株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


年金は将来破綻するから払わないという若者は、後で後悔し、民主党
を批判しても始まらない。マスコミに騙されてバカをみるのは若者だ。


2009年10月31日 土曜日

『「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?』 細野真宏:著

年金未納で破綻はしないが、破綻する!? 2008年6月29日 山崎俊輔

年金を未納する人が多くても破綻しない?

国の年金制度について議論するとき、よく言われる言葉として「未納する人が増えれば制度が破綻する」というものがあります。「年金制度は世代間扶養の仕組みである」→「高齢者は増え、未納者が増えれば収支が崩れる」→「制度が破綻する」という感じです。だからこそ、未納者は減らさなければならない、あるいは制度を見直さなければならない、と今まで言われてきました。

実はこの点については、この春にほぼ完全に否定されたことをご存じでしょうか? 実は年金を未納する人が増えても、年金制度そのものの財政には影響を与えず、破綻もしないのです

国は次の年金改正に向けて(あるいは前回の年金改正の反省を踏まえて)、いろいろな会議を行いいろいろな情報を公開しています。そのひとつとして、社会保障国民会議における試算が公表されました(→PDF資料はこちら)。

これによると、国民年金の未納率が現状程度(65%)であっても、社会保険庁の目標値(80%)であっても、よりうまくいった場合(90%)であっても、ほとんど影響がない結果となりました。というのは、

保険料を未納した人=将来年金を受けられない人=将来の年金給付に影響しない

「きちんと納付した人=将来年金を受けられる人=将来の年金給付が増える」


という関係があるからです。つまり「保険料収入増=将来の給付増/保険料収入減=将来の給付減」となってしまうので、未納する人が増えるか減るかは、基本的にトントンの関係が生じてしまうのです。

にわかには信じがたい結論でしたので、「厚生労働省が数字を調整したのではないか」という意見もあったようですが、上記の理屈を考え直せば当たり前ともいえる結論だと思います。むしろ未納した人が多いほうが国庫負担が1兆円下がり、国は負担がラクになるともいえるくらいです

とはいえ、未納で制度が破綻しないとしても、制度が破綻するおそれは消えたわけではありませんし、未納を無視してよいというわけでもありません。次のページでまず未納者の実態を考えてみましょう。

未納者の数は340万人、5%以下!?

そもそも未納している人がどれくらいいるか、皆さんはご存じでしょうか。ニュースなどでは「若者の50%が未納」とか報道されているので、たくさんいるのだろうなと思っていると思います。日本人が1億27百万人くらいですから、まさか6000万人くらい未納しているのでしょうか。

実際のところ、未納者の数は昨年3月末の時点で約340万人程度です(→資料はこちら)。「意外に少ないものだな」と思いませんか?
 

内訳を整理してみますと、まず国の年金に加入している人の数は7059万人くらいです。これは20歳未満の子や年金生活者が該当しないからです。次に、会社員や公務員の人は天引きで保険料が引かれて未納できません。彼らが3839万人います。また、会社員や公務員の配偶者(いわゆる専業主婦)は保険料を納めなくてもいいのですが、1079万人くらいいます。

そして、国民年金保険料の対象である自営業者や20歳以上の学生などのうち、きちんと保険料を納めている(あるいは免除の手続き済みである)人の数が1801万人ほどいますので、正味の未納者は340万人程度と少ないことになるわけです。保険料を納める対象全体からすれば、約4.8%の未納率ということになります。

よく「だから、若者はイカン」といった文脈で未納問題を語る人がいますが、会社員や公務員の若者はきちんと保険料を納めていますし、学生も20歳代にはかなり多くいますので、こういう解説は間違いです。問題を見誤らないようにしてほしいものです。

ただし、実態としては「過去2年の間で1か月でも未納期間があれば未納者」と定義すれば1000万人以上が該当するとの指摘(→会計監査院報告資料はこちら)もあります。また、会社が適切に厚生年金保険料を納付していないケースも報告されています。保険料の未納問題について、決して軽んじていいわけではありません。(後略)


(私のコメント)
若年層の半数近くが国民年金を支払っていないそうですが、マスコミはそれを材料にして年金が破綻すると大騒ぎしています。マスコミがそう書き立てるから若年層は支払っても無駄だと支払うのを止めてしまう。しかし年間が破綻するというのは論理的にありえない。しかし今の若者は馬鹿だからマスコミの言う事をそのまま信じてしまう。つまり年金の掛金を25年以上払わなければ支給もされないのだから年金が破綻する事はありえない

少子高齢化で年金が破綻するというのもおかしな論理であり、年金を掛ける人と受け取る人の割合が悪化しても掛金が多くなるというだけであり破綻するという事ではない。確かに若者は掛けた金額に比べて受け取る割合は減るが破綻する事は論理的にありえない。国民年金でも最悪でも掛金の1,7倍は返って来る計算だ。厚生年金なら2,3倍返って来る。

厚生年金でも事業主が半額負担するし、国民年金でも税金で半額が負担されるから損する事はありえない。しかし年金問題がなぜ政権交代を引き起こすほど問題になっているのかというと、マスコミが少子高齢化で若者の未納者が増えて年金が破綻するというデマ報道をするからですが、年金の基礎年金を全額税負担にするという事は破綻するから全額税負担にするというように受け取られている。財源は消費税になるということですが、それなら生活保護と年金とはどう違うのだろう?

問題なのは年金ではなく、無年金者の老後はどうするかと言う問題であり、無年金者で収入の無い人は生活保護に頼る事になります。現実に生活保護世帯は年々増える一方です。年金は払うのはバカバカしいから生活保護のほうがいいと考える若者が増えるのは当然のことなのでしょうが、だから政府は無年金者をなくす為に全額税方式を考えるようになったのだ。

そのために国民年金と厚生年金と公務員などの共済年金と一緒にしてしまえという議論が国会などで行なわれているのですが、その事じたいが年金に対する無理解を象徴しているようなものだ。国民年金は自営業者などの定年とは関係ない人の年金であり、年金をもらってもお小遣い程度でも問題はないが、厚生年金はサラリーマンの年金であり、60歳で定年になれば年金しか収入がなくなってしまう。だから一緒にするのは間違いだ。

問題なのはマスコミが少子高齢化で年金が破綻するという根拠のないプロパガンダを流している事であり、昨日の「太田光の私が総理大臣になったら」でもえなりかずきが年金の一本化と税方式にして消費税で賄うというプランをやっていましたが、今のままでは年金が破綻するという前提だった。しかし最後になって細野真宏氏が年金は破綻しないと言う爆弾発言でお開きになりました。


太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中 2009.10.30

細野議員は 何が気になったんですか?現時点で。 
要はそのみんなが、日本人が心配しているのがこのまま少子高齢化が続いていけば仕送り方針の年金はもたないだろうと。か。
えなりかずきの年金制度改革法案。ここで年金のプロが驚きの爆弾発言。

要はみんなが国民、日本人が心配しているのがこの少子高齢化が続いていけば、今の仕送り方式の年金はもたないだろうと思ってるんですけども、その少子高齢化が進んでいるということを前提に今の年金の政府のモデルはちゃんと作られている。計算されてるんですね。じゃあ、具体的に出生率はどのぐらいの数字が考えられてるのかっていったら、2005年にずっと下がっていって、1.26っていう過去最低の値を取ったんですね。今の日本政府が前提にしているのは過去最低の1.26がこれからずっと続くっていうふうに前提でやってるんです。だからもし出生率がその1.26を下がって、ずーっと推移してればあ、じゃあこのままじゃもたないよねって話になるんですね。じゃあ、実際の数字はどうなっているのかっていったら、2005年で2006年のときが、1.32上がってるんです。最新の2008年の出生率どうなってるのかっていったら、さらに1.37って上がってるんです。

太田総理。
細野さんはこのままで大丈夫ってことを言いたい?
財政的には実は年金というのはものすごく安定してる。
保険料を払ってない人、4割ぐらいがずっと続いてもいいんですか?

はい、そうです。そこも民主党案ってそもそもそこ、出発点からまちがってるんです。民主党だけではなくて、マスコミとかも含めて未納が増えれば年金が破たんするっていうふうに思い込んでたんです。ただその社会保障国民会議っていう総理直轄の会議で、初めてその年金シミュレーションっていう、実際の試算を出したんですね。そこで要は未納者がこれからどんだけ増えようともほとんど影響がないってことがわかった。

それは未納者に年金を払わなくていいっていう前提に立ってるからそうなっちゃう。そんなことを放置してる政府だったらいらないじゃないですか。
未納者が増えてもなんで大丈夫なの?

未納者っておおい、多いって言われてるんですけども、実際、全体で言ったら5%にも満たないんです。そのぐらいの。

会社はちゃんとやってるからってこと?

そうです。

国民年金…4割ですよ。未納者は。

国民年金自体がもともと少ないから。

細野議員、じゃあ払わない人は払わなくて大丈夫ということは得するということですか?

だからそこに大きな誤解があって、未納者は払わなくて得したとかって思ってるんですけど、未納者って結局、将来1円も年金がもらえない。ちゃんと自分が払った保険料の最低でも1.5倍以上、厚生年金の場合、2.3倍以上もらえるという、まずちゃんとした事実がある。

じゃあ、細野さんは今のままにしとけって思ってるわけ?民主党案にしちゃだめだと思ってるわけ?

全然だめですね。

だめ?これだと破たんするわけ?

さっき一元化、自営業者と会社員をとにかく同じ一つのくくりにしてしまいましょうと、わかりやすいですよね。だけれども実際問題どうなのかっていったら、まず、会社員っていうのはそもそも定年があるわけですね。だから60歳以上になると所得がなくなるから結構やっぱり年金もらえないと厳しい。だけど自営業者ってそもそも定年がないから、ずっと働き続けることができる。引退、65とか70になっても働けるわけですね。ある程度の所得があって、年金はあくまでこづかいぐらいの感覚でもいいわけです。一元化するとどういうことが起こるのかっていったら、実際、会社員の場合っていうのは保険料の半分は会社で出してくれてる。だから結構会社員っていうのは負担が少なくて済んでるんですけども、自営業者って会社負担分というのはないわけですよね。その結果、民主党案になると一気に今まで払ってた保険料が2倍になってしまう。

要するに今の年金だったら安心だけど、民主党案だと破たんするって言われているわけですね?それはなんか反論はないんですか?

いや、それはもう細野さんは福田政権のときから始まったですね、与党、当時の側の立場にいますからね。そういわざるをえないんでしょうけど。

あの会議っていうのはあくまでも第三者として選ばれたので、僕まったく、政府と関係ないですよ。
結局、社会保障国民会議以外の人は誰も気づかなかったと、ほかの人はみんな、今の年金制度はもたないと、まさに専門家をはじめ、皆さん言ってるわけですよね。その国民会議だけが大丈夫と言われて、それで信じられないですよね、それは。


たださあ、一ついえんのは今、破たんしてないってことは言えるじゃないですか。今の時点で破たんしてないってことはわかるわけだよね。そうすると、細野さんの言っていることにおれはある意味、説得力があるような気がするんだけど。だとすれば、民主党が変えてもっと安心できるようになるためには、それを納得できるだけの説明が必要じゃない。結局さ、 選挙前に 言ってたのと違ってきたときのつじつまあわせみたいな、言い訳みたいなものが、ごにょごにょしすぎちゃってて、何言ってるんだかさっぱりわかんないんですよ。誰一人、はっきりしたこと言わないんだ。うっすらしてんだよ、民主党は!誰が説明できるやつがいるんだ、民主党の中に!なんで原口は出てこなくなったんだ、この番組に。


このように民主党の田村謙治内閣府政務官も誤った年金知識で
国会議員もマスコミも年金は破綻するというデマを信じてしまった。

しかし年金未納者は全体から見れば5%に過ぎず、
未納者には年金が1円も支払われないから破綻はありえない。

太田光総理も唖然とする結論になった。


(私のコメント)
このように年金問題は誤った認識から出発しているのですが、少子高齢化で年金が破綻するというプロパガンダは選挙でも有効に機能したようだ。民主党議員ですら騙されていたのだから、いったい騙したのは誰なのだろうか? 少子高齢化も出生率は最近では年々改善してきているが、その事は年金問題では議論の対象になっていない。

年金未納者もマスコミは若者の半数が年金を納めていないと書きたてていたが、フリーターなどで収めていないのは300万人程度で全体の5%程度だ。この5%が将来的には無年金者になるのでしょうが、年金など掛けずに生活保護をもらえばいいと考えているのだろう。ならば生活保護費用は都道府県ごとに生活保護税として各県で戸別に集めればいいのではないだろうか? 大阪府あたりは生活保護世帯が多いので税金が高くなる。

民主党案の年金の一本化はかえって実情に合わない制度になるだろう。年金以外ににも医療や介護など問題は山積しているが、誤った情報で見当外れの議論がなされているようだ。基礎年金部分を全額税方式にするならば切り替えるのに40年以上かかる事になる。むしろJALのような企業年金の方が破綻の危険性が増してくるし、公務員の年金も財政破綻すれば大幅に減額される問題が出てくる。

だから私のようの自営業者は国民年金ですが、年金そのものを当てにしないで定年の無い仕事をしていれば年金破綻などは関係がない。むしろ消費税を上げられて不況が長引く事の方が心配だ。マスコミは不必要に年金の不安を煽り立てて事態を混乱させようとしている。年金不安の黒幕は財務省であり消費税を上げさせるために根拠のない年金破綻を煽っているのだろう。




ドイツでは、開業医の過剰や集中を防ぎ、医療供給を適正にするため、
中長期計画としての開業医定員制を実施して、僻地医療にも役立っている


2009年10月30日 金曜日

開業医の年収2522万円、勤務医は1450万円 10月30日 ニッカンスポーツ

厚生労働省は30日、医療機関の経営状況などを調べた「医療経済実態調査」の結果を中央社会保険医療協議会(中医協)に報告する。2008年度の医師の年収を見ると、開業医である一般診療所の院長は平均2522万円で、病院勤務医の同1450万円の1・7倍だった。

 開業医と勤務医の格差は以前から問題視されており、厚労省は08年度の診療報酬改定で勤務医への配分を手厚くしたが、格差は前回調査の1・8倍からわずかな縮小にとどまった。鳩山政権は勤務医対策を重視する姿勢を打ち出しており、10年度の報酬改定では勤務医への配分をさらに強める考えだ。

 中医協は2年に1度の報酬改定を議論する厚労相の諮問機関。自民党を支持してきた日本医師会の推薦枠をなくすなど、長妻昭厚労相が委員を一部差し替えてから、この日が初の会合。

 医療経済実態調査は、報酬改定に反映させるのが目的。従来は改定前年の6月分の月収を調べていたが、医療収入には季節変動があることなどから、実態を詳細に把握するため、今回は09年3月末までの直近の事業年度で年収も調べた。

 一般病院の勤務医の年収を運営主体別に見ると、医療法人では平均1550万円だったが、日赤などの公的病院では同1326万円と、100万円以上の差があった。

 一方、病院の院長の年収は全体の平均で2639万円で、診療所開業医の2522万円を上回った。(共同)



尊敬する職業のトップは医師〜ドイツ医療制度の秘密〜 8月19日 日経マネー

24時間365日対応の救急医療

 病院と開業医の役割分担が明確になっており、交通事故や意識不明といった患者以外は開業医が最初に診療を行います。開業医の休診日は土日、祝日、水曜午後と全国統一で決められており、開業時間は原則として7時から19時までです。休診日と夜間は救急当番医が担当します。

 救急業務は当番制となっており、65歳までの開業医は病気や妊娠・育児中でない限り、全員が一般救急当番に参加する義務があります。一般救急業務の能力がないと開業が許可されません。救急当番医はすべての患者を最初に診て応急処置をし、重症であれば病院に転送します。診療後はその患者の主治医に報告をし、患者を戻さなくてはなりません。救急当番の時間内は担当地域外に出てはいけない決まりになっています。

 開業医は診療時間外でも自分の患者を診療する義務がありますが、できないときは救急当番医に依頼したり、長時間不在にするときは必ず同僚医師に連絡をして承諾を得ておきます。休暇や病気のときの同僚医師による助け合いが徹底しているようです。

開業医の地域別・専門医別の定員制

 開業医の過剰や集中を防ぎ、医療供給を適正にするため、中長期計画としての開業医定員制を実施しています。連邦の地域開発計画資料を参考に、行政地域に準拠して医療圏を設定します。医療圏ごとに専門医1名あたりの住民数を定め、住民が増減すればそれに比例して定員数も変化します。ただし、定員制と言っても開業医の配置換えを行うといった強制的なものではなく、定員を超えた地区は開業許可をせず、供給不足の地区では開業を推進するといった方法を取っています。

 
開業の自由が制限される定員制ではありますが、医師から目立った反対の声はないそうです。狭い地域で患者の奪い合いが起こり、収入の減少につながれば医師自身の不都合になると考えているようです。開業応募者の採用は開業認可規則で定められた選抜方法に従って行われます。

 一方、病院の運営は州の病院計画に基づいて行われます。病院計画委員会に参加するのは、病院協会、疾病金庫州連合体(各州公的医療保険団体)、民間医療保険協会(一定水準以上の年収の人は公的医療保険と民間医療保険を選択できる)、自治体州連合体の4団体です。毎年州全体の医療重要の統計を作成し、地域に合わせて各病院の予算を決定します。

 病院計画では、全病院の診療や経理内容を把握し、それに基づいて病院の予算や将来計画を決定します。診療科の拡大、縮小、廃止、最新治療設備の設置なども州全体の総合的見地で決められます。各病院は医療の質を確保し、費用対効果などに注力し、効率的な病院運営に努力します。患者が予算より少ない場合は返却し、反対に患者が多く予算超過の場合は次年度の予算で充当します。

労力をかけた医師国家試験と罰則付き義務化の生涯教育

 ドイツでも6年間の卒前教育を終え、医師国家試験に合格すると医師免許が交付されます。日本と大きく異なるのは、国家試験に口答・実地試験が課せられていることです。試験は2日間で、両日とも受験生一人に対して最低45分、最高60分かけて行われます。試験は試験委員会の委員だけでなく、州試験監督局から監督官を派遣したり、同じ試験を受験している医学生、大学教員の委員、医師会の代理人が同席できるシステムとなっています。口答・実地試験はこのような公開の状況で受験生に患者を診察させ、時間をかけて行われるので、臨床の実力がよく分かるそうです。

 受験生は試験期日の前に1名またはそれ以上の患者を割り当てられ、ヒストリー作成と検査を行い、診断、予後、治療計画並びに症例の分析的評価を含む報告を作成し、試験期日に提出します。これも試験の対象となり、評価に加えられます。大変な労力をかけて国家試験が行われますが、ドイツでは昔から実施されてきた試験方法で、試験への協力依頼を受けた患者はほとんど断らないそうです。

 国家試験合格後も、臨床に従事する医師は、卒後研修規則で定められた専門にコースの中から一つを選び、卒後研修をすることが義務付けられています。生涯研修は医師職業規則で義務化されています。2004年からは徹底するために罰則付きとされました。医師会が研修への出席点数を管理し、証明書を発行します。条件を満たさないと診療報酬削減や開業認可取り消しといった処分が下されることもあります。

 ドイツでは医療の質を確保するために多大な労力をつぎ込み、国民が安心してアクセスできる仕組みを作り上げているようです
。医療は公共財であるという意識を、医師や患者だけでなく、国民全体が共有していることが基本にあるのだと感じます。ドイツ医療制度のごく一部をご紹介しましたが、ほんの少し垣間見るだけでも日本の医療制度の将来像を考える参考になるのではないでしょうか。



(私のコメント)
日本の政治は利害調整能力が低くて、それが八つ場ダムが57年もかかっても出来なかったり、成田国際空港がなかなか完成しない原因にもなっているのです。日本人は未だに自由に対する認識や公共の福祉という意識が低くて、日本全体から見れば悪影響をもたらす事でも、いったん手にした利権は絶対に手放そうとはしない。だから圧力団体が結成されて政治の手足を縛ってしまって、問題がなかなか解決が出来なくなってしまう。

日本医師会も圧力団体の一つであり、自民党の有力支援団体でもありました。日本の医師不足は数が不足しているのではなく、医師が都市部に偏在しており僻地には医師がいない地区が多発しています。病院も同じであり都市部に集中して僻地には病院がない。あったとしても医師不足で病院閉鎖を余儀なくされている。

これらの問題も自由と公共の福祉のバランスが欠けている為に生じている問題だ。つまり都市部には病院と開業医が集中して過当競争になっているし、地方には病院がなく開業医もいない地域が出来てしまっている。政治がなかなか時代にあった政策が出来ないからこういう事になってしまうのですが、戦前の反動で個人の自由が過剰に認められるようになってしまった。

医療問題も人の命がかかった問題なのだから政治ももっと真剣に改革して欲しいものですが、医師会という圧力団体が政治的解決を難しくしている。もちろん医師にも個人の開業の自由がありますが、開業する医師は都市部に集中してしまい、地方には開業する医師がいないと言う問題が発生している。

私は、医療問題は「白い巨塔」や「Dr・コトー診療所」といったテレビドラマで知る程度なのですが、「ブラックジャックによろしく」では病院勤務医の過酷な勤務実態をテーマにしていましたが、国全体の医療システムが時代に合わなくなっているのに、政治が動かなくて現場に矛盾が集中してしまっている。

どの様にしたらいいかは中立的な機関が解決策を提示して議論すべきなのでしょうが、医師会という圧力団体を動かさなければ何も決められない。都市部に集中している開業医を地方に強制的に移住させる事は出来ないし、病院にしても同じだ。インターンの問題にしてもマスコミは医局制度を封建的と攻撃したが、自由化したらインターンの学生が都市部の有名病院に集中して地方には来なくなってしまった。

ドイツなどでは都市部の過当競争と医療過疎の問題を解決する為に、地域的定員制を取っているが、日本でもこの制度を取り入れることが医療過疎の問題を解決する手段になる。現在の日本の医療制度では病院の勤務医の勤務実態は過酷であり、勤務医を辞めて開業医になってしまう。

都市部で開業するには、施設を整えるのは金がかかるから巨額な借金を抱えての開業になってしまう。開業医と勤務医の所得格差は1,7倍もあるということですが、開業医も借金を抱えているから医療報酬制度をいじる事が難しい。地方なら医院を開くのも楽なのでしょうが、医師は地方には住みたがらない。営業上の理由もあるのでしょうが、「Dr・コトー診療所」でも言っていたように、医師は地方に住むのがいやなのだ。

医師の養成制度も、日本の制度は時代に合わなくなっているのですが、専門家と医療の高度化でますます分業化が進んでいる。このような医療は大病院でなければ出来ないし、医療技術は日進月歩だから、大学病院のある都市部に医師が集中する結果をもたらしているのだろう。地方ではいくら医療設備を整えても医師がなかなか来てくれない。

医療は公共の福祉と関連する事だから、現在のように自由放任でいいとはならないのですが、規制をはめようとすると医師会が反対する。日本では公共の福祉という意識が低くなり自由ばかりが尊重されるようになった。だからダムや国際空港もなかなか出来ない原因にもなっていますが、生活に密接に関係のある医療制度も自由ばかりが尊重されて地方医療は見放されてしまった。

日本はまだ国民皆保険制度で恵まれていますが、医師の偏在問題は何とかしないといけないのですが、ドイツの地域別専門医別の定員制を敷いて、都市部の過当競争と地方の医療過疎を解決すべきだ。新規の開業医も自由にどこでも開業できるという自由を認めたら偏在は起きてしまう。勤務医と開業医の所得の格差も問題だし、医療レベルを保つには地方にも高度医療が出来る中核病院があるべきだ。

現在の日本の問題は、政治家や官僚に問題解決能力がなくなってしまったことであり、圧力団体は自分の利権は手放さない。日本全体を見て判断する総合判断能力のあるエリート層がいなくなり、自分の利害ばかりを主張する人ばかりになってしまった。マスコミですら自分の利権にしがみ付いていてはろくな記事も書けないだろう。

今週のテレビタックルでもやっていましたが、日本の医療行政の欠陥は医系技官に過度な権力集中がある為なのですが、医系技官は現場の事を知らない。だから新型インフルエンザが流行ると分かっていてもワクチンの製造は間に合わなかった。枡添厚生大臣は手も足も出せずに適切な手を打てなかったようですが、利権が絡んでくると関係団体は命がけで抵抗してくる。

民主党政権に交代して、しがらみのない大臣がばっさりとやってくれればいいのですが、長妻厚生大臣は就任早々へとへとになってしまって、ばっさりとやれるような大臣ではないようだ。何を聞いても検討中と言うばかりで立ち往生してしまっている。前原大臣や亀井大臣のように蛮勇を振るえる人でないと、「無血の平成維新」は実現が難しい。




韓国人が運転する車や船には近づくな! 韓国の交通事故の死亡者
は人口当たり世界一である。この不名誉な記録はここ数年更新中


2009年10月29日 木曜日

首相「日韓関係に配慮を」 護衛艦衝突事故、防衛相と会談 10月28日 日経新聞

鳩山由紀夫首相は28日、国会内で北沢俊美防衛相と会い、海上自衛隊の護衛艦と韓国船籍のコンテナ船の衝突事故に関する報告を受けた。韓国籍船が海上保安庁の指示に従い航路を変更していたことを踏まえて首相は「日韓関係にいささかでも差し障りがあるようなことにならないようなことが大事だ」と慎重な対応を指示した。

 海上保安庁は同日、事故が起きた関門海峡をレーダー監視している海上交通センターの管制官が、韓国籍船が前方の貨物船を追い越す際に護衛艦の航路に近づく形で追い越すよう指示していたことを明らかにしている。(28日 22:30)



664 :闇の声:2009/10/28(水) 12:39:54 ID:ftMhWDdy 2ちゃんねる

今回の衝突事故は、新政権にとって問題処理能力を推し量られるよい機会と
なってしまったね。
この問題、まず外務省は「政治主導でしょ?」とあまり積極的に役人が動いていない。
早い話が、岡田に対して「顔も見たくない」関係にお互いがなってしまった。
説明をしに行っても「出て行け」ではどうしようもない。
ただ、小沢の深慮遠謀と言うか・・・外務省を徹底的に粉砕する事を一つの
目標としていて、政治主導で役所を破壊的改革をした実績にしたいと言う事だ。
同時に、もっともエリート意識の強い役所をいずれは労組色の強い人物に仕切らせる
事で時代が変わったんだとの印象を霞ヶ関全体に行き渡らせたいとも考えている。

◆本来なら昨日の事故は、遺憾に思うという言葉は事故原因が明確になってからで
良かった筈なのだが、それを余りに早く遺憾と言う言葉を使ってしまった事で
問題がややこしくなる懸念がある。
細かい事はともかくとして、これで判る事は政治主導は結構なのだが
政治家のミスをフォローする体制が一切ないと言う事だ。
正確に言うと、政治家のミスを追及するのは民主党党本部であり
そのミスの詳細も明らかにされないまま首のすげ替えだけが行われる

状態になっていくだろうと言う事だね。


韓国の交通事情は秩序なき戦い 韓国横河電機社長 帯刀楯夫

韓国人は気が早い国民である。兎に角、思い立ったらなり振り構わず走り出す。これは車に限ったことではない。慎重で石橋を叩いてもなかなか渡らない日本人とは違う。例えば、信号機のある交差点で青に変わる前にアクセルを踏む車は珍しくない。ひどいのは赤でも車がいないとあれば走り出す。歩行者横断専用に付けられた信号が赤でも、誰も渡っていなければ、どんどん走り出す。正直に止まっていようものならクラクションを鳴らされ、「早く行け」とばかり急きたてられる。「正直者が馬鹿を見る」のが韓国の道路事情だ。TV番組で日本と韓国の交通秩序を比較し、視聴者を啓蒙する?(笑って終わりと思うが)放送があった。交差点の停止線にキチンと止まる様子を見せるものであった。日本ではほとんどの車が停止線の前で止まり、線をはみ出さない。韓国は違う。殆どが停止線をオーバーし止まる。ひどいのは横断歩道上に正々堂々と止まる。歩行者は車の両脇を歩き、中には冷たい目でドライバーを威嚇するが、こんな人は僅かで、大部分が気にも留めずに車の横をすり抜ける。何故か?お互い様の精神なのだ。自分もハンドルを握れば、同じことをやるから?。

韓国の交通事故の死亡者は人口当たり世界一である。この不名誉な記録はここ数年更新中と聞く。しばらく韓国で生活すればこの事情が良く分かる。ポイントは「スピードと車間距離」である。「道路は広い」、「車の性能は良い」、「気が早い」、「兎に角急ぐ」、「車間を空けると割り込まれる」等の要因が重なるから事故は多くなる。分かり切ったことが日常茶飯事に繰り広げられる。これには全国規模での警察の厳しい取り締まりと、全国一斉安全運転啓蒙大キャンペーンが行われない限り、絶対に解消しない。仮にやったとしても性格までは変えられないので疑問は残る。

また、韓国でも女性ドライバーが急激に増加している。これも事故の増えた原因である。そもそも女性は車の運転に生理的に適応しない。日本で200万部のベストセラーになった「話を聞かない男、地図を読めない女」の英国のアラン&バーバラ・ピーズも強調している。これをいうと多くの女性から大反発を受けること間違いないが、敢えて私は言いたい。特にアジュマの運転は極めて自己中心的で、とっさの周囲の状況判断が出来ない。車庫入れ駄目、ミラーを見る余裕無し、パンクタイヤの交換も出来ないアジュマが子供を学校まで送迎する姿は、考えるだけでも恐ろしい。勿論、日本も全く同じである。

韓国の車の三悪はバス、トラック、タクシーである。特に乗合バスは秩序の無い傍若無人バスと言っても過言では無い。多くの庶民の命を預かる運転手としての自覚は全く認められない。給与システムに問題があるとも聞くが、精神構造を改造しない限りどうしようもない。次ぎはタクシーだ。個人タクシーは10年間無事故が条件になっているから、まだ安心だが、会社タクシーは安全性に問題が多い。給与システムが上納金制度を採用しているのも起因している。つまり、車を会社から借り、先ず上納金を6〜8萬W納め、それを超えた分が収入となる仕組み。会社は安定した収入を得られるが、本人はそれを先ず取り戻す為に急いで走り回る。売上が少ないと生活に直結する。従って、相乗りも積極的にやらないと稼ぎが増えない。かくして、会社タクシーは余裕もなく、スピード、信号無視、割り込みも当り前となる。 
ついでながら、私の経験からすると、会社タクシーの中でも極めつきの悪は野球帽をかぶった運転手だ。どんなにタクシーが拾えなくともこの運転手だけは避ける。

韓国の道路にも最高時速制限のため法定速度が定められている。毎日、車に乗る私の考えでは、この法定速度が高すぎる。日本との比較では20Kmは高い。大抵の車は法定速度の20〜40%増しで走るものだ。例えば50Kmとして実際に走る車は60〜70Kmである。最近の車は性能が良いからアクセルを踏むとすぐ50Kmはいく。韓国では一般道路でも60Kmの法定速度が多い。余程のカーブで無い限り40Kmの制限標識は見かけない。高速道路は無条件100Kmであり、殆どが120Km以上で突っ走る。バスが乗用車をそれ以上で追い越すのも珍しくない。道路が広い分スピードを出したくなるのは理解出来るが、その勢いを一般道路まで持ち込むからたまらない。やはりスピードが事故を誘引する元凶である。



(私のコメント)
護衛艦「くらま」と韓国のコンテナ船との衝突事故の原因はまだよく掴めていませんが、韓国船が狭い海峡内で進路を突如左に切った為らしい。しかし狭い海峡でどうして舵を切る必要があったのだろう? 報道によれば前の船を追い越す為に舵を切ったらしい。その後のニュースでは海上交通センターが左に切るように指示があったということですが、狭い海峡でどうしてそんな指示が出るのだろう?

片道一車線の高速道路で追い越しをするようなものであり、対面車両と正面衝突するのは当然だ。関門海峡はわずか600メートルの幅しかないから追越をすること事態が非常識なのですが、数千トンもある大型の船では進路を変えられたら急ブレーキも出来ないから衝突してしまう。問題は海上交通センターの指示だ。

護衛艦「くらま」はとんだ災難ですが、軍艦なのにどうしてあれほど燃えるのだろうかと思っていたら船首部分に大量の塗料を積んでいたためにそれに引火した為らしい。軍艦の燃えるような物を乗せるのはご法度であり、護衛艦「しらね」の火災事故は自衛官が無許可で保冷庫を持ち込んで発火したものだ。「くらま」も10時間も燃え続けたのですが軍艦がどうして直ぐに消し止められないのだろうか?

最近の護衛艦は軽くする為にアルミ合金で作られているから火災が起きるとぐにゃぐにゃになってしまう。フォークランド紛争でもイギリスの駆逐艦がアルミ合金で出来ていた為に被害を受けたときの脆弱性が問題になっていた。元々駆逐艦はブリキ船と言われるくらいで、100キロ程度の爆弾でも沈んでしまう。だから護衛艦には火災はご法度だ。にもかかわらず護衛艦「くらま」は大量の塗料を積んでいた。

最近の海上自衛隊のたるみぶりは目に余るものですが、隊員の募集が困難であるために海上自衛隊の規律がゆるくなっているのだろう。護衛艦「あたご」と漁船の衝突事故も前方監視員が外にいなければならないのに艦内にいたことから事故が起きている。欠員も多く海上自衛隊員のモラル低下は海上幕僚長を代えても直ぐには直らないだろう。

太平洋戦争中も日本の航空母艦は数発の爆弾で火災を起こして使用不能になってしまったが、アメリカ海軍の空母は爆弾を食らって火災を起こしても直ぐに消し止めている。現代でも「しらね」や「くらま」が10時間も火災を消し止められないのは問題だ。護衛艦には自動消火装置がついていないのだろうか? 「しらね」にしても卓上の保冷庫で丸焼けになってしまうのだから不可解だ。太平洋の真ん中で火事が起きたらお陀仏だ。

韓国船と「くらま」の衝突事故は「くらま」には責任はないのですが、事故の起きた後の火災は問題だ。韓国近海では韓国の船や漁船が多い。韓国の船を見かけたら近づかない事が一番ですが、日本の漁船と韓国の大型船との事故が絶えない。韓国船は傍若無人に走り回るから、たとえ網を張っていても切って逃げるべきだろう。日本政府は日韓関係に影響が出るのを恐れて何もしないから自分の身は自分で守るしかない。


マスコミに葬られた海難事故  平成15年8月31日 国際派日本人養成講座

1.「光洋丸」の事故を知っていますか?

韓国コンテナ船が違法な航行をして日本漁船に衝突、漁船は 一瞬で沈没し、死亡1名、行方不明6名という惨事が起こった。 しかしテレビや新聞がごく限られた報道しかしないので、ほと んどの人が知らずにいる、という事件が起きている。  

韓国コンテナ船は海に投げ出された乗組員の救助活動もせず、 船主は謝罪もしていない。さらにその4日後、行方不明者を捜 索中の水産庁の取締船が、またも違法な航行をした別の韓国貨 物船にぶつけられ大破、沈没するという事故が起きた。  

あの「えひめ丸」の事故と比べてみよう。平成13年2月9 日(現地時間)、ハワイ沖で愛媛県宇和島水産高校の実習船えひ め丸が、海中から急浮上してきた米海軍原潜グリーンビルに激 突され、数分で沈没。原潜は26人を救出したが、学生を含む 9人が行方不明となった。米側はすべての責任を認め、ブッシ ュ大統領より森総理(当時)に謝罪の電話があった。  

被害規模から言えば同程度であり、加害者側の悪質さ、同様 の事故が続いた点では、今回の方がはるかに問題は大きい。そ れなのにマスコミはなぜかこの事件を「えひめ丸」ほどに報道 していない。事件後、約2ヶ月間に報道された記事の件数が如 実にその差を物語っている。



(私のコメント)
日本のマスコミと政治家は何故か韓国が絡むとおとなしくなってしまう傾向があるのですが、冒頭の鳩山首相の記事にも「日韓関係に配慮を」と言う指示を出している。単なる海上交通事故にまで外交問題化するのは異常なのですが、マスコミ報道までもが日韓関係を配慮して自粛してしまう。韓国民の激高しやすい国民性を刺激しないようにとの配慮なのでしょうが、事あるごとに日本大使館前で日章旗を燃やし抗議デモが日常化してしまう。

闇の声氏が言うように鳩山政権では外交が一番の懸念材料ですが、自民党政権とは違うという事を日韓関係でも示して欲しいものだ。従来の役人任せの外交では事なかれ外交になってしまって自民党政権と変わらなくなってしまう。自民党政権下では韓国とのしがらみでままならないことでも民主党ならしがらみがないのだからすべて明らかにして解決して欲しいものだ。

韓国横河電機の社長の帯刀氏が韓国国民の国民性を述べていますが、韓国の交通事故の死亡率は世界一であり、交通ルールを守らない国民性は最悪だ。だから韓国人が運転する車や船は見かけたら近づかない事が一番なのですが、事故を起こされたら泣き寝入りも覚悟しなければならないだろう。だから北朝鮮が拉致問題を起こしても政治やマスコミ報道は無視してきた。

日本でもカミカゼタクシーが問題になったことがありましたが、韓国のカミカゼタクシーは酷いらしい。韓国は鉄道が発達していないからバス、タクシー、トラックが傍若無人に走り回る。日本では考えられないような相乗りも行なわれていてルールは守られない。信号が赤でも横断歩道に人がいなければ赤でも突っ走っていくのだから、交通警察は何をしているのだろう。

このような韓国人の国民性は問題があるのですが、日本の政治家やマスコミは見て見ぬふりをしている。護衛艦「くらま」と韓国のコンテナ船との衝突事故は、韓国の労働事情も関係があるのだろう。カミカゼタクシーばかりではなくカミカゼコンテナ船が航行するのはそれなりの原因があるのだ。




財政赤字の累積問題は、高額所得者への累進課税と切っても切れない
関係にあるのです。累進税で高額所得者の遊休資金を吸い上げろ!


2009年10月28日 水曜日

「財政赤字の累積問題は、高額所得者への累進課税と切っても切れない関係にあるのです」 3月2日 晴耕雨読

http://sun.ap.teacup.com/souun/1839.html#readmore

>日本は貧富の差がそれほど激しくない。この程度の貧富の差は有って当然で無ければおかしい。

日本は貧富の差がそれほど激しくはないとおっしゃいますが、本当にそうでしょうか?

日本の貧富の差を考えるにおいては、課税最低限を例にとってみるのがわかり易いと思いますので、それを例に考えてみましょう。

課税最低限というのは、それより少ない所得の場合には税金を納めなくてよいという基準です。

実際の課税最低限はどうなっているでしょうか。給与所得者の場合を例にみてみましょう。

会社勤めの人は、毎年、源泉徴収票というものをもらいます。

支払金額(給与収入)のあとに、所得控除合計額などの数字が並んでいます。

そして、源泉徴収税額があります。

実際に課税されるのは支払金額から各種控除を除いた金額です。

あなたの問いに対しての回答 投稿者 横レスすまぬ 日時 2002 年 3 月 24 日

330万円までは10%、それを超す部分は900万円まで20%の税率というように、高額になるほど高い税率で計算されます。(累進税率)

給与所得者といっても、単身者、夫婦、障害を持つ家族がいるなどさまざまです。

各種控除もそれに応じて変わるので、課税最低限も一様ではありません。

たとえば、夫婦と子ども二人の場合、各種控除を合計すると、384万2千円になります。これが課税最低限です。

年間給与収入がこれ以下の人の場合、課税所得はゼロになり、税金を払わなくてよいのです。

ところで、年収330万円という金額ですが、これは現在の平均給与水準(約500万円)と比較しても明らかに低水準ですし、この年収で、生計費を払いながら生活をしてゆくのは、現在の日本の実質物価水準から見てもかなり厳しいことが想像できます。

現在の日本の非納税者の数は財務省の試算で約26%にのぼります。つまり、日本人の4人に1人が年収300万円以下で生活をしているのです。これでいったい日本には貧富の差が少ないといえるでしょうか?


>金持ちに対して、今まで以上の高税を課すということには反対します。

歴代政府は低所得者層ほど負担が重くなる消費税を導入し、税率を5%にアップする一方で、高額所得者減税、大企業減税を繰り返したことで所得税、法人税とも激減しています。

最近では、1999年に50%だった所得税の最高税率を37%に引き下げ、法人税の基本税率も30%にしました。

金持ちに対して高税を課す政策を政府は行ってきているのでしょうか?

優遇政策ばかりではないですか?

どこからそういう話が出てきているのですか?


>高額所得者は所得税と住民税を合わせて65パーセントも税金を取られ、健康保険と国民年金も最高額で寄付金も最高額で相続税も最高額で手元に残るのはほんのわずかです。これ以上、税金を高くすれば自分の取り分がなくなってしまいます。彼らは何のために苦労しているのかわからなくなってしまいます。働くことが馬鹿らしくなってきます。これ以上、税金などが高くなったら外国への移住を考えるでしょう。日本は貧乏人しか住めない国になってしまう。

こういう話は現実を知らないか、無視をしているメディアの評論をそのまま鵜呑みにしていることから出てきているのでしょうね。

これは米国を例に考えるのが一番いいと思われますので、それをまた例にとります。

米国は繁栄しているとつい先ごろまではいわれていましたが、なぜ、好況下にもかかわらず、企業が労働者を何千人も解雇していたのですか?

世界最大規模の経済力をほこる米国がなぜ巨額の貿易赤字を抱えているのですか?

なぜ、米国は第二次世界大戦で大負けをしてぼろぼろになった国(日本とドイツ)から何千億ドルも借金をしなくてはならないのですか?

なぜ、80%もの米国人労働者の税引き後実質賃金が1972年より25%も低下してしまったのでしょうか?

多くの米国人は、1950年〜1960年代には、家族のうち1人が働ければ、家も車も健康保険も学費もすべて支払った上で、さらに所得の8%を貯蓄に回すことができました。

それがわずか40年たった今、共働きですらこれらすべてを賄うことは借金なしでは出来なくなってしましました。


どうしてこのようなことになってしまったのでしょうか?

その一方で、残りの20%の労働者はどうなったのでしょか。

1980年代、賃金上昇分全体の64%が最上位1%の労働者の手に渡りました。

この最上位1%の人々は資本利得を含めると90%も所得が増加しています。

企業の最高経営責任者(CEO)の平均給与は、以前は、非管理職労働者の平均給与の35倍だったものが、今や160倍にもなっています。

当然、最上位1%の米国民が所有する資産の集中化は過去最高であり、1949年の21%から40%以上増加しました。

また、過去35年間、米国政府は最高所得者層の所得税率を91%から40%に引き下げましたが、それに対して、低所得者や中間所得者に対して、1980年以降社会保障税を急増させました。

社会保障税は所得階層の上下にかかわらず、課税率が同じなので、その何倍もの収入を得ている高額所得者に比べて所得に占める割合が多くなることは目に見えています。

1972年〜1995年までの間に社会保障税利は4.2%から7.65%になっています。

ちなみに売上税(消費税)は3%から7%になっています。

このまま、日本も米国式に金持ち優遇、法人優遇の逆進税を放置しておけば、間違いなくアメリカ並みの資産の集中がおこるでしょうが、あなたはこのような社会を望んでおられるのですか?

それともあなたは優秀だから最上位1%の仲間入りができると確信しているからそれでよいとでもいうのでしょうか。


まあ、それはさておき、この逆進的税制はマクロ経済的にまったく間違った政策であることは断言できます。

そもそもマクロ経済学というものは単純な理論で、資金の循環を止めないようにするにはどうするべきかを考える学問であるからです。

累進課税が経済成長を押し上げ、逆進税がそれを悪化させるのはなぜでしょうか。

先進国の市場経済では、需要が生産活動の中心に位置するからです。

投資、収益、生産高、雇用、財政支出などすべての要素が全需要の2/3以上を占める消費者支出に左右されます。

雇用主が全てを支配する資本主義においては、米国の例でもわかるように、最上位の所得階層の所得上昇率は、最下層のそれを上回る傾向にあります。

しかし、高額所得者の所得に占める消費の割合は、貧困者に比べてはるかに少ないため、消費支出、すなわち需要はそれほど増加せずに、一般に、需要が生産増に追いつかない結果になります。

言い換えると、貧富の差が拡大しているがために、需要が供給に追いつかなくなってしまうのです。

その結果、生産を需要に合わせて引き下げなければならなくなり、当然、経済成長は鈍化してしまうのです。

どのような経済においても、資金の循環は必要不可欠なのです。

それを政府が赤字国債を発行して、わざわざ裕福者層に利息をはらって借りて、取り繕っているのが現在の日本経済の状態なのです。

全需要の2/3を占める一般消費者に課税をかけて、消費の能力をうばい、金持ちを優遇して、金持ちの貯蓄を増やし、さらに一般消費者が消費できなくなったがゆえに大きくなってしまった需給ギャップを穴埋めするために政府が赤字国債を発行して、かわりに消費し、ご丁寧にもその赤字国債を金持ちに買ってもらうことにより、金持ちに対して国が利息もはらっているというのが現実なのです。

これが金持ち優遇税制つまり逆進税をした結果なのです。こんな不健全な経済がいつまでも持つと思いますか?


いいですか、もういちど繰り返します。貧困者はわずかな所得しかしないために、すべての所得を使い切ります。

また、中間所得層は、所得のごく一部を貯蓄し、高額所得者はそれよりもはるかに多くの金額を貯蓄に回します。

したがって、高額所得者の貯蓄が銀行に預金されたままであったり、例えそれが使われたとしても、国債などの金融投機を対象としていたならば、資金の循環が止まってしまうのです。

生産者はいくら豊富に資金の出し手があっても、需要がなければ投資をしないからです。

一般の消費者に資金がゆかなければ需要は伸びません。この資金循環の停止こそが、不況や大恐慌の原因になるのです。

累進税は高額所得者の遊休資金を吸い上げ、それを財政支出など公的支出につかうことをねらったものです。

政府の需要が高額所得者の貯蓄や投資の結果生じる需要の減少分を補っているのです。

こうすることによって、わざわざ赤字国債を発行して需要不足を補う必要はなくなるのです。

だから財政赤字の累積問題は、高額所得者への累進課税と切っても切れない関係にあるのです。

あなたは高額所得者層を優遇することと、財政赤字をこのまま累積させて日本経済を破綻させることとどちらをお望みですか?ということに結局なるのです。


(私のコメント)
民主党は景気対策をコンクリートから人へとスローガンを打ちましたが、金をばら撒く対象を変えただけで景気は回復するのだろうか? 亀井金融大臣などは10兆円の二次補正予算を組めとか100兆円の国家予算を組めとか言っていますが、カンフル注射を打ち続けるだけです。抜本的には累進課税制度を元に戻して高額所得者や法人の税率を高くして所得再分配を徹底する事でしょう。

そんな事をすれば金持ちや法人は海外に逃げて行くといいますが、そんな非国民は国外追放するに限ります。日本企業が中国などに移転してしまうのは円高とか税率が原因ではなく日本市場が小さくなってきているからです。それだけ消費が停滞しているから市場が拡大している海外に出て行くのです。金持ちだって日本国内に住んでいながらカネだけはタックスヘイブンなどに移転させてしまっている。その前に税金として召し上げればいいのです。

ホームページ版の株式日記の表紙には消費税と不況の関係を述べていますが、クリントン政権では財政再建と経済成長を同時に達成させたのは累進税率を復活させたからです。しかしブッシュ政権が再び高額所得者に対して減税した為に格差社会がより酷くなってしまった。日本の平成2年から最高税率を75%から50%まで引き下げましたが、そのために高所得者はますます豊かになり、消費税率が3%から5%に上がった事により低所得者の消費は減ってしまって貯蓄の取り崩しが起きている。

鳩山民主党政権は子供手当てで所得の再分配を図ろうとしていますが、税制を元のような累進課税に復活させた方が手っ取り早いのではないかと思う。高度成長時代の累進税率は典型的な累進税率であり赤字財政も現在ほど酷くはなかった。確かに億万長者にとっては過酷な税率でしたが、海外に逃げ出す億万長者はほとんどいなかった。

   1974年〜      1984年〜

  60万円以下 10%   50万円以下  10.5%
  60万円超   12%   50万円超    12%
  120 〃     14%    120 〃     14%
  180 〃     16%    200 〃     17%
  240 〃     18%    300 〃     21%
  300 〃     21%    400 〃     25%
  400 〃     24%    600 〃     30%
  500 〃     27%    800 〃     35%
  600 〃     30%   1000 〃     40%
  700 〃     34%   1200 〃     45%
  800 〃     38%   1500 〃     50%
 1000 〃     42%   2000 〃     55%
 1200 〃     46%   3000 〃     60%
 1500 〃     50%   5000 〃     65%
 2000 〃     55%   8000 〃     70%
 3000 〃     60%
 4000 〃     65%
 6000 〃     70%
 8000 〃     75%


バブルの頃の税収入は60兆円もあったのに最近では40兆円にまで落ち込んでいるのは、高額所得者と法人税の減税によるものだろう。消費税は一見公平な課税のように見えますが、低所得者ほど負担感が重くなる税制だ。現在では26%もの人が課税所得以下の所得であり、それらの人に消費税の追い討ちをかければ格差はますます拡大する。

先進国においては消費が増えないと経済成長は望めないのですが、現在の日本政府のやっていることは高額所得者や法人の貯蓄を増やして消費を停滞させている政策だ。財政の再建は景気を拡大させる事で税収を増やす事ですが、財務省の政策は800兆円もの国債の利払いを抑えるために、意図的な不況政策をとっているのではないだろうか?

現在の高所得者や法人の貯蓄は良い投資先が見つからない為に海外に流出している。本来ならば株や不動産などに向かうべき資金は、海外の高金利の債券に投資されている。金持ちは国内で金を使わないから消費が低迷するのであり、ならば所得再分配政策で消費を刺激すべきなのだ。法人にしても税金に取られるくらいなら交際費で使ってしまえということで繁華街は社用族でにぎわうだろう。

消費税は中低所得者から高額所得者に金を移転させる事であり、格差をますます広げる事になる。つまり消費税は累進税とは全く逆の事になるのであり、高額所得者ほど消費税の恩恵を受ける。よく例に出されるのはヨーロッパの消費税ですが、生活必需品には消費税が免除されている。

鳩山首相は「無血の平成維新」と施政方針演説で述べましたが、革命や政権の交代は過酷な税制が原因となっていることが多い。だから革命が起きたのであり、税制も累進課税に戻して、出来れば消費税も一時停止すべきだ。




日本と中国を分割統治するというのは、アメリカのアジア専門家の間では
大前提になっている。日本と中国が急激に接近したら八つ裂きにされる。


2009年10月27日 火曜日

属国の防衛革命 太田述正・兵頭二十八:著


「属国の防衛革命」 太田述正:著 国際問題研究所

1.日本はみずから望んで米国の属国になっているだけ
<ポイント>
・属国のわけは、吉田茂をはじめとする指導者が主体的に選択したもので日本に責任はない。
・米国は朝鮮戦争以降、対日政策を日本を独立させる方針に大転換したにもかかわず、日本は強引に属国志願し続けている。
・wikipediaによる保護国の定義紹介。
(例)米国は、2007年以降、東京の米国大使館の土地賃料を支払っていない。
・(例)首都圏は、米軍の各司令部、基地だらけで、空域の航空管制権は米軍が握っており、占領下にある。
・(例)在日米軍駐留経費の半分も負担させられている。
・(例)湾岸戦争以降、日本は米国のためのキャッシュディスペンサー役。

・これらは、日本が(利己的な※)吉田ドクトリンを奉じてきたためであり、米国による搾取は当たり前。
※アンチテーゼとしての人間(じんかん)主義の利他的なエトスに結節できる(メモ)。
・利己主義では、企業であれ、個人であれ、早晩立ち行かなくなる。
・米軍駐留、在韓米軍、島国等々の日本の事情下では、自国の中心的領域が武力攻撃を受ける可能性がほとんどない。
・なのに日本の自衛隊が存続している理由は、日本が防衛努力をしているフリを米国の納税者に対してするため。つまりエクスキューズ、あるいは見せ金としてだけ存続してきた。
・自衛隊は初期は軍事的諸機能は、意味ある形で結びついていたが、年月を経るに従って、何の脈絡もなく併存するだけになった。
・日本政府と在日米軍の関係はすっかり険悪。
・堕落を食い止めようとしたのが久保卓也氏の「基盤的防衛力構想」
・ソ連のアフガニスタン侵攻による自衛隊のモラルハザードは解消。
・(主たる任務)第二戦線の基地在日米軍の防衛。(従たる任務)北西太平洋の米軍兵站線を確保、オホーツク海のソ連の原子力潜水艦を制圧する米軍の諸作戦を支援。
・ソ連は軍拡競争に疲れ崩壊したが、自衛隊は、すくなからぬ貢献をした。

・ポスト冷戦になり、自衛隊は再びモラルハザード。国産装備品の価格は、国際水準の2〜3倍。実戦を念頭に置いていないため、使い物にならない。
・「思いやり」経費の負担は、主権を売り渡したこと。
・吉田茂の4つの怒りが吉田ドクトリンを生んだ。
・米国に対する過去の怨念を白日のもとに晒し、米国と真っ向から歴史論争を行えば、米国の知識人も耳を傾けてくれるだろうし、心からの謝罪をしてくれるだろう。それは、日本人が吉田ドクトリンを克服する日である。

3 政権交代が日本の独立を回復させるメカニズム
・日本は外交・安全保障を丸投げした米国の保護国であり、外交・安全保障政策が選挙の争点になることはない。
・アルゼンチンの衰退の原因は、「客観的ルールによらない国家権力の裁量的介入による民間活力の衰退」であり、これは日本の現在の閉塞状況の原因そのもの。
・構造改革とは、このような状況の根底からの打破をめざすものでなければならない。そのためには、何より国民一人一人が自らの中の「斡旋利得」志向、「長いものにまかれろ」志向を断罪しなければならない。
「談合政党」は利権の維持しか念頭にない政党で権力の座にある限り、外交、安全保障政策といった目先の利権と全く関わりのない日本の根本問題に取り組むわけがない。
・政権交代を繰り返すうちに、必ず保護国的地位から脱却、外交・安全保障政策の転換がなされることになる。

5 カナダいかにして米国に併合されてしまったか。
・英米関係に軋轢が生じている。
・その大きな理由は、米国は戦時を生きており、同盟諸国は冷戦後の平和な時代を生きているため。
・英国は米国の(建国後)最大の脅威であり続けてきた。
・1939年まで、米国は日本、英国を敵視し、ドイツを友邦視していた(ドイツを見限っていた)。
・20世紀初頭の時点で、米国が最も敵視していたのが日英同盟であり、解消後、第一の敵は英国、第二の敵は日本となった。
・ソ連や蒋介石政権や中共に肩入れして日本と敵対した米国は度し難い。黄色人種に対する強い偏見が米国の反日感情を増幅させた。その結果、未曾有の戦禍、災厄を東アジアにもたらし、シナ、北朝鮮等、反自由民主主義体制を強いる原因を作った。
・米英の特殊関係は、イラク戦争後さざ波が立っているが、それでもその関係は続いていく。英国は米国の最大の不沈空母である。
・英国の相対的国力の衰退が米英の特殊関係の米国から見た意義を減退させつつある。
・英国の現在の核戦略は米国に首根っこを押さえられている。
・もし米英の特殊関係が立ち枯れ、もしくは解消されてしまえば、世界の平和と安定を維持する主体はどこにもなくなる。わたしは、米英に日本が一枚加わった米英日特殊関係を構築し、その中枢グループが、NATOのグローバル化を実現するほかないと考えている。そのためにも、日本の米国からの自立が強く望まれる。


さらばアメリカ 大前研一:著


大前研一のアメリカ論/その8/0154号

日本は米国の51番目の州でいいのか

 「大前研一のアメリカ論」と称して、大前氏の著作『さらばアメリカ』(小学館刊)をベースにご紹介してきましたが、終章に入ります。大前氏はこの本の第7章において、「属国か独立か――日本の選択」と題して日本の進むべき道を示しています。重要なことは、次の選択肢です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
          1.米国の属国に甘んじるのか
          2.日本の独自の道を行くのか
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 戦後の日本を総括すると、日本は米国の51番目の州として成長してきたといっても過言ではないと思います。それは事実であるし、おそらく米国もそう考えていると大前氏はいっています。

 大前氏は日本凋落の契機となったのは、1985年のプラザ合意であり、これによって通貨に関する主導権は米国の手にわたったと考えています。合意発表時点のドル円レートは「1ドル=235円」でしたが、一年後には「1ドル=120円」の円高になり、その結果、単純計算ですが、米国の対日貿易赤字は半分になり、日本企業の輸出競争力は半減したのです。

 大前氏にいわせると、米国という国は、「他国を敵視することで自国が成長する国家」であるといいます。米国はひとたび特定の国を敵視すると、国がひとつにまとまって、その国を深く研究し、反転攻勢を狙うのです。

 米国がとくに注目し警戒したのは、日本の自動車産業です。トヨタ自動車などの日本の優良企業には米国から多くの見学者が訪れ、TQC(総合的品質管理)、カンバン方式、ジャスト・イン・タイムなど、日本の品質・生産向上手法は徹底的に研究し尽されたのです。

 そのうえで米国は、日本車の輸出に関して、さまざまな規制をかけてきたのです。たとえば、日本の自動車メーカーに次の2つ条件を押し付けたのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     1.日本メーカーは米国で250万台を現地生産する
     2.使用部品の50%以上が米国内で製造されること
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 つまり、こういうことです。日本の自動車メーカーは、米国において250万台生産しなければならないが、その現地生産車に使われる部品の50%以上についても米国国内で生産されたものを使わなければ「米国製」とは認めないというのです。これによって、日本の自動車メーカーだけではなく、自動車部品産業までも米国で現地生産しなければならなくなったのです。これによって米国には約48万人の雇用が生まれています。

 この恩恵によって米国のビック3も日本製部品を購入することで日本車と互角に渡り合える品質の高い車が作り出せるようになって一時的に競争力は回復したのですが、今回の金融危機によってビック3は破綻に瀕しています。ビック3は強い政府が稼いでくれた余裕を役員賞与や賃上げ、株主配当に回してしまい、米国の独自技術にできなかったのです。

●日本の選択肢は3つある

 これほど日本が米国に尽くしているにもかかわらず、米国は必ずしも日本の期待に応えてくれないのではないでしょうか。先の北朝鮮によるテポドン発射に関する国連安保理の非難決議の取りまとめについての米国の取り組みを見てもそういうことがいえると思います。したがって、日本は、いつまでも米国の属国であってはならないという意見が多くなりつつあります。

 大前研一氏は、米国の属国とはならない道を日本が選択した場合、日本のとるべきオプションは3つあるというのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     オプション1/中国と親密な協力関係を築くこと
     オプション2/EUとの協調を視野に入れること
     オプション3/ASEANとの距離を縮めること
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 日本としては、地理的に近い大国である中国との協調関係を強めることは、日本にとって大きなメリットがあることです。実際問題として中国との経済の交流は、日本、中国の双方にとってメリットのあることであり、現実に経済に関してはそうなりつつあります。

 しかし、日本と中国が接近することに一番神経を尖らせているのはおそらく米国であると思われます。大前氏は次のように述べています。
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 EUには、自然の流れで力がついてきたらアメリカの寝首をかいてやろうと いう意識が見てとれるが、同様の意識を日本と中国が持っているかといえば 答えは「NO」だ。それどころか、日本と中国が急激に接近したら、すぐアメリカが割り込んできて日本は八つ裂きにされるのが関の山だろう。日本と 中国を分割統治するというのは、アメリカのアジア専門家の間では大前提に なっている。  
――大前研一著/『さらばアメリカ』/株式会社小学館刊
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(私のコメント)
日米関係を考える上で現在のような植民地状態で良い訳はないのであり、政権交代を気に民主党は日米地位協定の改定を打ち出していたのですが、日に日に後退して、昨日の鳩山首相の施政方針演説では日米地位協定の話は出なくなってしまった。沖縄の普天間基地の問題もアメリカの言いなりになってしまいそうだ。

アメリカ政府高官の常識としては、日本には強く出たほうが言う事を聞くという認識が出来てしまった。この辺の所は北朝鮮の金正日を見習うべきなのでしょうが、日本の政治家はアメリカの高官に恫喝されると尻尾を巻いておとなしく言う事を聞いてしまう。外交交渉にはブラフをかますのは常識であり、こう言って来たらこう言い返す交渉戦術を持っている。

アメリカや中国は日本に対してダメモトで言ってくるのですが、日本の政治家は素直だからそのまま聞いてしまう。宮沢首相がその典型ですが、悪名高い年次改革要望書も宮沢ークリントン会談で決まったものだ。しかしこの事がアメリカの内政干渉を正当化させるものとなり、毎年のようにアメリカ政府は要求を突きつけてくる。郵政の民営化もその一つですが郵貯簡保のカネを運用して手数料を稼ぐのが狙いだ。

しかし郵貯の資金340兆円をサブプライムがらみに投資していたら今頃はどうなっていただろうか? 日本の政治家はアメリカの言う事をハイハイと聞くだけであり気楽なものですが、北朝鮮の金正日は米中を又にかけて交渉している。ミサイル実験も交渉材料なのでしょうが、日本側は言われるばかりで言い返さないから舐められる。

アメリカ側はダメモトで言ってくるのだから日本側もダメモトでやり返さないと先方は妥協してこない。アメリカ大使館は借地代も払っていないのに日本政府はこれといった抗議もしていないようだ。米兵が事件を起こしても米軍基地に逃げ込んでしまえば治外法権だから手も足も出ない。立件できれば引き渡されますが、このような特権を認めていいのだろうか?

最終的には日本はアメリカに守ってもらっているからと親米派が言うが、どこの国が日本を侵略するだろうか? 冷戦時代ならソ連が日本の政権の要請があったということで強引に攻めてくることも考えられましたが、ソ連海軍が崩壊して日本に攻めて来られるの国はどこにもない。考えられるのは北朝鮮がミサイルを撃ってくることぐらいでしょうが、そうすれば日本国民も目が覚める事だろう。

太田述正氏が書いているように自民党は利権にしか興味が無いから外交交渉は票にならないから妥協してしまうのでしょう。民主党政権が出来て一番して欲しい事は対米関係の見直しですが、日本国内にはアメリカの代弁人がたくさんいるから彼らはアメリカに成り代わっていろいろと言ってくる。アメリカ様を怒らせたら大変だぞというのでしょうが、日本国民が怒り出したらパールハーバーになってしまうのだから、国民世論の気を使うべきなのだ。

アメリカが唯一の超大国でいられるのは後わずかな年月だろう。日本はその時の事を考えて手を打っておくべきなのですが、自民党政権ではアメリカ様様だから憲法改正もそのままだし、日米地位協定も恐れおののいて取り組もうとはしない。鳩山首相も結局は自民党と変わらないじゃないか言われれば政権交代した意味がない。野党時代はいろいろ言えてもアメリカの政府高官の前に出ると何も言えないのでは政治家とはいえないだろう。

EUは人口や経済規模でアメリカを上回るようになり、アメリカがおかしくなったらアメリカにとって代わろうという野心がありますが、中国の政治家も将来はアメリカを追い越す意欲に溢れている。それに比べると日本人は負け犬根性が染み付いてしまって、アメリカ何するものぞと言った気概がなくなってしまった。

しかし日本国民自身がどうして日本に外国の軍隊の基地が全国にこんなにあるのかという疑問も持たないのは何故なのだろうか? 終戦直後や冷戦時代なら理由はあるのだろうが、いまどき日本を侵略してやろうという国は見当たらないし米軍基地は要らないという国民の意思を持つべきだ。その点ではフィリピン政府のほうがまともなのですが、フィリピンはアメリカの植民地だったから、米軍基地があることの恐さをよく知っている。


フィリピン、米軍訪問協定見直しへ 9月29日 琉球新報

フィリピン政府は近く、米軍基地閉鎖後も米軍が同島へ展開する根拠となっている「訪問協定(VFA)」を見直す作業に着手する。同国議会が、外国軍の駐留を禁じる同国憲法に違反しているとして米政府との交渉を求める議案を23日提案し、来週に賛成多数で可決する見通しだ。AP通信が伝えた。交渉次第で米軍のフィリピン駐留のあり方が変化すれば、米軍の東アジア展開や米軍普天間飛行場移設など在日米軍再編の見直しにも影響する可能性もある。


(私のコメント)
普天間基地問題は、あちらが立てばこちらが立たないというジレンマに立たされていますが、やはり開発利権が関係あるようだ。海兵隊のヘリ部隊だから大きな飛行場は必要ないから巨額の費用をかけてまでして作る必要はない。海兵隊がグアムに移転するのにどうして新しい基地が必要なのだろうか? 米軍は永久的にいるわけではないのだから普天間のままでもいいのではないかと思う。

アメリカは多民族国家であり広大な国土があり、このような国家を一つにまとめるには常に敵を必要としている。中国やロシアも多民族国家で広大な国土を有しているから国内には常に分裂の危険性がある。だから10年に一度や二度は小さな戦争を繰り返している。アメリカもイラクやアフガニスタンで戦争していますが、負ければアメリカといえども国家分裂の危機が起こりえます。ロシアの学者がアメリカは五つの国に分裂すると予測しています。

大帝国が滅びるのは、国家の分裂から始まりますが古代ローマ帝国もモンゴル帝国も国家分裂が引き金になっている。だから日本も工作員をアメリカに送り込んで分裂活動を扇動したら面白いだろう。現実に連邦政府が破産状態で州政府の中には独立を模索している州もあるようだ。この事は「株式日記」でも以前に書きましたが、ソ連が崩壊した時と現在のアメリカはよく似ている。


将来のアメリカは独立当時の13州に戻る日が来るだろう。日本はカリフォルニア共和国を分割統治する日が来る? 2009年1月2日 株式日記

ソ連崩壊の原因
 つぎに、ソ連を崩壊に追い込んでいく要因として、わたしは三つあげます。一つは経済的要因、二つ目は政治的要因、三つ目は民族的要因です。ソ連はなぜ崩壊したかというタイトルのもとでは、「ゴルバチョフ政権はなぜペレストロイカに失敗したのか」という問題の立て方もありますが、今日はもっと大きく、ソ連の失敗した究極の原因を眺めてみようと思います。

 たとえば、一九八六年の四月、ゴルバチョフ政権がスタートした一年後にチェルノブイリ原発事故がおこります。世界の原発史上初の大事故であり、ゴルバチョフ政権にとって大変な打撃であったわけです。そこで直接的に失われた人命、経済的な損失だけではありません。じつにソ連の政治的権威が低下し、ソ連の技術、社会組織にたいする信頼感がいっきょにくずれていったのです。






今後、20年ほどかけて「米ドルと欧州の単一通貨ユーロの2極体制に移行
する」 自国通貨切り上げで政策協調する「アジア版プラザ合意」を求めた。


2009年10月26日 月曜日

「ドル基軸、米国益に沿わず」米シンクタンク所長指摘 10月25日 朝日新聞

【ワシントン=尾形聡彦】世界的にドル安傾向が強まるなかで、米国でドルの基軸通貨体制の今後の方向性を巡る議論が高まっている。米政権とのかかわりが深い、米有力シンクタンク「ピーターソン国際経済研究所(PIIE)」のフレッド・バーグステン所長(68)は朝日新聞のインタビューで「米ドルの基軸通貨体制はもはや米国の国益に沿わない」と指摘し、米ドルの支配的な役割を徐々に下げるべきだと提言した。

 今後、20年ほどかけて「米ドルと欧州の単一通貨ユーロの2極体制に移行する」との見方を示すとともに、アジア各国が対ドルへの自国通貨切り上げで政策協調する「アジア版プラザ合意」を求めた。

――米ドルの地位を次第に低下させる必要性を説いていますね。なぜですか。

 「国際通貨システムで米ドルが支配的な地位を占めていることは、米国の国益に沿わなくなっている。理由は二つある。まず貿易赤字の拡大につながる。世界からの米国への貸し出しが突然止まれば、ドルは暴落する。巨額の資本流入は低金利や過剰流動性をもたらし、現在のような経済危機につながってしまう」

 「第二に、米国が自らの為替レートを制御することが困難だ。輸出競争力を高めるため、自国通貨を弱めるための(ドル買い)介入を行うと、米ドルは過剰に高くなってしまう」

 ――ドル・ユーロの2極体制になるのでしょうか。

 「現在は(世界の外貨準備に占める割合は)ドルが65%、ユーロが25%だが、10〜20年先にはともに40〜50%を占めるかもしれない。約100年続いたドルの時代が、10〜20年でユーロとの2極体制に進化するのではないか

――ただ、米政権は「強いドルが米国の利益だ」と言い続けています。

 「彼らが恐れているのは、ドルの価値が急激に落ちることだ。『強いドル』の定義はなく、財務長官が言わなくてはいけない『公式なレトリック(修辞法)』にすぎない」

 ――米政権は、強いドル政策を実質的に放棄しているのでは。米国は輸出主導型の景気回復を目指していて、そのためドル安は不可避です。

 「その指摘は正しい。米政権が世界経済の不均衡の是正や、輸出主導型の景気回復を目指すなら、競争力のあるドルの交換レートが必要だからだ。我々の計算では、人民元や、いくつかのアジア通貨はドルに対して切り上げが必要だ。日本円に対しては、それほど必要ない」

 ――ただ、中国は実質的に1年以上人民元の切り上げをしていません。アジア諸国も輸出競争力を気にしてドル買い介入を実施しています。

 「その通り。中国こそが一番大きなずれをもたらしている。韓国やマレーシアなどアジア各国もドルに対し人民元が切り上がらなければ、自国通貨切り上げは難しい。中国も人民元切り上げは、他国が同調しなければ困難だ

 「アジア各国は共通の為替相場政策を追求すべきだ。為替政策面での連携が賢明な選択で、アジア版の『プラザ合意』(1985年に主要国が、ドル安を進めることで一致した合意)だ。各国が為替政策の永続的な連携や、『2〜3年で2割の切り上げ』などの合意をしてもいい」

――米中(G2)時代の必要性を指摘していますね。

 「私が『G2』を提唱しているのは、気候変動でも国際通貨でも、米中が合意できれば、国際合意にできる可能性がずっと高まるからだ」

 ――米欧日中のG4の形成を目指す動きもあります。

 「日本を含めるか否かは、難しい問題だ。理想は、米中と欧州のG3だ。日本は人口減や過去20年の経済成長の弱さを考えれば、G3ほど強い経済ではない。ただ、欧州も政治的に一枚岩になれない弱さがある。だからG2を拡大する場合は、G4か、インドも加えたG5だろう

 ――鳩山政権への期待は。

 「日本は依然として貿易黒字に過剰に依存しており、不均衡を是正する必要がある。さらに非常に大事なのは、人口減少を補う生産性の向上だ。さらなる改革と、市場志向の戦略が必要だ。私は、現政権が違う方向に向かっているかもしれないと懸念している」



「将来の世界の通貨体制は、ドル・ユーロ・元の三極通貨システムだ、日本は人民元ブロックの一員となる」(フレッド・C・バーグステン) 2008年1月5日 橋本尚幸

今朝の日経「YEN漂流」で、押しも押されぬ国際政治経済界の重鎮フレッド・バーグステンのご託宣。「ニッポンまだまだ論者」にとっては腸が煮えくりかえるぐらい腹が立つような発言かも知れないが、日本人は今自分たちが置かれている状況を正確に知るべきである。だから敢えて紹介する。

抜粋:
  1. ドルが今まで支配的通貨であり続けたのは競争相手がいなかったから。将来、ユーロはドル並みの地位を占めることになる。今後二十年から三十年の間に国際的にユーロとドルの二極通貨体制が誕生するだろう。そして、四十年から五十年後には中国の人民元が第三の通貨として台頭し、三極通貨システムが出来る。
  2. アジアには人民元ブロックが成立し、日本はその一員となる。アジアでの共通通貨が誕生することは考えにくい。
  3. 日本の国際競争力は十五年前から二十年前がピーク。そのときなら円をアジアの基軸通貨そして世界の主要通貨に育て上げられたが好機を逃した。そうしているうちに中国が力をつけてしまった。
  4. 日本の経済的地位が一段と下がらないよう、やるべきことは、まず生産性の低い農業とかサービス業のテコ入れ。特にサービス業の立ち後れがひどい。金融、流通、運輸、教育、医療などの分野で海外の効率的な制度や商慣習を持ち込むことが大事だ。
  5. それにはFTAを推進すべきだ。米韓のFTAが発足すれば日本にとって大きな痛手となる。
  6. 移民受け入れの本格的検討も待ったなしだ。
「ニッポンはまだまだ捨てたものではない」とする論者は、結局自分たちの過去の失政やミスリードの責任をとりたくない元VIPか、ニッポンにはまだまだ余裕があるとして自分たち利権団体に更なる分配を求める利権集団の利益代表か、ナイーブな夜郎自大的「ニッポンイスト」のいずれかと考えれば先ず間違いはない。今の日本には、過去の夢に生きたり、大盤振る舞いのバラマキを継続する余裕などは、さらさらないのである。「GDPなんか関係ない、生活の質が大切だ」など寝言を言っている人たちも、明日食べるものがなくなればそんな贅沢を云って居られなくなるのである。


(私のコメント)
朝日新聞と日経新聞がフレッド・C・バーグステン氏のインタビューを載せていますが、これを読めばアメリカの日本に対する戦略が読めて来ます。オバマ大統領のG2構想もアメリカの有力シンクタンクが提唱したものでしょう。アメリカとしては中国をアジアの盟主として育て上げる事でアメリカとEUと中国との三極体制を考えているようだ。もはや日米欧の三極体制の時代は終わったと言う事でしょう。

アメリカがなぜ「日本はずし」をしてきたのかはわかりませんが、日米欧の民主国家の同盟よりも、中国と言う独裁国家と手を組む事に決めたのは将来的に戦略的なミスとなるだろう。アメリカのシンクタンクの学者の多くは中国が経済的に発展すれば民主化が進むと見ているのでしょうが、共産主義国家が民主化すればロシアやユーゴのように多くの分裂国家になる事は目に見えている。バーグステン所長はその事が分かっていないのだろう。中国が民主化することなどありえない。アメリカ人では中国人の本質が分からないのだ。

もし中国が民主化して経済大国になれるのならアメリカやEUと並ぶ三極体制になるのでしょうが、経済発展すればするほど独裁体制を強化して軍事大国となる可能性がある。人民元にしても独自の管理体制を続けて為替の自由化などを受け入れるだけの近代化が出来るのだろうか? 中国もバカではないから日本が受けたような円高に人民元が耐えられるだろうか?

中国は世界の工場となっているのも労働賃金が先進国に比べればダントツに安いからであり、先進国から技術と資本を導入して急成長を続けてきた。しかしインドやベトナムなどが同じような戦略で参入してきたから、中国も品質の向上と独自の開発力が求められるようになってきている。

アメリカにしても中国に投資してきた収穫を得る為には、人民元を切り上げして行ってもらわなければなりませんが、思うように進んでいない。品質の向上や独自ブランドの育成が思うように進んでいないからだろう。中国としては品質の向上も先進国からの技術を求めているのでしょうが、今までのような訳には行かないだろう。

バーグステン所長によれば、アメリカはドル基軸通貨体制を放棄してドルとユーロの二本立ての基軸通貨体制を考えているようだ。そしてドルを安くして貿易赤字体質を改善していく事を考えている。アメリカはドル安で製造業の復活はあるのだろうか? アメリカがドルを安くすれば中国やアジア諸国も連動して安くしている。だからバーグステン所長は第二のプラザ合意を考えているようだ。だからドルは今のうちに売っておいた方がいいのだろう。

はたして中国が第二のプラザ合意を受け入れるだろうか? 日本の失敗を目で見ているから中国が第二のプラザ合意を受け入れる訳が無い。人民元の自由化すら行なわれる目処すらできていない。独自の技術力や開発力が無ければ通貨の切り上げに耐えられるはずがない。アメリカのような先進国ですら日本やドイツの機械工業力に負けてGMは倒産するに至った。

これではアメリカと言えどもドル安で製造業が復活するとは思えない。例えば自動車にしても走ればいい程度の車なら中国を始めインドやアジア諸国でも製造している。アメリカ車も故障が多く燃費も悪く耐久性も無く国際競争力が無い。アメリカが誇れるのは金融産業ですがリーマンショックで投資銀行は一つも無くなってしまった。金融産業は一度信用を失えば復活するのは難しい。

バーグステン所長の二つのインタビュー記事を見れば、アメリカがいかにもがき苦しんでいるかが行間から読み取れるのですが、アメリカが弱ってきた分をEUだけでカバーできるのだろうか? 日本は円を国際通貨にしようとは思わなかったし、軍事面でもアメリカの肩代わりを拒否してきた。アメリカの弱体化に伴い米軍はアジアから退いて行くだろう。

仕方なくアメリカは中国を近代化させてアジアを任せる戦略に切り替えたのだろう。しかし中国が近代的な民主国家になれる訳が無い。もしなれるのならば日本は中国に主導権を奪われてバーグステン所長の言うようなアジア圏が出来上がるだろう。しかしそれは間違っている。強力な独裁国家になるか民主化されて国家分裂を招くかどちらかだ。

アメリカはどうして民主主義国家の日本を諦めて中国に切り替えたのだろうか? そんな事をすれば日本のアメリカ離れが起きるだろう。現実に鳩山民主党政権が出来てアメリカ離れを模索している。東アジア共同体ではアメリカを除外する構想のようだ。これは中国にとっても願ったりかなったりで鴨がネギをしょって来るようなものだ。

このような日本独自の行動はアメリカにとっても想定外のことであり、自民党政権ではアメリカに逆らう事など考えられなかった事だ。竹中平蔵はバーグステン所長に連なる人物であり、日本における代理人のようなものだ。しかし鳩山民主党政権とバーグステンとは直接連なる人物はおらずバーグステン所長も焦っているのではないだろうか? 日本を弱体化させ中国を強化する戦略に狂いが出てくるからだ。


縦並び社会・格差の源流に迫る:竹中人脈と強者の論理 毎日新聞 2006年4月3日

竹中氏は30歳でハーバード大客員研究員として渡米する。「小さな政府」を目指すレーガン大統領が就任し、「市場万能」を掲げる経済学者が力を持ち始めたころだ。大阪大助教授などを経て再び渡米。米国の要人が理事に名を連ねる国際経済研究所の客員研究員になる。バーグステン所長は「日本経済回復に成功したのも留学経験が役立っていると思う」と語る。

 市場の論理を重視し、小泉改革を担う「竹中路線」は、その人脈に支えられている。



(私のコメント)
竹中平蔵こそバーグステン所長のリモコンロボットとして活動してきたのであり、外資族の司令塔的存在だ。だから中川秀直が1000万人の移民の受け入れもバーグステン所長の入れ知恵なのだろう。1000万人もの移民を受け入れれば治安が悪化して日本の治安の良さが失われる。1000万人のうちの多くが中国人を想定しているのでしょうが、アメリカと中国とで日本を管理していくG2構想と目的は合致している。

日本国内のあちこちに中国人解放区が出来て、主要都市は中国人に占拠されるだろう。地方参政権で中国人議員や韓国人議員が選ばれてコロニーが出来上がる。その事を一番よく知っているのがアメリカ人であり、アメリカ西海岸には中国人や韓国人のコロニーが出来ている。バーグステン所長は日本に対して悪意のあるアドバイスをしているのだ。




英語は侵略者の言葉であり語調は高圧的な命令口調に適している。
先進国でも英語が出来ないと高等教育が出来ないとなると問題だ。


2009年10月25日 日曜日

文化帝国主義(反英語教育論) 2008年2月8日 歴史と日本人

 「外国語=英語」という思い込みは何の根拠もなく、しいて言えば国際社会の権力構造に由来するといえるだろう。つまり現代がアメリカ覇権(パクス・アメリカーナ)の時代であり、それに近づくことこそ国際社会の必須条件というわけである。ここに壮大な文化の階級化というか、文化の優劣が国際社会に露骨に出ている状況を見なくてはならない(もちろんこれは日本に限ったことではない)。だいたいにおいて、今日英語といっているのはアメリカ英語であり、イギリス英語でもなければオーストラリアのでもなく、インドのでもなく、フィリピンのでもない。基本的に今の日本で子供たちが学ばされている英語は、アメリカ英語教育を受けた人かアメリカ人にしか通用しないものだということを覚えておくべきであろう。実際は家庭内で使う言語(母語)人口では、英語は支那語は無論のこと、スペイン語にも負けている(英語の母語人口はたった三億人である)。英語を第一言語として話す人口は、日本人が考えるよりずっと少ないのだ。

 こうした英語帝国主義、文化帝国主義ともいえる状況が現代の国際社会に出現していることに、人はあまりに無頓着である。むしろこれは左派のほうから「反帝国主義」という形で提出されてきた。しかしそれは多くはただの「反アメリカ」によるものだった。国際交流が進むなかで、鎖国できるわけでもないだろうから、少なくとも文化帝国主義の時代が今後長く続くことは間違いない。したがって日本の選択はそれに乗っかるか、抗うかの二通りであろう。

 乗っかった場合、日本語などやめて英語を公用語にすべきだ。そうすることでさまざまな国際舞台で日本人は「英語」を話すことができ、それは(現に今現在英語圏の国がそれを享受しているように)大きな国益となる。ビジネスの場においても、政治の場においてもである。

 抗う場合には、そもそも英語教育をするべきではない。少なくとも、全国民必修にすべきではないだろう。はっきり言って英語など必要としない人のほうが、今の日本社会には(そしておそらく今後も)ずっと多いのである。数ある外国語の中から、一つ選択する仕組みなどにすればよいだろう。英語もその選択肢の一つでしかないという位置づけならば、外国語間での優劣はない。
 そして最大のなすべきことは、日本語の輸出である。外国語を学ぶことで国際化を達成するのではなく、日本語を外国人に学ばせることで国際化を達成する。これこそ国威を真に輝かせる方法と言えるだろう。海外での日本語学習者は徐々に増えつつあるが、まだまだ伸びしろはある。日本語には前途がある。

 左派は「文化帝国主義」に反発する中でこうした「日本語の輸出」にもまた反対してきた。しかしそれは国際競争の実態を見ない議論である。国家の他国に及ぼす精神侵略はもはや避けられるとは思えない。むしろそれに抗う気概と、進んで自国の文化を他国に示す努力が求められていると言える。だから最初から私は「国際化に必ずしも反対しない」と言っていたのである。鎖国的に閉じこもることは、今の日本の資源状況を見ても、できることとは思われない。

 海外進出は日本語で行うべきだ。日本人は一億人もいるのだから、世界の中で日本語が少数言語とは言えない(世界十一位だそうだ)。にもかかわらず、妙に日本人は自国の言語に対して自信を持たない。積極的に海外に日本語を広めるだけの資質と需要を日本語は兼ね備えているのだ。インターネットでは日本語は英語と並んで優勢だし、日本語による活字出版物も非常に多い。それを支えているのは日本人の勤勉さと活字への関心の高さである。日本人ほど活字文化を古くから育んでいる民族は少ない。源氏物語は(作者も成立年代もはっきりしているものの中では)世界最古の長編小説である。英語を学ぶ暇があったら、日本語をもっと信頼すべきであろう。それを「英語を学ばなければ国際社会に乗り遅れる」などと言っているあたり、日本人が欧米人に完全に精神侵略されている証なのである。精神侵略から目覚めることが、今の日本に求められている。日本人の自立と独立を願う。


「日本のガラパゴス化問題」は市場の問題ではない(2) 5月30日 ベドウィン・ピエロの小部屋

この記事へのコメント1
 自分の良いようにルールを作って、それを押しつけるやり方はアングロ・サクソンの得意とするところですよね。生存競争に打ち勝つためには有利なのでしょうが、あまり好きな思考法ではありません。
 ところで、かつてのインターネットが英語一辺倒になっていた理由を述べるなら、インターネットはアメリカで生まれアメリカで育ったものだから、当初は英語の使用が明示的にせよ暗示的にせよ想定されていたから、だと自分は思います(だから、一昔前の日本人の ウェブサイトには "Sorry, Japanese Only" と書かれていることが多かったですよね)。
 単なるコンテンツの量と言うことであれば、スペイン語や中国語の台頭が著しい今、英語の比重は相対的に下がっていることと思います。
 しかし、政治、経済、科学、ジャーナリズム、スポーツなどの広範な分野で、国際的な コミュニケーションが英語のみを通じて行われるような場面が圧倒的に増えている現在、英語の公用語としての位置はなかなか揺るがないことでしょう。
 ぼくが春まで勤めていたドイツ資本の外資系企業の公用語は英語でしたよ。販売する印刷機のマニュアルもトレーニングも全部英語。
 まとめると、当初は英語の使用を想定されたインターネットが、世界規模のものに発展するにつれて、公用語としての英語を取り込んでいった、ということになると思います。


この記事へのコメント2
「危機感に説得力が足りない」と私が感じるのは、一つ前のレスに書いたように「ベドさんの日本語公用語化論は、実現可能性がとてつもなく低いとしか感じられない」からです。だから一つ前のレスで、私は現在公用語である英語にリソースを割いた方が現実的だ、と書きました。
しかし、その次についたベドさんのレスを読むと、日本語公用語化について実現可能性が低いとは思っていないことが説明されます。私との意識の違いが大きく、そこで議論が齟齬をきたしていたことがわかりました。

「なぜ危機感を感じなければならない」のかについては、私自身の考えはあります。英語の公用語化が進むことで、国際的な場面に限らず日本のビジネスや高等教育の英語化が進むと思われます。生活言語としての日本語は生き残るでしょうが、難しいことを話す際は英語を使うと行った事態を招きかねません。これは日本語の国際的な地位の衰退をも必ず伴うでしょう。少なくとも、高等教育の英語化については、私は反対の立場をとりたいと思います。ただし、これと日本語の公用語化論には大きな距離があることに注意してください。

> 英語がフランス語に取って代わって、日本語が英語に取って代わらない理由
現代の英語の広範な使用を「英語帝国主義」と言うなら、日本語が英語に取って代わることは、「日本語帝国主義」を目指すと言うことになるでしょう。日本語が英語に取って代わるには、日本語帝国主義をとることがおそらく必須ですが、日本語が英語に取って代わらない理由は、未来に日本が日本語帝国主義をとらない場合、無数に考えられます。

そこで、一度英語帝国主義について整理しましょう。英語が(かつての共通語であった)フランス語に取って代わった経緯を述べるなら、大英帝国の発達(と衰退)と、その後のアメリカ主導のグローバリズムの進展によって英語は世界共通語としての地位を占めたと考えられます。
また、英語を含むヨーロッパ言語によって、近代の「論理」「議論」「科学」などが作られてきたわけなので、言葉の定義がはっきりとしていることも、日本語に比べて英語のアドバンテージとしてあげられるでしょう。たとえば英語は、後進国においては高等教育の為の言語としての地位を得ています。現に日本語も明治期にヨーロッパ言語を翻訳し取り入れたことで近代的な言語として現代成り立っているという経緯があります。
ベドさんのおっしゃる、100〜150年くらいで世界の公用語が変わるという発言には、こうした背景があると思います。

それでは、今後の世界についても同じこと(世界の公用語の転換)が起きるでしょうか。この点については私は判らないとしか言いようがありません。様々な可能性が考えられるでしょう。交通手段・情報テクノロジーの発達はめざましい進歩を続けています。100年と言わずもっと短いスパンでコミュニケーションの大転換が起きないとも限りません。あえて突飛なことを言うなら、高度な機械翻訳をAIにまかせる事が一般的になるとか、技術的な手法で言語の習得が飛躍的に容易になる、などという事もあるかもしれません。

英語帝国主義に抵抗するために、日本語帝国主義を“戦略的にとってゆく”ことが実現するかも知れません。ベドさんは日本国・日本人の利益のためにそうした方が良いという考えなのだと思います。
それでは、具体的な、“日本語が英語に取って代わる”ための施策の実現可能性について、ベドさんの意見をお聞かせ願えないでしょうか。


この記事へのコメント3
まず、僕の日記の主題は、簡単に言うと「日本人は自分でルールを作らずに小鳥の雛のように口をあけてルールと言う餌をもらえるのを待っているため、世界中から不利なルールを押し付けられるのは当たり前で、そのスタンスを変えないといけないということになり、その例として「英語が世界の公用語であることをひっくり返そうとする発想が無い」ということになります。
「啼かぬなら啼かしてみせようホトトギス」という川柳がありますが、僕はこの性格。日本語が世界の公用語でないことでのデメリットがあまりにも大きいから、ある言語が世界の公用語になるための条件を考えて、そこから必要な施策と時間を割り出します。
日本人の多くは「英語圏に生まれていれば、こんなに語学に苦しまなくて済んだのに」という思いを経験したことがあるのではないでしょうか? また、そういう経験をしていないのは、一部の英語が出来ることで日本のコミュニティ中で有利なポジションを得ている人たちなど、一部の人々だけではないでしょうか?
それにも関わらず、「なぜ英語は世界の公用語なのか? 日本語はどうやったら世界の公用語になれるのか?」と親権かつ真面目に考えたことが無いという人が少ないのではないか、そう思うのです(たとえば、新聞や「朝まで生テレビ」などで真剣に議論が戦わされたことを僕は見たことがありません(あったのかもしれませんが))。そこに相当不利な状況があるにも関わらず、改善策を誰も考えない。
いや、みんなして真面目に考えた結果、「中期的あるいは長期的に見て、コストの方がベネフィットよりも大きくなってしまうから、やっぱり諦めるべきだ」という感じになっているのなら「僕が馬鹿でした」ということになるのですが、そうは見えないのです。


(私のコメント)
最近のドイツ人やフランス人はエリートに限られますが英語が達者だ。EU議会では英語が公用語となりドイツ人とフランス人は英語で会話している。以前ですがフランスの大臣がEU議会で英語で演説するのに怒ってシラク大統領が退席したニュースがありましたが、どうして英語がヨーロッパ大陸で公用語となるに至ったのだろうか? それはフランスにおいてもドイツにおいても大学レベルの教育が英語で行われる事が多い為だろう。

文化的なプライドが高いフランスの大学でも、科目にもよるのでしょうが半分程度が英語で授業が行われているそうです。だから大学を出たエリートやインテリはほとんど英語が出来る。フランスやドイツがそんな状況だから、他のヨーロッパ諸国では大学以上の高等教育は英語も出来ないと授業にならない。それだけ文化的に格差が出来てしまったのでしょう。

あれだけプライドが高いフランス人やドイツ人が経営学や電子工学などを勉強しようと思ったら英語で講義を受けざるを得ないだろう。フランスやドイツに留学するにしても英語でも受け入れるケースが多くなってきている。だからフランスやドイツの政治家は英語で話しをしているし、学者も論文を英語で書く事も多い。

それから見ると日本の大学はほとんどの講義は日本語で行なわれていて、英語などの外国語で行なわれる講義は上智大学や国際基督教大学など例外的だ。それらも帰国子女などが多く一般的ではない。日本の政治家達は英語教育の強化を言うが、小学校から英語を学ばせるよりも大学の入学試験や卒業試験を英語でテストするようにすればどうだろう。そんな事をしたら大学を卒業できる学生はほとんどいなくなる。

フランス語はかつてはヨーロッパの上流社会の公用語だったのですが、最近では英語が出来なくてはビジネスにならないから自発的に勉強しているフランス人が多いらしい。これだけグローバル化した社会だと会社内にも外国人が多くなり公用語として英語が使われる事が多くなったからだろう。いわばフランスもドイツも英語帝国主義に敗北したわけですが、残る先進国の日本だけが英語帝国主義に抵抗しているように見える。

日本でも英語が出来なければ大学も卒業できないとか、会社に就職が出来ないとか、英語が出来ないと管理職になれないと言うのなら、日本人の英語レベルも上がるだろう。しかし日本では一部の外資系企業を除けば日本語だけで仕事が出来るし、テレビやラジオもほとんどが日本語放送だ。新聞にしても英字新聞を読んでいる日本人を見かける事はほとんど無い。

発展途上国などではアメリカやイギリスに留学して英語で先進文化を身につけることが国家の発展する手段と考えているようだ。韓国人や中国人のアメリカやイギリスへの留学生の多さはこの発想によるものだろう。日本でも多くの留学生を米英に送って先進文化を輸入してきた。しかし現代では語学留学がほとんどで米英で博士号を取るような留学生は少なくなっている。どうしてなのだろうか?

グローバル化とインターネットによって英語の公用語化への勢いは止まりそうも無い。日本でも「日本語が亡びるとき」と言う本がベストセラーになるくらいだから、日本もインドやフィリピンやシンガポールのような英語植民地になるのだろうか? フランスやドイツですら英語によってEUの共通語となりフランス文化やドイツ文化は衰えていって消え去っていくのだろうか? 

昔はフランス映画やドイツ映画も上映されていたのに、今では映画でフランス語やドイツ語を耳にする事はほとんどなくなってしまった。戦争映画を見てもドイツ軍兵士もロシア軍兵士もみんな英語を話している。そんな世界が現実でも起きてくるのだろうか? トム・クルーズがドイツ軍将校の制服を着て英語を話し、ヒトラーが英語で演説したところでしらけてしまう。

EUの議会でフランス人やドイツ人が英語で演説するのを聞いているとなんとも情けなくなるのですが、残された先進国では日本だけが未だに日本語で高等教育が行なわれて、政治家のほとんどは英語を話す事ができない。これだけ国際会議が毎週のように行なわれていても外国語を話せる政治家がいないのは日本ぐらいだろう。(アメリカ人も英語しか話さないが)

日本人はどうしてこれほど英語が話せないのだろう? 海外で英語がぺらぺらで帰ってきても日本にいるといつの間にか英語を忘れてしまう。アメリカに語学留学しても満足に英会話もできない留学生が多い。中学から大学まで10年間も英語を学んでいるのに日常会話も出来ないのは教育が悪いからだろうか? 

もし世界の公用語が英語で統一された世界になったら、フランス人やドイツ人でも論争したらイギリス人やアメリカ人にかなう事はなくなるだろう。アイルランドのように先祖の言葉を忘れて英語が母国語となってケルト文化は彼らから消えていってしまう。つまり英語で統一された世界は過去の歴史から断絶されてイギリスの歴史しか分からなくなるのだろう。韓国人もハングルによって戦前の歴史が分からなくなった。中国人も簡体字によって昔の古典が読めなくなった。

グローバリストたちは簡単に日本も英語を公用語とすべきと言うが、日本の歴史を抹消しようと言うのだろうか? 日本人が英語を話し出したら明治大正昭和の本や新聞も読めなくなり米英の事しかわからない日本人が出来上がる。日本には江戸時代と言うエコロジー文化があったが、ヨーロッパではエコロジーよりも海外侵略で歴史作ってきた。アメリカは歴史から断絶された国家であり、他国への文化侵略にも鈍感なところがある。

アメリカのファーストフード文化は日本の若者の味の感覚を狂わせて、何にでもマヨネーズをつけて食べたりジャンクフードで食文化を破壊している。言語にしても同じであり日本語から英語に切り替えていったら日本のエコロジー文化や味覚文化も廃れていく事だろう。結局は日本語が分からなければ日本文化の事が分からなくなる。

アメリカはこれといった歴史も無いし、民族も種々雑多で昔から英語を話してきた人はわずかしかいない。白人でも何世代かさかのぼればドイツ語やイタリア語を話していた人が多い。だから外国に向かって平気でグローバルスタンダードとして英語を押し付けてくる。自分たちがそうだったからですが、反面歴史を持たないコンプレックスでもあるのだ。

日本人やヨーロッパ人は歴史的経験から物事を学んできましたが、アメリカ人には歴史が無い。ブッシュは十字軍気取りでイラクに侵攻しましたが、十字軍の先祖であるフランス人はイラク侵略に反対した。十字軍の実態をアメリカ人のほとんどは知らないし、歴史を知らないから日本に原爆を落とす事もできる。

歴史と言語と文化には深い関係があるのですが、安易な英語公用語化には注意が必要だ。英語は侵略者の言葉であり語調は高圧的な命令口調に適している。ビジネスや情報交換には便利かもしれないが、先進国でも英語が出来ないと高等教育が出来ないとなると問題だ。




民主党の政治家たちが「米国は、今や我々が与党であることを
認識すべきだ」などと、米国に公然と反論するようになった。


2009年10月24日 土曜日

「最もやっかいな国は日本」鳩山政権に米懸念 10月23日  読売新聞

【ワシントン=小川聡】22日付の米紙ワシントン・ポストは、鳩山政権が米海兵隊普天間飛行場の移設計画見直しなど「日米同盟の再定義」に動いていることに、米政府が神経をとがらせている、とする記事を1面で掲載。

国務省高官の「今や、最もやっかいな国は中国でなく日本だ」という発言を伝えた。

 記事は、オバマ政権がパキスタンやアフガニスタン、イラクなど多くの課題をかかえており、「アジアの最も緊密な同盟国とのトラブルは、事態をさらに複雑にする」という米側の事情を紹介した。

 鳩山政権については、「新しい与党(民主党)は経験不足なのに、これまで舞台裏で国を運営してきた官僚でなく政治家主導でやろうとしている」とする同高官の分析を示した。さらに、民主党の政治家たちが「米国は、今や我々が与党であることを認識すべきだ」(犬塚直史参院議員)などと、米国に公然と反論するようになった風潮も伝えた。



民主党政権に不安、「新しい日本」を警戒する米国  9月3日 博客新人

「民主党の勝利は、ホワイトハウスが過去数十年で初めて、米国を鋭く批判してきた『完全なよそ者』による日本政府と交渉しなければならない状況となったことを示している」
 2日付ニューヨーク・タイムズは、ハト山由紀夫代表が率いる日本の新政権の発足に対するオバマ政権の懸念をそう報じた。

 「より対等な」日米関係を公言してきた民主党が政権を取ったことで、半世紀近く揺らがなかった日米同盟の前線に「警戒シグナル」がともった。同紙によると、オバマ政権内部では、日本の新政権が米国が重点を置くアフガニスタン戦争やアジア域内の米軍兵力再編など、米国の重要事案に背を向けるのではないかとの懸念が高まっている。

 当面の懸案は在日米軍の再配置問題だ。自民党政権が米国との数カ月にわたる交渉の末に合意した在日米軍(約4万7000人)の再編問題をめぐり、民主党は選挙運動期間中に再交渉を行うことを公約した。ハト山政権がそれを実行に移した場合、摩擦は避けられない。

 自民党政権は米国と2014年までに沖縄本島に駐留する米海兵隊の兵力8000人(家族を含むと9000人)をグアム島の新基地に移転することで合意した。しかし、民主党の一部では、日本が移転費用100億ドル(約9200億円)を負担するとした合意は受け入れられないとの意見が出ている。沖縄本島の普天間飛行場も自民党政府との合意では、島内の別の場所に移転する方針が決まったが、民主党は住民の世論を理由に島外への完全移転を望んでいる。早期に新たな候補地を見つけられなければ、反米感情が高まるのはもちろん、両国関係に傷がつくのは避けられない。

 米政府は早めにくぎを刺した。国務省のケリー報道官は8月31日、「米国は普天間の代替施設計画やグアム移転問題に関し、日本政府と再交渉する意思はない」と断言。米国のルース駐日大使も2日、米公共ラジオNPRのインタビューに対し、「実行過程の問題を取り上げることはあっても、協定自体を変えることはできない」と、再交渉には応じない姿勢を改めて表明した。

 しかし、米国としては自分の立場だけに固執してもいられない状況だ。現在、日本の海上自衛隊はインド洋で米艦船に給油支援を行っている。オバマ政権としては、アフガニスタンに投入した米軍主体の国際部隊の任務遂行に日本の給油支援が必要だ。民主党は来年1月に現行法が定める自衛隊の給油支援任務の期限が切れた段階で、追加支援は行わないと公言してきた。これが現実となれば、米国のアフガニスタン安定化戦略に大きな障害をもたらす。

 専門家の多くは、こうした両国の事情を勘案すると、当面日米同盟の根幹に変化が生じる可能性は大きくないとみている。問題は「より対等な関係」に発展する過程で、互いの利害関係を主張する外交力だ。こうした点でむしろ民主党の専門性不足に起因する「アマチュア外交」を懸念する声も多い。東京財団の渡部恒雄上席研究員(外交・安全保障担当)は「民主党は実際の外交経験がないことが弱点だ。その点から彼らにはまだ分別力がないとの意見もある」と分析した。

 ホワイトハウスもやっとハト山政権の「実体」把握に乗り出した。これまで米外交界や学界は自民党との関係にばかり神経を使い、野党とは疎遠だった。ジョージタウン大のマイケル・グリーン教授は「日本の新政権は自分たちの提案の一部は非現実的だということを知るだろう。オバマ政権としては、日本政府が既存の立場から一歩退く過程で、体面を立てる方法を探ることになる」と指摘した。


「チャイメリカ」の落日 2008年 12月5日 大庭亀夫の生活と意見

わっしはむかし中国人(香港人)のお友達から「ガメちゃん、どんなことがあっても中国人から金を借りてはだめだよ」とゆわれたことがある。

「なんで?」と訊くと、「中国人の社会ではね、金を貸したら、奥さんも貸すくらいのことは、当たり前なの」「どひゃ」

という会話でした。

中国のひとは見返りなしで、金は貸さん。

中国のひとと合衆国のひとがひそひそしていたと思ったら次の日にライス国務長官がいきなり北朝鮮を悪役リストから外して日本人全員がぶっくらこいてしまったことがありましたが、これからは、そーゆーことが、もっと頻々と起きることでしょう。

合衆国はしかも当然のことながらチャイメリカ路線を突っ走ることによって、自らをコーナーに追い詰めることにもなる。角番の中村うさぎですね。

もうクレジットの限界いっぱい毎月使いまくるしかない。

ドルも基軸通貨の威光を信じて、消費が低下するたびにバンバン利下げするしかない。

目下は産業が ねーんだから、やむをえない。

中国の方は、どうか。

中国の方は、合衆国の消費拡大がうまくいかねー場合、国内の三層構造(8000万人の先進国人口2億4千万の中進国人口残りの極端な低収入人口)の垣根を取っ払ってしまって、いちかばちか消費の拡大を狙う、という手が残っている。

「いちかばちか」というのは、この垣根を取っ払ってしまうと社会の大混乱は避けられないからです。上海を中心とする先進国部分にどっと地方からひとがなだれ込んで犯罪は増加する、公共投資はおっつかなくなる、インフラは不足が高じて停止状態になる、で、てーへんです。中国は歴史的に「内乱」の国なのを忘れてはいけません。

国が三国志になってしまうとコーエイは現代版三国志が売れてうれしいかもしれないが、国民をもれなく食わせることが至上命題(食わせないと暴れる、政府にとってはコワイ国民性だからです)の中国政府としてはコーエイの株価をあげるために新赤壁の戦いを戦うわけにはいかないのす。

もうひとつ、消費市場を国内に求めた場合、パートナーである合衆国と決定的に対立してゆくことになるわけで、中国はいずれは合衆国との対立は避けられないと覚悟していても、いまはまだ嫌である。

だから、チャイメリカ。(中略)

合衆国のアイデンティティとチャイメリカは相容れない。

合衆国人にとってチャイメリカの市場に自分たちが生きてゆくことは、自らを侮辱しつづけることに他ならないのであって、それにアメリカ人が耐えられるかというと、わっしは耐えられるわけがない、と思います。

下部構造が上部構造を決定する、というのは性格が悪いおっさんであったカール・マルクスの誤解であった、とわしは思います。人間はマルクスのおっちゃんには思いも及ばなかったくらい「自由」という何の役にも立たないものが好きなのだ。

ちゃんとした理由のほうを書く前にくたびれちったので、経済構造上チャイメリカが破綻するという理由は、今度にしますが、バラク・オバマはどーかしている。

ケネディと同じに初めの二年はボロクソになりそうな嫌な感じがします。

JFKと最も違うのは、JFKLは奥さんがパーだったが、バラク・オバマの奥さんは、素晴らしい能力の持ち主であるように見える。

勝手な、しかも英語で言うただの「ホーピング」(日本語がとっさにおもいだせん)ですが、二年を過ぎたころ、バラク・オバマに、彼が選ばれたことのほんとうの理由、アメリカ人たちが彼に期待したものは「ベスト・アンド・ブライテスト」のリーダーなどではなくて、「新しいアメリカ」の建設者であることをミシェルさんが思い出させる日が来るのではないでしょうか。

町のひとたちが見たかったのは名前だけ塗り替えた「クリントン一座」の古いサーカスではなくて、バラク・オバマと彼の一座の勇気に満ちた空中ブランコであったはずです。

いまのバラク・オバマの行き方を見ていると、最悪の影響を被ると決した日本は当然としても、他の世界の人間も悪い方に押し流されるのを加勢しているようにしか見えない。

それでも、わっしのアフリカン・アメリカンの友人たちが散々ためらった後にバラク・オバマに投票したように、彼にはまだ希望を未来から現在に伝達してくる能力があるように見えます。

ミシェルさんというパートナーの目には(彼女の談話から想像して)もう問題の在処が見えいるように思える。

実際には現在の経済の崩落状態を立て直すには、国権主義的な経済の枠組みを捨てるしかない、とわっしは思ってます。国家というものに対する人間の意識が変わってゆくしかない。

国別にものを見ている限り、経済の構造は変わらず、やがては完全に行き詰まるでしょう。インターバンクの問題も真の解決は、そういうところにしかない、と思う。

チャイメリカ、などは解決としてあまりに安易、あまりに乱暴である、と考えます。


(私のコメント)
「株式日記」はアメリカと中国は抱き合い心中するだろうと書いてきましたが、フランス人の大庭亀夫氏が言うように中国人からカネを借りたら身の破滅になる事は、中国人の本性を知る人から見れば常識だ。そのアメリカが中国から2兆ドルも借りているのだから、ただで済むはずがない。その証拠にドルの基軸通貨体制が揺さぶられているし、中国の軍幹部は太平洋に西半分をよこせと言ってきている。

アメリカ人から見れば日本人も中国人も同じに見えるのだろう。むしろ中国人のほうが堂々としていて個人的には信頼が出来てアメリカ人とは合うかもしれない。大言壮語する国民性もよく似ている。それに比べると日本人はアメリカ人の前に出るとペコペコしてばかりいて卑屈であり、いう事を聞かなければ恫喝して脅かせばすぐに折れて妥協する。

自民党はCIAとヤクザが作った政党だから弱みを握られてアメリカにNOと言う事は許されない関係だった。だからアメリカにカネを貸してドル安でプラザ合意で踏み倒されても文句の一つも言わない。このように日本で上手く行ったからアメリカ政府は中国を相手に同じ事をして儲けようとしている。しかし中国人は日本人のように卑屈ではないからドル安でカネを踏み倒そうとすれば報復してくる。そして米中は抱き合い心中する事になるのですが、日本がその渦に巻き込まれてはならない。

日本で民主党政権が出来たという事は、それだけ日本に対するアメリカの影響力が落ちた事の証明であり、アメリカは内憂外患でにっちもさっちも行かない状況だ。アメリカにニクソンのような決断力のある大統領が出てくれば、イラクからさっさと撤退も出来るのでしょうが、オバマはさらに深入りしてアフガニスタンはベトナム化しつつある。

アフガニスタンなどアメリカとは何の関係も無い国であり、テロとの戦いでこぶしを振り上げて下ろすに降ろせない状況になってしまった。イラクには石油が出るがアフガニスタンには山しかなく痩せた土地があるだけだ。アメリカの戦略としては中東一帯を民主化して石油利権を独り占めすることが戦略だったのでしょうが、ロシアや中国やヨーロッパ諸国がそんな事を容認するはずがない。

アメリカは金融立国で世界経済を支配しようとし、軍事で中東を支配する事で石油を独り占めして世界を支配しようとした。しかしそれはあまりにも無謀な計画であり、両方とも駄目になりつつある。最後までアメリカを支えてきたイギリスや日本もアメリカを見放しつつあるのであり、オバマ大統領は誰が敵で誰が味方なのか見分けがつかなくなってきているようだ。

どん詰まりに来たアメリカは中国を味方にすることでG2戦略で生き残りを図ろうとしている。中国はアメリカ市場に輸出して大儲けをしてきたからアメリカと中国の関係は良好だった。中国は貯まった外貨でドルや米国債を買ってきたがアメリカの消費が大幅に落ち込めば中国の輸出は大幅にダウンして両国の共存関係は軋みが生じてくる。

オバマ大統領のG2戦略外交は他の国から見れば仲間はずれにされた事で面白くないだろう。特に日本にとっては米中が同盟関係になる事は日本が米中に挟撃される事を意味する。韓国や台湾や東南アジア諸国も同じだろう。それに対して鳩山民主党政権ではアジア重視の東アジア共同体を提唱して脱アメリカを目指しつつある。

もはや貿易面で見ても日本の最大貿易相手国は中国でありアメリカではない。中国はアメリカへの輸出の落ち込みを内需拡大で経済成長を続けようとしているが、成功するのだろうか? 内需拡大といえばアメリカの圧力で日本も行ないましたが道路や橋を作って国家財政は大赤字になってしまった。中国も同じように54兆円もの公共投資で財政は大赤字になる。

私自身は鳩山首相の言う東アジア共同体は、アメリカのG2構想に対する牽制であり、アメリカ政府高官はこの事に気がつくべきだ。そもそもG2にしても日本が全面的にアメリカに協力しなければ成り立たない構想だ。地政学的にみてもアメリカと中国の間には日本が北海道から沖縄まで細長くついたてのように塞いでいる。中国が裏切らないように監視するには日本の米軍基地が無ければ成り立たない。ゲーツ長官が普天間基地で強硬なのも対中国戦略があるからだ。

アメリカが今まで自民党政権に対して行なってきたような圧力を加えるならば、鳩山民主党政権は中国に吹き寄せられるような結果をもたらすだろう。民主党内部には社民党や民主党左派グループが中国と密接なグループがあるからだ。特に岡田外務大臣が中国よりであり東アジア共同体にはアメリカは含まれないと発言している。


米国は加えず=「東アジア共同体」で外相表明 10月7日 時事通信

岡田克也外相は7日午後、都内の日本外国特派員協会で講演し、鳩山由紀夫首相がアジア重視の観点から提唱している「東アジア共同体」構想について、「日本、中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)、インド、オーストラリア、ニュージーランドの範囲で(構成を)考えたい」と述べ、米国は正式な加盟国としない形で創設を目指す考えを表明した。
 共同体構想をめぐり、政府高官が米国を正式メンバーとしない方針を明言したのは初めて。外相は、貿易交渉などの相手として米国を「排除しない」とも語り、一定の配慮を示したが、鳩山政権に対して「反米的」との見方もある米側が反発を強めることも予想される。 
 外相は、10日に予定される日中韓首脳会談で東アジア共同体の在り方について意見交換したいと説明。「まず経済から始め、エネルギー、環境、保健衛生などに協力分野を拡大していきたい」とする一方、域内の通貨統合については「かなり先の話になる」との見通しを示した。
 また、中韓両国との間で歴史共同研究を推進し、「共通の教科書」の作成を将来的な検討課題にすべきだとの考えを明らかにした。(2009/10/07-16:59)




民主党の「戸別所得補償制度」は実質的に食管制度の復活になる。
減反政策もそのままで小規模兼業農家への補助金で票を獲得した。


2009年10月23日 金曜日

NHK「クローズアップ現代」より

労働費や経費を上げていけば補償金は限りなく増える仕組みだ。
これでは小規模兼業農家が逆に増えていく結果をもたらすだろう。


米作り、赤字分をチャラに 「戸別所得補償制度」は本当に農家を救うのか 10月12日 産経新聞

■「無責任なばらまき政策」

 戸別所得補償制度は、米などの農産物の販売価格が生産費を下回った場合、差額を国が補填する制度。民主党はマニフェストで平成23年度から年間1兆円の所得補償を行うと明記。赤松広隆農林水産相は22年4月から、地理的な条件が異なる複数の地域でモデル事業を始めると表明している。

 制度は、自公政権が19年に始めた「品目横断的経営安定対策(現=水田・畑作経営所得安定対策)」への対案だった。「戦後農政の大転換」と呼ばれたこの政策により国は原則、耕地面積4ヘクタール以上の大規模農家や、20ヘクタール以上の耕地をまとめた集落営農にしか補助金を出さなくなった。だが「小規模農家切り捨て」と批判され、民主党は同じ19年夏の参院選で、規模の大小にかかわらず原則、農産物を販売するすべての農家に所得を補償する制度を公約にした。

 ただ、制度の全容は2年たっても不透明のままだ。予算も、現在の減反政策にかかる年間約2千億円の5倍に当たる年間1兆円とあって、自民党などから「無責任なばらまき政策」「赤字が補填されるのでは農家の生産意欲をそぐ」といった批判が出ている。5代目農家という菅原さんは刈り終わったばかりの田んぼを見つめ、こう訴えた。

 「私らだって税金をもらうばかりが解決策とは思っていない。一番の問題は米価が安すぎることだ。昔みたいに米だけ作って食っていけるように、農家が再生産を続けられるようにしてもらえないものだろうか」

 ■“時給”179円の「産業」

 「時給」179円。

 これは、農林水産省が平成19年産米について、原価計算の手法で米の生産コストを計算し、1農家の1時間当たりの報酬を算出した額だ。稲作の「家族労働報酬」と呼ばれ、戦前から続く「米生産費統計」に毎年、元となるデータが公表されている。

 農水省経営・構造統計課によると、昭和50年代から平成の初めまでは時給600〜700円で推移し、平成7年は1059円だったが、その後12年は475円、17年331円、18年256円と下がり続けている。

 理由は米価の下落だ。米はかつて国が買い支える公定価格だったが、平成7年の食糧管理法廃止、食糧法施行により一部自由化され、16年の改正食糧法でほぼ完全に自由化された。

 価格決定を市場原理に委ねた結果、米価は20年前の1俵(60キロ)1万8千円から下落傾向を続け現在は1万2千円程度。減反(生産調整)や高関税で価格を下支えしても止められなかった。農水省は「米の消費量が減っている上、消費者の低価格米への志向が強いため」と分析する。

 宮城の米作農家、菅原清一さんは「今の米価なら機械を買うだけで赤字になる。整備代もかかる」。稲刈りに使う青いコンバインは、走行用ベルトが古くなり切れかかっていた。交換に60万円かかると言われ、あきらめたという。

 ■持続可能な農業のために

 全国の農地に占める水田の割合は54%で、米作農家の8割は菅原さんのような兼業農家だ。彼らが農業を続けてこられたのは、勤めや年金といった農業外の収入があるからだった。

 しかし、不況と小泉構造改革による公共工事の削減で地方の仕事が減り、兼業部分の収入は10年で半減した。農業をあきらめる農家は年間6万戸に上り、農家数は169万9千戸まで減った。その分、耕作放棄地は増え、すでに全農地の1割にあたる38万ヘクタール。埼玉県の面積に相当する。農業就業人口289万人の6割は65歳以上の高齢者だ。

 民主党は「基本的には農家の規模が小さいからと門前払いはしない」(政策調査会)と話すが、戸別所得補償制度により、中小農家は農業を続けていけるようになるのだろうか。

 熊本大学の徳野貞雄教授(59)=農村社会学=は「自民党時代のように農業団体や生産施設へ補助金を出すやり方から、農村の『戸別』の人々へ目が向いてきたことは評価できる。だが、赤字分の補填では農家に利潤は残らず、将来への投資には回らない。農業を続けていくための希望は生まれない」とした上で、こう話す。

 「農業問題は消費者の問題でもある。農水大臣から一般の消費者まで、ご飯1杯の値段をどれだけの人が知っているだろうか。茶碗1杯はわずか25円、このうち農家に渡るのは12円。消費者からすればご飯は安いほうがいいだろうが、それで農家はやっていけるのか。将来も続けられるのか。そこを考えることから、政治家も消費者も農と食のあり方を探っていくべきではないか」


 ■「生産意欲高める制度に」

 米作農家と一口に言っても、中小農家と大規模農家では温度差が異なる面もある。

 国内で2番目に大きな湖だった八郎潟を干拓してできた秋田県大潟村。平均的な経営規模は16ヘクタールと全国平均の約5倍に上る。

 自身も大潟村での米作農家の2代目である高橋浩人村長(49)は戸別所得補償制度について、「言い方は悪いが、手を抜いても国が所得を補償してくれるようなものだ。頑張って収量を上げると、所得補償の対象にならない懸念もある。低所得者に対する安全網だけでなく、努力した分は報われるようなシステムがないと生産意欲につながっていかないのではないか」と話す。

 月刊誌「農業経営者」副編集長、浅川芳裕さん(35)は「最大の問題は、農産物の販売コストと販売金額の差、つまり『赤字額を補填』する仕組みであることだ」とした上で「農家にとっては、赤字が増えれば増えるほど、国からもらえる金が増える。頑張らない農家でも手厚い補償を得られるのでは、健全な競争原理は働かず、日本は赤字農家だらけになる」と話す。

 東京大学の生源寺真一教授(57)=農業経済学=は「財源の懸念やばらまきだという表面的な批判は続出したが、踏み込んだ検討は先送りされている。民主党の説明も不十分だ」とした上で、こう指摘した。

 「ただ、財源をどうするのかといった単純な議論からの批判には賛成できない。農業への必要な財源の投入をためらうべきではないからだ。もちろん、それはいずれ国民に恩恵をもたらすような投資的な内容でなければならないだろう」

 宮城の菅原さん宅では、稲刈り後、機械を使った乾燥作業が続いていた。8時間から10時間かかるという。大型乾燥機の様子を気にしながら、菅原さんは最後にこう言った。

 「農家が元気だと、工業も元気になる。トラクター、軽トラ、重機、タイヤ…どんどん売れるから。今はどこの農家も安い韓国製を買っているが、余裕があれば本当は国産品を買いたい。農家が再生産できる米価なら、国産品に手が出せるようになる」

農地を貸すのを止めて米作りを再開する兼業農家が増えている。

フランスでは戸別所得補償を大規模化と集約化のために行なった。


(私のコメント)
昨日のクローズアップ現代で民主党の赤松農林大臣が出ていて農家の戸別所得補償政策についてやっていましたが、私が考えていたものとはだいぶ異なる政策のようだ。赤松大臣の話では減反政策も続けて生産費と市場価格との差を国が補填すると言う事ですが、わかり易く言えば以前行なっていた食管制度を復活させるようなものだ。

人件費を含む生産費を食管制度における国の買入価格とすれば、戸別所得補償制度における生産費と市場価格との差を国が出すと言うのは食管制度を形を変えて復活させたようなものだ。昨日のNHKのクローズアップ現代でも人件費を含めたコストを基準価格にして市場価格が下回れば国が金を出すと言う事のようだ。

基本的にはそれでいいのですが、減反政策もそのままで全農家を対象とするとなると、農業を止めていた人まで米を生産して戸別所得補償制度の補償金を貰おうとするだろう。番組でも農地を他に貸していた兼業農家が貸すのを止めて米を作り始めるようだ。これでは小規模兼業農家がますます増えてきてしまって米の生産コストは逆に上がっていくだろう。

民主党の戦略としては農家の支持を集めるには戸別所得補償制度のような政策が必要だった。自民党の農業政策は農協や農業団体にお金を出して農家には直接カネは回ってこなかったが、民主党の戸別所得補償制度は直接農家に補償金を渡す制度だから農家の支持を集めた。公共事業でも予算が回るのは建設会社ばかりで地方住民には回ってこなかったのと同じだ。

「株式日記」では農業問題を何度か書いてきましたが、減反政策は止めて米作りの専業化と規模拡大を主張してきました。そのためには農家への個別所得補償政策を大規模専業農家へ適用すれば、大規模専業農家は安心して米を作り拡大していく事が予測されたからだ。しかし昨日の赤松大臣の話では減反政策を堅持して全農家を対象とすると言っていた。

高い関税で日本の農業を守る政策も限界に来ている。主要作物である米を輸出商品に出来るまで競争力をつけるには大規模化と専業化がどうしても必要だ。酪農や野菜農家などは専業化が進んでいますが、米だけは小規模な兼業農家が八割を占めている。様々な国の保護政策が小規模な兼業農家に有利だったからだ。

アメリカでもヨーロッパでも農業の大規模化が進んだのは戦後であり、大型耕作機械が普及した事で農業の大規模化が進んだ。しかし日本では田畑が小規模なまま機械化だけが進んだ。だから1年に二週間しか耕作機械は使われずに後は倉庫に眠っている。数百万円もする耕作機械を二週間しか使わないのでは米作りのコストダウンは進む訳が無い。

フランスでは30年余りで農家の戸数は三分の一に減りましたが、日本も高齢化が進んで農家の戸数が減ってくる状況になっている。だから大規模化と専業化を進めるには絶好のチャンスなのですが、民主党の戸別所得補償制度は小規模兼業農家を増やす結果になるだろう。経費の他に労働費まで認められて他の産業並みに費用を上げていけば米作りほど割りのいい仕事は無いからだ。その前に日本の財政はパンクするだろう。




石油1バレルで、新たに石油200〜300バレルを獲得できるという、驚異的
な拡大再生産能力である。その理由は、高い圧力で自噴するからである。


2009年10月22日 木曜日

石油がエネルギー・チャンピオンになった理由 10月22日 石井 彰

 既に述べたように欧州、特に英国では、18世紀までに森林資源はほとんど枯渇してしまい、木炭価格は高騰した。特に高熱を必要とする製鉄業や窯業は、熱源を薪炭から、それまで存在は知られていたが、汚いので敬遠されていた石炭に切り替えざるを得なくなった。

 欧州で石造りの家が多くなり、サッカー、ゴルフなどのフィールド・スポーツが興隆したのは、この時代に森林資源が枯渇し、草地が大きく広がったためである。17世紀に英国で発明された、石炭を乾留(かんりゅう)して炭素純度を高めて、より低エントロピー化したコークスは、当然石炭より高価であったが、18世紀初めには製鉄工程の一部に利用され始めた。さらに18世紀後半に反射炉が発明されてから、石炭/コークスのみで鋼鉄の大量製造ができるようになった。

産業革命の核心は「石炭→鋼鉄・蒸気機関→石炭」

 一方で、18世紀のニューコメンやワットの蒸気機関の発明により、石炭は単なる熱源としてだけでなく、強力な動力源として利用され始めた。ワットの蒸気機関は40〜50馬力もあり、往復のピストン運動を利用しやすい回転運動にすることができたので、機械動力として瞬く間に普及した。

 この結果、英国の石炭生産量は、18世紀初頭の300万トン/年から、18世紀末には1000万トン/年に、19世紀半ばには1億トン/年と爆発的に伸び、19世紀末の年間石炭消費量は、薪炭換算で英国全土の森林をわずか4カ月で食いつぶす量に達した。

 薪炭や風水車等と比べた場合、エネルギー源としての石炭の最大の特徴は何だろうか? それは掘り出した石炭を使用して、その何十倍もの石炭を素早く拡大再生産できることである。これは石炭炊きの蒸気機関による動力機械を使用して、採掘、排水、排気を行うことによって、地下深い石炭層の石炭生産の効率を大きく上げることができたことを指す。

 それ以前は、牛馬や水車によって、これらの作業が行われていたが、効率が悪くて深い石炭層の採掘はできなかった。さらに、薪炭に比べると重量当たり3〜4倍の熱量があり、運搬や使い勝手がずっと良かった。これが、石炭のエネルギー源としての低エントロピー性の大きな意味である。

 この石炭→鋼鉄・蒸気機関→石炭という加速度的な相乗効果こそが、産業革命の核心である。そして、生産された豊富な鉄鋼を使用した蒸気機関と機械から、機械繊維産業が勃興していく。

 さらに、1807年の米国のフルトンによる蒸気船の実用化、1830年に英国のスティブンソンの蒸気機関鉄道の実用化へ発展し、新大陸やアジアとの間の、豪州の歴史家ブレイニーの言うところの「距離の暴虐」が雲散霧消し、英国の工業製品を売りさばく世界市場が出現して、英国は世界の工場となっていく。(中略)

「石油の一滴、血の一滴」

 一方で、この石油は、第一世界大戦直前に軍艦の燃料に使用され始め、急速に軍需物資の色彩を強めていく。石炭燃料の軍艦に比べて、石油燃料の軍艦は燃料庫を大幅縮小できて、武器や戦闘員の積載量を増加させ、かつ航続距離を数倍に伸ばし、燃料積み込み時間も大幅短縮したので、軍事的に圧倒的に有利であった。

 当時の英国海軍大臣チャーチルの英断で、当時世界一を誇った英国海軍が一斉に石油動力に転換していった。当然、各国海軍も対抗上右へ倣えとなり、一般商船も次第に石油に転換していった。

 同じ時期に、ガソリン燃料の内燃機関は航空機の登場と急速な発展につながり、爆撃機とそれを阻止する戦闘機が開発された。その結果、第1次世界大戦時のフランスの宰相クレマンソーをして、「石油の一滴、血の一滴」との名言を吐かせることになった。

 その後、トラックや戦車の発展によって、石油はさらに軍需物資としての重要性を増した。しかし、第2次世界大戦前の段階では、中東での石油発見はまだ本格化していなかったため、石油生産の7割は米国が占めていた。輸出可能な産油国も10指に満たず、その国際貿易は米英蘭のメジャー石油会社、いわゆる7シスターズの国際闇カルテルに完全支配されていた。そのため、1941年に中国占領と仏印進駐への懲罰として、米国の石油禁輸措置とABCD包囲網にさらされた日本は、軍艦・軍用機用の石油を確保できなくなり、自暴自棄的な真珠湾奇襲と石油確保のためのスマトラ島奇襲で太平洋戦争を開始した。

 第2次世界大戦後は、中東で次々に最大規模の油田が発見されたことに伴い、石油は軍需用の希少資源から豊富低廉な民需用資源に代わり、その結果、発電、工場の熱・動力源、民生用自動車の燃料として爆発的に利用されるようになり、石油時代が到来した。

あまりにも優れたエネルギー源「石油」

 石油があまりにも優れたエネルギー源であったために、1950年代から70年代にかけて石炭を急速に主役から駆逐してしまった。結果、世界のエネルギー源の中で石油のシェアが、6割近くと高くなりすぎた。

 これによって、中東産油国が強気になって発生したのが、1970年代の一連の石油危機である。石油危機とは、要するに石油価格の大幅値上げである。このため石油消費国が、今度はこぞって産業・発電用エネルギー源を天然ガスと原子力に切り替えていったのである。この結果、現在では世界のエネルギー消費の中での石油のシェアは約4割まで落ち、今や発電には石油がほとんど使用されなくなったが、依然としてNO.1チャンピオンのエネルギー源である。

 そもそも、石油はなぜエネルギー源のチャンピオンなのだろうか?

エネルギーを解説した本やサイトは、掃いて捨てるほどあるが、この点を的確に説明しているものは意外に少ない。

 その理由は、まず産出された石油の持つエネルギー量と石油を産出するのに必要なエネルギー量の比率(産出/投入比)が、200〜300倍と桁はずれに効率が良いことだ。

 つまり、石油1バレルで、新たに石油200〜300バレルを獲得できるという、驚異的な拡大再生産能力である。その理由は、石油が通常高い圧力で自噴するからである。

 さらに、同じ体積・重量で石炭のほぼ2倍の熱量があり、同じ体積で水素の3000倍、天然ガスの1000倍の熱量がある(1気圧下)からである。しかも、常温常圧下で液体であり、揮発性も高くないので、どんな容器でも貯蔵、輸送が可能であり、消費現場でも出力調整が極めて容易である。

 環境負荷的にも、石炭に比べると、産出現場でも消費現場でも汚染物質排出ははるかに少なく、またCO2排出量も2〜3割程度少ない。この結果、石油製品の販売価格、すなわち使用価値に比べて生産・精製・運搬の平均コストが1/5程度と極めて小さく、結果として世界全体の石油産業で、ほぼ日本や中国のGDPに匹敵するほどの「レント」、すなわち粗利益を生み出す。

 このほとんどは、産油国と消費国の石油税やガソリン税などの税収となる。これほど莫大な富を生み出す産業は他にない。このように石油は、圧倒的に優れた低エントロピー・エネルギー源である。

 これらの点のほとんどで、石炭、天然ガス、原子力はずっと劣る。特に石炭は、資源量の豊富さを別にすると、石油より優れた点が全くなく、特に燃焼時の汚染物質の排出が大問題であった。

 かつて、欧州などを砂漠化の危機から救った石炭は、煙の中に黒い微粒子と亜硫酸ガスを大量に含んでいたので、大量に使用した場合に湿度が高くなると、微粒子を核にして容易にスモッグが発生した。

 例えば、1952年のロンドンでは、この石炭起源のスモッグによって、喘息など呼吸器疾患が深刻になり、1日で4000人が死亡する大スモッグ事件が発生している。かつて、「霧のロンドン」という、一見ロマンティックなキャッチフレーズがあったが、実はスモッグのことであって、ロマンティックどころではなく、生命の危険さえあったのだ。現在のロンドンでは、石炭が石油と天然ガスによって大半駆逐されたため、霧はめったに発生しなくなった。今、中国でかつての英国と全く同じプロセスが進んでいる。

 だから、第2次大戦後に石炭から石油にチャンピオン・エネルギー源が短期間でシフトしたのである。(後略)



(私のコメント)
「株式日記」では石油に代わるエネルギー源はないと書いてきましたが、天然ガスや原子力エネルギーは石油よりも効率で劣る。だから石油の枯渇は文明の興亡にも影響が及ぶものであり、石油の帝国であるアメリカの運命は石油を確保できるかにかかっている。第二次世界大戦もドイツや日本は石油をもっていなかったから負けたのであり、米英が強かったから勝ったわけではない。

大英帝国が世界の覇権国となったのも石炭エネルギーがもたらしたものであり、英国は石炭と鉄鉱石が豊富だった。石炭と蒸気機関は鉄道を動かし繊維産業に革命をもたらした。日本が明治維新が迎えられたのも石炭が日本にもあったからであり、蒸気機関車が日本全国を走り始めた事が原動力になっている。

しかし石油が大量に発見されてガソリンエンジンが実用化されることで、ガソリンエンジンの自動車の時代が来て、石油を産しない英国は衰退してアメリカが英国に代わって世界の覇権国となった。アメリカには国内に巨大油田が存在して、中東はまだ本格的な石油を産出していなかった。そのアメリカから日本は石油や屑鉄などを輸入していたのですが、それが止められてしまえば日本は一巻の終わりだ。

石油は軍需物資として必要不可欠なものであり、石油が無ければ戦車も飛行機も動かない。アメリカの軍事超大国化は石油によって支えられている。石油は石井氏の記事にも書いてあるように石油1バレルで、新たに石油200〜300バレルを獲得できるという、驚異的な拡大再生産能力である。つまり地中から黄金が湧き出てくるようなものであり、石油が無ければアメリカはただの農業大国に過ぎなかっただろう。

石井氏はさらに石油枯渇論も触れていますが、「株式日記」では2004年ごろに世界のオイルピークが来たと書いてきました。ほとんどアメリカのイラク侵攻と時期が一緒なのは文明論の皮肉ですが、アメリカはイラクの石油目当てで戦争を仕掛けたのだ。日本の戦後の繁栄も中東からの安い石油が入ってきたからであり、もし中東から石油が来なくなれば日本は江戸時代に戻る事になる。

石油は探せば油田はまだまだ見つかるのでしょうが、小さな油田であり汲み出すのに高いコストがかかる油田ばかりだ。100億バレルを越すような巨大油田は60年代以降は発見されず、ブラジルで発見された海底油田は6000メートルも掘らなければならない。そうなると1バレル100ドル以上しないと採算に合わないだろう。それに対して中国やインドなどが自動車大国となれば石油の価格は高騰する一方だろう。

古代文明にしてもエネルギーになった木を切りつくしたから滅んだのであり、現代文明も石油を掘りつくせば18世紀頃の石炭の時代まで文明は後退するだろう。後世の歴史家から見ればあれほど繁栄したアメリカがどうして急に衰退したかが研究のテーマになるのでしょうが、グローバル経済も石油が支えているのであり、中国で生産された格安商品は石油で動く船で運ばれている。

文明史的に見ればアメリカ的なモータリゼーションは今がピークであり、自動車にのってハイウェイ沿いのショッピングセンターに買い物に行くというライフスタイルは衰退していくだろう。現在の日本では東海高速道路が片道寸断されただけでも大騒ぎになるほど自動車に依存した生活ですが、2,30年も経てば石油の枯渇が急速に進んで物流にも大きな変化が出る。

ヨーロッパで地球温暖化で騒ぎ出したのも、石油の枯渇が予測されているからだろう。鳩山首相が25%CO2削減と言うのも、石油が手に入らなくなれば望まなくともCO2の発生は少なくなるだろう。問題なのは石油に代わるエネルギー源が未だに発見されていない事であり、水素エネルギーも石油に比べると効率が悪くて石油が無いと水素が作れないのが現実だ。


今は400年ぶりの文明の大転換期であり、化石燃料文明から太陽エネルギー文明への転換である。アメリカから日本への覇権の移行期にあたる。 2009年5月9日 株式日記

古代から中世にかけてはアジアや中東が一番繁栄した時代ですが、薪などが燃料になっていた。だから古代文明は赤道に近い大河の岸辺に出来たのであり、太陽と水が豊富な場所に文明は発生した。太陽と水が豊富なら薪も豊富に取れるから燃料も恵まれていた。ヨーロッパは寒村があるだけで中東のような豊かさは無かった。

ヨーロッパが本格的に豊かになったのは、大航海時代から石炭と蒸気機関が出来た産業革命以来であり、帆船から蒸気船によって海を支配してアジアからヨーロッパに覇権が移ってしまった。アジアには石炭はあったが蒸気機関を作る事が出来ず、産業も交通も遅れをとっていった。アジアで唯一近代化に成功したのは日本ですが自力で蒸気機関を作る事が出来たからだ。

さらに石油の大量発見によって、燃料と交通手段が飛躍的に進歩して、石油の豊富なアメリカが自動車や船や飛行機の活用によって世界的な大帝国となり、20世紀はアメリカの世紀と呼ばれるだろう。アメリカの最盛期は1971年の頃でありオイルショックやニクソンショックがその転機になった。そして2008年までは金融や情報産業で国力を維持してきた。

アメリカのイラク侵攻は石油を獲得する為の戦争ですが、それは最後の悪あがきであり国家の衰退を早めるだけになりそうだ。大銀行の倒産やアメリカを象徴するような自動車会社の倒産は「アメリカの時代の終わり」を象徴するものであり、欧米先進国による化石燃料による文明の黄昏だ。



(私のコメント)
これからの文明がどうなるかですが、限られた石油をいかに効率的に使うかが国家の興亡の切り札になるだろう。それを占う意味では自動車がこれからどんな風に変化するかを見なければならない。現在行なわれている東京モーターショーでは電気自動車やハイブリッドカーが花盛りですが、石油から電気への流れは文明の流れでもある。

アメリカでは国家安全保障戦略の一環として軍隊も脱石油を模索している。ジープなどの軍用車両もハイブリッド化が研究されている。ちょうど蒸気機関の時代から石油機関へ変化のような時代が今起きているのですが、戦車ですら一部電動化されてハイブリッド戦車が作られるだろう。建設機械もハイブリッド化がされてきている。




小泉竹中政権が実行した郵政民営化は、典型的な売国政策であった。
米国政府の意向を反映し、「米国のための日本郵政民営化」であった。


2009年10月21日 水曜日

日本郵政西川社長解任の方向が明らかになった 10月20日 植草一秀

鳩山内閣は10月20日の閣議で郵政改革の基本方針を閣議決定し、郵政事業を抜本的に見直す「郵政改革法案」(仮称)を次期通常国会に提出し、成立を目指す方針を明確にした。

また、民主、社民、国民新3党の連立政権は郵政民営化を見直すため、日本郵政傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険および持株会社である日本郵政の株式売却を凍結する法案を臨時国会に提出する見通しである。

小泉政権以来の郵政民営化路線に反対する亀井郵政担当相は、西川氏に自発的な辞任を求めてきたが、日本郵政の西川善文社長(71)が辞意を固めたことが報道されている。郵政民営化の見直しを政権公約に掲げ、自発的辞任を求める政府の意向を受け入れたとみられる。28日の日本郵政の取締役会までに正式に辞任を表明する見通し。

小泉竹中政権が実行した郵政民営化が、ようやく根本から修正されることになった。これも政権交代実現の大きな成果である。小泉竹中政権が実行した郵政民営化は、典型的な売国政策であった。郵政民営化の具体的手法は米国政府の意向を反映し、「米国の米国による米国のための民営化」であったと考えられる。

350兆円存在した国民資金と日本郵政が保有する膨大な一等地不動産を収奪する巨大な「売国プロジェクト」が「改革」の美名の下に推進されたのである。

郵政の特定郵便局ネットワークは、日本の津々浦々に張り巡らされ、地方に在住するすべての国民にユニバーサルな金融サービスを提供すると同時に、地域コミュニティーの核としての役割を果たしてきた。

巨大な国民資金と一等地不動産の収奪を目的とする外国資本にとって、特定郵便局ネットワークが提供するユニバーサル金融サービスと地域コミュニティー機能提供は単なるコストであり、邪魔な存在であった。

「郵政民営化」の名の下に、ユニバーサル金融サービス提供が破壊され、地域コミュニティーの核としての特定郵便局ネットワークは破壊される運命を着実に辿り始めていた。鳩山新政権の発足は、この流れに明確にNOを突き付けたのである。

2009年前半に表面化した「かんぽの宿疑惑」は郵政民営化の実相を端的に示す分かりやすい事例であった。郵政民営化の細目を決定した竹中平蔵氏は郵政民営化の総指揮者に西川善文氏を起用した。同時に、2005年10月に成立した郵政民営化法に「かんぽの宿売却規定」を潜り込ませた。

「かんぽの宿」疑惑の本質を探る淵源は、2002年12月11日のゴールドマン・サックス会長ヘンリー・ポールソン氏、同社長ジョン・セイン氏、三井住友銀行頭取西川善文氏、金融相竹中平蔵氏4名による密会にある。

5月23日付記事

「日本郵政西川社長続投論を覆う黒い霧」

の記述を転載する。

「二つの視点から問題を見つめる必要がある。

第一は、竹中平蔵氏と西川善文氏の個人的な接点において決定的に重要だと考えられる出来事が、2002年12月11日の密会であることだ。この日まで、西川氏は反竹中金融相の急先鋒(きゅうせんぽう)と言える存在だった。

ところが、12月11日の密会を境に、西川氏は竹中氏との蜜月時代に移行した。この密会こそ、秘密を解く鍵を握る。

第二の視点は、菅義偉氏が2005年11月に総務副大臣に就任し、その後、2006年9月に総務相に就任した事実である。2005年11月は竹中氏が総務大臣に就任した時期である。竹中氏は「郵政民営化」=「郵政私物化」=「郵政米営化」プロジェクトを実行するパートナーに菅氏を選任したのだと考えられるのだ。

第一の視点について内容を補足する。この会合は、米国投資銀行ゴールドマン・サックスのCEOであるヘンリー・ポールソン氏、同COOであるジョン・セイン氏と、西川善文氏、竹中平蔵氏の4名による密会であった。

この後、ゴルードマン・サックスは三井住友銀行に5000億円のファイナンスを実施した。三井住友ファイナンシャルグループは、このファイナンスを契機に、限りなくゴールドマン・サックスの影響を受けることになる。

このことについて、読売新聞の渡邉恒雄氏は『文藝春秋』2009年1月号に、次のように証言している。

「僕は竹中さんから直接聞いたことがあるんだが、彼は「日本の四つのメガバンクを二つにしたい」と明言した。僕が「どこを残すんですか?」と聞くと、「東京三菱と三井住友」だと言う。あの頃はまだ東京三菱とUFJは統合していなかったんだが、「みずほとUFJはいらない」というわけだ。どうして三井住友を残すのかというと、当時の西川善文頭取がゴールドマン・サックスから融資を受けて、外資導入の道を開いたからだと言う。「長銀をリップルウッドが乗っ取ったみたいに、あんなものを片っ端から入れるのか」と聞くと、「大丈夫です。今度はシティを連れてきます」と言った。今つぶれかかっているシティを連れてきて、日本のメガバンクを支配させていたらどうなったか、ゾッとする。」
(この部分は「文藝春秋」からの引用)

三井住友グループによる日本郵政支配は、その裏側にあるゴールドマン・サックスによる日本郵政支配の図式のなかで捉えなければならないのだ。これが第一の視点である。

 第二の視点は、菅義偉(すがよしひで)氏の役割である。

 菅氏は2006年9月に総務相に就任し、翌2007年3月に日本郵政公社総裁の生田正治氏を解任している。生田氏を排除して、西川氏による日本郵政公社支配を生み出した。西川氏は日本郵政公社総裁職を兼務したのちに、2007年10月に発足した持株会社としての日本郵政社長に就任した。

 日本郵政はこれまで指摘してきたように、財界による日本郵政私物化を絵に描いたような人事を実行した。日本郵政プロパー職員、日本郵政サービス利用者、生活者が取締役に一人も登用されない、異様な姿での出立であった。

 また、日本郵政公社時代の日本郵政保有不動産のバルク売却の不透明性も表面化している。旧郵政公社時代の所管大臣が竹中平蔵氏と菅義偉氏である。」

 また、6月15日付記事

「内閣支持率急落・西川社長続投反対の世論調査」

に以下の記述を示した。

「2002年12月11日の密会は重要である。6月14日付記事から、重要事項を転載する。

「2002年12月11日、ゴールドマン・サックスのCEOヘンリー・ポールソン氏、COOジョン・セイン氏、三井住友頭取西川善文氏、金融相竹中平蔵氏が東京で密会した。

この後、ゴールドマン・サックスから三井住友銀行に対して、2003年1月に1500億円の普通株への転換権付き優先株出資、2月に3500億円の優先株出資が行なわれた。

ゴールドマン・サックスの1500億円優先株には4.5%の配当利回りが付与された。当時、みずほ銀行が実施した優先株資金調達での配当利回りは2%であったから、4.5%の利回り付与は法外なものだった。

三井住友銀行がなぜ、このような国辱的な条件を付与するのか、金融市場ではさまざまな憶測が飛び交った。

仮の話であるが、竹中金融相が三井住友を破綻させないことを保証していたとすれば、大筋の説明を付けることができる。

@三井住友は高いコストを払うが、銀行存続の確約を手に入れる

Aゴールドマンは三井住友の破たん回避を保証されるとともに、法外に高い利回りを確保する。

B竹中平蔵氏は両者から「感謝」される。

これを「三方一両得」と言う。

「郵政民営化」は、「ゴールドマン−竹中氏−西川善文氏−三井住友」の図式の中で推進されているプロジェクトと見るべきだろう。」

西川社長の行動は三井住友銀行に損害を与える行動であった可能性がある。

竹中平蔵氏がどのように「感謝」されたのかも問題になる。」(後略)

(私のコメント)
私がいわゆるネットウヨに対する反感を強めているのは、アメリカへ国を売る政党である自民党を支持するのかということだ。郵貯や簡保をアメリカ資本に売り飛ばしてアメリカ政府のご機嫌を伺う自民党は売国政党だ。だから自民党総裁は靖国参拝も行なわなくなったし、村山談話や河野談話を継承すると言う歴史の歪曲行為を行なっている。それでもネットウヨが自民党を支持するのはネットウヨ自身も売国奴だからだ。

民主党がもし同じような事をすれば民主党も非難するが、亀井郵政担当大臣はゴールドマンサックスと関係の深い西川社長を辞任させて元大蔵次官の斉藤次郎氏を新社長に決めた。斉藤次郎氏は大物次官として将来は日銀総裁などとも言われましたが、小沢氏との関係が深くて自民党ににらまれて詰め腹を切らされた。だから亀井ー小沢ラインで日本郵政の新社長に抜擢されたのだろう。

自民党は小泉政権の頃から大きく親米路線に大きく舵を取り、日米友好と引き換えに日本の富をアメリカに献上する政策をとり始めた。1年間の間にドルを35兆円も買ったり、銀行経営を追い込んでアメリカ資本に売却する政策を推し進めようとした。日本郵政もその一つであり民営化することで株式を売却して外資が入り込みやすいようにしようとした。

植草一秀氏が書いているように日本郵政は優良な不動産を数多く所有していますが、民営化することで多くの不動産売却が行なわれた。その中では1万円で売却された物件が半年後には6000万円で転売されるなど不透明な売却が行なわれた。その頃の旧郵政公社時代の所管大臣が竹中平蔵氏と菅義偉氏である。

郵政公社は郵政官僚の天下り先として「かんぽの宿」などの施設が作られましたが、だから官から民へのスローガンもそれなりの意義はあったのですが、官僚利権から外資利権に切り替わっただけで、郵貯簡保の340兆円が外資の管理下に入ってアメリカ金融の買い支えに使われようとしていた。竹中平蔵や渡辺よしみ等は郵貯の100兆円をアメリカの献上しようとしていた。


売国奴の竹中平蔵曰く、「民営化された日本郵政はアメリカに出資せよ」 2008年4月21日  株式日記

日本郵政による出資なら米国も政府系ファンドより安心

竹中 そこで今回、ニッポンの作り方として、「民営化された日本郵政はアメリカに出資せよ」とぜひ申し上げたい。さきほどキャピタル・クランチの話をしましたが、アメリカではここ半年くらい、俄然一つの問題が浮かび上がっているんです。アメリカの金融機関が資本を受け入れるときに、誰が出するかということです。そこで、最近のキーワード、ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)があります。政府系ファンド、つまり国が持っている基金です。アメリカの金融機関がSWFからお金を受け入れるケースが増えていますが、一方で、他国政府から資金を受け入れてもよいのかという問題がある。ある国が政治的な意図をもってアメリカの金融機関を乗っ取ってしまったら、アメリカ経済が影響を受けるのではという懸念も出てきています。

 翻って考えると、日本にはかつてとんでもなく巨大なSWFがありました。それが今の日本郵政なんです。資金量でいうと300兆円。他のSWFとは比べ物にならないほどのSWFがあったんです。民営化したので、今はSWFではない。だからアメリカから見ると安心して受け入れられる、民間の資金なんです。アメリカに対しても貢献できるし、同時に日本郵政から見ても、アメリカの金融機関に出資することで、いろいろなノウハウを蓄積し、新たなビジネスへの基礎もできる。



(私のコメント)
なぜ竹中平蔵のような売国奴が日本で次々現れるのだろうか? 自民党の長期政権ではアメリカの後ろ盾をもらえば大学教授だろうが民間のシンクタンクの研究員として年収1000万円以上の優雅な生活が保証される。だから日本の学界にはアメリカかぶれの学者が沢山いる。それに対して植草一秀氏のようにアメリカに都合の悪い人物はCIAに嵌められて社会的地位を抹殺されたりする。自民党とアメリカは一体なのだ。

小泉政権の前は日本の自主独立を訴える愛国派の議員もいたのですが、亀井静香議員や平沼赳夫議員のように自民党から追放されてしまった。その頃から自民党は売国政党としてアメリカに尽くす一方になり、日本国内の弱者や疲弊する地方は切り捨てられるようになった。ネットウヨが出てきたのはこの頃からであり、国内に不平や不満を中国や韓国にぶつける事で憂さを晴らそうとしている。

以前のネットウヨは単純素朴な愛国者が多かったのですが、最近では反中、反韓、反民主のコピペをネット上に撒き散らすアラシが多くなった。そして小泉竹中の売国政策には触れようとはしない。自民党からこのような売国奴を追放するか、新しい保守政党を作る必要があるだろう。麻生太郎や安倍晋三や自殺した中川昭一のような二世議員ではダメだ。彼らは脅されればすぐに屈してしまう。

ネットウヨ=熱烈な自民党支持者であり、中国や韓国に侵略される事を恐れるあまりアメリカに占領されている現実に気がつこうとはしない。鳩山内閣はがんばってもらって日米の地位協定改定などがんばって欲しいものだ。しかし検察や警察などにはアメリカ帰りのCIAの手先が沢山いるから、植草一秀氏や佐藤優氏や高橋洋一氏などのように、アメリカに都合の悪い人物は「国策捜査」で抹消しようとするだろう。亀井大臣はその第一の目標だ。


「亀井静香がCIAに暗殺されないかぎり・・」 7 月 12 日 Aobadai Life

亀井静香がCIAに暗殺でもされないかぎり、

 アメリカに従属することはない」


ときっぱりと言い切った。

このあまりの格好よさに、しびれた。

亀井静香は愛国政治家である。

そもそもテレビでCIAのことを言うのはタブーだが、

最近では、

インターネットの登場によって、

われわれ一般国民にもCIAの戦後日本統治の実態については

明らかになってきているし、

「売国政治家」「売国奴」というキーワードが、

ここにきて、一般社会にもずいぶんと浸透してきているように思う。

亀井静香が、テレビでCIAの本質について、

ギリギリのところで言及した意義は大きい。

同時間帯で、2ちゃんねるを見ると、

やはり亀井静香の発言に対して、賞賛する声が多かった。

国民が、自公政権に対して感じているストレスの本質が、

小泉・竹中政権が、アメリカの傀儡政権で、

日本の金融財産を、郵貯マネーや、アメリカ国債を60兆円も買わされて、

アメリカに吸い上げられたうえに、

日本の法制度や、仕組みも、

「年次改革要望書」に沿って、アメリカのリクエストどおりに変えてしまったことである。

つまり、自公政権の売国行為に怒っている国民は多いのだ。

中には本当のこともあるだろうし、嘘もあるだろうか、

過去、CIAに暗殺されたと噂されている政治家は、

ジョン・F・ケネディ大統領、ロバート・ケネディ司法長官をはじめ、

暗殺計画自体なら、キューバのカストロ議長暗殺計画も明らかになっている。

また、CIAの仕業かどうかはまったく不明だが、

近年の政治家の暗殺でいくと、かねてから噂になっているのが、

中川一郎、

新井将敬、

石井紘基、

松岡利勝、

小渕恵三、

などなど、Googleで「政治家 暗殺」と検索すると、

いくらでも出てくる。

おそらくこのうちの大半は都市伝説だろうと思う。

しかし、何割かは本当なんだろう。

また死亡動機も、国益を身体をはって守ろうとした政治家もいれば、

汚職に手を染めて口封じのために殺された人もいるから、

その死に様も、千差万別ではある。

ただ、われわれは、政治家はみんな一緒だとか、

政治家は国会で居眠りして、まともな政治家はいないとか、

私たち自身が何も知らないのに、

マスコミの報道を鵜呑みにして政治家を断罪するが、

もちろん腐った政治家もいることも確かだが、

しかし、政治家の中には、

命がけで、私たちの安全や財産を守るために、

戦っている人もたくさんいるということだ。

おそらく亀井静香は、永田町のドロドロした政治の世界を長年見てきて、

このあたりの実態は誰よりも熟知しているだろう。

国家権力による検察を使った明確な野党弾圧である

小沢事件が起きたときも、

あわてふためく、民主党議員に対して、

「人類の歴史で権力の交代で血が流れなかったことはない。

 民主主義の国でも、東南アジアのように血が流れるものだ」

と、敢然と言い放ったことに、

この人は、本当に政治の裏も表も知りつくした人だなと思った。

その亀井静香が、

テレビでCIAによる暗殺をほのめかすのは、

半分冗談のように見えるが、

実は、新政権の発足において、

それぐらいの重大な覚悟を決めているということなのだろう。

私たちは「国益を守る」という、

とても大切な仕事をしている政治家について、

軽んじてみてはけっしてならないのである。





「ドルキャリートレード」なら金利差プラス、ドル下落による為替差益も期待
できる。豪ドルを買うキャリー戦略は良いとして、売る通貨の選択は?


2009年10月20日 火曜日

[ ウォール街緊急報告 ] 過熱する市場と冷え切った実体経済 アンバランスな米経済の行方は・・・? 10月20日 松原 怜

10月14日のニューヨーク株式市場は活況に沸いた。

 米銀大手JPモルガン・チェースが発表した7〜9月期決算は、純利益が前年同期比7倍増。前日に、半導体世界最大手のインテルが年末に掛けての増収予想を公表したことも重なり、買い材料に飢えていた投資家は十二分に刺激された。ダウ工業株30種平均は金融危機の嵐が吹き荒れた2008年10月以来、丸1年ぶりに1万ドルの大台を回復した。

 当日は、S&P500種をはじめとする主要な株価指標が軒並み年初来高値を更新。とりわけ、ナスダック総合指数は、3月9日に付けた今年の底値(1268.64)に比べると、7カ月間で71.2%も急騰したことになる。金塊相場は1オンス=1100ドルという未踏の高値を目前にし、原油先物は1年ぶりに1バレル=75ドルを突破。市場は明らかに過熱している。

【危機対応が招いた新たなバブル】

 その背景にあるのは「カネ余り」だ。金融危機対応のため、主要国政府・中央銀行は昨年秋、一斉に低金利政策と大量流動性供給に踏み切った。市中のマネーはジャブジャブだ。既に最悪期は抜け出したものの、平時の政策に立ち戻るための「出口戦略」への切り替えのタイミングを計りかねている。その間隙をついて、マーケットは、躊躇することなく利益追求に走り始めている。

 「典型的なドルキャリーだ。今それをやらない理由がない」。為替ディーラーの説明は単純明快だ。連邦公開市場委員会(FOMC)声明や連邦準備制度理事会(FRB)幹部の発言を信じるならば、昨年末に導入された実質ゼロ金利政策に当面変更はない。ドルを売って得た資金を、株や商品投資に充てる図式はすっかり定着した。

このため、ドル相場は夏以降、ほぼ一貫して下落基調だ。対円で見ると、8月初旬に1ドル=98円近くまで上昇したドル相場は一転。その後の2カ月間で88円台まで売られた。資金の逃避先だったドルの魅力が急速に色褪せているのは、機関投資家が「攻め」に転じたから。新たなバブルはじわじわと膨れ始めている。

【「人の死」は安全確実な投資対象?】

 証券化市場も再び動き出している。もっとも、危機の引き金となったサブプライムローン関連商品には、さすがに懲りたようだ。「もっと確実にリターンが得られる投資商品はないか」――。欲深い投資家の探し当てた答えの1つが、生命保険契約の証券化だ。

 米国では、個人加入の生保契約を第三者に売却することが認められている。個人の金融資産なのだから当然と言えば当然だが、投資家にとっては、元の契約者が死亡したり、高度障害を抱えた時に大きなリターンが得られるだけに、保険金殺人などの犯罪行為につながる恐れがある。

 モラルハザードを引き起こしかねない動きを感じ取り、1面トップ(9月6日付)でウォール街を批判した米紙ニューヨーク・タイムズの記事を借りて、生保契約証券化の仕組みを見てみよう。

 72歳男性が保険金200万ドル(約1億8000万円)の生保契約を保有している。年間保険料は5万ドルだ。男性は現金がほしいが、解約した場合の返戻金は5万8000ドルにしかならない。ところが、生保買い取り会社に契約を売れば、代金として返戻金の4倍近い21万5000ドルを得られる。

 そこで男性は生保契約を買い取り会社に売却。買い取り会社は契約者本人に代わって保険料を払い続ける。余命が5年なら、支払い保険料は総額25万ドルだ。契約者がその時点で死亡し、保険金が満額(200万ドル)支払われれば、買い取り会社は差し引き約150万ドルの利益を手にする。

 こうして売買された生保契約を多数束ねて証券化商品に仕立てる。医学の進歩などで余命が延びれば、保険契約期間中に契約者が死亡せず、保険金が下りないケースもある。だが、ファンド筋に言わせれば「経済情勢とは無関係に人は死ぬ。複数の契約を一本化するから保険金殺人が発生する可能性も低く、投資家にとっては確実なリターンが見込める手堅い商品」なのだそうだ。

【年末商戦、今年も不振か】

 「人の死」をも投資対象とする貪欲なマネーゲームの復活と、低迷する実体経済との間には、埋められない温度差がある。
 
9月の米雇用統計では、失業率は9.8%と約26年ぶりの高水準になった。非農業部門就業者数も前月比26万3000人減と雇用減少が続いている。解雇の不安を抱えた家計は萎縮し、個人消費の急回復は望み薄だ。

 さらに、一部のエコノミストは、長引く不況で商業用不動産の価格が一段と下落していることに警鐘を鳴らしている。商業用不動産ローンを担保にした証券(CMBS)の価値急落が「第2のサブプライム問題を引き起こす」との悲観論まである。

 ただ、CMBSの損失処理は、金融当局が目を光らせている大手金融機関では手当て済みとの見方が大勢。処理が遅れているのは、長期保有を理由にCMBSの時価評価を見送ってきた保険会社や中堅・中小金融機関で、それらが万一破綻した場合のマグニチュードを本気で心配する向きは少ない。

 むしろ深刻なのは、商業用不動産の典型とされる大規模ショッピングモールのテナント閉店が相次ぎ、空室率が上昇していることだ。モール運営会社などへの銀行融資が焦げ付くだけでなく、買い物の場が失われることが問題なのだ。

 米国ではGDPの約7割を個人消費が占める。年末に掛けて書き入れ時を迎える小売業界にあって、消費者がお金を使う場所が減るのは由々しき事態。全米小売業協会(NRF)は、今年の年末商戦(11〜12月)売上高が、調査開始以来初めて前年割れした昨年実績をさらに1%下回ると予想する。

 先手を打って、小売業世界最大手のウォルマート・ストアーズは、人気のおもちゃ100品以上を10ドル均一で販売するセールを始めた。クリスマスのプレゼント需要を早めに刺激するのが狙いだが、年末が近づくと出費がかさみ、財布のひもが締まることに備えた作戦でもある。

 全米企業エコノミスト協会(NABE)は10月12日、2007年12月から始まった景気後退が終結したと判断した。だが、景気の底打ち感や反発力は感じられず、マネーゲームに興じる市場との距離感は広がる一方だ。そんなアンバランスを抱えたまま、米経済は今年の最終コーナーである第4四半期(10〜12月期)に入った。



(私のコメント)
最近は日本の政権交代で政策転換に関心が集まっていましたが、景気を良くする事に関心のある大臣は亀井金融大臣ぐらいで、財政にばかり関心が集まっている。50兆円を越す財政赤字で国債の発行が増えるようですが、景気をよくして税収の拡大を図らなければ財政赤字は増える一方だ。

ではどうしたら景気は良くなるのだろうか? それは株や不動産の価格が上がることだ。しかしバブル崩壊以来、日本の株価は低迷して10000円をやっとこ維持している程度だ。ところがアメリカでは10000ドルを回復してリーマンショックを株価では克服している。金余りの資金が株式市場に流れ込んでいるからだ。しかし日本ではいくら金融を緩和しても株式市場は外人に支配されて、株を買う日本人はなかなか現れない。

比較的経済の事がわかっている麻生首相の登場で期待はしたのですが、リーマンショックの対応に追われて15兆円の補正予算で景気対策を行なったものの、景気の落ち込みを緩和する程度に終わってしまった。民主党は無駄使い撲滅に一生懸命であり、特別会計にも切り込んで財源を見つけ出してばら撒いて欲しいものだ。

日本ではバブルの崩壊で証券会社は火の消えたようになって、駅前に並んでいた証券会社も姿を消してしまった。株式投資をやっていた人も株式市場の低迷で投資家は株式市場から離れて行ってしまった。その後は外資系証券会社の独壇場となってしまって外人の動きに株式相場が左右されるようになってしまった。

私も小泉内閣以降に株式からすっかり手を引いてしまいましたが、20年近くも株式が低迷すれば株をやる気もなくなる。2000年前後にIT株ブームがありましたが、私もゲーム株を買って200万円ほど儲けましたが、それまでに損した額から言えば焼け石に水だった。

アメリカ人はピンチになればなるほどアグレッシブになる人が多いようで、不動産で損した分を株で取りかえそうと言うのだろう。ヘッジファンドにしても株式で運用しているファンドはこれで損を取り返しておつりが来ているのではないだろうか。アメリカは401Kで年金も株式で運用しているから株式が大暴落すると年金が無くなってしまう。だから株式相場が回復すれば消費も少しは回復してくるだろう。

日本の景気が回復しないのは土地の値段が下がり続けているからであり、機関投資家も土地や不動産に多く投資しているから、これらの相場が回復しない限り日本の景気は回復しないだろう。アメリカも住宅や商業用不動産の下落で危機に陥っているのですが、FRBが金融機関の不良債券を買って梃入れしていますが、日本では日銀の動きが悪くて資金供給に消極的だ。

アメリカはゴールドマンサックスのCEOが財務長官をするくらいの国だから株式に対する認識も全然違う。日本で野村證券の会長が財務大臣になる事はまずありえないだろう。日本ではと台法学部を出た官僚が経済をコントロールしているから相場のことが分かる人材がいない。だから株式市場も活性化されない。


以前は日本のゼロ金利で円キャリートレードが盛んになりましたが、最近ではドルもゼロ金利でドルキャリートレードが盛んだ。ゼロ金利の米ドルで借りて金利の高い新興国で運用すれば差額が利益になりますが、米ドルも下がれば為替と金利で二倍おいしい投資になる。世界的なドルキャリーバブルが発生すると言う予測もあるくらいだ。


FXドルキャリートレードが流行中。円キャリーが再開しないのはなぜ? 9月19日 為替王

おっしゃるとおり、アメリカの短期金利はほぼゼロ、日本の短期金利もゼロですから、
米ドルを売って高金利通貨を買う「ドルキャリートレード」が流行するなら、
日本円を売って高金利通貨を買う「円キャリートレード」も流行して良さそうなものですね。

背景としては、投資家は、単純な金利比較に加えて、為替レートの先行き見通しも加味して戦略を考えているということだと思います。米ドルは、昔のような絶対的な基軸通貨としての地位に若干陰りが出ており、今年の米ドル相場を見てもわかりますように、状況によっては売られやすい展開に度々陥っています。一方、日本円は、今なお世界経済に不安定さが残っている状況においては逃避通貨として買い圧力が燻っている状況です。(ご参照:「日本が不況なのに円高になる理由」

一般的にはそのような見通しのなか、「ドルキャリートレード」なら金利差プラス、ドル下落による為替差益も期待できる一方、「円キャリートレード」なら金利差は得られるものの、どちらかというと円下落による為替差益よりも、円上昇による為替差損を被る確率が高いと考えるならば、必然的に、前者の戦略「ドルキャリー」が好まれやすい状況が、今年まさに起きているということだと思います。

このグラフは、今年4月以降のAUD/JPY(青)とAUD/USD(赤)の為替チャートを重ね合わせたものです。事実、AUD/USD(赤)の方が上昇率が大きく、「円キャリー」よりも「ドルキャリー」を選好する投資家が多いことが推測できます。

ただ、長期的な行方に目を向けるとどうでしょうか?
豪州は今後、早期に(早ければ年内、でなければ来年)利上げする可能性が高いですから、豪ドルを買うキャリー戦略は良いとして、売る通貨の選択は、米ドルと日本円のどちらが良いでしょうか?

目先はどちらでも良いかもしれませんが、過去の局面を見ても、現状を常識的に考えても、米国と日本を比べますと、豪州の次に、利上げサイクルに入るのは米国です。その場合、「ドルキャリー」よりも「円キャリー」の金利差が著しく魅力的に見える状況、つまり、数年前のような状況が再来する可能性もあります。

実は、2001年のテロ事件後の不況で米国が1%まで金利を引き下げた時に、プロの世界では「ドルキャリー」が流行していました。つまり、今回の「ドルキャリー」は、何ら目新しいものではなく過去に流行した戦略の使い回しです。ですので、既述のように、米国など世界経済(金利)と日本経済(金利)の格差が将来的にはまた拡大する場面が必ずきますので、その際は「円キャリー」が再度注目を浴びる可能性もあると考えられます。


(私のコメント)
米ドルを売って豪ドルを買うキャリートレードが今盛んなようです。しかし米ドルは株式が10000ドル回復した事で金利が上がる可能性があります。普通ならばそうなのですが、金利が上がればFRBや財務省の顔色が真っ青になるでしょう。今年だけでも150兆円の財政赤字なのだから金利は上げるに上げられない。

考えて見ればドルキャリーはアメリカからドルが逃げ出しているようにも見える。米ドルが暴落すれば丸儲けになるからですが、金利の高い豪ドルで持っているのが一番良い投資戦略なのだろう。




大不況を乗り切るための突破口は人の削減ではなく人の教育だ。どういう
人材が必要なのかという根本的な問題を理解していなければならない。


2009年10月19日 月曜日

ディスカウント合戦で生き残れるのか? 10月19日 日経ビジネス

景気低迷で消費者の低価格志向が強くなっていく中で、小売業はディスカウント傾向を強くしている。リーマンショック後、売り上げが低迷している小売業は、ディスカウントすることによって売り上げを増やそうとしているのである。

 しかし、その結果は悲惨である。ディスカウントにより売上数量は増えたが、商品単価が下がり、売上金額は伸びなかった。ディスカウントしたので、売値から仕入値を差し引いた粗利額が減少し、売上数量が増えたので作業が増加し、経費が削減できず、大幅な減益になる小売業が続出している。

 ディスカウントにより一時的に少し売り上げが伸びた小売業あったが、ここへ来て多くの小売業の売り上げが低下傾向になってきている。ディスカウント合戦になり、一部の小売業を除いて、ほとんどの小売業が泥沼でもがいている状況になっている。

 ディスカウントしているのに、なぜ売り上げが増えないのだろう。私はコンサルタントや経営者として数多くの事例を知っているが、私の経験で言うと、ディスカウントして売り上げが増えた経験はない。一時的に売り上げが伸びることはあったが、だいたい3カ月か6カ月もすると売り上げが低迷してくる。何回も経験したから身にしみている。(中略)

かつてある大手小売業が老朽店をディスカウント業態にしたことがある。売り上げは急増した。売上前年比150%を超える店舗も多かった。マスコミにも、もてはやされた。

 しかし、1年もすると売り上げは低下するようになった。何年か経つうちに、元々の売り上げさえも割る店舗も出てきた。閉店が相次ぎ、ディスカウント業態の店舗はほとんどなくなってしまった。閉店はマスコミには騒がれなかったが、寂しい末路だった。マスコミは注目されている時は煽るだけ煽るが、その結幕はほったらかしが多いから、注意した方がいい。

 ディスカウントは「麻薬的だ」と言われている。最初は効いても、だんだん効かなくなり、売り上げを増やすにはもっと刺激的なディスカウントが必要になってくる。最初は「安いな」と思った価格も、同じ価格だと次第にインパクトがなくなる。

 競合相手も対抗してディスカウントしてくるから売り上げは低迷していくのである。だから、今、ディスカウント業態にして一時的に売り上げを伸ばしている店舗も同じ轍を踏まないか、心配している。(後略)



大不況を乗り切る突破口は、人の「削減」ではなく「教育」にあり! 9月17日 日経BP

価格を下げても、いずれ売れなくなる

 大久保社長や村田社長の話を聞いて思ったのは、削減することにはおのずと限界があるということだ。価格を下げれば、一時的にものが売れるかもしれない。しかし、需要の先食いをしているにすぎない。

 例えば、ナショナルブランドの醤油が、通常よりもかなり安く売られているとしよう。すると消費者は「安いうちに買っておこう」と思い、一時的に売れるが、いずれ売れなくなるだろう。理由は、安いからといって醤油の消費量が2倍や3倍に増えるわけではないからだ。消費量が増えない以上、ある程度までいったら売れなくなる。

 価格を下げることには限界がある以上、そのほかの方法で消費者の購買意欲をかき立てなければならない。そこで重要になってくるのが、消費者とじかに接する店員による接客だ。

 赤ワインを購入しようとしたときを考えてみよう。店員が丁寧に応対してくれて、最終的に自分の好みに合ったものの中で一番手ごろのワインを薦めてもらえたとすると、「なかなかいい店だな」と思うものだ。そして、家でそのワインを飲んで、おいしかったら、また買おうかなという気になるだろう。

 成城石井が従業員にワインやチーズ、生ハムを中心に、正しい商品知識を身につけさせるというのは、理にかなっている。そのために時間をかけて従業員を教育することは、将来的に消費者を店に引きつける力になる。

 不況の今こそ、接客を見直すべきだ。

 「経営とIT新潮流」サイトでは、国内総生産(GDP)の約7割を占めるサービス産業の活性化を狙って、「サービス・イノベーション推進委員会」というコラムを掲載している。9月3日に公開した同コラムでは、産業技術総合研究所の内藤 耕・サービス工学研究センター次長が「プロが選ぶナンバーワン旅館『加賀屋』のサービス・イノベーションを支える仕組み」と題して書いているが、「加賀屋が提供するサービスの価値はおもてなしを提供する接客にある」とズバリ指摘している。

 とりわけ旅館の場合は、接客が重要になる。それを支えるために、食事を部屋まで届ける「自動搬送システム」を導入したり、お客さんに関する情報を共有するためのIT(情報技術)を駆使したりしている。いずれも、客室係による接客に十分な時間を割けるようにするためだ。もちろん、接客を高めるための教育にも力を入れている。

 接客力を高めるといっても、そう簡単にはいかないだろう。普通の旅館は、どうしても目先のコストを下げようとして、接客係を減らそうとする。しかし、その瞬間に、サービスの質が低下し、お客さんは二度と利用してくれなくなるだろう。人の削減は、最終的に自身の首を絞めることになる。

本当に強い企業しか、人を教育できない

 大不況を乗り切るための突破口は人の削減ではなく、人の教育だ。もっとも教育といっても、どういう人材が必要なのかという根本的な問題を理解していなければ、それこそ時間とお金のムダになってしまう。

 成城石井のように、力を入れたい商品に絞ってその知識を習得させているように、それぞれの店によって教育すべき内容は違ってくるだろう。ここで重要なのは、その店の「売り」や「強み」が何なのかということだ。その強みをより強化するために人を教育するわけであり、経営者は「持ち味」や「強み」をしっかりと把握していなければならない。もしかしたら、この問題が一番難しいのかもしれない。

 大不況は、本当の意味で強い企業をあぶり出す。その企業はその強さを自覚するから、さらに強くなるために人の教育に力を入れる。一方、自分たちの持ち味が何なのか、分からなくなってしまった企業は、人の削減に走るしか打つ手がないのかもしれない。



(私のコメント)
小売業の値下げ合戦が止まらない。特に大手流通チェーンの値下げ合戦が酷くなってきた。特にノートパソコンや大型液晶テレビなどの値下げが目立つ。これでメーカーは採算が取れているのだろうか? それよりもヤマダ電機やビックカメラなどの大型家電チェ−ンの販売合戦は熾烈だ。他店より安い商品があればそれより安く売るといっているのだから、小売マージンはどうなっているのだろう。

百貨店はもとより大手スーパーやコンビニでも売上げが落ちてきているそうですが、売上げの低迷を値下げで挽回する事ができるのだろうか? 消費の低迷は今に始まった事ではないのですが、安売り合戦と言う一番厳しい状況が生まれてきてしまっている。それに対して日銀はデフレを否定している。年間所得の低下が小売店の値下げに繋がっているのにデフレではないといっている。

値が上がっているのは円だけであり、日銀は円の価値を高める事に一生懸命だ。円の価値が高くなればなるほど円は国内で循環せず海外に流れていく。円が高くなって海外から安い物が入ってくるから国内で製造しているメーカーは価格競争で負けていく。国際的にも通貨の値下げ合戦が始まっており、中国はダンピング商品を世界に売りさばいて世界の工場とまで言われるようになった。

国内の小売店でも他店から客を奪おうとすれば値下げして客を呼び込む。日本も高度成長期に入った頃は「メイドインジャパン」と言えば粗悪品の代名詞だった。日本車もアメリカのハイウェイですぐにエンストした。そんな品質だったから安くしなければ販路を築く事は出来なかった。しかしすぐに品質の改善を図って行く事で今では「メイドインジャパン」が高品質の代名詞になっている。

小売店にしても新規開店したときは大売出しを行なって客を集めますが、ディスカウントセールは最初は良くても長く続けていると売上げが落ちてくるそうです。客のリピーターを定着させるには安さではなくて店員の行き届いたサービスなどがないと売上げが落ちてくるそうです。だから正社員を切って派遣やパートに切り替えれば当面は良くてもサービスの低下は売上げの低下に繋がる。

中国や韓国も開店大売出しでバーゲンセールで世界に売り込んでいますが、アフターサービスや品質の向上が伴わなければ、ベトナムやインドなどの新たなるライバルに市場を奪われるだろう。本来ならば日本のように賃金の上昇と品質の向上などで市場を広げていく事ができればいいのですが、人民元も韓国のウォンも安いままだ。

日本ではエコポイントやエコカー減税で家電や車の販売の梃入れをしていますが、これは消費の先食いに過ぎない。ディスカウントセールは長く続けていると効果が無くなる。そして店員の質の低下と商品の質の低下が伴えば売上げが前よりも落ち込んで閉店を余儀なくされるだろう。

そのような状況で成城石井が売上げが好調だそうです。秘密は安心安全な商品と商品の良さをアピールしていると言う事ですが、客も本当に美味しいものは何かと言う事がわかっている。マクドナルドや吉野家の牛丼も一時安さを売りものにしましたが客が離れていった。まずければいくら安くても食べる気がしなくなるからだ。

書店などはどこで買っても同じ商品だから書店の売り方で差がついてくる。やはり店員の質が低ければ雑然と本を並べるだけで、薄暗くて埃がかぶっているような書店の本は買う気がしないだろう。さらにアルバイト店員ではどこにどの本が置いてあるかもしらないから客に尋ねられても答えられない。パソコンだって同じであり、技術的なことがまるでわからない店員が多くなった。

日本人の質が低下したのだろうか? そうではなくて正社員の割合が低くなり商品知識のない派遣店員やアルバイト店員が増えたから商品知識もないのだ。衣料にしてもユニクロは安さを売りものにしたカジュアル衣料の量販店でしたが、一時不調になったものの品質を向上させて独自商品の開発力で世界的衣料販売チェーンになった。現在ではユニクロより安い衣料が溢れていますが、売れるのは品質とデザインと店員の質の良さだ。


私は不動産業なのですが、やはり不況でテナント料金の引き下げ競争が厳しい。近所では空室のまま半年も一年もテナントがふさがらないビルが続出している。しかしビルのテナント料を下げるのは最後の最後であり、いくらビルのテナント料が安くてもビルの管理が悪ければ客はつかない。

ビルも建てた当時はオフィス街だったのですが、不況でオフィス需要が無くなり空いた後には一階などには飲食店が入るようになった。並びにはハンバーガーチェーンや牛丼チェーンやラーメン店舗などが並ぶようになり、私のビルにも飲食店が入った。上の事務所もネイルサロンや美容室が入るようになり、それに合う様なビルの改装などしている。

オフィスビルがいつの間にか店舗ビルに変化してきたのですが、空室の多いビルは相変わらずオフィスにこだわっているようだ。将来的には風俗店やエステサロンが入って新宿歌舞伎町にあるようなビルになるかもしれない。千葉のアパートも客筋が変わってきたのでペンション風に改装して満室にしています。やはり不動産業もサービスと管理が第一なのであり、建ててそのままと言うのでは空室は埋まらない。

日本の長期的スランプも結局は政治家の質の低下と、会社も世襲化が進んでやる気のない社長が増えたから不況が続いているのだろう。確かに人件費を切り詰めれば利益は増えるが、そんな会社は先が見えている。安さだけで商売が出来ると言うのなら、それは本当の商売を知らないからだ。実際に商売をして見れば分かるが不況は本当に苦しい。しかしその苦しさを従業員にしわ寄せをすれば、そんな企業や商店は確実に潰れる。




民主主義を盾に前政権の政策を要求する地方自治体の首長達は、国民
の意思を何だと思っているのだろうか。民主主義の「勘違い」も甚だしい。


2009年10月18日 日曜日

民主党は巧みな政治ショーをやっていると感じはじめた10月17日 大西宏

小泉内閣は極端に政治を単純化させた水戸黄門劇場だったと思います。「官か民か、この印籠が見えぬか」というものでした。もともとは理解力の低い人たちをターゲットに描いたシナリオだったそうですが、それが本当かどうかは分からないとしても、低かったのはターゲットとした人たちよりも、小泉チルドレンだったのかもしれません。シナリオとしてはあまりにも単純すぎるぐらい単純な水戸黄門劇場でしたが、多くの人たちが乗せられました。善か悪かという設定、勧善懲悪は日本人の文化の底流に流れているのでしかたないのかもしれません。

さて、民主党連立内閣の動きを見ていると、どうも新たな劇場型政治だという印象を受けます。新政権の蓋を開けてみると、案外役者が揃っているということもあるかもしれませんが、この劇場の特徴は、議論を呼びそうな投げかけをまず行い、賛否両論の渦を巻き起こして注目を高め、さらに次のアクションを見せていくことで、民主党の存在感、結論への納得感、コンセンサスをつくるという手法です。

かつての自民党内閣では、これほど閣僚がマスコミに登場することはなかったというほど連日閣僚がテレビに登場してきています。それが副大臣、政務官クラスまで、日々頻繁にマスコミに登場し、その努力とか存在感を深く印象づけていることです。露出がこれほど増えると、その影響ははかりしれません。

小泉水戸黄門劇場よりははるかに巧妙に感じます。しかも次々に役者がでてくると、谷垣さんが掲げた全員野球のお株もすっかり奪われてしまいました。

いったい誰が描いているのか興味がありますが、前原国交相の羽田空港のハブ化発言を巡っては、なんと森田千葉県知事まですっかり乗せられ、見事に役割を演じさせられてしまいました。

補正予算削減にむけた切り込みにでも、あたかも最終結論だという感じで中間の状況を発表し、そこに批判を誘い、しかし最終ゴール前の努力を見せました。

「暗」から「明」へのどんでん返しです。「いったいどうなるのか、たいしたことできないじゃなないか、この内閣は大丈夫か」から「案外やるじゃないか、よくやった」という落差をつくるのは、シナリオとしては正攻法で効果が高いですね。過去の政治プロセスの固定観念を捨てられないマスコミも、この劇場を盛り上げる役割を果たしています。(後略)


日本の「保守」は社会主義 10月17日 田中良紹

鳩山政権が誕生して1ヶ月が過ぎた。この1ヶ月で最も感じた事は日本の政治には「勘違い」が多すぎるという事である。初めての政権交代だから仕方がないと言えばそれまでだが、民主主義の名の下に一党支配が長く続いてきたため、日本人には政治を「考える力」がなくなり、妙な宣伝に乗せられてしまっているのではないかという気がする。

 

  民主主義政治で最も尊重されなければならないのは選挙で示された国民の意思である。選挙で国民は政党の政策を見比べて判断を下す。国民の負託を受けた政党の政策が国家の基本方針となる。そこで政策がリセットされる。国家の政策を国民が選挙で選べる仕組みが民主主義政治である。

 

かつて「政局よりも政策が大事」と言った総理がいた。それがどれほど愚かな言葉であるかを今回の選挙で国民も理解したと思う。政策を実現するのは選挙=政局である。政策は学者や官僚でも作れるが、政局は政治家にしか出来ない。従って政局で政策を実現するのが政治家の仕事である。学者や官僚は「政局よりも政策が大事」と言うかもしれないが、政治家がその言葉を口にするのはおかしい。しかし前の総理はそう言った。これまで政権交代をさせないようにしてきた官僚のセリフを政治家が代弁させられていたからである。

 

「危機に政治空白は許されない」という言葉も聞いた。危機こそ国民が団結して対処しなければならない時である。国民から支持された政権が国民の支持を得た政策で内外の課題に立ち向かう必要がある。従って選挙は政治空白どころか危機に対する最善の方法である。国民に支持されない政権がだらだら続く事こそ政治空白を生み出す。この倒錯した論理も政権交代をさせたくない官僚のサル知恵から出てくる。こうして政治の「勘違い」が生まれる。

 

政権交代が決まった日から新政権が誕生するまでの移行期に、前政権と新政権の政策が異なる場合は、とりあえず前政権の政策を一時停止するのが常識である。ところが我が国では前政権と新政権で意見がくい違う消費者庁が前政権の方針のままスタートしたり、前政権が作った補正予算の執行作業が停止されず、地方自治体が「そのまま執行しろ」と新政権に迫ったりした。

 

その時の首長達の言いぐさが「一方的に停止するのは民主主義的でない」というものである。選挙で示された国民の意思は前政権の政策を否定して新政権の政策を求めている。それなのに民主主義を盾に前政権の政策を要求する地方自治体の首長達は、国民の意思を何だと思っているのだろうか。民主主義の「勘違い」も甚だしい。

 

ダムや道路建設の中止についても同様である。新政権の方針に反対する人たちは「民主主義は手続きが大事だ」と言い、「中止は一方的だ」と非難した。しかし中止を求めたのは国民の意思である。無論、民主主義は少数意見を尊重するので少数者の言い分を良く聞く必要はある。修正できる部分があれば修正もする。しかし決定そのものを覆す事は出来ない。覆せばそれこそ民主主義に反する。その事を誰も言わない。みんなで「勘違い」したままである。

 

(中略)

 

大体自民党は「弱者に優しい」事を「社会主義」だと「勘違い」しているようだが、社会主義とは「官僚が力を持って計画経済を行う体制」である。「さらば財務省」という本を書いた元官僚が「まえがき」に「霞ヶ関は社会主義だ」と驚いたように書いていたが、私はそれも知らずに官僚になった人間がいることに驚いた。官僚が社会主義的であるのは当然である。官僚の養成のために作られた東京大学がかつてマルクス・レーニン主義の牙城であったのも何の不思議もない。だから旧大蔵省が作った税制は金持ちを作らない税制なのである。

 

自民党が真に二大政党の一方の軸になると考え、さらにこれまでの社会主義的体質から脱皮しようとするならば、まずは官僚統治に代わる仕組みを作るために民主党と手を組み、国権の最高機関と言われながら官僚機構の手のひらに載せられてきた国会を本物の最高機関にする改革に取り組むべきである。そして日本政治の最大テーマである少子高齢化に対応するために、「小さな政府VS大きな政府」という米国式の対立軸より、むしろ福祉国家の先進諸国から対立軸のモデルを探し、その一方を目指すべきではないか。そうしないと「勘違い」をしたまま解党への道を突き進む事になりかねない。



(私のコメント)
民主主義とは真に手間のかかるものであり、政治家にも国民にも高いレベルの認識と判断力を要求する。それが無ければ民主主義よりも独裁政治のほうが混乱が少ないだけマシなのかもしれない。隣の国では大統領が交代するたびに前大統領が逮捕されて監獄行きになる。ノムヒョン大統領はそのために自殺してしまった。

中南米や中央アジアの国のように、選挙の度に不正選挙が行なわれたとしてゴタゴタと揉めたりするのは、民主主義がまだ正常に機能していないためだろう。アメリカですら大統領選挙で不正投票があったとして揉めている。選挙は国民の信任を得る為の行為なのですが、自分が思ったとおりの結果が出ないと騒ぎ出すのは民度が低いからだろう。

今かにの衆議院選挙では民主党が大勝して政権交代が起きましたが、自民党の政策の失敗によるものであり、あまりにも官僚に丸投げしてしまった結果、自分たちが作った法案の中身すら知らない自民党議員がいた。後期高齢者医療制度は実施の段階になって法案の中身を知る事となり、自民党政権はすっかり信用をなくしてしまった。

自民党議員は法案を作った官僚を呼び出してどなりつけたそうですが、お粗末なのは自民党議員なのだ。郵政民営化法案にしても実際に行なわれてみると地方切り捨て法案であり、選挙区などから苦情が殺到した。明らかに政策の失敗なのですが、小泉チルドレンがいるから政策の転換が最後まで出来なかった。医療制度改革も同じであり福祉予算の切り捨ても毎年2200億円にもなり、国民の不満が爆発した。その結果が政権の交代だ。

大西宏氏が書いているように、小泉内閣も劇場型政治を行ないましたが、鳩山政権でも亀井金融大臣や前原国土交通大臣が派手に政策を打ち出して劇場型政治を行なっています。田中良紹氏が書いているように政権が交代すれば前政権の政策を見直すのは当然の事ですが、八つ場ダム問題でも羽田のハブ空港化問題でも地元の意見を聞かないから民主的でないと言う批判が起きている。

しかし公共事業の見直しは民主党の公約でもあり、自民党の政策が変更されるのは政権の交代が起きた以上は当然の事だ。土木型の公共事業では景気対策にならないことは、八つ場ダムにしても成田空港にしてもなかなか完成しない事からも、当初の目的からずれて来てしまって見直しの時期が来ていたのだろう。

長期政権が続いてきたので、マスコミから垂れ流される報道をそのまま信じてしまって、マスコミが小泉改革を支持しようといえば国民もそれに乗ってしまう。「株式日記」では郵政民営化法案に反対してきましたが、国民世論を動かすまでには至らなかった。ネットでいくら正論を訴えた所でマスコミの力には到底及ばない。読者にしても私の書いている事をどれだけ信じてくれているのだろうか?

鳩山政権もまだ1ヶ月過ぎただけですが、内閣の各大臣や政務官などがテレビに出まくって政策を述べている。民主主義政治では国民の政策理解力が要りますが、政治討論番組を見る人自体が少ない。「株式日記」も選挙の前後は読者も増えましたが、1ヶ月も経つと政治への関心も薄れてくる。

日本では政権交代の経験が少ないから試行錯誤が続くのでしょうが、政治主導の政策運営が軌道に乗るかが心配だ。既に官僚に丸め込まれてしまった大臣も見かけるし、なかなか成果を上げられない大臣もいる。自民党政権みたいに1年足らずで大臣を交代させるような事は避けるべきだろう。そうなれば官僚が主導権をとるのは当然の成り行きになってしまうぁ。大臣は3,4年やらないと政治主導は不可能だ。

自民党が政権から転落したのは、明らかに人材の払底によるものであり、首相になっても1年足らずで政権を投げ出す事が続いた。官僚に任せきった政策運営をしていたら人材が育たないのは当然であり、世襲議員が多くなってますます官僚に頼る政治が続くようになった。長期政権になれば利権を守る事が国会議員の目的となってしまって、政策で競い合うと言う事が疎かになってしまう。

民主党はようやく政権が獲得できて大臣になった人が張り切っていますが、これから国会も始まり野党の追及をどのように迎え撃つのだろうか? 政府委員の答弁も禁止となり大臣が全部答えなければならない。官僚の力を借りずに答弁できる大臣はどの程度いるのだろうか? 


日本オープンゴルフを見ながら株式日記を書いているのですが、石川遼は実力もありスター性もある選手だ。14Hのラフからのピン寄せは見事なものだ。今は5アンダーで3人が並んでいますが、最後は実力と運との勝負が見ものだ。ギャラリーも大いに盛り上がってはたして誰が優勝するのだろうか? 私はゴルフはやらないが見ることもめったに無い。しかしハイビジョンテレビで見ると小さなボールもよく見えるし芝の目もよく見える。




『「三つの帝国」の時代』 日本がこのような状況に気が付いたとしても
後の祭りであり、日本はアメリカに裏切られて中国に引き渡されるのだろう


2009年10月17日 土曜日

「三つの帝国」の時代―アメリカ・EU・中国のどこが世界を制覇するか バラグ・カンナ:著

『「三つの帝国」の時代』を読んで 10月16日 坂崎進

(『「三つの帝国」の時代』 2ページより引用開始)

1970年代には多国籍企業が台頭し、それ以後、世界の地政学的な要因とグローバリゼーションはますます強まり、今では1枚のコインの両面となるほど強固に結びついている。

本書が探索する国や地域は、今後の世界秩序の行方を決めるうえで中心的な舞台となる国や地域であり、本書ではそれらをひっくるめて「第二世界」と呼んでいる。この「第二世界」という言葉は、かつて旧ソ連の支配下に置かれた社会主義国を意味したこともあったが、次第に使われなくなっていたものだ。しかし現在の世界には、トインビー(アーノルド・トインビー)が航海に出た時代の2倍以上もの国があり、本書が新たに「第二世界」と呼ぶカテゴリーに入る国は、かつてなかったほどの数にのぼる。そしてこれらの現代の第二世界で、地政学的な要因とグローバリゼーションの衝突や合流が絶え間なく起きている。

元素の周期表と同じように、国家もサイズ、安定度、富裕度、世界観などによって、グループに分けることができる。政情がより安定し、繁栄している第一世界の国は、だいたいにおいて今の国際秩序によって恩恵を受けている。それにひきかえ、貧しくて政情が不安定な第三世界の国は、その国際秩序のもとに置かれた不利な立場を克服できずにいる。
本書がスポットライトを当てる第二世界の国々は、この二つのグループにはさまれ、そのほとんどが内部に第一世界と第三世界の特徴を両方持っている。すなわち、持てる者と持たざる者の大きな二極にはっきり分かれているということだ。

(中略)

これら内部が二極に分かれた第二世界の国々は、アメリカ、EU、中国、の三つの“帝国”が、グローバリゼーションをテコにそれらの国を自分のほうへ引き寄せようとする時、世界の力のバランスがどちらに傾くかを決めるカギとなる。これらの国は、どのようにして、どの“帝国”と同盟関係を結ぶだろうか。そしてどの“帝国”のグローバリゼーションのスタイルが勝利するだろうか。さらに言えば、東洋と西洋は敵対するだろうか。これらの問いに対する答えはすべて第二世界に見つけることができ、また第二世界にしかない。

(『「三つの帝国」の時代』179ページより引用開始)

中国は、カラコルムハイウェイをインダス川沿いに延長して、遥かアラビア海沿岸まで到達させ、イランとの国境に近い港町グワダルにつなげる計画に、すでに3億5千万ドルを出資している。そのグワダルでは、大型船が接岸できる港と石油精製施設が中国の手ですでに建設中だ。これが完成すれば、パキスタンに大きな力を与えるとともに、中国はマラッカ海峡を通らずにペルシャ湾岸の石油に手が届く。

「10年ほど前までは、グワダルはただの小さな貧しい村でしたよ。」
と回顧するのは、そこで不動産業をしているパキスタン人だ。
「美しい景色以外、特にこれといって何もないところでした。そこに中国人は巨大な港を作っているのです。あれならタイタニック号でも接岸できますよ! これでパキスタン政府は、イランやアラブ諸国にも大きな顔ができるでしょう。」

パキスタンは、アメリカのためにパシュトゥーン人の戦闘員を捕まえるより、北西部に展開している兵力の一部を南西部に移動させて、バローチスタンの分離独立運動を抑え込み、中国の港を守るほうが国益にかなうと考えている。中国のある軍幹部は最近、パキスタンを“中国のイスラエル”と呼んだが、それは中国がパキスタンをアラビア海の拠点にしようとしていることを意味している。

(『世界はこう動く』 236ページより引用開始)

(20年前に日本が、米国を追い越して「超大国」になるかもしれないと騒がれた頃を揶揄して)
このような安易な分析には、日本が過去も現在もひよわな国であることがまったく考慮されていなかった。世界の資源と貿易の円滑な流れがわずかでも混乱すれば、日本は打撃を受けるし、世界の安定が広範囲に崩れれば、大打撃を受ける。国内でも、人口動態、社会、政治の弱みが表面化し、頭の痛い問題となっている。日本は豊かで活力があり、経済力も強い。しかしアジアのなかで孤立しているし、安全保障を依存している強大な同盟国(米国)が、世界の安定を維持する役割を担っていると同時に(この安定に日本は大きく依存している)、経済的には第一の競争相手となっているため、政治上の制約を受けている。
現在の日本の地位は、世界有数の経済大国であると同時に、地政上はアメリカ勢力圏の一部といえる。

(『世界はこう動く』 247ページより引用開始) 

アメリカとの関係を今後も日本の生命線として維持していくべきだとする基本的な合意に変わる選択は、実際には見当たらない。アメリカとの関係を維持しなければ、日本は安定した石油供給を得ることも、中国の核兵器(まもなく北朝鮮の核の脅威が加わる可能性もある)から自国を守ることもできない。したがって、現実の政策課題はアメリカとの関係をいかにうまく処理して国益を追求していくかだけである。

(中略)

日本がアメリカの意向を受け入れようとしているのは、アメリカがアジアには長くはとどまらないかもしれないとの懸念が広がっているからであり、さらには中国が力をつけ、アメリカがそれを懸念していると思えることで、将来、受け入れがたい選択を迫られるのを恐れているからである。つまり、アメリカと手を組んで中国に対抗するか、アメリカと手を切り中国と同盟を結ぶか、という選択を迫られるのを恐れているのだ。

日本にとって、この本質的なジレンマには、歴史の必然が込められている。つまり、アジアの大国になる目標は実現不可能であり、地域に基盤がない国が、真の意味で世界大国になることはできないので、日本が世界の舞台で指導的な地位を確立するには、世界的な平和維持活動と経済活動に積極的に参加するのが最善の方法である。日米の軍事同盟によって極東の安定が維持されている利点を生かし、この同盟が反中国の同盟に発展しないように注意していけば、日本は、効率的な組織に基づく国際協力関係を推進する大国として、重要で影響力のある世界的な使命を安心して追求していける。そうなれば、日本はカナダに似ているが、はるかに強力で世界的に影響力のある国になれる。

(『「三つの帝国」の時代』355ページより引用開始)

中国は第三世界ばかりでなく第一世界とも活発に関係を深めているが、特に地元の東アジア・西太平洋地域の第一世界である日本、韓国、シンガポール、オーストラリアとの関係を重視している。これらの国は、中国との相互依存が進むとともに、徐々に、しかし明らかに、軸足をアメリカから中国寄りに移しつつある。

(『「三つの帝国」の時代』356ページより引用開始)

世界的な経済大国である日本は、世界最大規模の人道支援を行っている国でもある。そしてアメリカとの同盟関係のなかで、ハイテクを駆使した海軍と、アメリカと共同開発のミサイル防衛計画を持ち、国家予算に占める防衛予算の比率が非常に小さいにもかかわらず、大国のなかで最もへりくだったこの国の安全保障を十分満たしている(もっとも民族主義者のなかには、アメリカや中国との軍事力の不均衡を心配する声が上がっているが)。

だが日本は、たとえ核武装したところでアジア諸国から忠誠を得ることはできないし、中国に一歩譲って満足しなければならない。その中国は、日本が国連安全保障理事会の常任監事国になることを阻止し続けている
けれども両国の指導者たちの間には、双方向的な新しい思考の力学が頭をもたげている。
両国はともに東アジアの政治・経済の両輪となる責任を負っており、両国の関係正常化はそのために必須の前提条件だ。


(私のコメント)
パラグ・カンナ著『「三つの帝国」の時代‐アメリカ・EU・中国のどこが世界を制覇するか』の本を私は読んではいないのですが「重たい気持ちで書く掲示板」に坂崎氏が書評を書いていて、引用部分だけ抜き出して私の感想を書いて見ようと思います。

私は書店でも「三つの帝国」と言う本はパラパラッと見てみたのですが、中国を過大評価する一連の本とみなして買って読もうとは思わなかった。三つの帝国とはアメリカとEUと中国の事を指しますが、ロシアも入っていないし日本も入ってはいない。特に日本のことにはほとんど触れていないから興味もわかなかった。

バラグ・カンナはインド出身で現在はアメリカのシンクタンクの研究員であり各方面で活躍している学者ですが、インドの事も重要な国ではないと切って捨てている。世界各地を渡り歩いてきた人でもあり、そのような多角的な視点から見ると中国の将来性が高く見えるのだろうか? ジムロジャースも世界を回っている行動的な投資家ですが、やはり中国を高く評価している。

おそらく北京から上海そして香港などを見れば超高層ビルが立ち並び圧倒されるのだろう。13億の人口と広大な領土と沿岸地域の中国を見れば将来的にアメリカを上回る超大国になると見えるのかもしれない。新設されたピカピカの近代的工場や整備されたハイウェイなども観光客を圧倒させるのだろう。

NHKなども「経済発展著しい中国」と紹介していますが、最近では「13億人の巨大市場の中国」と言うようにNHKは中国の宣伝機関になってしまっている。バラク・カンナもそのような中国に取り込まれてしまったパンダハガーなのだろうか? 最近の副島隆彦氏もそのような傾向が著しく「あと5年で中国が世界を制覇する 」と言う本を出版している。


「あと5年で中国が世界を制覇する」   副島 隆彦:著

本書は私が、2年前に書いた『中国 赤い資本主義は平和な帝国を目指す』(2007年12月刊)の続編である。私にとっての2冊目の中国研究本である。

たったこの2年で、中国は大きく変貌した。もはや中国の巨大さを無視したり、腐したり、嫌がったりしているだけでは済まなくなった。日本人は中国と正面から向き合わなくてはならない。私が前著『中国 赤い資本主義……』を書いたときには、まだまだ中国への風当たりが強くて、ほんの少しでも中国の肩を持つようなことを書くと“中国の手先”という悪罵を投げられた。

このあと、2008年1月の「世界連鎖株式暴落」で、中国株(上海総合指数)も大暴落をして、低迷した。果たしてどこまで落ちるのか誰にもわからなかった。ところが2008年の10月末には、中国株は早くも他のすべての主要国の混迷を外に自力で立ち直りを見せて、底打ちした。そのあとの急激な中国の復調(景気回復)には目を見張るものがある。このことから本書を書いてゆく

日本国内に、ついには、「このままでは日本は中国の属国にされてしまう」という恐怖感のようなものまで現れるようになった。なんと恐れ入ることに、この中国脅威論を煽っているのは、ついこの間まで「日本はアメリカとの同盟を基礎にして中国と戦うべきだ」と勇ましいことを言っていた反中国主義者たち自身である。人間は恥知らずに豹変できる生き物でもある。私は自戒の念を込めて、真の日中友好、そして「アジア人どうし戦わず」の旗を今後も掲げ続ける。


(私のコメント)
中国はアメリカの学者や政治家を次々と取り込んで親中派を形成している。アメリカがどうして我が身を犠牲にしてまで中国に尽くすのか不思議でならないのですが、今日の新聞でもアメリカが中国にミサイル技術を供与するそうです。もちろん民間企業を通じてなのですが、これは日本にとっては国防上の脅威だ。同盟国のアメリカが日本の脅威となるような事を平気でしている。


中国へのミサイル技術移転規制を実質緩和 米大統領が権限を中国系商務長官に委譲 10月16日 産経新聞

米国が中国に対するミサイル部品・関連技術の移転規制を事実上「緩和」したことが15日、明らかになった。 オバマ大統領が移転の可否にかかわる判断権限を商務長官に委譲したもので、 手続きの簡素化による宇宙航空分野での米中協力拡大が指摘される半面、 中国側で技術などが軍事転用される懸念も浮上している。

 オバマ大統領は9月29日付の覚書で、中国系のゲーリー・ロック(駱家輝)商務長官に対し、 米国防許認可法(1999年)が定めた判断の権限を「大統領から貴職に委譲する」と伝達した。 覚書は機密扱いではなかったものの、一部の米メディアが報道するまで関心を集めなかった。



(私のコメント)
このようなアメリカ政府の不可解な行動は理解しがたいものですが、アメリカと中国によるG2戦略によるものなのだろう。つまり日本はアメリカに裏切られて米中に挟み撃ちにされて封じ込められる危険性が出てきたということだ。中国の中国ミサイルがアメリカの技術供与で性能が向上すれば日本は絶体絶命のピンチになる。

これでは副島隆彦氏で無くとも、アメリカは5年で衰退して中国が世界の覇権国家になってもおかしくは無いと言いたくもなる。ブレジンスキーもパンダハガーの一人ですが、いったい何を考えているのだろうか? 建国60周年の軍事パレードを見ても中国はミサイル部隊を大増強して周辺諸国に軍事的脅威を拡大している。

「三つの帝国」の中でもパキスタンを通じてグワダルに大きな港と石油精製施設を建設している。ミャンマーにも海軍基地を建設してインド洋は中国の海となりつつある。中国のミサイルの傘と中国海軍に取り囲まれた周辺諸国は属国化せざるを得ないのであり、アメリカ軍は戦わずして南アジアや東アジアから退いていかざるを得なくなる。アメリカの第七艦隊も中国のミサイルには抗しきれない。

日本がこのような状況に気が付いたとしても後の祭りであり、日本はアメリカに裏切られて中国に引き渡されるのだろう。あるいは東西に分割されて西日本は中国領となり東日本はアメリカの支配地区となる。日本がアメリカべったりと付いていれば大丈夫と言う親米派はお人よしなのであり、アメリカは日本を裏切るだろう。でなければ中国にミサイル技術など供与はしない。

クリントン大統領の時期にもアメリカは中国に多核弾頭技術を供与している。しかしクリントンがスパイとして逮捕される事は無い。だから鳩山首相は東アジア共同体構想でアメリカ離れを模索していますが、日本はアメリカの正体を見抜くのが遅かった。ブレジンスキーやキッシンジャーは中国とアメリカとの橋渡し役として重要な役目を負っている。彼らをアメリカ人と見るのは間違いであり世界支配層の一員なのだ。




中国は、膨大な為替介入用人民元を、どうやら市場ではなく輪転機
から調達
しているようなのです。中国の外貨準備が204兆円になった。


2009年10月16日 金曜日

2009年は輸出が大幅ダウンしたのに外貨準備だけが増えていく?
グラフでは2009年9月末で前年度残高を大幅に越えている。


中国の外貨準備高、9月も過去最高 日本の2倍で世界一更新 10月15日 産経新聞

【上海=河崎真澄】中国政府の外貨準備高が9月末時点で前年同月末に比べて19.3%増の2兆2726億ドル(約204兆5340億円)となり、過去最高を更新した。外貨準備高で中国は2006年2月に日本を追い抜いて世界一となってからも膨張を続け、9月末の日本政府の1兆526億ドルに対し2倍以上の規模となっている。輸出などで得た民間企業の外貨も金融当局が吸い上げる「外貨中央集中性」が背景にあり、その外貨で米国債を大量購入することで対米発言力強化につなげている。

 15日付の中国紙、上海証券報によると、中国人民銀行(中央銀行)の調べで9月末時点の外貨準備高は6月末比でも1410億ドル、6.6%増加している。中国の輸出入は11カ月連続で減少し、貿易黒字も縮小傾向が続いているものの、金融当局による元売りドル買いの為替介入や、成長が続く中国へのホットマネー(投機資金)の大量流入、民間からの外貨の吸い上げ策などで「ドル箱」拡大が続いている。

 日中の外貨準備高が逆転し、わずか3年で2倍以上も差が開いた。ただ、みずほ総研の鈴木貴元・上席主任研究員(中国駐在)の推計によると、日本の場合は民間が保有する外貨が政府保有の約5倍の約5兆ドルなのに対し、中国の民間保有は政府の2分の1の約1兆ドルという。しかもその1兆ドルの大半は国有の石油大手や商業銀行などの保有で、民間企業や個人保有は制限されている。

 中国は、民間も含む経済活動で得た外貨の大半を中央に集中させることで、「強大な政治パワーを与え、国際市場の注目を集める」(鈴木氏)ことに成功した。中国は外貨準備高のうち約8千億ドルを米国債で、約6千億ドルを米政府機関債で保有する米政府にとっての“世界最大のスポンサー”だ。

 巨額な対中貿易赤字を抱えながらもオバマ政権が、人民元の切り上げ要求をトーンダウンさせているのもそのためだ。米国から見て同盟国の日本とは異なる共産国家の中国が「世界一」となったことは脅威で、仮に中国が突然、米国債を大量売却する意向を表明しただけで、米国債の暴落は避けられない。中国が外貨準備で米国債を買い続けることで、ドルと米経済が最終的に支えられるとの「人民元アンカー論」も登場した。

 こうした米中の構図が続く限り、中国の外貨膨張は当分続きそうな気配だ。


中国外貨準備高と人民元の謎  2008年6月26日 三橋貴明

ご覧頂いた通り、世界の外貨準備高は中国が1兆6822億ドルと世界トップになっています。これは別に中国の豊かさとか、金持ちぶりを示しているわけでは全然なく、単に中国当局が人民元高を避けるために、ひたすら為替介入を繰り返している事を表しています。ヤバ中でも書きましたが、人民元が安く押さえつけられた結果、中国一般国民の購買力は上がらず、消費も盛り上がらず、ある意味、中国の巨額外貨準備高は中国国民の貧しさを示しているとも言えます。

 当たり前ですが「国家」が外貨を溜め込んで抱え込んでいても、単にドルが固定化しているだけで、国民には何の恩恵も無いのです。むしろ通貨高で生活レベルを上がるのを、妨害されているだけです。

 ところで、通貨高を抑えるための為替介入とはどんなプロセスをとるでしょうか。
 簡単ですね。手持の自国通貨(中国ならば、人民元)で、ドルなどの外貨を購入すればいいだけです。中国が人民元でドルを買うことで、ドルの価値が上昇し、人民元の価値が逆に下落するわけです。

 さて、ここからが本題です。
 中国が為替介入をする際に、人民元は果たしてどうやって入手するでしょうか。
 普通の国(日本とか)は、専用の債券(日本の場合は政府短期証券)を財務省が発行し、調達した円で為替介入を行います。政府短期証券は財務省、つまり日本政府が発行する債券なので、要は国債みたいなものです。

 韓国の場合は、同じ債券を発行するにしても、政府ではなく中央銀行(韓銀)が発行する「通貨安定証券」でウォンを調達し、為替介入を行っていました。おかげで中央銀行が通貨安定証券の利払いのせいで赤字になってしまいましたが、基本的な為替介入の原理は別におかしくありません。政府(韓国の場合は中央銀行)が債券を発行し、つまり「借金」をして自国通貨を調達し、為替介入を行うわけです。

 数年前に韓銀の高位関係者が「韓銀はウォンを刷ることができるから、為替介入の余力は無限だ」とか莫迦な事を言っていましたが、実際に輪転機回して為替介入用ウォンを発行していたわけではありません。それは少しは新規発行通貨もあるでしょうが、あくまでメインは通貨安定証券、つまり韓銀の借金でした。

 なぜ日本、韓国その他の国々が、通貨高防止用の為替介入の資金(自国通貨)を刷らないのかといえば、そんなことしたら市場に自国通貨が溢れ、通貨価値が下落する、つまりインフレーションになってしまうからです。幾ら韓国でも、無制限にウォンを刷ってドルを購入したりしません。

 が、どうやら中国は本当に人民元を刷って、為替介入を行っている模様なのです。

 中国の外貨準備高は毎年数千億ドル(数十兆円)という物凄い伸びを示していましたので、以前から不思議に思っていました。この金額の人民元を政府なり中央銀行なりが市場から調達し、為替介入を行っていたら、韓国の通貨安定証券(総額で20兆円くらい)以上に問題視されていなければおかしいはずです。日本の政府短期証券にしても、韓国の通貨安定証券にしても、要は政府、中央銀行の借金なわけですから。

 ところが中国は、この膨大な為替介入用人民元を、どうやら市場ではなく輪転機から調達しているようなのです。中国の外貨準備が08/03時点で1兆6822億ドルということは、約170兆円分の人民元が市場に供給されたことになります。


 この時点で、わたしは愕然としてしまいました。なぜならば、世界第二位の経済大国の通貨である日本円、つまり日銀券の平均残高が74兆円程度でしかないからです。

http://www.nli-research.co.jp/report/econo_eye/2006/nn060808.html
「図表2 日銀平均残高と買入国債の推移」参照

 それでは中国の人民元の発行残高は、果たして幾らなのでしょうか。
 実は中国は人民元発行残高を公表していません。しかし、柘植久慶氏が最新作「中国大崩壊」(ホームページのトップページで、ヤバ中と櫻井よしこさんの本に挟まれている本)で、100元紙幣の番号を地道に調べるという、ある意味天才的な手法で人民元発行残高を推測されています。

 人民元のナンバーはアルファベット二文字に、数字が八桁となっています。単純化して書くと、最初の100元が「AA00000001」そこから100元紙幣が一枚ずつ増えるごとに、数字も一つずつ増えていくことになります。そしてAAが終わると、次はAB00000001と増えていくわけです。

 柘植氏は何と、2007年にTCxxxxxxxx(xは数字)の100元紙幣を入手したのでした。このTCで始まる100元紙幣は、日本円にして300兆円超に相当するのです。(時間のある人は、検証して頂けると嬉しいです。やりたいのですが、さすがにちょっと時間が無いのです)

 しかもこれは人民元の最高額紙幣である100元紙幣だけで、他の50元、20元などの紙幣は含まれていないのです。少なくとも、中国の人民元発行残高は、確実に300兆円を超えていることになります。日本円の発行残高の、実に四倍以上!

 これはインフレにならない方がおかしいでしょう。と言うか、下手をしたら近い将来、人民元は高騰するどころか、逆に暴落する可能性もあるのではないでしょうか。その上、中国の外貨準備(ドル)の方も、どうやら相当に怪しい使われ方をしているようです。

 もしも「そんなことは無い!出鱈目を書くな!」と中国政府が反駁するならば、少なくとも以下二つの疑問に答えなければなりません。

1.どうやって毎年何十兆円もの為替介入用の人民元を入手したか?(政府の債券で調達したのなら、逆に財政問題になるはず。毎年何十兆円!もの借金です)
2.現時点での、人民元の発行残高は?

 賭けてもいいですが、中国はこの二つの問いに明確に答えられないと思いますよ。 結局、中国は資本主義の真似事をした挙句、資本主義の論理によって破滅しそうです。


(私のコメント)
中国政府が発表する経済統計数字は何一つ信用が出来ないのですが、相手が存在する統計数字はごまかす事ができない。為替取引も相手が存在する取引なのでごまかす事が出来ないから信用が出来る。それによれば中国政府の外貨準備高が過去最高の額となり2兆2726億ドルで日本円に直すと204兆円になる。

日本政府の外貨準備高が1兆526億ドルだから日本の倍以上の規模になっている。2006年に日本を追い抜いて3年余りで倍の金額になっている。非常なハイペースなのですが、貿易黒字で貯まった外貨ではなく輪転機で作られた人民元紙幣でドルを買いあさっているようだ。

産経新聞では民間企業のドルを政府に集めてドルを買っているということですが、そんな事ができるのだろうか? むしろ人民元紙幣を印刷してドルを買っているのではないだろうか? 中国も2008年末からアメリカへの輸出が大幅にダウンして外貨がそんなに貯まるはずがないからだ。むしろ投機的なドル売り人民元買いが行なわれて、政府がそれに対抗してドルを買いまくっているようだ。

日本も90年代からドル買い円売り介入を行なって外貨準備高を増やしましたが、最近は為替介入は行なわず外貨準備高も増えてはいない。100兆円もドル建て外貨を持っても意味がないから米国債などで運用していますがゼロ金利では利息も入らない。米国債は暴落するリスクがあるから超低金利では買い手がいない。しかし中国が一手に買ってくれている。

「株式日記」では人民元高は中国自身にとっても利益だと書きましたが、安い人民元=ドルで石油や鉄鉱石を買えば割高になり、アメリカやEUに輸出してもドル安でダブルパンチになるだろう。日本は円高で輸出には確かに不利ですが、石油や鉄鉱石といった輸入では円高で割安になるからトータルでは大きな損失にはならない。もし1ドル=90円の円高になっていなかったらガソリン価格は1L=160円ぐらいしているかもしれない。金も石油も値上がりしているからだ。

中国の人民元固定相場制ではアメリカにとっては安くなるドルを一手に買い支えている事になりますが、アメリカは以前のように輸入して消費してはくれなくなった。だからユーロ高のヨーロッパ向けで輸出を回復させましたが、人民元をいつまでも安く固定しておく事はドルという外貨を増やすだけで、ドル安リスクを一人で背負う事になる。だから個人ではドルを持たずに金などを買ってドル安リスクを回避している。

産経新聞の記事にもあるように、中国がドルを売るといっただけでドルが暴落して、2兆ドルあまりの外貨準備は大損失をこうむる事になる。まさに米中の抱き合い心中状態になりつつあるのですが、日本は抱き合い心中に巻き込まれないようにドルを手放しておくべきだろう。日本は民間には5兆ドルものドル債権があり、今のうちに売り抜けてユーロでも買っておいた方がいいはずだ。

日本も2004年頃まで為替介入してきましたが短期国債で資金を調達してドルを買ってきた。いわゆる特別会計ですが、外貨準備を積み上げても何の利益も無いわけでドル安リスクを抱えるだけで売るに売れない債権になってしまう。お金は使ってこそ価値があるものであり、使わずにドル暴落で価値が下落する事が一番馬鹿げている。中国は否が応でもドル買いをして人民元を安くしないと輸出競争力が無いから他に手段はない。

アメリカはもはや消費大国としてのパワーが無くなったのであり、中国がドルを買い支える意味も少なくなってきている。むしろユーロ高でヨーロッパへの輸出で打開の道を開いてくるだろう。世界一の外貨準備も国民には縁の無い話であり中国の国内の購買力も一部の富裕層しか持っていない。それでも数億の富裕層がいるのだから大きな市場だ。

アメリカの株式市場が10000ドルを回復しましたが、これも中国が米国債を買ってその資金が市場を潤して回復したのだろう。2004年ごろに日本がドルの大量買い介入して住宅バブルが起きたように中国のドル買いがニューヨークの株式バブルを引き起こしている。アメリカがドル紙幣の輪転機を回してばら撒けば、中国も人民元紙幣の輪転機を回して対抗している事になり、こんなことがいつまでも続くはずが無く、いつかはクラッシュする時が来るだろう。

円やユーロは米中の資金供給合戦のとばっちりで上がっているのですが、日本も円高でデフレなのだから輪転機を回して市場に供給してバランスを保つべきなのですが、日銀のデフレ政策は円安やインフレを恐れてのものだろう。

アメリカと中国の紙幣供給合戦と紙幣を供給しない日本の円高


お札を刷らない日銀 デフレ不況と円高助長  10月11日 田村秀男

≪かたくなに量的緩和拒否≫

日銀は、平時の政策にちょっぴり味付けしただけだった。資金繰りに困った企業からCP(コマーシャル・ペーパー)と呼ばれる債務証書を買い付けてきた。ところが日銀資金の発行量は今年9月末で前年比5%強しか増やしていない。余っている設備や労働を動かすためのカネが回らない。カネの流れを仲介する銀行など金融機関は民間に貸そうとしないので、不況がひどくなる。その金融機関に日銀が資金を流し込めば、金融機関は有り余るカネを放出せざるをえなくなる。これが量的緩和と呼ばれる政策なのだが、日銀はかたくなに拒否する。

日銀の白川方明(まさあき)総裁は物価下落が激しくなっているのに、デフレではないと言い続ける。揚げ句の果てにCP買い上げの打ち切りなど「出口戦略」までも口にする。雇用に配慮するのも中央銀行の使命という国際常識が欠如している。

鳩山政権は財政と連動して日銀の金融政策を機能させない限り、公約通り国民生活をよくはできないだろう。



(私のコメント)
中国は一応GDPが延びているから資金供給しても経済の裏打ちはあるのですが、アメリカの場合は政府やFRBが金融機関の債券などを買って資金供給している。だから一息ついているのですが、「株式日記」でも100兆円で銀行の不良債権を買えと書いてきました。アメリカはずばりその政策を行なって危機に対応している。日銀は頑なに円の価値を守ると称して円高にしている。

田村秀男氏が言うように日銀はなぜ資金供給が少ないままなのだろうか? 白川総裁を任命したのは民主党であり、このまま資金供給しなければ景気は回復せず鳩山政権も倒れるかもしれない。日銀のデフレ政策は何を意味しているのだろうか? 速水総裁の頃も構造改革が進まなければ金融緩和はできないと言うスタンスを今も続けているのだろう。

つまり白川日銀総裁は鳩山首相よりも大きな権限を持っていると言える。



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