても、いつまでもアメリカへの輸出に依存する仕組みを、労働者を使い捨てにして維持しようとした。

 大きな労働組合も、2008年末の段階では「派遣切りにあった人を追いかけて共産党のビラを奪う(反共)」方に力を入れてしまっていた実態はあった。

 繰り返します。政治や社会を通じ、体系だって問題を解決できるようにしないといけません。「個人の暴発」に慌てて対応するということを繰り返していては、日本国の恥です。 



(私のコメント)
秋葉原の目差別殺人事件が起きてからちょうど二年になりますが、その間に麻生自民党政権から民主党に政権が交代しました。この事件がきっかけとなって政権交代が起きたわけではありませんが、新自由主義経済政策を続ければ何処かに歪みが出てきます。「株式日記」でも、このままではいずれまた同じような事件が起きるだろうと警告しました。

しかしながら民主党に政権が交代しても派遣労働を規制する法律を作る動きがあるようですが、「同一価値労働同一賃金」への見直しには一向に動く気配は無い。民主党政権は労働組合には優しくても、必ずしも非正規労働者には優しくない。民主党は正規の労働者の組合に支持された政党であり、非正規の労働者には組合のような組織が無いからだ。

マツダの工場でおきた今回の事件の実行犯も派遣を首になったのではなく期間工であった。つまり派遣労働から期間工に切り替えは確実に進んでいたのですが今回のような事件が起きた。つまり正規社員と非正規社員の差別的待遇は何一つ改善がされていないと言うことだ。いずれ期間が来れば期間工は契約が切れて首になる。

今回の事件の実行犯もマツダ関係の下請工場などを転々としてきたようですが、若い頃には出来た様な作業も40歳代になれば作業に付いて行けなくなるでしょう。しかし非正規社員は使い捨てにされるから歳をとれば仕事口も見つからなくなる。非正規社員は正規社員の半分ぐらいしか給料をもらえないから貯蓄も出来ない。

問題は派遣労働という制度が悪いのではなく「同一価値労働同一賃金」がなかなか実施できない所に問題があると「株式日記」では指摘してきましたが、政治家の皆さんは額に汗して働いた事がない人が多いから非正規労働の実態がなかなか理解できないのだろう。民主党議員でも非正規労働者だったことを売りものにして当選した議員がいましたが今はどうしているのだろう。

民主党政権は正社員と公務員の労働組合が大きな支持母体だから、非正規社員たちの声が届きにくい。むしろ「同一価値労働同一賃金」を主張すれば正規社員が非正規社員レベルに落とされるという事が懸念されるから問題が解決しない。企業側は正社員を減らして期間工などの非正規社員にどんどんシフトして来ている。そうすれば人件費は半分で済むからだ。

中国や韓国のように待遇改善をめぐってストライキなどを起こせばいいのですが、正規社員の労働組合はむしろ経営側についてしまって非正規社員の差別的低賃金に乗っかってしまっている。公務員にしても非正規の公務員が増えて来ていますが正規の公務員が700万から800万円の高給取りなのに非正規は時間給で1000円にもならない。


民主党、「最低賃金を時給1000円(全国平均)にします」…マニフェストに数値目標明記へ 2009年7月11日 朝日新聞

民主党は10日、総選挙のマニフェスト(政権公約)に、最低賃金を全国平均で時給千円とする数値目標を明記する方針を決めた。低賃金労働の改善に向けた象徴的な政策と位置づける。ただ、党内には経済情勢の悪化で慎重論も強いため、中小企業への補助も併記することになった。

 最低賃金の大幅引き上げは07年参院選の公約に盛り込まれたが、中小企業を中心に経営者側に反対が強かった。党内からも「千円に引き上げたら、解雇の口実にされかねない」として、明記を見送るべきだとの声が出ていた。

 だが、見送った場合は低所得に苦しむ若者から「後退」とみられかねないと判断。時期を明示せず将来目標とし、正社員と非正社員の均等待遇や派遣労働見直しなどとあわせ、改善に取り組む姿勢をアピールしたい考えだ。

 08年度の最低賃金は全国平均で時給703円。北海道、東京、京都などで生活保護水準を下回る「逆転現象」が問題化している。連合は今年度は全国平均で15円程度の増額を求め、長期的には900円超を目指す。ただ91年度以降は30円以上増えたことがなく、「千円」達成のハードルは高そうだ。 


(私のコメント)
このようにマニフェストを見れば票が欲しい為のリップサービスに過ぎなかったのでしょうが、マツダの工場で起きた事は民主党政権への失望の現われなのかもしれない。逆に民主党政権は消費税増税を打ち出してきましたが、時間給1000円や非正規社員の待遇改善は先送りにされてしまった。要するに有権者は騙されたのだ。

日本では賃上げデモやストライキは起きなくなった。起こせば工場をたたんで中国に移転するという脅しが効いているからでしょうが、経営者たちは1億円以上の報酬を貰うようになりソニーやニッサンなどの外人社長は数億円の報酬を貰っている。新自由主義経済が進めば有能な人材を確保するという名目で高額な報酬が支払われる。

要するに非正規社員は無能な何処にでもいる人材であり何時でも切り捨てられる存在だ。そのような人材が追い詰められれば秋葉原のような幣別殺人事件を起こすだろうし、民主党政権に失望して今回の事件も起きたのだろう。菅政権は新自由主義経済で増税一直線だ。ネトウヨたちは外国人参政権ばかり一生懸命だが、それよりも消費税増税と非正規社員の待遇改善先送りこそ民主党への一番の攻撃材料だ。


正社員や公務員の給与をカットして非正規社員に回すべきだ!





3点目のような組織的に点を取れるチャンスは4、5回はあった。きょう
は審判に助けられた。PKになってもおかしくない場面は2つ以上あった。


2010年6月25日 金曜日

オシム氏「きょうは審判に助けられた」とあえて酷評 6月26日 産経新聞

前日本代表監督のイビチャ・オシム氏(69)は、日本−デンマークの試合後、オーストリア・グラーツの自宅でCS放送「スカイパーフェクTV!」の取材に応じ、「きょうのゲームが理想かと聞かれれば、ノーです」と話した。

3点を奪った攻撃については「残念ながら、一部選手がワンマンなプレーをし、チャンスを逃した。3点目のような組織的に点を取れるチャンスは4、5回はあった。個人でなく、集団でやれば、(ゴールを)取れただろう」と指摘し、「もっと、コンビネーションプレーのできる遠藤や、阿部を使うべきだし、ベンチには中村俊輔、中村憲剛もいる」と岡田監督の選手起用についても疑問を呈した。

 失点を1点に抑えた守備陣についても、「後半のリードしている場面で、経験のある選手が守備ラインを下げ、ペナルティーエリアで守るように指示していたように見えた。ゴールの前で守るのは危険だ。きょうは審判に助けられた。PKになってもおかしくない場面は2つ以上あった」と辛口の批評に終始した。


高地順化の成功で初戦勝利の日本。低地のオランダ戦に新たな課題。 6月26日 二宮寿郎

「向こう(カメルーン)は高地対策がうまくいっていないんじゃないかと思いました。逆に僕たちのコンディションがよかったのはいい準備ができていたからだと思う」

 終盤から出場して、パワープレーに出たカメルーンを抑えた稲本潤一はミックスゾーンで“準備の差”を強調した。

 岡田ジャパンがブルームフォンテーンで凱歌をあげることができたのは、走力においてカメルーンと明らかな差があったからだ。

 FIFAが面白いデータを公表していた。“走行距離”の平均がカメルーンの7.354kmに対して日本が7.853kmと500m多く、日本がいかに走っていたか分かる。

 この試合で岡田ジャパンが走った総距離は前半が53.572kmで後半が56.368kmだったという。前半より後半のほうがよく走っており、ガス欠になってもいない。終盤に入っても集中力を切らすことなく虎の子の1点を守り切ることができたのは、いいコンディションで試合を迎えられたからであろう。

カメルーン戦に備えたスイス合宿での緻密な調整。

 南アフリカのほぼ中央に位置するブルームフォンテーンは1400mの高地。岡田ジャパンは高地対策として、事前合宿地を標高1800mのスイス・ザースフェーに選び、11日間かけて高地順化を図った。これが結果的に実った。

 岡田武史監督は高地対策について、こう話していた。

「ほとんどの会場は1500mぐらい。僕もそれぐらいの高さで何回か試合したことがあるけど、それほど気にならない。だから(南ア入りする前の)事前キャンプをある程度の高さのところでやれればいい。逆に南アに入ってベースキャンプをあんまり高いところにしてしまうと、今度は疲労が回復しなくなる。事前キャンプをある程度高いところでやっておけば、十分じゃないかなと僕は思っている」

 指揮官はスタッフに高地順化の専門家を呼び、ザースフェーでは選手の尿検査をほぼ毎日実施した。これはチーム全体としての疲労度などをチェックするためで、検査の結果を踏まえてトレーニングの負荷が微妙に調整されたのだ。(後略)



なぜ世代が上がるにつれてユース出身者の割合が落ちるのか 2009年8月9日 Jサカオンライン

日本代表のメンバーを見ると、世代が上がるにつれて、ユース出身者の割合が落ち、高校出身選手の割合が増えていく。その理由はどこにあるのか?

6月下旬のU-18日本代表候補のトレーニングキャンプのメンバーでは、23人中15人をJリーグユースの選手が占めた。U-20世代の水原国際ユーストーナメントに出場した日本代表は、19人中7人がJリーグユース出身。6月のワールドカップ予選を戦った日本代表のJリーグユース出身選手は26人中6人。

世代が上がるにつれて、Jリーグユース出身選手の比率が落ち、高校出身選手の割合が多くなる現象について、「この現象は無視できないのでは」と釜本邦茂氏は言う。

釜本氏は、かつて帝京高校を率いた古沼貞雄さんの「Jリーグユースの子はうまいけど、うまいだけ。力強さ、メンタルの強さは訓練されていない。高校の子はうまくなくてもメンタルの強さでカバーしている」という言葉を紹介し、高校出身選手が持つメンタルの強さが「Jリーグに上がった時、本質的にプロの世界で頑張れるかを分ける要素」であると語る。

その上で、「Jリーグユースも技術だけでなく、高校と同じくそのハードな部分をやらな、手落ちやで」とJユースの育成体制に疑問を呈している。



(私のコメント)
早くもフランスとイタリアが予選リーグで敗退しましたが、イングランドやドイツも以外な苦戦をしています。今回の南アフリカのワールドカップ会場は標高1500メートルもある高地に試合会場がある所が多くて、コンディション作りでヨーロッパのチームは苦戦しているのだろうか。日本チームはスイスの標高1800メートルの高地でトレーニングを積んできましたが、それが後半になっても総力が落ちない成果になっているのでしょうか。

南米のチームも順調ですが、南米もボリビアやチリなど高地での試合に慣れているせいなのかもしれません。アフリカでもガーナなど高地の国が予選を突破しましたが、アルジェリアやナイジェリアが敗退して、カメルーンや南アフリカは高地国家でもコンディション調整に失敗したようだ。日本と対戦したデンマークも後半足が止まっているように見えた。

海に近い低地での試合だったオランダ戦では守りに徹した試合でも1点決められて負けましたが、1戦と3戦の高地での試合では走り勝っていた。高地だから気候も寒くて前回のドイツW杯の時のように暑さで走れなかった時とは違っているようだ。さらに高地だからボールの飛び方も浮き上がって伸びるようだ。

ジャブラニという今回のボールもゴールキーパー泣かせで、小さく揺れながら飛んでくる。だからキャッチがしにくくて滑りやすくて名ゴールキーパーでも守りにくい。だからデンマーク戦での本田と遠藤のフリーキックが決まったのは予想外だった。ボールがビーチボールのように溝が浅くて曲がりにくいからだ。

オシム前監督が言うように攻撃面では組織的なプレーよりも個人の勝手なプレーがありましたが、早めにシュートを打っていった方がいいという判断もあったのだろう。攻撃面では組織プレーよりもフリーキックの二点が入ったことが今回に勝因だろう。しかしパラグアイ戦では個人プレーで点を入れるのは難しいだろう。

サッカーというゲームでは主審の笛の吹き方で試合が決まる事も多いのですが、ハンドなどでもPKを取ったり取らなかったりしていますが、野球や相撲のようにビデオ判定にする事は無いようだ。たとえ間違っていても主審の判断が絶対であり、オフサイドでも線審の判断はビデオで見ると間違っている事が多い。

サッカーというのはそういうゲームでありお祭りで行なわれていた行事が起源だから勝敗は二の次でもいいのかもしれない。それでも世界中がこれだけ注目するのだから不思議なものだ。ボールを蹴るだけの単純なゲームだから世界中に似たようなものがありますが日本では蹴鞠などが昔から行なわれていた。蹴鞠は相手のゴールに蹴りこむ事よりも繋ぐ事が求められるから日本のサッカーにもそれが生きている。

デンマークを相手にゴール前でもボールを繋いでいましたが日本のサッカーもようやくそのレベルにまで達してきたのだろう。岡田監督が言っていましたが海外の強豪と真剣勝負をする機会はほとんどありませんでしたが、今回のW杯でようやく真剣勝負が出来るレベルに達してきた。

20日の日はJリーグの競技施設のことについて書きましたが、選手の育成方法についてはJリーグのユースチームはまだ問題があるようだ。Jサカでも指摘しているように全日本代表選手はほとんどが高校サッカーの出身者で占められている。Jリーグも十数年の歴史があるわけだから過渡的なものではなくて、Jリーグユースに選手の育成方法で問題があるのだろう。

18歳以下ではユース出身者が多いのに年齢が上がるたびに高校サッカーの出身者が多くなる。高校サッカーのほうが歴史があるから監督やコーチなどに人材が多いからかもしれない。それとユース出身者はサッカーは上手いが精神面でのひよわさがあるようだ。高校サッカーのような精神を鍛えるといったトレーニングが足りないのだろう。

以前にJリーグユースの試合を見たことがありましたが、ゴールを決めた後にプロサッカー顔負けのパフォーマンスをしていた。遊びに近い感覚でサッカーの練習をしているからでしょうが、これでは精神面が鍛えられない。日本のサッカーチームが外国と戦って勝つには身体能力では勝てないからチームプレーに徹する必要がある。

オランダ戦では組織で守って1−0で負けましたが、1点で押さえられたから得点差でデンマークに対して有利に戦う事ができた。デンマーク戦ではフリーキックで二点入れることが出来ましたが、毎回出来る事ではない。やはり攻撃面でも3点目の時のように相手を崩して組織的に攻めることが出来なければ勝つ事は難しいだろう。

日本のサッカーではゴールが目の前にあってもなかなかシュートを打たないので批判されますが、組織的な攻撃を完成させるには時間がかかることなのでしょう。欧州のサッカーのように何処からでもシュートを打つといってもなかなか出来る事ではない。個人技では所詮は南米や欧州のチームにはかなわないからだ。




アフガニスタンのアメリカ軍部とホワイトハウスのオバマ大統領の
戦争への認識のズレは、マクリスタル司令官解任で表面化した。


2010年6月24日 木曜日

アフガン駐留米軍司令官、更迭不可避か 政権高官批判発言 6月23日 産経新聞

【ワシントン=犬塚陽介】アフガニスタン駐留米軍トップのマクリスタル司令官や側近らが米誌ローリング・ストーンでオバマ政権高官を批判した問題で、オバマ米大統領は22日、発言に強い不快感を示し、23日に司令官と直接会談した上で処遇を決めることを明らかにした。司令官は大統領に謝罪し、辞表を提出する見通し。文民統制を揺るがす状況に大統領は強い姿勢で臨む方針とみられるが、イスラム原理主義勢力タリバン掃討作戦への影響も否定できず、大統領は極めて困難な決断を迫られる事態に直面している。

 オバマ大統領は閣議後、マクリスタル司令官の発言は「まずい判断だった」と不快感をあらわにし、司令官の更迭については「最終判断を下す前に司令官と直接話したい」と語った。

 ギブズ大統領報道官は22日の定例会見で、処遇については「すべての選択肢が残っている」と明言を避ける一方、21日夜に記事を読んだオバマ大統領が「憤慨していた」とも述べ、大統領が司令官の召還を求めたことも明らかにした。

 対ゲリラ戦が専門のマクリスタル司令官がタリバンの掃討に欠かせないとの指摘もあるが、ギブズ報道官は米国のアフガン政策の遂行は「どんな個人的事情よりも大きい」と述べ、アフガン駐留米軍への信頼感をおとしめた司令官の更迭も排除しない方針を明確にした。

 米CNNテレビは国防総省高官の話として、マクリスタル司令官が「職務を維持できる余地はほとんどない」と述べ、23日中に辞職するとの見通しを示した。

 問題の記事でマクリスタル司令官は、駐留米軍の増派に否定的だったバイデン副大統領をばかにするような発言をしたり、アイケンベリー駐アフガン米大使を批判的に論じたりしている。

 さらに、側近がアフガンでの対テロ戦争を「大統領自身の、いまいましい戦争」などと語り、ジョーンズ大統領補佐官やホルブルック米特別代表(アフガニスタン・パキスタン担当)をさげすむような発言を繰り返していた。


 2011年7月の米軍撤退開始を描くオバマ政権だが、01年に始まったアフガンでの対テロ軍事行動がベトナム戦争を超えて米国史上最長の「戦争」となった現在もなお、治安回復は予定通りに進んでいない。

 マクリスタル司令官も06年から通算約4年にわたってイラクやアフガンでの任務を続けており、戦争の長期化が米軍の士気や規律の低下を生んでいるとの指摘も出始めている。

 オバマ政権と軍部の緊張状態について、米メディアの一部では、トルーマン大統領による1951年の連合国軍最高司令官、マッカーサー元帥の解任劇になぞらえる報道も出ている。


増派なければアフガンは勝てないと司令官 2009年9月24日 リベラル21

在アフガニスタン米軍司令官兼国際治安支援部隊(ISAF)司令官のスタンリー・マクリスタル将軍が、ゲーツ米国防長官に「もっと兵隊と資源を送ってくれなければ、アメリカのアフガン戦争は失敗するだろう」とする秘密報告(8月30日付)を送っていたことが9月20日、ワシントン・ポスト紙にすっぱ抜かれ、オバマ大統領に新たな難題となっている。オバマ氏は当面、ニューヨークの国連総会を舞台に展開中の核軍縮、気候変動首脳会議やピッツバーグでの金融危機G20サミットなどの首脳外交に忙殺されているが、内政最大課題の医療保険改革法案が保守派の反撃で難航しているところへ、新たな難問が降りかかった形である。

ブッシュ政権のアフガン、イラク戦争政策を批判して大統領選に勝利したオバマ氏は、2011年末までにイラクから米軍を撤退させることを決定、イラクに関する限り出口戦略は実行に移されつつある。アフガン政策に関してオバマ政権は今年3月、アフガニスタンとパキスタンに根を張るイスラム過激派タリバンを軍事的に掃討、その一方でアフガン国民に対する民生支援を厚くすることにより、アフガン政府を強化するとの包括戦略を発表した。この新戦略にそって、オバマ氏は年内に2万1千の米軍を増派することを決断。5月には現地の米軍司令官を更迭し、イラクで現地アルカイダ指導者ザルカウィ容疑者の爆殺に成功するなど、米陸軍の特殊作戦専門家マクリスタル将軍を起用した。

マクリスタル将軍は、対ゲリラ戦つまりアルカイダやタリバンのような反政府武装勢力に対する特殊戦争の専門家であり、現地民衆の人心を得ることが作戦の要諦であることを充分心得ている軍人だ。だから敵国の通常軍隊と戦うための大規模編成部隊や大型兵器よりも、イスラム民衆に敵視されるような振る舞いをしない兵隊を必要と考えていた。しかし実際にアフガンに駐留する兵士たちは、イスラムの習慣もアフガンの習俗も知らない西洋人異教徒であり、アフガン民衆からは「外国の占領軍」とみなされ、民衆の敵意にさらされている。

タリバンは厳格なイスラム教徒の集団であり、極めて古典的な戒律を強制するために民衆に恐れられている側面はあるが、同胞であることに変わりはない。タリバンは、いわば「勝手知ったる我が家」で暴れている連中である。国際的シンクタンクICOS(治安と開発の国際審議会)が最近発表した分析によると、タリバンはアフガン全土の97%で活動しており、首都カブールや南部“首都”カンダハルを含め、アフガニスタンで完全に安全な場所はどこにもないと言っても過言ではない。(中略)

7月、8月とアフガン駐留の米軍始め外国軍の死傷者が急増する中、アフガン戦争に対する懐疑的な風潮が出兵国の間で広まっている。米国でも9月初めの世論調査で、アフガン戦争を続ける意味がないと考える人が51%に達し、初めて過半数を超えた。アフガン戦争は「オバマのベトナム戦争」になるかもしれないとの憂慮の声が、民主党リベラル派の間にひそかに広がり始めているとの報道もある。

一方、パキスタン北西部で5月から展開されたパキスタン政府軍によるタリバン掃討作戦は、今のところ予想以上の成功を収めている。パキスタン・タリバンの根拠地である部族地域の南ワジリスタン地区では、タリバンの頭領であるベイトゥラー・メスード司令官が、米特殊部隊の無人機によるミサイル攻撃で死亡したことが確認された。対タリバン作戦が始まったスワット地区でも、タリバン指導者が殺されたり、捕虜になったりしている。この数カ月、米国から見てパキスタンでの「前進」とアフガニスタンでの「後退」が明らかになってきている訳だ。オバマ大統領は今後、タリバンを抑える軍事作戦のために米軍大幅増派を決断するのか、それともアフガン民衆をタリバンから離反させるための、長期的非軍事・民生支援を重視する政策を本格化するのか。
あるいはアフガンへの介入を諦め、マクリスタル将軍の言う「敗北」を甘受するのか。難しい決断の時期が迫っている。


(私のコメント)
アフガニスタンは昔から帝国の墓場と呼ばれてきましたが、アレキサンダー大王の遠征以来、そこに手を出す帝国は滅び続けている。最近では大英帝国が手を出して失敗したし、ソ連も10年間も戦い続けましたが撤退してソ連は崩壊した。アメリカもやがてはアフガニスタン戦争での敗北が致命傷となって分裂崩壊の末路をたどるのでしょう。

アフガニスタンは地図を見ても分かるように険しい山国であり小さな車しか入れないところが多い。例えばスイスも山岳国家ですがナチスドイツですらスイスには手を出さなかった。険しい山岳地帯は空からの攻撃もままならず地上戦闘では通れる道も限られるから待ち伏せ攻撃でやられる。

このような近代兵器が通用しない戦争はベトナム戦争でも体験しているのですが、アメリカ軍がアフガニスタンに侵攻して勝利できる見込みは無いだろう。もちろん大軍を送り込んで現地政府を打ち倒す事は簡単だ。しかし全土を完全支配するには武装した山岳ゲリラを絶滅させる事は不可能だ。

アフガニスタンは内陸国だから隣接国に逃げ込んでしまえばアメリカ軍は追う事も出来ない。さらに海に面していないから補給も海路を利用するj事が出来ず補給は空輸するしかない。陸路で補給するにしても険しい峠を越えなければならないからなかなか補給が難しい。ソ連ですら隣接していてもアフガニスタンを攻略出来なかった。

軍事的な常識をわきまえていればアフガニスタンには手を出さないはずですが、ブッシュ大統領はアフガニスタンを攻撃した。イギリスもNATO軍として参加しているが、イギリスは19世紀に二度の対アフガニスタン戦争を行なったが結局は投げ出して撤退している。イギリスのブレア首相はなぜそのような歴史的な経験をアドバイス出来なかったのでしょうか。

アメリカ人のほとんどはアフガニスタンが何処にあるのかも、どんな国なのかも知らないでしょう。アメリカ人は単純だから近代兵器を駆使すれば簡単に制圧できると見ていたのでしょうが、険しい山国にでは近代兵器も通用しない。バンカーバスターという爆弾を投下してみたところで山の中の地下壕には効果が無く、砂漠に水をまくようなものだ。

今朝のニュースでマクリスタル司令官の解任が発表されましたが、ベトナム戦争におけるウェストモーランド将軍も対ゲリラ戦の専門家だった。しかしベトナム戦争では最盛期には55万の大軍を送り込んでも決定的な勝利が得られなかった。このように国民が徹底的な抵抗を示せば政権は倒せても国を支配統治する事は不可能に近い。

他国を支配統治するには大軍を送り込んで支配する事よりも、その国の政治家を買収して傀儡国化することのほうが利口なやり方だ。政治家とマスコミをカネで買収すれば国民世論など自由に操る事が出来る。それでアメリカが一番成功しているのが日本統治だ。アメリカに逆らう首相が出てくればマスコミを使って辞任に追い込むことが出来る。

小泉内閣が一番典型的な例ですが、アメリカが望むような政策を実行できれば長期政権が維持できますが、逆らえば短命政権になる。鳩山政権はインド洋の給油を止めて沖縄の海兵隊基地を追い出そうとしたから辞任に追い込まれたのだ。菅政権はそれを見て現実的に対応しようとしている。アフガニスタンのカルザイ政権も同じ事だ。

しかしイラクやアフガニスタンは米軍にボコボコにされているから、アメリカに対する憎しみが増してしまって統治が取れなくなってしまった。このような状況ではいくら大軍を駐留させていても爆弾テロなどの抵抗が止まない。このような状況になれば大軍を駐留させているアメリカの方が経済的に持たなくなってきたようだ。

主戦場はイラクからアフガニスタンに移りつつありますが、そこには5万人のアメリカ兵と7万人近くの民間の傭兵が派遣されている。アメリカの矛盾した姿が浮かび上がって来ていますが、軍の兵士は送れないが傭兵なら金で雇えばいくらでも送ることができるからだ。そして傭兵なら戦死してもアメリカ兵の戦死扱いはされないから都合がいい。

7万人近くの傭兵を動員しなければならないほどアフガン戦争は異常なのですが、傭兵は民間人だから軍の規律は関係が無い。戦争を職業とする荒くれ者たちだからやりたい放題の事をして民衆の反感をかえって招いてしまう。これではマクリスタル司令官の意図とは逆の方向に行ってしまう。


傭兵が米兵の数を圧倒するアフガニスタン戦争 2009年9月13日 リブ・イン・ピース

 わずか5000人程度の米軍の投入で2002年には勝利したかに見えたアフガニスタン戦争は、みるみる兵員がふくれあがり、現在当初の12倍にもなっている。この数週間内にもマクリスタル将軍が2万人の増派を要求するという議論もされている。米軍拡大への転機はアフガニスタンでの「タリバン復活」と反米闘争の拡大が目に見えて明らかになった06年である。
 もちろん、アフガニスタン戦争における民間軍事会社の問題が表面化するのは初めてではない。捕虜虐待や市民銃殺などで問題となり、それが米国の駐留に対する怒りとして拡大していたが、イラクの陰に隠れて話題にされて来なかったのである。オバマによるアフガニスタン重点化によって、あらためてクローズアップされることになったのだ。
 ここで驚くのは、民間軍事会社=傭兵の異常な多さである。ブッシュ政権は、イラク戦争の泥沼化で兵力を割くことが困難であった分を、7万人近くの傭兵の派遣で補っていたことになる。オバマにおけるアフガン増派戦略は、もはやアフガニスタンの戦略が、民間軍事会社の軍事活動では成り立たなくなったことへの応急措置という側面があった。いかなる軍事法規にも縛られずやりたい放題の傭兵たちの活動が、アフガニスタン人民の怒りを拡大したことは想像に難くない。これまでのアフガニスタンの戦争は、「傭兵の戦争」でもあったわけだ。実際、3月末の時点で、米軍52000人に対して、傭兵は68000人に上っていたという。この57%という比率は米国の戦争史上最大の比率である。しかも傭兵の85%が米国民ではなく、各国から寄せ集めた人々だというのである。
 アフガニスタン市民への殺害や虐待をほしいままにし、米兵と世界から寄せ集めた傭兵によって遂行される「対テロ戦争」をいますぐやめるべきである。





アメリカに従属し、財務官僚の言いなりなったら、自民党時代の首相と
何も変わらない。人件費2割削減、天下り、沖縄基地、全てウソだった。


2010年6月23日 水曜日

民主党、「マニフェスト(政権公約)実施は51%」と自賛 5月26日 ぴーちゃんねる

・4年間でマニフェストを実行する →  外国人参政権や夫婦別姓など、マニフェストに無い法案を全力で推進

・子供手当てを出します       →  満額支給断念 地方が負担(国籍不問=在日、出稼ぎ外国人が母国に残して来た子供にも支給、養子でもok)

・埋.蔵.金を発掘します        →  埋.蔵.金.はあり.ませんでした

・公共事業9.1兆円のムダを削減 →  削減は0.6兆円だけ

・天下りは許さない          →  郵政三役を天下りさせた

公務員の人件費2割削減     →  法案を再来年以降に先送り 天下り先も無くすと更に肥大化

増税はしません           →  扶養控除、配偶者控除の廃止、タバコ税と酒税を増税、相続税と内部留保課税、消費税、所得税の増税も検討、環境税導入も検討

・暫定税率を廃止します       →  維持しました(自動車取得税、自動車重量税、軽油取引税、揮発油税・地方道路税)

・赤字国債を抑制します       →  過去最大の赤字国債を発行(総額44兆円)

・クリーンな政治をします      →  鳩山小沢北教組の違法献金と脱税 現職議員逮捕、議員辞職も離党もせず

沖縄基地は最低でも県外に移設→  県外移設断念 「『最低でも県外』は民主党の公約ではなく、私自身の代表としての発言」(鳩山)

・内需拡大して景気回復をします →  デフレ進行、景気対策補正予算の執行停止 CO2 25%削減表明、鳩山不況に突入しました

・コンクリートから人へ       →  道路整備事業費が608億円増(民主の弱い選挙区へ) ホワイトビーチ埋め立てに一兆円

・高速道路は無料化します     →  土日1000円やめて値上げします

・ガソリン税廃止           →  そうでしたっけ?フフフ

・消えた年金記録を徹底調査   →  「年金記録を回復する必要性は薄れた」(長妻)

・医療機関を充実します      →  日本の医師免許を持たない外国医師の診療を可能にする制度改正を検討

・農家の戸別保障          →  政府米買入れ廃止で米価暴落、農家悲鳴

・最低時給1000円          →  何それ

消費税は4年間議論すらしない →  「大いに議論していく」


鳩山・小沢が潰され、菅は言いなりの最悪展開 6月22日 日刊ゲンダイ

民主党政権が誕生し、官僚支配打破が注目されたとき、エコノミストの紺谷典子氏はこう語ったものだ。
「官僚を甘く見てはダメですよ。日本で一番怖いのは財務官僚です。彼らは、税務署を握っているうえに、予算配分権で他省庁の役人を支配下に置いている。司法、検察も自由に動かせる。逆らったら政治家は潰されます」

なんだか、その通りになった。政治主導を進め、特別予算や埋蔵金の見直しを主張した鳩山・小沢体制は、検察・税務に潰された。「ジャマ者は消せ」とばかりに見事にやられてしまった。

「特別会計の中にもぐり込まされた埋蔵金は09年度時点で70兆円。毎年10兆円切り崩せば、数年は消費税を上げる必要はないのです。しかし、財務官僚は、この隠し資産の運用益を自分たちの自由に使いたい。これがOBも含めた財務省一家の力の源泉にもなっている。だから、埋蔵金をこれ以上減らしたくなかった。そういう事情が分かっていれば、なぜ8カ月間、鳩山首相と小沢幹事長はずっと叩かれたのか、財務大臣だった菅さんがなぜ後継についたのか、そこが見えてくるのです」(経済アナリスト・菊池英博氏)

鳩山・小沢失脚劇を目の前で見てきた菅は、首相に就任するや消費税増税に傾いた。財務官僚と対立する気のないことを宣言したも同じだ。「市民活動家」と思っていた国民は、「いつから財政再建論者になったんだ」と驚いている。

「菅首相は、日本をギリシャのようにしてはいけないと叫んでいますが、日本は世界一の対外債権保有国。まったく事情は違います。彼の増税理論は、すべて官僚と御用学者に仕込まれたものです。そこまで保身のために魂を売り、民主党らしさを失っていいのか。情けなくなりますよ」(菊池英博氏=前出)

アメリカに従属し、財務官僚の言いなりなったら、自民党時代の首相と何も変わらないよ、菅首相。



(私のコメント)
「株式日記」では民主党政権ではあまり大きな期待はしていませんでしたが、パンドラの箱を開けるのが民主党の役目のはずだった。鳩山首相は少なくとも日米関係の見直しを進めようとしたのでしょうが官僚たちの抵抗の前に、岡田外務大臣や北澤防衛大臣など早くから官僚に取り込まれてしまった。

官僚に取り込まれること自体、自民党政権との違いが出なくなることであり、政治主導は民主党でも出来ない事なのでしょうか。選挙前に打ち出されたマニフェストが次々と反故にされていますが、選挙で勝利してしまえばマニフェストなどどうでもいい事なのでしょうか。

自民党政権も官僚任せで公務員制度改革をしようとしたら潰されましたが、民主党も9ヶ月も経たずに官僚とアメリカとマスコミに潰された。自民党政権も民主党政権も三大権力に潰されましたが、法制度上は国民が選んだ国会に最高権力があるはずですが、情報を握っている彼らは国の政府が言う事を聞かなければ簡単に潰せるようだ。

民主党はマニフェストを掲げて選挙で大勝したのだからマニフェストは実行されなければならない。しかし次々と壁が立ち塞がってマニフェストは反故されてしまった。これでは選挙の意味がないし国会の審議も単なる儀式に過ぎないのでしょうか。菅首相を始めとして大臣になった人は国会議員としての経歴も長く、政策にも強いはずなのにどうしてこのようになってしまうのでしょうか?

最初からマニフェスト自身に欠陥があったというのは、いかに普段から政策を慎重に議論されていないかが分かりますが、国会議員と国民との風通しの悪さがこうなってしまうのだろうか? 情報は官僚たちが握っており国会議員たちは官僚の情報に頼っている以上は官僚に操られるのは避けられない事なのでしょう。

首相にしても大臣にしても4年から5年くらい歴任しないと官僚を取り仕切るのは難しいだろう。しかし首相も大臣も1年足らずで次々と交代してしまう。これでは官僚を掌握する事などできない。この原因としては国会議員の資質に問題があるのですが、世襲議員の増加は意思と能力に欠ける国会議員の増加を意味している。

自民党政権も霞ヶ関とアメリカとマスコミ権力に乗っかってきた政権でしたが、菅直人政権もそうなりそうな気配だ。本来ならばマスコミは霞ヶ関を監視するべき役割なのですが逆に記者クラブを通じて操られてしまっている。政府は霞ヶ関の人事権を握っているから強いはずですが、逆に霞ヶ関に操られている。

「株式日記」はこれらの三大権力の腐敗を批判してきましたが、自民党もダメ、民主党もダメだったとするならどうすればいいのだろうか? その他の小政党はいい事は言っていても政権を取れるほどの勢力はない。ならば自民も民主も過半数割れにして、いい事をいっている小政党と組ませる事だ。私は「国民新党」と「みんなの党」に期待しているが、キャスティングボートを取れるだろうか。


菅さんが逃げた!・・・さすが「奇兵隊内閣」 6月14日 江田けんじ

信じられないことが国会で起こっている。内閣が代わったというのに、予算委員会さえ開かず、国会をそのまま閉じるというのだ。これが、民主党政権に一貫している「国民の政治が第一」ではなく「民主党の選挙が第一」の魂胆からくることは明らかであろう。

 それにしても日本国民は本当に心優しい。これだけだまされてきたのに、まだ信じようと言う方が60%前後いるのだ。菅政権発足後の世論調査が、その「V字回復」を示している。

 私は、与野党幹事長会談でも記者会見でもメディアでも、ずっと言い続けてきた。「国民にとって7月11日投票か25日投票かはどうでも良いことだ。それよりも、来るべき審判(参院選)を国民が下すに当たって、その判断材料を国会が提供することが最低限の責務だろう。そのためには、所信表明演説に対する代表質問だけでなく、双方の予算委員会の十分な審議が必要不可欠だ」と。

 しかし、一旦、民主党が提案した衆参一日ずつの予算委員会開催も、輿石参院会長が反対を叫んで撤回させた。その理由は、自分の山梨での選挙を含む参院選最優先、ご祝儀相場が冷めないうちに、菅政権のボロが出ないうちに、とにかく選挙になだれ込もうという意図からくることは、さすがに国民の皆さんにも明らかであろう。

 内閣が代わって予算委員会すら開かず選挙に突入した例はない。日本憲政史上初の暴挙となる。

 菅総理は自分の内閣を「奇兵隊内閣」と称した。奇兵隊は攻めるのも早いが逃げるのも早いという。そのとおり「菅さん、予算委審議を早々に逃げたね!」。でもあえて言いたい。それはあなたが一番嫌いなことではなかったのかと。

 とにかく、この新政権は、これでもかという「小沢切り」と包装紙だけはピカピカにした効果で支持率を急回復させた。しかし、菅新総理自身が鳩山政権を継承すると言っているように、その中味は変わっていないし、いや、中味は腐っているのだ。(中略)

 それもそのはず、民主党が昨夏、公約した税金の無駄遣いの解消や予算の組み換え、国家公務員の人件費2割減等もまったくできないままに、「選挙が第一」の「理念なきバラマキ」をしてしまった。自業自得というか、これでは財務官僚の言いなりにならないと政権運営自身ができないということなのだ。

 仙谷大臣も同じだ。この「自治労協力議員団長」として、そのHPに真っ先に登場する議員が、これまで「公務員制度改革担当大臣」だったというのは、まさにブラックユーモア以外の何者でもない。その証拠に、予算委や総務委で、私や同僚議員の質問に極めて消極的な答弁を繰り返してきた。

 スパウザ小田原とか中野サンプラザといった2000施設もの雇用福祉施設を、4500億円の雇用保険料を流用してつくり、二束三文で売り払った歴代職業安定局長が、責任追及もされず、優雅な天下り人生を送っている、みんな首を切られても共済年金(民間より割増)で路頭に迷うこともない、そうした天下り官僚を一掃しろと、予算委で江田が問いただしたら、なんと「無茶苦茶なはったり質問」とのたまわった。

 また、公務員制度改革の法案審議で「公務員の給料を減らせばいいといった議論にはくみさない」とものたまわった。それではどうやって公約の「国家公務員の人件費2割減」を達成するのか。

 「公務員労組依存の政党、政治家には、絶対に行革はできない」。これは、私が官邸で、中央省庁の再編や大蔵改革、郵政民営化等の取り組んだ経験からくる確信である。これまで菅総理からも節目節目に「民主党と一緒にやらないか」と誘われたが、そのたびに私が切った啖呵でもあった。





日本企業がゆとり世代の新卒者を敬遠して、能力が高くやる気のある
中国、ベトナム、韓国、台湾、インドネシアなどの留学生を採用し始めた


2010年6月22日 火曜日

パナソニック採用の8割外国人 大学生就職深刻になる一方だ 6月20日 J-CASTニュース

日本人大学生の就職難が深刻化する一方で、外国人採用を増やす企業が相次いでいる。国内市場で成長が見込めず、アジアや新興国で事業を強化するためだが、日本の大学生の前途はますます厳しい。

   カジュアル衣料「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングでは、2010年の国内新卒採用者約200人のうち、外国人が約100人だった。11年も国内新卒採用約600人のうち、半数を外国人にする。(中略)

新卒採用1390人のうち日本人は290人

   パナソニックの場合、10年度新卒採用1250人のうち海外で外国人を採用する「グローバル採用枠」は750人だった。11年度は外国人の割合を増やし、新卒採用1390人のうち、「グローバル採用枠」を1100人にする。残る290人についても、日本人だけを採るわけではないという。大坪文雄社長は『文藝春秋』10年7月号のなかでこうした方針を示し、「日本国内の新卒採用は290人に厳選し、なおかつ国籍を問わず海外から留学している人たちを積極的に採用します」と述べている。

   同社は中期経営計画で、3年後の売上高を10兆円に設定している。このうち海外での売上げ比率を現在の48%から55%まで引き上げる考えだ。これは海外市場で年間5兆5000億円売ることを意味し、達成すれば海外での販売が国内市場を上回ることになる。2018年度には海外比率を60%以上まで伸ばしていく考えで、裏を返せば、日本の比重が急速に減っていくことになる。外国人採用枠の拡大は、グローバル化を図る上で、日本人よりも外国人が必要と判断したためだ。

   ローソンは08年度から外国人留学生の新卒採用を始め、10年度は新卒採用者88人中17人が外国人だった。これまでに中国、ベトナム、韓国、台湾、インドネシアなどの留学生を採用した。11年度は60人中20人が外国人となる予定だ。同社広報担当者は、「外国人を採用することで社内を活性化するのが狙い」という。

   人事コンサルティング「Joe's Labo」代表・城繁幸さんは、

国内で外国人新卒者を採用する会社は2、3年前からありましたが、大手が本格的に採用し始めたのは2010年からです。理由は、日本市場に将来性が見込めず、新興国でビジネスを展開するためです。今後、国内向けのサービスを展開している企業以外は、外国人採用を強化していくと思います

と話している。

   不景気で新卒採用枠が減っているなかでライバルが増えれば、日本人の新卒者は大変だ。

大学で勉強していない人は就職が難しくなると思いますよ。中国人や韓国人は最低2か国語を話せて、専門知識の勉強もしています。これまでのような会社に就職してから教えてもらうという考えでは、外国人と同じ土俵に立てません


2006年から大学生の「学力低下」が劇的に進む 戸瀬信之 慶應義塾大学経済学部教授

ーー大学生の学力が下がり続けている背景には何があるのでしょう。

背景の一つには、いわゆる大学の大衆化があると思いますが、でも私が問題にしているのは大衆化による学力低下ではなく、システムの問題による学力低下のほうです。1999年には小・中学校と高校の教育内容を大幅に削減した新学習指導要領が策定され、小・中学校では2002年4月から、高校では翌2003年4月から、それが実施されています。その前から、隔週週5日制の導入などで小・中学校での授業時間数は大幅に減っていましたから、新学習指導要領の導入によって、量的に学習時間が減っていたうえに、質的にも大幅な削減が実施されたことになります。また「受験戦争緩和」のかけ声の下、大学入試においては受験科目が減り、推薦入試が奨励されるようになりました。

最近、いろいろな自治体の先生たちの会合に呼ばれることも多いのですが、たとえば中学校の現場では「予習をしなさい」という指導をあまりしなくなっているようです。教師はあくまで援助者という立場から、勉強を強要しないという方針のようです。こうした流れの中では、勉強しない学生が増えるのは当然ですよね。勉強しないのではなく、させていないのですから。


(私のコメント)
今年から来年の新卒者の就職が大変厳しくなって来ていますが、原因としては不況のほかにも新卒者の能力低下が著しいようだ。実際に大学で教えている大学教授がそう言っているのだから間違いはない。なぜ学力が低下したのかといえば、大学の数が増えて希望すれば誰でもどこかの大学に入れるようになったという事もありますが、ゆとり教育の弊害も大きいのだろう。

そして近年、ゆとり世代の新卒者を採用してみて企業側もこれは使えないと採用方針を変え始めたようだ。例えば若手の社員に海外赴任を命じても多くの社員が辞退する。昔ならアジアやアフリカの奥地まで日本の商社マンが出かけていきましたが、今ではそのような人材が少なくなったのだろう。ならば最初から留学生を採用して現地に配属すればいいという方針になるのは当然だ。

大企業が外国人を本格的に採用し始めたというのは今年からの傾向のようですが、アジアからの留学生を採用してみて、日本のやる気の無い新卒者よりもいいと言う事が分かってきたせいだろうか。実際に就職難といっても就職口がないと言うわけではなくて、希望するような職種がないと言うことであり、従業員募集の張り紙は町のあちこちに張ってある。

要するにきつい仕事はいやだとか給料の安い仕事はいやだとか条件が合わないからでしょうが、かといって背広にネクタイ締めて丸の内あたりの近代的なビルで仕事がしたいということでしょうが、ホワイトカラーとしては能力が足りないという事でミスマッチが起きている。

昔から大学がレジャーランド化していることは言われていましたが、そのレジャーランドに分数の計算も出来ないような学生は入ってくるようになった。中にはアルファベットも満足に書けない学生もいるということです。昔は受験戦争といわれながらも受験勉強しなければ大学には入れなかったのが、最近では早稲田や慶応も推薦で入ってくる学生が多くなっています。

受験勉強もしなくても大学に入れるのだから、今の高校生は家に帰ってもぜんぜん勉強しない生徒が半数近くもいるということです。まさにそれがゆとり教育の実態なのですが、結果的に企業に就職しても能力が足らないか環境に順応できなくて多くの新卒で採用した社員が辞めて行く。ならば企業も留学生などの外国人を採用してみようという流れが出てきたのだろう。

この数年は団塊の世代が定年退職しているから本来は新卒の就職は増えて当然なのですが、最近では公務員ですら採用を減らして派遣で間に合わせている。派遣で間に合うような仕事は派遣にやらせているからですが、正社員は高度な技能を要するような仕事や高い能力を必要とする仕事に適応が出来ない。

昔なら新卒社員を再教育できたのですが今では即戦力が求められている。だから大学などでも即戦力となるような高い実践的な教育が必要なのですが、それが出来る大学も大学教授もいない。このような状況でゆとり教育が残した弊害は非常に大きいのですが、修正するにも時間がかかる。

「株式日記」のコメント欄に毎日のように外国人排斥的なコメントを書いている人が居るが、日本の学生が馬鹿ばかりになって使いものにならないから企業も外国人を採用せざるを得ないところまで来ているのだろう。勉強したくなければ勉強しなくても卒業は出来るからいいのでしょうが、就職もこれからは出来なくなるという事でしょう。

就職が出来なければ家でごろごろして引きこもりになるしかありません。今の学校教育では家庭学習の習慣を身につけさせることもないようだ。これもゆとり教育の弊害なのでしょうが学生時代に読書の習慣が付かなければ社会人になっても本も読まないだろう。本も読まない人間が時代の流れに付いて行けないのも事実だ。


働かない人間の理屈 2007年1月12日 遙 洋子

私の知人で、大学を出てから50歳の年を重ねてもなお、働かない男性がいる。この場合は、職につかないと言ったほうがいいだろうか。よくしたものでそんな息子がいると、そんなのに限って毎月生活費を渡す母親がついていたりするし、パートでせっせと家計を助ける妻がついていたりもする。

 だから、その男性はずっと働かないまま結婚生活を続け、子供も持った。見かねた男性の兄弟は、なにかと仕事をまかせてみたり、店を持たせたりと関与してきたが、そもそも働く意欲のない人間がどれも続くはずもなかった。

 という事情はあくまでその男性の周りの人間の言い分だ。本人はまったく異なる事実認識を持っている。

「俺はずっと家族の犠牲になってきた。好きな仕事もできず、兄弟の仕事をずっと手伝わされ、あげくのはてに、老親の面倒まで診させられることになった」と主張する。

 しかし、ここで他人の私に突っ込ませていただくと、その男性のいう“好きな仕事”だが、彼がそこにむけてなんらかの行動を起こしたのを私は見たことがない。“老親と同居”というがそれは家賃を払う甲斐性がないので親が建てた家に長年タダで住んでいるだけで、老親の面倒は他の家族がせっせとみているのを私は知っている。

 私から見ると、親と妻からもらったお金でずっと楽に生きている50歳男にしか映らないのだが、本人の認識では最大の被害者になるわけだから、なにが事実かは判断しようもない。

 これは、意外なことに、引きこもって家で暴れるいまどきの少年にも当てはまる。



(私のコメント)
このように日本の若者が能力を伸ばすべき時に勉強もしないで遊び癖が付いてしまえば、いつまでも親のすねをかじる引きこもりになってしまう。その数は推定163万人にもなるそうですが、勉強する意欲も働く意欲も無い若者が増えている。原因は家庭にも学校にもあるのでしょうが、企業も外国人を採用せざるを得ないところまで追い詰められているのだろう。




6月11日の為替市場で、ユーロは2%も急騰し、先週1週間では
3%高となった。空売り筋が受けた打撃はきわめて大きい。


2010年6月21日 月曜日

大胆予測・ユーロの反騰は株価反騰の指標。 6月14日 山本清治

(一)大戦争と大相場には共通点が多い。

(1)大戦争と大相場は緒戦から大逆転を経て決着するまで、経過が酷似している。
(2)例えば第二次世界大戦でドイツと日本は 1.緒戦で連戦連勝し、圧倒的優位に立った。2.しかし勝てば勝つほど戦線が拡大し、3.補給が困難となった。
(3)これに対して、4.緒戦で出遅れた連合軍は結束して戦力を強化し、5.補給路を断って反撃に打って出た。6.日独軍は前線で孤立し、7.戦況は大逆転した。8.日独は降伏し、9.惨憺たる荒廃が残った。
(4)2年前にリーマンショックが発生するまで、1.米国の投資銀行は住宅ローン債権などを次々に証券化して世界中の金融機関に販売し、2.空前の利益を計上していた。しかし 3.サブプライムローンの破綻をきっかけに、4.リーマン・ブラザーズは繁栄の頂点から一転して倒産した。5.投資銀行が発行した証券類を保有する金融機関に信用不安が連鎖し、6.米国経済に金融不安が広がり、7.世界的な金融危機に発展した。
(5)8.米政府はシティグループとAIGを救済し、9.FRB(米中央銀行)はゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどすべての投資銀行に直接、無制限の緊急融資を断行し、10.金融恐慌を瀬戸際で食い止めた。
(6)リーマンショックで主役を演じたリーマン・ブラザーズと第二次世界大戦で主役を演じた日独両国の盛衰は、1.緒戦の連戦連勝、2.戦線の急拡大による補給困難、3.攻守の大逆転、4.倒産、敗戦に至る経過が酷似している。

(二)今回の金融不況の仕掛け人はヘッジファンドか。

(1)リーマンショックの悪夢がさめやらぬうちに、世界の金融市場は再び信用不安の連鎖に襲われている。今回の信用不安の震源地はヨーロッパのユーロ圏16カ国である。1.ギリシャの財政破綻が2.ユーロの急落を招き、3.スペイン、ポルトガルの国債売りに飛び火し、4.世界的株安へと連鎖した。
(2)一連のユーロ危機の主要な仕掛け人は一部のヘッジファンドと推定される
(3)一口にヘッジファンドといっても世界の個人投資家の資金を集めて多角的に運用する堅実なファンドもあれば、投機的に運用するハイリスク、ハイリターンのファンドもある。
(4)リーマンショック時には投資銀行がヘッジファンドの最大のスポンサーであったが、投資銀行は現在、金融規制法案を巡ってオバマ政権と対立状態にあり、ヘッジファンドへの融資を手控えている。
(5)それならば、資金力に限界があるヘッジファンドがなぜ、いかにしてユーロとユーロ債の売り崩しに成功したのだろう。以下に推定を交えて私見を述べたい。

◆(三)緒戦で連戦連勝したヘッジファンド。

(1)ヘッジファンドの勝利の第1弾はユーロ売りの大成功であった。
(2)為替先物は丁半ばくちに近い投機的市場で、個人投資家でも担保の40倍の相場が張れる。
(3)ヘッジファンドはギリシャの財政破綻を見て、ユーロの売りくずしに出た。ユーロは急落し、ヘッジファンドは緒戦で資金量の数百倍を稼ぎ出す戦果を上げたと思われる。
(4)勝利の第2弾は、ギリシャ国債に次ぐスペイン、ポルトガル国債の売り崩しである。ヘッジファンドは実質無担保で空売りしたから、資金効率がきわめて高かった。
(5)ちなみに、一般の投資家は空売りする場合に担保を要求されるが、ヘッジファンドは担保なしの空売りを黙認されてきた。後述するようにドイツのメルケル首相は現物の裏付けを持たないヘッジファンドの空売り禁止を強硬に主張している。
(6)今回の世界的な相場下落をリードしたのは常にユーロ安であった。私はユーロの売り崩しこそヘッジファンドが成功した最大のキーポイントだと思う。

(四)ユーロ圏16カ国の反撃第1弾はユーロ債の買い支え。

(1)ヘッジファンドの売り崩しに対するユーロ圏16カ国の反撃第1弾は国債の買い支えである。
(2)ヘッジファンドはギリシャに次いで財政不安がささやかれるスペインとポルトガルの国債を空売りした。
(3)これに対してユーロ圏16カ国で構成するECB中央銀行は90兆円の資金を準備して国債の買い支えに打って出た。
(4)中央銀行の買い支えは効果を現し、先週はスペインの新発国債が債券市場で順調に消化された。
(5)ヘッジファンドが評価益を実現益に変えるためには空売りしたユーロ債を買い戻さなくてはならないが、中央銀行の買い支えでユーロ債の需給関係が好転したために安値での買い戻しが困難となった。評価益が評価損に逆転する可能性もある。

◆(五)ユーロ圏の反撃第2弾は、空売り禁止。

(1)2週間前にドイツのメルケル首相がヘッジファンドの空売り規制を主張した。先週にはフランスのサルコジ大統領が同調したから、今週にも16カ国の同意が成立し、実施される可能性がある。
(2)リーマンショックの際にも、欧米各国は現物の裏付けがないヘッジファンドの空売りを禁止した。
(3)ヘッジファンドだけに存在しない現物の空売りを許せば、取引条件が一方的に売り方有利、買い方不利となる。ヘッジファンドが破綻したとき決済不能となる恐れもある。
(4)もしヘッジファンドの空売りが禁止されると、ヘッジファンドは新規売りや買い戻しで現金を準備する必要が生じ、資金繰りが悪化する。空売り規制は威力を発揮するだろう

(六)ユーロ反騰で攻守大逆転も。

(1)6月11日の為替市場で、ユーロは2%も急騰し、先週1週間では3%高となった。空売り筋が受けた打撃はきわめて大きい。
(2)例えば1億円の保証金で40億円のユーロを空売りしていた投資家は1週間で120億円の損失を受けた。
(3)思惑が外れたヘッジファンドは資金繰りが急速に悪化する。特に連戦連勝で意気上がる投資家ほど戦線を拡大しているから、致命傷を受ける場合もある。
(4)先週末のユーロの急騰が今週以降の為替相場と債券相場と株式相場にどんな波乱をもたらすか、注目したい。

(七)私の相場観。

(1)私は5月24日5月31日6月7日の3回にわたって底入れの指標が出そろっていると述べた。
(2)多数意見は「下放れ、底抜け必至」であったが、私は下値抵抗力の強さから相場が悪材料をほぼ折り込んだと見ていた。
(3)今回の弱気相場はユーロ安に引っ張られていただけに、先週末のユーロの反騰は相場全体の大逆転につながる可能性がある。
(4)もちろん、すべてのヘッジファンドが資金をユーロ売りに集中しているわけではない。ヘッジファンドはヘッジ売りを重視するが、本来は売りと買いをヘッジして相場のサヤを取るシステムである。
(5)しかしECB中央銀行のトルシェ総裁やドイツのメルケル首相は明快にヘッジファンドを仮想敵と見て防衛策を構築している。
(6)ユーロ圏16カ国対ヘッジファンドの攻防は、1.緒戦でヘッジファンドが圧勝したが、2.ECB中央銀行は90兆円をユーロ債の防戦買いに投入し、3.空売り規制も辞さないなど、4.防衛策を強化した。
(7)その結果、5.先週末には攻守が逆転した可能性がある。6.今週以降の相場次第では踏み上げを迫られるファンドも出るだろう。
(8)大戦争や大相場の歴史をひも解けば、ひとたび形勢が逆転すれば、決着まで一気呵成となる。



(私のコメント)
GDPが僅か2,3%に過ぎないギリシャ危機でユーロが暴落するというのも不思議なのですが、ヘッジファンドの売り崩しによるものらしい。為替先物相場は40倍のレバレッジで相場を張れるからきわめてハイリスク・ハイリターンの勝負が出来る。その為には情報を操作しなければなりませんが、経済情報紙はヘッジファンドのお仲間と見ていたほうがいいだろう。

株をやっていた時も株式新聞や日本経済新聞を読めば読むほど相場で失敗する。経済記者たちはファンドマネージャー達から情報もを貰うからそうなってしまうのですが、むしろ科学専門誌や農業専門誌などを読んで相場を張った方がいいだろう。相場が動いている時はなかなか誰が相場を動かしているのかわかりませんが、ギリシャ問題でユーロが動くというのもおかしな気がした。

ギリシャはデフォルトの常習犯でありユーロに組み入れた事が間違いなのですが、加入条件を満たしていなかったのだからユーロからドラクマに戻ればいいだけの話だ。しかしギリシャ国債をフランスやドイツの銀行が沢山持っているからすぐには除名できない。その他のPIGSはギリシャほど酷くはないからユーロがすぐにガタガタになるわけではない。ユーロに加盟していないハンガリーまで材料になりましたが、ヘッジファンドが情報を流して売り叩いていたのだ。

ヘッジファンドは経済ヤクザのようなものであり、先物で丁半博打をやって巨額な手数料を稼いでいる。ヘッジファンドも丁半博打ですることもありますが、ファンドマネージャーを首にするだけで済む。ファンドマネージャーたちは数年で一生遊んで暮らせるだけのカネを稼いだら南の島に別荘を買って遊んで暮らす。

相撲の世界では力士たちが野球賭博で大騒ぎですが、力士たちとヤクザ達とのつながりは深い。力士や親方たちはヤクザから祝儀を貰ってその金で博打をする。その博打でカネが巻き上げられて借金だけが残りますが、琴光喜関はそれで借金が3000万円もあるということです。株の世界も同じようなもので、素人投資家はビギナーズラックで儲けてもすぐに相場で巻き上げられて借金だけが残る。

だからヤクザもハゲタカファンドもやっている事は似ているのであり、相場も丁半博打も極めて似ている。特に為替先物などの相場は40倍ものレバレッジで勝負が出来るからきわめて博打に近くなる。株などの先物も指数売買だから株の現物とは関係なくカネのある方が勝つ仕組みだ。だから資金力が豊富なヘッジファンドに誰もかなわない。

だから会社や団体などの年金基金が海外のヘッジファンドにカネを預けたりしますが、いいカモになってしまって駒澤大学や早稲田大学など数百億円もの損失を出してしまった。ヘッジファンドに預けたりするのは博打打ちにカネを預けるよなものであり、リーマンショックで大きな被害を受けた。

リーマンショックでヘッジファンドも運用がだいぶ厳しくなってきたようですが、為替を中心に運用しているヘッジファンドは儲かる一方だ。ゴールドマンサックスクラスになれば世界各国の財務省などに深く食い込んでいるから情報を誰よりも早く手に入れることが出来る。ギリシャがユーロに加入できたのもゴールドマンサックスが手を貸したからだという説もありますが、ギリシャはユーロにとってはトロイの木馬だったのだ。

アメリカは金融立国を目指していたからヘッジファンドは国を支える基幹産業だった。しかしリーマンショックは金融立国が成り立たない事を証明しましたが、博打で生活が出来ない事と同じだ。為替相場はきわめてロットが大きく勝負が出来るからヘッジファンドにとっては一番の飯のタネだ。だからいくら売買しても取引税がかからない。どの国も税源不足で悩んでいるのに為替取引には税金がかからないのは不公平だ。

結局はしわ寄せは真面目に働いて生活している国民から消費税を取って財政再建をしようというのでしょうが、為替取引にも税金をかけるべきだ。そうすればユーロが標的になって売り叩くにしても誰がどのように打っているかが分かるようになる。ドイツのメルケル首相などが空売り禁止など打ち出していますが、投機筋にとってはきわめて評判が悪い。

ヘッジファンドには証拠金も無く担保株もないのに博打で空売りしてくるから、いったんヘッジファンドが破綻してしまうと清算が出来なくなってしまう。リーマンショックでも清算が出来ない状況が出来たから国が金を出して清算する形になりましたが、博打で負ければ国民の税金で穴埋めがされるということだ。まさにヘッジファンドはヤクザよりもたちが悪い。

株の世界でも空売りの禁止で下落が食い止められる訳ではなく、根本原因を直さないとどうにもならないだろう。オバマ大統領もようやくヘッジファンドの規制に乗り出すようですが、ヤクザみたいな連中は何をしでかしてくるか分からない。サブプライムローンもカネの無い人にカネを貸して博打をさせて自分たちは証券化して売り飛ばしてしまった。残ったのはカネの無い人の借金だけだ。

ヘッジファンドは郵政のカネも狙っているようですが、菅政権になって郵政法案は先送りにされてしまった。ヘッジファンドにとっては180兆円の郵貯資金は喉から手の出るカネですが、完全民営化されれば彼らに郵貯の資金が乗っ取られるところだった。郵貯がヘッジファンドにカネを預託すれば彼らはそれを博打に使ってしまう。

今回のユーロの下落はヘッジファンドが仕掛けたものであり、ドルとユーロの覇権争いでもある。ギリシャ危機は材料に過ぎないのですが、ユーロは売り叩かれてヨーロッパは揺れている。メルケル首相の反撃が功をそうすれば立ち直るのでしょうが、ヘッジファンドは次の手を考えているだろう。それは人民元の切り上げと東京市場の株式の上昇だ。


3日ぶり急反発=人民元問題を消化〔東京株式〕(21日) 時事通信

【第1部】中国が人民元相場の弾力化する方針を発表したが、為替市場が混乱しなかったことを好感し、輸出関連株が買い進まれた。日経平均株価は前営業日比242円99銭高の1万0238円01銭、東証株価指数(TOPIX)は同17.85ポイント高の902.49と、ともに3日ぶりに急反発した。出来高は17億7107万株。
▽ユーロ高も買い後押し
 前場は買い優勢でスタート。人民元レートに連動する形での円高が警戒されていたが、寄り付きの買いが一巡した後も為替市場に目立った変化がなかったため、買い安心感が広がった。後場は1ユーロ=113円台と、午前9時時点より50銭超の円安ユーロ高に動き、電機や機械など輸出関連株が一段と値上がりした。
 全般に売り注文が少ない中、買い戻しが進んで、株価上昇に弾みが付いた。「前週は出来高が細っていたので、株価が上げても利益確定の売り注文が少ない」(中堅証券)との指摘があった。外資系証券会社や海外投資ファンドなどが中間決算を迎える月末にかけて、「売り物がさらに少なくなり、需給が改善してくる」(別の中堅証券)として、株価の高値追いに期待する声が出ていた。(了)





(中村俊輔に)まだまだゲーム中にピッチの上にソファーを持ち出し座り
込んで、葉巻をくゆらせるような選手になってほしくない。イビチャ・オシム


2010年6月20日 日曜日

【サッカーW杯南アフリカ大会】「日本はタフだった」「侮れない攻撃」 6月20日 産経新聞

W杯で強豪オランダに惜敗した日本代表に対し、健闘をたたえる各国メディアの報道が目立った。オランダ国営テレビは「素晴らしい規律と組織力でオランダを苦しめた」と称賛。同国の全国日刊紙アルヘメン・ダフブラット(電子版)は「技術的にも優れ、ハードな働きを見せた」と評価した。

 オランダ放送協会(NOS)も「日本はタフだった。オレンジ軍団(オランダ)は大半の時間、ボールをキープしたが意味をなさなかった」と粘着力のある日本の守備をたたえた。

 同じアジアでは、韓国の聯合ニュースが、オランダゴールを脅かした日本を「侮れない攻撃だった」と好意的に見ながらも「デンマーク戦にすべてをかけねばならない状況に陥った」と指摘した。

 不規則な弾道変化を起こす公式球「ジャブラニ」が明暗を分けたとの見方も。フランスのスポーツ紙レキップ(電子版)は、決勝点となったオランダ選手のシュート場面について「恐らく、扱いが難しいジャブラニ特有の弾道を描き、日本のキーパーを当惑させたのだろう」とした。

 一方で、ブラジルの民放テレビ・グロボは「日本には(初戦に続く)勝利を手にするとの執念や勇気、創造力がやや足りなかった」と冷ややかに敗因を分析。同国のUOLインターネットニュースは「日本は(力の)限界までプレーした。決勝トーナメント進出は厳しい」と日本の“終戦”を宣告した。(W杯取材班)


イビチャ・オシム氏がオランダ戦を回顧 6月20日 スポーツナビ

――前半は集中して守っていたが

 守備は規律を守ってよくやった。だが、もっといいプレーができたはずだ。攻撃ではボールをもっと速く動かすことができれば、もっと速いパスで相手をもっと余計に走らせることができたと思う。そして最後の部分で、フィニッシュの精度が問題なのだが、もっとコレクティブな攻撃ができなかったのかと思う。もっと勇敢にアタックするべきだった。サッカーは得点を競うスポーツだから、物足りない。日本代表の選手たちはオランダを怖がっていた印象がある。オランダが怖がるような攻撃ができていなかった。日本に欠けていたのは殺し屋の本能、チャンスがあったら絶対にそれをものにするという気迫。それがないから勝てなかった。

俊輔について話しましょう。彼は非常に良いプレーヤーだ。彼が先発でなかったことを彼自身がもっと考えるべきだ。俊輔は日本では非常にユニークな選手。しかし、サッカーについての考え方を彼自身が考え直すべきかもしれない。効果的なプレーは何かということ。それは遠藤保仁も同じだ。2人がモダンでスピーディーなプレーができれば、日本代表だけではなく、日本のサッカー界全体にとって大きな収穫になるはず。もし彼らがそれを身につけていないのであれば、わたしもその責任を感じなければいけない。しかし、それはすぐに修正できると思う。できなければ非常に残念なことだ。彼ら2人はもっといいプレーをしてほしいと思う。まだまだゲーム中にピッチの上にソファーを持ち出し座り込んで、葉巻をくゆらせるような選手になってほしくない。危険な場面にどんどん飛び出し続けるような選手であってほしいと思う。

 直す必要があるのは選手のコンプレックス。日本代表の選手たちはコンプレックスを持ちすぎている。心配なのは、それが決定的な場面で出てきてしまうことだ。特にDFだ。今日もイブラヒム・アフェライが途中出場した後の時間帯に、GKと1対1になった場面が2回あった。同じようなことを繰り返してはいけないということだ。川島が素晴らしいセーブで2点を阻止した。もし失点していたら、ただ単に負けること以上の計り知れないダメージを負ってしまうことになっていた。川島はこの試合で自信を失う必要はまったくない。彼は今夜寝れないかもしれないが、ウェスレイ・スナイデルにあのようなゴールを決められたのは川島が初めてではないし、最後にもならないだろう。あの失点のことは気にせずに、防いだ2点を振り返るべきだ。


(私のコメント)
今回のワールドカップは日本チームは三連敗で帰って来るだろうと思っていましたが、カメルーン戦で一勝して俄然盛り上がってきました。それほど過去の結果がボロボロだった訳ですが、特に直前のテストマッチでは負け続けて日本チームはいいところが無かった。

Jリーグについても人気は落ちる一方であり、経営が苦しくなるチームが続出している。盛んだった頃は一億円プレーヤーも沢山いたのですが、テレビ中継も無くなり観客も来なくなったので有力選手は海外でプレーするようになった。しかし海外に出ても層が厚いからなかなか日本人選手は活躍できない。

実力的には確実に上がって来ているのですが、人気の方はずるずると下がって来たのは、まだまだフランチャイズ制がまだまだ根付いていないからだろう。東京にJリーグの試合に向いたサッカー専用スタジアムが無い事もそれを象徴しているのですが、国立競技場も横浜スタジアムも総合グラウンドで専用スタジアムではない。

野球は専用球場が数え切れないほどあるのに、サッカー専用スタジアムは地方においてもなかなか作ることが難しい。サッカー人口は決して少なくは無く野球よりも多いくらいなのですが、専用球場を作ろうとすると他の陸上競技団体などが妨害して総合グランドになってしまう。Jリーグは二万人程度の専用球場がないと定着は難しいだろう。

日本では空き地などでは草野球は見かけるが草サッカーはほとんど見かけない。主に学校などの部活などであるので社会人になるとサッカーをしなくなってしまう。日本人にはあまりにも単純なスポーツなので馴染みにくいのだろう。野球や相撲などにはさまざまな技や戦術が駆使されるが、サッカーは走り回るだけのスポーツだ。

サッカーなどでもアルゼンチンのメッシなど軽業的にボールを扱える選手もいるが誰にでも出来る事ではない。ボールコントロールが難しいから戦術を決めてもボールはその通りには動いてはくれない。野球のボールは手で投げるから神業的なコントロールで戦術も組み立てられますがサッカーではボール任せだ。

昨日の日本チームでも言えますが、味方へのパスすらなかなか通らずオランダに取られてしまう。攻守が絶え間なく変わり常に全力疾走をしなければならないから体力的にもきついスポーツだから草野球のようにはいかないのだろう。だからサッカーも日本人向きなサッカーのやり方を工夫して作り出せばいいのだろう。

日本のプロサッカーはまだ歴史が浅いから日本独自のサッカースタイルはまだ確立できていませんが、徹底した組織プレーが日本のスタイルなのだろう。昨日のオランダ戦でも守りは徹底した組織的な守りでオランダの攻撃を封じた。しかし攻撃になるとなかなか組織的に攻めることは難しい。

それは攻撃の中心になる選手がいないからだ。本来ならば中村俊輔が攻撃の中心になるべきキープレーヤーなのですが、オシム流に言うとソファーを持ち出して座り込んで葉巻をくゆらせていた。途中出場では実力が出ないという事なのでしょうが、昨日の試合ではボールを取られたりやる気が見えなかった。

昨日の試合を見てもヨーロッパの強豪とやるには徹底した組織サッカーをすれば対抗できる事がわかりましたが、守りでそれが出来ても攻撃でどのような組織的攻撃が出来るかが問題点だ。今回のワールドカップでもドイツやフランスやスペインなど強豪国が苦戦している。それだけ研究されて対抗されるとレベルが高い国でも勝つことは難しい。

日本もオランダを研究して対抗したから去年のように大敗する事はありませんでしたが、日本が点を取るにはセットプレーで取るしかないだろう。セットプレーで点を取るには正確なボールコントロールが必要ですが、今回の大会のボールはビーチボールのようにふらふらと不規則な動きをする。中村俊輔のセットプレーの機会はコーナーキックの一回だけでしたが直接狙うものではなかった。

ボールが不規則な動きをするのだからミドルシュートが効果的だと思うのですが、ゴールキーパー泣かせのボールだ。だからイギリスのゴールキーパーもファンブルしてボールがゴールに入ってしまった。良く弾んで飛ぶからドライブの効いたシュートもゴール上に行ってしまう。だから中村俊輔の変化の効いたシュートも生きてこない。

私は特にサッカーファンでもないから詳しくは無いが、テレビは朝から晩までサッカーの番組をやっている。しかしサッカー解説で適切な解説をする人は少なく中継を見ていてもうるさいだけの解説者がいる。監督やコーチにもなれないから解説者になっているのでしょうが、だからテレビのサッカー中継も減ってしまうのだ。

日本がワールドカップの常連になれたのはいいが、Jリーグの人気の低迷が心配だ。東京にもサッカー専用スタジアムを作るべきだし、韓国や南アフリカでは6万人レベルの専用スタジアムが幾つも作られたのに、日本では作られたのは埼玉スタジアムぐらいだった。野球に比べるとプロサッカーに対する理解が少ないからだ。

地方の人は地域起こしと何度も言うが、地元にプロサッカーチームがあるかどうかでも違ってくるのですが、二万人レベルのサッカー専用球場を作るという地方は少ない。私から見て理想的なのは仙台スタジアムですが、それでもゴール裏の距離がありすぎる。どうして理想的なサッカースタジアムが作られないのでしょうか? スタジアムを作るとなると100億円以上のカネが動くから、サッカーのことが分からない地方の権力者が出てきて総合競技場にしてしまうからだ。

Jリーグのホームスタジアムとしては2万人規模の仙台スタジアムがいい。





新刊書を買ったら「書籍スキャン」サービスで電子化してiPadで読もう。
既存の本が出版社で電子化されて発売されるのは遠い将来になる。


2010年6月19日 土曜日

電子書籍の行方は? 一冊90円の「書籍スキャン」サービス 6月11日 サーチナ

 iPadの発売により、ますます普及する電子書籍は、今後、どういった方向に発展していくのだろうか?印刷された本は重たいし、場所も取るので、収蔵価値のある珍しい本以外は電子化してしまいたいというのは多くの愛書家が考えることであろう。だがスキャナーを使った経験のある人は、そのアイデアは素晴らしいが、印刷物の電子書籍化は簡単な作業ではなく、そこに費やす労力を考えると割に合わないと思うに違いない。
 
  自分の労力や時間を使うことなく、わずかな費用で書籍の電子化が可能なのであれば、多くの人が試してみたいはずだ。ドライバレッジジャパン社が提供する「書籍スキャン」サービスでは、350ページ以内の本を電子データに変換するのに一冊あたり90円しかかからない。非常に安い価格に、多くの人が驚かれるであろう。

  「書籍スキャン」サービスの利用方法は簡単。まず電子化したい本が処理条件に合致していることを確認する。そして本の冊数を計算し、ドライバレッジジャパン社に申し込み、支払いを済ませてから本を梱包して郵送する。そして、専用のサイトからファイルをダウンロードするか、電子書籍を焼いたDVDを受け取る。スキャンサービスが安価である秘密は、最新式のスキャナーにある。一般のスキャナーは1度に1枚の書類しかスキャンできないが、ScanSnap(S1500)であれば、FAXのように連続50枚の書類をスキャンでき、しかも1分あたり20ページの処理速度である。自動画素設定方式によって、紙の大きさから最適な画素を選択することも可能だ。煩わしいスキャン作業が、簡単で迅速に行われる。

  「書籍スキャン」サービスは価格が安く、複雑な利用手続きも不要だが、全ての本についてこのサービスを利用することはできない。例えば、雑誌はページが静電気を発生させるので、スキャンに適していない。辞典、電話帳など、紙が薄いものも利用できない。専用スキャナーは、写真集や写真などの光沢のある紙も処理できない。機械の構造の問題のため、これらの印刷物のサービスコストを下げることはできないので、現在のところ低価格でこのサービスが利用可能な書籍は限られている。

  この他、注意しなければならないことは、装丁された本は裁断しなければスキャンできないということである。したがって、電子書籍と元の本の両方を手に入れることはできない。家の本棚に眠っている蔵書を全て、わずかな重量の電子書籍に変換した時、充実感、そして喪失感がいかほどのものになるかは自分で試してみなければ分からない。(情報提供:東京流行通訊)



書籍を「裁断→スキャン」して電子書籍端末で読むメリットとデメリット  6月1日 山口真弘

Amazonの「Kindle」の国内発売、さらにAppleの「iPad」の登場もあって、2010年に入ってから電子書籍の話題がたけなわである。ニュースサイトはもちろん、個人サイトやブログでも、電子書籍の話題を見ない日は皆無と言っていい。すでに海外では多くのユーザーを取り込んで人気を博していることもあり、ここ日本においても、新しい読書体験への期待は否応なく高まりつつある。

しかし現在の日本国内の状況を見ていると、すべての書籍において紙とデジタルデータから個人が選択できるようになるのは、遠い未来のことになりそうだ。以前本誌でインタビューした漫画家のうめ氏のように直接Kindle DTPから自費出版を試みたり、ePub形式のファイルをオンラインで販売するクリエイターが今後増加することは間違いないだろうが、今書店に並ぶすべての本がすぐに電子書籍で読めるようになるかと言われると、おそらくノーだろう。またアダルト表現に対する規制が厳しい電子出版プラットフォームでは、現在市販の書籍であっても審査ではねられるケースも報じられている。

 こうした中、KindleやiPadで電子書籍を楽しむ現実的な解として今注目を集めているのが、既存の紙の書籍を裁断機でカットし、ドキュメントスキャナで電子化するという方法だ。ユーザーが自ら行うことから俗に「自炊」と呼ばれる。この方法なら、おおよそどんな書籍でも電子書籍化し、KindleやiPad、iPhoneといったデバイスで楽しむことができるというわけだ。

 この「自炊」、手間がそこそこかかるうえ、裁断機やスキャナを購入するための初期投資も必要になる。また、書籍をばっさりと裁断する行為そのものに抵抗がある人も少なくないだろう。とはいえ、KindleやiPadといったハードウェアが潤沢に入手できるようになる一方、コンテンツの供給が追いついてこないとなれば、こうした「自炊」に興味をもつ人は確実に増加するはずである。海外でiPadが発売されてから1カ月あまり、書籍スキャンに関連したネット上の話題の多さを見る限り、正確にはもう「自炊」のブームは始まっていると言えるかもしれない。

 そこでこの連載では、既存の書籍を「自炊」してKindleやiPad、iPhoneなどのデバイスで読むためのノウハウや細かいTipsについて、動画なども用いつつ詳しく紹介していきたい。筆者自身、これまで数百冊もの書籍を「自炊」してきており、我流ながらも一定の参考になるのではないかと思う。

 今回は具体的な裁断およびスキャン手順を紹介する前の「序章」として、既存書籍を「自炊」するメリットとデメリットを、なるべく多彩な視点からまとめてみたい。

電子書籍を「自炊」するメリットを考える

 自分の好みの本をデジタル化できることが「自炊」の最大のメリットだが、その結果として本の置き場所が不要になることは見逃せない。仮にPDFもしくはJPGでアーカイブした本1冊のファイルサイズが10Mバイトとして、1.6Gバイト程度の記憶領域をもつKindleであれば、単純計算で150〜200冊が保存できることになる(※1)。わずか1センチ程度の厚みのデバイスの中に、1つの本棚がまるまる収まってしまう計算だ。iPadでの電子出版が話題になっている京極夏彦氏の『百鬼夜行』シリーズをまるごと持ち運んでもまったく苦にならないし、冊数の多い少ないによってデバイスの重さが変わることもない。保存先がクラウドであれば、冊数は事実上無限大だ。

部屋が狭い人にとって購入した本の置き場所は非常に頭の痛い問題だが、「自炊」で空きスペースを生み出せるメリットは、これまで本の置き場に頭を悩ませていた人にとって、まさに革命的な解決策。言うまでもないが、手持ちの本が多ければ多いほどこれらの効果は高くなる。本が多すぎて目的の1冊を探せないといった悩みも解消される。

 本文の検索性の向上も1つのメリットだ。取り込んだ書籍にOCR処理をかけることにより、全文検索が可能になる。100パーセントの精度というわけではないが、リファレンス系の書籍のように、特定のワードに関連する記事を探したい場合は非常に重宝する。紙の索引では絶対に不可能な技だ。よく「電子書籍は付せんがつけられないから困る」という意見を見かけるが、検索機能を活用すれば代替できてしまうことも少なくない。

 もう1つ、既存書籍を「自炊」するメリットを上げておこう。それは、古い本をリフレッシュできることである。黄ばんだ本や古書店で購入してタバコの匂いが気になるような本であっても、スキャンしてしまえばページは真っ白。新品と区別がつかないレベルになる。古書店で本を探す際も、紙質にこだわらなくてもよくなるので、結果的に本探しの選択肢が拡がることになる。(後略)



(私のコメント)
日本の法律体系は原則禁止で出来上がっているので、新しい事をしようとすると書かれていないことは全部禁止なのだから違法行為になってしまう。著作権法にしても決められた「引用」しか認められないから、片っ端から違法行為にされて取締りの対象になってしまう。だから電子書籍についてもアマゾンやアップルやグーグルなどのような電子書籍化はかなり先の話になるだろう。

iPadを買ったはいいけれど読むべき本がほとんど発売されていない。既存の出版業者が電子化に慎重な為ですが、団体がぼちぼち出来始めた程度であり、どのようなフォーマットで電子化するのかも決まってはいない。このように日本では新しい産業が育ちにくいのは原則禁止の法体系の為であり、権利関係に縛られてどうする事もできない。

先日も中学生がマンガをユーチューブで公開したら著作権法で捕まったニュースがありましたが、それだけの需要がありながら電子化しない出版業界の遅れた体質が新規産業が出来ない原因になっている。日本人の新しいものに対する好奇心は旺盛なのですが、拒絶する古い体制も頑固に抵抗する。

法体系もなかなか時代に合わせることも出来ないでいるが、60年以上も前に出来た憲法の改正すら出来ないのだから、法律を時代に合わせることは無理なのかもしれない。法律の条文はきわめて曖昧に作られているので、司法や役人の判断一つで違法か違法でないか決められてしまう。どちらかというと拡大解釈で取締りが厳しくなる事の方が多い。

電子書籍化についても権利関係が不明確である為に既存の書籍が電子化されることはかなり先の話になるだろう。最悪の場合著作権者の死亡後の50年後になるだろう。グーグルなどは絶版になった書籍を電子化していますが、一定料金を支払えば全部纏めて電子化出来るようにしたらどうだろうか。

数年前にもソニーやパナソニックが電子書籍を発売しましたが、著作権などの制約で本が揃えられずに売れませんでした。技術的には可能な事でも電子化が進まないのは権利調整が難しいからだ。インターネットでもまだ普及段階であり無料で新聞記事が読めるのも普及促進のための無料サービスなのだ。

 Amazonの「Kindle」やAppleの「iPad」の発売は、パソコンに弱い人でも手軽にインターネットが楽しめて、本をダウンロードして読むことが出来るようになり、ようやくネットが有料化出来る兆しが見えてきた。今ではブログもほとんどが無料ですが、電子書籍で見るには有料化が進むだろう。

先日iPadの実物を手にして見ましたが、これならようやくネットも老人から子供まで見ることが出来るようになった。パソコンでは操作できる人が限られるし、携帯では本は見づらい。やはりiPadのようにスイッチ一つで見れてマニュアルを見なくても操作できないと普及は難しい。

しかし現状ではiPadを買ったとしても読むべき本はほとんど無いから宝の持ち腐れになってしまう。冒頭の記事にあるように既存の本でも電子化出来るサービスがあるそうです。1冊90円で出来るそうですが、個人で楽しむ分には電子化してiPadで自由に読むことが出来るようになるそうです。

最新のスキャナーでやれば数十ページが自動でスキャンできるから個人でも簡単にやろうと思えば出来るだろう。だから新刊本を買ってもまずは電子化してから読むという事も多くなるかもしれない。本の電子化のメリットはいろいろあるのですが、一番有効なのは電子検索する事が出来るようになることだ。

iPadには数万冊の本を収納する事ができるし、何時でも何処でも引っ張り出して読むことが出来る。家にも数千冊の本が倉庫に収納されていますが、何が何処にあるのか全く分からない。資料として重要な本は電子化して検索できるようになれば、強力な武器になるだろう。

しかしこのように既刊本も電子化が進めば、ファイル交換ソフトで簡単にネット上に流出する事があるだろう。音楽ソフトや映画などのソフトが不正流通するようなものですが、著作権法違反で取り締るのではなくて、音楽業界や映画業界がTunesのような形で小額課金で利用できるようにすべきなのだ。

一冊の本や映画が100円とか200円とかで発売されていれば海賊版が出回ることも少なくなるだろう。電子化とは流通コストが非常に安くなる事で廉価で大量販売が可能になる。しかし既存の流通業者が既得権を守る為に電子化を妨害するから電子書籍の普及はかなり先になるだろう。




消費税増税でつくった財源が大企業減税に回るとすれば、
財源の使い道を含めて考えても景気には大きなマイナス


2010年6月18日 金曜日

消費税率で首相「自民提案の10%を参考に」 6月18日 読売新聞

民主党は17日、東京都内で菅首相が記者会見し、「参院選マニフェスト(公約)」を発表した。首相は、消費税について「2010年度内にあるべき税率や改革案の取りまとめを目指したい。当面の税率は、自民党が提案している10%を一つの参考にしたい」と述べ、10%への引き上げを目指し、今年度中に具体案をまとめる考えを表明した。

引き上げ時期について、同席した玄葉政調会長は「仮に10年度内に超党派で合意したとしても、実際に実施されるのは2年以上かかり、12年秋が最速となる」と語った。税率の10%については「最終的に『それで足りるのか』という議論になるかもしれない」と指摘した。参院選後に党内に財政健全化プロジェクトチームを設けて税制改革案をまとめる意向を表明した。

 玄葉氏は、公約に盛り込んだ法人税率引き下げの時期について「消費税を含めた税制抜本改革の時に実施するか、先行的に実施する選択肢もある」と語った。昨年の衆院選政権公約(マニフェスト)の柱に据えた子ども手当の満額支給を見送ったことなどに関しては、「率直に国民におわびしたい」と陳謝した。



菅政権と小泉政権は同じ 「新自由主義」。 6月17日 世界の真実の姿を求めて

2006年、小泉内閣のとき、財界が司令塔となって政府に法人税減税と消費税増税の計画を作らせ、11年度までに消費税増税の法案を成立させるレールを敷くところまで行きました。

本日、菅首相は、小泉内閣のときのように、消費税の増税をはっきりと公言。
さらに、法人税減税も実施する方向らしい。

消費税増税でつくった財源が大企業減税に回るとすれば、財源の使い道を含めて考えても景気には大きなマイナス

日本の大企業は、この10年で90兆円近くもため込み金(内部留保)を積み上げ、過剰貯蓄になっています。大企業減税は必要もないし、意味もありません。

新自由主義の基本政策を小泉政権が、「構造改革」として実行する前から、新自由主義の基本政策をとろうとしていた勢力があった。

例えば、前原誠司、岡田克也、玄葉光一郎、長島昭久、野田佳彦、古川元久、は新自由主義が思想信条だった。

小沢一郎の「国民の生活が第一」の路線に対して最も拒絶的だったのが玄葉光一郎で、小沢一郎が党内で実権を握っている間、ずっと頑迷に抵抗して無役を通した。

原理主義者の玄葉光一郎は猛反発し、自分は新自由主義の節を曲げられないと言い、小泉勉強会に参加して新自由主義者の信仰告白をした。小泉純一郎や小池百合子と一緒に、「改革」の新党を立ち上げて政界再編したいと申し出た

党内で最も狂暴で過激な新自由主義者の玄葉光一郎が、政調会長の要職に就いたことは、菅直人が最終的に新自由主義者に転向したことを意味する。

長い長い政治家人生の果て、社会民主主義者から出発した菅直人は、竹中路線を再興する新自由主義者に流れ着いた。

政府は15日午前の閣議で、丹羽宇一郎・伊藤忠商事元社長を駐中国大使に任命した。
丹羽氏は小泉政権幹部と米国に都合のいい人物。
丹羽宇一郎氏は、小泉政権時代に、重用された人物。もっとも記憶に残っているのは、残業代ゼロ法案を推進していた点である。「従業員は、たとえ残業代をもらえなくても、仕事が覚えられるだけで満足するものなんだ。だから残業代ゼロ法案を推進すべしだ」という趣旨の発言を、主張していた。

米倉弘昌経団連会長と直嶋正行経済産業相は16日、東京・大手町の経団連会館で意見交換し、法人税の実効税率引き下げで共闘する方針を確認。国会閉会で政界が参院選モードに入る中、手のひらを返したように経団連との距離を縮めようとする民主党に対し財界には戸惑いの声もある。

結党以来のコアのメンバーは、新自由主義が思想信条なのである。例えば、前原誠司、岡田克也、玄葉光一郎、長島昭久、野田佳彦、古川元久、皆、そうだ。

ところが、この新自由主義の基本政策を小泉政権がパクって、「構造改革」という名の下で自家薬籠中の物にしてしまうのである。2000年代前半の出来事だ。こうして、新自由主義は自民党の看板になり、民主党は政策の対立軸を打ち出せなくなり、オロオロするばかりとなり、郵政選挙で惨敗した後は前原誠司が「改革競争」を唱えるに至った。小泉政権が登場する以前、民主党が批判する自民党の像は田中角栄と宮沢喜一の自民党だったと言える。

その後、「構造改革」の弊害が顕著となり、国民生活の破壊と窮状が歴然として、国民の不満が高まったとき、民主党は「国民の生活が第一」の路線へと切り換えた。この路線転換は、98年の「基本政策」を原理的に否定するものである。だからこそ、原理主義者の玄葉光一郎は猛反発し、自分は新自由主義の節を曲げられないと言い、小泉勉強会に参加して新自由主義者の信仰告白をした。小泉純一郎や小池百合子と一緒に、「改革」の新党を立ち上げて政界再編したいと申し出たのである。

小沢一郎の「国民の生活が第一」の路線に対して最も拒絶的だったのが玄葉光一郎で、小沢一郎が党内で実権を握っている間、ずっと頑迷に抵抗して無役を通した。党内で最も狂暴で過激な新自由主義者の玄葉光一郎が、政調会長の要職に就いたことは、菅直人が最終的に新自由主義者に転向したことを意味する。長い長い政治家人生の果て、社会民主主義者から出発した菅直人は、竹中路線を再興する新自由主義者に流れ着いた。

思い出すのは、昨年5月に代表選に立ち、鳩山由紀夫に後塵を拝しつつ幹事長に就任した岡田克也が、テレビで国民に言った言葉である。記憶では、こんな事を言っていた。自分の目指す政治は、政府が国民に介入しない政治であり、政府は国民の最低限の後押しをするだけでよく、国民は自ら自由に人生を楽しめばいい。この言葉は、「構造改革」の政治によって生活に深刻な打撃を受け、瀕死の状態で喘ぎながら、民主党の「国民の生活が第一」に一縷の望みを寄せ、衆院選の一票で政治を変えようとしていた多くの国民にとって、意外で神経を逆撫でする一言で、国民の心情を察する感性のない坊ちゃん政治家の言葉だった。

岡田克也としては、ボンボンらしく正直に自分の思想信条(=新自由主義)を言ったつもりだったのだろうが、実に場違いで、政権交代に盛り上がったムードに冷水を浴びせた一幕だった。この岡田克也の哲学は、菅直人の今回の「最大多数の最小不幸を目指す政治」と思想的に共通している。政府は何もしないと言っているのであり、国民が幸福になることに関心がないのだ。能力と責任がないというエクスキューズにも聞こえる。

新自由主義の政府にとって、大多数の国民は単に収奪の対象である。税金を奪い、社会保障を削ることが任務であり、国民の幸福や権利の拡大は使命ではない。個人的には、岡田克也や前原誠司がこうした姿勢を示すのは、十分頷けるし、オリジナルの思想の発現であると認めることができる。しかし、菅直人が平然とこう言ってのけるのを聞くと、変節と転向の腐臭に不愉快な気分にならざるを得ない。4年前の「国民の生活が第一」の政策への転換には、菅直人も深く関わっていたはずだと思うからである。



(私のコメント)
管政権の基本政策がどうなのかは参院選過ぎて見なければなりませんが、「国民の生活が第一」路線から「新自由主義路線」に大きく転換するようだ。「新自由主義路線」といえば小泉構造改革路線であり、アメリカー霞ヶ関ーマスコミの主導の下に行なわれた政策だ。結局民主党に政権が交代してもアメリカー霞ヶ関ーマスコミの主導の政治では自民党政権と同じ事になってしまう。

鳩山政権が誕生してもアメリカー霞ヶ関ーマスコミの抵抗で八ヶ月で退陣に追い込まれましたが、自民党政権もこれら三者の上に乗っかった政権であったのであり、民主党は無駄を排除して財政再建に取り組むと公約して政権を取ったのですが、既成勢力の壁に阻まれて自民政権と同じような政権になってしまったようだ。

自民も民主も公務員制度改革に取り組む姿勢は見せましたが、官僚たちの陰湿な抵抗で阻まれてしまった。公務員給与法の改正も4年先までに先送りにされてしまった。そして消費税の引き上げだけが前倒しで行なわれるようだ。「国民の生活が第一」と言うスローガンは何処へ消えてしまったのだろうか。

マスコミは勝ち誇ったかのように管政権の支持率は60%とさっそくぶち上げましたが、同じ民主党支持者が代表が変わっただけで支持率が三倍に跳ね上がるものだろうか? 支持するもしないも時間が経ってみないと評価のしようが無いはずだ。沖縄の普天間問題も毎日のように報道されていたのに菅政権が出来てからテレビから全く消えてしまった。

アメリカー霞ヶ関ーマスコミのトライアングルの壁は田中角栄を辞任に追い込んだほどの権力であり、小沢一郎はその権力の実態を誰よりも知っているはずだ。鳩山由紀夫も経世会出身の政治家であり権力のトライアングルの恐さを知っているはずなのですが、政権交代の熱狂の中で警戒を怠ってしまったのだろう。アメリカは会談に応じないと言う嫌がらせをしてきた。

霞ヶ関ーマスコミは政治とカネで攻撃してきましたが、それは支持率低下に繋がった。それに対して菅政権では彼らと手を組む事で政権を維持する事に切り替えたようだ。つまり国民世論よりも権力のトライアングルに取り込まれることを選択したのだ。これでは自民党政権となんら異ならず国民の政権の交代の夢は潰された。

結局は自民党も民主党も国民世論など選挙の時ぐらいしか気にしないし、政権を取ってしまえば政治は霞ヶ関に丸投げだ。情報は霞ヶ関が一元管理して政治家や国民にもたらされる。沖縄の密約問題も結局は霞ヶ関が今まで隠し続けてきた。政治家は国民の代表といいながら彼らには大した実権など無いのだ。

法律上は政治家には強力な権限が認められているのですが、実際の法律の制定などの能力は彼らにはなく霞ヶ関がこしらえてきた法案を審議しているだけなのだ。消費税の問題にしても菅首相や野田財務大臣などみんな霞ヶ関の言いなりになってしまって、国民を敵に回している。

自民党も民主党も国民の敵であるように、国民の味方をしてくれるのは選挙の時だけである。だから政権がいくら交代しても実権は霞ヶ関とマスコミとアメリカが持っている。郵政法案も廃案にされて外資が小泉政権の頃のようにのさばり始めるだろう。だから法人税を引き下げて外国資本の会社を呼び込むつもりのようだ。

アメリカにしても中国にしても外資であり彼らが日本企業を乗っ取っていこうとしている。やがて社内の公用語は英語や中国語となり、日本語は下層国民が話す言葉になって忘れられて行くのだろうか? ネトウヨは頭が単純だからアメリカを批判すれば中国よりマシだと擁護するが、アメリカも中国も日本を支配しようとしている勢力だ。

テレビは視聴者が望んでもいない韓国ドラマばかり放送しているが、視聴率は一桁ばかりであり、誰も見ていない番組をどうして放送しているのだろうか? 韓国ドラマを四六時中見せつけて韓国人のイメージを上げて外国人参政権を通そうという目論見なのだろうか? このようにマスコミはアメリカや中国や韓国の手先になって、日本を外国勢力の言いなりにしようとしている。

霞ヶ関も国民生活が苦しくなる一方なのに公務員の給与は国民の平均給与の二倍近くにもなっていて、天下りでさらに退職金や高給などを取り放題だ。我々の所得税や消費税が公務員の給与になっているのですが、民主党は公務員の給与を二割カットすると公約していたはずだ。つまり国民は民主党に騙されたのだ。

マスコミは最近は日米安保と言う言葉を使わずに日米同盟という言葉を使っている。同盟というと対等なような感じがするが、今度の菅新政権は自民党時代よりも対米従属的な関係を築こうとしている。菅政権の普天間問題を見ても沖縄県民よりもアメリカの言いなりになろうとしている。

7月の参議院選挙では民主党を選ぼうが自民党を選ぼうが消費税増税は霞ヶ関が決めてしまったように倍の10%に引き上げられるのだろう。ならば消費税に引き上げに反対なら国民新党に票を入れて民主党が過半数割れなら連立を組めるようにしなければならない。


国民新党・自見氏「聞いてなかった」 消費税10%案 6月18日 日経新聞

 自見庄三郎郵政・金融担当相(国民新党副代表)は18日の閣議後の記者会見で、前日に菅直人首相が消費税率を10%へ引き上げる案に言及したことについて、「事前に聞いてなかった」と語った。国民新党は、連立を組む民主党と当時連立の一角にあった社民党との間で「3年間は消費税を上げない」ということで合意している。自見氏は「議論をすることは必要なことだ」としながらも、「まずは景気回復、デフレ脱却が非常に大事だ」と強調した。〔NQN〕





菅首相が鳩山前首相を反面教師にすればするほど、対米従属型
の新自由主義政権になり、日米同盟はますます固定化していく。


2010年6月17日 木曜日

なぜ在日米軍だけが減らないのか? 6月17日 村上 博美

米軍普天間飛行場(沖縄県名護市)の移設問題は、迷走の末に鳩山由紀夫首相の辞任という結果を招いた。だが、根本的な解決策は未だ示されていない。

 冷戦終結後20年余が経ち、世界各国で在外米軍基地の縮小・撤退が進んでいる。「脅威」であった共産勢力に対する包囲網・抑止力として一定の役割を終えたにもかかわらず、在日駐留米軍だけは減っていない。

 国内では「日米安保」が呪文のように唱えられてきただけ。日本が直面する新たな「脅威」とは何か、またそれに対してどういう対応が必要かという議論は欠如している。明白なのは、日本が地域安全保障体制について中長期のビジョンを示すことが必要であり、それこそが普天間問題を解決するカギになるということだ。

前提条件が消滅した日米安保体制

 そもそも、冷戦下の日米安保体制とは何だったのか

 米国が日本を防衛するという片務的な安保条約に基づき、米軍が日本に駐留して前方展開することと貿易・経済面での対日優遇策がセットで機能していたのだ。

 つまり日本にとっては、軍事力よりも経済力に資源を集中させて巨大な米国市場への無条件アクセスを得た上で、経済成長を実現することになる。一方、米国にとっても在日駐留米軍基地が対共産圏包囲網として高い戦略的価値があり、双方の国益は合致していた。

 しかし冷戦の終結後、主たる脅威の対象は共産主義国家からテロリストへと移った。また、リーマン・ショック以降は米国市場のプレゼンスが相対的に縮小し、中国やアジア市場へのシフトが鮮明になり、日米両国を取り巻く環境は大きく変化している。

 それ以前に1980年代からの熾烈な日米貿易摩擦やプラザ合意を経て、さらに日本による米国債の大量保有などを通じて貿易・経済面では日米関係は対等以上になっていた。

 米軍にとっては駐留費の75%も出してくれる日本の「思いやり予算」が駐留の主な根拠であり、それを除けば長距離爆撃機の開発で沖縄駐留の戦略的意義は低下した。こうして日米安保体制の前提条件が消滅したのに、歴代の自民党政権は沖縄も含めて本質的な議論から逃げ続けてきた。

 1990年代以降は北朝鮮のミサイル・核問題や中国の軍事力増強を背景に、日米防衛関係者や政治家によって軍事面に特化した日米の結び付きが強化された。

 とりわけ保守勢力の小泉─ブッシュ政権下では、2003年の北朝鮮核問題を契機に「ブラックボックス」の弾道ミサイル防衛システムを日本が米国から調達したため、情報・技術のみならず米国の世界戦略の作戦指揮系統の中に取り込まれることになった。これは集団的自衛権を認めない平和憲法と矛盾するようだが、オープンな議論どころか国民への説明すらない。

米軍基地縮小・撤退が世界各国で進むのに・・・

 ブッシュ政権で本格的に始まった米軍再編は新しい脅威に対応するため、機動力を高めて遠隔地や海上から部隊投入することを目的とした戦略・戦力再編成である。

 前方展開していた在外基地の戦略的価値が冷戦終結で消滅したのが主たる理由だが、受け入れ国の米軍基地縮小・撤退要望や前方展開の維持が難しくなった米国自身の財政事情も指摘されよう。

 新戦略の下では、大規模な軍を常駐させる前線基地は必要ない。代わりに、紛争地への部隊展開の足掛かりとなる「ハブ基地」が重要になる。このため、在欧米軍は38万1200人(1986年)から11万6000人(2003年)まで削減されている。

 ところが、在日米軍基地はハブ機能を担うと判断されたため、アジア・太平洋地域に駐留する米軍10万人のうち半数を占める在日米軍の兵力は維持されたままである。この判断には、米国支援の下で戦後の長期安定を築いた自民党政権が「思いやり予算」を維持し、米軍の縮小・撤退を望まなかったことも影響している。

 2010年5月28日、日米合意に基づいて発表された共同声明は「沖縄を含む日本における米軍の堅固な前方のプレゼンスが、日本を防衛し、地域の安定を維持するために必要な抑止力と能力を提供する」と明記されている。

 しかしながら、多くの軍事専門家が次のよう指摘している。(1)日本を直接防衛する米軍部隊は日本国内には一つも存在しない(2)北朝鮮有事の際、在沖縄米軍に韓国へ緊急出動する能力はない(3)海外で紛争や暴動、災害などが起きた場合、佐世保の揚陸艦と沖縄の海兵遠征部隊は一時的に空港や港を確保して在外米国人を救出するのが任務であり、日本の防衛ではない。

 その上、米中間の経済依存度が高まる中、例えば尖閣諸島をめぐる日中間の紛争に米軍が関与する可能性は低い。また、朝鮮半島有事では在韓米軍が基本的に対応することになっている。(後略)


(私のコメント)
鳩山政権の退陣によって沖縄の普天間基地の移転問題は自民党政権時代のまま継承される事になり、結果的に沖縄の県民を裏切った事になる。最低でも県外という公約はなぜ反故にされたのか鳩山首相の説明が無いままに退陣してしまった。記者会見すら行われずに退陣したのは説明できない理由があるからだろう。

日本の歴代の総理大臣は中曽根総理を除けば「回顧録」のような記録を残しません。現役時代はどのような考えを持ってそのような政策を実行したのかという説明が分からない。欧米の大統領や首相は多くが回顧録を書いて、その時代における政策の意図などを説明していますが日本の総理大臣はどうして記録を残さないのだろうか?

民主党政権の誕生によって佐藤政権時代の密約問題が明らかになって来ていますが、佐藤総理自身はアメリカとの密約書類を死ぬ時まで持ち歩いていたそうです。吉田茂首相もどのような意図で日米安保を一人の判断で決めたのだろうか? いろいろと公開できない理由があって言わなかったのだろう。

このような密約があると外務省の官僚たちが権力維持のために使おうとしている。信頼できる外務大臣や首相にしか伝えず、アメリカとの外交交渉は大臣や首相よりも事務官僚が密約を楯にしてしまって政治家を封じ込めてしまう。鳩山首相にしてもこのような密約などの壁に挟まれて動きが取れなくなってしまったのだろう。

日本はサンフランシスコ講和条約によって独立を回復したはずなのですが、吉田首相とアメリカ当局の取り決めで外見上は独立を認めるが実質的な米軍による占領は行なわれる密約などが存在しているのかもしれない。宮沢首相なども講和条約に関係した一人ですが卑屈なほどの対米交渉の態度に終始した。

日本の首相などが「回顧録」を書かないのは、あまりにも屈辱的な対米交渉の内容などがみっともないので書けないのかも知れません。小泉首相なども引退してから全く記者会見などに応じなくなってしまっているのは聞かれたくない事が沢山あるからだろう。本来ならば首相在任中などの自慢話で埋め尽くされるのが政治家の「回顧録」の特徴ですが日本の政治家にはそれが無いのだろう。

アメリカとしても財政上の理由で近いうちに大規模な軍縮が行なわれるだろう事は先日も書きましたが、オバマ大統領も産軍複合体などの圧力に阻まれて立ち往生している。イラクにしてもアフガニスタンにしても何故アメリカ軍がのり込んで戦争するのかまるで分からない。テロのとの戦いというが一人のテロリストをつかめる為に何万人ものイラク人やアフガニスタン人が死んでいる。

理由はいくらでも推測が出来るが、ブッシュ大統領は「回顧録」を書くだろうか? あまりにも公開できない事が多くて書けないのではないだろうか? 9,11テロの裏にも沢山訳がありそうだが当事者たちは何も書こうとはしない。グリーンスパンは石油の為だろうと書いていますが、メキシコ湾にも沢山石油があるのに無駄に垂れ流している。

在日米軍基地が何故あるのか、日本の国民は誰も考えようとはしない。日本の政治はアメリカ政府と霞ヶ関とマスコミがコントロールして、国防の事は考えないようにしているのだ。その為に日米安保があり在日米軍が抑止力となって守ってくれるから考える必要なないと言うわけだ。鳩山首相も結局は霞ヶ関とマスコミの総攻撃で辞任に追い込まれた。

思いやり予算はアメリカに対するみかじめ料でありアメリカ軍の国防予算を日本が負担しているようなものだ。しかし在日米軍がいるのはアメリカの都合によるものであり日本を守る為の軍隊は日本には駐留していない。朝鮮半島でも哨戒艦撃沈事件で緊張が高まっているのに米韓軍事演習は中止されてしまった。北朝鮮にアメリカ軍は舐められているのであり動けない事を知っているのだ。だから抑止力となっていない在日米軍も無駄なのだ。

冷戦の崩壊から20年経ちましたが、ソ連という悪役がいなくなってからはアメリカも存在価値が無くなりテロリストを敵にして戦争を始めている。しかしイラクやアフガニスタンでやっている事はテロリストをかえって増やし続けている。やがてはアメリカ本土でテロが起きる事になるだろう。メキシコ湾の海底油田基地の事故もテロなのかもしれない。

鳩山首相が辞任してからすっかり新聞テレビから普天間問題が消えてしまった。まるで解決がついたかのような菅内閣の姿勢ですが、菅首相もアメリカの毒饅頭に犯されてしまった様だ。小泉首相を見習ってアメリカに擦り寄って政権を維持しようと言うのだろう。だからマスコミも大相撲の野球賭博とワールドカップの話題に切り替えてしまった。沖縄県民はマスコミに見捨てられたのだ。


テレビ・新聞から消えた「普天間」報道 6月14日 日刊ゲンダイ

●自ら「米国と官僚の手先」を証明

 何だかおかしくないか。あれだけ大騒ぎした沖縄の「普天間基地移設問題」報道が、鳩山前首相の辞任以降、パッタリやんでしまった。基地問題は片付かなくても、首相が辞めたから一件落着というのか。

「沖縄県民の民意を尊重しろ」「怒りを知れ」とテレビ・大新聞が声高に叫んでいたのは、つい2週間前のことだ。5月28日、日米両政府が合意に至ったといっても、移設先に「辺野古」が明記され、沖縄県民の県外移転の期待を裏切られた。沖縄の怒りは続いたままだし、だから社民党は政権を離脱した。その日米合意を菅政権は「継承」の方針だから、大マスコミに信念があるのなら、民主党政権を叩き続けないと筋が通らないのだ。

 ところが、政治面から社会面まで埋め尽くしていた普天間問題の新聞記事は、首相交代できれいサッパリ消えてしまった。テレビに至っては、「鳩山さんは沖縄県民の思いをどう受け止めるのか」なんて力説していたコメンテーターが、今はヘラヘラしながらサッカーW杯の勝敗を予想しているから呆れる。

 基地移設に反対する4月の県民大会に出席した名護市民がこう言う。

「『5月決着が最大の焦点』『基地問題を考える転換期』と大々的に取り上げられた嵐のような報道がウソのようです。だいたいマスコミは、世論調査で菅政権の支持率がハネ上がったことばかり報じているが、鳩山前政権であれだけ騒いだ『普天間問題』は設問に含まれてもいなかった。結局、マスコミは鳩山前首相を辞めさせるために県民を利用したのです」

 米政府高官は早々と「日米共同声明を評価する」と言い、菅内閣は8日の閣議で、沖縄米海兵隊が「抑止力の重要な一つとして機能している」とする政府答弁書を決定し、従来の対米従属関係にカジを切り戻した。

 自民党時代と同じ方向に戻ったから、「もう報じなくていいんだ」という大マスコミの姿勢は、報道機関としてあまりにデタラメだ。鳩山政権の「県外移転」に反対だったアメリカや外務・防衛官僚、地元推進派の手先に過ぎなかったことを、大マスコミは自ら白状したようなものである。

 近く「さらば日米同盟」(講談社)を上梓する元大使の天木直人氏がこう言う。

「沖縄の基地問題解決には、本土で議論が高まる必要があります。でも、メディアが報じなければ難しくなる。米国も外務官僚も大笑いでしょう。菅首相が鳩山前首相を反面教師にすればするほど、対米従属型の新自由主義政権になり、日米同盟はますます固定化していくことになりますよ

 アメリカのために、沖縄県民の怒りを利用して、鳩山首相のクビをとった大マスコミは、一体どこの国の連中なのか。

(私のコメント)
菅政権の動向は選挙が終わらなければ見えてきませんが、このままでは何のための政権交代なのか分からなくなる。天木氏が言うように米国も官僚たちも大笑いでしょう。そのしわ寄せは沖縄が背負う事になりますが、菅首相は沖縄が独立したほうがいいとも言っているようだ。喜ぶのは中国も同じなのだろう。 このままでは日本の独立自尊の精神が失われてアメリカと中国に分断統治される国になってしまうだろう。




なぜホンダで賃上げストが起きたのか? アメリカ企業だとグーグルのよう
に外交問題になって報復してくるから中国政府としても仕掛けられない。


2010年6月16日 水曜日

ホンダ部品工場、33%賃上げ合意でスト終結 「富士康」も、大幅賃上げ発表 大紀元日本 6月8日

【大紀元日本6月8日】5月下旬からストライキが続いていたホンダの中国部品工場は6月4日、労使双方が33%の賃上げで合意したことで、ストは完全に終結。中国国内紙「第一財経」の報道によると、前日までに会社側が提示した366元の賃上げより更に134元アップ、500元の増加で平均月給は2000元となった。

 部品工場のストライキで生産停止したホンダの中国の全工場が、7日から通常稼動に戻るという。

 一方、自殺が続いた世界大手電子部品メーカー「富士康」も声明を発表した。今年10月までに、深セン市工場の基本給を2000元(約2.7万円)に賃上げし、その他の地区の工場についても、7月に現地の状況に応じて賃金の調整を行うという内容。一週間前に会社側は、900元の基本給を1200元に上げると発表したばかりで、今回の決定で更に67%の大幅アップとなる。

 6月7日、「民選代表」と署名されたホンダ工場従業員が出した公開書簡で、この結果を報告した。 これから民主選挙で組合代表を選出、集団協商制度を設立するなど新たな労使関係に向かって努力すると発表た。

 ホンダ工場のストライキで、会社側の利益を代表する政府系労働組合がストライキを行った従業員らに生産復帰を強要したり、暴力を振るったことで従業員らとの間で衝突事件が発生し、ストライキが長引いた。

 工場労働者の動向を伝える国内サイト「中国労働者研究」は、自らの交渉で大幅な賃上げを獲得したホンダ工場のストライキを、中国労働者運動のマイルストーンだと称した。


いかに中国から撤退するか 6月14日 中韓を知りすぎた男

中国国内の工場でストライキが相次ぎ、中国に生産拠点を移してきた外資系企業に衝撃を与えている。日系企業でもホンダやブラザー工業が一時生産停止に追い込まれた(12日、産経新聞)

このことに対して英フィナンシャル・タイムは「中国におけるホンダ」と題した記事で、事件は完全に自発的なストライキであり、背後で糸を引く存在が見えないと書いています。

フィナンシャル・タイムスは一流でもこの記事を書いた記者は中国のことがまるで見えていません。ニューヨーク・タイムスも今回の事件について同じような間違った見方をしています。

日本人は常に海外の一流新聞の記事を鵜呑みにしてしまいがちですが、これらの一流紙は中国が2007年に新しく作った労働者保護に力点がおかれた新法を忘れています。

この法律は労働者の解雇を制限する「労働契約法」で事実上、労使間で「終身雇用」契約を結ぶことを強制しています。違反した場合は賠償金支払いを義務つけています。

この労働契約法によって賃金を下げられないどころか、解雇が出来なくなります。すなわち裏を返せば賃上げのストを決行しても首を切られる心配がなくなります。

この法律は2008年1月からすでに施行されています。この法律の危険性は中国も重々承知です。つまりこの法律によって外資の投資がなくなり、外資系の企業が逃げ出してしまえば元もこもありません。

そこで中国は2005年くらいから外資系の企業の反応を見るために日系企業で試しています。

2005年7月頃、中国大連市で日系企業8〜10社(東芝、キャノン、その他)の工場で賃上げを求める中国従業員のストライキが続発、約1万人以上が参加して、2〜3日間実施されました。

中国政府が後ろで糸を引き、大連市が積極的に抑え込みをはかりました。つまりマッチポンプです。結局大連市が強引にスト解除に動いてくれたことによって日本の各企業は安心してしまったのです。

このストによって賃上げが成功し、その後も何事もなかったように工場は稼働して、日本からの新規の投資も切れることはありませんでした。

当時私は山東省威海で契約式合弁工場を中心に青島や煙台で工場を稼働させていました。過去ブログでも私の著書「コラ!中国いい加減にしろ」の中で詳しく述べていますが、いつでも逃げ出せるように法人各を持たずに威海工場を運営していました。

この事件のあと威海工場の総経理(中国工場のトップの名称)が私の出張の時、「当工場も従業員の給料を上げなければいつストが起こるかもしれない。当然その分を考慮して、出し値も上げて貰う必要がある。」と強硬な態度で迫ってきました。

時を同じくして、青島や煙台の工場でも同じような値上げの要求をされました。青島や煙台は不定期の単品ごとの契約です。発注さえしなければなんの問題もありません。

しかし威海工場は「契約式合弁会社」で全量当社の製品を作っています。発注を突然止めれば日本の会社が困ります。

ここで参考のために当社が考えた契約式合弁の契約内容を簡単に説明します。

○独立の法人格をもたせず、当事者双方の共同管理で運営する。
○但し日本側は工場経営には一切関わらない。
○中国側が従業員と建物、日本側が設備と技術を提供。
○期限満了時(3年)に全ての資産を中国側に無償で引き渡す。
○出資額の評価の上で出資比率に応じて権利や責任を決めることなく
全て契約で取り決める。


簡単に書くとこのようなことです。法人格を持たないこのやり方だと中国の怪しげな法律に縛られることなくいつでも逃げ出すことが出来ます。

当社が設置した機械の耐用年数は日本の税法では5年、実際の耐用年数は10年くらいです。機械を投入した威海工場は2005年時点ですでに11年がたっています。

3年で全ての資産を中国側に無償で引き渡す代わりに商品の約5%を値引きする文言も入っています。この値引きのお陰で全ての(付帯設備も含む)投資金額はすでに回収しています。

ここで契約式合弁会社である威海工場から手を引いても損は一切ありません。威海工場の要求は50%の理不尽な値上げです。もちろん交渉次第で40%くらいに下がることはわかっていますが、あえて交渉せず飲むことにしました。

何故なら逃げることを決意していたからです。勝負は3〜6ヶ月の間です。この間に威海工場で製造している製品を他の工場に振る必要があります。

最初からこのようなことを想定してすでに威海工場だけに頼らず青島や煙台、その他の工場で時たま発注をかけていました。これらの工場の値上げ要求は約20%です。

これらの工場とは今後技術指導、特殊な機械の導入と数量と回数を増やすことを条件に値上げをさせませんでした。


(私のコメント)
日本でも鉄や石炭の値上げが起きていますが、円高の影響で影響は小さくて済んでいますが、人民元を固定している中国では鉄や石炭や石油の輸入価格の高騰はインフレの要因になります。人民元を安く固定していれば輸出競争力は高まりますが資源価格の高騰がインフレ要因になります。

インフレで物価が上がれば賃金だけでは生活が出来なくなるから賃上げストライキが起きるようになります。中国の13億人が豊かになり近代的な生活をするようになれば電気も足らなくなり、自動車も毎年一千万台も売れるようになって石油も鉄も高騰するでしょう。そうなれば人民元を引き上げて海外からの輸入価格を抑えるために元の切り上げをするのが普通なのですが、どういうわけは中国は固定させている。

中国は国土も人口も大きな国だから北京や上海のような所と西部の奥地では生活格差が広がってしまった。格差を縮めるには西部の開発を進めて格差を縮めなければなりませんが、その為に中国政府は沿岸地域の工場の賃上げを認めて西部地域に工場移転を進めようというのだろう。

しかしそれは上手く行かないだろう。日本でも田中角栄が日本列島改造論でも打ち上げましたが、京葉工業地域からの地方への工場移転は上手く進まなかった。工場はアジアなどの海外に行ってしまったからだ。地方は工業団地などを作って誘致しましたが今ではぺんぺん草が生えている。中国でも同じ理由で失敗するはずだ。

日本では円高が工場の海外移転に繋がりましたが、日本では賃上げストが起きなかったかわりに円高が起きてしまった。中国では人民元が固定されているかわりにストライキと賃上げが進んで工場移転が進むのだろう。つまりは日本の円高の原因は賃上げストライキが起きなかったから円が高くなることで調節されてしまった。

中国は通貨を安くする事で国際競争力を保とうとしていますが、さまざまな副作用が起きる。インフレが起きて賃上げストライキが頻発するのは避けられない事であり日本や台湾企業などの外資が狙われた。2008年の労働契約法の改正は終身雇用と解雇が出来なくなる事でストライキはやりたい放題になる。

もはや中国に進出した外資系企業は罠にかかった獲物であり、逃げるに逃げられなくなってしまった。これからは果てしの無い賃上げ要求とサボタージュが目的のストライキが頻発するだろう。中国政府もあえてガス抜きのために押さえ込む事はしないだろう。33%とか69%の賃上げは、それまでに人件費の異常な安さから見れば普通に起きるだろう。

「株式日記」では中国に進出するには何時でも逃げ出せる体制を取る必要があると書いてきましたが、「中韓を知りすぎた男」ブログでは具体的な方策が書かれている。頭のいい日本企業は既にそうしているのでしょうが、減価償却の済んでいるような古い機械を中国に持ち込んで生産させている。

中国で合弁企業を行なう場合、中国が土地と労働力を提供して日本が機械と技術を提供して立ち上げる事が多いそうですが、何時でも逃げ出せるように法人として活動せずに製品も外部発注の形を取る。法人でもなく工場管理もしていないのだから法律の制約も受けない。提供する機械や技術は一世代前のものであり日本でなら解体処分されるような機械なら損失は出ない。

このような賃上げストライキは想定されていた事であり、アジアや韓国などでも起きていた事だ。さらに人民元の切り上げが加われば泣きっ面に蜂ですが、外資系企業は一斉に中国から逃げ出すだろう。グローバル企業はこのような経験には慣れているからいいのでしょうが、始めて海外進出したような中小企業は命取りになりかねない。韓国では日本人社長が労働争議で監禁されるような事がありましたが、中国でも起きるだろう。

中国は共産主義国家だからストライキは起きないはずだったのですが、現在でも反政府デモが厳禁だ。しかし外資系企業は別でありデモやストライキは解禁になったようだ。しかも日本企業が狙われているようですが、日本企業なら国家のバックアップも無いからすぐに妥協するからだろう。アメリカ企業だとグーグルのように外交問題にまでなって報復してくるから中国政府としても仕掛けられない。



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