株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


ウォール街のやっている事は国家ぐるみのネズミ講のようなものであり、
日本の年金や大学などの資金運用は彼らに騙し取られたようなものだ。


2009年9月15日 火曜日

米低金利で膨らむドルキャリー取引とドル安の連鎖 9月15日 ロイター

[東京 15日 ロイター] 米国がゼロ金利政策・量的緩和の早期解除に二の足を踏むなか、投機筋は安価で潤沢なドルを借り入れ、ドルを売って利回りの高い資産に投資するドルキャリー取引を膨らませている。市場ではドルキャリーの進捗に歩調を合わせ、ドル安が進行している。

 オバマ米大統領は米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻から一年の節目となる14日、ウォール街で演説し、危機が収束するに連れて、金融業界では既に投機的な動きが目立ち始めているとの認識を示し、「向こう見ずな行動が許された日々に戻ることはない」と規制強化に向けた決意を示した。しかし、ドルを巡る投機筋の「向こう見ずな行動」は、米国のゼロ金利政策が育んでいる側面も否めない。 

 <リパトリからドルキャリーへ>

 米国際収支統計によれば、米金融機関は2009年第1・四半期に、ネットで909億ドルを国外向けに貸し付けた(資本流出=対外債権増)。18日発表予定の第2・四半期の国際収支でも、対外債権が一段と増加することが予想され、米金融機関を介したドルキャリー取引の活発化が推し量られる。

 ドルキャリーの肥大に合わせてドルは軟調となり、対ユーロでは2008年12月以来の安値1.46ドル後半へ、対円では7カ月ぶりの安値90円割れ寸前まで下落した。

 短期金融市場では、米政策金利であるフェデラル・ファンド・レートは過去1カ月間に平均0.15%付近の低水準に張り付き、3カ月物のドルLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)は0.2950%と過去最低水準を更新した。 

 地域別に見ると、第1・四半期の金融機関の対外債権増加分のうち、約760億ドルが英国向けとなっている。英国は大手金融機関やファンド勢が軒を連ねることから、いったん英国に貸し出された資金が、新興国や商品市場に再投資されていることも考えられる。

現在、全面安の展開をみせるドルは、今年3月まで堅調さを維持していた。ドル指数で見ると、昨年の12月にかけてほぼ一本調子で上昇したあと、3月上旬にはほぼ2年ぶりの高値を更新している。

 ドルが3月まで上昇トレンドを維持した背景に、昨年4月以降3四半期連続した米金融機関経由の対外債権回収があるとの見方が有力だ。ネットの対外債権回収額は合計で6664億ドルにのぼる。

 債権回収分は米国人によるリパトリであり、「昨年半ばから年末にかけてのユーロの大幅な下落の一因となった可能性が高い」(ファンド・マネジャー)という。

 <米利上げは可能か>

 キャリー取引とドル安の連鎖を断つには、利上げが不可欠だが、エコノミストの間では米国の早期利上げに懐疑的な見方が多い。

 「ドルキャリーは政策金利が低位定着するとの見通しを足場に膨らんでいる」と三菱UFJ証券チーフエコノミストの水野和夫氏は指摘する。

 水野氏によれば、オバマ政権の減税措置で、個人は貯蓄を増加させたが、その大半は借金返済に充当され、結果的に金融機関が支援されるという構図になっている。しかし、減税財源は11月にほぼ底をつく公算が高い。

 オバマ政権は財政刺激策と金融安定の双方で危機に対応してきたが、オバマ大統領は14日、「第2弾の景気刺激策を実施しない強い意向がある」と述べた。

「金融機関からみれば、なおさら利上げは当分出来ないという予測が立ち、ドルキャリーを一段と推し進める原動力になるだろう」と水野氏は言う。

 米サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁は14日、国内の失業者数が適正水準を大幅に上回っているため、連邦準備理事会(FRB)は当面、金融政策というアクセルに足を乗せておく必要があるとの見解を示した。

 他方、ドル安で資産の目減りを恐れる中国は、米金融政策の早期正常化を望んでいる。

 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は7月末の米中戦略・経済対話後の記者会見で、FRBが将来のインフレ抑制に向け行動すると人々を確信させる限り、インフレリスクは最小限に抑えられるとの見解を示した。「もし人々が、危機は最悪期を脱したと考え、FRBは将来のインフレ抑制に向け適切な調整を行うと確信すれば、インフレ期待の低下につながるだろう」と周総裁は語った。



「円安政策」を基本とする新政権 8月31日 HiT株式教室

圧勝した民主党の経済政策の担当者から「日本の外貨準備を半減させる」という発言もあり、政権交代が円高材料とされた感があります。先週は為替市場の大きな変動要因である金利について、円のLIBOR3カ月物金利がドル金利より高くなるという珍しいことが生じ、円高になる背景はありました。そこへ外貨準備がドル一辺倒となっていることを変えるかもしれない政権の誕生となり、円高のタイミングとして見事にシンクロしました。

為替市場は円高で新政権を「歓迎」しましたが、民主党政権は農家支援や子育て、介護、教育などの政策を重視し、税率変更によるガソリン価格の下落や高速道路無料化政策など、内需喚起政策が中心であり、円高を目指す政権でないことは明らかです。雇用対策も含めて、多額の財政支出を要し、財政悪化により、中期的に民主党政権は「円安」を基本路線にしている政権と言うことが出来ます。恐らく、市場が円高に反応していることは中長期的に見ると誤りでしょう。

ただ、新しい経済閣僚は巨大な外貨準備については何も言わないでおくか、当面維持すると言っておくべきでしょう。戦略としてドルに偏った外貨準備の「削減」や「多様化」を持っていたとしても、全くポーカーフェイスでいるべきです。民主党の政策を推進すれば円安が定着してくる可能性があります。その流れが出たところで外貨準備を円に戻すか、多通貨制にしても良いでしょうし、あるいは、金購入や希少金属の備蓄に充てるといった動きに転じると良いでしょう。最初からドルの持ち高削減を示唆する愚は避けるべきです。与党は「自分たちの政策が円安路線である」という自覚を持ち、円安の修正の為に外貨を用意しているというスタンスで臨んでいただきたいものです。


(私のコメント)
最近の円高ドル安は90年代の時のような円の独歩高ではない。ユーロや金も高くなってきており円高だからといって右往左往する必要は無いのであり、ドルの独歩安なのだ。90年代はドルに代わる通貨が円しかなく、ドル安だと円が買われましたが最近はユーロも買われるようになっている。

中国の人民元も基軸通貨の座を虎視眈々と狙っているようですが、SDRを国際通貨にしようとドルの基軸通貨体制に揺さぶりをかけている。FRBはジャブジャブと資金供給していますが、資金需要が無い為に金融機関もだぶついたドルで国債を買っているから金利も低下したままだ。

しかしこのマネーが海外に逃げ出すようになるとドル危機であり、だから政府高官が相次いで強いドルを望むという発言が繰り返される。しかしこのようなドルのコントロールされた安さならいいのですが、だぶついたマネーが海外に逃げ始めたらコントロール不能になってアメリカ経済は墜落する。

日本や中国もアメリカが物を買ってくれるからドルを支えてくれていたのであり、もしアメリカは保護貿易に走れば日本や中国はドルを買い支える必要が無くなる。しかしアメリカの消費が以前のレベルに戻る事は不可能であり、アメリカ国民も借金して物を買う事は無くなり貯蓄に回している。その貯蓄で集まったマネーで銀行は国債を買っている。

つまり日本でバブル崩壊後に起きた現象がアメリカでも起きているのですが、日本の国債を国内の金融機関が一手に買っていましたが、アメリカはFRBや中国が買っている。さらには株や不動産にも回り始めて危機は去ったかのような見方も出てきましたが、リバウンドに過ぎないのであり、日本でも何度も出された底打ち宣言のようなものだ。

アメリカにとっては日本に民主党政権が出来たのは弱り目に祟り目であり、鳩山論文などで円高ドル安が進んでいる。確かに日本のドルの準備高は異常に多くて減らすべきだろう。「株式日記」でもドルを買い支えるより日本国内の景気対策に回せと主張してきました。しかし小泉竹中内閣は輸出主導の景気対策が中心だった。

しかしアメリカはもはや物を買う余力は無く、国民の消費は貯蓄に回っている。その分アメリカ政府が借金をして財政出動で経済を支えなければならない。しかしアメリカ政府は金融危機対策で借金の山が出来てしまっている。以前なら海外からの投資が集まってきましたが、投資銀行もヘッジファンドも以前のような神話は崩れているから金は集まらない。

日本でも年金や組合や大学などの運用資金をアメリカの投資ファンドに回していましたが、去年の金融危機で多額の運用資金を失ってしまった。相場が下がっても利益を生み出すからヘッジファンドというのですが、ただ単にレバレッジの高い投資をしていただけなのだ。中国などはCDSなどのデリバティブ契約を反故にする発表をしていますが、本当なのだろうか?

現在のところ日本もアメリカもゼロ金利政策で超低金利であり、円キャリートレードがあったようにドルキャリートレードが行なわれてドル安になっているらしい。これではドルを買う人がいなくなり金利の高い海外に投資されるようになる。あるいは円やユーロなどの安全な通貨に投資されている。

アメリカ国債を海外に買ってもらうには金利を高くしなければなりませんが、国内景気は金利を高く出来る状態ではない。そうなると一部の資金は利回りの高いファンドに金が集まり、ファンドは株や不動産に投資をして高い利回りを確保しているというNHK特集がありました。

アメリカの金融機関やヘッジファンドは成功報酬で高い報酬を得ながら、運用に失敗してもクビになるだけという美味しい商売をしてきた。会社が倒産しそうになれば公的資金で救済されるのだから、これほどいい商売はない。借金はアメリカの税金で賄われるからウォール街への非難は高まっている。

ウォール街のやっている事は国家ぐるみのネズミ講のようなものであり、日本の年金組合や大学などの資金運用は彼らに騙し取られたようなものだ。ヘッジファンドの高利回りも秘密がばれてしまえば単なる詐欺商法だと分かるのですが、外資はまさにハゲタカなのだ。大学が騙されるくらいだからハイテクを駆使した資金運用などつり文句なのだ。


大学の資金運用損はまだまだ出てくる 2008年12月9日 不景気コム

大学の資金運用失敗による損失・運用資金減が各所で話題に上ってきています。確実に増やすための資金運用が、結果的には逆の方に向いてしまいました。この不景気はどこまで続くのでしょうか?

ここで、今まで出てきている運用資金減を発表した、もしくは報道された大学をまとめて見ます。

*駒沢大学は運用契約を解約済みとのことで、損失は確定の模様。
*立正大学は執筆時点での含み損。
*南山大学は解約済み、以前の運用益と相殺すると8億円の損失。
*ハーバード大学は執筆時点での含み損。

これから、大学の運用損はまだまだ増えてくると思われます。学費への影響や大学経営まで影響を与えかねない情況になってしまうかもしれません。



(私のコメント)
早稲田大学や慶応大学も多額の運用損を計上しましたが、金融立国が一度運用に失敗して信用を失えばどうなるか、身をもって知る事になるだろう。バブルの頃の日本の証券会社も一任運用で失敗して多額の損失を客に与えてしまった。今は野村證券以外に見る影は無い。ハゲタカファンドに大学などの資金運用の金がまわることは二度と無いだろう。アメリカのウォール街も徐々に衰退して行くしかない。日本の外貨準備もドルが紙切れになる前に売り抜けることが大切だ。




すでに海外で深刻になっている巨大風車による健康被害問題は
知らされないまま、日本に巨大風車がどんどん持ち込まれています。


2009年9月14日 月曜日

大瀬港から見える風車郡。このような巨大風車は作るべきではない。


巨大風車が日本を傷つけている

「地球温暖化を防止する」という名目で、大切な資源を浪費し、環境を破壊する詐欺と暴力を合体させたビジネスが横行しています。

その中でも、風力発電プラント建設は、日本の電力供給システムのバランスを壊して石油を浪費させるだけでなく、自然環境を大規模に破壊し、付近の住民には低周波による健康被害を与えるという、許し難い代物です。
 すでに風車が稼働している各地からは、悲惨な報告が次々に入ってきています。
 夜眠れず、やむなく車で風車から離れた場所まで移動して車中で寝ているという「風車難民」。苦労の末に手に入れた終の棲家を捨てて引っ越しせざるをえなくなった家族。毎日病院がよいで希望がすっかり失われた生活。
 人間ばかりではなく、野生生物も逃げだしています。低周波を浴び続けることによる細胞の癌化促進やDNA異常の危険性も指摘されていますが、研究報告は近年出てきたばかりです。完全な解明を待っていれば数十年経ち、そのときは取り返しがつかない被害になっているでしょう。


水俣病にしても薬害エイズや薬害肝炎にしても、政府が原因を認めたときにはまったく手遅れで、多くの人命が失われた後でした。生き残っている人たちは、今なお毎日苦しい生活を強いられています。

 風車被害問題のやっかいなところは、風力発電は「国策」だということです。自治体の長が拒否姿勢を見せても、直接地元民に金を見せ、まとめ役の有力者を籠絡させる作戦も展開されます。
 また、「環境派」と呼ばれる人たちや市民運動グループの中にも、未だに風力発電がクリーンなエネルギー供給手段であるという刷り込みが消えず、積極的な誘致・応援活動をしている例がたくさん見受けられます。メディアも、どういう意図か、風力発電に関しては執拗に「推進すべきもの」として報道し続けています。結果として、被害を直接受ける人たちは、なんの援護もなく、孤立しながら個人の生活権をかけて声をあげていくしかありません。
 National Wind Watch という、世界の風力発電問題を調査・リポートしているサイトには、様々な資料が紹介されています。ごく一部を紹介すれば、
 こうした情報を伝えるメディアはほとんどありません。すでに海外で深刻になっている巨大風車による健康被害問題は知らされないまま、日本に巨大風車がどんどん持ち込まれています。

 日本における風力発電は、地球温暖化にも省エネにもまったく関係なく、単にイメージだけを先行させ、不要なエネルギーを「風が吹いたときだけ」電力会社に高い値段で買い取らせるという、詐欺と押し売りを合体させた暴力経済行為です。税金を使ってエネルギーを無駄遣いするだけならまだしも(そういうビジネスは他にもごまんとあります)、納税者の健康を奪い、命を縮める──被害者は自分の生活を奪われるために税金を納めなければならないという理不尽。
 最近では税金投入だけでは無理が出てきたため、グリーン電力証書などというとんでもない詐欺商売まで始まり、企業から金を集め、巨大風車建設や運営を進めようとしています。グリーン電力協賛企業には、「巨大風車ビジネスを後押しすることは、地雷を埋める寄付金を出しているのと変わらない」のだということに、早く気づいてほしいと心から願います。
 風力発電=クリーンというイメージの刷り込みが非常に強いということは想像がつきますが、思考硬直にならず、昨今の新しい情報に触れ、「日本における風力発電の実態」をきちんと理解することで、この石油の無駄遣いと自然破壊、健康被害押しつけによる官僚や一部企業の悪辣な金儲けを応援するようなことは、一刻も早くやめてほしいとお願いしたいのです。
 この状況を放置すると、日本は情報コントロールによるエネルギー浪費と自然破壊でどんどんダメになります。

 すでに風力発電による健康被害などで人生をめちゃくちゃにされてしまっている人たちの貴重な報告や、似非エコビジネスの実態に関する論考、エッセイ、記録などを、ここに少しずつまとめていきます。
「風車病」とは何か、風力発電は使い物になるのか、日本各地で今何が起きているのか、行政はどう対応しているのか……マスメディアが伝えない様々な情報を、ぜひ一読してみてください。


(私のコメント)
先日のNHKのテレビ番組で、アメリカで風力発電がヨーロッパを上回る規模で建設が進んでいる事を報じていました。テキサスの広大な綿畑に600基もの巨大な風力発電機が並ぶ光景は驚きます。綿畑の3%を風力電力会社に土地を貸すだけで100万円から500万円の借地代金が入るそうです。綿栽培も続けられるのだから農家にとっては安定収入になります。

「株式日記」でもヨーロッパで進んでいる風力発電がどうして進まないなかと書いたことがありましたが、日本でもあちこちに巨大な風力発電機が建てられる様になって来ました。しかし巨大な発電用風車には大きな問題が発生するようだ。巨大な扇風機のようなものだから風きり音がすごいらしい。低周波音で周囲の人が健康を害しているそうです。

風車の直径が80メートルもあるのならゆっくり回転しても風きり音は相当なものになるはずですが、低周波音なのでテレビなどの放送では聞く事ができない。しかし実際に建設された風車のそばでは四六時中低周波音がうなり続けるのだから公害の元になる。ヨーロッパやアメリカでもこのような公害は発生しているはずですがマスコミ報道ではあまり扱われない。

これからの公共事業としてエコロジー発電がいいのではないかと書いてきましたが、巨大風車による発電は日本では向かないようだ。大陸性の気候で風が一定方向から吹き続けて台風などの被害も無いところでは向いているのでしょうが、日本では風が一定せず台風などの被害も想定される。実際に建てた所では羽が折れる事故が多発して稼働率が悪いらしい。

発電される電気も風任せだから安定せず電気の品質が悪い。いったん蓄電池に貯めて送電すればコスト高になる。僻地に建てれば送電線が必要になるし巨大風車による発電は日本には向かない。それよりかは太陽光発電の方が電気の質がいいし、休耕田などを利用した自給自足の太陽光発電所などのほうがいいと思う。

さらにあのような巨大な建造物は景観の問題も起きるし、鳥類などがぶつかって死ぬことが多いらしい。さらに落雷や降雪などによる被害もありメンテナンスも大変だ。「株式日記」でも以前に紹介しましたが、風力レンズを付けた小型の風力発電機などの改良が進めばいいのでしょうが、欧米のメーカーが作る巨大風車には違和感を覚えます。

一枚の羽根の長さが40メートルから50メートルもあるのだから、羽根の末端スピードは相当な速さになり風きり音が発生する。パソコンのファンですらうるさくてたまらないのに巨大風車はまさに公害の元だ。効率を追求していけば巨大化していくのは当然であり、それなりのメリットがあるのですが、弊害も大きくなる。だから日本では家庭用の小型風車の開発で技術開発を進めるべきだろう。

日本では欧米がすれば直ぐにそれを真似ようとします。最近では新型の公共事業としてもあちこちで建設が進んでいるようです。しかしこれは間違いだ。作ったところで直ぐに破損して無駄な投資になる可能性が高い。むしろ家庭用に太陽電池の補完用として小型の風車を開発して付けたほうがいいだろう。


小型風力発電機メーカーとして革新的な製品の開発に成功しているゼファー株式会社 

伊藤: 風力発電機は大型と小型と二つに分かれており、それぞれ用途が違います。大型の発電機は市街地にいきなり付けることはできません。東京都の場合も、大型発電機が付いているのは湾岸に3基で、他はほとんどありません。小型は逆にどんなところでも付けられるのが特徴で、市街地に大いに小型を普及させたいといつも考えてものづくりをしているわけです。
 市街地の場合、特にビルの多い東京都の例でいきますと、ビルの屋上というのは実は最適な風力発電所になるんです。風力は高さが有利になってきます。ですから、ビルのルーフトップは全部最適発電所になると考えております。その次に、4、5階程度の住居用のマンションの屋上も非常にいいですね。
 では戸建はどうかというと、住宅密集地の場合の戸建は、高さがとれなくて風の乱れが大きいので、ちょっとやりにくいんですね。やはり2階の屋根から風車を相当上に出さなければならず、家と家の間の隙間に風車を付けても、飾りにはなっても発電はしないんです。一方、発電してエネルギーをどれぐらい稼げるかが一つの指標になりますから、郊外の戸建の住宅は非常にいいですね。特に海岸や高い丘の上の住宅は最適です。
 今まで小型風車の普及の妨げになっているポイントですが、まず一つは振動。どうしても回るので、その振動は避けられません。特に縦回りの風車は必ず振動してしまう。ですから逆に建物の上に載せると、建物を揺すってしまう可能性がある。
 小型風車は今まで振動があって当たり前だったんですね。でも私たちは振動のないものを作ろうということで、非常に軽量化し、振動を大幅に減らすことができました。
 あとは、騒音の問題。回るものですから音がゼロにはならない。かつては騒音が出るから夜は止める話があったのですが、止めたらエネルギーを取れません。それで「アウル」という家庭用発電機を開発する際、フクロウの羽の模様をブレードの表面に加工することによって、騒音を減らすことに成功しました。
 こういう新しい技術によって、これまで小型風車の普及を妨げた課題をどんどん解決していったという経過があります。
 あと残っている問題は、「風力発電と太陽光発電はどちらが効率が良いの?」という質問が非常に多いのです。私たちはお客様に、「太陽光と風力と、どちらが効率がいいですか?」とお尋ねしています。私たちの風車は風速が5メートルあると太陽光発電の発電量とイコールになる。太陽光というのは昼間の8時間が勝負で、だいたい1日の発電量は、1kwの太陽光で3kw/h発電できます。この風車も1kwですが、これ1個で風速5メートルあると3kw/h以上発電できます。
 価格的には今のところ太陽光のおおよそ倍ですが、風速が6、7メートルになると、今度は発電量が太陽光を越えていきます。ですから、風速の高いところでは太陽光よりいい成績も出ています。これは設備利用率といいますが、今小型風力で初めて設備利用率が言えるようになってきました。太陽光の場合、1kwの設備を24時間設置しても、太陽が出ている時間は限られていますので、24kwにはなりません。太陽光の1日平均発電量が3kwですから、標準の設備利用率は13%です。私たちの風力は、5メートルで、13%ぐらい。それが、風が強ければ、20%になり30%になるわけです。(後略)


(私のコメント)
柏崎原子力発電所も浜岡原子力発電所も地震の被害で止まっています。日本にある36基の原子力発電基のうち17基が停止中です。日本に巨大地震が起きて発電所が一斉に停止したら大きな被害が出ます。だから日本にも自給自足型のエコロジー発電の普及に努めるべきでしょう。しかし地方においては公共事業が橋や道路を作るばかりで、電気の自給自足する発想が見られない。

食料なども安全保障などから減反政策など廃止して地方は食料の自給自足体制を整えるべきです。エネルギーにしてもエコロジーの発電所を作れるのは地方にしかなく、日本にはなぜヨーロッパのような風力発電所が出来ないのか考えてきましたが、日本型のエコロジー発電所を地方に作るべきだろう。原子力発電所も地震災害に弱いことが分かりましたが、太陽電池発電所なら災害にも強く非常用発電を賄えるだろう。




大マスコミが決して記事にしないJALと創価学会の関係。創価枠が作られ
CAなどに採用されている。JALも大マスコミも創価枠でダメになって行く。


2009年9月13日 日曜日

フジテレビのテレビドラマ「アテンションプリーズ」より
JALのCAに扮した上戸彩は創価学会員


組合と創価学会で「おかしくなる」企業経営! 2007年2月27日 博士の独り言

組合乱立と創価学会員の多さが特徴

 表題は、組合が監視用に作成した「個人情報リスト」の存在を、創価学会員が訴え出た結果と聞く。個人情報の詮索とストーカー行為は、もともとは創価学会の十八番であり、冬柴大臣が「とんでもない話」と発言する筋合いはない出来事である。

 かつては「ナショナルフラッグ」と呼ばれた日本航空の経営が危機状態にある。平成17年(2005年)9月、300人規模の「早期退職者」を募集。さらに、同年11月は、国際線減便などを柱とする緊急再建策を発表している。だが、その途上で新町敏行氏(前社長の)退陣を迫る内紛が勃発。

 その翌年(2006年)3月に西松遥氏が社長となった。安全対策を盛り込んだ中期経営計画をまとめ、昨年4月には労組の反発で棚上げしていた「賃金10%カット」を導入。しかし、同年3月期の連結決算では純損益で「472億円の大幅赤字」を計上。

 さらに、平成18年(2006年)4〜12月期の連結決算では、前年同期比で赤字幅が50億円拡大。現社長は、経営再建に向け、この2月6日に向こう4年間の「再生中期プラン」を発表。約4300人の人員削減と人件費500億円カット、社長の年収を960万円に抑える、などの方策を発表している。

 日本航空の特徴の1つは、組合が乱立する「組合企業」であることだ。以前は「日航5労組」 と呼ばれるほど、多くの組合を擁していた。その後の日本エアシステム(現・日本航空ジャパン)吸収合併により、その数は「8組合」に増え、一部が統合されて現在は「7労組」の企業となっている。もう1つの特徴は、創価学会員の数が異様に多く、実数で7000人以上いると伝えられている。

 一部には、1万人以上いるとの声もある。だが、脱会者も増え、証言によれば、7000人前後が現状の数値ではないか、とのことだ。組合と創価学会が両極を形成し、ともに反日言動で企業を腐らせる。社内でセクト間の権益が衝突し、それに明け暮れれば、企業が「おかしくなる」のは当然の結果といえよう。
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フライトの「無事」を祈る集い

 日本航空に勤務していた創価学会員(いずれも脱会・退職)から話を聞いた。フライトクルーが丸ごと創価学会員である場合も珍しくないそうだ。フライト前に、創価学会の本部に出向き、航行の無事を祈る集会を持つそうだ。あの昭和60年(1985年)8月12日に不幸にも起きた、羽田発123便の墜落事故(日航ジャンボ機墜落事故)の時は、池田大作が「祈らないからこういうことになった」との発言もあったそうだ。

 選挙活動も盛んと聞く。そのために休む社員も多いそうだ。日本航空は事故やミスが多い。ごく当たり前の常識で考えれば、人命を預かる航空会社の社員、管理職として、宗教活動や組合活動に没頭する前に、仕事に没頭するべきではないのか。

 こうした企業の実態に、1つの国家の縮図を観る思いがする。 つまり、国家にカルト信者や組合が繁茂するほど、その分、国家は「おかしくなる」。不測の事態や危険な出来事が多くなる。創価学会と組合の侵蝕の問題を解決しない限り、日本航空の根本的な経営改革はあり得ない。赤信号が灯った1つの企業モデルといえよう。
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朝鮮半島と同じ「日本社会に送り込む」方式!

 創価学会は、あらゆる分野に信者を送り込むことを目的としている。発端は、池田大作の「日本支配に向けた妄想」にある。だが、良識の反駁(はんばく)により衰亡への道をたどりつつある現在も、未だに諦めていないようだ。

 いわゆる、日本社会のさまざまな分野に人材(創価学会員)を送り込み、日本支配の欲望を達成しようとする「構想」である。経済面では、学会系企業(または潤沢〈じゅんたく〉な学会系資本)による財界の支配を目論む。行政、司法、マスコミ、教育、芸能の各界にも信者を送り込み潜伏させ、同胞や池田信奉者を増やす。池田大作の思いのままに動く体勢を作ろうとするものだ。

 その手法は、朝鮮半島による日本侵蝕の手法とよく似ている。たとえば、民潭のホームページなどに、これらと同じような「構想」が見受けられるのである。「創価学園卒業生の活躍」「創価大学の主な就職先企業」「創価大学入試情報:就職・留学・資格情報‐就職支援」。日本社会の随所に、エイリアンのように、自らの利権を守るための「巣作り」をするものである。「巣」が増えるようなことがあれば、やはり社会は「おかしくなる」。 良識により、日本社会から駆逐されるべき存在である。


160 :闇の声:2009/09/12(土) 23:15:50 ID:UAidJN43 2ちゃんねる

ははぁ・・・と思った話があった
JALの事だ
実は、JALと言うのは物凄い信濃町の利権なんだ
同時に、組織の・・・自称国士系だが、組織の利権でもある
なぜ信濃町の利権なのかと言えば、名誉会長始め多くの上層部はJALを使う
そして、幹部の子弟の相当数がCAやグランドで働いている
冬柴や北側が国交相の時が最高潮であり、人事の枠で信濃町枠があった
それらCAは三年から五年働いて、高級官僚に貰われていく
そうする事で信濃町は官僚をどんどん信者にして、その勢力を拡げていった

今回の一件は国交省が信濃町の呪縛から逃れた象徴的な出来事であり
同時にJALはフラッグキャリアではない事を意味する

ただ、まだ組織はどす黒い利権を持っているし、今でも特別枠がJALにはあって
組織のトップになれば顔パス同様でファーストクラスに座る事が出来る
ラウンジの特別室に通して、搭乗は他の乗客と重ならない様な配慮をして
尚かつ丁寧な対応をする・・・それだけの利権を持っている事もある

デルタというのは、余り日本の事は知らないらしい
以遠権問題で日本に様々な要求を突きつけていたのは主にNWとUAだそうで
DLはそれほどではなかったとか
だから、日本に来たは良いがいきなり紳士達のご歓迎を受けてびっくりして
逃げていくんじゃないかと笑い話になった

◆自分が国交相なら、今回のJAL提携は認めない
むしろ、潰してしまっても構わない
そうしなければ、JALを巡る癒着の構造は明らかにならないし、それこそ
組織・信濃町・自民党のスクラムに怪しげな資本家連中が加わり、その上に
役人や海保、警察があぐらを?いている構造を国民の前に示せない
同じ事がJASRACにも言える
JALが本当に経営革新をしたいなら、各地に持っている関係会社や社員の一等地にある
社宅や寮を売却して賃借すればよい
CAは全て派遣社員に切り替え、それに文句を言うなら一旦全員解雇して再雇用の条件を
厳しくすればよい
管理職は管理職手当を返上し、グリーン車とタクシー利用を一切禁止するなど
世間一般並みにして、その上でどうでしょうかと政府にお伺いを立てるのが筋だ
事務は一切を外注化して、余剰人員は全員解雇すればよい
ある経営コンサルが言うには、JALの本社要員は現状の10%で充分であり
そうなるとあれだけのビルも要らなくなる

制服も高すぎるそうで、現行のデザイナーブランドではなく、エコ衣料に切り替えて
コストも1/3にする・・・
不採算路線を全て止めて、関連会社で採算の取れる会社は売却する
株主優待も控えるとか、とにかく良い顔を利用者に向けなければダメだ
今のJALは官僚や政治家や信濃町に組織大事なので、結果的に提携したって
どの道すぐに呆れられて破綻する
なら、今破綻させてしまって、その分の損失額をどうするか決めれば良い
思い切った経営改革とは、潰すべきは潰す事だ


(私のコメント)
最近のテレビ欄を見ると、やたらと韓国ドラマが多くなっています。特にBS放送などは韓国ドラマで埋め尽くされています。なぜなのでしょうか? 番組制作費が無いので安い韓国ドラマで穴埋めしているというのなら分かりますが、フジテレビが「エデンの東」を5億円で買ったそうです。それだけのスポンサーが付けばいいのでしょうが、テレビ局はどこも大赤字だ。

下請けプロダクションに番組を作らせれば数千万円で済むのに、数億円も出して韓国ドラマを買っている。最近のテレビ番組を見るにつけ創価臭さや在日臭さを感じるのですが、在日枠などは株式日記でも書いてきました。JALの経営がおかしくなったのも創価学会がJALを乗っ取ってしまったからという説もあります。

JALの社員数48800人のうち10000人が創価学会だという説もありますが、フライトクルー全員が創価学会員という飛行機もあるようです。数年前のフジテレビのドラマで「アテンションプリーズ」というシリーズドラマがありましたが、JALが舞台で主演の上戸彩は創価学会のシンボル的存在だ。それだけテレビ局は創価枠と在日枠でおかしくなっている。

これはテレビ局ばかりでなく大マスコミも同じようなものでしょう。テレビ局も航空会社も社員の高給ぶりで有名でしたが、だから最近ではテレビ局も航空会社も経営がおかしくなってきている。おかしくなったといえば野党に転落した自民党も公明党と連立を組むようになっておかしくなりましたが、公明党は国土交通大臣のポストを占めてJALも利権の一つにしてきた。

冬柴大臣や北側大臣の時はJALも安泰でありリストラも真剣なものにはなり得ない。CAには創価学会の幹部の子女が多く採用されて、闇の声氏によれば高級官僚と結婚して、それがかなりの数になるらしい。もちろんこれらの情報はネット上のデマなのかもしれませんが、調べれば分かる事なのに大マスコミが記事しないのはなぜなのだろう。

今回のJAL関連のニュースでも、なぜJALの経営がおかしくなったかで燃料の高騰やテロの影響などと報道していましたが、それだけなら他の航空会社も同じだ。JALは組合が別々でどこかがストライキをやれば飛行機は飛ばない。創価枠で採用されれば技量の低下で事故が多発する原因の一つになるだろう。

闇の声氏によればヤクザのトップは顔パスでJAL機の特等席に座れるそうで、冬柴大臣が乗れば特別扱いで一番先に降りたりできる。客をそれだけ差別扱いするほどJALは腐りきっているのですが、いったん倒産させないとダメだろう。大テレビ局も同じように腐りきっているのであり韓国ドラマばかりを放送する大赤字のテレビ局は倒産させるべきだ。

JALにしてもテレビ局にしても政治家にしても高級官僚にしても高給取りである事で共通しており、能力が伴っていればそれでいいのですが、不正な手段で利権とされてしまうと問題が起きる。民主党政権が出来たことで公明党と創価学会の問題にメスが入れられるのだろうか? 公明党とJALの関係も政権が交代したことで明るみに出てくる事になるだろう。


印刷や出版、テレビ局も注入の可能性? 3月6日 旅人の記録

公的資金による「融資」を求める企業には、半導体のエルピーダメモリや、JALやANAの名前があがっている。改正産業再生法によるスキームは現在、今国会での法案通過をにらみながら詳細を検討しているところだが、個人投資家などのあいだでは「どの企業が手を挙げるのか」というクイズのような予想がはじまった。公的資金が注入されれば、少なくとも「経営破たん」の心配がなくなるので、株価も上がるとみられるからだ。

みずほ証券やメリルリンチ日本証券、日興シティグループ証券などは、一般企業への公的資金の注入と株式市場への影響や、対象となる業種・企業などについてリポートをまとめている。それらによると、公的資金による「融資」を求める企業は経済産業省による「産業再生法」の認定が必要になるといわれ、各証券は過去の同法の適用状況を検証し、そこから適用の多かった業界に注目している。

適用の具体的条件は決まっていないが、経営破綻が心配される企業が対象になる。過去に「産業再生法」の適用事例があるホテル・旅館や百貨店・小売り、繊維、運輸、家電製品関連、鉄鋼や石油製品、不動産といった業界だけでなく、東芝やソニー、パナソニック、日産自動車といった「世界企業」も名前が取沙汰され、印刷や出版、テレビ局も浮上するという見方もある。

米国では自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)やクライスラーが公的資金で救済されるような状況で、日本でも世界にその名を轟かせる大手企業が公的資金を求める可能性は少なくないようだ。


(私のコメント)
創価学会員の採用枠を決めて創価学会員の社員を増やして会社経営を傾かせながら、公的資金で救済されようとするのはむしが良すぎる。自公政権が続けばJALも救済されたようですが民主党政権でその救済の道はなくなった。だからJALはデルタ航空との提携を選んだのだろう。




トヨタやホンダが真っ青になるような、プラグインハイブリッドカーを、
米陸軍が開発して、民需用にした「Karma」を2010年から販売する予定だ。


2009年9月12日 土曜日

プラグインハイブリッド車「カーマ(Karma)」(写真)を2010年から販売する予定
謎に包まれた、カーマに搭載されるプラグインハイブリッドシステムの
Qドライブは、米軍にハイブリッド車の戦闘用試験車両を納めた実績を
持つクオンタム・テクノロジー(QT)が開発


米陸軍、発電機にもなるハイブリッド車を公開 John Gartner 2005年04月25日

米陸軍によると、さまざまな用途に適用できる輸送用車両は、タンク一杯の燃料で長く走るだけでなく、ポータブルの発電機を提供する必要があるという。こうした車両を手に入れるために軍は現在、大型軍用車『ハンビー』に代わるハイブリッド車の開発に取り組んでいる。これが成功すれば、燃焼エンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッド車の市場拡大につながる可能性がある。

 11日?14日(米国時間)に開催された自動車技術者協会(SAE)の世界会議において、陸軍の戦車車両研究開発技術センター(TARDEC)は、ハンビーや『ジープ』、装甲車や小型トラックなどの代替となる、さまざまなタイプのボディーに対応可能なハイブリッド方式の車両プラットフォーム『MPハイブリッド(写真)』を披露した。

 TARDECに属する国家自動車センター(NAC)で軽量プラットフォーム部門を率いるハル・アーマンド氏によると、ハイブリッド車開発に踏み切った背景には、燃費の改善とメンテナンス負担の軽減への期待があったという。

 MPハイブリッドは、小型の3気筒ディーゼル・エンジンと2つの電気モーターで動く。製造コストは約2万ドルで、1台6万5000ドルのハンビーに取って代われるかもしれないと、アーマンド氏は語る。リッターあたりの走行距離は、現在のハンビーが約4.7キロなのに対し、MPハイブリッドは約21キロになる見通しだ。「節約できる金額は多ければ多いほどいい」と、アーマンド氏は言う。

 トヨタ自動車の『プリウス』と同様、この試作車は、低速走行時やアイドリング中は電気モーターのみを動力源として燃料消費を最小限に抑える。陸軍は、MPハイブリッドの整備や修理を容易にするため、遮るものなしにエンジン、電気モーター、動力伝達系路に手が届くように設計した。バッテリーは車体の下、シャーシの中央部に位置しており、メンテナンスは楽にできる。

 MPハイブリッドは、ハンビーでは大きすぎて不便な基地内での兵員の移送など、戦術とは直接関係のない状況で利用される可能性が高いと、アーマンド氏は語る。今回の試作車は、この技術が現実的なものであることを証明するために、「既製の部品」を使って90日足らずで組み立てたという。

 アーマンド氏によると、陸軍は間もなく、訓練施設を利用してMPハイブリッドの実地走行テストを行なうという。これが成功すれば、陸軍の幹部たちがMPハイブリッドの生産台数と配備方法を決定する。研究チームではまた、危険地帯での補給に役立つ遠隔操作型の無人ハイブリッド車の研究も進めていると、アーマンド氏は語る。

 自動車専門サイト『エドマンズ・コム』で走行試験を担当する編集者のダン・カーン氏によると、軍が過去に製造した車両のいくつかは、一般消費者向けのモデルに改造されて人気が出ているので、MPハイブリッドも同じ過程をたどるかもしれないという。カーン氏は、ディーゼル・ハイブリッド車は燃費がよく、「軍の基地内のように、短い距離の移動に適している。これはうってつけの用途で、多くの燃料を節約することになる」と語る。

 修理が簡単なジープやハンビーは、元々は陸軍が作り出したものだが、人間や荷物を運ぶ民生車としても成功していると、カーン氏は語る。トヨタのプリウスとは違い、特別に訓練された機械工を必要とせずメンテナンスに手間がかからないMPハイブリッドの登場によって、ハイブリッド車への関心がさらに高まる可能性があるという。「ハイブリッド技術に軍が関わることで、この技術がさらに便利に使いやすくなりそうだ」とカーン氏。

 MPハイブリッドは、システム・インテグレーターの米クアンタム・フュエル・システムズ・テクノロジーズ・ワールドワイド社が陸軍と共同で開発した。クアンタム社のアラン・ニーズウィーキー社長兼最高経営責任者(CEO)によると、同社はこれまでに40万台以上の特殊車両を作ってきたという。

 ニーズウィーキーCEOは、クアンタム社は陸軍のどんな注文にも応じた車両を製造できるし、MPハイブリッドのプラットフォームを民生用として他の自動車メーカーにライセンス供与することも検討していると語る。このプラットフォームを民生車の車体に使用し、最高時速56キロの制限がない、近所や牧場を走り回れる燃費のいい車として販売されるかもしれない。

 MPハイブリッドは、27×35センチほどのユニットに収まる小型のディーゼル・エンジンを採用しているため、他のハイブリッド車より価格が安くなると、ニーズウィーキーCEOは説明する。ニーズウィーキーCEOによると、クアンタム社はMPハイブリッドの設計にあたって、ディーゼル・エンジンをボンネットから簡単に取り外せるようにしており、このエンジンを5キロワット級の携帯発電機としても利用できるという。

 エドマンズ・コムのカーン氏によると、米ゼネラルモーターズ(GM)社の『シボレー・シルベラード』や米フォードモーター社の『エスケープ・ハイブリッド』も補助的に電力を生みだすことができ、車のエンジンが電力源になることは証明されているという。

 カーン氏は、将来のMPハイブリッドの購買層には、現役時代にこうした車両を使っていた元兵士も含まれるだろうと予想する。ハンビーやジープの所有者は、シンプルな設計や無骨な外観ゆえにその車を愛しているわけで、陸軍が作り出したディーゼル・ハイブリッド車もこうした車と同じ道をたどり、一種のステータス・シンボルになるかもしれないと、カーン氏は語った。



トヨタ・GM合弁工場NUMMIを買収?米新興自動車メーカー「フィスカー」の謎 9月9日 ダイアモンドオンライン 桃田 健史

<第3の謎> 「軍事用」として
詳細不明のハイブリッドシステム

 これがフィスカー最大の謎である。

 Qドライブという、プラグインハイブリッドシステムの詳細は公開されていないのだ。

開発しているQT(クオンタム・テクノロジー)もフィスカーも、Qドライブについては「軍事機密に係ることなので…」と曖昧な返答を繰り返すばかり。確かにQTは、ハイブリッド車の戦闘試験車両を米軍に納めている。

 QTの会社資料では、フォードエクスプローラーを基本車体としていると明記されているだけで、技術詳細は不明だ。北米の日系自動車メーカーの技術関係者たちも「Qドライブとやらが、全く分からない」と首をかしげている。また、電気自動車開発の老舗企業で、BMW MINI Eの全面的な開発やテスラの初期技術開発を行った、ACプロバルジョン社のトム・ゲージ社長はこう証言した。「QTは元々、水素タンクの技術を得意としてきた。電気自動車関連での独自開発については聞いたことがない。多分、外部からの技術提供があるのだろう」。

 筆者がこれまでに取材した電気自動車会社関係者は異口同音にこういう。「電気自動車の開発は、ガソリン車と比べればとても簡単だ。構成部品も少なく、動力系の制御もしやすい。対して、最も難しいのがハイブリッド車だ。ガソリンエンジンと電動モーターを同時に制御する技術は、多額の研究開発費用と大勢の開発者がいる大手自動車メーカーでなければ不可能だ」。筆者は、アメリカ、日本、台湾などの電気自動車開発の現場で、試作品としてホコリを被った数多くのハイブリッド車の姿を見てきている。

 大手自動車メーカーからの技術提供…、まさかカーマと同じシリーズハイブリッド型のPHEV、GMシボレーボルトがからんでいるのだろうか?

 こうした数々の謎を吹き払うかのように、2009年8月15日(土)、カリフォルニア州ラグナセカレースウエイ(サンフランシスコの南部モントレー市)で、カーマの初公開試走が行われた。同日は「第36回ローレックス・モントレー・ヒストリック・オートモービル・レース」が開催されていた。これは富裕層が持ち寄った自慢のクラシックレースカーの走行会。その合間に、カーマの単独走行が1周3.6キロのコースで2周行われた。このラグナセカは、筆者がアメリカでレース活動をしていた時のホームコース。丘陵地帯でアップダウンが激しく、急降下する左低速コーナーの「コークスクリュー」が名物だ。その難所コースを、高周波モーター音を響かせてカーマが走った。その模様はyoutubeにもアップされており、最高速度は150km/h程度だ。

 またこの週のモントレーは例年、アメリカ中の車好き富裕層が集結する。このヒストリックカーレースの他に、ユーザー参加型のイタリア車イベント「コンコルド・イタリアーノ」、そして名門ペブリビーチゴルフコースで行われる「コンコールド・エレガンス」が併催されている。この各会場に、カーマは展示された。

 車好きの投資家が高級ワインを片手に楽しい時間を過ごす、モントレー。そこからNUMMIまで、車で2時間弱だ。

 最良のお膳立てで、フィスカーの事業戦略は着々と前進している。

 こうした「信じ難い話」が、いくつもゴロゴロ転がっているのが、現在の世界自動車産業だ。その現実を、日系自動車メーカーは斜に構えて見過ごすことなく、真剣に受け止めるべきである。


2009年8月15日カリフォルニア州ラグナセカで
カーマの初公開試走が行われた。
カーマは、蓄電地がフル充電状態から50マイル(約80km)まで、
EV(電気自動車)状態で走行。その後はガソリンエンジンが
発電機となり蓄電池に充電しながら走行する。
ガソリンエンジンのみでは走行しない方式で、これは2010年量産
予定のGMシボレーボルトと同じ、シリーズハイブリッド車に属する。


(私のコメント)
アメリカは国家戦略として「脱石油」を目指していますが、動力燃料をもっとも消費しているのが米軍であり、米軍も国防戦略として「脱石油」を目指している。米軍が使用している車両としてはハンビーが有名ですが、リッター4キロしか走らない。米軍が輸送する物資の半分がこのような兵器用燃料であり膨大なコストがかかっている。

だから米軍が国防戦略として「脱石油」を打ち出すのは当然であり、50兆円もの国防予算の多くをハイブリッドカーの開発に向けていてもおかしくは無い。これは国防機密だから内容はよく分からないのですが、GMのボルトやベンチャー企業が開発したカルマの仕様がよく似ている。米陸軍が開発したプラグインハイブリッドカーを民生用にしたのが「ボルト」や「カルマ」だろう。

ハイブリッドカーにはシリーズ式とパラレル式がありますが、米軍が開発したのはシリーズ式のハイブリッドカーであり単純な構造であり、メンテナンスもしやすい方式だ。電気自動車にジーゼルエンジンの発電機を備えたものであり、ジーゼルエンジンは発電専用になり、米軍ではMPハイブリッドと呼んでいるようです。

アメリカはこのように国防戦略としてハイブリッドカーを開発していますが、問題は自動車用の電池だ。シリーズ式のハイブリッドカーはパラレル式のハイブリッドカーより大容量の電池とハイパワーのモーターが必要だ。だからどうしてもコスト高になり、値段は4万ドル前後と予想されている。電池のコストが車の半分を占めるから電池のコストダウンが売れるか売れないかの分かれ目になる。

MPハイブリッドは軍用車両だからコストは問題にならないのでしょうが、民間用の車は価格が勝負になる。トヨタのプリウスや本田のインサイトはすでに量産化されて販売されているから仕組みはよく分かるのですが、ボルトやカルマは試作車があるだけでどのようなものかは公表されていない。Qドライブというシステムは軍事機密ということで全く分からない。

ボルトやカルマは来年発売予定ということですが、量産体制がどうなっているのだろうか? 電池の開発や量産体制はどうなっているのだろうか? トヨタやホンダと違ってアメリカは国家プロジェクトとして軍事予算を使って開発しているのだから空恐ろしい。日本もl公共事業よりも科学技術開発や軍事技術開発に金を回すべきなのですが、自民党政権は橋や道路建設に使ってしまった。

アメリカの自動車産業はリーマンショックによって壊滅的打撃を受けましたが、日本の自動車メーカーがその穴をめるのだろうか? それともカルマを製造する全く新しいメーカーが出て来るのだろうか? そもそもアメリカ人がどの程度ハイブリッドカーを評価するかがまだ分からない。トヨタのプリウスは売れているようですが、その他のハイブリッドカーはつきに2000台程度が売れている程度だ。

それに比べると日本の自動車ユーザーは、まだ完成もしていなかったトヨタのプリウスを高値でも買う人が大勢いた。今年はプリウスやインサイトがバカ売れして生産が間に合わないほどですが、アメリカやヨーロッパではハイブリッドカーの人気はいまいちだ。これだけエコロジーが話題になりながら、ヨーロッパではプリウスは高速性能が良くないと言うことで期待したほど売れなかった。

9日に携帯電話のガラパゴス化について少し書きましたが、日本人の新しい物好きや高度な技術に適応する能力が携帯電話にも自動車にも現れてくるのだろう。つまり日本人のレベルの高さが商品開発のスピードの差にも現れてくるのであり、携帯電話ではiモードが出来て携帯の高性能化の競争になったし、自動車ではハイブリッドカーや電気自動車への関心の高さが商品開発の差になってきているのだ。これは欧米では真似が出来ない事だ。




「国債は増やさない」、鳩山民主党内閣の主張が、97年の橋本政権や
01年の小泉政権と全く同じであるという事実に、お気づき頂けたであろうか。


2009年9月11日 金曜日

民主・鳩山氏、新規国債「増やさない」 8月23日 日経新聞

民主党の鳩山由紀夫代表は23日のテレビ朝日番組で、2010年度の国債発行額に関し「増やさない。増やしたら国家が持たない」と述べた。衆院選後に政権を獲得した場合、補正予算を含めて44兆円超に膨らんだ新規国債発行額を、今年度より削減する考えを示した発言だ。



第十五回 バランスシート不況の世界(後編)(2/3) 9月2日 三橋貴明

特に、現在のアメリカでは、まさしく90年代の日本そのままに「企業投資」が大きく落ち込んでいる。直近のアメリカの企業投資は、三ヶ月前に比べ10.4%も低下した。これは、過去二十五年間で最も早い縮小ペースである。

 また、前年同月と比較したアメリカの企業投資は、18.4%の低下となっている。この下落率は、何と1966年の調査開始以来、最大の落ち込みなのである。

 FRBなどの中央銀行が、なぜ金利を引き下げ、量的緩和を行っているかと言えば、ずばり企業融資と投資を拡大したいからだ。少なくとも、資本主義国である以上、「企業」が率先してリスクを取り(=融資を受け)、「企業」が投資を拡大することで、他の経済主体(家計など)の支出の呼び水になることが、最も望ましいのである。

 特に、現在のアメリカは貯蓄率が急上昇し、個人消費がマイナス成長に突入している。(09年第2四半期におけるアメリカの個人消費は、対前期比でマイナス1.0%。)
 ご存知の通り、アメリカの個人消費は同国のGDPの七割超を占めている。最大の支出項目がマイナス成長に陥っている以上、ここで企業の投資(GDP上の「民間企業設備」支出項目)までもが下落してしまうと、米国政府としてはたまったものではないわけだ。ちなみに、当然と言えば当然だが、同四半期の米国の民間住宅投資は、マイナス22.8%と、相も変わらず激しい下落率になっている。

 とは言え、そもそも企業がなぜ銀行から融資を受け、投資を実施するかと言えば、拡大する「需要」に対応するためなのである。アメリカ最大の需要項目である個人消費がマイナス成長に陥っている環境下で、中央銀行や政府が企業に対し、
「お金はどんどん供給する。頼むから借りてくれ!」
 と叫んだところで、無理を通り越して無謀というものであろう。

  ゼロ金利にも関わらず、誰もがお金を借りない。民間の経済主体(企業、家計など)は、誰もがバランスシートの右上の数字、すなわち負債額にばかり目がいき、借金返済にひたすら専念する。すなわち、バランスシート不況である。

 お金を借りないということは、「支出」をしないという意味でもある。企業にしても家計にしても、わざわざ金利を支払い、お金を借りる以上、何らかの「支出」目的があるわけだ。支出目的は設備投資かも知れないし、住宅投資かも知れない。あるいは、一昨年までのアメリカのように、消費が目的なのかも知れない。

 GDPとは、要するにその国の一定期間の支出(=所得)の総計である。誰もがリスクを取らず(=融資を受けず)、誰もが支出をしないのでは、その国の国民所得は一気に崩壊する危険すらある。

 もちろん、そうはさせないために、政府が民間の代わりにリスクを取り、景気対策を実施するわけだ。すなわち「民間がお金を借りず、支出をしない」分、政府が国債を発行し、公共事業や雇用対策で支出を拡大することになる。

 幸いなことに、民間の資金需要が高まらないため、国債金利は相対的に低い水準で推移する。政府は極めて有利な条件で国債を発行し、景気対策の支出を行うことが可能なのだ。と言うよりも、そうしなければ、政府は自国のGDPの崩壊を、ひたすら眺めているだけになってしまう。

  特に、アメリカ政府は1929年に始まった大恐慌において、一度これ(ただ眺めている)をやってしまった。結果、アメリカのGDPが最終的に半減するという、途轍もないカタストロフィを引き起こしてしまったのである。

 当時のアメリカ政府が、なぜ財政支出拡大に踏み切れなかったかといえば、もちろん膨れ上がっていく財政赤字に恐れをなしたためだ。

 金融政策が事実上、無効化されてしまうバランスシート不況下において、「財政支出を躊躇する」ことは、極めて危険である。

「誰も借りない、誰も支出しない」状況とは、日々GDPが削り取られていく世界そのものなのだ。この状況で、唯一リスクを取れる存在、すなわち政府までもが国債発行や支出拡大をやめてしまうと、民間の各経済主体が、
「他人の支出が減っているので、自らも支出を減らす」
「物価が下がり、企業業績が悪化して給与が減ったから、消費を減らす。結果的に、また物価が下がる」

 という悪循環、いわゆるデフレスパイラルに突入しかねない。
 そもそも、景気低迷下で個人や企業が支出を減らし、貯蓄を拡大する(または負債を削減する)のは、まことに合理的な行動なのだ。しかし、ミクロ面での合理的行動が、必ずしもマクロ的に良い影響を与えるとは限らない。いわゆる、合成の誤謬である。

 合成の誤謬を解消するには、最もリスクを取れる経済主体である政府が、負債と支出を拡大する以外に方法はない。

 80年代のバブル崩壊以降、日本政府は一応、この路線に沿い、負債と支出を拡大することで国内経済の下支えを続けた。おかげで日本は国民所得の崩壊を免れたわけだが、それでも途上に二度(1997年、2001年)ほど、政府は「財政支出に躊躇する」罠にはまってしまった。結果、1998年と2002年の経済成長率は、マイナス領域に突っ込み、その影響で日本は未だにデフレの網から逃れられないでいる。



第十五回 バランスシート不況の世界(後編)(3/3) 9月3日 三橋貴明

今回のアメリカ政府の経済対策は、かつての日本政府や日本銀行の経験を、相当に意識していると思われる。しかし、昨今の報道を見ると、
「すでに景気は底を脱した。金融緩和や景気対策は終了すべきだ」
 なるニュアンスの発言が相次いでおり、個人的には大変気になるところだ。

FOMCゼロ金利維持 国債買い取り10月末に終了
米連邦準備制度理事会(FRB)は11、12の両日開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を、現行の0−0・25%の範囲に据え置くことを決定した。また、信用緩和策の一環で続ける総額3000億ドルの米国債の購入を徐々に鈍化させて、10月末までに完了させる方針も決めた。(後略)』

米新車購入助成、24日で終了=開始1カ月で予算払底
 ラフード米運輸長官は20日、低燃費車への買い替えに最大4500ドル(約42万円)を支給する新車購入助成制度について、8月24日で終了するとの声明を発表した。(中略)
 政府関係者は「目的は達成された」とし、延長計画はないとしている。』

 景気の先行指標といえるアメリカの株価は、確かに上昇基調に入っている。だが、それを言ったらバブル崩壊以降の日本の株価にしても、何度も上昇局面を迎え、最終的に2003年の日経平均7607円にまで下落したのだ。

 大本の問題、
「誰も借りない、誰も支出しない」
の解決が明らかになっていない以上、アメリカの量的緩和や景気対策の終了には、さすがに不吉な予兆を覚えずにはいられない。

 ところで、欧米と同じくデフレに直面している中国は、大変オリジナリティに富んだ手法で、この危機を乗り越えようとしている。

 すなわち、国内の銀行に「融資目標」を設定し、半強制的に企業融資を拡大させ、景気に喝を入れたのである。同時に、政府支出による公共事業などを大々的に実施し、支出面でのフォローアップも行った。

 共産独裁国でなければ不可能な荒っぽいやり方だが、おかげで確かに中国経済は他国に先駆けて回復することができた。だが、政府支出に合わせて銀行融資を強引に拡大させ、景気に活力をもたらすというのは、まさしくドーピングそのものである。

 しかも、銀行から融資を受けた大企業が、マネーの使い道に苦慮した結果、最近の中国では以下の現象が目立っていた。

■大企業が銀行融資を子会社経由で投機商品に流し、不動産バブルと株式バブルが再燃した。

■公共事業など、確実に需要拡大が見込める領域に、企業の設備投資が集中した。結果、鉄鋼やセメントなどの公共事業系産業において、供給過剰がさらに悪化した。

ちなみに、中国の株式バブルは、同国の中央銀行が金融引締めの「気配」を見せただけで、早くも失速してしまった。露骨なまでに「マネー主導型」のバブルだったわけである。

 中国の経験は、「誰も借りない、誰も支出しない」というバランスシート不況下の経済対策の難しさを、まざまざと教えてくれる。結局のところ、最終需要がないという経済の「究極の問題」に対しては、特効薬などありはしないのだ。

 さて、他国の話ばかりをしてきたが、日本においても7月のCPIが前年比2.2%も下落した。この数値は、我が国における過去最大の下落率である。

 日本が未だにデフレから脱却できていないのは、誰の目にも明らかなのだ。

 この時期に、
「国債は増やさない。補正予算の執行は凍結する」
 と主張する政党が政権を握った。

 この主張が、97年の橋本政権や01年の小泉政権と全く同じであるという事実に、お気づき頂けたであろうか。



(私のコメント)
しばらく政治の話が続きましたが、鳩山新政権では補正予算の執行を停止させて見直しを進めるようですが、やるにしても迅速に進めないと反動で景気がさらに落ち込んでしまう恐れがあります。鳩山次期首相は「国債は増やさない」と言っていますが、橋本内閣や小泉内閣の失敗を繰り返すつもりなのだろうか?

民主党には経済政策に明るい人がおらず、鳩山次期総理の発言になったのでしょうが、日本の首相が変わるたびに同じ間違いを何度も繰り返すのでしょうか。これは財務官僚が馬鹿だからですが、バランスシート不況を理解できないのだろう。バランスシート不況を理解できるのは会社を経営している人ぐらいで、サラリーマンやお役人さんには理解が難しいのかもしれない。

麻生首相は多少なりとも会社を経営していたから不況時の政府の財政支出の重要性を認識していたのでしょうが、資産家の鳩山由紀夫首相は政府の国債の増発には否定的だ。いったい国会の審議は何のために行なわれているのだろうか? 国会議員たちは同じ間違いを何度繰り返せばバランスシート不況を理解するのだろうか? これでは失敗を繰り返してきた自民党内閣と変わりがない。

消費税は4年間上げないといっている点は評価できますが、デフレに入ってしまっているのに政府が借金をして経済を回さないとデフレスパイラルに陥ってしまう。日銀も金融の緩和には消極的であり、円の価値を守ると称して、今日は円が91円まで上がってしまった。日銀は為替相場を見ながら円高になれば買いオペをして資金を供給して、その円が海外に回れば円安になるから、為替を見ながら金融調整が出来ないのだろうか?

円高になるというのは、円が強い事であり外国から価値が認められているのだから、国際通貨になるチャンスなのですが、日銀や財務省は円が国際通貨になることには消極的だ。中国などは人民元を国際通貨にしようと一生懸命なのに、円建ての米国債の発行などを要求して円の国際化を図るべきだ。

アメリカもいよいよバランスシート不況に突入して、企業も個人も借金の返済に賢明のようですが、ヘッジファンドも預かり資産を減らして投資家への出資の返済に負われている。新聞には大きく出ませんがアメリカの銀行倒産やファンドの倒産の増大は新たな信用不安の爆発に繋がるだろう。自動車や新築住宅が一時的に増えてもリバウンドに過ぎない。

日本も何度も景気の底打ち宣言が出ましたが、アメリカやヨーロッパにしても景気の底打ち宣言が出ることだろう。そうなると橋本内閣のように財政再建と称して政府は借金を減らそうとして景気の回復を壊してしまう。日本も景気が回復し始めると財政再建をしようとして三度も失敗している。

バランスシート不況は長期にわたるものであり、企業や個人の借金残高が減らないと回復しない。政府や中央銀行がインフレ気味にして景気の回復を図ろうとしても借り手がいないから金融を緩和してもインフレにならない。アメリカもヨーロッパもバランスシート不況ならば金融を緩和しても借り手がいないのだから金利が下がるばかりで景気が回復しない。だから政府が積極的に使わないとカネが回らなくなる。

中国のような全体主義国家なら強制的に銀行に貸し出しを拡大させて景気に梃入れをする方法もあるでしょう。しかしそれは一時的に株や不動産に流れて相場を上げたりしますが、不良債権をさらに増やす結果になるだろう。日本も政府保証で融資を増やそうとしましたが借り逃げ倒産が多発してヤクザが喜んだだけだった。中国も東京都の新銀行東京のような事を国家的にやっているようなものだ。

日本政府が800兆円もの国債を発行して景気を梃入れをしても景気が回復しないのは、民間の借金の残高がまだ多いからであり、民間の借金の返済が一段楽するには20年から30年かかると見るべきだ。なぜならば住宅ローンにしても30年以上の長期のローンだからで、短期に処理しようとすれば倒産や自己破産しか方法がない。

アメリカなどは85年のプラザ合意で借金の踏み倒しに一部成功していますが、この方法は二度三度は出来ない。現在のアメリカは中国や日本からの借金で何とか回していますが、中国がこれ以上貸さないと宣言すればアメリカの金融は危機的状況になる。日本はそうなる前に逃げるべきですが、SDR債券などが出始めている。

鳩山民主党政権ではドルを買い支えるような事はせず、内需拡大による景気対策を考えているようだ。具体的には子供手当てですが、これは少子化対策でもあり景気対策にもなるだろう。子供三人で一年間で936000円の手当てだから思い切った政策だ。小泉竹中経済政策では輸出企業主導の景気対策でしたが国内消費には回らなかった。ならば直接消費者に金を回せば確実に消費は拡大する。ドルを買い支えていた金を子供手当てに回せばいい話だ。

ならば800兆円の国債を最初から消費者にばら撒いていれば内需主導の景気対策になっていたはずだ。「株式日記」でも住宅ローンの徳政令や1年間に100万円ばら撒く政策を提案してきましたが、800兆円の国債の多くが地方の橋や道路に化けてしまった。個人消費や科学技術の振興などに使っていればもっと早く不況から脱出できたはずだ。




自民党の内部にいて、この党はもうダメではないかと思っています。本当
に劣化してしまっているのです。第一に指導者らしい指導者がいません。


2009年9月10日 木曜日

取材メモ/自民党再建・再生の可能性〕危機感なき自民党  9月5日 森田実

自民党はどうなっているのか?ムム取材をしてみることにした。自民党の中枢部で働いている党員の某氏(とくに名を秘す)に会い、率直な意見を聞くことができた。仮にAさんとしておく。取材メモをそのまま記す(前半部分)。

【森田】自民党はなぜこんなに負けたのか、あなたの見方を話してください。

【A】ずばり言えば、危機感がなかったことです。総選挙の情勢がきびしいことはわかっていたが、みんな、最後には何とかなると思っていた。他力本願だった。森田さんは信じないかもしれませんが、本当に、皆、最後には何とかなると思っていました。

【森田】マスコミの世論調査をどうみていたのか。

【A】大多数の党員がそんなはずはないと思い込んでいた。なかには「マスコミはおかしい」「マスコミの世論調査はおわりだ」という人もいた。麻生総理が遊説に行くと多くの人が集まる。このため、総理周辺は国民は麻生総理を支持していると思い込んでいた。総理ご自身、そうだったのではないでしょうか。

【森田】いまはどうですか?

【A】まだ、あまり深刻には考えていないような気がします。「なんとかなるさ」「なるようにしかならない」「じたばたしても仕方がない」という感じです。とにかく危機感がないのです。政権を失ってしまったのにまだ与党気分です。鳩山内閣が発足して、本当に野党になるまで気づかないのかもしれません。みんな、ボンヤリしています。

【森田】本当に、総選挙で負けて野党に転落するという危機感はなかったのですか?

【A】自民党本部の空気をいえば、そんな危機感はなかったと思います。本当に危機感が強ければ、何とかしようという動きが出たと思いますが、それがなかった。繰り返しますが、みんな、本当に「なんとかなる」と考えていましたね。幹部の本部職員もこんな大変化が起こるとは思っていませんでした。(つづく)   

【森田】1970年代に何回か自民党本部へ取材に行ったことがありますが、国政選挙の時は、皆、燃えていました。当時の社会党も頑張っていましたが、活気は社会党をはるかに上回っていました。自民党本部員は全国各地の選挙区に派遣され、大奮闘していました。いまはそんな状況ではないのですか。

【A】70年代のことは知りませんが、昔の自民党とは違っていると思います。本部職員は、それぞれの部署のことしか知りません。他の部署のことはわからないのです。政党本部が企業の事務所のようになってしまっているのです。官僚化してしまっているのです。ゼネラリストがいないのです。とにかく、みんな「なんとかなるさ」です。

【森田】国会議員の場合はどうですか。外側から見ると、各分野の専門家はいるが、全体を掴んでいる政治家がほとんどいないように見えますが。

【A】総裁候補の一人といわれている石破さんにしても、党内では防衛と農業の専門家という評価です。塩崎さんも金融の専門家という評価です。全体を考える政治家がほとんど見当たらないのです。率直に言って、人材難です。

【森田】選挙戦に入ってから、自民党は民主党に対してネガティブキャンペーンを繰り返していたが、外から見ていると、自民党はここまで劣化したかと思いました。自民党内では、批判はなかったのですか。

【A】自民党候補や党員のなかに、民主党へのネガティブキャンペーンに疑問をもった人は、いたと思いますが、批判を口にできるような状況ではなかったと思います。そんなことを言っても、相手にされません。党内は、相手の悪口だけ言っていれば選挙に勝てるような気分でした。総選挙が終わったあとも、ネガティブキャンペーンが失敗したと思っている人は少ないのではないかと思います。候補者の多くは、日の丸の旗事件(鹿児島4区で、日の丸の旗二つをつなげて民主党のシンボルマークを作成したこと)と日教組攻撃ばかりやっていましたが、自民党が右翼団体のようになってしまったと見られてしまいました。大失敗でした。もっともこれすらも、多くの党員は、失敗したとは思っていないと思います。

【森田】大幹部はどうですか。

【A】自民党政権がなぜ倒れたのか、どうして自民党が負けたのか、わかっていないのではないかと思います。マスコミが悪いとか、国民はマスコミに騙されたとか、まだそんなレベルで考えている人が多いと思います。小泉政権以来、国民に向かっては「自己責任」を説きながら、自分たちは責任を他に転嫁しようとしているのです。「自民党は劣化した」と言われますが、大幹部を含めて本当に劣化してしまっているのです。安倍さん以後、オールKY(空気が読めない)です。

【森田】そんな状況では、野党になった自民党を立て直して2010年夏の参院選に駒を進めて、反撃するということはむずかしいのではないですか。

【A】私は、自民党の内部にいて、この党はもうダメではないかと思っています。本当に劣化してしまっているのです。第一に指導者らしい指導者がいません。いつまでも森さん(元首相)では自民党は立ち直らないと思います。しかし、いまの状況では、森体制がつづくのではないでしょうか。とにかく「人」がいません。いつまでも森さんと青木さん(参議院議員)がこの党の中心にいるようでは見込みはないと思います。悪いことに、自民党の将来を担う中堅幹部、若手政治家がほとんどいなくなってしまった。いつまでも、森さん、青木さん、町村さん、武部さん、中川(秀直)さんでは、国民の信頼を取り戻すことなどできません。私は、自民党が自己崩壊するのは時間の問題だと思っています。10月になれば、私もリストラされるでしょう。失業者です。これから職探しです。小泉構造改革についても、アメリカ共和党への追随についても、この党が反省することはないでしょう。国民から遊離して自滅したというのが、2009年8月30日の総選挙のすべてだったと、私は思っています。

 以上、A氏との対話の一部である。A氏の話のとおりだとすると、自民党の劣化は深刻である。自民党の実情を調べれば調べるほど、2009.8.30総選挙は、自民党の劣化、自己崩壊の結果だということが明らかになってくる。21世紀に入って、自民党は、森、小泉、安倍、福田の清和研体制でやってきた。そのあと清和研の支持を受けて麻生首相が登場した。この5年間で自民党をつぶしてしまった。この総括もやれないようでは、自民党の再生は不可能ではないかと思う。他だし、このまま自民党が自壊してしまうと、民主党一党体制になってしまう。民主党は小沢一郎氏の政党になってしまっている。そうなると、日本は一人の独裁者に支配される国になってしまう。これでいいはずはない。何とかしなければならないと思う。(この項・完)  



303 :闇の声:2009/09/06(日) 09:46:44 ID:M9L/1fbU 2ちゃんねる

小沢が何を考えているのか、一つにはどうやって自民党を潰すかなのだけれど
国家戦略局の機能にそのヒントがある
つまり、自民党に対しては徹底した情報統制を行い、官僚から自民党議員に対する
情報の提出さえ全て管理し、少しでも相手を利すると考えればそれを抑え込むだろう
事実上の官僚抱え込みであり、同時に鳩山内閣の閣僚さえ信用しない徹底した少数による
独裁体制だと言える
言い換えれば、鳩山の監視役が菅直人であり、閣僚に渡す情報も全て党経由であるし
閣僚は菅直人には逆らう事は出来ない・・・
事実上、鳩山の次は菅直人だと言っている様な話だ

これは、鳩山の献金問題があるのと、小沢が鳩山を本心から信用するどころか
最初から捨て駒として、例えば参院選の責任を取らせる事も含んでの総理総裁だと
考えている証左だろうと思っている

閣僚名簿は思った以上に手堅くて、サプライズもそうそう無さそうだ
あとは防衛閣僚と金融・文教関係がどうなるかだが、左派は党の中枢を
占めて表には出ずに小沢親衛隊として、統制を司る事に徹底を図るのだろうね
国家戦略局と党の中枢は、左派主導になってくるのだと思う
後はどのタイミングで、石原の命脈を絶ちに来るか・・・一つにはオリンピックを支持しないと
国会で鳩山が答弁すればその瞬間に石原はギロチン台だな
しかし・・・森と石原が水面下で繋がっているとは思わなかったね
体協連中のはしゃぎぶりはまさに低脳のなせる業で、それを輿石らが見ていないと
思っているのだろうか・・・

◆自民党が森の私党になってしまった感じがする
さらに、中川が独自のグループを作る動きを見せていて、結果的に
森の子分がそのまま自民党を動かす事になるだろうね
他の派閥は何せ金がない
政策には通じていても、金がない・・・
恐らく、森は石破を牽制して自民党から出ていく様に仕向けるだろう
最後は安倍晋三に頼る事は火を見るよりも明らかだね


◆園田や与謝野と石破はくっついて少数の政策論議的な集団となる気がする
それに最終的に谷垣や加藤紘一も加わるんだろう
尾辻もそっちに行く気がする
未確認だが、尾辻はお坊ちゃまが自民党を潰すだろうと選挙前から周囲に漏らし
大いに麻生を怒らせたそうだ

麻生は大してミスはしていない・・・むしろ、頑張った方だと思う
しかし、あの態度が全てだったね
もし、小渕並の態度を取れたら、恐らくこんな事にはならなかっただろう
「国民の皆様、私に力を貸してください」と金融危機の時に訴えかければ
良かったんだよ・・・
小渕は、自分に出来る事は頭を下げて回るだけだからと言っていたそうで
その通り、頭を下げて回った・・・
麻生はそれが出来なかった・・・その差が選挙結果になって出た気がする

もちろん、感情論だが

◆安倍は自分が何を言っているのか判らないほどの白痴だよ
第一、今回の選挙結果を顧みれば、責任の一端を感じるのが人間だ
その欠片もない・・・と言うか、言わされてるんだろうさ
保守強硬派として、靖国参拝や愛国運動を展開するから見ていてご覧なさい
熊取谷が出て来た段階で、全てはお仕舞いであれ以上は何も無い
レディ鳩山はどうなんだろうね・・・と言うか、夫婦揃って奇人変人だから
言わば捨て石捨て駒なんでしょうな・・・小沢のね
国家戦略局が全ての政策決定に関与するんだから、総理なんてお飾りだ


(私のコメント)
自民党は16日の首相指名選挙に若林両院議員総会長を指名する事に決定した。常識的に考えれば麻生総理総裁の名前を書くべきなのでしょうが、自民党議員の多くが麻生の名前を書くわけには行かないと駄々をこねて白紙投票しようと決まりかけた。しかしそれでは自民党の恥さらしになるので、若林氏に決定したらしい。

これ以外にも国会議事堂の控え室の変更にも駄々をこねてイヤダイヤダとごねていますが、総裁室も渡さないとごねている。しかし広い部屋が一つしかないのだから、308名の民主党議員の集まる控え室を渡さなければ困る事になる。おそらく自民党議員の多くが選挙に負けた事の実感が沸かないのだろう。

自民党の負けっぷりの悪さは子供じみているのですが、それだけ自民党議員に人材が払底してしまって、人格識見の高い皆から尊敬が集まるような若手の有能な議員がいないと言うことだ。選挙で誰を立候補させるかは党の重要な仕事ですが、有能な若手の人材発掘を自民党はやってこなかった。多くは世襲議員を立てるかベテラン議員をいつまでも擁立してきた。

このような事を60年近くも繰り返していれば今日の自民党のようになるわけであり、民主党も同じような問題を抱えている。今回の選挙では多くの小沢ガールズが当選しましたが、なかには国会議員としてはいかがわしい人もいるようですが、どうしてまともな人が政治の世界に入る事を拒むのだろうか? 

テレビなどで国会議員を見るにつけ人格識見の高さを感じさせる人はいません。自民党内にそのような人がいれば自然と次期総裁候補に名前が上がって来るのでしょうが、そのような人材は自民党内にはいないのだ。これは国会議員だけが悪いのではなく、それを選ぶ有権者も悪いのですが、マスコミは重要な事ほど国民に知らせようとしないから分からないのだ。

森田氏のブログで自民党職員のA氏が言っていますが、自民党はほんとうに危機感を自覚していなかったようだ。世論の動向が読めなくなり、自分のしている事がどのような反応を起こすのか分からないのだ。その為には政党はもとより多くのスタッフやマスコミや学界や国民の支持などでバックアップすべきなのですが、日本の政治が内政は官僚に丸投げし、外交防衛はアメリカに丸投げして政策を考える事をしてこなかった。

自民党議員の多くが「株式日記」を読んでくれていたのなら世の中の流れがある程度は見えたはずですが、自民党はどうして危機感を持つことが出来なかったのだろうか? もちろん口には危機を言ってはいても、ほんとうに落選するまでは自民党が野党に転落するなど信じられなかったのだろう。

早くも落選議員の中から政界から引退する人が出てきていますが、ほんとうに苦しいのはこれからやってくる。業界団体からの面会もなくなり地元からの陳情団も来なくなって、政治資金も集まらなくなる。事務所や秘書の費用もかかるし、自民党からの支援も無いだろう。僅かな個人献金を集める為に頭を下げに回っても集まる献金は僅かだ。そして4年間我慢して選挙に出ても地元の現職議員に選挙地盤が切り崩されて落選するだろう。

自民党が再生できる見込みはほとんど無いだろう。出来るのなら参議院選挙で大敗した時点で、どこが悪かったのかを反省して衆院選に備えて改革されていたはずだ。ところが三分の二の議席に甘えてしまって反省してこなかった。小泉内閣の時点で自民党は延命装置で何とか生き延びてきただけで、自民党の寿命は1993年の時点で終わっていた。

自民党はCIAとヤクザによって作られた政党であり、冷戦の崩壊で反共の自民党は使命が終わっていたのだ。ソ連の脅威がなくなった以上は日米安保も見直すべきだろうし、アメリカも日本に対して露骨な内政干渉してきて国益を奪おうとするだろう。それに対して自民党では対応が出来ないのであり、今回の民主党政権では日米関係が大きく見直されるようになるだろう。そうでなければ民主党の意味がない。

今回の選挙では自民党はフルダヌキが生き残った反面では、多くの中堅若手が落選した。公明党や後援会などの組織票に頼りすぎて投票率が高くなると浮動票が集められなくなり落選する。フルダヌキは比例で復活当選して戻ってきましたが、これでは自民党の再生は無い。

森喜朗にしても中川秀直にしても武部勤にしてもヤクザが国会議員バッチを付けているようなもので、これでは中堅若手の改革が出来るはずがない。石川県や広島県や北海道の有権者を恨むわけではないのですが、どうして彼らに投票するのだろうか? 大都市では公明党の太田代表を落選させたし、福岡では山崎拓を落選させた。

民主党がこれからなすべきことは、パンドラの箱を開ける事であり、自民党と霞ヶ関の利権を打ち壊す事だ。そうしなければ政権交代の意味がないことであり、4年後にはまた野党に転落するだろう。アメリカだって黙ってはいないだろうしマスコミを使って民主党を引き摺り下ろすだろう。


◆ 民主党新政権に期待すること 9月2日 藤原雄一郎

選挙前は民主党の「負の側面」ばかりを強調してきました。でも民主党の圧勝で新政権誕生となったからには、これからは新政権に期待することを書いてみたいと思います。すでにマスコミには予想されたように、新政権の不安を煽る記事が出つつありますが、あまりこのようなマスコミ戦術に惑わされることのないように注意すべきだと思います。

まず新政権は「あれもこれも」を捨てて一点集中で行くべきだと思います。一番に力を注ぐべきは「官僚支配からの脱却」です。官僚の力の源泉は当然のことながら「人事とお金(予算)」です。この権力の根源に対して新政権は敢然と挑むべきだと思います。

手始めは今年度の補正予算の徹底見直しと配分変更です。民主党が宣言していることで、時間的に見て、一番最初に手をつけなければならないことです。大阪府の橋下知事を思い出してください。当選したときは年度予算の大枠が決まり、訂正は不可能だと思われました。それを「時間が無いから来年」と諦めることなく、当面の暫定予算を決めて時間をかせぎ、公約に近い、年度予算の費用削減に成功しました。

早くも「補正予算の配分変更は時間的に難しいからとにかく、一部予算凍結でお茶を濁そう」との動きが出ていますが、もしそうなら、補正予算の配分変更など言い出してはいけません。「来年度予算に全力投球」と宣言すれば良いのです。とにかく当面は重点を絞り、あれもこれもではなく「言ったことは実行」あるのみです。

消費者庁も民主党の反対にもかかわらず誕生し、その人事に民主党は異をとなえています。異をとなえ見直しにまで言及したのなら、必ず更迭しなければなりません。その決心がなければ「見直し」など言ってはいけません。


とにかく最初が肝心です。人事と予算で、まず先制パンチを霞ヶ関に与えなければ、後はヨロヨロになってしまいます。そして当事者の官僚はもとより、マスコミは手ぐすね引いて「お手並み拝見」です。最初に躓けば「それ見たことか」の大合唱で新政権を揺さぶること必死です。

ですから新政権は「出来ること」「出来ないこと」を的確に見極めて、最初の霞ヶ関との戦闘項目を、しかも必ず勝つことが出来る項目を明確に宣言し、必ず成功させることです。「あれもこれも」と数多く並べ立ててはいけません。優先順位を明確にして「今はこれに集中」と宣言すべきです。

自民党時代、特に麻生総理の「言葉の軽さ」を思い出してください。「言ったことは必ずやる」のが当面の最重要項目です。とにかくバラ色のマニュフェストのバラマキを全部やろうとして失敗するのではなく、当面の重要項目を絞り込み、「新政権は有言実行内閣」だということを国民に示すことです。






生活への密着度という意味では、日本のネットとかブログとか、英語圏に
比べると、実はいろんなものを置き去りにして急速に進化してしまっている


2009年9月9日 水曜日

日本のウェブは遅れているのではなく、急速に進みすぎたのではないかという仮説 6月9日 tokuriki,com

私自身、アルファブロガー投票企画とかをやっていたように、海部さんがいうところのバーチャル・アテネの学堂的な、梅田さんやいちるさんがいうところのハイブロウな人たち(定義を良く理解してないので、あまりこの言葉は使いたくないのですが)による日本のネットが広がることを期待していた人間です。

 ただ、最近いろんな議論を、メディアの方やウェブサービス系の方々とする過程で、個人的に生まれてきている仮説が、タイトルに書いた「日本のネットは遅れているのではなく、急速に進みすぎたのではないか」という話です。

 そのポイントは、下記の3つ。

■1.日本はやっぱりブログ(日記)を書いている人が明らかに多い?

■2.芸能人によるネット活用は、日本の方が進んでいる?

■3.英語圏も、衆愚化が進み始めているらしい?

順番に簡単に説明すると。

1.日本はやっぱりブログ(日記)を書いている人が明らかに多い?

 まず、この話は、2007年のTechnoratiのリサーチ結果で良く取り上げられた話。
ITmedia News:世界で最も多いのは日本語ブログ――Technorati調査

何しろ世界のブログの3分の1が日本語のブログという結果。
 英語は、母国語とする人口だけでも4億人、英語を第二言語として利用する国も含めると10億人を超えるらしいですから、1億数千万人しかいない日本語のブログが、10倍いるはずの英語圏よりも多いというのは、凄まじいデータだったと言えます。
  
 まぁ、正直このデータについてはスパムブログのデータが多いと思われるので、それほど信じていないのですが。
 とはいえ総務省の2008年の調査結果では、ブログの開設数が1,690万でアクティブが300万という数字がありますし、さらにこの中に含まれていないmixi日記などの非公開の日記の数を含めると、日本人のブログやウェブ日記の利用率というのは、英語圏と比べてもかなり高い印象があります。
 
 さらに最近印象的だったのが、こちらの記事

POLAR BEAR BLOG: 「ママブログ」というトレンド

 米国で、主婦がブログを書くことが増えているという記事なのですが、これって日本だとmixi日記や楽天広場などを中心に、形は違えど長らく当たり前の話のような気がします。

 この記事を読んで思いだしたのが、2年ぐらい前に、渡辺千賀さんが日本に来て講演されていたときに、旦那さんが友達に「うちの妻はブログ書いてるんだよ」というと、「へーおまえの嫁さんギークなんだね」というようなことをいわれるんだよ、と言っていた話。
 要はシリコンバレーですら、奥さんがブログを書くという文脈は驚きをもって迎えられていた、という話をされていたと記憶しています。
 
 当時、日本ではすでにmixi日記とか楽天広場とか、アメブロとかある程度の地位を気づきはじめていたころで、主婦や学生などの一般人がブログを書くという文脈では、実は日本は英語圏に先行していたと考えることもできるわけです。 

2.芸能人によるネット活用は、日本の方が進んでいる?
 
 もう一つ、最近注目しているのがアメリカにおけるTwitterの大ブレイク。

なんでも、テレビのキャスターや芸能人も含めて猫も杓子もTwitterみたいな雰囲気も一部であるらしく、キャスターが番組内でTwitterのアカウントをアピールするなんてことが普通にされていたりするらしいのですが。

 実はこれって、日本で芸能人ブログが実現しているものと近い気がしています。

 もちろん、ブログとTwitterは本質的にはかなり違うサービスな訳ですが。

 例えば、アメブロを使っている芸能人はほとんどの人が携帯電話から更新しているらしく、一日に何本も更新したりしているという意味では、日本の芸能人にとって、アメブロのようなブログサービスは、実はいわゆるメディア的なブログとTwitterの中間的なサービスなのではないか、ということもできると思っています。

 そもそも、現在の日本に見られるような芸能人が次々にブログを開設していくような状況は、あまり米国では聞いたことがない気がしますし、どちらかというと、そこのギャップをGawkerのようなハリウッドセレブについてのゴシップブログが埋めている印象があります。(私が知らないだけかもしれませんが)
 
 つまり、芸能人のようなテレビに出ている人たちがブログのようなネットの情報発信ツールを活用するという文脈でも、日本は英語圏に先行していると見ることができる気がしてきます。

3.英語圏も、衆愚化が進み始めているらしい?
  
 さらに、昨年(たしか秋元さんに)聞いて印象に残ったのが、最近diggが衆愚化しはじめているのではないかという話。

 一時期、はてなブックマークやnewsingも同じような衆愚化の議論がありましたが。
 diggのような米国の集合知を活用したニュースサイトは上手くいくけど、日本では集合知を活用したシステムはなかなか上手くいかないという印象があります。

 それが、diggも同じような課題を抱えつつあるというのです。
 まぁ、これ自体は私がdiggを日々ウォッチしているわけではないので、何とも言えないのですが。

 冷静に一歩引いて考えると、diggは最初一部のテクノロジー系の人たちのニュースサイトとして機能していたものが、徐々に扱うテーマが広がってきていますから、それによって様々な人がサイトに入ってきているわけで、普通にやっていれば多数決でワイドショー化していくのはある意味メディアの宿命ということはできるかもしれません。

 それを衆愚化と呼ぶかどうかは議論がありますが、投票や視聴率、ページビューランキングのような、数の多数決に依存する限り、いわゆる知的なテーマよりもマスにアピールするネタの方が勝つのはある意味当たり前。
 スパムの問題も入ってくるでしょうし、日本から見ているほどdiggも完璧なシステムではなかったということなのかもしれません。

 で。
 上記の、全てのポイントは、あくまで聞いた話ベースとか私の仮説でしかないので、それぞれ大げさなポイントはあると思うのですが。

 3つのポイントを合わせて考えると、冒頭の仮説が生まれてきます。

 つまり。

 日本はブログ事業に関わる人たちの努力によって、2005年頃に「鬼嫁日記」とか芸能人ブログとか社長ブログとか、一気に猫も杓子も、芸能人も主婦も企業もブログを書く、というブームが巻き起こったわけですが。
 その変化があまりにも早すぎたために、英語圏に見られるような知識人中心のネットが見えづらくなってしまっているのではないかと思えてくるのです。

 要するに、一気に大量の人がブログやmixi日記のようなテキスト情報発信に参加したために、かえってバーチャル・アテネの学堂を建築するようなステップは吹き飛ばされてしまい、一気に衆愚化が起こりやすい土壌になり、大衆の発信する情報の山のなかに全てが埋もれてしまったのではないかというイメージです。

 振返ってみると、アメリカにおけるWeblogの進化やブームというのは、2001年9月11日のテロ以降、ジャーナリスト的な人たちを中心に広がり、2003年頃に始まるブログメディア的なもののビジネスとしての成功や、2004年の大統領選挙での活用等を経ながら、実は5年以上かけて徐々にゆっくりと広がっていると見ることができる気がします。

 また、特に英語圏というのは、英語を母国語とする国以外から、英語でコミュニケーションをすることができるエリート層が集まってくるわけで、アメリカのネット環境も案外ナローバンドから徐々に進展していたとか、ブロードバンド環境は結構高いとか、いろんなものを考えると、英語圏では日本人が思っているより、一部のエリート層とかギーク層から順々に、徐々にネットが普及しているという面が強いのではないかと思えてきます。

 一方、日本においてはブロードバンドの普及とか、識字率の高さとか、一億総中流と呼ばれる中流層の分厚さとか、夏休みから日記に慣れ親しんだ文化とか、皆さんが書かれているようないろんな背景もあり、2004年前後から始まるブログブームで一気にエリートも芸能人も大衆も何もかも、2〜3年でブログに流れ込んだイメージがあります。
(何しろ、「ブログ」は2005年ですでに流行語大賞になっていて、受賞者は鬼嫁日記の作者だったわけです)
 
 更にそれが、日本独自のケータイ文化とか、モバイルブロードバンド回線のおかげで、芸能人のように生活に密着したレベルで日々ブログをする人たちまで、出てきていますし、ケータイ小説のような独特の文化も生まれているわけで。
 ネット選挙が禁止されていたりという背景も手伝って、日本のブログは英語圏におけるエリート層のメディア的なものを飛び越えて、一気に日記的、ライフログ的なものが中心の世界になったのではないかと見ることができると思います。

 ただ、そう考えると、実はこのテキストによるコミュニケーションとか情報発信の(質は別としても)頻度とか、生活への密着度という意味では、日本はこの数年で英語圏の普及のスピードを逆に追い抜いてしまっているのではないかと思えてきたりもします。

 その一方で、昨今の若年層の就職難とか、いろんな問題があって、例の「ウェブはバカと暇人のもの」(まだ読んでませんが)と呼ばれるように、お金はないけど時間が大量に余っている人が先に日本のネットの中心になり、衆愚化が起こりやすい環境になってしまったという見方もできるわけですが。
 これって、今後、大不況に見舞われた英語圏でも同じことがおこらないとは言い切れない気もします。

 そう言う意味では、diggの衆愚化の話のように、実は日本のウェブサービスが抱えている課題とか苦悩みたいなものは、英語圏よりも先行した問題なのではないかと見ることもできるのではないかと思うのです。

 まぁ、上記の仮説は、あくまで私の妄想に過ぎない可能性が多々あるのですが。
 あえて、こうやって考えてみると、
日本のネットとかブログとか、言論の世界とか、コミュニケーションの世界って、英語圏に比べると、実はいろんなものを置き去りにして数年で急速に進化してしまっているわけで。

 まだまだ、日本のウェブって、私たちができるはずのこととか、やるべきなのに見落としていることはたくさんあるのではないかと思う、今日この頃です。



(私のコメント)
日本の携帯のガラパゴス化について調べていたのですが、日本の携帯が特異な進歩を遂げたのは、日本人が会話によるコミュニケーションよりもテキストによるコミュニケーションを好むからだろう。電車の中では大きな声で携帯で話をするのは禁止されているし、メールなら好きな時に見ることが出来る。だから所かまわずかかってくる携帯電話はビジネスにおいても使いづらい。

だからメールで連絡を取り合うことが多くなり、メールも使うのならインターネットも使いたいという要望が強くて、携帯でも3Gのブロードバンド化が進んで行った。この事を日本のガラパゴス化と言うのですが、携帯というハードそのものよりも使われているOSが世界標準になるかという問題だ。

日本の携帯は3Gに合わせるために独自のOSを使って高度なプログラムを作っていましたが、最近ではアンドロイドという3G環境にあったOSを使った携帯が出始めた。OSを使ったほうがアプリケーションソフトが作りやすいためですが、日本の携帯がアンドロイドなどのOSに対応していけるかどうかが一番の問題だ。

OSといえばパソコンの例が思い浮かびますが、マイクロソフトのウインドウズがパソコンの標準OSとなって、日本の情報家電業界はIT化に遅れてしまった。OSがブラックボックスになってしまって情報家電に付加価値がつけられないから製品を差別化することが出来ない。携帯でも同じような道をたどるのではないかという危惧がガラパゴス化と言うのだろう。

しかしパソコンはハードもソフトも成熟化してしまって、インターネットの端末としては主役を外れて、携帯電話がインターネットの主役になりつつあります。欧米でもアップルからiPhoneの登場でようやく3Gの環境が整いつつありますが、多くの機能が日本の携帯で出来るものであり、デザイン面を除けば大きな話題を呼ぶ事はなかった。

iPhoneについては「株式日記」でも書きましたが、携帯電話というよりもモバイルパソコンであり、iPhone3Gによって欧米ではモバイルのインターネット利用の環境が整ったと言える。しかしなぜ最近まで欧米ではiPhoneのようなネット端末が普及しなかったのだろうか? もっぱら安くて会話が主体の携帯電話が世界標準として広まってきた。

日本は平安時代の昔から日記文学の伝統があり、源氏物語の作者は女性だった。だから現代の紫式部が家庭の主婦でも普通の事であるのですが、欧米では家庭の主婦がブログを書くというのは珍しい事の様だ。インターネットの始まりは学者や知識人の情報交換用のためであり、一般大衆のものではなかった。

ところが日本ではブログの普及と共に始める人が爆発的に増えて、日本語のブログが英語のブログを上回るという異常現象をもたらしている。これは日本でブログが一足早く大衆に普及した為であり、欧米ではまだ知識人たちのブログが普通なのだろう。そしてiPhoneの普及でようやく欧米でもEメールやブログやTwitterが大衆レベルでも普及し始めた。

欧米などでは手紙や日記を書く人は知識人や貴族たちなどの一部の人たちであり、一般大衆は読み書きが出来ない人が沢山いた。アメリカの選挙でもパンチカード式なのは名前を書けない人が沢山いるからであり、発展途上国でも投票用紙は立候補者全員の名前が書かれたものの中から選ぶ為に大きなものになってしまう。だから集計を取るだけでも日本のように札を勘定するわけには行かない。アメリカでは投票を精査するのに1年以上もかかる。

日本におけるブログの普及は、日常的にあった人気を書く習慣が電子化されただけなのであり、欧米では日記を書く習慣など大衆レベルではほとんどなかったのだろう。だから欧米に知識人が書いたブログと日本の大衆が書いたブログを比べて、日本のブログのレベルが低いという指摘は意味がないのだろう。

だから日本のブログランキングを見ても、ブログの内容は大衆文化を反映したものであり、芸能ネタやゲームネタ等がほとんどであり、「株式日記」のような政治や経済を論じたものは例外的存在だ。だからブログなどでも分かる事は欧米は知識人や貴族階級と大衆とは分かれた社会構造であり、日本は高度な大衆社会に纏まった構造が反映されている。

欧米ではベンツに乗る人とフォルクスワーゲンに乗る人とがはっきりと別れているのに対して、日本では車で階級を見分ける事が出来ない。知識階級でも日本では世界的な大学者がいない代わりに、普通のサラリーマンがノーベル賞をもらったりしている。社会科学的に言えば欧米が支配階級と被支配階級が分かれた遅れた社会構造なのに対して、日本は民主化と社会主義化が進んだ平等国家ということが出来る。

欧米ではようやくネットの大衆化が進み始めたのであり、ブログやTwitterをiPhoneを使って始めたようだ。しかし英語などはどうしてもキーボードを使わないと書き込みづらいから日本ほど普及はしないだろう。日本語はテンキーで片手で入力が出来るが、英語などではスマートフォンのミニキーボードで親指二本で入力している。

日本語と英語とでどちらが優れているかという問題がありますが、世界的に普及しているのは断然英語だ。しかしどちらがネットやメールでコミュニケーションがとりやすいかというと日本語の方なのだろう。漢字は絵画的でありパッと見ただけで意味が分かるが、英語は発音記号に近いから字を見て音声に変えないと意味が把握できない。だからメールよりも直接話した方が手っ取り早い。

映画にしてもアメリカ人が外国語の映画を見るときはほとんど吹き替えだが、日本人が外国語の映画を見るときはテロップを見ながら見ている。吹き替えでは役者の演技が十分に伝わらないからテロップで見るべきなのでしょうが、文字が読めない人がいるから難しい。英語では文字をいったん音声に変える必要があるから失語症になるとトムクルーズのように読めても意味が把握できない障害がでる。

表題にあるように、ネットやブログの利用環境はますます欧米とは差がつき始めている。日本では早くから2ちゃんねるや掲示板がコミュニケーションの手段になっていたが、欧米ではこのようなことがあまり進んでいない。日本ではアイドルなどの芸能人もブログを積極的に書いていますが、ハリウッドスターのブログはあるのだろうか? 書いたとしても読む人が少ないから少ないのではないかと思う。




中国の衛星やレーダー能力の向上、ASCMの配備、そして衛星は能力
の向上によって、東アジア海域に米空母は立ち入れなくなりつつある。


2009年9月8日 火曜日

新型東風−25中距離ミサイルは中国の周辺の国と地域に
大きな脅威を与えることとなる。射程距離が約3200キロメートル


米軍は東アジア海域とペルシャ湾に介入できなくなる?――危機にさらされる前方展開基地と空母 9月10日 アンドリュー・F・クレピネビッチ 戦略・予算評価センター所長

演習で「イラン」軍に敗れた米軍

 問題は、長い間、軍事的な成功を収めてきたために、米軍の優位が急激に損なわれているという最近の地政学的、技術的なトレンドがなかなか認識されないことだ。実際には、米軍の優位が損なわれていることは、21世紀の初頭に実施された大規模な軍事演習の結果にはっきりと表れていた。

 2002年夏にペンタゴンは、冷戦終結以降、最大規模のワーゲーム(軍事演習)を行った。「ミレニアム・チャレンジ2002」と銘打たれたこの演習は、「ある湾岸の軍事国家」、つまり、イランを仮想敵国とする軍事演習だった。その結果は関係者を愕然とさせるものだった。米軍の力を立証することになると考えられていた演習が、それとは正反対の結果を示してしまったからだ。

 退役海兵隊中将、ポール・バン・ライパー率いる「イラン」軍は、ことごとく米軍の行く手を遮ることに成功した。ペルシャ湾岸に入った米艦隊は、イラン軍の自爆船、対艦巡航ミサイル(ASCM)による攻撃を受け、米戦艦のほぼ半数が沈められるか、作戦遂行ができない状態に追い込まれた。(演習とはいえ)米軍にとって、これはパール・ハーバー以来の大失態だった。

 バン・ライパーはイランの巡航ミサイルと弾頭ミサイル戦力をうまく移動させ、これを殲滅しようとする米空軍の裏をかいた。対空防衛レーダー・システムを稼働させれば、対レーダーミサイルを搭載した米戦闘機に攻撃される。バン・ライパーは、このリスクを避けようと、対空防衛レーダーのスイッチをオフにしたのだ。イランの防衛システムがどこに配備されているか分からなければ、攻撃はできなくなる。一方で、米軍輸送機を着陸させて、すでに現地に展開している米地上軍を増強するやり方にも大きなリスクがあった。

 演習の様子を視察し、「イラン軍」の勝利に困惑し、苛立ちを隠せなかった米軍の高官たちは、演習を「やり直す」ように命令した。米艦隊を前の状態に戻し、敵に対空防衛レーダーのスイッチを入れさせて米軍の空爆にさらされる状況にし、「イラン軍」に対しては、「攻撃をかわすような作戦は取らないように」と命令した。このようなリキャストが行われ、あまりにうまく作戦を遂行したバン・ライパーが「イラン軍の司令官を解任される」と、演習は誰もが納得するような結果に終わった。

 リキャスティング後に実施されたミレニアム・チャレンジの「公式の結果」は、高官たちが考える米軍の紛争地域への戦力展開能力を実証するものだったかもしれない。しかし、バン・ライパーの勝利を重く受け止める必要がある。これは、アメリカが死活的に重要な利益を有する地域に伝統的な編成と作戦概念で戦力を展開するのが次第に困難になってきていることを意味するからだ。実際、伝統的な手段と作戦メソッドの価値は劇的に低下している恐れがある。

 ミレニアム・チャレンジ演習は、戦力展開全般への制約、とくに、沿海地域、ホルムズ海峡などのシーレーンのチョークポイント、ペルシャ湾などの制約の多い海域への戦力投入を阻む障害が大きくなっていることを認識させるきっかけとなった。バン・ライパーの「イラン軍」が最初の演習で勝利を収めたことからも明らかなように、ペルシャ湾海域での戦闘に伴うリスクは次第に大きくなっている。とくに抜け目のない敵を相手とする場合の戦闘リスクは高い。

 イランその他の諸国がその気になれば、(レーダーに捕捉されないように)海面近くを飛行できる高速なASCMを大量に調達できるし、爆薬を積み込み、商船に隠れて移動できる自爆船についても同じ事が言える。いまや広く入手できる近代的な機雷も、1991年の湾岸戦争の際に米艦隊を苦しめた機雷以上に探知するのが難しくなっている。また、ホルムズ海峡のような多くの船舶が行き交うシーレーンで、静かなジーゼル型潜水艦を探知するのも非常に難しい。イランがこれらの兵器や船艇・潜水艦を保有している以上、世界の石油供給の関所であるペルシャ湾は、米軍が介入できない地域になってしまうかもしれない。



何が脅威と安全保障環境を変化させているのか──東アジアと湾岸に米軍は介入できなくなる フォーリン・アフェアーズ リポート2009年9月号、プレスリリース(8/25)

嘉手納空軍基地を含む前方展開基地が精密誘導型弾道ミサイルで脅かされ、中国の衛星やレーダー能力の向上、ASCM(対艦巡航ミサイル)の配備、そして衛星は位階能力の向上によって、東アジア海域に米空母は立ち入れなくなりつつある

リード論文「米軍は東アジアと湾岸に介入できなくなる」でクレピネビッチは驚くべき現実を伝え、合理的な対応策を説いている。

同氏は、第二次世界大戦後にソビエトが核実験を成功させたことでアメリカの核独占の時代が終わり、これと前後して、ワシントンが封じ込めと抑止戦略を含む、アメリカのグランド・ストラテジーの大再編を行ったことを引いて、現在、同様の規模とビジョンを持つ戦略見直しが必要とされていると指摘する、

かつての核の独占時代が終わった時代と同様に、アメリカが「精密誘導兵器技術を独占すること」で軍事的優位を維持できた時代が終わろうとしているからだと彼は言う。
軍事関連の衛星技術とIT技術の独占もいずれ損なわれていくとみる同氏は、米軍の多くの軍事資産が「無駄な資産」と化しつつあると警鐘を鳴らしている。

そして、技術の拡散によって米軍の優位がすでに覆されている地域として彼が挙げているのがペルシャ湾と東アジア海域だ。

特に東アジアについては、中国軍の「アクセス遮断・地域介入阻止=A2/AD」能力によって、嘉手納空軍基地を含む前方展開基地が精密誘導型弾道ミサイルで脅かされ、中国の衛星やレーダー能力の向上、ASCM(対艦巡航ミサイル)の配備、そして衛星は位階能力の向上によって、東アジア海域に米空母は立ち入れなくなりつつあると同氏は言う。
(A・クレピネビッチ 米軍は東アジア海域とペルシャ湾に介入できなくなる? ─危機にさらされる前方展開軍と空母)

一方、地政学の大家ブレジンスキーは、NATOを歴史的文脈から分析し、数世紀に及んだ「西洋の内戦」に終止符を打ち、東方拡大策をつうじて、冷戦後の混迷のなか政治的、国家的なアイデンティティを喪失しかけていた東・中央ヨーロッパに欧米の一員としてのアイデンティティを与えたことを高く評価する。

NATOの次なる役目については、グローバルな同盟関係へと拡大したり、民主国家連盟へと変貌させたりするのではなく、NATOが各地域の安全保障フォーラムと連携し、グローバルな安全保障ネットワークのハブ(中枢)の役目を果たすべきだというのがブレジンスキーの提言だ。

さらに同氏は、グローバルなパワーバランスが東方へとシフトしていることを踏まえて、中国、日本、インドとNATOとの共同理事会の立ち上げを提言している。
(ズビグネフ・ブレジンスキー 「NATOを中枢に据えたグローバルな安全保障ネットワークを形成せよ」)

「問題を前にして、誰と連帯してどのような措置をとるべきか」。この点を理解していることが21世紀における外交の要諦である」。
現在、国務省の超エリートポストで、実質的に国務長官顧問の役割を果たす政策企画部長を務めるアン=マリー・スローターは「21世紀の国家パワーはいかにネットワークを形成するかで決まる」でこう指摘している。

この論文の非常に刺激的な論理と提言をヒラリー・クリントン国務長官がいかに深く受け入れているかを知るには、6月号のスマート・パワーとマルチパートナー世界と読めばはっきりとわかる。

同様に、スローターの議論は、民主党系の外交顧問の重鎮であるブレジンスキーの今回の安全保障ネットワーク論とも相通じるところが大いにある。

「21世紀の国家パワーはいかにネットワークを形成するかで決まる」の存在もアン=マリー・スローターの名前も日本であまり知られていないが、一期目のオバマ外交の概念を支える主要な理論家の一人が彼女であるのはほぼ間違いない。

余談ながら、国務省の初代政策企画部長(当時は室長)はかのジョージ・フロースト・ケナン。最近でも、現国務副長官のジェームズ・スタインバーグ、現外交問題評議会会長のリチャード・ハースが政策企画部長を務めている。
スタインバーグとハースが(ともにブルッキングス研究所の副会長を務めるなど)政策のプロだったのに対して、スローターは基本的にはアカデミックなキャリアの持ち主だっただけに、今回、彼女が政策企画部長のポストについたことは、もっと注目されてもおかしくはない。


(私のコメント)
「株式日記」は親米でも反米でもなく、日本の国益を守る為の政策を論じているのですが、アメリカに防衛を丸投げしている現在の状況は非常に危険だ。数年前と現在とは状況が変わってきており、アメリカ自慢の第七艦隊は中国の沿岸に近づく事さえ出来なくなって来ている。

これはフォーリン・アフェアーズ誌においてアンドリュー・F・クレピネビッチ氏が「米軍は東アジア海域とペルシャ湾に介入できなくなる?」という論文に書かれているものであり、日米安保は事実上空文化していることをアメリカ自身が認めるものだ。中国軍の軍拡によって近代化されたミサイルなどの装備によって東アジアに前方展開している米軍基地は危機に瀕している。

米軍には中国の精密誘導ミサイルを打ち落とす能力がなく、軍事衛星すら中国軍に打ち落とされれば米軍の行動が取れなくなることを意味する。第七艦隊の原子力空母も中国軍の格好の目標であり、中国の精密誘導型弾道ミサイルや対艦巡航ミサイルの射程範囲に入る事は出来なくなる。

中国の中距離ミサイルは射程が3000キロ前後あり、日本全土はもとよりグアム島も射程に入るものであり、米軍の前方展開している基地は費用がかかるばかりであり、実質的に米軍は東アジアから撤退して行くだろう。日米安保は残るかもしれないが米軍は中国軍に東アジアにおいては対抗できないようになってきている。

いきなり全面的なミサイル戦争が起きるとも思えませんが、中国のミサイル戦力の拡充は中国の周囲の国に対して外交的に威圧する手段だ。ミサイルディフェンスは現実的な対抗策にはならず気休めにしかならない。現実的に考えれば日本も中距離核ミサイルで対抗するしかないのですが、日本の防衛政策は思考停止したままだ。

フォーリン・アフェアーズの記事によれば、対イランの仮想軍事演習においても、先制的にミサイル基地を叩く事は不可能であり、大損害をもたらす事もあったという。イラン軍より中国軍のほうが近代化されているから、アメリカも当然仮想軍事演習をしているのでしょうが、極東の地域紛争では中国に勝てない。これは数年前にも石原都知事が言っていた事だ。

実際にミサイルが飛びかう戦争は考えづらい。ミサイルは攻撃兵器であり攻撃は出来ても地域を征圧することは不可能だ。日本と中国くらい離れていればミサイルが飛んでくるまでに時間があるから反撃のミサイルを撃てば双方が大打撃を受ける。アメリカとソ連との冷戦でも戦略核ミサイルが飛ばなかったのは一方的な勝利はないからだ。

中国が台湾に大軍を上陸させるだけの戦力はない。上陸させても補給が続かない。台湾をミサイルで焦土にしても意味がないのであり、平和裏に併合したほうが賢明な作戦だ。問題はアメリカの中国に対する態度ですが、中国に対しては「台湾の独立を認めない」と言うリップサービスを行い、台湾に対しては「守ってあげている」というポーズでいる。

これは日本に対しても同じ事であり、米軍が日本に居る限りは日本の本格的な核装備はさせないと言うビンの蓋で中国に恩を着せ、日本に対しては「守ってあげるという」名目で軍隊を駐留させている。しかし中国は経済発展で軍事予算は毎年二桁の伸びで軍事力を強大化させて、中国沿岸地域ではアメリカの軍事力は劣勢になってしまった。こうなる事は何年も前から分かっていた事であり、フォーリン・アフェアーズの記事はアメリカ自らそれを認めたものだ。

もちろんアメリカ軍が本気になればミサイルで中国を叩きのめす事は容易だろう。しかし中国全土を制圧することは無理だ。このような状況で日本の防衛はアメリカだけに頼るのは危険であり、ミサイルに対する反撃力が無ければ戦力としての意味を持たない。中国が一番恐れるのは日本の核武装であり、アメリカに日本の核武装を抑え込んでもらった方が得だろう。それに対して中国は北朝鮮に核を持たせて日本を威嚇しているのですが、アメリカはアメリカで北朝鮮の核を中国に対する威嚇に使おうと画策している。

アメリカは近い将来中東や東アジアから撤退して行くだろう。アメリカは経済危機で強大な軍事力を維持できなくなり、大幅な軍縮に踏み切るだろう。イラクやアフガニスタンで戦争を続けるのは狂気の沙汰であり、アメリカの破滅を早めるだけだろう。

日本に民主党政権が出来たのは、民主党政権が改憲や軍事力強化を決断した場合は自民党も反対はしないだろう。もはや改憲に反対する政党は社民と共産ぐらいで、護憲勢力は少数派になり国防政策はスムーズに進む環境が出来た。問題は対米関係と核武装ですが、東アジアから撤退する場合に限定的な核武装を認めるだろう。

アメリカの空母を中心とする機動部隊はイランに対しても優位を保つ事は難しくなってきたのであり、対イラク戦争のようなわけには行かないだろう。アメリカの圧倒的な軍事力による世界の警察官としての役割が果たせなくなりつつあるのであり、日本がその穴を埋めるべきだろう。つまり日本は改憲をして自衛隊を正式な軍隊として規模を拡大していく必要がある。

自衛隊の規模の拡大は人員の拡大ではなく、無人兵器による武装の強化であり、陸海の武装は少数の人員で守れるように改革すべきだ。その為にはミサイル戦力の拡充であり射程3000キロ程度の中国全土を射程にできる中距離ミサイルを開発すべきだ。核は当面は持つ事は出来ないが、インドや台湾と共同開発する手もあるだろう。




情報ハイウェイ構想、ヒトゲノムがアメリカにパクられてしまったのである。
そして、日本は完全に国際競争力を失ってしまった。 長尾敬衆議院議員


2009年9月7日 月曜日

「私が政治家を目指すことになった理由(わけ)」 民主党大阪府第14区総支部長 長尾敬

-大人こそが国家を守らずにどうするのだ-
「長尾さんは国政に出るべきですよ」

キョトンとした私の顔を見つめながら永田町の議員会館で真剣に私に話をする男、阿久津幸彦衆議院議員。翌年に迫った東京都議選の党支部公認候補選定が難航する中で、自分が出てみようと思い意を決したが、「国政でやるべき」との土俵違いの話の流れに、私はかなり戸惑っていた。2000年10月11日のことだった。その後公認獲得に向け動きが始まった。

1999年10月27日、私は通勤途中の駅前で一枚のビラを手にした。「第一回タウンミーティング開催、元石原慎太郎第一秘書・あくつ幸彦」 (小泉より数年前から彼はタウンミーティングを行っていたのだ) とある。そう言えば浪人中の政治家志望と全く接点がなかったなぁと気づき、開催場所も自宅から歩いて一分なので参加してみることにした。28日会場に行くと人はまばら。ここで本当に行うのかと疑われるほど、受付には誰もいない。半分キレそうになる気持ちを押さえ待っていると係りの者 (後の公設第一秘書)がやってきて、受付を済まし入場する。3人くらい集まっている。

私は「財政投融資と郵貯・厚生年金の問題点」について簡単な持論を展開し、彼に意見を求めた。私はどうせ政治家も政治家の卵もマスコミと同じで、本当に言いたいこと、本音、現実の話など喋るはずはないと思っていた。だが、議論の中で私が特殊法人の天下り問題に触れたところで、「この特殊法人の問題、大蔵省資金運用部の問題に政治家が触れるということはタブーではありました。でも、今の日本はそんなことを言っていられる現状にはないのです。何時でも崩壊してしまう危険性をはらんでいるし、我々の世代でこれを軌道修正しなければ、この国はダメになってしまう。過去にも特殊法人の問題を取り上げ、家族や後援会、議員宿舎へも酷い嫌がらせを受けた議員がいたようですが、だからといって黙っているわけにはいかないんですよ。」このやり取りは、 1999年10月のことである。今でこそ特殊法人の何たるかを気の利いた国民は知っているが、当時は資金運用部の存在すらマスコミは取り上げていなかった時代である。彼の骨の太さと、誠実な姿勢は多少のショックではあったが、「なるほど、こういう本音が言えて、骨のある人もいるのか」と感心した程度。継続して参加しHPの情報収集に役立てようと思うくらいであった。

地元にポスターが貼られているものの、まだまだ知名度は低い。故に、第2回タウンミーティングも5人ほど。回を重ねてもなかなか増えないどころか、某所においては遂に、2人という壮絶な現場に立ち会ってしまった。しかし、彼の姿勢は変わらなかった。相手が何人であろうが真剣に切々と語る。元石原第一秘書だから泥臭いんだろうなぁと先入観をもつも、次第にその背景から石原の影が消え、彼自身のパーソナリティーを理解するようになる。後に聞いたことだが、彼は3年間の間に実に5万件もの戸別訪問をこなしていた。まさに、ドブ板中のドブ板、草の根の真髄である。そして、その地道な活動が実り2000年6月の衆議院議員選挙で10万票以上の得票で、見事初当選する。

当選前と当選後とでは人の流れがかくも変わるものかと驚くばかりであった。当選祝賀パーティーでは全く話をできなかったが、「長尾さん、こういうものですよね、人というのは。最近誘惑も多くて自分を律するのが大変ですよ。でも、私の原点は草の根ですから、長尾さんと同じですよ。」と耳打ちした。私は当選後の彼をじっくりと見ていくことにした。

衆議院議員になっても彼の周辺は彼を先生と呼ばない。タウンミーティングは今でも続いており、当然人数は格段に多い。あくつ氏とはいろいろな議論をした。しかし、外国人参政権の問題、石原三国人発言問題 (以外にもべきではなかった論者)では私の意見と彼の意見は真っ向から対立した。そう、彼は議論で「共感できる人」であり「対立できる人」なのである。これは私にとって純粋に感動であった。

気がつけば東京都議選の選挙応援をやっていた。特に私世代の人間は一番政治に関心が低く、同時に社会人として非常に忙しいので人出が不足する年齢層。だが、学生主力の選挙事務所に社会人はピリッとさせる意味で必要な存在であったので、朝6時前に起きて、駅でビラ配りをしてから出勤していた。土日は張りつきで事務所に入り、そして我々が選出した候補は見事初当選した。家内が2人目の子供を出産間近で体調が悪く、事務所で当選の瞬間には立ち会えなかったが、テレビで当選を知り胸をなでおろした。「学生達と大騒ぎしたかったなぁ」と心で呟くと、あくつ議員の奥様から電話が入った。騒ぎの輪に私がいなかったので、電話をくれたようだ。「後ろの騒ぎを聞いてくださいよ」、、、、。学生達の歓声に感動した。大人がまだまだ頑張らなければならない。今の若者、打てば響く奴等はたくさんいるのだ。

我々大人達がしっかりしなければならない。大人こそが国家を守らずどうするのだと心で呟く。

その頃水面下では私の「落下傘計画」の準備が始められていた。


「私が政治家を目指すことになった理由(わけ)」

-日米構造協議の存在-
1995年の秋、福島県郡山市のとある講演会で、1990年6月28日、時の海部内閣が調印した日米構造協議の存在を知ったのだ。その衝撃は凄まじく、その後は何かにとり憑かれたように、片っ端から資料を読みあさり、全国で様々な講演会、セミナーに参加し、自分でその是非を確かめたかった。インターネットが普及し始めたのもこの頃で、まだまだ高かった接続料を支払って何時間も資料探しをした。

「これは平成の不平等条約だ。日米修好通商条約に調印した井伊直弼の暗殺、桜田門外の変が何時起きてもおかしくない、いや待て待て待て、落ち着けっ、今は平成だっ、そんなはずはない。」だが、この不平等条約は確かに存在し、その後の日本を水面下でボディーブローのように日本を痛めつける悪法であり、今日の日本経済の堕落を裏付ける元凶のひとつとも言えるのだ。

日本が間違いなくトップランナーであった、1990年6月28日、時の海部内閣は日米構造協議を結んでしまった。これは、日本の国家予算をIT技術を始めとする、技術開発、普及に使わず、公共事業に重点を置くべきとする条約。 3年に一度のフォローアップ会議を行い、日本が本当に条約を励行しているかどうかチェックする。私は、この条約こそ、日本のお家芸である「モノづくり」、「技術開発」をストップさせた最大の原因であると認識している。つまりは、公共事業で儲けたい政治家・企業と、技術力で日本に遅れをとりたくないアメリカの利害が一致したのだ。

表面上、この日米構造協議は、アメリカの膨れ上がった貿易赤字を解消すべく日本側に経済構造を開放するのが目的とされている。具体的には、「大店法の撤廃」「政府、地方自治体による米国製スーパーコンピューターの入札参加の自由化」「商用通信衛星の購入の自由化」「米など農産物の自由化」という「市場開放」を迫るもの。そして、日本の国内においては、何故か、公共投資を、最大限度で増額することが要求されることになる。

農耕社会から、工業化社会へ、そして来る情報化社会へ移行する21世紀突入前に、アメリカは日本に遅れを取りたくなかった。森鴎外はインテリジェンスを情報と訳してしまった。ここに日本人の情報という言葉が伝える本当の意味が分断されてしまった。情報とは「戦略」なのである。日本の情報ハイウェイ構想をいち早く打ち出したのは通産官僚とNTTの若手。噂には現NTTドコモの立川社長も参加していたとも聞く。日本国内に光ファイバーを張り巡らせ、高速情報インフラを世界最高スピードにまで整備する。その情報伝達に呼応できる輸送手段のネットワークも同時に並行構築し、日本全土をネットワークで結んでしまうというものであった。これに特に、ゴア上院議員大変な危機感を覚えたという。

ゴア上院議員の父親も政治家でアメリカ全土に高速ハイウェイを張り巡らし、全米のトラック輸送網を整備した実績を持っていた。息子も来るべき情報化社会において覇権国アメリカの実現の為に情報ハイウェイ構想を持っていた。しかし、日本のその構想がはるかにそれを上回っていたのである。そして、アメリカは国家ぐるみで日本の情報化を遅らせようと躍起になってくるのであった。

日本の政治家が一番金になるもの、それは土木建築を中心とする公共事業である。アメリカはそこに目をつけた。アメリカの提案に、金丸信が今後10年間で430兆円はやれると豪語。しかし、ウェジントン米財務次官補は430兆円は小さいといったとか言わないとか。その時の日本の対外黒字 は1000億ドルを突破しそうなので、内需を拡大して必要がある (この辺の理屈がアメリカ中心主義)。モンデール駐日米大使が600兆円なら歓迎の発言し、公共投資基本計画の発表は総額630兆円と決まった。もうなんでもアリである。公共投資の財源の半分は、国際、地方債財政投融資等の利子付きの資金であり、将来の国民の負担となるなるのだ。

日本国民に対しては、表面上は、景気対策と訴える。馬鹿な国民もフンフンと何も考えずに頷いてしまう。公共投資により公共事業を行うことで、その事業に携わる企業だけでなく雇用も促進され、地域経済の活性化にもつながるという未だ続く理論そのマンマ。全くアホらしい。不勉強な政治家が民間が気づいていたITの重要性を無視し、目先の私利私欲に走り、国益を損ねたのだ。もちろん、公共投資拡大要求には、日本の大規模公共事業へ米企業を参入させる思惑もあったことは言うまでもない。

要は技術立国日本を確立するための予算を公共事業へ投じてしまったのである。お陰で日本のお家芸である技術開発が国際的に遅れをとってしまった。それどころか、情報ハイウェイ構想、ヒトゲノムがアメリカにパクられてしまったのである。 そして、日本は完全に国際競争力を失ってしまった。

私は大前研一氏が主催する政策集団「一新塾」に参加するのだが、ある機会を得て、日米構造協議に関し、尾身大臣に面と向かって質問をしたことがある。大臣は実に嫌な顔をしていた。「長尾さんがおっしゃる日米構造協議はいろいろな論議があった。ただ、当時アメリカは日本に負けまいとしてレーガノミックスの名の元に、数多くの改革を実現した。その結果アメリカの今日の繁栄がある。日本は私が先ほど示したような計画 (これが国立大学の民営化とか、その他たいしたことのない計画)で、アメリカに習い、 10年後には遅れを取り戻しているでしょう。」と、完全にシラバックレタ。大臣という立場である以上ここまでが限界であろう。それ程この問題は今日の日本のあり方に影響を及ぼしたものであるからだ。

あわよくば、当時のゴア上院議員が日本の情報ハイウェーネットワーク構想をパクった事。その延長線上にあるTCP/IP(インターネットの言語) を、アメリカの主導で普及させてしまったこと。エシュロンを可能にさせてしまったこと。ヒトゲノムの開発が特許庁役人のくだらない揉め事でアメリカに持っていかれたことも質問したかった。悲しいかな、これら事実を多くの国民は知らないのだ。

「なぜそんな条約を日本の政治家は結んだのだろうか?」単純な疑問だった。結局はアメリカと利害が一致した一部の政治家、官僚、企業が、今日の国際競争力のない日本を作り上げてしまったのである。我が国は孫子の代にまで借金を背負い、ハンデを背負いつつ勝ち残っていかなければならない現状にあるのだ。今日の自民党議員が未だに公共事業に縛られるのか、これ即ち、日米構造協議の副産物、副作用とも言えるのではないか。

私は日米構造協議の存在に覚醒されてしまった。大学時代モノづくりが支えた高度成長を研究した私にとって、資源のない日本のモノづくりに対する思いは人一倍強い。その「21世紀へのモノづくりを封印」し、「旧態前のモノづくりへと日本を封じ込める」アメリカのやり方が許せなかった。1990年、奇しくも失われた10年の始まりと合致する。情報は明らかに戦略として我々国民の前に君臨している。特に金融には、もはや兌換性など関係なく信用という情報がそのものの価値となってドル中心に全世界を還流している。そして、バブルは仕掛けられハジカサレ、日本は金融敗戦国となってしまったのだ。

私は俄然と、この国の本当の形を知りたくなったのである。父には国家観、歴史観を説かれ、大学では「モノづくり日本」を学んだ私だが、さて一介のサラリーマンに何ができるというのか?本当に我が国はこのままで良いのかだろうかと数年にわたって悶々と自問自答する日々が続く。インターネットでHPを立ち上げ情報発信を試みた。今日27万アクセスを超える大サイトに育てていただき、全国に100人を超える仲間を得た。政党を作ってみんなで立候補しようなどという身のほど知らずのことをのたまってもいた。草の根政治活動は4年ほど続けているが、やはり、不完全燃焼感が残る。現実味がないのだ。

そんな時、一人の人物との出会いがその後の私の人生を決定付けることになる。


(私のコメント)
長尾敬氏は今回の衆議院選挙で、大阪14区で民主党議員として初当選されました。まさに風が吹いたおかげなのですが、本来ならば長尾氏は自民党から出てもおかしくない議員といえます。しかし、自民党がベテラン議員と二世三世の世襲議員によって占められてるので新人はなかなか公認が得られない。

長尾氏のブログに出てくる阿久津幸彦氏も、民主党の衆議院議員ですが元々は石原慎太郎の秘書だった人だ。93年の都議会議員に無所属で立候補して落選して、管直人の誘いで新党さきがけに入党して、2000年の衆院選挙で東京24区から立候補して初当選した人だ。石原慎太郎の秘書でさえ自民党の公認を得るのは難しいのだろう。

長尾氏はサラリーマン時代に過激で保守的なブログを書いていたのですが、あるときに脱サラして大阪の選挙区から民主党で立つ事になった。民主党なら空白選挙区だらけなので民主党で国会議員を目指す事になったのだろう。毎日のように辻立ちをするも二度選挙では落選して今回初当選した。8年近くも肩書きのない民主党員として活動してきた。

今回当選できなければ次回からは公認も得られないかもしれない崖っぷち選挙でしたが、風は民主党に吹いた。ネットウヨから見ると民主党は旧社会党的な左翼政党に見えるのでしょうが、民主党は自民党からはじかれた人材を拾い集めてきた政党であり、旧社会党からの民主党議員は多くなく横道グループぐらいだ。

だから今回の自民党の大敗北は世代交代選挙であり、世襲候補に対する無党派層の反発が民主党に流れた事で生じたのだ。自民党も世襲候補を制限しようという動きはありましたが、小泉進次郎を自民党公認にしたい元総理の圧力で世襲候補が認められた。確かに世襲候補は選挙に強くて若さをアピールする事ができる。今回の選挙でも生き残った自民党議員の半数が世襲議員たちだ。

長尾議員のブログにかかれているように街頭宣伝活動は2500回を越えていますが、日常の辻立ちでは立ち止まって聞いてくれる人もおらず、集会を開いても5人とか2人しか集まらないような時もある。そのような日常にお坊ちゃん育ちの世襲候補者が堪えられるはずがない。政治家はあくまでもやる気のある人でないと務まらない。

長尾敬議員によれば、日本経済の長期低迷の原因は日米構造協議にあるらしい。それなでは日本はハイテク技術でリードしていたのにアメリカの妨害で予算が土木工事に向けられてしまった。だから熊が出るようなところにも高速道路が作られて、誰も通らない橋がかけられ続けた。もしそれだけの金を科学技術振興向けられていれば、ITやヒトゲノムなどで遅れを取る事はなかったはずだ。

ドイツなどでは米独構造協議などというものはなかったからエコロジー科学分野で進歩しましたが、同盟国のアメリカは日本の足を引っ張ることで躍起になっている。道路族議員がアメリカの協力者なら、竹中平蔵のような構造改革論者もアメリカの協力者であり、日本の国際競争力を阻害して科学技術を遅らせる事が彼らの使命なのだろう。

野口悠紀夫教授も物作りは止めて金融立国を目指せと言っていましたが、そうしていれば日本はアイスランドのようになっていただろう。90年の海部内閣では日米構造協議を受け入れ宮沢内閣では年次改革要望書を受け入れた。もはやアメリカは悪意のある同盟国であり、米中はG2で日本を封じ込めようとしている。自民党政権はアメリカに妥協を重ねて日本の国益を害してばかりいる。

先日は鳩山論文がアメリカでは反米だとアメリカの知日派が攻撃していますが、グローバリズムを批判して金融資本主義を批判する事が反米になるのだろうか? このような思想的な流れがあるから民主党が勝った背景にあるのだろう。自民党ではアメリカにNOと言うことが出来ないから民主党にNOと言わせたいのだろう。

今回の民主党内閣の組閣を見れば自民党の経世会が主要なメンバーになり構成されるようだ。経世会は竹下派と小沢派に分裂して小沢一郎は自民党を飛び出して細川内閣を成立させた。それに対して自民党は社会党を取り込んで政権の奪取に成功した。このように見れば自民党も民主党も右派も左派もごちゃ混ぜの政党であり、大して変わりがない政党になりつつある。

民主党が政権をとったことで業界団体も民主党に献金が集まるようになって、朝鮮総連のような怪しげな団体から金を集めなくとも良くなり、金の流れが変われば民主党もまともな政党に生まれ変わるかもしれない。自民党内の総裁選挙のごたごたを見ても自民党の再生はかなり先になるだろう。小泉チルドレンも10名に減り世襲議員も50名ほどに減った。残りの200を超える選挙区で有能な新人をスカウトして選挙に立てるべきだろう。

しかし、おそらくそれは出来ない。昨日のテレビを見ても石破氏や菅氏が出ていましたが、思い切った若手を登用することは無理なようだ。古いボス達も生き残り古い自民党を壊す力は若手にはない。当面は民主党の若い議員に期待するしかないだろう。




巨額の米国債の市場消化が困難であれば、米国はSDR建ての
米国債を発行して、中国などの投資家に買ってもらうしかなくなる。


2009年9月6日 日曜日

米経済、二番底の危険=ドル基軸終えんへ−スティグリッツ教授 9月4日 時事通信

【ニューヨーク時事】世界銀行の元主任エコノミストでノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授は3日、一部メディアとのインタビューに応じ、回復の兆しを見せている米経済について、「住宅差し押さえや商業用不動産向け融資の焦げ付き増加で金融不安が再燃し、二番底をつける可能性が非常に高い」と述べ、景気の先行きに強い警戒感を表明した。
 さらに、「米国は日本と異なり国内に貯蓄が少なく、低金利で国債を発行し続けることができない」と指摘。財政赤字拡大と金利上昇リスクを抱え、「(1990年代の)日本よりも事態は深刻だ」と警告した。
 米大手金融機関の財務については、「時価会計の緩和で不良資産の評価損を計上しなくて済むようになり、損失処理が先送りされた」と述べ、「金融システムに対する信頼は回復していない」と業績改善に懐疑的な見方を示した。
 同教授はまた、米国の相対的な地位低下と世界経済の多極化を受け、ドル基軸通貨体制は終わりを迎えつつあると述べ、「新たな通貨体制をつくるために各国は協調すべきだ」と訴えた。


“ドル離れ”口にする価値あり 9月6日 田村秀男

「アメリカを敵に回すつもりか」との知人などからの問い合わせに、筆者は「あのくらいはっきり言ってみるのは別に悪くないじゃないの」と答えている。最近米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)に引用された民主党鳩山由紀夫代表論文のことである。趣旨は、基軸通貨ドルによる米国標準のグローバリゼーションが今回の金融危機により破綻(はたん)した、日本は今後10年以上かけて「アジア共通通貨」の創設をめざす、という。

 論旨は荒っぽいが、「対米自立」思考が明らかに読み取れる。オバマ大統領はさっさと鳩山氏と電話会談するなど大人の対応をみせているが、政権内部では対日警戒心を強めるに違いない。それでも、日本があえてドル基軸体制の危うさに警鐘を鳴らす意味を米金融当局者は自覚しているだろう。

 史上未曾有(みぞう)の経済危機を世界にもたらしたドル金融バブルはもともと日本の余剰資金が米ヘッジファンドなどを通じて米住宅市場に流れ込んだことが引き金になっている。日本の預金者が貯(た)め込んだ円資金は日本国内で使われず、米消費者の信用を支え、強欲なウォール街を潤す呼び水になった。

 金融と安全保障は事実上、一体化しているのが、日米同盟関係の現実である。ドル不安が起きた1980年代後半以降、日本の余剰資金が米国債を買い支え、ドルを安定させてきた。米国はドルが暴落すれば、沖縄など全世界での駐留軍や軍事行動を展開できなくなるし、自由に石油も買えなくなる。歴代の自民党政権や霞が関官僚が支えてきた日米協調戦後モデルはバブル崩壊とともに機能しなくなった。自民党は有権者から見放され、退場することになった。鳩山氏は政権交代の余勢を駆って、「ドル離れ」を説くわけだ。

 今後問われるのは、米国ではなくむしろ日本自身、つまり鳩山新政権の通貨戦略である。ドルは決済通貨、準備通貨として世界に君臨し、ときには危機を引き起こしながらも世界経済の飛躍的な発展に貢献してきた。ドルに限界が生じたのであれば、強くて安定した円が国際通貨として役割分担するのは当然である。周到な戦略と用意がなければ、鳩山構想は世間を騒がせた無責任構想に終わり、オバマ政権からの信用を失う。

 「アジア共通通貨」構想も絵に描いた餅(もち)に終わりかねない。欧州共通通貨「ユーロ」の場合、ドイツの通貨マルクが碇(いかり)となって他通貨を支えたからこそ実現した。東アジアでドイツと同じ役割を演じようと準備を進めているのは中国である。中国は人民元を周辺国との貿易決済として普及させる計画を推進している。中国は米国債を買い支える代わりにドルとの交換レートを安定させることで人民元の価値を高めている。つまり米中連合でドルを安定させ、人民元をアジア共通通貨の基軸にする戦略が読み取れる。これに比べて、日本円の影はアジアでも薄くなるばかりだ。

 ことし中にも日本の国内総生産(GDP)を抜きそうな中国に比べて、日本はGDP規模が縮小するデフレが10年間にも及ぶ。このままデフレが続けば10年後には経済規模がピーク時よりも4分の1も縮小する。デフレのために所得が減り家計の貯蓄率は1%台まで下がった。中国の貯蓄率は40%以上だ。日本は国際金融面でも中国に圧倒される日が迫る。

 ドル離れには、抜本的な日本の経済変革が条件になる。その号砲にするなら、鳩山論文、大いに結構ではないか。


人民元に圧倒されるお人よしの日本円 6月14日 田村秀男

6月初旬、国際通貨基金(IMF)のリプスキー副専務理事は北京を訪問し、中国の通貨当局首脳と協議した。この結果、IMFと中国は地味でメディアもほとんど注目しなかったが、通貨史上、極めて重大意義を持つことになるかしれない合意に達した。

 内容は、中国はIMFが初めて発行するIMF債について500億ドルを上限に購入する。IMFの一部は特別引き出し権(SDR)建て債券とする、というものだ。
SDRはドル、ユーロ、円、ポンドの4大国際準備通貨をひとつのバスケットにまとめて加重平均した数値単位で、各国の通貨に対しての交換レートを決めるので言わば架空の通貨とみなされてきた。
実際にSDR建ての金融資産が発行され、売り買いされるようになると、通常の国債のように流通するようになる。すると、SDRはお札にはならないものの、SDR債というマネーの固まりが出回ることになる。

 SDR建て債が現実に発行されると、世界最大の米国債保有国である中国はドル債に偏重せず、資産を分散できるようになる。SDRはドルやユーロ、円などを混ぜ合わせた合成通貨とも言え、仮にドルが暴落してもSDRの価値はほとんど変わらない。ドル安になればユーロや円の対ドル相場が上昇するので、ドル安分をかなり相殺する。

 中国は外貨準備約2兆ドルのうち7割をドルで運用しているが、08年9月の「リーマン・ショック」以来、市場で高まるドルや米国債の暴落不安におののいている。
オバマ政権は金融危機対策と不況対策のために、2009会計年度(2008年10月09年9月)の国債発行額は通常の年の発行額の5倍以上の2兆5000億ドル以上に上る情勢だ。最大のスポンサー中国が購入を引き受けないと、米金融市場は動揺し、米長期金利は高騰し、株価も急落しかねない。

 そんな不安から、ガイトナー財務長官は6月1日から訪中し、米国債の購入継続を胡錦濤中国共産党総書記・国家主席に「陳情」した。オバマ大統領はメッセージをガイトナー長官に託し、米中は先進国間金融協調の枠組みを堅持してきた「G7」(日米欧7カ国グループ)並みの長期的な米中協調関係をつくろうと胡錦濤主席に呼びかけた。

 これに対して中国側は米国債購入の条件は「ドルの安定」だと釘を刺している。ドルが暴落するようなら、購入継続は困難というわけだ。

 同時期に訪問したIMF幹部との合意は、中国がドル債ではなくSDR債であれば積極購入するとのシグナルでもある。巨額の米国債の市場消化が困難であれば、米国はSDR建ての米国債を発行して、中国などの投資家に買ってもらうしかなくなる。

 SDR建ての債務を米国が抱えると、下手にドル安政策をとれなくなる。ドルが大きく下落すれば、ドル換算される米国の債務は膨れるからだ。これまで、ドル建ての米国債はドル安になれば、海外の投資家が為替評価損を被る。また、ドル建て債務であれば、米国はドル札を大量発行してドル債務を返済すれば済む。米国はインフレになればやはり実質負担を減らせる。

 SDR建て債が登場すれば、米国はうかうかできなくなる。SDRがドルに取って代わる国際決済・準備通貨になれば、米国は基軸通貨国としての特権をかなりそがれるわけだ。

 中国の周小川人民銀行総裁は4月2日のロンドンでの主要20カ国による首脳会議(金融サミット)前に、SDRを新しい基軸通貨に発展させるべきだとする提案を発表した。
中国は間髪を入れずにIMFと交渉し、SDR建て債を引き受けた。


 中国の狙いはそればかりではない。中国側はIMFやオバマ政権に対して、SDRの構成通貨に人民元を加えるように要求している。
SDRの構成通貨は来年までに見直す予定になっているのを見越したわけだ。
すでに、米国のノーベル経済学賞受賞学者のR・マンデル教授が中国を支持表明している。
SDR構成通貨になれば、人民元は国際準備通貨として国際的に認定されたのも同然で、人民元建ての貿易取り引きがしやすくなる。つまり、人民元の国際化が一挙に進む。
さらに中東産油国の多くはSDR構成通貨を基準に自国の外貨資産運用をしている。
中国としては人民元を国際的に認定させ、人民元により原油の購入を目指す戦略をとるだろう。

 さらに人民元の国際化が加速すれば、円はSDR構成通貨から外され、人民元に置き換えられるという、日本にとって最悪のシナリオになりかねない。
円は国際準備通貨としてのシェアは年々減り続け、IMFの発表では08年3月時点でわずか3%に過ぎない。


 お粗末なことに、日本はIMFに対しては1000億ドルの融資を打ち出すなど、ただひたすら気前よく小切手を切っては配るお人よしぶりだ。
日本とは対照的に、500億ドルのSDR債発行を打ち出した中国はIMFでの発言権増大がオバマ政権からも保証されている。

 史上未曾有の金融危機をきっかけにした水面下の日中通貨戦争は中国が日本を圧倒していると言えよう。



(私のコメント)
日本政府及び日銀は円を国際通貨にしようという意気込みがなく、円の国際化には消極的だった。ドル価値の下落に対しても中国のようにドル安に対して警告を発するべきだったし、ドルに代わる国際通貨を模索すべきだろう。しかしその役割は中国がしてくれているようだ。SDR立ての米国債が発行されて中国や日本がそれを買うような事になるかもしれない。

現在ロンドンでG20の国際会議が行なわれているが、与謝野金融財政担当大臣は欠席している。日本代表は居ても居なくても同じという事もあるのでしょうが、大臣でなければ集められない情報が入ってこない。中川財務大臣の時はワイン攻めでベロベロの記者会見になりましたが、国際会議の緊張に耐えられなかったのでしょうか。

G20の主役はアメリカと中国であり、ドルの基軸通貨体制をめぐる通貨の攻防は日本とは無関係ではないのだから与謝野大臣がG20を欠席するのは痛い。石破農林大臣も昨日からテレビに出ずっぱりだが、国際会議よりもテレビの方が重要なのだろうか? 中川大臣が記者会見の醜態で選挙に落ちましたが、与謝野大臣も石破大臣も16日までは大臣なのだから最後まで国の為に尽くして欲しいものだ。

中国はIMFのSDR建て債を購入するようですが、米国もいずれはSDR建て債で米国債を売らないと買う国がなくなるだろう。そうなればアメリカはドル安政策は出来なくなるから円高で苦しむ事も無くなるはずだ。中国に出来る事がどうして日本政府は出来ないのだろうか? 

鳩山論文ではアジア共通通貨の構想を書いているが、それがアメリカから見れば敵対行動に見えるようだ。ならば中国のSDR債の購入はアメリカに対する脅迫でありガイトナー財務長官は夜も眠れないかもしれない。日本の政府高官はこのような外交の修羅場に慣れておらずアメリカ任せであり、日本の国益を犠牲にしてアメリカの言いなりになった。

それに対する政府批判として鳩山論文が出てきたのですが、鳩山新首相はどこまで自分の主張を通せるだろうか? 中国はドルの基軸通貨体制に対して切り崩しをしてきているのですが、日本はどちらに付くのだろうか? 日本もアメリカに対してSDR建ての米国債を要求してドル債から切り替えて行った方がいいだろう。

日本の対米自立は当然なのでしょうが、親米派にとっては利権を失う事になり、自民党政府の崩壊でパイプ役としての役割を終える。それとも鳩山新首相もアメリカの脅迫に屈して今まで通りの対米従属外交を続けるのだろうか? アメリカはすでに市場としては半減してしまって対米追従を続けてもアメリカは物を買う能力もなくなった。だから市場を他に求めなければならない。

金の切れ目が縁の切れ目なのは日米関係も同じなのであり、日本経済はアメリカ市場で儲けてきたから商売優先でアメリカの言いなりになってきたが、アメリカへの輸出は四割も減ってしまった。ならば外貨準備もドルから他の通貨へ切り替えるべきだろう。いずれはSDRのようなバスケット通貨で国際決済されるようになって行くだろう。日本政府もそのようにプランを発表して行動すべきだ。

ドル基軸通貨体制はまさに崩壊寸前なのですが、中国のSDR債購入は大きな転換点になるだろう。アメリカは今まで巨大の購買力を武器にドルの買い支えを要求してきたのですが、アメリカの以前のような景気回復は見込みがない。スティグリッツ教授が言うように二番底を付けに行く可能性が強い。

アメリカの金融危機はいつでも再発するものであり、クスリが切れれば病状が再発して危機的状況になるだろう。日本で自民党政権が続いていればアメリカ経済を支える事ができたかもしれないが、鳩山民主党政権はどのように出るだろうか? 鳩山論文に対するアメリカの識者の苛立ちは察するものがありますが、それは日本素通り外交の付けなのだ。

中国は人民元を国際通貨にすべく着々と手を打っていますが、アメリカ政府が気がついた時は後の祭りになるだろう。このような時のG20の会議がまさに戦場であり、与謝野大臣が欠席したのも日本の戦術なのだろうか? 国債通貨戦争においてまさに関が原の合戦で日本は小早川秀秋の立場であり、アメリカに付くか多極側に付くかの決断が迫られているのかもしれない。だから与謝野大臣は戦場から逃亡してしまった。




国際会議欠席についで首相指名選挙で「白紙投票」は自民党の恥さらし。
麻生首相を恨む気持ちはわかるが、自民党議員の精神年齢は小学生なみ


2009年9月5日 土曜日

麻生氏へ投票に異論=自民山崎、津島派−首相指名選挙 9月3日 時事通信

自民党の一部派閥は3日午後、衆院選後初めて総会や幹部会を開いた。特別国会召集日の16日に予定される首相指名選挙で、便宜的に麻生太郎総裁(首相)に投票するとした執行部方針に異論が噴出した。
 山崎派の武部勤元幹事長は「首相指名で麻生とは書けない。恥の上塗りだ」と執行部を批判。石田真敏氏も「辞める総裁には入れられない」と同調したが、平沢勝栄氏は「次が決まるまではしょうがない」と理解を示した。
 津島派では、出席者から「首相が『ほかの誰かの名前を書いてくれ』と言えばいい」との声が上がった。
 一方、町村派の町村信孝前官房長官は「首相指名選挙までに総裁選を実施できないか、細田博之幹事長に話をしたい」と述べた。この後、町村氏は電話で、総裁選日程(18日告示、28日投開票)の前倒しを求めたが、細田氏は「実務的に難しい」と難色を示した。


首相指名「白紙投票の馬鹿らしさ 9月4日 玄倉川の岸辺

「貧すれば鈍す」などというけれど、惨敗した自民党は矜持とか常識的な判断力をどんどん失っているようだ。

バカじゃなかろうか、とか小学生じゃあるまいし、という感想しか出てこない。
ひたすら見苦しくて情けない。本当にいい加減にしてほしい。

そもそも、「首相指名選挙で麻生総裁の名を書きたくない」という感覚がわからない。
いや、「なんか嫌だな」「ちょっと恥ずかしい」と感じること自体はわからなくもないのだが、保守政党の国会議員とあろうものがそれを公言したり、あまつさえ党執行部が白紙投票で統一しようとするなんてあまりにも非常識で考えられないことだ。


8月30日の選挙であなたたち自民党の候補者は「麻生内閣の存続」を訴えて選挙戦を戦ったのではないのか。
それを信じた多くの有権者が投票した。獲得議席数で惨敗したとはいえ自民党の得票率は小選挙区で38・6%(2730万票)、比例区では26・7%だ。当選した議員が「麻生と書きたくない」とゴネるのは投票してくれた有権者への裏切りではないか。
さらに言えば、自民党は保守政党をもって自らを任じているはずではないのか。

保守的というのは、既成の秩序を尊重する、伝統的倫理を守るということだろう。「空気」やらその時の感情に流されて好き勝手を言うことではない。秩序の軽視とか伝統的倫理の変革をよしとするラジカルな個人主義の党であればともかく、保守政党の議員が子供のようなわがままを叫んで恥じないというのはまったくどうかしている。保守的な政治家が「日本人なら皇室や国旗を敬うのが当然」と宣うのであれば、自分の党の代表(自民党総裁)をちゃんと尊重して範を示すべきだ。

仮に麻生総裁が「選挙で惨敗したのは自分の責任ではない、自民党総裁は辞任しない」などと開き直っていれば「ふざけるな、お前なんかに投票できるかよ」と議員が反発するのもわかる。だが実際は潔く自分の責任を認め、辞任の意向を明らかにしている。「総裁選の日程が遅すぎる、特別国会前に新総裁を選ぶべきだ」という意見には一理あるが、首相指名選挙造反の脅しでゴネるのは筋違いである。

自民党所属議員は「お疲れ様でした」と気持よく見送るのが麻生総裁と麻生内閣を支持してくれた国民に対する礼儀だろう。雪斎先生は「自民党全体で麻生総裁の切腹を「介錯」するのだと思えば済むことである」とまことにうまい言い方をしている。首相指名選挙で麻生総裁に投票して負けるのは選挙で惨敗した総決算にふさわしいけれど、白票とか総裁以外の誰かに投票という姑息なやり方はただの恥さらしだ。


自民党再建には、政治家個々のポリシーが問われる。 9月4日 山形の森

山形一区の比例区で復活当選した遠藤利明(自民)は、選挙戦についての朝日新聞(9.4)の取材に対して、『「民主党がいい」というより、「自民党を一回こらしめろ」との逆風がすごかった。ただ私の組織はあまり自民党とか関係ない。個人と個人のつきあいでやってきたから、厳しいときでもみなさんがしっかり守ってくれた。』 

大敗した自民党組織の立て直し課題について、『自民党についてきた業界団体は、権力側につくもの。なおさら個人のつながりを持てる者が強くなる。企業や団体にあまりこだわらず、新たな開拓をしていく意識をどれだけ持てるか。今までの発想で再生なんてできようがない。』と答えている。至極ごもっともな点もあるが、発言から表裏両面の懸案を示すものではないかと気になるものである。

まず、自民党とあまり関係しない組織活動とは、党政策の訴えより自分党親和を優先させていること。もともと、リベラルで立党の保守哲学など持ち合せていないからではないか?。「業界団体は、権力側につくもの。」とは、ゆえに現実的に財源が伴う利権誘導政策を完全否定するものではないが、それ以上に、政党としての基本政策、国家ビジョンポリシーを確立して、堂々と披瀝する日常の政治活動こそ自民党再建に必要な要件と断じたい。

はたして、いま山形県選出の自民党議員に民主党議員を論破できる明確なポリシーを持った保守政治家がいるのだろうかと疑問は尽きない。「新たな発想が必要」とは、忘れかけた立党精神と党綱領に沿った基本政策の実現邁進こそ大事な一歩だろう。『(政治)責任をとる姿勢を取り戻す必要があるし、そのためには世代交代が必要だろう。』も、世代交代で責任問題が終了するものでもない。昨年の参議院選、知事選での取組み責任を放免したままで、論じるのも自分勝手な論理であろう。


(私のコメント)
私の自民党に対する思いは、村山談話や河野談話を継承して、靖国神社に自民党の総裁が参拝しないと言う保守政党の理念を失っている点で自民党を見放した。A級戦犯がいようがいまいが300万の国の為に命を捧げた英霊に対して参拝しないと言う点で自民党は保守政党ではなくなった。その時点で保守派の支持を失ってしまった。

靖国神社参拝を外交問題化してしまった責任は中曽根元総理にあるのですが、海外からの批判を浴びるとフラフラしてしまう。これは東京裁判史観を否定する行為でありアメリカからも安部総理を「カルトオブヤスクニ」と言われただけで安倍総理も靖国参拝を止めてしまった。

自民党は一見保守的な理念を掲げながらも、政権政党であることで利権によって結びついただけの政党であり、野党になって利権から離れれば、業界団体も自民党から離れていって民主党につくだろう。だから現在の自民党は数年でバラバラになってしまうだろう。細川内閣の時のように社会党を取り込むような真似も出来ない。

来年の参院選挙でも民主党が勝利すれば、民主党政権は4年続くだろう。寺院等はおそらく4年の野党生活に耐えられなくなってバラバラになる事は目に見えている。業界団体からの献金もなくなり官僚たちからも相手にされなくなるのだ。民主党が官僚を目の仇にするのも長い間相手にされなかったからだ。

臨時国会における首相指名選挙でも津島派の津島氏や山崎派の武部氏なども麻生太郎とは書けないと駄々をこねている。これでは自民党はすでに党としては解党しているのであり、党を纏める者も居なくなってしまったと言う事だ。金の切れ目が縁の切れ目であり自民党議員は結束力を失っている。

今回の選挙では自民党議員はますます高齢化して世襲議員も46%に達している。明らかに自民党の人材の劣化の原因が世襲にあることが明らかなのですが、自民党は選挙で大敗する事で議員の総入れ替えが求められている。民主党の世襲議員は10%ほどであり当選者を見ると40歳以下が過半数を超えている。多くが地方議会の出身者であり世襲に頼った自民党とは一線を画している。

自民党は保守政党を名乗っているが利権を守る保守であり、政治思想の保守ではない。だから景気対策一つとっても企業よりの政策であり、それで企業は業績は良くなっても従業員には利益配分が回らなかった。竹中平蔵に寄れば人件費比率が元に戻っただけということですが、役員や株主への報酬は高くなった。

地方に対しても小泉改革は自民党の支持基盤を切り捨てる政策を行ない地方の反乱を招いた。このような状況を考えれば自民が大敗して民主が大勝するのが当然の結果であり、今から自民とを立て直すのはかなり困難だろう。少なくとも人材を総入れ替えする必要がありますが大ボス達が比例で生き残ったので難しくなった。

石川二区の森喜朗元総理も生き残りましたが、対立候補の民主の田中美絵子も比例で当選した。森喜朗は野党議員であり田中美絵子は与党議員だから地元の陳情は田中議員が受けるようになり森喜朗のような大ボスでも予算配分からは手が出せなくなる。民主党も意図的にこれらの自民党の大ボスを締め上げにかかるだろう。


「小沢幹事長」次の一手は… 自民の票田切り崩し? (産経新聞)  9月5日

民主党の小沢一郎代表代行が幹事長に就任し、党運営を一手に担うことが決まった。来夏の参院選で単独過半数を獲得することで衆参ねじれを完全に解消し、政権基盤をより強固にする戦略が透けてみえる。下野後もなお混迷する自民党を壊滅させるため、小沢氏はどんなシナリオを描いているのか?。

 小沢氏が直面する課題は10月25日の参院静岡、神奈川両選挙区の補欠選挙だ。参院民主党は108議席で、社民、国民新両党などを加えても123議席、半数(121)をギリギリ超えたにすぎない。

 このため、2つの補選は、「政権奪取の勢いを止めない」という意味合いだけでなく、衆参ねじれを防ぐ上でも絶対に負けられない選挙となる。加えて神奈川補選は、衆院選直前に浅尾慶一郎前参院議員が民主党を離党し、みんなの党から衆院選に転出したことに伴う選挙だけに「メンツをかけた」戦いとなる。

 選挙で「風」に頼ることなく集票マシンをフル活用することが小沢氏の選挙スタイルだ。これまで小沢氏は日本労働組合総連合会(連合)の高木剛会長と良好な関係を築き上げ、戦績を重ねてきた。今回の衆院選でも、小沢氏は投開票日翌日の8月31日にまず都内の連合本部にお礼に訪れたほどだ。次期連合会長に内定した古賀伸明事務局長は小沢氏と二人三脚で地方行脚をした関係にあり、連合との関係はますます強まる公算が大きい。

 次にうわさされるのが、自民党の集票マシンである業界団体の切り崩しだ。もともと業界団体は、「業界の利益を政策に反映させる」ことを目的にしているだけに野党となった自民党への失望感は強い。すでに医師会の一部は民主党支持に傾いており、建設業界、農業団体などの切り崩しは時間の問題だといわれる。

 参院選で業界団体が動かなければ自民党は大打撃となり敗北は濃厚となる。業界団体選出の自民党参院議員は足場を失い、揺さぶれば、民主党にすり寄る可能性もある。そうなれば、衆参ともに民主党の足場は盤石となり、長期政権も視野に入ってくる。

 このように小沢氏の「剛腕」は当面、自民、公明両党に向けられるとみられ、自民党は戦々恐々だ。だが、権力が増せば次第にその力は内向きに働き出す。連立与党となる社民、国民新両党も“小沢パワー”の増大におびやかされることになりそうだ。(坂井広志)



(私のコメント)
政界渡り鳥の小池百合子は清和会からも抜けて、総裁選挙にも不出馬を決めた。もはや自民党に見切りをつけているのだろう。自民党には次世代を担う若手のホープがいない。安倍晋三元総理が再び政権復帰を目指すのだろうか? しかし彼を支えてきたお友達の多くが落選して、今回の自民党大敗の原因も作ったのも彼だ。石破農林大臣もWTOを欠席するような議員では首相の器ではない。思い切って河野太郎あたりが自民党改革に取り組めば自民党再生の芽もあるかもしれない。




今回の選挙は政権政党を変えられるということが分かっただけでも
良かったと思う。誰が主役なのかということを多くの政治家が忘れていた。


2009年9月4日 金曜日

自民破れて小泉、竹中あり 8月31日 トヨタ期間従業員に行こう

自民は大敗。小泉チルドレンもほとんど退場するようだ。ところが本物のチャイルド小泉進次郎氏は当選した。一番責任を取らなければならない2人は無傷だった。おかしな話だ。多くの自民党議員はこの2人の犠牲になったとも言えるだろう。

自民党をぶっ壊した張本人の息子がその自民党に残って、規制緩和の利益に潤う企業のトップに法改正した張本人が座る。誰が得したのか。結局この2人だった。

今回の選挙は政権政党を変えられるということが分かっただけでも良かったと思う。それが大切なことだろう。誰が主役なのかということを多くの政治家が忘れていたのだから。政治家や官僚が国を造るのではなくて、国民が国を造るということが分かったと思う。それが、民主主義ってことなんだし。これまでは一党独裁、北の国とほとんど同じだったのだから。それが張本人2人の去就でハッキリと確認できたのも、今回の選挙だったと思う。国民のためなんて言いながら、実は私利私欲で政治を行っていたのだから。

民主党政権になったからと言ってすぐには変化は現れないだろう。悪くなる場合もあるだろう。雇用問題ももっと悪化する可能性だってある。いやその可能性のほうが大きいかもしれない。それでも、もう半分壊れているこの国なのだから、一度壊して再構築するぐらいの気持ちのほうが良いと思う。

失業者や非正規労働者は今が底なのだから。「何かが変わるかもしれない」という閉塞感を打ち破る出来事こそが必要なのかもしれない。革命前夜のような。いや変わらないとしても、そういった気分は必要だと思う。


民主党・衆議院選挙の大勝利で、株式市場はどう動く【森田レポート】 8月31日

民主党が絶対多数を取ると何が起こるのか

政治評論家が言っていたことですが、経済が危機になると労働党が政権を取り、経済の立て直しに成功すると資本家階級が指示する政党が政権を取るとのことです。

今回の日本に当てはめてみますと、自民党が景気対策を行って一時的に景気が回復したのですが、恩恵を受けたのは『企業と株主と政治家』であって、中小零細企業もサラリーマンも全く景気回復の恩恵を受けませんでした。

そこにリーマンショックが起こり、再び自民党は大企業救済に動いたのですが、そこに民主党が企業救済ではなく国民生活の救済に税金を投入すると言い出しました。
定額給付金の12000円で景気が押し上げられたわけですから、恒久的に国民にお金が入るとすれば、定額給付金以上の経済効果が期待出来ると思われます。

更に個人消費低迷の元凶である社会保険制度と最低賃金にも手を付ける予定とのことですが、自民党政権に比べれば日本経済にとっては遥かに良いのではないかと思います。
自民党は税金を無駄に投入して財政赤字を増やすと言っていますが、財政赤字を無駄に増やしたのは自民党であり、結果としては景気は全く良くなっていない訳ですから、まずは景気を良くして税収を増やす(今期は10兆円の歳入見積もりからの減収)のが王道ではないかと思います。10兆円の歳入不足ならば10兆円の減税のほうがましだと言えます。

更に歳出削減の目玉である行政改革は自民党では無理だったわけですが、未知数の民主党に期待するのも当然です。

民主党は『開かれた党にする』と言っています。最大の目玉は会議の公開のようですが、民主党のアクションをほとんどすべて公開すれば、民主党に緊張感が走って、マニュフェストの実行をしやすくします。

派閥を持っていなかった小泉元総理が自民党をコントロールできたのは、自分の考え方を国民にアピールし、国民が支持したからです。数の論理におぼれないと言っていましたが、国会で真正面から野党と話し合えば、国民の支持も得られると思います。

今回の鳩山代表のインタビューを聞いていますと、国民が知りたい答を話しています。自民党の歴代総理は『国民が知りたいこと』ではなく、自分や自民党にとって都合の良いことしか話しませんでした。

それを破ったのが小泉元総理であり、国民が知りたいことを話したことで国民の支持を得たわけですが、記者会見の様子をみますと『逃げない』という姿勢がみえました。というよりも『しがらみがない』から逃げる必要がないのかもしれませんが。

このしがらみがない間が勝負です。私は昔から昼以外は社員とは外で会わないと決めています。それは個人的に親しくなりますと、無理が通って道理が引っ込むではありませんが、通常ならば有り得ない無理を言ったり、行動したりするようになります。

そして、自分の言ったことが通らないと『反抗する』ようになります。これが人間の甘えで、通らないと亀裂が生じます。したがって、このなれあいが起こる前に官僚や経団連と勝負することが民主党の改革の成功への道ではないかと思います。

結論

民主党政権の誕生は日本経済にとってはプラスの方が断然多いので、株式市場は上昇する可能性が高いと思います。しかし、実際の株式市場は元気がありません。これは私が間違っているのか、それとも市場がまだ気が付かないのかのどちらかですが、私としては市場がまだ気が付かないから株式市場が上がっていないというシナリオであって欲しいと思います。



(私のコメント)
あきれた事に、日本の国務大臣が相次いで国際会議を欠席している。16日までは大臣としての任期なのだから欠席していい理由はない。いわば職務放棄しているのですが、与謝野大臣は健康上の理由ということですが、選挙で駆け回る事は出来ても国際会議は無理だということなのだろうか。

国会議員は精神的にも肉体的にもきつい仕事であり、一生懸命議員をやれば自分の息子に継がせようなどとは思わないはずだ。昔は井戸塀政治家などと言われたものですが、今では政党助成金や歳費などをもらって年間7600万円の収入がある。参議院議員ともなれば6年の任期だから4億6000万円の収入になり、引退しても一生遊んで暮らせる。

WTOの国際会議にしてもG20の国際会議にしても非常に重要な情報収集の場なのですが、大臣でないと出席できないパーティーや会議があるから、欠席は大きな痛手だ。確かに選挙で40日も駆けずり回ってへとへとでしょうが、だから体力的にタフな人物でないと政治家は務まらない。

麻生総理大臣にしても、ふてくされ気味で記者会見で顰蹙をかっている。選挙で大惨敗したのだから精神的にもショックなのは分かりますが、記者たちに当り散らすのは大人気ない。自民党は野党になり後継総裁に誰がなるかで揉めていますが、相変わらず比例で当選したような古狸が出てきて誰がいいかと話し合っているようだ。

選挙前は民主党政権が出来ても3ヶ月で吹っ飛ぶという説もありましたが、308議席の大勝では官僚たちが意地悪しても自爆しない限りは4年間は持つだろう。自民党は党改革のいいチャンスがいたと思って再編すべきなのですが、森喜朗や中川秀直などヤクザ議員も生き残ったので改革はできないかもしれない。

自民党は119議席と大敗したのですが、世襲議員は半数を占めている。小泉チルドレンはほとんどいなくなったのですが、誰が中心になって自民党を立て直すのだろうか? 自民党には人材が世襲ばかりになって風を吹かせるようなカリスマ政治家がいない。

小泉竹中構造改革が失敗したからですが、自民党はいまだにその事を認めていない。だから選挙で負けて議席が119議席になってしまったのだ。「トヨタ期間従業員に行こう」で書かれているように、今回始めて日本国民は主権者であり、自分たちの手で政権を変える事ができる事を実感した。

小泉構造改革では輸出企業や大企業ばかりが好景気になって株式配当や役員報酬が倍増した。それに対して従業員の給料は年々減り続けている。輸出主導の景気対策では効果は一部に限られることが分かった。だから自民党は選挙に負けた。15兆円の景気対策も自動車メーカーや家電メーカーは喜ぶのでしょうが、一般国民にはたいした利益が来ない。

一昨日のNHKの「クローズアップ現代」では大塚耕平議員が民主党の景気対策を説明していましたが、自民党のやり方は公共事業などの企業支援で景気を良くして社会全体を景気を良くしようとした。しかしそれでは企業業績はバブル期以来の好景気になったが一般国民の生活はますます苦しくなっていった。その国民の怒りが選挙に反映した。

民主党の大塚耕平議員に寄れば直接国民の生活を支援する事で消費を刺激して景気を良くする政策に切り替えるということです。「株式日記」でも定額給付金を毎年100万円ばら撒けと主張してきました。民主党の政策では子供手当てとして一人一月に26000円の手当てを配るという事であり、子供が三人いれば一年で93万円の給付になるから、少子化対策になると同時に景気対策にもなる。

農家への戸別所得補償制度などもそうだし、消費者も生活不安がなくなれば消費を拡大して景気を良くすることが出来るという発想だ。自民党ではそれがバラマキだと批判していますが、消費がよくならなければ景気は良くならない。しかし財源はどこから持ってくるのだろうか? 


NHK「クロ現」政権交代:民主党の大塚耕平はなかなかいい! 9月2日 余丁町散人

NHKも政権交代となるとこういう人も出演させざるを得なくなるのだ。アワを食っているクニヤの顔が見ものだった。自民党と民主党の政策(マニフェスト)はよく似ているが、根本的なところで全く違う。それがよく分かる説明であった。ニッポンもそう捨てたものではない。

要は、民主党は今まで自民党が政策目標として掲げてきた「イナカの弱者救済」のための間接的な政策をより「直接的」なものにするという。つまりいままで「弱者救済」を口実に儲けまくってきたイナカの金持ちの「中間搾取」を排除するのだという。まったく正しい。

困っている地方住民を救えという掛け声の下に巨額の税金が投入されて、その結果イナカの金持ちを儲けさせるだけのことになってしまった公共事業や農業保護政策は言うに及ばず、ニッポンの悪名高い介護保険制度にしてもそうだ。国民が払う介護保険料の9割までが介護で食っている事業者の間接的な事務経費に消えてなくなり、実際に年寄りのおむつを替えてくれる介護者には1割しか払われないという。イナカへのバラマキ公共事業はもっとひどいだろう。自民党が支えてきた戦後の55年体制とはまさにそういうシステムだったのである。国民が払う税金のほとんどが可哀想な地方住民を助けるという「錦の御旗」の名目のもとに、実際は既に金持ちであるイナカの既得権集団をより肥らせるためだけに使われてしまっていたのだ。おかげであいつら利権集団は以前よりもっと金持ちになったが(イナカに建て並ぶの大豪邸を見よ)、本当に困っている人にはお金は回らなかった。いや回らせなかった。弱者が救済されてしまえれば「錦の御旗」がなくなるからだ。それがニッポン(自民党)システムであった。

こういうまっとうな発言をできる人が「ポリティカリーコレクト」といいながら実際は既得権益集団の代弁者に過ぎなかったNHKにやっと登場出来るようになった。NHKも、彼は与党議員であるからしかたなく出演させたと言うところか。ニッポンも捨てたものではない。政権交代してホントによかった。


(私のコメント)
確かに公共事業は地方の建設業者しか恩恵がなく、一般の国民にはカネが回ってこなかった。介護保険制度も業者は大儲けだが従業員の給与は安く辞めていく人が多い。9割が業者の手に入って介護員には一割しか給与として行かないシステムだ。人材派遣制度も派遣会社にピン撥ねされて儲かるのは人材派遣会社だけだ。

だから自民党がいくら景気対策を行なっても豊かな人がより豊かになるだけで貧しい人は貧しいままとなった。ならば発想を全く変えて直接国民に配ってしまえば中間搾取はなくなる。最低賃金を引き揚げれば企業が困るという人がいるが、消費が増えれば零細企業も売上げが増えるから景気は良くなるはずだ。




アメリカの手先となって国益を侵す評論家やジャーナリストがごろごろ居る。
岡本行夫氏ともあろう人が、日米関係を良くしようとしているとは思えない。


2009年9月3日 木曜日

いつもの恫喝が始まった 9月2日 田中良紹

アメリカの新聞が鳩山次期総理を「反米」だと批判している。いつもながらの恫喝の手口である。日本の新聞は官僚の愚民政策のお先棒を担ぎ、愚かな国民を作る事が仕事だが、アメリカの新聞は国益のために他国を恫喝するのが仕事である。

 昔の話だが、宮沢内閣の時代にこういう事があった。アメリカに金融バブルが発生し、一夜にして巨万の富を得る者が出始めた頃、宮沢総理が国会の予算委員会で「日本のバブル経済にもあったが、物作りを忘れた最近のアメリカ経済の風潮には疑問を感ずる」と発言した。これを日本のバカ新聞が「宮沢総理はアメリカ人を怠け者と言った」と書いた。

 するとろくに取材もしないアメリカ人特派員たちがそのままの英訳記事を本社に送った。記事は大ニュースとなり、新聞・テレビがトップの扱いで連日報道した。日米経済戦争がピークの頃だったから、アメリカ議会は過剰に反応した。「戦争に勝ったのはどっちだ。怠け者が戦争に勝てるのか」、「日本はまだアメリカの強さを知らないようだ。もう一度原爆を落とさないといかん」などと議員からは過激な発言が相次いだ。

 私は宮沢総理の発言をそのままアメリカに伝えれば誤解は解けると思い、当時提携していたアメリカの議会中継専門局C−SPANと組んで双方向の衛生討論番組を企画した。伊藤忠商事本社のスタジオを借り、加藤紘一官房長官と松永信雄元駐米大使を日本側ゲストに、ワシントンにあるC−SPANのスタジオにはアメリカの議員を呼んで討論を行い、宮沢総理の予算委員会発言をそのまま放送すると同時に視聴者から電話の質問を受けるコール・イン番組である。それを全米1000局のケーブルテレビ局に中継した。

 加藤官房長官はアメリカの怒りを収めようと冒頭から低姿勢を貫き、アメリカの素晴らしさを繰り返し強調した。ところがアメリカの視聴者からの電話は「マスコミや政治家の言うことなど真に受けるアメリカ人はいませんよ」と言うものだった。「我々の社会には日本人もいて、日本人がどういう人たちか良く分かっています。政治家の発言を取り上げて騒ぐのはマスコミの常だから、そんなことで信頼関係が揺らぐことにはなりません」と至って冷静だった。丁度小錦が横綱になるかどうかが騒がれていた頃で、「それより小錦を横綱にしてください」と要望された加藤官房長官は拍子抜けした。

 「アメリカ人怠け者」報道はやがて誰も騒がなくなり、みんなの記憶からも消え去った。だからワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズが騒いだぐらいで、日本側が騒ぐ必要は全くない。ところが日本には必ずそれに乗じて騒ぐバカがいる。アメリカの手先となって国益を侵す評論家やジャーナリストがごろごろ居る。この国には売国商売が成り立つ仕組みがあるのが困る。

 外交というのは握手をしながら足を蹴る。パンチを浴びせて追いつめた次の瞬間優しくして相手を籠絡する。そのアメとムチの使い分けに学者やマスコミや評論家も動員される。今回の「反米」報道もアメリカ側はいつもながらのやり口である。

 今アメリカが日本から引き出したいのは冷戦中に日本がせっせと貯め込んだマネーである。安保条約に「ただ乗りして」日本が貯め込んだ金を今度は安保条約を利用して日本から引き出したい。それが冷戦後のアメリカの戦略である。そのためには「北朝鮮の脅威」が最も有効な道具となる。北朝鮮がミサイルを発射し、核実験を行う度に日本はアメリカにすがりつく。そうしてブラックボックスがある、つまり日本だけでは使えないMDやイージス艦など高価な兵器を次々に買い込んだ。

 昔の自民党政権はアメリカの言いなりになるような顔をしながら実は言いなりにはならなかった。頭を下げてもみ手をしながら金だけはしっかり懐に入れた。野党の反対を口実に兵器も簡単には買わなかった。自民党は表向き社会党と対立しているように見せながら社会党と役割を分担してアメリカに対抗した。ところが中曽根政権の頃からそれが変わってきた。従属の度合いが増した。今では海兵隊のグアム移転経費も負担するし、インド洋では金も取らずに石油を提供している。国富が安全保障を名目に流出する。

 過日、イスラエルの諜報機関モサド前長官の話を聞いた。イスラエルは四方を敵に囲まれて出来た国である。それが建国から18年間アメリカから武器の支援を受けられなかった。かつてのアメリカにはイスラエルへの武器供与を禁止する法律があり、それに違反して逮捕された人間が今年ブッシュ大統領の退任に伴う恩赦で釈放された。自力で生きてきたからこそイスラエルはグローバル・プレーヤーになれたとモサド前長官は言った。

 日本では自力で生きると言うと、すぐ非武装中立か、核武装かという子供の議論になる。そんなことを他国の前で議論するバカは世界中いない。自立と言っても他国との協力を排する話ではない。覚悟をすれば良いだけの話だ。覚悟さえすれば現状を何も変えずに、黙って秘かに可能なところから手を打つ。他国に手の内を見せない事が最良の抑止力である。イスラエルは今でも核兵器を持っているのかいないのかを明らかにしない。明らかにするメリットなど何もないからだ。

 アメリカと敵対する事は全く愚かなことだが、言いなりになる事はそれ以上に愚かである。世界最先端の少子高齢化を迎える日本には真似をすべきモデルがない。これからは全て自分の頭で考え、生き残る知恵を出さなければならない。日本は否応なく自立への道を歩まざるを得ないのである。その時につまらない恫喝や売国商売人に過剰反応する暇など全くない。



鳩山論文とアメリカ政府に踊らされる日本のマスコミ 9月2日 Nothing Ventured, Nothing Gained

ニューヨークタイムズ紙が掲載したとされる鳩山民主党代表の論文について、日本のマスメディアは一斉に報じ、「アメリカ国内で波紋を広げている」などと非常に馬鹿げた報道をしている。

アメリカ政府に踊らされているのは、日本政府でも、旧与党の自民党でもなく、日本のマスメディアではないかと思わさせるのである。

今回の民主党政権誕生に対し、私は何人かの海外に住む現地の友人から連絡が来たので、このニュースがどのように彼らの目に映っているか聞いてみた。

まず、留学時代に知り合った、伝統的な民主党支持者のアメリカ人の友人は、私がかつて日本の政治状況を説明し、自民党政権が長期にわたっていることが非民主的であると話したことを覚えており、今回の政権交代のニュースを受けて、5年ぶりに連絡をしてくれた。

この友人に言わせれば、日本の政治はやっと成熟した民主政治になったのであって、政権交代が起こったことは望ましいことであるとして、民主党政権を歓迎しているようである。

また、日米関係に対する懸念はほとんどないようで、一部日本メディアが「鳩山氏が反米主義者とアメリカではとらえる動きがある」などと報道しているが、アメリカ政治に詳しいこの友人によれば、「そのような懸念は特に聞かないし、不要な心配だと思うが、どうなんだ?」と逆に聞かれるほどであった。

別のアメリカ人で、上院議員事務所でスタッフとして働いた経験があるロースクールに在学中の親友は、今回の民主党の大勝について、良い意味で、「驚いた」と語っている。

「54年間も自民党による一党支配が続いていた日本で、やっと政権交代が起こったことは歓迎すべきである」と肯定的にとらえている。また、外交問題で日米関係が悪化することはないと考えているようである。

この友人に言わせれば、「アメリカ国民の多くは、そこまで他国に対し関心がないので、鳩山論文が波紋を広げているとは大げさだ。日本が思っているほどアメリカ国民は日本に関心がない。」とばっさり言っていた。

つまり、日本のマスメディアの過剰反応ということである。

イギリスに住む友人からは、「世界経済が混迷する中で、中道左派政権の誕生は望ましいことであり、民主党政権がかつてのイギリスのブレア政権のように長期安定的な政権になることを望む。」という声が寄せられた。

スロバキア人の友人からは、「日本でやっと新しい政権が誕生したのは非常に望ましいことで、国家(いわゆる官僚機構)ではなく、国民にとって恩恵の受けられる政治に転換することを期待する。」というメールをもらった。

こうしてみてみると、あくまで、私の友人関係をベースにした印象ではあるが、54年にして初めての政権交代という事実は、衝撃的かつ肯定的に海外で受け止められているのは間違いない。

そして、日本で報道されるほど海外の友人たちは、新しい民主党政権に対する「不安」や「懸念」というのを持っている印象は全く受けないのである。

上記で紹介した友人たちは、それぞれの国内政治に関心が高く、政治に詳しい部類に入る人たちなので、そういった人々が、日本で伝えられるような海外の懸念を共有していないというのは、つまり、日本のマスメディアが暴走しているだけと見るのが正しいのではないだろうか。

2人目に紹介したアメリカ人の親友のコメントがまさに的を得ており、アメリカ人は他国の政権、とくに日本に対して、さほど関心がないし、日米関係においても、それほど心配するような劇的な変化があるとは思っていないというのが正しい現状認識なのではないだろうか。

日本では、アメリカ大統領選挙など逐一報道されるが、日本の政治がアメリカで話題になるのは稀であるといっても過言ではない。

今回、一時的かもしれないが日本の政治変化が取り上げられたのは、ある意味チャンスなのであって、英語が堪能な鳩山由紀夫次期総理大臣が、いかに、信念を持ってアメリカのけん制を跳ね飛ばし、対等なパートナーになるべくアメリカに対し今後注文をつけられるか、これが試されているといえるだろう。

私は親米中の親米であるが、親米というのはアメリカの要求を常に飲むことではない。アメリカはときに理不尽な要求をするしそれが彼らの交渉スタイルなのであって、それをまともに聞いていては、日本が疲弊する。

本来の親米は、アメリカといかに対等に付き合っていくかを模索することだと私は思っている。アメリカのおかしい要求に対しては断固として譲らず、日本の要求はしっかり行うことが重要であろう。

したがって、アメリカ政府(アメリカ国民の民意とは切り離して考える必要があるのであるが)が今後どのような要求をしてこようと、民主党政権は、理不尽な態度、要求には断固として拒否し、日本の国際的存在感を高める必要があると私は考えている。

「これにより日米関係が悪くなるのでは?」と素人は考えるだろうが、そんなことはありえない。今のアメリカにとって日本はなくてはならない存在だし、その逆も然りである。

よく「アメリカは日本を通り越して中国と付き合うようになるのでは?」という話も耳にするが、それをさせないためにも、日本は独立した国家として、国民の利益になる主張をアメリカに対し対等に行う必要がある。

私は、「アメリカ親中化論」を聞くたびに、国務省の外交官として日本に派遣されていたアメリカ人の友人が、かつて私に、「日本政府や日本のマスメディアはアメリカに対し従順すぎる。日本は従順だからアメリカは手のかかる中国の方にシフトする。」という指摘をしていたことを思い出す。

すなわち、アメリカは、手のかかる交渉相手をある種のパートナーとして重視する傾向にある。放って置いてもなんでも言うことを聞く子分より、手のかかるパートナーに力を注ぐことになるのは当然であろう。

また、日本のマスメディアは、もう少し自戒して、アメリカ政権(日本を従来通り手懐けたい国務省の一部)の交渉戦術に乗って、「民主党政権の対米外交に不安がある。『反米的なのでは?』と不安がある」というレッテルを張ることに加担していることを認識すべきである。

既に、アメリカの外交戦略は始まっている。

今後外交交渉において、アメリカの思うような交渉ができないときに、「日本の民主党政権は外交能力不足だから、交渉が上手くいかない」というイメージを発信して、自分たちの優位な外交交渉に持ち込もうというアメリカの外交戦略に既に乗せられていることに、日本のメディアは早く気が付くべきであろう。

こうしたマスメディアの報道に接するたびに、日本国民は、アメリカ国民が日本人が思っているほど日本に注目していないという現実にもっと目を向ける必要があると私は思う。



(私のコメント)
ニュースでは鳩山新首相とオバマ大統領が電話会談をしたそうですが、アメリカ側からの申し入れによるものだそうです。新政権の出方が気になるようですが鳩山論文が原因なのだろう。しかしニューヨークタイムズに載ったのは英語で書かれた原文とは異なるものらしい。原文は英語と韓国語でも鳩山由紀夫氏のホームページに掲載されている。

My Political Philosophy Yukio Hatoyama

鳩山論文は一昨日も一部紹介しましたが、グローバリズム批判や金融資本主義批判は、主に小泉構造改革を批判したものであり、岡本行夫氏が反米だと批判するのは違和感を感じる。金融資本主義は確かにアメリカが進めてきた政策であり、ホリエモンや村上ファンドを日本のマスコミは時代の寵児として持て囃した。

これらの金融資本主義や市場原理主義を守れという人は見当たらなくなったし、オバマ大統領ですら大統領就任演説で金融資本主義を批判した。「株式日記」ではアメリカの長期的衰退は明らかであり、アメリカがアジアから退いて行った後の日本をどのように守るかの防衛戦略を打ち出すのは国家として当然の話だ。

経済面におけるドル基軸通貨体制もリーマンショック以来揺らいできているのであり、ドルがいつ紙切れになるか分からない状況では、政治家であるならば当然考えるべき問題だ。この点ではアメリカはナーバスになっており日本の経済的支援がなくなればドル基軸通貨体制も崩壊するだろう。この数日間で92円まで円高が進んでいるが、鳩山論文が影響しているのだろう。

アメリカの単独覇権の時代は終わりつつあるのであり、多極化時代に向けて日本は戦略を組み立てなければならない。アメリカもそれに備えて中国とのG2体制をオバマ大統領は打ち出しましたが、日本は頼りにならないと見放したのかもしれない。何もかもアメリカ様の言いつけを守っていればいいという時代は終わった。

大帝国の崩壊はソ連の崩壊を見れば分かるように、ある日突然やってくる。ソ連の社会主義経済は欠陥は明らかだったのですがゴルバチョフをもってしても改革できなかった。しかしCIAも直前までソ連崩壊を予測する事ができなかった。アメリカ大帝国の崩壊にしてもそれが明日起きるか、20,30年後に起きるかは分からないがそれは必ず起きる。

それがおきた場合の影響は世界に計り知れないダメージをもたらす。だから「株式日記」はドルを売り払えと書き続けていますが、自民党政権はドルを持ち続けている。今なら中国が買ってくれるから最後のチャンスなのかもしれない。自民党政権の崩壊も小泉内閣の絶頂期から3年も経っていない崩壊であり突然やってきた。

後世の歴史家はアメリカ崩壊の原因は日本に民主党政権が出来た事が転機になったと分析するかもしれない。自民党政権なら無理をしてもドルを買い支えただろう。しかし民主党のネクスト財務大臣は円建てでしか米国債を買わないと発言している。85年のプラザ合意の二の舞いは避けるべきだろう。

田中良紹氏が書いているように、マスコミは宮沢総理が「物作りを忘れたアメリカ経済」と言っただけでマスコミ各誌は「アメリカ人は怠け者」と訳して書きたてた。アメリカの新聞も調べもせずにそのまま書き立てて、アメリカ議会は大騒ぎになった。今回の鳩山論文も同じであり、日本に反米政権が出来たかのような記事をニューヨークタイムスは書きたてた。

これと同じような事は中国と朝日新聞でも起きており、朝日新聞が日本の首相の靖国参拝をどう思うかと火をつけて回ったのに似ている。それで新聞が売れればいい訳なのでしょうが国益を損なう行為だ。鳩山論文にしても日本の大新聞各紙は、アメリカの識者が「ハトヤマはチャベスか」と言っていると書きたてた。

日本の親米派はアメリカ様の御威光で飯を食っているから、「アメリカ様がお怒りだ」と騒ぎ立てる事で、日米のパイプ役と称する人たちが騒いでいるのだ。しかし騒いでいるのはマスコミと親米ポチ保守派だけであり、靖国問題で朝日新聞が中国との友好を損なうと騒いだのと同じだ。しかしブログでの記事でもあるように騒いでいるのはマスコミだけなのだ。

もちろんこれはアメリカの外交戦術であり、アメリカのマスコミと日本のマスコミは連携しており日本政府を揺さぶる事がねらいだ。裏では国務省やシンクタンクが仕掛けているのでしょうが、岡本行夫もその一味なのだろう。経済部門が竹中平蔵なら外交部門が岡本行夫であり、どちらも小泉内閣のメンバーだった。彼らこそ日本をここまで追い込んだのであり民主党政権誕生のきっかけとなったような奴らだ。

アメリカの日本素通り外交の仕掛け人は国務省であり、オバマ大統領に米中のG2を吹き込んだのも国務省だ。そうすれば沖縄の基地問題でも有利に交渉できると計算しているのだろう。北朝鮮にアメリカが妙に妥協的なのも北朝鮮の核で日本にMDが売れると計算しているのでしょうが、鳩山首相と民主党政権はどう出るだろうか?




次の選挙までの4年間を自民党の落選組が耐えられるだろうか。自転車
で走り回り、4年間で辻立ちを何千回もする日常を続けられるだろうか。


2009年9月2日 水曜日

郵政選挙で刺客を送られ落選した城内実氏は4年間辻立ちをしていた。
自民党の落選議員で4年間の辻立ちする日常に耐えられるだろうか?


「ダメもと政権交代」実現 自民を懲罰、民主に格別の期待なし 小林良彰・慶応大学教授に聞く総選挙分析 9月2日 ダイヤモンドオンライン

―308議席を獲得した民主党の圧勝を、どう評価するか。

 社会民主党、国民新党、さらに新党日本、新党大地まで連立を組み、また無所属当選組の民主党入党があれば、与党として衆議院議員定数480の3分の2である320議席を超える可能性もある。

 これだけ大勝すれば、4年後の任期満了までの間に解散、総選挙は行われないだろう。皮肉な言い方をすれば、仮に支持率が低迷したとしても解散しなくてもいいことは、この2年間の自民党が証明して見せた。また、来年の参議院選挙に破れ、過半数を割り、ねじれ国会になったとしても、定数の3分の2議席を握る衆議院で再可決すればいい体制が整う。これも、自民党が行ってきた手法だけに、批判しにくい。そうして4年後に、衆参ダブル選挙だろう。

―1993年に誕生した初の非自民政権は短命で終わったが。

 1993年当時は、第一党は自民党だった。その自民党を包囲し、第5党から首相が誕生した。だが、今回は圧倒的議席数の民主党に連立する形になる。構造がまったく違う。ばらばらにはなりにくい。

―惨敗した自民党はどうなるのか。

 極めて厳しい。119議席を惨敗と言うが、それも公明党の支援あっての数字だ。今後、“野党連立”が自公の間で続くとは考えにくい。公明党の選挙協力なしでは、119議席すら確保できない。

 そもそも、次の選挙までの4年間を自民党の落選組が耐えられるだろうか。自民党議員は地元に秘書を多数張り付けるなど、コストの高い政治活動に慣れている。彼らが自動車を捨て、自転車で走り回り、4年間で辻立ちを何千回もする日常を続けられるだろうか。

 小選挙区で落選、比例でからくも復活した大物議員たちにも、試練が待っている。自らの選挙区には、民主党の現職議員がいる。彼らが日々、支持基盤を拡大していくのを目の当たりにすることになるだろう。

―民主党が圧勝した理由は何か。

 総選挙直前に慶応大学が全国で行った電話調査を分析すると、今回の民主圧勝は、有権者の自民党に対する懲罰的投票行動が原因だ。

 麻生内閣の特徴は、支持率が極めて低いだけでなく、自民党支持層の支持率も低いことにある。自民党支持層の麻生支持は49%、不支持41%、支持なし層の麻生支持は8%、不支持は80%だ。そして、自民党支持層で麻生不支持な者で、自民に投票する者は33%しかいなかった。また、自民党支持者のなかで単独政権を望むのはわずか5%、自民中心の連立政権を志向する者も36%に留まり、合わせても半数に達しない。

―なぜ、それほど麻生内閣は人気がないのか。

 ひと言で言えば、小泉内閣以来の新自由主義的改革への不満だ。それも、格差の拡大や経済の疲弊という結果への不満はもちろんあるが、誠実で正確な説明がなされなかったことへの怒りも大きい。

 例えば、三位一体改革の説明は、こうだった。地方分権を促進するには、ひも付きで使い勝手の悪い補助金や地方交付税を減らし、その代わりに税源を移譲し、自律的運営に転換する必要がある――。

 ところが、税源の委譲は、税収を担保するものではない。各地方の企業活動が活発化し、増収にならなければ、税源を移譲しても税収は増えない。税源委譲の結果、東京都、神奈川県などは補助金カット分などを埋め合わせてプラスとなったが、北海道や沖縄はマイナスであり、地域間格差の拡大を助長してしまった。しかも、その税源委譲にしても想定ほどは進まず、中央省庁が相変わらず口を出す構造は、いっこうに改まっていない。地方には、だまされたという思いが高じている。

―自民党の社会保障や雇用政策に対する評価は。

 極めて低い。後期高齢者医療制度に対しては、地方の医師たちまでが反乱を起こし、自民党支持基盤の低下につながった。雇用政策についても、政府自民党は産業界、企業経営者よりの政策を採用し続けた、という不満が、有権者にはある。そうして、自らの将来に不安を高めている。有権者の『景気の今後に関する見方』は、「かなりよくなる」+「ややよくなる」が48%、「かなり悪くなる」+「やや悪くなる」が46%と半々だ。ところが、『自分の生活』については、「かなりよくなる」が1%、「ややよくなる」が29%に過ぎず、「やや悪くなる」が49%で最も多く、「かなり悪くなる」が11%だ。年金を始めとする社会保障政策も、雇用政策も、子育て政策も、評価は低かった。

 加えて調査で明らかになったのは、現在最も生活不安にさいなまれているのは、これまで自民党の大票田であった50、60代の中高年世代であることだ。彼らが自民不支持に回れば、選挙結果は雪崩を打つ。今回は、「マニフェスト選挙」ではなく、完全に「業績評価選挙」だった。

―つまり、自民党が政権与党としての結果責任をとことん問われ、一方の民主党は野党だから業績を評価する材料がない、という点が有利に働いた、ということか。

 そうだ。麻生自民党は、新自由主義的改革に不満を持つ者と、その政策を転換したことに不満を持つ者という相反する両者から批判を浴びた。調査では、小泉構造改革を「評価する」が36%、「評価しない」が59%だ。その正反対の意見を持つ両者ともに自民党にお灸を据えようと、民主党に投票した。民主党は野党ゆえに実績を問われず、意見が対立する両者の票を獲得することに成功した。

だが、政権をとった以上、今後はそうはいかない。構造改革派と反構造改革派、小さな政府派と大きな政府派の双方を満足させる予算編成は神業となる。

―民主党がマニュフェストで掲げた「大きな政府」路線は、一定の評価を受けたのではないのか。

 有権者は、決してばらまき政策を歓迎していない。自民党のマニュフェストに書き込まれた手取り100万円アップ政策を「評価する」27%、「評価しない」67%。消費税率引き上げを「評価する」44%、「評価しない」51%。また、民主党の子ども手当て政策に対しても、「評価する」44%、「評価しない」52%、高速道路の無料化は「評価する」30%、「評価しない」65%。

 子ども手当て政策に関しては、「一過性の手当てよりも、子育てと仕事を両立するための環境整備をしてほしい」という回答が、少なからず寄せられた。

 必要不可欠かつ持続可能な予算措置は何か、有権者は真剣に考えている。その思いをキャッチする感度が、自民党も民主党もあまりに鈍い。

―今回の政権交代をひと言で表すと。

 消極的政権選択、あるいはダメもと政権交代。なぜなら、「現在の与党の政策が優れているので、現状のままが良い」は7%、「現在の野党の政策が優れているので、政権交代が良い」が12%だ。対して、「与党と野党の政策は大して違いがないので、政権交代しても良い」が55%、「与党と野党の政策は大して違いがないので、現状のままが良い」が24%に上るからだ。

―有権者は冷めているということか。

 そうだ。米国民はオバマ大統領というドリームを支持した。だが、日本国民は、民主党が掲げたドリームに投票したのではない。そもそも、民主党はドリームを掲げたとは言えないし、有権者はあくまで自民党に懲罰を与えただけだ。ただし、画期的なのは、民主党に政権担当能力が「ある」48%、「ない」39%という結果だ。「ある」が「ない」を上回ったのは、我々の調査では初めてだ。

―民主党の圧勝には、小沢代表代行の豪腕も寄与した。百数十人もの小沢チルドレンを抱え、党内権力が集中する危険はないか。

 危険はあるが、人事を見なければ判断できない。

――鳩山首相が、個人献金問題で辞任することもありえるか。

 新しい事実があるかどうか、だろう。可能性はない、とは言えない。



(私のコメント)
民主党が308議席の安定多数を得た以上は4年の任期一杯続く事になるだろう。連立次第では三分の二議席以上の議席で再議決も可能になる。その前に小沢一郎は自民党内の不満分子に手を出して自民党解体に追い込むかもしれない。自民党から離党して無所属になって民主に擦り寄る議員が続出するだろう。

自民党は政権政党であることでまとまって来た政党であり、利権から離れればたちまちにして空中分解してしまうかもしれない。細川連立政権の頃も自民党から離党するものが相次いで自民党は空中分解寸前だった。自民党は1993年の時にすでに党の寿命は終わっていたのであり、野党のだらしなさが政権交代を阻んできた。

自民党が耐用年数が終わった政党であることは世襲議員の増加で証明されるのであり、海部内閣以降は世襲議員の総理大臣がほとんどだ。国会議員という職業は精神的にも肉体的にも非常にきつい職業であり高い能力も要求される。とても世襲のバカ息子には務まらない仕事なのですが、自民党は外交防衛はアメリカに丸投げして、内政は官僚に丸投げすることで、演説一つ出来ないようなバカ息子でも議員の後を継いで来た。

そのバカ息子が当選を重ねれば党の幹部になり、総理になることで自民党は醜態を晒す事になって自民党政権は終わりを告げた。今回の選挙でも民主党へのネガティブキャンペーンが行なわれて、「株式日記」のコメント欄にも「愛信」という名のハンドルネームのネットウヨから投稿が行なわれてきましたが、自民党批判が高まっている時に民主党批判しても票は自民には戻らない。

小泉総理自身が「自民党をぶっ壊します」と言って人気が高まったのだから、その頃から自民批判は高かったのだ。そして安倍、福田の政権投げ出しが続いて麻生総理が決定的に自民党支持を引き下げてしまった。自民党は世襲議員が多くなる事によって政治に志ある人を排除してしまったのであり、世襲議員の多くは今回の選挙で始めてドブ板選挙をした人もいる。

小泉構造改革は結果的に地方を切り捨てる事につながり、選挙地盤の地方を自ら切り捨ててしまった。そこを小沢一郎に突かれて投票において地滑りが起きてしまった。自民党にはもやは人材はいなくなってしまったのであり、自民党自体が立ち直る事は無いだろう。自民党の有力議員は比例で何とか当選しましたが、4年後にはカネも無く、支持者もいなくなって消えて行くだろう。

自民党は医療制度を破壊して病院の倒産と医師不足が相次いで、妊産婦のたらい回しが社会問題化するようになった。母子加算を廃止して少子化により拍車をかけるような馬鹿な事まで行なってきた。「75歳以上は早く死ね法案」も自民党が末期的状態になった象徴であり、自民党議員は法案の中身を知らずに賛成投票をした。

小林良彰教授が言っているように民主党政権はダメもと政権であり、もし民主党が自民党と同じく失政を重ねれば次の選挙では地すべり的な大敗する事になる。小選挙区制度はそのような選挙制度であり、ネットウヨは民主党政権が出来ると外国人参政権や人権擁護法案が出来るとネガキャンしたが、本当に悪法なら実施段階で批判が噴出して支持率を落として大敗するだけだ。

自民党は児童ポルノ禁止法案でネットを取り締ろうとした。17歳以下の児童の水着写真がポルノというのは行きすぎであり、本当の目的はネットの取り締りだ。植草一秀氏や高橋洋一氏への「国策捜査」は日本が警察国家になりつつあることであり、警察や検察は腐敗しきって女性の変死に関係しているタレントの押尾学を釈放した。自民党の大物議員が関与しているからですが、民主党政権は警察や検察の大粛清をする必要がある。

民主党は政権担当能力があるかどうかが試されますが、鳩山由紀夫首相は自民党の追及で音を上げて安倍福田のように政権を投げ出す事もあるかもしれない。細川政権の細川護煕も佐川問題を追及されるとあっさり辞任してしまった。民主党政権に不安があるとすれば鳩山由紀夫総理の線の細さだ。

選挙制度は馬鹿げており戸別訪問も立会演説会もネットの活用も禁止されている。選挙期間も二週間しかないから候補者の名前だけで投票を迫られる。その方が自民党議員にとっては有利だからですが、民主党は選挙制度を改正して自由化を進めるべきだ。

温室育ちの自民党の落選議員は次の選挙まで生き残れるのだろうか? 冒頭に写真は城内実候補の辻立ちの光景ですが、4年の落選期間中ずっと続けてきた。民主党の多くの新人も辻立ちしていましたが、自民党の落選したボンボン議員はそれが出来るだろうか? 高齢議員は体力が持たないし、若手でも自民党自体に金が無くなり活動できなくなる。

東京10区の小林興起議員は民主党で復活当選しましたが、郵政民営化で反対して小泉首相から小池百合子という刺客が送られて落選して4年間浪人暮らしを強いられた。自民党からは怪文書をばら撒かれたりスキャンダルを暴露されたり小泉総理のやり方はヤクザのやり方だ。自民党はもともとCIAとヤクザが作った政党であり民主党への攻撃もえげつないものだ。

先日のTVタックルでは自民党の怪文書が暴露されていましたが、自民党の本性はヤクザとよく似ている。選挙を仕切るのもヤクザのシノギでもあるのですが、怪文書の出来はバカバカしいものであり、これでは自民党が野党に転落するのも当たり前だ。ネットウヨたちはこのような文書をポスティングしたり、「株式日記」にコピペしてがんばっていましたが、まさにKYであり街宣右翼と同じだ。


【怪文書】自民党が作成した民主党への中傷ビラは既に数十万枚配られてる模様





アメリカは意のままに日本の総理大臣の首を挿げ替えてきたが、さっそく
アメリカは鳩山由紀夫次期首相をNYタイムズを使って恫喝してきました。


2009年9月1日 火曜日

私の政治哲学〜祖父に学んだ「友愛」の旗印(1)/鳩山由紀夫 8月31日

◇衰弱した「公」の領域を復興◇

 現時点においては、「友愛」は、グローバル化する現代資本主義の行き過ぎを正し、伝統のなかで培われてきた国民経済との調整をめざす理念といえよう。それは、市場至上主義から国民の生活や安全を守る政策に転換し、共生の経済社会を建設することを意味する。

 いうまでもなく、今回の世界経済危機は、冷戦終焉後アメリカが推し進めてきた市場原理主義、金融資本主義の破綻によってもたらされたものである。米国のこうした市場原理主義や金融資本主義は、グローバルエコノミーとかグローバリゼーションとかグローバリズムとか呼ばれた。

 米国的な自由市場経済が、普遍的で理想的な経済秩序であり、諸国はそれぞれの国民経済の伝統や規制を改め、経済社会の構造をグローバルスタンダード(じつはアメリカンスタンダード)に合わせて改革していくべきだという思潮だった。

 日本の国内でも、このグローバリズムの流れをどのように受け入れていくか、これを積極的に受け入れ、すべてを市場に委ねる行き方を良しとする人たちと、これに消極的に対応し、社会的な安全網(セーフティネット)の充実や国民経済的な伝統を守ろうという人たちに分かれた。小泉政権以来の自民党は前者であり、私たち民主党はどちらかというと後者の立場だった。

 各国の経済秩序(国民経済)は年月をかけて出来上がってきたもので、その国の伝統、慣習、国民生活の実態を反映したものだ。したがって世界各国の国民経済は、歴史、伝統、慣習、経済規模や発展段階など、あまりにも多様なものなのである。グローバリズムは、そうした経済外的諸価値や環境問題や資源制約などをいっさい無視して進行した。小国のなかには、国民経済が大きな打撃を被り、伝統的な産業が壊滅した国さえあった。

 資本や生産手段はいとも簡単に国境を越えて移動できる。しかし、人は簡単には移動できないものだ。市場の論理では「人」というものは「人件費」でしかないが、実際の世の中では、その「人」が地域共同体を支え、生活や伝統や文化を体現している。人間の尊厳は、そうした共同体のなかで、仕事や役割を得て家庭を営んでいくなかで保持される。

 冷戦後の今日までの日本社会の変貌を顧みると、グローバルエコノミーが国民経済を破壊し、市場至上主義が社会を破壊してきた過程といっても過言ではないだろう。郵政民営化は、長い歴史をもつ郵便局とそれを支えてきた人々の地域社会での伝統的役割をあまりにも軽んじ、郵便局のもつ経済外的価値や共同体的価値を無視し、市場の論理によって一刀両断にしてしまったのだ。

 農業や環境や医療など、われわれの生命と安全にかかわる分野の経済活動を、無造作にグローバリズムの奔流のなかに投げ出すような政策は、「友愛」の理念からは許されるところではない。また生命の安全や生活の安定にかかわるルールや規制はむしろ強化しなければならない。

 グローバリズムが席巻するなかで切り捨てられてきた経済外的な諸価値に目を向け、人と人との絆の再生、自然や環境への配慮、福祉や医療制度の再構築、教育や子どもを育てる環境の充実、格差の是正などに取り組み、「国民一人ひとりが幸せを追求できる環境を整えていくこと」が、これからの政治の責任であろう。

 この間、日本の伝統的な公共の領域は衰弱し、人々からお互いの絆が失われ、公共心も薄弱となった。現代の経済社会の活動には「官」「民」「公」「私」の別がある。官は行政、民は企業、私は個人や家庭だ。公はかつての町内会活動やいまのNPO活動のような相互扶助的な活動を指す。経済社会が高度化し、複雑化すればするほど、行政や企業や個人には手の届かない部分が大きくなっていく。経済先進国であるほど、NPOなどの非営利活動が大きな社会的役割を担っているのはそのためだといえる。それは「共生」の基盤でもある。それらの活動は、GDPに換算されないものだが、われわれが真に豊かな社会を築こうというとき、こうした公共領域の非営利的活動、市民活動、社会活動の層の厚さが問われる。

「友愛」の政治は、衰弱した日本の「公」の領域を復興し、また新たなる公の領域を創造し、それを担う人々を支援していく。そして人と人との絆を取り戻し、人と人が助け合い、人が人の役に立つことに生きがいを感じる社会、そうした「共生の社会」を創ることをめざす。


私の政治哲学〜祖父に学んだ「友愛」の旗印(2)/鳩山由紀夫 8月31日

◇ナショナリズムを抑える東アジア共同体◇

「友愛」が導くもう一つの国家目標は「東アジア共同体」の創造であろう。もちろん、日米安保体制は、今後も日本外交の基軸でありつづけるし、それは紛れもなく重要な日本外交の柱である。同時にわれわれは、アジアに位置する国家としてのアイデンティティを忘れてはならないだろう。経済成長の活力に溢れ、ますます緊密に結びつきつつある東アジア地域を、わが国が生きていく基本的な生活空間と捉えて、この地域に安定した経済協力と安全保障の枠組みを創る努力を続けなくてはならない。

 今回のアメリカの金融危機は、多くの人に、アメリカ一極時代の終焉を予感させ、またドル基軸通貨体制の永続性への懸念を抱かせずにはおかなかった。私も、イラク戦争の失敗と金融危機によってアメリカ主導のグローバリズムの時代は終焉し、世界はアメリカ一極支配の時代から多極化の時代に向かうだろうと感じている。しかし、いまのところアメリカに代わる覇権国家は見当たらないし、ドルに代わる基軸通貨も見当たらない。一極時代から多極時代に移るとしても、そのイメージは曖昧であり、新しい世界の政治と経済の姿がはっきり見えないことがわれわれを不安にしている。それがいま私たちが直面している危機の本質ではないか。

 アメリカは影響力を低下させていくが、今後2、30年は、その軍事的経済的な実力は世界の第一人者のままだろう。また圧倒的な人口規模を有する中国が、軍事力を拡大しつつ、経済超大国化していくことも不可避の趨勢だ。日本が経済規模で中国に凌駕される日はそう遠くはない。覇権国家でありつづけようと奮闘するアメリカと、覇権国家たらんと企図する中国の狭間で、日本は、いかにして政治的経済的自立を維持し、国益を守っていくのか。これからの日本の置かれた国際環境は容易ではない。

 これは、日本のみならず、アジアの中小規模国家が同様に思い悩んでいるところでもある。この地域の安定のためにアメリカの軍事力を有効に機能させたいが、その政治的経済的放恣はなるべく抑制したい、身近な中国の軍事的脅威を減少させながら、その巨大化する経済活動の秩序化を図りたい。これは、この地域の諸国家のほとんど本能的要請であろう。それは地域的統合を加速させる大きな要因でもある。

 そして、マルクス主義とグローバリズムという、良くも悪くも、超国家的な政治経済理念が頓挫したいま、再びナショナリズムが諸国家の政策決定を大きく左右する時代となった。数年前の中国の反日暴動に象徴されるように、インターネットの普及は、ナショナリズムとポピュリズムの結合を加速し、時として制御不能の政治的混乱を引き起こしかねない。
 そうした時代認識に立つとき、われわれは、新たな国際協力の枠組みの構築をめざすなかで、各国の過剰なナショナリズムを克服し、経済協力と安全保障のルールを創り上げていく道を進むべきであろう。ヨーロッパと異なり、人口規模も発展段階も政治体制も異なるこの地域に、経済的な統合を実現することは、一朝一夕にできることではない。しかし、日本が先行し、韓国、台湾、香港が続き、ASEANと中国が果たした高度経済成長の延長線上には、やはり地域的な通貨統合、「アジア共通通貨」の実現を目標としておくべきであり、その背景となる東アジア地域での恒久的な安全保障の枠組みを創出する努力を惜しんではならない。

 いまやASEAN、日本、中国(含む香港)、韓国、台湾のGDP合計額は世界の4分の1となり、東アジアの経済的力量と相互依存関係の拡大と深化は、かつてない段階に達しており、この地域には経済圏として必要にして十分な下部構造が形成されている。しかし、この地域の諸国家間には、歴史的文化的な対立と安全保障上の対抗関係が相俟って、政治的には多くの困難を抱えていることもまた事実だ。

 しかし、軍事力増強問題、領土問題など地域的統合を阻害している諸問題は、それ自体を日中、日韓などの二国間で交渉しても解決不能なものなのであり、二国間で話し合おうとすればするほど双方の国民感情を刺激し、ナショナリズムの激化を招きかねないものなのである。地域的統合を阻害している問題は、じつは地域的統合の度合いを進めるなかでしか解決しないという逆説に立っている。たとえば地域的統合が領土問題を風化させるのはEUの経験で明らかなところだ。

 私は「新憲法試案」(平成17年)を作成したとき、その「前文」に、これからの半世紀を見据えた国家目標を掲げて、次のように述べた。
「私たちは、人間の尊厳を重んじ、平和と自由と民主主義の恵沢を全世界の人々とともに享受することを希求し、世界、とりわけアジア太平洋地域に恒久的で普遍的な経済社会協力及び集団的安全保障の制度が確立されることを念願し、不断の努力を続けることを誓う」

 私は、それが日本国憲法の理想とした平和主義、国際協調主義を実践していく道であるとともに、米中両大国のあいだで、わが国の政治的経済的自立を守り、国益に資する道でもある、と信じる。またそれは、かつてカレルギーが主張した「友愛革命」の現代的展開でもあるのだ。

 こうした方向感覚からは、たとえば今回の世界金融危機後の対応も、従来のIMF、世界銀行体制のたんなる補強だけではなく、将来のアジア共通通貨の実現を視野に入れた対応が導かれるはずだ。

 アジア共通通貨の実現には今後10年以上の歳月を要するだろう。それが政治的統合をもたらすまでには、さらなる歳月が必要であろう。世界経済危機が深刻な状況下で、これを迂遠な議論と思う人もいるかもしれない。しかし、われわれが直面している世界が混沌として不透明で不安定であればあるほど、政治は、高く大きな目標を掲げて国民を導いていかなければならない。

 いまわれわれは、世界史の転換点に立っており、国内的な景気対策に取り組むだけでなく、世界の新しい政治、経済秩序をどう創り上げていくのか、その決意と構想力を問われているのである。

 今日においては「EUの父」と讃えられるクーデンホフ・カレルギーが、86年前に『汎ヨーロッパ』を刊行したときの言葉がある。彼は言った。

「すべての偉大な歴史的出来事は、ユートピアとして始まり、現実として終わった」、そして「一つの考えがユートピアにとどまるか、現実となるかは、それを信じる人間の数と実行力にかかっている」と。


外交評論家・岡本行夫 鳩山さん、よく考えてください  9月1日

選挙直前にニューヨーク・タイムズ紙(電子版)が掲載した鳩山さん(由紀夫民主党代表)の論文は、世界を驚かせた。そのまま訳そう。

 「日本は冷戦後、グローバリゼーションと呼ばれるアメリカ主導の市場原理主義に翻弄され続け…人間の尊厳は失われた」

 「グローバル経済は日本の伝統的経済活動を損傷し、地域社会を破壊した」

 あとで指摘するが安全保障の部分も過激だ。繰り返しアメリカを批判する一方で日本自身が拠(よ)って立ってきた基盤を否定したこの論文は、波紋を広げている。さっそくアメリカの識者が言ってきた。「ハトヤマはチャベス(ベネズエラ大統領。激烈な反米主義者)と全く変わらない」

(中略)

しかし、こうした各論以上に重要なのは、同盟に対する基本認識だ。

 「世界の支配国家としての地位を維持しようと戦うアメリカと、これから世界の支配国になろうと狙う中国との間で、日本はいかにして政治的、経済的独立を維持すべきか」(冒頭の鳩山論文)

 「日米安保は日本外交の礎石」と一言書かれてはいるが、ここには日本がアメリカと同盟関係にあるという意識はない。

 アメリカは安保条約によって、日本を侵略から防衛する法的義務をもった国である。一方の中国は、1992年領海法により尖閣列島を中国領土と宣言し、97年国防法により海洋権益確保を海軍の主任務と確認して強力な外洋艦隊を建設中の国である。そのアメリカと中国を等置して、日本はいかにこれら2カ国から独立を保てるか、と論じているのである。

 答えはアジアの地域統合と集団安全保障体制にある、というのが鳩山論文の結論だが、国家体制、信奉する価値、そして軍事力が全く異なる国家が並立するアジアに集団安保の基盤ができるのは、遠い将来だろう。

 米中と等距離を保ちたいのなら、答えはひとつしかない。独力防衛、つまり武装中立だ。このためには自衛隊の規模は少なくとも数倍にし、核武装もしなければなるまい。それが厭(いや)なら非武装中立、かつての社会党左派の主張を採用するしかなくなる。

 民主党が「アメリカと適切な間合いをとる」というとき、喜ぶのは米国内の中国重視派だ。「なぜわれわれは日本に遠慮するのか。日本自身がアメリカと距離を置くべきだと言っているじゃないか」と。こうした雰囲気を日本が助長すれば、最悪の場合は、米中の「G2」によって、日本との協議なしに太平洋の運命が決まっていく可能性もある。民主党のアジア外交、特に中国外交には期待したい。しかし、それも強固な日米関係があってのことだ。

 自民党は多くの失敗を重ねた。それ故の大敗北だ。しかし、保守政治が戦後一貫して掲げてきた日米安保・軽武装という外交が日本の安全と繁栄をもたらしてきたことは、厳然たる現実ではないか。従来の外交との差別化を図ること自体を目的とすることに説得力はない。

 船出にあたって、鳩山さんに考えてもらいたいのはそのことだ。(おかもと ゆきお)

岡本行夫はアメリカの代弁者であり、日本人の顔を持ったアメリカ人


嘘の外交を堂々と告白する岡本行夫氏 2008年3月21日 天木直人

岡本行夫という人物がいる。北米一課長のポストを最後に外務省を辞めた元キャリア外交官である。私の一年先輩にあたる。米国研修でも、本省勤務でも、一時期をともにした間柄だ。

  いまここで彼の人物評価をするつもりはない。彼との個人的関係も決して悪いわけではなかった。しかし、外務省を辞めた後の目指すところがさっぱり分からない。

  ベンチャー・キャピタルを立ち上げたり、企業のコンサルタントを行ったりと、金儲けに走っているように見える。それならそれで分かりやすい。

  しかしその一方で、首相補佐官や内閣参与などの肩書きで日本政府の外交に関与したりする。外交に未練があるのか。いずれ外務大臣に声がかかるのをまっている野心があるのか。

  メディアに頻繁に登場する。しかし政府擁護の発言をする一方で、政府の外交批判を行ったりする。何が言いたいのか分からない。

  その岡本氏が、朝日新聞月刊誌「論座」の4月号に掲載されているインタビューの中で、見事にその本性を告白して見せた。

  岡本氏が、内閣参与の肩書きで小泉政権下に出来た「対外関係タスクフォース」の座長についたのは01年9月である。それから一年ほどたった02年の11月に、最終報告書を発表した。

  その報告書には、「米国は、反対意見や異なる価値体系に関する寛容の精神が弱まりつつある」、とか、「米外交の道義性が弱まる可能性がある」などという、アメリカに対する厳しい表現があるという。

  そこをついて、インタビュアーの薬師寺克行「論座」編集長・発行人が、どういう理由で対米批判のごとき言及をしたのか、とたずねたのに対し、岡本氏は、驚くべき率直さで次のように答えているのだ。

・・・日米安保は絶対的に必要で、安全保障の面では日本はアメリカと一心同体であるべきだと思います・・・(しかし、イラク開戦が囁かれている中で)国民の間に嫌米主義やアメリカは怖い、という感じが出始めていましたから、(アメリカに批判的な事を言う事によって)国民の米国離れ、安保離れを食い止めようという意識がありました。すべての問題についてアメリカべったりということになれば、日米安保への国民的支持が弱まってしまうという危惧感がありました・・・(それを防ぐための政治効果を狙ったレポートだったのです)。

 何の事はない。本音とは反対の言辞を弄して国民の嫌米意識のガス抜きを図ろうとしたのだ。日米安保を守るための作文だったのだ。

 実はこれこそが外務省のやってきた外交なのである。国民のためではなく、日米同盟関係の維持を最優先する外交に終始し、そのために情報操作を行う、その意味で岡本氏は外務省を離れてもなお外務官僚を超えることが出来ないでいるのだ。こころざしが感じられないは当然である。



(私のコメント)
日本の次期首相になる鳩山由紀夫の論文がアメリカで話題になっているようですが、その論文がネットでも全文公開されている。内容的にはアメリカ発の市場原理主義や金融資本主義を批判したものであり、グローバリズムへの批判だ。グローバリズムが地域の歴史や文化や伝統をぶち壊していくというのは、「株式日記」でも書いている内容と同じであり、とくに珍しい言論ではない。

これは主な目的が小泉構造改革批判であり、アメリカが神経質になるような問題ではない。アメリカ自身も世界の反米世論には馴れっこであり、かつてのアメリカなら寛容さがあったから特に問題ではなかったのでしょうが、最近のアメリカは世界の反米的な言論に神経質だ。だからこそアメリカで始めての黒人大統領を選出してアメリカのイメージを変えようとしている。

しかしこのような言論が南米のチャベス大統領や北朝鮮の金正日が言っているのならアメリカも馴れっこなのでしょうが、日本の次期総理大臣から言われると気になるようだ。アメリカ人の目から見れば日米安保は日本を守ってやっているという事なのですが、愛国保守派の目から見れば「日本はいまだにアメリカ軍の占領状態」にあると見える。

新聞やテレビのニュースでも沖縄の普天間基地についての移転先問題が報道されていますが、日本側の本音は沖縄から米軍に出て行って欲しいという事だ。自民党政権もそれなりの抵抗をしてきたのでしょうが、アメリカ側の要求は県内の移設だ。その移転先が見つからないから10年以上も揉めているのですが、日本側が本音を隠しているから問題になる。

日米安保は日本の外交政策の基軸ですが、アメリカの外交政策においても最重要相手国のはずだった。所は最近ではオバマ大統領が米中のG2を外交の機軸政策であると宣言した。これはアメリカと中国との交渉によって世界の主要問題を片付けて行こうということであり、日本は米中によって封じ込められてしまう恐れを生じてきている。


オバマ政権の中国超重視に高まる批判 2009年4月28日 古森義久


太平洋はすでに米中によって分割支配され、アメリカの第七艦隊は中国の対艦ミサイルによって張子の虎になりつつある。だからこそアメリカ軍は韓国から米軍を引き揚げているし、台湾の独立を認めないなどと中国よりの外交際策に切り替えてきた。このまま行けば日本は米中の密約によって封じ込められてしまう事になる。たとえ中国が日本に核ミサイル攻撃をしてもアメリカは中国に反撃はしないだろう。私がアメリカの大統領でもそんな馬鹿な真似はしないからだ。

このジレンマを解決するには日本の独自外交を展開するしかないのですが、最終的にはEUの外交を真似るしかないだろう。EUはロシアとの独自のエネルギー外交を展開してエネルギーや食料安保体制を整えてきている。ところが日本の外交はアメリカ一辺倒であり、頼りのアメリカが中国に頭が上がらなくなっている。だからチベット問題に対しても人権問題にしても目をつぶるほどの腰抜けぶりだ。

岡本行夫氏は外務省出身の外交評論家でありアメリカ政府の代弁者でもある。だからアメリカの識者の弁として鳩山由紀夫はチャベスと全く変わらないと言っている。岡崎久彦氏などもそうなのですが冷戦時代の日米関係を築こうとしているが、冷戦崩壊後はアメリカは日本に対して露骨な内政干渉を始めるようになった。その手先となっているのが岡本行夫氏などの対米従属派だ。

岡本氏は小泉内閣の内閣参与であり、竹中平蔵が経済のブレーンなら岡本行夫が外交の首相補佐官だった。それが30日の選挙において小泉政治が否定されたのであり、日本に民主党政権が出来た原因は小泉構造改革の失敗だ。外交においては評価できる部分もありますがアメリカに対する従属外交では批判が高まっている。

日本に民主党政権が出来れば対米外交にも変化は生ずるのは当然ですが、アメリカの奥の院の方針でもあるのだろう。自民党政権の劣化が著しくてアメリカは日本の自民党を見捨てたのだ。鳩山由紀夫はこの論文を自分で書いたのでしょうが、麻生首相は就任直前の論文をゴーストライターに書かせている。漢字を読み違えるくらいだから論文を書く能力があるはずも無い。

天木氏が指摘するように岡本行夫氏は情報操作を行なって親米外交を守ろうとしている。しかし日本がいくらアメリカに擦り寄ってもオバマ政権では中国を最重要国としている。岡本氏の危惧はすでに実現しているのであり、鳩山新首相のアジア重視外交はその対抗手段だ。



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