株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


最近まで、自動車向けリチウムイオン電池はパナソニック EVエナジー
や三洋電機が開発競争に勝利すると思われていたが、今は戦国時代


2008年1月15日 火曜日

リチウムイオン電池の開発最前線に異変 1月15日 白水徳彦

2007年の自動車産業におけるトップニュースの1つにトヨタ自動車が安全性の問題を理由に、次世代技術として注目されるリチウムイオン電池のハイブリッド車搭載を少なくとも2年遅らせるという苦渋の決断をしたことが挙げられる。

 それと並んで大きなニュースだったのが、米ゼネラル・モーターズ(GM)が現在、開発中のハイブリッド車に日本製リチウムイオン電池の採用を見送ったことだ。

GMはその代わり米国製もしくは韓国製のリチウムイオン電池を搭載し、フル充電で10マイル(約16キロ)電気走行ができる「プラグインハイブリッド」を早ければ2009年までに投入するという。

 そして40マイル(約64キロ)の電気走行が可能なプラグインハイブリッドを2010年までに投入するという。

リチウムイオン電池搭載でGMがトヨタに先んじる可能性

 この2つの決定は何を意味するのか。

 トヨタにとってリチウムイオン電池の導入遅延は、ハイブリッド戦略でトップを独走してきたその地位が脅かされていることを意味する。トヨタがもたつく間に、ハイブリッドの技術開発に力を入れ始めた GMがリチウムイオン電池の導入では先を越す可能性が出てきたからだ。

 さらにこれらの出来事を国単位で見ると、先端バッテリー技術の開発でこれまで世界をリードしてきた日本が米国に逆転される可能性が出てきたとも言える。

 リチウムイオン電池は、小型でも高出力を発揮できるのが特徴だ。この高エネルギー密度を誇る電池の先駆的な研究は、もともとそのほとんどが欧米で行われてきた。欧米に後れを取っていたにもかかわらず、日本がリチウムイオン電池市場で世界トップの座を築けたのは、研究室で開発された欧米の技術の実用化にいち早く着手したからだ。

 欧米勢がリチウムイオン電池の事業化に対する投資に躊躇するのを尻目に、ソニーを皮切りに三洋電機、松下電池工業などの日本企業は1990年代前半に実用化のための技術や製造ノウハウを確立、以来、生産設備の積極投資に踏み切ると同時に市場開拓に力を入れてきた。 

 おかげで今や世界で販売される携帯電話やノートパソコン向けのリチウムイオン電池は日本製コバルト酸リチウムイオン電池が圧倒的なシェアを誇る。米国など競争相手どころか、日本製リチウム電池を買い続けてくれるお得意様に過ぎない存在だ。少なくとも今まではそうだった。

 ところが、トヨタがリチウムイオン電池の次世代ハイブリッド車への搭載を延ばしたことで、この構造に変化が生じ始めていることが明かとなった。きっかけは、2006年から2007年にかけてノートパソコンや携帯電話用のリチウムイオン電池が大量にリコールされたことにある。限られた件数ではあるが、オーバーヒートし、火災が発生したケースが問題視されリコールされた。

 確かに、現在リチウムイオン電池の主流となっているコバルト酸リチウムイオン電池はオーバーヒートしやすく、電池の中に不純物が入っていたり、事故で電池自体がつぶれたりすると、ショートして「熱暴走」と呼ばれる爆発につながる危険があることが分かっている。だが、そうだとしても実際に引火したり、爆発する可能性は極めて小さいという。

お流れとなった次世代「プリウス」への搭載

 トヨタは、日本製コバルト酸リチウムイオン電池の技術を進化させた自動車用リチウムイオン電池を開発し、2008年後半に発売を予定していた次世代「プリウス」に搭載しようと計画していた。実現すれば、既に低燃費である「プリウス」の効率性をさらに向上させ、他社の追随を許さないクルマに仕上がるはずだった。

しかし、自社が採用を検討しているリチウムイオン電池が基本的にはコバルト酸系であることから事態を重視、安全性を確認できるまで採用を遅らせることにしたのである。(中略)

今や電池は日米、国を挙げての開発競争に突入

 リチウムイオン電池開発で有望な米国企業は A123システムズだけではない。そのほかにも、ネバダ州リノに本社を置くオルトエアー・ナノテクノロジーズ、テキサス州オースティンに本社を置くベイランスなども注目を集めている。

 こうした新興企業がここへ来て台頭しているのは、米エネルギー省(Department of Energy)が中心となって研究資金を国家プロジェクトを通して供給、育ててきた背景がある。

 もちろん、日本も負けてはいない。 経済産業省は、もともと太陽パネルや風力発電に分かれて動いていた先端電池プロジェクトを2006年、「次世代蓄電システム実用化戦略的技術開発プロジェクト」という1つの国家プロジェクトに統合した。このプロジェクトには49億円の予算がついた。A123 システムズなどの新興勢力を育成する米国政府の動きに対して、ある経済産業省の幹部は「どうぞやってくださいという感じ。まあお手並み拝見というところ」と平静を装う。

 これに対して、米国の産業政策の日本に対する対抗意識は強烈だ。A123 システムズのある経営幹部の言葉を借りれば、「米政府は、日本企業と対抗し、米デトロイト3(GM 、フォード・モーター、クライスラー)を支援する気があるなら、米国企業でなくても韓国企業でもフランス企業でも誰にでも資金援助は拒まないという姿勢だ」という。

 ほんの最近まで、自動車向けリチウムイオン電池はパナソニック EVエナジーや三洋電機が開発競争に勝利すると思われていた。だが、今や勝負は全く見えなくなっている、と言っていい。誰が勝ってもおかしくない状況にあり、当面は複数の勝者、つまり複数の種類のリチウムイオン電池メーカーが用途に応じて市場に存在する「戦国時代」の様相を呈するだろう、というのが米国の関係者の一致した見方だ。
 
 今年はリチウムイオン電池の開発最前線から目が離せない年になる。



(私のコメント)
自動車は国家の戦略商品ですが、日本が70年代における二度にわたるオイルショックを切り抜けて高度成長が続けられたのも、自動車産業による貢献が非常に大きい。日本で作っていた小型車がオイルショックのおかげでアメリカでバカ売れしたからだ。アメリカの大型車はリッター数キロしか走らずガソリン代が嵩んだから、アメリカのユーザーは一斉に日本性の小型車に切り替えた。

そして今や21世紀の本物のオイルショックに見舞われて、石油は100ドル時代となりガソリン価格が急騰している。アメリカの西海岸ではリッターあたり100円近くもするし、ドイツやイギリスではリッターあたり200円もする。ばかでかいアメリカ車のガソリンタンクを満タンにするだけで数万円かかるのでは消費者は悲鳴を上げるだろう。

それでアメリカではトヨタのハイブリッドカーが売れているのですが、70年代のオイルショックを髣髴とさせる。日本なら大都会は電車が発達しているので車がなくても困らないが、アメリカでは車がないと通勤も買い物も出来ない。ガソリンスタンドで給油するたびに数万円がかかるのではたまらないから少しでも燃費のいい小型車に乗り換えざるを得ない。

CMやフォードでは燃料電池車などを開発していたが実用化には幾つものハードルがあるようだ。ホンダやトヨタも燃料電池車に飛びついてみたものの、一台生産するのに数億円もかかり実用性の目処は立たないようだ。水素自動車も大学などで作られているがインフラの整備は絶望的だ。

そこで実用化に一番近いのがリチウム電池を使った電気自動車ですが、昨日も書いたように実用に向けてトヨタや三菱などでは試験運転が続いている。後は安全性を向上させたリチウム電池を開発して量産体制を整えるだけだ。しかしここにきてアメリカのベンチャー企業が安全性を高めたリチウム電池を開発している。

しかしまだ試作レベルであり日本の電池メーカーも次世代電池の開発にしのぎを削っている。まさにリチウムイオン電池の開発には国運がかかっているのであり自動車という戦略商品の主導権をめぐって日米が火花を散らしている。GMの戦略としては韓国メーカーにリチウムイオン電池の生産を委託するようですが「例の法則」がGMに災いをもたらすのだろうか?

リチウムイオン電池に関しては日本がダントツのリードを持っていたのですが、去年ノート・パソコン用リチウムイオン電池で欠陥品が出て大量のリコールが出された。生産過程でわずかな不純物が混ざっても不良リチウムイオン電池は爆発してパソコンを痛めてしまう。だから実用化できても工場で大量生産するには高度な生産技術が必要であり、どこでも出来るようなものではないようだ。

日本がIT技術で遅れを取ったのも通産省がアメリカの圧力の負けたからですが、アメリカは数値目標まで出してアメリカ製の半導体部品の購入を迫った。その結果CPUもOSもアメリカの独占状態になり日本の電機メーカーはIT産業で手も足も出せなくなってしまった。お家芸だったメモリー生産も韓国のメーカーに追い抜かれてしまった。

このようにアメリカはベンチャー企業が開発して生産は韓国や中国のメーカーと手を組んで日本と対抗しようという戦略を持っている。それに対して日本はソニーや松下といった大企業が最先端ハイテク部品を開発生産している。しかしメモリーや液晶パネルのように日本の大企業は見通しを誤り韓国や台湾企業に付け込まれてしまった。

大企業病という言葉があるように、大企業の社長は思い切った決断が出来ず経営戦略が後手後手に回りがちだ。トヨタ自動車もリチウムイオン自動車の安全性を気にして採用を二年先送りにした。それに対してアメリカのGMはシボレーボルトを開発して投入するらしい。韓国製のリチウムイオン電池を使うようですが安全性はだいじょうぶなのだろうか?

アメリカのベンチャー企業の研究開発力と韓国や中国の低コスト生産力が手を組めば日本のメーカーも楽観は出来ない。メモリーや液晶のように安易に技術供与してお株を奪われては元も子もない。そしてソニーのリチウムイオン電池の欠陥騒動のように安易に海外の子会社で生産して欠陥品を出してはならない。まさにリチウムイオン電池こそガソリンエンジン車に代わる次世代自動車の中核技術なのだ。


プラグインHV車 トヨタ、投入前倒しも 1月15日 産経新聞

【デトロイト(ミシガン州)=渡辺浩生】トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は14日、当地で開催中の北米国際自動車ショーの会場で会見、家庭用電源で充電できる次世代型のプラグイン・ハイブリッド車(HV)について、実用化のカギを握るリチウムイオン電池の量産体制に近く入る見通しを明らかにした。

 トヨタは、電気走行距離が長く燃費や二酸化炭素(CO2)の排出削減効果が高いプラグインHVを2010年までに法人顧客向けに投入の方針だが、渡辺社長は前倒しの可能性も示した。




もはやトヨタのハイブリッドカーは時代遅れ? リチウムイオン
バッテリー搭載の三菱の「アイ・ミーブ」が2010年に発売される。


2008年1月14日 月曜日

2010年発売予定の電気自動車に清水和夫が試乗 三菱 i MiEV(アイ ミーブ) 2007年7月17日 DF

電気自動車の鍵を握るのはリチウムイオンバッテリー

これまで「未来のクルマ」とされ、市販化など想像ができなかった電気自動車が、ここにきて急に現実味を帯びてきた。そのワケはバッテリー革命が起こりつつあるからだ。これまで電気自動車が夢のクルマであり続けた理由は、電池の保ちが短く、航続距離に問題があったからだ。ところが高性能な「リチウムイオン バッテリー」という強い味方が実用レベルにまで進化したことで、電気自動車の可能性がグッと広がったのだ。そこで今回は、そのリチウムイオン バッテリーを搭載する三菱自動車の「iMiEV(ミーブ)」のインプレッションをレポートするとともに、エンジニアの方にも話を聞いてみたので紹介しよう。

最近の電気自動車(以後EVと呼ぶ)は一昔前のEVとは異なり、パワーもトルクもすばらしい進化を遂げている。今回そのことを痛感したのは、歴史が詰まったヨコハマ、赤煉瓦での環境イベントでのこと。そこに集まったさまざまなエコカーを眺めていると、その動力源が実に多彩であることに気づく。例えば天然ガス自動車、LPG自動車、DME自動車、水素燃料電池車、電気自動車とエネルギーの多様化を感じないわけにはいかない。

これら化石燃料に依存しない代替エネルギー車は、それぞれがインフラの問題や自動車の対応技術の難しさなど多くの問題を抱えているが、その問題解決に向けた技術開発も同時に進められている。確実に言えるのは、これまでのようにガソリンやディーゼルが輸送のメインとなっている時代から、用途により様々な燃料を使い分ける時代に移行しつつあるということだ。電気自動車も大きな可能性を秘めたひとつ。こと普及という観点から見ると、ガソリン代が掛からず、家庭で気軽に充電ができるとすれば欲しい人が数多く出ても不思議ではない。

三菱iのシャシーは電気自動車に最適

ところでiMiEVは、軽自動車のiをベースに作られている。愛嬌のあるスタイルは、会場でも子供達から高い人気を集めていた。一年くらい前に三菱自動車のテストコースでインホイールモーター採用の電気自動車を試乗したことがあったが、今回のモデルは市販化を前提に開発されたプロトタイプで、通常のモーターを使っている。インホイールモーターは、ホイール内にモーターを内蔵することで、トランスミッションやドライブシャフトなどの複雑なメカニズムを介さずとも各駆動輪の駆動力や制動力をきめ細かく制御できたり、車両レイアウトの自由度を広めるなどメリットは多いが、今回のi MiEVでは実用面やコスト面などを踏まえ永久磁石式のシングル モーターを使っている。重いパワープラントをボディの低い位置に搭載したことで、低重心なパッケージが可能となり、操縦安定性も向上しているようだ。

実際のところパッケージは実にスマート。まるでこの電気自動車を想定して三菱iが開発されたように思えてくるほどだ。まずフロアの下に重いバッテリーを積み、エンジンや燃料タンクが配置されていたトランクの下側にモーターを搭載。重いものをすべて低い位置に配置することで、重心はなんと75ミリも低くなっている。この75ミリという数値はSUVとサルーンカーの重心の差と変らない。ベースとなったiは、ミッドシップ後輪駆動だが、i MiEVも同じように後輪を駆動する。

次にスペックを見ていこう。ボディサイズは三菱iと変わらないが、車両重量は180kg重い1080kg。パワートレインを床下配置したことは低重心化と共に、大人4名が無理なく座れる居住性にも寄与している。最高速度130km/h。実際は140km/hくらい出るらしいが、それはさておき一回の充電(バッテリーが80%充電)で走れる距離は10.15モード換算で160kmとなる。一方その80%充電するのに掛かる時間は5時間?7時間。これは200V・15Aの電流を使った時の値だが、業務用の3相200V・50kWの急速充電器を使うと20分?25分の急速充電が可能になる。モーターの最大出力は47kWで、最高回転数は8500rpm。性能的には申し分ない。

静かでスムーズな走りはガソリン車より快適

ドアを開けて乗り込んでみるとインテリアの雰囲気は三菱iと同じ。キーを右に捻ると、もうそれだけで走行が可能となる。この気楽さはゴルフ場の電動カートと同じだ。一方オートマチックには、三段階のギアシフトが用意されている。Dレンジは通常のドライブで使うモードで、そこから一段下側にシフトすると、エンジンブレーキがより利くモードとなる。つまり回生ブレーキの強さを変えることができるのだ。長い下り坂ではより沢山の電気を充電できるわけだ。

ここに電気自動車の大きな特徴がある。回生ブレーキはハイブリッドカーにも使われている技術で、ブレーキを踏んだ時、あるいはアクセルを戻した時に、モーターが発電器に替わる仕組みのこと。モーターは電気を流すと力を生み、力を加えると電気を産むという原理(中学で習ったフレミングの法則だ)に基づいている。そして発電された電気はバッテリーという電気の貯金箱にチャリ?ンと溜まっていき、電気が溜まると、再び駆動力として再利用することができるのだ。電気とはなんとも不思議なエネルギーである。

さて、i MiEVの加速感は実に鋭い。これがスロットルを踏んだ瞬間に最大トルクが得られるモーターの特性、すなわち電気自動車のもうひとつの大きな特徴だ。この静かでスムースな加速感はレクサス LS600hと同じだ。ハンドリングについてはあまり期待はしていなかったのだが、実際に乗ってみると重心が低いおかげで乗り心地がすばらしい。サスペンションは基本的にiからの流用だが、軽自動車とは思えないほどしっとりとした乗り味が実現している。試乗拠点となった横浜 赤煉瓦の周辺には家族連れが多かったが、i MiEVは走行音があまりに静かすぎて、歩行者が自動車の存在に気がつかないことがあった。もっとも、音というのは消すのは大変だが出すのは簡単。存在を知らせる必要がある時は音楽でも流してしまえばそれで解決だ。

電気自動車の将来について考えてみる

さて、このi MiEV。性能的にはまったく申し分ない優れたドライバビリティを発揮した。トルク特性は軽自動車はおろか中型車をも凌ぐレベルだし、なにより電気自動車のパワートレインを軽自動車に搭載し、4人乗りを実現していることが、軽量・コンパクト化をなし得ている証拠だ。残るはコストの問題だろうか。

三菱自動車はi MiEVの発売を2010年と設定し、車両価格は150?200万円の間に収めたいとしている。160kmの航続距離はガソリン車と比べるとかなり少ないが、都市部のシティコミューターとしては十分だし、高速道路のサービスエリアにバッテリーパックを用意しておけば、高速長距離移動も可能だろう。ちなみに将来的には、走りながら充電できる電磁誘導も研究されている。電磁誘導は非接触の充電器が必要だが、これはすでに携帯電話や電動歯ブラシで実用化している。技術開発で、今後さらに進化することが大いに期待できるのだ。(後略)


(私のコメント)
次世代の自動車のエネルギーが何になるかいろいろ考えられていますが、天然ガス自動車、LPG自動車、DME自動車、水素燃料電池車、電気自動車といろいろあるのですが、大型リチウムイオンバッテリーの実用化で電気自動車が本命になるのではないかと思う。

トヨタのプリウスもガソリンエンジンを外してリチウムイオンバッテリーに置き換えればそのまま電気自動車になる。しかしトヨタやホンダや日産は電気自動車には前向きではない。既存のガソリンエンジン関連部品メーカーが無駄になってしまうからだ。しかしガソリン価格がこれだけ高騰してくると自動車メーカーもガソリンエンジン車の将来性に不安が出てきている。

その点では三菱自動車は三菱電機という電機メーカーもあるのでいち早く電気自動車の実用化にこぎつけたようだ。テレビCMでも三菱の軽自動車アイを元にした電気自動車の開発を行なっていますと宣伝していますが、その電気自動車が「アイ・ミーブ」だ。

しかしリチウムイオンバッテリーはノートパソコンなどにも使われていますが、過熱爆発事故も起きているからバッテリーを大型化すると爆発事故は人災事故になってしまう。だからいかに安全な大型のリチウムイオンバッテリーを開発するかが電気自動車の決め手になる。トヨタなどの自動車メーカーもリチウムイオンバッテリーを開発しているが安全性にまだ問題があるようだ。


次世代ハイブリッド車のバッテリーはリチウムイオンが本命か? 2008年1月 AE

熱暴走の危険性
  リチウムイオンバッテリーは、ノートパソコン、携帯電話機、デジタル音楽プレイヤーなどのポータブル電子機器の高密度エネルギー・ストレージとして消費者に価値を認められている。たいていのリチウムイオンセルは正極材料にコバルトを使用することでエネルギー容量を最大限に高めている。しかし、残念ながらリチウム‐コバルトを使用した化学組成は可燃性が高く、大電流やセルの破裂により熱暴走を起こすことがある。まれな事例ではあるが、実際にリチウムイオンセルの故障が原因で米Dell社、米Apple社などが大規模なリコールに踏み切っている。
  ノートパソコンとは異なり、車載バッテリーに求められる第一の特性は安全性である。ユーザーは携帯電話やノートパソコンのバッテリーパックが過熱して、まれに火災を起こしても何とか我慢できるが、EVに搭載された何十kWもの出力をもつバッテリーが起こす爆発事故の危険性は容認できるものではない。そのため、リチウムイオンコバルトバッテリーはエネルギー・ストレージの容量という点では魅力的だが、熱暴走の危険性があるため、EVやHEVの主流車種にはほとんど採用されていない。

(中略)

トヨタの戦略は?
  トヨタは新しいバッテリー技術開発に関して手をこまねいているわけではないが、GMほどにはリチウムイオンバッテリーを頼みにしているようには見えない。2007年に入ってから、2009年にリチウムイオンバッテリーを使用したHEVを市場投入すると発表したものの、その後リチウムイオンバッテリーの安全性に対する懸念から投入が2011年まで遅れることを明らかにしている。
  トヨタは開発中のリチウムイオンバッテリーの化学組成の種類に関しては詳細を一切明らかにしていないが、安全性に問題があるということから、開発対象の化学組成のうち少なくとも1つはリチウムイオン−コバルトであると推測される。これは現在トヨタにハイブリッド車用バッテリーパックを供給している松下電器産業が得意とする分野でもある。
  ただし、リチウムイオン−コバルトは出力を大きくするよりもエネルギーを貯える場合に強みを発揮するので、PHEV用バッテリーの開発に関してはトヨタはGM社ほどには進んでいない可能性がある。あるいはトヨタは新しいバッテリー技術への取り組みに関して極端に慎重な態度を取っているだけ、ということも考えられる。



(私のコメント)
電気自動車用のバッテリー開発は自動車が出来たころからの課題であり、バッテリーの開発がネックになっていた。そしてリチウムイオンバッテリーの実用化によってその夢がかなえられそうだ。しかしリチウムバッテリーの開発は一筋縄では行かずに難航している面もあるようだ。リチウムバッテリーの素材が問題ですが、今のままでは過熱爆発事故の可能性が起きてしまう。トヨタなどはその点で電気自動車に及び腰になっているのだ。

最終的には作ってみて実用実験を繰り返して問題を解決していくしかない。携帯電話やノートパソコンもリチウム電池が実用化されたから出来たのであり、大型のリチウム電池が開発されれば自動車のみならずエネルギー革命が起きるだろう。飛行機ですら強力なバッテリーが出来れば電動モーターでプロペラを回して空を飛べるかもしれない。

水素自動車は水素のインフラの整備で問題があるし、燃料電池車も問題は同じだ。プロパンや天然ガス車は実用化されているが化石燃料でありガソリン車と同じ問題を抱えている。やはり電気を動力にした交通機関が主流となりバッテリーの開発が鍵を握っている。三菱の「アイ・ミーブ」は電気自動車の先駆けであり本格的電気自動車時代の到来を物語るものだ。

しかしこのようなエネルギー革命に対して自動車メーカーの多くは消極的であり、国家プロジェクトとしてどうして自動車用リチウムイオンバッテリーを開発しないのだろうか? 既存の自動車メーカーは本音を言えば電気自動車時代はもう少し先になって欲しいと考えているのだろう。しかし石油が100ドル時代になって電気自動車の普及は思ったよりも早く実用化されるだろう。




鳥インフルエンザで北京オリンピックは中止されるだろう!
中国の南京市で人から人への感染する鳥インフルエンザが発生!


2008年1月13日 日曜日

鳥インフルエンザ、日本で64万人死亡も 中国で人に感染 1月11日 産経新聞

中国で10日、鳥インフルエンザの人から人への感染例が初めて確認されたが、このウイルスが人に移りやすく突然変異して「新型インフルエンザ」として上陸したら、どうなるのか。日本では64万人が死亡し、経済的にも損害が約20兆円に達すると未曾有の被害が予想されている。一部企業は極秘で対策を進めているが、欧米系企業と比べ、大半はまだ危機管理の意識が薄いようだ。(津川綾子)

 鳥インフルエンザが人から人に感染し死者が出たのは、これまで東南アジアを中心に数例報じられていた。中国衛生省が10日、南京市の男性が、鳥インフルエンザ(H5N1)に感染・死亡した息子から感染したと発表。専門家の間では鳥インフルエンザが人に感染しやすく変異した「新型」の発生が時間の問題といわれており、日本上陸も現実味を帯びてきている。

 実は、日本でも最悪のケースを想定して、シミュレーションがされている。
 《1人のビジネスマン(東京在住)が海外出張先で鳥インフルエンザの「新型」に感染して帰国。だが、感染に気づかず電車で会社に通勤した場合、帰国から10日目には首都圏で22万4000人が感染。京阪神にも飛び火し、2万4000人が感染する》

 国立感染症研究所はこのように、人に免疫がない「新型」がまたたく間に全国へと広がると予測。厚生労働省は国内で1人の発生から2500万人が感染して病院に行き、約2カ月で64万人が死亡すると推計している。

 外資系企業では、従業員対策として、「住友スリーエム」(東京)が社員約3000人に1人10枚ずつ、高機能なマスクを備蓄、ファイザー(東京)は社内マニュアルで従業員の20%が感染して欠勤した部署は部員全員を休ませるなどの方針を定めるなど、具体的に進めているところが多い。

 これに対し、日本企業は、顧客への対策を含めて、「予期せぬインフルエンザには何もしていない」(在阪の電鉄会社)、「地震などの災害マニュアルでなんとかする」(全国展開の大手スーパー)と危機意識に乏しい例が目立つ。

 「大幸薬品」(大阪)が平成19年11月、社内マニュアルを作成、「新型」の感染者が出たら、来訪者の立ち入り場所を制限し、来客用のマスクを用意するなどを規定しているが、こうしたケースはまだ少数派といえる。

 このように各企業などで対策が不十分だと、経済的に麻痺(まひ)し、「大流行すれば消費が落ち込むなどして約20兆円の損失が生じる」(第一生命経済研究所)という試算もある。

 「流行すれば社員がかかるだけでなく、流通や原料の調達も難しくなる。業務を続け、経済活動を滞らせないためにも、企業は前もって対策を立てることが重要」と国立感染症研究所・感染症情報センター第一室長の谷口清州さんは呼びかけている。


さっきの続き(N特ドラマ) 1月13日 ESPIO

NHKドラマ、思わず見てしまったなあ。なかなか良く出来ていたなあ。
 ワーキングプアとも絡ませたり、社会派で、ちょっと泣かせたなあ。
 医者も逃げだすんとちゃうか、と書いたらドラマでも院長がこっそり逃げてて面白かったなあ。

 官僚があそこまでトロくて無責任だとは思わないけども、1分1秒を争う時に、ペーパー作って、決裁に上げて・・・てなことは十分やりそうだわなあ。
 ほとんど戦争状態だから、そんなことやってるうちに確実に死ぬなあ。
 公共交通機関、全部止めるのは相当な決断力がいるなあ。だって、それで命を落とす人だって出てくるだろうからなあ。


 しかし、本当は病気そのものとは別に、もっと凄絶な社会的パニックが起こるんだろうなあ。その辺はあんまり描かれてなかったからなあ。
 地震ですら4割の人が何も準備していないという数字があるそうだから、驚かされるなあ。

 とすると、新型インフルエンザに全員が危機感を持つのは、まず期待できないなあ。これは実際に経験して覚えるしかないなあ。高い代償を払わされるんだろうなあ。悟ったときには死んでるなあ。
 4割の人はたぶんすぐに飢餓に直面するんだろうなあ。

 明日も今度はドキュメントでやるみたいだけれども、どれくらいの視聴率なのかなあ。

 見る人はある程度関心のある人だろうから、本当は見ない人が問題なんだよなあ。
 見る人も実際にあれこれ準備するのは数分の一だろうなあ。
 どうせドラマじゃん、そんなに大袈裟じゃねーよとか思うんだろうなあ。
 こういうのは少なくとも数年前にやっとくべきだよなあ。
 鳥→人だけれども、これ見ると

 http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/case200800/case080103.html

死亡率5割は全然大袈裟じゃないなあ。むしろ控えめだなあ。インドネシアやばすぎるよなあ。突出してるなあ。
 インドネシアって意外に広いからなあ。日本の国土面積の5倍強あるからなあ。きっと統計に出ない例が山ほどあるんだろうなあ。ジャングルの奥地とか、天然の生物兵器工場と化してる感じがするなあ。

 国民全員にプレ・ワクチン準備するのは2000億円とか言ってたような気がするけど、これって公調予算の10倍強だなあ。テロ特よりこっちをやってほしいなあ。
 しかし、いよいよになったら病院を開く意味があるのかなあ。だって結局何もできんのだからなあ。それなら全国民に最初から一律に医薬品セット配って、注射の打ち方なんかも教えたりして、あとは健闘を祈る、ってぐらいにしといたほうがまだ安全な気がするなあ。

 しかし、厚労省にそんな気の利いた指導が出来るとは思えんもんなあ。年金の管理一つできんのだからなあ。薬害の責任も取れんのだからなあ。
 結局、危機管理ってことなのかなあ。
 この言葉ほど平板化した言葉はないよなあ。旗振りしてるほうの役人にも本当のところ危機意識はないんだろうなあ。

 だいたい分厚い報告書作ったところで状況終了、打ち上げをやりましょう、てのが定番だもんなあ。
 欧米で対策が進んでたりするのは、それだけ過去に何度も感染症の生き地獄を見てきたらからなんだろうなあ。
 やっぱ見ないと学ばないのかなあ。
 生き地獄、嫌だなあ。
 いやいや、とにかくこれは気合を入れて備蓄を増強せんといかんなあ。



(私のコメント)
昨日のNHKスペシャルで「感染爆発」を放送していましたが、ニュースでも中国の南京市で人から感染した鳥インフルエンザの報道があった。鳥インフルエンザは毒性が強くて致死率が極めて高いらしい。鳥から人への感染でも5割の致死率であり、人から人への新型インフルエンザが流行し始めたら、まさにパニックになるだろう。

インフルエンザは空気感染するから隔離しないと感染が防止できない。東京のような大都会で新型インフルエンザが流行し始めたら、電車やバスなどの公共交通機関を停止させて人の外出も控えさせなければならない。流通などもストップするから食糧や薬品なども自分で確保しておく必要がある。

まさか水や電気は止まらないだろうけれども、会社なども臨時休業させているし爆発的に感染が広がって都市機能が麻痺すればどうなるか分からない。NHKの「感染爆発」では厚生省の対策では打つ手がなく、タミフルも効かなくなるという設定ですが、ワクチンができるのは1ヵ月半もかかる。

新型インフルエンザは普通のインフルエンザとは違って致死率が極めて高いから別の病気として見なければなりません。そして感染爆発が始まった場合は人は極力出歩かないようにして、マスクなどの装着も欠かせません。その場合は流通もストップするから買いだめもする必要がありますが、地震対策でも買いだめしている人はほとんどいないからパニックが起きるだろう。

パニックが起きた場合、新型インフルエンザよりも大きな災害になるかもしれない。NHKのドラマでもありましたが、お医者さんが逃げてしまって病院は機能停止状態になることもあるだろう。国を挙げての臨戦態勢が必要なのですが、日本ではこのような臨戦体制はとることが難しい。国民的な合意すら絶望的だ。

電車をストップさせたりすることや外出禁止令すら野党や左翼は戒厳令だと騒ぎ出すだろう。新型インフルエンザといっても多くの人は普通のインフルエンザ程度にしか考えないだろう。しかし致死率50%で罹れば半数の人が死ぬということは日本人の想像を絶する出来事だ。

少なくとも高性能マスクでも買いだめしておけばいつかは役に立つだろう。そしてゴーグルなども目から感染する可能性があるから必要だ。食品や医薬品も新型インフルエンザのみならず大災害の時にも役に立つから合わせた対策が必要だ。それで少なくとも二週間分は確保しておかなければならない。さらに家族に患者が出た場合も対策をたてておかなければならない。

新型インフルエンザにはワクチンがないのだからワクチンが出来るまでは感染を防がなければなりませんが、家から出ないで、人との接触は避けなければ感染は防げない。感染しても病院には入院も出来ないし医者も打つ手がないだろう。現状では新型インフルエンザが感染爆発したら自力で予防するしか手はない。




我が国は「失われた10年」のデフレで、米国金融機関のアクドイ
手口を学んだ。その教訓を生かすべき時が訪れようとしている。


2008年1月12日 土曜日

米国FRBの「大幅利下げ」は,スタグフレーションを打開する「魔法の杖」なのか? 1月11日 じじ放談

米国は今、原油を初めとする商品価格の高騰によるインフレと、サブプライムローンの焦げ付きで始まった金融不安に脅えている。さらに、「大幅な住宅価格の低落」、「個人消費の減退」及び「雇用の減速」という実体経済面での危機が進行中であるから、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長があわてるのも無理はない。

(中略)

(バーナンキが、2週間以上も前に「大幅利下げ」の予告を行ったのはなぜか?)

バーナンキが「異例の予告」を行ったのは、住宅バブルの崩壊による米国経済の失速が「放置できないほどに切迫し危機的である」と認識したからではあるまいか。つまり、月末の米連邦市場委員会で決定するまで「沈黙する」余裕がなかったのではないか。バーナンキもあせっているのだ。

バーナンキの「大幅利下げ予告」を受けて、10日のニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が大幅続伸し、前日比117ドル高の1万2853ドル09セントで取引を終えた。バーナンキ発言を受け、サブプライム問題による景気への悪影響が緩和されるとの期待が強まった。(以上、12日付け日本経済新聞・夕刊)

ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、これまでも暴落しかけたことがあった。その都度、FRBが金利を引き下げ「何とか持ち直した」のである。つまり、疲れて行き倒れる寸前で「利下げ」という覚せい剤を注射して、一時的に元気を回復させてきたのだ。今回も1万3000ドルの大台を割り込んで大暴落の兆しが見え始めたから、バーナンキとしては「大幅利下げの予告」をして、何とか株価暴落を阻止したいとあせったのであろう。だから、2週間以上前の予告となったとはいえないか。

(公定歩合の利下げは、米国の経済危機を脱する「魔法の杖」なのか?)

サブプライムローンの支払いが不能となり、住宅を手放した人々が激増しているという。だからバーナンキが、破産者を減らすべく「金利引き下げ」を行うのは理解できる。破産者の激増と住宅の競売物件が激増すれば、住宅価格の低落傾向に歯止めがかからなくなる。住宅価格の低落により、金融機関は担保割れ物件が急増するから不良債権が積み上がる。住宅関連証券の価格が大幅に下落し評価損がふくらむ。

1990年代の我が国金融機関と同様、米国金融機関も「青息吐息」の状態となり生死の境をさまよう。金融不安は「貸し渋り」を誘発するから、健常なる個人も破産予備軍に転換する。企業も経営が悪化し「店舗や工場の閉鎖による従業員削減」に踏み切る。バーナンキは「景気の失速」との表現(大本営発表)で世間を騙そうとしているが、心中では「米国発世界恐慌の到来」を危惧しているのではあるまいか。

しかし、「公定歩合の大幅切り下げ」が、経済危機を回避する特効薬になるだろうか。我が国でも、日銀が「低金利→ゼロ金利」政策を断行して、景気回復に努めてきたが、症状は改善されず、「失われた10年」の間、日本経済は生死の境を彷徨してきた。最後に、無制限の公的資金を金融機関に投入することで危機を脱した。米国等のヘッジファンドがしかけた「東京株式市場の空売り」で日経平均株価は7600円まで暴落した。政府が「信用取引の空売り規制」をかけたことでようやく、株価は大底をうった訳である。我が日本経済は「ありとあらゆる政策」を総動員して、地獄の暗闇から這い出すことができた。


現在、米国の金融機関は、住宅バブルの崩壊に端を発したサブプライムローンの焦げ付きや、住宅関連証券等の莫大な評価損を積み増している。今や「輸血」と「介助」なしには、自力更生が困難な状態に陥った。我が国のバブル崩壊によって発生した症状と同じだ。

ということで「公定歩合の大幅引き下げ」は、一時的に痛みを緩和する「対症療法」に過ぎないというほかはない。

(「金利の大幅な引き下げ」の副作用)

「金利引き上げ」は過熱した経済を沈静化させる目的で行われる。かっては米国が、現在は中国が「インフレを抑制するために」公定歩合の引き上げを行っている。「金利の引き下げ」は、本来、インフレを加速させる要因となる。けれども、我が国のバブル崩壊後の「超低金利政策」はインフレを惹起しなかったばかりか、デフレから脱却することにも効果がなかった。

バブル崩壊による金融危機やデフレによって実体経済が破壊的打撃を受けたような危機的状況では、通常の経済理論が当てはまらないのではなかろうか。我が国の経済学者も喧々諤々「デフレ脱却」の方策を提言したと思うが、記憶に残るデフレ脱却の「経済理論」はなかったと思う。


米国は莫大なアフガン・イラク戦費を乱費しながら、貿易赤字と財政赤字という双子の赤字に悩んでいる。貿易赤字は年間7000億ドル(約76兆円)と膨大である。この貿易赤字を補填するため外国から「米国の債権・証券など」を購入してもらう必要がある。外国の資金を米国に呼び込むためには、米国債や各種証券は「高利回り」でなければならぬ。

サブプライムローンの焦げ付きと住宅価格の暴落は始まったばかりであるから、米国の金融危機はさらに深化すると想定できる。FRBはさらに金利を下げ「3.75%→3.25%→2.75%・・・」という低金利政策を続けるつもりなのか。我が日銀が行った「ゼロ金利政策」を踏襲つもりであろうか。

我が国は貿易黒字国であったから「外国からの資本導入」を行う必要はなかった。だが米国は、金利を引き下げながら「外国からの資本導入」という矛盾した政策をとることになる。外国の資本は「米国に投資することで利潤を得る」目的で投資している。我が日銀や大蔵省の如く「米国のサイフ」になっている国はいない。

「米国の金利」が大幅に低下すれば、米国への投資意欲を減退させる。加えて、「米ドル安」の流れがとまりそうにない。世界の貿易決済通貨であった米ドルの地位が危うくなった。ユーロやルーブルなどが、米ドル基軸通貨体制を切り崩している。米ドルの使用される領域が次第に狭くなりつつある。今後、他の通貨に対する米ドルの価値が低下することは避けられず、一層の「米ドル安傾向」が顕著になる。

「低金利とドル安」は、外国の投資家・国(ヘッジファンド)にとって魅力的な話ではない。むしろ、「米国への投資は遠慮したい」と考えるのではあるまいか。米国が金利を引き下げるほどに、外国からの対米投資は減少すると考えるべきだろう。結果、米国は膨大な貿易赤字を埋め合わせることができなくなる。

「あっち立てれば、こちらが立たず」というが、米国の矛盾は深刻である。解決策がないのだ。バーナンキも、おそらく長期的視点で「米国経済のあり方」を考える余裕はあるまい。とりあえず、「目先の火事」を消火することに忙殺されているのではなかろうか。


米国の金融機関の多くは早晩「破綻する」という警戒心を持ちたいものだ。原油高騰で莫大なカネを手にした湾岸諸国や為替操作と貿易黒字で想定外の外貨を蓄えた中国が「米国金融機関の救済資金」を提供しているが如何なものであろうか。

米国の金融危機がさらに深化し米国経済が失速していくならば、米国金融機関の不良債権と含み損は幾何級数的に積み上がるのではあるまいか。米国金融機関の不良債権と含み損が資産額を上回るようになれば、「貸したカネ」は戻ってこないし、資金協力で入手した転換社債は紙くずになるはずだ。最後に、米国政府は「金融機関への無制限の公的資金投入」という政策がとらざるをえないと考えるべきだ。

「米国の金融属国」と馬鹿にされてきた我が国としては、当面、米国の金融危機問題に深入りしないよう(強引に協力を求められても)、距離を保つ必要がある。

政府(財務省)や日銀が、米国の要請に応じて「国益を損なわないよう」監視を強めなければならぬ。彼らは長年「米国に奉仕する」仕事をしながら、日本国民の税金で給与を得てきた人種であるから油断できない。「鵜の目鷹の目」で監視しなければなぬ。

(我が国の「金融危機の教訓」を想起しておきたい)

我が国の株価が最安値をつけた2003年初め、三和銀行、三井住友銀行、みずほ銀行が1株5万円又は10万円以下、東京三菱銀行が30万円程度の株価であった。「米国系金融機関の「空売り」によって歴史的最安値に叩き込まれたと言われた。その上で、彼らは2003年3月頃から我が国の金融機関株を買占め、株価を高騰させて売り抜け、莫大な利益を得たといわれた。昨年だったか、ゴールドマン・サックス証券が従業員一人当たり7000万円というボーナスを支給できた背景には、彼らの「濡れ手に粟」のアクドイ商いがある。


「因果応報」であろう。これから、米国系金融機関株は「歴史的最安値」をめざして崩落するはずだ。米国金融機関は、我が国の「金融危機」を莫大な利益を獲得するチャンスとみなし、然るべき手を打ったのであった。

我が国は「失われた10年」の長いデフレで、米国金融機関のアクドイ手口を学ぶことができた。彼らから教えてもらった教訓を生かすべき時が訪れようとしている。

米国の金融危機は始まったばかりである。これから、不良債権と含み損が益々ふくらむはずである。「下げの途中で買いを入れるとヤケドをする」から、買いを入れるのは「米国金融機関株が歴史的大底」をつけてからだ。

マスコミの一部には「ドバイ、中国及びシンガポールの政府系ファンドが、米国金融機関を支援し始めた」ことに慌て、「日本も、金融支援に乗り出さないと、出遅れる」と喧伝するものもいる。だが、歴史的暴落の兆しが始まった段階で「買い」を入れるべきではない。「歴史的大底」を確認してから出動しても遅くはない。

米国の金融危機が「世界大恐慌」につながるのであれば、それはそれで仕方かない。むしろ「米国金融機関に投資しなかった」ことを僥倖として喜ぶべきである。世界大恐慌の大津波が襲来しても、各国均等に被害を与えるものではない。大災害を受ける国もあれば、軽微な被害で済む国もあろう。

1990年代は「日本経済の大恐慌」といってよいほどの惨状を我が国にもたらした。我が国は、自力で国難を乗り越えたのである。欧米・中国・韓国を初め世界からの支援を受けず自力で国難を克服した。米国には「利益」を供与こそすれ「恩義」を感じることは全くない。

米国の金融危機が「スタグフレーション」で止まるのか、それとも世界大恐慌まで進むのかは分からない。いずれにせよ、2008年から始まる世界経済の動乱期を冷静沈着な心構えで乗り切ることが、我が国の未来を決定する。

閣僚や官僚の諸君には、日本が沈没しないよう「粉骨砕身」してもらわねばならぬ。


(私のコメント)
アメリカを論ずるうえで気をつけなければならないことはアメリカ=国際金融資本でない事である。アメリカが1930年代に国際金融資本に乗っ取られたと解釈すべきだ。国際金融資本はスペインーオランダー大英帝国ーアメリカと、その時代の世界帝国に寄生して生きてきた。借金を取り立てるには武力が必要であり、金貸しと暴力団の関係は切り離して考える事はできない。

日本は1980年代には経済大国となりアメリカを脅かすほどになった。しかし日本にはアメリカという暴力団の圧力を撥ね退けるだけの武力がなかった。日本の政治家や官僚たちは飴と鞭によって調教されて、彼らの言うがままにして日本に「失われた10年」をもたらした。

日本にバブルが発生したのも、金利を上げて景気の引き締めをしなければならない時に、アメリカの都合で金利を引き上げられずにバブルを発生させてしまった。ちょうど同じ状況に中国が立たされていますが、バーナンキは金利を引き下げてサブプライムの危機を乗り越えようとしていますが、中国からのドル還流も進めなければ赤字が埋められない。しかし中国はポールソンの脅しにも屈せず金利を引き上げて国内のインフレを抑えようとしている。

中国は金利を引き上げたのみならず総量規制までかけてインフレを抑えようとしている。不動産も株も暴走しているからですが、日本は土地も株も暴走している80年代に金利を上げることをアメリカの圧力で阻止されてしまった。プラザ合意の密約がそうなっていたからだろう。そして円高を阻止すると言う名目でドル買い介入が無制限で行なわれて100兆円の米国債がアメリカで氷漬けにされている。つまり合法的に100兆円が奪われたのだ。

バーナンキは更なる利下げを予告していますが、日本は超低金利でこれ以上は金利を下げられない。つまりアメリカが利下げをしても日本との金利差が縮小する事で、アメリカに投資されているジャパンマネーが還流してくる流れが出来るだろう。そうなればドル安に拍車がかかる。中国も利上げの真っ最中だから金利差メリットがなくなり人民元の切り上げでチャイナマネーも中国に還流してしまうかもしれない。湾岸産油国もインフレで利上げしているから金利差メリットはなくなる一方だ。

つまり80年代の時は日本だけをアメリカは叩いていればよかったのですが、いまやアメリカは中国や湾岸産油国といった第三世界を相手にしなければならない状況に陥っている。彼らは日本のように素直にはアメリカの言うことは聞かない。

アメリカはイラク戦争などでドル札を刷りまくってばら撒いて世界にインフレを輸出している。それに対して中国や湾岸産油国はドルにペッグしているからインフレになってしまった。中国はドルペッグから離脱して元を切り上げ始めた。湾岸産油国も独自通貨を作る必要に迫られている。ドルが基軸通貨として信用を失いかけている為だ。

このような状況でバーナンキは大幅な利下げをすることが出来るだろうか? 利下げをすればアメリカ国内もドル安となりインフレが加速して原油や食物が高騰するだろう。そうなればますますアメリカから投資マネーが逃げていくことになり株安と資金不足で企業倒産が加速する。日本は黒字大国だから金利をゼロまで出来ましたがアメリカは赤字大国だからそれが出来ない。

日本がバブル崩壊しても経済恐慌にならなかったのは超低金利と量的な緩和を長期に続けるだけの経済的強さがありましたが、アメリカは海外からのマネーで経済恐慌を防がなければならない。しかし中国や湾岸産油国は10%の高利で貸し付けて儲けようとしている。彼らは日本のようなお人好しではないのだ。

国際金融資本の戦略としては、経済大国となった日本から金と技術を吐き出させて中国に投資して儲ける戦略を立てた。日本のマスコミも中国の巨大市場に投資しようという大キャンペーンが行なわれた。つまりマスコミは国際金融資本の広報機関であり日本の国益とは一致した報道はしない。そして中国に日本の工場は移転して中国は世界の工場となり経済大国になった。日本は空洞化して低成長国家となった。

昨日の株式日記で書いたように日本は米中経済同盟によって弱体化されたのだ。しかし長期的に見てアメリカにとって日本が弱体化することはマイナスにしかならないのですが、中国が経済大国になれば軍事大国になる事は必然だ。そうなればアメリカは単独で中国と対峙しなければならなくなる。弱体化した日本はただ米中が仲たがいして対立するのを傍観しているしかない。

国際金融資本はアメリカが経済的に破綻して駄目になっても、新たなる覇権国家に寄生すればいいだけの話であり、アメリカがどうなろうと国際金融資本には関係のないことだ。新たなる覇権国家は中国がなるのかEUが再び台頭するのかはまだ分からない。しばらくは多極化時代になり日本もその一極になれるだろうか? しかし一極になるためには軍事力を持たなければならない。軍事力を持たなければジャパンマネーが新たなる覇権国(中国等)に吸い取られてしまうからだ。

アメリカは日本と同じように過剰債務を解消するのに長い年月を要するようになるだろう。一番良いのは徳政令を出して借金をチャラにすればいいのですが、アメリカの場合は海外から金を借りているからそれは出来ない。超低金利を続けて銀行の自己資本を増強する政策がとられるだろう。S&L危機の時もそうだった。ニュースによればニューヨークの株の暴落が始まったようだ。


NY株、急反落=消費の冷え込みを嫌気 1月12日 時事通信

【ニューヨーク11日時事】週末11日のニューヨーク株式相場は、米個人消費の冷え込みを嫌気した売りが広がり、3日ぶりに急反落して引けた。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比246.79ドル安の1万2606.30ドル、ハイテク株中心のナスダック総合指数は同48.58ポイント安の2439.94で終了。
 急落のきっかけとなったのは、クレジットカード大手アメリカン・エキスプレスが前日発表した業績見通しの下方修正。中高所得層を顧客とする同社でも延滞が増加していることが嫌気された。





日米VS中国という図式は急速に米中VS日本という構図に変る。
対米幻想にひたる一部保守は事実を直視する勇気をもたない人たちだ


2008年1月11日 金曜日

保守の分解が始まる 1月11日 青木直人

保守の危機は天皇制を現代にどうフィットさせて、継承していけるのか(縦軸としての歴史)、また米国との距離(横軸としての日米安保)をどう取るのかについて、これから本格的な分解が始まることによる。

なかでも対米関係の立ち位置をどう取るのかは深刻なテーマになるだろう。
理由は覇権国米国が東アジアにおいて急速に、中国との協調の方向にシフトし、このトレンドにしばらくは大きな変化はないからだ。

日米VS中国という図式は急速に米中VS日本という構図に変わりつつある。私は「敵国になり得る国・米国」を書きながらそれをいやでも実感した。もはやアジアで日本はメインプレイヤーではない。先代の遺産を放蕩するだけの能天気なボンボンに堕落しているのが祖国日本の現実である。

対米幻想にひたる一部保守のなかには事実を直視する勇気をもたない人たちがいる。相変わらずネオコンや強硬派に期待をしているからだ。彼らはこれほど強固につながった米中両国の経済貿易関係の実態を無視している。米国国債を日本についで購入しているのは中国である。中国の成長のカギは対米輸出にかかってもいる。そうした成長企業は米国を中心して国際ビッグビジネスが押さえている。

社会主義市場経済は「赤い財閥」と海外の多国籍企業を結びつけ、両者を利益共有関係に変貌させたのだ。いまや米中経済はジャムの双生児である。良好な経済関係にはそれにふさわしい政治的関係が求められる。市場経済の中国という新しい皮袋にはそれに適した酒が注がれる。もはやネオコンの出番などどこにもありはしない。

台湾が独立した際は軍事攻撃をするとした「反国家分裂法案」が全人代で可決された2005年3月、その直後ライス国務長官が中国を訪問した。法案可決に抗議しはしたものに、結局、台湾防衛を約束したブッシュ政権の高官・ライスの訪中がキャンセルされることはなかったのである。そればかりではない。彼女が中国を離れた翌日の人民日報は『ライスはネオコンではない。彼女は我々のパートナーになりうる」と絶賛し、さらに『彼女はリアリストである」とも付け加えたのである。。

中国国内の新聞や雑誌をちゃんと読んでいれば、誰がどう考えても、ネオコンが対中外交の主役にはなりえない。これはブッシュ大統領の意思でもある。だがこんな注目すべき記事ですら、我らが『保守』の間では話題にすらならなかったのだ。サヨクを笑うのはいい。だが笑っているホシュもまた冷戦思考の囚われ人ではないのか。左の終焉が右の勝利だと単純に言いえるのだろうか。

繰り返す。冷戦が終わり、保守が勝ったのではない。冷戦の終焉。それは左の空論と同様に、保守の単純な反共イデオロギーもまた歴史のなかに埋葬したのである。いまや世界史の主役は国境を越えて拡大するビッグビジネスの存在である。彼らの『利益』の論理に対するオルタナティブこそが切実に問われているのではないのか。


米国に差し出した外為特会100兆円 1月10日 辻広雅文(ダイヤモンド社論説委員)

貯めたカネが使えないのなら、ないも同然だ。貸したカネが返ってこないのなら、差し出したに等しい。個人も国家も同じである。

 昨年の11月中、日本経済新聞に野村証券元会長の田淵節也氏の「私の履歴書」が掲載された。その最終回は今後の世界経済の動きをいくつも示唆して興味深いのだが、「軍事力も持たずに金融立国の幻想を抱いている人」という気になる一節が出てくる。つまり田淵氏は、軍事力を持たない日本が金融立国など果たせるはずがない、と言っているわけだ。一体それは、どういうことなのだろう。

 実は、軍事力の裏打ちのない金融立国は幻想に過ぎないというのは古典的テーゼである。例えば、金融立国を債権国に言い換えてみると、理解しやすいだろう。ある国が他国に融資あるいは投資を行い、対外資産を積み上げ、運用する。この両国関係が、何らかの理由で極度に緊張したとする。主権国同士が対立し、外交手段で解きえないとき、資産の回収圧力あるいは最終的な実践手段は軍事力しかないという考え方である。

 では、この古典的テーゼは19世紀的遺物だろうか。

 違う。

 21世紀の今日も生きている。

 日本は現在、100兆円もの外貨準備を外国為替資金特別会計で管理し、そのほとんどを米国債の購入に充てている。円高防止のために円売りドル買いを繰り返し、溜まったドルを米国債で運用しているわけだ。これはつまり、米国に融資しているのと同義である。この米国債を、かって橋本龍太郎首相が「売りたい誘惑に駆られたことがある」と発言しただけで、マーケットは急落した。日本は米国の生殺与奪の権を握ったのだろうか。

 むろん、そんなわけはない。

米国の核の傘に守られ、国内に数多くの米軍基地を抱える日本に、米国債を自由自在に売買する権限は、安全保障上ありえない。仮に米国債が暴落しようと、経済合理性を優先して叩きうるなどということは金輪際できない。つまり、外為特会はないも同然、差し出したに等しいのである。最近、政治家はこの外為特会を“霞が関埋蔵金”として取り上げたり、日の丸政府系ファンドの運用資金として着目したりしているが、能天気に過ぎるだろう。

 池尾和人・慶応義塾大学教授は、「外為特会は地震保険」だと皮肉る。

 確かに、日本が地震で壊滅し、復興に巨額の資金を欲するという緊急事態にでもならない限り、米国政府は日本に米国債の売却を認めないだろう。皮肉ついでに言えば、日本が壊滅したら円は暴落しているだろうから、ドル建ての米国債は実に頼りになる復興資金となろう。

 視点を変えよう。今や、世界で最大の外貨準備を抱えるのは中国である。その有り余る外貨を運用する政府系ファンドが、サブプライムローン問題で苦しむ米巨大銀行の資本増強要請に応じた。これは、軍事的くびきとは無縁の金融外交である。金融資本立国の中核である米銀が救済を求めた裏には、当然米国政府の了承がある。一方、ある中国巨大企業の首脳は日本の財界人に、「出資要請は他にもあるが、すべて中南海(中国政府)に相談する。一度は蹴れ、との指示だ」と、駆け引きの一端を明かした。

 外貨運用戦略は、超大国同士の”貸し借り表“を想定した外交ゲームに転化した。彼我の差は、これほどに大きい。



(私のコメント)
ブッシュ政権の対東アジア外交はラムズフェルド国防長官が政権から去ると同時に急速に変わりつつあります。副大統領のチェイニーはすでに政権内では孤立して、ブッシュ政権の主導権はライス国務長官に移ってしまった。ライス国務長官は良くいえば現実的政策であり、悪くいえば日和見主義的なところがあり、中国に対しても八方美人的なところがある。

アメリカの国際金融資本は中国の巨大市場に目が眩んでどっぷりと浸かっているから中国とは対立関係にはなりたくはない。だからライス外交も90年代のクリントン政権を思わせるような親密さを増しており、それがアメリカの利益だからだ。しかしそれが中国の軍事大国化を促進しているのですが、それは長期的に見ればアメリカの利益にはならない。

中国の近隣のアジア諸国から見れば国内の工場は中国に工場を移転させてしまうし、中国の軍事的脅威はますます増してくるから踏んだり蹴ったりだ。その一番影響を受けているのが韓国と台湾であり中国はいずれ朝鮮半島と台湾を戦わずして手に入れるかもしれない。中国の強大化する経済力と軍事力は周辺諸国に脅威をもたらしている。

アメリカは2012年には軍事統制権を韓国に移譲して米軍をほとんど引き上げてしまう。台湾独立もアメリカは認めず、中国が台湾を平和裏に併合する事を望んでいるようだ。つまりアメリカは中国に地域覇権を認めて朝鮮半島と台湾を中国に暗黙裡に引き渡す密約があるのかもしれない。いずれは日本も米中の共同管理下に置かれるのかもしれない。


台湾住民投票に反対表明 米国務長官 12月22日 産経新聞

ライス米国務長官は21日、年末の総括記者会見で、台湾当局が来年実施を予定する「台湾」名義での国連加盟の是非を問う住民投票について、「挑発的な政策だ」と批判し、米政府として明確な反対方針を表明した。

 同国務長官は「投票は台湾海峡で不要な緊張を高める。国際社会においても、台湾住民にとっても実益をもたらし得ない」と語った。

 台湾の安全保障に強い影響力をもつ米政府は、一つの中国政策のもとで、中台関係については「一方的な現状の変更に反対」との方針を掲げている。このため、中国側の軍拡に警戒を示す一方、台湾の陳水扁政権の動向にも懸念を強めていた。(ワシントン 山本秀也)



(私のコメント)
このようなアメリカの外交は中国に対して誤ったメッセージと成りかねない。中国軍はアメリカ軍に対して露骨な挑発行動を繰り返しているがアメリカはこれに対しても自制しているのはなぜなのだろうか? 日本から見ればアメリカ軍の腰抜けとしか見えない。


【湯浅博の世界読解】米政権末期の対中弱腰外交 12月26日 産経新聞

米国が政権末期になると、なぜか対北朝鮮政策が大きくぶれることは前回書いた。クリントン前政権ではオルブライト国務長官が平壌まで飛んだし、北を「悪の枢軸」に上げたブッシュ現政権もまた、ヒル国務次官補が盛んに訪朝する。

 だが、政権末期のブレは決して対北政策に固有のものではないことに辟易(へきえき)する。不思議なことに、中国に対してもまるで腫れ物に触るようではないか。

 中国による衛星破壊実験が強行されても、潜水艦が米空母戦闘群に異常接近しても、そして国防総省のネットにサイバー攻撃が仕掛けられても、山高帽のアンクルサムはいつもの高飛車な反応を示さない。

 イラクなど中東で忙しいといわれればそれまでだ。
 分からないのは、中国人民解放軍のサイバー戦士が国防総省のネットに侵入し、作戦能力にまで影響を及ぼしていると伝えられていることだ。これに強く反応しないのは、察するところ、ペンタゴンが逆に中国軍のネットに侵入しているからではないかとのうがった見方もある。

 専門家は2007年にペンタゴンが8万件、国土安全保障省が3万7000件のサイバー攻撃を受けているという。

 さすがに、米シンクタンク、ヘリテージ財団の中国専門家、タシック主任研究員は「米国にとって緊急の脅威だ」と警告を発した。中国のサイバー攻撃はトロイの木馬ならぬ「トロイのドラゴン」として奥深く侵入し、その矛先が安全保障から経済、エネルギーの情報ネットにまで手を広げていると指摘する。

 経済優先の彼の国は、正面衝突で自分もまた傷つくより、「戦わずして勝つ」ことを優先している。だから、相手が押し返してくればただちに引くが、強く出てこなければ、そのまま押し続ける。いまのブッシュ政権の反撃は鈍すぎるとのタシック氏の不満だ。

 米空母とフリゲート艦の香港寄港に中国が相次いで拒否した問題もそうだ。乗組員とその家族が香港で合流し、感謝祭を祝おうとのプランだった。米国人にとって感謝祭はクリスマスと並ぶ特別な日であって、それを拒否することが何を意味するかを中国とて知らないはずがない。

 嫌がらせの度が過ぎたとの指摘もあるが、米国が怒りをこらえてじだんだを踏んでいたことは想像に難くない。それでも、米国はキーティング太平洋軍司令官が「責任ある国のすることではない」と文句を言った程度で中国と手打ちをしている。(後略)


(私のコメント)
このようなアメリカの中国に対する弱腰姿勢は日米安保が空洞化していることを案じさせる。アメリカはもはや中国が宇宙衛星を打ち落とそうが、サイバー攻撃を仕掛けようが、潜水艦で米空母機動部隊を付け回そうがブッシュ政権はいっさい反応はしない。何よりも米中経済同盟が優先であり、極東の米軍が脅かされても動かないのは、極東の米軍は中国と対峙する為ではなく日本を抑え込む為にあるものだからだ。

冷戦が崩壊した後は日本に米軍は駐留する意味はなくなったのですが、米中が対立しているように見せかける為のパフォーマンスではないのかと思う。そして在日米軍は日本政府から自発的に100兆円もの米国債を買わせるための目付け役である。米軍が中国軍から嫌がらせを受けてもおとなしいのはアメリカがすでに中国に決定的な弱みを握られているからだ。

中国はすでに1兆4000億ドルもの世界一の黒字を貯め込んでドルや米国債を持っている。中国は日本と違って一気にドルや米国債を売りに出すかもしれない。つまり貯め込んだ外貨を武器として使う事ができる。それに対して日本には米軍がいるからアメリカに逆らう事はできない。売ることが出来ない100兆円の米国債は取られたのも同然だ。それでも日米安保条約は日本の国益にかなっているのだろうか?




13億人の人口がある中国では、若い労働人口が不足しはじめている
2009年から中国は労働力過剰時代から労働力欠乏時代へ転換する


2008年1月10日 木曜日

やがて中国は労働者輸入国になる 1月7日 莫 邦富

今後、中国大陸における加工貿易型産業は難しくなっていく。それは今まではあまり論じられてこなかった中国大陸における人材確保の構造的問題があるからだ。その構造的問題とは「中国大陸における労働力は豊富にはない」という点だ。筆者のこの主張は意外と受け止める読者も多いだろう。しかし現実は、近い将来中国が東南アジア諸国、北朝鮮、アフリカ地域からの労働力に頼らざるをえない状況になるだろうと予測できる。すでにこの傾向は一部の地域で見られるようになっている。規模が大きいだけに、中国の労働力問題は、中国一国にとどまるものではなく、世界経済にも大きな影響を与える重大さを潜めている。

この意外な現実を4回に分けて論じたいと思う。今回は地方からの出稼ぎ労働者が不足しているという現実だ。この点については以前、このコラム「春節に顕在化した地方出身人材の課題」で、蘇州の日系電子部品メーカーが春節の休日残業を契約社員に求めたら辞表を叩きつけられ、家庭との団らんを仕事より優先させるといった問題を取り上げた。

そのときは、出稼ぎ労働者にとっては、より条件のよい仕事が見つかりやすいので、数年間働いた職場でもあっさり辞めてしまうという従業員の行動の分析を試みた。しかし最近は、賃金が低いから、または会社での長期就職意識が薄いから安易に職場を捨てた、という問題ではないのではないかと思うようになった。むしろ、労働力に対する需給バランスが逆転したという構造的問題によって生じた現象であると確信するようになった。(中略)

出稼ぎの農民工が不足している現象を中国語では「民工荒」と表現される。ここにある「荒」は農業用語で、日本語に訳すと「不作」「凶作」となる。「不作」「凶作」ならば、天候不順などの一時的な原因でその年に期待していた収穫が期待通りに得られなかったと理解すればいい。天候が変われば、その次の年はまた期待できる。

2004年に深センを代表とする珠江デルタをこつぜんと襲った「民工荒」の原因に対して、当時、人々は労働者の給与水準を低く抑えすぎたと見ていた。そのため、珠江デルタ全域の各都市が競い合うかのように最低賃金の水準を高めた。だが、この「民工荒」の嵐は一向に収まる気配を見せなかった。それどころか、長江デルタも中部地域の安徽省、江西省など長い間労働力を輸出していた一部の地方でも同様の傾向が現れた。昨年は、余剰労働力が一番多いといわれる西部の甘粛省でも、次第に「民工荒」に悩まさるようになった。

2004年以前、深センでは同郷や知人の紹介がなければなかなか働き口が見つからなかった。だから、就職できたときにはその仕事を紹介してくれた人に最初の給料の半分に相当する額の謝礼を支払うのが通例だった。しかし、それ以降は逆になった。働いてくれる民工を連れてきたら、企業側か企業の依頼を受けて求人活動を行っている人材会社が民工を連れてきた仲介人に謝礼金を出す。労働市場が買い手市場から売り手市場に次第に変わっている。

しかし、民工荒という現象は、来年になれば状況が変わるという一時的なものではない。むしろ構造的な問題として永久性をもつと認識したほうが正しい。13億人の人口がある中国では、若い労働人口が不足しはじめているのだ。これまでずっと労働力が多く、就職が困難と認識していた私はようやく、この厳然たる現実に目を覚ました。

最近、中国社会科学院「人口と労働経済研究所」の蔡ム所長が「中国就職の増加と構造の変化」というレポートのなかでこの問題に触れ、「2004年から新しく労働年齢に達した人口数が労働力に対する需要数を下回り、両者の差が次第に広がってきている」、「中国は労働力過剰時代から労働力欠乏時代へ転換する」と指摘し、そのターニングポイントは2009年だと予測している。

蔡所長はさらに、自らの論を裏付けるデータを公表した。今までは、農村には三分の一の労働力が余っていた。その余剰労働力は1億人から1億5000万人であるが、そのうち40歳以下の若い農村余剰労働力は5212万人に過ぎない、というのだ。

中国の総人口に占める若者の比率は減少傾向にあることは事実だ。これは1980年に始めた一人っ子政策によるところも大きい。しかし、貧困地域や少数民族などの農村地域では一人っ子政策が除外されているため、かならずしもその影響はないと思われている。しかし、農村地域でも若者の人口は減少しているのだ。労働力不足時代の訪れに早く備えるための行動を起こさないと、痛恨の思いを残すことになるだろう。


日中共通の若手対策:「80後」と「シュガー社員」 1月10日 中国情報局

最近、「現地社員の中に転職していく者が多い」という話を在中国日系企業関係者からよく聞くようになりました。正直に言って、現地企業の人材戦略をたてるのは簡単ではありません。特に日本の企業カルチャーを背負った日本人管理職にとって、それは頭痛のタネ以外のなにものでもないといってもいいでしょう。

■労働契約法と若手社員

 このようにもともと簡単ではない人材戦略が、今年からますます難しいものになりそうです。そう、この1月1日から施行された労働契約法のことです。この新法は雇用主である企業に対して長期の雇用契約をコミットさせるものですから、従来1−3年の契約をベースに考えていた企業も、今後は現地社員の採用・活用・育成・定着について、これまで以上に真剣に取り組む必要がでてきたのです。

 では当事者のもう一方、つまり現地社員側のマインドはどうでしょうか。実はここにも変化が見られます。代表的な例をご紹介します。かつては、面接時に「将来の夢は?」と問われれば「起業したい」と回答するケースが多かったのですが、最近は「できるだけ長く同じ会社で勤務したい」「一人っ子なので親のそばにいたい(仕事の内容はその次)」などと答える例が増えているのです。というわけで今回は、近頃の若手社員とのコミュニケーションについて考えてみたいと思います。

中国では1979年から始まった一人っ子政策世代は「80後(80年代以降生れの意)」と呼ばれていますが、彼らが前の世代に比べてきわめて「ひ弱」であることは、現地の新卒採用面接に立ち会ってみればすぐにわかります。そんな「ひ弱」な「80後」世代の若手社員にとって、今回の労働契約法の施行はありがたい福音になるのではないでしょうか。(後略)


(私のコメント)
13億人の人口大国の中国も少子高齢化の波が押し寄せてきつつあるようだ。無尽蔵とも思えた中国の若年労働者がなかなか集まらなくなってきている。80年代以降に生まれた一人っ子政策による若年労働者が減ってきているからだ。日本企業も中国の安くて良質の若年労働者を求めて中国い進出させてきましたが、雇用環境は急速に変わってきている。

人民元なども今後は中国当局も切り上げてくるから、人件費の上昇と為替の切り上げによって中国における工場の製造コストはダブルパンチで上昇してくるだろう。現在では中国の国内市場向けに現地生産している工場しか将来性はないだろう。

日本で売られている格安の中国製品も生産コストの上昇で値段が上がって来るだろう。今までは中国からデフレが輸入されてきましたが、今後はインフレが中国からやってくる。もともと中国の製造業の国際競争力は人件費の安さと人民元の安さが特徴だったのですが、今後は高コストな環境で競争を強いられる事になる。

2009年から中国の労働需給は逆転して中国も労働者を海外から輸入しなければならなくなるようだ。すでにベトナムとかアフリカなどから安い労働者を雇っているところも増えてきた。日本では研修制度を利用して中国からの安い労働力を利用していますが、今後はそれも難しくなるだろう。

最近では円がドルに吊られて安くなっているのでヨーロッパなどから円安が非難されていますが、家電や自動車などの輸出産業は中国の元高や韓国のウォン高で日本製品の競争力が高まってきている。だから家電メーカーも自動車メーカーも国内の工場を新設の動きが見られる。

このような動きはまだ始まったばかりであり、中国の若年労働者不足に伴う賃金の上昇と人民元の上昇が本格化すれば、今までとは経済環境が変わってくるだろう。日本でもすでに少子高齢化で若年労働者が不足して海外からの労働者の輸入も考えられていますが、円安や低賃金で難しくなるかもしれない。

日本は70年代から円高で来たから円安に対応できる構造にはまだなっていない。東京の物価の安さはヨーロッパから来た人にとっては驚きだ。だからヨーロッパなどからの海外の観光客を相手にする商売などが儲かるようになる。海外旅行も高くなるから国内の観光で済ます事も多くなるだろう。つまり今までの経済の常識が逆転してくるようになる。

このような中国の労働者不足は今までの常識では考えられない事だったのですが、大前研一氏なども中国は労働力が無尽蔵だと宣伝していた。しかし人口構成から見れば人口の逆リラミッドから分かるように5年10年前から人手不足になる事はわかる事だ。人民元にしても中国は輸入大国であるのだから高い方が有利だと気がつくはずだ。

今では韓国のウォン高で週末になると日本に買い物に来る韓国の観光客が増えた。これからは中国からも元が高くなる事で観光客が増えるだろう。そして日本人が中国の工場へ出稼ぎに行くようになるかもしれない。そうなれば日本国内の賃金も上げないと労働者が確保できなくなる。おそらく10年先にはそのような世界になるだろう。




米国さんと欧州さんの体調悪化に気付いた日本さんですが、2人の
あまりの顔色の悪さにトイレを貸すのにはおよび腰になっているようです


2008年1月9日 水曜日

サブプライム問題を赤福を例に説明してみました 2007年12月7日 マネージン

 原理的にはCDOの中へどんな商品でも入れることができます。株でも債券でも、賞味期限切れの食品から自動車ローンや今回のサブプライムローン、果てには別のCDO投資商品までも放り込めます。いろいろな資産を組み込める柔軟さがある一方、資産の種類が増えれば増えるほど、投資商品としての価値評価が難しくなります。

 例としてCDOの中に、賞味期限切れの赤福餅と、同じく賞味期限切れの幕の内弁当を入れるケースを比べてみましょう。中身がすべて同じである赤福餅は、なんとなくでもどれだけ食べるとおなかをこわすかを想像でき、CDO投資商品の価値もイメージできる気がしますが、食品の種類が豊富な幕の内弁当が中身だったらどうでしょう?

 弁当が将来どれだけ傷むかを推測するには、それぞれの食材の性質や、食材の並び方など弁当の特徴を正確に把握する必要があり、それだけCDO投資商品の評価も難しくなります。

 また「餅や弁当をどこにどうやって保存していたか」も非常に重要な要素になります。冷蔵庫の中なのか、屋内なのか真夏の炎天下なのか、それにより中身の食材の傷み方に大きな違いが出て、作成されるCDO投資商品の評価も大きく変動します。

サブプライムローンを組み込んだCDO商品も同様で、組み込んでいるローンの多様性もさることながら、景気・金利・株式市場・住宅市場といった外部環境が価値評価へ影響を与えます。後講釈になってしまいますが、今回の騒動では、サブプライムローンへの外部環境、特に米国の住宅価格の動向の影響を過小評価していたことが大きな問題だったと思います。

 米国の住宅価格の下落により、住宅価格の上昇をあてにして住宅ローンを組んだ人がローンを返済できなくなり、それを原資産として持つCDO商品の価格が大きく下落してしまいました。

 つまり「冷蔵庫に入っている」と想定していたお弁当を実際には真夏の炎天下にさらしてしまい、中の食材がすべてだめになってしまったのです。中の食材がすべてだめになったわけですから、「そこから作られた安全だと思っていた商品」がダメになってしまったわけです。



米国の金融システムクラッシュが日本経済に与える影響 1月8日 YAHOOニュース

■つまったトイレ サブプライム問題の日本経済への影響

 大手格付け会社のムーディーズは、11月に509億ドル(約6兆円)相当のCDO商品を格下げし、12月には1740億ドル(約20兆円)相当を格下げ方向で見直しています。

 CDO商品の格下げは保有者にとって価格の下落を意味します。格下げがどんどん行われることで、CDO商品を保有している金融機関では損失が発生し、バランスシートが毀損していきます。CDO商品の「格付け」の影響は、上で示したように金額が非常に大きいものです。CDO商品の格下げと価格の下落のサイクルは、全CDO商品の「格付け」の見直し作業が終わるまで長引きそうです。 

■企業は生き物 健康に活動するため必要なものは? 

 よく「お金は経済の血液である」という言い方がされますが、今回はそれに習い企業を「生き物」に例えてみようと思います。1匹の生き物が健康に活動するために必要なものは間違いなく「食事」と「トイレ」です。どちらか片方が欠けても健康は保てず、生き物の活動に大きな影響を及ぼします。

 食事をしっかり食べないと元気が出ません。何らかの理由でトイレがつまり使えなくなってしまうと、食事や水分の摂取を抑えたり活動そのものを控えたりして正常な活動はできません。

 企業の財務活動(おかねを集める活動)において、「食事」は投資家の株式への出資、「トイレ」はお金の借り入れと考ることができると思います。投資家からの出資、金融機関などからの借り入れ、2つのお金の流れが正常に機能している時、企業は活発に活動を行うことができます。

【詳細画像はこちら】

 次に補足として経済学的に説明してみましょう。企業は自分の経済活動の利益率より安い4%の金利で借り入れた資金と、株主から集めたお金を使って、利益率6%の経済活動を行います。そして出た6%の利益から資金の借入れにともなう金利を支払い、それを除いた残りの利益を、株主へ配当として支払います。

 株主は、借り入れ金利や経済活動の利益率よりも高い期待利回りを求めて資金を提供します。企業の活動には、「 高い利回りが期待され株主からの出資があること」と「 自分の経済活動の利益率より低く資金を借り入れること 」の2つが必要となります。


■家のトイレがつまってしまった米国さんと隣の日本さんの話

 米国では、サブプライム問題とCDO商品の格付けの問題を発端に金融機関が大きな損失を抱え、資金の借り入れ貸し出しができなくなってしまっています。つまり、経済活動に必要なお金の流れの1つ「トイレ」つまり「借り入れ」側が「詰まってしまった」と考えることができるでしょう。

 米国でつまったトイレが日本経済にどのように影響を与えるか「自分の家のトイレが詰まってしまった米国さん」という話で見ていきましょう。

 ある町に、とても活発なことで有名な米国さんが住んでいました。とても活発な米国さんでしたが、あるとき「サブプライム餅」という腐った餅を大量に食べてしまったためにお腹をこわし、トイレを詰まらせてしまいました。

 トイレが詰まってしまった米国さんは考えました。まず思いついたアイディアは、「一番仲の良いご近所さんにトイレを借りる」ことです。そこで一番仲の良いお隣の欧州さんにトイレを借りようと様子を見に行きました。ところが欧州さんを尋ねてみると、欧州さんも同じ餅を食べてお腹を壊しており、同様にトイレを詰まらせてしまっていました。2人は困り果ててしまいました。トイレが詰まったままじゃ元気に活動できず、このままでは倒れてしまいます。

 反対のお隣には、日本さんが住んでいました。日本さんは10数年前、「平成バブル餅」を食べトイレを詰まらせてしまい、やっと最近修復を終えた所でした。トイレは修復したてでピカピカの最新式なのですが、10数年修復ばかりしていたため、どうも最新式のトイレが体にあわず、今はまだ慣らし運転中です。

■米国のトイレが詰まってしまうと

 さて、米国さんと欧州さんの体調悪化に気付いた日本さんですが、2人のあまりの顔色の悪さにトイレを貸すのにはちょっとおよび腰になっているようです。米国さんと仲の良い日本さんは、よく2人で一緒に外出をしていました。ところが米国さんが外出できないため、最近外で遊ぶ機会がめっきり少なくなってしまい、こちらも少し元気がなくなっているようです。

 仕方なく家で過ごしている日本さんでしたが、ある日トイレから悪臭が漂っているのに気付きました。トイレは最新式でも、その先の下水管が米国さんや欧州さんのトイレとつながっていたのです。もし米国さんのトイレ詰まりが悪化して、下水管全体までもが詰まってしまったら日本さんもただではすみません。さあ、日本さんの運命はどうなってしまうのでしょうか? 

■日本経済に影響を与える2つの経路

 この話では、トイレと下水管を「金融機関からの借り入れ」、経済活動を「外出」に例えてみました。米国のトイレ詰まりの問題は、「外出ができない」と「下水管がつながっている」の2つの経路から日本経済に影響を与えます。

 まず1つ目の「外出ができない」は、経済活動の停滞です。
米国の企業活動の停滞は、個人消費の減少と絡み、日本からの輸出を減少させます。今回はそれに追い討ちをかける形で円高ドル安が進んだため、輸出中心の日本経済の先行きの不透明感は大いに高まりました。経済活動の停滞は株式市場を通じても影響します。米国を中心に世界中で株価が下がり、日本でも個人の懐具合や経済見通しを悪化させています。

 次に「下水管がつながっている」は、借り入れ金利の上昇です。
米系の銀行は今回の騒動後、世界中で資金の貸し出しを絞りました。日本でも例外ではなく、今までお金を借りていた人が同じ金利では借り換えができず、より高い金利で借り替えを行う必要が生じました。また、米国ではお金を借りることができない金融機関が、日本で債券を発行して大量に資金の借り入れを行ったため、需給のバランスが崩れ資金の借り入れ金利が上昇しました。


 借入れ金利の上昇は利益率の低い経済活動の縮小を促進します。特に中小企業などで影響が大きく出ると思います。ニュースでほとんど報道はされませんが、このようにサブプライム問題の影響は債券市場を通じて確実に伝播しています。

 日本経済をとりまく外部環境はこの夏以降、急速に悪化しました。実は日本国内ではそれに加えて「お家騒動」があり、経済環境が米国以上のスピードで悪化してします。


(私のコメント)
欧米ではサブプライムローン証券が組み込まれたCDOが出回って猛威を振るっているようですが、ボツリヌス菌が入った幕の内弁当のようなもので、こんなものはいくら安くても誰も手を出さないだろう。このような食品偽装を行なったのはアメリカの金融機関ですが、それを安全だと評価した大手格付け会社にも責任があります。

もっともそのような大手格付け会社は日本の国債をボツワナ以下と評価しているくらいだから、もともと当てにはならない会社だ。しかし大手格付け会社が最高ランクで評価すれば大手の投資機関は安全だと思って大量に買ってきたから問題が世界的になっている。

大手の投資機関でも自分で評価できるところは、サブプライムローンが組み込まれたCDOには手を出さなかったようですが、欧米の多くの金融機関は疑心暗鬼になってコール市場も機能いていない。債券市場も機能していないのだから新しく起債しても買う人がいないようだ。だから東京市場で起債して資金を調達している。

しかし東京でもシティやUBSやソロモンやメリルリンチといったところは東京でも買い手がつかないから、中東やシンガポールや中国の政府系ファンドから10%の高利で資金を調達せざるを得なくなっている。このような政府系ファンドは国策がからんでいるから欧米の金融機関が次々と新興諸国の政府に買収される事になるのかもしれない。

去年の夏にサブプライムが問題になってから日本からアメリカへの資金還流の流れが止まり、アメリカの金融機関は貧血状態になっている。だから中央銀行も無制限の資金供給して対応しているのですが、それがかえって金融機関の信用度を疑念を持たせる原因なのだ。このような信用不安は債券市場だけでなく株式市場にも及んでくる。

日本も90年代に食中毒に罹り、ようやく治りかけていたところで、ボツリヌス菌の入った幕の内弁当は食べずに済んだ。しかし用心していないとボツリヌス菌は接触感染もするから気をつけないと巻き込まれるだろう。

昨日も書いたように、これは市場原理主義が招いた自由放任経済の暴走であり、デェリバティブなどの訳のわからない資金運用して外部からは全く正体が分からない運用をしている。市場全体が上げ潮の時は金融工学などと称してハイテク兵器でも持ったような勢いでしたが、いったん市場が引き潮になると市場が疑心暗鬼になって機能が停止してしまう。

LTCMなどのヘッジファンドの倒産は現在の金融危機の前兆のような事件だったのですが、住宅ローンの証券化ビジネスにメスが加えられる事はなかった。銀行などには様々な規制がありますがファンドなどには規制がないから、大手の金融機関も外部にファンドを作って資金運用で利益を稼いだ。だからファンドにも政府による規制が必要であり透明性がなければならない。おそらく政府系ファンドも暴走して問題を起こすだろう。

欧米では好景気が続いて投資マネーと実体経済との乖離が大きくなり信用が膨らみきっていた。いつかはバブルは破裂するものでありバブルが大きければ大きいほど破裂した時のダメージは大きい。中央銀行としては何とかコントロールしてバブルをしぼませる事が必要ですがバーナンキFRB議長にそれが出来るだろうか? 

アメリカは日本のバブル崩壊のときも、あーしろこーしろといろいろ関与してきましたが日本の銀行を締め上げる事が目的だった。そのアメリカが自分がおかしくなると平気で奉加帳を日本に回してくる。日本の銀行も病み上がりであり彼らを救済できるようなゆとりはないだろう。

日本がうっかり米国さんや欧州さんにトイレを貸せばボツリヌス菌で汚染されて日本のトイレも使えなくなるかもしれない。トイレを使わせるにしても十分な消毒が必要であり十分な情報公開が必要だ。そして90年代に彼らが日本に対して行なったような早期の不良債権の処理を行なわせるべきだ。それが出来なければ中東や中国の高利貸しから金を借りて身の破滅するしかないだろう。

大局的に見ればドルの基軸通貨体制の崩壊であり、アメリカの金融立国は絵空事に過ぎない。結局は実体経済が経済を左右するものであり、金融はゼロサム経済の世界なのだ。日本だっていつまでもゼロ金利のマネーを世界に供給は出来ない。そして投資マネーが膨らみすぎればいつかは破裂するのだ。そして実体経済がギャップを埋めるまでかなりの長い時間がかかるだろう。米国も欧州もそれに耐えられるのだろうか?




(英紙)対外資産$3兆を抱えた日本は、まだまだ世界のトップ債権国だ
この5年間、国際的な資産ブームの流動性の最大ソースは日銀だった


2008年1月8日 火曜日

臆病癖が出た日本の投資家 2007年11月9日 日経ビジネス

日本の投資家に恐怖心を焼きつける

川嶋:日本円についての話が出たところで、円の動きに話題を変えたいと思います。一時活発だった円キャリートレードはしばらく鳴りを潜めているようですが、それが再び活発になり、円安に振れる可能性は全く考えられませんか。

デイビス:そもそもなぜ、キャリートレードを行うかを考える必要があります。

 利回りが取れる金利差が2通貨の間にあり、ボラティリティーが低いという条件が重なった時、キャリートレードをやれば、利益を上げることができます。

 ところが現状は、金利差はあっても非常にボラティリティーの高い為替相場になっています。

 日本における為替証拠金取引の動きを見ると、まだ円のショートポジションを解消できていない現状にあります。市場への信頼が回復しないかぎり、キャリートレードの復活はないと見るべきでしょう。

 日本の為替証拠金のマージントレーダーは、8月の初めまで円のショートポジションを持ち続け、ドルやユーロ、ポンドを買っていました。

 その時には既に、日本以外の国のトレーダーが円を買い戻し始めていました。8月の市場の混乱で、多くの投資家は損失を被ったわけですが、円高で外貨が買いやすくなったにもかかわらず、日本の投資家は買い戻しを行っていない。

 日本で得られる統計によると、10月現在で外貨の買い持ちポジションはピークのわずか30%程度です。相当恐怖心が焼きついてしまったんでしょう。

川嶋:日本の投資家は為替証拠金取引で相当臆病になってしまったということですね。損失額はどのくらい出たのでしょうか。 

デイビス:全体の損失額を調べる術はありません。感覚的に言えば、100ドルでスタートしたものが、400ドルまで上昇し、それが200ドルになった、という感じではないでしょうか。

 全体ではプラスにはなっているはずですが、下げの衝撃が大きく、日本の投資家を臆病にしてしまったようです。



Bush convenes Plunge Protection Team 08/01/2008 Telegraph

バブル崩壊してもブッシュは時間稼ぎ出来ますけどね… 1月7日 今日の覚書

ベア派は用心するが良い。2008年のニューディールが進行中だ。全面不況を阻止しブッシュ政権任期を救うべく、アメリカ財務省は税金還付小切手を家々にばらまこうとしている。

ブッシュ氏は金曜日、大統領執務室での知られる限りでは初の会議に、いわゆるPPT(暴落阻止チーム)を召集した。この黒魔術部隊(公式の大統領直属金融市場作業部会)が結成されたのは、1987年の大暴落後だ。

危機においては、大体が株式指数(ダウ・ジョーンズ、S&P500、NASDAQ、そしてラッセル)の先物買いと主要クレジット・レバーだが、様々な道具で市場を支えるパワーがあるらしい。それに最高温度で「短期」トレーダーを唐揚にする術も使えるのだ。

部隊を率いるのは、元ゴールドマン・サックス、ハンク・ポールソン財務長官。そう、市場心理を嗅ぎ取る鼻を持つ男だ。そしてベン・バーナンキFRB議長や取引規制当局のキーマンも含まれている。

ワシントン・ポスト紙に掲載された詳しい記事から判断するに、行政府上層部には深い警戒ムードが漂っている。「皆が模索しているのは、一番素早く金をあそこから引っ張り出す方法だ」とブッシュの某側近が言った。

今でははっきりと緊急措置が議題に上がっており、これには明らかに法人税減税やら消費者へのおひねりが混ぜ込まれている。遺憾ながら、どうやら財政措置以外にないようだ。

ケインズ的な1930年代の「過剰流動性選好」のようなものに我々は直面している…銀行は金を溜め込み、金融システムの大動脈は5ヶ月経っても詰まったままだ。

「刺激策についてはあらゆるオプションを検討している」とブッシュ氏は言った。これは見ものだろう。大統領閣下が中途半端なことはされますまい。一旦こうと腹を括ったら「やりすぎ」政策をも突き進める、と、彼は既にイラクやバイオ燃料で示している。

唯一の問題は、民主党が支配する連邦議会で、大統領に何が出来るのかということだ。

長らく秘密のヴェールに隠されてきたPPTは、9.11テロ攻撃後、市場を落ち着かせるべく遂に起動された。そしてその後の長い好景気の間は、冬眠していた。

ポールソン氏は昨年これを目覚めさせ、「ヘッジファンドやデリバティブによるシステミック・リスクと、政府の金融危機への対応能力」を検証するようスタッフに依頼した、と彼は語った。

彼はどうやら、目の前にぶら下がっていた、モーゲージ証券の脅威とコマーシャル・ペーパー市場の崩壊をうっかり見落としたようだ。どんまい、どんまい♪

勿論、ホワイトハウスにはあたふたする根拠がある。日を追う毎に世界的な展望は悪化している。バルチック海運指数は7週間も爆下げ中で、貨物輸送のダウンターンをほのめかしている。シンガポールの経済は昨年第4四半期、電子と半導体のスランプが原因で3.2%も縮小した。

東京株式市場は、七人の侍輸出企業が倒れ、半世紀以上ぶりに最悪の新年大暴落に見舞われた。TOPIXはピークより24%も下がっている。日本とシンガポールが真っ逆さまなら、中国の信用引き締め努力もそろそろこたえ始める頃だ。アジアがボクらを助けてくれることなんてないからね。逆だっつーの。

日本に注目せよ。対外資産$3兆を抱えたこの国は、まだまだ世界のトップ債権国だ。この5年間、国際的な資産ブームの流動性の最大ソースは日銀だった。投資家の大群、東京でゼロ%近い金利で金を借りている日本の保険会社や年金基金、主婦、そしてヘッジファンドは、アンティポーズ、南アフリカ、ブラジル、トルコ、アイスランド、ラトヴィア、アメリカの手形市場にロンドンのシティで、金をばら撒いてきた。

今、日本人はその金を家に持ち帰っている…サイクルが変わる時はいつもそうするように。夏以来、円はドルに対して13%、ポンドに対して12%も値上がりした。我々は長らく恐れられていた「キャリー・トレード」の撒き戻しを目撃中なのである。その額、BNPパリバによれば$1.4兆になるという…。

アメリカの統計も、今ではどうしようもなく陰鬱だ。12月、失業率は4.7%から5%に跳ね上がった。ドットコム・バブル崩壊以来最大の伸びであり、住宅市場崩壊が実体経済にまで広がった明確な証拠だ。

「ソフト・ランディングだのハード・ランディングだの言っている場合ではない。ハード・ランディングがどれほどハードになるかが問題なんだ」とニューヨーク大学の経済学教授Nouriel Roubiniは語った。

「金融的な損失だのデフォルトだのが、サブプライム・モーゲージからサブプライム未満モーゲージやプライム・モーゲージ、商業用不動産ローン、マイカー・ローン、クレジットカード、そして学生用ローンにまで広がっているし、社債のデフォルト率も急上昇している。深刻な金融システミック・リスクは間逃れられない。1990-91年や2001年のマイルドなものから比べたら、これは遥かに酷い不況になる」。

ソブリン・ウェルス・ファンドは、既にシティグループやUBSに行ったような、銀行救済準備を整えて待ち構えている。しかし今週ムーディーズが指摘したように、世界中のソブリン・ウェルス・ファンドをかき集めても、$2.5兆と見積もられるアメリカ住宅価格暴落による損失にはかなわないのである。

中央銀行がインフレを選ばない限り(これで同程度のダメージを伴って代わりに国債が全滅だろう)確実なことだが、イギリス、アイルランド、オーストラリア、スペイン、ギリシャ、オランダ、スカンジナビア、そして東欧で不動産バブルが弾ける中、新たに損失は積み上げられ、将来的磨耗は$1.5兆分割り引けるだろう。

ブッシュ版ニューディールですら、世界中で引き寄せられるバブル後の流れを押し留められないだろう。時間稼ぎがせいぜいである。アメリカにとって(世界にとってもだが)幸運なことは、アメリカの財政赤字が健全にもGDPの1.2%($1,630億)だということである。アメリカ政府には財政電撃作戦に必要な資金があるのだ。

イギリスにそんな余裕は全くない。我が国の赤字はGDPの3%と、サイクルの最頂点にある。ゴードン・ブラウンはケインズ主義の扉を閉じてしまった。


(私のコメント)
日本の経済記事を見ていると世界中が好景気なのに日本だけが取り残されていると言う指摘が多いようです。株価の動きだけ見ても日本株が一番さえない動きをしている。日本がデフレ経済で取り残されて、中国もアメリカもEUもインフレ気味で株式も去年の夏場までは好調だった。ところがアメリカのサブプライム問題が表面化して欧米の金融市場は変調をきたすようになっている。

日本銀行は2006年夏にゼロ金利を解除して0,25%ずつ二度にわたり短期金利を上げましたが、その度に世界同時株安が起きた。そして円キャリーの逆流が原因なのですが、アメリカでサブプライム問題が原因で金融に異変が起きてから円キャリーの規模が大きく縮小してしまったようだ。明らかに金融異変を警戒しているのだ。

アメリカも思い切って金利を引き下げて資金供給のパイプを広げて金融異変に対応したいところですが、金利を下げると日本や中国や中東の産油国からの投資が減ってしまう。つまりアメリカのFRBが金利を下げれば下げるほど投資資金がアメリカから逃げ出してドル安・株安・債権安でトリプル安を招きかねない状況だ。

アメリカの住宅市況が落ち込み始めたのもアメリカの利上げが効いて来た面もありますが、外国からの投資資金の流入も減り始めたのが原因なのだろう。サブプライムの問題は住宅ローンの返済の焦げ付きですが、それが証券化されてファンドとして売り出されて不良債権が見えにくくなってしまって金融市場がおかしくなってしまった。

明らかに歯車が逆転し始めたのであり、世界の歯車を回していたのは日本銀行だ。それがゼロ金利解除で歯車が逆転し始めていたのだ。テレブラフ紙も「この5年間、国際的な資産ブームの流動性の最大ソースは日銀だった」と書いているように日銀が世界に資金供給してきたのだ。

いまも0,5%と短期金利は世界最低ですが、それは日本国内に資金需要がないからであり、なおかつ供給余力が大きいからだ。世界一金利が低いと言う事は世界一通貨としての信用があるということであり、通貨の信用がなくなれば金利は高くなり誰も持とうとは思わない。

欧米の中央銀行は無制限の資金供給を続けていますが、そうしないとコール市場に金が回らないからだ。そして債券の起債も出来ず買い手もいなくなり中央銀行が唯一の買い手になっている。90年代後半に日本で起きていたことが欧米で起きているのだ。

テレグラフ紙によれば、ブッシュ政権は税金還付小切手をばら撒く事で21世紀のニューディール政策を行なおうとしている。日本や中国や中東から金が入ってこなくなったので政府自ら金をばら撒いて経済を再活性化しようとしている。日本政府のように財政再建と称して緊縮財政をするよりかはましですが、インフレがひどくなって石油が高騰している。

イラク戦争もブッシュ版ニューディール政策ですが、長く続ければインフレで食品などの生活資材が高騰して不況下の物価高になる。アメリカの金融機関やファンドは世界から集めたマネーで再投資していましたが、サブプライムで焦げ付いて信用収縮が起きている。つまり銀行が金を貸さなくなり貸しはがしが起きるようになる。

しかし信用収縮が起きて貸しはがしが起きるようになると、日本でも金利をいくら引き下げても銀行は金を貸さなくなったように金融政策が効かなくなる。こうなるとシティやUBSが借りたように中東やシンガポールや中国から高利の金を借りて銀行は自己資本を増強しなければならなくなった。

これで急性のショック死は免れましたが、10%もの高金利の借り入れは慢性病にかかったようなもので、いずれは公的資金で救済しなければならなくなるだろう。アメリカのヘッジファンドは調子が良かった頃は市場原理主義だのといって、やりたい放題のことをしていましたが、サブプライムローンは一種の詐欺行為であり市場原理主義の暴走なのだ。

テレグラフ紙によれば日本人は徐々に金を世界から回収しはじめている。その規模は1,4兆ドルになるということですが、明らかに世界金融の歯車は逆転をはじめており、円キャリーの巻き戻しなのだ。

日本のバブル崩壊の経験によれば借金は結局は働いて返さなければならず返せなければ倒産するしかない。日本は貿易黒字だから何とか助かりましたがアメリカやイギリスは国内に産業と呼べるようなものは無くなって金融で食べていたから助かるだろうか?




ロン・ポール候補は共和党大統領候補で唯一イラクからの即時撤退を
主張するなどの姿勢がインターネットで繰り返し取り上げられている。


2008年1月7日 月曜日

Ron Paul on $100 Oil and the Root Cause - NH Debate 1-5-2008


共和党大統領予備選ディベートinニューハンプシャー 2008年1月5日

ロン・ポール
私が支持するのは2000年の大統領選挙で共和党が勝った当時の外交政策です。つまり謙虚な外交政策で他国の国づくりに関与せず世界の警察官にならないという政策です。我々共和党はこれまで全く逆のクリントン政権の政策を非難してきました。しかし同時多発テロによってすべてが変わってしまったのです。

ブッシュ政権が提唱する先制攻撃は大きな方針転換です。アメリカは国家としてはじめて自分の方から先制攻撃を始めると言う政策を受け入れたのです。私はこれは理解できません。イランの軍事攻撃の前にあらゆる可能性は検討されるのでしょうか? イランは所詮第三世界の国です。それほど能力があるわけではありません。

しかしこの討論会でも遊説中でも我々候補者の間では脅威をどう捉えるかという点で見解の相違があります。私自身誰よりもテロの懸念を気にしています。しかし我々が自由で繁栄しているから我々が攻撃されるのではありません。それにどの宗教にも過激派はいます。そして我々が彼らの国を侵略したり占領したり軍事基地を作ったりするから彼らは反発してくるのです。

こういったことは9,11以前からしてきた事です。9,11以前からサウジアラビアには空軍基地があったのですが、それが攻撃の言い訳にされたのです。この点を理解しないとテロとの戦いには勝てません。

ロムニー
ポールさんは過激派の聖戦とは何か、その活動内容や目的についてもう少し勉強なさった方がいいようです。彼らはアメリカ打倒を目論んでいるだけではなく、すべての穏健派勢力を打倒を目論んでいるのです。パキスタンで事件が起きたばかりです。(略)

ロン・ポール
皆さんに理解してもらう為にもう少し説明をさせてください。今いったいどういうことが起きているかれいをあげて説明してみましょう。例えば中国が海を越えてアメリカにやってきたとします。そして皆さんも私たちのような生活をしてください、経済は中国の制度のようにしてください、アメリカ国内に基地を作ります、石油を守る為です。とこう言って来たらどうしますか? たとえそれが善意から出たものだとしてもアメリカ人は皆団結して激しく抵抗するでしょう。

ロムニー
ポールさんは彼らのプロパガンダを読みすぎているようですね。私も彼らの書いたものを読んでいます。80年代にはイスラム原理主義者のサイードキューキョクが聖戦についての概念を広めエジプトのサダト大統領が暗殺されています。そのことはアメリカと関係がありません。パキスタンでブット元首相が暗殺されたのもアメリカと関係がありません。これはイスラム世界で繰り広げられている過激で暴力的なジハード聖戦に関係したものであり彼らはすべての穏健な国家を抹殺して自分達の教義を広めようとしているんです。私たちは全力を尽くして穏健派の声を支援して行かなければなりません。9,11前にアメリカはどこに侵攻しましたか?

ロン・ポール
占領してましたよ、サウジアラビアに基地を持っていました。

ジュリアーニ
ただの基地でしょう?(略)

ロン・ポール
ほとんどすべての宗教に過激派というのは存在します。だから何らかの動機付けが必要です。問題はなぜ彼らがアメリカを攻撃しようとするかです。なぜカナダやスイスは攻撃されないのでしょうか? ヨーロッパを標的にするとしたら・・・

ジュリアーニ
ルクセンブルグは攻撃しませんよね。

ロン・ポール
アメリカは世界で繁栄しているからですよ。

ジュリアーニ
ポールさんが言っているのは事実ではありません。イスラム過激派は2001年の9月11日前に500人以上のアメリカ人を殺害しています。最近ではバリ島やロンドンでテロを起こしドイツでも攻撃をしました。ミュンヘンオリンピックでもテロ事件がありました。アメリカでもドイツでも起きています。まだまだテロ事件は幾つも上げることが出来ます。イスラム過激派は世界であらゆる国を攻撃しています。

ロン・ポール
そんな態度をとるから全てのイスラム教徒との関係が壊れてしまうんです。

ジュリアーニ
自由に話す事にしたのはギブソンさんですね。一つだけ重要な事をいわせてください。ポールさん全く逆ですよ、私はイスラムという宗教に敬意を払っています。アラブ世界中東にも敬意を払っています。緊密な関係を構築し貿易も文化交流も増やすべきです。なぜ独裁者を支援するんですか? 2001年9月11日にニューヨークが攻撃された時に私はテレビに出てこう言いました。ある特定のグループを攻めるのは止めよう。これはごく限られた集団の仕業だと、イスラム教徒は何の関係がないと。(略)


米大統領選に異変? 泡沫候補が“旋風”…ネット検索1位 12月20日 産経新聞

【ロサンゼルス=松尾理也】年明けから始まる各州の予備選・党員集会をにらんで激しさを増す米大統領選で、共和党候補の一人、ロン・ポール下院議員(72)がこのほど、1日あたりの額としては過去最高となる620万ドル(約7億円)の政治資金集めに成功し、話題を呼んでいる。「泡まつ候補」と見なされていた同氏が“旋風”を巻き起こしている原動力は、インターネットにある。

 ポール候補はリバタリアニズム(個人の自由を最大限に重んじ、小さな政府を主張する政治姿勢)をとり、党内でも非主流派とみなされている。大統領候補としても、今年前半は支持率1%前後で低迷していた。

 しかし、共和党大統領候補で唯一イラクからの即時撤退を主張するなどの姿勢がインターネットで繰り返し取り上げられた結果、グーグルが今月発表した検索ランキングで、大統領候補として2位のトンプソン元上院議員(共和党)、3位のクリントン上院議員(民主党)をおさえ1位になるなど、急激に認知度を伸ばした。

 イラク撤退のほかにも所得税の撤廃、海外駐留米軍の全面撤退、医療用大麻の解禁など、ポール候補には極端な主張が多い。これまでの議会活動でも、党の方針にかかわらず自らの信条に反する法案には一貫して反対票を投じ、「ドクター・ノー」の異名をとる。こうした姿勢が、ネット利用者には逆に新鮮に受け止められたようだ。

 今回の大統領選ではインターネット戦略で有力候補の陣営がこれといった成果を上げられない中、ポール候補をめぐっては、ネット利用者らが自然発生的に支持の輪を広げていく動きが顕著となっている。米紙ニューヨーク・タイムズは「すべての候補者がインターネットを利用する方法を見つけようと血眼になっている中で、ポール候補の場合は、逆にインターネットが彼を見いだした」と指摘した。

 もっとも、ポール候補自身はインターネットに精通しているわけではなく、「私は紙とペンの世代」「ユーチューブなど知らなかった」などと発言している。

 16日、ロサンゼルスで行われた集会に参加したエンジニア、ジョン・ホーガンさん(47)は「インターネットは、保守やリベラルといった違いを超えて、既成政治に不満を持つさまざまな人々を結びつけた」と話した。

 ただし、こうしたネット上の勢いが、現実に大統領選の結果に反映されるかどうかについては、懐疑的な見方が多い。CNNの世論調査によると、共和党候補としてのポール氏への支持率は6%と、今年前半に比べれば大幅な伸びを示したものの、他候補からは大きく引き離された6位にとどまっている。


(私のコメント)
昨日のNHK−BS1でアメリカ大統領予備選挙の模様が2時間にわたって放送されていました。もちろん注目は民主党のクリントン候補とオバマ候補の舌戦なのですが、マスコミでは全く無視されて泡沫候補扱いのロン・ポール候補の善戦が目につきました。

共和党の候補は立場上ブッシュ政権の政策を全面的に非難する事はできないから独自の政策を打ち出すのは難しいのですが、ロン・ポール候補だけはイラクからの即時撤退を主張している。それがネットなどで注目されて共和党支持者でイラク戦争に反対の人たちがロンポール候補を応援しているようだ。

イラク戦争が争点になれば、民主党の候補者は皆イラクからの撤退を主張しているから民主党が勝つでしょう。事実上ヒラリー・クリントン候補とバラク・オバマ候補のどちらが予備選挙を勝ち抜くかが焦点となり、イラク戦争の継続を訴える共和党の候補は誰がなっても勝つ事は難しいのではないかと思う。

しかしヒラリー・クリントン候補は敵も多くて共和党のジュリアーニ候補との一騎打ちになると負けるという世論調査の結果もある。それだけヒラリー・クリントンは嫌われているのですが、昨日のテレビを見ていてもヒラリー・クリントン候補は敵を作りやすい性格に見える。それに比べるとオバマ候補は冷静で安定感があるように見えた。

共和党ではジュリアーニ候補が全国的には有力なのですが、9,11テロ事件の真相を解明するには一番向かない候補のようだ。ブッシュ大統領と共に9,11テロ事件の当事者でもあるからだ。だからイラクからの撤退を訴えるロン・ポール候補はジュリアーニ候補と舌戦を繰り広げている。

ロン・ポール候補は産経新聞にあるようにリバタリアンであり孤立主義的であり不関与政策だからイラクからの撤退を主張している。もしアメリカ軍がイラクから撤退した場合にアメリカは孤立主義的になる可能性があると見ていますが、アメリカは孤立主義が従来の保守の外交姿勢であったはずだ。

ところが現在のアメリカは共和党も民主党も世界の警察官として関与政策をとりグローバリズムが花盛りだ。しかしアメリカの国力が衰えてイラク戦争も上手く行かないようだと世界の警察官としての行動は取らなくなるだろう。ロン・ポール候補はそれを先取りしているように見える。つまり従来の伝統的保守に戻るかもしれない。

ロン・ポール候補がネットで盛り上がっているのは国民の意識も孤立主義的な意識が多くなってきているという事であり、外国からのロビイストなどの活動を苦々しく思っている。つまりアメリカがイラクに介入したのもイスラエルロビーの活動によるものですが、将来はこのようなロビー活動を制限するようになるだろう。

このようなネットによる盛り上げはどこまで成果が上がるかは分かりませんが、民主党のオバマ候補がアイオワの予備選挙で勢いをつけてニューハンプシャーでもブームを巻き起こすかもしれない。アメリカのマスコミの世論調査もいいかげんなものであり、世論の動きも風が吹けば一気に変わってしまう。オバマ候補もロンポール候補もネットのユーチューブなどが選挙活動の有力な手段になっている。


ニューハンプシャー予備選、オバマ氏が首位に…米世論調査 1月7日 読売新聞

【マンチェスター(米ニューハンプシャー州)=五十嵐文】米紙USAトゥデーは6日、米大統領選に向けた民主、共和両党の予備選が8日行われるニューハンプシャー州での最新世論調査(4〜6日実施)の結果を発表、これによると、民主党では、3日のアイオワ州党員集会を制したバラク・オバマ上院議員が支持率41%で首位に立ち、2位のヒラリー・クリントン上院議員28%に13ポイントの大差をつけた。

 昨年12月中旬の同紙の前回調査では、両氏は共に32%で拮抗(きっこう)していたが、オバマ氏がアイオワ州に続き、序盤戦のヤマ場となるニューハンプシャー州でも勢いを伸ばしていることがうかがえる結果となった。



(私のコメント)
ロンポール候補が討論会でもサウジアラビアの事を言っていますが、アメリカは日本を守ってあげると言いながら日本中に米軍基地を作っていますが、それに対して反発が起きるのは当然なのですが、日本では反米デモが全く起きていない。経済的に繁栄できればそれでいいという考えもありますが、アメリカは近い将来においてロン・ポール的な孤立主義政策をとるようになって日本から軍事基地を撤収するかもしれない。現に韓国からは引き上げるようだ。だからロン・ポール候補がどの程度まで予備選挙で戦えるかを注目する必要があります。




コンビニの弁当廃棄は本部の利益第一主義が問題であって、
それを報道したらコンビニ本部のスポンサーを激怒させてしまう。


2008年1月6日 日曜日

1月4日 テレビ朝日特番「地球危機2008」より
資源乱用や環境汚染が問題なのであり問題をすり替えるテレビキャスター


テレビ朝日のうそ 1月5日 佐藤立志のマスコミ日記

●テレビ朝日のうそ
昨日、テレビ朝日「地球危機2008」で地球環境の番組を報道していたが、あの番組でひとつ嘘があった。意図的な嘘である。コンビニの弁当の廃棄である。
番組では日本人は新鮮なものしか求めないので、時間が来たら廃棄処分をしているという。これは嘘である。廃棄処分しなくても、値下げしたりすれば、完売できるはずである。
それをコンビニにさせないのだ。なぜか??
値下げして販売するよりも廃棄処分させる方が、本部が儲かるのだ。500円の弁当の原価は大体、350円で、本部に支払うロイヤルテイは60円だ。
ところが、廃棄させると350円×40%(ロイヤルテイ)で140円も本部がもらえるのだ。資本の論理で60円よりも140円の方が儲かるのだ。売るよりも廃棄させた方が本部は、もうかるのだから、だからせっせと廃棄させるのだ。売るよりも廃棄の方が二倍以上、本部が儲かるというのが、まともな商売ですか。
 雇われ店長の店では、廃棄のロイヤルテイは70%の245円にもなるのだ。捨てる商品のロイヤルテイが仕入れ価格の40%もあること自体、この商売がまっとうではないということだ。
 信じられない話である。結局は店の利益が減ることになる。
これはセブンイレブンの例だが、どこのコンビニも同じである。
番組では、日本人の新鮮好きのせいにしていたが、これは全くちがう。この弁当廃棄は本部の利益第一主義が問題であって、それを報道したらコンビニ本部のセブンイレブン、ファミリーマートなどのスポンサーを激怒させてしまう。
だから日本人の新鮮好きにすり替えてしまっているのだ。弁当廃棄は店長に「どうして、そんな仕組みになっているのか」と聞けば、すぐわかるはずである。
この番組を見ていたら、何か消費者が悪いような理屈になっている。弁当や食材を提供しているのは、企業であることをテレビ朝日はお忘れではないか。
企業は利益第一であり、ボルネオのジャングルから木材を濫伐させたのは、日本の商社である。

なぜセブンイレブンはコンビニ弁当を廃棄処分するのか?
値下げして売るよりも廃棄したほうがセブンイレブンは儲かるのだ。


お弁当 納品時間、賞味期限のお話

3.タイムセールしないの?
閉店間際スーパーに行くと、
普段買えないような高級な寿司やステーキが安くなってたり

タイムセールをして売りきってます。

よく、お客さんにも、廃棄(捨てる)だったら、
安く売ればいいのに。。。
と言われます。

攻撃的な人に、
24時間必要以上に明かりを使い(電気を使い)、
捨てるほど食べ物を並べて、
環境によくない代表者だ、、、
と責められたこともあったっけ。

今のところ、コンビニでは値引きして売ってないけど、
これから、どうなるんでしょうね?

廃棄商品を少なくするのは、環境のためもあるけど、自分のためにも必要です。
売れなかった商品は自分の負担になるので、安くしても売りたいと思ったけどね。

最近、AM/PMに行ってないけど(プログラマー時代は常連だったけど)、
冷凍の弁当ってどうなったのだろう?
あれって、たぶん廃棄がないから、
環境やお店にとってはいいのかなぁとふと思ったり、
廃棄が無い=在庫が持てる
で、品切れも無いし。
ほかのコンビニチェーンでやってないので、
味とかお客さんに受け入れられない別な要素があるんだろうけど。
4.廃棄を減らすには
まぁ、愚痴ばかり言ってないで、
前向きに廃棄を減らす方法を考えると、
単純なのは、売れる量しか仕入れをしないって消極的な方法かなぁ。

過去3週間、平日は平均75食売れてたから、75でいいや。

ほんと、単純な人だねぇあなたは。
上で書いてた賞味期限のマジックがあって、廃棄商品は出るんじゃないの?

では、極論で、廃棄を0にするために、
70食に落すかぁ、発注量を。一日5食足りなくしとけば。。。

おいおい、そんなことしたら、お客さんに迷惑かかるだろ。
弁当無きゃ、おにぎりやカップラーメン買っていくってたぶん。
そりやぁ、しかたなくだろ、しかたなく、、、、

実際70に落すと、どうなるか?
コンビニ経営してる人はやってみるとわかるけど(やったと思うけど)、
それでも、廃棄は0にならないんだよね。

えっ、なんで?
平均75食売ってて、それを70だから5食も慢性的な不足を発生させてるのに、
なぜ?

実は、簡単な話なんですよ。
人って、余り物ってイメージが付くと買わないと私は経験的に感じました。
最後のほうで弁当がポツポツと残っていると、イヤなイメージなのか、、、
で、廃棄商品は無くならないんですよ。

客が離れて行って、さらに売れない、廃棄がイヤだから、
65食にしよう。なんて進んだら売れないお店の出来あがりかな。

また、不思議なもんで、
廃棄を気にしないで、平均80入れると、
売れる日もあれば、売れない日もあるけど、
平均値が76、77、78と上がって行くんだよね。
*廃棄の数は大体一緒だけど、雨が降ったり、弁当の下取りラッシュだったりと、
 ある日は20個とか弁当廃棄する日も出て来たり。ショックを受ける。。。

難しいよね。


(私のコメント)
テレビ朝日の「地球危機2008」は私も見ていましたが、暗示をかけるようにCO2と地球温暖化の言葉が絶え間なく交互に流されていました。しかしCO2が増えるとどうして地球が温暖化するのかという肝心な点が曖昧なのだ。地球温暖化ガスとも言っていましたが、いかにもCO2の排出が原因であるかのように言っている。

確かに北極の氷が融けていることは事実なのですが、CO2の排出を減らせば温暖化が止まるのだろうか? それよりも資源の無駄使いや環境破壊のほうが問題であり、それが地球温暖化問題に摩り替えられてしまっている。すべて排出権ビジネスへの世論操作なのだ。

コンビニ弁当の問題も取り上げていましたが、コンビニに置かれている弁当は賞味期限の2時間前に廃棄処分されてしまう。これは賞味期限であって消費期限ではない。値下げして売れば全部売れてしまうだろう。ところがコンビにでは廃棄処分にしてしまう。ロイヤルテイが売ってしまうよりも、売れ残って廃棄処分したほうが本部へ多く支払われる仕組みになっている。

このように売れ残って廃棄処分されたコンビニ弁当は焼却処分されてしまう。それだけ焼却処分するのにエネルギーが多く必要になり資源の無駄使いです。値下げするなりそれでも売れ残った弁当は、ホームレスなどへの慈善事業団体に回したほうがいいのではないかと思う。

デパートなどの地下の食品売り場は閉店間際でも肉や野菜などの生鮮物が山のように残っていますが、翌日にそれを売るわけにはいかないから全部廃棄処分されるのだろう。日本の年間では食品廃棄物は2000万トンにもなり、ほとんどが焼却埋立処分されている。

去年は食品偽装問題が続出しましたが、賞味期限が過ぎたものは値下げして売ればいいのであり、日付を書き換えるから偽装問題として扱われたのであり、メーカーやコンビニはどうして値引き販売を嫌うのだろうか? 

在庫の仕入れはなかなか難しいものがありますがコンビニは多めに商品を並べて売上げの増加を目標としてる。それでは売れ残りは避けられないから売れ残り品はメーカーからロイヤリテイが支払われる。このような仕組みが問題なのであり全量買い切りにして売れ残り品は値引き販売にすればゴミの量は減らせるはずだ。

古館一郎はこのような問題は見事にスルーして報道している。テレビ局がこれほど地球温暖化に力を入れるのは地球温暖化が一つのビジネスとなってしまっているからだ。そして日本は中国などからCO2排出権を買って金が中国に支払われることになる。まさに中国は公害を売りものにして金に換えようとしている。結局は「地球危機2008」はそのためのキャンペーン番組だったのだ。




オバマ氏は、東アジアでの安定と繁栄を推進するためには、新たなる
包括的なインフラストラクチャー(基盤)の作成が必要であると語った。


2008年1月5日 土曜日

Obama's Victory Speech 動画  14分6秒

米大統領選 民主オバマ氏制す アイオワ集会 共和はハッカビー氏 1月5日 産経新聞

【デモイン(米アイオワ州)=有元隆志】11月の次期米大統領選の候補者を決める予備選のプロセスが、3日夜(日本時間4日午前)のアイオワ州党員集会で幕を開け、民主党では、黒人初の大統領を目指すバラク・オバマ上院議員(46)が緒戦勝利を飾り、本命視されてきたヒラリー・クリントン上院議員(60)は3位に終わった。共和党ではマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事(52)が制した。オバマ、ハッカビー両氏とも「変革」と「和解」を訴えたことが、勝因となった。

 民主党では、オバマ氏は得票率38%、ジョン・エドワーズ元上院議員(54)は30%、クリントン氏は29%を獲得した。惨敗したバイデン、ドッド両上院議員は戦線離脱を決めた。

 共和党では、ハッカビー氏が34%と首位。ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(60)25%。フレッド・トンプソン元上院議員(65)13%、ジョン・マケイン上院議員(71)13%と続いた。全米支持率でトップのルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長(63)は同州での戦いを捨て、4%と低迷した。

 オバマ氏は若者をはじめ、過去、集会に参加してこなかった層、ハッカビー氏はキリスト教保守層から支持を受けた。ともに外交・安保分野などでの経験不足を対立候補から批判されたものの、党員たちは「経験」よりも「変革」を重視した。

 党員集会の参加者は民主党で約24万人、共和党で約11万人と、いずれも前回より大幅に増えた。

 オバマ氏は同日夜、「恐怖よりも希望、分裂より結束を選んだ。変化が米国に訪れるとの強力なメッセージを送った」との勝利演説を行った。

 次の焦点は、オバマ氏が今回の勝利の勢いに乗って、8日のニューハンプシャー州予備選で連勝できるかどうかに移る。

 ハッカビー氏は世論調査でロムニー氏やマケイン上院議員らに引き離され、共和党では当面、混戦模様が続きそうだ。


民主党オバマ、共和党ハッカビーの人気が急上昇 12月18日 古森義久

【揺らぎ始めたクリントン人気】

大統領選挙のレースの展開での各候補の人気は volatile という用語でよく評される。「揮発性の」「移り気な」という意味で、それほど「不安定で」「変わりやすい」ということである。

 しかし今回の選挙キャンペーンでは、この「移り気」はそれほど激しくはないようにみえた。まず民主党側では周知のように、ヒラリー・クリントン候補が他の候補に大きな差をつけて先頭を悠々と走っていたからだ。

 クリントン上院議員はどの世論調査の結果でも、第2位のバラク・オバマ上院議員以下に支持率のパーセントでなら10数ポイントとか、20数ポイントという2ケタの大差で、大きく水を開けていた。クリントン候補は共和党側候補のルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長らさえもリードしていた。

 ところがここにきてクリントン候補のこの絶対優位の地位が急速に揺らいできたのだ。

 最初の戦場となるアイオワ州の世論調査では12月15日の時点でクリントン、オバマ両候補が支持率ともに33%で、まったくの同列となった。第3位はジョン・エドワーズ前上院議員の24%だった。ニューハンプシャー州ではオバマ候補が1ポイントの僅差ながら、クリントン候補をリードした。全米の調査でもクリントン、オバマ両候補は同列、あるいは、クリントン候補が先頭であってもオバマ候補との差はほんのわずかへと縮まってきた。

 もちろん世論調査の数字だけで、選挙戦の現状や展望をすべて占うことはできない。なんといっても有権者の「移り気」はいつも、またどう動くか分からない。そもそも大統領選挙での世論調査での各候補の支持率は「ローラーコースター」とも評されるのだ。支持率の変動は遊園地で大きくカーブするレールを激しく上がったり、下がったりして疾走するローラーコースターと同じだというのである。しかし世論調査の数字は一定の複数候補について継続的に追ってみれば、少なくとも傾向や潮流を浮かび上がらせる効果はある。

 実はクリントン候補の盤石にみえたリードが揺らいできたのは、10月末のフィラデルフィアでの民主党各候補の公開討論会あたりからだった。この討論会でクリントン候補は、ニューヨーク州での違法滞在外国人への自動車運転免許の付与というテーマについて、明確な答えを述べることができなかった。その右往左往する発言が大きく報じられ、支持率にストレートに影響した。

 独走態勢を固めたという観まであったクリントン陣営にとってさらに衝撃的だったのは、11月下旬の大手世論調査機関ゾグビー社の調査結果だった。もしクリントン候補が民主党の最終候補に指名され、共和党側の各候補と本番選挙を争った場合、一般有権者はだれを支持するか、という調査だった。

 その調査でなんと、クリントン候補は共和党側のジュリアーニ氏はじめ、ジョン・マケイン上院議員、ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事、フレッド・トンプソン前上院議員、マイク・ハッカビー前アーカンソー州知事のいずれにも負けるという結果が出たのだった。支持率の数字は40%対43%とか39%対44%という僅差ではあったが、みなクリントン候補が下だったのである。

【黒人たちの「ヒラリー離れ」】

何度も繰り返すが、一度や二度の世論調査で各候補の正確な人気度は分からない。しかもその数字はあくまで瞬間風速であり、その風は速度も方向もすぐに変え得るのである。だがそれでも、既に少なくとも民主党候補の間では無敵の印象が生まれかけていたヒラリー・クリントン候補のこうした人気低下は、全米に大きな衝撃の輪を広げた。

 このクリントン退潮はオバマ人気伸張と表裏一体となっている。その象徴の一つは、テレビ界で絶大な人気と知名度を誇る黒人女性司会者のオプラ・ウィンフリーさんが12月上旬、オバマ支持を打ち出したことだろう。

 オプラといえば全米で知らない人間がいないほどのこのカリスマ司会者は、53歳で、視聴者平均900万近くの定番のプログラムを持ち、長年、活躍を続けてきた。このオプラさんがオバマ候補の演説集会などに連続して顔をみせ、同候補への強い支持を表明したのだ。しかも各候補にとっての目前のテスト舞台であるアイオワ州やニューハンプシャー州にまで足を運んでのオバマ支援だった。

 オプラさんの動きは最近、全米の黒人たちの間で表面に出てきた「ヒラリー離れ」の一端だともされる。これまで黒人は同じ黒人のオバマ候補への支持表明を差し控える傾向があった。この傾向はオバマ候補の electability(当選可能性)に対する悲観的な認識の結果だった。

 オバマ上院議員がいかに優秀で、魅力的な政治家であっても、いまの米国社会はまだ黒人を大統領に選ぶほどは寛容ではない。だからオバマ候補には本番選挙で選ばれる可能性、つまり electability がない。こんな認識が黒人たちの間で強かったのである。その結果、黒人多数派の支持はクリントン候補に向けられてきた。

 ところがここへきて、「いや、オバマ候補も本番選挙で勝つ可能性はある」とする認識が広がってきたようなのだ。

 実際にオバマ候補の演説やキャンペーン活動をみていると、彼の政治家としての魅力が単に黒人や少数民族、あるいは貧困という層を超えて、一般米国人の心の琴線に響くという感じが分かってくる。特にクリントン候補とは対照的に、穏健で、柔和で、癒やしなのである。他の候補やブッシュ大統領に対しても、オバマ候補は他の民主党候補が使うような激烈な非難の言葉を使わない。あくまでソフトな語調で、温和な内容で、異見を述べていく、という感じなのである。

 オバマ候補のそんな側面をみると、なるほど、この政治家には黒人や白人の壁を越えて、米国一般の広い対象にアピールする資質があるようだ、と思わされる。その一方で、クリントン候補の激しい対決調の口調や態度、切りつけるような他者の非難に反発する有権者が確実に増えた、ともされている。

 こうしたオバマ候補の人気の急上昇と、クリントン候補の支持率の降下とが、大統領選挙の民主党側の構図を大きく変えつつある、といえるようなのである。



(私のコメント)
昨日の「株式日記」の終わりに青木直人氏の「中国とキッシンジャー、父ブッシュによる日本封じ込め」の講演を紹介しましたが、中国とアメリカとによる日本封じ込め政策は「株式日記」でも何度も書いてきました。なぜアメリカは共産主義国家である中国と秘密同盟を結び、同盟国である日本を封じ込めるのは、日本を封じ込める事が米中共通の利益だからだ。

なぜ米中の利益になるかというと、日本は金のなる木だからだ。日本人には目一杯働かせて稼いだ金はアメリカと中国が吸い取る政策だ。アメリカに対しては「思いやり予算」という金が年間数千億円も供与されているし、中国に対してもODA予算が毎年数千億円供与されている。日本の政治家は米中の監視下に置かれて彼らの言う事を聞かざるを得ないように管理されている。

知らないのは日本国民ばかりであり、日本の政界や官界はマスコミを使って米中による日本支配体制を分からないように築いているのだ。唯一の例外は小泉内閣でありアメリカが反共のネオコンが政権を握った時である。このときは小泉内閣は露骨な親米反中国政策を行う事ができた。しかしネオコンの退場によって再び米中の同盟は復活して日本は抑え込まれ始めた。

この意味においてアメリカの次期大統領選挙は注目されますが、アイオワの予備選挙でオバマ候補が勝って、懸念していた親中派のヒラリー・クリントン候補は第3位に敗れた。まだ予備選が始まったばかりなので予想はつきませんがクリントン候補が大統領選挙に残れない可能性も出てきた。

アメリカの有権者の利害は必ずしも多国籍企業や国際金融資本とは一緒ではないから中国に対する意識も異なる。ビル・クリントンもジョージ・ブッシュも大統領選挙の時は中国に対して甘すぎると批判して大統領になったのに、どちらも数年経つと多国籍企業の言う事を聞いて親中派政権になってしまった。13億の巨大市場に幻惑されてしまうのだ。

だから誰が大統領に選ばれたとしても米中同盟は健在であり日本封じ込めは続けられるだろう。ブッシュ親子にしてもクリントン夫妻にしても国際金融資本の雇われ人であり、アメリカのマスコミも彼らの代弁者だ。だから今回の大統領選挙でもヒラリー・クリントン優勢と報じ続けてきた。しかしアイオワでオバマ候補が勝ったことで国際金融資本もオバマ支持に切り替えるかもしれない。

共和党の大統領候補もマスコミはジュリアーニ優勢と報じてきましたが、アイオワではほとんど無名のハッカビー候補が勝利した。だからアメリカのマスコミによる世論調査もあまりあてにはならず国際金融資本の思い通りには行かなくなってきている。しかし誰が大統領なろうと閣僚は国際金融資本の使用人たちが占めるから同じ事なのだ。

日本としてはこのような米中による日本封じ込めに対してどのように対応していけばいいのだろうか? 一つにはアメリカも中国もバブル崩壊で共倒れしてくれる事で、自然に日本が自主独立を回復する事ですが、日本にその用意は出来ているだろうか? 

民主党のオバマ候補が大統領になった場合にイラクからの撤退は早まるだろう。そして内政の建て直しに注力する事になる。問題はイスラエルロビーがどのような動きをするかですが、アメリカ軍がイラクから撤退すればイスラエルは孤立する。だから一番イスラエルよりのヒラリー・クリントンをあくまでも大統領候補として後押しをするかもしれない。もともとヒラリー・クリントンはイラク戦争に賛成していた。

しかしイラク戦争は戦費が毎月1兆円も費やすからアメリカは経済的に持ち堪えられなくなるだろう。バブルが崩壊すれば軍事費を削って経済の建て直しに追われるだろう。90年代のようなIT革命の幻想で世界から投資をかき集めて経済の再建に成功しましたが、2010年代はEUはユーロを誕生させてロシアは復活して中国は軍事大国化してアメリカに対決してくる。

だからアメリカはこのような対決を避けて内向きな政権が誕生するかもしれない。もしオバマ候補が大統領にえらばれた場合の東アジア政策は今までとは異なるかもしれない。日本もアメリカに外交と防衛を丸投げできる体制とは異なるようになるかもしれない。アメリカ軍は自発的に日本から基地をたたんで引き上げるかもしれない。

北朝鮮政策も6ヵ国協議から包括的な多国間の枠組みが作られるかもしれない。日米安保も名目的なものとなり、日本から米軍基地が無くなる、愛国保守派にとっては夢のような時代がいよいよやってくるかもしれない。


オバマ氏の東アジア基盤整備構想 オバマ応援団

オバマ上院議員は、2008年の次期米大統領選挙の民主党指名争いに名乗りを上げている。外交誌フォーリン・アフェアーズ最新号(7−8月号)に外交政策における構想を発表した。

オバマ上院議員が、大統領選で当選した場合、東アジアでの新たな多国間枠組み(基盤)の構築を目指すという考えを明らかにした。

オバマ氏は、東アジアでの安定と繁栄を推進するためには、包括的なインフラストラクチャー(基盤)の作成が必要であると語った。

オバマ氏はこの中で、「中国が興隆し、日本と韓国が主張を強める中、私は2国間協定や不定期な首脳会議、6カ国協議のような特定の問題に限定した取り決めを超える、より効果的な枠組みの構築に取り組む」と述べたという。


(私のコメント)
もしオバマ候補がアメリカ大統領に選ばれる事があれば、初の黒人系大統領としてアメリカが大きく変わるイメージを世界に与えるだろう。はたしてそれはイメージだけなのか、実際に変わるのかはまだ分からない。実際にアメリカを動かしているのは国際金融資本であり、アメリカ大統領と言えども彼らに逆らえばケネディ大統領のような目にあうかもしれない。

最終的に誰がアメリカ大統領に選ばれるかまだ分からない。私はヒラリークリントンだと予想してきましたが、アメリカ国民の動向はマスコミの報道とはずれがあるようだ。あれほどヒラリー・クリントンが優勢だと報道してきたのにアイオワの結果は全く異なるものだった。もはやマスコミ報道はあてにはならないのは日本もアメリカも同じなのだろう。




原油1バレル=100ドル時代に突入、アメリカの公式データが示す、
世界の「原油」生産量は2005年5月が「オイルピーク」だった。


2008年1月4日 金曜日

NY原油、反落=一時最高値更新 1月4日 時事通信

【ニューヨーク3日時事】3日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、引き続き買い意欲が旺盛な中、米国産標準油種WTIの中心限月2月物が電子取引で一時1バレル=100.09ドルと、前日に続いて100ドル台に乗せ、史上最高値を更新した。ただ、米国の石油製品在庫の増加で需給逼迫(ひっぱく)懸念がやや薄れたことなどから、その後は反落し、前日終値比0.44ドル安の99.18ドルで引けた。


NHKテレビ番組「地球特派員」を見て:温暖化は「浪費の結果」なのだが 1月3日 脱石油文明

正月、NHKの「地球特派員」なる番組を見た。今日本を代表する「評論家」寺島実郎氏の仕切る、著名人が数人出演した温暖化を論ずる番組だったが、また失望した。
いつものアメリカではなく、ドイツ、ヨーロッパ一辺倒なのである。そして水素、燃料電池を、二酸化炭素を出さない、など。どうして日本はいつもこうなのか?自分で考えないのか、冷徹な科学的合理性を欠くのである。

自然エネルギーについても、エネルギー収支比、EPR(energy profit ratio)の視点がない。水素は何かの一次エネルギーから作る必要があるとも思わないようだ。これでは無邪気すぎる。

いつもの「わかったつもり」のエネルギー、経済、環境論だが、脱石油文明の視点を欠くのである。温暖化の脅威は繰り返すが、日本にとって、より現実的な石油ピークの脅威については全く語らない、語れない知らないというべきか。
アメリカ、中国での環境ビジネス論も突込みがたりない。これもエントロピーの法則がわかっていないからであろう。

NHKは国民の公器、もっと本気で考えてほしい。画一的で、均一な視点では脱石油時代の激動についていけない。時折は家庭教師を変えることである、論理の多様性のためには意識して変えないと、日本中が金太郎飴のようになってしまう。

更なる激動の世界、そして翻弄の予感、2008年の日本 12月28日 脱石油文明

燃料高騰に始まり、食料、生活物資が次々と値上がりした。投機資金の投入など様々と説明されるが、「石油ピーク」がその原点にあるとは報道されない。温暖化の危機は強調されるが、これが石油ピークと表裏の関係にあるとは説明されない、とても不思議なことです。

対策は同じ「脱浪費、無駄をしない」、そして「もったいない」です。冷徹な科学的合理性を育て、論理の多様性を求める2008年としたい。

「わかったつもり」は無知に劣る、聞く耳が無い、日本の95%がそうです。残り5%が真に志のある、理念のある方、そして白紙の方々、素直な聞く耳をお持ちである。木も森も見ない今の日本、「偽」が今年の言葉とは、さびしい限りです。木を見る人も自分の木を売り込むのに懸命、我田引水は政産官学の全てに蔓延しています。困ったことです。

宇宙太陽発電、海洋温度差、水素社会、メタンハイドレート、いずれも石油の代わりとはならない、だが税は投入される、しようとする日本のわかったつもりの人々。地球規模で人類の生存基盤が崩壊しつつあるのに、未だに石油ピークも理解しない。水資源が大事という人も、エネルギーのことは何とかなると思っている。部分しか見ないのである。日本は幸い水に恵まれている、だがエネルギーは皆無といってもよい。だからと言って原子力も無限ではない、ウラン資源も有限、高レベル廃棄物問題は未だ目途も立たない、世界中で。

温暖化の対策も省エネルギー技術、排出権、二酸化炭素の地下貯蔵、海中になどと繰り返すが、「脱浪費」とは言わない。ロシアなどに排出権取引で国民の税を投入してはいけない。環境対策技術も木しか見ない論議ばかり。人類史は文明が崩壊するとき、リーダは当てにならないと教える、そして今、石油文明が崩壊しつつある。森も木も見ない日本、2008年はどうなるのか、もう手遅れの日本か。

ノアの箱舟は如何であろうか。志のある人々が、日本の自然と生きる、地域コミュニティーは。


OPEC石油増産見送り:当たり前である、そこで日本はどうする? 12月6日 脱石油文明

石油輸出国機構が5日、石油増産せずに2725万バーレル/日に据え置くと決めた。当たり前である。石油収入は原油高でそれなりに潤っている。しかも生産余力はもうない、2005年5月が「原油」生産はピークだった、アメリカの公的なデータがそう語っている。
いまOPEC域内では人口は増え、石油消費は増大している。石油以外に何もないこれらの国々が、これ以上埋蔵量を減らしてまで先進工業国に協力する義理、必要などはない。これも「当たり前」、むしろ未来世代のために少しでも残しておくの筋であろう。

「お爺さんはラクダに乗っていた、親父は高級車に、今は自家用ジェット機に乗る、だがその子はまたラクダに」とならないように、識者は考え始めたのか。私が彼の地のリーダだったら増産などしない。

原油高騰は投機マネーによる、も疑いの余地はない。今後も乱高下しつつ更に高値となろう。ペットボトルの水より安いガソリンがむしろ異常なのである。

サブプライムローンもある、加えて日本の超低金利マネーが世界を巡る。これに庶民の受けるべき金利をゼロにして資金供給する日銀の政策も、と思うが僻目であろうか。
このような大規模なマネー供給が原油価格を翻弄する、これも当たり前。市場至上主義はそれを認めなければならないのでは、自由放任がその根本原理だから。

しかし新聞もテレビが語らない重大なことがある、それは「石油ピーク」だ、OPECにはもう生産余力などない。
世界で最も脆弱でリスク感覚欠落の暢気日本への忠告、また繰り返す、「脱浪費、無駄をしない」ことである。

これは温暖化対策についても同様、たとえば2050年に50%減にも「もったいない」をスローガンとしたいもの、排出権取引、二酸化炭素の海洋、あるいは地中投棄、バイオ燃料などの技術論ではなく。石油文明の黄昏である、小ざかしい「わかったつもり」の小手先の議論では駄目なのである。真に冷徹な科学の論理で国益を守る必要がある。


(私のコメント)
今日の東証の大発会は616円安の大暴落で引けましたが、今年も波乱の年となるようだ。新聞やテレビは毎日大量のニュースを報道しますが解説する事はあまりない。評論家やコメンテーターはいても専門家ではないから十分な解説は無理なようだ。ならばテレビに専門家を出して解説させればいいと思うのですが、テレビに専門家が出る機会はあまりない。

昨日の日記で紹介した「カーボンチャンス」に出ていたゲストも皆エネルギー問題の専門家ではない。テレビは番組の主旨に則った発言をするゲストしか出させないのだ。もし専門家が出て地球温暖化よりも排出権取引よりもオイルピークの問題のほうが重要だと発言したら番組が台無しだからだ。視聴者はこのような番組を毎日見ていれば誤った判断を持ってしまう。

排出権取引でわれわれの税金が無駄に使われることは阻止しなければならないが、マスコミは一方的な報道しかしない。マスコミが煽って政治家が動いて排出権取引がすでに取引されている。COP13でもアメリカや日本が悪者にされていると「カーボンチャンス」では言っていたがEUの言っていることが正論なのだろうか?

ドイツで進めている風力発電も太陽電池も水素自動車も、いずれも石油の代わりになるものではない。それらの様々な装置を作るにも多くの石油が使われている。水素自動車も作られているが水素の製造も水素を供給するインフラも目処は立っていない。

3日には石油はとうとう1バレル=100ドルを越えましたが、投機資金が入っているから乱高下はあっても石油の値段は確実に上がって行く。「脱石油文明」でも言っているように、アメリカの公式データにおいても2005年5月がオイルピークであったようだ。「株式日記」でもサウジアラビアのガワール油田の事を何度か書きましたが、サウジアラビアももはや増産余力はないらしい。

我々がしなければならないことは石油が限りなく高騰して行く状況を踏まえて対策を至急に練ることですが、もっぱら地球温暖化ばかり繰り返し焦点が当たっている。中国のエネルギー効率の悪さはよく知られていますが、石油をがぶ飲みして世界中の石油を買いあさっている。

「株式日記」ではアメリカの衰退論を書いて来ましたが、オイルピークが来た以上は脱石油文明について考えるべきなのですが、石油に代わるものはまだ見つかってはいないのだ。アメリカ人も自動車を捨てた文明を築くつもりはないようだ。しかし「脱石油文明」に書かれているようにペットボトルに入った水よりもガソリンの方が高いのは明らかにおかしい。

マスコミはなぜオイルピークの問題について報道しないのだろうか? 「カーボンチャンス」もタイムリーな問題なのですが、ピンとはずれな議論は日本のインテリジェンスに問題があるのだろうか? 石油に代わるものがない以上はいかに石油を大切に使う事が最重要課題であり、ポストマイカー時代を考えるべきなのだ。地方の人はいまだに道路を作れといっているが、むしろ地方の特質を生かしてエネルギー自立を考えた方が地方の活性化になると思う。その意味ではドイツの試みは参考になる。



◆以下は青木直人氏の講演です。日本は米中同盟で富が収奪されようとしています。日本の台頭を許さないのは米中にとっての利益だからです。米中同盟を切り崩さない限り日本の繁栄が戻ることないでしょう。米中は日本金を使って旧満州の開発を目指しているのです。つまり戦前の満州建国は国際金融資本による市場開拓なのです。そしてその後で北朝鮮の中国による併呑が行なわれて北朝鮮開発に日本の金が使われます。つまりアメリカは日本がこれ以上経済大国化を望まず、中国の経済発展に日本の技術と金を移転させようとしています。だから国際金融資本は日本の景気回復はさせずゼロ金利で日本から金を搾り出しているのです。

中国とキッシンジャー、父ブッシュによる日本封じ込め:戦略情報研究所講演会 - 1/7 動画 9分41秒

中国の大東アジア再建計画 日本の富の収奪計画:戦略情報研究所講演会 - 2/7

米中協調体制による日本への工作がいかに行われてきたか:戦略情報研究所講演会 - 3/7

中国の北朝鮮植民地化への工作、その次は日本@:戦略情報研究所講演会 - 4/7

中国の北朝鮮植民地化への工作、その次は日本A:戦略情報研究所講演会 - 5/7

テロ指定解除が中国を利するカラクリ 日本と中国、北朝鮮の今後@:戦略情報研究所講演会 - 6/7

日本と中国、北朝鮮の今後A:戦略情報研究所講演会 - 7/7





大気中に0,04パーセントに過ぎない二酸化炭素が
地球温暖化に関係していると言うのは無理がある論理だと思う。


2008年1月3日 木曜日

NHK特番「カーボンチャンス」 米国とEUとの国家エネルギー戦略の戦争だ


2020年の数値目標削除 COP13 新草案、日本は支持 2007年12月15日 産経新聞

【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)=杉浦美香、福島徳】気候変動枠組み条約の第13回締約国会議(COP13)で、焦点になっている京都議定書の定めがない2013年以降の国際的枠組みを話し合う交渉で14日、ウィットゥラー議長(インドネシア環境相)が新草案を提出した。新草案は、問題になっていた先進国の2020年までの温室効果ガス削減の数値目標の部分が削除されており、数値目標に反対していた米国が態度を軟化させた。

 これまでの分科会で各国に示された議長案は「先進国は2020年までに温室効果ガス排出量を1990年比25〜40%削減する必要がある」と明示しており、米国は「将来の交渉内容を先取りする内容」と反発。日本は「削減内容まで踏み込まない」と反対の立場だった。

 14日午前に再開された交渉で示された新議長案では、問題の2020年までの先進国の削減数値目標がなくなっていた。世界全体として「2050年は2000年比半分以下にする」という記述は残っている。鴨下一郎環境相は記者団に対して「新草案は支持できる」と話した。

 この議長案の前に、米国が先進国、途上国の区別なく、さまざまな取り組みを選ぶことができるとした案を提出。先進国が国別の削減数値目標を定めることを求めているEUや途上国が反発していた。


カーボンチャンスで危機を転機に - NHKBSの新自由主義批判 1月2日 世に倦む日々

(前略)
「カーボンチャンス」の番組では、金子勝と榊原英資が並んで座り、二人で意気投合するように、「市場原理主義で国が市場に任せて十年間何もやらなかった」「自然エネルギーへ転換させるためには強い政府が必要だ」、「日本がエネルギーと地球温暖化で後進国になったのは新自由主義のせいだ」と言っていた。多くの視聴者の痛憤が代弁され、溜飲が下がる思いだった。新自由主義が日本のいいものいいところを全部ぶち壊した。本当にそうだ。何で国民は竹中平蔵に騙されたのだろう。「構造改革」の嘘に騙されたのだろう。米国の言いなりの奴隷になって、痴呆化と貧困化の自殺行為を進路選択したのだろう。金子勝と榊原英資が言っていた言葉で印象的だったのは、「日本はあのオイルショックのときに、国家の危機を逆に技術開発でハネ返して、省エネ技術でエネルギー消費効率を上げ、工業技術力で世界の頂点に立った。危機を逆に成功のバネにした」という指摘だった。

「それなのに、今は、原油価格や穀物価格がこれだけ高騰して、国としてもうやっていけないほどの危機なのに、誰も危機だと言わない。政府も国民も危機だと感じていない。あのときはオイルショックという言葉があったのに、今は危機を危機として表現する言葉さえない」。そのとおりだ。この危機を突破するべく国家の新しい戦略を構想しなければならないのに、自然エネルギーの開発と普及でドイツに追いつき、温暖化対策の技術開発と国家実効で欧州諸国をキャッチアップしなくてはいけないのに、今の日本の政権と政府には何も思慮がなく意思がない。国民から税金を取ることと、社会保障を減らすことばかりを考え、そればかりに官僚たちは毎日頭を痛めている。番組で訴えられたのは、寺島実郎とその仲間による国家のエネルギー政策の転換の提言であり、この危機は好機でもあるという認識だったが、視聴者が感じたのは、一刻も早く現在の政権と政府を変えなくてはいけないという深刻な危機感だっただろう。

水素エンジンの車なんて、あんなもの、何年前にNHKで見たことだろう。番組では、中国がバスに応用している映像が紹介され、これから北京の町中に水素ガスの供給スタンドを設置するのだと意気込んでいた。この技術で世界に先駆けるみたいなことを鼻息荒く言っていた。冗談じゃない。それを売るのは日本だろう。それを買うのが中国だろう。日本の企業は何をやっているのだ。私が総理大臣なら、二年以内に全国のガソリンスタンドの半分を水素ガスに変える計画を立てて、自動車メーカーに新技術車を大量生産させる。松下幸之助が生きていたら、そうしなはれと言うに違いない。日本の経済産業省は何をやっているのだ。新しい工業技術は日本で開発して、それを新製品にして、国内で売って、国民のボーナス所得で買わせるのだ。工業製品の品質に世界一煩い日本人に買わせて、改良を加え、製品技術を磨き、量産化で安くして、それを海外で売るのである。国民に購買力を持たせなきゃいけない。分厚い中産層を作ることだ。

日本の生きる道はそれだ。中産層を再建し、国家の戦略技術目標を立て、それを数値化して民間企業と国民生活にダウンロードする。世界が真似のできない画期的な新製品を安く作る。そして均質均等な民族の力で目標を達成実現し、温暖化防止の模範となる。世界の先頭に立つリーダーとなる。私が総理大臣だったら、数値目標は欧州を越える線を立てる。日本の方が技術の蓄積があるのだから、温室効果ガス削減で他より高いアグレッシブな目標を立てるのは当然ではないか。常に日本が世界一高い目標を立てていればいい。オイルショックと同じサクセスストーリーを続ければいい。カギは中産層だ。年末と年始の放送で、日本の国民も少しは意識が変わっただろう。新自由主義のマインドコントロールから解けた人間が少なからずいるだろう。この空気(=新自由主義への反省)が不可逆的な世論となり、総選挙に影響を与えることを期待したい。今からでも遅くない。目標を立てて産業を立て直すことだ。新自由主義の逆をやれば、日本は必ず復活して成功する。

番組では、あの改革論者で、二年半前の郵政選挙のときには小泉自民党応援団の一人として大活躍した伊藤洋一が、ヘラヘラと立ち位置を移動させて、金子勝と榊原英資の市場原資主義批判に相槌を打っていた。調子のいい男だ。吹く風の様子を見て、新自由主義からそそくさと転向を始める気らしい。


(私のコメント)
テレビのおせち番組は本当に酷いものばかりで、あんなものばかり見ていたら視聴者は完全にバカになる。もうすでに手遅れなのでしょうが、どのチャンネルを見ても同じようなバカ番組ばかりだ。いくらかましなのはNHK−BS放送で「カーボンチャンス」は評価できる番組だった。

しかし環境問題における地球温暖化問題では科学的にいかがわしいものであり、はたして二酸化炭素の増大が地球の温暖化とどの程度関連があるのかがいかがわしいと思う。むしろ環境汚染のほうが温暖化よりも重要な問題なのですが、温暖化のほうに論点が集中してしまっている。

年末から年始にかけての報道番組においても地球温暖化の問題のオンパレードでしたが、政治問題化してしまって二酸化炭素がそれほど地球の温暖化と関係があるのかという研究の内容が知らされていない。しかしネットで検索してみれば二酸化炭素と地球温暖化とが科学的に証明されていない事がわかる。しかしテレビで何度も暗示をかけるように繰り返されると大衆はその説を信じてしまう。


【マスコミが煽る地球温暖化のウソ?】 2ちゃんねる

一部参考HP
http://stesun5.stelab.nagoya-u.ac.jp/study/sub8.htm
http://noyatetuwo.hp.infoseek.co.jp/politics/gw1.html



(私のコメント)
二酸化炭素の量と地球の気温との関連性を科学的に証明できるのだろうか? 科学的に分析してみると太陽の活動が地球の気候に大きな影響を与えているようだ。しかし地球温暖化問題自体がイデオロギー化して政治的駆け引きの手段になってしまっている。いわばEUのアメリカに対するエネルギー戦略が関係しているように思える。

EUは天然ガスをロシアからパイプラインで引き込んで二酸化炭素発生を抑え込んでいますが、石油消費大国であるアメリカは二酸化炭素を押さえる事が難しい。NHKの「カーボンチャンス」という特番もドイツにおける過激なまでの再生可能なエネルギー対策に取り組んでいる。そこでは伊藤洋一氏がドイツの太陽電池パネルメーカーを紹介したり風車や水素自動車などを紹介していましたが、国策的に進めている。

それに対してアメリカは原子力発電を復活させる事で増大する電力需要を賄おうとしている。まさに国家のエネルギー政策は国家の興亡にも関係する重要な戦略なのですが、EUとアメリカとの熾烈な主導権争いに日本は翻弄されてしまっている。昨日も書いたような「空気」が地球温暖化問題において発生しているようだ。

私自身は大気中に0,04パーセントに過ぎない二酸化炭素が地球温暖化に関係していると言うのは無理がある論理だと思う。むしろ太陽の活動による変化が影響していると見たほうが納得がいく。いくら排気ガスを減らしたところで地球が冷えるわけではないのだ。むしろ石油資源などの枯渇問題の方が重要で深刻な問題だと思う。

NHKの「カーボンチャンス」では地球温暖化に原因についての是非は論じられてはおらず、政治問題化した中でのドイツなどのEUよりに意見が傾いたゲストの意見に異論がある。地球温暖化よりも環境汚染やエネルギー資源の枯渇問題に焦点が当たるべきなのですが、原子力発電の問題などもからんで来るから問題がややこしくなる。

私自身は風車による発電や太陽電池パネルの発電などでは到底エネルギー問題は解決つく問題ではないと思う。水素エネルギーもまだまだ先の話だ。当面は原子力発電に頼るしかないのではないかと思う。「カーボンチャンス」では中国の酷い状況も取材していましたが、中国は環境汚染を逆手にとって先進国に排出権を売ることで金と技術を只で得ようとしている。インドも石炭発電所を10ヶ所も建設しようとしている。

今でも日本は中国からの排気ガスで光化学スモッグに悩まされていますが、インドが加わればジェット気流に乗ってそれが日本にやってくる事になる。EUはこのような発展途上国と一緒になって地球温暖化キャンペーンを繰り広げてアメリカを牽制している。いわば排出権ビジネスが一人歩きをして、アメリカや日本はは中国やインドの排出権を買わされる事になるのだろうか?

もはや地球温暖化と称する問題は一人歩きをして、政治とビジネスが結びついてしまって動きはじめている。肝心の地球温暖化の原因などは、マスコミを使って大キャンペーンを行なって既成事実化されようとしている。沖縄の集団自決問題の集会が2万に足らずなのに11万人と報道されて教科書が書き換えられたのと同じような政治化したキャンペーンをマスコミはしているのだ。だからマスコミは信用できない。

ゲストの榊原英資氏は胡散臭い人物で、90年代はアメリカの手先となってビックバンを行なって銀行や証券会社を潰した張本人で新自由主義経済論者だったのに、今は規制論者に転向して中国の手先となり排出権ビジネスに賛成のようだ。福田総理も訪中して排出権ビジネスがすでに動き出してしまったから、後戻りできない状況になってしまった。


ODA事業分の温室ガス排出枠を買い取り、日中で大筋合意 1月3日 読売新聞

<京都議定書の温室効果ガス削減目標達成のため、日本政府や企業が対中円借款事業で生じた温室効果ガスの削減分を排出量として中国から買い取ることで、大筋合意していることが2日、わかった。(後略)>


(私のコメント)
今年の7月に行なわれる北海道洞爺湖サミットは環境問題が主要な議題になるようですが、ここでもアメリカとEU諸国との対立があるだろう。地球温暖化と二酸化炭素の関係がデタラメであるにもかかわらず排出権ビジネスが一人歩きをして進められている。アル・ゴアのノーベル平和賞受賞はEUとアメリカ民主党の陰謀なのだろう。

日本は環境対策の先進国であるにもかかわらずアメリカとEUとの間に挟まれて政治力が発揮できないでいる。石油エネルギー枯渇問題も省エネ先進国である日本はダントツの技術力を持っている。日本こそが世界をリードできる能力があるにもかかわらず国際会議では埋没してしまうのは残念でならない。




大衆受けするようなパフォーマンスをして国民感情を取り込んでしまえば
「空気」は権力者に味方する。小泉総理のそれを真似したのだ。


2008年1月2日 水曜日

読めない「空気」とはなにか  内田一ノ輔

本来「KY」とは、労働災害を防止するための「危険予知活動」の省略形で、昔から広く使われている由緒ある用語であって、断固として「空気が読めない」の省略として使われるのは遺憾であると以前投稿した。

若い女性が仲間内で使う分には構わないが、マスコミ。メディアまでが流行語として頻繁に使うのは反対である。

しかし、マスコミ曰く、「KYとは空気が読めないの省略形であるとする事が、すなわち場の空気であり、空気を読んだに他ならない」。

KYは、労働災害を防止するための「危険予知活動」の省略形であるとコダワル私は、さしずめ「空気が読めないオヤジ」ということになるのか。

さて、この「空気を読めない」あるいは「空気を読む」の「空気」とは何なのでしょう。

山本七平氏の著書である『「空気」の研究』では、例として、戦時中の戦艦大和の沖縄出撃を挙げている。大和の出撃は無謀とする人々にはすべて、それを無謀と断ずるに至る細かいデータ、すなわち明確な根拠がある。

だが一方、当然とする方の主張はそういったデータ乃至は根拠は全くなく、その正当性の根拠は専ら「空気」なのである。従ってここでも、あらゆる議論は最後には「空気」できめられる。

最終的決定を下し、「そうせざるを得なくしている」力を持っているのは「空気」であって、それ以外にはない。

これは非常に興味深い事実である。というのは、おそらく我々のすべてを、あらゆる議論や主張を超えて拘束している「何か」があるという証拠であって、その「何か」は、大問題から日常の問題、あるいは不意に当面した突発的事故への対処に至るまで、われわれを支配している何らかの基準のはずだからである。

「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の超能力かもしれない。何しろ、専門家ぞろいの海軍の首脳に、「作戦として形をなさない」ことが「明白な事実」であることを、強行させ、後になると、その最高責任者が、なぜそれを行ったかを一言も説明できないような状況に落とし込んでしまったのである。(山本七平/『「空気」の研究』より)

昭和16年夏、首相官邸に隣接した場所に「内閣総力戦研究所」を設けられ、軍部・官庁・民間から選りすぐった将来の指導者たちが集められ、それぞれの出身母体に応じて「模擬内閣」を組織し、兵器増産の見通し、兵站ほかを科学的に分析し、戦局の展開を予想した。

結果は、「奇襲作戦が成功し緒戦の勝利は見込まれるが、長期戦になって物資不足は決定的となり、ソ連の参戦もあって敗れる」という結論を導き出した。(猪瀬直樹氏/著書「日本人は何故戦争をしたのか−昭和16年夏の敗戦」より)

この様な結論を得ていながら、日米開戦に踏み込ませてしまったものとは何なのか。政府内での「空気」だったのか。または、その「空気」を作り上げたハル長官の作戦であったのか。歴史的には後者の様である。

最近、沖縄戦で「住民の集団自決」に軍の命令があったのか等の議論が歴史教科書の記載内容について問題となっている。ここでも、「空気」が徘徊している様である。

多数の集団自決が起こったのは間違いのない事実である。

軍の命令があったかどうかについては、現場を見ずに地元で発刊された書籍資料のみで、軍の命令があったと断じた大江健三郎の「沖縄ノート」が、あったという「空気」を醸し出し、それに反発した曽野綾子氏が現地を歩いて取材し、軍の命令があったという証拠は見つけられなかったとしている。(曽野綾子 著所/「或る神話の背景 沖縄・渡嘉敷島の集団自決」より)

軍の隊長に集団自決を命じられて、簡単に自決出来る人は滅多にいません。ましてや、自決したのは年配の男性や女子供ばかりであった。

実際の自決のうち、手榴弾によるものは極僅かで、自決の出来ない女子供を、男が斧やナタで殺し、残ったものが最後に殺しあうと言う悲惨なものであった。

米兵が来れば女性はレイプされ、皆がなぶり殺しにされると教えられた極限状態での住民の心情には、投降しようと言う言葉を口に出せない、死なねばならないと言う、一種の「空気」が支配していたとしても間違いではないでしょう。

戦後の沖縄の人たちは、自決命令が有ったかどうかより、「戦場となった住民の苦しさが理解されていない」「国は守ってくれず見捨てた」「自決した人たちの悲しみ」と言う切ない思いが、軍命令は無かったという事を受け入れることが出来ないのでしょう。

同じようなことが韓国にも当てはまる。現在でも、親日家・親日的発言をするもの、韓国的歴史認識を否定するものは「売国奴」として糾弾され、社会的地位が奪われる。

韓国の今日があるのは、日本からの資金・技術等の援助が大きな役割を果たした事、植民地時代に多くの近代化政策が取られ莫大な予算が割り当てられた事実を口にするのはタブーである。

「植民地にされ国を奪われた悲しみ、切なさ」を日本人は理解していない、許せないと言う「空気」が国全体を支配しており、逆らうものは許されない。

「空気」とは「場の雰囲気程度の事」であり、「JKは女子高生」と理解する方が幸せなのかも知れない。


小栗旬「オレは許せない」 「KY」現象に批判噴出 12月27日 YAHOOニュース

■「極端から極端へと民意が振れ、民度がかつてなく低下しています」

 社会学者の宮台真司さんは2007年12月22日のブログで、社会の「共通前提」が崩壊してしまった現状で、「ノリ」によって擬似的な共通前提を作り出さないとコミュニケーションが進められない状態だと分析し、「空気」を壊すことへの「異常な忌避」が生まれたと指摘。

  「昨今の『KY問題』が突きつけているのは、共通前提の崩壊がもたらした過剰不安と、不安の埋め合せへの過剰要求です。それらのせいで截然とした二元論が要求されがちです。その結果、極端から極端へと民意が振れます。その意味で民度がかつてなく低下しています」

と、「民意の低下」やメディアが「KY」を利用している現状を批判している。
 上武大学大学院教授でブロガーとしても知られる池田信夫さんは07年12月23日に自身のブログで、宮台真司さんのこの指摘に賛意を示しつつ、

  「日本のメディアは空気によって党派がわかれ、慰安婦でも沖縄でも、初めに結論ありきで、歴史的事実におかまいなしに、朝日=岩波ムラと産経=文春ムラにわかれて罵倒の応酬が続き、論理的な論争が成立しない。たとえば『諸君!』に執筆すると、文春ムラに入ったとみなされ、そっち系の雑誌からばかり注文が来るようになる」

とメディアの「空気を読む」姿勢について批判を展開している。

 小栗旬さんの「KYって言葉が許せない」「どこまで知的レベルを落とせばいいんだ、この国は」という発言とどこまで共通性があるのかは分からないが、少なくともメディアが「KY」を頻発する現象に違和感を覚える人が多くいるのは確かなようだ。


(私のコメント)
去年は「KY」という流行語が流行りましたが、流行語大賞に選ばれるかと思ったらベスト10にも選ばれなかった。もっぱら安倍前総理に対して使われた言葉だから主催者が外したのだろう。安倍総理は小泉内閣を引き継いで政権を担当したから何かと小泉総理と比較される。小泉総理は異常なほど内閣支持率にこだわり気にしていたのに比べると安倍内閣は支持率が低下し続けた。

安倍総理に小泉流の国民向けのパフォーマンスは望むのは無理でありマスコミ受けするメッセージは国民に受けなかった。参院選挙においても演説は下手であり紋切り型の演説を繰り返した。しかし小泉流の改革はあちこちに歪みをもたらしていたからそれに対応すべきだったのですが選挙では大敗してしまった。にもかかわらず辞任しなかったからマスコミは「KY」という言葉を用いて攻撃した。

「KY」と言うのは「空気が読めない」の略語ですが、面と向かった発言は無いにしろ状況は決まっている雰囲気を「空気」と呼ぶようだ。根拠のある議論よりも「そうせざるを得ないような雰囲気」によって決定されてしまう。その場において根拠のあるデータに基づく反論は「空気を壊す」とか「水をさす」といった言葉で排除されてしまう。

日本社会にはこのような「そうぜざるを得ないような雰囲気」が満ち溢れている。そのような事は学校とか会社に満ち溢れている。私の経験でも会社などにおいても五時が終業時間と決められていても五時に帰ろうとすると上司に睨まれた。サービス残業をするのが会社に対する忠誠心の現れであり、用がなくても仕事をやるフリをせざるを得なくなる。

会社においては就業規則を守るよりも上司の指示の方が優先される。だから食品偽装などの偽装事件が相次ぎましたが、違法な行為を上司から指示されればそれに従わざるを得ない。職場の「空気」がそうだったからだ。しかし社員の非正規雇用の増加によって会社に対する忠誠心は失われて、会社の不正は内部告発で暴露されるようになった。

内部告発が続発するようになった事自体はいい事であっても会社の存続は危うくなる事もある。年金問題も社会保険庁廃止が決まってから内部告発が民主党にもたらされて安倍内閣への攻撃材料にされた。いわば労使がもたれあっていた組織がリストラや非正規雇用に切替が進むと「職場の空気が壊される」事になる。

いわば「空気」というのは一体感の事であり、沖縄で集団自決問題が起きるのも、沖縄が戦後に日本から切り離されてしまった事も関係している。いわば集団自決問題は会社における内部告発のようなものであり、日本と沖縄との一体感に「水が入った」状態だから起きている。日本に裏切られたと言う感情こそが「沖縄の空気」なのだ。だから実際はどうであったかということよりも感情の問題だ。

だから感情問題は冷静に議論しようとすればするほど相手は感情的になり問題がこじれてしまう。政治家としては沖縄の人の感情がおさまるように対応が求められた。同じような関係は韓国にも中国にもそのような「空気」が存在しているようだ。冷静な学術的な議論は相手には受け入れられない。

戦前においては韓国も中国も日本との有る意味での一体感があったのだろう。ところが日本だけが高度経済成長して韓国や中国は切り離されて不満が爆発したのだ。これは感情問題であり論理的な議論などで解決が付く問題ではない。このように「空気」とは厄介な問題であり感情問題だから相手が理性的になるまで待たなければならない問題だ。

マスコミなどが盛んに「KY」などという流行語を連発するようになったのも、弱者切り捨ててきな政策と無関係ではない。政府と国民との一体感の関係から対立関係へと関係が変化したからだ。福田総理に政治決断を求めても福田総理は官僚の方を見て国民感情を逆なですれば内閣支持率は落ちるだろう。

このような感情問題を解決するにはどうしたら良いのだろうか? ヒトラーは「大衆は女のようなもの」だと言っていましたが、大衆受けするようなパフォーマンスをして国民感情を取り込んでしまえば「空気」は権力者に味方する。小泉総理のそれを真似したのだ。つまりマスコミは国民受けするパフォーマンスを総理に求めているのだ。

そこには冷静な議論も無く「空気」だけで内閣の支持率が上下すると言う民度の低下が感じられる。だから安倍内閣の支持率が低下して行ったのも、国民感情を満足させるようなパフォーマンスが欠けていたというだけの話であり、「空気」によって安倍総理は選挙で負けた。




もし日本が中国に勝っていたら』 趙 無眠:著 世界の中でこれほど
大きな影響を中国に及ぼした国は日本のほかにはないのである。


2008年1月1日 火曜日

『もし日本が中国に勝っていたら』  趙無眠:著

【中国人よりもさらに中国的な日本人】

日本が最初に占領した満州国の状況を見れば、日本から移住した人々が非常にすばやく中国化したことがよく分かるはずだ。そこでは、いわゆる"五族共和"とまではいかないまでも、一種の鷹揚な政治主張も存在しており、元朝のように人を四つに分け隔てることもなく、清朝のように満人と漢人との結婚を禁じるようなこともなかった。

日本が東北部をコントロールしたのはほんの十数年に過ぎないが、日本が敗戦したときには、ほとんどの日本からの満州移民は中国語を話すことができ、大陸生活にも馴染み、一部の服装や食習憤を除けばほとんど中国人と変わらない生活をしていたのだった。

一般住民同士の衝突も清朝の初期より遥かに少なく、中日間での結婚も決して珍しくなかった。日本が敗戦したとき、多くの移民が、いっそのこと中国に残ることを選択したことや、大量の孤児が中国の家庭で育てられたことは、やはりこの事情を証明しているのではないだろうか。

歴代の侵略者たちば常に武力により中国を征服してきたのだが、一方では中国の文化によって逆に征服されてしまうのだ。これがいわゆる〃漢化"である。

中国の文化の優劣とこれは別の問題であるが、中国の文化が発揮する強大な"同化力"は、衆目の認めるものだ。同化にはもちろん外来文化との融合が含まれ、ときに中国は大量の外来文化と融合し、大量の外部民族の血統をも受け入れてきた。

これは一方通行の同化力というよりも、むしろ包容カである。こうした力は中国本土でこそ強烈であるが、海外でも少なからず発揮されてきた。

西洋と東洋が入り混じって存在する香港、マカオは東西の文化が激烈にぶつかる最前線である。中国大陸はこの二つの窓口からどれほど多くの西洋の文化を吸収したことだろうか。そして、逆に中国は世界の主要都市の中華街を通じて中国の文化を広め、見知らぬ土地に少しずつ物を運び込み、浸透させた。

外来の文化に対抗しうる文化とは、例えばインドのようにそれ自身が強大であり、また、外来の文化を凄まじいスピードで受け入れる文化とは、例えば日本のように活力が満ちているのだ。

では、いったい中国の文化はどちらの種類に属するのだろうか。

日本人は一般に中国文化に対する理解が深く、これを尊重して止まない。日本軍は中国を侵略して、殺人、強姦、略奪など悪の限りを尽くしたが、それでも中国の文化を故意に意味もなく破壊することはなかったし、なかにはかえって保護しようとする者もあったのである。

映画「さらば、わが愛/覇王別姫」のなかで、一人の京劇を熱愛する日本の軍人・青木(モデルとなったのは長谷川という文化担当の将校だとされる)が登場するが、彼の京劇への深い思い入れを疑問視する者はいないだろう。

日本の占領軍は、梅蘭芳、斉白石、周作人などといった文化人を尊重していた。彼らに公職への就任を打診したこともあり、たとえ彼らに拒否されても危害を加えるようなことはしなかった。

そのため被占領区の文学は非常に活気があり、張愛玲などといった優秀な作家も輩出された。被占領区の一人の作家は、抗日ゲリラに参加する青年を主人公にしたストーリーを書いたのだが、.それでも上海で正式な出版が認められているほどなのだ。

秦の始皇帝の行った「焚書坑儒」や清朝の擁正・乾隆帝時代の「文字の獄」、また(われわれの一国共両党政権が行ってきた暗殺を含む作家への迫害、反右派闘争、文化大革命などを考えると、日本の占領区がいかに開明的であったかは明らかだろう。

尊敬や敬慕は同化の第一歩である。日本人は往々にして中国文化への理解が深いと自負している。数多くの映画や文学作品のなかには、多くの日本軍人が中国語を話し、"中国通"を自称している姿が見つかるのだが、これは事実を反映したものである。

文学作品『紅灯記』のなかに出てくる日本の憲兵隊隊長で元医師の鳩山は、専門に中国を学んだこともないのに中国の言語と人情に精通し、機密の暗号を解読するため、まず「宴会を設けて交友」した。

このことからも、一旦、日本が中国を征服すれば、こうした侵略者たちが中国人以上の中国人になることは容易に想像できる。少なくとも、数多の南方中国人よりも中国語の流暢なことは間違いないだろう。

そもそも蒋介石や毛沢東といった、詑りのきつい国共両党のリーダーと鳩山のような日本人を並べ、中国語を学んだ西洋人にどちらが中国人かを尋ねたら、おそらく多くの者が間違えたことだろう。

日本は古来、中国文化の影響を受け、これを「上国之学問」(主国の学問)として国の政治を論じる場合の根本とした。

明治維新以後、日本は西洋の政治・経済体制を取り入れたが、その一方で天皇の権力を強化し、志士たちは"尊皇撰夷"、"神州不滅"を叫ぶなど、中国化を強化した。甲午戦争(日清戦争)の前には、とくに厳かな文学作品はほとんど漢文のまま出版されており、これは知識のない女性や子供に向けた本でないことを示すものだった。

【中国の言語に日本が与えた甚大な影響】

われわれは長い間、中国文化の日本への影響を強調してぎたのだが、これにはもう一つの面がある。

すなわち、中国文化、なかでも近代以降の中国が深く日本の影響を受けていたことである。中日両国の文化融合は、相互的なものであって決して一方通行ではなく、また互いに積極的に取り入れたもので押し付けあったものでもない。

ここで指摘するのは、中国人が描いた抗日戦争映画のなかに登場する"大大的"、"統統的〃、"米西米西〃、"死了死了的〃といった租界の侵略者たちが使った言葉日本の軍人が使ったとされる特徴的な片言の中国語の類ではない。そんな単純で可笑しいものではない。

中国の言語や文字、政治・軍事、改革・革命、科学・教育、……乃至は風俗・礼儀、どれ一つ日本の影響を受けていないものはないのだ。

一世紀以上の間、世界の中でこれほど大きな影響を中国に及ぼした国は日本のほかにはないのである。

すでに一九一五年には、「将来小律師(和尚・道士)」と署名された作者によって「盲人暗馬之新名詞」という本が記され、そのなかでは、戊戌変法以後、日本文が中原に広がっているとして流行していた五十九個の新名詞(新語)が挙げられている。

こうした語句のうち極少数のものは、歴史書のなかに残っただけ例えば、「支那」や「艮暗毎呑書」などで消えてしまったが、多くは現在でもわれわれの間で広範に使われており、すでに現代漢語とは切り離せない存在となっている。

試しに、もしもわれわれが「抵制日貨」よろしく日本文を排除したとしたならば、中国語はどうなってしまうのだろうか?

取締、取消、引渡、様、手続、的、積極的、消極的、具体的、抽象的、目的、宗旨、権力、義務、当事者、所為、意思表示、強制執行、第三者、場合、又、若(もし)、打消、動員令、律、大律師、代価、譲渡、親族、継承、債権人、債務人、要素、損害賠償、各々、法人、重婚罪、経済、条件付契約、衛生、盲従、同化。

これは民国初期の不正確な統計であるが、実際は五十九語句どころではなかったと考えられる。もしもいま、同じ調査を行ったとすれば、結果はわれわれをさらに驚かせることになるだろう。

例えば、幹部、代表、圧力、排外、野蛮、公敵、発揮、趣旨、○○族、派出所、警察、憲兵、検察官、写真など。簡単に拾ってみただけでもこれほどあるのだ。

いま「経済学」、「哲学」、「社会学」は、もともと中国では「資生学」、「智学」、「群学」と呼ばれていたものだ。聞くからにこれらは日本文であったものが中国に馴染んだものである。

これらの"日"常用語は、実はあるものは古代の中国にも存在していたものなのだが、日本人はこれに思いのままの新しい意味を与えて使っているのだ。つまり、これを中国にもってくることは簡単なことだ。

孫中山が反清朝の革命を起こした当初、彼は自らの行動を「造反」と呼んでいたのだが、陳少白がある日、日本の新聞を手に孫中山を訪ね、そこに「支那革命党孫文」と書かれているのを見せると、孫中山は手を打って喜び、「良いな、これは良いぞ。いまから『造反』という言葉は使わず『革命』と呼ぼう」と語ったことから、以後ずっと「革命」が使われるようになったのである。

また、「経済」はもともとの意味をたどれば「治理国家(国家を治める)」になるが、いまの中国で誰がそんな意味で使っているだろうか。もうとっくに「政治」という表現にとって代わられているのではないか。

小学生のとき、子供たちはいつも教師から「勝手に新しい言葉や意味、使い方をしてはいけない」と、中国言語の純粋な規範を守ることを教えられる。しかし、新しい言葉の出現は、それほど自在に軽々しくできるものでもない。

言語は、一種の概念の工具でもあるので、もし多くの新しい語句が入ってくれば、それに付随して言語上の表現だけではなく、社会構成、思想概念、文化形態へも大きな衝突と革新をもたらすのである。

もちろん日本から持ち込まれた言葉の作用を見ていけば、それは決して良いものばかりではない。例えば、日本は"排日"という言葉を中国大陸に持ち込んでいるのだが、日本はこの"排日"を口実として中国に対する不断の「圧力」を与え続けたのである。

その後の日本は、彼らが持ち込んだ言葉を借りれば、「野蛮」さを「発揮」し、「侵略」し、そして最後に「世界」の「公敵」となったのである。

日本から中国に新しい語句が大量に入り込んだころ、一部の中国人の問に一種の不安が引き起こされ、その憂いは先進的な一派の人々さえをも動揺させた。大いに洋務を進め思想的にも開明的だとされた張之洞は、かつて文献のなかで「新名詞を使うな」と記しているのだが、そのとき彼が幕僚・事鴻銘に「『新名詞を使うな』という言葉のなかの『新名詞』こそが日本から来た新名詞です」と指摘されたとのエピソードが残っているのだ。 (P82〜P93)

趙無眠[ツァオウーミエン]
1956年中国湖南省生まれ。長沙基礎大学物理学部を卒業。89年に公職を離れ、その後渡米。91年から「趙無眠」の筆名で作品を発表、現在は中国在住



(私のコメント)
新年明けましておめでとうございます。2008年は我が国の宗主国である、実質的な日本の最高権力者のアメリカ大統領選挙がある年でもあり、中国では北京オリンピックが開かれる年でもあります。中国や韓国などではオリンピックや万博は特別意味のあるイベントであり、日本の高度成長経済の象徴がオリンピックや万博にはある。

しかし中国はオリンピックを開くにはリスクが大きすぎて早すぎるのではないかと思う。韓国のソウル五輪や2002年のワールドカップにしても、観客の観戦マナーなどでマイナスイメージを与えてしまった。北京五輪にしてもサッカーのアジアカップのような観客の暴動が予想されている。スポーツ中継は生放送だから編集がきかないからそのままの状況が世界中に放送されてしまう。

中国が経済発展を第一に考えれば、開かれた中国を演出して世界から投資を呼び込む事が大切だ。ソビエトの崩壊も経済的行き詰まりが原因なのですが、中国の改革解放経済を見て、ソビエトのKGBなどのエリートが自壊させたのがソ連崩壊の真の原因だろう。ソビエトも海外から投資を呼び込むには民主化が不可欠である事が分かったからだ。

中国は経済だけは自由化させて西側からの投資を呼び込みましたが、政治体制は中国共産党の一党独裁のままだ。アメリカの思惑としては経済発展が続けば中国の民主化が進むと言う事ですが、進んだのは軍事大国化でありアメリカは見事に騙された事に気がつく事だろう。

アメリカは民主政治をイデオロギーとして中東のイスラム諸国に軍事介入していますが、イスラム国家に民主政治を押し付けるのは政治に混乱をもたらすだけだ。中国に対しても経済発展を呼び水にして民主政治を実現させようというのでしょうが、イラクと同じような結果になるのではないだろうか?

韓国にしても台湾にしても民主政治と経済発展を根付かせましたが、日本が民主政治の基盤となる教育制度などを定着させていたからだ。もし中国に対しても日本が民主的な教育制度を整えていたら台湾や韓国程度の民主政治を根付かせる事ができたのではないかという中国人がいてもおかしくはない。

『もし日本が中国に勝っていたら』という本は、中国のネット上で公開されていたものであり大きな反響を巻き起こした。著者は趙無眠というペンネームの実在の中国人であり、四大漢奸として民族の裏切り者と呼ばれているそうです。何かあれば反日デモが起こる中国にしてみれば趙無眠論文は反日感情を刺激せざるを得ないだろう。

しかしこの本を読んでみれば親日的な意図で書かれたものではなく、歴史を率直に見て書かれたものに過ぎない。中国政府の反日プロパガンダを信じてきた国民から見れば趙無眠論文は許しがたいものであり、日本および日本軍は悪であるという観点から見ればこの論文は認められるものではない。すなわち中国および中国人はいまだに歴史を直視できない状態なのだ。

中国にしても韓国にしても国定教科書で歴史が教えられており、当然彼らは日本でも国定教科書で偏向された歴史教育を受けているだろうと思っている。知識人は自国の歴史教育が偏向されている事を知っているから日本もそうなのだろうと思い込んでいるのだ。もっとも彼らは反日教育とは言わずに愛国教育と呼んでいる。

しかし現代のような国際社会で偏向された歴史認識でいては無用な言論摩擦を引き起こすだけであり、中国人にしても韓国人にしても留学したアメリカやオーストラリアで歴史が受け入れられないと騒ぐ事が多発している。日本人留学生も韓国人や中国人にから歴史論争を挑まれても日本人留学生は日本の歴史を知らないから反論できないようだ。

日本は民主政治で言論の自由が保障されているにもかかわらず学校では歴史教育はたいていが明治維新で終わりだ。NHKの大河ドラマも戦国物や明治維新物がほとんどであり近現代史はタブー視して扱われない。もっぱら朝日新聞などの反日新聞が従軍慰安婦問題や南京大虐殺問題や沖縄集団自決問題などを書きたてて、よけいに子供達から歴史教育を遠ざけてしまう結果をもたらしている。

趙無眠論文のように、もしこうであったらという論考は大変面白い。日中戦争で日本が勝利して朝鮮や台湾のような日本による統治が行われていたらどうなったであろうか? いい例が満州ですが満州が建国されてから中国人は大勢が移住して来た。満州は工業化されて戦後の中国における工業地帯だったのですが、今では一番遅れた地域になっている。

文化面においても日本は中国の近代化に大きな貢献を残している。しかし中国ではそのことは教えられてはいない。中華人民共和国という国名ですら日本語なのですが今や中国の文化は日本語なしには成り立たない。冷静に計算すれば日本を敵視するよりも取り込んだほうが得な事は現実的な人間あらば分かることですが、日中友好を阻害しているのはむしろ日本の朝日新聞などの左翼なのだ。



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